JP5356998B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

本発明は、従来の灯具に比べて小さく設計することが可能な車両用前照灯に関するものであり、特に走行用前照灯に関する。
近年、励起光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)や半導体レーザ(LD;Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光部に照射することによって発生する蛍光を照明光として用いる発光装置の研究が盛んになってきている。
このような発光装置に関する技術の例として特許文献1に開示された灯具がある。この灯具では、高輝度光源を実現するために、励起光源として半導体レーザを用いている。半導体レーザから発振されるレーザ光は、コヒーレントな光であるため、指向性が強く、当該レーザ光を励起光として無駄なく集光し、利用することができる。このような半導体レーザを励起光源として用いた発光装置(LD発光装置と称する)を車両用ヘッドランプに好適に適用することができる。
なお、赤外光を波長変換材料に照射することにより、この波長変換材料が可視光を発光する技術の例として特許文献2に開示された灯具がある。この灯具では、凹面鏡の焦点位置に波長変換材料が設けられており、波長変換材料が発光した可視光を凹面鏡で反射させることことで光源としての機能を発揮している。特許文献2の凹面鏡の焦点位置に波長変換材料を設ける構成は、特許文献1の灯具における放物反射面または楕円反射面と蛍光体との設置に応用されている。
また、上記発光装置に関する技術の例として特許文献3に開示された灯具がある。この灯具における発光部には、青色、緑色および赤色の蛍光体に加え、黄色の蛍光体を用いることにより、演色性の良好な発光装置を実現している。なお、特許文献3の灯具は、光束が1200ルーメン(lm)程度で、輝度が25cd/mm程度というハロゲンランプ並みの光束・輝度および演色性を有する光を発光することができる。
なお、インコヒーレントな白色LEDを用いて車両用ヘッドランプを実現する技術の例としては、非特許文献1に開示された車両用ヘッドランプがある。
特開2005−150041号公報(2005年6月9日公開) 特開平7−318998号公報(1995年12月8日公開) 特開2007−294754号公報(2007年11月8日公開)
佐々木 勝、「白色LEDの自動車照明への応用」、応用物理学会誌、2005年、第74巻、第11号、p.1463―1466
ところが、特許文献1には、どの程度のレーザ光が出力され発光部に照射されると、どの程度の光束量のインコヒーレントな光が出射されるのかについては一切開示されていない。このため、一定の光度の光を出射する灯具を実現するために、どの程度まで光学系(凹面鏡および凹面鏡に設けられたレンズ)の大きさを小さくすることができるのかについては不明である。
なお、ここでの一定の光度とは、例えば日本国内法で規定されている車両用のハイビームにおける最高光度点の光度を指し、現在は、1灯あたり29500〜112500cd(カンデラ)、かつ車両一台分の灯具(2つまたは4つ)の最大光度の合計が225000cdを超えないことと規定されている。
すなわち、特許文献1には、例えば蛍光体を含む微小な発光部をハイパワーの励起光で励起すると、発光部が激しく劣化するという耐久性の問題など、灯具の実用化を考慮した小型化については一切触れられていない。
また、特許文献3には、輝度が25cd/mmより大きい灯具の実現については触れられていない。このため、特許文献3では、高輝度な灯具を実現することにより、灯具の小型化を図ることを想定していないものといえる。なお、特許文献3の灯具は、発光部に用いられる蛍光体に関する発明であり、発光効率および演色性の向上を図ったものである。また、本発明者らは、灯具の小型化において最も重要なファクターが輝度を高めることであることを見出している。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、その目的は、従来の灯具に比べて小さく設計することが可能な車両用前照灯を提供することにある。
本発明に係る車両用前照灯は、上記の課題を解決するために、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて発光する発光部と、上記発光部が出射した光を反射する反射鏡と、を備え、上記発光部から放射される光束は、600lmより大きく、上記発光部の輝度は、75cd/mmより大きいことを特徴としている。
例えば従来のハロゲンランプを走行用前照灯として用いた場合、ハロゲンランプの輝度は20〜25cd/mmであるため、国内法などで規定された光度の最小値を満たす光を発するようにするには、反射鏡の開口面(より正確には、自装置の外部に出射される光の進行方向に垂直な反射鏡の開口面)をある一定の面積以上に保つ必要がある。つまり、従来のハロゲンランプでは、上記「一定の面積」が装置の小型化を阻害する要因となっている。
この点、本発明に係る車両用前照灯は、発光部の輝度が75cd/mmより大きいため、反射鏡の開口面の面積を上記「一定の面積」より格段に小さくしても、上記規定された光度範囲を満たす光を出射することができる。そして、発光部から放射される光束は600lmよりも大きいため、十分な明るさが確保される。つまり、本発明に係る車両用前照灯は、発光部から放射される光束が600lmより大きく、発光部の輝度が75cd/mmより大きいため、従来の灯具(車両用前照灯)に比べて小型化を達成することができる。
なお、従来の灯具として輝度75cd/mmのHID(High Intensity Discharge)ランプが挙げられる。しかしながら、当該HIDランプには瞬時点灯性に優れないという課題があり、瞬時点灯性が要求される車両用前照灯(例えば走行用前照灯)には適さないことがわかっている。
さらに、本発明に係る車両用前照灯は、軽量化および省電力化という点においても、従来の灯具と比較して格別な効果を期待できる。
具体的には、本発明に係る車両用前照灯は、従来の灯具に比べて小型化を達成することができる。従って、装置の小型化に伴って装置自体の軽量化も達成でき、その軽量化ゆえに、本発明に係る車両用前照灯を、たとえば車両の走行用前照灯として使用した場合に、車両の燃費を改善することができる。
さらに、本発明に係る車両用前照灯は、従来の灯具に比べて高輝度・高光束を実現している。従って、従来の灯具と同程度の輝度・光束を実現しようとすれば、励起光源の消費電力を下げればよく、消費電力を下げた分だけ省電力化を達成できる。
このように、本発明に係る車両用前照灯は、装置の軽量化及び省電力化を同時に実現でき、それゆえ、昨今の環境意識の高まりを背景に、本発明に係る車両用前照灯を極めて好適に車両用ヘッドライトに適用することができる。
以上のように、本発明に係る車両用前照灯は、従来の灯具に比べて小型化された照明装置を実現することができ、さらに、装置の軽量化による燃費の改善、及び省電力化をも実現することができる。
本発明に係る車両用前照灯は、上記励起光源が出射した励起光を受け取る入射端部と当該入射端部から入射した励起光を上記発光部へ出射する出射端部とを有する導光部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、本発明に係る車両用前照灯は、励起光源と発光部との間に、励起光源から出射される励起光を発光部へ導く導光部を備えるので、励起光源を発光部から離して設置することができる。このため、例えば励起光源を冷却しやすい位置または交換しやすい位置に設置できるなど、車両用前照灯の設計自由度を高めることができる。
本発明に係る車両用前照灯では、上記励起光源は、400nm以上420nm以下の波長範囲にピーク波長を有する励起光を出射することが好ましい。
上記構成によれば、励起光源は、400nm以上420nm以下の励起光、すなわち青紫色またはそれに近い色の励起光を出射するので、白色光を生成するための発光部の材料(蛍光体材料)を容易に選定および製造できる。つまり、白色光を容易に生成することが可能な車両用前照灯を実現できる。
本発明に係る車両用前照灯では、上記記励起光源は、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する励起光を出射することが好ましい。
上記構成によれば、励起光源は、440nm以上490nm以下の励起光、すなわち青色またはそれに近い色の励起光を出射するので、白色光を生成するための発光部の材料(蛍光体材料)を容易に選定および製造できる。つまり、白色光を容易に生成することが可能な車両用前照灯を実現できる。
本発明に係る車両用前照灯では、自動車の走行用前照灯であることが好ましい。
例えば、従来のハロゲンランプを走行用前照灯として用いた場合、開口面の面積を2000mmよりも小さくすると、上記光度範囲の最小値の光を発することができない可能性がある。また、従来のHIDランプは瞬時点灯性に優れないため、瞬時点灯性が要求される走行用前照灯には適さない。
従って、本発明の車両用前照灯は、実用性を考慮した上で、従来の灯具に比べて小さい走行用前照灯と実現することができる。
