JP2005334992A - 廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 廃液中の研削屑を効率良く除去できるようにすると共に、この廃液を再利用できるようにした廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システムを提供する。
【解決手段】 シリコンウエーハに純水を供給しつつ当該シリコンウエーハを研削又は切断する工程から排出される廃水中から削りカスを取り除く廃水処理装置100であって、廃水中から大きさが5[μm]以上の削りカスを取り除くプレフィルター20と、プレフィルター20を通過した廃水中から大きさが1[μm]以上の削りカスを取り除くメンブレンフィルター30と、メンブレンフィルター30を通過した廃水中から大きさが0.1[μm]以上の削りカスを取り除く微細フィルター40と、を備えたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 シリコンウエーハに純水を供給しつつ当該シリコンウエーハを研削又は切断する工程から排出される廃水中から削りカスを取り除く廃水処理装置100であって、廃水中から大きさが5[μm]以上の削りカスを取り除くプレフィルター20と、プレフィルター20を通過した廃水中から大きさが1[μm]以上の削りカスを取り除くメンブレンフィルター30と、メンブレンフィルター30を通過した廃水中から大きさが0.1[μm]以上の削りカスを取り除く微細フィルター40と、を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システムに関し、特に、ウエーハの裏面研削工程や、そのダイシング工程で発生する研削屑を含む廃液の処理技術に関するものである。
半導体装置の製造工程(以下、「半導体製造工程」という。)には、ウエーハの表面にICチップを形成した後で、その裏面を研磨してウエーハの厚みを小さくする裏面研削(バックグラインド)工程や、裏面研削工程の後でウエーハを複数のICチップに分割するダイシング工程がある。これらの工程では、ウエーハに純水を供給しながらその裏面を砥石で研削したり、ダイヤモンドカッタを用いてウエーハをスクライブラインに沿って切断したりする。それゆえ、これらの工程から排出される廃液中には、ウエーハの細かな削りカス等が多数含まれている。
図5は、従来例に係る廃液処理方法を示す概念図である。ウエーハ研削装置(例えば、バックグラインダーや、ダイサー等)200から排出された廃液は、図5に示すように、一旦、沈殿槽300に集められる。そして、自然沈殿や、pH調整剤等によって、削りカスと液体とに分離される。ここで、沈殿槽300で沈殿した削りカス等は汚泥として廃棄処理される。また、削りカスが取り除かれた廃液は、必要に応じてさらに濾過された後、製造工場の外へ排出される。
また、その他の廃液処理方法としては、例えば、特許文献1に、スラッジ(削りカス)を含む廃液を遠心分離装置に導入して、この廃液をスラッジと液体とに遠心分離する方法が記載されている。さらに、特許文献2には、分画性能が0.05[μm]以下の多孔質中空糸膜を用いた分離膜に、研削屑(削りカス)を含む研削液を通して、研削屑と液体とを分離する方法が記載されている。
特開平7−60071号公報
特開平6−134264号公報
ところで、図5に示した従来例では、削りカスが取り除かれた廃液は、必要に応じてさらに濾過された後で、製造工場の外へ排出されていた。つまり、ウエーハ研削装置200から排出される廃液は、再利用されることなく製造工場の外へ捨てられるので、純水の使用量が多いという問題があった。
また、特許文献1には、遠心分離装置でスラッジを取り除いた液体を濾過することによって、この液体を再利用することが記載されている。このような構成であれば、純水をリサイクル使用することができ、純水の使用量を低減することが可能である。しかしながら、その一方で、特許文献1では、遠心分離装置による遠心分離工程が廃水処理を律速するおそれがあり、図5に示した従来例と比べて、廃水処理のスループットが低い可能性がある。
