JP2013541566A - カルバゾール及びカルボリンの誘導体ならびにその調製及び治療法上の応用 - Google Patents

カルバゾール及びカルボリンの誘導体ならびにその調製及び治療法上の応用 Download PDF

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Abstract

一般式(I)(式中、A、Y、R1およびR2は本明細書において定義される)の化合物は、癌を含む増殖性疾患または感染性もしくは寄生生物性の疾患の治療または防止において有用である。

Description

本発明は、カルバゾールおよびカルボリン誘導体、特にβ−カルボリン誘導体、それらを含む組成物ならびにそれらの治療法上の使用に関する。本発明は、1つまたは複数のカルバゾールならびにカルボリン誘導体の使用による様々な増殖性の疾患および障害の防止または治療にも関する。特に、本発明は癌等の増殖性疾患の防止または治療に関する。本発明は、1つまたは複数のカルバゾールおよびカルボリン誘導体を含む物品の製造およびキットにさらに関する。
癌および増殖性疾患
癌は世界における代表的な死因の1つである。現在、癌療法は外科手術、化学療法および/または放射線治療を含むが、これらのアプローチはすべて患者にとって著しい欠点をもたらす。外科手術は、例えば、患者の健康により禁忌であり得るか、または患者は許容できない。加えて、外科手術は完全に新生物組織を除去しないかもしれない。照射された新生物組織が正常組織よりも放射線に高い感受性を示す場合のみに放射線療法は効果的であり、放射線療法は多くの場合重篤な副作用を誘発する。化学療法剤はほとんどすべて毒性であり、化学療法は重篤な吐き気、骨髄抑制および免疫抑制などを含む著しく大抵の場合危険な副作用を引き起こし得る。加えて、多くの腫瘍細胞は、化学療法剤に対して耐性であるか、または例えば多重薬物耐性を介して耐性を生じる。
微小管構造を破壊する化合物(例えばパクリタクセル、ビンクリスチン)は臨床的に重要な抗癌剤である。他の微小管破壊化合物は、寄生生物性疾患(マラリアおよびリーシュマニア症等)を治療する能力を示した。
カルバゾールおよびカルボリンの誘導体
特定のβ−カルボリン誘導体(ピリド[3,4−b]インドール)は、医薬化合物としての使用の可能性があることが既に知られている。
欧州特許第0133000号は、DNAウイルスおよびRNAウイルスに対する活性ならびに/または抗菌性を示すと言われるβ−カルボリン誘導体を開示する。開示したβ−カルボリン誘導体の置換パターンは、6位にアリールまたはヘテロアリールがなく、1位にアルキル置換基がないので、本発明の化合物のものとは異なる。
EP−A−0557497およびEP0110814は、中枢神経系に対する持続的な作用を持つ、精神安定剤、非鎮静性抗痙攣剤、抗攻撃性剤または不安緩解剤等の製品であると言われるβ−カルボリン誘導体を開示する。
EP−A−1209158は、その経過においてIκBキナーゼの活性増加が含まれる癌等の障害の予防法または治療法のための医薬化合物の産生のために好適であると言われるβ−カルボリン誘導体を開示する。
米国特許第2008/0069899号も癌の治療において役に立つカルボリン誘導体に関する。
抗寄生生物への応用のための様々な微小管阻害剤の効能は、Jounal of Expert Opin.Drug Discov.(2008)3(5)ページ501−518中に記載される。
マラリア等の寄生生物性疾患の重大性を考慮すると、抗寄生生物剤のような新規抗チューブリン化合物の構造多様性およびそれらの応用は、非常に重要である。
それゆえ、副作用が最少で特異性が増加し毒性が低下した、増殖性疾患(癌等)および感染性疾患(寄生生物性疾患等)の治療に有用な、新規の化合物および組成物ならびに方法についての著しい必要性がある。
本発明の第1の態様において、一般式(I)
Figure 2013541566
(I)
[式中、
AはCH、NまたはNOであり、
Yは、H、メチル、エチルまたは最大4の炭素原子を備えた直線状もしくは分岐状の低級アルキル、−CH2−O−C(=O)NH(低級アルキル)または−CH2O−PO32であり、
1は、
1.ハロ、
2.C1−C6アルキル、
3.C1−C6ハロアルキル、
4.C1−C6アルコキシ、(C1−C4アルキレン)OR3
5.C1−C6ハロアルコキシ、
6.NHR3、(C1−C4アルキレン)NHR3、(C1−C4アルキレン)NR34
7.NHC(O)R3、(C1−C4アルキレン)NHC(O)(C1−C6アルキル)、
8.C(O)NR34、(C1−C4アルキレン)C(O)NR34
9.C(O)R3、(C1−C4アルキレン)C(O)R3
10.C(O)O(C1−C6アルキル)、(C1−C4アルキレン)C(O)O(C1−C6アルキル)、
11.OC(O)(C1−C6アルキル)、(C1−C4アルキレン)OC(O)(C1−C6アルキル)、
12.OH(C1−C4アルキレン)OH、
13.CN(C1−C4アルキレン)CN、
14.窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択される任意で置換されたアリールまたはヘテロアリール、
15.窒素含有化合物、酸素含有化合物ならびに窒素および酸素含有化合物から選択される任意で置換された非芳香族ヘテロ環基、
16.NHC(O)NR34、(C1−C4アルキレン)NHC(O)NR34
17.O(C1−C4アルキレン)OR3、(C1−C4アルキレン)O(C1−C4アルキレン)OR3
18.NHS(O2)R3、(C1−C4アルキレン)NHS(O2)R3
19.S(O2)NH2、S(O2)NHR3、S(O2)NR34
20.S(O2)NH(C1−C4アルキレン)OH、S(O2)NH(C1−C4アルキレン)OR3
21.C(O)NH(C1−C4アルキレン)OH、C(O)NH(C1−C4アルキレン)OR3
(式中、各R3および各R4は独立してHまたはC1−C6アルキルである)
から独立して選択される最大4の置換基によって任意で置換される窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択される、アリールまたはヘテロアリールであり;
2は、FまたはClにより任意で置換された直線状または分岐状C1−C6アルキルである]
の化合物;
またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒化合和物であるが;
ただし
1がフェニル基であるならば、それは4位で置換基1〜12または14〜21のいずれかによって置換されず、
1がフェニル基であるならば、それは2位で置換基2〜21のいずれかによって置換されず、
1がアリールであるならば、それはナフタレニル基、アントラセニルまたはフェナントレニル基ではなく、
1が窒素含有化合物から選択されるヘテロアリールであるならば、それはピリミジニルまたはピリダジニル基ではない、
化合物が提供される。
本発明の特定の化合物は1つまたは複数のキラル原子を含み得ることが認識されるべきである。したがって、本発明は、エナンチオマー、ジアステレオマーおよびその混合物を含む立体異性体をすべて包含する。好ましい実施形態において、本発明は、本明細書において記載されたすべての化合物のラセミエナンチオマーまたはRもしくはSのいずれかのエナンチオマーを含む。各々のエナンチオマーは、他のエナンチオマーを実質的に不含有の形態(例えば少なくとも75%不含有(w/w)、少なくとも90%不含有(w/w)、少なくとも99%不含有(w/w))で、または混合物(例えばラセミ混合物)として提供され得る。
本発明は、1つまたは複数の原子が同位体バリアントで置き換えられる化合物にも及ぶことをさらに認識すべきであり、例えば1つまたは複数の水素原子を2Hもしくは3Hで置き換えることができ、および/または1つまたは複数の炭素原子を14Cもしくは13Cで置き換えることができる。
一般式(I)の化合物はチューブリン重合を妨害しアポトーシスを誘導することができ、それゆえ医学において役に立つ。
本発明の第2の態様において、薬剤としての使用のために上記の化合物が提供される。
本発明の第3の態様において、増殖性障害または感染性疾患の治療または防止のために本発明の化合物が提供される。
第4の態様において、チューブリン重合の修飾のために本発明の化合物が提供される。
第5の態様において、増殖性障害(癌等)または感染性疾患(寄生生物性疾患等、例えばマラリア)の治療または防止のために上記の化合物の治療法上効果的な量が提供される。
第6の態様において、上記の化合物の調製のためのプロセスが提供される。
第7の態様において、薬学的または獣医学的に許容可能なキャリアーと共に上記の化合物を含む医薬組成物または動物用組成物が提供される。
チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 化合物C14による、チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 化合物E35による、チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 ビンクリスチンによる、チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 化合物E3による、チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 化合物E44による、チューブリンに対するコルヒチンの結合の阻害を表すグラフ。 腫瘍の経時的発達を表すグラフ。
本明細書において使用される時、「C1−C6アルキル」という用語は、1〜6の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の完全に飽和した炭化水素鎖を指す。例はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを含む。
「C1−C4アルキル」という用語は1〜4の炭素原子を有するアルキル基を指す。「C1−C2アルキル」という用語は1〜2の炭素原子を有するアルキル基を指す。
本明細書において使用される時、「C1−C4アルキレン」という用語は、異なる炭素原子からの2つの水素原子の概念的除去による、直鎖または分岐鎖の非環状、環状、飽和、または不飽和の炭化水素に由来するC1-4二価基(すなわち、−CH2−、−CH2CH2−、−CH(CH3)−、−CH2CH2CH2−)を指す。「C1−C2アルキレン」への参照は、C1-2二価基(すなわち−CH2−または−CH2CH3−)を指す。「C1アルキレン」への参照は、C1二価基(すなわち−CH2−)を指す。
「C1−C6アルコキシ」という用語は、本明細書において使用される時、基O−C1−C6アルキルを指す。「C1−C4アルコキシ」への参照は、1〜4の炭素原子を有するアルコキシ基を指す。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、CHF2、CF3またはOCF3を指す。
本明細書において使用される時、「C1−C6ハロアルキル」および「C1−C6ハロアルコキシ」という用語は、1つまたは複数の水素原子がハロ原子で置き換えられている、上で定義されるようなC1−C6アルキル基およびC1−C6アルコキシ基を指す。例は、トリフルオロメチル、2−クロロエチル、3,3,3−トリクロロ−n−プロピルおよび1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチルを含む。
本明細書において使用される時、「アリール」という用語は、5〜14の炭素原子を有し、芳香族性を有する単環基、二環基、三環基を指す。この用語は、芳香環が部分飽和環または完全飽和環に融合される二環基または三環基も包含する。
「窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択されるヘテロアリール」という用語は、1つまたは複数の炭素原子がNまたはOで置き換えられる、上で定義されるようなアリール基を指す。この用語は、芳香環が部分飽和環または完全飽和環に融合される二環基または三環基も包含する。かかる基の例は、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、インドリニル、ベンズイミダゾリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、フラニル、ベンゾフラニル、クマリニル、ベンゾジオキソリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾピラニル、ジヒドロイソベンゾピラニル、オキサゾリル、ジオキサゾリル、イソオキサゾリル、クロメニルおよびクロマニルを含む。
「ヘテロ環基」という用語は、各々の環中に合計5〜8原子ならびに窒素および酸素から選択される1〜3のヘテロ原子を有する単環基または二環基または三環基を指す。かかる基の例は、アジリジニルまたはアザシクロプロパニル、オキシラニルまたはオキサシクロプロパニル、ジオキシラニル、オキサジリジニル、アゼチジニルまたはアザシクロブタニル、ジアゼチジニル、オキセタニルまたはオキサシクロブタニル、ジオキセタニルまたはジオキサシクロブタニル、ピロールジニル(pyrroldinyl)またはアザシクロペンタニル、テトラヒドロフラニルまたはオキサシクロペンタン、イミダゾリニルまたはテトラヒドロイミダゾリル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ジオキソラニル、ピペリジニルまたはアザシクロヘキサニル、テトラヒドロピラニルまたはオキサシクロヘキサニル、ピペラジニルまたはヘキサヒドロピラジニル、モルホリニルまたはテトラヒドロオキサジン、ジオキサニルまたはジオキサシクロヘキサンおよびトリオキサニルを含む。
本明細書において使用される時、「薬学的に許容される塩」という語句は、本発明の化合物の薬学的に許容される有機塩または無機塩を指す。好ましい塩は、硫酸塩およびクエン酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、塩化物、臭化物、沃化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酸性酒石酸塩、アスコビル酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸エステル、グルコン酸塩、グルカロン酸塩(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩(すなわち1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアート))を含むがこれらに限定されない。薬学的に許容される塩は、他の分子(酢酸イオン、コハク酸イオンまたは他のカウンターイオン等)の含有を含み得る。カウンターイオンは、親化合物上の電荷を安定化する任意の有機モイエティまたは無機モイエティであり得る。さらに、薬学的に許容される塩はその構造中に1つ以上の荷電した原子を有することができる。複数の荷電した原子が薬学的に許容される塩の一部である実例は、複数のカウンターイオンを有することができる。したがって、薬学的に許容される塩は1つまたは複数の荷電した原子および/または1つまたは複数カウンターイオンを有することができる。
本明細書において使用される時、「薬学的に許容される溶媒和物」という用語は、1つまたは複数の溶媒分子および本発明の化合物の会合を指す。薬学的に許容される溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸およびエタノールアミンを含むが、これらに限定されない。
本発明は、上記の一般式(I)の特定のピリド[3,4−b]インドール化合物を提供する。
一般式(I)の特に好適な化合物は、R2が、FまたはClにより任意で置換された直線状または分岐状のC1−C4アルキル(特にFまたはClにより任意で置換されたメチル、エチルまたはプロピル)であるものである。
一般式(I)の特に好適な化合物はAが窒素(N)であるものである。
上で述べられたように、R1は、任意で置換された窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択されるアリールまたはヘテロアリールである。特に好適なアリール基およびヘテロアリール基のR1は、フェニル、ピリジル、ベンゾピリジル、ピロリル、テトラゾリル、インドリル、インドリニル、フラニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルを含み、任意で上記のように置換される。
さらに多くの好適なR1基はフェニル、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾピラニル、インドリルおよびジヒドロベンゾフラニルを含み、任意で上記のように置換される。
特に本発明の活性化合物において、R1は、非置換であるか、または3位で置換基を有するか、または3位および5位で2つの置換基を有するフェニル基である。特に好適なR1基は、3位で置換基を有するか、または3位および5位で2つの置換基を有するフェニル基である。
あるいは、R1は、ピリジル、2,3−ジヒドロキシベンゾフラニル、5位置換フラニル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソイルおよび1H−インドール−5イルであり得;置換されたフラニル基またはピリジル基の事例において他の置換基も存在し得る。
特に、R1は、3−ピリジル、2,3−ジヒドロキシベンゾフラン−5−イルおよび5位置換フラン−2−イル、好ましくは5−メチルフラン−2−イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソ−5−イルおよび1H−インドール−5−イルであり得、置換されたフラニル基またはピリジル基の事例において他の置換基も存在し得る。
1基は上で述べられるような1つまたは複数の置換基により置換され得る。通常、R1基は、非置換であるか、または1〜4の置換基、より一般的には1〜3の置換基を有する。一般式(I)の特に好適な化合物において、R1基は、非置換であるか、または1もしくは2の置換基を有する。
1に特に好適な置換基は、
− ハロ、
− C1−C4アルキル、
− C1−C4ハロアルキル、
− C1−C4アルコキシ、(C1−C2アルキレン)OR5
− C1−C4ハロアルコキシ、
− NHR5、(C1−C2アルキレン)NHR5、(C1−C2アルキレン)NR56
− NHC(O)R5、(C1−C2アルキレン)NHC(O)(C1−C4アルキル)、
− C(O)NR56、(C1−C2アルキレン)C(O)NR56
− C(O)R5;(C1−C2アルキレン)C(O)R5
− C(O)O(C1−C4アルキル)、(C1−C2アルキレン)C(O)O(C1−C4アルキル)、
− OC(O)(C1−C4アルキル)、(C1−C2アルキレン)OC(O)(C1−C4アルキル)、
− OH、(C1−C2アルキレン)OH、
− CN、(C1−C2アルキレン)CN、または
− 窒素含有化合物および酸素含有化合物から任意で選択される置換されたアリールまたはヘテロアリール、
− 窒素含有化合物、酸素含有化合物ならびに窒素および酸素含有化合物から任意で選択される置換された非芳香族ヘテロ環基、