本発明に係る照車両用前照灯は、以上のように、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて発光する発光部と、上記発光部が出射した光を反射する反射鏡と、を備え、上記発光部から放射される光束は、600lmより大きく、上記発光部の輝度は、75cd/mmより大きい構成である。
それゆえ、従来の灯具に比べて小型化された車両用前照灯を実現することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るヘッドランプの概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る変形例としてのヘッドランプの概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る別の変形例としてのヘッドランプの概略構成を示す図である。 各光源が用いられた車両(自動車)用ヘッドランプの輝度と、当該ヘッドランプの光学系面積との関係を示す図である。 (a)は半導体レーザの回路図を模式的に示す図であり、(b)は半導体レーザの基本構造を示す斜視図である。 本発明の別の形態に係るヘッドランプの構成を示す断面図である。 本発明の別の形態に係るヘッドランプが備える光ファイバーの出射端部と発光部との位置関係を示す図である。 発光部の位置決め方法の変更例を示す断面図である。 (a)は自動車用のすれ違い用前照灯に要求される配光特性を示す図であり、(b)は、すれ違い用前照灯の配光特性基準に規定された照度を示す図である。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。ここでは、本発明の一例として、自動車用の走行用前照灯(ハイビーム)の配光特性基準を満たすヘッドランプ(車両用前照灯)1を例に挙げて説明する。ただし、本発明の車両用前照灯は、上記走行用前照灯の配光特性基準と同様の配光基準特性を満たすヘッドランプであれば、自動車以外の車両・移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケットなど)のヘッドランプとして実現されてもよい。
(ヘッドランプ1の構成)
まず、本実施形態に係るヘッドランプ1の構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るヘッドランプ1の概略構成を示す図である。このヘッドランプ1は、従来のヘッドランプよりも小型化したヘッドランプを実現するための構成の一例である。
同図に示すように、ヘッドランプ1は、半導体レーザ(励起光源)3、非球面レンズ4、角錐台状光学部材(導光部)21、発光部7、反射鏡8および透明板9を備えている。半導体レーザ3、角錐台状光学部材21および発光部7によって発光装置の基本構造が形成されている。
なお、ヘッドランプ1は、実施の形態2に係るヘッドランプ1aと同様、ハウジング10、エクステンション11およびレンズ12を備えるものとするが、図1においては図示を省略している。また、本実施形態では、角錐台状光学部材21を例にとって説明するが、光学部材の形状はこれに限られず、円錐台状、楕円錐台など様々な形状を採用することができる。なお、光学部材が円錐台状である場合についての具体的な構成は、ヘッドランプ1の変形例として後述する。
半導体レーザ3は、励起光を出射する励起光源として機能するものであり、基板上に備えられることにより半導体レーザアレイを形成していてもよい。半導体レーザ3のそれぞれからレーザ光(励起光)が発振される。
半導体レーザ3は、1チップに6つの発光点(6ストライプ)を有するものであり、例えば、405nm(青紫色)のレーザ光を発振し、出力4.0W、動作電圧5V、電流2.67Aのものであり、直径9mmのパッケージに封入されているものである。半導体レーザ3が発振するレーザ光は、405nmに限定されず380nm以上470nm以下の波長範囲にピーク波長を有するレーザ光であればよく、青紫色およびそれに近い色のレーザ光を発振する場合には、その波長を400nm以上420nm以下とすればよい。この場合、ヘッドランプ1は、白色光を生成するための発光部7の材料(蛍光体材料)を容易に選定および製造できる。なお、380nmより小さい波長のレーザ光を発振する良質な短波長用の半導体レーザを作製することが可能であれば、本実施形態の半導体レーザ3として、380nmより小さい波長のレーザ光を発振するように設計された半導体レーザを用いることも可能である。
図1に示すように、3つの半導体レーザ3が実装されているので、半導体レーザ3全体としての出力が12W、消費電力が40W(=5V×2.67A×3個)となる。なお、励起光源として複数の半導体レーザ3を用いる必要は必ずしもなく、半導体レーザ3を1つのみ用いてもよい。しかし、高出力のレーザ光を得るためには、複数の半導体レーザ3を用いることが好ましい。
非球面レンズ4は、各半導体レーザ3から発振されたレーザ光(励起光)を、角錐台状光学部材21の一方の端部である光入射面211に入射させるためのレンズである。例えば、非球面レンズ4として、アルプス電気製のFLKN1 405を用いることができる。上述の機能を有するレンズであれば、非球面レンズ4の形状および材質は特に限定されないが、405nm近傍の透過率が高く、かつ耐熱性のよい材料であることが好ましい。
角錐台状光学部材21は、半導体レーザ3が発振したレーザ光を集光して発光部7(発光部7のレーザ光照射面7a)へと導く導光部材であり、非球面レンズ4を介して半導体レーザ3と光学的に結合している。角錐台状光学部材21は、半導体レーザ3が出射したレーザ光を受け取る光入射面211(入射端部)と当該光入射面211から入射したレーザ光を発光部7へ出射する光出射面212(出射端部)とを有している。
これにより、半導体レーザ3と発光部7とが角錐台状光学部材21を挟むので、半導体レーザ3を発光部7から離して設置することができる。このため、例えば半導体レーザ3を冷却しやすい位置または交換しやすい位置に設置できるなど、ヘッドランプ1の設計自由度を高めることができる。
なお、角錐台状光学部材21の底部(励起光入射端部211)と半導体レーザ3とが十分近く設置できる際には、非球面レンズ4を設けなくても良い場合がある。この様な構成とすることによって、構造がより単純化されるとともに、励起光を減衰させる要素が一つなくなるため、より効率を向上させることができる。
非球面レンズ4および角錐台状光学部材21の結合効率(半導体レーザ3から出射されるレーザ光の強度を1としたときの、角錐台状光学部材21の光出射面212から出射されるレーザ光の強度)は90%である。このため、半導体レーザ3から出射された12Wのレーザ光は、非球面レンズ4および角錐台状光学部材21を通過すると、光出射面212から10.8Wのレーザ光として出射される。
角錐台状光学部材21は、光入射面211から入射した各レーザ光を反射する角錐台側面(光反射側面、囲繞構造)213で囲まれた囲繞構造を有していると共に、光出射面212の断面積は、光入射面211の断面積よりも小さくなっている。角錐台状光学部材21は、光入射面211から入射した各レーザ光を、角錐台側面213により光出射面212に導光する。なお、角錐台状光学部材21は、BK7、石英ガラス、アクリル樹脂その他の透明素材で構成する。また、光入射面211は、平面形状であっても曲面形状であってもよい。
これにより、角錐台側面213により、光入射面211から入射した各レーザ光を、光入射面211の断面積よりも小さい断面積を有する光出射面212に導光する、すなわち、各レーザ光を、光出射面212に集光することができる。
また、角錐台側面213の他端には、導光した各レーザ光を発光部7のレーザ光照射面7aに分散して照射する光出射面212が形成されている。光出射面212は、この光出射面212に対して鉛直方向に軸を持つ平凸シリンドリカルレンズを一体化した構造となっている。
なお、本実施形態では、光出射面212とシリンドリカルレンズとを一体化した構造(すなわち、光出射面212が曲面形状)となっているが、これに限らず、別体に備えられていてもよい。この場合、シリンドリカルレンズは、光出射面212と発光部7との間に設けられる。また、この場合の光出射面212は、平面形状であっても曲面形状であってもよく、曲面形状の場合、凸レンズ形状に限らず、凹レンズ形状または凸レンズと凹レンズとを組み合わせた形状であってもよい。また、このレンズ形状は、球面、非球面、円筒状などであってもよい。さらに、場合によっては、平坦な光出射面のまま発光部7を密着、設置させてもよい。
また、各レーザ光は、角錐台側面213に1回だけ反射して光出射面212に導光される場合、角錐台側面213に複数回反射して光出射面212に導光される場合、角錐台側面213に1回も反射することなく光出射面212に導光される場合のいずれかの光路で導光される。
発光部7は、光出射面212から出射されたレーザ光を受けて発光するものであり、レーザ光を受けて発光する蛍光体を含んでいる。具体的には、発光部7は、蛍光体保持物質としてのシリコーン樹脂の内部に蛍光体が分散されているものである。シリコーン樹脂と蛍光体との割合は、10:1程度である。また、発光部7は、蛍光体を押し固めたものであってもよい。蛍光体保持物質は、シリコーン樹脂に限定されず、いわゆる有機無機ハイブリッドガラスや無機ガラスであってもよい。
