JP2013248707A - クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 - Google Patents

クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013248707A
JP2013248707A JP2012124880A JP2012124880A JP2013248707A JP 2013248707 A JP2013248707 A JP 2013248707A JP 2012124880 A JP2012124880 A JP 2012124880A JP 2012124880 A JP2012124880 A JP 2012124880A JP 2013248707 A JP2013248707 A JP 2013248707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coolant
liquid
filtration
regenerated
waste liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012124880A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuji Tachiki
悦二 立木
Koichi Hara
晃一 原
Masatake Watanabe
正剛 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012124880A priority Critical patent/JP2013248707A/ja
Publication of JP2013248707A publication Critical patent/JP2013248707A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】クーラント廃液から十分なクーラント性能を示すクーラント廃液の再生方法の提供を目的とする。
【解決手段】クーラント廃液貯留槽1に、シリコンインゴッド等のスライスなどの切り出しに用いられた使用済みのクーラント液(クーラント廃液)を収容し、クーラント廃液貯留槽1から遠心分離機2に所定量のクーラント廃液を供給する。遠心分離機2による遠心分離後の分離液(上清)を濾過機3に供給し、分離液の濾過を行い、分離液に含まれるシリコン微細粒子、及び細菌等の固形分を除去し、濾液と濾過濃縮液とに分離する。濾過機3で得られた濾液を回収槽4に供給し、回収槽4において、加熱殺菌処理された濾液と、必要に応じて純水及び使用前のクーラント液等を用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整する。クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、十分な加工速度が得られるクーラント廃液の再生方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法に関する。
半導体の製造等といった金属加工の工程では、インゴットの切り出しやウエハの研削・研磨等における潤滑、冷却及び洗浄のために多量のクーラント液が用いられ、使用済みのクーラント液(クーラント廃液)が多量に排出される。このため、クーラント廃液を低コスト且つ簡単に再利用することが求められている。例えば、特許文献1には、研削装置のクーラント装置において、使用済みのクーラント液を濾過して浄化するための静圧用フィルタが設けられること、フィルタの孔径が5μm程度であることが開示されている。特許文献2には、使用済みのクーラント液に混入した切り屑を袋状のフィルタで回収すること等により水溶性クーラント液を浄化すること、フィルタの孔径が5〜200mmであることが開示されている。
特開2010−284723号公報 特開平09−201502号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された方法では、浄化後のクーラント液のSi粒子がSiO2化し、クーラント液中に粒子として存在し、シリコンインゴットのスライスなどの加工速度が悪化する場合があるという課題がある。クーラント液は高粘度を呈するものが多く精密なろ過が困難であり、遠心分離で除去されない10ミクロン以下の粒子は循環により濃縮され、一定濃度に達すると排出される。このクーラント液は有機性成分であり、老廃クーラント液の排出は排水処理上の大きな負荷となっている。この課題解決のため、クーラント濃度を下げ、あるいは/および加水分解後にSiO2化するSi粒子の除去を行なうことでリサイクル率の改善が図られる。本発明は、クーラント廃液から、十分な加工速度が得られるクーラント廃液の再生方法を提供する。
本発明は、一つの態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、及び前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、を含む、クーラント廃液を再生する方法に関する。
本発明は、その他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、及び前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、を含む、クーラント廃液の処理方法に関する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、前記遠心分離装置によって得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する濾過手段と、を含む、クーラント廃液の処理システムに関する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、及び前記濾過工程により濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、を含む、再生クーラント液の製造方法に関する。
