JP5151832B2 - 電磁スイッチ - Google Patents

電磁スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP5151832B2
JP5151832B2 JP2008231128A JP2008231128A JP5151832B2 JP 5151832 B2 JP5151832 B2 JP 5151832B2 JP 2008231128 A JP2008231128 A JP 2008231128A JP 2008231128 A JP2008231128 A JP 2008231128A JP 5151832 B2 JP5151832 B2 JP 5151832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
thin steel
fixed
steel plates
movable iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008231128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010067407A (ja
Inventor
正巳 新美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008231128A priority Critical patent/JP5151832B2/ja
Priority to US12/461,327 priority patent/US8193882B2/en
Priority to EP09010250.0A priority patent/EP2151573B1/en
Priority to EP10005907.0A priority patent/EP2239453B8/en
Priority to EP10005906.2A priority patent/EP2241748B1/en
Publication of JP2010067407A publication Critical patent/JP2010067407A/ja
Priority to US13/358,235 priority patent/US8421562B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5151832B2 publication Critical patent/JP5151832B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electromagnets (AREA)

Description

本発明は、自動車用のスタータに搭載される電磁スイッチに関する。
従来技術として、特許文献1に記載されたスタータ用電磁スイッチが公知である。
この電磁スイッチは、電磁コイルへの通電によって磁化される固定鉄心と、磁化された固定鉄心に吸引される可動鉄心とを備え、この可動鉄心の動きに連動して電気接点(モータ回路のメイン接点)を開閉する働きを有する。
固定鉄心は、可動鉄心に対向して配置されるベース部と、このベース部の外周に嵌合してベース部を保持するディスク部とに分割して構成され、そのディスク部が複数枚の薄鋼板を積層して構成されている。
上記の電磁スイッチを作動させた場合、つまり、電磁コイルに通電して固定鉄心が磁化されると、軟鋼体から成る可動鉄心が、同じく軟鋼体から成るベース部に衝突するため、大きな衝突音が発生する。この時、固定鉄心は、ベース部を保持するディスク部が複数枚の薄鋼板を積層して構成されているため、可動鉄心とベース部との衝突によって発生する振動の伝播は抑制される。これにより、ある程度、外部へ放射される音は低減されるが、衝突音自体が低減されることはないので、電磁スイッチの作動音を低減できる効果は大きくない。
特開2007−242585号公報
近年、地球温暖化の原因の一つである自動車の排ガス対策として、例えば、交差点での信号停止時にエンジンを自動停止させるアイドルストップシステムを導入する動きが加速している。しかし、アイドルストップシステムを搭載する車両が多くなると、渋滞中の一般道で多くの車両がエンジン始動を一斉に行うケースが増加するため、エンジン始動時に発生する音(発生音)が増大して、道路周辺の騒音問題発生が想定される。
