JP2013534697A - 電極とその製造及び利用 - Google Patents

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Abstract

(A)ガスが拡散可能な固体媒体と、
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
(D)少なくとも一種の一般式(I):
【化1】
Figure 2013534697

の粒子状化合物を含む電極であって、これらの変数がそれぞれ次のように:
は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、
は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、
は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、
は、LiとNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Srから選ばれ、
aは、1〜3の範囲であり、
bは、0.1〜10の範囲であり、
cは、0〜1の範囲であり、
dは、0〜1の範囲であり、
eは、0〜0.5の範囲であり、
fは、1〜28の範囲であり、
また一般式(I)の化合物のBET表面積が1〜300m/gの範囲である、
定義される電極。

Description

本発明は、
(A)ガスが拡散可能な固体媒体と、
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
(D)少なくとも一種の一般式(I):
Figure 2013534697
の粒子状化合物を含む電極であって、これらの変数がそれぞれ次のように:
は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、
は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、
は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、
は、LiとNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Srから選ばれ、
aは、1〜3の範囲であり、
bは、0.1〜10の範囲であり、
cは、0〜1の範囲であり、
dは、0〜1の範囲であり、
eは、0〜0.5の範囲であり、
fは、1〜28の範囲であり、
また一般式(I)の化合物のBET表面積が1〜300m/gの範囲である
定義される電極に関する。
本発明はまた、本発明の電極の電気化学セル中での、例えばリチウム空気電池中での利用に関する。本発明はまた、本発明の電気化学セルの製造方法と本発明の電極の製造方法に関する。
長年にわたり、電荷荷輸送が多かれ少なかれ水和したプロトンで行われ、最高電圧が制限される従来の電気化学セルに代わるものが探求されてきた。この一つの代替の電気エネルギーの保存媒体がリチウムイオン電池であり、個の中では電荷輸送が非水溶媒中でリチウムイオンで行われる。
一般的には、電気化学セルが高いエネルギー密度を持つことが好ましい。
一つの対策はリチウム空気電池である。ある典型的な実施様態では、リチウムが非水電解質中で大気酸素により酸化され、酸化物または過酸化物、即ちLiOまたはLiを与える。放出されるエネルギーは電気化学的に利用される。この種の電池は、放電で形成される金属イオンの還元で充電される。このため、カソードとしてのガス拡散電極(GDE)の利用が知られている。ガス拡散電極は多孔質で二官能性の作用を持つ。金属空気電池は、放電の過程で大気酸素を酸化物または過酸化物イオンに還元し、充電の過程で酸化物または過酸化物イオンを酸素に酸化することができないといけない。このため、例えば微細な炭素からなる担体材料上にガス拡散電極を設けることが知られており、このような担体材料は、酸素還元または酸素発生を触媒するための一種以上の触媒を含んでいる。
このようなガス拡散電極に触媒が必要であることは、例えばA. Debart et al.、Angew. Chem. 2008, 120, 4597 (Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 2008, 47, 4521)から公知である。Departらは、COとFe、CuO、CoFeに言及すると共に、α−MnO2ナノワイヤを報告し、これらをMnO2やβ−MnO2、γ−MnO2、λ−MnO2、Mn、Mn比較している。
上記先行技術から公知の全ての材料は、少なくとも一種の以下の性質:電気触媒活性、化学物質抵抗性、電食化学腐食耐性、機械的安定性、担体材料良上での接着性、導電性カーボンブラックやバインダーとの低い相互作用の面でさらに改善が可能である。
したがって、冒頭に定義した電極が見出された。
冒頭に定義した電極(本発明において本発明の電極と称す)は、
(A)ガスが拡散可能な固体媒体(本発明において媒体(A)または担体(A)と称す)と、
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
(D)少なくとも一種の一般式(I):
Figure 2013534697

の粒子状化合物を含む電極であって、これらの変数がそれぞれ次のように:
は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、
は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、
は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、
は、LiとNa、K、Rb、Cs、NH、Mg、Ca、Srから選ばれ、
aは、1〜3の範囲であり、
bは、0.1〜10の範囲あり、
