JP2013544806A - アルキルスルフィニル置換チアゾリド化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書に開示する発明は、ジョージタウン大学メディカルセンターへのNIAID契約:NO1−AI−30046の下での政府支援でなされた。従って、米国政府は、本発明において一定の権利を有する可能性がある。
本発明は、新しいアルキルスルフィニルチアゾリド化合物とその医薬組成物、並びに疾患の治療へのそれらの使用の方法へ向けられる。ヒト又は動物の被検者におけるウイルス病原体活性の阻害の方法はまた、C型肝炎ウイルス(HCV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、及び関連のウイルス病原体のような疾患の治療に提供される。
我々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、US2009/0036467A1において、新規のアルキルスルホニル置換チアゾリドの群(例、RM4863、RM5015)、それらの類似体及びプロドラッグを開示した。これらの新規化合物では、細胞培養中でのHCV複製の阻害に対する有用性が実証された。
発明の概要
本明細書では、ニトロ及びアルキルスルホニルの両方のチアゾリド群のキメラ構造同配体(isosteres)とみなし得る、ある種のアルキルスルフィニルチアゾリドの活性を特徴付ける試験の結果を提示する。特に、アルキルスルフィニルチアゾリドのHCVに対する抗ウイルス活性について明示する。
R1は、水素及びQ−C(=O)−からなる群より選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
ある態様において、本発明の化合物は、式I:
故に、本発明の化合物では、R1は、水素及びQ−C(=O)−からなる群より選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
R2〜R5は、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロシクロアルコキシからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
R2〜R5は、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、及び(C1−C6)−アルキルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
R2〜R5は、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、及び(C1−C6)−アルキルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
R2〜R5が、水素、D、F、Cl、CN、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ヘキシル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメチル、テトラフルオロエトキシ、メチルチオ、及びt−ブチルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい。
酢酸2−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル 2−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
2−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェノール酸ナトリウム
酢酸3−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル 3−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸4−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル 4−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(5−(エチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(5−(エチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸2−(5−(イソプロピルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−N−(5−(イソプロピルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(5−(ブチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル 2−ヒドロキシ−N−(5−(ブチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(5−(シクロヘキシルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(5−(シクロヘキシルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸2−(5−(フェニルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−N−(5−(フェニルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(5−(ベンジルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(5−(ベンジルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸4−メチル−2−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−5−メチル−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸4−(4−フルオロベンジルオキシ)−2−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
5−(4−フルオロベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−N−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
2−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェノール酸ナトリウム
酢酸3−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
3−ヒドロキシ−N−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸4−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
4−ヒドロキシ−N−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(4−(エチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(4−(エチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸2−(4−(イソプロピルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−N−(4−(イソプロピルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸2−(4−(シクロヘキシルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(4−(シクロヘキシルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸2−(4−(ベンジルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
N−(4−(ベンジルスルフィニル)チアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシベンズアミド
酢酸2−(4−(フェニルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−N−(4−(フェニルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸4−メチル−2−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
2−ヒドロキシ−5−メチル−N−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド
酢酸4−(4−フルオロベンジルオキシ)−2−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル
5−(4−フルオロベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−N−(4−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド。
本明細書に使用される「アシル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、アルケニル、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、又は他のあらゆる部分へ付いたカルボニルを意味し、ここでカルボニルへ付く原子は、炭素である。「アセチル」基は、−C(O)CH3基を意味する。アシル基の例には、ホルミル、アルカノイル、及びアロイル残基が含まれる。
