JP6990787B1 - 船舶排ガスの洗浄排水処理装置 - Google Patents

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【目的】スクラバ排水を一時的に貯留し、スクラバ排水が発生しない時間帯に、海洋投棄できる程度まで汚染物質濃度を低下する船舶排ガスの洗浄排水処理装置を提供すること。【構成】船舶排ガスをスクラバ水で洗浄する洗浄部を有し、船舶のエンジンに排ガスの一部を再循環して排ガス中の窒素酸化物の量を減少させる排ガス再循環ユニット1と、排ガス再循環ユニット1を用いたスクラバ洗浄運転の始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を貯留するバッファタンク5と、バッファタンク5内のスクラバ排水のうちスクラバ洗浄運転において増量した排水を受け入れて貯留するEGRドレインタンク13と、EGRドレインタンク13内のスクラバ排水を、導入して固液分離の浄化を行う遠心分離機15と、遠心分離機15で浄化されたスクラバ水を更に浄化する膜装置27と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、船舶排ガスに含まれる汚染物質をスクラバ洗浄により液相に移行して処理する船舶排ガスの洗浄排水処理装置に関し、詳しくはスクラバ排水を一時的に貯留し、スクラバ排水が発生しない時間帯に、海洋投棄できる程度まで汚染物質濃度(例えばSS、油分など)を低下する船舶排ガスの洗浄排水処理装置に関する。
船舶のエンジン、発電機、ボイラーで使用される船舶燃料に含まれている硫黄分について、ヨーロッパや米国はすでにSECA(SOx Emission Control Area)を指定し、SECA内では2015年から燃料の硫黄分が0.1%を超えない燃料を使用するように規制している。
一方、MEPC70(第70回海洋環境保護委員会)では、一般海域で使用する燃料油の硫黄分濃度の上限を2020年1月1日から 0.5%に強化する事に決定し,低 硫黄燃料の使用が義務付けることとした。
さらに、国際海事機関(IMO)の第73回海洋環境保護委員会(MEPC 73)にて、非適合燃料油の使用目的での保持禁止が採択され、2020年3月1日から施行される(MARPOL 条約附属書VI第14規則)。
しかしながら、排ガス洗浄装置(スクラバ)を装備した船舶は、船舶のエンジンおよびボイラーの排ガスから硫黄酸化物を除去し、硫黄排出量を許容限度以下のレベルに低減するよう設計されていることから、引き続き0.5%を超えた硫黄含有量の燃料油を保持できるとしている。
かかる背景から、排ガスから硫黄酸化物を除去するための湿式スクラバの存在は、0.5%を超えた硫黄含有量の燃料油を保持できるので、その存在意義はこれまでにも増して重要になってきた。
更に、2016年1月より運用開始され、指定海域(ECA)のときはTier3運転を行う必要がある。そして、指定海域(ECA)での燃料油として適合される適合油は、0.1%硫黄分の燃料油である。その間にEGRを使用していれば、排ガスの処理水の油分濃度が基準を満たしていれば指定海域(ECA)以外での排水が認められる。適合油以外の場合の排水監視項目は、pH、PAHs、濁度、硝酸塩である。
特許第6177835号公報
船舶は、所定時間航行し所定の場所に到着したら停止する。その停止によって排ガスは発生しない。従って、排ガスは常時発生しているわけではないので、発生している時にスクラバ洗浄が行われる。
船舶排ガスに含まれる環境汚染物質には、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、煤塵、潤滑油の未反応物などが含まれる。
かかる環境汚染物質のほとんどは、スクラバ洗浄によって、排ガス側から洗浄液側に移行させ、排ガスの浄化を行っている。
特許文献1では、汚染されたスクラバ水をバッファタンクに貯留し、そのバッファタンク内の汚染水を遠心分離機によって処理して、浄化されたスクラバ水をバッファタンクに戻すようにしている。
スクラバ洗浄を行っている時には、バッファタンクに汚染されたスクラバ水が送液される。かかる送液が行われている時には、バッファタンク内の汚染水がオーバーフローしないように遠心分離機を稼働させて汚染水を浄化している。
しかし、遠心分離機で浄化されたスクラバ水が、バッファタンクに戻されると、もともとバッファタンク内に貯留されている汚染水と混合される。その混合水は、放流基準を満足できないので海に放流することはできない。
汚染されたスクラバ排水は、スクラバ洗浄においては、時間とともに増量することは知られている。例えば、排ガス中の水蒸気がスクラバ洗浄によって冷却されて凝縮水となる。この凝縮水が汚染されたスクラバ排水を増量させる。またスクラバ排水には、各種の塩が含まれ、それらの塩の過飽和による析出を防止するために、バッファタンクに清水を加えて析出防止を図っている。このため清水の供給によりスクラバ排水を増量させる。
かかるスクラバ排水の増量をそのまま放置すると、バッファタンクからオーバーフローしてしまう。
従って、この増量分は、遠心分離機で浄化した後、海に放流することが望ましい。
しかし、海への廃棄基準を満足できない場合もある。特許文献1では、海へ廃棄できない場合には、汚排水タンク(符号19)に貯留し、再度遠心分離機で処理するとしている。
特許文献1の遠心分離機による処理では、SS濃度の値を海への放流目標である200~300ppm以下に低下させるのは困難である。遠心分離機では固形分は比重差で分離できるが、固形分でないがSS濃度として検出される懸濁成分(汚染物質)は、そもそも比重は水と同じであり、遠心分離機で分離することは困難である。
そこで、本発明は、スクラバ排水を一時的に貯留し、スクラバ排水が発生しない時間帯に、海洋投棄できる程度まで汚染物質濃度を低下する船舶排ガスの洗浄排水処理装置を提供することを課題とする。
また、本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかになる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
船舶排ガスをスクラバ水で洗浄する洗浄部を有し、船舶のエンジンに排ガスの一部を再循環して排ガス中の窒素酸化物の量を減少させる排ガス再循環ユニットと、