cは、0〜1の範囲であり、
dは、0〜1の範囲であり、
eは、0〜0.5の範囲であり、
fは、1〜28の範囲であり、
また一般式(I)の化合物のBET表面積が1〜300m/gの範囲である定義される電極である。
本発明の電極の電極1と電極2の電気化学的評価のために組み立てた電気化学セルの概略分解部品を示した図である。
ガスが拡散可能な固体媒体(本発明においては、短縮して媒体(A)とも称す)は、好ましくは加圧することなく酸素または空気が拡散可能な多孔体と考えられ、例えば金属メッシュや炭素製、特に活性炭製のガス拡散媒体、金属メッシュ上に炭素がのったものである。このガス透過性は、紙または厚紙のガス透過性の測定と同様にガーレーの方法で決定することができる。
本発明のある実施様態においては、媒体(A)が、10cmの空気当り20〜1000秒の範囲の、好ましくは40〜120秒間/10cmの範囲の空隙率をもつ。なお、秒は、「ガーレー秒」である。
本発明のある実施様態においては、媒体(A)中を空気または大気酸素が実質的に妨げられることなく通過できる。
本発明のある実施様態においては、媒体(A)は、電気伝導性の媒体である。
本発明のある好ましい実施様態においては、媒体(A)が、標準的な運転中の、即ち充電中及び放電中の電気化学セル中で進行する反応に化学的に不活性である。
本発明のある実施様態においては、媒体(A)の内部BET表面積(好ましくは、見掛けBET表面積と称す)は20〜1500m/gの範囲である。
本発明のある実施様態においては、媒体(A)が、金属メッシュから、例えばニッケルメッシュまたはタンタルメッシュから選ばれる。金属メッシュは粗いものであっても細かなものであってもよい。
本発明のもう一つの実施様態においては、媒体(A)が、導電性織物から、例えば金属フィラメントを含む、例えばタンタルフィラメントまたはニッケルフィラメントを含む炭素製マット、フェルトまたは繊維不織布ウェブから選ばれる。
本発明のある実施様態においては、媒体は、ガス拡散媒体から、例えば活性炭やアルミニウムでドープされた酸化亜鉛、アンチモンでドープされた酸化スズ、または多孔性の炭化物または窒化物(例えば、WCやMoC、MoN、TiN、ZrNまたはTaC)から選ばれる。
本発明の電極はまた、少なくとも一種の導電性炭素質材料(B)(本発明において導電性炭素(B)とも称す)を含む。
導電性炭素(B)は、例えば、グラファイトや活性炭、カーボンブラック、炭素ナノチューブ、グラフェン、上記の物質の少なくとも2種の混合物から選択することができる。
本発明のある実施様態においては、導電性炭素(B)がカーボンブラックである。カーボンブラックは、例えばランプブラックやファーネスブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、インダストリアルブラックから選ばれる。カーボンブラックは、不純物を、例えば炭化水素、特に芳香族炭化水素、または酸素含有化合物または酸素含有基(例えばOH基)を含んでいてもよい。また、硫黄含有不純物や鉄含有不純物がカーボンブラック中に存在することもがある。
媒体(A)と導電性炭素(B)がそれぞれ活性炭である場合、媒体(A)と導電性炭素(B)が化学的に異なっていても、同一であってもよい。
導電性炭素(B)は、例えば直径が0.1〜100mm、好ましくは2〜20μmの範囲である粒子として存在していてもよい。
ある実施様態では、導電性炭素(B)が部分酸化されたカーボンブラックである。
本発明のある実施様態においては、導電性炭素(B)が炭素ナノチューブを含む。炭素ナノチューブ(短縮してCNT)が、例えば単層炭素ナノチューブ(SW−CNT)と好ましくは多層炭素ナノチューブ(MW−CNT)がこれまで知られている。これらの製造方法といくつかの性質が例えば、by A. Jess et al. in Chemie Ingenieur Technik 2006, 78, 94− 100に記述されている。
本発明のある実施様態においては、炭素ナノチューブは、0.4〜50nm、好ましくは1〜25nmの範囲の直径をもつ。
本発明のある実施様態においては、炭素ナノチューブは10nm〜1mm、好ましくは100nm〜500nmの範囲の長さをもつ。
炭素ナノチューブは公知のプロセスで得ることができる。例えば揮発性炭素含有化合物(例えば、メタンまたは一酸化炭素、アセチレンまたはエチレン)、または揮発性炭素含有化合物の混合物(例えば、合成ガス)を、一種以上の還元剤(例えば水素及び/又は他のガス、例えば窒素)の存在下で分解することができる。もう一つの適当な混合ガスは、一酸化炭素とエチレンの混合物である。分解に適当な温度は、例えば400〜1000℃の範囲であり、好ましくは500〜800℃の範囲である。分解に適当な圧力条件は、例えば標準圧力〜100barであり、好ましくは10barまでの範囲である。
単層または多層の炭素ナノチューブは、例えば炭素含有化合物のアーク光中で、具体的には分解触媒の存在下あるいは非存在下での分解で得られる。
ある実施様態においては、この揮発性炭素含有化合物または炭素含有化合物の分解が、分解触媒の存在下で、例えばFe、Coまたは好ましくはNiの存在下で行われる。
本発明においてグラフェンは、ほぼ理想的にあるいは理想的に、単層グラファイト層と同じ構造をもつ二次元六角形状の炭素結晶をいうものとする。
本発明のある実施様態においては、導電性炭素(B)と特にカーボンブラックのISO9277で測定したBET表面積は20〜1500m/gの範囲である。
本発明の電極は、少なくとも一種の有機のポリマー(短縮してポリマー(C)またはバインダー(C)と称す)を含んでいる。なお、「有機ポリマー」には有機コポリマーも含まれ、主鎖が主に、即ち少なくとも50mol%の量で炭素原子をもつ、フリーラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合または触媒重合、または重付加または重縮合で製造される高分子化合物をいう。
