JP6647754B2 - 遠心機、及び駆動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理材料を公転させながら自転させることによって処理する遠心機に関する。併せて、本発明は、遠心機に用いられる駆動機構に関する。
自転公転式の遠心機(以下、「遠心機」という。)は、被処理材料を収納した収納容器を、公転させながら自転させることで、被処理材料を処理するものである。例えば、この遠心機は、被処理材料の撹拌処理と脱泡処理とを同時に行う撹拌脱泡装置として利用される(特許文献1参照)。又、この遠心機は、被処理材料を粉砕するボールミル(特許文献2参照)や、被処理材料を乳化する乳化装置(特許文献3参照)等として利用される。
ここで、遠心機には、公転速度に対する自転速度(以下、「自転/公転比」という。)が異なる複数のモードを備え、モータの駆動方向を変更することでそれらを切り替えられるものがある(特許文献4)。この遠心機においては、モータを第1方向に回転させた時に、自転/公転比が所定の値となり、モータを第2方向に回転させた時に、自転/公転比が0になるように構成されている。
日本国特許第4084493号公報 日本国特開2002-143706号公報 日本国特開2010-194470号公報 日本国特開平11-309303号公報
特許文献4の遠心機においては、上記の様にモータを第2方向に回転させた時に自転/公転比が0、つまり自転が停止した状態となる。しかしながら、このような場合にも何らかの自転が行われることが望まれるケースがある。これは、このような遠心機において、自転が停止した状態となると、実質的に遠心分離機と等価になるためである。その場合、被処理材料によっては、分離が進んでしまうこともあり得る。
しかしながら、特許文献4の遠心機において、何らかの工夫により、モータを第2方向に回転させた時に自転が行われるようにした場合、別の問題が生じ得る。この問題とは、モータを第1方向に回転させた時と、第2方向に回転させた時とで、自転の方向が相違する点である。
ここで、収納容器としては、ネジ機構を利用して螺合することにより蓋を取り付けるものが広く利用されている。もし、このような収納容器をモータの回転方向で自転方向が異なる遠心機で使用した場合には、自転方向の相違に起因して蓋に緩みが生じ得る。
本発明は、上記事情を鑑みなされたものであって、モータの回転方向にかかわらず、自転方向が一致する遠心機を提供することを目的とする。併せて、本発明は、当該遠心機に用いられる駆動機構を提供することを目的とする。
(1)本発明の一つの実施態様は、公転軸線を中心として回転可能な公転体と、前記公転体に保持されて、自転軸線を中心に自転可能、かつ、被処理材料を保持する収納容器を保持可能な自転体と、前記公転体と前記自転体とに回転力を付与可能な駆動機構と、を備え、前記駆動機構は、前記公転体に、第1方向又は第2方向の回転力を付与可能な駆動源と、前記公転軸線を中心に配設され、前記公転体と独立した自転力付与部と、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、前記自転体に伝達する伝達部と、を具備し、前記伝達部は、回転方向の維持機能を有する維持経路部と、回転方向の反転機能を有する反転経路部と、前記公転体の回転方向に応じて、前記維持経路部と前記反転経路部との何れか一方を遮断する遮断部と、を具備する遠心機を提供する。
本発明の遠心機は、駆動源が第1方向又は第2方向の回転力を公転体に対し付与可能に構成されている。又、本遠心機は、公転体と独立した自転力付与部と、公転体との回転速度差に起因して生成される回転力を自転体に伝達可能な伝達部も備えている。この伝達部は、回転方向の維持機能を有する維持経路部と、回転方向の反転機能を有する反転経路部とを備える。そして、伝達部が更に備える遮断部が、公転体の回転方向に応じて、維持経路部と反転経路部との何れか一方を遮断する。以上に基づき、本遠心機では、公転体が第1方向に回転させられた場合も、第2方向に回転させられた場合も、自転体の回転方向を一定とすることができる。
尚、本願において、第1方向とは右回りを、第2方向とは左回りを意味する。但し、第1方向を左回りとし、第2方向を右回りとすることも排除されない。
又、本願において、A方向及びB方向とは、何れか一方が第1方向を意味し、そして他方が第2方向を意味する。そして、A方向及びB方向のうち何れが第1方向であるかは、自転体を回転させる方向に基づき定めることができる。
更に、本願においては、自転軸側を下流側とし、その反対側を上流側とする。
(2)上記(1)の遠心機において、前記維持経路部、及び前記反転経路部は、回転力伝達素子を夫々具備すると共に、前記回転力伝達素子が、前記公転体の回転方向に応じて前記遮断部により空転させられることで遮断されてもよい。
(3)上記(2)の遠心機において、前記維持経路部には、前記回転力伝達素子として回転方向を維持する維持素子が含まれ、前記反転経路部には、前記回転力伝達素子として回転方向を反転する反転素子が含まれ、前記遮断部は、下記(A)と(B)の少なくとも一方の構成含み、かつ、(C)と(D)の少なくとも一方の構成を含んでもよい。
