JP2013248706A - クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 - Google Patents

クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クーラント廃液から十分なクーラント性能を示すクーラント廃液の再生方法の提供を目的とする。
【解決手段】クーラント廃液貯留槽1に、例えば、シリコンインゴッド等のスライスなどの切り出しに用いられた使用済みのクーラント液(クーラント廃液)を収容し、クーラント廃液貯留槽1から遠心分離機2に所定量のクーラント廃液を供給する。遠心分離機2による遠心分離後の分離液(上清)を濾過機3に供給し、分離液の濾過を行い、固形分を除去する。濾過機3で得られた濾液を加熱手段4によって加熱し、殺菌を行う。加熱処理された濾液を回収槽5に供給し、必要に応じて純水及び使用前のクーラント液等を用いて、回収槽5において再生クーラント液を所定の濃度に調製する。クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質の悪化を防止できるクーラント廃液の再生方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法に関する。
半導体の製造等といった金属加工の工程では、インゴットの切り出しやウエハの研削・研磨等における潤滑、冷却及び洗浄のためにクーラント液が用いられている。このため、例えば、クーラント液にオゾンを連続供給することによって殺菌すること等により、クーラント液の腐敗を防止し、クーラント液の性能劣化を回避すること等が提案されている(例えば、特許文献1等)。
また、金属加工において多量のクーラント液が用いられ、クーラント廃液が多量に排出されることから、クーラント廃液を低コスト且つ簡単に再利用することが望まれている。その方法としては、例えば、切削・研削等により混入した切粉を遠心分離によってクーラント液から分離する方法等がある(例えば、特許文献2等)。その他には、例えば、クーラント廃液にアルカリ溶液を添加して加熱した後、濾過することによりクーラント廃液を再生する方法(例えば、特許文献3)等がある。
特開2005−088118号公報 特開2004−306144号公報 特開2005−349507号公報
しかしながら、従来の方法で再生されたクーラント液では、オゾン、紫外線、光触媒殺菌等では、クーラントが酸化され、変質し、潤滑機能、冷却機能が失われる恐れがある。また、遠心分離では、精密濾過ができず、シリコン粒子、あるいは細菌類等の微生物が除去できず、除去できなかったシリコン粒子等によりクーラント再生液が使用される加工時に悪影響を及ぼし、また、微生物作用によりSi研削粉の凝集や腐敗が発生する。
また、加熱後濾過を行なうと、加熱により、Si粒子が加水分解によりSiO3 -2となり、濾過除去されずに濾液中に溶出し、その後、常温に戻るとクーラント再生液中に固形物として析出する。その析出した固形物粒子がシリコンインゴット等のスライスなどの加工時に悪影響を及ぼし加工速度が悪化することとなる。クラッシュ、あるいは、ひびなどが発生し易くなり、加工品質も劣ることとなる。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、シリコンインゴット等のスライスなどのクーラント液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質の悪化を抑制し、使用前のクーラント液(以下、「クーラント新液」という)と略同程度、略クーラント新液並み、あるいはクーラント新液に略準ずる加工速度と加工品質が得られるクーラント廃液の再生方法を提供することを目的とする。
クーラント廃液から十分なクーラント性能を示すクーラント液を再生可能な新たな方法を提供する。
本発明は、一つの態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び前記加熱後の濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、を含む、クーラント廃液の再生方法に関する。これにより、Si粉含有量が少なく、SiO2濃度も低いため、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工品の品質が安定するクーラント廃液の再生方法を提供できる。
本発明は、その他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、及び前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、を含む、クーラント廃液の処理方法に関する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、前記遠心分離装置によって得られた分離液を濾過する濾過手段と、前記濾過装置で得られた濾液を加熱する加熱手段とを含む、クーラント廃液の処理システムに関する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び前記加熱後の濾液を用いて再生クーラント液を調製する工程、を含む、再生クーラント液の製造方法に関する。
