JP2013524291A - マイクロ操作ツールを無衝突で位置決めする方法 - Google Patents

マイクロ操作ツールを無衝突で位置決めする方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013524291A
JP2013524291A JP2013504240A JP2013504240A JP2013524291A JP 2013524291 A JP2013524291 A JP 2013524291A JP 2013504240 A JP2013504240 A JP 2013504240A JP 2013504240 A JP2013504240 A JP 2013504240A JP 2013524291 A JP2013524291 A JP 2013524291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
point
tool
sample carrier
objective lens
microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013504240A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5826250B2 (ja
Inventor
ブリル ノアベアト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Molecular Machines and Industries AG
Original Assignee
Molecular Machines and Industries AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Molecular Machines and Industries AG filed Critical Molecular Machines and Industries AG
Publication of JP2013524291A publication Critical patent/JP2013524291A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5826250B2 publication Critical patent/JP5826250B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D3/00Control of position or direction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/286Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q involving mechanical work, e.g. chopping, disintegrating, compacting, homogenising
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/32Micromanipulators structurally combined with microscopes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

本発明はマイクロ操作ツールのサンプル担体に対する位置決めを顕微鏡を用いて無衝突で行う方法であり、a)第1開口数NA1を有する顕微鏡対物レンズの焦点をサンプル担体表面の少なくとも1つの点Pに合わせることにより当該点Pの焦点位置ZPを求め、b)マイクロ操作ツールを顕微鏡の光軸上に位置決めし、c)マイクロ操作ツールの焦点位置ZMを顕微鏡対物レンズ又は第1開口数NA1よりも小さな第2開口数NA2を有する第2顕微鏡対物レンズの焦点をマイクロ操作ツールの先端に合わせることにより求め、d)所定の許容差プロファイルΔZを考慮して降下距離ZA(P)をZA(P)=ZM−ZP−ΔZにより計算し、ここでΔZ=ΔZM+ΔZP、ΔZM、ΔZPはそれぞれ操作ツール又はサンプル担体の位置を求めるときの所定の許容差であり、e)マイクロ操作ツールを降下距離ZA(P)だけ降下させて点Pに位置決めする。

Description

本発明はマイクロ操作ツールを、特にマイクロ注入、単一細胞取得、マイクロ切開等のためのツールを無衝突で位置決めする方法に関する。
先行技術
純粋濃縮された細胞培養の分子分析、さらには単一細胞の分子分析は、薬理ゲノミクス及びプロテオミクスの重要な前提であり、将来的には患者の医療プロファイリングにとってさらに重要となる可能性がある。従来は、細胞操作(例えば細胞収集またはマイクロ注入)における機械的及びプロセス工学的な制限のせいで、このターゲットを達成することは困難であり、相当な時間的コストをかけずには達成できなかった。とりわけ、遺伝子型と表現型を特定するのに必要とされる、非常に小さなサンプルからの単一細胞及び希少細胞の分離は非常に難しい。というのも、研究員が単一細胞を顕微鏡下で検出し、検出された細胞を毛管を使って操作しなければならないからである。
細胞分離の自動化を、すなわち、特に単一細胞の収集の自動化を可能にするためには、対物レンズとサンプル担体の正確には平坦でも水平でもない表面とに起因するすべての許容差を考慮した上で、毛管の先端の正確な位置測定、すなわち、顕微鏡のサンプル担体に対するマニピュレータ先端のX,Y及びZ方向における位置測定が必要である。しかし従来は、マニピュレータ先端のZ方向における実際位置を付加的な測定手段なしに十分小さな許容差で自動的に求めることは不可能であった。それゆえ、単一細胞又は粒子の収集は手動又は半自動でしか可能でなかった。もっとも、このプロセスを自動化する幾つかのアプローチは知られている。しかし、この従来から公知の方法では対物レンズの結像許容差が考慮されないため、マニピュレータ先端の損傷が発生する。それに対して手動較正法ではハンドリングツールが十分に正確でない場合が多く、非常に熟練したユーザしかこのシステムを使いこなすことができない。
例えばEP 0 292 899 B1では、収集すべき細胞を容器に入れた後に、まず毛管の先端に焦点を合わせ、毛管の先端を顕微鏡の視野の中央に位置決めする。その後で、容器底部の細胞の平面に焦点を合わせ、毛管をサンプルに突き刺さるまで手動で降下させる。その際、突き刺さったかどうかは目で確かめる。XY平面内での位置及び降下させたときのZ方向における動きの大きさは制御コンピュータにおいて把握される。この制御コンピュータは、後続の方法において、コンピュータによって座標系内で選択された別の細胞位置を自動的に突き刺すためにこれらのデータを使用する。ここに記した方法の欠点は、対象物担体までの距離(つまり、毛管の損傷が生じうる位置)が求められるのではなく、生体サンプルから恣意的に選ばれた細胞の表面のZ座標しか求められないことにある。また、許容差も考慮されない。したがって、毛管の先端と対象物担体とが衝突し、それによって毛管が損傷する可能性がある。さらにこの場合、恣意的に選ばれた細胞へのテスト注入を介して微調整が行われる。その際、対象物担体の上に堆積する細胞は同じ細胞培養から由来しているが、異なる外的ジオメトリを有しているため、位置測定にとってこのような較正は非常に不正確である。