本明細書に使用される「アルケニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、1以上の二重結合を有して2〜20個、好ましくは2〜6個の炭素原子を含有する、直鎖、分岐鎖、及び環式の不飽和炭化水素残基を意味する。「アルケニル基」という用語は、その最も広い意味で使用する。アルケニレンは、エテニレン[(−CH=CH−),(−C::C−)]のように、2以上の位置で付く炭素−炭素二重結合系を意味する。例えば、(C2−C8)アルケニル基には、2〜8個の炭素原子を含有して少なくとも1つの二重結合を有する、直鎖、分岐鎖、及び環式の炭化水素鎖が含まれる。好適なアルケニル残基の例には、他に示さなければ、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル、tert−ブテニル、n−ペンテニル、n−ヘキセニル、等が含まれる。
本明細書に使用される「アルキルアミノカルボニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へカルボニル基を介して付くアルキルアミノ基を意味する。そのような残基の例には、N−メチルアミノカルボニル及びN,N−ジメチルカルボニルが含まれる。
本明細書に使用される「アラルキルスルフィニル」又は「アリールアルキルスルフィニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へスルフィニル基(−S[O]−)を介して付くアリールアルキル基を意味する。
本明細書に使用される「アリールオキシ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へ酸素原子を介して付くアリール基を意味する。
本明細書に使用される「アリールチオ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へイオウ原子を介して付くアリール基を意味する。
本明細書に使用される「ベンゾ」及び「ベンズ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、ベンゼンより誘導される二価の残基:C6H4=を意味する。例には、ベンゾチオフェンとベンゾイミダゾールが含まれる。
本明細書に使用される「C連結」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へ炭素−炭素結合を介して付くあらゆる置換基に言及する。
本明細書に使用される「カーボネート」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−O−C(=O)OR基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
本明細書に使用される「カルボキシ」という用語は、−C(O)OH、又はカルボン酸塩誘導体又はエステル誘導体のような対応する「カルボキシレート」を意味する。「O−カルボキシ」基は、RC(O)O−基を意味し、ここでRは本明細書に定義される通りである。「C−カルボキシ」基は、−C(O)OR基を意味し、ここでRは本明細書に定義される通りである。
本明細書に使用される「シクロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、飽和又は一部飽和の単環式、二環式、又は三環式アルキル残基を意味し、ここでそれぞれの環式部分は、3〜12個、好ましくは3〜7個の炭素原子の環員を含有して、それは、本明細書に定義されるように置換されていてもよいベンゾ縮合環系であってもよい。そのようなシクロアルキル残基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、オクタヒドロナフチル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニル、アダマンチル、等が含まれる。本明細書に使用される「二環式」及び「三環式」は、デカヒドロナフタレン、オクタヒドロナフタレンのような縮合環系だけでなく多環式(多中心)の飽和又は一部不飽和型もともに含まれると企図される。後者の異性体型は、概して、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[1,1,1]ペンタン、ショウノウ、及びビシクロ[3,2,1]オクタンによって例示される。
本明細書に使用される「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、単独で又は組合せにおいて、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
本明細書に使用される「ハロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、1以上の水素がハロゲンで置き換わっている、上記に定義されるような意味を有するアルキル残基を意味する。具体的に含まれるのは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、及びポリハロアルキル残基である。モノハロアルキル残基は、例えば、その残基内に、ヨード、ブロモ、クロロ、又はフルオロ原子のいずれか1つを有してよい。ジハロ及びポリハロアルキル残基は、同じハロ原子の2以上を有しても、異なるハロ残基の組合せを有してもよい。ハロアルキル残基の例には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、及びジクロロプロピルが含まれる。「ハロアルキレン」は、2以上の位置で付くハロヒドロカービル基を意味する。例には、フルオロメチレン(−CFH−)、ジフルオロメチレン(−CF2−)、クロロメチレン(−CHCl−)、等が含まれる。そのようなハロアルキル残基の例には、クロロメチル、1−ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル、ペルフルオロデシル、等が含まれる。
本明細書に使用される「ヘテロアリールスルフィニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へスルフィニル基(−S[O]−)を介して付く、芳香族の5若しくは6員環を意味し、ここで少なくとも1つの原子は、N、O、及びSからなる群より選択されて、残る環原子は、炭素である。ヘテロアリールスルフィニル基は、ベンゾチエニルスルフィニル、ベンゾオキサゾリルスルフィニル、ベンゾフラニルスルフィニル、ベンゾイミダゾリルスルフィニル、ベンズチアゾリルスルフィニル、ベンゾトリアゾリルスルフィニル、シンノリニルスルフィニル、フリルスルフィニル、イミダゾリルスルフィニル、トリアゾリルスルフィニル[例、4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリル、等]、テトラゾリルスルフィニル[例、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル、等]、インダゾリルスルフィニル、インドリルスルフィニル、イソオキサゾリルスルフィニル、イソキノリニルスルフィニル、イソチアゾリルスルフィニル、ナフチリジニルスルフィニル、オキサジアゾリルスルフィニル[例、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、等]、オキサゾリルスルフィニル、イソオキサゾリルスルフィニル、プリニルスルフィニル、チアゾリルスルフィニル、イソチアゾリルスルフィニル、チエノピリジニルスルフィニル、チエニルスルフィニル、チアジアゾリルスルフィニル[例、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、等]、ピリジニルスルフィニル、ピリダジニルスルフィニル、ピリミジニルスルフィニル、ピラジニルスルフィニル、ピラゾリルスルフィニル、ピロリルスルフィニル、ピリド[2,3−d]ピリミジニルスルフィニル、ピロロ[2,3−b]ピリジニルスルフィニル、キナゾリニルスルフィニル、キノリニルスルフィニル、チエノ[2,3−c]ピリジニルスルフィニル、テトラゾリルスルフィニル、トリアジニルスルフィニル、等によって例示される。本発明のヘテロアリールスルフィニル基は、本明細書に定義されるような基より独立して選択される1、2、3、4、又は5の置換基で置換されていてもよい。
本明細書に使用される「ヘテロシクロアルキル」と交換可能的に「複素環」という用語は、単独で又は組合せにおいて、少なくとも1個、好ましくは1〜4個、より好ましくは1又は2個のヘテロ原子を環員として含有する、飽和、一部不飽和、又は完全不飽和の単環式、二環式、又は三環式の複素環式残基をそれぞれ意味し、ここでそれぞれの前記ヘテロ原子は、窒素、酸素、及びイオウからなる群より独立して選択されてよく、そしてここで、それぞれの環に好ましくは3〜8個の環員、それぞれの環により好ましくは3〜7個の環員、そしてそれぞれの環に最も好ましくは5〜6個の環員がある。「ヘテロシクロアルキル」及び「複素環」には、スルホン、スルホキシド、三級窒素環員のN−オキシドと、炭素環縮合及びベンゾ縮合環系が含まれると企図され;追加的には、いずれの用語にも、複素環の環が本明細書に定義されるようなアリール基、又は追加の複素環基へ縮合している系も含まれる。本発明の複素環基は、アジリジニル、アゼチジニル、1,3−ベンゾジオキソリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロシンノリニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロ[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジニル、ベンゾチアゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロピリジニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、イソインドリニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピペリジニル、チオモルホリニル、等によって例示される。複素環基は、具体的に禁止されなければ、置換されていてもよい。
本明細書に使用される「ヘテロシクロアルコキシ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子基へ酸素原子を介して付く複素環基を意味する。
本明細書に使用される「ヒドラジニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、単結合によって連結した2つのアミノ基、即ち、−N−N−を意味する。