本発明によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱殺菌して得られた処理液からクーラント液を再生することにより、濾過工程により得られた濾液を加熱することで、クーラント再生液の加熱殺菌と、シリコン粒子の加水分解による溶出後の冷えによる固形物析出を防止でき、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント廃液から、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質の悪化を抑制するクーラント廃液の再生方法を提供できる。十分なクーラント性能を示すクーラント液を再生可能な新たな方法を提供できる。
図1は、実施形態1のクーラント廃液の再生方法に用いる処理システムの概略構成図である。
本発明は、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び 前記加熱後の濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、を含む、クーラント廃液を再生する方法、としたものである。
これにより、濾過工程により得られた濾液を加熱することでクーラント再生液を加熱殺菌でき、クーラント再生液の腐敗と細菌等微生物繁殖を防止でき、細菌性粒子など微生物性粒子濃度が低下する。
細菌性粒子とは、細菌に起因する粒子であり、例えば、細菌自体、あるいは、細菌によって分解、合成、あるいは生成などする粒子などがある。微生物性粒子も同様に、微生物に起因する粒子であり、例えば、真菌、細菌等の微生物自体、あるいは微生物によって分解、合成、あるいは生成などする粒子などがある。
また、加熱前の濾過により、シリコン粒子が除去でき、シリコン粒子が除去された濾液を加熱しても、加熱によりシリコン粒子が加水分解してSiO3 -2が生じ溶出しその溶出したSiO3 -2がその後冷えて、あるいは冷却により固形物として析出するが、その固形物析出を防止でき、クーラント再生液中の固形物としての粒子濃度が低下する。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中のシリコン粒子、微生物性粒子などの粒子濃度を低下させ、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなるなどの、加工速度と加工品質の悪化を抑制し、クーラント新液(使用前のクーラント液)と略同程度、略クーラント新液並み、あるいはクーラント新液に略準ずる加工速度と加工品質が得られるクーラント廃液の再生方法を提供できるという効果を奏する。
従来のクーラント廃液の処理(再生)方法では、処理対象となるクーラント廃液の粘度を下げ、濾過効率を向上させるために、濾過処理の前に加熱処理される場合が多い。しかしながら、濾過処理前に加熱すると、クーラント廃液に含まれるシリコンが加熱による加水分解によりSiO3 2-となって溶け出し、濾過処理時に濾過されることなくそのまま濾液に残留することになる。
そして、濾液の温度が下がるとSiO2となってクーラント再生液中に固形物として析出する。その析出した固形物としての粒子がシリコンインゴット等のスライスなどの加工時に加工速度、あるいは加工品質に悪影響を及ぼす。クーラント液のクーラント性能が低下する。
これに対し、本発明では、クーラント廃液に含まれるシリコンを遠心分離及び濾過処理によって除去した後、加熱処理を行うことから、シリコンの溶出及びその後の析出を抑制できる。これにより、Si粉含有量が少なく、SiO2濃度も低いため、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工品の品質が安定する。
また、本発明では、クーラント廃液の殺菌を加熱により行うことから、オゾンや紫外線照射による殺菌と比較して、クーラント液の変質を抑制でき、潤滑機能及び冷却機能を十分に維持できる。
これらにより、本発明では、クーラント液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質の悪化を抑制し、クーラント新液と略同程度、略クーラント新液並み、あるいはクーラント新液に略準ずる加工速度と加工品質が得られるクーラント廃液の再生方法を提供できる。十分なク−ラント性能を示す再生クーラント液を調製できる。ただし、これらは本発明を限定するものではない。
本明細書において「クーラント廃液」とは、クーラント液として用いられた後に排出された使用済みのクーラント液のことをいう。例えば、金属加工に用いられた使用済みのクーラント液をいう。金属加工とは、例えば、電気電子部品及び半導体製造工程で行われる金属加工等が挙げられる。クーラント廃液は、例えば、シリコンウエハ等の半導体製造工程において用いられたクーラント液の廃液などがある。クーラント廃液は、例えば、クーラント液と、砥粒及び又は切粉(例えば、シリコン切粉、シリコン屑)とを含みうる。
本明細書において「再生クーラント液」とは、クーラント廃液を再生又は処理して得られた処理液を用いて調製されたクーラント液のこという。本明細書においてクーラント液は特に制限されるものではなく、公知のクーラント液であればよいが、例えば、潤滑用又は冷却用に用いられるクーラント液などがある。クーラント液の組成は、特に制限されるものではないが、一例を挙げると、グリコール類及びトリエタノールアミン等を基材とするクーラント液がある。
クーラント液におけるグリコール類の濃度は特に制限されるものではないが、クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れると、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%である。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びポリエチレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
