JP2014017337A - 灯具、車両用前照灯、および半導体レーザアレイ - Google Patents

灯具、車両用前照灯、および半導体レーザアレイ Download PDF

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Abstract

【課題】複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備えることで利用性を向上させた灯具等を提供する。
【解決手段】灯具1は、同一基板上に形成された、3以上の発光部を有する半導体レーザアレイ50と、発光部から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発する発光体2と、発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態に制御する制御部20と、を備え、制御部20は、複数の発光部を発光状態に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備えることで利用性を向上させた灯具等に関する。
近年、励起光源としてLED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光体に照射して照明光を発生させる照明装置が提案されている。
このような照明装置に関する技術の例として特許文献1が開示されている。
特許文献1の発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト装置等として用いられる技術であり、発光面を有し、当該発光面を複数に分割した領域の領域毎に輝度を調整可能なものである。特許文献1の発光装置は、それぞれ独立に駆動可能な複数の発光素子を有し、複数の発光素子からの光を出射する光源であるLDチップと、それぞれが複数の発光素子の少なくとも1つに結合され、かつ、結合された少なくとも1つの発光素子からの光を伝送する複数のファイバ導波部と、それぞれが上記領域毎に配置され、対応するファイバ導波部を介して伝送された光を取り込み、取り込んだ光を出射する複数の微小波長変換部材とを有する。
特開2010−257603号公報(2010年11月11日公開)
しかしながら、従来の技術には次のような問題がある。
すなわち、特許文献1の発光装置は、1つの発光素子のみが発光する構成を含むところ、その構成では、全体光量に対して1つの発光素子からの発光が占める割合が全量(100%)となり、その発光素子の発光能力が低下したときに全体光量への影響が大きくなる。また、1つの発光素子に求められる出射光量が大きく、発光時に印加する電圧が大きいため、熱による劣化が生じやすい。
上記のように、特許文献1の発光装置は、1つの発光素子の劣化が全体光量に大きく影響を及ぼす。また、特許文献1の発光装置は、1つの発光素子にかかる負荷が大きいため、劣化の進行が速くなる。
一方、信号等、生活の安全性に関わる照明用途や、車両用前照灯等、照度に法規制が設けられている照明用途においては、灯具からの出射光量を維持するため、発光素子の劣化を抑制し、また、故障あるいは劣化が生じた場合にも、全体光量の低下を抑制できる光源の開発が強く求められている。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、1つの発光素子の劣化が全体光量に大きな影響を与えることなく、素子の劣化が生じにくく、また、劣化が生じた場合にも全体光量の低下を抑制できる灯具等を提供することにある。
本発明に係る灯具は、上記の課題を解決するために、同一基板上に形成された、3以上の発光部を有する半導体レーザアレイと、上記発光部から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発する発光体と、上記発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態に制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、複数の上記発光部を発光状態に制御することを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る灯具は、3以上の発光部を有する半導体レーザアレイと、発光体と、制御手段とを備える。また、本発明に係る灯具では、制御手段が、発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態に制御し、かつ複数の上記発光部を発光状態に制御する。
したがって、本発明に係る灯具は、制御手段が複数の上記発光部を発光状態に制御するため、1つの発光部から発生した光が全体光量に対して占める割合を低減することができ、かつ、その発光部の発光能力が低下したときの全体光量への影響を抑えることができる。また、1つの発光部に求められる出射光量が小さくなるため、発光時に印加する電圧を低減し、熱による劣化を抑制することができる。
このように、本発明に係る灯具は、上記構成を備えることで、従来の灯具を大きく改善でき、それにより利用性を大きく向上させることができる。
本発明に係る半導体レーザアレイは、上記の課題を解決するために、同一基板の主面上に形成される3以上の発光部を備え、発光状態となる上記発光部の間に、非発光状態となる上記発光部が配置されることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る半導体レーザアレイは、複数の発光部が発光状態にあるため、1つの発光部から発生した光が全体光量に対して占める割合を低減することができ、かつ、その発光部の発光能力が低下したときの全体光量への影響を抑制することができる。また、1つの発光部に求められる出射光量が小さくなるため、発光時に印加する電圧を低減し、熱による劣化を抑制することができる。
さらに、上記の構成によれば、発光状態にある発光部同士の距離が設けられることで、発熱領域が広範囲に散らばり、放熱効率を改善することができる。そして、本発明に係る半導体レーザアレイは、放熱効率を高めることで熱による発光部の劣化を抑え、長寿命化を実現することができる。
また、本発明に係る灯具では、上記制御手段は、上記発光部の発光状態と非発光状態との切り替えが可能である構成であってもよい。
上記の構成によれば、本発明に係る灯具では、制御手段が、発光部の発光状態を非発光状態へ、および、発光部の非発光状態を発光状態へ、それぞれ切り替えることができる。したがって、本発明に係る灯具は、ある発光部の光量が低下したときに、その発光部を非発光状態にして、さらに、それまで非発光状態であった別の発光部を発光状態に切り替えることができるため、灯具の全体光量を常に維持することができる。
また、本発明に係る灯具は、非発光状態にある上記発光部が、発光状態にある2つの上記発光部の間に配置される構成であってもよい。
上記の構成によれば、発光状態にある発光部同士の距離が設けられることで、発熱領域が広範囲に散らばり、放熱効率を改善することができる。そして、放熱効率を高めることで、発光部は、熱による劣化が抑えられ、長寿命化を実現することができる。
また、本発明に係る灯具では、上記発光部は、M(2以上の整数)個隣の発光部と互いに直列または並列に接続されている構成であってもよい。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、上記主面上に積層された活性層を含む層から構成される複数の共振器はそれぞれ、M(2以上の整数)個隣の共振器と互いに直列または並列に接続されている構成であってもよい。
一般に、発光部から出射されたレーザ光を発光体に導光するための導光部の入射面が半導体レーザアレイの発光部全体に対して小さい場合、発光状態にある発光部の位置に応じて導光部を含む光学系の位置を補正する必要がある。
しかしながら、光学系の位置補正は、適切な位置決めが難しく、かつ、ユーザに負担を与える。そのため、光学系の位置補正の負担を軽減することができれば、灯具の利用性を高めることができる。