また、特許文献1には、遠心分離装置でスラッジを取り除いた液体を濾過することによって、この液体を再利用することが記載されている。このような構成であれば、純水をリサイクル使用することができ、純水の使用量を低減することが可能である。しかしながら、その一方で、特許文献1では、遠心分離装置による遠心分離工程が廃水処理を律速するおそれがあり、図5に示した従来例と比べて、廃水処理のスループットが低い可能性がある。
さらに、特許文献2は、分離膜を構成する多孔質中空糸膜の分画性能を0.05[μm]以下に限定しているので、分離膜による濾過速度は遅く、廃液の処理量が多い場合にはその処理量に対して濾過が追いつかないおそれがある。
本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、廃液中の研削屑を効率良く除去できるようにすると共に、この廃液を再利用できるようにした廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システムの提供を目的とする。
本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、廃液中の研削屑を効率良く除去できるようにすると共に、この廃液を再利用できるようにした廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システムの提供を目的とする。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の廃液処理装置は、半導体基板に所定の液体を供給しつつ当該半導体基板を研削又は切断する工程から排出される廃液中から研削屑を取り除く廃液処理装置であって、前記廃液中から大きさが5[μm]以上の研削屑を取り除く第1フィルターと、前記第1フィルターを通過した廃液中から大きさが1[μm]以上の研削屑を取り除く第2フィルターと、前記第2フィルターを通過した廃液中から大きさが0.1[μm]以上の研削屑を取り除く第3フィルターと、を備えたことを特徴とするものである。
ここで、半導体基板とは、例えばシリコン等の半導体からなるウエーハのことである。また、研削屑とは、例えばウエーハの削りカス等のことである。半導体製造工程では、ウエーハの表面にICチップを形成した後で、その裏面を研磨してウエーハの厚みを小さくする裏面研削工程や、裏面研削工程の後でウエーハをスクライブラインに沿って切断するダイシング工程がある。これらの裏面研削工程や、ダイシング工程から排出される廃液中には、ウエーハの細かな削りカス等が多数含まれており、その大きさはだいたい1〜10数[μm]程度である。
発明1の廃液処理装置によれば、裏面研削工程や、ダイシング工程で発生する削りカスの大きさに基づいて、第1フィルターと、第2フィルターと、第3フィルターの濾過性能をそれぞれ特定している。このような構成により、廃液処理のスループットをあまり低下させることなく、廃液中の削りカス等を効率良く除去することができる。
また、第3フィルターによって、廃液中から0.1[μm]程度の微細な削りカス等もほとんど取り除かれる。従って、第3フィルターで濾過した後の廃液を再利用水として、例えば裏面研削工程や、ダイシング工程等で使用することが可能である。
〔発明2〕 発明2の廃液処理装置は、発明1の廃液処理装置において、前記廃液を貯めて当該廃液中の研削屑を沈殿させる沈殿槽を備え、前記廃液は前記沈殿槽で前記研削屑の沈澱処理が施された後で、前記第1フィルターに導入されることを特徴とするものである。
また、第3フィルターによって、廃液中から0.1[μm]程度の微細な削りカス等もほとんど取り除かれる。従って、第3フィルターで濾過した後の廃液を再利用水として、例えば裏面研削工程や、ダイシング工程等で使用することが可能である。
〔発明2〕 発明2の廃液処理装置は、発明1の廃液処理装置において、前記廃液を貯めて当該廃液中の研削屑を沈殿させる沈殿槽を備え、前記廃液は前記沈殿槽で前記研削屑の沈澱処理が施された後で、前記第1フィルターに導入されることを特徴とするものである。
このような構成であれば、廃液を第1フィルターで濾過する前に、この廃液中に含まれる研削屑をある程度取り除くことができる。従って、第1フィルター等の目詰まりを遅らせることができ、第1フィルター等の交換周期や、洗浄周期等(いわゆる、メンテナンス周期)を延ばすことができる。
