JP2013254898A - 基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体 - Google Patents

基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエハの中心部から周縁部までエッチング量を面内で均一化することが可能な基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体を提供する。
【解決手段】基板保持機構12により、ウエハWを水平に保持するとともにウエハWを回転させる。ノズル17により、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給し、アルカリ性水溶液LをウエハWの中心部W側から周縁部W側に向けて流すことにより、ウエハWをエッチングする。アルカリ性水溶液Lに、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を予め溶解しておく。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理基板の基板処理方法、被処理基板の基板処理装置、および記録媒体に関する。
一般に、半導体等の製造工程やMEMSの製造工程等において、シリコンウエハをエッチング液によりエッチングすることが行われている。シリコンウエハをエッチング液によりエッチングする方法としては、例えば水酸化カリウム(KOH)または水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のアルカリ性水溶液を用いるアルカリ性エッチングが広く用いられている。
特開平5−94979号公報 特開平9−246254号公報
ところで、アルカリ性エッチングを行う場合、枚葉式洗浄機にウエハを保持して回転させながら、ウエハの中心部にアルカリ系薬液を供給することが行われている。しかしながら、ウエハの中心部からアルカリ系薬液を供給した場合、ウエハの中心部と周縁部とでエッチング量が異なることがある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ウエハの中心部から周縁部までエッチング量を面内で均一化することが可能な基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体を提供する。
本発明による基板処理方法は、被処理基板の基板処理方法において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、ノズルにより前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記アルカリ性水溶液に、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を予め溶解しておくことを特徴とする。
本発明による基板処理方法において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜1000ppbであることが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜500ppbであることが好ましい。
本発明による基板処理装置は、被処理基板の基板処理装置において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングするノズルと、前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構とを備えたことを特徴とする。
本発明による基板処理装置において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜1000ppbであることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜500ppbであることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、純水を供給する純水供給機構と、前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することが好ましい。
本発明による記録媒体は、被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、前記基板処理方法は、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記アルカリ性水溶液に、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を予め溶解しておくことを特徴とする。
本発明による基板処理方法は、被処理基板の基板処理方法において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、ノズルにより、前記被処理基板に対して、予め酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記ノズルは、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能であり、前記エッチングする工程は、前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第1の移動供給工程と、前記第1の移動供給工程の後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第2の移動供給工程とを有することを特徴とする。
本発明による基板処理方法において、前記第1の移動供給工程と前記第2の移動供給工程との間に、前記ノズルを前記第3位置で一定時間停止する工程が設けられていることが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記第1の移動供給工程を複数回実行した後、前記第2の移動供給工程を実行することが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記第1の移動供給工程を実行した後、前記第2の移動供給工程を複数回実行することが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記第1の移動供給工程および前記第2の移動供給工程の組合せを複数回実行することが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、2500ppb以上であることが好ましい。
本発明による基板処理装置は、被処理基板の基板処理装置において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングするノズルであって、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能な、ノズルと、前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構と、前記ノズルを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動させながら、前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給し、その後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動させながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給するように、前記ノズルを制御することを特徴とする。
本発明による基板処理装置において、前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、2500ppb以上であることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、純水を供給する純水供給機構と、前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することが好ましい。
本発明による記録媒体は、被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、前記基板処理方法は、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、ノズルにより、前記被処理基板に対して、予め酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記ノズルは、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能であり、前記エッチングする工程は、前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第1の移動供給工程と、前記第1の移動供給工程の後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第2の移動供給工程とを有することを特徴とする。
本発明による基板処理方法は、被処理基板の基板処理方法において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、少なくとも1つのノズルにより、前記被処理基板に対して、アルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記エッチングする工程は、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第1の供給工程と、前記第1の供給工程の後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第2の供給工程とを有することを特徴とする。
本発明による基板処理方法において、前記第1の供給工程において、前記第1の濃度は100ppb以下であることが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記第1の供給工程と前記第2の供給工程とで、前記アルカリ性水溶液の供給時間、前記アルカリ性水溶液の流量、前記アルカリ性水溶液の供給温度、および前記被処理基板の回転数のうち、少なくとも1つを異ならせることが好ましい。
本発明による基板処理方法において、前記第1の供給工程で用いられるノズルと、前記第2の供給工程で用いられるノズルとが互いに異なることが好ましい。
本発明による基板処理装置は、被処理基板の基板処理装置において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする少なくとも1つのノズルと、前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構と、前記ノズルを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給し、その後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給するように、前記少なくとも1つのノズルを制御することを特徴とする。
本発明による基板処理装置において、前記第1の濃度は100ppb以下であることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記制御部は、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する場合と、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する場合とで、前記アルカリ性水溶液の供給時間、前記アルカリ性水溶液の流量、前記アルカリ性水溶液の供給温度、および前記被処理基板の回転数のうち、少なくとも1つを異ならせることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記少なくとも1つのノズルは、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する第1のノズルと、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する第2のノズルとを含むことが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、純水を供給する純水供給機構と、前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、前記アルカリ性水溶液を貯留する貯留部と、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して酸素を供給することにより酸素を溶解させる酸素供給機構とを有することが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構を更に有することが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を貯留する第1の貯留部と、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を貯留する第2の貯留部とからなる2つの前記貯留部を有することが好ましい。