従って、アイドルストップシステムを普及させるためには、エンジン始動に関わる発生音の低減が課題となる。このうち、スタータにおいては、始動時の発生音として、ピニオンギヤがエンジン側のリングギヤに噛み合う時に発生するギヤ噛合音と共に、電磁スイッチの作動音がある。この電磁スイッチの作動音は、電磁スイッチをオンした瞬間に発生する音、つまり、可動鉄心が固定鉄心に衝突した時に発生する衝突音が最も大きいため、この衝突音を低減することが、エンジン始動時の発生音を低減する上で重要となる。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、可動鉄心が固定鉄心に衝突した時に発生する衝突音を低減できる電磁スイッチを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、通電により電磁石を形成する電磁コイルと、この電磁コイルの軸方向一端側に配置され、電磁コイルへの通電によって磁化される固定鉄心と、この固定鉄心に対向して電磁コイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心と、この可動鉄心の固定鉄心側中央部に取付けられ、可動鉄心の動きを伝達するロッドとを備える電磁スイッチにおいて、可動鉄心には、磁化された固定鉄心に吸引されて衝突する部位に、複数枚の薄鋼板を軸方向に積層した積層部が、ロッドに固定して設けられている。そして、この積層部は、複数枚の薄鋼板が、それぞれ中央部に丸孔を有するリング状に形成されていて、複数枚の薄鋼板を重ね合わせた状態で、複数枚の薄鋼板の内周側がロッドの外周に固定されており、複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離した状態で重ね合わされていることを特徴とする。
上記の構成によれば、磁化された固定鉄心に可動鉄心が吸引された時に、積層部を介して可動鉄心と固定鉄心とが衝突するため、衝突時の衝撃が積層部によって緩和される。その結果、衝突時の振動により発生する音を低減できるので、電磁スイッチの作動音を小さくできる。
また、積層部は、複数枚の薄鋼板の内周側がロッドに固定されるため、可動鉄心が固定鉄心に繰り返し衝突した場合にもロッドから抜け落ちることはなく、耐久性を確保できる。
さらに、複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離していて固定されていないため、各薄鋼板間の相対位置ずれによる摩擦効果を得ることができ、衝撃緩和効果が減ることはない。
(請求項2の発明)
通電により電磁石を形成する電磁コイルと、この電磁コイルの軸方向一端側に配置され、前記電磁コイルへの通電によって磁化される固定鉄心と、この固定鉄心に対向して電磁コイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心とを備え、この可動鉄心が固定鉄心側中央に凸部を有している電磁スイッチにおいて、可動鉄心には、磁化された固定鉄心に吸引されて衝突する部位に、複数枚の薄鋼板を軸方向に積層した積層部が、凸部に固定して設けられている。そして、この積層部は、複数枚の薄鋼板が、それぞれ中央部に丸孔を有するリング状に形成されていて、複数枚の薄鋼板を重ね合わせた状態で、複数枚の薄鋼板の内周側が可動鉄心の凸部の外周に固定されており、複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離した状態で重ね合わされていることを特徴とする。
上記の構成においても、請求項1の発明と同様な効果を得ることができる。
つまり、衝突時の衝撃が積層部によって緩和され、衝突時の振動により発生する音を低減できるので、電磁スイッチの作動音を小さくできる。
また、積層部は、複数枚の薄鋼板の内周側が可動鉄心の凸部に固定されるため、可動鉄心が固定鉄心に繰り返し衝突した場合にも凸部から抜け落ちることはなく、耐久性を確保できる。
さらに、複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離していて固定されていないため、各薄鋼板間の相対位置ずれによる摩擦効果を得ることができ、衝撃緩和効果が減ることはない。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した電磁スイッチにおいて、積層部は、薄鋼板と薄鋼板との間に、薄鋼板の板厚の1/10以下の厚さを有する樹脂部材が介在されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数枚の薄鋼板のみを積層した場合と比較して、衝撃の緩和効果が増大するため、発生する衝突音を更に低減できる。
また、薄鋼板と比べて樹脂部材の厚さを十分に薄く設定することにより、磁気吸引力への影響は少なく、樹脂部材を用いない場合と同等の吸引性能を確保できる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、固定鉄心は、可動鉄心に対向して配置されるベース部と、このベース部の外周に嵌合してベース部を保持する環状のディスク部とで構成され、ディスク部は、複数枚の薄鋼板を積層して構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、可動鉄心と固定鉄心との衝突によって生じた振動の伝播に起因する音の発生も低減できるため、電磁スイッチの作動音を更に低減できる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかの電磁スイッチを搭載した自動車用スタータ。