DE 10 2005 053 669 B4には、顕微鏡として形成された位置測定ユニットを用いてマニピュレータ先端の実際位置を求める一方で、同様に顕微鏡として形成され、サンプルテーブルのもう一方の面に配置された観察ユニットを用いてサンプル上の又はサンプル内のターゲット位置を観察するサンプル操作装置が記載されている。観察ユニットと位置測定ユニットのデータを比較することによって、制御部はマニピュレータ先端をターゲット位置へと変位させることができる。このサンプル操作装置の欠点は、位置測定対物レンズがマニピュレータ先端のオーダーの被写界深度を有しているため、Z方向の測定が相応して不正確となり、ほぼ毛管自体の直径に相当する誤差を伴うことにある。しかし位置決めのためにこの誤差が考慮されることはない。また、対象物担体のZ方向における位置も求められることがないため、位置測定対物レンズの誤差のせいで実際の位置が計算された位置から偏差した場合に、対象物担体とマニピュレータ先端との衝突が生じる可能性がある。
最後にDE 10 2007 046 267 A1では、例えば毛管である取得ツールが取付けエレメントによってツールヘッドに取り付けられ、サンプル容器内の対象細胞の空間的位置が撮像ユニットと画像評価ユニットとによって検出され、取得ツールは制御記憶ユニットと移動機構とによってまず較正位置へと動かされ、その後で、対象細胞上方の位置へと動かされる。次に、撮像ユニットと画像評価ユニットが対象細胞上方の取得ツールの空間的位置も検出し、ターゲット位置からの偏差を求める。制御記憶ユニットは移動機構によって取得ツールの位置を補正する。このサンプル操作装置の場合でも、較正位置における毛管の先端は顕微鏡の視野内に移動させなければならない。これは顕微鏡の倍率が高い場合には手動でしかできない。また、取得ツールを降下させるときに、例えば顕微鏡対物レンズの被写界深度によって決まる許容差が顧慮されないので、維持すべき距離が誤って計算され、その結果、衝突が生じかねない。
最後に、前掲文献のいずれにおいても、対象物担体のプロファイル、つまり、XY平面内の位置の関数としての対象物担体の表面のZ位置の変化が求められないため、新しいXY位置への移動後、状況によっては、対象物担体の表面のZ座標の変化のせいで距離がまたも正しく計算されず、毛管の先端が対象物担体と衝突する可能性がある。ただし、そのような衝突の場合のために、DE 10 2007 046 267 A1に従って、付加的なセンサ又は操作ツールのサスペンションを設けてもよい。しかしそれでも損傷は確実には排除されず、サンプルの誤った取得ひいては時間的損失にもつながる。
現実にはよくあるが、オペレータには滅多に気づかれることのない状態、すなわち、対象物担体が斜めに、つまり正確には水平でなく挿入されている場合でも、毛管の位置誤差が生じる。毛管は、とりわけスタート位置が対象物担体の表面からほんの数μmしか離れていない場合には、スタート位置へと移動させるときに早くも損傷を受けてしまう可能性がある。実際、斜めの対象物担体上のZ位置の差は関心領域内で30μmまでになり、さらに対象物担体に対して使用される顕微鏡は塵等で汚れるので、Z位置の差は100μmを超えうる。ガラスシャーレを使用した場合には、誤差は数倍になりうる。それでも1μm未満の刻みで接触較正を行わなければならない場合には、安全のために、スタート位置から対象物担体までの距離をもっと大きく(100μmより大きく)保っておかなければならない。1μm未満の刻みでは、接触較正に余りに多くの時間を要するので、これは実用的には大きな欠点となる。
発明の概要
それゆえ、本発明の課題は、サンプル表面の全体にわたって操作ツールを完全自動で正確かつ損傷なしに位置決めすることを可能にする、マイクロ操作ツールの無衝突位置決め方法を提供することである。この課題は請求項1に記載の特徴を備えた方法により解決される。本発明の特に有利な実施形態は従属請求項において規定されている。
顕微鏡を用いてマイクロ操作ツールをサンプル担体に対して無衝突で位置決めする本発明による方法は以下のステップを有する。
a)第1の開口数NA1を有する第1の顕微鏡対物レンズの焦点をサンプル担体表面上の少なくとも1つの点Pに合わせることによって、前記少なくとも1つの点の焦点位置ZPを求める。
b)マイクロ操作ツールを顕微鏡の光軸上に位置決めする。
c)上記顕微鏡対物レンズの焦点を又は第1の開口数NA1よりも小さな第2の開口数NA2を有する第2の顕微鏡対物レンズの焦点をマイクロ操作ツールの先端に合わせることによって、マイクロ操作ツールの焦点位置ZMを求める。
d)所定の許容差プロファイルΔZを考慮して降下距離ZA(P)を次の式
A(P)=ZM−ZP−ΔZ
によって計算する。ここで、
ΔZ=ΔZM+ΔZP
であり、ΔZMは操作ツールの位置を求めるときの所定の許容差であり、ΔZPはサンプル担体の位置を求めるときの所定の許容差である。
e)マイクロ操作ツールを降下距離ZA(P)だけ降下させることによって点Pに位置決めする。
ここで、許容差又は許容差プロファイルとは、当業者にとって、位置を求める際に(個々の)光学素子又は光学システム全体に割り当てられる不正確さを意味しており、細胞顕微鏡検査ではふつうμm(10-6m)の単位で与えられる。したがって、本発明の方法によれば、操作ツールがサンプル担体の許容差プロファイル外にある限り、操作ツールを衝突なしにサンプル担体上方で動かすことができる。操作ツールは開口数の小さな対物レンズによってサンプル担体まで例えば1〜2mmの距離で検出される。なお、この距離は顕微鏡とマニピュレータのジオメトリによって十分正確に決められている。よって、衝突は確実に回避される。全体的に、本発明の方法によってマイクロ操作装置の機能、効率、信頼性、とりわけ使い易さが改善される。ルーチン的な使用形態では、システム全体を完全自動で動作させることができる。しかし、本発明の方法は個々の方法ステップの完全に自動的な進行及び実行に限定されない。焦点位置の測定、及び/又は、X及びY方向における位置決め、及び/又は、Z方向における降下(引き上げ)を手動で行うことも尚可能である。どの動作モードを選択するかには関係なく、本方法によれば、マイクロ操作ツールを数ミクロメートルの非常に高い位置精度で位置決めすることができ、同時にサンプル担体とツールとの衝突を避けることができる。とりわけ、サンプルの直径及び/又は操作ツール自体の直径よりも小さな距離で操作ツールをサンプル担体上方で動かすことができる。最後に、その他に較正のために必要な時間が大幅に短縮される。これは、既にサンプル担体の焦点位置を測定することによって、測定の開始値が方法に与えられていることに因る。
焦点位置は光軸上又は光軸の近傍で測定された関連する点の位置のZ座標であり、この関連する点は測定を考慮して顕微鏡対物レンズにより光軸に鮮明に結像される。その際、結像の鮮明さは焦点調節システムによって自動的に、又は焦点を合わすべき点を示すビデオカメラの画像を考察することによって手動で、決定することができる。
マイクロ操作ツールを顕微鏡の光軸上で位置決めする際、所定の距離が維持される。この距離はふつうサンプル担体から1〜2mmである。
好ましくは、操作ツールを降下させるステップe)の前に、ステップc)及びd)がそれぞれi番目の顕微鏡対物レンズ(i>1又はi>2)を用いて繰り返される。なお、この繰り返しの際、顕微鏡対物レンズの開口数は増大していく(NAi>NAi-1)。つまり、まずステップc)において、1番目の顕微鏡対物レンズ(開口数NA1)で、又は、サンプル担体の焦点位置を求めるために1番目の顕微鏡対物レンズの開口数よりも小さな開口数を有する2番目の顕微鏡対物レンズで、操作ツールの位置が求められ、ステップd)において、所定の許容差プロファイルを顧慮しながら降下距離が計算される。しかしその後で、操作ツールの位置を求める際の精度を改善するために、先行する対物レンズよりも大きな開口数と相応して小さな所定の許容差とを有する別の対物レンズを使用して、操作ツールの位置決めの安全マージンを表す許容差プロファイルを小さくしてもよい。このプロセスは反復して実行することができ、それによりマイクロメートル領域の高い精度を実現することが可能である。
