JP2013249845A - 電磁スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スタータ用の電磁スイッチ装置1は、ピニオン押出用ソレノイド4の作動時に第1のプランジャ14が移動する方向と、モータ通電用ソレノイド5の作動時に第2のプランジャ26が移動する方向とが同一方向に構成されている。また、ピニオン押出用ソレノイド4に用いられる第1の固定鉄心13には、所定の深さを有する凹部が形成され、この凹部に第2のプランジャ26の戻り位置を規制するストッパ部材35が配置され、さらに、第2のプランジャ26が鉄心プレート13aと軸方向にオーバラップしている。
【選択図】図1
Description
本発明は、スタータ用の電磁スイッチ装置であって、ピニオン押出用ソレノイドと、モータ通電用ソレノイドとを備える。
ピニオン押出用ソレノイドは、通電により電磁石を形成する第1のコイルと、この第1のコイルへの通電により磁化される第1の固定鉄心と、磁化された第1の固定鉄心に吸引されて第1のコイルの内周を軸方向に移動する第1のプランジャとを有し、この第1のプランジャの動きに連動して、スタータの出力軸上に配置されるピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出す働きを有する。
モータ通電用ソレノイドは、通電により電磁石を形成する第2のコイルと、この第2のコイルへの通電により磁化される第2の固定鉄心と、磁化された第2の固定鉄心に吸引されて第2のコイルの内周を軸方向に移動する第2のプランジャとを有し、この第2のプランジャの動きに連動して、スタータモータに流れる電流を断続するためのメインスイッチを開閉する働きを有する。
ピニオン押出用ソレノイドとモータ通電用ソレノイドとが軸方向に直列に配置され、且つ、一つのケース内の底面側にピニオン押出用ソレノイドが収納され、ケース内の開口部側にモータ通電用ソレノイドが収納されて一体的に構成されている。
また、ピニオン押出用ソレノイドは、第1の固定鉄心が、第1のコイルに対してケースの反底面側に配置される環状の鉄心プレートと、この鉄心プレートの内周側に連続して一体に設けられ、第1のプランジャに対向して第1のコイルの内周に配置される鉄心コア部とで構成され、且つ、鉄心コア部の反プランジャ側端面が鉄心プレートの反コイル側端面より所定の深さDだけ窪んで形成され、モータ通電用ソレノイドは、第2のコイルの通電停止時に第2のプランジャの静止位置を規制する非磁性体のストッパ部材を有し、このストッパ部材が、所定の深さDだけ窪んで形成されている第1の固定鉄心の凹部に配置されている。
さらに、ストッパ部材の板厚tは、第1の固定鉄心に形成された凹部の深さDより小さく形成され、凹部の深さDとストッパ部材の板厚tとの差分(D−t)だけ、第2のプランジャの端面がストッパ部材に当接して静止した状態で、第2のプランジャが鉄心プレートと軸方向にオーバラップしていることを特徴とする。
また、本発明では、第1の固定鉄心に所定の深さDを有する凹部を形成しているので、鉄心コア部の反プランジャ側端面と鉄心プレートの反コイル側端面とを同一平面に形成し、その平面上にストッパ部材を配置した場合と比較すると、軸方向長さを短縮することができ、搭載性が向上する。
さらに、第2のプランジャの端面がストッパ部材に当接して静止している状態で、その第2のプランジャの端面が鉄心プレートの反コイル側端面より凹部内に入り込んでいるので、軸方向長さの短縮化を図ることができる。
請求項1に記載した電磁スイッチ装置において、第2のプランジャの静止位置では、第2のプランジャの外周面が鉄心プレートの内周面に対向していることを特徴とする。
請求項1または2に記載した電磁スイッチ装置において、モータ通電用ソレノイドは、メインスイッチの可動接点を保持するプランジャロッドを有し、このプランジャロッドが、第2のプランジャと分離して形成され、第2のプランジャは、略円柱形状を有する磁性体により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2のプランジャとプランジャロッドとを分離することで、第2のプランジャを単純な円柱形状に形成できるので、製造コストを低減できる。
