JP6746722B2 - 顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さの測算方法及び顕微鏡 - Google Patents
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Description
曲面物体の曲面の高さ値の測算方法であって、
標準曲面物体を導入し、標準曲面物体上の測定領域を複数の表面領域に分割し、各表面領域内の標準測定点の位置座標及び複数の標準測定点の高さを測定するステップと、
標準曲面物体と同じ寸法及び同じ材質を有する別の測定対象曲面物体を用意するステップと、
測定対象曲面物体における測定領域を、標準曲面物体と同じ数の複数の表面領域に分割するステップと、
測定対象曲面物体の測定領域内の複数の標準測定点の位置座標及び高さを測定し、それらを、測定対象曲面物体の高さ値を測算するための連立方程式に代入して、位置座標及び高さ値に関する関数方程式を得るステップと、
測定対象曲面物体の曲面上のいずれか一つの表面領域の標準測定点の位置座標を、位置座標及び高さ値の関数方程式に代入して、標準測定点の高さを算出するステップとを含む。
標準スライドガラスと同じサイズの別の測定対象スライドガラスを使用し、測定対象スライドガラスの測定領域における4つの角の点の位置座標を、(0,0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、高さ値をそれぞれZA(0,0)、ZA(Lx,0)、ZA(Lx,Ly)及びZA(0,Ly)とし、標準スライドガラスの測定領域内の位置座標(x,y)を有する標準測定点に対応する、位置座標(x,y)を有する点Aが測定領域内に必然的に存在し、当該点の高さ値をZA(x,y)とするステップを含む。
標準スライドガラスの境界上の標準測定点の相対的高さ値を計算する式は、以下の通りである。
fx(x,a,Lx)は、測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数であり、
fy(y,b,Ly)は、測定対象スライドガラスのY軸方向における境界での高さ差の関数である。
ステップ1、標準スライドガラスの測定領域を複数の表面領域に分割する。前記測定領域のX軸方向に沿った長さをLxとし、Y軸方向に沿った長さをLyとし、測定領域内のいずれか一つの表面領域における標準測定点Bの位置座標を(x,y)とし、当該点の測定された高さ値をZB(x,y)とし、測定領域の時計回り方向に沿った4つの角の点の位置座標を(0、0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とする。測定領域における各表面領域の標準測定点の位置座標を測定し、X軸方向及びY軸方向に沿った2本の境界線上のすべての高さ値ZB(x,0)及びZB(0,y)、並びに位置座標(Lx,Ly)の高さ値ZB(Lx,Ly)を少なくとも測定する。
標準スライドガラスの境界における標準測定点の相対的高さ値を計算する式は、以下の通りである。
fx(x,a,Lx)は、測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数であり、
fy(y,b,Ly)は、測定対象スライドガラスのY軸方向における境界での高さ差の関数である。
顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さ値の測算方法
複数の標準スライドガラスを準備し、任意の複数の空白ブランクスライド上に単一層の試料を均一に塗りつけた。スライドガラスを走査器具の試料ホルダに精確に配置し、2.5cmx1.5cmの長さと幅の走査領域を画定するようにソフトウェアを設定した。この領域をサンプリング走査し、27個の視野をX軸方向に等間隔に走査し、13個の視野をY軸方向に等間隔に走査し、全領域で合わせて351個の視野をサンプリングした。試料にオイルを滴下した後、olympus社のNA1.25 100xレンズを使用して、第1行x(i,0)(iの値は0〜26)に焦点を当ててx軸上の27個の焦点の高さ値ZB(i,0)を取得した。
0.5 0.684568671 0.913734812 0.960046768 1.024200047 0.785085559 0.871537623 0.873252109 0.464664036 0.591254547 0.601890489 0.313716038 0.444767363 0.040638322 0.055733448 −0.000528566 0.143899998 −0.019396768 0.111652866 0.153505749 0.231037957 0.170316971 0.105135102 −0.018024878 −0.011849608 0.079061529 0.5
