JP5676258B2 - アルキルスルホニル置換チアゾリド化合物 - Google Patents
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Description
[0001] 本出願は、そのそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国仮特許出願番号60/953,758(2007年8月3日出願)、米国仮特許出願番号61/046,956(2008年4月22日出願)、及び米国仮特許出願番号61/056,369(2008年5月27日出願)の利益を請求する。
[0002] 本明細書に開示する発明は、ジョージタウン大学メディカルセンターへのNIAID契約:NO1−AI−30046の下での政府支援でなされた。従って、米国政府は、本発明において一定の権利を有する可能性がある。
但し、R1〜R6の少なくとも1つ又はR9は、−(CR7R8)0−4−L2−SO2−L1−Rxでなければならず;
ここでR7とR8は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、低級シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、及びヘテロシクロアルキルからなる群より独立して選択され、このいずれも、置換されていてもよく;
又はR7とR8は、それらが付く原子と一緒に結合して、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロアルキル又は置換されていてもよい3〜8員シクロアルキル環を形成してよく、そのいずれも置換されていてもよく;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、アリール、アリールアルキル、(CH2)0−2−フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシ、(C2−C6)−アルキニルオキシ、(C3−C8)−シクロアルコキシ、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルコキシ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルコキシ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルコキシ、アリールオキシ、アリールアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ、(C2−C6)−ジアルキルアミノ、(C2−C6)−アルキルアミノアルキル、(C3−C8)−シクロアルキルアミノ、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキルアミノ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、及び(C2−C6)−アルケニルアミノより選択され、そのいずれも置換されていてもよく;
ここでL1とL2は、結合、O、−N(Ry)−、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルからなる群より独立して選択され、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく、但し、L1とL2は、同時にOではなく;
ここでRxとRyは、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル、及び(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルからなる群より独立して選択され、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく;
ここで先述の炭素含有Rx及びRyのいずれも、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有してよい]を有する。
[0011] 1つの態様において、該化合物は、以下の式:
[0012] また開示するのは、本化合物と担体(例、希釈剤又は賦形剤)を含んでなる医薬組成物である。この医薬組成物は、HCV感染症を治療するのに有効な量の化合物を含み得る。
[0018] 開示するのは、式(I):
[0037] 「塩」という用語は、その最も広い意味で使用する。例えば、塩という用語には、本発明の化合物のイオンとの水素塩及び水酸化物塩が含まれる。いくつかの態様において、塩という用語は、薬理学的な活性を有する本発明の化合物の塩であり、生物学的にも他の点でも望ましくないものがない、医薬的に許容される塩として言及される亜群であってよい。すべての態様において、塩は、限定なしに、水素、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタン−スルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、チオシアン酸塩、トシラート、及びウンデカン酸塩のように、酸とともに形成することができる。すべての態様において、塩は、限定なしに、水酸化物、アンモニウム塩、リチウム、ナトリウム、及びカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニア、メチルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチル−D−グルカミンのような有機塩基との塩、並びにアルギニン及びリジンのようなアミノ酸との塩のように、塩基とともに形成することができる。塩基性の窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル、及びブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物のようなハロゲン化低級アルキル;ジメチル、ジエチル、ジブチル、及びジアミルの硫酸エステルのような硫酸ジアルキル;デシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物のような長鎖ハロゲン化物;並びに、ベンジル及びフェネチルの臭化物のようなハロゲン化アラルキルが含まれる薬剤とともに四級化し得る。
[0042] 本明細書に使用される「アシル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、アルケニル、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、又は他のあらゆる部分へ付いたカルボニルを意味し、ここでカルボニルへ付く原子は、炭素である。「アセチル」基は、−C(O)CH3基を意味する。アシル基の例には、ホルミル、アルカノイル、及びアロイル残基が含まれる。
[0044] 本明細書に使用される「アルケニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、1以上の二重結合を有して2〜20、好ましくは2〜6の炭素原子を含有する、直鎖、分岐鎖、及び環式の不飽和炭化水素残基を意味する。「アルケニル基」という用語は、その最も広い意味で使用する。アルケニレンは、エテニレン[(−CH=CH−),(−C::C−)]のように、2以上の位置で付く炭素−炭素二重結合系を意味する。例えば、(C2−C8)アルケニル基には、2〜8の炭素原子を含有して少なくとも1つの二重結合を有する、直鎖、分岐鎖、及び環式の炭化水素鎖が含まれる。好適なアルケニル残基の例には、他に示さなければ、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル、tert−ブテニル、n−ペンテニル、n−ヘキセニル、等が含まれる。
[0053] 本明細書に使用される「アルキルアミノカルボニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へカルボニル基を介して付くアルキルアミノ基を意味する。そのような残基の例には、N−メチルアミノカルボニル及びN,N−ジメチルカルボニルが含まれる。
[0079] 本明細書に使用される「アリールスルホニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へスルホニル基を介して付くアリール基を意味する。
[0081] 「カルボキシ」又は「カルボキシル」という用語は、単独で使用されても、「カルボキシアルキル」のように他の用語と一緒に使用されても、−CO2Hを意味する。
[0084] 本明細書に使用される「C連結」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へ炭素−炭素結合を介して付くあらゆる置換基に言及する。
[0086] 本明細書に使用される「カーボネート」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−O−C(=O)OR基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
[0088] 本明細書に使用される「カルボキシ」という用語は、−C(O)OH、又はカルボン酸塩誘導体又はエステル誘導体のような対応する「カルボキシレート」を意味する。「O−カルボキシ」基は、RC(O)O−基を意味し、ここでRは本明細書に定義される通りである。「C−カルボキシ」基は、−C(O)OR基を意味し、ここでRは本明細書に定義される通りである。