本明細書に使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、そのどの1つも1以上のヒドロキシル残基で置換されていてよい1〜約10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を意味する。そのような残基の例には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、及びヒドロキシヘキシルが含まれる。
本明細書に使用される「イミノ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、=N−を意味する。
「主鎖中の」という句は、本発明の化合物に対する基の付加点より始まる炭素原子の最長の連続又は隣接した鎖に関連する。
「イソチオシアネート」という用語は、-NCS基を意味する。
「原子の線状鎖」という句は、炭素、窒素、酸素、及びイオウより独立して選択される原子の最長の直鎖を意味する。
本明細書に使用される「メルカプトアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、R’SR−基を意味し、ここでRとR’は、本明細書に定義される通りである。
本明細書に使用される「メルカプチル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、RS−基を意味し、ここでRは本明細書に定義される通りである。
本明細書に使用される「ニトロ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−NO2を意味する。
本明細書に使用される「オキソ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、二重結合した酸素:=Oを意味する。
本明細書に使用される「ペルハロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、水素原子のすべてがハロゲン原子に置き換わっているアルキル基を意味する。
本明細書に使用される「ホスフィネート」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−P(=O)(R)(OR1)基を意味する。
本明細書に使用される「スルフィニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−S(O)−を意味する。
「N−スルホンアミド」という用語は、RS(=O)2NH−基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
本明細書に使用される「チア」及び「チオ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−S−基、又は酸素がイオウに置き換わっているチオエーテル(R−S−R’)を意味する。チオ基の酸化誘導体、即ち、スルフィニル(−SO−)及びスルホニル(−SO2−)は、チア及びチオの定義に含まれる。
本明細書に使用される「チオール」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−SH基を意味する。
「N−チオカルバミル」という用語は、ROC(S)NH−基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
「チオシアネート」という用語は、−CNS基を意味する。
「トリハロメタンスルホニル」という用語は、X3CS(O)2−基を意味し、ここでXはハロゲンである。
本明細書に使用される「三置換シリル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、その3つの自由結合価で、本明細書において置換アミノの定義で収載したような基で置換されたシリコーン基を意味する。例には、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル、等が含まれる。
式(I)の化合物のどの態様でも、R1〜R5は、同じであっても、異なっていても、R1〜R5のあるメンバーが同じである一方で、他のものが異なっていてもよい。どの組合せも可能である。
表1.アルキルスルフィニルチアゾリドとその物理特性
有効量という用語は、その最も広い意味で使用する。この用語は、例えば、所望される効果をもたらすのに必要とされる量を意味する。
本発明の医薬組成物は、特には限定されない医薬的に許容される担体を含み、当業者に知られた広範囲の担体が含まれて、湿潤又は分散剤(参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,578,621号)、デンプン誘導体(参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,578,621号)、賦形剤、等が含まれる。錠剤の態様は、腸溶コーティング剤(即ち、胃液分泌においては実質的に不溶性であるが、腸液には実質的に可溶であるコーティング剤)を構成する物質のコーティング剤を含んでもよい。
1.1.材料
すべての試験化合物は、Romark Laboratories より提供された。標準品としてニタゾキサニド(Nitazoxanide)とチゾキサニド(Tizoxanide)を使用した。すべての化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)ストック溶液に溶かしてから、標準連続希釈法を使用して希釈した。
1.2.1.抗ウイルスアッセイ
既報[Korba, B. E. et al. Antiviral Res. 77, 56-63 (2008)]のようにHBV抗ウイルスアッセイを行った。簡潔に言えば、96ウェルの平底組織培養プレート上に2.2.15細胞の集密培養物を維持した(慢性的に感染した個体において観測されるものと同等な活性のある高レベルのHBV複製には、この培養系での集密が必要とされる)。試験化合物の9連続日の用量で培養物を処置した。最終処置から24時間後の定量的ブロットハイブリダイゼーションによってHBV DNAレベルを評価した。最終処置から24時間後のニュートラルレッド色素の取込みによって細胞傷害性を評価した。
2.2.15細胞の培養物を標準手順で処置して、HBVタンパク質の半定量的なEIAベースの分析を既報[Korba, B. E. et al. Antiviral Res. 77, 56-63 (2008)]のように実施した。HBeAgをETI−EBK Plus(登録商標)(DiaSorin 社、ミネソタ州スチルウォーター、アメリカ)によって分析した。試料を希釈(2〜10倍)して、レベルをEIAの動的応答範囲とした。HBsAgとHBeAgについては培養基の試料より分析して、HBcAgは、細胞内溶解液より分析した。定量的ノーザンブロットハイブリダイゼーションによって細胞内のHBV RNAを評価した。
1.3.1.レプリコン遺伝子型1b及び1aの細胞アッセイ
既報[Okuse et al., Antiviral Research 65, 23-34 (2005)]のように、96ウェルプレートに亜集密培養物として維持された安定発現性のHCVレプリコン細胞系、AVA5(サブゲノムCON1,遺伝子型:Ib)[Korba, B. E. et al. Antiviral Res. 77, 56-63 (2008); Blight et al., Science 290, 1972-1974 (2000)]を使用する3日アッセイにおいて、試験化合物の抗ウイルス活性を評価した。細胞内HCV RNAのブロットハイブリダイゼーション分析によって抗ウイルス活性を定量して(各培養試料中の細胞B−アクチンRNAのレベルへ正規化した)、処置の3日後のニュートラルレッド色素取込みによって細胞傷害性を評価した。別のHCVレプリコン、H/FL−Neo(遺伝子型:1a)の全長構築体[Blight et al., J. Virol. 77, 3181-3190 (2003)]を含有するHuh7細胞を使用して、追加の試験を実施した。ヒト血清を伴う試験では、標準の培養基(10%胎仔ウシ血清を含有する)及びアッセイ条件を維持した。
既報[Lindenbach, B.D.; Rice, C.M. et al. Science, 309, 623-626 (2005)]のように遺伝子型2a抗ウイルスアッセイを実施した。in vitro でHuh7.5/JFH−1 HCV継代細胞培養系を使用して、NTZと本発明のアルキルスルフィニルチアゾリド類似体の系列濃度のHCV複製に対する効果を試験した。Calcein アッセイキット(Biotium 社、カリフォルニア州ヘイワード、アメリカ)を使用して、細胞生存度を定量した。細胞への細胞傷害性を測定するための代わりの方法は、Guava Technologies ViaCount アッセイ(ミリポア)によった。ViaCount アッセイは、生存度及び全細胞数の迅速で信頼し得る定量値を提供する。それは、Guava ViaCount(登録商標)試薬中の2種のDNA結合色素の差示的な透過性に基づいて、生存細胞と非生存細胞を識別する。この核染色素は、有核細胞だけを染色するが、生細胞染色素は、死に行く細胞を明瞭に染色する。Guava ViaCount アッセイは、この色素の組合せにより、生細胞、アポトーシス細胞、及び死細胞を識別することを可能にする。核染色素での陰性染色に基づく結果より、残滓を除外する。
1.4.結果の提示
すべての処置済培養物より集めたデータを使用する線形回帰分析によって、EC50、EC90、及びCC50値(±標準偏差[S.D.])を計算した(Korba, B. E. et al. Antiviral Res. 77, 56-63 (2008))。EC50とEC90は、細胞内のHBV DNA又はHCV RNAの(未処置培養物における平均レベルに対する)それぞれ2倍又は10倍の抑制を観測した薬物濃度である。CC50は、ニュートラルレッド色素取込みの(未処置培養物における平均レベルに対する)2倍低いレベルを観測した薬物濃度である。選択性指数(S.I.)は、HBVアッセイではCC50/EC90として、そしてHCVアッセイではCC50/EC50として計算した。HBVアッセイにおけるS.I.の計算にEC90値を使用したのは、このアッセイ系において統計学的有意差をもたらすには、HBV DNAレベルの少なくとも3倍の抑制が典型的には必要とされるからである[Korba, B. E. et al. Antiviral Res. 77, 56-63 (2008)]。