本明細書において「再生クーラント液が十分なクーラント性能を示す」としては、例えば、再生クーラント液が、使用前のクーラント液と略同程度又は使用前のクーラント液と遜色ない程度のクーラント性能を示すことを含む。一例としては、再生クーラント液をクーラント液として用いてシリコンインゴットのワイヤーカットを行った場合、クラッシュ及びひびの発生を十分に抑制しつつシリコンウエハをカットできることが挙げられる。ただし、これに限定されるものではない。
本発明は、一つの態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び前記加熱後の濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、を含む、クーラント廃液の再生方法(以下、「本発明の再生方法」ともいう)に関する。本発明の再生方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、十分なクーラント性能を示す再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
遠心分離工程は、クーラント廃液を遠心分離する工程であって、例えば、遠心分離によってクーラント廃液をスラッジ(固形分を含む濃縮液)と分離液と分離することが挙げられる。固形分としては、例えば、砥粒及び又は切粉(例えば、シリコン切粉、シリコン屑)等が挙げられる。遠心分離条件は特に制限されるものではなく、クーラント廃液の組成に応じて適宜決定できるが、例えば、1000G〜4000G、1800G〜4000G、2500G〜4000G、1000G〜2500G、又は1800G〜2500Gの範囲で行うことができる。
濾過工程は、遠心分離工程により得られた分離液を濾過処理する工程であって、例えば、遠心分離工程によって分離されなかった固形分を濾別する。濾過は、公知の方法と用いて行うことができ、例えば、膜濾過、精密濾過等が挙げられる。濾過膜としては、例えば、中空糸膜等が挙げられる。
一般的な微生物の大きさは0.5〜1μmであり、また、略1.0μm程度の粒子を除去すれば、回収クーラント中のSi濃度はほとんど除去できることから、例えば、分離液を、ポアサイズ略0.5μm〜略1.3μm程度、あるいは略1.0μm程度の濾過膜で濾過して、除菌を行い、シリコン屑、シリコン粒子などの固形物除去を行なう。クーラント再生液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質が悪化しない程度に、粒子などの固形物を除去すれば良い。
クーラント廃液がグリコール類を基材とするクーラント液の使用済みクーラント液である場合、クーラント廃液におけるグリコール類の濃度は、例えば、20重量%以下であり、濾過効率の点から、好ましくは2〜10重量%である。
加熱工程は、濾過工程により濾別された前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程である。この加熱により、クーラント廃液の殺菌を行うことができる。よって、同様の点から、本発明の再生方法は、例えば、オゾン及び又は紫外線照射による殺菌処理工程を含んでいないことが好ましい。加熱工程における加熱温度は特に制限されるものではなく、クーラント廃液を十分に殺菌可能な温度であって、例えば、50〜80℃、好ましくは60〜80℃である。加熱時間も特に制限されるものではなく、クーラント廃液を十分に殺菌可能な時間であって、例えば、1〜2時間、0.5〜1時間が好ましい。
再生クーラント液の調製工程は、加熱処理した濾液を用いて再生クーラント液を調製するための工程であって、例えば、加熱後の濾液と、必要に応じて、水、及び/又は使用前のクーラント液(新液)とを混合して再生クーラント液の濃度を調整する工程、及び再生クーラント液を冷却する工程を含んでいてもよい。再生クーラント液の冷却は、例えば、室温にまで冷却すればよい。
本発明の再生方法において、熱効率の点及びランニングコストの低減の点から、加熱工程における濾液の加熱と再生クーラント液の調製工程における再生クーラント液の冷却とをヒートポンプの凝縮熱による加熱と蒸発による冷却、又はペルチェ素子(サーモ・モジュ−ル)の発熱と冷却により行ってもよい。
本発明の再生方法は、再生クーラント液の調製工程で調製された再生クーラント液を加熱する工程を含んでいてもよい。この加熱により、再生クーラント液の殺菌を行うことができ、再生クーラント液における雑菌等の繁殖を抑制できる。また、再生クーラント液の濃度を維持する点から、再生クーラント液を加熱した時に発生した蒸気を回収することが好ましい。
本発明は、その他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、及び前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、を含む、クーラント廃液の処理方法(以下、「本発明の処理方法」ともいう)に関する。
