JP2013533307A - デアニン誘導体、その製造方法及びその抗にきび用としての用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、皮膚においてにきび菌に対して選択的な抑制効果を有するデアニン誘導体、その製造方法及びその抗にきび用としての用途に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、下記化学式1又は化学式2で表され、皮膚においてにきび菌に対して選択的な抑制効果を有するデアニン誘導体、その製造方法及びその抗にきび用としての用途に関する。
Figure 2013533307
(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
Figure 2013533307
(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
緑茶は、アジア圏の多くの国家で愛用されている飲み物であって、最近になって人体での多い効能が報告されるに伴い、全世界的に多くの関心を受けている。緑茶には、ポリフェノール、タンパク質、アミノ酸、ビタミン及び無機質などの多様な成分が含有されていると知られている。そのうち、特に抗酸化効果及び抗癌効果に優れていると知られたポリフェノール類、特にエピガロカテキンガレート(EGCG)に対する研究が活発になされてきた。
しかし、最近、緑茶成分のうち緑茶にのみ特異的に多く存在するアミノ酸であるデアニンが緑茶特有の小味と効能を決定する重要な成分であると明らかにされ、これについての関心が高くなっている。デアニンは、緑茶の根でグルタミンとエチルアミンの酵素反応を通じて生合成され、葉に移動して濃縮され、一部が日の光によってポリフェノールに転換されることがあるが、大部分は、遊離アミノ酸形態で存在し、その量は、茶葉の乾燥量の1〜2%、全体アミノ酸の50%以上を占めると知られている。今までのデアニンの効能研究は、主として安らかさであり、安定した状態の脳波であるアルファ波を発生させて、心身を安定させ、ストレスを緩和し、神経細胞を保護するなど神経と関連した部分に集中していた。最近になって、皮膚においての保湿効果、プロリダーゼ活性調節を用いたコラーゲンの生合成増加効能が報告されたが、いまだに皮膚においての効能に対する研究が足りないのが現況である。このようにデアニンの皮膚においての効能が明らかにされることによって、安定度が向上したデアニン誘導体(米国特許出願公開第2008/0009505号)のように、デアニンだけでなく、その誘導体に対する研究も一緒になされている。
このような観点でデアニン及びデアニン誘導体に対する研究を進行したところ、糖と結合された形態のデアニン誘導体に関心を有するようになった。糖を導入する方法には、様々な方法があるが、大部分の方法が保護基を導入し、除去するなどの複雑な段階を進行しなければならないという短所を有していた。しかし、アマドリ再配置(Amadori rearrangement)反応を利用すれば、保護基を導入するか、又は複雑な段階を進行することなく、糖を導入することができる。しかし、アマドリ再配置(Amadori rearrangement)反応も、反応が進行されるにつれて所望の生成物が他の物質に転換され、他の副産物の生成が増加するので、所望の生成物を良好な収率で得ることが容易でないという短所を有している。
このような理由で、大部分導入しようとする糖を実際必要な糖量より多い量を使用して反応を進行した後、イオン交換樹脂を利用して所望の生成物だけを分離しなければならないなど、反応が経済的でなく、大量に生産することが容易でないという短所を有している。さらに、生成される副産物の影響によって所望の生成物の色相が悪くなる場合が多い。したがって、これに対する改善が必要な実情である。
一方、皮膚には、様々な菌が特定のコロニーを形成しながら常在していて、外部の微生物が人体内に侵入することを防止する1次防御膜のような役目をしている。しかし、コロニーのうち皮膚に有害な菌が異常的に増える場合、皮膚トラブルを誘発すると知られており、その中で代表的なものがにきびを誘発すると知られているにきび菌(P.acne)である。したがって、皮膚に常在しているあまり有害でない他の菌に影響を及ぼさないと共に、にきび菌に対して選択的な抗菌効果を示す物質を捜そうとする努力が行われてきた。デアニンの場合、抗菌効果があると知られているが、その効果が非常に弱いので、実質的な活用のためには、その効果の改善が必要な実情である。