前記排ガス再循環ユニットを用いたスクラバ洗浄運転の始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を貯留するバッファタンクと、
前記バッファタンク内のスクラバ排水のうちスクラバ洗浄運転において増量した排水を受け入れて貯留するEGRドレインタンクと、
前記EGRドレインタンク内のスクラバ排水を、導入して固液分離の浄化を行う遠心分離機と、
前記遠心分離機で浄化されたスクラバ水を更に浄化する膜装置と、
を有し、
前記バッファタンクからスクラバポンプを介して、スクラバ水を前記排ガス再循環ユニットに供給するスクラバ循環系のスクラバ水を固液分離せずに、前記スクラバ循環系に清水を供給し、
前記膜装置で浄化されたスクラバ水を前記バッファタンクに戻す配管を有さず、前記EGRドレインタンクに戻す配管を有することを特徴とする船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項2)
前記膜装置で浄化されたスクラバ水を排水監視モニターにより監視し、海域放流基準を満たし、且つ指定海域以外の海域である場合に、当該海域に放流し、
前記海域放流基準を満足しない場合には、前記浄化されたスクラバ水を、前記EGRドレインタンクに戻すことを特徴とする請求項1記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項3)
前記バッファタンクは、少なくとも煤と油分を含む汚染物質をスカムとして浮上させて除去するスカム除去装置を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項4)
前記膜装置は、膜処理された処理水が、pH調整剤を使用することなく、海への排水基準を満足させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項5)
前記膜装置は、膜処理前に、エア抜き用の制御弁を開き、前記膜装置内のエア抜きを行い、膜処理中にも所定時間間隔で前記エア抜き用の制御弁を一定時間開けて、膜処理することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項6)
前記膜装置は、一枚の管板から吊り下げられた中空糸膜を用いた構造を有することを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項7)
前記排ガス再循環ユニットに循環ポンプを介してスクラバ水を供給する際に、前記バッファタンクを介して供給する循環系に、前記バッファタンクを介することなく、スクラバ水を供給するバイパス流路が形成されていることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
(請求項8)
船舶排ガスをスクラバ水で洗浄する洗浄部を有し、船舶のエンジンに排ガスの一部を再循環して排ガス中の窒素酸化物の量を減少させる排ガス再循環ユニットと、
前記排ガス再循環ユニットを用いたスクラバ洗浄運転の始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を貯留するバッファタンクと、
前記バッファタンク内のスクラバ排水のうちスクラバ洗浄運転において増量した排水を受け入れて貯留するEGRドレインタンクと、
前記EGRドレインタンクに貯留されたスクラバ排水を、第2バッファタンクに導入し、
前記第2バッファタンク内のスクラバ排水を、導入して固液分離の浄化を行う遠心分離機と
前記遠心分離機で浄化されたスクラバ水を更に浄化する膜装置と、
を有し、
前記バッファタンクからスクラバポンプを介して、スクラバ水を前記排ガス再循環ユニットに供給するスクラバ循環系のスクラバ水を固液分離せずに、前記スクラバ循環系に清水を供給し、
前記膜装置で浄化されたスクラバ水を前記バッファタンクに戻す配管を有さず、前記第2バッファタンクに戻す配管を有することを特徴とする船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
本発明によれば、スクラバ排水を一時的に貯留し、スクラバ排水が発生しない時間帯に、海洋投棄できる程度まで汚染物質濃度を低下する船舶排ガスの洗浄排水処理装置を提供することができる。
本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の一例を示すフロー図 本発明に係る遠心分離機の一例を示す図 本発明に係る処理液の分離効率とSS濃度を示すグラフ 本発明に係る膜装置の一例を示す図 本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図 本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の更に他の一例を示すフロー図 本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の更に他の一例を示すフロー図 図1に示す洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図 図7に示す洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図 実験例3で行った凝集剤の添加がある液と、添加がない液で、エア逆洗を行い、ろ過量と膜フラックスの関係を調べた結果を示すグラフ
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の一例を示すフロー図である。
はじめに、船舶排ガスの概要を説明する。
化石燃料には硫黄(S)が含まれており、燃焼過程で酸素(O2)と結合することで、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、亜硫酸(H2SO3)などの硫黄酸化物を発生させる。これらの硫黄酸化物は、特に水に反応し易い性質を持っているため、大気中の酸素と反応し、酸性雨の原因となる硫酸 (H2SO4)を発生させる。
船舶のエンジン、発電機、ボイラーで使用される船舶燃料に含まれている硫黄分について、ヨーロッパや米国はすでにSECA(SOx Emission Control Area)を指定し、SECA内では 2015年から燃料の硫黄分が0.1%を超えない燃料を使用するように規制している。
