JP2014002026A - レンズ形状測定装置およびレンズ形状測定方法 - Google Patents

レンズ形状測定装置およびレンズ形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ形状測定装置において、検レンズの肉厚測定と、被検レンズのレンズ面の面粗さと、被検レンズのレンズ面の面精度とを効率よく測定することができるようにする。
【解決手段】レンズ形状測定装置50は、光源部1と、オプティカルカプラ2と、測定光学系6と、測定光学系移動部9と、撮像部10と、測定光学系6の集光位置Fが第1面60aの面頂Sまたは曲率中心Oに一致するように測定光学系移動部9を移動させる位置合わせ制御部と、第1の光束合成部と、第2の光束合成部と、光路長変更部16と、光検出部18と、被検レンズ60の肉厚測定を行う肉厚測定部と、第1面60aの面粗さを測定する面粗さ測定部と、第1面60aの面精度を測定する面精度測定部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ形状測定装置およびレンズ形状測定方法に関する。
従来、レンズの形状測定としては、レンズの肉厚測定、レンズ面の面粗さ測定、レンズ面の面精度測定などが行われている。これらの測定には、それぞれ専用の測定装置が用いられていた。
また、レンズ形状測定装置とは異なるものの、光透過性を有する平行平板の厚さ測定を行う装置として、特許文献1に記載には、光源と、光源からの光を伝送する光ファイバと、光ファイバの出射光を被測定物に照射して検査用反射光を形成する集光レンズと、この検査用反射光と光ファイバの出射端面からの端面反射光とを干渉させて干渉光を形成する干渉部と、干渉光の光強度を検出する検出手段、端面反射光が、光ファイバの出射端面ら検知手段に至るまでの光路長を変化させる光路長可変手段とを備えてなることを特徴とする厚さ測定装置が記載されている。
この装置では、光路長可変手段で光路長を変化させると、この光路長が検査用反射光の反射面の位置に対応する光路長に一致したときに、干渉光のピークが観察されるため、被測定物の光学界面間の光路長を検出することができる。このため、被測定物の屈折率が既知であれば、光学界面間の面間距離を算出することができる。
特開2005−274428号公報
しかしながら、上記のような従来技術のレンズ形状測定装置には、以下のような問題があった。
従来技術のレンズ形状測定装置は、レンズ形状の複数種類の測定を行うことができず、測定の種類に応じて専用の測定装置を用いる必要がある。このため、1つの被検レンズを複数のレンズ形状測定装置に順次載置してそれぞれの測定を行わなければならない。
この結果、レンズ形状測定装置ごとに、被検レンズの着脱作業や光軸合わせ作業を行う必要があり、すべての種類のレンズ形状を測定するために長大な時間を要するという問題がある。
例えば、特許文献1に記載された低コヒーレンス干渉を利用した測長技術を利用して、種々のレンズ形状測定を行うことも考えられるが、特許文献1には、平板の厚さ測定技術が記載されているのみであり、被検面が曲率を有するレンズを対象とした厚さ測定については開示されていない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、被検レンズの肉厚測定と、被検レンズのレンズ面の面粗さと、被検レンズのレンズ面の面精度とを効率よく測定することができるレンズ形状測定装置およびレンズ形状測定方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様のレンズ形状測定装置は、可干渉光と低コヒーレンス光とを選択的に切り替えて出射する光源部と、前記光源部からの光束を測定光束と参照光束とに分割する光束分割部と、前記測定光束を集光して被検レンズの被検面に照射するとともに前記被検レンズからの反射光束と前記測定光束とを干渉させる参照レンズを有する測定光学系と、該測定光学系を、互いに直交する3軸方向に平行移動可能、かつ前記測定光学系の光軸上の1点において該光軸に直交するとともに互いに直交する2軸回りに傾動可能に保持する測定光学系移動部と、前記光源から前記可干渉光が出射されたときに、前記反射光束と前記測定光束とによる干渉縞画像を取得する画像取得部と、該画像取得部で取得した前記干渉縞画像を解析して、前記測定光学系の前記集光位置が前記被検面の面頂または前記被検面の曲率中心に一致するように前記測定光学系移動部を移動させる位置合わせ制御部と、前記反射光束と前記参照光束とを合成して第1の合成光束を形成する第1の光束合成部と、前記第1の合成光束を2つの光束に分割し、該2つの光束のうちの一方の光束と他方の光束とを合成して第2の合成光束を形成する第2の光束合成部と、前記一方の光束の光路長を変更する光路長変更部と、前記光源部から前記低コヒーレンス光が出射されたときに、前記第2の合成光束の光強度を検出して、光強度信号を出力する光検出部と、前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の面頂位置に一致されたときに、前記光源部からの光束を前記低コヒーレンス光に切り替え、前記光路長変更部によって前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記光検出部からの前記光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値の位置を解析して、前記被検レンズの肉厚測定を行う肉厚測定部と、前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の面頂位置に一致されたときに、前記光源部からの光束を前記低コヒーレンス光に切り替え、前記測定光学系移動部を駆動して前記被検面の曲率中心を中心として、前記測定光学系を傾動させて、前記被検面に沿って前記測定光束を走査させ、各走査位置において、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記光検出部からの光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、前記被検面の面粗さを測定する面粗さ測定部と、前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の曲率中心に一致されたときに、前記測定光学系移動部を駆動して前記測定光学系を前記被検面の光軸に沿って移動しつつ、前記画像取得部によって前記干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、前記被検面の面精度を測定する面精度測定部と、を備える構成とする。
本発明の第2の態様のレンズ形状測定方法は、光源部から可干渉光を出射し、該可干渉光を、参照レンズを有する測定光学系に入射させ、該測定光学系で集光された第1の測定光束を形成して、被検レンズの被検面に照射し、前記第1の測定光束による前記被検面からの第1の反射光束と前記第1の測定光束とを干渉させて、干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得工程と、取得された前記干渉縞画像に基づいて、前記測定光学系の光軸が前記被検面の光軸と同軸となり、かつ前記第1の測定光束の集光位置が前記被検面の面頂、または前記被検面の曲率中心に一致するよう位置合わせするための、前記測定光学系の移動量を算出する移動量算出工程と、該位置合わせ工程で算出された移動量に基づいて、前記測定光学系を移動して、前記測定光学系と前記被検面との位置合わせを行う位置合わせ工程と、該位置合わせ工程により前記第1の測定光束の集光位置が、前記被検面の面頂に一致された場合に、前記光源部から出射する光束を低コヒーレンス光に切り替え、該低コヒーレンス光を前記測定光学系に入射する第2の測定光束と、参照光束とに分割し、前記第2の測定光束が前記被検レンズで反射された光束を集光した第2の反射