これより、本発明者は、皮膚と関連した効能を有するデアニン誘導体に対する研究を進行したところ、特定構造のデアニン誘導体がにきび菌に対する選択的な抗菌効果を示すことを知見し、本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、にきび菌に対する選択的な抗菌効果を示すデアニン誘導体及びその抗にきび用としての用途を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記デアニン誘導体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、下記化学式1又は化学式2で表わされるデアニン誘導体及びその抗にきび用としての用途を提供する。
Figure 2013533307

(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
Figure 2013533307

(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
また、本発明は、下記化合物Aとマルトースを反応溶媒に入れ、加熱撹拌しながら反応させる段階と、
上記反応溶媒上で生成物を析出させる段階と、
を含むことを特徴とし、下記反応式1で図式化される化学式1又は化学式2のデアニン誘導体の製造方法を提供する。
Figure 2013533307
(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
本発明によるデアニン誘導体は、皮膚に常在しているあまり有害でない他の菌に影響を及ぼさないと共に、にきび菌に対しては選択的な抗菌効果に優れている。また、本発明の製造方法によれば、非常に簡便に糖と結合された形態のデアニン誘導体を高い収率で製造することができる。
本発明は、下記化学式1又は化学式2で表わされるデアニン誘導体、その製造方法及びその抗にきび用としての用途を提供する。
Figure 2013533307
(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
Figure 2013533307

(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明による化学式1又は化学式2のデアニン誘導体の製造方法は、下記化合物Aとマルトースを反応溶媒に入れ、加熱撹拌しながら反応させる段階と、上記反応溶媒上で生成物を析出させる段階と、を含むことを特徴とし、下記反応式1で図式化されることができる。
Figure 2013533307

(上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
以下、本発明による化学式1又は化学式2のデアニン誘導体の製造方法をさらに具体的に説明する。
1)上記化合物Aとマルトースを反応溶媒に入れ、加熱撹拌しながら反応させる段階
上記化合物Aとマルトースとは、0.8:1〜1.2:1のモル比で混合することが好ましい。0.8:1のモル比未満では、未反応のマルトースに起因して再結晶を利用して精製しにくいため、追加的な精製段階が必要であり、1.2:1のモル比超過では、未反応の化合物Aが不要に残るようになり、反応の経済性が低下するだけでなく、生成物を再結晶に精製しにくいため、好ましくない。
上記化合物Aとマルトースとを反応溶媒で加熱撹拌することによって生成される生成物が反応が進行されるにつれて、反応溶媒上で自然に析出され得るように適切な反応溶媒を選定することが重要である。生成物が反応溶媒上で析出されることによって、追加的に生ずることができる副反応を最小化し、反応の平衡を生成物側に誘導することによって、収率を向上させることができ、反応後には、再結晶化を通じて所望の生成物を容易に分離精製することができる。
本発明において使用可能な反応溶媒は、水、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール及びグリセロールよりなる群から1種を単独で選択して使用するか、又は水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール及びグリセロールよりなる群から2種以上を選択して混合使用することができる。