一方、MEPC70(第70回海洋環境保護委員会)では、一般海域で使用する燃料油の硫黄分濃度の上限を2020年1月1日から0.5%に強化する旨の決定を行い、低硫黄燃料の使用を義務付けることとした。
さらに、国際海事機関(IMO)の第73回海洋環境保護委員会(MEPC73)にて、非適合燃料油の使用目的での保持禁止が採択され、2020年3月1日から施行される(MARPOL条約附属書VI第14規則)。
しかしながら、排ガス洗浄装置(スクラバ)を装備した船舶は、船舶のエンジンおよびボイラーの排ガスから硫黄酸化物を除去し、硫黄排出量を許容限度以下のレベルに低減するよう設計されていることから、引き続き0.5%を超えた硫黄含有量の燃料油を保持できるとしている。
かかる背景から、排ガスから硫黄酸化物を除去するための湿式スクラバの存在は、0.5%を超えた硫黄含有量の燃料油を保持できるので、その存在意義はこれまでにも増して重要になってきた。
ところで、排ガスには、窒素酸化物(NOx)も含まれる。船舶用エンジンでは、この窒素酸化物を利用した排ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を実施しており、エンジンの燃焼室から排出された排ガスの一部を、エンジンの燃焼室に再循環する。このEGRの意義は、エンジンに供給される酸素濃度が高い掃気(給気)に、酸素濃度がほとんどない排ガスの一部を混合させることにより、給気の酸素濃度を下げられるため、燃焼ガス中の酸素濃度が相対的に減少し、最高燃焼温度が下がり、NOxの量が減少する。
(スクラバ循環系)
図1には、湿式スクラバによる排ガス再循環機能を持った排ガス再循環ユニット(EGRユニット)1を含むスクラバ循環系SC1が形成されたフローが示されている。
湿式スクラバは、硫黄酸化物SOx、窒素酸化物NOx、煤塵、潤滑油の未反応物(例えば油分)などの環境汚染物質を含む船舶排ガスに、スクラバ水を噴射することによって、それらの環境汚染物質(相)を気相から液相に移行し、排ガス中の環境汚染物質(相)を除去する機能を有する。本発明では、かかる環境汚染物質(相)を相移動して除去する機能を、スクラバ洗浄と称する場合もある。かかるスクラバ洗浄が行われると、環境汚染物質(相)を含む汚れたスクラバ排水が生産される。
本実施形態においては、EGRユニット1は、排ガスを洗浄する排ガス洗浄部100、洗浄された排ガスを冷却するEGRクーラ101、スクラバ排水を集めるミストキャッチャ102を備えている。
排ガス洗浄部100には、配管8を介して洗浄液であるプレスプレー液が供給される。排ガス洗浄部100は、プレスプレー液が噴射され、排ガスとプレスプレー液とを気液接触させ、排ガスを洗浄し、排ガスに含まれる汚染物質(相)をプレスプレー液に移行させると共に、環境汚染物質(相)が移行されたプレスプレー液がスクラバ排水として生産される。
EGRクーラ101は、排ガスを冷却する機能を備える。排ガスを冷却する冷却水は、プレスプレー液で噴射した洗浄液を用いることができる。
ミストキャッチャ102は、汚染物質を含むスクラバ排水を集める機能を備える。スクラバ排水中のミストが処理装置に付着し、煤煙のスケールが蓄積し、処理装置、センサー、トランスミッタなどの動作不良となるリスクを軽減する。ミストキャッチャ102により、スクラバ排水に含まれる汚染物質相が、浄化された排ガス側に供給されないようにすることができる。
ミストキャッチャ102を経た浄化された排ガスは、エンジンに供給される掃気に混合されると、掃気の酸素濃度を下げることができる。ミストキャッチャ102を経たスクラバ排水は、受槽2へ流れ、排ガス中の煤や油分などの環境汚染物質相を含んだ凝縮水として回収される。
受槽2の液面が一定になるように、バルブ4の開度を調整し、排ガス中の凝縮水はバッファタンク5に貯められる。
バッファタンク5では、清水を供給できる。清水は、スクラバ循環系をスタートアップする際に、使用される。また、排ガスからの様々な塩が、スクラバのプロセス中にスクラバ水に溶解されるので、塩析沈殿のリスクがあるが、清水を供給すると、塩析沈殿のリスクを減じる。
バッファタンク5内の液は、スクラバポンプ6により、配管7及び配管8を介して、排ガス洗浄部100に洗浄液を供給する。洗浄液には、苛性ソーダタンク10からポンプ11を用いて供給される苛性ソーダが含まれる。苛性ソーダを含む洗浄液が排ガスと接触すると、排ガス中の酸性成分である硫酸が中和される。またスクラバポンプ6は、配管7及び配管8を介して、プレスプレー液として洗浄部100に、配管9を介して、冷却水としてEGRクーラ101に供給させる。
配管7、配管8及び配管9を介して苛性ソーダを含む洗浄液、即ちスクラバ水は、排ガス洗浄部100、EGRクーラ101、及びミストキャッチャ102を通過して、受槽2に至り、pH調整計12によってpHを測定しながら、苛性ソーダによる硫酸の中和を完全にするために循環ポンプ3により、循環されている。
すなわち、本発明では、循環ポンプ3からバッファタンク5にスクラバ水を送り、バッファタンク5からスクラバポンプ6を介してスクラバ水をEGRユニット1に供給するスクラバ循環系SC1が形成されている。
また、スクラバ循環系SC1には、バッファタンク5を介することなく、EGRユニット1に、高圧のスクラバ排水を供給するバイパス流路31が形成されていることが好ましい。またバイパス流路31には、バイパス用バルブ30が設けられていることが好ましい。
スクラバ循環系SC1は、受槽2の液面、pH調整計12等のデータに基づき、バルブ4、及びバイパス用バルブ30の開度を調整することにより、スクラバ水のコントロールができる。
そして、高圧のスクラバ水を循環させる際、循環ポンプ3の圧力と、スクラバポンプ6の圧力とを同程度の圧力にすることにより、洗浄液の圧力を所定の圧力でEGRユニット1に供給することができると共に、バイパス流路31からのスクラバ排水の圧力も所定の圧力で供給することができる。
循環ポンプ3の圧力は大気圧より高圧とすることができ、0.3~0.5MPa程度であることが好ましく、例えば0.4MPaであることがより好ましい。
バッファタンク5内のスクラバ排水が、タンク容量以上になった場合には、図示しないオーバーフロー管50を介して、EGRドレインタンク13(以下、単にドレインタンクと称する。)に送られる。