光束と、前記参照光束とを合成して第1の合成光束を形成し、前記第1の合成光束を2つの光束に分割し、該2つの光束のうちの一方の光束と他方の光束とを合成して第2の合成光束を形成する光束合成工程と、該光束合成工程を行った後、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記第2の合成光束の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値の位置を解析して、前記被検レンズの肉厚測定を行う肉厚測定工程と、前記光束合成工程を行った後、前記被検面の曲率中心を中心として、前記測定光学系を傾動させて、前記被検面に沿って前記第2の測定光束を走査させ、各走査位置において、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記第2の合成光束の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、前記被検面の面粗さを測定する面粗さ測定工程と、前記位置合わせ工程により前記第1の測定光束の集光位置が、前記被検面の曲率中心に一致された場合に、前記測定光学系を前記被検面の光軸に沿って移動しつつ、前記干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、前記被検面の面精度を測定する面精度測定工程と、を備える方法とする。
本発明のレンズ形状測定装置およびレンズ測定方法によれば、肉厚測定部、面粗さ測定部、および面精度測定部を有し、測定光学系移動部によって測定光学系を移動して位置合わせを行った後にそれぞれの測定を行うことができるため、被検レンズの肉厚測定と、被検レンズのレンズ面の面粗さと、被検レンズのレンズ面の面精度とを効率よく測定することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態のレンズ形状測定装置のシステム構成を示す模式的なシステム構成図である。 本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の制御ユニットの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態のレンズ形状測定方法の工程フローの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の測定光学系移動部の動作を説明する動作説明図である。 本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の光検出部の光強度信号の一例を示す模式的なグラフである。 本発明の実施形態のレンズ形状測定装置による面粗さ測定の測定結果の一例を示す模式的なグラフである。
以下では、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置のシステム構成を示す模式的なシステム構成図である。図2は、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の制御ユニットの機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のレンズ形状測定装置50は、被検レンズ60のレンズ形状測定のうち、肉厚測定、面粗さ測定、および面精度測定を行うことができる装置である。
被検レンズ60の種類は、特に限定されず、適宜の凸レンズ、凹レンズを採用することができる。以下では、一例として、被検面である第1面60aが曲率半径Rの凹球面、被検面の裏面である第2面60bが平面の凹平レンズの場合の例で説明する。図1において符号Oは、第1面60aの曲率中心を示す。
レンズ形状測定装置50は、光源部1、オプティカルカプラ2(光束分割部、第1の光束合成部)、測定光学部3、レンズ保持台20、測定光学系移動部9、干渉縞画像解析部23(位置合わせ制御部、面精度測定部)、干渉計部11、信号解析部19(肉厚測定部、面粗さ測定部)、および制御ユニット21を備える。
光源部1は、可干渉光を発生する可干渉光源1Aと、低コヒーレンス光を発生する低コヒーレンス光源1Bと、可干渉光源1Aで発生された可干渉光と低コヒーレンス光源1Bで発生された低コヒーレンス光とを選択的に切り替えて出射する光源切替部1Cとを備える。
可干渉光源1Aは、可干渉光が発生できれば、特に限定されず、例えば、適宜波長のレーザ光源を採用することができる。本実施形態では、一例として、波長635nmのルミネセントダイオードレーザを採用している。
低コヒーレンス光源1Bは、低コヒーレンス光が発生できれば、特に限定されず、例えば、ハロゲン光源、スーパールミネセントダイオード(SLD)、発光ダイオード(LED)などを採用することができる。本実施形態では、一例として、ルミネセントダイオードを採用している。
光源切替部1Cは、後述する制御ユニット21に電気的に接続され、制御ユニット21によって切替動作が制御される。
光源切替部1Cの具体的な構成は、可干渉光源1A、低コヒーレンス光源1Bの構成にもよるが、例えば、可動支持されたプリズム、遮光板で光路を遮る構成などを採用することができる。本実施形態では、一例として、可動支持されたミラーにて光路を切替える方法を採用している。
オプティカルカプラ2は、少なくとも3つのポートを備え、各ポートから延ばされた光ファイバの先端部に入出射口としてカプラ端面2a、2b、2cが形成されている。
オプティカルカプラ2は、カプラ端面2aから入射した光を分割して、カプラ端面2c、2bに出射するとともに、カプラ端面2bから入射した光を、カプラ端面2cから出射させることができる。このため、カプラ端面2cからは、カプラ端面2aから入射されて分割された光束と、カプラ端面2bから入射された光束とが合成された合成光束が出射される。
光源部1は、その出射光束がカプラ端面2aに入射されるように、カプラ端面2aの近傍に配置されている。
このため、オプティカルカプラ2に入射した光源部1からの光束は、カプラ端面2bから出射される測定光束Lと、カプラ端面2cから出射される参照光束Lとに分割される。したがって、オプティカルカプラ2は、光束分割部を構成している。
測定光学部3は、カプラ端面2bから出射された測定光束Lを集光して被検レンズ60に照射し、被検レンズ60からの反射光束L’を集光して、カプラ端面2bに再入射させる装置部分である。
測定光学部3の概略構成は、測定光学系6と、オプティカルカプラ2のカプラ端面2bが設けられたポートを接続するとともに測定光学系6を収容する筐体3aと、筐体3aに固定された撮像部10(画像取得部)とを備える。
また、測定光学部3は、被検レンズ60を保持するレンズ保持台20に対向して配置され、測定光学系移動部9によって可動に支持されている。
以下では、レンズ保持台20に保持された被検レンズ60は、第1面60aを測定光学部3側に向けて配置されているものとして説明する。
測定光学系6は、フィゾー干渉計を構成するもので、カプラ端面2bに対向する位置に配置されカプラ端面2aから出射された測定光束Lの光軸を反射するビームスプリッタ4と、ビームスプリッタ4で反射された測定光束Lの光軸と同軸に配置された参照レンズ5とを備える。以下では、測定光束Lの光軸と参照レンズ5のレンズ光軸とが整列する軸線を、測定光軸Pと称する。
撮像部10は、ビームスプリッタ4を透過した光束を光電変換して撮像するもので、例えば、CCDなどの撮像素子を備えるカメラなどからなる。撮像部10は、ビームスプリッタ4を挟んで参照レンズ5と反対側となる測定光軸P上の位置に配置されている。
参照レンズ5は、ビームスプリッタ4で反射された測定光束Lを、測定光軸P上の集光位置Fに集光する収束光とする光学素子であり、波面収差が良好となるように形成されている。
参照レンズ5の被検レンズ60に対向する最外面には、集光位置Fを曲率中心とする参照面5aが形成されている。参照面5aは、測定光束Lを、被検レンズ60に向かって透過する透過光束と、ビームスプリッタ4側に反射される反射光束Lmr’とに分割する光学面になっている。