本発明によれば、クーラント廃液を遠心分離して得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過することにより、加工速度と加工品質に悪影響を及ぼすシリコン粒子、固形物、あるいは/および細菌類等の微生物を除去でき、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント廃液から、クーラント液が用いられる加工時に、加工速度と加工品質の悪化を抑制するクーラント廃液の再生方法を提供できる。
図1は、実施形態1のクーラント廃液の再生方法に用いる処理システムの概略構成図である。
本発明は、クーラント廃液を遠心分離する工程、及び前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、を含む、クーラント廃液の再生方法、としたものである。
これにより、加工速度と加工品質に悪影響を及ぼすシリコン粒子、固形物、あるいは/および細菌類等の微生物を除去でき、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント廃液から、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなるなどの、加工速度と加工品質の悪化を抑制するクーラント廃液の再生方法を提供できるという効果を奏する。十分な加工速度が得られる再生クーラント液が得られる。
クーラント廃液を遠心分離してスラッジ(固形分を含む濃縮液)と分離液とに分離し、得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過することによって、分離液に含まれるSi粒子を十分に除去でき、かつ、微生物を除去することができる。
このため、再生クーラント液におけるSi粒子が加水分解によりSiO3 -2となり溶出しその後に析出して粒子化、SiO2化することを低減でき、かつ、除菌を行うことができる。
クーラント再生液中のシリコン粒子、固形物、あるいは微生物性粒子などの粒子は、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなる等、加工速度と加工品質の悪化を招き易くする。例えば、シリコンインゴットなどのスライスなどの加工時に悪影響を及ぼし、加工速度、あるいは/および加工品質が悪化する。
微生物性粒子は、微生物に起因する粒子であり、例えば、真菌、細菌等の微生物自体、あるいは微生物によって分解、合成、あるいは生成などする粒子などがある。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中のシリコン粒子、微生物性粒子などの粒子濃度を低下させ、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなるなどの、加工速度と加工品質の悪化を抑制し、クーラント新液(使用前のクーラント液)と略同程度、略クーラント新液並み、あるいはクーラント新液に略準ずる加工速度と加工品質が得られ、リサイクル率の改善が図られることとなる。本発明によれば、十分な加工速度を示すクーラント廃液の再生方法を提供できる。ただし、これらは本発明を限定するものではない。
本明細書において「クーラント廃液」とは、クーラント液として用いられた後に排出された使用済みのクーラント液のことをいう。例えば、金属加工に用いられた使用済みのクーラント液をいう。金属加工とは、例えば、電気電子部品及び半導体製造工程で行われる金属加工等が挙げられる。クーラント廃液は、例えば、シリコンウエハ等の半導体製造工程において用いられたクーラント液の廃液などがある。クーラント廃液は、例えば、クーラント液と、砥粒及び又は切粉(例えば、シリコン切粉、シリコン屑)とを含みうる。
本明細書において「再生クーラント液」とは、クーラント廃液を再生又は処理して得られた処理液を用いて調製されたクーラント液のこという。本明細書においてクーラント液は特に制限されるものではなく、公知のクーラント液であればよいが、例えば、潤滑用又は冷却用に用いられるクーラント液などがある。クーラント液の組成は、特に制限されるものではないが、一例を挙げると、グリコール類及びトリエタノールアミン等を基材とする水溶性クーラント液がある。
クーラント液におけるグリコール類の濃度は特に制限されるものではないが、クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れると、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%である。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びポリエチレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
本明細書において「再生クーラント液が十分な加工速度を示す」としては、例えば、再生クーラント液が、使用前のクーラント液と略同程度又は使用前のクーラント液と遜色ない程度の加工速度で、例えば、シリコンインゴットのワイヤーカットを行うことができることが挙げられる。ただし、これに限定されるものではない。
本発明は、一つの態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、及び前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、を含む、クーラント廃液を再生する方法(以下、「本発明の再生方法」ともいう)に関する。本発明の再生方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、濾過後の濾液を加熱処理することから、濾過手段による濾過前のクーラント廃液は加熱されておらず、クーラント廃液に含まれるシリコン粒子が加熱による加水分解により溶け出し、濾過されずに濾過手段を通過し濾液中への溶出とその後の冷えによる固形物析出を防止することができる。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して、加工速度と加工品質の悪化を防止できるという効果を奏する。十分な加工速度が得られる再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