本発明による記録媒体は、被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、前記基板処理方法は、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、少なくとも1つのノズルにより、前記被処理基板に対して、アルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、前記エッチングする工程は、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第1の供給工程と、前記第1の供給工程の後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第2の供給工程とを有することを特徴とする。
本発明による基板処理装置は、被処理基板の基板処理装置において、前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングするノズルと、前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構とを備え、前記液供給機構は、前記アルカリ性水溶液を貯留する貯留部と、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して酸素を供給することにより酸素を溶解させる酸素供給機構とを有することを特徴とする。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構は、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構を更に有することが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記不活性ガス供給機構が前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給した後、前記酸素供給機構は、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に酸素を溶解させることが好ましい。
本発明による基板処理装置において、前記液供給機構が前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給した後、前記不活性ガス供給機構は、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給することが好ましい。
本発明によれば、ウエハの中心部から周縁部まで流れるアルカリ性水溶液が大気中の酸素を巻き込むことによるエッチングへの影響を抑えることができ、ウエハの中心部から周縁部までのエッチング量を面内で均一化することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による基板処理装置を示す概略図。 図2は、本発明の第1の実施の形態による基板処理方法を示すフロー図。 図3は、本発明の第1の実施の形態の実施例において、アルカリ性水溶液中の酸素濃度を変化させたときの、ウエハの表面におけるエッチング量を測定したグラフ。 図4は、本発明の第1の実施の形態の実施例において、アルカリ性水溶液中の酸素濃度と、ウエハの表面におけるエッチング量との関係を示すグラフ。 図5(a)〜(c)は、本発明の第2の実施の形態における、ノズルの移動位置を示す概略図。 図6は、本発明の第2の実施の形態による基板処理方法を示すフロー図。 図7は、本発明の第2の実施の形態の一変形例による基板処理方法を示すフロー図。 図8は、本発明の第2の実施の形態の他の変形例による基板処理方法を示すフロー図。 図9は、本発明の第2の実施の形態の実施例による基板処理方法を用いた場合のウエハ表面におけるエッチング量を測定したグラフ。 図10は、比較例による基板処理方法を用いた場合のウエハ表面におけるエッチング量を測定したグラフ。 図11は、比較例による基板処理方法を用いた場合のウエハ表面におけるエッチング量を測定したグラフ。 図12は、本発明の第3の実施の形態による基板処理方法を示すフロー図。 図13は、本発明の第3の実施の形態の一変形例による基板処理装置を示す概略図。 図14は、本発明の第3の実施の形態の他の変形例による基板処理装置を示す概略図。 図15は、本発明の第3の実施の形態の更に他の変形例による基板処理装置を示す概略図。 図16(a)〜(d)は、本発明の第3の実施の形態の各実施例における、ウエハ表面のエッチング量を測定したグラフ。 図17は、本発明の第4の実施の形態による基板処理装置を示す概略図。 図18は、本発明の第5の実施の形態による基板処理装置を示す概略図。
第1の実施の形態
以下、本発明による基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体の第1の実施の形態について、図1乃至図4を参照して説明する。
基板処理装置の構成
まず図1により、本実施の形態による基板処理装置の構成について説明する。図1は本実施の形態による基板処理装置を示す図である。
図1に示すように、基板処理装置10は、ケーシング11と、ケーシング11内に配置された基板保持機構12と、基板保持機構12の上方に設けられたノズル17と、ノズル17に接続された液供給機構30とを備えている。
このうち基板保持機構12は、被処理基板である円板形状からなるシリコンウエハ(ウエハW)を水平に保持するとともに、このウエハWを回転させる機能を有している。この基板保持機構12は、ウエハWを載置して保持する載置台13と、載置台13下部に連結され、載置台13を垂直回転軸(Z軸)回りに回転させる回転機構14とを有している。なおこの垂直回転軸は、ウエハWの中心部Wを通過する。
回転機構14は、例えば中央演算処理装置(CPU)からなる制御部50の出力側に接続され、制御部50によってその回転速度が制御されるようになっている。なお、回転機構14は図示しない昇降機構によって昇降可能に構成されていても良い。
載置台13の外周は液受け部15によって覆われている。液受け部15は、処理時にウエハWから遠心力によって飛散するアルカリ性水溶液Lを受け止め、更に外部へ排出するようになっている。
ノズル17は、基板保持機構12に保持されたウエハWに対してアルカリ性水溶液Lを供給するためのものである。ノズル17からウエハWに供給されたアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの中心部W側から周縁部W側に向けて流れ、これによりウエハWに対してエッチングが施されるようになっている。
ノズル17は、上述した制御部50の出力側に接続されており、これによりノズル17のオンオフ等が制御されるようになっている。またノズル17は、ノズルアーム18先端に取り付けられている。このノズルアーム18は、制御部50の出力側に接続されており、これによりノズル17の移動が制御されるようになっている。
一方、液供給機構30は、純水を供給する純水供給機構31と、純水供給機構31に接続された酸素溶解機構32と、酸素溶解機構32に接続された薬液供給機構33とを有している。
このうち純水供給機構31は、純水を収容した純水収容タンク31aを有している。この純水供給機構31は、制御部50の出力側に接続されており、これにより純水供給機構31からの純水の供給量が制御されるようになっている。
純水供給機構31は、供給管34を介して酸素溶解機構32に接続されている。この酸素溶解機構32は、純水を脱気するとともに、脱気した純水に対して予め定められた所定量の酸素を溶解させるものである。酸素溶解機構32は、制御部50の出力側に接続されており、これにより酸素溶解機構32における酸素の溶解量が制御されるようになっている。
薬液供給機構33は、アルカリ系薬液を収容した薬液収容タンク33aを有している。薬液供給機構33は、制御部50の出力側に接続されており、これにより薬液供給機構33からのアルカリ系薬液の供給量が制御されるようになっている。
なお、薬液供給機構33から供給されるアルカリ系薬液としては、アルカリエッチング液であれば限定されるものではなく、例えば水酸化カリウム(KOH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア水(NHOH)、コリン、またはヒドラジン等の水溶液を用いることができる。
また薬液供給機構33には供給管36が接続されている。この供給管36は、合流部38において、酸素溶解機構32から延びる供給管35と合流している。そして薬液供給機構33からのアルカリ系薬液は、合流部38において、酸素溶解機構32から送られてきた(酸素を溶解した)純水と混合し、アルカリ性水溶液Lを生成する。このアルカリ性水溶液Lは、合流部38から供給管37を通過してノズル17に送られ、ノズル17からウエハW上に吐出される。なお、供給管37は、上述したノズルアーム18内に配設されている。
ところで本実施の形態において、制御部50は、ノズル17から供給されるアルカリ性水溶液Lが、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量またはそれ以上の酸素を溶解するように、液供給機構30(純水供給機構31、酸素溶解機構32、および薬液供給機構33)を制御するようになっている。具体的には、制御部50が、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度が200ppb〜1000ppbとなるように液供給機構30を制御することが好ましく、200ppb〜500ppbとなるように制御することが更に好ましい。
なお制御部50は、基板処理装置10を制御することにより、後述する基板処理方法を実行するようになっている。この制御部50は、ウエハWの基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体51を有している。なお記録媒体51としては、ROMまたはRAMなどのメモリーを用いても良く、あるいは、ハードディスクまたはCD−ROMなどのディスク状のものを用いてもよい。
基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した基板処理装置を用いた基板処理方法について、図1および図2を用いて説明する。なお、以下の動作は制御部50によって行われる。
まず基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持するとともに、回転機構14によって載置台13上のウエハWを回転させる(ウエハ保持回転工程)(図2のステップS1)。
次に、液供給機構30により、所定量の酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを生成する(アルカリ性水溶液生成工程)(図2のステップS2)。この場合、アルカリ性水溶液Lには、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量またはそれ以上の酸素が溶解されている。以下、このアルカリ性水溶液生成工程(図2のステップS2)の詳細について、更に説明する。
すなわち、まず液供給機構30の純水供給機構31から純水が供給され、この純水は、供給管34を介して酸素溶解機構32に送り込まれる。この酸素溶解機構32において、純水供給機構31からの純水は脱気されるとともに、所定量(所定濃度)の酸素が溶解される。次いで、酸素を溶解した純水は、酸素溶解機構32から供給管35を介して合流部38に送られる。