このため、参照面5aを透過した測定光束Lが被検レンズ60で反射されて、反射光束L’として参照面5aに戻り、参照面5aにおける反射光束Lmr’と合成されて、反射光束L’’を形成する。
なお、図1は模式図のため、参照レンズ5を模式化して示しており、具体的なレンズ構成を表しているわけではない。参照レンズ5の具体的なレンズ構成は、被検レンズ60のレンズ形状に応じて、適宜のレンズ構成を採用することができる。
また、参照レンズ5は、種々の被検面の大きさに対応できるように、焦点距離が異なる複数のものが用意され、必要に応じて測定光学部3に脱着できるようになっている。参照レンズ5の脱着機構は特に限定されず、例えば、ネジマウント、アリ溝マウントなどの例を挙げることができる。
反射光束L’’がビームスプリッタ4に入射すると、反射光束L’’はビームスプリッタ4により、透過光束Lm1’’と、反射光束Lm2’’とに分割される。
透過光束Lm1’’は、測定光軸Pに沿って進んで、撮像部10に入射し、撮像部10によって撮像される。
測定光束Lが可干渉光の場合には、反射光束Lmr’と反射光束L’との間で、光路差に応じて干渉が起こるため、反射光束L’’では、干渉縞が観察される。例えば、反射光束L’’が分割された透過光束Lm1’は撮像部10に入射する。このため、撮像部10は反射光束L’’における干渉縞画像を撮像することができる。
撮像部10は、干渉縞画像解析部23と電気的に接続されており、撮像部10で撮像された映像は、干渉縞画像解析部23に送出される。
一方、反射光束Lm2’’は、カプラ端面2b上またはその周囲に集光され、カプラ端面2bの開口角に応じて、全部または一部がカプラ端面2bに再入射する。
測定光学系移動部9は、測定光学系6を、互いに直交する3軸方向に平行移動可能、かつ測定光学系6の光軸上の1点においてこの光軸に直交するとともに互いに直交する2軸回りに傾動可能に保持する装置部分である。
本実施形態では、測定光学系6を含む測定光学部3を、測定光軸Pに沿う方向と、測定光軸Pに直交する2軸方向とに平行移動可能に保持する平行移動機構7と、測定光学部3を、測定光軸P上の1点である傾動中心Qにおいて測定光軸Pに直交するとともに互いに直交する2軸回りに傾動可能に保持する傾動機構8とを備える。
平行移動機構7は、例えば、3軸移動ステージなどの構成を採用することができる。ただし、平行移動機構7は、後述する面精度測定工程においてフリンジスキャン法を行う。このため、少なくとも測定光軸Pに沿う方向においては、可干渉光源1Aの光束の波長の1波長分程度の移動範囲では、この波長を複数に等分して移動することができる移動精度が必要である。本実施形態では、例えば、ピエゾ素子などによって駆動される微小移動機構を併せて備えている。
平行移動機構7、傾動機構8は、制御ユニット21に電気的に接続され、制御ユニット21によって、平行移動量および傾動量が制御される。
干渉縞画像解析部23は、制御ユニット21と通信可能に接続され、制御ユニット21の制御信号に基づいて、撮像部10によって撮像された干渉縞画像を解析するものである。干渉縞画像解析部23には、撮像部10から送出された干渉縞画像の映像、干渉縞画像解析部23が行う過程で求められた画像処理された画像データ、および算出された数値データ等を表示する表示部24が接続されている。図1には、表示部24の表示画面24aに干渉縞画像が表示されている様子を模式的に示している。
表示部24と干渉縞画像解析部23との接続方法は、例えば、コンポジット接続やUSB接続等の周知の接続方法を採用できる。
表示部24は、撮像部10が撮像した映像を常時表示していてもよいが、干渉縞画像解析部23が識別可能な干渉縞の発生を検知した場合のみ、映像を写し出すようにしてもよい。
干渉縞画像解析部23が行う解析としては、周知のフリンジスキャン法に基づいての干渉縞画像から波面を求める解析を挙げることができる。
また、干渉縞画像の解析としては、測定光学系6の集光位置Fが、第1面60aの面頂Sまたは第1面60aの曲率中心Oの近傍に位置づけられたときに、干渉縞画像の縞本数や干渉縞の形状から、測定光学系6と第1面60aとの相対的な位置や姿勢の誤差を評価する解析を挙げることができる。
すなわち、参照面5aにおける干渉縞は、図1に示すように集光位置Fが被検レンズ60の第1面60aの面頂に位置する場合(以下、面頂干渉位置と称する)と、集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致する場合(図1には不図示、図4(c)参照。以下、球心干渉位置と称する)との2位置で、縞本数が極小となる。
周知の方法による面頂検出方法を用い、フリンジスキャンにおける複数の干渉縞画像から位相差を計算して、干渉縞の中心になる位置を計算し、その位置を面頂位置、球心位置として検出する。
このため、干渉縞画像の本数と、干渉縞画像の位相の変化とを画像処理によって求めることにより、集光位置Fと面頂Sとの位置関係、または集光位置Fと曲率中心Oとの位置関係と、測定光軸Pに対する第1面60aの偏心量を求めることができる。
これにより、測定光軸Pと第1面60aとの光軸合わせを行うための測定光学系移動部9の駆動量と、集光位置Fを、面頂Sまたは曲率中心Oと一致させるための測定光学系移動部9の駆動量とが求められる。
干渉計部11は、オプティカルカプラ2のカプラ端面2cを有するポートが接続され、カプラ端面2cから出射された光束を干渉させるための装置部分であり、本実施形態では、マイケルソン干渉計を採用している。
干渉計部11の概略構成は、コリメートレンズ12、ビームスプリッタ13(第2の光束合成部)、可動ミラー15、光路長変更部16、固定ミラー14、集光レンズ17、および光検出部18と、これらを内部に収容する筐体11aとを備える。
カプラ端面2cからは、オプティカルカプラ2で分割された参照光束Lと、被検レンズ60で反射されカプラ端面2bに入射された反射光束Lm2’’が合成された合成光束Lc0(第1の合成光束)が出射される。
このため、オプティカルカプラ2は、反射光束Lm2’’と参照光束Lとを合成して第1の合成光束を形成する第1の光束合成部を構成している。
ここで、反射光束Lm2’’は、測定光束Lが被検レンズ60で反射された光束であるため、参照光束Lと干渉可能な光束である。また、図1では、反射光束Lm2’’が、測定光束Lが第1面60aで反射された場合の光路のみを描いているが、実際の反射光束Lm2’’には、光路上のすべての反射面で反射された光束成分が含まれている。例えば、第2面60bで反射され、参照面5aの開口角の範囲に入射した光束も含まれている。
コリメートレンズ12は、カプラ端面2cから出射された合成光束Lc0を集光して平行光束にレンズまたはレンズ群であり、焦点位置がカプラ端面2cに位置合わせされた状態で合成光束Lc0の光軸上に配置されている。
ビームスプリッタ13は、合成光束Lc0を、透過光束である光束Lc1(一方の光束)と、反射光束である光束Lc2(他方の光束)とに分割するものである。
光束c1の光路上には、光束c1の光軸を折り返す可動ミラー15が配置されている。
可動ミラー15は、光束Lc1の光路長を変更する光路長変更部16によって、光束Lc1の光路に沿って移動可能に支持されている。
光路長変更部16は、例えば、直動ステージとリニアスケールとを備え、制御ユニット21と通信可能に接続されている。これにより、光路長変更部16は、制御ユニット21からの制御信号に基づいて移動量が制御され、移動位置の情報を制御ユニット21に送出できるようになっている。
また、光束c2の光路上には、光束c2の光軸を折り返す固定ミラー14が配置されている。
このため、可動ミラー15、固定ミラー14でそれぞれ折り返された光束Lc1、Lc2は、ビームスプリッタ13に再入射して合成される。これにより、合成光束Lc3(第2の合成光束)が、形成される。合成光束Lc3は、光束Lc2の光軸に沿って進んでビームスプリッタ13から出射される。
