JP2013540637A - 1つまたは複数の回転可能にステアリングされるホイール車軸のステアリングのために意図された被牽引車両のステアリング機構 - Google Patents

1つまたは複数の回転可能にステアリングされるホイール車軸のステアリングのために意図された被牽引車両のステアリング機構 Download PDF

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Abstract

【課題】
既知のステアリング機構の短所およびそれ以外の任意の短所に対する解決策を提供すること。
【解決手段】
被牽引車両が1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸をステアリングするためのステアリング機構であって、旋回ベアリングと、垂直シャフトの周囲にフィットし回転可能であるロッカと、垂直シャフトのいずれの側にもロッカに接続されている端部を有し、旋回ベアリングの周囲にフィットして旋回ベアリングのターンをロッカに伝達するケーブルと、ケーブルのそれぞれの端部にあり、被牽引車両に結合可能である固定滑車、およびロッカの上にある可動滑車を備えている滑車装置とを少なくとも備えているステアリング機構。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被牽引車両が、曲がるときに被牽引車両と牽引車両またはトラクタ・ユニットとの間での相互の曲がり動作によって、ターン可能な1つまたは複数のステアリングされる車軸をステアリングするためのステアリング機構に関する。
現況技術によると、被牽引車両におけるターン可能な車軸をステアリングするためのステアリング機構は、既に多くが存在している。
より詳しくは、既知のステアリング機構では、第1の旋回ベアリングまたはケーブル束が、被牽引車両に対するトラクタ・ユニットのターンすなわち曲がる動きに従って全体的にターンされ、1つまたは複数のステアリング可能な車軸を直接的にステアリングする第2のケーブル束または旋回ベアリングのターンに転換される。
上述したターンの伝達および変換のために、第1および第2の旋回ベアリングまたはケーブル束を相互に結合する1つまたは複数のケーブルまたはロッドが用いられることが多い。
従って、ステアリングされる車軸をステアリングするのに要求される力は、曲がるときに、トラクタ・ユニットと被牽引車両との間の相対的な曲がる動作によって生成され、従来型のセミトレーラでは、この力は実際には約10トンに制限される。
この短所は、限定された数のステアリングされる車軸だけがステアリング可能であるということであり、つまり、積載能力が高く従って多数の車軸を有している被牽引車両の場合に、限定された数の車軸だけがステアリング可能であり、他方で、それ以外の車軸は必然的に固定されたすなわち固定式の車軸であるということである。
既知の被牽引車両は、知られているように、多数の短所に対処しなければならない。
既知の短所としては、中でも、曲がるときに、タイヤが捻れ、横側が道路表面の上に擦れることであり、特に、制御されていない固定車軸上のタイヤがそうである。
結果的に、タイヤは比較的早く摩耗し、タイヤの寿命は最大でも5万キロメートルから10万キロメートルに限定される。
タイヤの摩耗は、もちろん、タイヤからの繊細なゴムのダストを生じさせ、それによって環境が損なわれる。更に、これにより、摩耗したタイヤの膨大な山のような量の廃棄物が生じ、これに対する適切な廃棄物処理やリサイクルは存在していない。
タイヤの捻れや擦れのために、車軸上で軸方向の大きな力が横方向に生じ、それにより、ベアリングや車軸セットにおける温度が上昇し、これらの構成要素におけるグリースがより早く古びてしまい、従って、これらの構成要素を一定の時点で検査し整備しなければならなくなる。
捻れや擦れは、転がり抵抗を増加させ、それにより、トラクタ・ユニットは、曲がる際により大きな力で被牽引車両を引かなくてはならず、これは、更に、トラクタ・ユニットのより多くの燃料消費とタイヤのより多くの摩耗とを意味する。
捻れおよび擦れという現象は、また、曲がる際に軽度ではない音の発生につながる。
従来型の被牽引車両の更に重大な短所は、死角という短所である。曲がるとき、被牽引車両は最大で1.5メートルも内側または外側に逸脱するということが実際に知られており、そのようなことが多いのであるが、特にトラクタ・ユニットの運転者が状況をよく見ることができないようなときには、被牽引車両の旋回半径の内部に存在する人や物に相当な危害を与えうるのである。
捻れや擦れをいくらか制限するために、従来型の被牽引車両では、車軸は、少なくとも運転方向から見て、相互に比較的近接して配置される。しかし、これにより、車軸上での重量の理想的ではない配分と、急にブレーキをかけたときに転倒する危険性とが生じる。
より大きな負荷能力と多数のステアリングされる車軸とを有する被牽引車両では、被牽引車両のトン数に従って、テイラーメイドで作られる特別で高価な構成が用いられるのが一般的である。
既知のステアリング機構の別の短所は、多くの場合にその寸法が非常に大きく、また、比較的重く、そのため、運ぶことが可能な有用な負荷が減らされ、従って、被牽引車両上にステアリング機構を構築することが時に問題となることである。
被牽引車両に対するトラクタ・ユニットのターンの動きが1つまたは複数のロッドによって伝達される既知のステアリング機構においては、更なる短所が存在する。
そのような場合には、被牽引車両に対してトラクタ・ユニットがターンすることができる角度は、この1つまたは複数のロッドによって制限される。この理由は、例えば、この1つまたは複数のロッドは、リンクを経由してステアリング旋回ベアリングに至る機械的機構(mechanics)における内部的な制約によってまさに制限されるからである。
このような場合の別の短所として、トラクタ・ユニットと被牽引車両との間の角度が、もちろん意図しているのではないが、90度に達すると直ちに、ステアリングされる1つまたは複数の車軸に対して、1つまたは複数のロッドが逆の効果を及ぼすことである。
その理由は、1つまたは複数のロッドの角度変位は、トラクタ・ユニットと被牽引車両との間の角度が上述の90度に達するまで増加するということである。その後は、1つまたは複数のロッドの角度変位は、可能な限り、被牽引車両に対してトラクタ・ユニットが更にどのようにターンを生じても、再び減少する。
既知のステアリング機構の更なる短所は、既知のステアリングが、調整可能な長さを有する拡張可能なシャーシを有するセミトレーラなどの被牽引車両では用いることができない点である。というのは、被牽引車両をトラクタ・ユニットに結合している前方旋回ベアリングと拡張可能な部分の車軸との間の距離が変えられるからである。そのような場合、ステアリングされる車軸は、どうしてもあきらめざるを得ない。
本発明の目的は、上述した短所およびそれ以外の任意の短所に対する解決策を提供することである。
この目的のため、本発明は、被牽引車両の1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸をステアリングするための被牽引車両のステアリング機構に関し、このステアリング機構は、