− NHC(O)NR56、(C1−C2アルキレン)NHC(O)NR56
− O(C1−C2アルキレン)OR5、(C1−C2アルキレン)O(C1−C2アルキレン)OR5
− NHS(O2)R5、(C1−C2アルキレン)NHS(O2)R5
− S(O2)NH2、S(O2)NHR5、S(O2)NR56
− S(O2)NH(C1−C2アルキレン)OH、S(O2)NH(C1−C2アルキレン)OR5
− C(O)NH(C1−C2アルキレン)OH、C(O)NH(C1−C2アルキレン)OR3
(式中、各R5および各R6は独立してHまたはC1−C4アルキルである)
を含む。上記のR1のために好適な置換基のいずれかは、1つまたは複数のクロロ置換基またはフルオロ置換基により置換され得る。
さらに多くの好適な置換基は、
− ハロ、
− C1−C2アルキル(すなわちメチル、エチル)、
− C1−C2アルコキシ(すなわちメトキシ、エトキシ、CH2OCH3、CH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH3)、
− NH2、CH2NH2、CH2N(CH32、CH2N(CH2CH32、CH2CH2N(CH32、CH2CH2N(CH2CH32
− NHC(O)H、NHC(O)CH3、NHC(O)CH2CH3、CH2NHC(O)CH3、CH2NHC(O)CH2CH3
− C(O)NH2、C(O)NHCH3、C(O)NHCH2CH3、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHCH3、CH2C(O)NHCH2CH3、CH2C(O)N(CH32、CH2C(O)N(CH2CH32
− C(O)H、C(O)CH3、C(O)CH2CH3、CHO、CH2C(O)CH3、CH2C(O)CH2CH3、CH2C(O)H、
− C(O)OCH3、C(O)OCH2CH3、CH2C(O)OCH3、CH2C(O)OCH2CH3
− OC(O)CH3、OC(O)CH2CH3、CH2OC(O)CH3、CH2OC(O)CH2CH3
− OH、CH2OH、CH(CH3)OH、
− CNもしくはCH2CN、または、
− 窒素含有化合物および酸素含有化合物から任意で選択される置換されたアリールまたはヘテロアリール、
− 窒素含有化合物、酸素含有化合物ならびに窒素および酸素含有化合物から任意で選択される置換された非芳香族ヘテロ環基、好ましくは環中に合計6原子を有する非芳香族ヘテロ環基およびより好ましくはピペリジニルまたはアザシクロヘキサニル、テトラヒドロピラニルまたはオキサシクロヘキサニル、ピペラジニルまたはヘキサヒドロピラジニル、モルホリニルまたはテトラヒドロオキサジンおよびジオキサニル、またはジオキサシクロヘキサンから選択される非芳香族ヘテロ環基、
− NHC(O)NHCH3、NHC(O)NHCH2CH3、CH2NHC(O)NHCH3、CH2NHC(O)NHCH2CH3、CH2CH2NHC(O)NHCH3、CH2CH2NHC(O)NHCH2CH3
− OCH2OCH3、OCH2CH2OCH3、OCH2OCH2CH3、OCH2OCH2CH3 OCH2CH2OCH2CH3、CH2OCH2OCH3、CH2OCH2CH2OCH3、CH2OCH2OCH2CH3、CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH3
− NHS(O2)H、NHS(O2)CH3、NHS(O2)CH2CH3CH2NHS(O2)H、CH2NHS(O2)CH3、CH2NHS(O2)CH2CH3、CH2CH3NHS(O2)H、CH2CH3NHS(O2)CH3、CH2CH3NHS(O2)CH2CH3
− S(O2)NH2、S(O2)NHCH3、S(O2)NHCH2CH3、S(O2)N(CH32、S(O2)N(CH3)(CH2CH3)、S(O2)N(CH2CH32
− S(O2)NHCH2OH、S(O2)NH(CH22OH、S(O2)NHCH2OCH3、S(O2)NH(CH22OCH3、S(O2)NH(CH2)OCH2CH3、S(O2)NH(CH22OCH2CH3
− C(O)NHCH2OH、C(O)NH(CH22OH、C(O)NH CH2OCH3、C(O)NH(CH22OCH3、C(O)NHCH2OCH2CH3、C(O)NH(CH22OCH2CH3
を含む。
上記のR1に好適な置換基のいずれかは、1つまたは複数のクロロ置換基またはフルオロ置換基により置換され得る。
一般式(I)の特に好適な化合物は、
1.6−フェニル−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
2.6−(3−クロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
3.6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール、
4.6−(2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
5.6−(3−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
6.6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
7.6−(5−エトキシ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
8.6−(3,5−ジメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
9.6−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
10.6−(3−(アミノメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
11.6−(3−(アセトアミドメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
12.6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
13.6−(3−アセチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
14.6−(3−メトキシカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
15.6−(3−(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
16.6−(3,5−ビス(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
17.6−(3−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
18.6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
19.6−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
20.6−(3,5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
21.6−(3−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
22.6−(4−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
23.6−(3−シアノメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
24.6−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
25.6−(ピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
26.6−(1H−インドール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
27.6−(((2H−テトラゾール−5−イル)メチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
28.6−(5−メチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
29.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
30.6−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
31.6−(5−ホルミルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
32.6−(5−ヒドロキシメチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
33.6−(3−アミノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
34.6−(3−ホルムアミドフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
35.6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
36.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
37.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
38.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
39.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
40.6−(3−(メトキシメチル)フェニル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
41.1−エチル−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)尿素;
42.N,N−ジメチル−1−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン;
43.6−(3−((2−メトキシエトキシ)メチル)フェニル)1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
44.N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
45.N−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)メタンスルホンアミド;
46.3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド;
47.N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド;
48.N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド;
49.4−メチル−N−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
50.3−(1−エチル−9−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド;
51.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1,9−ジメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
52.N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)アセトアミド;
53.6−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
54.6−(クロマン−6−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
55.6−(3−(フラン−2−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
57.6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
58.6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−カルバゾール;
59.6−(3−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
60.6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(2−オキシド)
および薬学的に許容される塩またはその溶媒和物
を含む。
さらに、本明細書において述べられる構造に基づき、修飾された薬物速度論的特性および改善された可溶性を有するプロドラッグおよび薬物が提供される。
Aが窒素である一般式(I)の化合物、すなわちカルボリン誘導体は、スキームI中に示される一般的な方法によって調製することができる。
スキームI
Figure 2013541566
上記のスキーム中に示される出発材料はすべて容易に入手可能であるか、または当業者が精通している方法によって調製することができる。
Aが窒素である一般式(I)の化合物は、R2置換基を含むアルデヒドをトリプトファンに添加して、1−R2−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−B]インドール−3−カルボン酸を形成する第1の工程、酸化して1−R2−9H−ピリド[3,4−b]インドールを形成する第2の工程、および1−R2−9H−ピリド[3,4−b]インドールを臭素化して、6−ブロモ−1−R2−9H−ピリド[3,4−b]インドールを形成する第3の工程を含む多重工程合成によって調製することができる。続いて、任意の従来の鈴木反応を行って臭素の置換基を修飾することができる。あるいは、6−ブロモ−1−R2−9H−ピリド[3,4−b]インドールが市販であるならば、鈴木反応のみが必要とされる。
AがCHである一般式(I)の化合物(すなわちカルバゾール化合物)は、好適な反応相手との3−ブロモ−カルバゾールの鈴木反応によって調製することができ、修飾は当業者に公知の従来の合成方法論を用いて行うことができる。
Yがメチル基またはエチル基である一般式(I)の化合物は、スキームIにおいて示されるものに類似する方法において調製することができ、修飾は当業者に公知の従来の合成方法論を用いて行うことができる。例えば、YがHである一般式(I)の対応する化合物は、例えばボロン酸の添加前にハロゲノアルキルによりアルキル化される。あるいは、YがHである一般式(I)の対応する化合物は、例えばボロン酸の添加後にハロゲノアルキルによりアルキル化される。
したがって、本発明のさらなる態様において、一般式(I)の化合物の調製のためのプロセスであり、化学式
Figure 2013541566
(式中、AはCHまたはNであり、YおよびR2は一般式(I)のために定義された通りであり、Xは離脱基、特にハロ、特にブロモである)
の化合物を;
化学式
1−B(OH)2または対応するエステル
(式中、R1は一般式(I)のために定義された通りである)
の化合物と、
反応させることを含むプロセスが提供される。
反応は、鈴木反応のための通常の条件下で行うことができ、かかる条件は当業者に周知である。
あるいは、上記のプロセスによって得られた一般式(I)の化合物は、一般式(I)の他の化合物を形成する中間体であり得る。例えば、一般式(I)の化合物は、3−クロロペルオキシ安息香酸等の有機酸化剤によりさらに酸化して、対応するオキシド(すなわちAがNOである対応する化合物)を形成すること等ができる。例えば、イソシアネートにより一般式(I)の化合物をさらに反応させて、対応する尿素を形成すること等ができる。
薬剤の合成のための中間体として上で定義されるような一般式(I)の化合物がさらに提供される。
さらなる態様において、医薬品のための中間体として医学における使用のために上で定義されるような一般式(I)の化合物が提供される。
それゆえ、さらなる態様において、医薬品としての使用のための、または医学における使用のための(特に増殖性障害の治療または防止における、および特にチューブリン重合の阻害剤としての使用のための)上で定義されるような一般式(I)の化合物が提供される。
強力な細胞毒性および抗腫瘍活性を示す多様な臨床化合物は、それらの主要な作用モードとしてチューブリン重合を効率的に阻害する能力を有することが公知である。かかる化合物は、ユビキタスなタンパク質チューブリンに対して最初に相互作用(結合)し、そしてそれは細胞維持および分裂に必須の成分である微小管へとチューブリンが重合する能力を停止することによって、それらの抗癌特性を示す。細胞微小管構造を妨害することによって、有糸分裂の停止に加えて、腫瘍に血液を供給する血管上皮の破壊をもたらす(Jordan et.al.,(1998) Med.Res.Rev.18:259−296を参照)。
上で論じられるように、一般式(I)の化合物はチューブリン重合を妨害し、アポトーシスを誘導することができる。特定の理論により束縛されるものではないが、一般式(I)の化合物は、細胞中のα−チューブリンまたはβ−チューブリンのサブユニットに結合することによって作用し、それゆえ増殖性障害(それは非癌性または癌性であり得る)の治療または予防に役に立つように思われる。例えば、本発明の化合物は癌または腫瘍の細胞中のα−チューブリンまたはβ−チューブリンのサブユニットに結合しチューブリン重合を阻害することができ、それによって癌または腫瘍の細胞の複製能力を破壊する。あるいは、本発明の化合物は、血管形成された腫瘍の内皮細胞中のα−チューブリンまたはβ−チューブリンのサブユニットに結合し、これらの細胞の形状の変化を引き起こし得る。これらの内皮細胞の形状の変化は、腫瘍に血液および酸素を供給する血管の生理的機能の破壊をもたらし、それによって腫瘍の収縮または死滅を引き起こす。
本発明は、医薬品の調製における、または医学における使用のための、医薬品としての一般式(I)の化合物の使用(特にチューブリン重合の修飾のための薬剤の調製における、特に増殖性障害の治療または防止のための薬剤の調製における一般式(I)の化合物の使用)をさらに提供する。本発明は、チューブリン重合の修飾のための治療法上効果的な量の一般式(I)の化合物の使用をさらに提供する。さらに、チューブリン重合阻害剤として上で定義されるような一般式(I)の化合物が本明細書において記載される。
本明細書において使用される時、「治療法上効果的な量」という用語は、障害の1つもしくは複数の症状の寛解をもたらすか、障害の進行を防止するか、障害の退行を引き起こすか、または他の治療法の治療法上の効果(複数可)を向上もしくは改善するのに十分な治療法の量(例えば治療的薬剤)を指す。