このため、ビームスプリッタ13は、合成光束Lc0を2つの光束Lc1、Lc2に分割し、光束Lc1、Lc2を合成して第2の合成光束を形成する第2の光束合成部を構成している。
集光レンズ17は、合成光束Lc3を集光するレンズまたはレンズ群であり、合成光束Lc3の光路上においてビームスプリッタ13と対向する位置に配置されている。
光検出部18は、集光レンズ17で集光された合成光束Lc3の光強度を検出するものであり、適宜の光検出センサを採用することができる。本実施形態ではフォトダイオードを用いている。
なお、光検出部18は、後述するように、光源部1が低コヒーレンス光源1Bに切り替えられた場合に使用されるため、低コヒーレンス光源1Bが発生する光束の波長に対して感度を有する構成を採用している。
光検出部18は、信号解析部19と電気的に接続されている。このため、光検出部18によって検出された光強度は光強度信号として信号解析部19に送出される。
信号解析部19は、制御ユニット21と通信可能に接続され、制御ユニット21から制御信号に基づいて、光検出部18から送出される光強度信号の解析を行う装置部分である。
信号解析部19は、光検出部18から光強度信号を取得すると、光強度信号を波形解析して、一群の振動波形における最大ピーク値を検出して、各振動波形における最大ピーク値が検出された測定開始時からの経過時間を最大ピーク値の発生時間情報として取得し、これら最大ピーク値と発生時間情報を、制御ユニット21の後述する測定制御部100に送出するものである。
制御ユニット21は、レンズ形状測定装置50の動作制御やレンズ形状測定のための演算を行うためのもので、その機能構成は、図2に示すように、測定制御部100(位置合わせ制御部、肉厚測定部、面粗さ測定部、面精度測定部)、肉厚算出部101(肉厚測定部)、面粗さ算出部102(面粗さ測定部)、および面精度算出部103(面精度測定部)を備える。
測定制御部100は、レンズ形状測定装置50の全体制御を行うためのもので、制御対象である光源切替部1C、測定光学系移動部9、および光路長変更部16と通信可能に接続されている。
また、測定制御部100は、制御ユニット21内の肉厚算出部101、面粗さ算出部102、面精度算出部103と通信可能に接続され、それぞれに制御信号やデータを送出したり、それぞれから演算結果を取得したりすることができる。
例えば、信号解析部19から送出された発生時間情報は、測定制御部100から肉厚算出部101、面粗さ算出部102に送出される。また、干渉縞画像解析部23から送出された波面の情報は、測定制御部100から面精度算出部103に送出される。
また、測定制御部100は、レンズ形状測定装置50の動作を制御するために操作者が操作入力を行うための操作部25と、制御ユニット21が行う制御や演算結果に関する情報を文字や画像等によって表示する表示部26とが接続されている。
操作部25は、例えば、キーボード、マウス、操作ボタン等の操作入力手段を備えている。
操作者が行う操作入力の例としては、レンズ形状測定装置50の起動、停止、測定種類の選択、測定光学系移動部9を駆動するための操作入力等を挙げることができる。
各操作入力は、必要に応じて、制御信号や数値情報に換算されて、測定制御部100に送出される。
肉厚算出部101は、測定制御部100から送出された情報のうち、第1面60aから第2面60bまでの光路長を表す情報を、予め記憶されている被検レンズ60の屈折率nで割ることにより、被検レンズ60の肉厚を算出するものである。ここで、被検レンズ60の肉厚とは、第1面60aと第2面60bとの間の光軸上の面間隔であり、いわゆるレンズ中肉である。
算出された肉厚は、測定制御部100に送出される。
面粗さ算出部102は、測定制御部100から送出された情報のうち、一定の基点からから、第1面60aまたは第2面60bまでの光路長の変化から、第1面60a、第2面60bの面粗さを算出するものである。算出方法については後述する。
算出された面粗さは、測定制御部100に送出される。
面精度算出部103は、測定制御部100から送出された波面の情報に基づいて、予め記憶されたレンズ有効径の範囲内の面精度を算出するものである。
算出された面精度は、測定制御部100に送出される。
制御ユニット21の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、このコンピュータによって、上記に説明した各機能に対応する制御プログラムや演算プログラムが実行されるようになっている。
次に、レンズ形状測定装置50の動作について、レンズ形状測定装置50を用いて行う本実施形態のレンズ形状測定方法を中心として説明する。
図3は、本発明の実施形態のレンズ形状測定方法の工程フローの一例を示すフローチャートである。図4(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の測定光学系移動部の動作を説明する動作説明図である。図5は、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置の光検出部の光強度信号の一例を示す模式的なグラフである。横軸は光強度が測定された時の可動ミラーの位置、縦軸は光強度である。図6は、本発明の実施形態のレンズ形状測定装置による面粗さ測定の測定結果の一例を示す模式的なグラフである。横軸は傾動量、縦軸はピーク位置である。
レンズ形状測定装置50は、被検レンズの肉厚測定と、被検レンズのレンズ面の面粗さ測定と、被検レンズのレンズ面の面精度測定との少なくともいずれかのレンズ形状測定を行うことができる。以下では、一例として、被検レンズ60について、これらのレンズ形状測定をすべて行う場合の例で説明するが、不要の測定があれば、対応する測定工程を省略することができる。
レンズ形状測定装置50によって、被検レンズ60のレンズ形状測定を行うには、まず、図1に示すように、被検レンズ60をレンズ保持台20に保持させる。
次に、操作者は、操作部25から操作入力して、レンズ形状測定装置50を起動する。レンズ形状測定装置50が起動されると、測定制御部100は、平行移動機構7、傾動機構8の移動位置を、それぞれ平行移動、傾動の基準位置に合わせる初期設定を行う。
平行移動、傾動の基準位置は、測定光学部3の測定光軸Pがレンズ保持台20の保持中心軸と同軸に配置され、集光位置Fがレンズ保持台20に保持される被検レンズ60の第1面60aから離間した定位置に位置づけられる位置であり、レンズ形状測定装置50の組立時に予め調整済みである。
また、後述する計算や動作制御に用いるため、第1面60a、第2面60bの曲率半径R、R、被検レンズ60の硝材の屈折率nを入力する。これらの値は、予め設定済みの測定光学部3に対する集光位置Fの位置座標や、傾動中心Qの位置座標とともに、測定制御部100によって記憶され、制御ユニット21内でパラメータとして共有される。
以上の初期設定が終了すると、操作者が操作部25から測定種類とその実行順序とを操作入力することにより、レンズ形状測定が開始される。
例えば、肉厚測定、面粗さ測定、面精度測定をこの順に行うように、操作入力する。
この場合、図3に示すフローに従って、ステップS1〜S12が行われる。
なお、以下では、光源部1から可干渉光が出射される場合と低コヒーレンス光が出射される場合では動作が異なる。このため、可干渉光の場合には、光束の符号に[A]を付し、低コヒーレンス光の場合には、光束の符号に[B]を付して区別することにする。
例えば、測定光束L[A]は、可干渉光源1Aから出射されて測定光学系6に入射する光束であり、測定光束L[B]は、低コヒーレンス光源1Bから出射されて測定光学系6に入射する光束である。