本発明によれば、操作ツールとサンプル担体の許容差ΔZM及びΔZPは予め恣意的に決めることができるが、本発明の特に有利な実施形態では、操作ツールの許容差ΔZM及び/又はサンプル担体の許容差ΔZPは、下記の式に従い、位置測定に使用される各i番目の対物レンズの被写界深度dtief, iにより与えられる。
Figure 2013524291
ここで、λは観察光の波長であり、nは顕微鏡対物レンズとサンプル担体の間の媒質の屈折率であり、Miはi番目の対物レンズの倍率であり、eは観察に使用されるビデオカメラの解像度である。
観察光の波長は好ましくは550nmの波長である。この波長は白色光(すなわち、およそ400〜700nmの範囲の波長の連続体)を使用した場合でも正確な結果をもたらす。屈折率は顕微鏡対物レンズとサンプル担体の間の使用される媒質に依存し、通常は空気の屈折率(n=1)である。もっとも、顕微鏡対物レンズとサンプル担体の間の媒質がイマージョンオイル(n=1.515)又は水(n=1.33)である界浸型光学素子の使用も考えられる。ビデオカメラはe=10μmの標準的解像度を有していることが好ましいが、勿論さらに細かい又は粗い解像度のビデオカメラを使用してもよい。許容差プロファイルを求める際のパラメータとして被写界深度を使用することによって、ツールを降下させたときのサンプル担体表面と操作ツールの位置測定のあり得る偏差、すなわち測定誤差を、再生可能かつ確実に考慮することができ、サンプル担体表面との衝突を確実に避けることができる。
別の有利な実施形態では、ステップe)の前に、サンプル担体表面の所定の複数の点Pj(j=1,2,...)に対してステップa)〜d)が実行され、各点Pjの降下距離ZA(Pj)がデータベースに格納され、格納された降下距離ZA(Pj)を考慮しながら、各点Pjに対してステップe)が実行される。このようにして、所定の複数の点が適切に選ばれれば、サンプル操作前のサンプル担体の底面が平坦でなくても、大きな開口数を有する対物レンズでサンプル担体表面を走査することができ、各点Pjに関してそのX座標とY座標に依存して許容差プロファイルを含めた降下距離を記憶し、後でサンプル操作のために複数の点から任意の点を選択する際に呼び出すことができる。代替的に、降下距離ZA(Pj)の代わりに点Pjの焦点位置、点PjのX座標及びY座標、ならびに対物レンズデータを開口数及び倍率に関する情報と共に記憶することも可能である。サンプル担体表面のこのようなトポグラフィを作成することにより、例えばシャーレ等のような平坦でない表面を有するサンプル担体もマイクロ操作に使用することができ、また全自動で作動させることができる。
好ましくは、ステップe)の前に、サンプル担体表面の直線上に並んでいない3つの点P1、P2、P3に対してステップa)〜c)が実行され、求められた焦点位置ZP1、ZP2、ZP3から平面の方程式E(P)が計算され、ステップd)において、サンプル担体表面上の任意の点Pjの降下距離ZA(Pj)がZA(Pj)=ZM−E(Pj)−ΔZにより計算される。
これは、例えば対象物担体(スライド)のような平坦なサンプル担体が顕微鏡ステージ上で光軸に対して正確に垂直ではなく配置される場合に特に有利である。実際、サンプル担体が顕微鏡ステージ上で光軸に対して正確に垂直ではなく配置されると、結構頻繁に誤差の原因となる。このことはつまり、顕微鏡ステージが別の位置に動かされるとすぐに対象物担体の平面が焦平面からはみ出しまうことを意味している。その結果、操作ツールと対象物担体の平面の間の距離も変化してしまう。本方法のこの実施形態によって、顕微鏡制御はこの作用を補償し、サンプル担体上の焦点、したがってまたサンプル担体と操作ツールの間の距離を、サンプル担体上のXY位置に関係なく維持することができる。
好ましくは、ステップc)において、操作ツールの先端の位置が焦点位置ZMとして求められる。このことによって確実に、サンプル担体に最も近づく操作ツールの動作部分の位置が較正され、ツールがサンプル担体に衝突することによる接触及び生じうる損傷が防止される。
別の特に有利な実施形態では、ステップc)において、以下のステップを実行することによって操作ツールの捩れ角及び傾斜角が補償される。
c1)操作ツールの先端における第1の点Q1に焦点を合わせることによって、第1の点Q1の焦点位置ZQ1を求める。
c2)前記点Q1の焦点位置ZQ1と操作ツールの先端における第2の点Q2の焦点位置ZQ2とが等しくなるまで、操作ツールをその軸を中心として回転させ、前記Q1に焦点を合わせるために改めて顕微鏡対物レンズを調節する。
c3)操作ツールの先端における第3の点Q3に焦点を合わせることによって、第3の点Q3の焦点位置ZQ3を求める。
c4)焦点位置ZQ1、ZQ2及びZQ3が等しくなるまで、サンプル担体の平面に平行な軸回りに操作ツールを傾斜させ、点Q3に焦点を合わせるために改めて顕微鏡対物レンズを調節する。
c5)操作ツールの焦点位置をZA=ZQ1に定める。
操作ツールの傾斜角ないし捩れ角を補償することによって、サンプルと相互作用する操作ツールの端面の形状も考慮されるので、操作ツールのサンプル担体に対する位置を較正する際に極めて高い正確度を達成することが可能である。このことは、引き延ばされた毛管又は先端が或る角度をもって研磨ないし折られているような毛管の場合に特に重要である。実際、これによって確実に、毛管の開口部又は操作ツールの活動側がサンプルから均一かつ最小の距離に位置決めされ、毛管の場合であれば、この小さな距離のおかげで最適な吸い込み又は洗い流し作用を実現することができる。操作ツールをその軸を中心として回転させる際、好ましくは全体として最大±5°までの刻みが実行される。これはしかし懸念されるべきことではない。というのも、毛管は既に予め方向マーカーを用いて大まかに調節されているからである。毛管の傾斜角についても同じことが当てはまる。例えば、毛管は電気駆動装置によって好ましくは最大±2°の小さな刻みで傾けられ、同様に前もって角度指示によって傾斜角が大まかに調節される。
別の実施形態によれば、ステップa)において、さらに第1の顕微鏡対物レンズの焦点を載置容器の表面の点Rに合わせることによって点Rの焦点位置Zcapを求めてもよい。このようにして、例えばサンプル担体から取得した細胞材料を載置する載置容器に関しても較正を行うことが可能である。対象物担体上のグリッドとは違って例えばキャップやチューブのような載置容器に載置する場合、つねに同じ載置位置に出会すので、載置容器内に1つの焦点しか求められない。その結果、方法が加速される。
有利には、サンプル担体の表面の点及び/又は載置容器の表面の点は、顕微鏡ステージのような位置決めテーブルによるサンプル担体及び/又は載置容器のシフトによって動かされる。位置決めテーブルはXY平面内で動作するので、焦点調節と水平方向の位置決めとの分離が達成される。
別の実施形態では、焦点位置の測定を光学式距離測定システムによって行うことも考えられる。そうすることで、同様に、サブマイクロメートル領域の精度で焦点調節を行うことができる。
マイクロ操作ツールの実施例として、例えばガラス又は金属でできた毛管、ピペット、ニードル又は接着性のキャップが挙げられる。操作ツールは複数の操作先端の組み合わせから成っていてもよい。例えば、n個の毛管の配列又は毛管とニードルと接着性キャップとの組み合わせであってよい。最後に、マイクロ操作ツールが例えば毛管とマイクロディセクタ、毛管とピンセット、毛管とマイクロディセクタとピンセット、又は接着性キャップとピンセットのような他の光学式マイクロ操作ツールを有する操作先端の組合せであることも考えられる。
以下に、以下の図面に図示された実施例に基づいて本発明を説明する。