〔発明3〕 発明3の廃液処理装置は、発明1又は発明2の廃液処理装置において、前記第2フィルターは、メンブレンフィルターであることを特徴とするものである。ここで、メンブレンフィルターとは、逆浸透膜を利用したフィルターのことであり、廃液を清浄度の高い透過水と、研削屑濃度の高い濃縮水とに分離するものである。このメンブレンフィルターでは、濃縮水は器外に排出される。
〔発明3〕 発明3の廃液処理装置は、発明1又は発明2の廃液処理装置において、前記第2フィルターは、メンブレンフィルターであることを特徴とするものである。ここで、メンブレンフィルターとは、逆浸透膜を利用したフィルターのことであり、廃液を清浄度の高い透過水と、研削屑濃度の高い濃縮水とに分離するものである。このメンブレンフィルターでは、濃縮水は器外に排出される。
発明3の廃液処理装置によれば、1[μm]以上の大きさの研削屑を多く含む濃縮廃液は第2フィルター内に留まらずに器外に排出されるので、第2フィルターの目詰まりを抑制することができる。
〔発明4〕 発明4の廃液処理方法は、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置を用いて、前記半導体基板を研削又は切断する工程から排出された前記廃液中から前記研削屑を取り除くことを特徴とするものである。
〔発明4〕 発明4の廃液処理方法は、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置を用いて、前記半導体基板を研削又は切断する工程から排出された前記廃液中から前記研削屑を取り除くことを特徴とするものである。
このような構成であれば、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置が応用されるので、廃液中の研削屑を効率良く除去することができ、廃液を再利用することができる。
〔発明5〕 発明5の半導体装置の製造システムは、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置と、前記半導体基板に前記液体を供給しつつ当該半導体基板を研削又は切断する基板加工装置と、を備えたことを特徴とするものである。
〔発明5〕 発明5の半導体装置の製造システムは、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置と、前記半導体基板に前記液体を供給しつつ当該半導体基板を研削又は切断する基板加工装置と、を備えたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、発明1から発明3の何れか一の廃液処理装置が応用されるので、0.1[μm]以上の大きさの研削屑を廃液中から効率良く除去することができる。また、廃液中から0.1[μm]以上の大きさの研削屑を除去した後で、この廃液を基板加工装置に戻して再利用することも可能である。
〔発明6〕 発明6の半導体装置の製造システムは、発明5の半導体装置の製造システムにおいて、1台又は2台以上の前記基板加工装置に1台の前記廃液処理装置が接続されており、前記廃液処理装置には、前記基板加工装置から排出される前記廃液だけが導入されることを特徴とするものである。
〔発明6〕 発明6の半導体装置の製造システムは、発明5の半導体装置の製造システムにおいて、1台又は2台以上の前記基板加工装置に1台の前記廃液処理装置が接続されており、前記廃液処理装置には、前記基板加工装置から排出される前記廃液だけが導入されることを特徴とするものである。
このような構成であれば、廃液処理装置は単一種類の廃液だけを処理することになる。従って、前記基板加工装置から排出される廃液に他種類の廃液(例えば、酸、アルカリ廃液など)を混ぜて処理する場合と比べて、例えば前記沈殿槽に溜まる沈殿物の純度を高めることができ、沈殿物の再資源化が容易となる。例えば、半導体基板がシリコンウエーハの場合には、沈殿物はそのほとんどがシリコンの削りカスだけとなるので、沈殿物におけるシリコンの純度は高く、沈殿物を有効利用し易い。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る廃水処理装置100の構成例を示す概念図である。図1に示す廃水処理装置100は、ウエーハ研削装置200から排出される廃水中から、0.1[μm]以上の大きさの削りカスを取り除く装置である。ここで、廃水は、ウエーハ研削装置200においてシリコンウエーハ等の削りカス等を洗い流すために使用された後の水である。この水には、0.1〜10数[μm]程度の削りカスが多数含まれている。
