JP2013237041A - 遠心機、及び収納部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な作業にて収納部材内で収納容器を固定できる遠心機を提供する。
【解決手段】遠心機1は、公転軸線L1を中心に回転可能な公転体20と、被処理材料Mを収納した収納容器100を保持し、公転体20に保持されて自転軸線L2を中心に回転可能な収納部材60と、収納部材60に設けられて、収納容器100の一端と当接する支持部80と、収納部材60に設けられて、自転軸線L2に沿って移動可能に構成されて、収納容器100の他端に当接可能な錘部90と、公転体20と、収納部材60とを回転させることで、被処理材料Mを処理すると共に、錘部90に遠心力を作用させることで、支持部80と錘部90との間で収納容器100を挟持固定する駆動機構50と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】遠心機1は、公転軸線L1を中心に回転可能な公転体20と、被処理材料Mを収納した収納容器100を保持し、公転体20に保持されて自転軸線L2を中心に回転可能な収納部材60と、収納部材60に設けられて、収納容器100の一端と当接する支持部80と、収納部材60に設けられて、自転軸線L2に沿って移動可能に構成されて、収納容器100の他端に当接可能な錘部90と、公転体20と、収納部材60とを回転させることで、被処理材料Mを処理すると共に、錘部90に遠心力を作用させることで、支持部80と錘部90との間で収納容器100を挟持固定する駆動機構50と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、被処理材料を公転させながら自転させることによって処理する遠心機に関する。併せて、本発明は、遠心機に適用される収納部材に関する。
収納容器を公転させながら自転させることによって、当該収納容器に収納された被処理材料を処理する遠心機(自転公転式の遠心機)が知られている。この遠心機は、例えば特許文献1にあるように、被処理材料の撹拌処理と脱泡処理とを同時に行う撹拌脱泡装置として利用される。又、この遠心機は、被処理材料を粉砕するボールミル(特許文献2参照)、更には被処理材料を乳化する乳化装置(特許文献3参照)等として利用される。
ここで、この遠心機では、必要に応じて多様な形状、サイズの収納容器を使用する。そのため、この遠心機においては、例えば特許文献3にあるように、収納容器に適合する収納部材(例えば、アダプタ)を介して、当該収納容器を装着する手法がとられる。
ここで、被処理材料に対し、自転、及び公転による力を適切に付与するためには、収納部材内で、収納容器を適切に固定する必要がある。この固定には、複雑な作業を要することがある。
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであって、簡便な作業にて収納容器を固定できる遠心機用の収納部材を提供することを目的とする。併せて、本発明は、前記収納部材を使用した遠心機を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施態様は、公転軸線を中心に回転可能な公転体と、被処理材料を収納した収納容器を保持し、前記公転体に保持されて自転軸線を中心に回転可能な収納部材と、前記収納部材に設けられて、前記収納容器の一端と当接する支持部と、前記収納部材に設けられて、前記自転軸線に沿って移動可能に構成されて、前記収納容器の他端に当接可能な錘部と、前記公転体と、前記収納部材とを回転させることで、前記被処理材料を処理する駆動部と、を備え、前記公転軸線と前記自転軸線とは、交点にて交差しており、前記錘部、前記収納容器、及び前記支持部は、前記交点から見て、順次遠くなるように配置されており、前記駆動部により、前記公転体が回転させられることで、前記錘部に遠心力が作用して、前記支持部と前記錘部との間に前記収納容器が挟持固定される遠心機を提供する。
この実施態様によると、本発明の遠心機は、駆動部が公転体を回転させることにより生ずる遠心力にて、支持部と錘部との間に被処理材料を収納した収納容器を挟持固定できる。これにより、本遠心機では、複雑な作業を伴うことなく、収納部材内で収納容器を固定できる。
尚、本願において、「自転軸線に沿って移動」とは、数学的厳密に、自転軸線に沿って移動することに限定されない。即ち、本願における「自転軸線に沿って移動」とは、自転軸線対し、±20度の範囲内で誤差を有した方向に移動することも含む。
この遠心機において、前記支持部は、他端に比べ大径に開口するようにテーパーがつけられた孔部の一端より前記収納容器の一端を受け入れてもよい。