1a)は、マイクロ操作ツールの較正時のマイクロ操作装置の拡大した一部を示し、1b)は、サンプル担体の傾斜を概略的に示す。 マイクロ操作ツールを較正する本発明の方法の流れを説明するフローチャートである。 傾斜角とマイクロ操作ツールの軸回り回転角の補正を概略的に示す。 傾斜角と捩れ角の補正する方法の説明するフローチャートである。
発明の実施形態
まず導入として、任意の単一細胞又は希少細胞の自動化された分離について説明する。なお、この分離は細胞識別、細胞収集、細胞放出の3つのステップで行われる。その後で、図面を参照しながら本発明の有利な実施形態を説明する。
発明者はこの目的のために倒立顕微鏡と、細胞識別ユニットと、自動毛管調節器と、自動ポンプと、並進ステージとに基づいたシステムを用意した。収集と放出は(以下で詳細に説明される)高精度のポンプによって制御される。この高精度ポンプは、細胞分離プロセスのためにポンプ媒質のナノリットル体積を調節し、そのようにして方法の終了時点に行われるべき、ほんの1マイクロリットルの媒質の中の細胞材料の分子分析の基礎を形成する。
(粘着性のない)細胞はまったく機械的負荷を受けない。細胞収集は細胞を包囲する流体流のみに基づいて行われる。最適な条件の下では、部分的に粘着性を有する細胞でさえ同様にして収集することができる。細胞と収集に使用される毛管との間に接触は生じない。毛管の直径は細胞の直径よりも遙かに大きい。例えば6μmの直径を有する細胞は40μmの直径を有する毛管によって効率的に収集される。
細胞の放出は様々なターゲット担体(保管器)上で行うことができる。いわゆる「グリッドデポジット」は(例えばAmpliGrid(R)のような)グリッド状に配置された点状載置部か、又は(IBIDIサンプルポケット対象物担体のような)グリッド状に配置された小さな容器のいずれかである。個々の点状載置部は透明な蓋とPCR管又はミクロ流体装置とから成っていてよい。つねにそうであるように、並進ステージ上の対象物担体のための多重保持体に対象物担体を嵌め込むことができるように、ターゲット担体の大きさはふつう標準的な対象物担体の大きさを超えてはならない。例えばウェルプレートのような比較的大きなターゲット担体に対しては、保持体を適合させなければならない。
細胞の収集及び放出は細胞識別と共に手動から全自動の動作モードまで様々な仕方で行うことができる。しかし、手動モードの場合でさえ、システムの何らかの構成要素(顕微鏡、ポンプ、毛管)を手で操作する必要はない。すべての動作プロセスはユーザがPCから開始させる。
図1a)には、対象物担体8が概略的に示されている。対象物担体の上にはサンプル物質7、例えば単一細胞が載せられている。顕微鏡対象物担体8は顕微鏡ステージ(図示せず)上でXY方向に位置決めすることができる。Z方向における位置決め、すなわち焦点調整は光軸5に沿って対物レンズ10を変位させることで行われる。この実施形態では、マイクロ操作ツールとして毛管4が図示されている。一方、図2にはフローチャートが示されている。以下では、図1a)及びb)とこのフローチャートに基づいて、本発明の方法を説明する。
図1a)及びb)から分かるように、サンプル担体8のこの実施例では、ガラス製の従来の対象物担体が、顕微鏡ステージ(図示せず)上の光軸5に対して正確に垂直ではなく、小さな角度で傾いている。このことは、顕微鏡ステージが他の位置へと動かされるとすぐに、対象物担体平面が焦平面からはみ出ることを意味している。その際、毛管の先端と対象物担体平面との間の距離も変化する。これを阻止するためには、対象物担体8の傾斜角を検出し、両方の作用を補償できなければならない。
ステップS110(図2)では、焦平面の測定の初めにまず、使用される対物レンズ10が選択される。許容差プロファイルが小さければ、倍率が高いほど、傾斜角がより正確に求められる。様々な倍率と開口数の対物レンズの許容差プロファイルの比較が表1に示されている。
Figure 2013524291
今のケースでは、M1=60、NA1=0.7の対物レンズ、つまり開口数の大きな対物レンズが選択される。対象物担体8上には、次々に3つの点P1、P2、P3が置かれる。これらの点はすべてが共通の直線の上に並ぶのではなく、対象物担体8の平面を張る。変位駆動(顕微鏡ステージ)によって対物レンズ10はまず点P1の位置へと動かされ、点P1に焦点が合わせられる。点P1の焦点位置のXY座標及び座標ZP1が求められ、顕微鏡制御部に記憶される。次に、顕微鏡ステージは第2の位置へ動かされ、対物レンズは点P2上に来る。対物レンズ10は点P2に焦点が合わせられ、XY座標及びZ座標(焦点位置ZP2)が記憶される。最後に、顕微鏡ステージは点P3が光軸5上に乗るXY位置へと動かされ、XY座標及び焦点位置ZP3が記憶される。制御部は対象物担体平面上の記憶された3つの点のX、Y及びZ座標に基づいて平面の方程式E(P)を立て、水平方向に対する対象物担体の傾斜角を求める(ステップS110)。
次のステップS120では、操作ツール4の位置を求めるために、使用可能な最も低い対物レンズ倍率(最小の開口数)が選択される。下記の例では、このために0.13の開口数と倍率M2=4の対物レンズ10が選択される。ここでは毛管であるマイクロ操作ツール4の先端は光軸5上を動かされ、対象物担体6までの距離が1〜2mmである位置に位置決めされる。最も低い対物レンズ倍率を有する対物レンズ10を用いて、毛管の先端に焦点を合わせることによって、毛管の先端の焦点位置ZMが求められる(ステップS130)。上記データを用いて、XY平面内の各点について対象物担体の焦平面と操作先端との間の距離ZM−E(P)が求められる(ステップS140)。もっとも、この距離は毛管4と対象物担体8の位置を求める際に入ってくる許容差をまだ考慮していない。毛管先端4が過度に深く降下するのを防ぐためには、これを考慮しなければならない。次のケースでは、位置測定の許容差は対物レンズパラメータによって予め設定されており、以下のように計算することができる。なお、被写界深度と呼ばれる深度領域は、結像光学系の対物空間内の領域のうちで像平面に十分鮮明に結像される領域の広がりである。
Figure 2013524291
この式から、被写界深度を浅くして位置測定の精度を上げるためには、比較的大きな開口数又は倍率を有する対物レンズを採用してもよいが、波長の短い光を用いて処理してもよいことが分かる。ルーチン動作においてマイクロ操作システムの波長を変更することは実用上の理由から有利でないので、位置決めの正確さを向上させるために、ここでは対物レンズの倍率又は開口数が変更される。
毛管4が対象物担体8と衝突するのを防ぐために、毛管先端と対象物担体との間の距離から許容差プロファイルΔZ=ΔZM+ΔZPが引かれる。許容差プロファイルには、これまでに位置測定に使用された2つの対物レンズの被写界深度、すなわち、1つは対象物担体に対して、もう1つは毛管先端に対して使用された対物レンズの被写界深度が含まれている。したがって、降下距離ZA(P)は、被写界深度によって定まる許容差を考慮して、下記のように毛管先端と対象物担体の焦点位置に依存して求められる。
Figure 2013524291
次に、プローブを値ZA(P)だけ降下させる(S150)。後は、現時点の顕微鏡倍率と許容差決定の正確さが使用するに十分であるか否かを判定するだけである(S160)。もっと高い作業倍率が必要な場合には、より大きな開口数を有する対物レンズが使用され(S170)、毛管先端の測定がより高い精度で改めて実行される(S130−S150)。その場合、相応して上記式において、これから行われる毛管先端の更なる(i番目の)位置測定のために使用された対物レンズの被写界深度の値が入れ替えられる。対象物担体の位置測定に使用された被写界深度の値は変更されない。