特に好適なポリマーは、例えばアニオン(共)重合、触媒(共)重合またはフリーラジカル(共)重合で得られる(コ)ポリマーから選ばれ、特にポリエチレンとポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリエチレンイミン、またエチレンとプロピレン、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、1,3−ブタジエンから選ばれる少なくとも2種のコモノマーのコポリマーから選ばれる。ポリプロピレンも適当である。ポリイソプレンとポリアクリレートもまた適当である。特に好ましいのはポリアクリロニトリルである。
本発明において、ポリアクリロニトリルは、ポリアクリロニトリルホモポリマーだけでなく、アクリロニトリルと1,3−ブタジエンまたはスチレンのコポリマーも意味するものとする。ポリアクリロニトリルホモポリマーが好ましい。本発明において、ポリエチレンは、ホモポリエチレンだけでなく、エチレンのコポリマーを、即ち少なくとも50モル%の共重合エチレンを含み、さらに最大で50モル%の少なくとも一種の他のコモノマー(例えば、α−オレフィン(例えば、プロピレンやブチレン(1−ブテン)、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ペンテン、イソブテン)、ビニル芳香族化学物(例えば、スチレン)、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸のC−C10−アルキルエステル(特にアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、エチルアクリレート、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、n−メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル)、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物)を含むエチレンのコポリマーをも意味するものとする。ポリエチレンはHDPEであってもLDPEであってもよい。
本発明において、ポリプロピレンは、ホモポリプロピレンのみを意味するのでなく、少なくとも50モル%の共重合プロピレンと最大で50モル%の少なくとも一種の他のコモノマー(例えば、エチレンやα−オレフィン、例えばブチレンや1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ペンテン)を含むプロピレンコポリマーをも意味する。ポリプロピレンは、好ましくはアイソタクチックポリプロピレンであり、または実質的にアイソタクチックポリプロピレンである。
本発明において、ポリスチレンは、スチレンのホモポリマーだけを意味するのでなく、スチレンとアクリロニトリルや1,3−ブタジエン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のC−C10−アルキルエステル、ジビニルベンゼンとの、特に1,3−ジビニルベンゼンと1,2−ジフェニルエチレン、α−メチルスチレンとのコポリマーをも意味する。
もう一つの好ましいバインダー(ポリマー(C))はポリブタジエンである。
他の適当なポリマー(C)は、ポリエチレンオキシド(PEO)とセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリイミド、ポリビニルアルコールから選ばれる。
本発明のある実施様態においては、ポリマー(C)が、平均分子量Mwが50000〜1000000g/molの範囲、好ましくは500000g/molまでの(コ)ポリマーから選ばれる。
ポリマー(C)は、架橋(コ)ポリマーであっても未架橋(コ)ポリマーであってもよい。
本発明のある特に好ましい実施様態においては、ポリマー(C)が、ハロゲン化(コ)ポリマーから、特にフッ素化(コ)ポリマーから選ばれる。ハロゲン化またはフッ素化(コ)ポリマーは、分子当り少なくとも一個のハロゲン原子または少なくとも一個のフッ素原子をもつ、好ましくは分子当り少なくとも2個のハロゲン原子または少なくとも2個のフッ素原子をもつ少なくとも一種の(共)重合(コ)モノマーを含む(コ)ポリマーを意味するものとする。
例には、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(PVdF−HFP)、ビニリデンフルオリドテトラフルオロエチレンコポリマー、パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー、エチレン−クロロフルオロエチレンコポリマーが含まれる。
適当なポリマー(C)は、特にポリビニルアルコールとハロゲン化(コ)ポリマー(例えば、ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニリデン)であり、特にフッ素化(コ)ポリマー(例えば、ポリフッ化ビニル)であり、特にポリフッ化ビニリデンとポリテトラフルオロエチレンである。
他の適当なポリマー(C)は、ポリスルホン、特にポリエーテルスルフォンである。
本発明の電極はさらに、少なくとも一種の一般式(I):
Figure 2013534697
の粒子状の化合物(短縮して化合物(D)と称す)を含む。式中の変数はそれぞれ次のように定義される:
は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、好ましくはVとMoとWであり、
は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、好ましくはFeと Agであり、ランタノイド中ではLaとCeである。
