JP2013230992A - 水系動物用害虫阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】
家庭で飼育されている犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットである哺乳類動物に寄生するノミやダニなどの害虫に対して、それらの成虫を死滅させるとともに、ペットに対する安全性が高い動物用害虫阻害剤を提供することを目的とする。
【解決手段】
油性の殺虫又は忌避成分、及び界面活性剤を含有することを特徴とする動物用害虫阻害剤、また、前記油性の殺虫又は忌避成分が0.1〜40重量%含有されている前記の動物用害虫阻害剤、さらには、前記界面活性剤として、HLBが2以上19以下の非イオン性界面活性剤を含有する前記の動物用害虫阻害剤により解決することができた。
【選択図】なし

Description

本発明は、犬や猫などの家庭で飼育する哺乳類動物に対して安全性が高く、害虫を死滅、又は、忌避させる水系動物用害虫阻害剤に関する。
近年、一般社団法人ペットフード協会などによる調査によると、1200万〜1300万頭の犬、1000万〜1100万頭の猫が家庭において飼育されていると言われている。そして、家庭で飼育されている犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットである哺乳類動物にはノミやダニなどの害虫が寄生することが知られているが、それら害虫の駆除は充分になされていないのが実情である。これは、市販の薬剤をペットに使用しても成虫となった害虫には効果があるものの、効果の持続時間が短いために、ペットの体表面に存在する害虫を完全に駆除することが困難であることに起因する。また、ペットの体表面の一部にしか薬剤を塗布できず、体のどこに存在するか分からない害虫を全て駆除することが困難であったことにも起因する。
そのため、薬剤を使用してから一定の時間が経過すると、充分な効果を発揮できず、使用者にとっては駆除できている実感を得られにくいものであった。
例えば、特許文献1には、起泡性害虫防除剤の発明が記載されており、明細書には害虫の殺虫剤としてピレスロイド系化合物が、例示列挙されている。
特開2011−98905号公報
上述の特許文献1に記載の起泡性害虫防除剤において、その明細書段落0018には、種々のピレスロイド系化合物が例示列挙されている。
しかしながら、害虫そのものに噴霧させることを前提としている水性の発明なので、これを犬、猫、ウサギ、ハムスターなどの体毛を有するペットに使用したとしても、油脂成分が付着したそれらのペットの体毛で阻まれずにペットの体表面にまで浸透させられるかどうかは不明であった。また、殺虫有効成分と昆虫成長制御剤を併用することによるペットの皮膚への炎症などの薬傷についても知られていなかった。
そこで、本発明では、家庭で飼育されている犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットである哺乳類動物に寄生するノミやダニなどの害虫に対して、それらの成虫を死滅、又は、忌避させるとともに、体毛を有するペットであっても体表面に有効成分を浸透させることができ、さらにペットに対する安全性が高い動物用害虫阻害剤を提供することを目的とする。
(1)すなわち、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤は、油性の殺虫又は忌避成分、及び界面活性剤を含有する動物用害虫阻害剤である。
(2)そして、前記油性の殺虫又は忌避成分が0.1〜40重量%含有されている(1)に記載の動物用害虫阻害剤である。
このように構成すれば、界面活性剤等により均一に溶解又は分散した油性の殺虫又は忌避成分がペットの体表面の各所に塗布、又は噴霧されることにより、油性の殺虫又は忌避成分が害虫の成虫を死滅、又は、忌避させ、使用者であるペットの飼い主からしても効果を実感することができる。
(3)そして、前記界面活性剤として、HLBが2以上19以下の非イオン性界面活性剤を含有する(1)又は(2)に記載の動物用害虫阻害剤である。
このように構成すれば、体毛を有するペットであっても体表面に有効成分を浸透させることができ、過剰量の薬剤を塗布することがなくなるためペットの肌への薬傷などを軽減することができる。
(4)そして、昆虫成長阻害剤を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の水系動物用害虫阻害剤である。
このように構成すれば、昆虫成長阻害剤が害虫の卵や幼虫に付着することにより成虫となるまでは成長することができずに子孫を増やすことができず、種々の害虫の卵、幼虫、成虫という成長のサイクルを断つことができるために、使用者であるペットの飼い主からすると効果をさらに実感することができる。
(5)そして、前記油性の殺虫又は忌避成分が、1種又は2種以上のピレスロイド系化合物である(4)に記載の動物用害虫阻害剤である。
このように構成すれば、害虫の成虫を確実に死滅させられるので、産卵させることを防ぎ、ひいては害虫の増殖を抑制するとともに、すでに存在している害虫の卵や幼虫が成虫へと成長することを防ぐことができる。
以上、説明したように本発明によれば、家庭で飼育されている犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットである哺乳類動物に寄生するノミやダニなどの害虫に対して、それらの成虫を死滅させるとともに、体毛を有するペットであっても体表面に有効成分を浸透させることができ、さらにペットに対する安全性が高い動物用害虫阻害剤を提供することができる。
以下、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤に関する実施形態について詳しく説明する。なお、説明中における範囲を示す表記は、上限と下限を含有するものである。
本発明に係る水系動物用害虫阻害剤は、油性の殺虫又は忌避成分、昆虫成長阻害剤及び界面活性剤を含有することを特徴とする。
本発明において使用される油性の殺虫又は忌避成分は、除虫菊に含有される有効成分である天然ピレスロイドや、ピレトリンの誘導体である合成ピレスロイド、テルピネオール、ユーカリオイル、レモン油、シトネラ等であり、犬、猫、ウサギ、ハムスターなどのペットである哺乳類動物に寄生するノミやダニなどの害虫の成虫に対して、昏睡させ、または、殺虫等することができる。
例えば、ピレスロイド系化合物としては、天然ピレスロイドとして、ピレトリンI<(1R,3R)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(1S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2Z)−2,4−ペンタジエニル−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、ピレトリンII<(1R,3R)−3−[(1E)−3−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−1−プロペニル]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(1S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2Z)−2,4−ペンタジエニル−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、シネリンI<(1R,3R)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(1S)−3−(2Z)−(2−ブテニル)−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、シネリンII<(1R,3R)−3−[(1E)−3−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