(A)前記維持素子の上流側に配設されて、A方向の回転力が付与された前記回転力伝達素子を空転させる。
(B)前記維持素子の下流側に配設されて、B方向の回転力が付与された前記回転力伝達素子を空転させる。
(C)前記反転素子の上流側に配設されて、B方向の回転力が付与された前記回転力伝達素子を空転させる。
(D)前記反転素子の下流側に配設されて、B方向の回転力が付与された前記回転力伝達素子を空転させる。
(4)本発明の別の実施態様は、公転軸線を中心として回転可能な公転体と、前記公転体に保持されて、自転軸線を中心に自転可能、かつ、被処理材料を保持する収納容器を保持可能な自転体と、を備える遠心機に適用されて、前記公転体と前記自転体とに回転力を付与可能な駆動機構であって、前記公転体に、第1方向又は第2方向の回転力を付与可能な駆動源と、前記公転軸線を中心に配設され、前記公転体と独立した自転力付与部と、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、前記自転体に伝達する伝達部と、を備え、前記伝達部は、回転方向の維持機能を有する維持経路部と、回転方向の反転機能を有する反転経路部と、前記公転体の回転方向に応じて、前記維持経路部と前記反転経路部との何れか一方を遮断する遮断部と、を具備する駆動機構を提供する。
本発明の駆動機構は、駆動源が第1方向又は第2方向の回転力を公転体に対し付与可能に構成されている。又、本駆動機構は、公転体と独立した自転力付与部と、公転体との回転速度差に起因して生成される回転力を自転体に伝達可能な伝達部も備えている。この伝達部は、回転方向の維持機能を有する維持経路部と、回転方向の反転機能を有する反転経路部とを備える。そして、伝達部が更に備える遮断部が、公転体の回転方向に応じて、維持経路部と反転経路部との何れか一方を遮断する。以上に基づき、本駆動機構では、遠心機に適用することで、公転体が第1方向に回転させられた場合も、第2方向に回転させられた場合も、自転体の回転方向を一定とすることができる。
本発明は、モータの回転方向にかかわらず、自転方向が一致する遠心機を提供できる。又、本発明は、当該遠心機に用いられる駆動機構を提供できる。
本実施の形態に係る遠心機の概略断面図である。 変形例(1)に係る遠心機の概略断面図である。 変形例(2)に係る遠心機の概略断面図である。 変形例(3)に係る遠心機の要部拡大概略断面図である。 変形例(4)に係る遠心機の要部拡大概略断面図である。
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。すなわち、以下の実施の形態で説明するすべての構成が本発明にとって必須であるとは限らない。又、本発明は、以下の内容を自由に組み合わせたもの、及び、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更を加えたものを含む。
(1)遠心機1の構成
本実施の形態に係る遠心機1は、図1に示すように、回転軸10と、回転軸10に取り付けられる公転体20と、公転体20に保持される自転体30、及びバランス錘40とを備える。又、遠心機1は、自転体30に保持される収納容器50と、公転体20及び自転体30に回転力を付与する駆動機構60とを備える。
上記に加え、遠心機1は、駆動機構60の駆動源61等を支持する支持基板90を備える。又、遠心機1は、支持基板90を支持して、その振動を防止するための、防振ワイヤや防振バネ等により構成される図示しない防振手段や、上記各構成を収納する図示しない筐体を備えてもよい。尚、遠心機1は、収納容器50に収納した被処理材料Mを処理するものである。より具体的に、遠心機1は、収納容器50を公転させながら自転させることによって、被処理材料Mの撹拌と脱泡の同時処理を行ったり、粉砕処理を行ったり、乳化処理等を行ったりするものである。
回転軸10は、図1に示すように、支持基板90を貫通して、仮想の直線である公転軸線L1を中心として回転するように構成される。この回転軸10は、図示するように鉛直に伸びる公転軸線L1を中心として回転するように構成してよい。但し、回転軸10は、これに限定されるものでない。例えば、回転軸10は、水平に伸びる公転軸線L1を中心として回転するように構成してもよい。
公転体20は、図1に示すように、回転軸10に取り付けられて、回転軸10と共に公転軸線L1を中心として回転する。この公転体20は、公転軸線L1に対し直交するα方向に延びて自転体30を取り付けるための第1アーム22と、第1アーム22と逆方向であるβ方向に延びてバランス錘40を取り付けるための第2アーム24とを備える。
自転体30は、図1に示すように、有底形状で中空部を有し、底部と反対側の端部が開口した自転体本体32と、自転体本体32の底部に取り付けられた自転軸34とを備える。又、自転体30は、自転軸34がベアリング36を介して、第1アーム22に取り付けられる。この際、自転体30は、公転軸線L1から所定距離離れた位置に配設されるため、公転体20の回転に伴って公転軸線L1を中心に公転することになる。併せて、自転体30は、公転体20を通る仮想の直線である自転軸線L2を中心として自転可能となる。