治療を受ける被験体は哺乳動物であり得、非霊長動物(例えばウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットまたはマウス)であり得るが、より通常はサル等の霊長類(例えばカニクイザル、チンパンジーまたはヒト)だろう。被験体は、家畜(例えばウマ、ウシ、ブタなど)またはペット用動物(例えばイヌまたはネコ)であり得る。
増殖性障害は、細胞、特に上皮細胞(例えば喘息、COPD、肺線維症、気管支過敏性、乾癬、リンパ増殖性障害および脂漏性皮膚炎でのように)、および内皮細胞(例えば再狭窄、過剰増殖性血管系疾患、眼における新血管形成、ベーチェット症候群、関節炎、アテローム性動脈硬化症および黄斑変性でのように)の過剰増殖と関連する非癌性障害であり得る。一般的には細胞過剰増殖と関連する非癌性増殖性障害は、ベーチェット症候群、サーコイドーシス、ケロイド、肺線維症および腎線維症である。
本発明の化合物は、かかる障害のために従来の治療法に対して抵抗性の患者における非癌性増殖性障害の治療のためにも役に立つ。
代替の実施形態において、増殖性障害は癌である。本発明の方法に従って、防止、管理、治療、または寛解することができる癌は、新生物、腫瘍(悪性および良性)および転移するもの、または制御されない細胞成長によって特徴づけられる任意の疾患または障害を含むが、これらに限定されない。癌は原発性癌または転移癌であり得る。本発明の方法に従って、防止、管理、治療、または寛解することができる癌の具体的な例は、頭部、頚部、眼、口腔、喉頭、食道、胸部、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、乳房、卵巣、腎臓、肝臓、膵臓および脳の癌;骨肉腫および結合組織肉腫、脳腫瘍、乳癌、副腎癌、甲状腺癌、膵臓癌、下垂体癌、眼癌、膣癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌、食道癌、胃癌、結腸癌;直腸癌;肝臓癌、胆嚢癌、肺癌、睾丸癌、前立腺癌、口腔癌、腎臓癌、膀胱癌を含むが、これらに限定されない(かかる障害の総説については、Fishman et al.、1985年、Medicine、第2版、J.B.Lippincott Co.、Philadelphia and Murphy et al.,1997年、Informed Decisions:The Complete Book of Cancer Diagnosis,Treatment,and Recovery、Viking Penguin、Penguin Books U.S.A.,Inc.、United States of Americaを参照されたい)。アポトーシスにおける異常によって引き起こされた癌も本発明の方法および組成物によって治療できることも意図される。かかる癌は、濾胞性リンパ腫、p53突然変異のある癌、乳房、前立腺および卵巣のホルモン依存性腫瘍、ならびに前癌性病巣(家族性大腸腺腫症および骨髄異形成症候群等)を含み得るが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本発明の方法に従って、防止、管理、治療、または寛解される癌は、白血病、リンパ腫、結腸癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、骨癌、黒色腫、肺癌または卵巣癌である。
別の実施形態において、本発明の方法に従って、防止、管理、治療、または寛解される癌は、骨転移したかもしくは骨転移し得る腫瘍(非限定的例は、骨転移したかまたは骨転移能を有する、前立腺癌、乳癌および肺癌である)、肺転移したかもしくは肺転移し得る腫瘍、脳転移したかもしくは脳転移し得る腫瘍、または被験体の他の器官もしくは組織に転移したかもしくは被験体の他の器官もしくは組織に転移し得る腫瘍を含むが、これらに限定されない転移性腫瘍である。
本発明の化合物は、白血病およびリンパ腫を含むがこれらに限定されない特定の癌の治療のためのインビトロまたはエクスビボの方法においても使用することができ、かかる治療は自己由来幹細胞移植を含む。これは、被験体の自己造血幹細胞が摘出され、すべての癌細胞が追放され、次いで患者の残存する骨髄細胞集団は高線量照射療法とともにまたはなしに本発明の化合物の高用量の投与によって根絶され、幹細胞移植物が被験体の中へ点滴によって戻される、多重工程プロセスを含むことができる。次いで、骨髄機能が修復され被験体が回復する間に支援的なケアが提供される。
患者が癌のための他の治療に対して抵抗性または非応答性である場合、本発明の化合物は特に役に立つ。「非応答性」および「抵抗性」という用語は、現在利用可能な治療法(例えば予防的または治療的な薬剤)による増殖性障害のための治療を受け、それがかかる障害と関連する1つまたは複数の症状の軽減に臨床的に適切でない患者を記載するものである。典型的には、かかる患者は重篤で持続的な活動性疾患を患い、それらの障害による関連する症状を寛解する追加療法を必要とする。
放射線治療に本発明の化合物を組み合わせることも可能である。これらの治療は、同時に、分離して、または連続して投与することができる。治療は治療される患者に応じて実施者によって改変されるだろう。
一般式(I)の化合物は1つまたは複数の追加の治療的薬剤と組み合わせて使用することができる。一般式(I)の化合物および他の治療的薬剤は、任意の順序で投与することができ;したがって、1つまたは複数の追加の治療的薬剤は、互いおよび一般式(I)の化合物の前に、それらと併用して、またはそれらに後続して投与することができる。
したがって、さらなる態様において、本発明は、増殖性障害(癌等)の治療における、同時、個別、または連続の使用のための組み合わせ調製物として、一般式(I)の化合物および1つまたは複数の追加の治療的薬剤を含む産物を提供する。
1つまたは複数の追加の治療的薬剤は、増殖性障害と関連する1つまたは複数の症状の防止、治療、管理または寛解に有用であるか、使用されてきたか、または現在使用されていることが知られている任意の治療法(例えば任意の予防的または治療的な薬剤)から選択することができる。
かかる薬剤の例は、抗炎症剤(例えばコルチコイド(例えばプレドニゾンおよびヒドロコーチゾン)、グルココルチコイド、ステロイド、非ステロイド抗炎症薬(例えばアスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナクおよびCOX−2阻害剤)、β−アゴニスト、抗コリン作動剤およびメチルキサンチン);免疫修飾剤;金注射;スルファサラジン;ペニシラミン;抗血管新生剤(例えばアンジオスタチン、TNF−αアンタゴニスト(例えば抗TNFα抗体)およびエンドスタチン);抗線維化薬;制吐剤;オピオイド(例えばモルヒネ)、造血系コロニー刺激因子(例えばフィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム、モルグラモスチムおよびエポエチンα);ダプソーン;ソラレン(例えばメトキサレンおよびトリオキシサレン);抗ウイルス剤;および抗生物質(例えばダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、エリスロマイシン、ペニシリン、ミトラマイシンおよびアントラマイシン)を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物が癌の治療において使用される場合、1つまたは複数の追加薬剤は抗癌剤であり得る。特定の実施形態において、抗癌剤は免疫修飾剤である。あるいは、抗癌剤は、抗血管新生剤、血管破壊活性を示す薬剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、アルキル化剤、DNA代謝拮抗剤、RNA/DNA代謝物質、チロシンキナーゼインヒビター、プレニル−タンパク質転移酵素阻害剤または他の抗有糸分裂剤であり得る。
本発明の化合物は、抗有糸分裂剤(ミクロチューブリン阻害剤等)の増大または置き換えに使用することができる。ミクロチューブリン阻害剤の例は、パクリタクセル(Taxol(登録商標))、硫酸ビンデシン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタセル、リゾキシン、ドラスチン、イセチオン酸ミボブリン、オーリスタチン、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン、クリプトフィシン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロ−N−(−3−フルオロ−4−メトキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、アンヒドロビンブラスチン、N,N−ジメチル−L−バリル−L−バリル−Nメチル−L−バリル−L−プロリル−L−プロリン−t−ブチルアミド、TDX258およびBMS188797を含む。
抗癌剤の例は、アシビシン;アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ジメシル酸ビスナフィド;ビスフォスフォネート(例えばパミドロネート(Aredria)、クロンドロン酸ナトリウム(sodium clondronate)(Bonefos)、ゾレドロン酸(Zometa)、アレンドロネート(Fosamax)、エチドロネート、イバンドロネート、シマドロネート、リセドロメート(risedromate)およびチルドロメート(tiludromate));ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルマスティン;塩酸カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブチル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロフォスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;メシル酸デザグアニン;ジアジコン;ドセタセル;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール;塩酸エソルビシン;エストラムスチン;エストラムスチンリン酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;フォスキドン;フォストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;オキシ尿素;塩酸イダルビシン;イフォスファミド;イルモホシン;インターロイキン2(組換えインターロイキン2またはrIL2を含む)、インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−I a;インターフェロンγ−I b;イプロプラチン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメテレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;メイタンシン;塩酸メクロレタミン;抗CD2抗体;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン(mitocarcin);ミトクロミン(mitocromin);ミトギリン;ミトマルシン(mitomalcin);マイトマイシン;ミトスペル(mitosper);マイトテイン;塩酸ミトザントロン;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタクセル;ペグアスパラガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;プロマイシン;塩酸プロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルホサートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌール;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;塩酸テトキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシナート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビンロイロシン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;および塩酸ゾルビシンを含むが、これらに限定されない。
他の抗癌剤は、20−エピ−1,25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗背側化形態形成タンパク質−1;抗アンドロゲン剤(前立腺癌);抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;グリシン酸アフィジコリン;アポトーシス遺伝子修飾剤;アポトーシス調節剤;アプリン酸;アラ−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;β−アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラミドA;ビゼレシン;ブレフラート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトセシン誘導体;カナリア痘IL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロリン;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェンアナログ;クロトリマゾール;コリマイシンA;コリマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチンアナログ;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタアントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジコン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール(9−);ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォスシン(edelfosine);エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチンアナログ;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステライド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン(fluorodaunorunicin);フォルフェニメクス;フォルメスタン;フォストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモド;免疫刺激ペプチド;インスリン様増殖因子−1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール(4−);イロプラクト(iroplact);イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミソール;LFA−3TIP(Biogen、Cambridge、MA;米国特許第6,162,432号);リアロゾール;直線状ポリアミンアナログ;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリンアミド(lissoclinamide)7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメテレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;ライソフィリン(lysofylline);溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチム;ミスマッチの二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシンアナログ;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;単クローン抗体(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン);モノホスホリルリピドA+マイコバクテリウム細胞壁sk;モピダモール;多重薬物耐性遺伝子阻害剤;多重腫瘍抑制因子1ベース療法;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシドB;マイコバクテリウム細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスティップ(nagrestip);ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン(napavin);ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素修飾剤;ニトロキシド抗酸化剤;ニトルリン(nitrullyn);O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;口腔サイトカイン誘導剤;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタクセル;パクリタクセルアナログ;パクリタクセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペグアスパラガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリスルファートナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール(pentrozole);パーフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;酢酸フェニル;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノゲンアクチベータ阻害剤;白金錯体;白金化合物;プラチナ−トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインAベースの免疫修飾剤;タンパク質キナーゼC阻害剤;タンパク質キナーゼC阻害剤(小型藻類);タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドフォスフォリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレンコンジュゲート;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質転移酵素阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe 186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ログレチミド;ロヒツキン(rohitukine);ロムルチド;ロキニメックス;ルビジノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi 1模倣物;セムスチン;老化由来阻害剤1(senescence derived inhibitor 1);センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達修飾剤;一本鎖抗原結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテイトナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール(solverol);ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン(sonermin);スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメライシン阻害剤;スルフィノシン;過活性血管作動性腸管ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ(suradista);スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;5−フルオロウラシル;ロイコボリン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム(tellurapyrylium);テロメラーゼ阻害薬;テモポルフィン;テモゾロマイド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポイエチン;トロンボポイエチン模倣物;チマルファシン;チモポエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンすず;チラパザミン;二塩化チタノセン;トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来成長抑制因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクターシステム(赤血球遺伝子療法);サリドマイド;ベラレソール;ベラミン(veramine);ベルディンス(verdins);ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;およびジノスタチンスチマラマーを含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物と併用して使用され得る単クローン抗体の非限定的例は、慢性リンパ球性白血病に対するアレムツズマブ(Campath);脳癌、乳癌、結腸癌、腎臓癌または肺癌に対するベバシズマブ(Avastin);結腸癌、頭部癌および頸部癌に対するセツキシマブ(Erbitux);非ホジキンリンパ腫に対するイブリツモマブ(Zevalin);慢性リンパ球性白血病に対するオファツムマブ(Arzerra);結腸癌に対するパニツムマブ(Vectibix);慢性リンパ球性白血病または非ホジキンリンパ腫に対するリツキシマブ(Rituxan);非ホジキンリンパ腫に対するトシツモマブ(Bexxar);乳癌または胃癌に対するトラスツズマブ(Herceptin)を含む。
本発明の別の実施形態において、化合物を使用をして、感染性疾患、特に原虫類(Cryptosporidium属の種、Entamoeba属の種、Giardia属の種、Leishmania属の種、Schistosoma属の種(S.haematobium(ビルハルツ住血吸虫)、S.japonicum(日本住血吸虫)およびS.mansoni(マンソン住血吸虫))、Toxoplasma属の種(T.gondii(トキソプラズマ原虫))、Trypanosoma属の種(眠り病を引き起こすT.brucei、またはシャーガス病を引き起こすT.cruzi)、Plasmodium種(マラリアを引き起こし得るP.falciparum(熱帯熱マラリア原虫)、P.vivax(三日熱マラリア原虫)、P.ovale(卵形マラリア原虫)、P.malariae(四日熱マラリア原虫)およびP.knowlesiを含む)等);線虫((i)土壌伝播蠕虫、例えば回虫、鞭虫、ヒト鞭虫、十二指腸虫、Necator americanus(アメリカ鉤虫)、Ancylostoma duodenale (十二指腸鉤虫)、Onchocerca volvulus(回旋糸状虫)、河川盲目症の病原因子;フィラリア虫、Wuchereria bancrofti(バンクロフト糸状虫)およびBrugia属の種、蟯虫、Enterobius vermicularis(ヒト蟯虫)および(ii)胃腸内寄生生物、例えばHaemonchus contortus(捻転胃虫)、Cooperia属の種、Nematodirus属の種、Ostertagia属の種、Trichostrongylus属の種;肺虫、Dictyocaulus viviparous(ウシ肺虫);条虫(有鉤条虫、有鉤条虫(嚢虫症および神経嚢虫症の病原因子でもある)、無鉤条虫(Taenia saginata)、胞虫生物、Echinococcus属の種および拡張条虫(Moniezia expansa)等であるがこれらに限定されない);および吸虫(肝吸虫、Fasciola hepatica(肝蛭)、F.gigantica(巨大肝蛭)、肺虫、Paragonimus属の種等)等であるがこれらに限定されない)によって引き起こされる寄生生物性疾患を、治療または防止することができる。
本発明の化合物は、上でリストされた寄生生物性疾患の治療に使用される他の抗寄生生物薬物(クロロキン、キニーネ、チアベンダゾール、パモ酸ピランテル、メベンダゾール、プラジクアンテル、ニクロサミド、ビチオノール、オキサムニキン、メトリホナート、イベルメクチン、アルベンダゾール、ベンズニダゾール、ニフルチモクス、ニトロイミダゾール、トリクラベンダゾール、ネトビミン、フェバンテル、リコベンダゾール、フェンベンダゾール、オクスフェンダゾール、ドラスチン−10、オーリスタチン、ドラスチン−15、ジニトロアニリン(トリフルラリン、クロラリン、オリザリン)、ツブロゾールおよびホスホロチオアミダート等であるがこれらに限定されないもの)と組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物は、医薬用組成物または動物用組成物において一般的に提供されるだろう。したがって本発明のさらなる態様において、薬学的または獣医学的に許容可能なキャリアーと共に上で定義されるような一般式(I)の化合物を含む医薬用組成物または動物用組成物が提供される。
組成物は単一の単位投薬形態であり得る。
本発明の組成物は、上で定義されるような1つまたは複数の追加の治療的薬剤も含むことができる。
キャリアーは希釈剤、アジュバント賦形剤および/またはベヒクルを含むことができ、一般式(I)の化合物はその中で投与される。キャリアーの選択は、組成物の選ばれた投与経路に依存するだろう。
かかる医薬用キャリアーは、石油、動物、野菜または合成起源のものを含む滅菌された液体(水および油等)であり得、落花生油、大豆油、鉱物油、胡麻油および同種のもの等である。医薬組成物が静脈内に投与される場合、水は好ましいキャリアーである。生理食塩水およびブドウ糖水溶液およびグリセリン溶液も特に注射可能溶液のための液体キャリアーとして用いることができる。好適な医薬用キャリアーの例は、E.W.Martinによる「Remington’s Pharmaceutical Sciences」中に記載される。
典型的な医薬組成物および投薬形態は1つまたは複数の賦形剤を含む。好適な賦形剤は製薬の当業者に周知であり、好適な賦形剤の非限定的例は、スターチ、グルコース、ラクトース、ショ糖、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、エチレングリコール、水、エタノール、および同種のものを含む。特定の賦形剤が医薬組成物または投薬形態の中への組み入れに好適かどうかは、投薬形態の患者への投与方法および投薬形態中の特異的活性成分を含むがこれらに限定されない当該技術分野において周知の多様性因子に依存する。組成物または単一の単位投薬形態は、所望されるならば、少量の湿潤剤もしくは乳化剤またはpHバッファー剤も含むことができる。
本発明のラクトース不含有組成物は当該技術分野において周知の賦形剤を含むことができ、例えば米国薬局方USP34−NF29中でリストされる。一般に、ラクトース不含有組成物は、薬学的に適合性があり薬学的に許容される量で活性成分、結合剤/フィラーおよび潤滑剤を含む。好ましいラクトース不含有投薬形態は、活性成分、微結晶性セルロースおよびプレゼラチン化スターチおよびステアリン酸マグネシウムを含む。
水がいくつかの化合物の破壊を促進し得るので、本発明は活性成分を含む無水の医薬組成物および投薬形態をさらに包含する。例えば、水(例えば5%)の添加は、特徴(配合の経時的な保管期間または安定性等)を決定するために、長期貯蔵をシミュレートする手段として医薬用技術分野において広く認められる。例えばJens T.Carstensen、Drug Stability:Principles & Practice、第2版.、Marcel Dekker、NY、NY、1995年、ページ379−80を参照されたい。事実、水および熱はいくつかの化合物の分解を加速する。したがって、一般的には、配合の製造、取扱、パッケージング、保存、出荷および使用の間に水分および/または湿度に遭遇するので、配合に対する水の効果は非常に重要であり得る。
本発明の無水医薬組成物および投薬形態は、無水または低水分含有の成分および低水分または低湿度の条件を使用して調製することができる。製造、パッケージングおよび/または保存の間の水分および/または湿度との実質的接触が予想されるならば、ラクトースおよび第一級アミンまたは第二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分を含む医薬組成物および投薬形態は、好ましくは無水である。
無水医薬組成物は、その無水性本質が維持されるように調製および保存されるべきである。したがって、無水組成物は、好ましくは、好適な配合のキット中にそれらを含むことができるように、水への曝露を防止することが公知の材料を使用して、パッケージングされる。好適なパッケージングの例は、密封したフォイル、プラスチック、単位用量容器(例えばガラス瓶)、ブリスターパック、ストリップパックを含むが、これらに限定されない。
本発明は、活性成分が分解する率を低下させる1つまたは複数の化合物を含む、医薬組成物および投薬形態をさらに包含する。かかる化合物(本明細書において「安定剤」と称される)は、抗酸化剤(アスコルビン酸等)、pHバッファーまたは塩バッファーを含むが、これらに限定されない。
医薬組成物および単一の単位投薬形態は、溶液、懸濁物、乳化物、錠剤、丸薬、カプセル、粉末、徐放性製剤および同種のものの形態をとることができる。経口製剤は、標準的キャリアー(薬学的グレードのマンニトール、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなど)を含むことができる。かかる組成物および投薬形態は、患者に適切な投与のための形態を提供するように、好適な量のキャリアーと共に、好ましくは精製された形態で予防上または治療法上効果的な量の予防的または治療的な薬剤を含むだろう。配合は投与のモードに適するべきである。好ましい実施形態において、医薬組成物または単一の単位投薬形態は滅菌されており、被験体、好ましくは動物被験体、より好ましくは哺乳類被験体、および最も好ましくはヒト被験体に投与のために好適な形態である。
本発明の医薬組成物はその意図された投与経路に適合性があるように配合される。投与経路の例は、非経口(例えば、静脈内、皮内、皮下)投与、経口(例えば吸入)投与、粘膜投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮(局所)投与、経粘膜投与、腫瘍内投与、滑膜投与および直腸投与含むが、これらに限定されない。典型的には、静脈内投与のために組成物は滅菌された等張のバッファー水溶液の溶液である。必要な場合は、組成物は、可溶化剤および注射部位での苦痛を緩和するために局所麻酔薬(リドカイン等)も含むことができる。投薬形態の例は、錠剤、カプレット;カプセル(ソフト弾性ゼラチンカプセル等);カシェー;トローチ;ロゼンジ;分散物;坐薬;軟膏;湿布(パップ剤);ペースト;粉末;包帯;クリーム;石膏;溶液;パッチ;エアロゾル(例えば鼻内スプレーまたは吸入器);ゲル;懸濁物(例えば水性または非水溶性液体懸濁物、水中油型乳化物、または油中水型液体乳化物)、溶液およびエリキシルを含む、患者に対する経口投与または粘膜投与に好適な液体投薬形態;患者に対する非経口投与に好適な液体投薬形態;および再構成されて患者に対する非経口投与に好適な液体投薬形態を提供する、滅菌固形物(例えば結晶性または非晶性固形物)を含むが、これらに限定されない。
本発明の投薬形態の組成物、形状およびタイプは、典型的にはそれらの使用に応じて変動するだろう。さらに、治療法上効果的な投薬形態は異なるタイプの癌の中で変動し得る。同様に、非経口的投薬形態は、経口投薬形態で同じ疾患または障害の治療に使用されるよりも少量の1つまたは複数のそれに含まれる活性成分を含み得る。本発明によって包含される特異的な投薬形態は互いに変動し、これらおよび他の方法は当業者に容易に明らかである。例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing、Easton PA(1990)を参照されたい。
一般的に、本発明の組成物の成分は、例えば密封容器(活性薬剤の量を示すアンプルまたは小袋等)中の乾燥した凍結乾燥粉末または水不含有濃縮物として、単位投薬形態で分離してまたはともに混合されてのいずれかで供給される。組成物が点滴によって投与される場合、それは滅菌された薬学的グレードの水または生理食塩水を含む点滴ボトルで分配することができる。組成物が注射によって投与される場合、成分が投与の前に混合されるように、滅菌された注射用蒸留水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。本発明の典型的な投薬形態は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物もしくは水酸化物を含み、1日あたり約0.01mg〜約10000mgの範囲内にあり、朝に単一で1日1回の用量として与えられるが、好ましくは1日を通じて分割用量として食品と共に服用される。
本発明のなおさらなる態様において、好適な容器中に本発明の化合物または組成物を含むキットが提供される。キットは、同じまたは個別の容器のいずれか中に1つまたは複数の追加の医薬剤をさらに含むことができる。追加の薬学的薬剤が個別の容器中に存在するならば、それは個別の医薬組成物であり得る。
キットは、本発明の化合物または組成物および存在する場合は追加の治療的薬剤の使用説明書をさらに含み得る。
本発明の化合物の効果的な量は、重症度、障害の継続期間もしくはその1つまたは複数の症状を低下または寛解するか、障害の進行を防止するか、障害の退行を引き起こすか、障害に関連する1つまたは複数の症状の再発、発生もしくは開始を防止するか、または他の治療法の予防的もしくは治療的な効果を向上もしくは改善するのに十分な量である。
本発明の化合物が癌の治療のために使用される場合、効果的な量は、癌細胞の増殖を阻害もしく低下させるか、腫瘍細胞の広がり(転移)を阻害もしくは低下させるか、癌に関連する1つまたは複数の症状の開始、発生もしくは進行を阻害もしく低下させるか、または腫瘍のサイズを低下させる治療法(例えば治療的薬剤)の量を指す。好ましくは、効果的な治療法は、癌細胞の増殖または腫瘍のサイズを、対照またはリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」)等のプラセボと比較して、少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%低下させる。好ましくは、効果的な治療法は、個人または患者集団の5年生存率等の粗生存率、無増悪生存率、無病生存率を延長する。
増殖性障害の治療、防止、管理または寛解において効果的であろう本発明の化合物または組成物の量は、疾患または病態の本質および重症度ならびに本発明の化合物が投与される経路に応じて変動するだろう。頻度および投薬量は、投与された特異的な治療法(例えば治療的または予防的な治療)、疾患または病態の重症度、投与経路、ならびに患者の年齢、体重、反応および既往歴に依存する各々の患者についての特異的な因子に従っても変動するだろう。効果的な用量は、インビトロの試験システムまたは動物モデル試験システムに由来する用量−反応曲線から推定することができる。好適なレジメンは、かかる因子の考慮によって、および例えば文献中で報告されたおよびPhysician’s Desk Reference(第57版、2003年)中で推奨された投薬量に従うことによって、当業者により選択され得る。
一般に、本明細書において記載される条件についての本発明の化合物の推奨された毎日の用量範囲は1日あたり約0.01mg〜約10000mgの範囲内にあり、単一で1日1回の用量として、好ましくは1日を通じて分割用量として与えられる。一実施形態において、毎日の用量は均等に分割された用量で1日2回投与される。特に、毎日の用量範囲は1日あたり約5mg〜約500mg、より具体的には、1日あたり約10mg〜約200mgの間であるべきである。患者の管理において、治療法は、より低用量(恐らく約1mg〜約25mg)で開始され、必要であるならば患者の全体的反応に応じて単一用量または分割用量のいずれかとして1日あたり約200mg〜約1000mgまで増加されるべきである。当業者に明らかであるように、いくつかの事例において本明細書で開示される範囲を越えた活性成分の投薬量を使用することが必要であり得る。さらに、臨床医または治療に当たる医師が、個別の患者反応を考慮して、治療法を中断、調整、または終了する方法および時期を知るだろうことが指摘される。
本発明の化合物が1つまたは複数の追加の治療的薬剤と共に上記のように投与される場合、薬剤は間隔を開けてまたは周期的に投与することができる(すなわち、本発明の化合物および1つまたは複数の追加薬剤は、反復される1つまたは複数回の順序で投与される)。このタイプの周期的な治療法を使用して、1つまたは複数の薬剤に対する耐性の発生を低下させる、および/または1つまたは複数の薬剤の副作用を回避もしく低下させる、および/または治療の効能を改善することができる。
本発明の医薬組成物および化合物は、ヒトでの使用の前に好適な動物モデルシステムで試験することができる。かかる動物モデルシステムは、ラット、マウス、ニワトリ、ウシ、サル、ブタ、イヌ、ウサギなどを含むが、これらに限定されない。当該技術分野において周知の任意の動物システムを使用することができる。本発明の特定の実施形態において、本発明の医薬組成物および化合物はマウスモデルシステムにおいて試験される。かかるモデルシステムは広く使用され、当業者に周知である。本発明の医薬組成物または化合物は繰り返し投与することができる。手順の複数の態様は、組成物または化合物の投与のための時間的レジームを含むがこれらに限定されないで、変動し得る。