また、第2のプランジャとプランジャロッドとを分離することにより、プランジャロッドを第2のプランジャと同じ材質で形成する必要はなく、例えば、樹脂製のプランジャロッドを使用することで、プランジャロッドの軽量化も可能である。
本実施例の電磁スイッチ装置1は、図2に示す様に、スタータのピニオン2をエンジンのリングギヤ3側へ押し出す働きを有するピニオン押出用ソレノイド4と、スタータのモータ回路に設けられるメインスイッチ(後述する)を開閉するモータ通電用ソレノイド5とを備える。
この電磁スイッチ装置1を有するスタータは、例えば、エンジンの停止および再始動を自動制御するアイドルストップシステムを搭載する車両に適用され、電子制御装置であるアイドルストップECU6により、ピニオン押出用ソレノイド4の作動とモータ通電用ソレノイド5の作動とを独立に制御できる様に構成されている。なお、電磁スイッチ装置1を除く、スタータ本体は、モータ7に発生する回転トルクを減速装置(減速装置は無くても可能)で増幅して出力軸8に伝達し、その出力軸8の外周上に配置される一方向クラッチ9を介してピニオン2に伝達する周知の構成を有している。
ピニオン押出用ソレノイド4とモータ通電用ソレノイド5は、図1に示す様に、両者が軸方向(図示左右方向)に直列に配置され、一つの全体ケース10の内部に収納されて一体的に構成されている。
全体ケース10は、ピニオン押出用ソレノイド4のヨークを形成する第1のケースと、モータ通電用ソレノイド5のヨークを形成する第2のケースとを有し、両ケースが軸方向に連続して一体に設けられている。この全体ケース10は、第1のケースを形成する一端側の端部に円環状の底面10aが設けられ、第2のケースを形成する他端側の端部が開口する有底筒形状を有し、円環状の底面10aに取り付けられる2本のスタッドボルト(図示せず)を介してスタータのハウジング(図示せず)に固定される。
この全体ケース10は、軸方向の一端から他端まで外径が同一寸法を有し、且つ、第1のケースを形成する一端側より、第2のケースを形成する他端側(全体ケース10の入口側)の方が内径が大きく、肉厚が薄く形成されている。つまり、全体ケース10の内周面には、一端側と他端側との間に段差10bが設けられている。
第1のコイル12は、図2に示す様に、一方のコイル端部がスタータリレー15を介してバッテリ16に接続され、他方のコイル端部が全体ケース10を介してアース接続されている。スタータリレー15は、アイドルストップECU6により通電制御される。
この第1のプランジャ14は、径方向の中央部に円筒孔を有する略円筒状に設けられ、その円筒孔は、第1のプランジャ14の一端側が開口して、他端側に底面を有している。第1のプランジャ14の円筒孔には、第1のプランジャ14の動きをシフトレバー19(図2参照)に伝達するためのジョイント20と、ピニオン2をリングギヤ3に噛み合わせるための反力を蓄えるドライブスプリング21とが挿入されている。
ドライブスプリング21は、第1のプランジャ14の開口端部にかしめ固定されたスプリング受け部22と、ジョイント20のフランジ部20bとの間に挟持され、第1のプランジャ14が鉄心コア部13bに吸引されて移動する際に、シフトレバー19を介して反モータ方向(図2の右方向)に押し出されたピニオン2の軸方向端面がリングギヤ3の軸方向端面に当接した後、第1のプランジャ14が鉄心コア部13bの吸着面に吸着される間に圧縮されて反力を蓄える。
第2のコイル24は、図2に示す様に、一方のコイル端部がモータリレー30を介してバッテリ16に接続され、他方のコイル端部が全体ケース10を通じてアース接続されている。モータリレー30は、アイドルストップECU6により通電制御される。
また、第2のコイル24の径方向外側と軸方向一端側には、それぞれ磁気回路の一部を形成する円筒状の補助ヨーク31と、プレート状の磁路部材(以下、板状磁路部材32と呼ぶ)とが配置されている。
補助ヨーク31は、第2のケースを形成する全体ケース10の他端側の内周に配置され、板状磁路部材32の外周部と鉄心プレート25aの外周部との間に挟持されている。
第2のプランジャ26は、第2のコイル24への通電によって第2の固定鉄心25が磁化されると、リターンスプリング34(図1参照)の荷重に抗して鉄心コア部25bの吸着面(図1の左側端面)に吸着され、第2のコイル24への通電が停止すると、リターンスプリング34の反力で反鉄心コア部方向(図1の左方向)へ押し戻され、以下に説明するストッパ部材35に当接して停止する。