R1〜R7が上記に定義される本発明の化合物(I)は、好適な反応条件の下で、ハロゲン化アシル、エステル、又はカルボン酸誘導体をアミノチアゾールと反応させることによって作製することができる。いくつかの態様において、この反応は、一般的には以下のように表すことができる:
化合物:酢酸2−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル(11)及び2−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド(12)は、実施例1.5.4に記載の方法によって合成し得る。
A:Agilent Zorbax C8(75x4.6mm)5ミクロンカラム(Part #993967−906)、30℃で維持。溶媒A:水(0.1% TFA);溶媒B:アセトニトリル(0.07% TFA)、95% A〜95% Bの5分勾配;2分保持;次いで、再循環;210及び250nmでUV検出。
化合物:2−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルフィニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(2)は、以下の合成スキームに従って製造した:
N−tert−ブトキシカルボニルチオ尿素(503,0.841g,4.77ミリモル、Schiavi, B.; Ahond, A.; Poupat, C; Potier, P. Synth. Commun. 2002, 32, 1671 に従って製造)をエタノール(7.0mL)に懸濁させて、氷浴に冷やした。ブロモエタンチオ酸S−メチル(1.371g,5.0582ミリモル、Praveen Rao, P. N.; Amini, M.; Li, H.; Habeeb, A. G.; Knaus, E. E. J. Med. Chem. 2003, 46, 4872-82 に従って製造)のエタノール(7.0mL)溶液を3分にわたり滴下した。この懸濁液は、添加の終了時に均質になり、その浴を外して、この反応物を室温で撹拌した。溶媒を除去して、粗製材料をジクロロメタンと水の間に分配した。有機物を水と塩水で洗浄した。合わせた水層をジクロロメタンで逆抽出して、合わせた有機物を無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、橙色のガラスとした(悪臭)。この粗製材料を約5gのシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、シリカゲルのプラグを通して、ヘキサン(捨てる)に続いて9:1のヘキサン:酢酸エチルを大量に流した。溶出液を真空で蒸発させて、(504)(589mg,50%)を無色の固形物として得た。
5−ブロモ−1,3−チアゾール−2−アミン臭化水素酸塩(505,6.52g,25.1ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン(69.9mg,0.572ミリモル)を乾燥N2の雰囲気下に合わせて、テトラヒドロフラン(40mL)とトリエチルアミン(15mL)を加えると、濃厚なオフホワイトの懸濁液が形成された。上記の懸濁液へ二炭酸ジtert−ブチル(6.0546g,27.742ミリモル)のテトラヒドロフラン(24mL)溶液を加えて、生じるスラリーを室温で4時間撹拌した。次いで、この反応混合物を水(100mL)へ注いで、水性部分を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、溶媒を真空で除去した。この粗生成物をシリカゲル上へ吸着させて、シリカゲルのプラグを通して9:1のヘキサン:酢酸エチルで溶出させた。溶出液を回収し、蒸発させて、(506)(5.42g,78%)を無色の結晶性固形物として得た。
撹拌子、セプタム、及び内部温度プローブを取り付けた三つ首の500mL RBF(丸底フラスコ)中でテトラヒドロフラン(160mL)とN,N−ジイソプロピルアミン(14mL,97ミリモル)を合わせた。生じる溶液を0.8℃へ冷やして、ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2.50M,38mL,95ミリモル)を約5分にわたりゆっくり加えて淡黄色の溶液(Tint max=10℃)を得て、これを撹拌して、そのまま0℃近くへ再冷却した。上記の溶液へ(5−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル、(506)(8.74g,31.3ミリモル)のテトラヒドロフラン(30.0mL)溶液を16分にわたり滴下した(Tintは、0.9℃から最高7℃へ変化した)。この今や深褐色の反応混合物を15分間撹拌した後で、水(13mL)で冷まして、さらに5分間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(250mL)と酢酸エチル(250mL)を加えて、層を分離させた。水層を酢酸エチルで抽出して、合わせた有機物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗製材料をシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、シリカゲルのプラグを通して2リットルの9:1 ヘキサン:EtOAcで溶出させた。溶出液を回収し、溶媒を除去して、(507)(8.41g,96%)を無色の固形物として得た。
撹拌子とセプタム付き水冷式蒸留器を取り付けた100mLのフラスコ中で(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(507,3.9575g,14.177ミリモル)、ヨウ化銅(I)(2.7718g,14.554ミリモル)、及びメチルチオール酸ナトリウム(5.0242g,71.682ミリモル)を合わせた。ヘッドスペースを乾燥窒素に交換して、N,N−ジメチルホルムアミド(26mL)を加えた。反応物は、カナリアイエロー色になってから、鈍い灰色〜ピンク色の懸濁液へ退色し、室温で約1分間撹拌した後で、140℃に設定した136℃の油浴中へ下ろして、撹拌した。最初の5〜10分の加熱の間に、色は淡黄色へ退色して、反応物は均質になった。撹拌を止めたときに、ガス噴出/沸騰が観察された。この反応物を140℃で15時間後に室温へ冷やすと、HPLC分析は、出発材料の完全な消費を示した。この反応混合物を酢酸エチル(約200mL)で希釈して、セライトのパッドに通して濾過し、酢酸エチルで溶出させた。合わせた有機物を1:1の1M HCl/飽和NH4Cl溶液(250mL)で洗浄すると、濃厚なエマルジョンを生じた。次いで、この混合物全体を非晶性セルロースに通して濾過して、層を分離させた。次いで、この有機物を0.5M HClと飽和NaHCO3溶液で洗浄した。塩基での処理時には、別のきわめて細かい粉末が溶液からこぼれ落ちる。この懸濁液をセライトに通して再び濾過して、生じる溶液を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、真空で濃縮して、緑色のオイル(3.17g)を得た。この粗生成物を約15gのシリカ上へEtOAcで吸着させて真空で乾燥させて、シリカゲル(約80g)のパッドを通して500mLのヘキサン(捨てる)と2リットルの9:1 ヘキサン/酢酸エチルで溶出させ、これを真空で濃縮して、(504)(2.41g,69%)をオフホワイトの固形物として得た。
1.5.1.5 4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−アミン(508)の合成:
[4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバミン酸tert−ブチル(504,3.17g,12.9ミリモル)を塩化メチレン(130mL)に溶かしてトリフルオロ酢酸(54mL)を加えると、山吹色の溶液を生じた。この溶液にゆるく蓋をして室温で8時間撹拌すると、その時点で反応は完了していた。溶媒を真空で除去して、生じる濃厚なオイルを0.1M HCl(50mL)に懸濁させて、溶媒を除去した。これをもう1回繰り返して、生じる固形物を酢酸エチル(20mL)に懸濁させて蒸発させて、細分された自由浮遊性のピンク色の固形物(2.0g)を得た。この固形物を酢酸エチル(20mL)に再懸濁させ、音波処理し、中粒度フリットで濾過し、酢酸エチル(約30mL)で洗浄した。この薄紫色の固形物を飽和NaHCO3溶液(100mL)とジクロロメタン(100mL)の間に分配した。層を分離させて、水層をジクロロメタンで1回抽出した。次いで、合わせた有機物を塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過して、真空で濃縮して、(508)(1.33g,71%)を黒ずんだオイルとして得たが、これは、ドライアイスで冷却して、静置させておくと、結晶性の固形物へ固化した。
4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−アミン(508,672mg,4.60ミリモル)をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶かしてスイカ色の溶液を得て、0℃へ冷やした。塩化アセチルサリチロイル(0.9915g)のテトラヒドロフラン(1.4mL)溶液を1分にわたり滴下し、浴を外して、反応物をそのまま約40分にわたり室温まで温めながら、反応物を撹拌した。トリエチルアミン(0.670mL,4.81ミリモル)を3分にわたり滴下して黒ずんだ懸濁液を得て、これを15時間撹拌した。中粒度フリットで濾過することによってスラリーより固形物を取り出して、この固形物をTHF(約20mL)で洗浄して、生じる溶液を濃縮し、酢酸エチルに溶かし、マグネソール(magnesol)のプラグに通して濾過して極性のある着色した不純物を除去し、濃縮して橙色の結晶性固形物(1.35g)を得た。この粗製材料をシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、MPLC(それぞれ6:1、4:1、3:1、及び2:1の1リットルのヘキサン:EtOAcで溶出させる)によって精製した。画分をプールして蒸発させて、(509)(660.8mg,47%)をほぼ無色の固形物として得た。