尚、自転体30は、第1アーム22に図示しない屈曲部を設けて、それを介して公転軸線L1から所定距離離れた位置に回転可能に取り付けてもよい。この場合、自転軸線L2は、公転軸線L1に対し所定の角度で斜めに交差する。この角度は限定されるものではないが、例えば、45度としてよい。
バランス錘40は、図1に示すように、公転体20の第2アーム24に、公転軸線L1からの距離を変更可能に取り付けられている。このバランス錘40は、公転体20のバランスを調整するものである。即ち、遠心機1は、バランス錘40の公転軸線L1からの距離を適宜調整されることで、安定して動作する。
収納容器50は、図1に示すように、底部を有する円筒状に形成されて、被処理材料Mを収納可能な容器本体52と、容器本体52の開口した部分を封止する蓋部54とを備える。
容器本体52は、樹脂、金属、ガラス、ジルコニア等の材質により構成される。この容器本体52は、自転体30の自転体本体32の中空部に、その底部側から挿入されることで、自転体本体32に装着される。これにより、容器本体52は、その中心を通る仮想の直線である中心軸線(不図示)を自転軸線L2に一致させる。そして、容器本体52は、自転体本体32と共に公転軸線L1を中心として公転可能、かつ、自転軸線L2を中心として自転可能となる。
尚、容器本体52には、より確実に自転体本体32と共に回転できるように、自転体本体32に対し固定するための図示しない公知の固定機構等を設けてもよい。又、容器本体52は、自転体本体32への装着時、自身の前記中心軸線が自転軸線L2に対し重ならないように配置されてもよい。
蓋部54は、容器本体52の開口した部分に取り付けられる。この蓋部54は、図示しないネジ機構を利用して容器本体52に取り付けられる。但し、遠心機1においては、蓋部54がその他の方法により容器本体52へ取り付けられる収納容器50も使用可能である。
駆動機構60は、図1に示すように、駆動源61と、公転軸線L1を中心として配設され、公転体20と独立した自転力付与部62とを備える。又、駆動機構60は、公転体20と自転力付与部62との回転速度差に起因して生じる回転力を自転体30に伝達する伝達部63を備える。
駆動源61は、支持基板90に固定されている。この駆動源61は、一般に電動モータであり、回転軸10に対し、第1方向の回転力、及び第2方向の回転力を任意に切り替えて付与できる。これにより、駆動源61は、公転体20を第1方向又は第2方向に回転させる。この際、自転体30(収納容器50)は、公転軸線L1を中心に、第1方向又は第2方向に公転することになる。
自転力付与部62は、円筒状に構成されて、公転軸線L1を中心として、回転軸10を取り囲むように支持基板90に設けられている。この自転力付与部62は、公転体20と独立して設けられ、当該公転体20の回転に影響を及ぼさない。そして、本実施の形態において、自転力付与部62は、支持基板90に固定されているため回転速度は0である。
伝達部63は、回転方向の維持機能を有する維持経路部70と、回転方向の反転機能を有する反転経路部75とを備える。又、伝達部63は、公転体20の回転方向に応じて、維持経路部70と反転経路部75との何れか一方を遮断する遮断部80を備える。
維持経路部70は、遮断部80の維持経路用遮断部81を介して自転力付与部62に取り付けられる第1プーリー71と、自転軸34に固定される第2プーリー72と、第1プーリー71と第2プーリー72とに掛けまわされる第1ベルト73とを備える。尚、第1プーリー71、第2プーリー72、及び第1ベルト73は、夫々、本願に言う回転力伝達素子である。
第1ベルト73は、第1プーリー71及び第2プーリー72に並行掛けされており、公転体20と自転力付与部62との回転速度差に起因して生じる回転力の方向を維持して第2プーリー72に伝達する。尚、第1ベルト73は、本願に言う維持素子である。
反転経路部75は、遮断部80の反転経路用遮断部82を介して自転力付与部62に取り付けられる第3プーリー76と、自転軸34に固定される第4プーリー77と、第3プーリー76と第4プーリー77とに掛けまわされる第2ベルト78とを備える。尚、第3プーリー76、第4プーリー77、及び第2ベルト78は、夫々、本願に言う回転力伝達素子ある。
第2ベルト78は、第3プーリー76及び第4プーリー77にクロス掛けされており、公転体20と自転力付与部62との回転速度差に起因して生じる回転力の方向を反転して第4プーリー77に伝達する。尚、第2ベルト78は、本願に言う反転素子である。
遮断部80は、維持経路部70側に配設される維持経路用遮断部81と、反転経路部75側に配設される反転経路用遮断部82とを備える。尚、維持経路用遮断部81及び反転経路用遮断部82は、所謂一方向クラッチにより簡便に構成できる。但し、これらは、同等の機能を有する他の機構を採用して構成しても良い。