2本の端子ボルト36、37は、モータ回路の高電位側(バッテリ側)に接続されるB端子ボルト36と、モータ回路の低電位側(モータ側)に接続されるM端子ボルト37であり、樹脂カバー27の有底部27aを軸方向に貫通する貫通孔を通って樹脂カバー27に組み付けられ、それぞれ、かしめワッシャ38(図1参照)によって樹脂カバー27に固定されている。
可動接点29は、第2のプランジャ26に固定された、あるいは、第2のプランジャ26と一体に設けられたプランジャロッド39に、絶縁部材である一組のインシュレータ40を介して摺動自在に保持され、プランジャロッド39の端部に固定されるワッシャ41によりプランジャロッド39から抜け止めされている。また、プランジャロッド39の外周には、第2のプランジャ26とインシュレータ40との間に接点圧スプリング42が配設されている。
上述のリターンスプリング34は、プランジャロッド39に固定されたワッシャ41と樹脂カバー27の内部端面との間に配設され、第2のプランジャ26を反鉄心コア部方向へ押圧している。これにより、第2のプランジャ26は、第2のコイル24が非通電の時に、リターンスプリング34に押圧されて、第2のプランジャ26の端面(反プランジャロッド側の端面)がストッパ部材35の表面に当接して静止している。
アイドルストップECU6は、エンジンの運転状態を制御するエンジンECU(図示せず)を通じて、例えば、エンジン回転信号、ミッションレバーの位置信号、ブレーキスイッチのオン/オフ信号等を入力し、これらの情報を基に、エンジンを停止させるための停止条件が成立したと判断すると、エンジンECUにエンジン停止信号を送信する。
また、アイドルストップECU6は、アイドルストップが実施された後、運転者が車両を発進させようとする操作(例えばブレーキの解除操作、ドライブレンジ等へのシフト操作等)を行うと、再始動要求が発生したと判断して、再始動要求の信号をエンジンECUへ送信すると共に、電磁スイッチ装置1に対してオン信号を出力する。
アイドルストップECU6は、エンジン停止過程で再始動要求が発生すると、先ず、ピニオン押出用ソレノイド4に対してオン信号を出力する。これにより、バッテリ16からスタータリレー15(図2参照)を介して第1のコイル12に通電される。その結果、磁化された鉄心コア部13bに第1のプランジャ14が吸引されて移動し、この第1のプランジャ14の移動に伴い、シフトレバー19を介してピニオン2が反モータ方向へ押し出されて、ピニオン2の端面がリングギヤ3の端面に当接する。この時、エンジンの回転が完全に停止していない、つまり、リングギヤ3が減速しながら回転しているため、リングギヤ3がピニオン2と噛み合い可能な位置まで回転した時点で、ドライブスプリング21に蓄えられた反力によりピニオン2がリングギヤ3に噛み合う。
本実施例の電磁スイッチ装置1は、ピニオン押出用ソレノイド4の作動時(第1のコイル12の通電時)に第1のプランジャ14が移動する方向と、モータ通電用ソレノイド5の作動時(第2のコイル24の通電時)に第2のプランジャ26が移動する方向とが同一方向(図1の右方向)に構成されている。これにより、メインスイッチの構成を従来スタータの電磁スイッチと共用できる。具体的には、一組の固定接点28間を断続する可動接点29と、プランジャロッド39に対して可動接点29を絶縁保持するためのインシュレータ40、および、プランジャロッド39から可動接点29を抜け止めするためのワッシャ41等の部品を共用でき、さらに、接点圧スプリング42の配置も共通化できる。
さらに、実施例1では、凹部の深さDよりストッパ部材35の板厚tの方が小さく(薄く)形成されているので、図1に示した様に、第2のプランジャ26の端面がストッパ部材35の表面に当接して静止している状態では、凹部の深さDとストッパ部材35の板厚tとの差分(D−t)だけ、第2のプランジャ26の一部が第1の固定鉄心13と軸方向にオーバラップしている。これにより、ピニオン押出用ソレノイド4とモータ通電用ソレノイド5とを軸方向に直列に配置した構成であっても、電磁スイッチ装置1の軸方向長さを短縮化できるので、スタータの搭載性向上に寄与する。