本発明の電磁スイッチをスタータに搭載することにより、作動音の小さいスタータを提供できる。また、スタータの作動回数が多くなるアイドルストップ車両に対しては、スタータの作動音を低減できるため、車両が走行する道路周辺の騒音問題を抑制でき、道路環境を向上できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の3つの実施例により詳細に説明する。なお、実施例1、3は、本発明が適用された例を示しているのに対し、実施例2は本発明が適用されていない参考例を示すものである。
図1は電磁スイッチ1の断面図である。
本実施例の電磁スイッチ1は、図2に示す様に、自動用エンジンを始動するためのスタータ2に搭載され、図示しないシフトレバーを介してピニオンギヤ3をエンジンのリングギヤ4側へ押し出す働きと、モータ5への通電電流を断続する働きとを有する。
この電磁スイッチ1は、図1に示す様に、モータ5の通電回路に接続される2本の端子ボルト6、7と、この2本の端子ボルト6、7が固定される樹脂製の接点カバー8と、2本の端子ボルト6、7と一体に設けられる一組の固定接点9、10と、この一組の固定接点9、10間を電気的に断続する可動接点11と、この可動接点11を駆動するスイッチ本体(以下に説明する)等より構成される。
スイッチ本体は、機枠を形成すると共に磁気回路を兼ねるスイッチケース12と、このスイッチケース12の内部に収容される電磁コイル13と、この電磁コイル13への通電によって磁化される固定鉄心14と、電磁コイル13の内周にスリーブ15を介して挿入される可動鉄心16と、固定鉄心14と可動鉄心16との間に配置されるリターンスプリング17と、可動接点11を支持するロッド18等より構成される。
スイッチケース12は、軸方向の一端側(図示右側)が開口し、軸方向の他端側に円環状の底面を有する円筒形状に設けられている。
電磁コイル13は、樹脂製のボビン19に二層状態で巻線される吸引コイル13aと保持コイル13bとから成り、通電によって電磁石を形成する。
固定鉄心14は、スリーブ15の一端側の内周に配置されるベース部14aと、ボビン19の軸方向一端側に隣接して配置されるリング状のディスク部14bとに分割して設けられ、ディスク部14bの内周にベース部14aの外周が圧入嵌合して、両者が一体に構成されている。この固定鉄心14は、ディスク部14bの板厚方向のコイル側外径部が、スイッチケース12の一端側内周に形成された段差に当接して軸方向に位置決めされている。
スイッチケース12の底面内側には、ボビン19の軸方向他端側の端面との間に、電磁コイル13をディスク部14b側へ押圧する弾性部材20が配設され、この弾性部材20の弾力により電磁コイル13の軸方向の移動が抑制されている。
可動鉄心16は、軸方向の一端側(図示右側)に底面を有し、他端側が開口する有底円筒形状に設けられ、固定鉄心14のベース部14aに対向してスリーブ15の内周を軸方向に摺動可能に配置されている。この可動鉄心16には、ベース部14aに対向する一端側の端部に後述する積層部21が設けられている。
また、可動鉄心16には、可動鉄心16の動きをシフトレバーに伝達するためのジョイント部材22と、エンジン始動時にピニオンギヤ3がリングギヤ4に当接した後、ピニオンギヤ3をリングギヤ4に押し込むための押圧力をピニオンギヤ3に付与するドライブスプリング23とが組み込まれている。
ジョイント部材22は、軸方向の一端側が可動鉄心16の円筒内部に挿入され、同じく可動鉄心16の円筒内部に収容されるドライブスプリング23の反力を受けて、ジョイント部材22の一端側端部に設けられたフランジ部22aが円筒内部の底面に押し付けられている。
ドライブスプリング23は、ジョイント部材22のフランジ部22aと、可動鉄心16の円筒開口部にかしめ固定された係止ワッシャ24との間に弾力を蓄えた状態で配設されている。
リターンスプリング17は、電磁コイル13への通電が遮断された時に、可動鉄心16を反ベース部方向(図示左方向)へ押し戻す働きを有する。
ロッド18は、ベース部14aの中央開口部を通り抜けて軸方向に配置され、一方の端部に設けられた大径部18aが可動鉄心16の端面に溶接等により固定されている。
接点カバー8は、筒状の脚部8aを有する有底形状に設けられ、脚部8aの先端側がスイッチケース12の一端側開口部の内周に嵌合して、固定鉄心14のディスク部14bに対しゴムパッキン25を介して組み付けられ、脚部8aの周方向の一部あるいは全周がスイッチケース12の開口端部にかしめ固定されている。
2本の端子ボルト6、7は、バッテリケーブルを介して車載バッテリ(図示せず)に接続されるB端子ボルト6と、モータリード線26(図2参照)を介してモータ内部の正極ブラシ(図示せず)に接続されるM端子ボルト7であり、それぞれ接点カバー8の有底部にかしめワッシャ27を介して固定されている。