本発明の医薬組成物および化合物の抗癌活性は、腫瘍を持つかまたは悪性細胞を注入したSCIDマウスを含むがこれらに限定されない、任意の好適な動物モデルを使用して決定することができる。肺癌のための動物モデルの例は、Zhang & Roth(1994,In Vivo 8(5):755−69)によって記載された肺癌動物モデル、および破壊されたp53機能を持つトランスジェニックマウスモデル(例えばMorris et al.,1998,J La State Med Soc 150(4):179−85を参照)を含むが、これらに限定されない。乳癌のための動物モデルの例は、サイクリンD1を過剰発現するトランスジェニックマウス(例えばHosokawa et al.,2001,Transgenic Res 10(5):471−8を参照)を含むが、これらに限定されない。結腸癌のための動物モデルの例は、TCR bおよびp53の二重ノックアウトマウス(例えばKado et al.,2001,Cancer Res 61(6):2395−8を参照)を含むが、これらに限定されない。膵臓癌のための動物モデルの例は、Panc02マウス膵臓腺癌の転移モデル(例えばWang et al.,2001,Int J Pancreatol 29(1):37−46を参照)および皮下膵臓腫瘍を生成したnu−nuマウス(例えばGhaneh et al.,2001,Gene Ther 8(3):199−208を参照)を含むが、これらに限定されない。非ホジキンリンパ腫のための動物モデルの例は、重症複合型免疫不全(「SCID」)マウス(例えばBryant et al.,2000,Lab Invest 80(4):553−73を参照)およびIgHmu−HOX11トランスジェニックマウス(例えばHough et al.,1998,Proc Natl Acad Sci USA 95(23):13853−8を参照)を含むが、これらに限定されない。食道癌のための動物モデルの例は、ヒトパピローマウイルスタイプ16 E7癌遺伝子のトランスジェニックマウス(例えばHerber et al.,1996,J Virol 70(3):1873−81を参照)を含むが、これらに限定されない。結腸直腸癌のための動物モデルの例は、Apcマウスモデル(例えばFodde & Smits,2001,Trends Mol Med 7(8):369−73 and Kuraguchi et al.,2000,Oncogene 19(50):5755−63を参照)を含むが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物および化合物の毒性および/または効能は、例えばLD50(集団の50%に致死性用量)およびED50(集団の50%における治療法上効果的な用量)の決定のための、細胞培養または実験動物における標準的薬学的手順によって決定することができる。毒性と治療法上の効果との間の用量比率は治療法上の指標であり、それは比率LD50/ED50として表現することができる。治療法上のウィンドウは、顕在的な有害効果を引き起こさないが、なお治療法上活性のある用量範囲である。大きな治療法上の指標を示す本発明の医薬組成物および化合物が好ましい。毒性副作用を示す本発明の医薬組成物および化合物を使用できるが、非新生物細胞に対する可能性のある損傷を最小限にし、それによって副作用を低下させるために、かかる組成物および化合物を影響を受けた組織の部位へ標的化する送達システムをデザインするように注意を払うべきである。
細胞培養アッセイおよび動物研究から得られたデータは、ヒトで使用される本発明の医薬組成物および化合物の投薬量の範囲の配合において使用することができる。かかる薬剤の投薬量は、好ましくはほとんどまたはまったく毒性を持たないED50を含む血中循環濃度の範囲内に位置する。投薬量は、用いられる投薬形態および利用される投与経路に応じてこの範囲内で変動し得る。本発明の方法において使用される任意の薬剤について、治療法上効果的な用量は細胞培養アッセイから最初に推定することができる。用量を動物モデルにおいて配合して、細胞培養において決定されるようなIC50(すなわち症状の最大阻害の半量を達成する試験化合物の濃度)を含む血中循環血漿濃度範囲を達成することができる。かかる情報を使用してより正確にヒトにおける有用な用量を決定することができる。血漿中のレベルは、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および放射免疫アッセイ(RIA)によって測定することができる。予防的薬剤または治療的薬剤の薬物動態は、例えばパラメータ(ピーク血漿レベル(Cmax)、濃度曲線下面積(AUC、薬剤の血漿濃度vs時間のプロットによって測定され、生物学的利用能を反映する)、化合物の半減期(t1/2)、および最高濃度到達時間等)の測定によって、決定することができる。
増殖性障害(癌等)の防止または治療における効能は、本発明の医薬組成物および化合物が、例えば、増殖性障害の1つまたは複数の症状を低下させる能力、癌細胞の増殖を低下させる能力、癌細胞の広がりを低下させる能力、腫瘍のサイズを低下させる能力、試験物質を投与されない試験動物もしくはヒト患者と比較して生存を延長する能力、または癌疾患を患う患者の快適さを寛解する能力の検出によって示すことができる。
本発明は以下の実施例においてさらに記載され、それは本発明をさらに詳細に記載するために提供される。これらの実施例(本発明の実行のために本明細書で意図される好ましいモードを記載する)は、例証を意図し、本発明を限定することを意図しない。
本発明は、ここで以下の実施例に関してより詳しく記載されるだろう。
化合物の合成
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スキームI
本発明に記載の化合物は、表中で「E」と省略され、比較化合物は「C」と省略される。
本発明に記載の化合物(E1〜E60)および比較化合物(C1〜C14)の構造は、表1中で説明される。本発明に記載の化合物(E1〜E60)は、スキームIで示されるように適切な出発材料を使用して、類似した方法によって作製された。
表1
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(表1続き)
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(表1続き)
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当業者によって認識できるように、上記の合成スキームは、例示の目的のためのみであり、一般式(I)の任意の化合物を産生する従来の合成方法論を用いて修飾することができる。合成スキームが正確にどのように修飾されるかに応じて、具体的な反応条件も修飾を要求し得る。かかる修飾は、例えば本明細書において報告されたものよりも高いもしくは低い温度もしくは圧力条件の使用またはさらなる合成工程(官能基形質転換等)の追加を含むことができる。しかしながら、反応の進行が、高速液体クロマトグラフィー、気体クロマトグラフィー、質量分光法、薄層クロマトグラフィー、核磁気共鳴分光学および同種のもの等の技法によって容易にモニタリングされるので、かかる修飾は当該技術分野の技術内である。すべての合成化合物E1〜E60の純度および同一性はHPLC−MS分析によって確認された。
中間体I1:6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
酢酸(22mL)中の1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(ハルマン;2g、11mmol)および酢酸ナトリウム(1.81g、22.1mmol)の溶液へ、酢酸(2ml)中の臭素(1.76g、11mmol)の溶液を添加した。室温で1時間40分撹拌した後に、反応混合物を200mLの2M NaOH水溶液の中へ注いだ。溶液をNaOHでpH12へ調整し、生じた沈殿物を濾過および乾燥して、2.9gの6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(I1)を得た。
中間体I2:6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
L−トリプトファン(8.0g;39mmol)を0.12M HCl水溶液(590mL)中に溶解し、プロパナール(4.64g;80mmol)を添加した。室温で17時間反応混合物を撹拌した後に、酢酸(20mL)およびニクロム酸カリウム(9.25g)を添加し、溶液を80℃まで3.5時間加熱する。過剰な重クロム酸塩を亜硫酸ナトリウム(9.4g)の添加によって還元し、pHを10%水酸化ナトリウム水溶液で〜12に調整した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、6.3gの1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドールを得た。I1について記述されたものと類似した手順を使用する臭素化により、6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(I2)を得た。
中間体I3:6−ブロモ−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
L−トリプトファン(4.0g;20mmol)を0.1M HCl水溶液(300mL)中に溶解し、トリフルオロアセトアルデヒド(3.5mL;40mmol)を添加した。室温で17時間反応混合物を撹拌した後に、酢酸(10mL)およびニクロム酸カリウム(4.5g)を添加し、溶液を80℃まで4時間加熱する。過剰な重クロム酸塩を亜硫酸ナトリウムの添加によって還元し、pHを10%水酸化ナトリウム水溶液で〜12に調整した。溶液をジクロロメタン(300mL)で2回抽出し、有機層を合わせ、乾燥して、2.5gの1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドールを得た。I1について記述されたものと類似した手順を使用する臭素化により、6−ブロモ−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(I3)を得た。
中間体I4:6−ブロモ−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
L−トリプトファン(4.0g;20mmol)を0.1M HCl水溶液(300mL)中に溶解し、ブチルアルデヒド(2.88g;40mmol)を添加した。室温で3日間反応混合物を撹拌した後に、白色沈殿物を濾過し、洗浄し、乾燥して、3.41gの1−プロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−3−カルボン酸を得た。この化合物(1.5g)のアリコートを1M HCl(100mL)中に溶解し、氷酢酸(5mL)およびニクロム酸カリウム(20mLの水中で2g)を添加した。80℃まで20分間加熱した後に、反応混合物を冷却し、亜硫酸ナトリウム(20mLの水中で2g)を添加した。濃NaOHで溶液をpH〜12に調整し、次いでジクロロメタンで2回抽出した。合わせたジクロロメタン相を乾燥して1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(1.2g)を得て、I1中で記載される手順を使用してそれを臭素化し、6−ブロモ−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(I4)を得た。
中間体I5:6−ブロモ−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
L−トリプトファン(4.0g;20mmol)を0.1M HCl水溶液(300mL)中に溶解し、ブチルアルデヒド(3.7ml;40mmol)を添加した。104℃で24時間反応混合物を加熱した後に、ニクロム酸カリウム(7g)を添加し、溶液を64℃まで30分加熱する。過剰な重クロム酸塩を亜硫酸ナトリウムの添加によって還元し、pHを10%水酸化ナトリウム水溶液で〜7に調整した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、1.1gの1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドールを得た。I1について記述されたものと類似した手順を使用する臭素化により、6−ブロモ−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(I5)を得た。
実施例E1:6−フェニル−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
フェニルボロン酸(0.459mmol;56mg)、6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(0.383mmol;100mg)、K2CO3(0.766mmol;106mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.00191mmol;22mg)を、バイアルの中へ置いた。ジオキサン:水(3:1;2mL)の脱気した溶媒混合物を添加した。密封したバイアルを加熱した後に(10分間;150℃)、反応混合物をセライトを介して濾過し、蒸発乾固した。粗製産物を、最初にn−ヘキサン/アセトンにより溶出するシリカのフラッシュクロマトグラフィーによって、および次いで強陽イオン交換体カートリッジ上への吸着とメタノール/アンモニア水溶液(20%)による溶出によって、精製した。0.1%アンモニア水溶液/アセトニトリル(50:50)から0.1%アンモニア水溶液/アセトニトリル(5:95)に勾配による分取逆相HPLCを使用する最終的な精製工程により、12mgのE1を得た。
実施例E2:6−(3−クロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
3−クロロフェニルボロン酸(0.459mmol;71.8mg)、6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(0.383mmol;100mg)、K2CO3(0.766mmol;106mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.00191mmol;22mg)を、バイアルの中へ置いた。ジオキサン:水(3:1;2mL)の脱気した溶媒混合物を添加した。密封したバイアルを加熱した後に(10分間;120℃)、反応混合物をセライトを介して濾過し、濾液を陽イオン交換体カートリッジ(SCX)上に吸着し、次いでそれをメタノールで洗浄し、メタノール/アンモニア水溶液(20%)により溶出した。0.1%アンモニア水溶液/アセトニトリル(50:50)から0.1%アンモニア水溶液/アセトニトリル(5:95)に勾配による分取逆相HPLCを使用する最終的な精製工程により、23.6mgのE2を得た。
実施例E3:6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E3(3mg)は、実施例E25中で記載される手順の修飾を使用して、3,5−ジクロロフェニルボロン酸から調製した。第1の加熱工程後に、反応混合物を追加の期間の間95℃で60時間加熱した。
実施例E4:6−(2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E4(25mg)は、実施例E1中で記載される手順を使用して、2−フルオロフェニルボロン酸から調製した。
実施例E5:6−(3−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E5(32mg)は、実施例E2中で記載される手順を使用して、3−フルオロフェニルボロン酸から調製した。
実施例E6:6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル基)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E6(10mg)は、実施例E2中で記載される手順を使用して、3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸から調製した。
実施例E7:6−(5−エトキシ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E7(28mg)は、実施例E25中で記載される手順の修飾を使用して、5−エトキシ−2−フルオロフェニルボロン酸から調製した。第1の加熱工程後に、反応混合物を追加の期間の間95℃で12時間加熱した。
実施例E8:6−(3,5−ジメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E8の合成および精製は、3,5−ジメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により71mgのE8を得た。
実施例E9:6−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E9(28mg)は、実施例E2中で記載される手順を使用して、3−メトキシフェニルボロン酸から調製した。
実施例E10:6−(3−(アミノメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E21;10mg;0.035mmol)をメタノール(2mL)中に溶解した。水素化ホウ素ナトリウムおよびCoCl2・7H2Oの溶液(各々メタノール中で20mg/mL)を、LC−MSによって反応をモニタリングしながら、1滴ずつ添加した。反応の完了後に、水(8mL)を添加し、pHを濃HClでpH〜9に調整した。産物(E10(8.2mg))をC18カートリッジ上で精製した。
実施例E11:6−(3−(アセトアミドメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3−アミノメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E10;6.7mg;0.023mmol)を、ピリジン(0.1mL)および無水酢酸(0.1ml)中に溶解した。40℃で1時間後に、反応混合物へ水(5mL)を添加することによって、反応を停止した。C18カートリッジ上で精製して、3.7mgの純粋なE11を得た。
実施例E12:6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E12の合成および精製は、3−アミノカルボニルフェニルボロン酸を使用して、E21について記述される手順を適用して行った。反応により17.5mgのE12を得た。
実施例E13:6−(3−アセチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E13の合成および精製は、3−アセチルフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により82mgのE13を得た。