ドレインタンク13内のスクラバ排水は、船舶排ガスを洗浄する操作が行われている際に発生したもので、スクラバ洗浄において増量した排水である。船舶が停止した場合には、排ガスも発生しないので、スクラバ排水も発生しない。
本発明では、この船舶のエンジンの停止している間の適当な時期に、ドレインタンク13に貯留されたスクラバ排水の浄化を行う。
以上説明したように、かかるスクラバ循環系SC1によりスクラバ洗浄運転がなされる。スクラバ循環系SC1では、スクラバ洗浄運転の運転稼動中に始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を、バッファタンク5を経てドレインタンクに貯留する。
(固液分離循環系)
また、図1には、固液分離循環系SC2を含む循環フローが示されている。かかる固液分離循環系SC2により、スクラバ排水の浄化運転がなされる。
本発明では、遠心分離機15は、固液分離機の一例として用いられる。
ドレインタンク13と遠心分離機15の間には、循環のための排水供給配管14、返送配管16が接続されている。排水供給配管14には排水浄化ポンプ17、制御弁18が設けられ、返送配管16には制御弁19が設けられている。
排水浄化ポンプ17を駆動させ制御弁18、19を開いて、ドレインタンク13内のスクラバ排水を、一定の液面レベルになるまで、遠心分離機15で固液分離処理する。
本発明では、ドレインタンク13内のスクラバ排水を遠心分離機15へ供給する排水供給配管14と、前記遠心分離機15で分離された分離液を前記ドレインタンク13内に返送する返送配管16とにより、ドレインタンク13と遠心分離機15との間に、固液分離循環系SC2が形成されている。
スクラバ循環系SC1と固液分離循環系SC2は、固液分離循環系SC2において、浄化された処理水をスクラバ循環系SC1に戻さない。このため、両循環系が、全く無関係である点も本発明の特徴といえる。つまり、本発明は、スクラバ循環系SC1の運転中に、固液分離循環系SC2の運転も行うことができるし、スクラバ循環系SC1の運転停止中に、固液分離循環系SC2の運転を行うこともできる。
このため、スクラバ循環系に船舶排ガスを発生しない時間帯にスクラバ排水の浄化を行うこともできる。また、排ガス発生時であっても、バッファタンク5に貯留されたスクラバ排水を、処理するために、一次的に貯留するドレインタンク13で蓄えておくことができる。このため、本発明においては、一次的にスクラバ排水を貯留させたままにすることができるドレインタンク13を設けていることにより、固液分離循環系SC2の処理を任意の時間帯に行うことができる。
本実施形態において、遠心分離機15による固液分離で、液体側の分離液はドレインタンク13に戻され、固体側の汚泥は配管20を介してEGR汚染水タンク21に貯められ、その汚泥は、陸揚げ供給ポンプ22によって陸揚げされる。
本実施の形態では、遠心分離機15による固液分離を効果的に行うために、排水浄化ポンプ17出口に凝集剤を添加する。凝集剤は、凝集剤タンク23から凝集剤ポンプ24を介して排水浄化ポンプ17の出口側の排水供給配管14に添加される。
凝集剤の添加により、煤や油等を凝集させて、遠心分離機15の固液分離効果を上げることができる。遠心分離機15で回収できなかった物質は、固液分離機の他の例である膜装置27で全量ろ過方式により除去する。
図1において、排水浄化ポンプ17と遠心分離機15の間の排水供給配管14には、凝集剤の添加部位に、ラインミキサー25を設けることができる。ラインミキサーによる撹拌により、凝集剤と液の反応を促進させることができる。
本実施形態において、凝集剤と液との反応を充分に行うために、排水供給配管14に、遠心分離機15に到る前に、ドレインタンク13側へ到る配管、及び制御弁32を設けることが好ましい。これにより、制御弁32と、遠心分離機15の入口側の制御弁18との開閉を制御して、凝集剤とスクラバ排水とが充分に反応した後に、遠心分離機15で処理することができる。
またラインミキサー25に代えて、滞留時間が30秒以上になる図示しない凝集反応タンクを用いてもよいし、排水供給配管14の長さを、凝集剤ポンプ24の位置から遠心分離機15までの時間が30秒になる程度の配管長さにしてもよい。
凝集剤の添加量は、排水浄化ポンプ17の流量に対して所定の添加濃度になるような流量に設定する。
例えば、凝集剤の添加流量(L/min) = 排水浄化ポンプ流量(L/min) × 凝集剤添加濃度(%)の式において、凝集剤添加濃度は、0.01~0.1%の範囲で一定の濃度を選定することが好ましい。
遠心分離機15の処理液は、制御弁26を備えた配管を介して膜装置27に送液される。制御弁26は、膜装置の処理能力に応じて開度を調整することができる。
膜装置27で膜を通過した膜処理水は、排水監視モニター28で排水基準値以下であることを確認し、問題なければ海へ放出する。膜装置27で膜を通過しなかった固形分は、汚染水タンク21に送られる。
遠心分離機15の処理液を膜装置27で膜処理した場合には、排水基準値を超えることは少ないと思われるが、遠心分離機15の処理液を、膜装置27を介さずに海へ放流する場合には、排水基準値以上となることもあるので、排水監視モニター28の値によって、海へ放出するか、ドレインタンク13へ戻す。その切り替えは、3方弁29によって行う。
海への放流の際の排水監視基準は、国際海事機関(IMO)が定めるもので、排水監視モニター28で、濁度、pH、PAHs(多環芳香族炭化水素)濃度などを監視する。つまり、海域放流基準を満たすか否かを排水監視基準と適合させて監視することができる。
なお、指定海域においては、指定海域における適合油0.1%硫黄分の燃料油を用いている場合には、EGRによる排ガスの洗浄水の油分濃度が所定の排水基準を満たしていれば、指定海域以外で排水ができるので、指定海域における適合油を使用した場合の排ガス処理装置を使用して生成された処理水については、油分濃度を排水監視基準として監視する。
図1に示す例では、排水監視モニター28が、膜装置27を通過した膜処理液を全量監視する場合の構成の一例が示されている。
膜装置27を通過した膜処理液については、装置全体の省スペース化、や装置の仕様上の制限等の観点から、部分監視をすることが好ましい。更に、条約による排水監視規制に関しても部分監視による監視でも問題なく対処できる。部分監視は、膜装置27を通過した膜処理液の一部を、後述する分岐流路60に分岐させて、分岐させた膜処理液を、排水監視モニター28で監視する。詳細は、後述する。