0.871537622679038 0.461904370950109 0.480413250090982 0.695155343637005 0.330119561867232 0.241593788675321 0.367140841687643 0.189416607038756 −0.153318678982108 −0.0812907632132054 0.0754714097549614 −0.276182022011501 −0.382547507617886
焦点を当てた位置座標(26,12)の高さ値は0.5である。
そして、DB(i,0) (i=0,…,26)の値は、以下の通りであった。
0 −0.1834 −0.4112 −0.4572 −0.5210 −0.2833 −0.3693 −0.3710 0.0351 −0.0907 −0.1013 0.1851 0.0549 0.4566 0.4415 0.4975 0.3539 0.5162 0.3860 0.3444 0.2673 0.3277 0.3924 0.5149 0.5087 0.4184 0
そして、DB(0,j) (j=0,…,12)の値は、以下の通りであった。
0 0.3033 0.1810 −0.1363 0.1226 0.1068 −0.1219 −0.0491 0.1876 0.0122 −0.2475 −0.0018 −0.0000
測定対象スライドガラスに油を滴下した後、当該スライドガラスを試料ホルダに精確に配置し、ソフトウェア内の351個のサンプリング走査視野から任意の6個の視野(計算精度を向上させるために、6個点の選択条件は、1、被覆領域ができるだけ大きいこと、及び、2、 6個の点のうち、5個の点が五角形を形成し、6番目の点が五角形の中央にあることである。)を選択した。これらの6個の点の位置座標(xi,yi)(i=1,…,6)は、(0,0)、(13,0)、(26,0)、(0,6)、(0,12)及び(26,12)であった。
使用する。olympus社のNA1.25 100xレンズを使用して、これらの6個の点を合焦させた焦点高さ値zi(i=1,…,6)は、 5.59 9.770 7.127 8.053 7.674 9.27であった。
測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数は
zA 1=ZA(0,0)、zA4=ZA(Lx,Ly)であり、
また、
また、
測定対象スライドガラス上の測定領域内におけるいずれか一点の相対的高さ値DA(x,y)を高さ値ZA(x,y)に変換する式は、以下の通りである。
3.7463,1.2755,5.59,7.127,10.530,7.674であった。
実施例1で取得した顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さ値を使用してスライドガラス上の試料パターンを走査した。
Claims (10)
- 既知の標準曲面物体の測定領域を複数の表面領域に分割し、前記測定領域のX軸方向に沿った長さをLxとし、Y軸方向に沿った長さをLyとし、前記測定領域内のいずれか一つの表面領域における標準測定点Bの位置座標を(x,y)とし、当該点の測定された高さ値をZB(x,y)とし、測定領域の時計回り方向に沿った4つの角の点の位置座標を(0、0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、前記測定領域における各表面領域の標準測定点の位置座標を測定し、X軸方向及びY軸方向に沿った2本の境界線上のすべての高さ値ZB(x,0)及びZB(0,y)、並びに位置座標(Lx,Ly)の高さ値ZB(Lx,Ly)を少なくとも測定するステップと、
前記標準曲面物体と同じサイズの別の測定対象曲面物体を使用し、前記測定対象曲面物体の測定領域における4つの角の点の位置座標を、(0,0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、高さ値をそれぞれZA(0,0)、ZA(Lx,0)、ZA(Lx,Ly)及びZA(0,Ly)とし、前記測定対象曲面物体の前記測定領域内の位置座標(x,y)を有する標準測定点に対応する、位置座標(x,y)を有する点Aが測定領域内に必然的に存在し、当該点の高さ値をZA(x,y)とするステップを含み、