この遠心機において、前記錘部は、弾性変形可能な材料にて構成された当接部にて、前記収納容器の他端に当接してもよい。
この遠心機において、前記当接部には、前記収納容器の他端と当接する面に窪み又は貫通孔が形成されてもよい。
本発明の別の実施態様は、被処理材料を収納した収納容器を、公転軸線を中心に回転させつつ、前記公転軸線と交点にて交差する自転軸線を中心に回転させることで、前記被処理材料を処理する遠心機に用いられる収納部材であって、前記収納容器の一端と当接する支持部と、前記自転軸線に沿って移動可能に構成されて、前記収納容器の他端に当接可能な錘部と、を備え、前記公転軸線を中心に回転可能な公転体に保持されて、前記自転軸線を中心に回転可能であると共に、前記錘部、前記収納容器、及び前記支持部が、前記交点から見て、順次遠くなるように配置されており、前記公転体が回転させられることで、前記錘部に遠心力が作用して、前記支持部と前記錘部との間で前記収納容器を挟持固定する収納部材を提供する。
この実施態様によると、本発明の収納部材は、公転体が回転させられることにより生ずる遠心力にて、支持部と錘部との間に被処理材料を収納した収納容器を挟持固定できる。これにより、本収納部材では、複雑な作業を伴うことなく、収納部材内で収納容器を固定できる。
本発明によれば、簡便な作業にて収納容器を固定できる遠心機用の収納部材、前記収納部材を使用した遠心機を提供することができる。
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。すなわち、以下の実施の形態で説明するすべての構成が本発明にとって必須であるとは限らない。又、本発明は、以下の内容を自由に組み合わせたもの、又、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更を加えたものを含む。
(1)遠心機1の構成
以下、本実施の形態に係る遠心機1の構成について、図面を参照して説明する。遠心機1は、図1に示すように、回転軸10と、該回転軸10に固定された公転体20と、該公転体20に取り付けられる自転体30、及びバランス錘40と、公転体20と自転体30を回転させる駆動機構50と、自転体30に装着される収納部材60とを備える。又、遠心機1は、該駆動機構50等を支持する支持基板70、図示しない筐体等を備え、更に、支持基板70を支持し、その振動を防止する図示しない防振手段(防振ワイヤや防振バネ等)を備えるように構成してもよい。この遠心機1は、収納部材60を公転させながら自転させることによって、収納部材60が支持する収納容器100内に収納された被処理材料Mを処理するものであって、例えば被処理材料Mを、撹拌と同時に脱泡したり、粉砕したり、乳化したりする。
以下、本実施の形態に係る遠心機1の構成について、図面を参照して説明する。遠心機1は、図1に示すように、回転軸10と、該回転軸10に固定された公転体20と、該公転体20に取り付けられる自転体30、及びバランス錘40と、公転体20と自転体30を回転させる駆動機構50と、自転体30に装着される収納部材60とを備える。又、遠心機1は、該駆動機構50等を支持する支持基板70、図示しない筐体等を備え、更に、支持基板70を支持し、その振動を防止する図示しない防振手段(防振ワイヤや防振バネ等)を備えるように構成してもよい。この遠心機1は、収納部材60を公転させながら自転させることによって、収納部材60が支持する収納容器100内に収納された被処理材料Mを処理するものであって、例えば被処理材料Mを、撹拌と同時に脱泡したり、粉砕したり、乳化したりする。
回転軸10は、図1に示すように、仮想の直線である公転軸線L1を中心に回転するように構成される。尚、回転軸10は、図示するように鉛直に伸びる公転軸線L1を中心に回転するように構成してよい。ただし、回転軸10は、これに限定されるものでなく、例えば、水平に伸びる公転軸線L1を中心に回転するように構成してもよい。
公転体20は、図1に示すように、回転軸10に固定されて、該回転軸10と共に公転軸線L1を中心に回転する。公転体20は、公転軸線L1に対し直交する一方向に延び、途中に屈曲部21が形成された自転体30を取り付けるための第1アーム22と、該第1アーム22と逆方向に延びてバランス錘40を取り付けるための第2アーム24とを備える。