次に、煤や凝集物を固形分として処理回収する遠心分離機15について、図2に基づいて説明する。
遠心分離機15のロータ150は、回転軸Xを中心にして回転するように構成され、分離チャンバ151でスクラバ排水の固液分離を行い、分離液と固形分に分離する。
分離チャンバ151は、液体の効率的な分離を実現するために円錐台形の分離板152を複数枚積み重ねて構成されている。
処理対象となる汚水は、ロータ150の中まで伸びる入口パイプ153を介して上部入口154から供給される。
分離水は、分離液排出管155を介して分離液出口156に排出される。
ロータ150の下部には、固液分離された沈殿物などの高密度の成分を排出するための出口157がスラッジスペース158に設けられている。
汚染された液は装置の上部入口154より入り、分離板152内に供給され、遠心力によって比重が重いものはスラッジスペース158に蓄積され、比重が軽いものは出口156へ流れる。
スラッジスペース158に蓄積するものは、定期的に排出する必要がある。スラッジスペース158に蓄積したものを適切に排出しない場合、蓄積したものが巻き起こり、出口側にスラッジが混入することがある。
このことを検証した実験例を図3に示す。図2に示す遠心分離機15を用いて、原液の供給量12.7(L/min)、原液のSS濃度723.6(mg/L)、凝集剤添加濃度0.09%として、処理液のSS濃度を分析し、分離効率(%)=(原液のSS濃度-処理液のSS濃度)/(原液のSS濃度)の式により、分離効率を求め、その推移を図3に示す。
図3より、処理液のSS濃度は時間経過とともに減少していることがわかる。このことにより、出口側にスラッジが混入していっていることが推察される。
膜装置27による処理は、固液分離の2段目の処理であり、遠心分離機15で回収処理できなかった固形物を回収する。海への海域放流基準を確実に満足させる上で好適な装置である。膜装置27を含めることによって、遠心分離機15では回収処理できなかった固形物を回収できるだけでなく、膜処理により、液中の塩化物イオン、硫酸イオン(SO 2-)、硝酸イオン(NO )が、膜で除去されるため、膜処理後の処理水のpHを、pH調整剤を使用することなく、海への海域放流基準を確実に満足させる程度に高めることができる。
膜装置27の制御方法としては、差圧を一定として流量低下を確認する方法と、流量を一定として差圧上昇を確認する方法とが挙げられる。
後述する実験例(実験例3)では、差圧を一定として流量低下を確認する方法により実験したが、実施形態においては、いずれを用いてもよい。
膜としては、中空糸膜が用いられる。中空糸膜の材質は、例えば親水化ポリフッ化ビニリデン(PVD)が好ましく用いられる。
膜のろ過方式には、全量ろ過方式とクロスフローろ過方式があるが、本発明では全量ろ過方式が好ましい。どちらのろ過方式においても、定期的に洗浄を行うことが好ましい。
また、不純物が油分等の粘着性があるものでは、エアによる逆洗浄でもろ過性能が復旧しない場合もあるので、本発明では、油分等の粘着性があるものに対する対策が望ましい。本発明では、油分は、遠心分離機15によって煤と共に回収処理されるか、あるいは好ましい態様としてスカム処理によって遠心分離機15の前段階で処理できれば膜処理で油分の影響は少ない。
本発明に好ましく用いることができる膜装置27の一例を図4に基づいて説明する。
図4において、270は膜装置本体であり、円筒状に形成されている。
上部は、処理液貯留部271が形成され、処理液配管272が設けられている。処理液貯留部271の下部には、多数の中空糸膜273が吊り下げられている。
中空糸膜273の上部は、原液供給部274と処理液貯留部271とを仕切る管板275に埋設されている。複数の中空糸膜(膜モジュール)273は処理液貯留部271にその先端が開口するように、管板275に固定されている。
本発明では、一枚の管板275から複数の中空糸膜(膜モジュール)273が吊り下げられた構造が好ましい。
管板275に複数の中空糸膜273を固定する手法は格別限定されないが、例えば複数の中空糸膜273の周りに管板材料となる樹脂や接着剤を用いて中空糸膜273を固定するようにしてもよい。樹脂や接着剤が硬化することにより管板275が形成される。
中空糸膜273の上部は管板275を突き抜けて処理液貯留部271に開口している。中空糸膜273の下部は、原液供給部274内に吊り下げられている。
中空糸膜273の表面には細孔が形成されており、外部からの圧力で、原液を中空糸の内部にろ過するか、あるいは中空糸膜273の中空を吸引してろ過できる。
中空糸膜273の下部の先端は原液供給部274内で開口することがない。原液のコンタミを防止するためである。図4では、隣接する膜同士でU字状に接続する態様が示されているが、これに限定されず、先端を密封する等の原液供給部274内で開口することがないように構成されていればよい。
原液供給部274に原液を供給するのは、原液供給管276である。原液供給管276は、膜装置本体220の中心の下方から上方に向かって設けられている。原液供給管276には、原液排出部277が複数設けられている。
原液供給管276には、給水ポンプ278(図1の排水浄化ポンプ17を用いることもできる)、圧力計279(PI-1)、制御弁AV1、供給管280が接続されている。
また原液供給管276には、エア供給源(図示せず)、流量計281(FI-3)、制御弁AV8、エア供給配管282が接続されている。
処理液配管272には、圧力計283(PI-2)、制御弁AV2、流量計284(FI-1)が設けられている。
また処理液配管272には、エア供給配管285、制御弁AV5が接続されている。
ドレン管286は、膜装置本体270の下部に形成され、ドレン管287は、膜装置本体270の上部に形成されている。
ドレン管286には、ドレン抜き配管288が接続され、制御弁AV4が設けられている。ドレン管287には、ドレン抜き配管289を介してドレン抜き配管288に接続されている。ドレン管287には、制御弁AV3が接続されている。
エア供給配管290は、エア供給源(図示せず)、流量計291(FI-2)、制御弁AV6が設けられ、膜装置本体270下部に接続されている。
また処理液配管272からドレン抜き配管292が設けられ、制御弁AV7を有している。