上記反応での反応温度は、60℃〜70℃であることが好ましい。60℃未満では、反応速度が遅くなり、反応時間が長くなり、70℃を超過すれば、副反応が増えるので、好ましくない。
上記反応での反応時間は、12時間〜48時間であることが好ましい。12時間未満では、反応進行が完全に行われないので、収率が減少するようになり、48時間超過では、副反応が増加し、収率が減少するので、好ましくない。
2)上記反応溶媒上で生成物を析出させる段階
反応が終結した反応溶液を常温に放置すれば、上記反応溶媒上で生成物が析出され、これを濾過すれば、白色固体パウダー形態のデアニン誘導体を収得することができる。
本発明によって製造された上記化学式1又は化学式2のデアニン誘導体は、平衡状態で混合して存在し、2:1〜10:1の比率で平衡状態を維持する。
本発明のデアニン誘導体は、皮膚外用剤組成物又は化粧料組成物の有効成分として含有されることができる。
本発明のデアニン誘導体は、抗にきび効果を達成するのに有効な量で皮膚外用剤組成物に含有されることができ、すなわち組成物の全体重量に対して0.001〜20.0重量%、より好ましくは、0.01〜5重量%の量で含有されることが好ましい。その含量が0.001重量%未満では、所望の効果を期待することができず、20.0重量%を超過する場合には、組成物変性のおそれがあり、剤形の粘度調節が容易でなく、生産経済性も低下するようになる。
本発明による皮膚外用剤組成物又は化粧料組成物は、化粧品学又は皮膚科学的に許容可能な媒質又は基剤を含有して剤形化されることができる。これは、局所適用に適したすべての剤形であって、例えば、溶液、ゲル、固体、無水ペースト、水層に油相を分散させて得たエマルジョン、懸濁液、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル、微細顆粒球、イオン型(リポソーム)若しくは非イオン型の小胞分散剤の形態、クリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレー、パック又はコンシーラスティックの形態として提供されることができる。また、フォーム(foam)の形態、又は圧縮された推進剤をさらに含有するエアゾール組成物の形態として使用されることができる。これら組成物は、当該分野の通常的な方法によって製造されることができる。
また、本発明による皮膚外用剤組成物又は化粧料組成物は、脂肪物質、有機溶媒、溶解剤、濃縮剤、ゲル化剤、軟化剤、抗酸化剤、懸濁化剤、安定化剤、発泡剤(foaming agent)、芳香剤、界面活性剤、水、イオン型若しくは非イオン型乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、必須オイル、染料、顔料、親水性若しくは親油性活性剤、脂質小胞又は化粧品に通常的に使用される任意の他の成分のような化粧品学若しくは皮膚科学分野において通常的に使用される補助剤を含有することができる。上記補助剤は、化粧品学又は皮膚科学分野において一般的に使用される量で導入される。
また、本発明の組成物は、抗にきび効果のために、前述したデアニン誘導体以外に他の既存の抗にきび成分をさらに含有することもでき、これら既存の抗にきび成分の種類及び含量も当業者に周知されている。
本発明の化粧料組成物は、その剤形において特に限定されるものではなく、例えば、柔軟化粧水、栄養化粧水、マッサージクリーム、栄養クリーム、パック、ゼル又は皮膚粘着タイプ化粧料の剤形を有する化粧料組成物であることができる。
以下、試験例及び実施例により本発明の構成及び効果をさらに具体的に説明する。しかし、これら試験例及び実施例は、本発明に対する理解を助けるために例示の目的だけで提供されるものであって、本発明の範疇及び範囲がこれに限定されるものではない。
[実施例1]マルツロシルデアニン(Maltulosyl theanine)
メタノール130mLにデアニン8.7g(50mmol)とマルトース19.3g(53.6mmol)とを入れ、65℃で18時間還流した。反応が終結した後、常温で3時間放置させた後、濾過し、下記化学式3又は化学式4で表わされるマルツロシルデアニンの混合物12.9g(収率52%)を白色のパウダーで得た。
1H NMR(D2O、δ):5.24(1H)、4.20(1H)、4.07(1H)、3.99(2H)、3.79(7H)、3.57(1H)、3.43(1H)、3.33(1H)、3.20(2H)、2.46(2H)、2.17(2H)、1.11(3H)(但し、Major化合物のピークだけを表示する。)