この点、本発明に係る灯具および半導体レーザアレイでは、M個隣の発光部は同時に発光状態または非発光状態となるように制御される。これにより、本発明に係る灯具では、光学系の位置補正は光学系全体を発光部1つ分だけ移動させればよくなり、光学系の位置補正を行ううえでユーザの負担を軽減することができる。
また、本発明に係る灯具では、上記半導体レーザアレイは、ジャンクションダウン構造であってもよい。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、ジャンクションダウン構造である構成であってもよい。
半導体レーザアレイが放熱板(ヒートスプレッダ)に載置され、その放熱板の表面上に、半導体レーザアレイに給電するための電極パターンが形成されている場合を考える。このとき、本発明に係る灯具は、半導体レーザアレイがジャンクションダウン構造であることにより、グループ化されたストライプ電極に直接電流を供給できるため、電極ごとにワイヤ等を介して電流供給するといった構成を採用する必要がない。したがって、製造工程や製造コストなどの改善を図ることができる。
さらに、上記の構成によれば、半導体レーザアレイ中の活性層と放熱板とが近づくため、半導体レーザアレイの放熱効率を高めることができる。
また、本発明に係る灯具では、上記半導体レーザアレイは、電極ストライプ構造であってもよい。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、電極ストライプ構造である構成であってもよい。
本発明に係る灯具および半導体レーザアレイは、上記の構成を備えることにより、半導体レーザアレイの製造コストを抑えることができる。また、ジャンクションダウン構造と組み合わせたときに、歪みが少ないため、半導体レーザアレイの寿命を延ばすことができる。さらに、半導体レーザアレイ中の活性層と放熱板とが近づくため、放熱効率を高めることができる。
また、本発明に係る灯具では、上記半導体レーザアレイは、マルチチップ構造であってもよい。
半導体レーザアレイの作製工程において、1つのLDチップ上に複数の発光部を配置する場合、発光部ごとの発光特性を同等とすることが難しい。
そこで、本発明に係る灯具は、上記の構成を備えることで、作製した複数のLDチップの中から、同等の発光特性を示すチップを抽出し、同一基板上に配置することで、発光部の発光状態を非発光状態へ、および、発光部の非発光状態を発光状態へ切り替えた際に、灯具から照射される光量を一定に保つことができる。
また、本発明に係る灯具は、発光状態にある上記発光部から出射されるレーザ光の光量が所定の値を下回るかどうかに基づいて、当該発光部の劣化を検出するための劣化検出手段を備える構成であってもよい。
上記構成によって、発光状態にある上記発光部から出射されるレーザ光の光量が所定の値を下回るかどうかが上記劣化検出手段によって検出された場合を考える。このとき、本発明に係る灯具は、その発光状態にある発光部を非発光状態に制御し、かつ、その発光部に替えて、それまで非発光状態にあった発光部を発光状態に制御する契機とすることができる。このように、本発明に係る灯具は、上記劣化検出手段を備えることにより、灯具の全体光量を常に維持することができる。
また、本発明に係る灯具では、上記劣化検出手段が上記発光部の劣化を検出したときに、上記制御手段は、劣化した発光部を発光状態から非発光状態に切り替える構成であってもよい。
上記構成によれば、制御手段によって劣化した発光部の発光状態から非発光状態への切り替えが行われるため、ユーザは、上記切り替えを自身で行う必要がない。それゆえ、本発明に係る灯具は、ユーザに負担を及ぼすことなく、灯具の全体光量を維持することができる。
また、本発明に係る灯具は、上記半導体レーザアレイから上記発光体へレーザ光を導光する導光部を備え、上記導光部は、上記半導体レーザアレイに対する相対位置が固定されている構成であってもよい。
上述したように、発光部から出射されたレーザ光を発光体に導光するための導光部の入射面が半導体レーザアレイの発光部全体に対して小さい場合、発光状態にある発光部の位置に応じて導光部を含む光学系の位置を補正する必要がある。
しかしながら、光学系の位置補正は、適切な位置決めが難しく、かつ、ユーザに負担を与える。そのため、光学系の位置補正の負担を軽減することができれば、灯具の利用性を高めることができる。
この点、本発明に係る灯具では、導光部は、上記半導体レーザアレイに対する相対位置が固定されている。したがって、本発明に係る灯具では、導光部の位置補正を行う必要がないため、導光部の位置補正のユーザ負担を軽減することで灯具の利用性を高めることができる。
また、本発明に係る灯具では、上記レーザ光は、紫外線領域から青色光領域の波長を有する構成であってもよい。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、紫外線領域から青色光領域の波長の光を出射する構成であってもよい。
例えば、車両用前照灯の照明光は、所定の範囲の色度を有する白色にしなければならないことが法律により規定されている。あるいは、白色光源は、車両用前照灯以外にも様々な用途で使用される。したがって、例えば、紫外線領域から青色光領域の波長を有するレーザ光を、青色、緑色および赤色の蛍光体がシリコーン樹脂に分散された発光体に対して照射すると、本発明に係る灯具は白色光を発生させることができる。
これにより、本発明に係る灯具および半導体レーザアレイは、上記の構成を備えることにより、適用範囲を広げることができる。
また、一般的に、紫外線領域から青色光領域の波長の光を出射する半導体レーザアレイは、活性層のバンドギャップが大きく、発光時に印加する電圧が大きくなるために発熱量が大きい。そのため、予備の発光部を備え、かつ発光状態となる発光部の間に非発光状態となる発光部を配置し、良好な放熱性を有する半導体レーザアレイとすることで、上記領域の波長の光を出射する半導体レーザアレイから出射する光量を安定させることができる。
また、本発明に係る車両用前照灯は、上記何れかの灯具を備えている構成であってもよい。
本発明に係る車両用前照灯は、何れかの灯具を備えている構成であってもよい。これにより、本発明に係る車両用前照灯は、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備えることで利用性を向上させた車両用前照灯を実現することができる。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、基本横モードで発振する構成であってもよい。
上記の構成とすることで、本発明に係る半導体レーザアレイは、安定的な偏光制御を行うことができる。
本発明に係る灯具は、以上のように、同一基板上に形成された、3以上の発光部を有する半導体レーザアレイと、上記発光部から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発する発光体と、上記発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態に制御する制御手段と、
を備え、上記制御手段は、複数の上記発光部を発光状態に制御する構成である。
それゆえ、本発明に係る灯具は、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備えることで利用性を向上させることができるという効果を奏する。具体的には、発光部の劣化を抑制し、また、故障あるいは劣化が生じた場合にも、全体光量を維持することができる。したがって、本発明に係る灯具は、信号等、生活の安全性に関わる照明用途に用いるのに適している。
また、本発明に係る灯具は、劣化検出手段を備えた構成とすることで、レーザ光の光量が所定の値を下回った場合に、発光状態にある発光部を非発光状態に、非発光状態にある発光部を発光状態に切り替え、全体光量を維持できるという効果を奏する。したがって、本発明に係る灯具は、車両用前照灯等、照度に法規制が設けられている照明用途に用いるのに適している。