相互に対してターンされうる第1の旋回ベアリング部分と第2の旋回ベアリング部分とを備えており、第1の旋回ベアリング部分は被牽引車両に結合可能であり、第2の旋回ベアリング部分はトラクタ・ユニットに結合可能である、旋回ベアリングと、
被牽引車両に結合可能なロッカとサポートとから構成され、上述した車軸をステアリングする制御手段であって、サポートは、ロッカがその周囲を回転可能な垂直シャフトを少なくとも含む、制御手段と、
第1の端部がロッカの第1の側に接続され、第2の端部がロッカの第2の側に接続されているケーブルであって、制御手段の垂直軸はロッカの第1の側と第2の側との間に配置され、ケーブルの中間部分は、第2の旋回ベアリング部の回転をロッカの回転に伝達するように、第2のベアリング部の周囲に配置されている、ケーブルと、
2つ以上の滑車から構成されケーブルのそれぞれの端部に位置する滑車装置であって、それぞれの滑車装置の少なくとも1つの、以後は固定滑車と称される滑車は被牽引車両に結合可能であり、それぞれの滑車装置の少なくとも1つの、以後は可動滑車と称される滑車はロッカの上に位置し、このケーブルのそれぞれの端部と中間部分との間にあるケーブルの部分は関係する滑車装置の滑車を介して導かれる、滑車装置とを少なくとも備えている。
本発明によるこのようなステアリング機構の第1の大きな長所は、旋回ベアリングの動きを2つの滑車装置を介して導かれる制御手段のロッカに伝達するケーブルから構成されていて、そのような滑車装置を介して導かれないケーブルによる旋回ベアリングからロッカへの力の伝達と比較すると、ロッカとそれに結合された車軸とをターンさせるために旋回ベアリングに要求される力が、はるかに小さくてすむことである。本発明によるステアリング機構を用いると、旋回ベアリングにおいて利用可能な同じ最大の力で、滑車装置が用いられていない既知のステアリング機構と比較すると、車軸をターンさせるために、はるかに大きな力を生じさせることができる。これは、この利用可能な最大の力に対して、特別の力の源がなくても、曲がるときのトラクタ・ユニットと被牽引車両との間での相対的な運動によって得られるよりも、より多数のステアリングされる車軸を同時にステアリングすることができることを意味する。
そのような構成を用いると、例えば、40トン以上の力を伝達可能である。
多数の車軸を同時にステアリング可能であるから、タイヤ上での捻れおよび擦れも、そして、これに関係して上述したすべての短所も、減少する。
従って、例えば、タイヤの摩耗が実質的に減少し、被牽引車両とトラクタ・ユニットとの両方についてタイヤの寿命が実質的に増大する。テストによると、トラクタ・ユニットのタイヤは50万キロメートルまで長持ちすることが示されている。
摩耗が少ないということは、微細なダストが少なくなり、燃料の消費が少なくなり、二酸化炭素の排出も少なくなり、摩耗したタイヤの廃棄物の山も小さくなり、雑音が小さくなり、メンテナンスも少なくてすむ、ということを意味する。
ステアリングされる車軸の数がより多くなる結果として、死角をより小さくすることが実現可能となるが、これは、被牽引車両がトラクタ・ユニットの軌跡においてよりよくステアリングされることが可能であるからであり、これによって、安全性が向上する。
更に、車軸を、駆動方向において、相互により離間して取り付けることが可能になるため、重量の配分が改善され、急なブレーキのときでも転倒する危険性がより小さくなる。
より多くのまたはより少ない滑車を有する滑車装置を用いて本発明によるステアリング機構を構築することによって、旋回ベアリングに適用される力とロッカにかかる力との間の比率を、比較的容易に変更するまたは最適化することが可能である。
本発明によるステアリング機構の別の長所は、トラクタ・ユニットと被牽引車両との間の角度変位がもはや制限を受けないという点で構成され、原理的には、トラクタ・ユニットは、被牽引車両に対してはるかに大きな角度までの移動が可能である。
本発明によるステアリング機構の別の大きな長所は、被牽引車両のための既知のステアリング機構と比較して、限られた寸法で、かつ、より小さな重量で、構築可能であるということである。
この目的のために、本発明による構築ユニットは、単純な方法で構築されることが好ましく、それによって、ケーブルのそれぞれの端部の滑車装置は1つの可動滑車と1つの固定滑車とだけで構成され、また、固定滑車は旋回ベアリングのいずれの側にもあり、ロッカ上の稼働滑車は関係するケーブルの端部とロッカの垂直軸との間にあり、そして、ケーブルは、ある1つの端部から固定滑車を介してその端部に、そして、その端部の可動滑車の周囲を回って旋回ベアリングに至るように導かれる。
このようにして、本発明によるステアリング機構の非常にコンパクトな実施形態が得られ、既知のステアリング機構ではステアリングできなかった重い負荷を有する車軸を駆動するために、そのようなコンパクトなステアリング機構を用いて、大きな力を生じさせることもできる。
好ましくは、このステアリング機構は、被牽引車両の下に全体として適合させることが可能なビルトオンもしくはビルトイン・カセットとして、または、モジュールとして構築され、この目的のために、滑車装置に加えて、少なくとも旋回ベアリングと制御手段とが中に配置されているハウジングを有する。
このようなカセットは、長さが6メートルから28メートルでありトン数が10から60トンまでのあらゆるタイプの被牽引車両、30メートルまでの伸張可能な被牽引車両、更には、ローネックな建造物や、セミトレーラやトレーラの両方に、など、広く、多機能的に用いることが可能である。
被牽引車両が多数のステアリングされる車軸を有する場合には、このステアリング機構は、好ましくは、曲がるときに、ステアリングされる車軸のホイールの幾何学的な軸が1点でまたはほぼ1点で相互に交差するように、ステアリングされる車軸がステアリングされるように設計されるのが好ましい。
このようにして、ステアリングされる車軸はトラクタ・ユニットの軌跡をうまく辿り、その際に、道路上でのタイヤの捻れや擦れがより少なく、死角もより小さくなる。
本発明の特性をよりよく示すため、いかなる制限的な性質も有していない例として、本発明によるステアリング機構のいくつかの好ましい実施形態を、次の添付の図面を参照して、以下で説明する。
異なる複数の状態における本発明によるステアリング機構の第1の可能な実施形態を示す平面図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有している。 異なる複数の状態における本発明によるステアリング機構の第1の可能な実施形態を示す平面図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有している。 異なる複数の状態における本発明によるステアリング機構の第1の可能な実施形態を示す平面図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有している。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ステアリング機構は、2つの車軸を反対の方向にステアリングするために、順方向の結合機構と逆方向の機構とを有している。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ステアリング機構は、2つの車軸を反対の方向にステアリングするために、順方向の結合機構と逆方向の機構とを有している。