ここで、維持経路用遮断部81及び反転経路用遮断部82の機能は、自転体30を何れの方向に回転させるかにより定まる。以下のこれらの説明では、自転体30を第2方向に回転させるものとして説明する。
維持経路用遮断部81は、第1ベルト73の上流側に位置している。具体的に、維持経路用遮断部81は、自転力付与部62と第1プーリー71との間に配設される。そして、維持経路用遮断部81は、公転体20が第1方向に回転した時、当該公転体20と供回りしようとする第1プーリー71を自転力付与部62に固定する。
一方、維持経路用遮断部81は、公転体20が第2方向に回転した時、第1プーリー71が公転体20と供回りすることを許容する。即ち、維持経路用遮断部81は、第1プーリー71に第2方向の回転力が付与された時に、当該第1プーリー71を自転力付与部62に対し空転させる。
反転経路用遮断部82は、第2ベルト78の上流側に位置している。具体的に、反転経路用遮断部82は、自転力付与部62と第3プーリー76との間に配設される。そして、反転経路用遮断部82は、公転体20が第1方向に回転した時、第3プーリー76が公転体20と供回りすることを許容する。即ち、反転経路用遮断部82は、第3プーリー76に第1方向の回転力が付与された時に、当該第3プーリー76を自転力付与部62に対し空転させる。
一方、反転経路用遮断部82は、公転体20が第2方向に回転した時、当該公転体20と供回りしようとする第1ベルト73を自転力付与部62に固定する。
(2)被処理材料M
本実施の形態に適用可能な被処理材料Mは、流体として挙動するものであればよく、その組成や用途を特に限定されない。即ち、被処理材料Mとしては、流体成分(樹脂等)のみを含む材料や、流体成分のほかに粒状成分(粉状成分)を含む材料等を適用できる。例えば、接着剤、シーラント剤、液晶材料、LEDの蛍光体と樹脂とを含む混合材料、半田ペースト、歯科用印象材料、歯科用セメント(穴埋め剤等)、液状の薬剤等の種々の材料は、被処理材料Mとして適用できる。又、粒状(粉状)材料と、これを粉砕するためのメディア(例えばジルコニアボール)とを含む混合材料も、被処理材料Mとして適用できる。更に、乳化処理の対象となる流体も、被処理材料Mとして適用できる。
(3)遠心機1の動作
以下では、遠心機1の動作について、説明する。
(3−1)駆動源61が公転体20に第1方向の回転力を付与した場合
駆動源61が、公転体20に第1方向の回転力を付与した時、公転体20は第1方向に回転する。この際、第1プーリー71及び第3プーリー76は、公転体20の第1方向の回転に伴い第1方向に回転しようとする。
ここで、第1プーリー71は、維持経路用遮断部81の作用により支持基板90に固定されている自転力付与部62に固定される。即ち、公転体20と第1プーリー71との間には、回転速度差が生じる。
そして、維持経路部70では、第1プーリー71、及び公転体20の回転により公転する第2プーリー72が、第1ベルト73によって回転速度を開連付けされている。即ち、第1プーリー71及び第2プーリー72は、遊星歯車機構と同様の挙動を示すので、公転体20の第1方向への回転により、第2方向の回転力が生ずる。又、第1ベルト73は、この生じた回転力の方向を維持して第2プーリー72に伝達する。
以上の結果、第2プーリー72は、自転軸線L2を中心として、公転体20と自転力付与部62(第1プーリー71)の回転速度差、及び第1プーリー71と第2プーリー72とのプーリー比に応じて定まる速度で、第2方向に回転する。従って、第2プーリー72が自転軸34に取付けられた自転体30は、自転軸線L2を中心に、上記回転速度で第2方向に回転(自転)することになる。
一方、第3プーリー76には、第2ベルト78により関連付けられる第4プーリー77の第2方向への回転により、第1方向への回転力が付与される。そして、第3プーリー76は、反転経路用遮断部82の作用により、自転力付与部62に対し空転することになる。
以上に基づき、遠心機1では、駆動源61が公転体20に第1方向の回転力を付与した場合に、自転体30が、公転軸線L1を中心に第1方向に公転しつつ、自転軸線L2を中心に第2方向に自転する。
(3−2)駆動源61が公転体20に第2方向の回転力を付与した場合
駆動源61が、公転体20に第2方向の回転力を付与した時、公転体20は第2方向に回転する。この際、第1プーリー71及び第3プーリー76は、公転体20の第2方向の回転に伴い第2方向に回転しようとする。
ここで、第3プーリー76は、反転経路用遮断部82の作用により支持基板90に固定されている自転力付与部62に固定される。即ち、公転体20と第3プーリー76との間には、回転速度差が生じる。
そして、反転経路部75では、第3プーリー76、及び公転体20の回転により公転する第4プーリー77が、第2ベルト78によって回転速度を開連付けされている。即ち、第3プーリー76及び第4プーリー77は、遊星歯車機構と同様の挙動を示すので、公転体20の第2方向への回転により、第1方向の回転力が生じる。又、第2ベルト78は、この生じた回転力の方向を反転させて第4プーリー77に伝達する。