上記蛍光体は、酸窒化物系のものであり、青色、緑色および赤色の蛍光体がシリコーン樹脂に分散されている。半導体レーザ3は、405nm(青紫色)のレーザ光を発振するため、発光部7に当該レーザ光が照射されると白色光が発生する。それゆえ、発光部7は、波長変換材料であるといえる。
なお、半導体レーザ3は、450nm(青色)のレーザ光(または、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる「青色」近傍のレーザ光)を発振するものでもよく、この場合には、上記蛍光体は、黄色の蛍光体、または緑色の蛍光体と赤色の蛍光体との混合物である。換言すれば、半導体レーザ3は、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する励起光を出射してもよく、この場合、白色光を生成するための発光部の材料(蛍光体材料)を容易に選定および製造できる。なお、黄色の蛍光体とは、560nm以上590nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。緑色の蛍光体とは、510nm以上560nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。赤色の蛍光体とは、600nm以上680nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。
上記蛍光体は、サイアロン蛍光体と通称されるものが好ましい。サイアロンとは、窒化ケイ素のシリコン原子の一部がアルミニウム原子に、窒素原子の一部が酸素原子に置換された物質である。サイアロン蛍光体は、窒化ケイ素(Si)にアルミナ(Al)、シリカ(SiO)および希土類元素などを固溶させて作ることができる。
蛍光体の別の好適な例としては、III−V族化合物半導体のナノメータサイズの粒子を用いた半導体ナノ粒子蛍光体を例示することができる。
半導体ナノ粒子蛍光体の特徴の一つは、同一の化合物半導体(例えばインジュウムリン:InP)を用いても、その粒子径をナノメータサイズに変更することにより、量子サイズ効果によって発光色を変化させることができる点である。例えば、InPでは、粒子サイズが3〜4nm程度のときに赤色に発光する(ここで、粒子サイズは透過型電子顕微鏡(TEM)にて評価した)。
また、この半導体ナノ粒子蛍光体は、半導体ベースであるので蛍光寿命が短く、励起光のパワーを素早く蛍光として放射できるのでハイパワーの励起光に対して耐性が強いという特徴もある。これは、この半導体ナノ粒子蛍光体の発光寿命が10ナノ秒程度と、希土類を発光中心とする通常の蛍光体材料に比べて5桁も小さいためである。
さらに、上述したように、発光寿命が短いため、レーザ光の吸収と蛍光体の発光を素早く繰り返すことができる。その結果、強いレーザ光に対して高効率を保つことができ、蛍光体からの発熱を低減させることができる。
よって、発光部7が熱により劣化(変色や変形)するのをより抑制することができる。これにより、光の出力が高い発光素子を光源として用いる場合に、発光装置(基本構造のついては後述)の寿命が短くなるのをより抑制することができる。
発光部7の形状および大きさは、例えば、3mm×1mm×1mmの直方体である。この場合、半導体レーザ3からのレーザ光を受けるレーザ光照射面7a(光出射面212と対向する発光部7におけるレーザ光の受光面)の面積は、3mmである。日本国内で法的に規定されている車両用ヘッドランプの配光パターン(配光分布)は、鉛直方向に狭く、水平方向に広いため、発光部7の形状を、水平方向に対して横長(断面略長方形形状)にすることにより、上記配光パターンを実現しやすくなる。発光部7は、直方体でなくてもよく、レーザ光照射面7aが楕円である筒状であってもよい。また、レーザ光照射面7aは、平面である必要は必ずしもなく、曲面であってもよい。ただし、レーザ光の反射を制御するためには、レーザ光照射面7aは、レーザ光の光軸に対して垂直な平面であることが好ましい。さらに、レーザ光照射面7aの面積は、1〜3mmであることが好ましい。
発光部7は、透明板9の内側(光出射面212が位置する側)の面において、光出射面212と対向する位置で、かつ、反射鏡8の焦点位置(もしくはその近傍)となるように固定されている。発光部7の位置の固定方法は、この方法に限定されず、反射鏡8から延出する棒状または筒状の部材によって発光部7の位置を固定してもよい。
このように、ヘッドランプ1は、光出射面212から出射されるレーザ光が、レーザ光照射面7aに水平方向に拡散して照射されるため、発光部7に含まれる蛍光体の全体に亘って低エネルギー状態の電子が高エネルギー状態に効率良く励起する。
これにより、光出射面212から出射されたレーザ光をレーザ光照射面7a上の一点に集中して照射させず、角錐台状光学部材21を介してレーザ光照射面7aに分散して照射させるので、各半導体レーザ3から出射されたレーザ光が同一点に集中して照射されることによって発光部7が劣化してしまうことを防止することができる。従って、高光束・高輝度かつ長寿命を実現できるヘッドランプ1を提供することができる。
反射鏡8は、発光部7から出射したインコヒーレント光(以下、単に「光」と称する)を反射することにより、所定の立体角内を進む光線束を形成するものである。すなわち、反射鏡8は、発光部7からの光を反射することにより、ヘッドランプ1の前方へ進む光線束を形成する。この反射鏡8は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された曲面形状(カップ形状)の部材であり、反射した光の進行方向に開口している。
また、本実施形態では、反射鏡8は半球状であり、その中心が焦点位置となる。さらに、反射鏡8の開口部は、反射鏡8にて反射した光の進行方向に対して垂直な平面(反射鏡8の、ヘッドランプ1(自装置)の外部に出射される光の進行方向に垂直な平面)で、かつ、反射鏡8の中心を含む開口面8aを有している。
なお、開口面8aの面積は、300mm以上2000mmより小さく(開口面8aの直径(光学系直径)19.5mm以上50mmより小さく)なっていることが好ましい。すなわち、反射鏡8にて反射した光が出射される方向(車両の真正面)から見たときの反射鏡8の大きさが300mm以上2000mmより小さいといえる。なお、ここでは、開口面8aの面積の上限値(上限に近い値)を2000mmとしたが、1500mm(直径43.7mm)であることがさらに好ましい。また、開口面8aの面積の下限値を300mmとしたが、500mm(直径25.2mm)であることがさらに好ましい。この理由については後述する。
透明板9は、反射鏡8の開口部を覆う透明な樹脂板であり、発光部7を保持している。この透明板9を、半導体レーザ3からのレーザ光を遮断するとともに、発光部7においてレーザ光を変換することにより生成された白色光(インコヒーレントな光)を透過する材質で形成することが好ましく、樹脂板以外に無機ガラス板等も使用できる。発光部7によってコヒーレントなレーザ光は、そのほとんどがインコヒーレントな白色光に変換される。しかし、何らかの原因でレーザ光の一部が変換されない場合も考えられる。このような場合でも、透明板9によってレーザ光を遮断することにより、レーザ光が外部に漏れることを防止できる。なお、このような効果を期待せず、かつ透明板9以外の部材によって発光部7を保持する場合には、透明板9を省略することが可能である。
以上のように、半導体レーザ3から高出力のレーザ光が発光部7に照射され、発光部7がこのレーザ光を受けることができるので、発光部7から放射される光束が約2000lm、かつ、発光部7の輝度が100cd/mmという高輝度・高光束のヘッドランプ1を実現することができる。
〔ヘッドランプ1の変形例(その1)〕
次に、ヘッドランプ1の変形例について図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態の変形例としてのヘッドランプ1の概略構成を示す図である。なお、上述したヘッドランプ1と同様の構成については説明を省略する。
同図に示すように、ヘッドランプ1は、半導体レーザ3、非球面レンズ4、円錐台状光学部材(導光部)22、発光部7、反射鏡8および透明板9を備えている。半導体レーザ3、円錐台状光学部材22および発光部7によって発光装置の基本構造が形成されている。
半導体レーザ3は、1チップに10個の発光点(10ストライプ)を有するものであり、例えば、405nm(青紫色)のレーザ光を発振し、出力11.2W、動作電圧5V、電流6.4Aのものであり、直径9mmのパッケージに封入されているものである。また、パッケージに封入された半導体レーザ3は、1つであり、上記出力のときの消費電力は32Wである。
非球面レンズ4は、各半導体レーザ3から発振されたレーザ光(励起光)を、円錐台状光学部材22の一方の端部である光入射面221に入射させるためのレンズである。本実施形態では、非球面レンズ4として、ロッドレンズを使用している。
円錐台状光学部材22は、半導体レーザ3が発振したレーザ光を集光して発光部7(レーザ光照射面7a)へと導く導光部材であり、非球面レンズ4を介して半導体レーザ3と光学的に結合している。円錐台状光学部材22は、半導体レーザ3が出射したレーザ光を受け取る光入射面221(入射端部)と当該光入射面221から入射したレーザ光を発光部7へ出射する光出射面222(出射端部)とを有している。