一方、薬液供給機構33からは、例えば水酸化カリウム(KOH)、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア水(NHOH)、コリン、またはヒドラジン等の水溶液からなるアルカリ系薬液が送り出される。このアルカリ系薬液は、供給管36を通過して合流部38に達し、この合流部38で酸素溶解機構32からの純水と混合する。このようにして、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lが生成される。
このとき、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度は、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量またはそれ以上となるように調製されている。具体的には、上述したように、酸素濃度が200ppb〜1000ppbとなることが好ましく、200ppb〜500ppbとなることが更に好ましい。
なおアルカリ性水溶液Lにおいて、薬液供給機構33からのアルカリ系薬液と、酸素溶解機構32からの純水との混合比(流量比)は、アルカリ系薬液:純水=1:1〜1:100となることが好ましい。
その後、生成したアルカリ性水溶液Lは、供給管37を通過してノズル17に送られる。次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lが供給される。なお、この際アルカリ性水溶液Lを供給する供給温度(ノズル17で測定した温度)は、例えば室温〜85℃とすることができる。また、ノズル17によるアルカリ性水溶液Lの供給量(吐出量)は、例えば0.5L/min〜3.0L/minとすることができる。
ノズル17から吐出されたアルカリ性水溶液Lは、ウエハWの中心部W側から周縁部W側に向けて流れる。このようにして、ウエハWに対してエッチングが施される(エッチング工程)(図2のステップS3)。
ウエハW上を流れたアルカリ性水溶液Lは、ウエハWの回転に伴う遠心力により飛散し、さらに液受け部15によって受け止められて基板処理装置10の外部へ排出される。なお、上述した工程(ステップS1〜S3)を何回か繰り返しても良い。最後に、エッチングが完了したウエハWは、基板保持機構12の載置台13から取り除かれる。
ところで、エッチング工程の際、アルカリ性水溶液Lは、ウエハWの中心部W側から周縁部W側に向けて流れ、その液の膜厚は、中心部W側から周縁部W側にかけて薄くなる。また、アルカリ性水溶液Lは、ウエハWの中心部W側から周縁部W側に流れながら、大気中の酸素を巻き込んでゆく。
一般に、ウエハW表面の液膜中に巻き込まれた酸素は、ウエハW表面におけるエッチング量(あるいはエッチングレート)に対して影響を与える。すなわち液膜中の酸素の溶解量が多いほど、その場所におけるエッチング量が多くなる傾向がある。また一般に、エッチングを行う際、ウエハWのうち液膜が相対的に厚い中心部Wは、液膜が相対的に薄い周縁部Wと比べて酸素の溶解量が少ない。このため、ウエハWの中心部Wは周縁部Wよりエッチング量が少なくなる傾向がある。
具体的には、ウエハWの中心部W近傍では、ウエハWに供給されるアルカリ性水溶液Lの膜厚が厚く、大気中の酸素の溶解量が少ないため、エッチング量が相対的に少ない傾向がある。他方、ウエハWの中心部Wから例えば50mm程度外側の領域においては、アルカリ性水溶液Lの液膜は遠心力によって広がるため膜厚が薄くなり、この結果、大気中の酸素が溶け込む量が増加する。このため、ウエハWの中心部Wから50mm程度外側の領域でエッチング量が低く、この領域からウエハWの周縁部Wに向けてエッチング量が増加していく傾向がある。
さらに、ウエハWの中心部Wからアルカリ性水溶液Lを供給するので、ウエハW上に半径方向に温度勾配が生じ、ウエハWの外周にいくほどアルカリ性水溶液Lの液温が下がっていく傾向がある。このため、ウエハWの中心部Wから100mm以上離れた領域においては、ウエハWの外周に向かうにつれてエッチング量が低下する傾向がある。
これに対して本実施の形態においては、アルカリ性水溶液Lに、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量またはそれ以上の酸素を予め溶解している(アルカリ性水溶液生成工程)。したがって、アルカリ性水溶液Lの液膜中の酸素濃度は、ウエハWの中心部Wと周縁部Wとの間で概ね等しくなっている。このことにより、ウエハWの中心部Wと周縁部Wとの間におけるエッチング量の差を小さくし、ウエハWの中心部Wと周縁部Wとの間でエッチング量を面内で均一化することができる。
このように本実施の形態によれば、アルカリ性水溶液Lに、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液Lが巻き込む大気中の酸素量に相当する量またはそれ以上の酸素を予め溶解しているので、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を径方向に均一化することができ、エッチング量をウエハWの面内で均一化することができる。
なお、本実施の形態においては、ノズル17からアルカリ性水溶液Lを供給する際、ノズル17をウエハWの回転中心上方の定位置に配置している。しかしながら、ノズル17から供給されたアルカリ性水溶液Lが、ウエハWの中心部W側から周縁部W側に向けて流れれば良く、これに限られるものではない。例えば、アルカリ性水溶液Lを供給する際、ノズル17をウエハWの中心部W近傍で水平方向にわずかに(例えば左右に数mmずつ程度)往復移動(スキャン)させても良い。
実施例
次に、本実施の形態における具体的実施例について、図3および図4を用いて説明する。
はじめに、基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持し、回転させた。この場合、ウエハWの回転速度は1000rpmとした。
続いて、液供給機構30を用いて、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを作製した。この間、まず純水を純水供給機構31から酸素溶解機構32に供給し、酸素溶解機構32において、純水供給機構31からの純水に対して酸素を溶解した。その後、このようにして酸素が溶解された純水を、薬液供給機構33からのアルカリ系薬液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)と混合した。このとき、アルカリ系薬液と純水との混合比(流量比)は、アルカリ系薬液:純水=1:5とした。
次いで、アルカリ性水溶液Lをノズル17からウエハWに、70℃の温度で供給した。この際、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給量は、1.5L/minとした。
このようにして、ノズル17からウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することによりウエハWをエッチングした。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。
上記ステップを、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度を変化させた7種類のアルカリ性水溶液Lについて、それぞれ実行した。この結果を図3および図4に示す。図3は、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度を変化させた7種類のアルカリ性水溶液Lについて、それぞれウエハWの表面におけるエッチング量を測定したグラフである。図4は、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度と、ウエハWの表面におけるエッチング量との関係を示すグラフである。
図3において、横軸はウエハWの中心部Wからの距離(mm)を示し、縦軸はエッチング量を示している。
図3に示すように、酸素濃度が30ppbのアルカリ性水溶液Lを用いてエッチングしたウエハWは、ウエハWの中心部Wから±約90mmの領域で、それ以外の領域よりエッチング量が小さくなった。
酸素濃度が200〜1000ppbのアルカリ性水溶液Lを用いてエッチングしたウエハWは、ウエハWの全領域(±150mmの領域)で、エッチング量がほぼ均一となった。とりわけ、酸素濃度が200〜500ppbのアルカリ性水溶液Lを用いたものは、更にエッチング量を均一化することができた。
一方、酸素濃度が2000〜4800ppbのアルカリ性水溶液Lを用いてエッチングしたウエハWは、ウエハWの中心部Wに向かうにつれてエッチング量が大きくなる傾向があった。
このことから、アルカリ性水溶液中の酸素濃度を200ppb〜1000ppb、とりわけ200〜500ppbとした場合に、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を径方向に均一化できることが分かった。
なお、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度に関わらず、ウエハWの中心部Wから100mm以上離れた領域においては、ウエハWの外周に向かうにつれてエッチング量が低下する傾向があるが、これは、ウエハW上に半径方向に温度勾配が生じ、ウエハWの外周にいくほどアルカリ性水溶液Lの液温が下がっていくためであると考えられる。
一方、図4において、横軸はアルカリ性水溶液L中の酸素濃度(ppb)を示し、縦軸はエッチング量を示している。
図4に示すように、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度が上昇するに従って、エッチング量が上昇する傾向があるが、酸素濃度を2500ppb以上に上昇させても、(ウエハWの全体平均、およびウエハWの中心部Wのいずれの場合も)エッチング量がほとんど変化しなかった。これは、エッチングレートを飽和させる酸素濃度(以下、飽和酸素濃度という)は、2500ppb程度であるためであると考えられる。
第2の実施の形態
次に、本発明による基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体の第2の実施の形態について、図1、図5乃至図11を参照して説明する。図5乃至図11において、上述した実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
基板処理装置の構成
本実施の形態による基板処理装置の構成は、上述した図1に示す基板処理装置10の構成と略同様である。すなわち、本実施の形態による基板処理装置10は、ウエハWを水平に保持するとともにウエハWを回転させる基板保持機構12と、基板保持機構12の上方に設けられ、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することにより、ウエハWをエッチングするノズル17と、ノズル17に接続され、ノズル17に対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)Lを供給する液供給機構30とを備えている。以下においては、図1に示す基板処理装置10との相違点を中心について説明する。
本実施の形態において、図5(a)〜(c)に示すように、ノズル17は、ウエハWの上方で水平方向に移動可能となっている。この場合、ノズル17は制御部50によって制御され、ウエハWの上方で任意の位置に水平移動することができ、また、任意の位置で停止することができる。とりわけ本実施の形態において、ノズル17は、ウエハWの中心部W上方(垂直回転軸A上)の第1位置P(図5(a))と、第1位置Pより外周側の第2位置P(図5(b))と、第2位置Pより外周側の第3位置P(図5(c))との間で移動するようになっている。このうち第2位置P(図5(b))は、垂直回転軸Aから例えば5mm〜100mm程度外周側に位置しており、第3位置P(図5(c))は、垂直回転軸Aから例えば80mm〜150mm程度外周側に位置している。
また、本実施の形態において、制御部50は、ノズル17から供給されるアルカリ性水溶液Lが飽和酸素濃度以上の酸素を溶解するように、液供給機構30(純水供給機構31、酸素溶解機構32、および薬液供給機構33)を制御する。具体的には、制御部50が、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度が2500ppb以上となるように液供給機構30を制御することが好ましく、3000ppb以上となるように制御することが更に好ましい。このように、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度を飽和酸素濃度以上とすることにより、後述する基板処理方法において、エッチング量を面内でより均一化することができる。
