JP2013512051A - 引出し延出ガイド - Google Patents

Abstract

本発明は、引出し延出ガイド（４）に関する。引出し延出ガイド（４）は、家具枠体（２）に固定される枠体レール（５）と、枠体レール（５）にスライド式に支持され、閉位置と開位置との間で可動となるように取り付けられた少なくとも一つの延出レール（６）とを含んでおり、枠体レール（５）と前記延出レール（６）との間には、レール（５）の走行面（８）を走行する少なくとも四つの荷重伝達回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）を備えた少なくとも一つのキャリッジ（９）が取り付けられており、走行面（８）は、後端領域に実質的に水平である直線状の第１ガイド部（８ａ）を有し、前端領域に実質的に水平である直線状の第２ガイド部（８ｃ）を有しており、第１ガイド部（８ａ）と第２ガイド部（８ｃ）は、第１ガイド部（８ａ）から第２ガイド部（８ｃ）にまで傾斜して下方に延伸する第３ガイド部（８ｂ）を介して接続されており、閉位置において回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）は、セットになって第１ガイド部（８ａ）と第２ガイド部（８ｃ）のそれぞれで一方が他方と上下に重なるように配置されており、第１ガイド部（８ａ）で上下に重ねられて配置されている回転体（１３ａ、１３ｂ）のうちで下方の回転体（１３ｂ）は、上方の回転体（１３ａ）よりも直径が大きく、第２ガイド部（８ｃ）では、上方の回転体（１４ａ）は、下方の回転体（１４ｂ）よりも直径が大きい。
【選択図】図４ａ

Description

本発明は、家具枠体に固定される枠体レールと、家具レールに対して変位可能に取り付けられており、開位置と閉位置との間で可動に取り付けられている少なくとも１つの延出レールとを含んだ引出し延出ガイドに関する。

これらレール間には、レールの走行面を走行回転する少なくとも４つの荷重伝達回転体を備えた少なくとも１つのキャリッジが取り付けられている。

本発明は、さらに、以下で説明するような引出し延出ガイドによって家具枠体に対して可動に取り付けられた少なくとも１つの引出しを含んだ家具についても関する。

特定種の引出し延出ガイドに関して頻繁に発生する問題は、完全に延出したとき、特に収容重量が大きいときに引出しの先端が相当程度に降下（傾斜）することである。この傾斜動作は、引出しが均衡状態（不動状態）を保てないためである。すなわち引出しが意図に反して中間位置から完全開位置にまで自然移動することになる。この傾斜現象の結果、ユーザは、完全開位置にある引出しに力を加えて閉じなければならず面倒である。一方、完全延出位置でも全く傾斜（降下）しないかほとんど傾斜しないような引出しは高級家具イメージを醸すことができる。

従って、本発明の目的は、本明細書の初頭において述べたごとき引出し延出ガイドの提供である。

この延出ガイドによって引出しの傾斜は、非常に構造的に単純な形態にて減少させることができる。

本発明の目的は、「請求項１」の形態的特徴によって達成される。本発明の他の形態的利点は、「従属請求項」において記載されている。

本発明によれば、走行面は、後端領域に実質的に水平で直線状の第１ガイド部と、前端領域に実質的に水平で直線状の第２ガイド部とを有する。これら第１ガイド部と第２ガイド部は、第１ガイド部から第２ガイド部に向かって下方に傾斜して延びる第３ガイド部によって接続されている。閉位置において、第１ガイド部と第２ガイド部には、それぞれ２つの回転体が上下に重ねられて配置されており、第１ガイド部に上下に重ねられて配置された回転体のうちの下方回転体は、上方回転体よりも径が大きく、第２ガイド部では、上方回転体は下方回転体よりも径が大きい。

言い換えれば、レールの走行面は、後端領域に直線状の第１ガイド部を有しており、その上に、少なくとも２つの互いに重ねられたキャリッジの回転体が引出し延出ガイドの閉位置に支持されており、別の少なくとも２つの互いに重ねられた回転体が直線状の第２ガイド部に接しており、第２ガイド部は、第１ガイド部に対して降下されている。

高さレベルのこの相違は、延出方向で下方に降下し、第１ガイド部と第２ガイド部とを接続するする第３ガイド部によって発生する。従って第３ガイド部は、引出し延出ガイドが適切に取り付けられたときに後端領域から前端領域に向かって降下する形態の傾斜延伸する斜面部でよい。

延出レールの開出により、延出レールの後端領域は、傾斜ガイド部により、および回転体の異なる径によって降下し、延出レールの前端領域は上昇する。延出レールに引出しの重量が作用すると、延出レールは、再びほぼ水平に走行する。