円錐台状光学部材22は、先細りの円錐形状の石英(SiO)製導光部材(屈折率:1.45)である。また、光入射面221(底部)の直径は10mmであり、光出射面222(頂部)の直径は2mmである。さらに、円錐台状光学部材22の側面には、屈折率1.35の熱可塑性フッ素樹脂(ポリテトラフロオロエチレン:PTFE)がコーティングされている。なお、光入射面221および光出射面222の形状は、光入射面211および光出射面212と同様、平面形状であっても曲面形状であってもよい。
また、円錐台状光学部材22は、FFP(Far Field Pattern)のアスペクト比がなるべく真円に近くなるように補正されたものである。ここで、FFPとは、レーザ光源の発光点から離れた面における光の強度分布を指す。通常、半導体レーザ3や端面発光型ダイオードのような半導体発光素子が出射するレーザ光は、回折現象によって活性層の発光強度分布の角度が広がり、そのFFPが楕円形状となる。このため、FFPを真円に近くするには補正が必要となる。
非球面レンズ4および円錐台状光学部材22の結合効率(半導体レーザ3から出射されるレーザ光の強度を1としたときの、円錐台状光学部材22の光出射面222から出射されるレーザ光の強度)は90%である。このため、半導体レーザ3から出射された11.2Wのレーザ光は、非球面レンズ4および円錐台状光学部材22を通過すると、光出射面222から約10Wのレーザ光として出射される。
発光部7は、光出射面222から出射されたレーザ光を受けて発光するものであり、上述したような蛍光体を含んでいる。また、発光部7は、直径1.95mm、厚さ1mmの円柱形状である。
以上のように、変形例においても、半導体レーザ3から高出力のレーザ光が発光部7に照射され、発光部7がこのレーザ光を受けることができる。このため、この変形例では、発光部7から放射される光束が約1600lm、かつ、発光部7の輝度が80cd/mmである高輝度・高光束のヘッドランプ1(図2)を実現することができる。
〔ヘッドランプ1の変形例(その2)〕
次に、ヘッドランプ1の別の変形例について図3に基づいて説明する。図3は、本実施形態の別の変形例としてのヘッドランプ1の概略構成を示す図である。なお、上述したヘッドランプ1と同様の構成については説明を省略する。
同図に示すように、ヘッドランプ1は、半導体レーザ3、ライトガイド(導光部)23、発光部7、反射鏡8および透明板9を備えている。半導体レーザ3、ライトガイド23および発光部7によって発光装置の基本構造が形成されている。
半導体レーザ3は、1チップに5つの発光点(5ストライプ)を有するものであり、例えば、405nm(青紫色)のレーザ光を発振し、出力3.3W、動作電圧5V、電流2.22Aのものであり、直径9mmのパッケージに封入されているものである。図3に示すように、3つの半導体レーザ3が実装されているので、半導体レーザ3全体としての出力が約10W、消費電力が33.3W(=5V×2.22A×3個)となる。
ライトガイド23は、半導体レーザ3が発振したレーザ光を集光して発光部7(レーザ光照射面7a)へと導く導光部材である。ライトガイド23は、半導体レーザ3毎に設けられており、半導体レーザ3と光学的に結合している。ライトガイド23は、半導体レーザ3が出射したレーザ光を受け取る光入射面231(入射端部)と当該光入射面231から入射したレーザ光を発光部7へ出射する光出射面232(出射端部)とを有している。上述の導光部材と同様、光出射面232の断面積は、光入射面231の断面積よりも小さいので、半導体レーザ3から出射されたレーザ光を、光出射面232に集光することができる。
また、図示のように、3本のライトガイド23は、各光出射面232が横一列に整列するように固定されており、レーザ光照射面7aに接触していてもよいし、僅かに間隔をおいて配置されてもよい。
ライトガイド23は、熱可塑性フッ素樹脂(ポリテトラフロオロエチレン:PTFE)からなる先細りの円錐形状のチューブであり、その内部に熱硬化性アクリル樹脂(メタクリル酸メチル樹脂)が充填されている。PTFEの屈折率は、1.35であり、メタクリル酸メチル樹脂の屈折率は、1.49である。また、光入射面231の直径は7mmであり、光出射面232の直径は1mmである。なお、光入射面231および光出射面232の形状は、光入射面211および光出射面212と同様、平面形状であっても曲面形状であってもよい。
また、ライトガイド23の結合効率(半導体レーザ3から出射されるレーザ光の強度を1としたときの、ライトガイド23の光出射面232から出射されるレーザ光の強度)は90%である。このため、半導体レーザ3から出射された3.3W(約10W)のレーザ光は、ライトガイド23を通過すると、光出射面232から約3W(約9W)のレーザ光として出射される。
以上のように、更なる変形例においても、半導体レーザ3から高出力のレーザ光が発光部7に照射され、発光部7がこのレーザ光を受けることができる。このため、この変形例では、発光部7から放射される光束が約1800lm、かつ、発光部7の輝度が80cd/mmである高輝度・高光束のヘッドランプ1(図3)を実現することができる。
〔半導体レーザ3の出力値の範囲について〕
次に、半導体レーザ3の出力値の範囲について説明する。ヘッドランプ1は、上述のように、ハイビームの配光特性基準を満たすものである。また、現在の日本国内法で規定されている車両用のハイビームにおける最高光度点の光度は、29500〜112500cd(1灯あたり)に規定されている。この光度範囲において実現される光学系面積(開口面8aの面積)と必要な光源輝度(発光部7の輝度)とは、以下の表1に示す関係となる。
Figure 0005356998
なお、光源輝度(cd/mm)=光度(cd)/光学系面積(mm)である。また、表1では、反射鏡8には透明板9およびレンズ12が設けられていないものとする。すなわち、表1の各値は、光学系透過率(反射鏡8が反射した光を1としたときの、ヘッドランプ1の外部に出射される光の割合)が100%であるものとして算出されている。
表1に示すように、上記光度範囲の光を出射し、かつ、開口面8aの面積2000mmであるヘッドランプ1を実現するためには、発光部7の輝度が、14.8〜56.3cd/mmの間にある必要がある。本発明者らは、この輝度を実現するためには、発光部7から放射される光束の値として、600〜3000lmが必要となることを見出した。この600〜3000lmの幅は、発光部7の大きさによって変わることを考慮したものである。なお、この光束の値は、ヘッドランプ1の外部に放射される光束の値を示すものであり、ヘッドランプ1に透明板9およびレンズ12が設けられ、これら(光学系)を通過する光の透過率(光学系透過率)が70%の場合を想定したものである。
そして、この光束を実現するためには、半導体レーザ3のレーザ光出力(半導体レーザ3が複数ある場合は全体としての出力)としては、光束600lmの場合には3〜6W、3000lmの場合には15〜30Wが必要となる。この出力値は、光学系透過率によって変動するものであり、例えば光学系透過率70%が±20%変動する場合には、±20%の範囲で変動することになる。また、この出力値に伴い、半導体レーザ3の動作電圧、電流などの値が決まる。
従って、半導体レーザ3から上記出力値のレーザ光が出力されるので、発光部7は、上記国内法に基づく最高光度点の光度範囲を満たす光を発することができる。
〔開口面8aの面積の上限値および下限値について〕
次に、開口面8aの面積の上限値および下限値について説明する。
(上限値について)
従来のヘッドランプ1として用いられてきたハロゲンランプの輝度は、20〜25cd/mmである。表1に示すように、上記国内法に基づく最高光度点の光度の最大値112500cd(上限値)を実現するためには、開口面の面積(光学系面積)として、4500〜5625mm以上の大きさが必要となる。また、開口面の面積として、最高光度点の光度の中間値71000cdを実現するためには2840〜3550mm以上の大きさが必要となり、当該中間値よりも小さい50000cdを実現するためには2000〜2500mm以上の大きさが必要となる。なお、ここでは、ハロゲンランプがヘッドランプ1と同様の構成となっているものとする。すなわち、ハロゲンランプの発光部であるフィラメントが発光部7と同じ位置に設けられており、反射鏡により反射した光が出射されているものとする。
ここで、従来のヘッドランプにおける光学系透過率は、一般的には、0.6〜0.75(60〜75%)程度である(非特許文献1のp.1465)。仮に光学系透過率が0.6とした場合には、上述の50000cdは、光学系を通過することで、30000cdとなる。この30000cdは、上記最高光度点の光度の最小値29500cd(下限値)にほぼ等しい値である。すなわち、ハイビーム用のヘッドランプとしてハロゲンランプを用いた場合、上記最高光度点の光度の下限値を実現できる最も小さな開口面の面積が2000mmであることがわかる。従って、ハロゲンランプの場合には、最高輝度である25cd/mmであったとしても、開口面の面積を2000mmより小さくとすると、上記最高光度点の光度範囲を満たすことができなくなってしまう可能性があるといえる。
一方、本実施形態に係るヘッドランプ1は、上述のように、発光部7の輝度が少なくとも80cd/mm以上であるため、開口面の面積を2000mmより小さくした場合に、たとえ光学系透過率が60%であっても、上記最高光度点の光度の下限値に満たすことができる。また、発光部7の輝度が100cd/mmの場合には、たとえ光学系透過率が60%であっても、上記最高光度点の光度の上限値を満たすことができる。