基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した基板処理装置を用いた基板処理方法について、図5および図6を用いて説明する。なお、以下の動作は制御部50によって行われる。
まず基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持するとともに、回転機構14によって載置台13上のウエハWを回転させる(ウエハ保持回転工程)(ステップS1)。
次に、液供給機構30により、所定量の酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを生成する(アルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2)。この場合、アルカリ性水溶液Lには、飽和酸素濃度以上の酸素が溶解されている。具体的には、上述したように、酸素濃度が2500ppb以上となることが好ましく、3000ppb以上となることが更に好ましい。このアルカリ性水溶液生成工程(ステップS2)の詳細については、上述した第1の実施の形態におけるアルカリ性水溶液生成工程(図2のステップS2)と略同様である。
その後、生成したアルカリ性水溶液Lは、供給管37を通過してノズル17に送られる。次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lが供給される。なお、この際アルカリ性水溶液Lを供給する供給温度(ノズル17で測定した温度)は、例えば室温〜85℃とすることができる。また、ノズル17によるアルカリ性水溶液Lの供給量(吐出量)は、例えば0.5L/min〜3.0L/minとすることができる。
ノズル17から供給されたアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの半径方向外側に向けて流れ、ウエハWに対してエッチングが施される(エッチング工程)(ステップS3)。以下、このエッチング工程(ステップS3)の詳細について、更に説明する。
すなわち、まずノズル17を第2位置P(図5(b))に移動するとともに、ノズル17からアルカリ性水溶液Lの吐出を開始する。続いて、ノズル17を第2位置Pから第1位置P(図5(a))へ速度Vで移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第1の移動供給工程)(ステップS4)。
なお、第1の移動供給工程(ステップS4)においては、ノズル17を第1位置P、第2位置P、第1位置Pの順に移動させても良い。すなわち、まずノズル17を第1位置P(図5(a))に移動するとともに、アルカリ性水溶液Lの吐出を開始し、次に、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給しながら、ノズル17を第1位置Pから第2位置P(図5(b))に移動する。その後、ノズル17を第2位置Pから第1位置P(図5(a))へ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給するようにしても良い。
次に、ノズル17を第1位置Pから第3位置P(図5(c))へ速度V(V>V)で移動する。その後、ノズル17を第3位置Pから第2位置Pへ速度V(V<V)で移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第2の移動供給工程)(ステップS5)。なお、ノズル17は、第1位置Pから第3位置Pに到達した後、直ちに第2位置Pへ向けて移動を開始しても良いが、第3位置Pに到達した後アルカリ性水溶液Lを吐出した状態で一定時間停止し、その後、第2位置Pへ向けて移動を開始しても良い。
ノズル17が第2位置Pに到達した後、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給が停止する。このようにして、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
ウエハW上を流れたアルカリ性水溶液Lは、ウエハWの回転に伴う遠心力により飛散し、さらに液受け部15によって受け止められて基板処理装置10の外部へ排出される。続いて、エッチングが完了したウエハWは、基板保持機構12の載置台13から取り除かれる。
ところで、エッチング工程の際、アルカリ性水溶液Lは、ウエハWの半径方向外側に向けて流れ、その液の膜厚は、ウエハWの半径方向外側に向かうにつれて薄くなる。また、アルカリ性水溶液Lは、ウエハWの半径方向外側に流れながら、大気中の酸素を巻き込んでゆく。
この場合、ウエハWの中心部W近傍(例えば中心部Wから20mm程度の領域)では、ウエハWに供給されるアルカリ性水溶液の膜厚が厚く、大気中の酸素の溶解量が少ないため、エッチング量が相対的に少ない傾向がある。他方、ウエハWの中心部Wから例えば50mm程度外側の領域(例えば第2位置P近傍)においては、アルカリ性水溶液Lの液膜は遠心力によって広がるため膜厚が薄くなり、この結果、大気中の酸素が溶け込む量が増加する。このため、ウエハWの中心部Wから50mm程度外側の領域から周縁部W側に向けてエッチング量が増加していく傾向がある。
一方、ウエハWの中心部Wからアルカリ性水溶液Lを供給した際、ウエハW上に半径方向に温度勾配が生じ、ウエハWの外周にいくほどアルカリ性水溶液の液温が下がっていく傾向がある。このため、ウエハWの中心部Wから100mm以上離れた領域(例えば第3位置Pより外側)においては、ウエハWの外周に向かうにつれてエッチング量が低下する傾向がある。
これに対して本実施の形態においては、アルカリ性水溶液Lに予め酸素を溶解するとともに、エッチングの際、ノズル17を第2位置Pから第1位置Pへ移動しながらウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給し(第1の移動供給工程)、その後、ノズル17を第3位置Pから第2位置Pへ移動しながらウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第2の移動供給工程)。このことにより、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを、ウエハWのうちエッチング量が相対的に少なくなりやすい場所(例えば第2位置P近傍および第3位置Pの外側)に対して重点的に供給し、この場所におけるエッチング量を増加させることができる。これにより、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を径方向に均一化することができ、ウエハWの面内でエッチング量を均一化することができる。
このように本実施の形態によれば、ウエハW上を流れるアルカリ性水溶液が大気中の酸素を巻き込むことや、ウエハW上のアルカリ性水溶液Lに温度勾配が生じることによるエッチングへの影響を補完するので、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を面内で均一化することができる。
変形例
次に、本実施の形態の一変形例について、図5(a)〜(c)および図7を参照して説明する。図7は、本実施の形態による基板処理方法の一変形例を示すフロー図である。図7に示す変形例は、エッチング工程(ステップS3)におけるノズル17の制御方法が異なるものであり、他の構成は上述した実施の形態(図6)と同一である。なお本変形例においても、基板処理装置としては、図1に示す基板処理装置10を用いている。
図7に示すように、エッチング工程(ステップS3)において、第1の移動供給工程(ステップS4a、S4b、・・・)を複数回実行した後、第2の移動供給工程(ステップS5a、S5b、・・・)を実行する。
すなわち、まずノズル17を第2位置P(図5(b))に移動するとともに、ノズル17からアルカリ性水溶液Lの吐出を開始する。続いて、ノズル17を第2位置Pから第1位置P(図5(a))へ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第1の移動供給工程)(ステップS4a)。
第1位置Pに到達した後、ノズル17は、第1位置Pから第2位置Pへ移動する。続いて、ノズル17は、再度第2位置Pから第1位置Pへ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第1の移動供給工程)(ステップS4b)。
このようにして、ノズル17は、第2位置Pと第1位置Pとの間で複数回往復しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する。
第2位置Pと第1位置Pとの間で所定回数往復した後、ノズル17は、第3位置P(図5(c))へ移動する。なお、ノズル17は、第3位置Pに到達した際、一定時間停止しても良い。その後、ノズル17は、第3位置Pから第2位置Pへ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第2の移動供給工程)(ステップS5a)。
第2位置Pに到達した後、ノズル17は、第2位置Pから第3位置Pへ移動する。続いて、ノズル17は、再度第3位置Pから第2位置Pへ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する(第2の移動供給工程)(ステップS5b)。
このようにして、ノズル17は、第3位置Pと第2位置Pとの間で複数回往復しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給する。
第3位置Pと第2位置Pとの間で所定回数往復した後、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給が停止する。このようにして、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
このように、本変形例によれば、エッチングを行う際、ノズル17を第2位置Pと第1位置Pとの間で往復させながら、ウエハWに対してアルカリ性水溶液Lを供給し(第1の移動供給工程を複数回実行する)、その後、ノズル17を第3位置Pと第2位置Pとの間で往復させながら、ウエハWに対してアルカリ性水溶液Lを供給する(第2の移動供給工程を複数回実行する)。このことにより、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを、ウエハWのうちエッチング量が相対的に少なくなりやすい場所(例えば第2位置P近傍および第3位置Pの外側)に対して重点的に供給し、この場所におけるエッチング量を増加させることができる。これにより、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を面内で更に均一化することができる。
次に、本実施の形態の他の変形例について、図5(a)〜(c)および図8を参照して説明する。図8は、本実施の形態による基板処理方法の他の変形例を示すフロー図である。図8に示す変形例は、エッチング工程(ステップS3)におけるノズル17の制御方法が異なるものであり、他の構成は上述した実施の形態(図6)および変形例(図7)と略同一である。
図8に示すように、エッチング工程(ステップS3)において、第1の移動供給工程(ステップS4a、S4b、・・・)および第2の移動供給工程(ステップS5a、S5b、・・・)の組合せを複数回実行する。
すなわち、まずノズル17を第2位置P(図5(b))と第1位置P(図5(a))との間で往復させることにより、第1の移動供給工程を複数回実行する(ステップS4a、S4b、・・・)。
次に、ノズル17を第3位置P(図5(c))と第2位置Pとの間で往復させることにより、第2の移動供給工程を複数回実行する(ステップS5a、S5b、・・・)。
このようにして第1の移動供給工程(ステップS4a、S4b、・・・)および第2の移動供給工程(ステップS5a、S5b、・・・)の組合せ(1回目)が終了する。
続いて、ノズル17を再び第2位置Pと第1位置Pとの間で往復させることにより、第1の移動供給工程を複数回実行する。
その後、ノズル17を第3位置Pと第2位置Pとの間で往復させることにより、第2の移動供給工程を複数回実行する。
このようにして第1の移動供給工程および第2の移動供給工程の組合せ(2回目)が終了する。