本発明の一実施態様では、上下に重ねられて配置される回転体は、キャリッジの互いに間隔が開いたベアリング群内にそれぞれ取り付けられる。上下に重ねられた回転体は、それぞれ水平回転軸を有する。２つのベアリング群（好適にはバー体によって離間）は、さらに別な回転体を有することもできる。これら回転体は、水平方向と垂直方向の両方向でベアリング群を案内する。

互いに重なった回転体の径寸法は、小さい方の回転体の径と斜面部形状である第３ガイド部の高低差を合計した寸法が、大きい方の回転体の径に相当するように選択できる。例えば小さい方の回転体の直径が４ｍｍであり、斜面体の高低差が３ｍｍであれば、大きい方の回転体の直径は７ｍｍとなる。

本発明の家具は、本発明の引出し延出ガイドを利用することで家具枠体に対して可動状態に取り付けられた少なくとも１つの引出しを特徴とする。

本発明のさらなる詳細と利点は、図面を利用した以下の詳細な説明において記載されている。

図１ａは、本発明の延出ガイドを介して家具枠体に対して変位可能に取り付けられた引出し家具の形態である家具の斜視図である。 図１ｂは、図１ａの家具の側面図である。 図２は、引出し延出ガイドの斜視図である。 図３は、引出し延出ガイドの分解図である。 図４ａは、引出し延出ガイドの可動レールの延出動作を示す概略側面図である。 図４ｂは、引出し延出ガイドの可動レールの延出動作を示す概略側面図である。 図４ｃは、引出し延出ガイドの可動レールの延出動作を示す概略側面図である。 図５ａは、枠体レールの斜視図である。 図５ｂは、図５ａの枠体レールのレール間で変位可能なキャリッジの斜視図である。 図５ｃは、図５ａの枠体レールの断面図である。 図６ａは、完全閉位置にある引出し延出ガイドの断面図である。 図６ｂは、開位置にある引出し延出ガイドの断面図である。

図１ａは、引出しユニットの形態である家具枠体２を有した家具１の斜視図である。引出し３は、引出し延出ガイド４によってほぼ水平方向で家具枠体２に対して変位可能に取り付けられている。引出し延出ガイド４は、家具枠体２に取り付けられる枠体レール５と、枠体レール５に対して変位可能であり、引出し３に接続される少なくとも１つの延出レール６とを含む。引出し延出ガイド４は、枠体レール５と１つだけの延出レール６との２部材レールシステムの形態であっても、家具枠体２に対して引出し３を完全延出させるように静止状態の枠体レール５と可動状態の延出レール６との間で変位可能な中央レールがさらに取り付けられた３部材レールシステムの形態であってもよい。

図１ｂは、家具１の側面図であり、引出し３は開位置にある。引出し３の延出動作は、実効レバーアーム長を増加させ、それに伴って完全延出位置にある荷重状態の引出し３の重量が、枠体レール５と延出レール６との間に配置された回転体によってレールシステムに伝達される。重荷重のもとでは、引出し延出ガイド４の弾性変形がしばしば発生し、前部パネル３ａの位置は、その閉位置と比較して下方移動する。引出し３の下方移動程度は、以下で説明する引出し延出ガイド４によって減少させることができる。

図２は、引出し延出ガイド４の斜視図であり、この延出ガイド４は、家具枠体２に取り付けられる枠体レール５と、引出し３に接続される可動延出レール６とを備えている。家具枠体２に対して引出し３を完全延出させるために、枠体レール５と延出レール６との間には、変位可能な中央レール７が配置されている。

図３は、引出し延出ガイド４の分解図である。家具枠体２に固定される枠体レール５は、ほぼ枠体レール５の全長を延伸する走行面８を有する。互いに離れているベアリング群１３と１４を備え、それぞれ荷重伝達回転体を有することができるキャリッジ９は、前端位置と後端位置との間で走行面８に沿って走行することができる。枠体レール５の走行面８は、後端領域の直線状の第１ガイド部８ａと、前端領域の直線状の第２ガイド部８ｃとを有している。

これらガイド部は、下方に傾斜して延伸する第３ガイド部８ｂを介して接続されている。従って、走行面８の第３ガイド部８ｂは、前方に降下する傾斜部を形成し、第２ガイド部８ｃは、第１ガイド部８ａに対して下降する。第２ガイド部８ｃの長さと第１ガイド部８ａの長さとの比は、４：１以上であり、好適には、３：１以上である。