B端子ボルト6とM端子ボルト7は、両者のボルト頭部が接点カバー8の内側に配置され、そのボルト頭部と一体にそれぞれ固定接点9、10が設けられている。
可動接点11は、ベース部14aの中央開口部を通り抜けて接点カバー8の内部に突き出るロッド18の他方の端部に絶縁部材28、29を介して摺動可能に支持されると共に、ロッド18の外周に配置される接点圧スプリング30によってロッド18の先端方向(図1の右方向)へ付勢され、且つ、ロッド18の先端部に固定されたワッシャ31によりロッド18から抜け止めされている。
続いて、本発明に係る積層部21について説明する。
積層部21は、中央部に丸孔が開口するリング状の薄鋼板を複数枚重ね合わせた状態で可動鉄心16の端面上に配置され、且つ、各薄鋼板の丸孔の内径にロッド18の大径部18aの外径を圧入嵌合して固定されている。なお、積層部21は、隣り合う薄鋼板同士が接着等によって接合されている訳ではなく、一枚一枚が分離した状態で重ね合わされ、各薄鋼板の内径側のみロッド18の大径部18aに圧入固定されている。
この積層部21は、可動鉄心16が軸方向に移動する際に、積層部21の外周がスリーブ15の内周面に摺接しない様に、各薄鋼板の外径が可動鉄心16の外径と同一寸法、あるいは、可動鉄心16の外径よりわずかに小さく形成されている。
次に、電磁スイッチ1の作動を説明する。
始動スイッチ(図示せず)のオン操作により電磁コイル13に通電されると、電磁石が形成されて固定鉄心14が磁化されるため、固定鉄心14のベース部14aと可動鉄心16との間に吸引力が働く。その結果、可動鉄心16がリターンスプリング17を押し縮めながらベース部14a側(図1の右方向)へ移動し、可動鉄心16の端面上に構成された積層部21がベース部14aの端面に衝突して停止する。この可動鉄心16の移動により、ジョイント部材22に連結されたシフトレバーを介してピニオンギヤ3がリングギヤ4側へ押し出され、さらに、ロッド18の端部に支持された可動接点11が一組の固定接点9、10に当接した後、接点圧スプリング30の荷重が可動接点11に付与される。
これにより、可動接点11が接点圧スプリング30の荷重を受けて一組の固定接点9、10に押し付けられ、一組の固定接点9、10が可動接点11を介して導通することにより、バッテリからモータ5へ給電される。
エンジン始動後、始動スイッチのオフ操作により、電磁コイル13への通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、リターンスプリング17の反力で可動鉄心16が反ベース部方向へ押し戻されるため、可動接点11が一組の固定接点9、10から離れて、一組の固定接点9、10の間が電気的に遮断されることにより、バッテリからモータ5への給電が停止される。
(実施例1の効果)
本実施例の電磁スイッチ1は、電磁コイル13への通電により、可動鉄心16が固定鉄心14のベース部14aに吸引された時に、可動鉄心16の端面上に設けられた積層部21を介して可動鉄心16とベース部14aとが衝突するため、衝突時の衝撃が積層部21によって緩和される。その結果、衝突時に発生する衝突音を低減できる。
可動鉄心16に設けた積層部21は、複数枚の薄鋼板の内径側がロッド18の大径部18aに圧入固定されているため、可動鉄心16がベース部14aに繰り返し衝突した場合にも、ロッド18の大径部18aから積層部21が抜け落ちることはなく、耐久性を確保できる。また、複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離していて相互に固定されていないため、各薄鋼板間の相対位置ずれによる摩擦効果を得ることができ、衝撃緩和効果が減ることはない。
さらに、本実施例の電磁スイッチ1を備えるスタータ2をアイドルストップ車両(アイドルストップシステムを搭載する車両)に適用した場合、スタータ2の作動音を低減できるので、車両が走行する道路周辺の騒音問題を抑制でき、道路環境を向上できる。
図3は実施例2に係る電磁スイッチ1の断面図である。
本実施例の電磁スイッチ1は、図3に示す様に、基本的な構成は実施例1と同じであり、固定鉄心14のベース部14aに積層部21を構成したことが実施例1と異なる点である。
積層部21は、実施例1の場合と同様に、リング状の薄鋼板を複数枚重ね合わせて構成され、ベース部14aに設けられた円筒ボス部14cの外径を、各薄鋼板の丸孔の内径に圧入嵌合して固定されている。
本実施例においても、実施例1と同様の効果を得ることができる。つまり、可動鉄心16がベース部14aに衝突した時の衝撃を積層部21によって緩和できるので、衝突時に発生する衝突音を低減できる。
図4は実施例3に係る電磁スイッチ1の断面図である。
本実施例の電磁スイッチ1は、シフトレバー(図示せず)を介してピニオンギヤ3をエンジンのリングギヤ4側へ押し出す働きと、モータ5への通電電流を断続する働きとを、それぞれ別々の電磁コイルと可動鉄心とを用いて行う構成である。