以上の膜装置27を運転する手法の一例を説明する。
まず、膜モジュール内部に原水を充填してエア抜きを行う。制御弁は、AV1(開)、AV3(開)とし、それ以外の制御弁AV2、AV4~AV8は閉とした。
次に、原水を中空糸膜でろ過、固液分離する。制御弁は、AV1(開)、AV2(開)とし、それ以外のAV3、AV4~AV8は閉とした。
次に、処理液貯留部271側からエアを加圧し、中空糸膜内に残っている処理水で逆洗する。制御弁は、AV4(開)、AV5(開)とし、それ以外のAV1、AV2、AV3、AV6~AV8は閉とした。
次に、エア供給配管290から供給されるエアバブルで中空糸膜を下部より揺らし膜表面に付着した汚染物を剥離させる。制御弁は、AV3(開)、AV6(開)とし、AV1、AV2、AV4、AV5、AV7、AV8は閉とした。
次に、エア供給配管282から原液供給管276の原液排出部277から供給されるエアバブルで中空糸膜を上部より揺らし膜表面に付着した汚染物を剥離させる。制御弁は、AV8(開)、AV3(開)とし、AV1、AV2、AV4、AV5、AV6、AV7は閉とした。
次に、剥離物を含む水を加圧排出する。制御弁は、AV8(開)、AV4(開)とし、AV1、AV2、AV3、AV5、AV6、AV7は閉とした。
また本発明では、中空糸膜は全量ろ過方式を用いており、遠心分離機15で分離液に混入した気泡は透過させないため、定期的にエアを抜くことが好ましい。
具体的には、膜処理前に、エア量が多い場合は抜けきらないことや、制御弁(AV3)を開けっ放しにしておくとドレン量が多くなるため、所定時間、制御弁(AV3)を開き、原水を充水させつつ、エア抜きを行うことが好ましい。これにより、分離液に混入した気泡を膜処理前に除去し、安定した膜処理を行うことができる。
また、処理工程中エア抜き用の制御弁は使用しないため、分離液に混入した気泡が、蓄積しやすいため、膜処理後、膜洗浄を行った後、膜処理前に、エア抜きを行う。膜処理前に、定期的なエア抜きを行うことにより、膜処理を安定して行うことができる。
更に、膜装置は、膜処理前に、制御弁(AV3)を開き、膜装置内のエア抜きを行った後、制御弁(AV3)を閉じ、制御弁(AV2)を開き、膜処理を行う。そして、膜処理中にも所定時間間隔でエア抜きの制御弁(AV3)を一定時間開けて、膜処理することも好ましい。膜処理前だけでなく、膜処理中も、所定時間間隔で、エア抜きを行うことにより、より安定した膜処理を行うことができる。
エアを抜く方法としては、エア抜弁を設ける方法や間欠的にエアをドレン抜きのための制御弁(AV3)より開くことにより行うことができる。エアの排出先は ドレインタンク13に限らず、バッファタンク5でもよい。
本実施形態において、ドレインタンク13に送られるスクラバ排水から、少なくとも煤や油分を除去するために、バッファタンク5には、定期的にスカムを回収するスカム除去装置を備えていることが好ましい。
スカム除去装置を備えた場合の実施形態を、図5に基づいて説明する。
図5は、本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図である。図5において、図1と同一符号の部位は、同一の構成であるので、その説明を省略する。
図5に示すように、バッファタンク5内のスクラバ排水の液面状況を監視する液面センサー5aが設けられている。液面センサー5aにより、所定の液面高さ以上となった場合には、配管5bを介して、ドレインタンク13に送られる。配管5bには、制御弁5cが設けられており、制御弁5cは、液面センサー5aからの制御信号により、開閉するように構成されている。
本実施形態では、バッファタンク5内のスカムは、液面上に浮上し、図示しないスカム除去装置により除去され、オーバーフロー管5dを介して、汚染水タンク21に送られ、バッファタンク5内のスカム除去装置によりスカム除去処理されたスクラバ排水は、配管5bを介してドレインタンク13に送られる。
本実施形態においては、煤と油を浮かせた集合物をスカムとして発生させるために、スクラバ循環系SC1からバッファタンク5に到る流路に、気泡が発生する気泡発生部が設けられていることが好ましい。気泡発生部は、スクラバ循環系SC1からバッファタンク5に到る流路に設けられたバルブ4を減圧弁として機能させる等の減圧機構が例示される。気泡発生部は、結果としてバッファタンク5内にある煤と油をスカム化させる機構が備わっていれば、減圧機構に限定されない。
例えば、ここで、スクラバ排水に溶解していたガスは、スクラバ循環系SC1における大気圧より高圧のスクラバ水と、排ガスとの接触により、生成されたスクラバ排水に溶解したガスである。このガスが溶解された高圧のスクラバ排水が、減圧機構により減圧され、大気圧になることにより、溶解していたガスが放散され、気泡として発生する。この発生した気泡を利用することで、バッファタンク5内の煤や油分をスカム化させることができる。
本発明の好ましい態様としては、スクラバ循環系SC1内の圧力を0.3~0.5MPa程度の高圧で循環運転することが好ましく、更に好ましくは、0.4MPaであることが好ましい。
例えば、スクラバ循環系SC1を循環する高圧の排ガスと接触した後のスクラバ水を、0.1MPa程度に減圧することによって、バッファタンク5に送られる際に、スクラバ水に溶解していたガスが放散され、気泡を発生させる。その気泡を利用することで、バッファタンク5内の煤と油を液面にスカム化させることができる。
また、例えば、本実施形態においては、減圧させる機構に代えて、スクラバ循環系SC1からバッファタンク5に到る流路に気液混合器を設けることも好ましい。
気液混合器は、外気と流路とを繋げる配管を、スクラバ循環系SC1からバッファタンク5に到る流路に設け、該配管からエジェクター作用を利用することができる。これにより、大気気圧より高圧のスクラバ排水が流れているため、空気を高圧のスクラバ排水に混合させることができる。この結果、バッファタンク内で煤や油分をスカム化させる気泡を発生させることができる。
本態様では、バッファタンク5は、煤と油を気泡でスカム化されたスカムは、スカム除去装置で除去されるため、バッファタンク5において、煤と油を気泡で浮かせたスカム除去後のスクラバ排水を、遠心分離機15で処理するため、スカム除去されずに、遠心分離機15で処理する場合に比べて、遠心分離機15の処理時間あたりの固形分排出量を抑えられ、遠心分離機15の処理時間を長くすることができる。