一方、第３ガイド部８ｂの長さと第１ガイド部８ａの長さとの比は、１：１以上であり、好適には、１．５：１以上である。ガイド部８ａ、８ｂおよび８ｃと協調作用するベアリング群１３と１４の正確な機能は、続く図面で詳細に図示されている。キャリッジ９は、枠体レール５と中央レール７との間で変位可能に取り付けられ、２つの上方キャリッジ１０ａと１０ｂは、中央レール７と延出レール６との間で変位可能に取り付けられている。２つのキャリッジ１０ａと１０ｂは、荷重伝達回転体も有する。引出し延出ガイド４は、従来式の引込み装置１１も含む。この引込み装置によって、中央レール７及び／又は、延出レール６は、完全閉位置に到達する直前に係合でき、続いて閉端位置に引込まれる。この引込み動作を緩衝するため、流体緩衝器の形態の緩衝装置１２が利用される。
本実施例の流体緩衝器は、変位するピストンを内蔵する流体シリンダの形態でよい。枠体レール５には、ベアリングブロック１５が配置され、そこで延出レール６の前端が完全閉位置にて支持される。

図４ａから図４ｃは、引出し延出ガイド４の概略側面図である。これは、構造を明確に示すため２部材レールシステム形態であり、静止状態の枠体レール５と、枠体レール５に対して変位可能な１つだけの延出レール６とが存在する。枠体レール５に関しては、ガイド部８ａ、８ｂおよび８ｃを備えた走行面８だけが図示されている。

枠体レール５と延出レール６との間で変位可能なキャリッジ９は、互いに間隔を有したベアリング群１３と１４を有する。これらベアリング群には、それぞれ互いに重なった回転体１３ａと１３ｂおよび１４ａと１４ｂが提供されている。回転体１３ａと１３ｂは、回転体１４ａと１４ｂと同様に枠体レール５の走行面８を挟み、下方の回転体１３ｂと１４ｂを走行面８に押し付け、あるいは走行面に支持させ、上方回転体１３ａと１４ａを走行部８の上面に押し付け、または接しさせる。

一方、可動である延出レール６は、回転体１３ａと１３ｂおよび１４ａと１４ｂを保持する。

図４ａは、閉状態では実質的に水平姿勢である延出レール６の完全閉位置を示す。左側ベアリング群１３の下方の回転体１３ｂは、そのベアリング群１３の上方に配置されている回転体１３ａよりも大きな径であり、右側ベアリング群１４の上方の回転体１４ａは、そのベアリング群１４の下方に配置されている回転体１４ｂよりも大きな径である。図４ａの状態から開始して延出レール６が延出方向１６に引込まれると、左側ベアリング群１３の下方の回転体１３ｂは、走行面８の傾斜して下降するガイド部８ｂ上に移動し、図４ｂで示すように、延出レール６の後端領域も延出レール６の前端領域に対して降下する。

開方向１６の延出レール６のさらなる変位で、左側ベアリング群１３の下方の回転体１３ｂは、走行面のガイド部８ｃの下側と接触状態になり、回転体１３ａ、１３ｂ、１４ａおよび１４ｂの所定の直径は、図４ｃで示すように延出レール６をさらに傾斜した姿勢にする。当然に、延出レール６には、取り付け状態で引出し３の重量がかかり、延出レール６の実質的に水平である延出移動を引き起こす。

図５ａは、枠体レール５の斜視図である。平坦な第１ガイド部８ａは、斜面部形状のガイド部８ｂを介して平坦な第２ガイド部８ｃに接続されている。数字１６は、引出し３の延出方向を示す。

図５ｂは、少なくとも２つの間隔を有して配置されているベアリング群１３と１４を備えたキャリッジ９の斜視図である。回転体１３ａと１４ａは、走行面８の上面で変位できる。さらに、それぞれのベアリング群１３と１４は、追加の回転体１７を有することができ、その回転軸は、水平状態から少なくとも部分的にずれており、好適には垂直状態である。

図５ｃは、図５ｂで示すキャリッジ９の垂直断面図である。左側ベアリング群１３の互いに重なった回転体１３ａと１３ｂと、右側ベアリング群１４の互いに重なった回転体１４ａと１４ｂが図示されている。対角に位置する回転体１３ｂと１４ａは同じ（相対的に大きな）直径でよい。また対角に位置する回転体１３ａと１４ｂは同じ（相対的に小さい）直径でよい。キャリッジ９は、枠体レール５の走行面８を収容するための水平ガイドスロット１８を有する。