図1は、本発明の実施形態に係る廃水処理装置100の構成例を示す概念図である。図1に示す廃水処理装置100は、ウエーハ研削装置200から排出される廃水中から、0.1[μm]以上の大きさの削りカスを取り除く装置である。ここで、廃水は、ウエーハ研削装置200においてシリコンウエーハ等の削りカス等を洗い流すために使用された後の水である。この水には、0.1〜10数[μm]程度の削りカスが多数含まれている。
また、ウエーハ研削装置200としては、シリコンウエーハ等の裏面を研削するバックグラインダー(裏面研削装置)や、シリコンウエーハをスクライブラインに沿って切断するダイサー等が挙げられる。どちらの装置においても、その研削時や、切断時にはシリコンウエーハ等(以下、単に「ウエーハ」という。)に純水等をかけて、その削りカスを洗い流すようになっている。
図1に示すように、廃水処理装置100は、ウエーハ研削装置200に隣接して設けられている。この実施形態では、例えば、1台のウエーハ研削装置200に1台の廃水処理装置100が接続されており、この1台のウエーハ研削装置200から排出される廃水だけが廃水処理装置100に導入されるようになっている。
この廃水処理装置100は、沈殿槽10と、プレフィルター20と、メンブレンフィルター30と、微細フィルター40と、第1,第2ポンプP1,P2と、筐体50等を有するものである。筐体50の大きさは、例えば縦1.0[m]×横0.8[m]×高さ1.0[m]程度である。
この廃水処理装置100は、沈殿槽10と、プレフィルター20と、メンブレンフィルター30と、微細フィルター40と、第1,第2ポンプP1,P2と、筐体50等を有するものである。筐体50の大きさは、例えば縦1.0[m]×横0.8[m]×高さ1.0[m]程度である。
図1に示すように、ウエーハ研削装置200の排水口と廃水処理装置100の沈殿槽10との間には廃水管T1が設けられており、ウエーハ研削装置200の給水口と廃水処理装置100の微細フィルター40との間には給水管T2が設けられている。さらに、廃水処理装置100には、後述する濃縮廃水を廃水処理装置100の外へ排出するための濃縮廃水管T3が設けられている。そして、廃水管T1には第1バルブV1が、給水管T2には第2バルブV2が、濃縮廃水管T3には第3バルブV3がそれぞれ設けられている。
図1において、沈殿槽10は、ウエーハ研削装置200から廃水管T1を通って送られてきた廃水を貯留するタンクである。この沈殿槽10の容量は、例えば27〜60[L]程度である。
また、プレフィルター20は、配管tを介して沈殿槽10とメンブレンフィルター30とに接続されている。このプレフィルター20は、例えば活性炭濾過方式のフィルターであり、例えば5〜10[μm]以上の目に見えない比較的大きめの削りカス等を除去するものである。
また、プレフィルター20は、配管tを介して沈殿槽10とメンブレンフィルター30とに接続されている。このプレフィルター20は、例えば活性炭濾過方式のフィルターであり、例えば5〜10[μm]以上の目に見えない比較的大きめの削りカス等を除去するものである。
また、メンブレンフィルター30は、配管tを介してプレフィルター20と微細フィルター40とに接続されている。
図2は、メンブレンフィルター30の概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、メンブレンフィルター30は、逆浸透膜32を利用したフィルターのことである。メンブレンフィルター30の導入側に廃水を送り込むと、この廃水は逆浸透膜32を境に、清浄度の高い透過水と、削りカス等が濃縮された濃縮廃水とに分離される。そして、分離された透過水と濃縮廃水とがメンブレンフィルター30の排出側から排出される。
図2は、メンブレンフィルター30の概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、メンブレンフィルター30は、逆浸透膜32を利用したフィルターのことである。メンブレンフィルター30の導入側に廃水を送り込むと、この廃水は逆浸透膜32を境に、清浄度の高い透過水と、削りカス等が濃縮された濃縮廃水とに分離される。そして、分離された透過水と濃縮廃水とがメンブレンフィルター30の排出側から排出される。