もし正確度が十分でなければ(S180)、較正を終了してもよい。確かにもっと正確な位置決めが必要な状況もありうるが、これよりも大きな開口数を有する対物レンズは使用できない。このような場合、毛管の先端が対象物担体の表面に軽く触れるまで(S200)毛管の先端を1μmよりも小さな刻みで降下させる(S190)ことが可能である。毛管の先端が対象物担体の表面に触れると、毛管は(その弾性のために割れずに)曲がり、その結果XY平面内での毛管の位置も変化する。このことは顕微鏡下で検出できる。このようにして、この点に関して超えてはならない最大の降下を決定することができる。毛管と対象物担体との接触点を求めた後には、対象物担体に対する毛管先端の位置の正確度はもはや許容差プロファイルの値にではなく、マニピュレータのZ軸の正確度に依存するので、1μm未満の位置正確度が達成される。
実験が示すところによれば、較正プロセスを最も低い倍率で始めて、後でより高い倍率の対物レンズに変更するだけで十分である。これによって較正の時間的コストが著しく低減される。低い作業倍率(最大で20×)の場合には、作業距離の長い対物レンズを使用して直接作業対物レンズで較正を行ってもよい。この場合、対物レンズで対象物担体の位置も毛管先端の位置も求められ、許容差プロファイルとして対物レンズの2倍の被写界深度が想定される。したがって対物レンズの交換は不要である。
図3を参照して説明される別の実施形態では、毛管4の傾斜角11又は捩れ12が較正の前に補償される。このような傾き又は捩れのせいで、毛管4の、収集すべき細胞構造及び対象物担体8の側の開口部は、対象物担体8と平行な平面内にない。その結果、毛管先端の一方の側が他方の側よりも対象物担体8又は細胞物質7から遠くなるので、毛管4の吸い込み作用又は洗い流し作用が不均一になってしまう。上記のように対象物担体8の傾斜角を計算し(S210)、毛管を降下させた(S220)後で、まず毛管の先端が光軸5上で動かされ、毛管支持体に挿入される前に毛管の軸回りの捩れ12が方向マーカー9を用いて予め調節される(S230)。傾斜角11もマーカー9を用いて予め大まかに調節される(S240)。前と同様に、最も低い倍率を有する対物レンズ10が選択され、毛管4の先端が光軸5へと動かされる(S250)。対象物担体8と毛管の先端との間の距離はおよそ1〜2mmである。対物レンズ10は毛管先端の点Q1に焦点が合わされ、そのX、Y及びZ座標が記憶される(S260)。
毛管4は、前記点Q1と毛管先端の第2の点Q2に焦点が合わせされるまで、電気駆動装置によって毛管の軸を中心として小刻みに回転させられる(S270)。その際、最大の捩れは±5°である。対物レンズ10の新しいZ座標は新たにQ1に焦点を合わせることによって求められる。点Q1とQ2を同時に鮮明に結像することができない場合には、毛管4は最終的に点Q1とQ2に一緒に焦点が合わされるまで改めて小刻みに回転させられる。
続いて、マイクロマニピュレータを動かすことによって毛管先端の別の点Q3を光軸5上へと動かし、対物レンズ10の焦点を点Q3に合わせる(S290)。点Q3のX、Y及びZ座標を記憶する。
次に、毛管4の傾斜角11を最大±2°だけ電気駆動装置によって小刻みに傾斜させる(S300)。対物レンズのZ座標は改めて点Q1に焦点を合わせることによって求められる。点Q1、Q2及びQ3が同時に鮮明に結像されない場合(S310「ノー」)には、再び傾斜によって点Q1、Q2及びQ3に一緒に焦点を合わせる。3つの点すべてに焦点が合わせされるとすぐに(S310「イエス」)、つまり、点Q1、Q2及びQ3のZ方向における焦点位置が等しくなるとすぐに、これらの値のうちの1つが降下距離ZAの計算に使用される。この手続が終了したときには、毛管4の開口部(先端)は細胞物質7又は対象物担体8の表面に平行である。
最後に、もっと高い正確度が必要な場合には(S320)、より高い倍率を用いて傾斜角12と軸回りの回転方向11の補正を繰り返してもよい(S260−S310)。その一方で、最大で20×までの低い作業倍率に対しては、直接作業対物レンズで較正を行うことが可能である。それゆえ、対物レンズの交換は不要である。

Claims (10)

  1. 顕微鏡を用いてマイクロ操作ツールをサンプル担体に対して無衝突で位置決めする方法であって、
    a)第1の開口数NA1を有する顕微鏡対物レンズの焦点を前記サンプル担体の表面の少なくとも1つの点Pに合わせることによって、当該少なくとも1つの点の焦点位置ZPを求めるステップと、
    b)前記マイクロ操作ツールを前記顕微鏡の光軸上に位置決めするステップと、
    c)前記顕微鏡対物レンズの焦点を又は前記第1の開口数NA1よりも小さな第2の開口数NA2を有する第2の顕微鏡対物レンズの焦点を前記マイクロ操作ツールの先端に合わせることによって、前記マイクロ操作ツールの焦点位置ZMを求めるステップと、
    d)所定の許容差プロファイルΔZを考慮して、降下距離ZA(P)を次の式
    A(P)=ZM−ZP−ΔZ
    によって計算するステップであって、
    ΔZ=ΔZM+ΔZP
    であり、ΔZMは前記操作ツールの位置を求めるときの所定の許容差であり、ΔZPは前記サンプル担体の位置を求めるときの所定の許容差である、ステップと、
    e)前記マイクロ操作ツールを前記降下距離ZA(P)だけ降下させることによって前記点Pに位置決めするステップ
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記ステップe)の前に、i番目の顕微鏡対物レンズ(i>1又はi>2)のそれぞれに対し、前記顕微鏡対物レンズの開口数を増大させながら(NAi>NAi-1)前記ステップc)及びd)を繰り返す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記操作ツールの許容差ΔZM及び/又は前記サンプル担体の許容差ΔZPは、下記の式
    Figure 2013524291
    に従い、位置測定に使用する各i番目の対物レンズの被写界深度dtief, iによって与えられ、ここで、λは観察光の波長であり、nは顕微鏡対物レンズとサンプル担体の間の媒質の屈折率であり、Miはi番目の対物レンズの倍率であり、eは観察に使用されるビデオカメラの解像度である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ステップe)の前に、前記サンプル担体の表面における所定の複数の点Pj(j=1,2,...)に対して前記ステップa)〜d)を実行し、各点Pjについて降下距離ZA(Pj)をデータベースに格納し、格納された降下距離ZA(Pj)を考慮しながら、各点Pjに対して前記ステップe)を実行する、請求項1、2又は3に記載の方法。
  5. 前記ステップe)の前に、前記サンプル担体の表面の直線上に並んでいない3つの点P1、P2、P3に対して前記ステップa)〜c)を実行し、求められた焦点位置ZP1、ZP2、ZP3から平面の方程式E(P)を計算し、前記ステップd)において、前記サンプル担体の表面の任意の点Pjについて降下距離ZA(Pj)をZA(Pj)=ZM−E(Pj)−ΔZにより計算する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ステップc)において、前記焦点位置ZMとして前記操作ツールの先端の位置を求める、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ステップc)において、以下のステップ、すなわち、
    c1)前記操作ツールの先端における第1の点Q1に焦点を合わせることによって、前記第1の点Q1の焦点位置ZQ1を求めるステップと、