図６ａは、完全閉位置の引出し延出ガイド４の垂直断面図である。走行面８を備えた枠体レール５が図示されている。走行面８には、ガイド部８ａ、８ｂおよび８ｃが提供されている。この構成にてキャリッジ９は、走行面８の上面に上方の回転体１３ａと１４ａが接し、走行面８の下面に回転体１３ｂと１４ｂが接している状態で支持されている。中央レール７と延出レール６は、閉位置にて実質的に水平に取り付けられている。キャリッジ１０ｂは、中央レール７と延出レール６との間で変位可能である（図３）。数字１６は、引出し３の延出方向を示す。

図６ｂは、開位置の引出し延出ガイド４を図示する。下方の回転体１３ｂは、背後の傾斜したガイド部８ｂを既に離れており、後端領域の回転体の異なる径のために延出可能な中央レール７は降下しており、延出レール６の前端領域は、上昇位置に延伸する。この中央レール７の傾斜姿勢は、引出し３の重量によって補正され、延出可能な延出レール６と中央レール７のほぼ水平である延伸移動が可能になる。

本発明は、上記で解説した実施態様には限定されず、本明細書の「特許請求の範囲」において定義された態様の変形および技術的等価物も包含する。上下左右等の位置に関する言及は、本図面に即したものであり、全体的に姿勢が変更されれば、それに伴って適宜に変更されるべきものである。

Claims (10)

1. 引出し延出ガイド（４）であって、家具枠体（２）に固定される枠体レール（５）と、該枠体レール（５）に対して変位可能であり、閉位置と開位置との間で可動となるように取り付けられた少なくとも一つの延出レール（６）とを含んでおり、
   前記枠体レール（５）と前記延出レール（６）との間には、レール（５）の走行面（８）を走行する少なくとも四つの荷重伝達回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）を備えた少なくとも一つのキャリッジ（９）が取り付けられており、
   前記走行面（８）は、後端領域に実質的に水平である直線状の第１ガイド部（８ａ）を有し、前端領域に実質的に水平である直線状の第２ガイド部（８ｃ）を有しており、
   前記第１ガイド部（８ａ）と前記第２ガイド部（８ｃ）は、該第１ガイド部（８ａ）から該第２ガイド部（８ｃ）にまで傾斜して下方に延伸する第３ガイド部（８ｂ）を介して接続されており、
   閉位置において前記回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）は、セットになって前記第１ガイド部（８ａ）と前記第２ガイド部（８ｃ）のそれぞれで一方が他方と上下に重なるように配置されており、
   前記第１ガイド部（８ａ）で上下に重ねられて配置されている前記回転体（１３ａ、１３ｂ）のうちで下方の回転体（１３ｂ）は、上方の回転体（１３ａ）よりも直径が大きく、
   前記第２ガイド部（８ｃ）では、上方の回転体（１４ａ）は、下方の回転体（１４ｂ）よりも直径が大きいことを特徴とする引出し延出ガイド。
2. 上下に重ねられて配置された前記回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）は、キャリッジ（９）の互いに間隔を有して配置されているベアリング群（１３、１４）内にそれぞれ取り付けられていることを特徴とする請求項１記載の引出し延出ガイド。
3. 上下に重ねられて配置された前記回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）は、それぞれ実質的に水平である回転軸を有していることを特徴とする請求項１または２記載の引出し延出ガイド。
4. 前記第１ガイド部（８ａ）、前記第２ガイド部（８ｃ）および前記第３ガイド部（８ｂ）を備えた前記走行面（８）は、前記枠体レール（５）に配置または形成されていることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の引出し延出ガイド。
5. 前記回転体（１３ａ、１３ｂ、１４ａ、１４ｂ）は、ローラ、球体、円筒ロール及び／又はディスクであることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の引出し延出ガイド。
6. 前記枠体レール（５）と前記延出レール（６）との間に変位可能な中央レール（７）が配置されていることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の引出し延出ガイド。
7. 前記第１ガイド部（８ａ）、前記第２ガイド部（８ｃ）および前記第３ガイド部（８ｂ）を備えた前記走行面（８）は、前記中央レール（７）に配置または形成されていることを特徴とする請求項６記載の引出し延出ガイド。
8. 前記第２ガイド部（８ｃ）の長さと前記第１ガイド部（８ａ）の長さの比は、４：１以上であり、好適には３：１以上であることを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の引出し延出ガイド。
9. 前記第３ガイド部（８ｂ）の長さと前記第１ガイド部（８ａ）の長さの比は、１：１以上であり、好適には１．５：１以上であることを特徴とする請求項１から８のいずれかに記載の引出し延出ガイド。
10. 請求項１から９のいずれかに記載の少なくとも一つの引出し延出ガイドを含むことを特徴とする家具。

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