また、本実施形態においては、スカム処理と膜装置27による膜処理だけで、処理液の海への排水規制値を満足できる場合もある。この場合、遠心分離機15は、膜装置27の前処理装置として機能させることができる。
本実施形態においては、膜装置27で膜を通過した膜処理水は、上述した3方弁29に到る。その一方で、膜処理により膜を通過しなかった固形物は、上述した膜装置の膜洗浄により、汚染水タンク21に送られる。本実施形態においては、膜装置の膜に残った固形分を洗浄するために、薬液として洗剤を使用することも好ましい。薬液を使用した場合のフローを図6に基づいて説明する。
図6は、本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の更に他の一例を示すフロー図である。図6において、図1と同一符号の部位は、同一の構成であるので、その説明を省略する。
膜装置27に投入された薬液で洗浄する場合には、薬液により膜装置27は洗浄され、洗浄によって排出された汚水が、配管40aから汚染水タンク21に送られる。
膜装置27を、薬液を使用せずに洗浄する場合もある。この場合は、たとえば、膜分離された固形物の濃度が薄い場合に、固形物の濃度を濃縮するために、膜装置27からドレインタンク13に通じる配管40bが設けられ、ドレインタンク13に戻す。配管40aと配管40bには、それぞれバルブ41a、バルブ41bが設けられており、薬液の使用状況に応じて、バルブの開閉を行い、処理を実行している。
いずれの場合であっても、膜装置27は洗浄され膜の汚れを落とすことができるため、膜装置27を安定して運用することができる。
図7に基づいて、本発明の他の実施形態について説明する。
図7は、本発明に係る船舶排ガスの洗浄排水処理装置の更に他の一例を示すフロー図である。図7において、図1と同一符号の部位は、同一の構成であるので、その説明を省略する。
図7においては、ドレインタンク13に貯留されたスクラバ排水を、排水浄化ポンプ17を介して、固液分離循環系SC2の第2バッファタンク33に送る。第2バッファタンク33に貯留されたスクラバ排水を、循環ポンプ34により、遠心分離機15に送る。
遠心分離機15に送る際に、排水浄化ポンプ17と遠心分離機15の間の排水供給配管14には、凝集剤の添加部位に、設けられたラインミキサー25による撹拌により、凝集剤と液の反応を促進させることができる。
ラインミキサー25の反応の状態に応じて、制御弁18、制御弁32との開閉を制御することで、凝集反応を確実に行った後に、遠心分離機15に送ることができる。
次に、上述した部分監視を行う態様を、図8、図9に基づいて説明する。
図8は、図1に示す洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図であり、図9は、図7に示す洗浄排水処理装置の他の一例を示すフロー図である。図8、及び図9において、図1、及び図7と同一の符号は、同一の構成であるので、その説明を省略する。
図8に示すように、洗浄排水処理装置は、膜装置27を通過した膜処理液の一部を分岐するように分岐流路60を設けることが好ましい。本実施形態においては、分岐流路60に排水監視モニター28を設け、分岐した膜処理液を、監視する。分岐流路60は、その一方が、膜装置27と、3方弁29との間に接続され、他方が、ドレインタンク13に接続されている。分岐流路60を通る部分監視された膜処理液は、再びドレインタンク13にもどされる。
膜装置27を通過した膜処理液は、溶存していたガスが抜けきらず放散されて気泡となる場合がある。この場合、光学式センサーを備えた排水監視モニター28が誤検知する場合がある。この排水監視モニター28の誤検知を防止するために、分岐流路60内の排水監視モニター28の上流側に、脱泡装置61を設けることが好ましい。脱泡装置61を設けることにより、安定的な計測をすることができる。脱泡装置61としては、脱泡する機能をもっているものであればよく、例えば、中空糸膜装置や真空装置が挙げられる。
また、運転を継続していくと、膜装置27は目詰まりしていき、膜の入口圧力が上昇する場合がある。このため、膜装置27の前後で圧力差が生じ、膜装置27を通過した膜処理液に、溶存ガスが増加した場合がある。この場合であっても、脱泡装置61が設置されていることにより、安定的な計測をすることができる。
本実施形態における図8に示す分岐流路60は、図5、図6に示す処理フローの態様にも適用することができる。
次に、図9に示すように、洗浄排水処理装置は、遠心分離機15を通過した分離液の一部を抜き取る分岐流路60を設けることが好ましい。本実施形態において、分岐流路60の一方は、遠心分離機15と、3方弁29との間に接続されており、他方は、第2バッファタンク33に接続されている。分岐流路60の構成は、図8と同様であるので、説明を省略する。
遠心分離機15を通過した分離液は、遠心分離機15によって気体が混入する場合、や溶存していたガスが抜けきらず放散されて気泡となる場合があるため、この気泡を除去するために、脱泡装置61を設置することが好ましい。これにより、脱泡装置61の下流にある排水監視モニター28で、安定的な計測をすることができる。
以上のとおり、本実施形態によれば、部分監視にすることにより、排水監視モニターや脱泡装置といった装置全体の省スペース化に寄与でき、更に、装置全体の流量に仕様上の制限があっても、分岐流路に分岐する流量を図示しないバルブ等で調整することにより監視状態を維持できる。更に、条約による排水監視規制に関しても部分監視による監視で問題なく対処することができる。
(実験例)
以下、実験例について説明する。
実験例1
1.遠心分離機入口のスクラバ排水、遠心分離機出口(膜装置入口)の分離液、及び膜装置出口の膜処理液を採取して、成分を分析すると共に、pHを測定した。
2.結果
各液の成分の分析結果、及び計測されたpHの結果を表1に示した。
Figure 0006990787000002
3.評価
膜装置出口で採取した膜処理液のpHは、8であり、遠心分離機入口のスクラバ排水のpHは、7.2、遠心分離機出口の分離液のpHは、7.5であった。
膜処理液のpHが高くなった要因は、主に液中の塩化物イオン、硫酸イオン(SO 2-)、NO イオンが、膜で除去されたためと推定される。
実験例2
1.サンプルは、以下のものを用いた。