実施例E14:6−(3−メトキシカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E14の合成および精製は、3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により71mgのE14を得た。
実施例E15:6−(3−(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E18;10.6mg;0.037mmol)を、ピリジン(0.1mL)および無水酢酸(0.1ml)中に溶解した。40℃で1時間後に、反応混合物へメタノール(0.5mL)、水(2mL)および1M NaOH(0.18mL)を添加することによって、反応を停止した。C18カートリッジ上で精製して、10.6mgのE15を得た。
実施例E16:6−(3,5−ビス(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3,5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E20;8mg;0.025mmol)を、ピリジン(0.1mL)および無水酢酸(0.1ml)中に溶解した。40℃で1時間後に、反応混合物へ水(5mL)を添加することによって、反応を停止した。C18カートリッジ上で精製して、6.1mgの純粋なE16を得た。
実施例E17:6−(3−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E17の合成および精製は、3−ヒドロキシフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により37mgのE17を得た。
実施例E18:6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E18の合成および精製は、3−ヒドロキシメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により19.8mgのE18を得た。
実施例E19:6−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3−アセチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E13;20mg;0.067mmol)をイソプロピルアルコール/メタノール(1mL+1mL)中に溶解し、LC−MS分析により反応の完了が示されるまで、イソプロピルアルコール(1mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(25mg)の溶液を1滴ずつ添加した。1M HClで過剰量のホウ化水素をクエンチし、1M NaOHでpH7〜8に溶液を調整した後に、C18カートリッジ上で精製して、15.8mgのE19を得た。
実施例E20:6−(3,5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(3,5−ジホルミルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドールは、実施例E21中で記載されていたものに類似する手順で、3,5−ジホルミルフェニルボロン酸および6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(200mg)から合成した。さらなる精製なしに、この産物をメタノール/イソプロピルアルコール中の水素化ホウ素ナトリウムにより還元した。C18カラム上の分取HPLCによって精製して、27.7mgの純粋なE20を得た。
実施例E21:6−(3−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(0.77mmol、200mg)、3−シアノフェニルボロン酸(339mg、2.31mmol)、炭酸カリウム(858mg、6.16mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(37mg、0.032mmol)を、ジオキサン(70mL)および水(2mL)の混合物中で105℃で29時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール、ギ酸および水の混合物中で再溶解し、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラム上の分取HPLCによって精製した。純粋な画分を合わせ、乾燥して、84mgのE21を得た。
実施例E22:6−(4−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E22の合成および精製は、4−シアノフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により17mgのE22を得た。
実施例E23:6−(3−シアノメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E23の合成および精製は、3−シアノメチルフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により71mgのE23を得た。
実施例E24:6−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E24の合成および精製は、5−シアノ−2−フルオロフェニルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により33mgのE24を得た。
実施例E25:6−(ピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
ジオキサン(50mL)中のピリジン−3−イルボロン酸(0.459mmol;56mg)、6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(0.383mmol;100mg)、K2CO3(0.92mmol;127mg)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.0046mmol;53mg)を、撹拌しながら85℃で12時間加熱した。反応混合物を陽イオン交換体カートリッジ(SCX)上に吸着し、次いでそれをメタノールで洗浄し、メタノール/アンモニア水溶液(2%)により溶出した。分取HPLCによってさらに精製して、2mgのE25のを得た。
実施例E26:6−(1H−インドール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E26の合成および精製は、1H−インドール−5−イルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により62mgのE26を得た。
実施例E27:6−(((2H−テトラゾール−5−イル)メチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
イソ−プロパノール(1mL)中の6−(3−シアノメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E23;15mg;0.05mmol)の溶液へ、水(0.4mL)中のアジ化ナトリウム(75mg;1.15mmol)およびZnCl2(40mg;0.29mmol)の溶液を添加した。95℃で4日間加熱した後に、純粋な産物(E27(2.5mg))を還流冷却器の内部の沈殿物から回収した。
実施例E28:6−(5−メチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E28(59mg)は、実施例E2中で記載される手順を使用して、4,4,5,5−テトラメチル−2−(5−メチルフラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロランから調製した。
実施例E29:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E29(7mg)は、実施例E7中で記載される手順を使用して、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルボロン酸から調製した。
実施例E30:6−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E30の合成および精製は、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により74mgのE30を得た。
実施例E31:6−(5−ホルミルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E31の合成および精製は、5−ホルミルフラン−2−イルボロン酸を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により20mgのE31を得た。
実施例E32:6−(5−ヒドロキシメチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
出発材料の全転換がLC−MS分析によって観察されるまで、アセトニトリル(1mL)中の6−(5−ホルミルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(10mg;実施例E31)の溶液を、アセトニトリル(1mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(14mg)の溶液で滴定した。1M HClで過剰量のホウ化水素をクエンチし、1M NaOHでpH7〜8に溶液を調整した後に、C18カートリッジ上で精製して、11.2mgのE32を得た。
実施例E33:6−(3−アミノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E33の合成は、3−アミノフェニルボロン酸を使用して、E21について記述される手順を適用して行った。0.1%ギ酸を含む水/アセトニトリルによる分取HPLC後に、画分を含む産物の乾燥から、産物の約50%の6−(3−ホルムアミドフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E34)への転換がもたらされた。純粋化合物のE33(28.4mg)およびE34(14.9mg)を、他の分取HPLC分離、続いてC18カートリッジを使用するギ酸の除去後に得た。
実施例E34:6−(3−ホルムアミドフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
実施例E33を参照されたい。
実施例E35:6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I2;0.36mmol、108mg)、3−カルバモイルフェニルボロン酸(185mg、1.09mmol)、炭酸カリウム(254mg、1.82mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(20mg、0.014mmol)を、窒素雰囲気下の還流条件で、ジオキサン(20mL)および水(0.5mL)の混合物中で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール中で再溶解し、C18カートリッジ(1g)を介して濾過した。濾液を、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラムの分取HPLCによってさらに精製した。純粋な画分を合わせ、乾燥して、18.3mgのE35を得た。
実施例E36:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I3;0.25mmol、80mg)、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルボロン酸(104mg、0.48mmol)、炭酸カリウム(176mg、0.80mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12mg、0.006mmol)を、窒素雰囲気下の還流条件で、ジオキサン(10mL)および水(0.3mL)の混合物中で17時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール中で再溶解し、C18カートリッジ(1g)を介して濾過した。濾液を、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラムの分取HPLC、続いてジクロロメタン/n−ヘプタン(2:1)により溶出するシリカゲルのオープンカラムクロマトグラフィー(濃アンモニア水溶液の5%(w/w)により条件付けられた)によってさらに精製した。純粋な画分を合わせ、乾燥して、48.0mgのE36を得た。
実施例E37:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I2;0.38mmol、105mg)、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルボロン酸(191mg、1.16mmol)、炭酸カリウム(257mg、1.88mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(25mg、0.022mmol)を、窒素雰囲気下の還流条件で、ジオキサン(25mL)および水(1mL)の混合物中で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール中で再溶解し、C18カートリッジ(1g)を介して濾過した。濾液を、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラムの分取HPLCによってさらに精製した。純粋な画分を合わせ、アンモニアでpHを>9に調整した。生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して、25mgのE37を得た。
実施例E38:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I4;0.69mmol、200mg)、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルボロン酸(346mg、2.08mmol)、炭酸カリウム(484mg、3.46mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(35mg、0.028mmol)を、窒素雰囲気下の還流条件で、ジオキサン(40mL)および水(1mL)の混合物中で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール中で再溶解し、C18カートリッジ(1g)を介して濾過した。濾液を、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラムの分取HPLCによってさらに精製した。純粋な画分を合わせ、乾燥して、93.7mgのE38を得た。
実施例E39:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−ブロモ−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I5;0.17mmol、50mg)、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イルボロン酸(62mg、0.345mmol)、炭酸カリウム(120mg、0.87mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(22mg、0.019mmol)を、窒素雰囲気下の還流条件で、ジオキサン(10mL)中で1時間撹拌した。溶媒を蒸発させた後に、反応混合物をメタノール中で再溶解し、C18カートリッジ(1g)を介して濾過した。濾液を、水およびアセトニトリル(0.1%ギ酸と共に)の勾配により溶出するC18カラムの分取HPLCによってさらに精製した。純粋な画分を合わせ、乾燥して、10mgのE39を得た。
実施例E41およびE49:一般的合成手順
6−ブロモハルマン(635mg、2.43mmol)および3−(N−Boc)−アミノメチルフェニルボロン酸(732mg、2.92mmol)を、酸素を除去したジオキサン(30mL)中で合わせた。リン酸カリウム溶液(1.55g、6mLの酸素を除去した水中で7.29mmol)を、反応混合物へ添加した。反応混合物をアルゴン下で迅速に撹拌した。次いでPdCl2dppf(177.8mg、0.243mmol)を添加し、反応混合物を前加熱したオイルバスへ移し、90℃のアルゴン下で迅速に撹拌した。2時間後に、TLC分析から出発材料がすべて消費されたことが示された。反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(1:1ヘプタン/酢酸エチルから10%メタノール/酢酸エチル)上で精製して、N−Boc−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン(780mg、2.02mmol)を得て、次いでそれをジオキサン(10mL)中で溶解した。ジオキサン(50mL)中の4N HClをこの溶液へ添加し、反応混合物を室温で撹拌した。30分後に濃厚な黄色の沈殿物が形成され、次いで吸引濾過によって回収し、ジオキサンで洗浄し、真空オーブン中で乾燥して、(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン(710mg)を得た。(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン(50mg、0.17mmol)を、ジクロロメタン(4mL)およびDIPEA(91μL、0.52mmol))中で室温で懸濁した。それぞれのイソシアネートをこの混合物へ添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。沈殿物が形成され、吸引濾過によって回収して、所望される産物を得た。この手順を使用して以下の化合物を調製した。
1−エチル−3−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)尿素(E41;31mg)
4−メチル−N−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)ピペラジン−1−カルボキサミド(E49;18.9mg)
実施例E42、45〜48および56〜57:一般的合成手順