    c2)前記点Q1の焦点位置ZQ1と前記操作ツールの先端における第2の点Q2の焦点位置ZQ2とが等しくなるまで、前記操作ツールを前記操作ツールの軸を中心として回転させ、前記Q1に焦点を合わせるために改めて顕微鏡対物レンズを調節するステップと、
    c3)前記操作ツールの先端における第3の点Q3に焦点を合わせることによって、前記第3の点Q3の焦点位置ZQ3を求めるステップと、
    c4)前記焦点位置ZQ1、ZQ2及びZQ3が等しくなるまで、前記サンプル担体の平面に平行な軸回りに前記操作ツールを傾斜させ、前記点Q3に焦点を合わせるために改めて前記顕微鏡対物レンズを調節するステップと、
    c5)前記操作ツールの焦点位置をZA=ZQ1に定めるステップ
    を実行することによって前記操作ツールの捩れ角及び傾斜角を補償する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ステップa)においてさらに、第1の顕微鏡対物レンズの焦点を載置容器の表面の点Rに合わせることによって前記点Rの焦点位置Zcapを求める、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記サンプル担体の表面の点及び/又は前記載置容器の表面の点を、位置決めテーブルを用いて前記サンプル担体及び/又は前記載置容器をシフトさせることによって動かす、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記焦点位置の測定を光学式距離測定システムによって行う、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
JP2013504240A 2010-04-15 2011-04-12 マイクロ操作ツールを無衝突で位置決めする方法 Active JP5826250B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP10160009A EP2378341A1 (de) 2010-04-15 2010-04-15 Verfahren zur kollisionsfreien Positionierung eines Mikromanipulationswerkzeugs
EP10160009.6 2010-04-15
PCT/EP2011/055695 WO2011141252A1 (de) 2010-04-15 2011-04-12 Verfahren zur kollisionsfreien positionierung eines mikromanipulationswerkzeugs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013524291A true JP2013524291A (ja) 2013-06-17
JP5826250B2 JP5826250B2 (ja) 2015-12-02

Family

ID=42668039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013504240A Active JP5826250B2 (ja) 2010-04-15 2011-04-12 マイクロ操作ツールを無衝突で位置決めする方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9104200B2 (ja)
EP (2) EP2378341A1 (ja)
JP (1) JP5826250B2 (ja)
WO (1) WO2011141252A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020120618A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 日本精工株式会社 マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法
JP2022518233A (ja) * 2019-01-18 2022-03-14 テックサイト・インコーポレイテッド 光学顕微鏡の基準焦点面を識別するための印刷カバースリップ及びスライド

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012104708B3 (de) * 2012-05-31 2013-07-18 Dionex Softron Gmbh Verfahren zur Probenaufnahme
GB2508906A (en) * 2012-12-14 2014-06-18 Life Science Methods Bv Frame element for sample injection with optical control means
CN104459965B (zh) * 2014-12-29 2017-12-01 上海睿钰生物科技有限公司 一种随动定焦系统
CN109001902B (zh) * 2018-09-05 2021-07-16 哈尔滨理工大学 基于图像融合的显微镜聚焦方法
EP3929558A1 (en) * 2020-06-25 2021-12-29 Fundació Institut de Ciències Fotòniques A system for providing mechanical perturbations to a biological sample

Citations (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6311614U (ja) * 1986-07-08 1988-01-26
JPS643560A (en) * 1987-05-29 1989-01-09 Zeiss Carl Fa Microinjection into cell or suction from individual cell or method and working station sucking all cells from cell incubation
JPH05335385A (ja) * 1992-06-01 1993-12-17 Tokyo Electron Yamanashi Kk プローブ装置
JPH06167656A (ja) * 1992-11-30 1994-06-14 Shimadzu Corp マイクロマニピュレータシステム
JPH07168101A (ja) * 1993-12-15 1995-07-04 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡装置
JPH09304703A (ja) * 1996-05-16 1997-11-28 Olympus Optical Co Ltd フォーカシング装置
JPH1068888A (ja) * 1996-08-29 1998-03-10 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡装置
US5886684A (en) * 1994-02-15 1999-03-23 Shimadzu Corporation Micromanipulator system with multi-direction control joy stick and precision control means
US6711283B1 (en) * 2000-05-03 2004-03-23 Aperio Technologies, Inc. Fully automatic rapid microscope slide scanner