遠心分離工程は、クーラント廃液を遠心分離する工程であって、例えば、遠心分離によってクーラント廃液をスラッジ(固形分を含む濃縮液)と分離液と分離することが挙げられる。固形分としては、例えば、砥粒及び又は切粉(例えば、シリコン切粉、シリコン屑)等が挙げられる。遠心分離条件は特に制限されるものではなく、クーラント廃液の組成に応じて適宜決定できるが、例えば、1000G〜4000G、1800G〜4000G、2500G〜4000G、1000G〜2500G、又は1800G〜2500Gの範囲で行うことができる。
濾過工程は、遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過処理する工程である。孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過処理することにより、分離液に含まれるSi粒子を十分に除去できると共に、分離膜に含まれる微生物を除去することができる。一般的な微生物の大きさは0.5〜1μmであり、また、略1.0μm程度の粒子を除去すれば、回収クーラント中のSi濃度はほとんど除去できることから、上記範囲の濾過膜であれば、分離液に含まれる微生物は、濾過膜によって濾過及び又は付着する等により除去される。
なお、0.5μm未満の微生物もあり、また、1.0μm未満の粒子もあることから、より高性能に確実性を期して、Si粒子及びに生物の除去を十分に行う点と圧力損失から、濾過膜の孔径は、0.1μm以上1.0μm未満が好ましく、より好ましくは0.2μm以上0.5μm未満である。更に好ましくは、0.2μm以上0.4μm未満である。濾過膜としては、例えば、中空糸膜等を用いることができる。
濾過工程における分離液に含まれるグリコール類及び又はトリエタノールアミン等(以下、「グリコール類等」ともいう)を含み、その濃度は、例えば、20重量%以下であり、濾過効率の点から、好ましくは3〜20重量%、より好ましくは2〜7重量%、さらに好ましくは5重量%である。
本発明の再生方法は、濾過効率の点から、濾過工程に先立ち、分離液の粘度及び又はグリコール類等の濃度を調整する工程を含んでいてもよい。
本発明の再生方法は、さらに、再生クーラント液の調製工程を含んでいてもよい。再生クーラント液の調製工程は、濾過工程で得られた濾液を用いて再生クーラント液を調製するための工程であって、例えば、濾液と、必要に応じて、水、及び/又は使用前のクーラント液(新液)とを混合して再生クーラント液の濃度を調整する工程、再生クーラント液を加熱殺菌する工程、及び再生クーラント液を冷却する工程を含んでいてもよい。再生クーラント液の冷却は、室温にまで冷却すればよい。加熱殺菌工程における加熱温度は特に制限されるものではなく、再生クーラント液を十分に殺菌し、細菌の繁殖を抑制可能な温度であって、例えば、60〜80℃、好ましくは70〜80℃、より好ましくは略80℃である。加熱時間も特に制限されるものではなく、クーラント廃液を十分に殺菌可能な時間であって、例えば、1〜2時間、0.5〜1時間が好ましい。再生クーラント液の濃度を維持する点から、再生クーラント液を加熱した時に発生した蒸気を回収することが好ましい。
再生クーラント液の加熱殺菌は、細菌の繁殖を抑制する点から、定期的に行ってもよく、例えば、6〜48時間毎に10分〜1時間程度の加熱を行うことができる。加熱温度は上記の通りである。
本発明の再生方法において、熱効率の点及びランニングコストの低減の点から、再生クーラント液の調製工程における再生クーラント液の加熱と再生クーラント液の冷却とをヒートポンプの凝縮熱による加熱と蒸発による冷却、又はペルチェ素子(サーモ・モジュール)の発熱と冷却により行ってもよい。ヒートポンプあるいはペルチェ素子のように、同時に発熱と冷却するものを使用すれば、エネルギー効率の良い加熱冷却を行なうことができる。省エネとなる。
本発明の再生方法は、濾過膜を逆洗する工程を含んでいてもよい。濾過効率及び再生効率の点から、濾過膜の逆洗を定期的に行うことが好ましい。逆洗は、例えば、予め決定された間隔で行ってもよいし、処理量が所定量を超えた場合に行ってもよいし、検知された濾過圧が所定値以上の場合に行ってもよい。このため、本発明の再生方法は、濾過膜の濾過差圧を検知すること、及び検知した濾過差圧が所定の値以上であれば前記濾過膜の逆洗を行うことを含んでいてもよい。濾過差圧の検知は、例えば、半導体歪センサーなどにより行うことができる。
本発明は、その他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、及び前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、を含む、クーラント廃液の処理方法(以下、「本発明の処理方法」ともいう)に関する。本発明の処理方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、十分な加工速度が得られる再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。本発明の処理方法において、遠心分離工程、及び濾過工程は本発明の再生方法と同様に行うことができ、本発明の再生方法において行うことができるその他の工程についても同様である。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、前記遠心分離装置によって得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する濾過手段とを含む、クーラント廃液の処理システム(以下、「本発明の処理システム」ともいう)に関する。本発明の処理システムによれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、十分な加工速度が得られる再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