具体的には、ピニオンギヤ3をエンジンのリングギヤ4側へ押し出す働きを担う電磁コイル13と可動鉄心16、モータ5への通電電流を断続する働きを担う第2の電磁コイル32と第2の可動鉄心33、および、両方の働きに共用される固定鉄心14を備えている。
なお、本実施例では、実施例1と実質的に共通する部品には、同一番号を付けて説明する。また、以下の説明では、図3に示す電磁スイッチ1の図示右側を軸方向モータ側と呼び、図示左側を軸方向ピニオン側と呼ぶ。
固定鉄心14は、実施例1と同様に、ベース部14aとディスク部14bとで構成されている。但し、ディスク部14bは、複数枚の薄鋼板を重ね合わせて構成された積層構造である点が実施例1および実施例2とは異なる。
電磁コイル13と第2の電磁コイル32は、それぞれ樹脂製のボビン19、34に巻線されて、スイッチケース12の内部に固定鉄心14のディスク部14bを挟んで収容されている。つまり、ディスク部14bに対し軸方向ピニオン側に電磁コイル13が配置され、ディスク部14bに対し軸方向モータ側に第2の電磁コイル32が配置されている。
第2の電磁コイル32は、ボビン34の軸方向モータ側に隣接して配置される磁性プレート35を介して軸方向に位置決めされている。磁性プレート35は、磁気回路の一部を形成するもので、ボビン34と一体に設けられた樹脂部材36にインサート成形されている。
第2の電磁コイル32の外周には、固定鉄心14のディスク部14bと磁性プレート35との間に磁気回路の一部を形成する円筒形状のスペーサ部材37が配置され、このスペーサ部材37を介して磁性プレート35の軸方向ピニオン側の位置が固定されている。
可動鉄心16は、ベース部14aの軸方向ピニオン側の端面に対向して電磁コイル13の内周に摺動自在に挿入され、ベース部14aとの間に配設されるリターンスプリング17により軸方向ピニオン側へ付勢されている。この可動鉄心16には、実施例1と同様に、リング状の薄鋼板を複数枚重ね合わせて構成される積層部21が設けられている。この積層部21は、可動鉄心16の底面中央部に設けられた凸部16aの外径を各薄鋼板の丸孔の内径に嵌め合わせ、かしめ部16bによって可動鉄心16に固定されている。
第2の可動鉄心33は、ベース部14aの軸方向モータ側の端面に対向して第2の電磁コイル32の内周に摺動自在に挿入され、ベース部14aとの間に配設されるリターンスプリング38により軸方向モータ側へ付勢されている。
第2の可動鉄心33には、樹脂製のロッド18が取り付けられている。
ロッド18の軸方向モータ側の先端には、可動接点11が固定されている。
可動接点11は、第2の電磁コイル32が非通電の時に、接点カバー8に設けられた接点受け面8bに押し当てられ、且つ、可動接点11を軸方向ピニオン側へ付勢する接点圧スプリング30の荷重が付与されている。
接点カバー8の内側には、B端子ボルト6に設けられた一方の固定接点9と、M端子ボルト7に設けられた他方の固定接点10とが配置されている。
B端子ボルト6とM端子ボルト7は、実施例1と同じく、接点カバー8の有底部に取り付けられ、それぞれ、かしめワッシャ27によって固定されている。
次に、電磁スイッチ1の作動を説明する。
電磁コイル13と第2の電磁コイル32は、図示しないECU(エンジンの始動を制御する電子制御装置)により通電制御される。
先ず、ECUを通じて電磁コイル13に通電される。これにより、可動鉄心16がベース部14aに吸引されて軸方向モータ側へ移動することで、シフトレバーを介してピニオンギヤ3が反モータ方向へ押し出される。
ピニオンギヤ3がエンジンのリングギヤ4(図2参照)に当接した後、ECUを通じて第2の電磁コイル32に通電される。これにより、第2の可動鉄心33がベース部14aに吸引されて軸方向ピニオン側へ移動することで、可動接点11が一組の固定接点9、10に当接して、両固定接点9、10間が導通する。その結果、バッテリからモータ5に通電されてモータ5に回転力が発生し、その回転力がピニオンギヤ3に伝達され、ピニオンギヤ3がリングギヤ4と噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤ4に噛み合うと、ピニオンギヤ3からリングギヤ4に回転力が伝達されてエンジンをクランキングする。
(実施例3の効果)
本実施例の電磁スイッチ1は、実施例1と同じく、軸方向にベース部14aと対向する可動鉄心16の端面上に積層部21を設けているので、可動鉄心16が固定鉄心14のベース部14aに吸引された時に、積層部21を介して可動鉄心16とベース部14aとが衝突する。これにより、衝突時の衝撃が積層部21によって緩和されるので、衝突時に発生する衝突音を低減できる。
また、固定鉄心14は、ベース部14aを保持するディスク部14bが複数枚の薄鋼板を積層して構成されているので、可動鉄心16とベース部14aとの衝突によって発生する振動の伝播が抑制され、外部へ放射される音は低減される。その結果、実施例1と比較して、更に電磁スイッチ1の発生音を低減できる。
(変形例)