は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、好ましくはPとSiであり、
は、LiとNa、K、Rb、Cs、NH、Mg、Ca、Srから選ばれ、好ましくは NHとLi、K、Naであり、
aは、1〜3の範囲であり、好ましくは1であり、
bは、0.1〜10の範囲であり、好ましくは0.3〜3の範囲であり、
cは、0〜1の範囲であり、好ましくは0.2までであり、
dは、0〜1の範囲であり、好ましくは0.2までであり、
eは、0〜0.5の範囲であり、好ましくは0.1までであり、
fは、1〜28の範囲であり、
一般式(I)の化合物のBET表面積は、1〜300m/gの範囲、好ましくは1〜100m/g、より好ましくは1〜50m/gの範囲である。
本発明のある実施様態においては、変数fは、化合物(D)が電荷をもたないように選ばれる。
本発明のもう一つの実施様態においては、変数fが、化合物(D)が電荷を持たないように選ばれ、例えば0〜−2となるように選ばれる。
変数eが0でない場合は、この水素は、化合物(D)中でヒドロキシドイオン内で存在することが好ましい。
本発明のある実施様態では、化合物(D)中のM、M、MまたはMが、少なくとも2種の元素から選ばれる混合物である。例えばMが、FeとAgの混合物から選ばれれてもよい。例えばMが、VとNoの混合物から選ばれれてもよい。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)が、複合酸化物とヘテロポリ酸とその塩(例えば、アンモニウム塩またはアルカリ金属塩)から選ばれる。化合物(D)は、複合酸化物から選ばれることが好ましい。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)が、Fe−Ag−X−OとFe−V−X−O、Ag−V−X−O、Ce−X−O、Fe−X−O(式中、Xはタングステンと好ましくはモリブデンから選ばれる)から選ばれる。
本発明のある実施様態においては、化合物(I)中のFe−Ag−X−Oは、一般式(II)の化合物から選ばれる。
Figure 2013534697
式中、変数b1とb2の合計は0.1〜10の範囲、好ましくは0.3〜3の範囲であり、他の変数はそれぞれ上に定義したとおりである。
本発明のある実施様態においては、Fe−V−X−Oが、一般式(III)の化合物から選ばれる。
Figure 2013534697
式中、変数a1とa2の合計は1〜3の範囲であり、他の変数はそれぞれ上に定義したとおりである。
本発明のある実施様態においては、Ag−V−X−Oは、一般式(IV)の化合物から選ばれる。
Figure 2013534697
式中、変数はそれぞれ上に定義したとおりである。
本発明のある実施様態においては、Ce−X−Oは、一般式(V)の化合物から選ばれる。
Figure 2013534697
式中、変数はそれぞれ上に定義したとおりである。
化合物(D)は粒子状である。この場合この粒子は、規則的な形状をしていても不規則な形状をしていてもよく、例えば球状であっても、形状、針状、または不規則形状であってもよい。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)の平均一次粒子径は10〜50nmの範囲である。この平均一次粒子径は、顕微鏡で、例えば走査型電子顕微鏡または透過電子顕微鏡(TEM)で決定可能である。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)は凝集粒子の形であり、この凝集物の中心径は20nm〜100μmである。この場合凝集物は、化合物(D)の粒子が、例えば少なくとも2個〜数千個の1次粒子からなっているような外観をしていてもよい。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)のISO9277で求めたBET表面積が1〜300m/gの範囲である。
本発明のある実施様態においては、化合物(D)は二頂型の粒子径分布をしめす。
本発明のある実施様態においては、本発明の電極は、少なくとも二種の異なる化合物(D)の混合物を含む。
本発明のある実施様態においては、本発明の電極が、全体の電極に対して20〜80質量%の範囲の、好ましくは35〜75質量%の範囲の導電性炭素(B)と、5〜50質量%の範囲の、好ましくは20質量%までの範囲のポリマー(C)と、0.5〜25質量%の範囲の、好ましくは5〜15質量%の範囲の化合物(D)を含む。
本発明のある実施様態においては、本発明の電極が他の成分を有していてもよい。適当な他の成分は、例えば溶媒である。これは、有機溶媒を、特にイソプロパノール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アミルアルコール、n−プロパノールまたはシクロヘキサノンをいうものとする。他の適当な溶媒は、環式または非環式の有機カーボネート(例えば、ジエチルカーボネートやエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート)、環式または非環式の有機エステル(例えば、ギ酸メチルホルメート、酢酸エチルまたはγ−ブチロラクトン(ガンマ−ブチロラクトン))、また環式または非環式のエーテル(例えば、1,3−ジオキソラン)である。また本発明の電極は水を含んでいてもよい。
本発明の電極は、いろいろな形で構成できる。例えば、担体(A)が金属メッシュから選ばれる場合、本発明の電極の形が実質的に金属格子の形であってもよい。
また、担体(A)が活性炭から選ばれる場合、微細活性炭―例えば平均粒子径が0.1〜100μmの範囲のもの―である場合、この電極を製剤として、例えばペーストとして、金属メッシュ上に、炭素製ガス拡散媒体上に、または金属メッシュ上に炭素をもつガス拡散媒体上に塗布することができる。