従って、ヘッドランプ1では、従来のハロゲンランプを用いて上記最高光度点の光度範囲を満たすことができない可能性がある開口面の面積、すなわち開口面8aの面積の上限値(上限値に最も近い値)を、2000mmとすることができる。
また、従来のヘッドランプとしてHID(輝度75cd/mm)が用いられる場合もある。このHIDを用いたヘッドランプ(HIDランプ)で、上記最高光度点の光度の上限値を実現するためには、表1に示すように、開口面の面積として、1500mm以上の大きさが必要となる。なお、ハロゲンランプと同様、HIDランプがヘッドランプ1と同様の構成となっているものとする。すなわち、HIDランプの発光部であるアークチューブ(発光管)が発光部7と同じ位置に設けられており、反射鏡により反射した光が出射されているものとする。
すなわち、従来のHIDランプの場合、開口面の面積を1500mmより小さくすると、上記最高光度点の光度の上限値を満たすことができなくなるといえる。このため、従来のHIDランプの場合を用いて上記最高光度点の光度範囲を満たすことができない可能性がある開口面の面積、すなわち開口面の面積の上限値(上限値に最も近い値)を、1500mmとすることがさらに好ましいといえる。
ここで、HIDは、少なくとも石英ガラス製のアークチューブ(発光管)と、そのアークチューブ内部に電流を供給する2つの放電用電極と、を備えた構成である。放電用電極は、アークチューブの両端から発光点の近くまで延出しており、アークチューブ内部には発光物質として例えば水銀、アルゴンガスなどの雰囲気ガスが封じ込められている。HIDは、放電用電極間に電流が流れることにより、発光点において放電作用が生じ、発光物質が発光する。
HIDは、放電により発光物質を発光させるため、放電が発生する程度にアークチューブが高温にならないと一定光度の光を出射することができない。このため、HIDランプは、点灯用スイッチをオンにしてから一定光度の光が出射されるまでには一定時間(4〜8分程度)かかってしまい、瞬時に点灯させることができない(瞬時点灯性に優れない)。自動車用ヘッドランプに用いられるHIDランプはこの点について改善が進められているが、それでもHIDランプは、点灯/消灯を瞬時に切り替える、いわゆるパッシングを行う必要があるハイビーム用のヘッドランプとしては実用性が低いといえる。
また、HIDは、少なくともアークチューブおよび2つの放電用電極を備える必要があるため、所定の大きさよりも小さくすることは困難である。このため、HIDランプでは、後述する光の放射効率(光学系の効率)を考慮すると、1500mmよりも小さくすることは困難である。
以上より、ヘッドランプ1における開口面8aの面積は、瞬時点灯性などのHIDが有する特段の課題のないハイビーム用のヘッドランプを実現する場合には、上記最高光度点の光度範囲を満たすために、2000mmより小さくすることが好ましいといえる。また、上記HIDが有する課題を考慮しない場合には、上記最高光度点の光度範囲を満たすために、1500mmより小さくすることが好ましいといえる。
なお、HIDは、アークチューブおよび2つの放電用電極が発光点において生じる光の通過を遮断する(すなわち、影となる部分ができてしまう)ため、その分輝度が下がってしまう。従って、HIDランプは、HID特有の輝度の高さを生かす構成とすることが困難である。すなわち、HIDランプの輝度は、非特許文献1に記載された60〜80cd/mmよりも実際には小さい値となる。一方、ヘッドランプ1では、構成上、上記のような影となる部分ができないので、得られる輝度を十分に生かすことができる。
また、HIDの場合には当該HIDの点灯を制御するための回路(バラスト)を必要とするが、ヘッドランプ1ではそのような回路を設ける必要がなく、HIDランプよりも安価に製造可能である。
なお、上記説明は、ヘッドランプ1における開口面8aの面積が、従来の照明装置における開口面の面積よりも小さくすることができること、それゆえ、ヘッドランプ1は、従来の照明装置に比べて圧倒的に小型化できることを説明するためのものである。従って、ヘッドランプ1における開口面8aの面積は、上記の面積に限られず、任意に設定することができるのは勿論である。このことは、後述の(下限値について)についても同様である。
(下限値について)
ヘッドランプ1において、レーザ光照射面7aの面積(発光部7の大きさ)が例えば1〜3mmと有限であるため、開口面8aの面積が300mmよりも小さくした場合には、発光部7が反射鏡8に対して相対的に大きくなってしまう。このため、反射鏡8における光の放射効率(光学系の効率)が小さくなってしまう可能性がある。本発明者らは、発光部7の大きさと開口面8aの面積の比が1:100(3mm:300mm)よりも小さくなると、上記放射効率が極端に下がるという実験結果を得ている(本明細書では、分母が小さくなることを「比が小さくなる」とする)。従って、開口面8aの面積は、300mm以上であることが好ましい。
さらに、上記比が1:150以上である場合には、実用性の高い放射効率が得られることがわかっている。このため、レーザ光照射面7aの大きさを3mmとすると、開口面8aの面積が500mm以上であることが好ましいといえる。
なお、表1および開口面8aの面積の下限値より、発光部7の輝度の上限値は、375cd/mm(開口面8aの面積が300mmのとき)であり、225cd/mm(開口面8aの面積が500mmのとき)であることが好ましいといえる。
(従来のヘッドランプとの比較例)
ここで、従来のヘッドランプとの比較例について図4に基づいて説明する。図4は、各光源が用いられた車両(自動車)用ヘッドランプの輝度と、当該ヘッドランプの光学系面積との関係を示す図である。ここでは、ヘッドランプ(1灯)に必要な光度が100000cd(10万cd)であり、光学系透過率が70%である場合について示したものである。すなわち、図4は、一般的なハイビーム用のヘッドランプ1における比較結果を示すものである。
図示のように、輝度25cd/mmのハロゲンランプ(またはLED)の場合、光度100000cdの光の出射を実現するために、開口面の面積を約5000mmとする必要がある。また、輝度75cd/mmのHIDランプの場合には、開口面の面積を2000mmとする必要がある。
しかし、上述のように、HIDの構成上、輝度の高さを生かすことが困難であるため、実際には75cd/mmという高輝度のHIDを実現できない可能性がある。また、所定の大きさより小さくできないので、光の放射効率(光学系の効率)を考慮すると、場合によっては、開口面の面積を2000mmより小さくできない場合もある。さらに、光学系透過率が60%の場合には、開口面の面積を2222mmとする必要がある。
つまり、HIDの場合、理論上は開口面の面積を2000mmとすることが可能であるが、必ずしも実現できる値ではないことがわかる。
一方、本発明に係るヘッドランプ1では、発光部7の輝度が75cd/mm以上であるため、光度100000cdの光の出射を実現するために、たとえ光学系透過率が60%であっても、開口面8aの面積が2000mmより小さくてよいことがわかる。つまり、ヘッドランプ1では、光学系透過率70%の光学系を用いて、光度100000cdの光の出射を実現する場合には、開口面8aの面積が2000mmより小さくてよいことがわかる。
以上のように、ヘッドランプ1は、レーザ光を出射する半導体レーザ3と、半導体レーザ3から出射されたレーザ光を受けて発光する発光部7と、発光部7が出射した光を反射する反射鏡8と、を備えた構成である。そして、発光部7の輝度は、25cd/mmよりも大きく、反射鏡8の、ヘッドランプ1の外部に出射される光の進行方向に垂直な開口面の面積は、2000mmより小さい。換言すれば、発光部7の輝度が25cd/mmよりも大きく、反射鏡8が反射した光が投射される反射鏡の像の面積が2000mmよりも小さいともいえる。
例えば従来のハロゲンランプをハイビーム用のヘッドランプとして用いた場合に、上記規定された光度の最小値を満たす光を発した場合に、開口面の面積を2000mmよりも小さくすることができない可能性がある。しかし、ヘッドランプ1では、発光部7の輝度がハロゲンランプで実現できる最大輝度である25cd/mmより大きいため、開口面8aの面積を2000mmより小さくしても、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができる。
つまり、ハロゲンランプをヘッドランプして用い、29500cd付近の光度の光を発する場合には、開口面の面積を2000mmよりも小さくすることができない可能性がある。一方、ヘッドランプ1では、発光部の輝度がハロゲンランプで実現できる最大輝度である25cd/mmより大きいため、開口面の面積を2000mmより小さくしても、例えば29500〜112500cdの光度範囲を満たす光を出射することができる。
また、高輝度光源として輝度75cd/mmのHIDランプがあるが、HIDランプには瞬時点灯性に優れないという課題があり、ハイビーム用としてのヘッドランプには適さないことがわかっている。つまり、HIDランプは、瞬時点灯性が要求される車両用前照灯には適さない。
従って、ヘッドランプ1は、実用性を考慮した上で、従来の照明装置に比べて圧倒的に小さく設計することができる。すなわち、従来の照明装置よりも小さいヘッドランプ1を実現することができる。
また、たとえHIDランプをハイビーム用のヘッドランプとして使用した場合であっても、表1より、開口面の面積を1500mmより小さくすると、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができなくなってしまう。しかし、ヘッドランプ1では、発光部7の輝度が、HIDランプで実現できる、実用化レベルでの最大輝度である75cd/mmより大きいため、開口面8aの面積を1500mmより小さくしても、ハイビームとして規定された光度範囲を満たす光を出射することができる。すなわち、ヘッドランプ1は、ハイビームとして実用性の低いHIDランプを用いた場合であっても、当該HIDランプには実現できない開口面8aの面積を実現することができる。
つまり、表1より、例えばハロゲンランプよりも高輝度なHIDランプをヘッドランプとして用い、例えば29500〜112500cdの光度範囲の光を発する場合には、開口面の面積を1500mmより小さくすると、当該光度範囲を満たす光を出射することができなくなってしまう。一方、ヘッドランプ1は、HIDランプの実用化レベルの最大輝度75cd/mmよりも高い輝度を有するため、開口面の面積を1500mmより小さくしても、上記光度範囲を満たす光を出射することができる。従って、より小さいヘッドランプ1を実現することができる。
また、ヘッドランプ1がハイビームとして自動車に搭載されることにより、従来よりも小型化したハイビームを実現できるので、自動車の設計自由度を高めることができる。
ここで、光束が1200ルーメン(lm)程度で、輝度が25cd/mm程度というハロゲンランプ並みの輝度および演色性を有する光を発光する特許文献3の照明装置は、ヘッドランプ1と比較して、光束は劣り、かつ、輝度は1/3以下である。従って、特許文献3の照明装置を用いてハロゲンランプ1と同程度の輝度を達成しようとする場合、少なくとも3基の照明装置を要する。それゆえ、ハロゲンランプ1は、特許文献3の照明装置に比べても、圧倒的に小さいハイビーム用の照明装置を実現していることがわかる。
(ハロゲンランプ1によって実現する省電力化)
ここで、別の観点からヘッドランプ1の利点を説明する。
上述したように、ヘッドランプ1は、従来の照明装置に比べて小型化することができる。そして、照明装置の小型化に伴い、反射鏡8、透明板9等の構成部材の小型化も実現する。つまり、ヘッドランプ1は、従来の照明装置に比べて軽量化も実現することができる。
さらに、ヘッドランプ1は、従来の照明装置に比べて高輝度・高光束も実現している。従って、ヘッドランプ1を使用して従来の照明装置と同程度の輝度・光束を実現しようとすれば、半導体レーザ3の出力を下げればよく、これにより従来の照明装置と同程度の輝度・光束が実現する。つまり、ヘッドランプ1は、消費電力の低減を実現することができる。
そして、昨今の環境意識の高まりを考慮すると、ヘッドランプ1は、極めて好適に車両用ヘッドライトに適用されうる。つまり、ヘッドランプ1は、小型化・軽量化を実現しているため、利用性に優れ、かつ車両の設計自由度を大幅に高めることができる。また、軽量化ゆえに車両の燃費も改善される。加えて、ヘッドランプ1は、消費電力を低減することができるため、車両における消費電力の低減に大きく寄与することが可能である。
このように、ヘッドランプ1は、従来の照明装置に比べて小型化しただけでなく、車両用ヘッドライトに適用した場合には、省電力化・燃費の改善といったメリットをも実現することができる。
(半導体レーザ3の構造)
ここで、半導体レーザ3の基本構造について説明する。図5(a)は、半導体レーザ3の回路図を模式的に示したものであり、図5(b)は、半導体レーザ3の基本構造を示す斜視図である。同図に示すように、半導体レーザ3は、カソード電極19、基板18、クラッド層113、活性層111、クラッド層112、アノード電極17がこの順に積層された構成である。
基板18は、半導体基板であり、本願のように蛍光体を励起する為の青色〜紫外の励起光を得る為にはGaN、サファイア、SiCを用いることが好ましい。一般的には、半導体レーザ用の基板の他の例として、Si、GeおよびSiC等のIV属半導体、GaAs、GaP、InP、AlAs、GaN、InN、InSb、GaSbおよびAlNに代表されるIII−V属化合物半導体、ZnTe、ZeSe、ZnSおよびZnO等のII−VI属化合物半導体、ZnO、Al、SiO、TiO、CrOおよびCeO等の酸化物絶縁体、並びに、SiNなどの窒化物絶縁体のいずれかの材料が用いられる。
アノード電極17は、クラッド層112を介して活性層111に電流を注入するためのものである。
カソード電極19は、基板18の下部から、クラッド層113を介して活性層111に電流を注入するためのものである。なお、電流の注入は、アノード電極17・カソード電極19に順方向バイアスをかけて行う。
活性層111は、クラッド層113及びクラッド層112で挟まれた構造になっている。
また、活性層111およびクラッド層の材料としては、青色〜紫外の励起光を得る為にはAlInGaNから成る混晶半導体が用いられる。一般に半導体レーザの活性層・クラッド層としては、Al、Ga、In、As、P、N、Sbを主たる組成とする混晶半導体が用いられ、そのような構成としても良い。また、ZnMgSSeTeおよびZnO等のII−VI属化合物半導体によって構成されていてもよい。
また、活性層111は、注入された電流により発光が生じる領域であり、クラッド層112及びクラッド層113との屈折率差により、発光した光が活性層111内に閉じ込められる。
さらに、活性層111には、誘導放出によって増幅される光を閉じ込めるために互いに対向して設けられる表側へき開面114・裏側へき開面115が形成されており、この表側へき開面114・裏側へき開面115が鏡の役割を果す。
ただし、完全に光を反射する鏡とは異なり、誘導放出によって増幅される光の一部は、ある程度増幅されると、活性層111の表側へき開面114・裏側へき開面115のうちのどちらか一方(本実施の形態では、便宜上表側へき開面114とする)から出射され、励起光L0となる。なお、活性層111は、多層量子井戸構造を形成していてもよい。
なお、表側へき開面114と対向する裏側へき開面115には、レーザ発振のための反射膜(図示せず)が形成されており、表側へき開面114と裏側へき開面115との反射率に差を設けることで、低反射率端面である、例えば、表側へき開面114より励起光L0の大部分を発光点103から照射されるようにすることができる。
クラッド層113・クラッド層112は、n型およびp型それぞれのGaAs、GaP、InP、AlAs、GaN、InN、InSb、GaSb、及びAlNに代表されるIII−V属化合物半導体、並びに、ZnTe、ZeSe、ZnSおよびZnO等のII−VI属化合物半導体のいずれの半導体によって構成されていてもよく、順方向バイアスをアノード電極17及びカソード電極19に印加することで活性層111に電流を注入できるようになっている。
クラッド層113・クラッド層112および活性層111などの各半導体層との膜形成については、MOCVD(有機金属化学気相成長)法やMBE(分子線エピタキシー)法、CVD(化学気相成長)法、レーザアブレーション法、スパッタ法などの一般的な成膜手法を用いて構成できる。各金属層の膜形成については、真空蒸着法やメッキ法、レーザアブレーション法、スパッタ法などの一般的な成膜手法を用いて構成できる。
(発光部7の発光原理)
次に、半導体レーザ3から発振されたレーザ光による蛍光体の発光原理について説明する。
まず、半導体レーザ3から発振されたレーザ光が発光部7に含まれる蛍光体に照射されることにより、蛍光体内に存在する電子が低エネルギー状態から高エネルギー状態(励起状態)に励起される。
その後、この励起状態は不安定であるため、蛍光体内の電子のエネルギー状態は、一定時間後にもとの低エネルギー状態(基底準位のエネルギー状態または励起準位と基底準位との間の準安定準位のエネルギー状態)に遷移する。
このように、高エネルギー状態に励起された電子が、低エネルギー状態に遷移することによって蛍光体が発光する。
白色光は、等色の原理を満たす3つの色の混色、または補色の関係を満たす2つの色の混色で構成でき、この原理に基づき、半導体レーザ3から発振されたレーザ光の色と蛍光体が発する光の色とを、上述のように組み合わせることにより白色光を発生させることができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図6〜図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。
(ヘッドランプ1aの構成)
まず、本実施形態に係るヘッドランプ(車両用前照灯)1aの構成について図6を用いて説明する。図6は、実施の形態1に係るヘッドランプ1の別構成であり、プロジェクタ型のヘッドランプであるヘッドランプ1aの構成を示す断面図である。このヘッドランプ1aは、従来のヘッドランプよりも小型化したヘッドランプを実現するための構成の別例であり、プロジェクタ型のヘッドランプである点、並びに、角錐台状光学部材21、円錐台状光学部材22およびライトガイド23の代わりに光ファイバー5を備えた点でヘッドランプ1とは異なる。
同図に示すように、ヘッドランプ1aは、半導体レーザアレイ(励起光源)2、非球面レンズ4、光ファイバー(導光部)5、フェルール6、発光部7、反射鏡8、透明板9、ハウジング10、エクステンション11、レンズ12、凸レンズ14およびレンズホルダ16を備えている。半導体レーザアレイ2、光ファイバー5、フェルール6および発光部7によって発光装置の基本構造が形成されている。なお、ヘッドランプ1aは、プロジェクタ型のヘッドランプであるため、凸レンズ14を備えている。その他のタイプのヘッドランプ(例えば、セミシールドビームヘッドランプ)に本発明を適用してもよく、その場合には凸レンズ14を省略できる。また、非球面レンズ4、発光部7、反射鏡8および透明板9の、ヘッドランプ1に備えられた場合と同様の機能を有する部分については、ここではその説明を省略する。
半導体レーザアレイ2は、励起光を出射する励起光源として機能し、複数の半導体レーザ(半導体レーザ素子)3を基板上に備えるものである。なお、半導体レーザ3の構成については、ヘッドランプ1が備える半導体レーザ3と同じであるので、ここではその説明を省略する。
非球面レンズ4は、半導体レーザ3から発振されたレーザ光(励起光)を、光ファイバー5の一方の端部である入射端部5bに入射させるためのレンズである。
光ファイバー5は、半導体レーザ3が発振したレーザ光を発光部7へと導く導光部材であり、複数の光ファイバーの束である。この光ファイバー5は、上記レーザ光を受け取る複数の入射端部5bと、入射端部5bから入射したレーザ光を出射する複数の出射端部5aとを有している。複数の出射端部5aは、発光部7のレーザ光照射面(受光面)7a(図7参照)における互いに異なる領域に対してレーザ光を出射する。換言すれば、複数の出射端部5aは、発光部7の互いに異なる部分に対してレーザ光を出射する。出射端部5aは、レーザ光照射面7aに接触していてもよいし、僅かに間隔をおいて配置されてもよい。より詳細には、複数の出射端部5aから出射されるレーザ光がそれぞれ有する光強度分布における最も光強度の大きい部分が、発光部7の互いに異なる部分に対して照射される。
ここで、1つの出射端部5aから出射されたレーザ光は、所定の角度で広がりつつレーザ光照射面7aに到達する。また、複数の出射端部5aからレーザ光が出射されると、レーザ光照射面7aには複数の照射領域が形成される。そのため、複数の光ファイバー5の出射端部5aが、レーザ光照射面7aに対して平行な平面において並んで配置されていたとしても、これら出射端部5aからのレーザ光によって形成される照射領域が、互いに重なることがある。
このような場合でも、出射端部5aから出射されるレーザ光の光強度分布における最も光強度が大きいところ(各レーザ光がレーザ光照射面7aに形成する照射領域の中央部分(最大光強度部分))が、発光部7のレーザ光照射面7aの互いに異なる部分に対して出射されれば、レーザ光照射面7aに対してレーザ光を2次元平面的に分散して照射することができる。
すなわち、複数の出射端部5aのうちの1つから出射されたレーザ光が発光部7に照射されることによって形成される投影像において最も光強度が大きい部分である最大光強度部分の位置が、他の出射端部5aに由来する投影像の最大光強度部分の位置と異なっていればよい。それゆえ、照射領域を互いに完全に分離する必要は必ずしもない。
光ファイバー5は、中芯のコアを、当該コアよりも屈折率の低いクラッドで覆った2層構造をしている。コアは、レーザ光の吸収損失がほとんどない石英ガラス(酸化ケイ素)を主成分とするものであり、クラッドは、コアよりも屈折率の低い石英ガラスまたは合成樹脂材料を主成分とするものである。例えば、光ファイバー5は、コアの径が200μm、クラッドの径が240μm、開口数NAが0.22の石英製のものであるが、光ファイバー5の構造、太さおよび材質は上述のものに限定されず、光ファイバー5の長軸方向に対して垂直な断面は矩形であってもよい。
なお、導光部材として光ファイバー以外の部材、または光ファイバーと他の部材とを組み合わせたものを用いてもよい。この導光部材は、半導体レーザ3が発振したレーザ光を受け取る少なくとも1つの入射端部と当該入射端部から入射したレーザ光を出射する複数の出射端部とを有するものであればよい。例えば、少なくとも1つの入射端部を有する入射部、および複数の出射端部を有する出射部を光ファイバーとは別の部材として形成し、これら入射部および出射部を光ファイバーの両端部に接続してもよい。
図7は、出射端部5aと発光部7との位置関係を示す図である。同図に示すように、フェルール6は、光ファイバー5の複数の出射端部5aを発光部7のレーザ光照射面7aに対して所定のパターンで保持する。このフェルール6は、出射端部5aを挿入するための孔が所定のパターンで形成されているものでもよいし、上部と下部とに分離できるものであり、上部および下部の接合面にそれぞれ形成された溝によって出射端部5aを挟み込むものでもよい。
このフェルール6は、反射鏡8から延出する棒状または筒状の部材などによって反射鏡8に対して固定されていればよい。フェルール6の材質は、特に限定されず、例えばステンレススチールである。なお、図7では、半導体レーザ3の個数(すなわち光ファイバー5の個数)にあわせて出射端部5aを3つ示しているが、出射端部5aの数は3つに限定されない。
発光部7は、出射端部5aから出射されたレーザ光を受けて発光するものであり、レーザ光を受けて発光する蛍光体を含んでいる。また、発光部7は、後述する反射鏡8の第1焦点の近傍に配置され、図6に示すように、透明板9の内側(出射端部5aが位置する側)の面において、出射端部5aと対向する位置に固定されている。
図8は、発光部7の位置決め方法の変更例を示す断面図である。同図に示すように、反射鏡8の中心部を貫いて延びる筒状部15の先端に発光部7を固定してもよい。この場合には、筒状部15の内部に光ファイバー5の出射端部5aを通すことができる。また、この構成において透明板9を省略することも可能である。
反射鏡8は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であり、発光部7から出射した光を反射することにより、当該光をその焦点に収束させる。ヘッドランプ1aがプロジェクタ型のヘッドランプであるため、反射鏡8の基本形状は、反射した光の光軸方向に平行な断面が楕円形状となっている。反射鏡8には、第1焦点と第2焦点とが存在し、第2焦点は、第1焦点よりも反射鏡8の開口部に近い位置に存在している。後述する凸レンズ14は、その焦点が第2焦点の近傍に位置するように配置されており、反射鏡8によって第2焦点に収束された光を前方に投射する。
また、本実施形態では、反射鏡8の開口部は、凸レンズ14から出射される光の進行方向(凸レンズ14の光軸方向)に対して垂直な平面(反射鏡8の、ヘッドランプ1a(自装置)の外部に出射される光の進行方向に垂直な平面)で、かつ、楕円形状の反射鏡8の短軸を含む開口面8bを含む。
透明板9は、反射鏡8の開口部を覆う透明な樹脂板であり、発光部7を保持している。すなわち、発光部7は、反射鏡8の第1焦点近傍に設置されるように透明板9によって保持されることとなる。
ハウジング10は、ヘッドランプ1aの本体を形成しており、反射鏡8等を収納している。光ファイバー5は、このハウジング10を貫いており、半導体レーザアレイ2は、ハウジング10の外部に設置される。半導体レーザアレイ2は、レーザ光の発振時に発熱するが、ハウジング10の外部に設置することにより半導体レーザアレイ2を効率良く冷却することが可能となる。また、半導体レーザ3は、故障する可能性があるため、交換しやすい位置に設置することが好ましい。これらの点を考慮しなければ、半導体レーザアレイ2をハウジング10の内部に収納してもよい。
エクステンション11は、反射鏡8の前方の側部に設けられており、ヘッドランプ1aの内部構造を隠して見栄えを良くするとともに、反射鏡8と車体との一体感を高めている。このエクステンション11も反射鏡8と同様に金属薄膜がその表面に形成された部材である。
レンズ12は、ハウジング10の開口部に設けられており、ヘッドランプ1aを密封している。発光部7が発した光は、レンズ12を通ってヘッドランプ1の前方へ出射される。
凸レンズ14は、発光部7から出射された光を集光し、集光した光をヘッドランプ1の前方へ投影する。凸レンズ14の焦点は、反射鏡8の第2焦点の近傍であり、その光軸は、発光部7が有する発光面(凸レンズ14側(透明板9に保持された側)の面)のほぼ中央に位置している。この凸レンズ14は、レンズホルダ16によって保持され、反射鏡8に対する相対位置が規定されている。
凸レンズ14における、凸レンズ14の光軸方向と垂直で、かつ、反射鏡8側の断面の大きさは、通常、開口面8bよりも小さくなるようにレンズホルダ16によって保持されているが、これに限られたものではない。すなわち、レンズホルダ16が光軸方向と平行に設けられ、凸レンズ14の断面と開口面8bとの面積が同じであってもよい。
つまり、本実施形態における「反射鏡8の、ヘッドランプ1の外部に出射される光の進行方向に垂直な開口面の面積」とは、凸レンズ14の断面が開口面8bよりも小さい場合には当該断面の面積を指すものとする。すなわち、この場合には、反射鏡8とレンズホルダ16とが一体であるものとし、凸レンズ14が設けられるレンズホルダ16により形成される開口面8c(上記凸レンズ14の断面に相当)を「反射鏡8の開口面」としている。一方、開口面8bと開口面8cとの面積が同じである場合には、「開口面の面積」として開口面8bの面積を指してもよい。つまり、上記「開口面の面積」とは、反射鏡8が反射した光が出射される部分の断面積であるといえる。
本実施形態に係る「開口面の面積」は、開口面8aと同様、300mm以上2000mmより小さく(好ましくは、500mm以上1500mmより小さく)なっており、その下限値が100mmであってもよい。換言すれば、反射鏡8が反射した光が投射される反射鏡8の像の面積が、300mm以上2000mmより小さく(好ましくは、500mm以上1500mmより小さく)、その下限値が100mmであってもよいともいえる。
以上のように、本実施形態においても、半導体レーザ3から高出力のレーザ光が発光部7に照射され、発光部7がこのレーザ光を受けることができるので、ヘッドランプ1と同様、発光部7から放射される光束が約2000lm、かつ、発光部7の輝度が100cd/mmという高輝度・高光束のヘッドランプ1aを実現することができる。
従って、プロジェクタ型のヘッドランプ1aは、実施の形輝度が少なくとも75cd/mmより大きく、実用性を考慮した上で、従来の照明装置に比べて小型化したハイビーム用の照明装置を実現することができる。また、開口面8bまたは開口面8cの面積を1500mmよりも小さくした場合には、ハイビームとして実用性の低いHIDランプを用いた場合であっても、当該HIDランプには実現できない開口面8bまたは開口面8cを実現することができる。つまり、ヘッドランプ1aは、HIDランプの実用化レベルの最大輝度75cd/mmよりも高い輝度を有するため、開口面の面積を1500mmより小さくしても、例えば29500〜112500cdの光度範囲を満たす光を出射することができる。従って、より小さいヘッドランプ1aを実現することができる。
〔ヘッドランプ1および1aの変形例〕
上述した実施の形態1および2のヘッドランプ1および1aは、ハイビームの配光特性基準を満たすものとして説明したが、自動車用のすれ違い用前照灯(ロービーム)として用いられてもよい。
この場合、ヘッドランプ1および1aは、自動車用のすれ違い用前照灯の配光特性基準を満たすように構成されていればよく、例えば、この配光特性基準が規定する光照射領域の形状に対応した形状の発光面を有する発光部を備えていてもよい。また、ヘッドランプ1aのようなプロジェクタ型のヘッドランプの場合には、発光部と、この発光部が発した光(反射鏡で反射された光)を車両前方へ投影する凸レンズとの間に、すれ違い用前照灯に要求される配光特性基準を満たすように成形された遮光板が備えられていてもよい。なお、ヘッドランプ1aが、上記形状の発光面を有する発光部と遮光板との両方を備えている場合には、凸レンズの光軸から離れた部分において投影像がぼやけることを防ぐことが可能である。
次に、図9を参照しながら、自動車用のすれ違い用前照灯に要求される配光特性について説明する。
図9(a)は、自動車用のすれ違い用前照灯に要求される配光特性を示す図である(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示〔2008.10.15〕別添51(前照灯の装置形式指定基準)より抜粋)。この図は、自動車の前方25mの位置に垂直に設置したスクリーンにすれ違い用前照灯からの光を照射した場合の、上記スクリーンに投影される光の像を示している。
図9(a)において、ゾーンIとは、水平方向の基準直線である直線hhの下方750mmに位置する水平直線より下方の領域である。このゾーンIの任意の点では、0.86D−1.72Lの点における実測値の2倍以下の照度であることが求められる。
ゾーンIIIとは、白抜きの領域(明領域と称する)よりも上方の領域である。このゾーンIIIの任意の点では0.85lx(ルクス)以下あることが求められている。つまり、このゾーンIIIは、光線が他の交通の妨げとならないように、所定の照度以下に照度を抑えることが求められている領域(暗領域)である。このゾーンIIIと明領域との境界線は、直線hhに対して15度の角度をなす直線21、および直線hhに対して45度の角度をなす直線22を含んでいる。
ゾーンIVとは、直線hhの下方375mmに位置する水平直線、直線hhの下方750mmに位置する水平直線および垂直方向の基準直線である直線VVの左右2250mmに位置する2本の鉛直直線の計4直線で囲まれる領域である。このゾーンIVの任意の点では3lx以上の照度であることが求められる。つまりゾーンIVは、ゾーンIとゾーンIIIとの間の領域である明領域のうちの、より明るい領域である。
図9(b)は、すれ違い用前照灯の配光特性基準に規定された照度を示す図である。同図に示すように、点0.6D−1.3Lおよび点0.86D−1.72Lの2点においては、周囲よりも高い照度が要求される。これら2点は自車の真正面付近に相当し、これら2点では夜間でも進行方向にある障害物等を確認できることが求められている。
〔本発明の別表現〕
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
本発明は、従来の車載用ヘッドライトに比べて小型化したヘッドライト(レーザヘッドライト)を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザヘッドライトは、高出力の発振が可能な半導体レーザからなる励起光源と、その励起光源からの励起光により発光する発光部とを組み合わせることで600lmの光束が放射可能で、かつ輝度75cd/mm2を達成したレーザ照明光源と、ミラー・レンズからなる光学系とを組み合わせることにより、従来の車載用ヘッドライトと同等以上の明るさを得つつ、従来に比べて圧倒的に小さなヘッドライト(ハイビーム用)を実現したことを特徴とする。
〔補足〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、励起光源として高出力のLEDを用いてもよい。この場合には、450nmの波長の光(青色)を出射するLEDと、黄色の蛍光体、または緑色および赤色の蛍光体とを組み合わせることにより白色光を出射する発光装置を実現できる。また、この場合のLEDは、本発明に係る車両用前照灯が備える半導体レーザと同程度以上の出力を有する必要がある。
また、励起光源として、半導体レーザ以外の固体レーザ、例えば高出力の発振が可能な発光ダイオードを用いてもよい。ただし、半導体レーザを用いる方が、励起光源を小型化できるため好ましい。
さらに、半導体レーザ3からのレーザ光が発光部7のレーザ光照射面7aに適切に照射されるように半導体レーザ3と発光部7とを一体に封止した構成(導光部材を必要としない構成)であってもよい。
また、反射鏡8の開口面8a、8bは、車両の真正面からみたとき円形であるが、これに限らず、反射鏡8により反射した光が効率よく外部に出射されるのであれば、楕円や矩形などであってもよい。
本発明は、従来の照明装置に比べて小型化した照明装置であり、特に車両用のヘッドランプに適用することができる。
1、1a ヘッドランプ(車両用前照灯、走行用前照灯)
3 半導体レーザ(励起光源)
5 光ファイバー(導光部)
5a 出射端部
5b 入射端部
7 発光部
8 反射鏡
8a、8b、8c 開口面
21 角錐台状光学部材(導光部)
22 円錐台状光学部材(導光部)
23 ライトガイド(導光部)
211、221、231 光入射面(入射端部)
212、222、232 光出射面(出射端部)

Claims (6)

  1. 励起光を出射する励起光源と、
    上記励起光源から出射された励起光を受けて発光する発光部と、
    上記発光部が出射した光を反射する反射鏡と、を備え、
    上記発光部から放射される光束は、600lmより大きく、
    上記発光部の輝度は、75cd/mm2より大きく、
    上記発光部の励起光照射面の面積と、上記反射鏡の開口面の面積との比が1:100以上であることを特徴とする車両用前照灯。
  2. 上記発光部の励起光照射面の面積と、上記反射鏡の開口面の面積との比が1:150以上であることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 上記励起光源が出射した励起光を受け取る入射端部と当該入射端部から入射した励起光を上記発光部へ出射する出射端部とを有する導光部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
  4. 上記励起光源は、400nm以上420nm以下の波長範囲にピーク波長を有する励起光を出射することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両用前照灯。
  5. 上記励起光源は、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する励起光を出射することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両用前照灯。
  6. 自動車の走行用前照灯であることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の車両用前照灯。
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