実施例1〜3に記載した積層部21は、薄鋼板と薄鋼板との間に樹脂部材を介在させても良い。この樹脂部材は、例えば、薄鋼板の板厚の1/10以下の厚さを有するもので、磁気吸引力への影響は小さい。薄鋼板と薄鋼板との間に樹脂部材を介在させることで、複数枚の薄鋼板のみを積層した場合と比べて、衝撃の緩和効果が増大するため、発生する衝突音を更に低減できる。また、樹脂部材の厚さを薄くすることにより、樹脂部材を用いない場合と同等の吸引性能を確保できる。
実施例1〜3では、可動鉄心16とベース部14aのどちらか一方に積層部21を設ける例を記載したが、可動鉄心16とベース部14aの両方に積層部21を設けることもできる。この場合、可動鉄心16がベース部14aに吸引された時に、両者に設けられる積層部21同士が衝突することで、衝突音の発生を更に低減することが可能である。
実施例1に係る電磁スイッチの断面図である。 スタータの側面図である。 実施例2に係る電磁スイッチの断面図である。 実施例3に係る電磁スイッチの断面図である。
符号の説明
1 電磁スイッチ
2 スタータ
13 電磁コイル
14 固定鉄心
14a 固定鉄心のベース部
14b 固定鉄心のディスク部
14c 円筒ボス部
16 可動鉄心
16a 可動鉄心に設けられた凸部(ボス部)
18a ロッドの大径部(ボス部)
21 積層部
32 第2の電磁コイル
33 第2の可動鉄心

Claims (5)

  1. 通電により電磁石を形成する電磁コイルと、
    この電磁コイルの軸方向一端側に配置され、前記電磁コイルへの通電によって磁化される固定鉄心と、
    この固定鉄心に対向して前記電磁コイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心と、
    この可動鉄心の固定鉄心側中央部に取付けられ、前記可動鉄心の動きを伝達するロッドとを備える電磁スイッチにおいて、
    前記可動鉄心には、磁化された前記固定鉄心に吸引されて衝突する部位に、複数枚の薄鋼板を軸方向に積層した積層部が、前記ロッドに固定して設けられており、
    前記積層部は、前記複数枚の薄鋼板が、それぞれ中央部に丸孔を有するリング状に形成されていて、前記複数枚の薄鋼板を重ね合わせた状態で、前記複数枚の薄鋼板の内周側が前記ロッドの外周に固定されており、前記複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離した状態で重ね合わされていることを特徴とする電磁スイッチ。
  2. 通電により電磁石を形成する電磁コイルと、
    この電磁コイルの軸方向一端側に配置され、前記電磁コイルへの通電によって磁化される固定鉄心と、
    この固定鉄心に対向して前記電磁コイルの内周を軸方向に可動する可動鉄心とを備え、
    この可動鉄心が中央部に前記固定鉄心と対向する凸部を有している電磁スイッチにおいて、
    前記可動鉄心には、磁化された前記固定鉄心に吸引されて衝突する部位に、複数枚の薄鋼板を軸方向に積層した積層部が、前記凸部に固定して設けられており、
    前記積層部は、前記複数枚の薄鋼板が、それぞれ中央部に丸孔を有するリング状に形成されていて、前記複数枚の薄鋼板を重ね合わせた状態で、前記複数枚の薄鋼板の内周側が前記可動鉄心の凸部の外周に固定されており、前記複数枚の薄鋼板の外周側は、各々の薄鋼板同士が分離した状態で重ね合わされていることを特徴とする電磁スイッチ。
  3. 請求項1または2に記載した電磁スイッチにおいて、
    前記積層部は、前記薄鋼板と前記薄鋼板との間に、前記薄鋼板の板厚の1/10以下の厚さを有する樹脂部材が介在されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記固定鉄心は、前記可動鉄心に対向して配置されるベース部と、このベース部の外周に嵌合して前記ベース部を保持する環状のディスク部とで構成され、前記ディスク部は、複数枚の薄鋼板を積層して構成されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかの電磁スイッチを搭載した自動車用スタータ。
JP2008231128A 2008-08-07 2008-09-09 電磁スイッチ Expired - Fee Related JP5151832B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231128A JP5151832B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 電磁スイッチ
US12/461,327 US8193882B2 (en) 2008-08-07 2009-08-07 Starting device for engines
EP09010250.0A EP2151573B1 (en) 2008-08-07 2009-08-07 A starting device for combustion engines