6−ブロモハルマン(100mg、0.383mmol)およびボロン酸またはエステル(0.421mmol、1.1当量)を、酸素を除去したジオキサン(5mL)中で合わせた。リン酸カリウム溶液(244mg、1mLの酸素を除去した水中で1.15mmol)を、反応混合物へ添加した。反応混合物をアルゴン下で迅速に撹拌した。最終的にPdCl2dppf(28mg、0.038mmol)を添加し、反応混合物を前加熱したオイルバスへ移し、90℃のアルゴン下で迅速に撹拌した。2時間後に、TLC分析から出発材料がすべて消費されたことが示された。各々の事例において、反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。各々の事例において、残留物をシリカ(100%ヘプタンから100%酢酸エチル)上で精製して、粗製産物を得た。各々の事例において、8:2ヘプタン/酢酸エチルからの再結晶化が必要であり、以下の純粋な産物を得た。
N,N−ジメチル−1−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン(E42;25mg);
N−(メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)メタンスルホンアミド(E45;37mg);
3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド(E46;38.3mg);
N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド(E47;17.4mg);
N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド(E48;9.3mg);
4−(メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)モルホリン(E56;25mg);
および1−メチル−6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール(E57;25mg)。
実施例E50:3−(1−エチル−9−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド
6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I2;116mg、0.42mmol)を無水DMF中で溶解し、アルゴンで通気した。NaH(22.8mg、0.55mmol)をこの溶液へ添加し、反応混合物をアルゴン雰囲気下で室温で15分間撹拌した。200μL DMF中のヨードメタン(30.2μL、0.49mmol)の溶液を1滴ずつ添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。この時の後に、反応物を酢酸エチル(100mL)で希釈した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、6−ブロモ−1−エチル−9−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(70mg)を得た。6−ブロモ−1−エチル−9−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(70mg)および(3−アミノカルボニルフェニル)ボロン酸(44.0mg、0.27mmol)を、酸素を除去したジオキサン(4mL)中で合わせた。リン酸カリウム溶液(154.2mg、0.8mLの酸素を除去した水中で0.73mmol)を、反応混合物へ添加した。反応混合物をアルゴン下で迅速に撹拌した。次いでPdCl2dppf(17.6mg、0.024mmol)を添加し、反応混合物を前加熱したオイルバスへ移し、90℃のアルゴン下で迅速に撹拌した。2時間後に、反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(100%酢酸エチルから5%メタノール/酢酸エチル)上で精製して、39mgのE50を得た。
実施例E40、E43、E44およびE52:一般的合成手順
各々の事例において、6−ブロモ−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(中間体I2;50mg、0.18mmol)およびそれぞれのボロン酸またはエステル(0.20mmol、1.1当量)を、酸素を除去したジオキサン(4mL)中で合わせた。リン酸カリウム溶液(115.7mg、0.8mLの酸素を除去した水中で0.55mmol)を、反応混合物へ添加した。反応混合物をアルゴン下で迅速に撹拌した。次いでPdCl2dppf(13.3mg、0.018mmol)を添加し、反応混合物を前加熱したオイルバスへ移し、90℃のアルゴン下で迅速に撹拌した。2時間後に、反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。各々の事例において、残留物をシリカ(100%酢酸エチルから9:1酢酸エチル/メタノール)上で精製して、以下の純粋な産物を得た。
1−エチル−6−(3−(メトキシメチル)フェニル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール(E40;27mg);
1−エチル−6−(3−((2−メトキシエトキシ)メチル)フェニル)−9H−ピリド[3,4−b]インドール(E43;33mg);
N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド(E44;15mg);
N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)アセトアミド(E52;33mg)。
実施例E51:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1,9−ジメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(E29;100mg、0.33mmol)を無水DMF中で溶解し、フラスコをアルゴンで通気した。NaH(17.2mg、0.43mmol)を添加し、反応物を室温で15分間撹拌した。次いで臭化メチル(0.38mmol)を添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。次いで反応物を200μL水の添加によってクエンチし、酢酸エチル(10mL)で希釈した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(100%ヘプタンから100%酢酸エチルから5%メタノール/酢酸エチル)上で精製した。純度を改善するために、残留物を沸騰ヘプタンから再結晶化して、51mgの産物E51を得た。
実施例E53:6−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E53の合成および精製は、5−メトキシピリジンボロン酸ピナコールエステル(111mg)および6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(41mg)を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により28.7mgのE53を得た。
実施例E54:6−(クロマン−6−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E54の合成および精製は、クロマン−6−イルボロン酸ピナコールエステル(164mg)および6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(55mg)を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により33mgのE54を得た。
実施例E55:6−(3−(フラン−2−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E55の合成および精製は、(3−(2−フリル)フェニル)ボロン酸ピナコールエステル(124mg)および6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(40mg)を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により15.8mgのE55を得た。
実施例E58:6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−カルバゾール
塩化アセチル(3.32mL、46.7mmol)を、DCM(50mL)中のo−トルイジン(5g、46.7mmol)およびピリジン(9.8mL、121.4mmol)の撹拌溶液へ0℃で徐々に添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温に温めた。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、N−アセチル−o−トルイジン(6g、86%収率)を得た。NMP(70mL)中で組み合わせたN−アセチル−o−トルイジン(4.8g、0.032mol)、1,4−ジブロモベンゼン(9.11g、0.039mol)、K2CO3(4.42g、0.032mol)、Cu粉末(2.03g、0.032mol)およびヨウ素(812mg、0.032mol)を、アルゴン雰囲気下で180℃で一晩加熱した。次いで反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(300mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(100%ヘプタンから100%酢酸エチル)上で精製して、N−(4−ブロモフェニル)−N−o−トリルアセトアミド(3.2g、33%収率)を得た。N−(4−ブロモフェニル)−N−o−トリルアセトアミド(1.13g、3.72mmol)をトルエン中で溶解した。ナトリウムメトキシド(4.5mL、26mmolのメタノール中の30%溶液)を添加し、反応物を100℃で加熱した。3時間後に、TLC分析から出発材料がすべて消費されたことが示され、反応物を室温まで冷却した。水(1mL)を添加して反応物をクエンチした後に、酢酸エチル(200mL)で希釈した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、N−(4−ブロモフェニル)−2−メチルアニリン(76mg、100%収率)を得た。N−(4−ブロモフェニル)−2−メチルアニリン(1g、3.82mmol)および2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−ボロン酸(688.0mg、4.19mmol)を、酸素を除去したジオキサン(30mL)中で合わせた。リン酸カリウム溶液(2.43g、6mLの酸素を除去した水中で11.46mmol)を、反応混合物へ添加した。反応混合物をアルゴン下で迅速に撹拌した。次いでPdCl2dppf(279.5mg、0.38mmol)を添加し、反応混合物を前加熱したオイルバスへ移し、90℃のアルゴン下で迅速に撹拌した。1時間後に、TLC分析から出発材料がすべて消費されたことが示された。反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(100%ヘプタンから9:1ヘプタン/酢酸エチル)上で精製して、N−(4−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)フェニル)−2−メチルアニリン(312mg、27%収率)を得た。N−(4−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)フェニル)−2−メチルアニリン(100mg、0.033mmol)を、トルエン(0.2mL)および酢酸(0.8mL)の混合物中で溶解した。Pd(OAc)2(7.5mg、0.33mmol)およびCs2CO3(11.7mg、0.036mmol)を添加し、反応物を100℃で2時間加熱した。この混合物をセライトを介して濾過し、追加の酢酸エチルで洗浄した。有機相を水および2回のブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(100%ヘプタンから7:3ヘプタン/酢酸エチル)上で精製して、粗製産物を得た。この残留物を冷却したヘプタン(15mL)から再結晶化して、20.5mgの産物E58(19%)を得た。
実施例E59:6−(3−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール
E59の合成および精製は、1−(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボララン−2−イル)フェニル)−1H−ピラゾール(124mg)および6−ブロモ−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(40mg)を使用して、実施例E21について記述される手順を適用して行った。反応により17.6mgのE59を得た。
実施例E60:6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール2−オキシド
6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール(実施例E3;200mg、0.61mmol)および3−クロロペルオキシ安息香酸(211mg、1.23mmol)を、クロロホルム(10mL)中で強く撹拌しながら0℃で組み合わせ、室温まで暖めた。反応混合物を室温で一晩強く撹拌した。次いで反応混合物はDCM(100mL)で希釈し、NaHCO3、水およびブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカ(残留486−015−001を除去するために9:1酢酸エチル/メタノール、続いて9:1 DCM/メタノール)上で精製して、105mgのE60を得た。
化合物は薬理学的活性について試験された。各々の試験において、各化合物は二重で10μMで試験した。各々の試験は、DNAインターカレーターのドキソルビシン(0.085μMのIC50)およびアポトーシス誘導性タンパク質キナーゼ阻害剤のスタウロスポリン(0.031μMのIC50)に加えてDMSO対照を含んでいた。次いで、DMSO対照と比較した反応のパーセントを各々の試験の二重の平均値について計算した。3つの試験の値を最終的に平均化し、標準偏差を計算した。
Jurkat細胞(10000細胞/ウェル)を、様々な濃度の化合物、ドキソルビシンまたはスタウロスポリンの存在下においてインキュベーションした。22時間後に、細胞をレザズリン(20μg/ml)により4時間インキュベーションし、蛍光を590nmで測定した。表1中で提示された結果は二重で実行した3つの独立した実験の複合物である。
化合物は、4時間および22時間後に、2μMおよび10μMでJurkat細胞のアポトーシスを誘導する能力について査定した。結果は表2中で示される。
表2
Figure 2013541566
本発明の化合物がアポトーシスを介して細胞毒性を引き起こすと確かに立証するために、本発明の5つの化合物、ドキソルビシンおよびスタウロスポリンのIC50を、カスパーゼアッセイにおいて決定し、結果を表2中で提示する。重要なことには、Alamar Blueアッセイおよびカスパーゼアッセイにおいて決定されるIC50は、大部分は重複していた。これらの観察は、Alamar Blueアッセイにおいて観察された生存能力の損失が恐らくカスパーゼ3およびカスパーゼ7の活性によって明かされたアポトーシスのためであることを示した。
他の実験において、アネキシンVの発現を使用して、本発明の化合物の細胞毒性がアポトーシスを介して達成されることを示す。Jurkat細胞を、DMSO中の10mMのストック溶液からの1.1μMのE3の存在下においてまたは段階的濃度(0.005〜10μM)のE3の存在下において22時間培養した。次いで、細胞を製造者(Millipore)の説明書に従ってフィコエリトリン標識アネキシンVで染色し、フローサイトメトリー(Guava、Millipore)によって分析してアネキシンV染色を決定した。最大のアネキシンV染色の半量は100〜200nMのE3で到達され、Alamar Blueアッセイ、カスパーゼ3/7アッセイにおいて決定されたIC50に類似する濃度であった。
E3による治療に対するヒト腫瘍細胞株のパネルの感受性および耐性を調べた。異なる腫瘍株からの細胞の最適数(通常は、接着細胞については2000〜5000の間および懸濁で増殖する細胞については10000)を、段階的用量のE3で処理した。22時間後に、Alamar Blueを製造者(Invitrogen)によって提供される説明書に従って添加した。4時間後に、ウェルの蛍光を590nmで決定した。結果から、造血系起源の腫瘍細胞株(例えばRBL−2H3(ラット好塩基球性白血病)、Daudi(バーキットリンパ腫、Bリンパ芽球)、Ramos(バーキットリンパ腫、Bリンパ芽球)、U937(単球リンパ腫)、Raji(バーキットリンパ腫、Bリンパ芽球)、THP−1(急性単球性白血病)、ARH−77(プラズマ細胞性白血病))は、他の細胞株よりも平均して感受性の高いようであることが示された。結果は、本発明の化合物が造血系起源の癌に対して特に効果的であることを示す。
本発明に記載の1シリーズの化合物を、インビトロの重合アッセイ(Cytoskeleton、Denver、CO)において評価した。本発明に記載の細胞毒性化合物はチューブリン重合を阻害することが見出された。結果は、E3がチューブリン重合の阻害を介してアポトーシスを誘導するという概念を支持する。次いで、本発明に記載の最も活性のある化合物の力価を、チューブリン重合アッセイにおいて査定した。化合物の用量範囲(9nM〜20μMの間の)を試験し、重合の準線形位相の間(1200秒)に得られた値(重合度)からIC50を決定した。E3、E35、E44およびコンブレタスタチンについてのIC50は、それぞれ0.2、0.042、0.42および0.41μMであった。
本発明に記載の化合物のシリーズおよびC14のビンクリスチンおよびコルヒチンは、精製チューブリンに対する3H標識コルヒチンの結合を阻害する能力について試験された。簡潔には、限定量のトリチウム標識コルヒチンおよび段階的用量の試験化合物を、精製ブタチューブリンに添加した。インキュベーション期間後に、チューブリンに関連する放射能を、シンチレーション近接アッセイを使用して決定した。細胞毒性化合物E3、E35およびE44はチューブリンに対するコルヒチンの結合を阻害したが、不活性化合物C14はコルヒチン結合を阻害しないことが見出された(図1、2、3、4、5、6)。これらの結果は、活性化合物がコルヒチン結合部位との相互作用を介してチューブリン重合を阻害することを立証する。これらの結果は、これらの化合物がチューブリン重合の阻害剤であるというさらなる証明である。これらの化合物がコルヒチン結合部位と相互作用することを示すことによって、これらはビンカアルカロイドタイプおよびタキサンタイプのチューブリン阻害剤とは区別される。結果は、ビンカアルカロイドタイプおよびタキサンタイプのチューブリン阻害剤がチューブリンの異なる態様に対して結合し、恐らく異なる機構によってチューブリン重合に影響を与えるので、これらと組み合わせて本発明の化合物を使用できることも示す。結果は、他のチューブリン阻害剤(ビンカアルカロイドタイプおよびタキサンタイプのチューブリン阻害剤等)に対して抵抗性または非応答性の患者においてでさえ、本発明の化合物を使用できることも示す。