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ステアリング機構は、2つの車軸を反対の方向にステアリングするために、順方向の結合機構と逆方向の機構とを有している。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有しているが、今回は、液圧結合手段を備えている。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有しているが、今回は、液圧結合手段を備えている。 図1から図3と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。ステアリング機構は、1つの車軸をステアリングするための順方向の結合機構を有しているが、今回は、液圧結合手段を備えている。 図7から図9と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。それぞれが液圧結合手段を備えているが、今回は、1つの車軸の逆方向のステアリングのための逆方向の機構という形態で構築されている。 図7から図9と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。それぞれが液圧結合手段を備えているが、今回は、1つの車軸の逆方向のステアリングのための逆方向の機構という形態で構築されている。 図7から図9と同じように、複数の異なる状態における本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示す図である。それぞれが液圧結合手段を備えているが、今回は、1つの車軸の逆方向のステアリングのための逆方向の機構という形態で構築されている。 図4から図6の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、逆方向の機構が、2つのロッカの間のギアホイール・トランスミッションによって形成されている。 図4から図6の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、逆方向の機構が、2つのロッカの間のギアホイール・トランスミッションによって形成されている。 図4から図6の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、逆方向の機構が、2つのロッカの間のギアホイール・トランスミッションによって形成されている。 図13から図15の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ただし、逆方向の機構が、異なる態様で構築されている。 図13から図15の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ただし、逆方向の機構が、異なる態様で構築されている。 図13から図15の実施形態と同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。ただし、逆方向の機構が、異なる態様で構築されている。 同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、4つの車軸がステアリングされ、その中の2つは直接的に、残りの2つは間接的に、ステアリングされている。 同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、4つの車軸がステアリングされ、その中の2つは直接的に、残りの2つは間接的に、ステアリングされている。 同じように、本発明によるステアリング機構の異なる実施形態を示す図である。今回は、4つの車軸がステアリングされ、その中の2つは直接的に、残りの2つは間接的に、ステアリングされている。 ステアリングされる車軸を多数有する被牽引車両の車軸の好適なステアリング方法を示す図である。 本発明によるステアリング機構のより現実的に開発した実施形態の全体図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。 本発明によるステアリング機構の可能な異なる応用例を示す図である。
図1から3に示されている本発明によるステアリング機構1は、この場合、セミトレーラやトレーラなどの被牽引車両3の1つのターン可能なステアリングされる車軸2をステアリングすることを意図されており、被牽引車両3は、トラクタ・ユニット4によって牽引される。
ステアリング機構1は、第1にそして何よりもまず、相互に対してターン可能な第1の旋回ベアリング部分6と第2の旋回ベアリング部分7とを備えた旋回ベアリング5を含む。
第1の旋回ベアリング部分6は被牽引車両3に結合されることが可能であり、第2の旋回ベアリング部分7はトラクタ・ユニット4に結合されることが可能である。
旋回ベアリング部分6および7は、この場合、被牽引車両3とトラクタ・ユニット4とのそれぞれに実際に固定されている。
典型的には、第1の旋回ベアリング部分6は被牽引車両3に付着(affix)されるのであるが、これは、典型的にはキングピンの形態での被牽引車両3への結合部分のように、被牽引車両3をトラクタ・ユニット4に結合している結合部分の周囲に同心円的になっている。
更に、本発明によるステアリング機構1は、上述した車軸2をステアリングするための制御手段8を含む。
この制御手段8は、被牽引車両3に結合されることが可能なあるタイプのロッカ9とサポート10とから構成されている。
このサポート10は、その周囲にロッカが固定されていて回転されることが可能な垂直シャフト10を少なくとも有する。
この垂直シャフト10は、例えば、被牽引車両3の上に直接に取り付けるもしくは溶接することが可能であるし、または、例えば、取り付けプレートもしくはハウジングの上に配置した上で、それを被牽引車両3に結合することも可能である。
目的は、被牽引車両3に対するトラクタ・ユニット4のターンが、そして、第1の旋回ベアリング部分6に対する第2の旋回ベアリング部分7の回転に対応するこのターンが、ロッカ9を介して車軸2のターンを制御するために、このロッカ9に伝達されることである。
この目的のために、ケーブル11は、その第1の端部12がロッカ9の第1の側13に接続され、その第2の端部14がロッカ9の第2の側15に接続されている。
これにより、制御手段8の垂直シャフト10は、ロッカ9の上述した第1の側13と第2の側15との間に位置することになる。
更に、ケーブル11の中間部分16は、第2の旋回ベアリング部分7の回転をロッカ9の回転に伝達するために、第2の旋回ベアリング部分7の周囲に付着されている。
ケーブル11は、例えば、第2の旋回ベアリング部分7の円周の周囲にある円形ケーブル・ダクトに付着させることができ、また、例えば、ケーブル・ダクトにおいてケーブル11がスライドすることを回避するために、クランプ手段を用いて、このケーブルにおいてある位置にクランプすることが可能である。ただし、これは、本発明において必須ではない。
本発明にとってより重要なのは、ケーブル11のそれぞれの端部12および14において、それぞれ滑車装置17および18という滑車装置が存在することである。