[0090] 本明細書に使用される「シクロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、飽和又は一部飽和の単環式、二環式、又は三環式アルキル残基を意味し、ここでそれぞれの環式部分は、3〜12、好ましくは3〜7の炭素原子の環員を含有して、それは、本明細書に定義されるように置換されていてもよいベンゾ縮合環系であってもよい。そのようなシクロアルキル残基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、オクタヒドロナフチル、2,3−ジヒドロ−1H−インデニル、アダマンチル、等が含まれる。本明細書に使用される「二環式」及び「三環式」は、デカヒドロナフタレン、オクタヒドロナフタレンのような縮合環系だけでなく多環式(多中心)の飽和又は一部飽和型もともに含まれると企図される。後者の異性体型は、概して、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[1,1,1]ペンタン、ショウノウ、及びビシクロ[3,2,1]オクタンによって例示される。
[0096] 本明細書に使用される「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、単独で又は組合せにおいて、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
[0098] 本明細書に使用される「ハロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、1以上の水素がハロゲンで置き換わっている、上記に定義されるような意味を有するアルキル残基を意味する。具体的に含まれるのは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、及びポリハロアルキル残基である。モノハロアルキル残基は、例えば、その残基内に、ヨード、ブロモ、クロロ、又はフルオロのいずれか1つを有してよい。ジハロ及びポリハロアルキル残基は、同じハロ原子の2以上を有しても、異なるハロ残基の組合せを有してもよい。ハロアルキル残基の例には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、及びジクロロプロピルが含まれる。「ハロアルキレン」は、2以上の位置で付くハロヒドロカービル基を意味する。例には、フルオロメチレン(−CFH−)、ジフルオロメチレン(−CF2−)、クロロメチレン(−CHCl−)、等が含まれる。そのようなハロアルキル残基の例には、クロロメチル、1−ブロモエチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロエチル、ペルフルオロデシル、等が含まれる。
[0107] 本明細書に使用される「ヘテロアリールスルホニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子部分へスルホニル基を介して付くヘテロアリール基を意味する。
[0110] 本明細書に使用される「ヘテロシクロアルコキシ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、元の分子基へ酸素原子を介して付く複素環基を意味する。
[0113] 本明細書に使用される「ヒドラジニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、単結合によって連結した2つのアミノ基、即ち、−N−N−を意味する。
[0115] 本明細書に使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、そのどの1つも1以上のヒドロキシル残基で置換されていてよい1〜約10の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基を意味する。そのような残基の例には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、及びヒドロキシヘキシルが含まれる。
[0117] 本明細書に使用される「イミノ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、=N−を意味する。
[0119] 「主鎖中の」という句は、本発明の化合物に対する基の付加点より始まる炭素原子の最長の連続又は隣接した鎖に関連する。
[0121] 「イソチオシアネート」という用語は、-NCS基を意味する。
[0122] 「原子の線状鎖」という句は、炭素、窒素、酸素、及び硫黄より独立して選択される原子の最長の直鎖を意味する。
[0124] 本明細書に使用される「メルカプトアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、R’SR−基を意味し、ここでRとR’は、本明細書に定義される通りである。
[0127] 「ヌル」という用語は、孤立電子対に関連する。
[0129] 「置換されていてもよい」という用語は、先行基が置換されていても未置換でもよいことを意味する。置換されるとき、「置換されていてもよい」基の置換基には、限定なしに、以下の基又はその指定の亜集合より独立して選択される1以上の置換基を、単独で又は組合せにおいて含めてよい:水素、カルボニル(オキソ)、カルボキシル、低級アルキルカルボキシレート、低級アルキルカーボネート、低級アルキルカルバメート、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アミド、シアノ、ヒドラジニル、ヒドラジニルカルボニル、アルキルヒドラジニル、ジアルキルヒドラジニル、アリールヒドラジニル、ヘテロアリールヒドラジニル、ニトロ、チオール、スルホン酸、三置換シリル、尿素、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、アシルチオ、低級アルキル、低級アルキルアミノ、低級ジアルキルアミノ、低級アルキルオキシ、低級アルコキシアルキル、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホニル、低級アルケニル、低級アルケニルアミノ、低級ジアルケニルアミノ、低級アルケニルオキシ、低級アルケニルチオ、低級アルケニルスルホニル、低級アルキニル、低級アルキニルアミノ、低級ジアルキニルアミノ、低級アルキニルオキシ、低級アルキニルチオ、低級アルキニルスルホニル、低級シクロアルキル、低級シクロアルキルオキシ、低級シクロアルキルアミノ、低級シクロアルキルチオ、低級シクロアルキルスルホニル、低級シクロアルキルアルキル、低級シクロアルキルアルキルオキシ、低級シクロアルキルアルキルアミノ、低級シクロアルキルアルキルチオ、低級シクロアルキルアルキルスルホニル、アリール、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールチオ、アリールスルホニル、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アリールアルキルアミノ、アリールアルキルチオ、アリールアルキルスルホニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルキルチオ、ヘテロアリールアルキルスルホニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルスルホニル、低級ハロアルキル、低級ハロアルケニル、低級ハロアルキニル、低級ペルハロアルキル、低級ペルハロアルコキシ、低級ハロアルコキシ、及び低級アシルオキシ。2つの置換基は、一緒に結合して、0〜3のヘテロ原子からなる縮合した4、5、6又は7員の炭素環式又は複素環式環を形成してよく、例えば、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシを形成する。置換されていてもよい基は、未置換(例、−CH2CH3)、全置換(例、−CF2CF3)、一置換(例、−CH2CH2F)であっても、全置換と一置換の間のどのレベルで置換されてもよい(例、−CH2CF3)。置換基が置換に関して限定なしに引用される場合、置換型と未置換型の両方が含まれる。置換基が「置換されている」として限定される場合は、置換型が特に企図される。すべてのペンダントアリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロ部分は、上記に列挙される基より独立して選択される1、2、3、4、又は5の置換基でさらに置換されていてもよい。
[0131] 本明細書に使用される「オキソ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、二重結合した酸素:=Oを意味する。
[0133] 本明細書に使用される「ペルハロアルキル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、水素原子のすべてがハロゲン原子に置き換わっているアルキル基を意味する。
[0135] 本明細書に使用される「ホスフィネート」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−P(=O)(R)(OR1)基を意味する。
[0138] 本明細書に使用される「スルフィニル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−S(O)−を意味する。
[0140] 「N−スルホンアミド」という用語は、RS(=O)2NH−基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
[0142] 本明細書に使用される「チア」及び「チオ」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−S−基、又は酸素が硫黄に置き換わっているエーテルを意味する。チオ 基の酸化誘導体、即ち、スルフィニル及びスルホニルは、チア及びチオの定義に含まれる。