なお、実施例1と共通する部品および構成を示すものは、実施例1と同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
(実施例2)
この実施例2で説明する電磁スイッチ装置1は、図3に示す様に、プランジャロッド39が第2のプランジャ26と分離して設けられていることを特徴とする。
プランジャロッド39は、長手方向(図示左右方向)の中央部より第2のプランジャ26側へ少し寄った位置にテーパ状段付き部39aが設けられている。このテーパ状段付き部39aは、第2のプランジャ26側から可動接点29側(図示左側から図示右側)へ向かって外径が次第に大きくなるテーパ状に設けられ、その最大外径を有するテーパ状段付き部39aの端面(プランジャロッド39の軸心方向と直交する端面)とインシュレータ40との間に接点圧スプリング42が配設されている。
また、第2の固定鉄心25の径方向中央部には、モータ通電用ソレノイド5の作動停止時に、プランジャロッド39のテーパ状段付き部39aを保持するテーパ状座面(テーパ状に窪む孔)が形成されている。つまり、プランジャロッド39は、テーパ状段付き部39aがテーパ状座面に嵌合することにより、軸方向の位置決め、及び、中心軸の位置合わせ(径方向の位置ずれ防止)が行われる。
また、第2のプランジャ26とプランジャロッド39とを分離することにより、プランジャロッド39を第2のプランジャ26と同じ材質で形成する必要はなく、例えば、樹脂製のプランジャロッド39を使用することで、プランジャロッド39の軽量化も可能である。さらに、実施例1で説明したストッパ部材35とスペーサ部材33とを一体に設けることにより、部品点数を低減して組み付け工程を減らすことも可能である(これは、実施例1でも可能である)。
この実施例3で説明する電磁スイッチ装置1は、図4に示す様に、第1の固定鉄心13に非磁性弾性体から成る緩衝体45を組み付けた一例である。
第1の固定鉄心13は、鉄心コア部13bの中央部を貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の内周に円筒状あるいは円柱状の緩衝体45が挿入されている。
緩衝体45は、例えば、図4に示す様に、ストッパ部材35と一体に設けられ、第1のプランジャ14に対向する緩衝体45の先端面(図示左端面)が、鉄心コア部13bの吸着面より若干突き出ている。
これにより、第1のプランジャ14の端面が鉄心コア部13bの吸着面に当接する直前に緩衝体45が撓むことで、第1のプランジャ14と鉄心コア部13bとが衝突する時の衝撃力が吸収されるため、その衝突時に発生する衝突音を低減できる。なお、図4では、緩衝体45とストッパ部材35とを一体に設けた例を示しているが、例えば、図5に示す様に、緩衝体45とストッパ部材35とを別体に設けることも出来る。
この実施例4で説明する電磁スイッチ装置1は、図6に示す様に、第2のプランジャ26にプランジャ軸部26aを設け、このプランジャ軸部26aを非磁性体のガイド部材46によって軸方向に移動自在に支持する一例である。
第1の固定鉄心13には、鉄心コア部13bの中央部を軸方向に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔にガイド部材46が嵌合して組み付けられている。
ガイド部材46は、ストッパ部材35と一体に設けられ、径方向の中央部を軸方向に貫通する断面円形のガイド孔が形成されている。なお、ガイド孔は、ガイド部材46の軸方向端面からストッパ部材35の表面まで貫通している。
但し、ガイド孔の内径とプランジャ軸部26aの外径との間に生じる隙間は、第2のプランジャ26の外径と、第2のコイル24を巻回するボビン23の内径との間に生じる隙間より小さく設定されている。
なお、本実施例では、ガイド部材46をストッパ部材35と一体に設けた一例を説明したが、ガイド部材46とストッパ部材35とを別体に設けることも出来る。
上記の実施例1では、エンジンの減速期間中に再始動要求が発生した場合の作動について説明しているが、この作動説明は、あくまでも一例であり、例えば、エンジンの回転が完全に停止してから再始動要求が発生した場合でも、先にピニオン押出用ソレノイド4を作動させ、ピニオン2の端面がリングギヤ3の端面に当接した後、モータ通電用ソレノイド5を作動させても良い。