ステップS1では、干渉縞画像取得工程が行われる。本工程は、光源部1から可干渉光を出射し、この可干渉光を測定光学系6に入射させ、測定光学系6で集光された測定光束L[A](第1の測定光束)を形成して、被検レンズ60の第1面60aに照射し、測定光束L[A]による第1面60aからの反射光束L’[A](第1の反射光束)と測定光束L[A]とを干渉させて、干渉縞画像を取得する工程である。
本ステップでは、肉厚測定および面粗さ測定を行う際の位置合わせを行うための干渉縞画像を取得する。このため、第1面60aの面頂干渉位置の近傍で発生する干渉縞画像を取得する。
このため、測定制御部100は、まず、光源切替部1Cに制御信号を送出して、可干渉光源1Aからの光束をカプラ端面2aに入射させる。
カプラ端面2aに入射された光束は、オプティカルカプラ2で測定光束L[A]と参照光束L[A]とに分割される。
測定光束L[A]は、カプラ端面2bから出射されると、ビームスプリッタ4で反射されて参照レンズ5に入射し、参照レンズ5によって集光されて集光位置Fに集光される。
次に、測定制御部100は、予め記憶されたレンズ保持台20上の被検レンズ60の位置情報に基づいて、集光位置Fが第1面60a上に位置するように、平行移動機構7を測定光軸Pに沿う方向に駆動して、測定光学部3を平行移動する。
これにより、測定光束L[A]は参照面5aで透過光束と反射光束とに分割される。そして、分割された透過光束が、第1面60a上で反射されて反射光束L’[A]が形成される。
反射光束L’[A]は、参照レンズ5の開口角の範囲内の光束が参照レンズ5で集光され、参照面5aで分割されてビームスプリッタ4側に反射される反射光束Lmr’ [A]と合成されて、反射光束L’’[A]を形成し、ビームスプリッタ4に入射する。
反射光束L’’[A]のうち、ビームスプリッタ4を透過した透過光束Lm1’’[A]は、撮像部10に入射する。撮像部10によって撮像された映像は、干渉縞画像解析部23に送出され、表示部24に表示される。
透過光束Lm1’’[A]は、干渉が起こっているため、表示部24には干渉縞画像が表示される。
ただし、この状態では、必ずしも集光位置Fが第1面60aの面頂Sに一致しているとは限らないため、干渉縞本数は極小とは限らない。
以上で、ステップS1が終了する。
なお、光源切替部1C、撮像部10は、測定制御部100、干渉縞画像解析部23によって切替制御、停止制御が行われるまでは、本ステップの状態を保つ。
このため、本ステップが再度実行される場合には、撮像部10によって撮像された映像を干渉縞画像解析部23に送出する動作のみが行われる。
次に、ステップS2を行う。本ステップでは、移動量算出工程が行われる。本工程は、ステップS1で取得された干渉縞画像に基づいて、測定光学系6の測定光軸Pが第1面60aの光軸と同軸となり、かつ測定光束L[A]の集光位置Fが第1面60aの面頂Sに一致するように位置合わせするための、測定光学系移動部9による測定光学系6の移動量を算出する工程である。
干渉縞画像解析部23に干渉縞画像が送出されると、測定制御部100は、干渉縞画像解析部23によって干渉縞画像の解析を開始させる。
干渉縞画像解析部23は、干渉縞画像の画像処理を行って、干渉縞本数や干渉縞の形状から、集光位置Fの面頂Sに対する位置ずれ量や、測定光軸Pに対する第1面60aの偏心量を推定し、これらの位置や姿勢の誤差を補正するための測定光学系移動部9の駆動量を算出する。
これらの駆動量は、干渉縞画像解析部23から測定制御部100に送出される。
以上で、本ステップが終了する。
次に、ステップS3を行う。本ステップは、測定光学系6の位置合わせが必要かどうかを判定する工程である。
すなわち、測定制御部100は、干渉縞画像解析部23から送出された駆動量を、駆動量の種類ごとに予め記憶された判定閾値と比較する。
各駆動量が判定閾値以下の場合には、集光位置Fの面頂Sに対する位置ずれ量や、測定光軸Pに対する第1面60aの偏心量が許容範囲であり、集光位置Fが面頂Sに一致している。すなわち、測定光学系6と第1面60aとは、図4(a)に示す位置関係に位置合わせされている。このため、測定制御部100は位置合わせが不要と判定し、干渉縞画像解析部23に制御信号を送出して、表示部24における干渉縞画像の表示を停止させた後、ステップS5に移行する。
いずれかの駆動量が判定閾値を超えている場合には、ステップS4に移行する。
本実施形態では、判定閾値は、例えば、平行移動機構7、傾動機構8の各駆動パラメータから算出される平行移動の大きさと、傾動角の大きさとの2種類が設定されている。
ステップS4では、位置合わせ工程が行われる。本工程は、取得された干渉縞画像に基づいて、測定光束L[A]の集光位置Fが第1面60aの面頂Sに一致するように、測定光学系6と被検レンズ60との位置合わせを行う工程である。
測定制御部100は、干渉縞画像解析部23から送出された測定光学系移動部9の駆動量に基づいて、測定光学系移動部9を駆動して、測定光学部3を移動させる。
移動が終了すると本ステップが終了し、ステップS1に移行する。そして、ステップS3において、ステップS5に移行されるまでの間、ステップS1〜S4が繰り返される。
ステップS5では、光束合成工程が行われる。本工程は、位置合わせ工程により測定光束L[A]の集光位置Fが、第1面60aの面頂Sに一致された場合に、光源部1から出射する光束を低コヒーレンス光に切り替え、この低コヒーレンス光を測定光学系6に入射する測定光束L[B](第2の測定光束)と、参照光束L[B]とに分割し、測定光束L[B]が被検レンズ60で反射された光束を集光した反射光束Lm2’’[B](第2の反射光束)と、参照光束L[B]とを合成して合成光束Lc0[B](第1の合成光束)を形成し、合成光束Lc0[B]を2つの光束Lc1、Lc2に分割し、この光束Lc1、Lc2を合成して合成光束Lc3[B](第2の合成光束)を形成する工程である。
本工程では、測定制御部100は、まず、光源切替部1Cに制御信号を送出して、低コヒーレンス光源1Bからの光束をカプラ端面2aに入射させる。
カプラ端面2aに入射された光束は、オプティカルカプラ2で測定光束L[B]と参照光束L[B]とに分割される。
測定光束L[B]は、カプラ端面2bから測定光学系6内に出射され、上記に説明した測定光束L[A]と同様の光路をたどって、反射光束L’[B]、Lmr’[B]、L’’[B]、Lm2’’[B]、透過光束、Lm1’’[B]が形成される。このうち、反射光束Lm2’’[B]はカプラ端面2bに入射する。
ただし、反射光束Lm2’’[B]、透過光束Lm1’’[B]は、測定光学系6内の種々の反射面での反射光束を含むものの、低コヒーレンス光であるため、干渉は起こしていない。したがって、測定光学系6が面頂干渉位置であっても、干渉縞画像は観察されない。
カプラ端面2bに入射した反射光束Lm2’’[B]は、オプティカルカプラ2によって、参照光束L[B]と合成され、カプラ端面2cから合成光束Lc0[B]として出射される。
合成光束Lc0[B]は、ビームスプリッタ13によって、光束Lc1[B]と、光束Lc2[B]とに分割される。光束Lc1[B]、Lc2[B]は、それぞれ、可動ミラー15、固定ミラー14によって折り返され、測定光学部3に入射して合成され、合成光束Lc3[B]が形成される。
合成光束Lc3[B]は、集光レンズ17によって集光され、光検出部18で受光される。
光検出部18は、合成光束Lc3[B]を光電変換して、光強度に応じて光強度信号を信号解析部19に送出する。
以上で、本ステップが終了する。
次に、ステップS6を行う。本ステップでは、肉厚測定工程が行われる。本工程は、光束合成工程を行った後、光束Lc1[B]の光路長を変化させつつ、合成光束Lc3[B]の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、この光強度信号のピーク値の位置を解析して、被検レンズ60の肉厚測定を行う工程である。
測定制御部100は、光路長変更部16を駆動して、可動ミラー15を光束Lc1[B]の光軸に沿う方向に一定速度で動かすとともに、光検出部18から送出される光強度信号を信号解析部19により取得させる。