この場合では、それぞれの滑車装置17および18は、1対の滑車から、より特定すると、第1の滑車19と第2の滑車20とから、構成されている。
それぞれの滑車対の第1の滑車19は、被牽引車両3に固定的に取り付けられた垂直シャフトの周囲に、回転可能な態様で配置されている。
これ以降は、これらの滑車19は、固定滑車19と称する。
固定滑車19は、旋回ベアリング5のいずれの側にも配置される。
それぞれの対の第2の滑車20は、ロッカ9に、より特定すると、ケーブル11のそれぞれの側12および14、ならびに滑車20が所属するそれぞれの滑車装置17または18に従った、ロッカ9のそれぞれの側13または14に、回転可能な態様で取り付けられている。
これ以降は、これらの滑車20は、可動滑車20と称する。
これらの可動滑車20は、更に、ケーブル11の関係する端部12または14とロッカ9の垂直シャフト10との間のロッカ9の上に配置される。
ケーブル11のそれぞれの端部12および14と中間部分16との間のケーブル11の部分21は、対応する滑車装置である滑車装置17および18それぞれの滑車19および20を介して導かれる。
より特定すると、ケーブル11の部分21は、端部12または端部14それぞれから、端部12または14それぞれの固定滑車19を介し、次に、端部12または14それぞれの可動滑車20を回り、旋回ベアリング5まで導かれる。
本発明の別の重要な態様は、ロッカ9のターンを、この場合は1つの車軸2である1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸2のターンに伝達するための結合手段22を有するステアリング機構1から構成される。
ここで論じられている発明によるステアリング機構1の実施形態では、図1から図3に示されているように、上述の結合手段22は、1対のケーブル23またはチェーンによって、制御手段8からターン可能なステアリングされる車軸2までの直接的な機械的結合で構成されている。ここで、1対のケーブル23またはチェーンは、それぞれが、一端24においてロッカに固定され、他端25は関係するターン可能なステアリングされる車軸2に固定されている。
ケーブルまたはチェーン23の代わりに、1つまたは複数のロッドまたは類似物をちょうど同じように用いることができる。
本発明によるステアリング機構1の重要な長所は、滑車装置17および18の使用から生じるのであるが、この場合には、以下のように理解することが可能である。
滑車装置17を別個に考察し、更に、例えば車軸2がそのようなターンに対する抵抗Fを生じるため、ロッカ9をターンさせるためにはロッカ9の側12において何らかの力Fが要求されると想定すると、ロッカ9をターンさせるために必要とされる旋回ベアリング5によって供給される駆動力は、ロッカ9のレベルにおいて必要とされる力Fの半分F/2だけである。
結局、ロッカ9は、滑車19および20を相互により近づけることによって、固定滑車19の方向にターンさせることができるだけであり、これにより、ロッカ9において克服されるべき抵抗Fは、ケーブルの2つの部分、すなわち、ケーブル11の端部12と滑車19との間の部分と、ケーブル11の滑車19と滑車20との間の部分とで分割されるため、ロッカのレベルで抵抗Fの全部の力を克服するためには、抵抗の力の半分F/2に等しい張力をケーブルのこれらの部分において生じさせれば十分である。
このような張力は、実際、抵抗の力の半分F/2に等しい牽引力を、旋回ベアリング5を用いて中間部分16において生じさせることによって、得ることができる。
要するに、車軸2における大きな抵抗を克服するには、旋回ベアリング5において小さな力を生じさせるだけで十分なのである。
本発明によるステアリング機構1の大きな長所は、これから直ちに明らかになる。すなわち、重い負荷を有しているステアリング車軸2にとって、または、多数のステアリングされる車軸を同時にステアリングするために、本発明は非常に適している。
更に、ステアリング機構1は、同じ重さの負荷を有する車軸2をステアリングしなければならない既知のステアリング機構と比較すると明らかに、非常にコンパクトに構築することが可能である。
図1から図3に示されている実施形態では、結合手段22は、順方向の結合機構の形態で構築されており、ロッカ9がある特定の方向にターンすると、このロッカ9に結合されたターン可能なステアリングされる車軸2は同じ方向にターンすることになる。
この目的のために、ロッカ9の側13および側15それぞれにおけるケーブル23は、相互に平行にまたは実質的に平行になるように、車軸2の対応する側に結合される。
図2には、トラクタ・ユニット4が右手へターンするために被牽引車両3に対してターンすると、ロッカ9と車軸2とは、同じ方向にターンすることが図解されている。
図3には、トラクタ・ユニット4と被牽引車両3とが、左手にターンするために、相互に対してターンされると、それによってやはりロッカ9と車軸2とが同じ方向にターンする様子が示されている。
図1から3に類似して、図4から6は、本発明によるステアリング機構1の異なる実施形態を示している。
この実施形態では、制御手段8と旋回ベアリング5とが、同一に構築されている。
異なっているのは、被牽引車両3が2つのターン可能なステアリングされる車軸2を有しており、ロッカ9とこれらの車軸2との間の結合手段22が異なるように構築されているという点である。
ここで、前方車軸2は、図1から3の実施形態とちょうど同じように、順方向の結合機構によるロッカに結合されており、ここでは平行なケーブル23が、それをステアリングするために、前方車軸2のいずれの側にも提供されている。
前の場合とちょうど同じように、ある特定の方向へのロッカ9のターンは、前方車軸2の同じ方向へのターンを結果的に生じさせるが、その様子は、それぞれ右手へのターンする場合と左手へのターンをする場合とが、図5および6に図解されている。
他方で、一番後の車軸2とロッカ9との間の結合手段22は逆方向の機構26を有しており、ロッカ9がある特定の方向にターンすると、一番後の車軸2は、ロッカ9の上述したターン方向とは反対の方向にターンする。
この場合の上述した逆方向の機構26は、ロッカ9の背後のある距離の地点において相互に平行になるように位置決めされた少なくとも2つのターン可能なケーブル束27を含む。
更に、一番後の車軸2は、ケーブル23によってロッカ9に結合され、それにより、今回は、これらのケーブル23は、ケーブル23が相互に交差するようにケーブル束27の周囲に導かれる。
このために、ケーブル束27は、好ましくは、1対のケーブル23を組み入れるための二重ケーブル・ダクトを有する。
これにより、それぞれのケーブル23は、ロッカ9の側12または14の一方から出発し、被牽引車両3の対応する側における第1のケーブル束27に至り、その後は、ケーブル23は、このケーブル束27の周囲を部分的に導かれ、斜め方向に上昇してロッカ9の方に少し戻り、そこから他方のケーブル束27の周囲を導かれて、一番後の車軸2の、被牽引車両3の上述した対応する側とは反対の側にある部分に至る。
このようにして、両方のケーブル23が交差し、その結果として当然、後の車軸2がロッカ9のターン方向に対して反対の方向にターンするという制御が生じる。