最少量のメタノール(200mL)に溶かした(509)(0.514g,1.47ミリモル)の冷たい(0℃)溶液へ最少量の水(15.0mL)に溶かしたOxone(登録商標)(2.71g,4.44ミリモル)の溶液を加えた。Oxone(登録商標)溶液の添加時に、白色の固形物が沈殿した。この反応物へ追加のメタノール(100mL)を加えた。0℃で25分間撹拌後、この反応物へNa2S2O3の飽和水溶液を加えた。この反応物を濃縮して、過剰のメタノールを除去した。水性の残渣をジクロロメタンで4回洗浄した。合わせたジクロロメタン層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて真空で濃縮して、粗製の(1)(0.66g,>100%)を白色のフォームとして得た。この残渣を酢酸エチルに溶かして、酢酸エチルで予め平衡化した90gシリカゲルカラム上へロードした。このカラムを酢酸エチルで溶出させた。純粋な生成物の類似画分を合わせて、真空で濃縮した。残渣をエーテルとともに撹拌して真空で蒸発させて、(1)(0.288g,60%)を白色の固形物として得た。1H−NMRは、微量の残留ジクロロメタン及び酢酸エチルが混在した、澄明な所望の生成物を示した。HPLC分析は、生成物(tR=5.01分、条件C)が純度95%であり、3%の(2)(tR=5.33分、条件C)が混在することを示した。
(1)(0.150g,0.425ミリモル)及びTHF(11mL)の溶液へ2M HCl(16mL)を加えた。この反応物を温めて還流させた。2時間還流させた後で、この反応物をそのまま室温へ冷やした。静置させると、固形物が生成した。この反応物を氷浴に冷やした。この冷たい懸濁液を濾過した。フィルターパッドを水で洗浄した。この濾液を真空で濃縮した。残渣を水に懸濁させて濾過して、元のフィルターパッドと合わせた。合わせた固形物を温かいメタノール及びTHFの混合物とともに撹拌し、さらにTHFを加えると、この混合物は、均質になった。この均質な溶液を真空で濃縮した。白色の残渣をメタノールに懸濁させて、真空でさらに4回濃縮した。この白色の残渣をエーテルとともに撹拌し、濾過して、フィルターパッドを窒素流の下で乾燥させて、(2)(0.095g,79%)を白色の固形物として得た:融点=240℃(分解し、黒変し始めてから、260−261℃で融ける)。HPLC tR=5.33分(100%,条件C)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.18 (br. s., 1H), 11.69 (br. s., 1H), 7.98 (dd, J = 2, 8 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.46 -7.54 (m, 1H), 6.97-7.10 (m, 2H), 2.86 (s, 3H). MS (ESI+) m/z 305.1 (M+Na)+, 283.1 (M+H)+, MS (ESI-) m/z 281.2 (M-H)-。
化合物:4−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルフィニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(4)と3−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルフィニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(6)は、以下の一般的な合成スキームに従って製造することができる:
4−アセトキシ安息香酸(2.50g,13.9ミリモル)へ塩化チオニル(11.1mL,15.3ミリモル)を加えて、この反応物を温めて還流させた。この反応物を3.5時間加熱後に冷やして、真空で濃縮して、無色のオイルを得た。残渣へトルエンを加えて、この混合物を真空で濃縮して、残留の塩化チオニルを除去した。この方法をさらに2回繰り返して、(510)(2.54g,92%)を無色のオイルとして得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
1.5.2.2 酢酸3−(クロロカルボニル)フェニル(511)の合成
上記の手順を使用して、塩化チオニル(11.1mL,15.3ミリモル)及び3−アセトキシ安息香酸(2.50g,13.9ミリモル)との反応によって、(511)(2.72g,99%)を無色のオイルとして得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
(510)(0.815g,4.10ミリモル)及び乾燥THF(20.0mL)の溶液へトリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)及び乾燥THF(5.00mL)の溶液に続いて、乾燥THF(15.0mL)に溶かした(508)(0.500g,3.42ミリモル)の溶液を加えた。この反応物を室温で撹拌した。一晩撹拌後、この反応物を真空で濃縮した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液とジクロロメタンの間に分配した。ジクロロメタン層を飽和重炭酸ナトリウム溶液でもう1回、次いで1M HCl水溶液で2回洗浄した。ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空で濃縮して、粗製の(512)(1.15g,>100%)を茶褐色の固形物として得た。この粗生成物をジエチルエーテルに懸濁させ、撹拌して、濾過した。フィルターパッドをエーテルで数回洗浄して真空で乾燥させて、(512)(0.692g,63%)を淡褐色の固形物として得た。
(511)(0.815g,4.10ミリモル)及び乾燥THF(25.0mL)の溶液へトリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)に続いて乾燥THF(10.0mL)に溶かした(508)(0.500g,3.42ミリモル)の溶液を加えた。この反応物を室温で撹拌した。一晩撹拌後、この反応物を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かして、水で1回、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回、そして塩水で1回洗浄した。この酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて真空で濃縮して、粗製の(513)(1.28g,>100%)を赤いフォームとして得た。この粗生成物をジクロロメタンに溶かした。このジクロロメタン溶液へシリカゲルを加えて、この懸濁液を真空で濃縮した。残渣を90gシリカゲルカートリッジの上にロードして、ヘキサン中20%酢酸エチルの溶液を使用して、カラムを溶出させた。主要生成物の適正な画分を合わせて真空で濃縮して、(513)(0.614g,58%)を黄褐色の固形物として得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
化合物(1)の合成についての1.5.1.7節に記載のようなOxone(登録商標)手順を使用して、Oxone(登録商標)(3.68g,6.00ミリモル)の溶液を最少量の水(30.0mL)に溶かして、最少量のメタノール(200mL)に溶かした(512)(0.63g,2.0ミリモル)の冷たい(0℃)溶液へ加える。後処理とフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって、(3)を灰白色の固形物として得る。
化合物(3)についての上記の手順を使用して、(513)(0.61g,2.0ミリモル)より粗製の(5)を白色の固形物として得る。この粗生成物をジエチルエーテル(30mL)中で30分間撹拌し、濾過して空気乾燥させて、(5)を白色の固形物として得る。
[0001] (3)(0.12g,0.33ミリモル)のテトラヒドロフラン(3.0mL)懸濁液へ2M塩酸(3.0mL)を加えて、生じる懸濁液を温めて還流させる。この反応物は、加熱時に均質になる。1.5時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やしてから、ジエチルエーテルと水の間に分配する。エーテル層を水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、及び塩水で洗浄する。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空で濃縮する。残渣を酢酸エチルで摩砕し、溶媒を窒素流の下で除去して、生じる固形物を55℃で真空乾燥させて、(4)を淡黄色の固形物として得る。
実施例4についての上記の手順を使用して、化合物5(0.346g,1.0ミリモル)をテトラヒドロフラン(10mL)及び2M塩酸(10mL)に溶かして、エーテル層を真空で濃縮した後で、(6)を白色の固形物として得る。
化合物:4−ヒドロキシ−N−[5−(メチルスルフィニル)−1,3−チアゾール−2−イルベンズアミド(9)及び3−ヒドロキシ−N−[5−(メチルスルフィニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(10)は、以下の一般的な合成スキームに従って製造することができる:
2−アミノ−5−ブロモチアゾール一臭化水素酸塩(505)(2.50g,14.0ミリモル)の無水エタノール(18.0mL)懸濁液へメタノール(18.0mL)に溶かしたナトリウムチオメトキシド(1.09g,14.8ミリモル)の溶液を5分にわたり加えた。反応物は均質になった。この反応物へメタノール(12.0mL)に溶かしたナトリウムチオメトキシド(1.09g,14.8ミリモル)の第二溶液を加えた。この反応物を45℃まで40分間温めてから、加熱器を外して、この反応物をそのまま室温で一晩撹拌すると、このとき薄層クロマトグラフィー(1:1 EtOAc/ヘキサン)は、ほとんどの出発材料が新たな生成物の生成に伴って消費されたことを示した。この反応物へ追加のナトリウムチオメトキシド(0.20g,2.85ミリモル)を加えて、この反応物を再び50℃へ温めた。2時間加熱後、この反応物を室温へ冷やして、真空で濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶かして、水で3回、塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて真空で濃縮して、(514)(1.12g,55%)を橙色の固形物として得た。