自転体30は、図1に示すように、有底形状で、一端側が開口した自転体本体32と、該自転体本体32の底部に取り付けられた自転軸34とを備える。自転体30は、自転軸34がベアリング36を介して、公転体20の第1アーム22に、より具体的には、屈曲部21を介して公転軸線L1から所定距離離れた位置に取り付けられる。これにより、自転体30は、公転体20の回転に伴って、公転軸線L1を中心に公転することになる。併せて、自転体30は、公転体20に対して、該公転体20を通る仮想の直線である自転軸線L2を中心に回転、即ち自転可能となる。
尚、自転体30は、公転体20が屈曲部21を有していることに基づき、その自転中心である自転軸線L2が公転軸線L1に対し所定の角度で斜めに交差する。この角度は限定されるものではないが、例えば、図示するように45度としてよい。
バランス錘40は、図1に示すように、公転体20の第2アーム24に、公転軸線L1からの距離が変更可能に取り付けられている。このバランス錘40は、公転体20のバランスを調整するものであり、公転軸線L1からの距離を適宜調整することにより、遠心機1を安定して動作させることができる。
駆動機構50は、図1に示すように、公転体20と自転体30とを回転させることで、収納容器100を、公転軸線L1を中心として公転させながら、自転軸線L2を中心として自転させるものであり、モータ51と、自転駆動機構52とを備える。モータ51は、支持基板70に固定されており、回転軸10に回転力を付与して公転体20を回転させることで、公転軸線L1を中心に自転体30を公転させる。
自転駆動機構52は、自転体30の自転軸34に固定された自転プーリー54と、回転軸10と同心となるように支持基板70に固定された自転力付与プーリー56と、公転体20の屈曲部21に固定されたアイドラプーリー57と、アイドラプーリー57により屈曲した状態で、自転プーリー54、及び自転力付与プーリー56に掛け回されるベルト58とを備える。
上記構成を有することにより、自転駆動機構52は、ベルト58によって、自転プーリー54、及び自転力付与プーリー56の回転角速度が関連付けされるため、自転プーリー54、及び自転力付与プーリー56が遊星歯車機構と同様の挙動を示す。従って、自転駆動機構52は、モータ51を駆動させて公転体20を回転させることで、自転プーリー54が回転し、自転体30を自転させることができる。
収納部材60は、図1〜図3に示すように、支持部80と、錘部90とを備える。
支持部80は、図4、及び図5に示すように、自転体本体32に保持された際、その中心を通る仮想の直線である中心軸線LC1が自転軸線L2と重なる円柱状の基部81と、基部81の一方の端面に立設される棒状の第1棒状部82、及び第2棒状部83と、基部81の一方の端面側に形成される空間部84とを備える。この支持部80は、自転体本体32と共に、公転軸線L1を中心に公転可能、且つ、自転軸線L2を中心に自転可能である。尚、支持部80は、より確実に、自転体本体32と共に公転、及び自転できるように、当該自転体本体32に対し固定するための図示しない固定機構を備えてもよい。
基部81には、中心軸線LC1を中心とした孔部85が設けられている。
孔部85は、中心軸線LC1を中心に配設されて、一方の端面に大径に開口すると共に、他方の端面に小径に開口し、テーパーがつけられた貫通孔として形成される。ただし、孔部85は、他方の端面にて、開口しない孔として形成してもよい。又、孔部85は、中心軸線LC1を中心としない位置に配設することも想定される。この孔部85は、収納容器100の一端(一端面。例えば、図2に示すように収納容器100の本体部101の底部。)と当接可能に構成されている。
第1棒状部82と第2棒状部83とは、中心軸線LC1を中心として、基部81の一方の端面の対称な位置から、中心軸線LC1と平行に伸びて、空間部84内に配設される。第1棒状部82、及び第2棒状部83は、上記要件を満たすことを条件に、基部81上の任意の位置に配設されてよいが、空間部84を広く利用できるように、基部81の周縁付近に配設することが好ましい。尚、第1棒状部82、及び第2棒状部83に加え、図示しない棒状部が更に設けられることも想定され得る。
錘部90は、図6、及び図7に示すように、円柱状部材を基本形状として構成され、適切な重さとなるように樹脂、金属等の材料を適宜選択して構成された本体部91と、本体部91の一方の面に露出し、弾性変形可能な材料から構成される当接部92と、図4、及び図5に示す支持部80の第1棒状部82を受け入れる第1受入部93と、支持部80の第2棒状部83を受け入れる第2受入部94とを備える。錘部90は、第1受入部93と第2受入部94とが、夫々第1棒状部82と第2棒状部83とを受け入れた状態にて、中心軸線LC1に沿って移動可能とされる。又、錘部90は、公転体20を駆動機構50により回転させた際に働く遠心力により、当該錘部90と支持部80の孔部85との間で、収納容器100を挟持固定できる重さであり、具体的な重さは例えば実験的手法により設定できる。
当接部92は本体部91の一方の面に形成された窪みに配設される。この当接部92は、ゴム等の弾性変形可能な部材により構成されて、本体部91の前記くぼみに対応した形状(例えば、図示するように円板状)である。又、当接部92は、収納容器100の他端(他端面。例えば、図2に示すように収納容器100の蓋部102の端面。)と当接可能である。
第1受入部93、及び第2受入部94は、本体部91の中心を介して対称な位置に設けられたものであり、これらは、円柱状である本体部91を構成する基本形状の部材を側面側から一部削ることで形成可能である。尚、第1棒状部82、及び第2棒状部83に加え、図示しない棒状部を更に備える場合において、それに対応すべく、第1受入部93、及び第2受入部94に加え、図示しない受入部が更に設けられる。
収納容器100は、図8に示すように、被処理材料Mを収納する役割を果たす有底形状の本体部101と、該本体部101の開口端を塞ぐ蓋部102とにより構成される。
(2)被処理材料M
本実施の形態に適用可能な被処理材料Mは、流体として挙動するものであればよく、その組成や用途は特に限定されるものではない。被処理材料Mとして、流体成分(樹脂等)のみを含む材料や、流体成分のほかに粒状成分(粉状成分)を含む材料などを適用することができる。被処理材料Mとして、例えば、接着剤、シーラント剤、液晶材料、LEDの蛍光体と樹脂とを含む混合材料、半田ペースト、歯科用印象材料、歯科用セメント(穴埋め剤等)、液状の薬剤等の種々の材料を適用することができる。又、被処理材料Mとして、粒状(粉状)材料と、これを粉砕するためのメディア(例えばジルコニアボール)を適用することも可能である。あるいは、被処理材料Mとして、乳化処理の対象となる流体を適用することも可能である。
本実施の形態に適用可能な被処理材料Mは、流体として挙動するものであればよく、その組成や用途は特に限定されるものではない。被処理材料Mとして、流体成分(樹脂等)のみを含む材料や、流体成分のほかに粒状成分(粉状成分)を含む材料などを適用することができる。被処理材料Mとして、例えば、接着剤、シーラント剤、液晶材料、LEDの蛍光体と樹脂とを含む混合材料、半田ペースト、歯科用印象材料、歯科用セメント(穴埋め剤等)、液状の薬剤等の種々の材料を適用することができる。又、被処理材料Mとして、粒状(粉状)材料と、これを粉砕するためのメディア(例えばジルコニアボール)を適用することも可能である。あるいは、被処理材料Mとして、乳化処理の対象となる流体を適用することも可能である。
(3)収納部材60の組み立て方法
まず、支持部80には、被処理材料Mを適量封入した収納容器100を搭載する。これは、大径に開口した孔部85の開口端より、本体部101を底部から挿入して、孔部85に本体部101の底部を当接させる。ただし、変形例として、大径に開口した孔部85の開口端より、蓋部102を挿入して、孔部85に蓋部102を当接させてもよい。
まず、支持部80には、被処理材料Mを適量封入した収納容器100を搭載する。これは、大径に開口した孔部85の開口端より、本体部101を底部から挿入して、孔部85に本体部101の底部を当接させる。ただし、変形例として、大径に開口した孔部85の開口端より、蓋部102を挿入して、孔部85に蓋部102を当接させてもよい。
次に、上記状態の支持部80に錘部90を取り付ける。この取り付けは、錘部90の当接部92が支持部80と対向する状態にて、第1受入部93、及び第2受入部94に、夫々、支持部80の第1棒状部82、及び第2棒状部83を受け入れさせる。そして、錘部90を中心軸線LC1に沿って支持部80側に移動させる。これにより、当接部92は収納容器100に当接する。尚、当接部92は、孔部85に本体部101の底部を当接させた場合において、収納容器100の蓋部102と当接する。又、当接部92は、孔部85に蓋部102を当接させた場合において、本体部101の底部と当接する。以上で、図2、及び図3に示すように、収納部材60の組み立てが完了する。
組み立てられた収納部材60は、図1に示す自転体本体32に装着して使用される。この際、自転軸線L2と中心軸線LC1とは重なった状態となる。又、自転軸線L2の公転軸線L1との交点から見て、錘部90、収納容器100、支持部80の順に遠くなるように並ぶことになる。そして、収納容器100は、駆動機構50により公転体20を回転させることで、錘部90に支持部80方向への遠心力が作用するので、当接部92と孔部85との間に挟持固定される。これにより、収納容器100は、収納部材60(自転体30)と共に、公転軸線L1を中心に公転すると共に、自転軸線L2を中心に自転する。
又、収納部材60は、遠心機1による被処理材料Mの処理終了後、自転体本体32から取り外され、その後、錘部90が中心軸線LC1に沿って支持部80と逆方向に移動されて取り外されることで、収納容器100を回収される。
(4)作用効果
以下、本実施の形態に係る遠心機1が奏する作用効果について説明する。
以下、本実施の形態に係る遠心機1が奏する作用効果について説明する。
本実施の形態に係る遠心機1は、駆動機構50が公転体20を回転させることにより生じる遠心力を利用して、被処理材料Mを収納した収納容器100を、錘部90と、支持部80との間に挟持固定する。従って、遠心機1は、複雑な作業を伴うことなく、収納部材60内で収納容器100を固定できる。
又、本実施の形態に係る遠心機1では、支持部80の孔部85にテーパーがつけられたており、孔部85が大径な開口端から収納容器100を受け入れる。そのため、遠心機1では、収納容器100の径が所定範囲で変更された場合であっても、当該収納容器100の中心と孔部85の中心とを容易に一致させることができる。従って、遠心機1では、中心軸線LC1を中心として孔部85を設けることで、自転体本体32に収納部材60を装着した際に、自転軸線L2と収納容器100の中心とを容易に一致させることができる。
又、本実施の形態に係る遠心機1では、錘部90に、弾性変形可能な材料にて構成される当接部92が設けられており、この当接部92が収納容器100と当接する。そのため、遠心機1では、がたつき等を生じることなく、収納容器100を一層良好に固定できる。
(5−1)変形例1
本変形例に係る遠心機1は、収納部材60の支持部80が、図9に示すように、上記に加え補助部材110を備える。補助部材110は、図10、及び図11に示すように、円板状の基部111と、該基部111の一方の面から、その中心と同心に、かつ、円形に突出する突出部112とを備える。この補助部材110は、少なくとも突出部112の端面近傍が弾性変形可能な材料により構成されている。又、補助部材110は、図9に示すように、突出部112が支持部80の小径に開口した孔部85の開口端より挿入される。これにより、補助部材110は、突出部112の端面を、収納容器100の一端(一端面。例えば、図9に示すように収納容器100の本体部101の底部。)に当接させる。
本変形例に係る遠心機1は、収納部材60の支持部80が、図9に示すように、上記に加え補助部材110を備える。補助部材110は、図10、及び図11に示すように、円板状の基部111と、該基部111の一方の面から、その中心と同心に、かつ、円形に突出する突出部112とを備える。この補助部材110は、少なくとも突出部112の端面近傍が弾性変形可能な材料により構成されている。又、補助部材110は、図9に示すように、突出部112が支持部80の小径に開口した孔部85の開口端より挿入される。これにより、補助部材110は、突出部112の端面を、収納容器100の一端(一端面。例えば、図9に示すように収納容器100の本体部101の底部。)に当接させる。
以上に基づき、本変形例に係る遠心機1では、弾性変形可能な部材にて構成される当接部92、及び突出部112が、収納容器100と当接する。これにより、本変形例に係る遠心機1では、収納容器100の固定に際し、がたつき等を生じることを一層確実に防止できる。
(5−2)変形例2
本変形例に係る遠心機1は、収納部材60が錘部90にかわり、図12、及び図13に示す錘部190を備える。錘部190は、錘部90において当接部92が当接部192に変更されたものである。この当接部192は、収納容器100の他端と当接する面に、窪み194が設けられる点で、当接部92と異なる。
本変形例に係る遠心機1は、収納部材60が錘部90にかわり、図12、及び図13に示す錘部190を備える。錘部190は、錘部90において当接部92が当接部192に変更されたものである。この当接部192は、収納容器100の他端と当接する面に、窪み194が設けられる点で、当接部92と異なる。
窪み194は、所謂吸盤として作用する。即ち、窪み194を含む当接部92の面と、収納容器100の他端面とが当接することで、収納容器100が当接部92に吸着する。これにより、本変形例に係る遠心機1では、収納容器100を一層確実に固定することができる。尚、当接部192には、窪み194を複数設けてもよく、窪み194に代わり、図示しない貫通孔を設けることも想定される。
(5-3)その他変形例
その他、遠心機1は、自転体30の自転体本体32を省略して、収納部材60を公転体20の第1アーム22に自転軸線L2を中心に自転可能に装着できるように構成してもよい。即ち、この場合において、支持部80が自転体本体として機能する。又、この場合にも、支持部80の中心軸線LC1が自転軸線L2と重なるように取付けを行う。
その他、遠心機1は、自転体30の自転体本体32を省略して、収納部材60を公転体20の第1アーム22に自転軸線L2を中心に自転可能に装着できるように構成してもよい。即ち、この場合において、支持部80が自転体本体として機能する。又、この場合にも、支持部80の中心軸線LC1が自転軸線L2と重なるように取付けを行う。
又、遠心機1は、自転駆動機構52を、プーリーとベルトを利用して構成することに限定されず、歯車等の動力伝達要素を利用して構成することも可能である。
又、遠心機1は、大径な開口端から、小径な開口端にかけて、傾斜が段階的に、又は連続的に緩やかになるものとして、孔部85を構成してもよい。これにより、遠心機1では、径の異なる各種収納容器100であっても、より好適に当該収納容器100を孔部85に当接させ、支持することができる。
又、遠心機1は、第1棒状部82、及び第2棒状部83の基部81と反対側の端部にも図示しない基部を有するように構成してもよい。この場合において、錘部90は、予め第1受入部93、及び第2受入部94が、夫々、第1棒状部82、及び第2棒状部83を受け入れているように構成してよい。
又、遠心機1は、本体部91に、窪みにかわり図示しない貫通孔をもうけて、当該貫通孔に当接部92、又は当接部192を挿入し、固定するように構成してもよい。
1…遠心機、 10…回転軸、 20…公転体、 21…屈曲部、 22…第1アーム、 24…第2アーム、 30…自転体、 32…自転体本体、 34…自転軸、 36…ベアリング、 40…バランス錘、 50…駆動機構、 51…モータ、 52…自転駆動機構、 54…自転プーリー、 56…自転力付与プーリー、 57…アイドラプーリー、 58…ベルト、 60…収納部材、 70…支持基板、 80…支持部、 81…基部、 82…第1棒状部、 83…第2棒状部、 84…空間部、 85…孔部、 90…錘部、 91…本体部、 92…当接部、 93…第1受入部、 94…第2受入部、 100…収納容器、 101…本体部、 102…蓋部、 110…補助部材、 111…基部、 112…突出部 190…錘部、 192…当接部、 194…窪み、 L1…公転軸線、 L2…自転軸線、 LC1…中心軸線、 M…被処理材料
Claims (5)
- 公転軸線を中心に回転可能な公転体と、
被処理材料を収納した収納容器を保持し、前記公転体に保持されて自転軸線を中心に回転可能な収納部材と、
前記収納部材に設けられて、前記収納容器の一端と当接する支持部と、
前記収納部材に設けられて、前記自転軸線に沿って移動可能に構成されて、前記収納容器の他端に当接可能な錘部と、
前記公転体と、前記収納部材とを回転させることで、前記被処理材料を処理する駆動部と、
を備え、
前記公転軸線と前記自転軸線とは、交点にて交差しており、
前記錘部、前記収納容器、及び前記支持部は、前記交点から見て、順次遠くなるように配置されており、
前記駆動部により、前記公転体が回転させられることで、前記錘部に遠心力が作用して、前記支持部と前記錘部との間に前記収納容器が挟持固定される遠心機。 - 前記支持部は、他端に比べ大径に開口するようにテーパーがつけられた孔部の一端より前記収納容器の一端を受け入れる請求項1記載の遠心機。
- 前記錘部は、弾性変形可能な材料にて構成された当接部にて、前記収納容器の他端に当接する請求項1又は2記載の遠心機。
- 前記当接部には、前記収納容器の他端と当接する面に窪み又は貫通孔が形成される請求項3記載の遠心機。
- 被処理材料を収納した収納容器を、公転軸線を中心に回転させつつ、前記公転軸線と交点にて交差する自転軸線を中心に回転させることで、前記被処理材料を処理する遠心機に用いられる収納部材であって、
前記収納容器の一端と当接する支持部と、
前記自転軸線に沿って移動可能に構成されて、前記収納容器の他端に当接可能な錘部と、
を備え、
前記公転軸線を中心に回転可能な公転体に保持されて、前記自転軸線を中心に回転可能であると共に、前記錘部、前記収納容器、及び前記支持部が、前記交点から見て、順次遠くなるように配置されており、前記公転体が回転させられることで、前記錘部に遠心力が作用して、前記支持部と前記錘部との間で前記収納容器を挟持固定する収納部材。
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