もちろん、1つまたは複数の車軸2が順方向の結合機構に従ってステアリングされ、他方では1つまたは複数の他の車軸2は逆方向の機構により反対方向にステアリングされる、このようなステアリング機構1は、車軸2におけるホイールの位置をそれに続く曲げに可能な限り厳密に対応させるという点で興味深いものである。
図7から9には、本発明によるステアリング機構1の別の実施形態が示されていて、この場合、結合手段22は、液圧結合手段である。
より特定すると、液圧結合手段22は、ロッカ9と被牽引車両3との間のこのロッカ9のいずれの側にも取り付けられた1対の駆動複動シリンダ28を備えている。
更に、上述した駆動複動シリンダ28の一方によってそれぞれが別個に駆動される1対の駆動複動シリンダ29があり、これらは、ターン可能なステアリングされる車軸2と被牽引車両3との間に取り付けられる。
それぞれの複動シリンダ28および29は、ピストン・ロッド32を備えたピストン31を前後に動かすことができるシリンダの形状のハウジング30を有している。
これにより、ピストン30は、シリンダ28および29を、2つの部分、より特定すると、ピストン・ロッド32も配置されているが適当なシールで密封されている第1のチャンバ33と、シリンダ形状のハウジング30とピストン31自体とによって境界が画定されているだけの第2のチャンバ34とに分ける。
図7から9に示されている実施形態では、駆動複動シリンダ28のピストン・ロッド32はロッカ9に接続され、他方で、それらのシリンダ形状のハウジング30は被牽引車両3のシャーシに接続されている。
更に、被駆動複動シリンダ29のシリンダ形状ハウジング30はステアリングされる車軸2に固定され、他方で、ピストン・ロッド32は被牽引車両3のシャーシに固定されている。
しかし、これは必須ではなく、シリンダ28および29が逆に配置されているような多くのこれ以外の可能性のある実施形態が、本発明によって否定されることはない。
液圧シリンダ28および29によってロッカ9と車軸2との間に実際の結合を得るために、更なる液圧パイプが、シリンダ28および29の間に配置される。
これにより、第1の液圧パイプ35が、駆動複動シリンダ28の第1のチャンバ33と対応する被駆動複動シリンダ29の第1のチャンバ33との間に配置される。
更に、第2の液圧パイプ36が、駆動複動シリンダ28の第2のチャンバ34と対応する被駆動複動シリンダ29の第2のチャンバ34との間に配置される。
このようにして、駆動シリンダ28および付随する被駆動シリンダ29の第1のチャンバ33および第2のチャンバ34が、相互に接続され、これらの接続されたチャンバ33または34は、例えばオイルなどの所定の体積の流体が容れられた閉じたセットとなるように、形成される。
このような液圧結合手段22の動作は単純であり、以下の通りである。
例えば右手へのターンをするとき、トラクタ・ユニット4は、図8に示されているように、被牽引車両3に対して時計回り方向へのターンを行い、それによって、第1の旋回ベアリング部分6に対する第2の旋回ベアリング部分7のターンもまた、ロッカ9の時計回り方向へのターンを結果的に生じる。
被牽引車両3の左手側における駆動シリンダ28のピストン・ロッド32がシリンダ形状のハウジング30の外へ移動する場合には、このようなロッカ9の時計回り方向へのターンだけが唯一の可能性であり、他方で、被牽引車両3の右側の駆動シリンダ28のピストン・ロッド32は、シリンダ形状のハウジング30の中に移動する。
ピストン・ロッド32のこのような運動には、チャンバ33および34の中へのまたはそれらの外へのオイルの流れを不可避的に伴うことになる。
より特定すると、左側の駆動シリンダ28では、第1のチャンバ33がより小さくなるので、オイルは、第1のチャンバ33から、車軸2の左側の被駆動シリンダ29の第1のチャンバ33に流れて、この第1のチャンバ33は必然的に体積が増加しなければならず、よって、この場合には、左側の被駆動シリンダ29のピストン・ロッド32はシリンダ形状のハウジング30の中に移動する。
左側の被駆動シリンダ29のピストン・ロッド32のこの運動は、車軸2のターンを伴うのであるが、より特定すると、このターンもまた、図8に示されているように時計回り方向である。
更に、同時に、左側の被駆動シリンダ29の第2のチャンバ34の体積は減少し、ピストン30の圧力を受けたオイルは、この第2のチャンバ34から左側の駆動シリンダ28の第2のチャンバに押し出され、この第2のチャンバ34は、この左側の駆動シリンダ28の第1のチャンバ33の体積減少の分だけ体積が増加する。
完全に類似の態様で、右側の駆動シリンダ28にはオイルの流れが存在し、これにより、オイルは、第2のチャンバ34から流れ出て、この右側の駆動シリンダ28から右側の被駆動シリンダ29の第2のチャンバ34に移動し、従って、右側の被駆動シリンダ29のピストン・ロッド32は外向きに移動し、車軸2のやはり時計回り方向のターンが結果的に生じる。
オイルの流れる方向もまた、図8に示されており、図9の場合と類似的に、左へのターンをする場合の状況が示されている。
図7から9の実施形態における構成が、それぞれの駆動複動シリンダ28と対応する被駆動複動シリンダ29との間の液圧パイプ35および36から構成される順方向の結合機構を結果的に生じることは明らかであり、関係するチャンバ33および34は接続され、複動シリンダ28および29は、ロッカ9のターンが車軸2の同じ方向へのターンを結果的に生じさせるように位置決めされている。
要するに、図7から9に示されている本発明によるステアリング機構1の実施形態では、図1から3に示されている実施形態と同様の結果が得られるのである。
しかし、最後の実施形態は、液圧結合手段22を用いることによって大きな力をはるかに容易に生じさせることが可能であるという長所を有しており、そのため、この最後の構成は、様々なタイプの被牽引車両3に、より容易に適用させることが可能であって、また調整可能な長さを有する被牽引車両3において用いることが可能である。
結局、液圧パイプ35および36は、あらゆる種類の形態および長さで容易に提供することが可能であるが、他方で、ケーブル23もしくはロッドまたは類似のものを用いてロッカ9を車軸2に結合するためには、ロッカ9とステアリングされる車軸2との間に障害が存在してはならない。これは、多くの場合、問題となる可能性があるし、調整可能な長さを有する被牽引車両3にとっては不可能である可能性さえある。
図10から12には、本発明によるステアリング機構1の別の実施形態が示されており、これも、ただ1つの車軸2をステアリングするために油圧結合手段22を有している。しかし、今回は、液圧結合手段22は、それぞれの駆動複動シリンダ28とそれに付随する被駆動複動シリンダ29との間の液圧パイプ35および36から構成された逆方向の機構として構成されていて、関係するチャンバ33および34が接続されていて、シリンダ28および29は、ロッカ9のターンが車軸2の反対方向へのターンを結果的に生じさせるように位置決めされている。
この場合、先の実施形態での場合とは対照的に、この目的のため、それぞれの駆動チャンバ28の第1のチャンバ33は、液圧パイプ35によって、付随する被駆動シリンダ29の第2のチャンバ34に接続されている。
更に、それぞれの駆動シリンダ28の第2のチャンバ34は、液圧パイプ36によって、付随する被駆動シリンダ29の第1のチャンバ33に接続されている。