US20040172014A1 (en) * 2001-07-27 2004-09-02 Andreas Maass Device for the optically controlled micro-manipulation of biological objects
US20050174085A1 (en) * 2004-02-10 2005-08-11 Olympus Corporation Micromanipulation system
JP2005258413A (ja) * 2004-02-10 2005-09-22 Olympus Corp マイクロマニピュレーションシステム
JP2005326341A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Chuo Seiki Kk 細胞位置教示方法と単一細胞操作支援ロボットおよび単一細胞操作支援ロボット用ディッシュ
JP2006106192A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Nikon Corp マニュピレータシステム及び顕微鏡システム
US20070047073A1 (en) * 2005-08-26 2007-03-01 Leica Microsystems(Schweiz) Ag Stereomicroscope
JP2007525689A (ja) * 2003-04-17 2007-09-06 アペリオ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 線形配列に基づくスライドスキャナにおける予備焦点合わせ方法及び装置
US20090078885A1 (en) * 2005-11-08 2009-03-26 Roland Kilper Sample manipulation device
JP2009202269A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マニピュレータ

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10136481A1 (de) * 2001-07-27 2003-02-20 Leica Microsystems Anordnung zum Mikromanipulieren von biologischen Objekten
JPH0619103B2 (ja) 1986-06-30 1994-03-16 大同特殊鋼株式会社 ウオ−キングビ−ム式加熱炉におけるスケ−ル排出装置
JP3292515B2 (ja) * 1992-09-07 2002-06-17 オリンパス光学工業株式会社 顕微鏡観察のための微調整方法及び微調整装置
JPH11237559A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Olympus Optical Co Ltd マイクロマニピュレータ
US6164514A (en) * 1998-09-15 2000-12-26 Miller; Charles F. Micro-manipulator for ultrasonic bonding with orthogonal tool support slides
US6382494B1 (en) * 2000-05-12 2002-05-07 West Bond, Inc. Automatic ultrasonic bonding machine with vertically tiered orthogonally translatable tool support platforms
US20020149628A1 (en) * 2000-12-22 2002-10-17 Smith Jeffrey C. Positioning an item in three dimensions via a graphical representation
WO2003017745A2 (en) * 2001-08-23 2003-03-06 Sciperio, Inc. Architecture tool and methods of use
JP5040191B2 (ja) * 2006-06-29 2012-10-03 富士通株式会社 マイクロインジェクション装置及び自動焦点調整方法
JP5086620B2 (ja) * 2006-11-30 2012-11-28 オリンパス株式会社 遺伝子導入装置及び方法
DE102007046267A1 (de) 2007-09-20 2009-04-02 Aviso Gmbh Automatische Positionierung eines Entnahmewerkzeugs zur Entnahme von Zellobjekten

Patent Citations (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6311614U (ja) * 1986-07-08 1988-01-26
JPS643560A (en) * 1987-05-29 1989-01-09 Zeiss Carl Fa Microinjection into cell or suction from individual cell or method and working station sucking all cells from cell incubation
US4907158A (en) * 1987-05-29 1990-03-06 Carl-Zeiss-Stiftung Method for performing work on cells of a cell culture and apparatus therefor
JPH05335385A (ja) * 1992-06-01 1993-12-17 Tokyo Electron Yamanashi Kk プローブ装置
US5410259A (en) * 1992-06-01 1995-04-25 Tokyo Electron Yamanashi Limited Probing device setting a probe card parallel
JPH06167656A (ja) * 1992-11-30 1994-06-14 Shimadzu Corp マイクロマニピュレータシステム
JPH07168101A (ja) * 1993-12-15 1995-07-04 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡装置
US5886684A (en) * 1994-02-15 1999-03-23 Shimadzu Corporation Micromanipulator system with multi-direction control joy stick and precision control means
JPH09304703A (ja) * 1996-05-16 1997-11-28 Olympus Optical Co Ltd フォーカシング装置
JPH1068888A (ja) * 1996-08-29 1998-03-10 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡装置
US6711283B1 (en) * 2000-05-03 2004-03-23 Aperio Technologies, Inc. Fully automatic rapid microscope slide scanner
US20040172014A1 (en) * 2001-07-27 2004-09-02 Andreas Maass Device for the optically controlled micro-manipulation of biological objects