このようにして、光束Lc1[B]の光路長が、可動ミラー15の移動位置に応じて変化するため、合成光束Lc3[B]は、光束Lc1[B]に含まれる参照光束L[B]の光路長が変化した状態で、光束Lc2[B]と合成される。
一方、光束Lc2[B]における反射光束Lm2’’[B]には、測定光学系6の各反射面で反射された光束成分が含まれているため、参照光束L[B]の光路長がこれらの反射面の位置に相当する光路長に一致する位置を中心として、コヒーレンス長に対応する範囲で干渉が起こり、光強度信号が振動する。
例えば、合成光束Lc3[B]に含まれる第1面60aと第2面60bとでそれぞれ反射された反射光束と、参照光束L[B]との干渉に対応して、図5のグラフに主要部を示すような振動波形を伴った光強度信号が得られる。
なお、実際に取得される光強度信号は時間信号であるが、図5では、可動ミラー15の移動速度から、時間軸を可動ミラー15の移動位置に換算している。光強度信号の基点(グラフ上では不図示)は、測定制御部100からの測定開始を制御する制御信号に同期されており、可動ミラー15の移動開始時刻と一致されている。
光強度信号は、可動ミラー15の位置d、dの近傍でそれぞれ一群の振動波形が現れる。すなわち、干渉によって光強度が増大した光強度の最大ピーク値I、Iの前後の狭い領域内で振幅が減衰しつつ振動し、それ以外の領域では略一定の光強度が得られる。
位置d、d間の距離は、第1面60aと第2面60bとの光路長に相当するため、d−dを被検レンズ60の屈折率nで割れば、被検レンズ60の肉厚を算出することができる。
信号解析部19は、このような光強度信号の波形解析を行って、振動波形ごとに、光強度の最大ピーク値I、Iと、これらの最大ピーク値の発生時間t、tを求めて、測定制御部100に送出する。最大ピーク値の発生時間t、tは、可動ミラー15の位置d、dに相当する情報である。
測定制御部100は、信号解析部19から送出された最大ピーク値の発生時間t、tを、光路長変更部16による可動ミラー15の移動速度の情報から可動ミラー15の位置d、dに換算して、この情報を肉厚算出部101に送出する。
肉厚算出部101では、d−dを被検レンズ60の屈折率nで割って、被検レンズ60の肉厚を算出し、測定制御部100に送出する。測定制御部100は、送出された肉厚を表示部26に表示する。
以上で、肉厚測定工程が終了する。
このように、測定制御部100、信号解析部19、肉厚算出部101は、光源部1からの光束を低コヒーレンス光に切り替え、光路長変更部16によって光束Lc1[B]の光束の光路長を変化させつつ、光検出部18からの光強度信号を取得し、この光強度信号のピーク値の位置を解析して、被検レンズ60の肉厚測定を行う肉厚測定部を構成している。
次に、ステップS7を行う。本ステップでは、面粗さ測定工程が行われる。本工程は、光束合成工程を行った後、第1面60aの曲率中心Oを中心として、測定光学系6を傾動させて、第1面60aに沿って測定光束L[B]を走査させ、各走査位置において、光束Lc1[B]の光路長を変化させつつ、合成光束Lc3[B]の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、この光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、第1面60aの面粗さを測定する工程である。
本実施形態では、本工程は、肉厚測定工程に続けて行うため、光源部1はすでに低コヒーレンス光源1Bが選択されており、図4(a)に示すように、集光位置Fが第1面60aの面頂Sに一致し、傾動中心Qが曲率中心Oに一致した状態になっている。
肉厚測定工程を行うことなく本工程を行う場合には、ステップS6と同様にして、これらの位置合わせを行うことが必要である。
本工程では、測定制御部100は、このような状態から、図4(b)に示すように、測定光学系移動部9の傾動機構8を駆動して、傾動中心Qを中心にして測定光学部3を傾動させる。これにより、測定光束L[B]が第1面60aに沿って走査される。
1回の傾動量は、測定すべき第1面60aの凹凸ピッチの分解能に応じて予め測定制御部100に設定しておくか、操作部25から入力できるようにしておく。また、傾動方向も予め測定制御部100に設定しておくか、操作部25から入力できるようにしておく。
測定制御部100は、各走査位置において、上記ステップS6と同様にして、干渉計部11、光検出部18、光路長変更部16を用いた光強度測定を行う制御を行う。この際、可動ミラー15は、各走査位置に移動するたびに、光路長変更部16によって、一定の移動開始位置に戻され、各走査位置おける可動ミラー15の移動開始位置は固定されている。
これにより、ステップS6と同様にして、傾動位置θごとに、最大ピーク値の発生時間t(θ)、t(θ)が、信号解析部19によって測定され、測定制御部100に送出される。
なお、発生時間t(θ)は、ステップS6と同じ波形処理を行うと求まる量であるが、第1面60aの面粗さの測定には使用しないため、本工程では求めない設定としてもよい。本実施形態では、第2面60bの面粗さを定性的に表す参考情報として、表示部26に表示するために取得している。
測定制御部100は、信号解析部19から送出された最大ピーク値の発生時間t(θ)、t(θ)を、光路長変更部16による可動ミラー15の移動速度の情報から可動ミラー15の位置d(θ)、d(θ)に換算して、この情報を面粗さ算出部102に送出する。
このようにして、予め決められた第1面60aの走査範囲での測定が終了したら、測定制御部100は、傾動機構8を駆動して、傾動開始前の位置に、測定光学部3を移動する。
また、測定制御部100は、最大ピーク値が得られた可動ミラー15の位置d(θ)、d(θ)のグラフの一例を、表示部26に表示する。例えば、図6に示すようなグラフが表示される。図6において、曲線201、202は、それぞれ位置d(θ)、d(θ)のグラフである。
曲線201は、第1面60aの凹凸を表すグラフになっている。
曲線202は、第2面60bの凹凸に、第1面60aと第2面60bとの間の肉厚変化を含めて、曲率中心Oを基点とする極座標表示したことに相当するグラフになっている。
面粗さ算出部102では、d(θ)の情報から、d(θ)−d(0)を算出し、第1面60aの面頂Sを基準とする凹凸量に換算して、粗さ曲線データを生成する。
そして、面粗さ算出部102は、予め入力された測定位置に対応する粗さ曲線データから、必要な面粗さ量の定義、例えば、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzなどに応じて、面粗さ量を算出し、測定制御部100に送出する。測定制御部100は、送出された面粗さ量を表示部26に表示する。
以上で、面粗さ測定工程が終了する。
このように、測定制御部100、信号解析部19、面粗さ算出部102は、光源部1からの光束を低コヒーレンス光に切り替え、測定光学系移動部9の傾動機構8を駆動して第1面60aの曲率中心Oを中心として、測定光学系6を傾動させて、第1面60aに沿って測定光束L[B]を走査させ、各走査位置において、光路長変更部16によって光束Lc1[B]の光束の光路長を変化させつつ、光検出部18からの光強度信号を取得し、この光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、第1面60aの面粗さを測定する面粗さ測定部を構成している。
次に、ステップS8を行う。本ステップでは、干渉縞画像取得工程が行われる。ステップS1の干渉画像取得工程と略同様な工程であるが、第1面60aの面精度測定を行う際の位置合わせを行うための干渉縞画像を取得する点が異なる。
すなわち、本ステップでは、第1面60aの球心干渉位置の近傍で発生する干渉縞画像を取得する。
このため、測定制御部100は、ステップS1と同様にして、光源部1を低コヒーレンス光源1Bから可干渉光源1Aに切り替える。これにより、ステップS1と同様にして干渉が起こり、表示部24に干渉縞画像が表示される。
次に、図4(c)に示すように、測定光学系移動部9の平行移動機構7を駆動して、測定光学部3を測定光軸Pに沿って第1面60aの曲率半径Rだけ平行移動して、集光位置Fと曲率中心Oとが一致する位置に位置づける。
これにより、球心干渉位置に相当する干渉が起こる。
ただし、この状態では、必ずしも集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致しているとは限らないため、干渉縞本数は極小とは限らない。
以上で、ステップS8が終了する。
なお、ステップS1と同様に、光源切替部1C、撮像部10は、測定制御部100、干渉縞画像解析部23によって切替制御、停止制御が行われるまでは、本ステップの状態を保つ。
このため、本ステップが再度実行される場合には、撮像部10によって撮像された映像を干渉縞画像解析部23に送出する動作のみが行われる。
次に、ステップS9を行う。本ステップでは、移動量算出工程が行われる。本工程は、ステップS8で取得された干渉縞画像に基づいて、測定光学系6の測定光軸Pが第1面60aの光軸と同軸となり、かつ測定光束L[A]の集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致するように位置合わせするための、測定光学系移動部9による測定光学系6の移動量を算出する工程である。
本工程は、位置合わせの目標位置が異なる点を除いて、上記ステップS2と同様の動作が行われる。
次に、ステップS10を行う。本ステップは、測定光学系6の位置合わせが必要かどうかを判定する工程である。
すなわち、測定制御部100は、干渉縞画像解析部23から送出された駆動量を、ステップS3におけるのと同様の判定閾値と比較する。
各駆動量が判定閾値以下の場合には、集光位置Fの曲率中心Oに対する位置ずれ量や、測定光軸Pに対する第1面60aの偏心量が許容範囲であり、集光位置Fが曲率中心Oに一致している。すなわち、測定光学系6と第1面60aとは、図4(b)に示す位置関係に位置合わせされている。このため、測定制御部100は位置合わせが不要と判定し、ステップS12に移行する。このとき、表示部24の干渉縞画像の表示は停止させない。
いずれかの駆動量が判定閾値を超えている場合には、ステップS11に移行する。
ステップS11では、位置合わせ工程が行われる。本工程は、取得された干渉縞画像に基づいて、測定光束L[A]の集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致するように、測定光学系6と被検レンズ60との位置合わせを行う工程である。
測定制御部100は、ステップS4と同様に、干渉縞画像解析部23から送出された測定光学系移動部9の駆動量に基づいて、測定光学系移動部9を駆動して、測定光学部3を移動させる。
移動が終了すると本ステップが終了し、ステップS8に移行する。そして、ステップS10において、ステップS12に移行されるまでの間、ステップS8〜S11が繰り返される。
ステップS12では、面精度測定工程が行われる。本工程は、ステップS11の位置合わせ工程によって、測定光束L[A]の集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致された後、測定光学系6を測定光軸Pに沿って移動しつつ、干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、第1面60aの面精度を測定する工程である。
測定制御部100は、位置合わせ工程が終了した状態から、少なくとも測定光束L[A]の1波長を超える距離だけ、測定光軸Pに沿って移動させる。また、測定制御部100は、この移動中に、干渉縞画像解析部23を制御して、1波長を等分する複数箇所において、撮像部10から干渉縞画像を取得させ、干渉縞画像解析部23に記憶させる。干渉縞画像の取得数は1波長当たり5枚以上取得することが好ましい。
移動が終了したら、測定制御部100は、干渉縞画像解析部23に制御信号を送出して、干渉縞画像解析部23にフリンジスキャン法による波面解析を行わせる。
干渉縞画像解析部23は、複数枚の干渉縞画像の明暗の変化から、各干渉縞画像の位相を求め、波面データを算出し、測定制御部100に送出する。波面データの算出に用いる演算は、干渉縞画像を取得した移動ステップに応じて決まる周知のフリンジスキャン法の演算式を用いる。
このようにして得られる波面データは、参照面5aに対応する波面に対する第1面60aの面形状の誤差を表している。
測定制御部100は、干渉縞画像解析部23から送出された波面データのグラフを表示部26に表示させるとともに、面精度算出部103に送出する。
面精度算出部103は、波面データから、予め設定された第1面60aのレンズ有効領域のデータを解析し、面精度を算出して、測定制御部100に送出する。
測定制御部100は、送出された面精度の情報を、表示部26のグラフ上に重ね合わせて表示する。
以上で、面精度測定工程が終了する。
このように、測定制御部100、干渉縞画像解析部23、面精度算出部103は、測定光学系6の集光位置Fが第1面60aの曲率中心Oに一致されたときに、測定光学系移動部9の平行移動機構7を駆動して測定光学系6を測定光軸Pに沿って移動しつつ、撮像部10によって干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、第1面60aの面精度を測定する面精度測定部を構成している。
また、測定制御部100、干渉縞画像解析部23は、撮像部10で取得した干渉縞画像を解析して、測定光学系6の集光位置Fが第1面60aの面頂Sまたは第1面60aの曲率中心Oに一致するように測定光学系移動部9を移動させる位置合わせ制御部を構成している。
以上に説明したように、本実施形態のレンズ形状測定装置50は、肉厚測定部、面粗さ測定部、および面精度測定部を有し、測定光学系移動部9によって測定光学系6を移動して位置合わせを行った後に測定を行うことができるため、被検レンズ60の肉厚測定と、被検レンズ60の第1面60aの面粗さと、面精度とを測定することができる。
したがって、複数のレンズ形状測定を1台のレンズ形状測定装置50で行うことができるため、省スペース化が実現できる。
また、本実施形態では、被検レンズ60をレンズ保持台20に固定して、測定光学部3のみを移動することによってすべてのレンズ形状測定を行うことができるため、レンズ保持台20の構成を簡素化、小型化することができる。また、被検レンズ60を移動することなく測定を行うことができる。
このようなレンズ形状測定を行う際、レンズ形状測定装置50では、測定光学系6と被検レンズ60との相対的な位置合わせは、参照面5aでの反射光束と、第1面60aでの反射光束L’’との干渉縞画像を解析することによって自動的に行うことができる。このため、操作者が被検レンズ60と測定光学系6との位置関係の調整作業を行わなくてもよいため、測定作業の作業効率を向上し、効率的な測定を行うことができる。
なお、上記の実施形態の説明では、面粗さ測定および面精度測定は、第1面60aのみを測定する場合の例で説明したが、被検レンズ60の第2面60bを測定光学系6に向けて保持させ、上記実施形態と同様にして、測定光学系6の集光位置Fと第2面60bの面頂とを位置合わせすることにより、第2面60bの面粗さ測定および面精度測定を行うことができる。
レンズ保持台20を、被検レンズ60を反転可能に保持する構成とすれば、第2面60bを迅速に測定光学系6に対向させることができるため、より迅速な測定が可能となる。
また、上記実施形態の説明では、第1面60aが凹球面であるとして説明したが、凸球面でも上記と同様にして測定できる。
また、被検面が平面の場合には、球心位置へ移動させる必要がなく、平行になるようチルト方向の調整をさせ、あとは凹球面と同様にして測定する。
また、上記の実施形態に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせを代えたり、削除したりして実施することができる。
1 光源部
1A 可干渉光源
1B 低コヒーレンス光源
1C 光源切替部
2 オプティカルカプラ(光束分割部、第1の光束合成部)
2a、2b、2c カプラ端面
3 測定光学部
4 ビームスプリッタ
5 参照レンズ
5a 参照面
6 測定光学系
7 平行移動機構
8 傾動機構
10 撮像部(画像取得部)
11 干渉計部
13 ビームスプリッタ(第2の光束合成部)
14 固定ミラー
15 可動ミラー
16 光路長変更部
18 光検出部
19 信号解析部(肉厚測定部、面粗さ測定部)
20 レンズ保持台
21 制御ユニット
23 干渉縞画像解析部(位置合わせ制御部、面精度測定部)
50 レンズ形状測定装置
60 被検レンズ
60a 第1面(被検面)
60b 第2面
100 測定制御部(位置合わせ制御部、肉厚測定部、面粗さ測定部、面精度測定部)
101 肉厚算出部(肉厚測定部)
102 面粗さ算出部(面粗さ測定部)
103 面精度算出部(面精度測定部)
F 集光位置
c0、Lc0[B] 合成光束(第1の合成光束)
c1 光束(一方の光束)
c2 光束(他方の光束)
c3、Lc3[B] 合成光束(第2の合成光束)
測定光束
[A] 測定光束(第1の測定光束)
[B] 測定光束(第2の測定光束)
’[A] 反射光束(第1の反射光束)
’、Lmr’、L’’、Lm2’’ 反射光束
m1’’ 透過光束
参照光束
P 測定光軸
Q 傾動中心
S 面頂
曲率中心

Claims (2)

  1. 可干渉光と低コヒーレンス光とを選択的に切り替えて出射する光源部と、
    前記光源部からの光束を測定光束と参照光束とに分割する光束分割部と、
    前記測定光束を集光して被検レンズの被検面に照射するとともに前記被検レンズからの反射光束と前記測定光束とを干渉させる参照レンズを有する測定光学系と、
    該測定光学系を、互いに直交する3軸方向に平行移動可能、かつ前記測定光学系の光軸上の1点において該光軸に直交するとともに互いに直交する2軸回りに傾動可能に保持する測定光学系移動部と、
    前記光源から前記可干渉光が出射されたときに、前記反射光束と前記測定光束とによる干渉縞画像を取得する画像取得部と、
    該画像取得部で取得した前記干渉縞画像を解析して、前記測定光学系の前記集光位置が前記被検面の面頂または前記被検面の曲率中心に一致するように前記測定光学系移動部を移動させる位置合わせ制御部と、
    前記反射光束と前記参照光束とを合成して第1の合成光束を形成する第1の光束合成部と、
    前記第1の合成光束を2つの光束に分割し、該2つの光束のうちの一方の光束と他方の光束とを合成して第2の合成光束を形成する第2の光束合成部と、
    前記一方の光束の光路長を変更する光路長変更部と、
    前記光源部から前記低コヒーレンス光が出射されたときに、前記第2の合成光束の光強度を検出して、光強度信号を出力する光検出部と、
    前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の面頂位置に一致されたときに、前記光源部からの光束を前記低コヒーレンス光に切り替え、前記光路長変更部によって前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記光検出部からの前記光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値の位置を解析して、前記被検レンズの肉厚測定を行う肉厚測定部と、
    前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の面頂位置に一致されたときに、前記光源部からの光束を前記低コヒーレンス光に切り替え、前記測定光学系移動部を駆動して前記被検面の曲率中心を中心として、前記測定光学系を傾動させて、前記被検面に沿って前記測定光束を走査させ、各走査位置において、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記光検出部からの光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、前記被検面の面粗さを測定する面粗さ測定部と、
    前記位置合わせ制御部によって、前記測定光学系の集光位置が前記被検面の曲率中心に一致されたときに、前記測定光学系移動部を駆動して前記測定光学系を前記被検面の光軸に沿って移動しつつ、前記画像取得部によって前記干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、前記被検面の面精度を測定する面精度測定部と、
    を備えることを特徴とするレンズ形状測定装置。
  2. 光源部から可干渉光を出射し、該可干渉光を、参照レンズを有する測定光学系に入射させ、該測定光学系で集光された第1の測定光束を形成して、被検レンズの被検面に照射し、前記第1の測定光束による前記被検面からの第1の反射光束と前記第1の測定光束とを干渉させて、干渉縞画像を取得する干渉縞画像取得工程と、
    取得された前記干渉縞画像に基づいて、前記測定光学系の光軸が前記被検面の光軸と同軸となり、かつ前記第1の測定光束の集光位置が前記被検面の面頂、または前記被検面の曲率中心に一致するよう位置合わせするための、前記測定光学系の移動量を算出する移動量算出工程と、
    該位置合わせ工程で算出された移動量に基づいて、前記測定光学系を移動して、前記測定光学系と前記被検面との位置合わせを行う位置合わせ工程と、
    該位置合わせ工程により前記第1の測定光束の集光位置が、前記被検面の面頂に一致された場合に、前記光源部から出射する光束を低コヒーレンス光に切り替え、該低コヒーレンス光を前記測定光学系に入射する第2の測定光束と、参照光束とに分割し、前記第2の測定光束が前記被検レンズで反射された光束を集光した第2の反射光束と、前記参照光束とを合成して第1の合成光束を形成し、前記第1の合成光束を2つの光束に分割し、該2つの光束のうちの一方の光束と他方の光束とを合成して第2の合成光束を形成する光束合成工程と、
    該光束合成工程を行った後、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記第2の合成光束の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値の位置を解析して、前記被検レンズの肉厚測定を行う肉厚測定工程と、
    前記光束合成工程を行った後、前記被検面の曲率中心を中心として、前記測定光学系を傾動させて、前記被検面に沿って前記第2の測定光束を走査させ、各走査位置において、前記一方の光束の光路長を変化させつつ、前記第2の合成光束の光強度の変化を検出して光強度信号を取得し、該光強度信号のピーク値に対応する光路長を求めることにより、前記被検面の面粗さを測定する面粗さ測定工程と、
    前記位置合わせ工程により前記第1の測定光束の集光位置が、前記被検面の曲率中心に一致された場合に、前記測定光学系を前記被検面の光軸に沿って移動しつつ、前記干渉縞画像を複数取得し、これら複数の干渉縞画像を解析して、前記被検面の面精度を測定する面精度測定工程と、
    を備えることを特徴とするレンズ形状測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016017749A (ja) * 2014-07-04 2016-02-01 三菱電機株式会社 干渉計測装置系の調整システムおよびその調整方法
KR20210086222A (ko) * 2019-12-31 2021-07-08 (주)윈어스 테크놀로지 결상 렌즈 배열체 및 이를 구비하는 광간섭 단층 영상 시스템

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