[0144] 本明細書に使用される「チオール」という用語は、単独で又は組合せにおいて、−SH基を意味する。
[0146] 「N−チオカルバミル」という用語は、ROC(S)NH−基を意味し、Rは本明細書に定義される通りである。
[0148] 「チオシアネート」という用語は、−CNS基を意味する。
[0150] 「トリハロメタンスルホニル」という用語は、X3CS(O)2−基を意味し、ここでXはハロゲンである。
[0152] 本明細書に使用される「三置換シリル」という用語は、単独で又は組合せにおいて、その3つの自由結合価で、本明細書において置換アミノの定義で収載したような基で置換されたシリコーン基を意味する。例には、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル、等が含まれる。
[0154] 「アルキル」という用語は、その最も広い意味で使用する。例えば、この用語は、指定数の炭素原子を含んでなる、分岐鎖、非分岐鎖、及び環式の飽和炭化水素鎖を意味する。例えば、O(C1−C8)−アルキルは、直鎖O(C1−C8)−アルキル、並びに分岐鎖O(C1−C8)−アルキルを含む。別の例では、この用語は、例えば(C1−C8)アルキルが(C3−C8)−シクロアルキルを含むので、シクロアルキルを含む。すべての態様において、この用語には、限定されないが、他に示さなければ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、等のような置換基が含まれる。
表7
表8
[0175] 担体という用語は、その最も広い意味で使用する。例えば、担体という用語は、あらゆる担体、希釈剤、賦形剤、湿潤剤、緩衝剤、懸濁剤、滑沢剤、アジュバント、運搬体、送達系、乳化剤、崩壊剤、吸収剤、保存剤、界面活性剤、着色剤、香味剤、及び甘味剤を意味する。いくつかの態様において、担体は、医薬的に許容される担体であってよいが、「医薬的に許容される担体」は、医薬組成物における使用に適しているはずである無毒の担体を意味するので、担体より狭義の用語である。
[0177] 有効量という用語は、その最も広い意味で使用する。この用語は、例えば、所望される効果を産生するのに必要とされる量を意味する。
[0180] 本発明の医薬組成物は、特には限定されない医薬的に許容される担体を含み、当業者に知られた広範囲の担体が含まれて、湿潤又は分散剤(参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,578,621号)、デンプン誘導体(参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,578,621号)、賦形剤、等が含まれる。錠剤の態様は、腸溶コーティング剤(即ち、胃液分泌においては実質的に不溶性であるが、腸液には実質的に可溶であるコーティング剤)を構成する物質のコーティング剤を含んでもよい。
1.1.材料
[0193] ラミブジン(LMV)とアデフォビルジポボキシル(ADV)、及び2’−C−メチルシチジンは、Moraveck Biochemicals 社(カリフォルニア州ラ・ブレア、アメリカ)より購入した。組換えヒトインターフェロンα2b(IFN)は、PBL Biomedical Laboratories(ニュージャージー州ピスカタウェイ、アメリカ)より購入した。他のすべての試験化合物(図1)は、Romark Laboratories, L. C. より提供された。ヒト血清(熱不活性化、男女混合型、ロット:BRH125374)は、Bioreclamation 社(ニューヨーク州ヒックスビル)より購入した。
1.2.1.抗ウイルスアッセイ
[0194] 既報(Korba and Gerin, 1992)のようにHBV抗ウイルスアッセイを行った。簡潔に言えば、96ウェルの平底組織培養プレート上に2.2.15細胞の集密培養物を維持した(慢性的に感染した個体において観測されるものと同等な活性のある高レベルのHBV複製には、この培養系での集密が必要とされる(Sells, et al., 1988; Korba and Gerin, 1992))。9連続日の試験化合物の用量で培養物を処置した。最終処置から24時間後に定量的ブロットハイブリダイゼーションによってHBV DNAレベルを評価した。最終処置から24時間後にニュートラルレッド色素の取込みによって細胞傷害性を評価した。
[0195] 既報(Iyer et al., 2004)のような一過性トランスフェクション法を使用する5日間のアッセイにおいて、LMV耐性(Allen et al., 1998)及びADV耐性(Angus et al., 2003)HBV突然変異体に対する活性を実施した。細胞内のHBV DNA複製中間体(HBV RI)の定量的サザンブロットハイブリダイゼーションによって抗ウイルス活性を定量した。
[0196] 2.2.15細胞の培養物を標準手順で処置して、HBVタンパク質の半定量的なEIAベースの分析を、HBeAgをETI−EBK Plus(登録商標)(DiaSorin 社、ミネソタ州スチルウォーター、アメリカ)により分析する以外は、既報(Korba and Gerin, 1995)のように実施した。試料を希釈(2〜10倍)して、レベルをEIAの動的応答範囲とした。HBsAgとHBeAgは培養基の試料より分析して、HBcAgは、細胞内溶解液より分析した。定量的ノーザンブロットハイブリダイゼーション(Korba and Gerin, 1995)によって細胞内のHBV RNAを評価した。
[0197] 既報(Okuse et al., 2005)のように、96ウェルプレートに亜集密培養物として維持された安定発現性のHCVレプリコン細胞系、AVA5(サブゲノムCON1,遺伝子型:Ib)(Blight et al., 2000)を使用する3日アッセイにおいて、試験化合物の抗ウイルス活性を評価した。細胞内HCV RNAのブロットハイブリダイゼーション分析によって抗ウイルス活性を定量して(各培養試料中の細胞B−アクチンRNAのレベルへ正規化した)、処置の3日後のニュートラルレッド色素取込みによって細胞傷害性を評価した。別のHCVレプリコン、H/FL−Neo(遺伝子型:1a)の全長構築体(Blight et al., 2003)を含有するHuh7細胞を使用して、追加の試験を実施した。ヒト血清を伴う試験では、標準の培養基(10%胎仔ウシ血清を含有する)及びアッセイ条件を維持した。
[0198] すべての処置済培養物より集めたデータを使用する線形回帰分析によって、EC50、EC90、及びCC50値(±標準偏差[S.D.])を計算した(Korba and Gerin, 1992; Okuse et al., 2005)。EC50とEC90は、細胞内のHBV DNA又はHCV RNAの(未処置培養物における平均レベルに対する)それぞれ2倍又は10倍の抑制を観測した薬物濃度である。CC50は、ニュートラルレッド色素取込みの(未処置培養物における平均レベルに対する)2倍低いレベルを観測した薬物濃度である。選択性指数(S.I.)は、HBVアッセイではCC50/EC90として、そしてHCVアッセイではCC50/EC50として計算した。HBVアッセイにおけるS.I.の計算にEC90値を使用したのは、このアッセイ系において統計学的有意差をもたらすには、HBV DNAレベルの少なくとも3倍の抑制が典型的には必要とされるからである(Korba and Gerin, 1992)。組合せ処置では、収載する最初の化合物についてEC50、EC90、CC50、及びS.I.を提示する。各組合せの化合物のモル比も示す。
2.1.B型肝炎ウイルス(HBV)
2.1.1.2.2.15細胞培養物における化合物及び組合せの活性
[0199] NTZとその活性代謝産物、TIZは、細胞内HBV複製と2.2.15細胞による細胞外ウイルス産生の選択的な阻害を明示した(表1)。このアッセイ系では、いくつかの他のチアゾリド(表1を参照のこと)も、HBV複製の有効な阻害剤であった。抗HBV療法に承認されている2つの薬物、ラミブジン(LMV)とアデフォビルジポボキシル(ADV)のいずれか一方とNTZの組合せは、2.2.15細胞を処置するために使用するときに、相乗的な相互作用を示した(表1、図2A及び2B)。抗HBVアッセイを集密下に行ったのは、それが最適なHBV複製の条件をもたらすからである(Sells, et al., 1988; Korba and Gerin, 1992)。NTZは、抗ウイルスアッセイのこの条件の下で最小の細胞傷害性(>100μM,表1)を示す一方で、急速に分裂する2.2.15細胞の培養物におけるNTZの細胞傷害性は、より高かった(20±1.3μM)。
[0200] NTZとRM4850は、Huh7細胞中での一過性トランスフェクションアッセイにおいて、いくつかのHBV LMV耐性構築体と1つのADV耐性構築体に有効な阻害剤であった(表2)。試験した薬剤耐性ウイルスのいずれでも、野生型HBVで観測される効力に対するこれらのチアゾリドの効力において、有意差は観測されなかった。
[0201] ほとんどのウイルス(HCVが含まれる)と異なり、HBVのRNA転写及びタンパク産生は、宿主細胞核中に閉環二重鎖ウイルス鋳型ゲノム(cccDNA)の集団が長期に存在するために、ウイルスゲノムの複製からは有効に分離されている(概説には、Locarnini, 2004 を参照のこと)。細胞内のHBV複製は、細胞質に位置するウイルスのヌクレオカプシドにおいて起こる。結果として、HBV DNA複製を阻害するほとんどの化合物(例、ヌクレオシド類似体)は、典型的には、HBVタンパク産生を、特に細胞培養においては変化させないものである。