また、本発明に係る半導体レーザアレイは、以上のように、同一基板の主面上に形成される3以上の発光部を備え、発光状態となる上記発光部の間に、非発光状態となる上記発光部が配置される構成である。
それゆえ、本発明に係る半導体レーザアレイは、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される灯具を実現できるという効果を実現することができる。
本実施の形態に係る灯具の概略図である。 本実施の形態に係るパッケージの内部、制御部、スイッチの一例を示す図である。 本実施の形態に係る半導体レーザアレイの一例を説明するための図である。 本実施の形態に係る導光部の一例を示す図であり、(a)は上面図を、(b)は側面図を、(c)は斜視図を示す。 発光部、投光部、導光部の位置関係を説明するための図である。 半導体レーザアレイの一部が発光状態に、他の発光部が非発光状態に制御されたときの灯具1の様子を示す図である。 M、Nを2以上の整数としたときに、M個隣に配置された発光部をN個同時に制御することを説明するための図である。 本実施の形態に係る半導体レーザアレイの他の例を説明するための図である。 本実施の形態に係るパッケージの内部、制御部、スイッチの他の例を示す図である。 半導体レーザアレイの一部が発光状態に、他の発光部が非発光状態に制御されたときの灯具の様子を示す図である。 本実施の形態に係る半導体レーザアレイの他の例を説明するための図である。 ヒートスプレッダの表面加工の一例を示す図である。 本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。 本実施の形態に係る半導体レーザアレイの他の例を説明するための図である。 本実施の形態に係る半導体レーザアレイの他の例を説明するための図である。 図15の半導体レーザアレイを用いたときの灯具の様子を示す図である。 半導体レーザアレイの発光部の劣化を検出するためのフォトダイオードを説明するための図であり、(a)はフォトダイオードと半導体レーザアレイとの位置関係を示し、(b)はフォトダイオードがパッケージの内部に含まれる様子を説明するための図である。 光学系の位置補正が不要な本実施の形態に係る灯具を説明するための図である。 光学系の位置補正が不要な本実施の形態に係る他の灯具を説明するための図であり、(a)は概略図を、(b)は断面図を示す。 光学系の位置補正が不要な本実施の形態に係る他の灯具を説明するための図であり、(a)は概略図を、(b)は上面図を示す。 本実施の形態に係る灯具を自動車の前照灯に適用した場合の概念図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態に係る灯具1等について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔灯具1の構成〕
まず、灯具1を図1および図2により説明する。灯具1は、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備える点を特徴としている。図1は、灯具1の概略図である。灯具1は、発光体2、投光部4、パッケージ10、制御部20、スイッチ22、および、導光部40を含む。図2は、パッケージ10の内部、制御部20、およびスイッチ22の一例を示す図である。図1および図2に示すように、パッケージ10には、半導体レーザアレイ50、およびヒートスプレッダ12が含まれる。以下、各部について説明する。
(半導体レーザアレイについて)
半導体レーザアレイ50を図3により説明する。図3は、本実施の形態に係り、3以上のストライプ電極を有する点を特徴とする半導体レーザアレイの一例を説明するための図である。
図示するように、半導体レーザアレイ50は、リッジストライプ型の素子を複数並べた構造である。半導体レーザアレイ50は、ストライプ電極51、コンタクト層52、絶縁層53、上クラッド層54、活性層55、下クラッド層56、基板57、および共通電極58の各層を含む。これら各層は、同一基板上に積層されていることが好ましく、これにより半導体レーザアレイをパッケージ化したときに、1つのパッケージで済ませることができる。
ストライプ電極51は、例えばパラジウム(Pd)からなり、凸状に形成されている。図3では3つの凸状のストライプ電極51がコンタクト層52の直上および絶縁層53上に形成されている。ただし、凸状のストライプ電極51の数は、3つ以上存在すればよく、特定の数に限定されない。
コンタクト層52は、ストライプ電極51と上クラッド層54との間の電気的接触を確実に行うための層であり、凸状に形成された上クラッド層54のその上部に積層されている。コンタクト層52は、p型GaNで形成され、層厚は0.1μmである。
絶縁層53は、SiOからなり、ストライプ電極51と上クラッド層54との間の導通を防ぐ。絶縁層53は、コンタクト層52が積層された領域を除き、上クラッド層54の表面を覆うように積層され、上面にはストライプ電極51が設けられている。
上クラッド層54は、上面に絶縁層53が積層され、下面に活性層55が積層されている。上クラッド層54は、p型AlGaNからなり、最厚部の層厚は0.5μmである。
活性層55は、共振器を形成するためのレーザ媒質層であり、上面に上クラッド層54が積層され、下面に下クラッド層56が積層されている。活性層55は、InGaNからなり、かつ、多重量子井戸構造により形成されている。発光波長は、白色光源を想定すると紫外線〜青色光領域であることが望ましいが、特に限定されない。
下クラッド層56は、基板57上に形成され、その上面側には活性層55が形成されている。下クラッド層56は、n型AlGaNからなり、層厚は2μmである。
基板57は、n型GaNにより形成され、層厚は100μmである。基板57は、その上面に下クラッド層56が積層され、下面には共通電極58が設けられている。
図3の半導体レーザアレイ50は、例えば、ストライプ幅(図中のW)が20μm、ストライプ間隔(図中のI)が300μm、レーザ全幅(図中のL)が900μm、レーザ奥行き(図中のd)が800μmに形成されている。
なお、上述した半導体レーザアレイ50の構成、サイズ等は、上述したものに限られない。このことは、後述する他の半導体レーザアレイ60等においても同様である。また、半導体レーザアレイは、別表現として、マルチストライプレーザやマルチビームレーザと称することもできる。
(ヒートスプレッダについて)
ヒートスプレッダ12は、例えばAlNからなり、その主面に半導体レーザアレイ50を載置し、半導体レーザアレイ50で発生する熱を放熱する。ヒートスプレッダ12の主面には、例えばAu蒸着によって電極パターンが形成されている。その電極パターンは、半導体レーザアレイ50の共通電極58に接続する。半導体レーザアレイ50は、電極パターン上に半田付け等により固定される。
(制御部、スイッチについて)
次に、制御部20、スイッチ22を図2により説明する。
図2は、半導体レーザアレイ50と制御部20、およびスイッチ22の接続方法の一例を示す図である。
本実施の形態に係り、制御部20、およびスイッチ22は、半導体レーザアレイ50の発光部の一部を発光状態、他の発光部を非発光状態とし、複数の発光部を同時に発光状態に制御する点を特徴とする。
スイッチ22は、例えばロータリスイッチであり、端子23a、23b、23cを備える。端子23a〜端子23cはそれぞれ、例えば金(Au)からなるワイヤ24を介して半導体レーザアレイ50のストライプ電極と電気的に接続される。スイッチ22は、スイッチング動作によって通電するストライプ電極を切り替え、切り替えた先のストライプ電極に対応する半導体レーザアレイの発光部(共振器)を発光させる。端子の数は3つに限られない。また、スイッチング動作は、自動および手動の何れであってもよい。