更に、被駆動複動シリンダ29は、まだ先の実施形態と同様の位置にあり、シリンダ29のピストン・ロッド32は車軸2に結合されており、他方で、それらのシリンダ形状のハウジング30は被牽引車両3のシャーシに固定されている。
ステアリング機構1の動作は、先の実施形態の動作と完全に類似しているが、チャンバ33および34の間の上述した逆方向の結合によって、チャンバ33および34の間のオイルの流れは、ロッカ9とステアリングされる車軸2との反対方向の動きを結果的に生じさせる。
関係するシリンダ28および29の第1のチャンバ33とチャンバ34との間に体積の差異があるために、上述したチャンバ33および34の間でオイルが移動する際にこの体積の差異に対応するアキュムレータを液圧パイプ35および36において提供することを保証するのが好ましい。
液圧結合手段22は、単一の被駆動シリンダ29に液圧により結合されているただ1つの駆動シリンダ28によっても実現されうることは明らかである。
図13から15は、本発明によるステアリング機構の別の実施形態を示しており、ステアリング機構1は、1対のロッカを有していて、更に特定すると、ケーブル11によって旋回ベアリング5に結合され順方向の結合機構の一部を形成する第1のロッカ9と、逆方向の機構の一部を形成する第2のロッカ37とを有する。
ここでは、第2のロッカ37の動きが、逆方向の機構によって、第1のロッカ9の動きに結合されていて、第1のロッカ9がある特定の方向にターンすると、第2のロッカ37は、反対の方向にターンする。
図13から15に示されている実施形態では、第1のロッカ9を第2のロッカ37に結合している逆方向の機構は、第1のロッカ9と第2のロッカ37との間のギアホイール・トランスミッション38によって形成されている。
更に、第1のロッカ9は2つの平行なケーブル23によってステアリングされる前方の車軸2に結合され、他方で、第2のロッカ37は、やはり2つの平行なケーブル23によって、ステアリングされる後方車軸2に結合されている。
この最後の実施形態によるステアリング機構1の前方車軸2と後方車軸2との結果としてのステアリングが図4から6によるステアリング機構1の実施形態のステアリングと完全に対応しているのは明らかである。
この最後の実施形態の長所は、しかし、交差しているケーブル23が存在しないということである。
図16から18は、やはり第2のロッカ37が存在する本発明によるステアリング機構1の別の実施形態を示しているが、ここでは、第1のロッカ9を第2のロッカ37に結合する逆方向の機構は、ここでは第2のロッカ37である一方のロッカの上に提供されていて他方のロッカに提供されている溝またはホール40と一致するピン39によって、形成されている。
本発明によるステアリング機構1のこの実施形態の構成は、更に、図12から15の実施形態と完全に類似しており、従って、これ以上のコメントは不要である。
以上で論じられた本発明によるステアリング機構1のすべての実施形態においては、1つの車軸2または最大でも2つの車軸2がステアリングされた。
もちろん、本発明では、これらの構成が、1つまたは複数の固定された車軸と組み合わされるかどうかとは関係なく、多数のターン可能な車軸2をステアリングするように拡張される可能性は否定されない。
本発明によると、例えば、多数のターン可能なステアリングされる車軸2を第1のロッカ9に、そして、おそらくは、多数の他の車軸を第2のロッカ37に、例えば、液圧結合手段22によって結合することが可能であり、これらのターン可能なステアリングされる車軸2は、関係する車軸2と被牽引車両3との間に被駆動複動シリンダ28を有し、それぞれの上述した被駆動複動シリンダ28は、関係するロッカ9または27と被牽引車両3との間に付着されている対応する駆動複動シリンダ28によって、液圧パイプ35および36を介して駆動される。
類似の方法で、ケーブル23、チェーンまたは1つもしくは複数のロッドを、多数の車軸2を制御手段8に結合するのに用いることができるのはもちろんである。
本発明によるステアリング機構1の更に興味深い実施形態が、図19から21に示されており、この場合は、多数の車軸がステアリングされる。
ここでは、これらのステアリングされる車軸2の一部は、ステアリング機構1の関係する車軸2と制御手段8との間の結合手段22を介して直接的にステアリングされ、他方で、これらの車軸の残りの部分は、間接的にステアリングされる関係する車軸41から直接的にステアリングされる車軸2への追加的な結合によって間接的にステアリングされる、間接的にステアリングされる車軸41である。
示されている本発明によるステアリング機構1の実施形態では、ステアリングされる車軸は4つあり、2つの車軸2は直接的にステアリングされ、2つの車軸41は、間接的にステアリングされる。
前方の直接的にステアリングされる車軸2は、ここでは、2つの平行なケーブル23によって形成された順方向の結合機構によってロッカ9に結合されており、他方で、後方の直接的にステアリングされる車軸2は、ケーブル束27と交差したケーブル23とを介して反対方向にステアリングされる。
間接的にステアリングされる車軸41は、2つのロッド42によって直接的にステアリングされる車軸2のそれぞれに結合されており、これらの2つのロッド42は、それぞれが、直接的にステアリングされる車軸2に結合された第1の端部と、間接的にステアリングされる車軸41に結合された第2の端部とを有する。
多くの場合に、間接的にステアリングされる車軸41が、関係する間接的にステアリングされる車軸41が結合されている直接的にステアリングされる車軸2と正確に同じ角度変位を生じないことが望ましく、しかし、車軸41だけでなくトラクタ・ユニット4の背後の異なる位置に配置された車軸2のホイールは、以後生じるターンに従って整列することが可能である。
従って、直接的にステアリングされる車軸2の角度変位をある特定の比率に従ってそれに結合されている間接的にステアリングされる車軸41の角度変位に変換する手段を適用することは、興味深いことである可能性がある。
そのような手段は、例えば、単純に、直接的にステアリングされる車軸2の上の2つのロッド42の第1の端部との間の相互距離Aを、間接的にステアリングされる車軸41の上の2つのロッド42の2つの端部の間の相互距離Bと相違するようにすることによって、形成可能である。
しかし、本発明による他の手段は、ここで否定されない。好ましくは、多数のステアリングされる車軸43を有する被牽引車両3を導くステアリング機構は、ターンするときに、ステアリングされる車軸43のホイールの幾何学的な軸Xが、少なくとも地上における垂直方向の射影として見たときに、1点Cまたはほぼ1点において相互に交差または交わるように、ステアリング車軸43がステアリングされるように、設計される。
好ましくは、被牽引車両3の少なくとも1つの固定された車軸44の幾何学的な軸Yの上、そして、好ましくは、トラクタ・ユニット4の固定された車軸44の幾何学的な軸Zの上の交点Cは、トラクタ・ユニット4のステアリングされるホイール46の幾何学的な軸の交点とよりよく一致する、または、ほぼ一致する。そのような場合に、被牽引車両3のホイールは、僅かな逸脱を除けば、トラクタ・ユニット4のホイールのトラックをほぼ辿る。これによって、既に詳細に説明されたこの効果により、どうしてこのような場合に、被牽引車両3が曲がるときに曲がる箇所の外側または内側に僅かにずれるだけであるのかという理由が説明され、また、どうして、タイヤが道路の上ではるかに少ない擦れや捻れしか受けないのか、そして、はるかに小さな横への軸方向の力しか受けないのかという理由が説明される。