LC−Mass:499[M+H]
Figure 2013533307
Figure 2013533307
[比較例1]マルツロシルデアニン(Maltulosyl theanine)
生成物が反応溶液上で自然に析出されない溶媒であるエタノールを使用することを除いて、上記実施例1と同一の条件で反応を進行した結果、再結晶を通じて最終化合物を得ることができなかったので、イオン交換樹脂を通じて精製し、マルツロシルデアニン8.0g(収率32%)を黄色のパウダーで得た。
比較例1は、副産物の生成が増加し、上記実施例1より生成物の収率が低くなると共に、副産物の影響によって所望の生成物の色相が変わった。
[実施例2]マルツロシルデアニンメチルエステル(Maltulosyl theanine methyl ester)
メタノール:イソプロパノール=4:1の混合溶液130mLに、デアニンメチルエステル9.4g(50mmol)とマルトース19.3g(53.6mmol)とを入れ、65℃で18時間還流した。反応が終結した後、常温で3時間放置させた後、濾過し、下記化学式5又は6で表わされるマルツロシルデアニンメチルエステルの混合物14.3g(収率56%)を白色のパウダーで得た。
1H NMR(D2O、δ):5.24(1H)、4.19(1H)、4.07(1H)、4.00(2H)、3.77(10H)、3.57(1H)、3.43(1H)、3.33(1H)、3.20(2H)、2.46(2H)、2.16(2H)、1.11(3H)(但し、Major化合物のピークだけを表示する)
LC−Mass:513[M+H]
Figure 2013533307
Figure 2013533307
[実施例3]マルツロシルN−エチルデアニン(Maltulosyl N−ethylTheanine)
メタノール:エタノール=4:1の混合溶液130mLに、N−エチルデアニン10.1g(50mmol)とマルトース19.3g(53.6mmol)を入れ、65℃で18時間還流した。反応が終結した後、常温で3時間放置させた後、濾過し、下記化学式7又は化学式8で表わされるマルツロシルN−エチルデアニンの混合物12.1g(収率46%)を白色のパウダーで得た。
1H NMR(D2O、δ):5.26(1H)、4.20(1H)、4.06(1H)、3.99(2H)、3.81(7H)、3.54(1H)、3.43(1H)、3.33(1H)、3.25(4H)、2.46(2H)、2.19(2H)、1.11(3H)、1.05(3H)(但し、Major化合物のピークだけを表示する)
LC−Mass:527[M+H]
Figure 2013533307
Figure 2013533307
[試験例1]にきび菌に対する選択的な抗菌効果試験
1%ペプトン水溶液に各試料を添加して滅菌した。試料が含有された滅菌ペプトン水溶液に試験菌液を20μL/2mLずつ接種し、32℃で1日振とう培養した。試験菌としては、皮膚に常在すると知られた菌のうち有害だと知られたP.acnesと相対的にその有害性が大きく知られないS.Epidermidisを選定した。振とう培養された溶液を一般希釈水で1/100に希釈し、希釈液0.1mLを取って、ペトリ皿に入れた後、滅菌し、約50℃に冷却したTS agarを注いだ。TS agarを注いで固めたペトリ皿を35℃で1日間嫌気培養した後、菌数を測定した。この際、にきび菌は、35℃で1日間嫌気培養した後、一般希釈水で1/100に希釈し、希釈した液0.1mLを取って、ペトリ皿に入れ、BHI agarを注いで固めた後、35℃で3日間嫌気培養し、菌数を測定した。比較群としては、デアニン、マルトースを使用して実験を行い、試料を添加しない非処理群の菌数を100%にして対比した。その結果は、下記表1に示した。
Figure 2013533307
上記表1から明らかなように、実施例1〜3のデアニン誘導体は、デアニンやマルトースとは異なって、S.Epidermidisの菌数は、大きい変化がなく、P.acnesの菌数は、有意な水準で減少した。これにより、デアニンに糖を導入することによって、にきび菌に対する選択的な抗菌効果が増大することを確認することができた。
したがって、本発明によるデアニン誘導体は、皮膚に常在している菌のうちあまり有害でない菌には影響を及ぼさないと共に、にきび菌に対しては選択的で且つ優れた抗菌効果を示すことを確認することができた。
[試験例2]皮膚一次刺激試験