以下、上述した第1の移動供給工程(ステップS4x、S4y、・・・)および第2の移動供給工程(ステップS5x、S5y、・・・)の組合せを所定回数繰り返すことにより、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
このように本変形例によれば、アルカリ性水溶液Lに予め酸素を溶解するとともに、エッチングを行う際、第1の移動供給工程および第2の移動供給工程の組合せを複数回実行している。これにより、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を面内で均一化することができる。
実施例
次に、本実施の形態の具体的実施例について、図9乃至図11を用いて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例)
はじめに、基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持し、回転させた。この場合、ウエハWの回転速度は1000rpmとした。
続いて、液供給機構30を用いて、酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを作製した。この間、まず純水を純水供給機構31から酸素溶解機構32に供給し、酸素溶解機構32において、純水供給機構31からの純水に対して酸素を溶解した。その後、このようにして酸素が溶解された純水を、薬液供給機構33からのアルカリ系薬液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)と混合した。このとき、アルカリ系薬液と純水との混合比(流量比)は、アルカリ系薬液:純水=1:5とした。またアルカリ性水溶液L中の酸素濃度は、3000ppbとした。
次いで、アルカリ性水溶液Lをノズル17からウエハWに、70℃の温度で供給した。この際、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給量は、1.5L/minとした。
この間、まずノズル17を第2位置Pから第1位置P(垂直回転軸A上の位置)へ移動させながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給した(第1の移動供給工程)。次に、ノズル17を第3位置Pへ移動した。その後、ノズル17を第3位置Pから第2位置Pへ移動しながら、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給した(第2の移動供給工程)。
このようにして、ノズル17からウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することによりウエハWをエッチングした。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。
この結果を図9に示す。図9において、横軸はウエハWの中心部Wからの距離(mm)を示し、縦軸はエッチング量を示している。この結果、ウエハWの全領域(±150mmの領域)にわたり、エッチング量をほぼ均一化することができた。
(比較例1)
ノズル17から供給するアルカリ性水溶液に予め酸素を溶解しなかったこと、以外は上述した実施例と同様にしてウエハWに対してエッチングを施した。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。
この結果、図10に示すように、ウエハの中心部W近傍(例えば中心部Wから20mm程度の領域)のエッチング量が低くなり、ここからウエハの周縁部Wに向けて(例えば中心部Wから100mm程度の領域に向けて)エッチング量が増加した。またウエハの中心部Wから100mm以上離れた領域では、ウエハの外周に向かうにつれてエッチング量が低下する傾向があった。すなわち、アルカリ性水溶液に酸素を溶解しない場合、アルカリ性水溶液をエッチング量が低くなりやすい場所に重点的に供給したとしても、ウエハWのエッチング量を均一化することは難しいと考えられる。
(比較例2)
ノズル17を第1位置P(垂直回転軸A上の位置)に固定した状態で、予め酸素を溶解したアルカリ性水溶液L(酸素濃度3000ppb)を供給したこと、以外は上述した実施例と同様にしてウエハWに対してエッチングを施した。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。
この結果、図11に示すように、ウエハWの中心部Wのエッチング量が最も多く、中心部Wから周縁部Wに向かうにつれてエッチング量が低下する傾向があった。
第3の実施の形態
次に、本発明による基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体の第3の実施の形態について、図1、図12乃至図16を参照して説明する。図12乃至図16において、上述した実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
基板処理装置の構成
本実施の形態による基板処理装置の構成は、上述した図1に示す基板処理装置10の構成と略同様である。すなわち、本実施の形態による基板処理装置10は、ウエハWを水平に保持するとともにウエハWを回転させる基板保持機構12と、基板保持機構12の上方に設けられ、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することにより、ウエハWをエッチングするノズル17と、ノズル17に接続され、ノズル17に対してアルカリ性水溶液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)Lを供給する液供給機構30とを備えている。以下においては、図1に示す基板処理装置10との相違点を中心について説明する。
本実施の形態において、制御部50は、まずウエハWに、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばX秒)供給し、その後、ウエハWに、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばY秒)供給するように、ノズル17および液供給機構30を制御する。この場合、第1の濃度を100ppb以下(実質的に酸素を溶解させない濃度)とし、第2の濃度を第1の濃度より大きい所定の値としてもよい。
この場合、制御部50は、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを供給する場合と、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを供給する場合との間で、アルカリ性水溶液Lの供給に関する諸条件を異ならせてもよい。この場合、ウエハWのエッチング量を面内で更に均一化することができる。ここで、アルカリ性水溶液Lの供給に関する諸条件とは、アルカリ性水溶液Lの供給時間、アルカリ性水溶液Lの流量、アルカリ性水溶液Lの供給温度、およびウエハWの回転数のうち1つまたは複数を挙げることができる。
基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した基板処理装置を用いた基板処理方法について、図12を用いて説明する。なお、以下の動作は制御部50によって行われる。
まず基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持するとともに、回転機構14によって載置台13上のウエハWを回転させる(ウエハ保持回転工程)(ステップS1)。
次に、液供給機構30により、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する(第1のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2a)。この第1のアルカリ性水溶液生成工程(ステップS2a)の詳細については、上述した第1の実施の形態におけるアルカリ性水溶液生成工程(図2のステップS2)と略同様である。なお、第1の濃度が100ppb以下である場合は、第1のアルカリ性水溶液生成工程(ステップS2a)において、酸素を溶解しないアルカリ性水溶液Lを生成すれば良い。
その後、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lは、供給管37を通過してノズル17に送られる。次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばX秒)供給する(第1の供給工程)(ステップS6a)。なお、この際アルカリ性水溶液Lを供給する供給温度(ノズル17で測定した温度)は、例えば室温〜85℃とすることができる。また、ノズル17によるアルカリ性水溶液Lの供給量(吐出量)は、例えば0.5L/min〜3.0L/minとすることができる。
ノズル17から供給された酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの半径方向外側に向けて流れ、ウエハWに対してエッチングが施される(エッチング工程)。
次に、液供給機構30により、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する(第2のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2b)。
続いて、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lは、供給管37を通過してノズル17に送られる。次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばY秒)供給する(第2の供給工程)(ステップS6b)。この第2の供給工程は、第1の供給工程に引き続いて連続的に行い、この間にDIWリンス工程などは挟まないことが好ましい。なお、この際アルカリ性水溶液Lを供給する供給温度(ノズル17で測定した温度)は、例えば室温〜85℃とすることができる。また、ノズル17によるアルカリ性水溶液Lの供給量(吐出量)は、例えば0.5L/min〜3.0L/minとすることができる。
ノズル17から供給された酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの半径方向外側に向けて流れ、ウエハWに対してエッチングが施される(エッチング工程)。
なお、第1の供給工程(ステップS6a)と、第2の供給工程(ステップS6b)とで、アルカリ性水溶液Lの供給時間、アルカリ性水溶液Lの流量、アルカリ性水溶液Lの供給温度、およびウエハWの回転数のうち、1つまたは複数を異ならせても良い。これにより、ウエハWのエッチング量を面内で更に均一化することができる。
その後、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給が停止する。このようにして、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
ウエハW上を流れたアルカリ性水溶液Lは、ウエハWの回転に伴う遠心力により飛散し、さらに液受け部15によって受け止められて基板処理装置10の外部へ排出される。続いて、エッチングが完了したウエハWは、基板保持機構12の載置台13から取り除かれる。
このように本実施の形態によれば、ウエハWに対して、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間供給した後(第1の供給工程)、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間供給している(第2の供給工程)。このことにより、第1の供給工程で、例えば、酸素を溶解しないアルカリ性水溶液L(第1の濃度が100ppb以下)をウエハWに供給することにより、ウエハWの周縁部Wにおけるエッチング量を増加させておき、その後、第2の供給工程で、酸素を溶解したアルカリ性水溶液L(第2の濃度>第1の濃度)をウエハWに供給することにより、ウエハWの中心部Wにおけるエッチング量を増加させることができる。このようにして、ウエハWの中心部Wから周縁部Wまでのエッチング量を面内で均一化することができる。
なお本実施の形態において、異なる2つの酸素濃度のアルカリ性水溶液を供給する工程が設けられる例を説明したが、これに限らず、異なる3つ以上の酸素濃度のアルカリ性水溶液を供給する工程を設けても良い。
変形例