この原理が遵守される場合には、道路上でのタイヤの擦れや捻れを著しく増加させることなく、例えば、1.85メートルの距離まで、車軸43−44を更に遠ざけることも可能である。
これは、車軸43−44における負荷のよりよい配分を意味し、急なブレーキの場合でも、より安定的なジャックナイフ現象となることを意味している。
ここで論じられた本発明によるステアリング機構1の実施形態は単に例示として機能すること、更に、他の可能性のあらゆる種類の組み合わせや多数の車軸の場合などへの拡張も本発明から除外されないことは明らかである。
図23は、被牽引車両3の上に取り付けるためのパッケージまたはカセットとして少なくとも部分的に構築され、この目的のため、滑車装置17および18に加えて旋回ベアリング5と制御手段8とが少なくとも内部に存在するハウジング47を有している、本発明によるステアリング機構1の現実的な開発された実施形態を示している。
本発明によるステアリング機構1のこのような実施形態の目的は、もちろん、その据え付けを可能な限り単純にすることである。
拡張により、ハウジング47は、例えば、上述したケーブル束27または第2のロッカ37などを有することもありうる。
本発明は、どのような意味でも、例として説明され図面に示されたステアリング機構1の実施形態に限定されることはなく、本発明によるステアリング機構1は、本発明の範囲から逸脱することなく、あらゆる種類の形態および寸法での実現が可能である。
図24から37に示されている様々なバージョンのセミトレーラは、固定された車軸とステアリングされる車軸との両方の車軸43−43の数の点で、ステアリングされる車軸44の駆動の点で、ロッド、ケーブル、チェーンまたは液圧式であるかどうかという点で、多数が存在する場合のステアリングされる車軸44の駆動方向の点で、同じステアリング方向であるのか反対のステアリング方向であるのかという点で、相互に異なっている。
すべてのバージョンが共通に有しているのは、ステアリング機構が、追加の逆方向の機構を有していたり有していなかったりするが、カセットの形態を有しているということである。

Claims (22)

  1. ターンする際に、被牽引車両(3)と牽引車両またはトラクタ・ユニットとの間の相互の曲げ運動により前記被牽引車両(3)の1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸(2、41)をステアリングするための、前記被牽引車両(3)のステアリング機構(1)であって、
    相互にターン可能である第1の旋回ベアリング部分(6)および第2の旋回ベアリング部分(7)を備えており、前記第1の旋回ベアリング部分(6)が前記被牽引車両(3)に結合可能であり、前記第2の旋回ベアリング部分(7)がトラクタ・ユニット(4)に結合可能である旋回ベアリング(5)と、
    前記被牽引車両(3)に結合可能であるロッカ(9)およびサポートから構成され、前記車軸(2)をステアリングする制御手段(8)であって、前記サポートは、前記ロッカ(9)が周囲に回転可能に付着されている垂直シャフト(10)を少なくとも含む、制御手段(8)と、
    第1の端部(12)が前記ロッカ(9)の第1の側(13)に接続され、第2の端部(14)が前記ロッカ(9)の第2の側(15)に接続されているケーブル(11)であって、前記制御手段(8)の前記垂直シャフト(10)が前記ロッカ(9)の前記第1の側(13)と前記第2の側(15)との間に配置され、前記ケーブル(11)の中間部分(16)は前記第2のベアリング部(7)の周囲に付着され、前記第2の旋回ベアリング部(7)のターンが前記ロッカ(9)のターンに伝達される、ケーブル(11)と、
    2つ以上の滑車(19、20)から構成され、前記ケーブル(11)のそれぞれの端部(12、14)に位置する滑車装置(17、18)であって、それぞれの滑車装置(17、18)の少なくとも1つの、以後は固定滑車(19)と称される、滑車(19)は前記被牽引車両(3)に結合可能であり、それぞれの滑車装置(17、18)の少なくとも1つの、以後は可動滑車(20)と称される、滑車(20)は前記ロッカ(9)上に位置し、前記ケーブル(11)のそれぞれの端部(12、14)と前記中間部分(16)との間にある前記ケーブル(11)の部分(21)は関係する前記滑車装置(17、18)の滑車(17、18)を介して導かれる、滑車装置(17、18)と
    を少なくとも備えていることを特徴とするステアリング機構(1)。
  2. 前記ケーブル(11)のそれぞれの端部(12、14)の前記滑車装置(17、18)が1つの可動滑車(20)と1つの固定滑車(19)とから構成され、前記固定滑車(19)は前記旋回ベアリング(5)のいずれの側にも配置され、前記可動滑車(20)は前記ケーブル(11)の関係する前記端部(12、14)と前記ロッカ(9)の前記垂直シャフト(10)軸との間にある前記ロッカ(9)上に位置し、前記ケーブル(11)は一方の端部(12、14)から前記固定滑車(19)を介してその端部(12、14)まで、そして次に、その端部(12、14)の前記可動滑車(20)の周囲を回って前記旋回ベアリング(5)まで導かれることを特徴とする、請求項1に記載のステアリング機構(1)。
  3. 前記ロッカ(9)のターンを1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸(2)のターンに伝達するための結合手段(22)を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のステアリング機構(1)。
  4. 前記結合手段(22)が、1対のケーブル(23)またはチェーンによる前記制御手段からターン可能なステアリングされる車軸(2)への直接的な機械的結合と、それぞれが一方の端部(24)において前記ロッカ(9)に固定され他方の端部(25)において前記ターン可能な関係するステアリングされる車軸(2)に固定された1つまたは複数のロッドとから少なくとも部分的には構成されていることを特徴とする、請求項4に記載のステアリング機構(1)。
  5. 前記結合手段(22)が、
    前記ロッカ(9)と前記被牽引車両(3)との間に設けられた駆動複動シリンダ(28)と、
    ターン可能なステアリングされる車軸(2)と前記被牽引車両(3)との間に設けられており前記駆動複動シリンダ(28)によって駆動される被駆動複動シリンダ(29)と、
    前記駆動複動シリンダ(28)の第1のチャンバ(33)と前記被駆動複動シリンダ(29)の第1のチャンバ(33)との間の液圧パイプ(35)と、
    前記駆動複動シリンダ(28)の第2のチャンバ(34)と前記被駆動複動シリンダ(29)の第2のチャンバ(34)との間の液圧パイプ(36)と
    から少なくとも構成されている少なくとも部分的に液圧結合手段(22)であることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載のステアリング機構(1)。