2.2.1.HCVレプリコン細胞培養物における化合物及び組合せの活性
[0204] NTZとTIZは、AVA5細胞において細胞内HCV複製を選択的に抑制した(表4)。いずれの化合物も、2.2.15細胞におけるよりこの細胞系においてより細胞傷害性であったが、これらの化合物はまた、HCV複製に対してずっとより強力であった。組換えヒトインターフェロンα2b(IFNα)又はNS5B(HCVポリメラーゼ)阻害剤、2’−C−メチルシチジン(2’CmeC,Pierra, et al. 2005)のいずれか一方とNTZ又はTIZの組合せは、HCV複製に対して相乗的な相互作用を明示した(表4,図2C及び2D)。
[0206] NTZをペジル化インターフェロンとともに使用した初期臨床試験における観察事実に基づいて、我々は、NTZで3日間の処置に続く3日間のNTZ+IFNαの組合せからなるレジメンの in vitro 効果を評価した。NTZ単独療法での前処置は、NTZ+IFNαでの組合せ処置の効力をほぼ3倍向上させた(表5,図2,パネルE及びF)。しかしながら、前処置は、2’CmeCとの組合せ処置の効力には影響を及ぼさなかった(表5)。
[0207] NTZとその循環代謝産物、TIZは、ヒト血清中の血漿タンパク質へきわめてよく結合(>99%)する。TIZの抗HCV効力及び細胞傷害性に対するヒト血清の影響を評価するために、ヒト血清を培養基へ様々な濃度で加えた(表6)。TIZのCC50、EC50、及びEC90は、ヒト血清の上昇濃度とともに20%まで増加した。30%ヒト血清の存在下でのEC50及びEC90は、20%ヒト血清でのそれと同様であり(プラトー効果)、最高度のタンパク結合に達していたことを示唆した。HCV及びB−アクチンRNAの未処置培養物におけるレベルは、ヒト血清の異なる濃度で30%まで同様であった(データ示さず)。より高濃度のヒト血清は、細胞生存度を有意に低下させた(データ示さず)。以下の表において、RM4863は、表7の化合物6と同じである。
表2.細胞培養物中の薬剤耐性HBV突然変異体に対する試験化合物の相対効力(μM)
表3.2.2.15細胞培養物中のHBVの複製及びタンパク質レベルに対するNTZ及びラミブジンの相対効力(μM)
表5.組合せ療法に対するNTZ単独療法前処置の影響
表6.ヒト血清の存在下でのHCV複製に対するTIZの相対効力(μM)
表9
表10
[0208] 化合物、メタンスルホン酸2−(チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニルメタンスルホネート(11)は、以下の合成スキームに従って製造した:
[0209] 撹拌子、真空アダプター、及びセプタムを取り付けた250mLの丸底フラスコに2−(アセチルオキシ)−安息香酸(500,1.80g,10.0ミリモル)を入れた。エーテル(100mL)とピリジン(1.00mL,12.4ミリモル)を加えて無色澄明の溶液を創出し、これを氷浴において0℃へ冷やした後で、塩化チオニル(875μL,12.0ミリモル)を約30秒にわたり滴下した。滴下ごとに濃厚な白い沈殿が形成された。この反応混合物を0℃で90分間撹拌した後で、紙に通して濾過して、溶媒を真空で除去した。重炭酸ナトリウム(3.42g,40.7ミリモル)と1,3−チアゾール−2−アミン(1.00g,10.0ミリモル)を秤量して250mLの丸底フラスコへ入れ、水(30mL)と酢酸エチル(30mL)を加えると無色の二相が形成され、これを迅速に撹拌した。先の粗製の酸クロリドを酢酸エチル(10mL)に懸濁させて、迅速に撹拌中の二相へ滴下した。得られた二相にゆるく蓋をして、室温で2時間迅速に撹拌した。この二相の層を分離させて、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、501(1.36g,52%)を無色の粉末として得て、これを精製せずに使用した。
[0211] 撹拌子と水冷式(water-jacketed)蒸留器を取り付けた25mLの丸底フラスコへ酢酸2−(1,3−チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル(501,663.3mg,2.53ミリモル)を加えた。ヘッドスペースを乾燥窒素で置き換えて、濃塩酸(15.0mL)を1回分量で加えた。この懸濁液を50℃まで加熱して、十分に撹拌した。懸濁した固形物が溶けて無色澄明な溶液を形成した後で、この反応混合物より固形物が沈殿し、次いでこれを氷浴に冷やし、この固形物を中粒度(medium)フリットで濾過して、大量の水で洗浄した。この濾過ケークをフリットに通してメタノールで洗浄し、回収し、溶媒を真空で除去して、502(481.5mg,86%)を無色の固形物として得た。
[0213] 撹拌子とセプタムを取り付けた乾燥窒素インレット付きの10mL丸底フラスコへ2−ヒドロキシ−N−1,3−チアゾール−2−イルベンズアミド(502,267.1mg,1.21ミリモル)を入れた。ジクロロメタン(5.0mL)とトリエチルアミン(500μL,3.59ミリモル)を加えると、淡いピンク色の溶液が形成された。この撹拌溶液へジクロロメタン(約1.0mL)中の塩化メタンスルホニル(100μL,1.3ミリモル)を約30秒にわたり滴下して、この反応物を室温で約20分間撹拌した後で、飽和NaHCO3へ入れて冷まして、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗生成物をヘキサン/酢酸エチルより再結晶させて、(284mg,78%)の(11)を無色の結晶性固形物として得た。実施例11(メタンスルホン酸2−チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニル)は、実験式:C11H10N2O4Sと分子量:298.34を有する。
[0215] 化合物、2−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(60)は、以下の合成スキームに従って製造した:
[0216] N−tert−ブトキシカルボニルチオ尿素(503,0.841g,4.77ミリモル、Schiavi, B.; Ahond, A.; Poupat, C; Potier, P. Synth. Commun. 2002, 32, 1671 に従って製造)をエタノール(7.0mL)に懸濁させて、氷浴に冷やした。ブロモエタンチオ酸S−メチル(1.371g,5.0582ミリモル、Praveen Rao, P. N.; Amini, M.; Li, H.; Habeeb, A. G.; Knaus, E. E. J. Med. Chem. 2003, 46, 4872-82 に従って製造)のエタノール(7.0mL)溶液を3分にわたり滴下した。この懸濁液は、添加の終了時に均質になり、その浴を外して、この反応物を室温で撹拌した。溶媒を除去して、粗製材料をジクロロメタンと水の間に分配した。有機物を水と塩水で洗浄した。合わせた水層をジクロロメタンで再抽出して、合わせた有機物を無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、橙色のガラスとした(悪臭)。この粗製材料を約5gのシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、シリカゲルのプラグを通して、ヘキサン(捨てる)に続いて9:1のヘキサン:酢酸エチルを大量に流した。溶出液を真空で蒸発させて、504(589mg,50%)を無色の固形物として得た。
[0218] 5−ブロモ−1,3−チアゾール−2−アミン臭化水素酸塩(505,6.5150g,25.062ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン(69.9mg,0.572ミリモル)を乾燥N2の雰囲気下に合わせて、テトラヒドロフラン(40mL)とトリエチルアミン(15mL)を加えると、濃厚なオフホワイトの懸濁液が形成された。上記の懸濁液へ二炭酸ジtert−ブチル(6.0546g,27.742ミリモル)のテトラヒドロフラン(24mL)溶液を加えて、得られたスラリーを室温で4時間撹拌した。次いで、この反応混合物を水(100mL)へ注いで、水分を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機物を飽和NaHCO3溶液、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、溶媒を真空で除去した。この粗生成物をシリカゲル上へ吸着させ、シリカゲルのプラグを通して9:1のヘキサン:酢酸エチルで溶出させた。溶出液を回収し、蒸発させて、506(5.42g,78%)を無色の結晶性固形物として得た。
[0220] 撹拌子、セプタム、及び内部温度プローブを取り付けた三つ首の500mL RBF中でテトラヒドロフラン(160mL)とN,N−ジイソプロピルアミン(14mL,97ミリモル)を合わせた。得られた溶液を0.8℃へ冷やして、ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2.50M,38mL,95ミリモル)を約5分にわたりゆっくり加えて淡黄色の溶液(最高内部温度=10℃)を得て、これを撹拌して、そのまま0℃近くへ再冷却した。上記の溶液へ(5−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル、506(8.74g,31.3ミリモル)のテトラヒドロフラン(30.0mL)溶液を16分にわたり滴下した(内部温度は、0.9℃から最高7℃まで変化した)。この今や深褐色の反応混合物を15分間撹拌した後で、水(13mL)で冷まして、さらに5分間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(250mL)と酢酸エチル(250mL)を加えて、層を分離させた。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機物を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過して、真空で濃縮した。この粗製材料をシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、シリカゲルのプラグを通して2リットルの9:1 ヘキサン:EtOAcで溶出させた。溶出液を回収し、溶媒を除去して、507(8.41g,96%)を無色の固形物として得た。