本発明は、さらにその他の態様として、クーラント廃液を遠心分離する工程、前記遠心分離工程により得られた分離液を濾過する工程、前記濾過工程により得られた濾液を加熱する工程、及び前記加熱後の濾液を用いて再生クーラント液を調製する工程、を含む、再生クーラント液の製造方法(以下、「本発明の製造方法」ともいう)に関する。本発明の製造方法によれば、クーラント廃液を遠心分離及び濾過処理した後、加熱処理することから、十分な加工速度が得られる再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。本発明の製造方法において、遠心分離工程、濾過工程、及び再生クーラント液の調製工程は本発明の再生方法と同様に行うことができ、本発明の再生方法において行うことができるその他の工程についても同様である。
以下に、本発明を好適な実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のクーラント廃液の再生方法に用いる処理システムの概略構成図である。本実施形態1のクーラントは、クーラント廃液回収槽1と、遠心分離機2と、濾過機3と、回収槽4と、再生クーラント液貯留槽5とを有する。
クーラント廃液回収槽1は、使用済みのクーラント液(クーラント廃液)を貯留するための槽である。クーラント廃液回収槽1には、底部に沈殿したスラッジ等の固形分を排出可能な排出口を備えていてもよい、
遠心分離機2は、クーラント廃液回収槽1から供給されたクーラント廃液をスラッジ(固形分を含む濃縮液)と分離液と分離するできるものであれば特に制限されず、公知の遠心分離装置を使用することができる。遠心分離機2は、クーラント廃液の遠心分離により分離された固形分を排出可能な排出口を備えていてもよい。
濾過機3は、遠心分離機2から供給された分離液を濾過理して、分離液中の固形分(例えば、シリコン微細粒子、及び殺菌等)を除去するためのものであって、少なくとも、孔径1.0μm未満の濾過膜を備える。濾過膜としては、例えば、中空糸膜当が使用できる。中空糸膜の直径(φ)は、例えば、4〜8mmである。
回収槽4は、濾過機3で濾過された濾液を回収し、その濃度を調整することによって再生クーラント液を調製するためのものであって、例えば、純水貯留槽6と使用前のクーラント液(新液)貯留槽7とを備えていてもよい。また、回収槽5は、調製される再生クーラント液の濃度を計測できる濃度計等を備えていてもよい。
再生クーラント液貯留槽5は、回収槽4で濃度調整された再生クーラント液を貯留するための槽である。再生クーラント液貯留槽5は、再生クーラント液を冷却可能な冷却手段、及び又は再生クーラント液を加熱して殺菌可能な加熱手段を備えていてもよい。
以下に、本実施形態1のクーラント廃液の処理システムを用いてクーラント廃液を再生し、再生クーラント液を調製する方法について、シリコンインゴットをワイヤーソーでウエハにスライスする工程において排出されるクーラント廃液(使用済みクーラント液)を例にとり、説明する。
まず、クーラント廃液貯留槽1に、例えば、シリコンインゴッド等のスライスなどの切り出しに用いられた使用済みのクーラント液(クーラント廃液)が収容される。クーラント廃液は、例えば、シリコン切粉、及びシリコン屑等を含む。クーラント廃液貯留槽1にクーラント廃液が所定量収容されると、クーラント廃液貯留槽1からポンプ等を用いて遠心分離機2に所定量のクーラント廃液を供給する。遠心分離機2にクーラント廃液が所定量供給されると、遠心分離機2において遠心分離を行い、クーラント廃液をスラッジと分離液(上清)とに分離する。これにより、クーラント廃液に含まれる固形分の少なくとも一部が分離される。分離条件は、上述の通りであり、例えば、1000G〜4000G、好ましくは1800G〜2500Gの範囲で行うことができる。
ついで、遠心分離機2で分離された分離液を濾過機3にポンプ等で供給し、濾過機3において分離液の濾過(例えば、膜濾過等)を行う。これにより、分離液に含まれるシリコン微細粒子、及び細菌等の微生物等の固形分、粒子を除去し、濾液と濾過濃縮液とに分離する。
濾過条件は特に制限されるものではないが、例えば、濾過膜が中空糸膜である場合、φ4〜8mm×1〜2mLとし、濾過差圧は、例えば、50〜150kPa(0.5〜1.5kg/cm2)となるにすることができる。
濾過効率の点から、濾過に先立ち、必要に応じて分離液の粘度又はグリコール類の濃度を調整してもよい。
濾過機3で得られた濾液を回収槽4に供給し、回収槽4において再生クーラント液を調製する。再生クーラント液の調製は、濾液を加熱殺菌処理し、その加熱殺菌処理された濾液と、必要に応じて純水あるいは/および使用前のクーラント液等を用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整することによって行うことができる。使用前のクーラント液として、例えば、ジエチレングリコールを用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整する。
クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れて、再生クーラント液の濃度を、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%に調整する。