  6. 液圧結合手段(22)によって前記ロッカ(9)に結合された複数のターン可能なステアリングされる車軸(2)が存在し、これらのターン可能なステアリングされる車軸(2)は、関係する前記車軸(2)と前記被牽引車両(3)との間に前記被駆動複動シリンダ(29)を有しており、前記被駆動複動シリンダ(29)はそれぞれが、前記ロッカ(9)と前記被牽引車両(3)との間に付着された対応する駆動複動シリンダ(28)によって液圧パイプ(35、36)を介して駆動されることを特徴とする、請求項5に記載のステアリング機構(1)。
  7. 前記結合手段(22)が順方向結合機構から少なくとも部分的に構成されており、ある方向への前記ロッカ(9)のターンにより、1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸(2)が同じ方向にターンすることを特徴とする、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
  8. 前記結合手段(22)が逆方向結合機構を有しており、前記ロッカ(9)がある方向にターンすると、1つまたは複数のターン可能なステアリングされる車軸(2)が、前記ロッカ(9)の前記ターン方向とは逆の方向にターンすることを特徴とする、請求項3から請求項7のいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
  9. 前記順方向の結合機構は、駆動複動シリンダ(28)と関係するチャンバ(33、34)に接続されている被駆動複動シリンダ(29)との間の前記液圧パイプ(35、36)から構成され、前記駆動複動シリンダ(28)と被駆動複動シリンダ(29)とは、前記ロッカ(9)のターンが同じ方向への前記車軸(2)のターンを結果的に生じさせるように位置決めされていることを特徴とする、請求項5および請求項7のいずれかに記載のステアリング機構(1)。
  10. 前記逆方向の機構は、駆動複動シリンダ(28)と関係するチャンバ(33、34)に接続されている被駆動複動シリンダ(29)との間の液圧パイプ(35、36)から構成され、前記駆動複動シリンダ(28)と被駆動複動シリンダ(29)とは、前記ロッカ(9)のターンが反対の方向への前記車軸(2)のターンを結果的に生じさせるように位置決めされていることを特徴とする、請求項5および請求項8のいずれかに記載のステアリング機構(1)。
  11. 前記結合手段(22)が1対のケーブル(23)によって少なくとも部分的に形成されており、前記逆方向機構が、両方のケーブル(23)を導くための少なくとも2つのケーブル束(27)を、前記ケーブル(23)が相互に交差するように、含んでいることを特徴とする、請求項8に記載のステアリング機構(1)。
  12. 1対のロッカ(9、37)を有しており、より特定すると、ケーブル(11)により前記旋回ベアリングに結合されていて前記順方向機構の一部を形成する第1のロッカ(9)と、前記逆方向機構の一部を形成する第2のロッカ(37)とを有しており、前記第2のロッカ(37)の運動は、前記第1のロッカ(9)がある方向へターンすると、前記第2のロッカ(37)が逆の方向へターンするように、逆方向機構によって前記第1のロッカ(9)の運動に結合されていることを特徴とする、請求項7および請求項8のいずれかに記載のステアリング機構(1)。
  13. 前記第1のロッカ(9)を前記第2のロッカ(37)に結合している前記逆方向機構が、前記第1のロッカ(9)と前記第2のロッカ(37)との間のギアホイール・トランスミッション(38)によって形成されていることを特徴とする、請求項12に記載のステアリング機構(1)。
  14. 前記第1のロッカ(9)を前記第2のロッカ(37)に結合している前記逆方向機構が、前記ロッカの一方(37)の上に提供されていて他方のロッカ(9)において提供される溝またはホール(40)と一致するピン(39)によって形成されていることを特徴とする、請求項12に記載のステアリング機構(1)。
  15. 複数のステアリングされる車軸(2、41)を有しており、これらのステアリングされる車軸のいくつか(2)は、関係する前記車軸(2)と前記ステアリング機構(1)の前記制御手段(8)との間の結合手段(22)を直接に介してステアリングされ、他方で、前記車軸の他の部分(41)は、間接的にステアリングされる関係する前記車軸(41)から直接にステアリングされる車軸(2)への追加的な結合(42)によって間接的にステアリングされることを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
  16. 前記追加的な結合が、直接的にステアリングされる車軸(2)に結合された第1の端部と間接的にステアリングされる車軸(41)に結合された第2の端部とをそれぞれが有する2つのロッド(42)から構成されることを特徴とする、請求項15に記載のステアリング機構(1)。
  17. 前記2つのロッドの前記第1の端部の間の相互距離(A)は前記2つのロッド(42)の前記第2の端部の間の相互距離(B)と異なることを特徴とする、請求項16に記載のステアリング機構(1)。
  18. 被牽引車両(3)の上に取り付けるためのパッケージまたはカセットとして少なくとも部分的に構築され、この目的のため、前記滑車装置(17、18)に加え、前記旋回ベアリング(5)と前記制御手段(8)とが少なくとも内部に存在するハウジング(43)を有していることを特徴とする、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
  19. ターンするとき、前記ステアリングされる車軸のホイールの幾何学的軸がある1点でまたはほぼある1点で相互に交差するよう、前記ステアリングされる車軸がステアリングされるように構成されていることを特徴とする、複数のステアリングされる車軸を有する被牽引車両をステアリングするための、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
  20. ターンするとき、前記ステアリングされる車軸のホイールの幾何学的軸が、ある1点で、または、少なくとも1つの固定された車軸の幾何学的軸に存在するほぼ1点で相互に交差するように、前記ステアリングされる車軸がステアリングされるように構成されていることを特徴とする、複数のステアリングされる車軸と少なくとも1つの固定車軸とを有する被牽引車両をステアリングするための、請求項19に記載のステアリング機構(1)。
  21. ターンするとき、前記1点が前記トラクタ・ユニットの固定された車軸の幾何学的軸の上に存在するように構成されていることを特徴とする、請求項19または請求項20に記載のステアリング機構(1)。
  22. ターンするとき、前記1点が前記トラクタ・ユニットの前記ステアリングされるホイールの前記幾何学的軸の交差点と一致するまたはほぼ一致するように構成されていることを特徴とする、請求項19から請求項21までのいずれか1項に記載のステアリング機構(1)。
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