次に、本実施の形態の一変形例について、図13を参照して説明する。図13は、本実施の形態による基板処理方法の一変形例を示す図である。図12に示す実施の形態では、1つのノズルで複数の異なる酸素濃度のアルカリ性水溶液を供給するように構成していたが、図13に示す変形例は、ノズルとして、2つのノズル17a、17bを用いる点が異なるものであり、他の構成は上述した基板処理装置10(図1)と略同一である。
図13に示す基板処理装置10Aにおいて、ノズルアーム18には、2つのノズル17a、17bが設けられている。このうち第1のノズル17aは、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを供給するものであり、第2のノズル17bは、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを供給するものである。2つのノズル17a、17bは、いずれも共通の液供給機構30に接続されている。
この場合、まず液供給機構30により、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する(第1のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2a)。
次に、第1のノズル17aをウエハWの中心部Wに移動するとともに、第1のノズル17aからウエハWに、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばX秒)供給する(第1の供給工程)(ステップS6a)。
続いて、液供給機構30により、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する(第2のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2b)。
その後、第2のノズル17bをウエハWの中心部Wに移動するとともに、第2のノズル17bからウエハWに、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばY秒)供給する(第2の供給工程)(ステップS6b)。このようにしてウエハWに対してエッチングが施される。
このように、本変形例によれば、アルカリ性水溶液Lを供給するノズルとして、酸素濃度が第1の濃度のアルカリ性水溶液Lを供給する第1のノズル17aと、酸素濃度が第2の濃度のアルカリ性水溶液Lを供給する第2のノズル17bとを用いている。このことにより、酸素濃度を第1の濃度から第2の濃度に切換える際、ノズル内または供給経路内に残った第1の濃度のアルカリ性水溶液Lが同一のノズルからそのまま吐出されることがなく、このためウエハWのエッチング量の面内均一性が低下するおそれが少ない。また、酸素濃度を第1の濃度から第2の濃度に切換える際、第1の濃度のアルカリ性水溶液Lをダミーディスペンス(予備吐出)する必要がないので、スループットが低下するおそれもない。
なお、図13において、1つのノズルアーム18に、2つのノズル17a、17bが設けられているが、これに限らず、第1のノズル17a用のノズルアームと、第2のノズル17b用のノズルアームとを別体として設けても良い。
次に、本実施の形態の他の変形例について、図14を参照して説明する。図14は、本実施の形態による基板処理方法の他の変形例を示す図である。図14に示す変形例は、液供給機構の構成が異なるものであり、他の構成は上述した基板処理装置10(図1)と略同一である。
図14に示す基板処理装置10Bにおいて、液供給機構30Aは、アルカリ性水溶液Lを貯留する貯留タンク(貯留部)41と、貯留タンク41に接続された酸素供給機構42と、貯留タンク41に接続された不活性ガス供給機構43とを有している。
このうち酸素供給機構42は、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の酸素を供給する(バブリングする)ことにより、アルカリ性水溶液Lに酸素を溶解させるものである。また、不活性ガス供給機構43は、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の不活性ガス(例えば窒素ガス)を供給する(バブリングする)ものである。なおこのように、貯留タンク41、酸素供給機構42、および不活性ガス供給機構43を有する液供給機構30Aについては、図18を用いて後述する。
この場合、まず液供給機構30Aにより、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成し(第1のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2a)、これを貯留タンク41内に貯留する。
次に、不活性ガス供給機構43により、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の不活性ガスを供給し、バブリングする。このことにより、アルカリ性水溶液L中に溶解した種々のガスを除去することができる。
続いて、ノズル17からウエハWに、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばX秒)供給する(第1の供給工程)(ステップS6a)。
次に、制御部50は、酸素供給機構42を制御して、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の酸素を供給することにより、アルカリ性水溶液Lに酸素を溶解し、これにより、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する(第2のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2b)。なお、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成する際、貯留タンク41内の酸素濃度を低下させる必要がある場合には、貯留タンク41内に、酸素を溶解していないアルカリ性水溶液Lを加える。
その後、ノズル17からウエハWに対して酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを所定時間(例えばY秒)供給する(第2の供給工程)(ステップS6b)。このようにしてウエハWに対してエッチングが施される。
このように、本変形例によれば、貯留タンク41内に貯留されたアルカリ性水溶液Lに対して泡状の酸素を供給することにより、アルカリ性水溶液Lに酸素を溶解させるので、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度をコントロールしやすい。
なお、図13に示す構成と、図14に示す構成とを組合せても良い。すなわち図13に示す基板処理装置10Aの液供給機構30を、図14に示す基板処理装置10Bの液供給機構30Aに置き換えても良い。
次に、本実施の形態の更に他の変形例について、図15を参照して説明する。図15は、本実施の形態による基板処理方法の更に他の変形例を示す図である。図15に示す変形例は、液供給機構が2つの貯留タンクを有する点が異なるものであり、他の構成は上述した基板処理装置10B(図14)と略同一である。
図15に示す基板処理装置10Cにおいて、液供給機構30Bは、アルカリ性水溶液Lを貯留する2つの貯留タンク(貯留部)41a、41bを有している。各貯留タンク41a、41bには、それぞれ酸素供給機構42と、不活性ガス供給機構43とが接続されている。
2つの貯留タンク41a、41bのうち一方の貯留タンク(第1の貯留部)41aは、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成するようになっており、他方の貯留タンク(第2の貯留部)41bは、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成するようになっている。
この場合、まず液供給機構30Bにより、酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成し(第1のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2a)、これを一方の貯留タンク41a内に貯留する。また、液供給機構30Bにより、酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを生成し(第2のアルカリ性水溶液生成工程)(ステップS2b)、これを他方の貯留タンク41b内に貯留する。
続いて、一方の貯留タンク(第1の貯留部)41aから酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lを送出し、このアルカリ性水溶液Lをノズル17によりウエハWに対して所定時間(例えばX秒)供給する(第1の供給工程)(ステップS6a)。
その後、他方の貯留タンク41bから酸素濃度が第2の濃度であるアルカリ性水溶液Lを送出し、このアルカリ性水溶液Lをノズル17によりウエハWに対して所定時間(例えばY秒)供給する(第2の供給工程)(ステップS6b)。このようにしてウエハWに対してエッチングが施される。
このように、本変形例によれば、2つの貯留タンク41a、41bを用いることにより、スループットの向上を図ることができる。
なお、図13に示す構成と、図15に示す構成とを組合せても良い。すなわち図13に示す基板処理装置10Aの液供給機構30を、図15に示す基板処理装置10Cの液供給機構30Bに置き換えても良い。
実施例
次に、本実施の形態の具体的実施例について、図16(a)〜(d)を用いて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
はじめに、基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持し、回転させた。この場合、ウエハWの回転速度は1000rpmとした。
続いて、図1に示す基板処理装置10の液供給機構30を用いて、酸素を溶解しない(第1の濃度が100ppb以下)アルカリ性水溶液Lを生成し、このアルカリ性水溶液Lをノズル17からウエハWに対して所定時間(X秒)供給した。次に、液供給機構30を用いて、第2の濃度が3000ppbであるアルカリ性水溶液Lを生成し、このアルカリ性水溶液Lをノズル17からウエハWに対して所定時間(Y秒)供給した。
なお、アルカリ性水溶液Lの供給時間の比は、X秒:Y秒=1:1とした。
このようにして、ノズル17からウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することによりウエハWをエッチングした。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。
この結果を図16(a)に示す。図16(a)において、横軸はウエハWの中心部Wからの距離(mm)を示し、縦軸はエッチング量(μm)を示している。
(実施例2)
X秒:Y秒=2:3としたこと、以外は実施例1と同様にしてウエハWに対してエッチングを施した。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。この結果を図16(b)に示す。
(実施例3)
X秒:Y秒=7:3としたこと、以外は実施例1と同様にしてウエハWに対してエッチングを施した。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。この結果を図16(c)に示す。
(実施例4)
X秒:Y秒=3:2としたこと、以外は実施例1と同様にしてウエハWに対してエッチングを施した。その後、ウエハWの表面におけるエッチング量を径方向に測定した。この結果を図16(d)に示す。
図16(a)〜(d)に示すように、ウエハWに第1の濃度のアルカリ性水溶液Lを所定時間(X秒)供給し、その後、ウエハWに第2の濃度のアルカリ性水溶液Lを所定時間(Y秒)供給することにより、エッチング量をウエハWの面内で均一化することができることが分かる。
すなわち酸素濃度が第1の濃度であるアルカリ性水溶液Lでの処理時間と第2の濃度のアルカリ水溶液Lでの処理時間との比率を変えることにより、ウエハWの面内のエッチング量をコントロールすることが出来る。換言すれば、酸素濃度が第1の濃度のアルカリ性水溶液Lでのエッチング量の傾向と、酸素濃度が第2の濃度アルカリ性水溶液Lでのエッチング量の傾向のうち、より支配的にしたい方の処理時間を長くすると良い。