以下の方程式を連立させ、
前記標準曲面物体の境界における標準測定点の相対的高さ値を計算する式は、以下の通りであり、
また、
前記測定対象曲面物体上の前記測定領域内におけるいずれか一つの標準測定点の相対的高さ値を算出する式は、以下の通りであり、
fx(x,a,Lx)は、前記測定対象曲面物体のX軸方向における境界での高さ差の関数であって、
fy(y,b,Ly)は、前記測定対象曲面物体のY軸方向における境界での高さ差の関数であって、
また、
位置座標(Lx,Ly)を有する標準測定点の相対的高さ値を算出する式が
zA1=ZA(0,0)、zA4=ZA(Lx,Ly)であり、
また、
zA3=ZA(Lx,0)、zA5=ZA(0,Ly)であり、
前記測定対象曲面物体上の前記測定領域内におけるいずれか一つの点の相対的高さ値DA(x,y)を高さ値ZA(x,y)に変換する式は、以下の通りであり、
- 前記標準曲面物体の測定領域における、X軸方向に沿った境界線上のすべての標準測定点の高さ値、及び、Y軸方向に沿った境界線上のすべての標準測定点の高さ値、並びに、標準曲面物体の測定領域内の位置座標に対する原点から最も離れた標準測定点の高さが少なくとも測定されることを特徴とする請求項1に記載の曲面物体の曲面の高さの測算方法。
- 前記標準曲面物体及び前記測定対象曲面物体における標準測定点の間の位置座標は、一対一の対応関係にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の曲面物体の曲面の高さの測算方法。
- 測定時に測定装置によって確立された3次元座標系に基づいて、測定システムのX軸方向及びY軸方向において長さの測定単位を示すスケール値が分割され、これにより、標準曲面物体及び測定対象曲面物体の標準測定点の位置座標が、座標値で表され、高さ値は、測定装置や電子装置によって測定且つ表示され、高さ値は、電子計算機によって計算することができる数値であり、測定装置の測定システムにおける標準測定点のZ軸方向の位置に対応していることを特徴とする請求項1又は2に記載の曲面物体の曲面の高さの測算方法。
- 既知の標準スライドガラスの測定領域を複数の表面領域に分割し、前記測定領域のX軸方向に沿った長さをLxとし、Y軸方向に沿った長さをLyとし、前記測定領域内のいずれか一つの表面領域における標準測定点Bの位置座標を(x,y)とし、当該点の測定された高さ値をZB(x,y)とし、測定領域の時計回り方向に沿った4つの角の点の位置座標を(0、0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、前記測定領域における各表面領域の標準測定点の位置座標を測定し、X軸方向及びY軸方向に沿った2本の境界線上のすべての高さ値ZB(x,0)及びZB(0,y)、並びに位置座標(Lx,Ly)の高さ値ZB(Lx,Ly)を少なくとも測定するステップと、
前記標準スライドガラスと同じサイズの別の測定対象スライドガラスを使用し、前記測定対象スライドガラスの測定領域における4つの角の点の位置座標を、(0,0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、高さ値をそれぞれZA(0,0)、ZA(Lx,0)、ZA(Lx,Ly)及びZA(0,Ly)とし、前記標準スライドガラスの前記測定領域内の位置座標(x,y)を有する標準測定点に対応する、位置座標(x,y)を有する点Aが測定領域内に必然的に存在し、当該点の高さ値をZA(x,y)とするステップを含み、
以下の方程式を連立させ、
前記標準スライドガラスの境界における標準測定点の相対的高さ値を計算する式は、以下の通りであり、
また、
前記測定対象スライドガラス上の前記測定領域内におけるいずれか一つの標準測定点の相対的高さ値を算出する式は、以下の通りであり、
fx(x,a,Lx)は、前記測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数であって、
fy(y,b,Ly)は、前記測定対象スライドガラスのY軸方向における境界での高さ差の関数であって、
また、
位置座標(Lx,Ly)を有する標準測定点の相対的高さ値を算出する式が
zA1=ZA(0,0)、zA4=ZA(Lx,Ly)であり、
また、
zA3=ZA(Lx,0)、zA5=ZA(0,Ly)であり、
前記測定対象スライドガラス上の前記測定領域内におけるいずれか一つの点の相対的高さ値DA(x,y)を高さ値ZA(x,y)に変換する式は、以下の通りであり、