本発明の処理方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、濾過手段による濾過前のクーラント廃液は加熱されておらず、クーラント廃液に含まれるシリコン粒子が加熱による加水分解により溶け出し、濾過されずに濾過手段を通過し濾液中への溶出とその後の冷えによる固形物析出を防止することができる。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して、加工速度と加工品質の悪化を防止でき、十分なクーラント性能を示す再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、前記遠心分離装置によって得られた分離液を濾過する濾過手段と、前記濾過装置で得られた濾液を加熱する加熱手段とを含む、クーラント廃液の処理システム(以下、「本発明の処理システム」ともいう)に関する。
本発明の処理システムによれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、濾過手段による濾過前のクーラント廃液は加熱されておらず、クーラント廃液に含まれるシリコン粒子が加熱による加水分解により溶け出し、濾過されずに濾過手段を通過し濾液中への溶出と、その後の冷えによる固形物析出を防止することができる。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して、加工速度と加工品質の悪化を防止でき、十分なクーラント性能を示す再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び前記加熱後の濾液を用いて再生クーラント液を調製する工程、を含む、再生クーラント液の製造方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう)に関する。本発明の製造方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、十分なクーラント性能を示す再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
本発明の製造方法において、濾過工程、加熱工程及び再生クーラント液の調製工程は、本発明の再生方法と同様に行うことができる。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のクーラント廃液の再生方法に用いる処理システムの概略構成図である。本実施形態1のクーラントは、クーラント廃液回収槽1と、遠心分離機2と、濾過機3と、回収槽5と、再生クーラント液貯留槽6とを有し、この順で接続し、濾過装置3と回収槽5との間には加熱手段4が配置されている。回収槽5と再生クーラント液貯留槽6との間には冷却手段(図示せず)が配置されていてもよい。
クーラント廃液回収槽1は、使用済みのクーラント液を貯留するための槽である。クーラント廃液回収槽1には、底部に沈殿したスラッジ等の固形分を排出可能な排出口を備えていてもよい、
遠心分離機2は、クーラント廃液回収槽1から供給されたクーラント廃液をスラッジ(固形分を含む濃縮液)と分離液と分離するできるものであれば特に制限されず、公知の遠心分離装置を使用することができる。遠心分離機2は、クーラント廃液の遠心分離により分離された固形分を排出可能な排出口を備えていてもよい。
濾過機3は、遠心分離機2から供給された分離液を濾過して固形分を除去できるものであれば特に制限されず、公知の濾過装置を用いることができる。濾過機3の孔径は特に制限されるものではないが、再生クーラント液に含まれるシリコン成分を低減する点から、1.0μm以下であることが好ましい。
加熱手段4は、濾過機3で得られた濾液を加熱して殺菌できるものであれば特に制限されない。加熱手段4は、再生クーラント液貯留槽6及び又は回収槽5と再生クーラント液貯留槽6との間に配置された冷却手段(図示せず)とパイプで接続し、ヒートポンプとしてもよい。
加熱と冷却はヒートポンプの凝縮による加熱と蒸発による冷却を用いても良いし、ペルチェ素子の発熱と冷却を用いても良い。ヒートポンプあるいはペルチェ素子のように、同時に発熱と冷却するものを使用すれば、エネルギー効率の良い加熱冷却を行なうことができる。省エネとなる。
回収槽5は、加熱手段4によって加熱された濾液を回収し、その濃度を調整することによって再生クーラント液を調製するためのものであって、例えば、純水貯留槽7と使用前のクーラント液(新液)貯留槽8とを備えていてもよい。また、回収槽5は、調製される再生クーラント液の濃度を計測できる濃度計等を備えていてもよい。
再生クーラント液貯留槽6は、回収槽5で濃度調整された再生クーラント液を貯留するための槽である。再生クーラント液貯留槽6は、再生クーラント液を冷却可能な冷却手段、及び又は再生クーラント液を加熱して殺菌可能な加熱手段を備えていてもよい。
以下に、本実施形態1のクーラント廃液の処理システムを用いてクーラント廃液を再生し、再生クーラント液を調製する方法について説明する。
まず、クーラント廃液貯留槽1に、例えば、シリコンインゴッド等のスライスなどの切り出しに用いられた使用済みのクーラント液(クーラント廃液)が収容される。クーラント廃液が所定量収容されると、クーラント廃液貯留槽1からポンプ等を用いて遠心分離機2に所定量のクーラント廃液を供給する。遠心分離機2にクーラント廃液が所定量供給されると、遠心分離機2において遠心分離を行い、クーラント廃液をスラッジと分離液(上清)とに分離する。これにより、クーラント廃液に含まれる固形分の少なくとも一部が分離される。分離条件は、上述の通りであり、例えば、1000G〜4000G、好ましくは1800G〜2500Gの範囲で行うことができる。