[0222] 撹拌子とセプタム付き水冷式蒸留器を取り付けた100mLのフラスコ中で(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)カルバミン酸tert−ブチル(507,3.9575g,14.177ミリモル)、ヨウ化銅(I)(2.7718g,14.554ミリモル)、及びメチルチオール酸ナトリウム(5.0242g,71.682ミリモル)を合わせた。ヘッドスペースを乾燥窒素に交換して、N,N−ジメチルホルムアミド(26mL)を加えた。反応物は、カナリアイエロー色になってから、鈍い灰色〜ピンク色の懸濁液へ退色し、これを室温で約1分間撹拌した後で、140℃に設定した136℃の油浴へ下ろして、撹拌した。最初の5〜10分の加熱の間に、色は淡黄色へ退色して、反応物は均質になった。撹拌を止めたときに、ガス噴出/沸騰が観察された。この反応物を140℃で15時間後に室温へ冷やして、HPLC分析は、出発材料の完全な消費を示した。この反応混合物を酢酸エチル(約200mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過して、酢酸エチルで溶出させた。合わせた有機物を1:1の1M HCl/飽和NH4Cl溶液(250mL)で洗浄すると、濃厚なエマルジョンをもたらした。次いで、この混合物全体を非晶性セルロースに通して濾過して、層を分離させた。次いで、この有機物を0.5M HClと飽和NaHCO3溶液で洗浄した。塩基での処理時には、別のきわめて細かい粉末が溶液からこぼれ落ちる。この懸濁液をセライトに通して再び濾過して、得られた溶液を塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、緑色のオイル(3.17g)を得た。この粗生成物を約15gのシリカ上へEtOAcで吸着させて真空で乾燥させて、シリカゲル(約80g)のパッドを通して500mLのヘキサン(捨てる)と2リットルの9:1 ヘキサン/酢酸エチルで溶出させ、これを真空で濃縮して、504(2.41g,69%)をオフホワイトの固形物として得た。
4.5 4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−アミン(508)の合成:
[0224] [4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバミン酸tert−ブチル(504,3.17g,12.9ミリモル)を塩化メチレン(130mL)に溶かして、トリフルオロ酢酸(54mL)を加えると、明黄色の溶液を生じた。この溶液にゆるく蓋をして、室温で8時間撹拌すると、その時点で反応は完了していた。溶媒を真空で除去して、得られた濃厚なオイルを0.1M HCl(50mL)に懸濁させて、溶媒を除去した。これをもう1回繰り返して、得られた固形物を酢酸エチル(20mL)に懸濁させて蒸発させて、細分された自由浮遊性のピンク色の固形物(2.0g)を得た。この固形物を酢酸エチル(20mL)に再懸濁させ、音波処理し、中粒度フリットで濾過し、酢酸エチル(約30mL)で洗浄した。この薄紫色の固形物を飽和NaHCO3溶液(100mL)とジクロロメタン(100mL)の間に分配した。層を分離させて、水層をジクロロメタンで1回抽出した。次いで、合わせた有機物を塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、508(1.33g,71%)を黒ずんだオイルとして得たが、これは、ドライアイスで冷却して、静置させておくと、結晶性の固形物へ固化した。
[0226] 4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−アミン(508,672mg,4.60ミリモル)をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶かしてスイカ色の溶液を得て、0℃へ冷やした。塩化アセチルサリチロイル(0.9915g)のテトラヒドロフラン(1.4mL)溶液を1分にわたり滴下し、浴を外して、反応物をそのまま約40分にわたり室温まで温めながら、反応物を撹拌した。トリエチルアミン(0.670mL,4.81ミリモル)を3分にわたり滴下して黒ずんだ懸濁液を得て、これを15時間撹拌した。中粒度フリットで濾過することによってスラリーより固形物を取り出して、この固形物をTHF(約20mL)で洗浄して、得られた溶液を濃縮し、酢酸エチルに溶かし、マグネソール(magnesol)のプラグに通して濾過して極性のある着色した不純物を除去し、濃縮して橙色の結晶性固形物(1.35g)を得た。この粗製材料をシリカゲル上へ酢酸エチルで吸着させ、MPLC(それぞれ6:1、4:1、3:1、及び2:1の1リットルのヘキサン:EtOAcで溶出させる)によって精製した。画分をプールして蒸発させて、509(660.8mg,47%)をほぼ無色の固形物として得た。
[0228] 酢酸2−{[4−(メチルチオ)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバモイル}フェニル(509,201.1mg,0.6521ミリモル)を塩化メチレン(21mL)に溶かして、m−クロロ過安息香酸(317.1mg,1.378ミリモル)を1回分量で加えた。この反応物に蓋をして、室温で100分間撹拌すると、このときこの混合物のHPLC分析は、所望のスルホンへの完全な変換を示した。この反応物を20%Na2S2O3水溶液(20mL)で冷まし、5分間撹拌して、層を分離させた。有機物を飽和NaHCO3溶液と塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、無色の白い固形物(211.0mg)を得た。この粗生成物を還流の酢酸エチル/ヘキサン(5.0:2.0mL)より再結晶させ、濾過し、ヘキサンで洗浄し、真空で乾燥させて、62(133.4mg,61%)を無色の結晶性固形物として得た。
[0230] 酢酸2−{[4−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバモイル}フェニル(62,118.2mg,0.3473ミリモル)を濃塩酸(2.0mL)に懸濁させて、迅速に撹拌した。このスラリーは、一時的に均質になってから、再沈殿する。この懸濁液を50℃で16時間迅速に撹拌した後で、冷却して、細かいフリット漏斗で濾過した。固形物を水(約5mL)で洗浄し、真空で乾燥させて、(60)を無色の粉末として得た。
[0232] 化合物:4−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(84)と3−ヒドロキシ−N−[4−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(87)は、以下の一般的な合成スキームに従って製造した:
[0233] 4−アセトキシ安息香酸(2.50g,13.9ミリモル)へ塩化チオニル(11.1mL,15.3ミリモル)を加えて、この反応物を温めて還流させた。この反応物を3.5時間加熱後に冷やして、真空で濃縮して、無色のオイルを得た。残渣へトルエンを加えて、この混合物を真空で濃縮して、残留の塩化チオニルを除去した。この方法をさらに2回繰り返して、510(2.54g,92%)を無色のオイルとして得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
5.2 酢酸3−(クロロカルボニル)フェニル(511)の合成
[0234] 上記の手順を使用して、塩化チオニル(11.1mL,15.3ミリモル)及び3−アセトキシ安息香酸(2.50g,13.9ミリモル)との反応によって、511(2.72g,99%)を無色のオイルとして得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
[0236] 510(0.815g,4.10ミリモル)及び乾燥THF(20.0mL)の溶液へトリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)及び乾燥THF(5.00mL)の溶液に続いて、乾燥THF(15.0mL)に溶かした508(0.500g,3.42ミリモル)の溶液を加えた。この反応物を室温で撹拌した。一晩撹拌後、この反応物を真空で濃縮した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液とジクロロメタンの間に分配した。ジクロロメタン層を飽和重炭酸ナトリウム溶液で2回、次いで1M HCl水溶液で2回洗浄した。ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗製の82(1.15g,>100%)を茶褐色の固形物として得た。この粗生成物をジエチルエーテルに懸濁させ、撹拌して、濾過した。フィルターパッドをエーテルで数回洗浄し、真空で乾燥させて、82(0.692g,63%)を淡褐色の固形物として得た。