JP2007525689A (ja) * 2003-04-17 2007-09-06 アペリオ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 線形配列に基づくスライドスキャナにおける予備焦点合わせ方法及び装置
US20050174085A1 (en) * 2004-02-10 2005-08-11 Olympus Corporation Micromanipulation system
JP2005258413A (ja) * 2004-02-10 2005-09-22 Olympus Corp マイクロマニピュレーションシステム
JP2005326341A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Chuo Seiki Kk 細胞位置教示方法と単一細胞操作支援ロボットおよび単一細胞操作支援ロボット用ディッシュ
JP2006106192A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Nikon Corp マニュピレータシステム及び顕微鏡システム
US20070047073A1 (en) * 2005-08-26 2007-03-01 Leica Microsystems(Schweiz) Ag Stereomicroscope
JP2007065651A (ja) * 2005-08-26 2007-03-15 Leica Microsystems (Schweiz) Ag 立体顕微鏡
US20090078885A1 (en) * 2005-11-08 2009-03-26 Roland Kilper Sample manipulation device
JP2009202269A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マニピュレータ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022518233A (ja) * 2019-01-18 2022-03-14 テックサイト・インコーポレイテッド 光学顕微鏡の基準焦点面を識別するための印刷カバースリップ及びスライド
JP7483724B2 (ja) 2019-01-18 2024-05-15 テックサイト・インコーポレイテッド 光学顕微鏡の基準焦点面を識別するための印刷カバースリップ及びスライド
US11988823B2 (en) 2019-01-18 2024-05-21 Techcyte, Inc. Printed coverslip for identifying reference focal plane for light microscopy
US11994662B2 (en) 2019-01-18 2024-05-28 Techcyte, Inc. Printed slide for identifying reference focal plane for light microscopy
JP2020120618A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 日本精工株式会社 マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法
JP7263800B2 (ja) 2019-01-31 2023-04-25 日本精工株式会社 マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20130090778A1 (en) 2013-04-11
EP2558900B1 (de) 2023-07-19
EP2558900C0 (de) 2023-07-19
JP5826250B2 (ja) 2015-12-02
EP2558900A1 (de) 2013-02-20
EP2378341A1 (de) 2011-10-19
US9104200B2 (en) 2015-08-11
WO2011141252A1 (de) 2011-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5826250B2 (ja) マイクロ操作ツールを無衝突で位置決めする方法
JP4831972B2 (ja) マイクロマニピュレーションシステム
CN103175469B (zh) 增强型边缘聚焦工具及利用该工具的聚焦方法
US8014583B2 (en) Method for assessing image focus quality
JP6662527B2 (ja) 顕微鏡でのスライドガラスの配置を検出するためのスライドガラスホルダ
US9217694B2 (en) Method for automatically generating laser cutting lines in laser microdissection processes
EP1564575B1 (en) Micromanipulation system operating within the field of view of a microscope
US9360659B2 (en) Method for presenting and evaluation of images of micro-titer plate properties
CN106525622B (zh) 硬度测试设备和硬度测试方法
JP4948481B2 (ja) 細胞操作観察装置
JP2009515151A (ja) サンプル操作デバイス
EP3578955B1 (en) Imaging system
EP1801198A1 (en) Injection apparatus and method
JP6640497B2 (ja) 試料ホルダ及び試料ホルダ群
US20170329115A1 (en) Auto-focusing method and device
CN114577796A (zh) 光学偏差识别方法及装置、染色体扫描装置及存储介质
JP4948480B2 (ja) 細胞操作観察装置
CN112798566A (zh) 一种高通量自动对焦分析装置、系统及方法
JP2023036742A (ja) マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法
JP6746722B2 (ja) 顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さの測算方法及び顕微鏡
JP2020183988A (ja) 微小検体ピッキングシステム及び微小検体ピッキングプログラム
CN111623709A (zh) 一种可自动调整待测样品位置的图像测量仪及测量方法
CN107561075B (zh) 细胞dna倍体分析三维运动平台的快速扫描成像方法
EP3843120A1 (en) Sample holder for electron diffraction experiments with goniometer and contact cooling
CN106891331B (zh) 用于操纵对象以进行成像的系统和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141215

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5826250

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250