同様に、酸素濃度が第1の濃度のアルカリ水溶液Lでの処理工程と酸素濃度が第2の濃度アルカリ性水溶液Lでの処理工程のうちどちらかの処理工程で、アルカリ水溶液Lの処理温度を高くすること、アルカリ水溶液Lの供給流量を多くすること、および/または、ウエハWの回転数を低くすることによって、いずれかの処理工程におけるエッチングのエッチング傾向をより支配的にすることができ、面内エッチングの均一性を高めることが可能となる。
第4の実施の形態
次に、本発明による基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体の第4の実施の形態について、図17を参照して説明する。図17において、上述した実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
基板処理装置の構成
図17に示すように、本実施の形態による基板処理装置10Dは、ウエハWを水平に保持するとともにウエハWを回転させる基板保持機構12と、基板保持機構12の上方に設けられ、ウエハWにアルカリ性水溶液Lを供給することにより、ウエハWをエッチングするノズル17と、ノズル17に接続され、ノズル17に対してアルカリ性水溶液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)Lを供給する液供給機構30Cとを備えている。
このうち基板保持機構12およびノズル17は、密閉されたチャンバー21内に配置されている。チャンバー21内には、チャンバー21内部に向けて不活性ガス(例えば窒素ガス)を吐出するための不活性ガス吐出部22が設けられている。この不活性ガス吐出部22により、チャンバー21内は、不活性ガス雰囲気に保持されており、酸素を含まないようになっている。
また本実施の形態において、液供給機構30Cは、アルカリ性水溶液Lを貯留する貯留タンク(貯留部)46を有している。この場合、貯留タンク46内のアルカリ性水溶液Lに対して酸素は実質的に溶解していない(第1の濃度が100ppb以下)。
基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した基板処理装置を用いた基板処理方法について説明する。なお、以下の動作は制御部50によって行われる。
まず基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持するとともに、回転機構14によって載置台13上のウエハWを回転させる。次に、液供給機構30Cにより、貯留タンク46に貯留された(酸素を含まない)アルカリ性水溶液Lが、供給管37を通過してノズル17に送られる。
次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、酸素を含まないアルカリ性水溶液Lを供給する。ノズル17から供給されたアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの半径方向外側に向けて流れ、ウエハWに対してエッチングが施される。その後、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給が停止する。このようにして、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
このように本実施の形態によれば、エッチングを行う際、チャンバー21内は不活性ガス雰囲気に保持されているので、ウエハWの半径方向外側に流れるアルカリ性水溶液Lが、大気中の酸素を巻き込んでゆくおそれがない。このことにより、ウエハWの中心部Waから周縁部Wbまでのエッチング量を面内で均一化することができる。
第5の実施の形態
次に、本発明による基板処理方法、基板処理装置、および記録媒体の第5の実施の形態について、図18を参照して説明する。図18において、上述した実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
基板処理装置の構成
図18に示すように、本実施の形態による基板処理装置10Eは、ウエハWを水平に保持するとともにウエハWを回転させる基板保持機構12と、基板保持機構12の上方に設けられ、ウエハWにアルカリ性水溶液(水酸化カリウム(KOH)水溶液)Lを供給することにより、ウエハWをエッチングするノズル17と、ノズル17に接続され、ノズル17に対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液Lを供給する液供給機構30Aとを備えている。
このうち液供給機構30Aは、アルカリ性水溶液Lを貯留する貯留タンク(貯留部)41と、貯留タンク41に接続された酸素供給機構42と、貯留タンク41に接続された不活性ガス供給機構43とを有している。
酸素供給機構42は、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の酸素を供給する(バブリングする)ことにより、アルカリ性水溶液Lに酸素を溶解させるものである。貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lの溶解度は、例えば酸素供給機構42からの酸素の流量、または酸素供給機構42から酸素を供給する時間等を変化させることにより制御することができる。
また、不活性ガス供給機構43は、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の不活性ガス(例えば窒素ガス)を供給する(バブリングする)ものである。
基板処理装置を用いた基板処理方法
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、具体的には上述した基板処理装置を用いた基板処理方法について説明する。なお、以下の動作は制御部50によって行われる。
この場合、まず液供給機構30Aの貯留タンク41内に、アルカリ性水溶液Lを貯留しておく。次に、不活性ガス供給機構43により、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の不活性ガスを所定時間供給する(バブリングする)。これにより、アルカリ性水溶液L中に溶解した種々のガスを脱ガスさせる。
続いて、酸素供給機構42を用いて、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して泡状の酸素を所定時間供給する(バブリングする)ことにより、アルカリ性水溶液Lに酸素を溶解する。これにより、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lの酸素濃度が所定の値となる。
次に、基板保持機構12の載置台13にウエハWを水平に保持するとともに、回転機構14によって載置台13上のウエハWを回転させる(ウエハ保持回転工程)。
次に、液供給機構30Aは、供給管37を介して、ノズル17に対して所定の酸素濃度のアルカリ性水溶液Lを供給する。次いでノズル17により、ウエハWの上方からウエハWに対して、所定の酸素濃度のアルカリ性水溶液Lを所定時間供給する。
ノズル17から供給されたアルカリ性水溶液Lは、遠心力によりウエハWの半径方向外側に向けて流れ、ウエハWに対してエッチングが施される(エッチング工程)。その後、ノズル17からのアルカリ性水溶液Lの供給が停止する。このようにして、アルカリ性水溶液LによるウエハWのエッチングが完了する。
その後、不活性ガス供給機構43は、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して不活性ガスを供給することにより、再度アルカリ性水溶液Lをバブリングしても良い。このことにより、アルカリ性水溶液Lの劣化を防止することができる。
このように本実施の形態によれば、液供給機構30Aは、アルカリ性水溶液Lを貯留する貯留タンク41と、貯留タンク41に接続され、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液りに対して泡状の酸素を供給することにより酸素を溶解させる酸素供給機構42とを有しているので、アルカリ性水溶液L中の酸素濃度を容易にコントロールすることができる。これにより、ウエハWのエッチング量を更に面内で均一化することができる。
また本実施の形態によれば、液供給機構30Aは、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに対して不活性ガスを供給することにより、アルカリ性水溶液Lをバブリングする不活性ガス供給機構43を有している。このことにより、酸素供給機構42により貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lに酸素を溶解する前に、アルカリ性水溶液L中に溶解した種々のガスを脱ガスすることができる。また、液供給機構30Aがノズル17に対してアルカリ性水溶液Lを供給した後、不活性ガス供給機構43が、貯留タンク41内のアルカリ性水溶液Lを再度バブリングするので、アルカリ性水溶液Lの劣化を防止することができる。
W ウエハ(被処理基板)
10、10A〜10E 基板処理装置
11 ケーシング
12 基板保持機構
13 載置台
14 回転機構
15 液受け部
17 ノズル
18 ノズルアーム
30、30A〜30D 液供給機構
31 純水供給機構
32 酸素溶解機構
33 薬液供給機構
34、35、36、37 供給管
38 合流部
41 貯留タンク(貯留部)
42 酸素供給機構
43 不活性ガス供給機構
50 制御部
51 記録媒体

Claims (35)

  1. 被処理基板の基板処理方法において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    ノズルにより前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記アルカリ性水溶液に、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を予め溶解しておくことを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜1000ppbであることを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜500ppbであることを特徴とする請求項2記載の基板処理方法。
  4. 被処理基板の基板処理装置において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、
    前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングするノズルと、
    前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構とを備えたことを特徴とする基板処理装置。
  5. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜1000ppbであることを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、200ppb〜500ppbであることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
  7. 前記液供給機構は、
    純水を供給する純水供給機構と、
    前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、
    前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項記載の基板処理装置。
  8. 被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、
    前記基板処理方法は、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給し、前記アルカリ性水溶液を前記被処理基板の中心部側から周縁部側に向けて流すことにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記アルカリ性水溶液に、前記被処理基板上を流れる前記アルカリ性水溶液が巻き込む大気中の酸素量に相当する量以上の酸素を予め溶解しておくことを特徴とする記録媒体。