または、再始動要求が発生する前であっても、エンジンの減速期間中にピニオン押出用ソレノイド4を作動させてリングギヤ3にピニオン2を噛み合わせておき、その後、再始動要求が発生した時点でモータ通電用ソレノイド5を作動させても良い。
2 ピニオン
3 エンジンのリングギヤ
4 ピニオン押出用ソレノイド
5 モータ通電用ソレノイド
7 モータ(スタータモータ)
8 スタータの出力軸
10 全体ケース(有底円筒状ケース)
12 第1のコイル
13 第1の固定鉄心
13a 第1の固定鉄心の鉄心プレート
13b 第1の固定鉄心の鉄心コア部
14 第1のプランジャ
16 バッテリ
24 第2のコイル
25 第2の固定鉄心
26 第2のプランジャ
28 一組の固定接点(メインスイッチ)
29 可動接点(メインスイッチ)
35 ストッパ部材
39 プランジャロッド
Claims (3)
- a)通電により電磁石を形成する第1のコイルと、この第1のコイルへの通電により磁化される第1の固定鉄心と、磁化された前記第1の固定鉄心に吸引されて前記第1のコイルの内周を軸方向に移動する第1のプランジャとを有し、この第1のプランジャの動きに連動して、スタータの出力軸上に配置されるピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出す働きを有するピニオン押出用ソレノイドと、
b)通電により電磁石を形成する第2のコイルと、この第2のコイルへの通電により磁化される第2の固定鉄心と、磁化された前記第2の固定鉄心に吸引されて前記第2のコイルの内周を軸方向に移動する第2のプランジャとを有し、この第2のプランジャの動きに連動して、スタータモータに流れる電流を断続するためのメインスイッチを開閉するモータ通電用ソレノイドとを備え、
前記ピニオン押出用ソレノイドと前記モータ通電用ソレノイドとが軸方向に直列に配置され、且つ、一つの有底円筒状ケース内の底面側に前記ピニオン押出用ソレノイドが収納され、前記ケース内の開口部側に前記モータ通電用ソレノイドが収納されて一体的に構成されたスタータ用の電磁スイッチ装置であって、
前記ピニオン押出用ソレノイドと前記モータ通電用ソレノイドは、前記第1の固定鉄心に吸引されて移動する前記第1のプランジャの移動方向と、前記第2の固定鉄心に吸引されて移動する前記第2のプランジャの移動方向とが同一方向に構成され、
前記ピニオン押出用ソレノイドは、前記第1の固定鉄心が、前記第1のコイルに対して前記ケースの反底面側に配置される環状の鉄心プレートと、この鉄心プレートの内周側に連続して一体に設けられ、前記第1のプランジャに対向して前記第1のコイルの内周に配置される鉄心コア部とで構成され、且つ、前記鉄心コア部の反プランジャ側端面が前記鉄心プレートの反コイル側端面より所定の深さDだけ窪んで形成され、
前記モータ通電用ソレノイドは、前記第2のコイルの通電停止時に前記第2のプランジャの静止位置を規制する非磁性体のストッパ部材を有し、このストッパ部材が、前記所定の深さDだけ窪んで形成されている前記第1の固定鉄心の凹部に配置され、
前記ストッパ部材の板厚tは、前記第1の固定鉄心に形成された前記凹部の深さDより小さく形成され、前記凹部の深さDと前記ストッパ部材の板厚tとの差分(D−t)だけ、前記第2のプランジャの端面が前記ストッパ部材に当接して静止した状態で、前記第2のプランジャが前記鉄心プレートと軸方向にオーバラップしていることを特徴とする電磁スイッチ装置。 - 請求項1に記載した電磁スイッチ装置において、
前記第2のプランジャの前記静止位置では、前記第2のプランジャの外周面が前記鉄心プレートの内周面に対向していることを特徴とする電磁スイッチ装置。 - 請求項1または2に記載した電磁スイッチ装置において、
前記モータ通電用ソレノイドは、前記メインスイッチの可動接点を保持するプランジャロッドを有し、このプランジャロッドが、前記第2のプランジャと分離して形成され、前記第2のプランジャは、略円柱形状を有する磁性体により構成されていることを特徴とする電磁スイッチ装置。
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