癌モデルにおける本発明に記載のE3および他の化合物のインビボの効能の決定に向けた第1の工程は、最大耐容用量(動物の死、主要な臨床的徴候、または体重の20%を超える損失を引き起こさない最高用量)まで化合物の静脈注射を可能にする好適な配合を定義することであった。水中の5%のクレモフォール(登録商標)(ポリエトキシル化ヒマシ油)および5%のエタノールから作製する混合物は、最大3.3mg/mlまでのE3の可溶化を可能にするマトリックスを構成することが見出された。次いで、この配合を後続する動物研究(癌モデルにおける最大耐容用量、薬物動態および効能)のために使用した。この配合はE35およびE44に適切であることも見出された。
E3およびE35の薬物動態を調べた。15mg/kgのE3を静脈注射したマウスから、0、1、5、10、20、30、60、120および480分間後に採血した。血漿サンプルの分析から、注射の1分間後に濃度は60μg/mlに到達したことが示された。濃度は20分間にわたって8μg/mlまで迅速に低下し、次いで8時間まで比較的安定したままであり、この時間ポイントで濃度はまだ3μg/mlであった。E3のPKプロファイルから、化合物に対するマウスの曝露は数時間は上昇したまま(3〜10μg/ml)であることが示された。E3のインビトロの特徴評価から、かかる濃度が薬理学的活性をもたらすだろうことが示される。E35については、30mg/kgのE3を静脈注射したマウスから、0、1、5、10、20、30、60、120および480分間後に採血した。血漿サンプルの分析から、濃度が注射の1分間後に>200μg/mlに到達したことが示された。次いで濃度は研究の8時間にわたって着実に減少した。注射後の最初の4時間の間に、E3およびE35の血中循環濃度は概して類似していることが見出された。E35は、4時間後にE3よりも実質的に低い血中循環濃度であった。
本発明の化合物をヒト腫瘍異種移植マウスモデルにおいて評価した。ヌードマウスに腫瘍細胞(黒色腫A2058、結腸癌HCT116、繊維肉腫HT1080および急性骨髄性白血病MV114)を皮下移植し、腫瘍が約100〜150mm3の体積に到達した時に処理を開始した。腫瘍体積が1000〜1500m3に到達するまでまたは最大60日まで、経時的に腫瘍増殖を追跡した。動物にE3を週に一度3回投与した(qwk×3)またはしない場合に、腫瘍がどのように経時的に発達したかの例を、図7中で提示する。E3による処理が腫瘍増殖を遅延させたことが観察された。表3は、試験された4つの腫瘍モデルにおけるE3の治療法上の活性の要約を提示する。腫瘍モデルに依存して、E3が平均生存時間を22〜91%増加させたことを示す。
表3
Figure 2013541566
1被験体の死または定義された腫瘍体積のいずれかとして定義された研究エンドポイントに到達する日数の中央数。

Claims (15)

  1. 一般式(I)
    Figure 2013541566
    (I)
    [式中、
    AはCH、NまたはNOであり、
    Yは、H、メチル、エチルまたは最大4の炭素原子を備えた直線状もしくは分岐状の低級アルキル、−CH2−O−C(=O)NH(低級アルキル)または−CH2O−PO32であり、
    1は、
    1.ハロ、
    2.C1−C6アルキル、
    3.C1−C6ハロアルキル、
    4.C1−C6アルコキシ、(C1−C4アルキレン)OR3
    5.C1−C6ハロアルコキシ、
    6.NHR3、(C1−C4アルキレン)NHR3、(C1−C4アルキレン)NR34
    7.NHC(O)R3、(C1−C4アルキレン)NHC(O)(C1−C6アルキル)、
    8.C(O)NR34、(C1−C4アルキレン)C(O)NR34
    9.C(O)R3、(C1−C4アルキレン)C(O)R3
    10.C(O)O(C1−C6アルキル)、(C1−C4アルキレン)C(O)O(C1−C6アルキル)、
    11.OC(O)(C1−C6アルキル)、(C1−C4アルキレン)OC(O)(C1−C6アルキル)、
    12.OH(C1−C4アルキレン)OH、
    13.CN(C1−C4アルキレン)CN、
    14.窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択される任意で置換されたアリールまたはヘテロアリール、
    15.窒素含有化合物、酸素含有化合物ならびに窒素および酸素含有化合物から選択される任意で置換された非芳香族ヘテロ環基、
    16.NHC(O)NR34、(C1−C4アルキレン)NHC(O)NR34
    17.O(C1−C4アルキレン)OR3、(C1−C4アルキレン)O(C1−C4アルキレン)OR3
    18.NHS(O2)R3、(C1−C4アルキレン)NHS(O2)R3
    19.S(O2)NH2、S(O2)NHR3、S(O2)NR34
    20.S(O2)NH(C1−C4アルキレン)OH、S(O2)NH(C1−C4アルキレン)OR3
    21.C(O)NH(C1−C4アルキレン)OH、C(O)NH(C1−C4アルキレン)OR3
    (式中、各R3および各R4は独立してHまたはC1−C6アルキルである)
    から独立して選択される最大4の置換基によって任意で置換される窒素含有化合物および酸素含有化合物から選択される、アリールまたはヘテロアリールであり;
    2は、FまたはClにより任意で置換された直線状または分岐状C1−C6アルキルである]
    の化合物;
    またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒化合和物であるが;
    ただし
    1がフェニル基であるならば、それは4位で置換基1〜12または14〜21のいずれかによって置換されず、
    1がフェニル基であるならば、それは2位で置換基2〜21のいずれかによって置換されず、
    1がアリールであるならば、それはナフタレニル基、アントラセニルまたはフェナントレニル基ではなく、
    1が窒素含有化合物から選択されるヘテロアリールであるならば、それはピリミジニルまたはピリダジニル基ではない、
    化合物。
  2. 2がFまたはClにより任意で置換された直線状または分岐状C1−C4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. Aが窒素(N)である、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の化合物。
  4. 1が、フェニル、ピリジル、ベンゾピリジル、ピロリル、テトラゾリル、インドリル、インドリニル、フラニル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾピラニルおよびベンゾジオキソリルであり、任意で上記のように置換され、任意でそのいずれかが置換される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 1が、非置換であるか、3位で置換基を有するか、3位および5位で2つの置換基を有するか、または3−ピリジル、2,3−ベンゾフラン−5−イル、5位置換フラン−2−イル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソ−5−イルおよび1H−インドール−5−イルから選択される、フェニル基であり、置換されたフェニル基、フラニル基またはピリジル基において、他の置換基も存在し得る、請求項4に記載の化合物。
  6. 1が、非置換であるか、または
    − ハロ、
    − C1−C4アルキル、
    − C1−C4ハロアルキル、
    − C1−C4アルコキシ、(C1−C2アルキレン)OR3
    − C1−C4ハロアルコキシ、
    − NHR5、(C1−C2アルキレン)NHR5、(C1−C2アルキレン)NR56
    − NHC(O)R5、(C1−C2アルキレン)NHC(O)(C1−C4アルキル)、
    − C(O)NR56、(C1−C2アルキレン)C(O)NR56
    − C(O)R5;(C1−C2アルキレン)C(O)R5
    − C(O)O(C1−C4アルキル)、(C1−C2アルキレン)C(O)O(C1−C4アルキル)、
    − OC(O)(C1−C4アルキル)、(C1−C2アルキレン)OC(O)(C1−C4アルキル)、
    − CN、(C1−C2アルキレン)CN、または
    − 窒素含有化合物および酸素含有化合物から任意で選択される置換されたアリールまたはヘテロアリール、
    − 窒素含有化合物、酸素含有化合物ならびに窒素および酸素含有化合物から任意で選択される置換された非芳香族ヘテロ環基、
    − NHC(O)NR56、(C1−C2アルキレン)NHC(O)NR56
    − O(C1−C2アルキレン)OR5、(C1−C2アルキレン)O(C1−C2アルキレン)OR5
    − NHS(O2)R5、(C1−C2アルキレン)NHS(O2)R5
    − S(O2)NH2、S(O2)NHR5、S(O2)NR56
    − S(O2)NH(C1−C2アルキレン)OH、S(O2)NH(C1−C2アルキレン)OR5
    − C(O)NH(C1−C2アルキレン)OH、C(O)NH(C1−C2アルキレン)OR3
    (式中、各R5および各R6は独立してHまたはC1−C4アルキルである)
    から選択される1〜4の置換基を有し、
    上記のR1に好適な置換基のいずれかが、1つまたは複数のクロロ置換基またはフルオロ置換基により置換され得る、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 6−フェニル−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−クロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(5−エトキシ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3,5−ジメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(アミノメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(アセトアミドメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−アセチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−メトキシカルボニルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3,5−ビス(アセトキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−ヒドロキシフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−ヒドロキシメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(1−ヒドロキシエチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3,5−ビス(ヒドロキシメチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(4−シアノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−シアノメチルフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(ピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(1H−インドール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(((2H−テトラゾール−5−イル)メチル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(5−メチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(5−ホルミルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(5−ヒドロキシメチルフラン−2−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−アミノフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−ホルムアミドフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−アミノカルボニルフェニル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−トリフルオロメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−プロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−イソプロピル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(メトキシメチル)フェニル)−1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    1−エチル−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)尿素;
    N,N−ジメチル−1−(3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンアミン;
    6−(3−((2−メトキシエトキシ)メチル)フェニル)1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    N−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)メタンスルホンアミド;
    3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド;
    N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンゼンスルホンアミド;
    N−(2−ヒドロキシエチル)−3−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド;
    4−メチル−N−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)ピペラジン−1−カルボキサミド;
    3−(1−エチル−9−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンズアミド;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1,9−ジメチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    N−(3−(1−エチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)フェニル)アセトアミド;
    6−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(クロマン−6−イル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3−(フラン−2−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    4−(1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール−6−イル)ベンジル)モルホリン;
    6−(3−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)−1−メチル9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル)−1−メチル−9H−カルバゾール;
    6−(3−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール;
    6−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−9H−ピリド[3,4−b]インドール2−オキシド;
    およびその薬学的に許容される塩または溶媒和物
    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  8. 医薬品または医薬品の合成における中間体としての使用のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 増殖性障害または寄生生物性疾患の治療または防止のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. チューブリン重合の修飾のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  11. 癌性疾患または寄生生物性疾患の治療または防止における使用のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 薬学的または獣医学的に許容可能なキャリアーと共に請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物を含む、医薬用組成物または動物用組成物。
  13. 増殖性障害または寄生生物性疾患の治療における、同時、個別、または連続の使用のための組み合わせ調製物として、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物および1つまたは複数の追加の治療的薬剤を含む産物。
  14. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の調製物のためのプロセスであり、化学式
    Figure 2013541566
    (式中、AはCHまたはNであり、YはH、メチルまたはエチルであり、R2は一般式(I)のために定義された通りであり、Xは離脱基である)
    の化合物を;
    化学式
    1−B(OH)2または対応するエステル
    (式中、R1は一般式(I)のために定義された通りである)
    の化合物と、
    反応させることを含むプロセス。
  15. そのように得られた産物をさらに反応させて一般式(I)の化合物を形成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の調製のためのプロセス。
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