本発明はまた、本発明の電極の電気化学セル中での利用、例えば充電不可能な電気化学セル(一次電池ともよばれる)中での、あるいは充電可能な電気化学セル(二次電池ともよばれる)中での利用を提供する。本発明はまた、少なくとも一種の本発明の電極を用いる電気化学セルの製造方法を提供する。本発明はまた、少なくとも一種の本発明の電極を含む電気化学セルを提供する。
本発明のある好ましい実施様態においては、本発明の電気化学セルがリチウム空気電池である。
本発明の電気化学セルは、他の構成要素を、例えばハウジング(形状は問わず、特に円筒状、円板状、または立方体状)と少なくとも一個の対電極をもっていてもよい。この対電極は、必須の構成要素として、元素状の金属を、例えば純リチウムまたはリチウム合金、例えばリチウムスズ合金またはリチウムケイ素合金またはリチウム−スズ−ケイ素合金を含む。
本発明の電気化学セルはさらに、逆に荷電された電極を相互に機械的に分離させてショートを防ぐための少なくとも一種のセパレータを含むことができる。適当なセパレータは高分子膜、特に多孔性高分子膜であって、元素状のリチウムや本発明の電気化学セル中の電解液と反応しないものである。特にセパレータに適当な材料は、ポリオレフィンであり、特に多孔性ポリエチレンフィルムと多孔性ポリプロピレンフィルムである。
ポリオレフィンセパレータ、特にポリエチレンまたはポリプロピレンセパレータの空隙率は35〜45%の範囲であってよい。適当な孔径は、例えば30〜500nmの範囲である。
本発明のもう一つの実施様態においては、セパレータが無機粒子で充填されたPET不織布から選ばれていてもよい。このようなセパレータの空隙率は40〜55%の範囲である。適当な孔径は、例えば80〜750nmの範囲である。ガラス繊維強化紙も適当である。
本発明の電気化学セルの製造するにあたり、本発明の電極とセパレータと対電極を相互に組合せて、いずれかの他の部品とともにハウジング内に入れてもよい。
本発明の電気化学セルはさらに、少なくとも一種の電解液を、即ち少なくとも一種の溶媒と少なくとも一種の塩様の化合物または塩の組合せを含んでいてもよい。
本発明のある実施様態においては、本発明の電気セルが少なくとも一種の室温で液体または固体の非水溶媒であって、好ましくはポリマーと環式または非環式エーテル、環式および非環式アセタール、環式または非環式有機カーボネートから選ばれるものを含む。
適当なポリマーの例は、特にポリアルキレングリコールであり、好ましくはポリ−C−C−アルキレングリコール、特にポリエチレングリコールである。これらのポリエチレングリコールは、最大で20モル%の一種以上のポリマー状のC−C−アルキレングリコールを含むことができる。ポリアルキレングリコールは、好ましくは二重にメチルまたはエチルで末端封指されたポリアルキレングリコールである。
適当なポリアルキレングリコールの、特に適当なポリエチレングリコールの分子量Mwは、少なくとも400g/molであってもよい。
適当なポリアルキレングリコールの、特に適当なポリエチレングリコールの分子量Mwは、最大で5000000g/molであり、好ましくは最大で2000000g/molであってもよい。
適当な非環式エーテルの例は、例えばジイソプロピルエーテルやジーN−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンであり、好ましくは1,2−ジメトキシエタンである。
適当な環状エーテルの例は、テトラヒドロフランと1,4−ジオキサンである。
適当な非環式アセタールの例は、ジメトキシエタンとジエトキシメタンと1,1−ジメトキシエタン、1,1−ジエトキシエタンである。
適当な環状アセタールの例は、1,3−ジオキサンであり、特に1,3−ジオキソランである。
適当な非環式有機カーボネートの例は、ジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートである。
適当な環状有機カーボネートは、一般式(VI)と(VII)の化合物である。
Figure 2013534697
Figure 2013534697
式中、RとRとRは、同一であっても異なっていてもよく、水素とC−C−アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル)から選ばれる。ただし、RとRは、共にtert−ブチルでないことが好ましい。
特に好ましい実施様態においては、Rはメチルであり、RとRはそれぞれ水素であるか、RとRとRがそれぞれ水素である。
もう一つの好ましい環状有機カーボネートは、式(VIII)のビニレンカーボネートである
Figure 2013534697
溶媒は、いわゆる無水状態で用いることが好ましく、例えばカールフィッシャー滴定で求めた水分率が1ppm〜0.1質量%の範囲で用いることが好ましい。
塩の例は、特にリチウム塩である。適当なリチウム塩の例は、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、UCFSO、LiC(C2n+1SO、LiN(C2n+1SO(式中、nは1〜20の範囲の整数である)などのリチウムイミド、LiN(SOF)、LiSiF、LiSbF、LiAlCl、一般式(C2n+1SOXLi(式中、mは次のように定義される:Xが酸素と硫黄から選ばれる場合、m=1、Xが窒素とリンから選ばれる場合、m=2、Xが炭素とケイ素から選ばれる場合、m=3)の塩である。
好ましい電導性塩は、LiC(CFSOとLiN(CFSO、LiPF、LiBF、LiClOから選ばれ、特に好ましくはLiPFとLiN(CFSOから選ばれる。
適当な溶媒の例は、特にプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートと上記の溶媒の少なくとも2種の混合物であり、
特にエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートまたはジエチルカーボネート混合物である。
本発明のある実施様態においては、本発明の電気化学セルが他の電極を、例えば参照電極をもっていてもよい。適当な他の電極は、例えばリチウムワイヤである。
本発明はまた、本発明の電極の製造方法(以降、本発明の製造工程と称す)を提供する。本発明の製造工程を実施するに当り、
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
(D)少なくとも一種の一般式(I)で表わされる、BET表面積が1〜300m/gの範囲である粒子状化合物を
一つ以上の工程で
(A)ガスが拡散可能な固体媒体に塗布する。
この方法は、具体的には
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと
(D)少なくとも一種の一般式(I)で表わされる、BET表面積が1〜300m/gの範囲である粒子状化合物とを、
水性インクまたは溶剤系インクまたは好ましくは水性ペーストまたは好ましくは水性のダフの形で、
(A)ガスが拡散可能な固体媒体に塗布する。
式(I)の化合物は上述のとおりである。残りの変数も同様に上述のとおりである。
化合物(D)をまず導電性炭素(B)で処理し、例えば被覆し、次いでポリマー(C)と混合し、担体(A)に塗布してもよい。
もう一つの可能性は、まず
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機ポリマーと
(D)少なくとも一種の一般式(I)の、BET表面積が1〜300m/gの範囲である粒子状化合物を、
水性インクまたは溶剤系インクまたは好ましくは水性ペーストの形で、
セパレータに塗布し、例えば吹き付けにより塗布し、次いで
(A)ガスが拡散可能な固体媒体と、例えば金属メッシュと組み合わせることである。
本塗布は、例えば吹き付けで、例えば吹き付けまたは噴霧で、あるいはナイフ塗装、印刷、またはプレスで実施できる。本発明において、噴霧には、スプレイガンを用いる塗布(よく「エアブラシ法」または「エアブラシ]と呼ばれる方法)も含まれる。
本発明の製造工程の実施は、例えば一種以上の化合物(D)から出発する。
化合物(D)は、例えば、適当な化合物MとM、必要ならM及び/又はMを、例えば乾燥状態であるいは溶液または懸濁液状で相互に混合して製造できる。化合物MとM、必要ならM及び/又はMの比率を、化合物(D)中のM、M、いずれのMとMの理論化学量とすることが好ましい。次いでこのようにして得られる混合物を熱処理する。例えば、これを例えば250〜1000℃の範囲、好ましくは300〜800℃の範囲の温度で処理する。この焼成は、不活性ガス下あるいは酸化的雰囲気下で行うことができ、例えば空気(または他の不活性ガスと酸素の混合物)下で行うことができる。焼成時間は数分〜数時間である。
化合物(D)の製造に有用で適当な出発原料には、M、M、M及び/又はMの酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物が含まれる。有用な他の化合物M、M、M及び/又はMは、加熱の結果、酸素の存在下または不存在下で反応して酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物を与えるものである。
これらの出発原料を乾燥状態あるいは湿潤状態で混合して化合物(D)を製造することができる。乾燥状態での処理が望ましい場合は、化合物(D)製造用の出発原料を微細粉末の形で用い、混合と必要なら圧密化をした後で焼成にかけてもよい。しかしながら湿潤状態でよく混合することが好ましい。通常これは、化合物(D)製造用の出発原料を水溶液及び/又は懸濁液の形で相互に混合することで行われる。
特に好ましい化合物(D)製造用の出発原料の混合物を、溶解状の化合物M、M、M及び/又はMのみから出発し、化合物M、M、M及び/又はMを沈殿化させることで得ることができる。このようにして得られる含水材料を次いで、好ましくは100〜150℃の範囲の温度で乾燥させる。
極めて好ましい乾燥方法は噴霧乾燥であり、特に出口温度が100〜150℃の範囲にある噴霧乾燥である。この熱処理の前、熱処理中、あるいは好ましくは熱処理後に、所望粒度の化合物(D)を与える工程を、例えば篩い分け、研磨または分級を実施することができる。
任意の工程で、化合物(D)を導電性炭素(B)で処理でき、例えば被覆できる。このような処置を行うのに、例えば化合物(D)を強く導電性炭素(B)と混合する、例えばこれらを摩砕することができる。例えばミルが、特にボールミルが摩砕に適当である。
この必要に応じて行われる導電性炭素(B)での化合物(D)の処理のもう一つの実施様態においては、化合物(D)に炭素を、例えば有機化合物の分解により炭素を付着させることができる。
この後に、水分散液またはペレットの形の添加可能なポリマー(C)と混合される。
もう一つの実施様態においては、例えば水分散液またはペレットの形で添加可能な化合物(D)と導電性炭素(B)とポリマー(C)とを一工程で、例えば相当する固体を、必要なら一種以上の有機溶媒または水と共に攪拌して混合する。混合には、例えば攪拌槽などの攪拌装置またはボールミルなどのミルが使用でき、特に攪拌ボールミルが使用できる。他の実施様態では、超音波、例えばソノトロードを用いる超音波が用いられる。これは水性の製剤を与えるのに好ましい。
次いで、塗布に適した水性製剤の所望の性質が、例えば粘度または固体含量が与えられる。
本発明において、固体含量が0.5〜25%の範囲にある好ましくは水性の製剤はインクと呼ばれる。固体含量が25%を越える好ましくは水性の製剤は、ペーストと呼ばれる。
本発明のある実施様態においては、この好ましくは水性の製剤が少なくとも一種の界面活性剤を含む。本発明における界面活性剤は表面活性物質である。界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、好ましくはノニオン性界面活性剤から選ぶことができる。
次いで、媒体(A)または担体(A)が与えられ、ここに上記の好ましくは水性の製剤が、または導電性炭素(B)とポリマー(C)と化合物(D)を含む好ましくは水性の製剤が、一つ以上の工程で塗布される。この塗布は、例えば、プレスで、吹き付けで、特にスプレーガンでの吹きつけで、またナイフ塗布、または好ましくは印刷で行うことができる。
本発明のもう一つの実施様態においては、無溶媒の導電性炭素(B)とポリマー(C)と化合物(D)成分の混合物を、例えば30〜300barの範囲の圧力で、150〜320℃の範囲の温度で相互に圧縮することができる。このために、ペーストから出発し、好ましくは水性ペーストから出発し、ペーストのその層高をシムで調整し、ロール圧縮し、適当な大きさに切断し、対象の媒体(A)に塗布することができる。
この塗布の後、例えば熱処理による、特に150〜350℃の範囲の温度での処理、特にポリマー(C)のガラス転移温度に相当する温度での処理による固定が続く。この場合、ビニリデンフルオリドヘキサフルオロプロピレンコポリマーがポリマー(C)として選ばれるなら、例えば125〜175℃の範囲の温度を、好ましくは約150℃を選ぶことが好ましい。もう一つの実施様態では、選択される温度が175〜225℃、好ましくは約200℃であり、選択されるポリマー(C)がポリフッ化ビニリデンである。もう一つの実施様態では、選択される温度選択が300〜350℃、好ましくは320〜325℃であり、選択されるポリマー(C)がポリテトラフルオロエチレンである。
本発明のもう一つの実施様態においては、熱固定工程が省かれる。
ある実施様態では、機械的に、好ましくはカレンダ加工で固定することができる。
この結果、本発明の電極が得られ、他の構成要素を組み合わせて本発明の電気化学セルを与えることができる。
これにより、全体として非常に優れた性質を持つ本発明の電気化学セルが得られる。
本発明のもう一つの側面は、少なくとも一種の有機溶媒または水と、
(B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
(C)少なくとも一種の有機のポリマーと
(D)モリブデンまたはタングステンと、FeとAg、ランタノイド、Vから選ばれる少なくとも一種の元素とを含む少なくとも一種の混合酸化物を含む製剤(短縮して、本発明の製剤とも称す)である。
適当な有機溶媒の例は、N−メチルピロリドンとシクロヘキサノン、N,N−ジメチルアセトアミドであり、好ましくはN−メチルピロリドンである。
水性製剤が好ましい。
導電性炭素(B)とポリマー(C)と化合物(D)についてはすでに述べた。
本発明のある実施様態においては、本発明の好ましくは水性の製剤が、界面活性剤と増粘剤と脱泡剤から選ばれる少なくとも一種の他の構成要素を含むことが好ましい。
本発明のある実施様態においては、本発明の好ましくは水性の製剤の固体含量が0.5〜60%の範囲である。
本発明を実施例を基に説明する。
一般的な留意点:特記しない場合、本発明においてパーセントの値は、質量パーセントである。
I. 水性の製剤の製造
I.1 水性インクWF1.1の製造、
以下のものをボールミル(フリチェ社製プルベリスッティート6)中で相互に混合した:
ボール(直径:10mm)、
70gのカーボンブラック(B.1)、アクゾ社から販売されているケッチェン(R)ブラック、BET表面積:850m/g(ISO9277で測定)、平均粒子径:10μm
14.24gのMoVFeO(D.1)または(III.1)
180mlの水
内容物を300rpmで30分間摩砕させた。その後、ボールを取り除いた。次いで、15.7gのポリテトラフルオロエチレン(C.1)の固体含量が60%の水分散液を添加し、さらにマグネチックスターラー上で15分間攪拌した。16g量のn−プロパノールを添加して、本発明のインク(以下、WF1.1と称す)を得た。
I.2 水性のインキWF1.2の製造、
以下のものをボールミル(フリチェ社製プルベリスッティート6)中で混合した:
ボール(直径:10mm)、
70.6gのカーボンブラック(B.1)、アクゾ社から販売されているケッチェン(R)ブラック、BET表面積:850m/g(ISO9277で測定)、平均粒子径:10μm
14.2gのMo1.20.8Fe1.6(D.2)または(III.2)
15.7gのポリテトラフルオロエチレン(C.1)の固体含量が60%の水分散液
180mlの水
内容物を300rpmで30分間摩砕させた。その後、ボールを取り除いた。15.2g量のn−プロパノールを添加して、本発明のインク(以下、WF1.2と称す)を得た。
II. 本発明の電極の製造
II.1 本発明のインクWF1.1の塗布と本発明の電極の電極1の製造
用いた基材は、ワットマン社製250μm−GF/F型のガラス繊維セパレータである。次いで、吹き付け用窒素を用いて温度が75℃の真空テーブル上に、スプレイガンで本発明のインクWF1.1を噴霧して、(B.1)と(C.1)と(D.1)の合計としての触媒坦持量を5mg/cmとした。
この後、温度が320℃の炉中で熱処理した。ポリテトラフルオロエチレンはこの温度で軟化した。
これにより、本発明の電極の電極1が得られた。
II.2 本発明のインクWF1.2の塗布と本発明の電極の電極2の製造
本発明のインクWF1.2を用いて実施例II.1を繰り返し、本発明の電極の電極2を得た。
III. 本発明の電気化学セルの製造と試験
本発明の電極の電極1と電極2の電気化学的評価のために、図1に示す電気化学セルを組み立てた。このために、また本発明の電極のために、以下の材料を用いた:
アノード:リチウム箔、50μm厚、
セパレータ:他のガラス繊維セパレータ、150μm厚、実施例IIの多孔性カソード
電解液:1M−LiPF、1:1エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート中
図1 中の数字は以下のものを示す:
1 酸素ガス供給を有するプラグ