EP10005907.0A EP2239453B8 (en) 2008-08-07 2009-08-07 A starting device for engines
EP10005906.2A EP2241748B1 (en) 2008-08-07 2009-08-07 A starting device for engines
US13/358,235 US8421562B2 (en) 2008-08-07 2012-01-25 Starting device for engines

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008231128A JP5151832B2 (ja) 2008-09-09 2008-09-09 電磁スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010067407A JP2010067407A (ja) 2010-03-25
JP5151832B2 true JP5151832B2 (ja) 2013-02-27

Family

ID=42192831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008231128A Expired - Fee Related JP5151832B2 (ja) 2008-08-07 2008-09-09 電磁スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5151832B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5039170B2 (ja) * 2010-05-06 2012-10-03 三菱電機株式会社 スタータ用電磁石装置
JP5581973B2 (ja) 2010-10-28 2014-09-03 株式会社デンソー 電磁ソレノイド
JP5838329B2 (ja) * 2011-03-22 2016-01-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 接点装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007060945A1 (ja) * 2005-11-25 2007-05-31 Matsushita Electric Works, Ltd. 電磁開閉装置
JP4569547B2 (ja) * 2006-02-23 2010-10-27 株式会社デンソー 電磁スイッチ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010067407A (ja) 2010-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5392002B2 (ja) 電磁スイッチ装置
JP4569547B2 (ja) 電磁スイッチ
US8193882B2 (en) Starting device for engines
US8590500B2 (en) System for starting internal combustion engine
JP5251693B2 (ja) スタータ
JP4645771B1 (ja) エンジン始動装置
US8426989B2 (en) Starter for vehicles equipped with automatic engine stop/re-starting device
JP2010242556A (ja) スタータ
JP5594184B2 (ja) 電磁スイッチ装置
JP4636137B2 (ja) スタータ
JP5151832B2 (ja) 電磁スイッチ
JP5864774B2 (ja) アクチュエータに関連するリセット要素を備えた自動車用触覚型アクセルペダル
US7504917B2 (en) Electromagnetic switch of starter
JP5590112B2 (ja) スタータ
JP5920045B2 (ja) スタータ用電磁ソレノイド装置
JP5668804B2 (ja) 電磁スイッチ装置
JP5039170B2 (ja) スタータ用電磁石装置
JP5578257B1 (ja) スタータ用電磁スイッチ装置
JP2007165247A (ja) スタータ用電磁スイッチ
JP6069934B2 (ja) スタータ用電磁ソレノイド装置
JP2008146874A (ja) 電磁スイッチ
JP5472437B1 (ja) 電磁スイッチ
JP2014074347A (ja) 電磁ソレノイド
JP2011144796A (ja) スタータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5151832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees