JP2013248707A - クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クーラント廃液貯留槽1に、シリコンインゴッド等のスライスなどの切り出しに用いられた使用済みのクーラント液(クーラント廃液)を収容し、クーラント廃液貯留槽1から遠心分離機2に所定量のクーラント廃液を供給する。遠心分離機2による遠心分離後の分離液(上清)を濾過機3に供給し、分離液の濾過を行い、分離液に含まれるシリコン微細粒子、及び細菌等の固形分を除去し、濾液と濾過濃縮液とに分離する。濾過機3で得られた濾液を回収槽4に供給し、回収槽4において、加熱殺菌処理された濾液と、必要に応じて純水及び使用前のクーラント液等を用いて、再生クーラント液の濃度を所定の濃度に調整する。クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、十分な加工速度が得られるクーラント廃液の再生方法を提供する。
【選択図】図1
Description
これにより、加工速度と加工品質に悪影響を及ぼすシリコン粒子、固形物、あるいは/および細菌類等の微生物を除去でき、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント廃液から、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなるなどの、加工速度と加工品質の悪化を抑制するクーラント廃液の再生方法を提供できるという効果を奏する。十分な加工速度が得られる再生クーラント液が得られる。
このため、再生クーラント液におけるSi粒子が加水分解によりSiO3 -2となり溶出しその後に析出して粒子化、SiO2化することを低減でき、かつ、除菌を行うことができる。
クーラント再生液中のシリコン粒子、固形物、あるいは微生物性粒子などの粒子は、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなる等、加工速度と加工品質の悪化を招き易くする。例えば、シリコンインゴットなどのスライスなどの加工時に悪影響を及ぼし、加工速度、あるいは/および加工品質が悪化する。
微生物性粒子は、微生物に起因する粒子であり、例えば、真菌、細菌等の微生物自体、あるいは微生物によって分解、合成、あるいは生成などする粒子などがある。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中のシリコン粒子、微生物性粒子などの粒子濃度を低下させ、クーラント再生液が用いられる加工時に、加工対象物に対して加工速度が遅くなる、あるいは、クラッシュあるいはひびなどが発生し易くなるなどの、加工速度と加工品質の悪化を抑制し、クーラント新液(使用前のクーラント液)と略同程度、略クーラント新液並み、あるいはクーラント新液に略準ずる加工速度と加工品質が得られ、リサイクル率の改善が図られることとなる。本発明によれば、十分な加工速度を示すクーラント廃液の再生方法を提供できる。ただし、これらは本発明を限定するものではない。
クーラント液におけるグリコール類の濃度は特に制限されるものではないが、クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れると、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%である。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びポリエチレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
したがって、クーラント廃液から、クーラント再生液中の粒子濃度を低下させ、クーラント液が用いられる加工時に、加工対象物に対して、加工速度と加工品質の悪化を防止できるという効果を奏する。十分な加工速度が得られる再生クーラント液を得ることができるという効果を奏する。
なお、0.5μm未満の微生物もあり、また、1.0μm未満の粒子もあることから、より高性能に確実性を期して、Si粒子及びに生物の除去を十分に行う点と圧力損失から、濾過膜の孔径は、0.1μm以上1.0μm未満が好ましく、より好ましくは0.2μm以上0.5μm未満である。更に好ましくは、0.2μm以上0.4μm未満である。濾過膜としては、例えば、中空糸膜等を用いることができる。
図1は、実施形態1のクーラント廃液の再生方法に用いる処理システムの概略構成図である。本実施形態1のクーラントは、クーラント廃液回収槽1と、遠心分離機2と、濾過機3と、回収槽4と、再生クーラント液貯留槽5とを有する。
クーラント液の粘度低下による濾過し易さ、すなわち、濾過時の低圧力損失化を考慮に入れて、再生クーラント液の濃度を、例えば、2〜20重量%、好ましくは2〜7重量%に調整する。
クーラント液としては、潤滑、冷却、あるいは/および洗浄機能があればよく、例えば、グリコール類あるいは/およびトリエタノールアミン等を基材とする水溶性クーラント液などがある。グリコール類としては、例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、およびポリエトレングリコール等が挙げられ、中でもジエチレングリコールが好ましい。
所定の濃度に調整された再生クーラント液を再生クーラント液貯留槽6に供給し、貯留する。再生クーラント液貯留槽6に貯留された再生クーラント液は、使用前のクーラント液と同様に、シリコンインゴット等の切り出し等といった金属加工のためのクーラント液として用いることができる。
加熱と冷却はヒートポンプの凝縮による加熱と蒸発による冷却を用いても良いし、ペルチェ素子の発熱と冷却を用いても良い。ヒートポンプあるいはペルチェ素子のように、同時に発熱と冷却するものを使用すれば、エネルギー効率の良い加熱冷却を行なうことができる。
2 遠心分離機
3 濾過機
4 回収槽
5 再生クーラント液貯留槽
6 純水貯留槽
7 クーラント液(新液)貯留槽
Claims (10)
- クーラント廃液を遠心分離する工程、及び
前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、
を含む、クーラント廃液の再生方法。 - 前記クーラント廃液は、半導体製造工程で使用されたクーラント液である、請求項1記載の再生方法。
- 前記クーラント液は、ジエチレングリコールを2〜20重量%含む、請求項1又は2に記載の再生方法。
- 前記濾過膜は、中空糸膜である、請求項1から3のいずれかに記載の再生方法。
- 前記濾過膜を定期的に逆洗することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の再生方法。
- 濾過差圧を検知すること、及び検知した濾過差圧が所定の値以上であれば前記濾過膜の逆洗を行う、請求項1から5のいずれかに記載の再生方法。
- 前記濾過工程により濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程を含む、請求項1から6のいずれかに記載の再生方法。
- クーラント廃液を遠心分離する工程、及び
前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、
を含む、クーラント廃液の処理方法。 - クーラント廃液を遠心分離する遠心分離手段と、
前記遠心分離装置によって得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する濾過手段と、
を含む、クーラント廃液の処理システム。 - クーラント廃液を遠心分離する工程、
前記遠心分離工程により得られた分離液を孔径1.0μm未満の濾過膜を用いて濾過する工程、及び
前記濾過工程により濾液を用いて再生されたクーラント液を調製する工程、
を含む、再生クーラント液の製造方法。
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JP2012124880A JP2013248707A (ja) | 2012-05-31 | 2012-05-31 | クーラント廃液の再生方法、クーラント廃液の処理方法、クーラント廃液の処理システム、及び再生クーラント液の製造方法 |
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