図1に示す微細フィルター40は、配管tを介してメンブレンフィルター30の排出側に接続されている。このプレフィルター20は、例えば活性炭吸着方式のフィルターであり、0.1[μm]以上の目に見えない比較的小さめの削りカスや、その他の不純物成分等を除去するものである。メンブレンフィルター30の排出側から出てくる透過水は、この微細フィルター40に送られる。また、メンブレンフィルター30の排出側から出てくる濃縮廃水は、濃縮廃水管T3に送られる。
また、図1にように、第1ポンプP1は、沈殿槽10とプレフィルター20との間に設けられている。この第1ポンプP1は、削りカス等が沈殿処理された廃水を沈殿槽10から汲み上げて、プレフィルター20に送り込むものである。また、第2ポンプP2は、プレフィルター20とメンブレンフィルター30との間に設けられている。この第2ポンプP2は、プレフィルター20で比較的大きめの削りカス等が除去された廃水をメンブレンフィルター30に送り込むものである。
次に、図1に示した廃水処理装置100を用いて、ウエーハ研削装置200から排出された廃水中から削りカスを除去する方法について説明する。ここでは、第1から第3バルブを開放し、ウエーハ研削装置200でウエーハの研削処理を連続的に行っている場合を想定する。
図3(A)及び(B)は、ウエーハ研削装置200によるウエーハWの研削又は切断の一例を示す図である。ウエーハ研削装置200が例えばバックグラインダーの場合には、ウエーハWに純水をかけながらウエーハWの裏面を砥石で研削し、図3(A)の矢印で示すように、その厚さを薄くする。このとき、発生する削りカスは純水で洗い流され、廃水管T1(図1参照。)へ送られる。また、ウエーハ研削装置200が例えばダイサーである場合には、ウエーハWに純水をかけながら、図3(B)の破線で示すように、ウエーハWをそのスクライブラインに沿って切断し、ICチップ毎に個片化する。このとき発生する削りカスは、バックグラインダーの場合と同様に、純水によって洗い流され、廃水管T1(図1参照。)へ送られる。
図3(A)及び(B)は、ウエーハ研削装置200によるウエーハWの研削又は切断の一例を示す図である。ウエーハ研削装置200が例えばバックグラインダーの場合には、ウエーハWに純水をかけながらウエーハWの裏面を砥石で研削し、図3(A)の矢印で示すように、その厚さを薄くする。このとき、発生する削りカスは純水で洗い流され、廃水管T1(図1参照。)へ送られる。また、ウエーハ研削装置200が例えばダイサーである場合には、ウエーハWに純水をかけながら、図3(B)の破線で示すように、ウエーハWをそのスクライブラインに沿って切断し、ICチップ毎に個片化する。このとき発生する削りカスは、バックグラインダーの場合と同様に、純水によって洗い流され、廃水管T1(図1参照。)へ送られる。
図1において、廃水管T1から流れてきた削りカスを含む水(即ち、廃水)は、まず始めに、廃水処理装置100の沈殿槽10に貯められる。そして、この沈殿槽10で、廃水に削りカス等の沈澱処理が施される。この沈殿処理は、基本的には自然沈殿で行うが、必要に応じて廃水にpH調整剤等を混ぜて、その沈殿速度を促進させても良い。この沈殿槽10によって、廃水中から削りカス等をある程度除去することができるので、沈殿槽10の後段にあるプレフィルター20等の目詰まりを遅らせることができる。それゆえ、プレフィルター20等の交換周期や、洗浄周期等(いわゆる、メンテナンス周期)を延ばすことができる。
次に、この沈殿槽10で廃水中から削りカス等がある程度除去された後で、この廃水は、第1ポンプP1によって沈殿槽10から汲み上げられ、プレフィルター20に送り込まれる。プレフィルター20に送り込まれた廃水は、その廃水中から、例えば大きさが5〜10[μm]以上ある削りカスが除去される。次に、この廃水は、第2ポンプP2によってメンブレンフィルター30の導入側へ送り込まれる。
メンブレンフィルター30に送り込まれた廃水は、1[μm]以上の大きさの削りカス等をほとんど含まない透過水と、削りカス等が濃縮された濃縮廃水とに分離される。そして、透過水だけが微細フィルター40へ送られ、濃縮廃水は濃縮廃水管T3へ送られる。濃縮廃水管T3へ送られた濃縮廃水は、その後、例えば汚泥として廃棄処理される。
一方、微細フィルター40に送り込まれた透過水(即ち、1[μm]以上の大きさの削りカス等をほとんど含まない廃水)は、その透過水中から、大きさが0.1〜1[μm]程度の削りカスや、同程度の大きさの不純物成分等が除去される。そして、削りカスや不純物成分等が除去された透過水は給水管T2へ送られ、再利用水としてウエーハ研削装置200に給水される。この再利用水は、例えば純水と同じくらい高純度である。従って、ウエーハ研削装置200では、この再利用水をウエーハにかけながら、ウエーハを研削したり切断したりすることが可能である。
一方、微細フィルター40に送り込まれた透過水(即ち、1[μm]以上の大きさの削りカス等をほとんど含まない廃水)は、その透過水中から、大きさが0.1〜1[μm]程度の削りカスや、同程度の大きさの不純物成分等が除去される。そして、削りカスや不純物成分等が除去された透過水は給水管T2へ送られ、再利用水としてウエーハ研削装置200に給水される。この再利用水は、例えば純水と同じくらい高純度である。従って、ウエーハ研削装置200では、この再利用水をウエーハにかけながら、ウエーハを研削したり切断したりすることが可能である。
また、図1に示すように、工場の純水供給系からウエーハ研削装置200に供給される純水も、この微細フィルター40を経由してウエーハ研削装置200に供給されるようになっている。このような構成により、仮に何らかの不具合により、工場の純水供給系から送られてくる純水の純度が多少低くなってしまったような場合でも、この純水中の不純物成分等を除去することができ、その純度を高めることが可能である。
このように、本発明の実施形態に係る廃水処理装置100によれば、裏面研削工程や、ダイシング工程で発生するウエーハの削りカスの大きさに基づいて、第1フィルターと、第2フィルターと、第3フィルターの濾過性能をそれぞれ特定している。このような構成により、廃水処理のスループットをあまり低下させることなく、廃水中の削りカス等を効率良く除去することができる。
また、メンブレンフィルター30から出てくる透過水中の0.1[μm]程度の微細な削りカスや不純物成分等も、第3フィルターによってほとんど取り除かれる。従って、第3フィルターで濾過した後の廃水を再利用水として、例えば裏面研削工程や、ダイシング工程、或いは、その他の工程で使用することが可能である。
さらに、本発明に係る半導体装置の製造システムは、上述した廃水処理装置100と、ウエーハ研削装置200と、を備えたものである。このような構成であれば、0.1[μm]以上の大きさの削りカス等を廃水中から効率良く除去することができる。また、廃水中から0.1[μm]以上の大きさの削りカス等を除去した後で、この廃水を再利用水としてウエーハ加工装置で使用することもできる。
さらに、本発明に係る半導体装置の製造システムは、上述した廃水処理装置100と、ウエーハ研削装置200と、を備えたものである。このような構成であれば、0.1[μm]以上の大きさの削りカス等を廃水中から効率良く除去することができる。また、廃水中から0.1[μm]以上の大きさの削りカス等を除去した後で、この廃水を再利用水としてウエーハ加工装置で使用することもできる。
また、この半導体装置の製造システムでは、例えば、廃水処理装置100はウエーハ研削装置200から排出される廃水だけを廃水処理する構成となっている。このような構成であれば、ウエーハ研削装置200から排出される廃水に他種類の廃液(例えば、酸、アルカリ廃液など)を混ぜて処理する場合と比べて、沈殿物はそのほとんどがシリコンの削りカスだけとなるので、沈殿物の再資源化が容易となる。
この実施形態では、ウエーハWが本発明の半導体基板に対応し、純水が本発明の所定の液体に対応している。また、ウエーハ研削装置200から排出される廃水が本発明の廃液に対応し、プレフィルター20が本発明の第1フィルターに対応している。さらに、メンブレンフィルター30が本発明の第2フィルターに対応し、微細フィルターが40が本発明の第3フィルターに対応している。また、廃水処理装置100が本発明の廃液処理装置に対応し、ウエーハ研削装置200が本発明の基板加工装置に対応している。
なお、この実施形態では、1台のウエーハ研削装置200に1台の廃水処理装置100が接続されている場合について説明したが、ウエーハ研削装置200と廃水処理装置100の接続関係はこれに限られることはない。