[0238] 511(0.815g,4.10ミリモル)及び乾燥THF(25.0mL)の溶液へトリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)に続いて乾燥THF(10.0mL)に溶かした508(0.500g,3.42ミリモル)の溶液を加えた。この反応物を室温で撹拌した。一晩撹拌後、この反応物を真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かして、水で1回、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回、そして塩水で1回洗浄した。この酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、粗製の85(1.28g,>100%)を赤いフォームとして得た。この粗生成物をジクロロメタンに溶かした。このジクロロメタン溶液へシリカゲルを加えて、この懸濁液を真空で濃縮した。残渣を90gシリカゲルカートリッジの上にロードして、ヘキサン中20%酢酸エチルの溶液を使用して、カラムを溶出させた。主要生成物の適正な画分を合わせて真空で濃縮して、85(0.614g,58%)を黄褐色の固形物として得た。この材料を追加の精製なしに次の工程に使用した。
[0240] ジクロロメタン(30mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(1.0g,6.0ミリモル,最大77%)の溶液を82(0.63g,2.0ミリモル)のジクロロメタン(60mL)懸濁液へ加えた。反応物は均質になり、この濃褐色の溶液は、経時的により淡くなった。1.25時間後、この反応物へ飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、この反応混合物を20分間激しく撹拌した。この黄色い混合物を水で希釈して、得られた層を分離させた。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、ベージュ色の固形物を得た。この粗生成物を50%酢酸エチル/ヘキサン(220mL)より再結晶させた。4日後、この懸濁液を濾過し、フィルターパッドをヘキサンに次いでジエチルエーテルで洗浄し、55℃の真空で一晩乾燥させて、83(0.20g,30%)を淡橙色の固形物として得た。濾液の真空での濃縮に続いて、得られた残渣をジエチルエーテルで摩砕して、得られた固形物を濾過して取ることによって、さらに45mgの(83)を黄褐色の固形物として得た。
[0242] 実施例83についての上記の手順を使用して、ジクロロメタン(30mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(1.0g,6.0ミリモル、最大77%)とジクロロメタン(30mL)に溶かした85(0.61g,2.0ミリモル)より、粗製の(86)を白い固形物として得た。この粗生成物をジエチルエーテル(30mL)中で30分間撹拌し、濾過し、空気乾燥させて、86(0.59g,87%)を白い固形物として得た。
[0244] 83(0.12g,0.35ミリモル)のテトラヒドロフラン(3.0mL)懸濁液へ2M塩酸(3.0mL)を加えて、得られた懸濁液を温めて還流させた。この反応物は、加熱により均質になった。1.5時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やしてから、ジエチルエーテルと水の間に分配した。エーテル層を水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、及び塩水で洗浄した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空で濃縮した。残渣を酢酸エチルで摩砕し、溶媒を窒素流の下で除去して、得られた固形物を55℃の真空で乾燥させて、84(0.086g,82%)を淡黄色の固形物として得た。
[0246] 実施例84についての上記の手順を使用して、テトラヒドロフラン(10mL)に溶かした化合物86(0.36g,1.0ミリモル)と2M塩酸(10mL)より、エーテル層を真空で濃縮した後で、87(0.29g,91%)を白い固形物として得た。
[0248] 化合物:4−ヒドロキシ−N−[5−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(80)及び3−ヒドロキシ−N−[5−(メチルスルホニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ベンズアミド(81)は、以下の一般的な合成スキームに従って製造した:
[0249] 2−アミノ−5−ブロモチアゾール一臭化水素酸塩:505(2.50g,14.0ミリモル)の無水エタノール(18.0mL)懸濁液へメタノール(18.0mL)に溶かしたナトリウムチオメトキシド(1.09g,14.8ミリモル)の溶液を5分にわたり加えた。反応物は均質になった。この反応物へメタノール(12.0mL)に溶かしたナトリウムチオメトキシド(1.09g,14.8ミリモル)の第二溶液を加えた。この反応物を45℃まで40分間温めてから、加熱器を外して、この反応物をそのまま室温で一晩撹拌すると、このとき薄層クロマトグラフィー(1:1 EtOAc/ヘキサン)は、ほとんどの出発材料が新たな生成物の生成に伴って消費されたことを示した。この反応物へ追加のナトリウムチオメトキシド(0.20g,2.85ミリモル)を加えて、この反応物を再び50℃へ温めた。2時間加熱後、この反応物を室温へ冷やして、真空で濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶かし、水で3回、塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、512(1.12g,55%)を橙色の固形物として得た。
6.2 酢酸4−{[5−(メチルスルファニル)−1,3−チアゾール−2−イル]カルバモイル)フェニル(76)の合成
[0251] 実施例82の合成の手順に従って、乾燥THF(25.0mL)に溶かした中間体510(0.815g,4.10ミリモル)、トリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)、及び乾燥THF(10.0mL)に溶かした512(0.500g,3.42ミリモル)より、76(0.887g,84%)を黄褐色の固形物として得た。
[0253] 実施例85の合成の手順に従って、乾燥THF(25.0mL)に溶かした中間体511(0.815g,4.10ミリモル)、トリエチルアミン(0.572mL,4.10ミリモル)、及び乾燥THF(10.0mL)に溶かした512(0.500g,3.42ミリモル)より、77(0.681g,65%)を黄褐色の固形物として得た。
[0255] ジクロロメタン(35.0mL)に溶かした76(0.841g,2.73ミリモル)の溶液へジクロロメタン(10.0mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(0.611g,2.73ミリモル、最大77%)の溶液を15分にわたり滴下して、この反応物を室温で1.25時間撹拌した。この反応物へジクロロメタン(10.0mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(0.611g,2.73ミリモル)の第二溶液を15分にわたり加えて、得られた溶液を室温でさらに2.5時間撹拌した。この反応物をジクロロメタンと飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液の間に分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、そして塩水で1回洗浄した。ジクロロメタン層を真空で(乾燥させずに)濃縮して、粗製の78(0.80g,86%)を得た。この粗生成物をクロロホルム(250mL)とともに撹拌して、この懸濁液を濾過した。このパッドをクロロホルムで1回洗浄して空気乾燥させて、78(0.559g,60%)を白い固形物として得た。
[0257] ジクロロメタン(25.0mL)に溶かした77(0.630g,2.04ミリモル)の溶液へジクロロメタン(8.0mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(0.458g,2.04ミリモル、最大77%)の溶液を15分にわたり滴下した。この反応物を室温で1.25時間撹拌した。次いで、この反応物へジクロロメタン(8.0mL)に溶かしたm−クロロ過安息香酸(0.458g,2.04ミリモル)の第二溶液を10分にわたり加えて、室温でさらに4.5時間撹拌した。次いで、この反応物をジクロロメタンと飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液の間に分配した。有機層を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で再び洗浄し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、そして塩水で1回洗浄した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空で濃縮して粗製の79(0.704g,>100%)を得たが、これには微量の残留3−クロロ安息香酸が混ざっていた。この粗生成物を酢酸エチルに再び溶かし、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウムを使用して乾燥させ、真空で濃縮して、黄褐色の固形物を得た。残渣をTHFに溶かして、この淡褐色の溶液をマグネゾール(Magnesol)のプラグに通して濾過した。このフィルターパッドをTHFでよく洗浄し、無色の濾液を真空で濃縮して、79(0.530g,76%)を白い固形物として得た。