  9. 被処理基板の基板処理方法において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    ノズルにより、前記被処理基板に対して、予め酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記ノズルは、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能であり、
    前記エッチングする工程は、
    前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第1の移動供給工程と、
    前記第1の移動供給工程の後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第2の移動供給工程とを有することを特徴とする基板処理方法。
  10. 前記第1の移動供給工程と前記第2の移動供給工程との間に、前記ノズルを前記第3位置で一定時間停止する工程が設けられていることを特徴とする請求項9記載の基板処理方法。
  11. 前記第1の移動供給工程を複数回実行した後、前記第2の移動供給工程を実行することを特徴とする請求項9または10記載の基板処理方法。
  12. 前記第1の移動供給工程を実行した後、前記第2の移動供給工程を複数回実行することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項記載の基板処理方法。
  13. 前記第1の移動供給工程および前記第2の移動供給工程の組合せを複数回実行することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項記載の基板処理方法。
  14. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、2500ppb以上であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項記載の基板処理方法。
  15. 被処理基板の基板処理装置において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、
    前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングするノズルであって、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能な、ノズルと、
    前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構と、
    前記ノズルを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動させながら、前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給し、その後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動させながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給するように、前記ノズルを制御することを特徴とする基板処理装置。
  16. 前記アルカリ性水溶液中の酸素濃度は、2500ppb以上であることを特徴とする請求項15記載の基板処理装置。
  17. 前記液供給機構は、
    純水を供給する純水供給機構と、
    前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、
    前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することを特徴とする請求項15または16記載の基板処理装置。
  18. 被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、
    前記基板処理方法は、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    ノズルにより、前記被処理基板に対して、予め酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記ノズルは、前記被処理基板の中心部上方の第1位置と、前記第1位置より外周側の第2位置と、前記第2位置より外周側の第3位置との間で移動可能であり、
    前記エッチングする工程は、
    前記ノズルを前記第2位置から前記第1位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第1の移動供給工程と、
    前記第1の移動供給工程の後、前記ノズルを前記第3位置から前記第2位置へ移動しながら前記被処理基板に前記アルカリ性水溶液を供給する第2の移動供給工程とを有することを特徴とする記録媒体。
  19. 被処理基板の基板処理方法において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    少なくとも1つのノズルにより、前記被処理基板に対して、アルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記エッチングする工程は、
    前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第1の供給工程と、
    前記第1の供給工程の後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第2の供給工程とを有することを特徴とする基板処理方法。
  20. 前記第1の供給工程において、前記第1の濃度は100ppb以下であることを特徴とする請求項19記載の基板処理方法。
  21. 前記第1の供給工程と前記第2の供給工程とで、前記アルカリ性水溶液の供給時間、前記アルカリ性水溶液の流量、前記アルカリ性水溶液の供給温度、および前記被処理基板の回転数のうち、少なくとも1つを異ならせることを特徴とする請求項19または20記載の基板処理方法。
  22. 前記第1の供給工程で用いられるノズルと、前記第2の供給工程で用いられるノズルとが互いに異なることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか一項記載の基板処理方法。
  23. 被処理基板の基板処理装置において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、
    前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする少なくとも1つのノズルと、
    前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構と、
    前記ノズルを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給し、その後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給するように、前記少なくとも1つのノズルを制御することを特徴とする基板処理装置。
  24. 前記第1の濃度は100ppb以下であることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
  25. 前記制御部は、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する場合と、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する場合とで、前記アルカリ性水溶液の供給時間、前記アルカリ性水溶液の流量、前記アルカリ性水溶液の供給温度、および前記被処理基板の回転数のうち、少なくとも1つを異ならせることを特徴とする請求項23または24記載の基板処理装置。
  26. 前記少なくとも1つのノズルは、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する第1のノズルと、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を供給する第2のノズルとを含むことを特徴とする請求項23乃至25のいずれか一項記載の基板処理装置。
  27. 前記液供給機構は、
    純水を供給する純水供給機構と、
    前記純水供給機構に接続され、前記純水供給機構からの純水に酸素を溶解させる酸素溶解機構と、
    前記酸素溶解機構に接続され、前記酸素溶解機構で酸素が溶解された純水にアルカリ系薬液を混合させることにより、前記アルカリ性水溶液を生成する薬液供給機構とを有することを特徴とする請求項23乃至26のいずれか一項記載の基板処理装置。
  28. 前記液供給機構は、
    前記アルカリ性水溶液を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して酸素を供給することにより酸素を溶解させる酸素供給機構とを有することを特徴とする請求項23乃至26のいずれか一項記載の基板処理装置。
  29. 前記液供給機構は、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構を更に有することを特徴とする請求項28記載の基板処理装置。
  30. 前記液供給機構は、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を貯留する第1の貯留部と、酸素濃度が第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を貯留する第2の貯留部とからなる2つの前記貯留部を有することを特徴とする請求項28または29記載の基板処理装置。
  31. 被処理基板の基板処理方法に使用され、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記録媒体において、
    前記基板処理方法は、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる工程と、
    少なくとも1つのノズルにより、前記被処理基板に対して、アルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングする工程とを備え、
    前記エッチングする工程は、
    前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第1の供給工程と、
    前記第1の供給工程の後、前記被処理基板に、酸素濃度が第1の濃度と異なる第2の濃度である前記アルカリ性水溶液を所定時間供給する第2の供給工程とを有することを特徴とする記録媒体。
  32. 被処理基板の基板処理装置において、
    前記被処理基板を水平に保持するとともに前記被処理基板を回転させる基板保持機構と、
    前記被処理基板にアルカリ性水溶液を供給することにより、前記被処理基板をエッチングするノズルと、
    前記ノズルに接続され、前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給する液供給機構とを備え、
    前記液供給機構は、
    前記アルカリ性水溶液を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して酸素を供給することにより酸素を溶解させる酸素供給機構とを有することを特徴とする基板処理装置。
  33. 前記液供給機構は、前記貯留部に接続され、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給する不活性ガス供給機構を更に有することを特徴とする請求項32記載の基板処理装置。
  34. 前記不活性ガス供給機構が前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給した後、前記酸素供給機構は、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に酸素を溶解させることを特徴とする請求項33記載の基板処理装置。
  35. 前記液供給機構が前記ノズルに対して酸素を溶解したアルカリ性水溶液を供給した後、前記不活性ガス供給機構は、前記貯留部内の前記アルカリ性水溶液に対して不活性ガスを供給することを特徴とする請求項34記載の基板処理装置。
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