以上の結果、第4プーリー77は、自転軸線L2を中心として、公転体20と自転力付与部62(第3プーリー76)の回転速度差、及び第3プーリー76と第4プーリー77とのプーリー比に応じて定まる速度で、第2方向に回転する。従って、第4プーリー77が自転軸34に取付けられた自転体30は、自転軸線L2を中心に、上記回転速度で第2方向に回転(自転)することになる。
一方、第1プーリー71には、第1ベルト73により関連付けられる第2プーリー72の第2方向への回転により、第2方向への回転力が付与される。そして、第1プーリー71は、維持経路用遮断部81の作用により、自転力付与部62に対し空転することになる。
以上に基づき、遠心機1では、駆動源61が公転体20に第2方向の回転力を付与した場合に、自転体30が、公転軸線L1を中心に第2方向に公転しつつ、自転軸線L2を中心に第2方向に自転する。
(4)作用効果
以下、本実施の形態における遠心機1が奏する作用効果について説明する。
遠心機1では、駆動源61が第1方向又は第2方向の回転力を公転体20に対し付与可能に構成されている。又、回転軸10を取り囲むように配設されて公転体20と独立した自転力付与部62と、公転体20との回転速度差に起因して生成される回転力を自転体30に付与可能な伝達部63を備えている。
この伝達部63は、回転方向の維持機能を有する維持経路部70と、回転方向の反転機能を有する反転経路部75とを併設して備える。そして、伝達部63が更に備える遮断部80が、公転体20の回転方向に応じて、維持経路部70と反転経路部75との何れか一方を遮断する。
以上に基づき、遠心機1では、公転体20が第1方向に回転させられた場合も、第2方向に回転させられた場合も、自転体30の回転方向を一定とすることができる。
より具体的に、遠心機1では、まず、維持経路用遮断部81が、第1ベルト73の上流側に配設され、A方向の回転力が第1プーリー71に付与された時、当該第1プーリー71を空転させ、維持経路部70による回転力の伝達を遮断する。
次に、遠心機1では、反転経路用遮断部82が、第2ベルト78の上流側に配設され、B方向の回転力が第3プーリー76に付与された時、当該第3プーリー76を空転させ、反転経路部75による回転力の伝達を遮断する。
以上のように構成される遠心機1では、公転体20をB方向に回転させた時、維持経路部70を介して自転体30に回転力を伝達し、当該自転体30をA方向に回転させる。又、遠心機1では、公転体20をA方向に回転させた時、反転経路部75を介して自転体30に回転力を伝達し、当該自転体30をA方向に回転させる。
従って、遠心機1では、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定とできるので、ネジ機構により蓋部54が容器本体52に取り付けられる収納容器50を使用した場合にも、当該蓋部54に緩みが生じることを規制できる。又、遠心機1は、伝達部63を上記の様に簡便な機構により構成できるので、低コスト化や、耐久性の向上にも資する。
(5−1)変形例1
本変形例に係る遠心機101は、図2に示すように、遠心機1の遮断部80が、維持経路用遮断部181及び反転経路用遮断部182により構成される遮断部180に変更されたものである。これに伴い、遠心機101では、第1プーリー71及び第3プーリー76が、自転力付与部62に固定される。尚、遠心機101において、遠心機1と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
維持経路用遮断部181は、第1ベルト73の下流側に配置されている。具体的に、維持経路用遮断部181は、自転軸34と第2プーリー72との間に配設される。そして、維持経路用遮断部181は、第2プーリー72にA方向の回転力が付与された時に、第2プーリー72を自転軸34に固定して、自転軸34をA方向に回転させる。一方、維持経路用遮断部181は、第2プーリー72にB方向の回転力が付された時、第2プーリー72を自転軸34に対して空転させる。
又、反転経路用遮断部182は、第2ベルト78の下流側に位置している。具体的に、反転経路用遮断部182は、自転軸34と第4プーリー77との間に配設される。そして、反転経路用遮断部182は、第4プーリー77にA方向の回転力が付与された時に、第4プーリー77を自転軸34に固定して、自転軸34をA方向に回転させる。一方、反転経路用遮断部182は、第4プーリー77にB方向の回転力が付された時、第4プーリー77を自転軸34に対して空転させる。
以上のように構成される遠心機101では、公転体20をB方向に回転させた時、維持経路部70を介して第2プーリー72にA方向の回転力が伝達される。これにより、自転軸34がA方向に回転するので、自転体30もA方向に回転(自転)する。
一方、第4プーリー77には、第2ベルト78によりB方向の回転力が伝達される。そのため、第4プーリー77は、自転軸34に対し空転する。従って、反転経路部75による回転力の伝達は遮断される。
又、遠心機101では、公転体20をA方向に回転させた時、反転経路部75を介して第4プーリー77にA方向の回転力が伝達される。これにより、自転軸34がA方向に回転するので、自転体30もA方向に回転(自転)する。
一方、第2プーリー72には、第1ベルト73によりB方向の回転力が伝達される。そのため、第2プーリー72は、自転軸34に対し空転する。従って、維持経路部70による回転力の伝達は遮断される。
以上に基づき、遠心機101においても、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定(A方向)とできる。
尚、遠心機101は、遮断部180に加え、遮断部80も備えるよう構成してもよい。
(5−2)変形例2
本変形例に係る遠心機201は、図3に示すように、遠心機101の自転力付与部62が、自転力付与部262に変更されたものである。尚、遠心機201において、遠心機101と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
自転力付与部262は、公転軸線L1を中心として、回転軸10を取り囲むように支持基板90に設けられる固定部291にベアリング262aを介して取り付けられる。この自転力付与部262は、公転軸線L1を中心として回転自在であり、第1プーリー71及び第3プーリー76が取り付けられると共に制御用ギヤ262bを備える。
制御用ギヤ262bは、支持基板90に取り付けられるブレーキ292に設けられるギヤ292aとかみ合うように構成されている。
以上のように構成される遠心機201では、自転力付与部262が公転体20のA方向又はB方向への回転に伴い、当該公転体20と供回りしようとする。この際、遠心機201では、ブレーキ292を作動させ、自転力付与部262の回転速度の低下又は停止を図れる。従って、遠心機201では、自転力付与部262の回転を、公転体20の回転方向と同一としつつ、当該公転体20の回転速度の範囲内で調整することができる。従って、遠心機201は、遠心機101に比して、自転体30の回転速度を広い範囲で調整することができる。
一方で、遠心機201は、伝達部63を有しているため、遠心機101と同様に、公転体20がB方向に回転させられた場合も、A方向に回転させられた場合も、自転体30の回転方向を一定(A方向)とすることができる。
(5−3)変形例3
本変形例に係る遠心機301は、図4に示すように、公転体20に副軸321が設けられる点で遠心機1と大きく異なる。尚、遠心機301において、遠心機1と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
副軸321は、ベアリング322を介して公転体20に回転自在に取り付けられる。そして、この副軸321に、第2プーリー72及び第4プーリー77が取り付けられると共に、第5プーリー371が取り付けられる。一方、自転軸34には第6プーリー372が取り付けられ、第5プーリー371と第6プーリー372には第3ベルト373が掛けまわされる。この第3ベルト373は、第5プーリー371及び第6プーリー372にクロス掛けされている。
このように構成される遠心機301においては、公転体20をB方向に回転させた時、維持経路部70を介して副軸321に回転力を伝達し、当該副軸321をA方向に回転させる。そして、この副軸321のA方向への回転により、自転体30はB方向に回転する。又、遠心機301においては、公転体20をA方向に回転させた時、反転経路部75を介して副軸321に回転力を伝達し、当該副軸321をA方向に回転させる。この副軸321のA方向への回転により、自転体30はB方向に回転する。
従って、遠心機301においても、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定(B方向)とできる。
尚、遠心機301において、第3ベルト373を第5プーリー371及び第6プーリー372に並行掛けすることも可能である。このように構成した遠心機301でも、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定(A方向)とできる。
(5−4)変形例4
本変形例に係る遠心機401は、図5に示すように、公転体20に副軸421が設けられる点で遠心機1と大きく異なる。尚、遠心機401において、遠心機1と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
副軸421は、ベアリング422を介して公転体20に回転自在に取り付けられる。そして、この副軸421に、第1プーリー71及び第3プーリー76が、夫々維持経路用遮断部81及び反転経路用遮断部82を介して取り付けられる。又、副軸421には、第7プーリー471が取り付けられる。一方、自転力付与部62には第8プーリー472が取り付けられ、第7プーリー471と第8プーリー472には第4ベルト473が掛けまわされる。この第4ベルト473は、第7プーリー471及び第8プーリー472にクロス掛けされている。
このように構成される遠心機401においては、公転体20をB方向に回転させた時、副軸421がB方向に回転する。そして、この副軸421のB方向への回転により、反転経路部75を介して自転軸34に回転力を伝達し、自転体30をA方向に回転させる。又、遠心機401においては、公転体20をA方向に回転させた時、副軸421がA方向に回転する。そして、この副軸421のA方向への回転により、維持経路部70を介して自転軸34に回転力を伝達し、自転体30をA方向に回転させる。
従って、遠心機401においても、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定(A方向)とできる。
尚、遠心機401において、第4ベルト473を第7プーリー471及び第8プーリー472に並行掛けすることも可能である。このように構成した遠心機301でも、公転体20の回転方向にかかわらず、自転体30の回転方向を一定(A方向)とできる。
(5−5)その他変形例
上記においては、伝達部63をプーリーとベルトを用いて構成する場合を示したが、他の伝達手段により構成しても良い。例えば、ギヤを使って伝達部63を構成しても良い。即ち、ギヤを使用して、回転力伝達素子(維持素子、及び反転素子を含む)を構成することも可能である。
1…遠心機、 10…回転軸、 20…公転体、 22…第1アーム、 24…第2アーム、 30…自転体、 32…自転体本体、 34…自転軸、 36…ベアリング、 40…バランス錘、 50…収納容器、 52…容器本体、 54…蓋部、 60…駆動機構、 61…駆動源、 62…自転力付与部、 63…伝達部、 70…維持経路部、 71…第1プーリー、 72…第2プーリー、 73…第1ベルト、 75…反転経路部、 76…第3プーリー、 77…第4プーリー、 78…第2ベルト、 80…遮断部、 81…維持経路用遮断部、 82…反転経路用遮断部、 90…支持基板、 101…遠心機、 180…遮断部、 181…維持経路用遮断部、 182…反転経路用遮断部、 201…遠心機、 262…自転力付与部、 262a…ベアリング、 262b…制御用ギヤ、 291…固定部、 292…ブレーキ、 292a…ギヤ、 301…遠心機、 321…副軸、 322…ベアリング、 371…第5プーリー、 372…第6プーリー、 373…第3ベルト、 401…遠心機、 421…副軸、 422…ベアリング、 471…第7プーリー、 472…第8プーリー、 473…第4ベルト、 L1…公転軸線、 L2…自転軸線、 M…被処理材料

Claims (4)

  1. 支持基板を貫通し、公転軸線を中心として回転可能な回転軸と、
    該回転軸に取り付けられて、前記公転軸線を中心として回転可能な公転体と、
    自転軸を前記公転体に保持されて、自転軸線を中心に自転可能、かつ、被処理材料を保持する収納容器を保持可能な自転体と、
    前記公転体と前記自転体とに回転力を付与可能な駆動機構と、を備え、
    前記駆動機構は、
    前記公転体に、前記回転軸を介して第1方向又は第2方向の回転力を付与可能な駆動源と、
    前記公転軸線を中心に前記回転軸を取り囲むように、前記支持基板に取り付けられる自転力付与部と、
    前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、前記自転体に伝達する伝達部と、を具備し、
    前記伝達部は、
    前記自転力付与部に取り付けられるプーリー、前記自転軸に取り付けられるプーリー、及び、2つのプーリーの回転速度を、回転方向を維持して関連付けるベルトを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を維持して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる維持経路部と、
    前記自転力付与部に取り付けられるプーリー、前記自転軸に取り付けられるプーリー、及び、2つのプーリーの回転速度を、回転方向を反転して関連付けるベルトを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を反転して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる反転経路部と、
    一方向クラッチを含み構成されて、前記公転体の回転方向に応じて、前記維持経路部と前記反転経路部との何れか一方に含まれるプーリーのうち少なくとも1つを空転させることで、当該空転させたプーリーを含む前記維持経路部又は前記反転経路部による、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力の前記自転体への伝達を遮断する遮断部と、
    を具備する遠心機。
  2. 支持基板を貫通し、公転軸線を中心として回転可能な回転軸と、
    該回転軸に取り付けられて、前記公転軸線を中心として回転可能な公転体と、
    自転軸を前記公転体に保持されて、自転軸線を中心に自転可能、かつ、被処理材料を保持する収納容器を保持可能な自転体と、
    前記公転体と前記自転体とに回転力を付与可能な駆動機構と、を備え、
    前記駆動機構は、
    前記公転体に、前記回転軸を介して第1方向又は第2方向の回転力を付与可能な駆動源と、
    記公転軸線を中心に前記回転軸を取り囲むように、前記支持基板に取り付けられる自転力付与部と、
    前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、前記自転体に伝達する伝達部と、を具備し、
    前記伝達部は、
    前記自転力付与部に取り付けられるギヤ、前記自転軸に取り付けられるギヤ、及び、2つのギヤの回転速度を、回転方向を維持して関連付けるギヤを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を維持して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる維持経路部と、
    前記自転力付与部に取り付けられるギヤ、前記自転軸に取り付けられるギヤ、及び、2つのギヤの回転速度を、回転方向を反転して関連付けるギヤを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を反転して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる反転経路部と、
    一方向クラッチを含み構成されて、前記公転体の回転方向に応じて、前記維持経路部と前記反転経路部との何れか一方に含まれるギヤのうち少なくとも1つを空転させることで、当該空転させたギヤを含む前記維持経路部又は前記反転経路部による、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力の前記自転体への伝達を遮断する遮断部と、
    を具備する遠心機。
  3. 記(A)と(B)の少なくとも一方の構成含み、かつ、(C)と(D)の少なくとも一方の構成を含む請求項記載の遠心機。
    (A)前記維持経路部に含まれる、前記自転力付与部に取り付けられるプーリーが、前記遮断部を介して前記自転力付与部に取り付けられて、A方向の回転力付与された場合に空転る。
    (B)前記維持経路部に含まれる、前記自転軸に取り付けられるプーリーが、前記遮断部を介して前記自転軸に取り付けられて、B方向の回転力付与された場合に空転る。
    (C)前記反転経路部に含まれる、前記自転力付与部に取り付けられるプーリーが、前記遮断部を介して前記自転力付与部に取り付けられて、B方向の回転力付与された場合に空転る。
    (D)前記反転経路部に含まれる、前記自転軸に取り付けられるプーリーが、前記遮断部を介して前記自転軸に取り付けられて、B方向の回転力付与された場合に空転る。
  4. 支持基板を貫通し、公転軸線を中心として回転可能な回転軸と、該回転軸に取り付けられて、前記公転軸線を中心として回転可能な公転体と、自転軸を前記公転体に保持されて、自転軸線を中心に自転可能、かつ、被処理材料を保持する収納容器を保持可能な自転体と、を備える遠心機に適用されて、前記公転体と前記自転体とに回転力を付与可能な駆動機構であって、
    前記公転体に、前記回転軸を介して第1方向又は第2方向の回転力を付与可能な駆動源と、
    前記公転軸線を中心に前記自転軸を取り囲むように、前記支持基板に取り付けられる自転力付与部と、
    前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、前記自転体に伝達する伝達部と、を備え、
    前記伝達部は、
    前記自転力付与部に取り付けられるプーリー、前記自転軸に取り付けられるプーリー、及び、2つのプーリーの回転速度を、回転方向を維持して関連付けるベルトを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を維持して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる維持経路部と、
    前記自転力付与部に取り付けられるプーリー、前記自転軸に取り付けられるプーリー、及び、2つのプーリーの回転速度を、回転方向を反転して関連付けるベルトを含み構成されて、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力を、回転方向を反転して前記自転体に伝達し、該自転体を回転させる反転経路部と、
    一方向クラッチを含み構成されて、前記公転体の回転方向に応じて、前記維持経路部と前記反転経路部との何れか一方に含まれるプーリーのうち少なくとも1つを空転させることで、当該空転させたプーリーを含む前記維持経路部又は前記反転経路部による、前記公転体と前記自転力付与部との回転速度差に起因して生成される回転力の前記自転体への伝達を遮断する遮断部と、
    を具備する駆動機構。
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