[0259] 78(0.439g,1.29ミリモル)のテトラヒドロフラン(20.0mL)懸濁液へ2M塩酸(45.0mL)を加えて、この懸濁液を温めて還流させた。この反応物は、加熱により均質になった。4時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やして、室温で一晩静置させた後で、この反応物を濾過した。フィルターパッドを水で洗浄してから70℃の真空で乾燥させて、80(0.2489g,64.6%)を白い結晶性固形物として得た。
[0261] 79(0.370g,1.09ミリモル)のテトラヒドロフラン(17.0mL)懸濁液へ2M塩酸(40.0mL)を加えて、この反応物を温めて還流させた。この反応物は、加熱により均質になった。4時間還流後、この反応物をそのまま室温へ冷やして、真空で濃縮した。残渣を水に懸濁させて、濾過した。フィルターパッドを水で洗浄し、空気乾燥させてから、最少量の温THFに再び溶かした。この温THF溶液へ水をこの溶液が濁るまで加え、得られた混合物をそのまま室温へ冷やした。追加の水を加えると、静置時に、白い固形物が生成した。この結晶性の生成物を濾過し、フィルターパッドを水で洗浄し、70℃の真空で乾燥させて、81(0.182g,56%)を白い結晶性固形物として得た。
[0263] 化合物:2−ヒドロキシ−N−(5−(メチルスルホニル)チアゾール−2−イル)ベンズアミド(6)は、以下の合成スキームに従って製造した:
[0264] (メチルチオ)アセトアルデヒドジメチルアセタール(5.00g,36.7ミリモル、1.0当量)のDCM(80mL)撹拌溶液へ臭素(1.9mL,37.1ミリモル、1.01当量)及びジオキサン(0.1cm3,0.3当量)のDCM(20mL)溶液を0℃で3時間にわたり滴下した。この混合物をそのまま室温へ温めて、この温度で30分間撹拌すると、最後にNMR分析は、出発材料の消失を明らかにした。DCMを真空で除去した。粗製の臭化物(513)をTHF(50mL)に溶かして、これにチオ尿素(5.58g,2.0当量)のTHF(100mL)及び水(20mL)溶液の添加を続けた。この溶液を一晩還流させた。溶媒を真空で除去して、この粗生成物をEtOAc(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水溶液で洗浄して、無水MgSO4で乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィーを通した生成物の精製によって、求められる生成物、2−アミノ−5−メチルチオチアゾール(512)(1.35g,収率25.2%)を茶褐色の固形物として得た。
[0266] 窒素の下で、5−(メチルチオ)チアゾール−2−アミン(700.0mg,4.79ミリモル、1.0当量)の乾燥THF(mL)撹拌溶液へ塩化アセチルサリチロイル(1.237g,6.20ミリモル、1.3当量)のTHF(40mL)溶液を加えた。これにトリエチルアミン(0.67mL,4.79ミリモル、1.0当量)の添加を続けた。この反応混合物を室温で撹拌して、TLCによってモニタリングした。2時間後、反応物を焼結漏斗に通して濾過して、溶媒を真空で除去した。この粗生成物をEtOAc(150mL)に溶かして、1M HClと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でそれぞれ2回洗浄した。有機画分をMgSO4で乾燥させて、溶媒の除去を続けた。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって、純粋な生成物、69(1.450g,98%)を固形物として得た。
[0268] 69(1.1g,3.57ミリモル、1.0当量)のDCM(50mL)撹拌溶液へmCPBA(70〜75%,1.04g,4.2ミリモル、1.2当量)のDCM(20mL)溶液を30分の時間にわたり滴下した。反応物を室温でさらに30分間撹拌した。DCM(20mL)中のmCPBA(70〜75%,1.04g,約4.2ミリモル、1.18当量)の第二分量を30分にわたり滴下した。この反応物を1時間撹拌した。この反応物を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で冷まして、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と1M HClでそれぞれ2回抽出した。合わせた有機層を塩水溶液で洗浄して、無水MgSO4で乾燥させた。真空での溶媒除去とフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1 EtOAc,Hex→EtOAc)によって、7(1.15g,95%)を白い固形物として得た。
[0270] THF(20mL)に溶かした7(1.0g,2.94ミリモル、1.0当量)の溶液を撹拌下に2M HCl(100mL)へ加えた。この反応物を1時間還流させて、そのまま1時間にわたり撹拌下に冷やした。焼結ガラス漏斗を使用して生成物を濾過し、蒸留水とTHFで洗浄し、高真空で乾燥させて、834mg(95%)の(6)を無色の固形物として得た。
Claims (34)
- 式(I):
ここでR7とR8は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、低級シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、及びヘテロシクロアルキルからなる群より独立して選択され、このいずれも、置換されていてもよく;又はR7とR8は、それらが付く原子と一緒に結合して、置換されていてもよい3〜7員ヘテロシクロアルキル又は置換されていてもよい3〜7員シクロアルキル環を形成してよく;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここでL1とL2は、独立して、結合、O、−N(Ry)−、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルであり、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく、但し、L1とL2は、同時にOではなく;
ここでRxとRyは、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルからなる群より独立して選択され、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し、
R6及びR9はH又は−SO2−アルキルであり、但しR6及びR9の少なくとも1つは−SO2−アルキルである]の化合物、又はその塩。 - R1、R2、R3、R4、又はR5が−OS(O2)Rxであり、ここでRxは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルであって、そのそれぞれは置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
- R1、R2、R3、R4、又はR5が−OSO2−CH3である、請求項1に記載の化合物。
- 式(I):
R1は、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、(CH2)0−2−COORb、NH−(CH2)0−2−CO−Rc、(CH2)0−2O−CO−Rd、SRe、PO(OH)(OH)0−1、及び−SO2−アルキルより選択され;
R2〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、(CH2)0−2−COORb、NH−(CH2)0−2−CO−Rc、(CH2)0−2O−CO−Rd;SRe;及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここでR6及びR9は、H又は−SO2CH3であり、但しR6及びR9の少なくとも1つは−SO2CH3である;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し;そして
ここでR1が−SO2CH3であるならば、そのときR6はHであり;そしてR6がSO2CH3であるならば、R1はSO2CH3ではない]の化合物。 - 式(I):
R1〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、(CH2)0−2−COORb、NH−(CH2)0−2−CO−Rc、(CH2)0−2O−CO−Rd;SRe、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し;そして
R6又はR9はSO2CH3であり、他のR6又はR9はHである]の化合物。 - 式(I):
R1〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、COORb、NH−CO−Rc、O−CO−Rd;SRe、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し;そして
R6又はR9はSO2CH3であり、他のR6又はR9はHである]の化合物。 - 式(I):
R1〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、ORa、NO2、COORb、NH−CO−Rc、O−CO−Rd;SRe及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し;そして