ついで、遠心分離機2で分離された分離液を濾過機3にポンプ等で供給し、濾過機3において分離液の濾過(例えば、膜濾過等)を行う。これにより遠心分離では除去できなかった固形分、シリコン等の粒子、細菌等の微生物を除去することができる。また、本実施形態1の方法では、クーラント廃液の回収と分離液の濾過との間に加熱処理を行わないため、すなわち、濾過前にクーラント廃液の加熱処理をしていないため、濾過を行う前のクーラント廃液中に、加熱処理によってクーラント廃液に含まれるシリコン等の固形成分の溶出を抑制できるため、クーラント廃液から固形成分を効率よく除去することができ、十分なクーラント性能を有する再生クーラント液を調製することができる。
濾過機3で得られた濾液を加熱手段4によって加熱し、殺菌を行う。これによりクーラント廃液から再生された再生クーラント液を繰返し使用した場合であっても、例えば、細菌等の発生等を抑制することができる。加熱温度は、特に制限されるものではないが、上記の通りであり、例えば、50〜80℃、好ましくは60〜80℃である。
加熱処理された濾液を回収槽5に供給し、回収槽5において再生クーラント液を調製する。再生クーラント液の調製は、加熱処理された濾液と、必要に応じて純水あるいは/および使用前のクーラント液等を用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整することによって行うことができる。使用前のクーラント液として、例えば、ジエチレングリコールを用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整する。
クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れて、再生クーラント液の濃度を、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%に調整する。
クーラント液としては、潤滑、冷却、あるいは/および洗浄機能があればよく、例えば、グリコール類あるいは/およびトリエタノールアミン等を基材とする水溶性クーラント液などがある。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、およびポリエトレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
所定の濃度に調整された再生クーラント液を再生クーラント液貯留槽6に供給し、貯留する。再生クーラント液貯留槽6に貯留された再生クーラント液は、使用前のクーラント液と同様に、シリコンインゴット等のスライス等の切り出し等といった金属加工のためのクーラント液として用いることができる。再生クーラント液貯留槽6への供給に先立ち、再生クーラント液を常温(例えば、25℃)までに冷却してもよい。再生クーラント液の冷却は、自然冷却であってもよいし、冷却手段を用いて行ってもよく、処理効率の点から、冷却手段を用いて行ってもよい。
本発明は、シリコン、石英、セラミック等の硬質材料の切断やスライス、研磨、ダイシング、インゴッドの切り出しなどに用いられたクーラント廃液などの再生処理などに用いることができる。
1 クーラント廃液回収槽
2 遠心分離機
3 濾過機
4 加熱手段
5 回収槽
6 再生クーラント液貯留槽
7 純水貯留槽
8 クーラント液(新液)貯留槽

Claims (9)

  1. クーラント廃液を遠心分離する工程、
    前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、
    前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び
    前記加熱後の濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、
    を含む、クーラント廃液の再生方法。
  2. 前記クーラント廃液は、半導体製造工程で使用されたクーラント液である、請求項1記載の再生方法。
  3. 前記再生クーラント液の調製工程は、前記再生クーラント液を冷却する工程を含む、請求項1又は2に記載の再生方法
  4. 前記濾液の加熱と前記再生クーラント液の冷却とをヒートポンプにより行う、請求項3記載の再生方法。
  5. 前記加熱工程において、前記濾液を60〜80℃に加熱する、請求項1〜4のいずれかに記載の再生方法。
  6. 前記再生クーラント液の調製工程で調製された再生クーラント液を加熱する工程を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の再生方法。
  7. クーラント廃液を遠心分離する工程、
    前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、及び
    前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、
    を含む、クーラント廃液の処理方法。
  8. クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、
    前記遠心分離装置によって得られた分離液を濾過する濾過手段と、
    前記濾過装置で得られた濾液を加熱する加熱手段と
    を含む、クーラント廃液の処理システム。
  9. クーラント廃液を遠心分離する工程、
    前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、
    前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び
    前記加熱後の濾液を用いて再生クーラント液を調製する工程、
    を含む、再生クーラント液の製造方法。
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