1.5.3.2 酢酸4−{[5−(メチルスルファニル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバモイル)フェニル(515)の合成
[0002] 実施例512の合成の手順に従って、乾燥THF(25.0mL)に溶かした中間体510(0.815g,4.10ミリモル)、トリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)、及び乾燥THF(10.0mL)に溶かした(514)(0.500g,3.42ミリモル)より、(515)(0.887g,84%)を黄褐色の固形物として得た。
[0004] 実施例513の合成の手順に従って、乾燥THF(25.0mL)に溶かした中間体511(0.815g,4.10ミリモル)、トリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)、及び乾燥THF(10.0mL)に溶かした(514)(0.500g,3.42ミリモル)より、(516)(0.681g,65%)を黄褐色の固形物として得た。
[0006] 化合物(1)の合成についての1.5.1.7節に記載のようなOxone(登録商標)手順を使用して、(515)(0.841g,2.73ミリモル)より粗製の(7)を得る。この粗生成物をクロロホルム(50mL)とともに撹拌して、この懸濁液を濾過する。このパッドをクロロホルムで1回洗浄して空気乾燥させて、純粋な(7)(0.35g)を白色の固形物として得る。
m−クロロ過安息香酸(0.458g,2.04ミリモル、最大77%)の溶液をジクロロメタン(8.0mL)に溶かして、ジクロロメタン(25.0mL)に溶かした(516)(0.630g,2.04ミリモル)の溶液へ15分にわたり滴下する。この反応物を室温で6時間撹拌する。次いで、この反応物をジクロロメタンと飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液の間に分配する。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で再び洗浄し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、そして塩水で1回洗浄する。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥させて真空で濃縮して粗製の(8)(0.704g,>100%)を得るが、これには微量の残留3−クロロ安息香酸が混在する。この粗生成物を酢酸エチルに再び溶かして飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウムを使用して乾燥させて真空で濃縮して、黄褐色の固形物を得る。残渣をTHFに溶かして、この淡褐色の溶液をマグネゾール(Magnesol)のプラグに通して濾過した。このフィルターパッドをTHFでよく洗浄し、無色の濾液を真空で濃縮して、(8)を白色の固形物として得る。
(7)(0.439g,1.29ミリモル)のテトラヒドロフラン(20.0mL)懸濁液へ2M塩酸(45.0mL)を加えて、この懸濁液を温めて還流させる。この反応物は、加熱時に均質になった。4時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やして、室温で一晩静置させた後で、この反応物を濾過する。フィルターパッドを水で洗浄してから70℃で真空乾燥させて、(9)を白色の結晶性固形物として得る。
(8)(0.370g,1.13ミリモル)のテトラヒドロフラン(17.0mL)懸濁液へ2M塩酸(40.0mL)を加えて、この反応物を温めて還流させる。この反応物は、加熱時に均質になる。4時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やして、真空で濃縮する。残渣を水に懸濁させて、濾過する。フィルターパッドを水で洗浄し、空気乾燥させてから、最少量の温THFに再び溶かす。この温THF溶液へ水を加えると、この溶液は濁って、生じる混合物をそのまま室温へ冷やす。追加の水を加えると、静置時に、白色の固形物が生成する。この結晶性の生成物を濾過して、フィルターパッドを水で洗浄し、70℃で真空乾燥させて、(10)を白色の結晶性固形物として得る。
化合物:2−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルフィニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド(12)は、以下の合成スキームに従って製造することができる:
(メチルチオ)アセトアルデヒドジメチルアセタール(5.00g,36.7ミリモル、1.0当量)のDCM(80mL)撹拌溶液へ臭素(1.9mL,37.1ミリモル、1.01当量)及びジオキサン(0.1cm3,0.3当量)のDCM(20mL)溶液を0℃で3時間にわたり滴下した。この混合物をそのまま室温へ温めて、この温度で30分間撹拌すると、最後にNMR分析は、出発材料の消失を明らかにした。DCMを真空で除去した。粗製の臭化物(517)をTHF(50mL)に溶かして、これにチオ尿素(5.58g,2.0当量)のTHF(100mL)及び水(20mL)溶液の添加を続けた。この溶液を一晩還流させた。溶媒を真空で除去して、この粗生成物をEtOAc(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水溶液で洗浄して、無水MgSO4で乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィーによる生成物の精製によって、求められる生成物、2−アミノ−5−メチルチオチアゾール(514)(1.35g,収率25.2%)を茶褐色の固形物として得た。
窒素の下で、5−(メチルチオ)チアゾール−2−アミン(514)(700.0mg,4.79ミリモル、1.0当量)の乾燥THF(5mL)撹拌溶液へ塩化アセチルサリチロイル(1.24g,6.20ミリモル、1.3当量)のTHF(40mL)溶液を加えた。これにトリエチルアミン(0.67mL,4.79ミリモル、1.0当量)の添加を続けた。この反応混合物を室温で撹拌して、TLCによってモニタリングした。2時間後、反応物を焼結漏斗に通して濾過して、溶媒を真空で除去した。この粗生成物をEtOAc(150mL)に溶かして、1M HClと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でそれぞれ2回洗浄した。有機画分をMgSO4で乾燥させて、溶媒の除去を続けた。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって、純粋な生成物(518)(1.450g,98%)を固形物として得た。
[0008] 化合物(1)の合成についての1.5.1.7節に記載のようなOxone(登録商標)手順を使用して、(518)(1.1g,3.57ミリモル)より、(11)を白色の固形物として得る。
(11)(1.0g,3.1ミリモル)の溶液をTHF(20mL)に溶かして、撹拌下に2M HCl(100mL)へ加える。この反応物を1時間還流させて、そのまま1時間にわたり撹拌下に冷やす。焼結ガラス漏斗を使用して生成物を濾過し、蒸留水とTHFで洗浄して高真空で乾燥させて、(12)を無色の固形物として得る。
2.抗ウイルス試験の結果
遺伝子型G2aに対して、参照阻害剤として使用したNTZと化合物2は、J6/JFH−1HCV複製を1μMの試験濃度で阻害することが示された。1μMで、化合物2の相対活性は、NTZの95%であると推定されたが、化合物2の0.1μMでの相対効力は、NTZの88%細胞であると推定された。これらの化合物のいずれも、Huh7.5細胞中で本明細書に記載のように試験するとき、細胞毒性効果を示さなかった。G1b及びG1aのレプリコン細胞アッセイデータ(表2)に基づけば、感染性G2aアッセイにおいて観測される化合物2の効力は、きわめて予想外であって、それが所与の試験濃度でNTZとほとんど同等であることを示唆する。
Claims (22)
- 構造式(I):
R2〜R5は、水素、D、ヒドロキシ、F、Cl、Br、CN、NO2、(C1−C6)−アルキル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、カルボキシ、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C6)−アシルアミノ、アミド、(C1−C6)−アルキルアミド、(C1−C6)−ジアルキルアミド、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−ペルハロアルキル、(C1−C6)−ペルハロアルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(C1−C6)−アルキルチオアルキル、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C3−C8)−シクロアルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリールアルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルスルホンアミド、N,N’−(C1−C6)−ジアルキルスルホンアミド、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアルキルチオ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルコキシ、及びQ−C(=O)−からなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はどの2つの近接したR1、R2又はR3の部分も、それらに付いて結合する原子と一緒に組み合って、置換されていてもよい5〜8員のヘテロシクロアルキル環を形成してよく;