1’ プラグ
2,2’ ワッシャ
3,3’ シールリング−それぞれ二枚。それぞれ二枚目の少し小さなシールリングは図示されていない。
4 渦巻き状ばね
5 ニッケルメッシュ集電体
6 ハウジング
これにより、本発明の電気化学セルEZ.1(本発明の電極の電極1による)と
本発明の電気化学セルEZ.2(本発明の電極の電極2による)を得た。
本発明の電極の開路電位は3.0〜3.2ボルトであった。放電中、放電電流が0.1 mA/cmで、セル電圧が2.7〜2.8ボルトに低下した。充電中は、電流密度が0.1 mA/cmで、セル電圧が3.6〜4.4Vの値に上昇した。電気化学試験セル(フルセル)中で10サイクルより多く本発明の電極が作動した。

Claims (15)

  1. (A)ガスが拡散可能な固体媒体と、
    (B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
    (C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
    (D)少なくとも一種の一般式(I):
    Figure 2013534697

    の粒子状化合物とを含む、少なくとも一個の電極を含むリチウム空気電池であって、これらの変数がそれぞれ次のように:
    は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、
    は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、
    は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、
    は、LiとNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Srから選ばれ、
    aは、1〜3の範囲であり、
    bは、0.1〜10の範囲であり、
    cは、0〜1の範囲であり、
    dは、0〜1の範囲であり、
    eは、0〜0.5の範囲であり、
    fは、1〜28の範囲であり、
    また一般式(I)の化合物のBET表面積が1〜300m/gの範囲である、
    定義されるリチウム空気電池。
  2. 化合物(D)が、複合酸化物とヘテロポリ酸とそれらの塩から選ばれる請求項1に記載のリチウム空気電池。
  3. 化合物(D)が、Fe−Ag−X−OとFe−V−X−O、Ag−X−V−O、Ce−X−O、Fe−X−O(ただし、Xは、モリブデンとタングステンから選ばれる)から選ばれる請求項1または2に記載のリチウム空気電池。
  4. 有機のポリマー(C)が、ハロゲン化(コ)ポリマーから選ばれる請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム空気電池。
  5. 固体媒体(A)が、金属メッシュとガラス繊維の繊維状の不織布ウェブまたはマット、炭素製ガス拡散媒体から選ばれる請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウム空気電池。
  6. 導電性炭素質材料(B)のBET表面積が20〜1500m/gの範囲である請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム空気電池。
  7. 化合物(D)の平均一次粒子径が10〜50nmの範囲である請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウム空気電池。
  8. 化合物(D)が凝集粒子の形であり、該集物の中心径が20nm〜50μmである請求項1〜7のいずれか一項に記載のリチウム空気電池。
  9. (A)ガスが拡散可能な固体媒体と、
    (B)少なくとも一種の導電性炭素質材料と、
    (C)少なくとも一種の有機ポリマーと、
    (D)少なくとも一種の一般式(I):
    Figure 2013534697
    の粒子状化合物を含む電極であって、これらの変数がそれぞれ次のように:
    は、MoとW、V、Nb、Sbから選ばれ、
    は、FeとAg、Cu、Ni、Mn、ランタノイドから選ばれ、
    は、BとC、N、Al、Si、P、Snから選ばれ、
    は、LiとNa、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Srから選ばれ、
    aは、1〜3の範囲であり、
    bは、0.1〜10の範囲であり、
    cは、0〜1の範囲であり、
    dは、0〜1の範囲であり、
    eは、0〜0.5の範囲であり、
    fは、1〜28の範囲であり、
    また一般式(I)の化合物のBET表面積が1〜300m/gの範囲である、
    定義される電極のリチウム空気電池中での利用。
  10. 有機ポリマー(C)が、ハロゲン化(コ)ポリマーから選ばれる請求項9に記載の利用。
  11. 固体媒体(A)が、金属メッシュとガラス繊維の繊維状の不織布ウェブまたはマット、炭素製ガス拡散媒体から選ばれる請求項9または10に記載の利用。
  12. 導電性炭素質材料(B)のBET表面積が20〜1500m/gの範囲である請求項9から11のいずれか一項に記載の利用。
  13. 化合物(D)の平均一次粒子径が10〜50nmの範囲である請求項9から12のいずれか一項に記載の利用。
  14. 化合物(D)が凝集粒子の形であり、該凝集物の中心径が20nm〜50μmである請求項9から13のいずれか一項に記載の利用。
  15. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウム空気電池を用いて装置を運転する方法。
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