制御部20は、CPUを用いてソフトウェアにより実現することができる。制御部20は、スイッチ22に対して制御信号を送信し、半導体レーザアレイ50の発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態になるようスイッチ22のスイッチング動作を制御する。このとき、制御部20は、半導体レーザアレイ50の複数の発光部が発光状態となるよう制御する。制御部20とスイッチ22とは、無線および/または有線で接続される。制御部およびスイッチが一体化されて実現される場合には、その一体化された構成を制御部と称することもできる。
制御部20による半導体レーザアレイ50の発光部の発光状態/非発光状態の切り替えは、制御部20による制御を受けたスイッチ22のスイッチング動作により、電流が供給される端子(23a〜23c)が変更されることにより行われる。制御部20は、劣化検出部(後述)によって発光部の劣化が検出されたとき、または所定の時間が経過したときなどに、スイッチ22にスイッチング動作をスイッチ22に行わせる。
なお、制御部20およびスイッチ22は、パッケージ10の内部または外部の何れに設けられてもよい。
(パッケージについて)
パッケージ10は、例えば金属製の中空の筐体であって、その内部に半導体レーザアレイ50およびヒートスプレッダ12を含み、かつ、筐体内部を不活性ガスで封止している。パッケージ10は、半導体レーザアレイ50から出射されるレーザ光を通過させる窓を備えている。なお、半導体レーザアレイ50は、パッケージ10の外部から電極ピン5を通して給電される。
(発光体について)
発光体2は、レーザやLED等の励起光源から出射される励起光を受けて発光するものであり、励起光を受けて発光する蛍光体を含んでいる。具体的に、発光体2には、封止材としてのアクリル樹脂の内部に蛍光体が分散されている。アクリル樹脂と蛍光体との割合は、10:1程度が好ましいが、この比率に限られない。また、発光体2は、蛍光体を押し固めたものであってもよい。封止材は、アクリル樹脂に限定されず、シリコーン樹脂や、ガラスであってもよい。また、発光体2を、蛍光体を基板上に堆積させた構造としてもよい。
発光体2に使用する蛍光体は、特定の種類に限定されるものではなく、適宜選択することができる。一例として、青色光を励起光とする場合は、黄色発色するYAG蛍光体、紫外光を励起光とする場合は、青色発色するBAM蛍光体、緑色発色するβ−SiAlON蛍光体、赤色発色するCASN蛍光体を用いることで、白色光を出射する灯具とすることができる。
(投光部について)
投光部4は、発光体2にて発光した蛍光を反射し、所定の立体角内を進む光線束(照明光)を形成する。この投光部4は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であってもよいし、金属製の部材であってもよい。
また、励起光源は、投光部4の外部に配置されており、投光部4には、励起光を透過または通過させる窓部が形成されている。この窓部は、開口部であってもよいし、励起光を透過可能な透明部材を含むものであってもよい。例えば、励起光を透過し、白色光(発光体2の蛍光)を反射するフィルターを設けた透明板を窓部として設けてもよい。これにより、発光体2の蛍光が窓部を通って外部に漏れることを防止できる。
なお、投光部4の一部にパラボラではない部分を含めてもよい。また、投光部は、閉じた円形の開口部を有するパラボラミラーまたはその一部を含むものであってもよい。また、投光部は、パラボラミラーに限定されず、楕円面ミラーや自由曲面ミラーであってもよい。
(導光部について)
次に、半導体レーザアレイ50から出射されたレーザ光を発光体2へ導光する導光部40を図4により説明する。図4は、本実施の形態に係る導光部の一例を示す図であり、(a)は上面図を、(b)は側面図を、(c)は斜視図を示す。
導光部40は、半導体レーザアレイ50から出射されたレーザ光を発光体2へ導光する。導光部40は、ガラスが用いられ、鏡面仕上げされている。図4の導光部40は、角が面取りされた8角形状のガラスである。
なお、導光部40は、樹脂製であってもよく、また、光ファイバ、レンズ等が用いられてもよい。
導光部は、半導体レーザアレイ50の発光部の発光状態/非発光状態が切り替えられたときに位置補正を必要としないことが好ましく、これについては後ほど説明する。
(発光体、投光部、導光部の位置関係について)
次に、発光体2、投光部4、および導光部40の位置関係を図5により説明する。図5は、発光部、投光部、導光部の位置関係を説明するための図である。
図5に示す灯具においては、レーザ光が照射される発光体2の面を照射面、投光部4に投光される蛍光が出射する発光体2の面を出射面としたときに、照射面と出射面とが同じ面としており、本願においてはこれを「反射型の発光体」と称することにする。
この反射型の発光体において、平板状の発光体2は、ベース7に対して傾いて配置されている。このとき、発光体2は、投光器4を載置するベース7に対して27°傾いている。
また、発光体2および導光部40は、発光体2の照射面に垂直な方向に対して30°の角度でレーザ光が当該照射面に照射されるように互いの位置関係が決められる。
なお、発光体2、投光部4、導光部40の位置関係は、上記の位置関係に限られず、適宜変更されてよい。
また、本実施の形態に係る灯具は、反射型の発光体を用いた灯具に限られず、発光部2の照射面と出射面とが互いに対向する透過型の発光体を用いた灯具であってもよい。
(発光状態/非発光状態の制御1)
次に、3つの発光部を有する半導体レーザアレイ50の一部が発光状態に、他の発光部が非発光状態に制御されたときの灯具の様子を図6により説明する。図6は、半導体レーザアレイ50の一部が発光状態に、他の発光部が非発光状態に制御されたときの灯具1の様子を示す図である。
図6の灯具1では、光源としての半導体レーザアレイ50は、3つの発光部L1、L2、L3を有し、そのうち2つの発光部(L1、L2)が発光状態にあり、他の発光部(L3)が非発光状態にある。発光波長は、特に限定されないが、例えば405nmである。発光状態にある2つの発光部(L1、L2)のうち一方が故障、あるいは劣化した場合には、非発光状態にある発光部(L3)を予備として用いる。すなわち、故障、あるいは劣化した発光部を非発光状態に切り替え、非発光状態にある発光部を発光状態に切り替える。
図6の導光部40は、レーザ光が入射する入射面が、3つの発光部L1、L2、L3全体をカバーする大きさである。また、導光部40は、レーザ光が出射する出射面が、発光体2の近傍に位置する。
発光体2は、Al基板上に堆積した蛍光体をパラボラミラーである投光部4の焦点位置に位置決めされている。発光体2は、赤色、緑色、および青色の蛍光体との混合物であり、波長405nmのレーザ光が照射されて白色光を灯具1の外部に照射する。
このように、図6の灯具1は、3つの発光部L1、L2、L3を有し、そのうち2つの発光部(L1、L2)が発光状態にあり、他の発光部(L3)が非発光状態にある。これにより、灯具1は、2つの発光部(L1、L2)で生成される全体光量に対して1つの発光部(L1またはL2)からの光が占める割合を低減し、かつ、発光部(L1またはL2)の発光能力が低下したときに全体光量への影響を抑えている。また、発光状態にある2つの発光部(L1、L2)のうち一方が故障、あるいは劣化した場合には、非発光状態にある発光部(L3)を予備として用いることができる。これにより、発光状態にある発光部が故障、あるいは劣化した場合においても、全体光量を維持することができる。
〔半導体レーザアレイの種々の実施例について〕
次に、本実施の形態に係る半導体レーザアレイの種々の実施例を説明する。
(M個隣に配置された発光部をN個同時に制御する構成について)
M個隣に配置された発光部をN個同時に制御する構成について説明する。図7は、M、Nを2以上の整数としたときに、M個隣に配置された発光部をN個同時に制御することを説明するための図である。
まず、本実施の形態に係る半導体レーザアレイは、1つの素子内に複数の発光部を有し、発光状態にある発光部と非発光状態の発光部とを備える。つまり、発光状態にある一群の発光部(以下、発光系統とも称する)と非発光状態にある一群の発光部(以下、非発光系統とも称する)とが混在する。
そして、本実施の形態に係る半導体レーザアレイでは、発光系統(または、1発光系統に含まれる1発光部)が劣化した際に、非発光系統に含まれる発光部のうち少なくとも1つを発光させ、これにより灯具としての光出力を維持する。この時、発光系統が複数の発光部によりグループ化されており、同時に複数の領域が発光する。これにより、発光系統に含まれる1つの発光部からの発光が全体光量に対して占める割合が小さくなるため、1つの発光部が劣化した場合に全体光量に与える影響を小さくすることができる。さらに、発光領域を横に狭めることで、横モードを安定させることもできる。
さらに、本実施の形態に係る半導体レーザアレイでは、発光する発光部の間に非発光状態の発光部が存在することが好ましい。発光状態の発光部を離間させることで、発熱領域を広範囲に散らばらせ、放熱効率を改善させる。なお、必ずしも発光状態にある発光部の隣に非発光状態にある発光部を配する必要はなく、少なくとも1ヵ所、発光状態にある発光部の間に非発光状態にある発光部が配されていればよい。
加えて、図7に示すように、M個隣の発光部同士が並列または直列にN個接続されていることが好ましい。これにより、発光系統の切り替え時に光学系の位置補正を行う必要がある場合、光学系全体を発光部1つ分ずらすだけでよく、光学系の位置補正が簡易になる(位置補正に関しては後述する)。
(M個隣に配置された発光部をN個同時に制御する構成を備えた半導体レーザアレイ)
上記構成を備えた半導体レーザアレイの例を図8により説明する。図8は、本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。図示するように、半導体レーザアレイ60は、リッジストライプ構造である。このとき、半導体レーザアレイ60は、ストライプ電極61、コンタクト層62、絶縁層63、上クラッド層64、活性層65、下クラッド層66、基板67、および共通電極68の各層を含む。
図8では、半導体レーザアレイ60のストライプ電極61にそれぞれ番号(1)〜(3)が付されている。同一の番号は、その番号に対応する発光部が同時に発光状態または非発光状態に制御されることを意味する。
図8に記載の構成を一般化して説明すると、半導体レーザアレイ60は、M個隣に配置された発光部を同時に制御するものであり、その同時制御されるグループはN個存在する。ここでM、Nは2以上の整数である。したがって、全体では、M×N本のストライプ電極61が存在することになる。図8の場合では、M=3、N=3であり、全体で9本のストライプ電極61が存在する。
半導体レーザアレイ60は、上記の構成を備えることで、発熱領域を広範囲に散らばらせ、放熱効率を改善することができる。また、M個隣の発光部同士が並列または直列にN個接続されることにより、発光系統の切り替え時に光学系の位置補正を行う必要がある場合、光学系全体を発光部1つ分ずらすだけでよく、光学系の位置補正が簡易になる。
さらに、半導体レーザアレイ60のストライプ電極61は、図3の半導体レーザアレイ50のストライプ電極51と比べて、ストライプ電極間の幅が狭い。例えば、ストライプ幅(図中のW)が2μm、ストライプ間隔(図中のI)が100μm、レーザ全幅(図中のL)が900μm、レーザ奥行き(図中のd)が800μmに形成されている。これにより、半導体レーザアレイ60は、横モードが安定し、良好なレーザ特性を実現することができる。
なお、ストライプ電極61、コンタクト層62、絶縁層63、上クラッド層64、活性層65、下クラッド層66、基板67、および共通電極68はそれぞれ、半導体レーザアレイ50のストライプ電極51、コンタクト層52、絶縁層53、上クラッド層54、活性層55、下クラッド層56、基板57、および共通電極58に対応する。したがって、ストライプ電極61等に関する説明は省略する。
半導体レーザアレイ60と制御部、スイッチの構成について図9を用いて説明する。
図9は、半導体レーザアレイ60と制御部20、およびスイッチ22の接続方法の一例を示す図である。
ヒートスプレッダ12の上面には、電極パターン13に加え、切替用電極パターン14が形成されている。そして、半導体レーザアレイ60のストライプ電極61と切替用電極パターン14とが配線15を介して接続される。ここで、図9には、ストライプ電極61それぞれに番号(1)〜(3)を付している。同様に、切替用電極パターン14にも番号(1)〜(3)を付している。そして、配線15を介して、互いに同じ番号のストライプ電極61と切替用電極パターン14とが接続されている。
上記の構成とすることにより、制御部20の制御を受けたスイッチ22のスイッチング動作により、同じ番号のストライプ電極に対応する発光部が発光状態または非発光状態に同時に制御される。また、発光状態/非発光状態の切り替えは、スイッチ22によるスイッチング動作により同時に制御される。
なお、図9では切替用電極パターン14は並列にストライプ電極に接続されているが、直列で接続されてもよい。その場合、切替用電極パターン14を作製せずに、同時に駆動するストライプ電極61同士を配線15により直接接続し、そのうちの1つとスイッチ22の端子23とを接続する。この構成によっても、並列接続の場合と同様の効果を実現することができる。
また、半導体レーザアレイ60と制御部20、およびスイッチ22の接続方法は図9の例に限られず、種々の構成であってよい。例えば、図2のように、ストライプ電極61とスイッチ22の端子を直接接続してもよい。
(発光状態/非発光状態の制御2)
次に、半導体レーザアレイ60を用いた灯具の一例を図10により説明する。図10は、半導体レーザアレイの一部が発光状態に、他の発光部が非発光状態に制御されたときの灯具200の様子を示す図である。
以下、図6の灯具1と図10の灯具200との構成上の差異を説明する。
灯具200では、図8の半導体レーザアレイ100が用いられている。上述したように、半導体レーザアレイ60は、リッジストライプ素子構造であり、3個隣に配置された発光部を同時に制御するものであり、その同時制御されるグループは3個存在する。つまり、3×3本のストライプ電極が存在する。発光状態にあるグループに故障、あるいは発光特性の劣化が検出された場合、上記発光状態にあるグループを非発光状態に切り替え、非発光状態にある残りのグループのうち故障、あるいは劣化していないグループを発光状態へと切り替えることで、全体光量を維持する。
このように、灯具200では、3個隣に配置された発光部が同時制御されるため、発光領域が広範囲に分散されて放熱効率が改善されている。そして、放熱効率を高めることで、半導体レーザアレイ60は、熱による劣化を抑え、長寿命化を実現することができる。
また、灯具200では、半導体レーザアレイ60のストライプ電極間の幅が狭められているため、横モードが安定し、良好なレーザ特性を実現することができる。
また、ストライプ電極間の幅を狭めることにより、半導体レーザアレイ60の発光部の発光状態/非発光状態を切り替えるときに位置補正が必要となる場合には、その位置補正をより容易に行うことができる。また、位置補正が不要な場合には、導光部40等の光学系を小さくすることができる。
(ジャンクションダウン構造の半導体レーザアレイ)
半導体レーザアレイ50の他の例を図11により説明する。図11は、本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。
半導体レーザアレイ70は、図3の半導体レーザアレイ50を上下逆にしてストライプ電極とヒートスプレッダ12とを直接接続したものであり、いわゆるジャンクションダウン構造と言われる。このとき、半導体レーザアレイ70を用いる灯具では、図1と同じ発光体2、投光部4、導光部40を用いることができる。
半導体レーザアレイ70は、ヒートスプレッダ12の表面を加工することにより、発光状態とするストライプ電極に一度に電流供給できる。そのため、半導体レーザアレイ70では、各ストライプ電極にワイヤを接続する必要がない。また、半導体レーザアレイ70では発熱する活性層75とヒートスプレッダ12との距離が近くなるため、放熱効率が改善される。
ここで、ヒートスプレッダ12の表面加工の一例を図12により説明する。図12は、ヒートスプレッダの表面加工の一例を示す図である。
図示するように、ヒートスプレッダ12の表面には切替用電極パターンが作製される。この切替用電極パターンは、まず、所定のパターン以外の部分をマスクで覆い、その状態で金属蒸着を行うことにより作製される。図12の例では、ヒートスプレッダ12の表面には切替用電極パターン(1)〜(3)が作製されている。切替用電極パターン(1)〜(3)の一端にはそれぞれワイヤ24が接続され、ワイヤ24はそれぞれ、スイッチ22の端子(不図示)に接続される。これにより、切替用電極パターンに接続するストライプ電極は、番号(1)〜(3)ごとに通電/非通電を同時制御され、その通電/非通電の制御に応じて、各ストライプ電極に対応する発光部の発光/非発光が同時制御される。
なお、ヒートスプレッダの表面加工は、図12の例に限られず、種々のパターンで形成することができる。
半導体レーザアレイ70は、ジャンクションダウン構造を採用することで、ストライプ電極にワイヤを接続する必要がなくなるため、半導体レーザアレイ70およびヒートスプレッダ12の製造工程を簡素化することができる。また、ストライプ電極にワイヤを接続する必要がないため、各ストライプ電極にワイヤを接続するためのスペースを設ける必要がなく、省スペース化を実現することができる。そして、各ストライプ電極の間隔を狭めることができることから、発光状態/非発光状態を切り替えるときに光学系の位置補正が必要となる場合には、その位置補正がより簡単に行える。また、光学系の位置補正が不要な場合には、導光部40等の光学系を小さくすることができる。
(リッジのないストライプ構造の半導体レーザアレイ)
半導体レーザアレイの他の例を図13により説明する。図13は、本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。半導体レーザアレイ80は、リッジのないストライプ構造であり、図1のパッケージ10において半導体レーザアレイ50の替わりに用いることができる。
図示するように、半導体レーザアレイ80では、ストライプ電極81は、凸状ではなく平板状である点において図3の半導体レーザアレイ50のストライプ電極51と異なる。また、ストライプ電極81が平板状であるため、上クラッド層84にも凸状部は存在せず平らに形成されている。
半導体レーザアレイ80は、リッジのないストライプ構造を採用することにより、製造コストを低く抑えることができる。また、半導体レーザアレイ80をジャンクションダウン構造と組み合わせた場合には、平板状のストライプ電極81には歪みが少ないため、長寿命の半導体レーザアレイを提供することができる。さらに、半導体レーザアレイ中の活性層と放熱板とが近づくため、放熱効率を改善することができる。
なお、電極81、コンタクト層82、絶縁層83、上クラッド層84、活性層85、下クラッド層86、基板87、および共通電極88はそれぞれ、半導体レーザアレイ50のストライプ電極51、コンタクト層52、絶縁層53、上クラッド層54、活性層55、下クラッド層56、基板57、および共通電極58に対応する。したがって、電極81等に関する説明は省略する。
(マルチチップ構造の半導体レーザアレイ)
半導体レーザアレイの他の例を図14により説明する。図14は、本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。
図示するように、半導体レーザアレイ90は、マルチチップ構造であり、図1のパッケージ10において半導体レーザアレイ50の替わりに用いられてもよい。マルチチップ構造とは、共通の共通電極98上に、電極91から基板97に至る半導体レーザチップがリッジストライプ毎に分断された単一ストライプからなるチップを複数個並べて実装されたものである。半導体レーザアレイの作製工程において、1つのLDチップ上に複数の発光部を配置する場合、発光部ごとの発光特性を同等とすることが難しい。そこで、半導体レーザアレイ90は、マルチチップ構造を採用することで、同等の発光特性を有するチップを抽出して実装することにより、発光部ごとの発光特性を同等とすることができる。さらに、電極91a〜91cごとに独立したチップとなっているため、モジュールごとに異なる製造プロセスを採用することもできる。
なお、電極91a〜91c、コンタクト層92、絶縁層93、上クラッド層94、活性層95、下クラッド層96、基板97、および共通電極98はそれぞれ、半導体レーザアレイ50のストライプ電極51、コンタクト層52、絶縁層53、上クラッド層54、活性層55、下クラッド層56、基板57、および共通電極58に対応する。したがって、電極91等に関する説明は省略する。
(発光系統同士を離間させた半導体レーザアレイ)
半導体レーザアレイの他の例を図15により説明する。図15は、本実施の形態に係る他の半導体レーザアレイを説明するための図である。図15では、半導体レーザアレイ100のストライプ電極101にそれぞれ番号(1)〜(3)が付されている。同一の番号は、その番号に対応する発光部が同時に発光状態または非発光状態に制御される。そして、番号(1)〜(3)を付された一群のストライプ電極101は、隣り合う番号(1)〜(3)を付された一群のストライプ電極101と離間して配置される。この、一群のストライプ電極同士が離間して配置される点が、図8に示す半導体レーザアレイ60と異なる。
なお、図15の例では、全体では、3×3本のストライプ電極101が存在する。しかしながら、半導体レーザアレイ100は、MおよびNを2以上の整数としたときに、M×N本のストライプ電極101を有する構成で実現されてよい。
GaN 基板を用いた窒化物半導体素子の製造方法として、加工されたGaN基板を用い、GaN 基板上の結晶性が悪い領域の影響を受けないように、窒化物半導体レーザ素子を形成する方法が提案されている(特開2003−124573号公報参照)。すなわち、GaN 基板などの窒化物半導体基板において、ある平均転位密度を有する領域(以下、低欠陥密度領域)中に、当該平均転位密度よりも欠陥密度の高い領域(以下、高欠陥密度領域)を複数、規則的に形成するとともに、窒化物半導体基板表面に凹部及び凸部を形成し、高欠陥密度領域を掘り込むことで凹状にし、結晶性の悪い高欠陥密度領域の影響を低欠陥密度領域が受けないようにする。更に、この凹部及び凸部の形成された窒化物半導体基板上に複数の窒化物半導体薄膜から成る窒化物半導体成長層を積層することで、窒化物半導体レーザ素子が作製される。本実施形態に係る半導体レーザアレイは、周期的に形成される高欠陥密度領域に挟まれた低欠陥密度領域に複数のリッジストライプを設けるようにする。複数のリッジストライプを有しながらも周期的な高欠陥密度領域を避けるようにストライプの配置を決めることにより、アレイレーザとして良好な特性を実現することができる。例えば図15に示されたアレイレーザにおいては、隣り合う番号(1)〜(3)を付された3素子から成る一群を一つの低欠陥密度領域に配し、別の隣り合う3素子からなる一群を、高欠陥密度領域を跨いで配することが好ましい。
また、半導体レーザアレイ100では、M個隣に配置された発光部を同時に制御するものであり、その同時制御されるグループはN個存在する。そのため、発光状態の発光部の間に非発光状態の発光部が存在することになる。これにより、発熱領域を広範囲に散らばらせ、放熱効率を改善することができる。その結果、半導体レーザアレイ100は、熱によって生じる劣化が抑制され、長寿命化を実現することができる。
(発光状態/非発光状態の制御3)
次に、図15の半導体レーザアレイ100を用いたときの灯具の一例を図16により説明する。
上述したように、半導体レーザアレイ100は、3個隣に配置された発光部を同時に制御するものであり、その同時制御されるグループは3個存在する。したがって、全体では、3×3本のストライプ電極101(不図示)が存在することになる。発光状態にあるグループに故障、あるいは発光特性の劣化が検出された場合、上記発光状態にあるグループを非発光状態に切り替え、非発光状態にある残りのグループのうち故障、あるいは劣化していないグループを発光状態へと切り替えることで、全体光量を維持する。
半導体レーザアレイ100から出射されたレーザ光は、光ファイバ45を介して、発光体2へ照射される。
例えば、光ファイバ45は、コアの径が200μmの石英製のものであるが、光ファイバ45の構造および材質は上述のものに限定されず、光ファイバ45の長軸方向に対して垂直な断面は矩形であってもよい。
なお、導光部材として光ファイバ以外の部材、または光ファイバと他の部材とを組み合わせた可撓性を有する部材を用いてもよい。この導光部材は、半導体レーザアレイ100が発振したレーザ光を受け取る入射端部と当該入射端部から入射したレーザ光を出射する出射端部とを有するものであればよい。例えば、入射端部を有する入射部、および出射端部を有する出射部を光ファイバとは別の部材として形成し、これら入射部および出射部を光ファイバの両端部に接続してもよい。
上記構成を備えることで、灯具300では、3個隣に配置された発光部が同時制御されるため、発光領域を広範囲に分散させて放熱効率を改善することができる。そして、放熱効率を高めることで、半導体レーザアレイ100は、熱による劣化を抑え、長寿命化を実現することができる。
また、半導体レーザアレイ100のストライプ電極間を狭くすることで、半導体レーザアレイ100の発光部の発光状態/非発光状態を切り替えるときに位置補正が必要となる場合には、その位置補正をより容易に行うことができる。また、隣り合う3つの発光部を1本の光ファイバ45で覆うこともできるため、位置補正はさらに容易になる。
以上、半導体レーザアレイの種々の形態を説明した。これらの半導体レーザアレイはいずれも、図1のパッケージ10の内部に含めることができ、何れの半導体レーザアレイをパッケージ10に含めるかは、その特性、効果等を考慮して適宜選択されればよい。
〔劣化検出部を備えた実施例について〕
半導体レーザアレイの発光部の劣化を検出するためのフォトダイオード(劣化検出手段)30を備えた実施例について、図17により説明する。図17は、半導体レーザアレイの発光部の劣化を検出するためのフォトダイオードを説明するための図である。このうち、図17(a)はフォトダイオード30と半導体レーザアレイ50との位置関係を示し、図17(b)はフォトダイオード30がパッケージ10の内部に含まれる様子を説明するための図である。なお、以下の説明では、半導体レーザアレイは、半導体レーザアレイ50であるものとして説明する。しかしながら、半導体レーザアレイ50は、あくまで一例であって、他の半導体レーザアレイが用いられてもよい。
図17(a)に示すように、フォトダイオード30は、半導体レーザアレイ50を挟んで導光部40(不図示)の反対側に配置されて、半導体レーザアレイ50から見て導光部40の方向とは反対方向に半導体レーザアレイ50から出射されるレーザ光の光強度を測定する。フォトダイオード30は、半導体レーザアレイ50の発光領域の全体を覆うことが可能な大きさとすることが好ましく、これにより、発光状態/非発光状態の発光部の切替時にフォトダイオード30の位置補正が不要となる。
フォトダイオード30は、発光部から出射されるレーザ光の光強度を測定する。制御部20は、発光状態および/または非発光状態にある発光部の数量を把握しており、その数量に基づいて規定される光強度の所定の値とフォトダイオード30が実際に検出した光強度とを比較する。そして、制御部20は、フォトダイオード30によって検出された光強度が所定の値を下回るとき、劣化している発光部が存在することを検出する。そして、制御部20は、劣化が検出された発光部を非発光状態に切り替え、かつ、非発光状態にあった発光部を発光状態に切り替える。これにより、灯具から照射される光の照度を低下させることなく、継続的に灯具を使用することができる。したがって、フォトダイオード30は、灯具の照度に関する法規制が存在する場合に、灯具の照度を常に法規制値以上に維持させることができる。このように本実施の形態に係る灯具は、一定以上の光束を常に維持する必要がある用途に用いるのに適したものであり、その応用として車両用の前照灯として用いるのに適している。
フォトダイオード30は、図17(b)に示すように、パッケージ10の内部に設けられてもよい。この場合、フォトダイオード30と半導体レーザアレイ50とを一体に取り扱うことができるため、灯具を小型化し、かつ灯具の取り扱いやすさを改善することができる。
〔導光部のその他の実施例について〕
(光学系の位置補正が不要な構成1)
半導体レーザアレイの発光領域に対して導光部40等におけるレーザ光の光入射面が小さい場合、発光状態にある発光部の位置に応じて導光部40を含む光学系の位置を補正する必要がある。
しかしながら、光学系の位置補正は、適切な位置決めが難しく、かつ、ユーザに負担を与える。そのため、光学系の位置補正を不要とすることで、ユーザの利便性を高めることができる。上記の各実施形態においては、導光部の入射面が、半導体レーザアレイのレーザ出射領域よりも広いことにより、どのレーザが発光していても光学系の位置補正を行わずにレーザ光を所望の位置に導光することが出来る構成としていた。ここでは、光学系の位置補正が不要な他の構成を図18、図19、及び図20により説明する。
図18は、本実施の形態に係る灯具400を説明するための図である。灯具400は、発光体2、投光部4、パッケージ10、制御部20(不図示)、スイッチ22、および、導光部41を含む。
導光部41は、半導体レーザアレイ50から出射されたレーザ光を発光体2へ向けて導光するために用いられる。導光部41は、ガラス製の導光板が用いられ、鏡面仕立てされている。導光部41は、入射面41aが広く、出射面41bが狭くなる台形状に形成されている。これにより、半導体レーザアレイ50のレーザ出射領域が広い場合に、入射面41aを位置補正することなく、入射面41aにレーザ光を入射させることができユーザ負担を軽減することができる。また、このとき、導光部41の出射面41bに向かうにつれ導光路が狭くなるため、出射面41bにおけるレーザ光の光密度を高めることができる。また、入射面41aは、半導体レーザアレイ50のレーザ光の出射領域の全体を覆う大きさである。
なお、導光部41は、ガラス製ではなく樹脂製であってもよい。
(光学系の位置補正が不要な構成2)
図19は、光学系の位置補正が不要な灯具500を説明するための図であり、図19(a)は概略図を、図19(b)は断面図を示す。
灯具500は、ヒートスプレッダ12と、ヒートスプレッダ12上に設けられた半導体レーザアレイ50と、半導体レーザアレイ50と発光体2(不図示)との間に、マイクロレンズ収容部46と、光ファイバ45とを備える。
図19(b)に示すように、マイクロレンズ収容部46にはマイクロレンズ46aが収容されている。マイクロレンズ46aは半導体レーザアレイ50の発光部と同数存在し、かつ、複数のマイクロレンズ46aはそれぞれ、対応する半導体レーザアレイ50の発光部のレーザ光出射点の近傍に位置する。
光ファイバ45もマイクロレンズ46aと同数存在し、かつ、各々の光ファイバ45は、各マイクロレンズ46aに対応して設けられ、各マイクロレンズ46aを透過したレーザ光を発光体2に導光する。このとき、複数存在する光ファイバ45の出射端は1つに纏められていることが好ましく、これにより発光系統が切り替わったときの発光体2への照射位置を固定することができる。
上記の構成によれば、灯具500は、半導体レーザアレイ50の発光部それぞれに対応してマイクロレンズ46aおよび光ファイバ45を備える。したがって、灯具500は、たとえ発光系統が切り替わったとしても、非発光状態から発光状態となった発光部に対応するマイクロレンズ46aおよび光ファイバ45が存在するため、マイクロレンズ46aや光ファイバ45の位置補正は必要ない。それゆえ、ユーザは、光学系の位置補正をすることなく、発光系統/非発光系統の切り替えを行うことができる。