- さらに、前記aは、前記測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数のパラメータであり、前記bは、測前記測定対象スライドガラスのY軸方向における境界での高さ差の関数のパラメータであることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さ値の測算方法。
- 請求項5又は6に記載の顕微鏡用スライドガラスの曲面の高さの測算方法を使用して、前記測定対象スライドガラスのいずれか一つの前記表面領域上に置かれた試料の画像を取得し、自動走査を実現して前記測定対象スライドガラス上に置かれたすべての試料の画像を取得することができることを特徴とする走査方法。
- 請求項6に記載の高さの測算方法が用いられることを特徴とする顕微鏡。
- 上下に移動して顕微鏡レンズとスライドガラスとの間の距離を調整できる移動機構を有し、顕微鏡の走査領域内の各標準測定点の高さ値は、スライドガラスの曲面上の高さ値の測算方法を用いて測算することによって取得され、鮮明に結像するために、移動機構は、測算によって得られた高さ値に従ってレンズとスライドガラスとの間の距離を自動的に調整し、形成された画像を走査又は撮影して画像データとして保存することを特徴とする請求項8に記載の走査方法を用いた顕微鏡。
- 顕微鏡であって、
標準スライドガラスの測定領域を複数の表面領域に分割し、前記測定領域のX軸方向に沿った長さをLxとし、Y軸方向に沿った長さをLyとし、前記測定領域内のいずれか一つの前記表面領域における標準測定点Bの位置座標を(x,y)とし、当該点の測定された高さ値をZB(x,y)とし、前記測定領域の時計回り方向に沿った4つの角の点の位置座標を(0、0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、前記測定領域における各表面領域の標準測定点の位置座標を測定し、X軸方向及びY軸方向に沿った2本の境界線上のすべての高さ値ZB(x,0)及びZB(0,y)、並びに位置座標(Lx,Ly)の高さ値ZB(Lx,Ly)を少なくとも測定するステップ1と、
前記標準スライドガラスと同じサイズの別の測定対象スライドガラスを使用し、測定対象スライドガラスの前記測定領域における4つの角の点の位置座標を、(0,0)、(Lx,0)、(Lx,Ly)及び(0,Ly)とし、高さ値をそれぞれZA(0,0)、ZA(Lx,0)、ZA(Lx,Ly)及びZA(0,Ly)とし、前記標準スライドガラスの前記測定領域内の位置座標(x,y)を有する標準測定点に対応する、位置座標(x,y)を有する点Aが前記測定領域内に必然的に存在し、当該点の高さ値をZA(x,y)とするステップ2と、
取得した位置座標及び高さの数値を以下の方程式に代入して、前記測定対象スライドガラス上の位置座標と高さとの関数方程式を取得し、
前記標準スライドガラスの境界における標準測定点の相対的高さ値を計算する式は、以下の通りであり、
また、
前記測定対象スライドガラス上の前記測定領域内におけるいずれか一つの標準測定点の相対的高さ値を算出する式は、以下の通りであり、
fx(x,a,Lx)は、前記測定対象スライドガラスのX軸方向における境界での高さ差の関数であって、
fy(y,b,Ly)は、前記測定対象スライドガラスのY軸方向における境界での高さ差の関数であって、
また、
位置座標(Lx,Ly)を有する標準測定点の相対的高さ値を算出する式が
また、
前記測定対象スライドガラス上の前記測定領域内におけるいずれか一点の相対的高さ値DA(x,y)を高さ値ZA(x,y)に変換する式は、以下の通りであり、
前記測定対象スライドガラス上の各表面領域内の標準測定点の高さ値を得た後、顕微鏡の計算モジュールは、当該高さ値に応じて、前記測定対象スライドガラス上の各標準測定点に対応する表面領域内の試料が鮮明に結像されるレンズと測定対象スライドガラスとの間の距離を演繹し、さらに、鮮明に結像されるときのレンズの、顕微鏡測定システムの範囲内における位置点を得ることができ、移動機構は、レンズを当該点まで移動させるステップ4と、
レンズを位置点まで移動させた後、顕微鏡は、試料を自動的に画像撮影又は走査して結像し、保存用のデータに変換するステップ5とを含む方法にしたがって、スライドガラス上の試料に対する自動走査及びデータとしての保存を実現することを特徴とする顕微鏡。
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