クーラント液としては、潤滑、冷却、あるいは/および洗浄機能があればよく、例えば、グリコール類あるいは/およびトリエタノールアミン等を基材とする水溶性クーラント液などがある。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、およびポリエトレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
所定の濃度に調整された再生クーラント液を再生クーラント液貯留槽6に供給し、貯留する。再生クーラント液貯留槽6に貯留された再生クーラント液は、使用前のクーラント液と同様に、シリコンインゴット等の切り出し等といった金属加工のためのクーラント液として用いることができる。
再生クーラント液貯留槽6への供給に先立ち、再生クーラント液を加熱殺菌し、ついで常温(例えば、25℃)までに冷却することが好ましい。これにより、再生クーラント液における細菌等の発生をさらに抑制することができる。加熱温度は、特に制限されるものではないが、上記の通りであり、例えば、50〜80℃、好ましくは60〜80℃である。再生クーラント液の冷却は、自然冷却であってもよいし、冷却手段を用いて行ってもよく、処理効率の点から、冷却手段を用いて行ってもよい。
加熱と冷却はヒートポンプの凝縮による加熱と蒸発による冷却を用いても良いし、ペルチェ素子の発熱と冷却を用いても良い。ヒートポンプあるいはペルチェ素子のように、同時に発熱と冷却するものを使用すれば、エネルギー効率の良い加熱冷却を行なうことができる。
遠心分離機2で分離されたスラッジ及び/又は濾過機3で濾別された濾過濃縮液を回収してもよい。
本発明は、シリコン、石英、セラミック等の硬質材料の切断やスライス、研磨、ダイシング、インゴッドの切り出しなどに用いられたクーラント廃液の再生処理などに用いることができる。
1 クーラント廃液回収槽
2 遠心分離機
3 濾過機
4 回収槽
5 再生クーラント液貯留槽
6 純水貯留槽
7 クーラント液(新液)貯留槽

Claims (10)

  1. クーラント廃液を遠心分離する工程、及び
    前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、
    を含む、クーラント廃液の再生方法。
  2. 前記クーラント廃液は、半導体製造工程で使用されたクーラント液である、請求項1記載の再生方法。
  3. 前記クーラント液は、ジエチレングリコールを2〜20重量%含む、請求項1又は2に記載の再生方法。
  4. 前記濾過膜は、中空糸膜である、請求項1から3のいずれかに記載の再生方法。
  5. 前記濾過膜を定期的に逆洗することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の再生方法。
  6. 濾過差圧を検知すること、及び検知した濾過差圧が所定の値以上であれば前記濾過膜の逆洗を行う、請求項1から5のいずれかに記載の再生方法。
  7. 前記濾過工程により濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程を含む、請求項1から6のいずれかに記載の再生方法。
  8. クーラント廃液を遠心分離する工程、及び
    前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、
    を含む、クーラント廃液の処理方法。
  9. クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、
    前記遠心分離装置によって得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する濾過手段と、
    を含む、クーラント廃液の処理システム。
  10. クーラント廃液を遠心分離する工程、
    前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、及び
    前記濾過工程により濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、
    を含む、再生クーラント液の製造方法。
JP2012124880A 2012-05-31 2012-05-31 クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 Pending JP2013248707A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012124880A JP2013248707A (ja) 2012-05-31 2012-05-31 クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012124880A JP2013248707A (ja) 2012-05-31 2012-05-31 クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013248707A true JP2013248707A (ja) 2013-12-12

Family

ID=49847896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012124880A Pending JP2013248707A (ja) 2012-05-31 2012-05-31 クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013248707A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09225937A (ja) * 1996-02-21 1997-09-02 Shin Etsu Handotai Co Ltd 水溶性スラリー廃液の再利用システム
JP2000288935A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Kurita Water Ind Ltd 非コロイド状研磨材の回収方法及び装置