元気な男女実験者20名の腕の下膊部に、上記実施例1〜3のデアニン誘導体を溶かした水溶液を閉鎖貼付試験方法によって塗布した後、外部との遮断のためにプラスチックキャップを着せた後、1日後に、下記表2の判定方法によって刺激程度を観察し、その結果を下記表3に示した。一方、下記表3の数値は、表2の判定方法によって算出された刺激の平均値である。
Figure 2013533307
Figure 2013533307
上記表3から明らかなように、本発明の実施例1〜3のデアニン誘導体は、皮膚刺激を誘発しないので、人体皮膚に安全であることを確認することができた。
[試験例3]にきび改善効能試験
上記実施例1〜3をそれぞれ含む剤形例1〜3、デアニン誘導体を含まない比較剤形例1を下記表4の組成で製造した(単位:重量%)。
19〜26歳の男性のうちにきびを有する20名を対象として、それぞれ4週間一般的な化粧水と同様の使用方法で剤形例1〜3及び比較剤形例1を塗布するようにし、使用者の意見によってにきび改善程度を下記の評価基準によって判定した。その結果は、下記表5に示した。
Figure 2013533307
Figure 2013533307
上記表5から明らかなように、本発明によるデアニン誘導体を含有する剤形例1〜3は、デアニン誘導体を含有しない比較剤形例1より迅速で且つ優れたにきび改善効果を示した。
[剤形例4]栄養化粧水(ミルクローション)
上記実施例1〜3で製造したデアニン誘導体を含有する栄養化粧水を製造した。
Figure 2013533307
[剤形例5]栄養クリーム
上記実施例1〜3で製造したデアニン誘導体を含有する栄養クリームを製造した。
Figure 2013533307
[剤形例6]マッサージクリーム
上記実施例1〜3で製造したデアニン誘導体を含有するマッサージクリームを製造した。
Figure 2013533307
[剤形例7]軟膏
上記実施例1〜3で製造したデアニン誘導体を含有する軟膏を製造した。
Figure 2013533307

Claims (10)

  1. 下記化学式1又は化学式2で表わされるデアニン誘導体。
    Figure 2013533307
    (上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
    Figure 2013533307
    (上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
  2. 請求項1に記載のデアニン誘導体の抗にきび用としての用途。
  3. 請求項1のデアニン誘導体を有効成分として含有する抗にきび用皮膚外用剤組成物。
  4. 上記デアニン誘導体を組成物の全体重量に対して0.001〜20.0重量%で含有することを特徴とする請求項3に記載の抗にきび用皮膚外用剤組成物。
  5. 請求項1に記載のデアニン誘導体を有効成分として含有する化粧料組成物。
  6. 上記デアニン誘導体を組成物の全体重量に対して0.001〜20.0重量%で含有することを特徴とする請求項5に記載の化粧料組成物。
  7. 下記化合物Aとマルトースを反応溶媒に入れ、加熱撹拌しながら反応させる段階と、
    上記反応溶媒上で生成物を析出させる段階と、
    を含むことを特徴とする下記化学式1又は化学式2のデアニン誘導体の製造方法。
    Figure 2013533307
    (上記式中、R1及びR2は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はt−ブチルである。)
  8. 上記化合物Aとマルトースは、0.8:1〜1.2:1のモル比で混合することを特徴とする請求項7に記載のデアニン誘導体の製造方法。
  9. 上記反応溶媒は、水、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール及びグリセロールよりなる群から1種を単独で選択して使用するか、又は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール及びグリセロールよりなる群から2種以上を選択して混合して使用することを特徴とする請求項7に記載のデアニン誘導体の製造方法。
  10. 上記反応温度は、60〜70℃であることを特徴とする請求項7に記載のデアニン誘導体の製造方法。
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