なお、マイクロレンズ収容部46において、マイクロレンズ46aは任意の方法で収容されればよい。また、光ファイバ45のマイクロレンズ収容部46への接続も任意の方法で行われればよい。
(光学系の位置補正が不要な構成3)
図20は、光学系の位置補正が不要な灯具600を説明するための図であり、図20(a)は概略図を、図20(b)は断面図を示す。
灯具600は、ヒートスプレッダ12と、ヒートスプレッダ12上に設けられた半導体レーザアレイ50と、半導体レーザアレイ50と発光体2(不図示)との間に光ファイバ45とを備える。
図20(b)に示すように、半導体レーザアレイ50の端面と光ファイバ45とは突き合わせ接続(バットジョイント)により接続されており、かつ、光ファイバ45のレーザ光が入射する入射面は、半導体レーザアレイ50のすべての発光部の発光領域を覆う大きさに形成されている。
これにより、灯具600は、たとえ発光系統が切り替わったとしても、非発光状態から発光状態となった発光部に対して光ファイバ45へのレーザ光の導光が行われることから、光ファイバ45の位置補正は必要ない。それゆえ、ユーザは、光学系の位置補正をすることなく、発光系統/非発光系統の切り替えを行うことができる。
〔本実施の形態に係る灯具の配設方法〕
図21は、灯具1を自動車(車両)1000の前照灯に適用した場合の概念図である。図21に示すように、灯具1は、投光部4が鉛直下側に位置するように自動車1000のヘッド部のベース7に配設されてもよい。この配設方法では、上述の投光部4の投光特性により、自動車1000の正面が明るく照らされるとともに、自動車1000の前方下側も適度に照らしている。
なお、灯具1を自動車用の走行用前照灯(ハイビーム)に適用してもよいし、すれ違い用前照灯(ロービーム)に適用してもよい。また、灯具1は、投光部4が鉛直上側に位置するように自動車1000のヘッド部のベース7に配設されてもよい。
自動車1000は、灯具1を備えることにより、光量に規制があり、かつ、発光部の劣化等により照射光量が低下する場合に、非発光状態の発光部を発光状態に切り替えることができ、それにより重大な事故が発生する事態を回避する。これにより、運転手の安全のみならず、歩行者、対向車等の安全性も高めることができる。
〔本発明の他の適用例〕
本発明の灯具は、車両用前照灯のみならず、その他の照明装置に適用されてもよい。本発明の灯具の一例として、ダウンライトを挙げることができる。ダウンライトは、家屋、乗物などの構造物の天井に設置される照明装置である。その他にも、本発明の照明装置は、車両以外の移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケットなど)のヘッドランプとして実現されてもよいし、サーチライト、プロジェクタ、ダウンライト以外の室内照明器具(スタンドランプなど)として実現されてもよい。
なお、ここでは灯具1について説明したが、本実施の形態に係る他の灯具200等についても同様である。
以上、本実施の形態に係る灯具等の種々の形態を説明した。これらの形態は、本実施の形態の一例を示すものであって、ここで説明した形態を組み合わせることも当然に可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、複数の発光部が発光状態に制御され、他の発光部が非発光状態に制御される半導体レーザアレイを備えることで利用性を向上させた灯具に関し、特に車両用前照灯に好適に適用することができる。
1、200、300、400、500、600 灯具
2 発光体
3 導光板
4 投光部
10 パッケージ
12 ヒートスプレッダ
13 電極パターン
14 切替用電極パターン
15 配線
20 制御部(制御手段)
22 スイッチ(制御手段)
23 端子
24 ワイヤ
30 フォトダイオード
40、41 導光部
45 光ファイバ(導光部)
46 マイクロレンズ収容部
46a マイクロレンズ(導光部)
50、60、70、80、90、100 半導体レーザアレイ
1000 自動車

Claims (18)

  1. 同一基板上に形成された、3以上の発光部を有する半導体レーザアレイと、
    上記発光部から出射されたレーザ光を受けて蛍光を発する発光体と、
    上記発光部の一部を発光状態に、他の発光部を非発光状態に制御する制御手段と、
    を備え、
    上記制御手段は、複数の上記発光部を発光状態に制御することを特徴とする灯具。
  2. 上記制御手段は、上記発光部の発光状態と非発光状態との切り替えが可能であることを特徴とする請求項1に記載の灯具。
  3. 非発光状態にある上記発光部が、発光状態にある2つの上記発光部の間に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の灯具。
  4. 上記発光部は、M(2以上の整数)個隣の発光部と互いに直列または並列に接続されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の灯具。
  5. 上記半導体レーザアレイは、ジャンクションダウン構造であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の灯具。
  6. 上記半導体レーザアレイは、電極ストライプ構造であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の灯具。
  7. 上記半導体レーザアレイは、マルチチップ構造であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の灯具。
  8. 発光状態にある上記発光部から出射されるレーザ光の光量が所定の値を下回るかどうかに基づいて、当該発光部の劣化を検出するための劣化検出手段を備えることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の灯具。
  9. 上記劣化検出手段が上記発光部の劣化を検出したときに、
    上記制御手段は、劣化した発光部を発光状態から非発光状態に切り替えることを特徴とする請求項8に記載の灯具。
  10. 上記半導体レーザアレイから上記発光体へレーザ光を導光する導光部を備え、
    上記導光部は、上記半導体レーザアレイに対する相対位置が固定されていることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の灯具。
  11. 上記レーザ光は、紫外線領域から青色光領域の波長を有することを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の灯具。
  12. 請求項1から11の何れか1項に記載の灯具を備えていることを特徴とする車両用前照灯。
  13. 同一基板の主面上に形成される3以上の発光部を備え、
    発光状態となる上記発光部の間に、非発光状態となる上記発光部が配置されることを特徴とする半導体レーザアレイ。
  14. 上記主面上に積層された活性層を含む層から構成される複数の共振器はそれぞれ、M(2以上の整数)個隣の共振器と互いに直列または並列に接続されていることを特徴とする請求項13に記載の半導体レーザアレイ。
  15. 紫外線領域から青色光領域の波長の光を出射することを特徴とする請求項13または14に記載の半導体レーザアレイ。
  16. 基本横モードで発振することを特徴とする、請求項13から15の何れか1項に記載の半導体レーザアレイ。
  17. ジャンクションダウン構造であることを特徴とする請求項13から16の何れか1項に記載の半導体レーザアレイ。
  18. 電極ストライプ構造であることを特徴とする請求項13から16の何れか1項に記載の半導体レーザアレイ。
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