R6又はR9はSO2CH3であり、他のR6又はR9はHである]の化合物。 - R1〜R5の少なくとも1つが、独立して、H、(C1−C4)−アルキル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、COORb、NH−CO−Rc、O−CO−Rd、OH、又はOAcである、請求項5の化合物。
- 式(I):
R1は、−OS(O2)Rxであり、ここでRxは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルであって、そのいずれも置換されていてもよく;
R2〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、(CH2)0−2−COORb、NH−(CH2)0−2−CO−Rc、(CH2)0−2O−CO−Rd;SRe、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し、
R6及びR9はH又は−SO2−アルキルであり、但しR6及びR9の少なくとも1つは−SO2−アルキルである]の化合物。 - 式(I):
R1は、−OS(O2)Rxであり、ここでRxは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルであって、そのいずれも置換されていてもよく;
R2〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、(CH2)0−2−ORa、NO2、COORb、NH−CO−Rc、O−CO−Rd;SRe、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し、
R6及びR9はH又は−SO2−アルキルであり、但しR6及びR9の少なくとも1つは−SO2−アルキルである]の化合物。 - 式(I):
R1は、−OS(O2)CH3であり;
R2〜R5は、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、フェニル、F、Cl、Br、I、ORa、NO2、COORb、NH−CO−Rc、O−CO−Rd;SRe、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、(C2−C4)−アルケニル、(C2−C4)−アルキニル、及び(CH2)0−2−フェニルより選択され;
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有し;そして
R6又はR9はSO2CH3であり、他のR6又はR9はHである]の化合物。 - R2〜R5が、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、F、Cl、Br、I、NO2、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H及び(C1−C4)−アルキルより選択され;そして
ここで該アルキル、該アルケニル、及び該アルキニルは、それぞれの場合において、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有する、請求項13の化合物。 - R2〜R5が、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C4)−アルキル、F、Cl、Br、I、NO2、及びPO(OH)(OH)0−1より選択され;そして
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H及び(C1−C4)−アルキルより選択される、請求項14の化合物。 - 塩が、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタン−スルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、チオシアン酸塩、トシラート、及びウンデカン酸塩からなる群より選択される、請求項1の化合物。
- 請求項1の化合物と担体を含んでなる医薬組成物。
- C型肝炎ウイルス感染症を治療するのに有効な量の化合物を含む、請求項19の医薬組成物。
- それを必要とする患者へ投与することを含んでなる、請求項20に記載の医薬組成物。
- メタンスルホン酸2−(チアゾール−2−イルカルバモイル)フェニルである、請求項17の化合物。
- R1が−OH又は−OAcであり、R2〜R5はHであり、そしてR6又はR9の一方がHであって、R6又はR9の他方は−SO2CH3である、請求項1の化合物。
- 式(I):
ここでR7とR8は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、低級シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、及びヘテロシクロアルキルからなる群より独立して選択され、このいずれも、置換されていてもよく;
又はR7とR8は、それらが付く原子と一緒に結合して、置換されていてもよい4〜8員ヘテロシクロアルキル又は置換されていてもよい3〜8員シクロアルキル環を形成してよく、そのいずれも置換されていてもよく;
ここでRa〜Reは、それぞれ互いに独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、アリール、アリールアルキル、(CH2)0−2−フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシ、(C2−C6)−アルキニルオキシ、(C3−C8)−シクロアルコキシ、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルコキシ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルコキシ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルコキシ、アリールオキシ、アリールアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、(C1−C6)−アルキルアミノ、(C2−C6)−ジアルキルアミノ、(C2−C6)−アルキルアミノアルキル、(C3−C8)−シクロアルキルアミノ、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキルアミノ、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、及び(C2−C6)−アルケニルアミノより選択され、そのいずれも置換されていてもよく;
ここでL1とL2は、結合、O、−N(Ry)−、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルからなる群より独立して選択され、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく、但し、L1とL2は、同時にOではなく;
ここでRxとRyは、H、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C8)−シクロアルキル、(C3−C8)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル、及び(C4−C8)−ヘテロシクロアルキル−(C1−C4)−アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルからなる群より独立して選択され、そのそれぞれは、1〜3の置換基で置換されていてもよく;
ここで先述の炭素含有Rx及びRyのいずれも、F、Cl、Br、及び/又はIに置き換えられる0〜9のH原子を有してよく、
R6及びR9はH又は−SO2−アルキルであり、但しR6及びR9の少なくとも1つは−SO2−アルキルである]の化合物、又はその医薬的に許容される塩。 - 塩が、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタン−スルホン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、チオシアン酸塩、トシラート、ウンデカン酸塩、リチウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、アルミニウム、アンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、N−メチルモルホリニウム、及びエタノールアンモニウムの塩からなる群より選択される、請求項24の化合物。
- 請求項24の化合物のいずれかと担体を含んでなる医薬組成物。
- C型肝炎ウイルス感染症を治療するのに有効な量の化合物を含む、請求項26の医薬組成物。
- 請求項1の化合物の治療有効量を含んでなる、C型肝炎ウイルス感染症を治療するための医薬組成物。
- 11、6、60、7、62、73、74、75、78、79、80、81、83、84、86、及び87より選択される構造を有する、請求項29に記載の化合物。
- 6、60、7、及び62より選択される構造を有する、請求項30に記載の化合物。
- R1〜R3が、H、−(CR7R8)0−4−ORa、又は−(CR7R8)0−4O−CO−Rdより選択され、R4とR5はHである、請求項24に記載の化合物。
- R1〜R3が、H、−OH、又は−O−COCH3より選択され、R1〜R3の少なくとも1つは、−OH又は−O−COCH3である、請求項32に記載の化合物。
- R1〜R5が、−(CR7R8)0−4−ORa又は−(CR7R8)0−4O−CO−Rdからなる群より独立して選択される、請求項24に記載の化合物。
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