例えば、図4に示すように、本発明に係る半導体装置の製造システムは、複数台のウエーハ研削装置200に、1台の廃水処理装置100が接続される構成でも良い。このような構成であれば、複数台のウエーハ研削装置200から排出される廃水を1台の廃水処理装置100で処理することとなる。この場合も、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
例えば、図4に示すように、本発明に係る半導体装置の製造システムは、複数台のウエーハ研削装置200に、1台の廃水処理装置100が接続される構成でも良い。このような構成であれば、複数台のウエーハ研削装置200から排出される廃水を1台の廃水処理装置100で処理することとなる。この場合も、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
10 沈殿槽、20 プレフィルター、30 メンブレンフィルター、32 逆浸透膜、40 微細フィルター、100 廃水処理装置、200 ウエーハ研削装置、P1,P2 ポンプ、T1 廃水管、T2 給水管、T3 濃縮廃水管、t 配管、V1,V2,V3 第1〜第3バルブ、W ウエーハ
Claims (6)
- 半導体基板に所定の液体を供給しつつ当該半導体基板を研削又は切断する工程から排出される廃液中から研削屑を取り除く廃液処理装置であって、
前記廃液中から大きさが5[μm]以上の研削屑を取り除く第1フィルターと、
前記第1フィルターを通過した廃液中から大きさが1[μm]以上の研削屑を取り除く第2フィルターと、
前記第2フィルターを通過した廃液中から大きさが0.1[μm]以上の研削屑を取り除く第3フィルターと、を備えたことを特徴とする廃液処理装置。 - 前記廃液を貯めて当該廃液中の研削屑を沈殿させる沈殿槽を備え、
前記廃液は前記沈殿槽で前記研削屑の沈澱処理が施された後で、前記第1フィルターに導入されることを特徴とする請求項1に記載の廃液処理装置。 - 前記第2フィルターは、メンブレンフィルターであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃液処理装置。
- 請求項1から請求項3の何れか一項に記載された廃液処理装置を用いて、前記半導体基板を研削又は切断する工程から排出された前記廃液中から前記研削屑を取り除くことを特徴とする廃液処理方法。
- 請求項1から請求項3の何れか一項に記載された廃液処理装置と、
前記半導体基板に前記液体を供給しつつ当該半導体基板を研削又は切断する基板加工装置と、を備えたことを特徴とする半導体装置の製造システム。 - 1台又は2台以上の前記基板加工装置に1台の前記廃液処理装置が接続されており、
前記廃液処理装置には、前記基板加工装置から排出される前記廃液だけが導入されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造システム。
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JP2004154642A JP2005334992A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システム |
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KR101209300B1 (ko) | 2010-05-13 | 2012-12-06 | 동우 화인켐 주식회사 | 순수 재활용 시스템 및 그 방법 |
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JP7446668B2 (ja) | 2019-08-23 | 2024-03-11 | 株式会社ディスコ | 加工廃液処理装置 |
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2004
- 2004-05-25 JP JP2004154642A patent/JP2005334992A/ja not_active Withdrawn
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