JP2002060777A (ja) * 2000-08-22 2002-02-26 Ishii Hyoki Corp ワイヤーソー用水性スラリー
JP2006108628A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Cheil Ind Co Ltd マイクロスクラッチングが少なくて金属酸化物の機械的研磨に適した金属cmpスラリー組成物
JP2010221337A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Ngk Insulators Ltd 使用済み研削液の再利用方法
JP2012006115A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Ngk Insulators Ltd クーラント回収方法
JP2012020365A (ja) * 2010-07-14 2012-02-02 Tomoe Engineering Co Ltd クーラント回収システム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09225937A (ja) * 1996-02-21 1997-09-02 Shin Etsu Handotai Co Ltd 水溶性スラリー廃液の再利用システム
JP2000288935A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Kurita Water Ind Ltd 非コロイド状研磨材の回収方法及び装置
JP2002060777A (ja) * 2000-08-22 2002-02-26 Ishii Hyoki Corp ワイヤーソー用水性スラリー
JP2006108628A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Cheil Ind Co Ltd マイクロスクラッチングが少なくて金属酸化物の機械的研磨に適した金属cmpスラリー組成物
JP2010221337A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Ngk Insulators Ltd 使用済み研削液の再利用方法
JP2012006115A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Ngk Insulators Ltd クーラント回収方法
JP2012020365A (ja) * 2010-07-14 2012-02-02 Tomoe Engineering Co Ltd クーラント回収システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4369095B2 (ja) スラリ再生方法
KR20010071680A (ko) 소모된 글리콜-기재의 슬러리를 분리, 재생, 및재사용하기 위한 방법
JP5261090B2 (ja) シリコン含有排水の処理方法及び装置
JP5802609B2 (ja) クーラント再生方法
KR101333966B1 (ko) 멤브레인공정을 이용한 반도체 및 태양전지용 웨이퍼 폐슬러리중 절삭액의 고효율 재생방법 및 재생시스템
TW200950927A (en) Process for separating and recovering the suspending fluids contained in exhausted slurries from the machining of silicon
JP2010030033A (ja) クーラント再生方法およびスラリー再生方法
JP2013248706A (ja) クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法
JP2011218503A (ja) シリコン含有廃液処理方法
KR101799598B1 (ko) 쿨런트 회수 방법
JP5941995B2 (ja) クーラント再生方法、及びクーラント再生装置
JP5244500B2 (ja) シリコン精製方法およびシリコン精製装置
JP2010221337A (ja) 使用済み研削液の再利用方法
JP2013248707A (ja) クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法
JP5286095B2 (ja) シリコンスラッジ回収方法およびシリコン加工装置
JP2007246366A (ja) シリコン含有材料の回収方法
JP2005349507A (ja) クーラント再生装置及び廃スラリー再生システム、並びに、廃クーラントの再生方法及び廃スラリーの再生方法
JP6198438B2 (ja) ワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置
JP2013237130A (ja) クーラントを回収する方法
JP2013004896A (ja) 使用済み冷却液の回収方法及び回収装置
JP4369054B2 (ja) 使用済グリコール系スラリーの分離、再生および再使用法
JP2005021805A (ja) 排水処理方法及び排水処理システム
JP2005334992A (ja) 廃液処理装置及び廃液処理方法、半導体装置の製造システム
KR101331446B1 (ko) 폐절삭연마혼합액 재생방법
KR20110119225A (ko) 필터링 시스템을 이용한 폐 슬러지 정제 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150312

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150316

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160705