サンプル1:遠心分離機入口のスクラバ排水
サンプル2:遠心分離機出口の分離液
サンプル3:膜装置出口の膜処理液
2.凝集剤
塩基性塩化アルミニウムとジメチルアミン-エピクロロヒドリン共重合体の混合液体(重量比1:1)を使用した。
添加量は、添加濃度が0.05%となるように添加した。
3.結果
凝集剤の添加効果をポータブル濁度計で濁度値を計測し、その結果を表2に示した。
Figure 0006990787000003
表2より、凝集剤を添加したことで、遠心分離機出口及び膜装置出口の濁度が低下することがわかった。
実験例3
実験例2で行った凝集剤の添加がある液と、添加がない液で、ろ過量50L/m毎でエア逆洗を行い、ろ過量と膜フラックスの関係を調べた。
凝集剤添加なし、凝集剤添加0.05%、凝集剤添加0.1%の各々について実験した。その結果を図10に示した。
この実験結果から、凝集剤の添加なしの場合、エア逆洗をかけたが、フラックスは復旧することはなったが、凝集剤を0.05%、0.1%添加したサンプルでは、エア逆洗することで、フラックスが復旧することがわかった。
凝集剤を添加したことで、液中の煤や油分が電荷的に中和すると共に、粗大化し、逆洗で除去できるようになったものと考えられる。
1:EGRユニット
2:受槽
3:循環ポンプ
4:バルブ
5:バッファタンク
6:スクラバポンプ
7、8、9:配管
10:苛性ソーダタンク
11:ポンプ
12:pH調整計
13:EGRドレインタンク
14:排水供給配管
15:遠心分離機(固液分離機)
16:返送配管
17:排水浄化ポンプ
18:制御弁
19:制御弁
20:配管
21:EGR汚染水タンク
22:陸揚げ供給ポンプ
23:凝集剤タンク
24:凝集剤ポンプ
25:ラインミキサー
26:制御弁
27:膜装置(固液分離機)
28:排水監視モニター
29:3方弁
SC1:スクラバ循環系
SC2:固液分離循環系

Claims (8)

  1. 船舶排ガスをスクラバ水で洗浄する洗浄部を有し、船舶のエンジンに排ガスの一部を再循環して排ガス中の窒素酸化物の量を減少させる排ガス再循環ユニットと、
    前記排ガス再循環ユニットを用いたスクラバ洗浄運転の始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を貯留するバッファタンクと、
    前記バッファタンク内のスクラバ排水のうちスクラバ洗浄運転において増量した排水を受け入れて貯留するEGRドレインタンクと、
    前記EGRドレインタンク内のスクラバ排水を、導入して固液分離の浄化を行う遠心分離機と、
    前記遠心分離機で浄化されたスクラバ水を更に浄化する膜装置と、
    を有し、
    前記バッファタンクからスクラバポンプを介して、スクラバ水を前記排ガス再循環ユニットに供給するスクラバ循環系のスクラバ水を固液分離せずに、前記スクラバ循環系に清水を供給し、
    前記膜装置で浄化されたスクラバ水を前記バッファタンクに戻す配管を有さず、前記EGRドレインタンクに戻す配管を有することを特徴とする船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  2. 前記膜装置で浄化されたスクラバ水を排水監視モニターにより監視し、海域放流基準を満たし、且つ指定海域以外の海域である場合に、当該海域に放流し、
    前記海域放流基準を満足しない場合には、前記浄化されたスクラバ水を、前記EGRドレインタンクに戻すことを特徴とする請求項1記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  3. 前記バッファタンクは、少なくとも煤と油分を含む汚染物質をスカムとして浮上させて除去するスカム除去装置を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  4. 前記膜装置は、膜処理された処理水が、pH調整剤を使用することなく、海への排水基準を満足させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装
    置。
  5. 前記膜装置は、膜処理前に、エア抜き用の制御弁を開き、前記膜装置内のエア抜きを行い、膜処理中にも所定時間間隔で前記エア抜き用の制御弁を一定時間開けて、膜処理することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  6. 前記膜装置は、一枚の管板から吊り下げられた中空糸膜を用いた構造を有することを特徴とする請求項1~5の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  7. 前記排ガス再循環ユニットに循環ポンプを介してスクラバ水を供給する際に、前記バッファタンクを介して供給する循環系に、前記バッファタンクを介することなく、スクラバ水を供給するバイパス流路が形成されていることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
  8. 船舶排ガスをスクラバ水で洗浄する洗浄部を有し、船舶のエンジンに排ガスの一部を再循環して排ガス中の窒素酸化物の量を減少させる排ガス再循環ユニットと、
    前記排ガス再循環ユニットを用いたスクラバ洗浄運転の始動から停止までの運転稼働中に発生したスクラバ排水を貯留するバッファタンクと、
    前記バッファタンク内のスクラバ排水のうちスクラバ洗浄運転において増量した排水を受け入れて貯留するEGRドレインタンクと、
    前記EGRドレインタンクに貯留されたスクラバ排水を、第2バッファタンクに導入し、
    前記第2バッファタンク内のスクラバ排水を、導入して固液分離の浄化を行う遠心分離機と
    前記遠心分離機で浄化されたスクラバ水を更に浄化する膜装置と、
    を有し、
    前記バッファタンクからスクラバポンプを介して、スクラバ水を前記排ガス再循環ユニットに供給するスクラバ循環系のスクラバ水を固液分離せずに、前記スクラバ循環系に清水を供給し、
    前記膜装置で浄化されたスクラバ水を前記バッファタンクに戻す配管を有さず、前記第2バッファタンクに戻す配管を有することを特徴とする船舶排ガスの洗浄排水処理装置。
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