式中、R6又はR7の一方は水素であって、他方は、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルフィニルアルキル、(C2−C6)−アルケニルスルフィニル、(C2−C6)−アルキニルスルフィニル、(C3−C8)−シクロアルキルスルフィニル、(C5−C8)−シクロアルケニルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリールアルキルスルフィニル、アリールアルケニルスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールアルキルスルフィニル、ヘテロアリールアルケニルスルフィニル、及びヘテロシクロアルキルスルフィニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR6及びR7の部分は、それらに付いて結合する原子と一緒に組み合って、スルフィニル(−S[O]−)部分を取り込む、置換されていてもよい5〜8員環を形成してよく;そして
ここでQは、R8、OR8、NHR8、又はNR8R9であり;R8とR9は、水素、(C1−C12)−アルキル、(C2−C12)−アルケニル、(C2−C12)−アルキニル、(C3−C8)−シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、及びヘテロアリールアルケニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR8とR9は、それらに付く原子と一緒に、置換されていてもよい5〜8員のヘテロシクロアルキル環を形成してよく;これらのいずれも、置換されていてもよい]の化合物、及びその医薬的に許容される塩。 - R2〜R5が、水素、D、ヒドロキシ、F、Cl、Br、CN,NO2、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−ジアルキルアミド、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C3−C6)−シクロアルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリールアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリールアルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロシクロアルコキシからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;
ここでR6又はR7の一方は水素であって、他方は、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルフィニルアルキル、(C3−C8)−シクロアルキルスルフィニル、(C5−C8)−シクロアルケニルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリールアルキルスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールアルキルスルフィニル、及びヘテロシクロアルキルスルフィニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR6及びR7の部分は、それらに付いて結合する原子と一緒に組み合って、スルフィニル(−S[O]−)部分を取り込む、置換されていてもよい5〜7員環を形成してよく;そして
ここでQは、R8、OR8、NHR8、又はNR8R9であり;R8とR9は、水素、(C1−C12)−アルキル、(C2−C12)−アルケニル、(C3−C8)−シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、及びヘテロアリールアルケニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR8とR9は、それらに付く原子と一緒に、置換されていてもよい5〜7員のヘテロシクロアルキル環を形成してよく;これらのいずれも置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。 - R2〜R5が、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロシクロアルコキシからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR7は水素であって、R6は、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルフィニルアルキル、(C3−C6)−シクロアルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリールアルキルスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールアルキルスルフィニル、及びヘテロシクロアルキルスルフィニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR6及びR7の部分は、それらに付いて結合する原子と一緒に組み合って、スルフィニル(−S[O]−)部分を取り込む、置換されていてもよい5〜7員環を形成してよい、請求項2に記載の化合物。 - R2〜R5が、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、及び(C1−C6)−アルキルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい、請求項3に記載の化合物。
- R1が水素からなる群より選択されて、Qが、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−メチル−1−プロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、シクロヘキシル、2,6−ジメチルシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、フェニル、4−ピリジル、ベンジル、4−ピリジルメチル、フェニルエチル、(S)−1−ヒドロキシ−(フェニルエチル)、2−ピラジニル、フェニルエテニル、(E)−2−(4−ピリダジニル)−1−エテニル、(E)−4−(2−)−1H−イミダゾリル−1−エテニル、3−アセトキシル−1−プロピル、エトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルプロピル、N−メチルアミノカルボニルエチル、N−エチルアミノカルボニルプロピル、3−(N−エチルアミノカルボニル)−2,2−ジメチル−1−プロピル、N−(モルホリノエチル)アミノカルボニルエチル、3−ピリジルメチルアミノカルボニルエチル、4−ピリジルメチルアミノカルボニルエチル、4−ピリジルメチルアミノカルボニルプロピル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−ピペラジニル、(S)−1−アミノエチル、(R)−1−アミノエチル、(S)−1−アミノイソブチル、1−アミノシクロプロピル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、ネオペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、4−ピペリジニルオキシ、3−アセトキシ−2−メチル−1−プロポキシ、tert−ペンチルオキシ、4−アセトキシベンジルオキシ、3−(4−アセトキシフェニル)−2−プロペニルオキシ、(E)−2−メチル−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)ブト−3−エン−2−イルオキシ、ピバロイルオキシメトキシ、ピバロイルオキシ−1−エトキシ、イソプロポキシカルボニルオキシメトキシ、イソプロポキシカルボニルオキシ−1−エトキシ、アミノ、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−イソプロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル、N−4−メチルピペラジニル、N−シクロヘキシルアミノ、N−ベンジルアミノ、N−(2,4−ジメトキシ)ベンジルアミノ、2−(N−メチルカルボキサミド)フェニルアミノ、N−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ、N1,N2−ジメチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジエチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン−1−イル、及びN1−メチル−N2−(2−モルホリノエチル)−1,2−エタンジアミン−1−イルより選択される、請求項4に記載の化合物。
- R2〜R5が、水素、D、F、Cl、CN、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ヘキシル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメチル、テトラフルオロエトキシ、メチルチオ、及びt−ブチルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR6は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、メチルスルフィニルメチル、2−(エチルスルフィニル)エチル、t−ブチルスルフィニルメチル、シクロプロピルスルフィニル、シクロペンチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、ベンジルスルフィニル、フェネチルスルフィニル、2−ピリジルスルフィニル、2−ピラジニルスルフィニル、4−チアゾリルスルフィニル、4−ピリジルメチルスルフィニル、3−チエニルメチルスルフィニル、4−ピペリジニルスルフィニル、テトラヒドロ−2H−ピラニルスルフィニルからなる群より選択され、これらのいずれも置換されていてもよい、請求項5に記載の化合物。 - R1が水素からなる群より選択されて、Q−C(=O)−中のR8及びR9は、メチル、エチル、エトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、フェニル、フェニルエテニル、4−ピペリジニル、N−ピペラジニル、N−(2,4−ジメトキシ)ベンジルアミノ、2−(N−メチルカルボキサミド)−フェニルアミノ、N1,N2−ジメチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジエチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン−1−イル、及びN1−メチル−N2−(2−モルホリノエチル)−1,2−エタンジアミン−1−イルからなる群より選択され;
ここでR2〜R5は、水素、F、Cl、メチル、エチル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、及びメチルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR6は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、メチルスルフィニルメチル、t−ブチルスルフィニルメチル、シクロプロピルスルフィニル、及びベンジルスルフィニルからなる群より選択される、請求項6に記載の化合物。 - R1が水素及びQ−C(=O)−からなる群より選択され、ここでR8はメチルであり;
ここでR2〜R5は、水素であり;そして
ここでR6は、メチルスルフィニルである、請求項7に記載の化合物。 - R2〜R5が、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロシクロアルコキシからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR6は水素であって、R7は、(C1−C6)−アルキルスルフィニル、(C1−C6)−アルキルスルフィニルアルキル、(C3−C6)−シクロアルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリールアルキルスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールアルキルスルフィニル、及びヘテロシクロアルキルスルフィニルからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい;又はR6及びR7の部分は、それらに付いて結合する原子と一緒に組み合って、スルフィニル(−S[O]−)部分を取り込む、置換されていてもよい5〜7員環を形成してよい、請求項2に記載の化合物。 - R2〜R5が、水素、D、F、Cl、Br、CN、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルキル、(C1−C4)−ペルハロアルコキシ、及び(C1−C6)−アルキルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよい、請求項9に記載の化合物。
- R1が水素からなる群より選択されて、Qが、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−メチル−1−プロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、シクロヘキシル、2,6−ジメチルシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、フェニル、4−ピリジル、ベンジル、4−ピリジルメチル、フェニルエチル、(S)−1−ヒドロキシ−(フェニルエチル)、2−ピラジニル、フェニルエテニル、(E)−2−(4−ピリダジニル)−1−エテニル、(E)−4−(2−)−1H−イミダゾリル−1−エテニル、3−アセトキシル−1−プロピル、エトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルプロピル、N−メチルアミノカルボニルエチル、N−エチルアミノカルボニルプロピル、3−(N−エチルアミノカルボニル)−2,2−ジメチル−1−プロピル、N−(モルホリノエチル)アミノカルボニルエチル、3−ピリジルメチルアミノカルボニルエチル、4−ピリジルメチルアミノカルボニルエチル、4−ピリジルメチルアミノカルボニルプロピル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−ピペラジニル、(S)−1−アミノエチル、(R)−1−アミノエチル、(S)−1−アミノイソブチル、1−アミノシクロプロピル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、ネオペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、4−ピペリジニルオキシ、3−アセトキシ−2−メチル−1−プロポキシ、tert−ペンチルオキシ、4−アセトキシベンジルオキシ、3−(4−アセトキシフェニル)−2−プロペニルオキシ、(E)−2−メチル−4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)ブト−3−エン−2−イルオキシ、ピバロイルオキシメトキシ、ピバロイルオキシ−1−エトキシ、イソプロポキシカルボニルオキシメトキシ、イソプロポキシカルボニルオキシ−1−エトキシ、アミノ、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−イソプロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N−ピペリジニル、N−ピペラジニル、N−4−メチルピペラジニル、N−シクロヘキシルアミノ、N−ベンジルアミノ、N−(2,4−ジメトキシ)ベンジルアミノ、2−(N−メチルカルボキサミド)フェニルアミノ、N−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ、N1,N2−ジメチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジエチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン−1−イル、及びN1−メチル−N2−(2−モルホリノエチル)−1,2−エタンジアミン−1−イルより選択される、請求項10に記載の化合物。
- R2〜R5が、水素、D、F、Cl、CN、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ヘキシル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメチル、テトラフルオロエトキシ、メチルチオ、及びt−ブチルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR7は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、メチルスルフィニルメチル、2−(エチルスルフィニル)エチル、t−ブチルスルフィニルメチル、シクロプロピルスルフィニル、シクロペンチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、ベンジルスルフィニル、フェネチルスルフィニル、2−ピリジルスルフィニル、2−ピラジニルスルフィニル、4−チアゾリルスルフィニル、4−ピリジルメチルスルフィニル、3−チエニルメチルスルフィニル、4−ピペリジニルスルフィニル、及びテトラヒドロ−2H−ピラニルスルフィニルからなる群より選択され、これらのいずれも置換されていてもよい、請求項11に記載の化合物。 - R1が水素からなる群より選択されて、Q−C(=O)−中のR8及びR9は、メチル、エチル、エトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、フェニル、フェニルエテニル、4−ピペリジニル、N−ピペラジニル、N−(2,4−ジメトキシ)ベンジルアミノ、2−(N−メチルカルボキサミド)−フェニルアミノ、N1,N2−ジメチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジエチル−1,2−エタンジアミン−1−イル、N1,N2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン−1−イル、及びN1−メチル−N2−(2−モルホリノエチル)−1,2−エタンジアミン−1−イルからなる群より選択され;
ここでR2〜R5は、水素、F、Cl、メチル、エチル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、及びメチルチオからなる群より独立して選択され、これらのいずれも置換されていてもよく;そして
ここでR7は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、メチルスルフィニルメチル、t−ブチルスルフィニルメチル、シクロプロピルスルフィニル、及びベンジルスルフィニルからなる群より選択される、請求項12に記載の化合物。 - R1が水素及びQ−C(=O)−からなる群より選択され、ここでR8はメチルであり;
ここでR2〜R5は、水素であり;そして
ここでR7は、メチルスルフィニルである、請求項13に記載の化合物。 - 表1中の実施例1〜12より選択される、請求項1に記載の化合物。
- 表3中の実施例13〜88より選択される、請求項1に記載の化合物。
- その塩が、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタン−スルホン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、チオシアン酸塩、トシラート、ウンデカン酸塩、リチウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、アルミニウム、アンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、N−メチルモルホリニウム、及びエタノールアンモニウムの塩からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
- 請求項1に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量と医薬的に許容される担体を含んでなる医薬組成物。
- ウイルス病原体へ曝露された被検者において感染症を治療するための、請求項18の医薬組成物。
- ウイルス病原体がC型肝炎ウイルス感染体である、請求項19の医薬組成物。
- その必要な患者へ請求項19の医薬組成物を投与することを含んでなる、ウイルス感染症を治療するための方法。
- ウイルス感染症がC型肝炎ウイルスである、請求項21に引用されるような方法。
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