−1−プロペニル]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(1S)−3−(2Z)−(2−ブテニル)−2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、ジャスモリンI<(1R,3R)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸 (1S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2Z)−2−ペンテニル−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、ジャスモリンII<(1R,3R)−3−[(1E)−3−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−1−プロペニル]−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸 (1S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2Z)−2−ペンテニル−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、合成ピレスロイドとして、アレスリンI<2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、アレスリンII<3−(3−メトキシ−2−メチル−3−オキソ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イルエステル>、フタルスリン(別名;D−テトラメトリン)<(1,3−ジオキソ−4,5,6,7−テトラヒドロイソインドリン−2−イル)メチル=2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロパ−1−エン−1−イル)シクロプロパン−1−カルボキシラート>、レスメトリン<(5−ベンジル−3−フリル)メチル=2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロパ−1−エン−1−イル)シクロプロパンカルボキシラート>、フェノトリン<3−フェノキシベンジル=2−ジメチル−3−(メチルプロペニル)シクロプロパンカルボキシラート>、ペルメトリン<3−フェノキシベンジル=3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート>、シフェノトリン<シアノ(3−フェノキシフェニル)メチル=2,2−ジメチル−3−(2−メチルプロパ−1−エン−1−イル)シクロプロパンカルボキシラート>、エトフェンプロックス<4−(4−エトキシフェニル)−4−メチル−1−(3−フェノキシフェニル)−2−オキサペンタン>、シフルトリン<シアノ(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)メチル=3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン−1−カルボキシラート>、などが好ましい。そして、上記のうちペルメトリン、フェノトリン、アレスリン、フタルスリン、レストメトリンが、より好ましく、さらに、フェノトリン、アレスリンが最も好ましい。また、上記のピレスロイド系化合物は1種類のみ、又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤のうち、ピレスロイド系化合物の含有割合は、0.1〜40重量%、さらに好ましくは0.3〜30重量%、もっとも好ましくは0.5〜20重量%である。ピレスロイド系化合物の含有割合が、この範囲であれば、ノミやダニなどの害虫の成虫に対して、昏睡又は殺虫することができ、ペットに対する安全性が高い動物用害虫阻害剤を提供することができる。
本発明において使用される昆虫成長阻害剤は、ノミやダニなどの害虫の卵、幼虫、又はサナギに付着するとそれらの成長を阻害する化合物で、その成長を阻害する機構については、脱皮をするための表皮に直接働きかけ新しい表皮を作成させない機構や、成長を促す化合物と拮抗することにより成長を抑制する機構など特に限定されない。
例えば、昆虫成長阻害剤としては、ジフルベンズロン<1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素>、ピリプロキシフェン<1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−(2−ピリジルオキシ)プロパン>、メトプレン<(2E,4E)−11−メトキシ−3,7,11−トリメチルドデカ−2,4−ジエン酸イソプロピル>、エトキサゾール<2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−[4−(1,1−ジメチルエチル)−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロオキサゾール>、ノバルロン<(RS)−1−[3−クロロ−4−(1,1,2−トリフルオロ−2−トリフルオロメトキシエトキシ)フェニル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア>、トリフルムロン<1−(2−クロロベンゾイル)−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)尿素>などが好ましい。そして、上記のうちジフルベンズロン、ピリプロキシフェン、メトプレンが、より好ましく、さらに、ピリプロキシフェンが最も好ましい。また、上記の昆虫成長阻害剤は1種類のみ、又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤のうち、昆虫成長阻害剤の含有割合は、0.05〜20重量%、さらに好ましくは0.2〜15重量%、もっとも好ましくは0.5〜10重量%である。昆虫成長阻害剤の含有割合が、この範囲であれば、ピレスロイド系化合物による効果を妨げることなく、ノミやダニなどの害虫の卵、幼虫、サナギに対して、成長を阻害することができる。
本発明において使用される界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤であり、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤を作成するときにおいて、水溶性成分をした場合に各成分の分離を防止するため、さらには、体毛を有するペットであっても体表面に有効成分である油性の殺虫又は忌避成分を浸透させるため、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤に起泡性又は消泡性を持たせるために添加される。
例えば、界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪酸塩等のアニオン性界面活性剤、そして、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、そして、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンポリグリセリンエステル等の非イオン性界面活性剤、そして、アルキル基を有するイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミノ酸系、アミンオキシド系等の両性界面活性剤が好ましい。また、上記の界面活性剤は1種類のみ、又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、上記の種類の界面活性剤のうち、非イオン性界面活性剤が含有されていることが好ましく、HLBが2以上19以下の非イオン性界面活性剤が含有されることがさらに好ましく、HLBが5以上18以下の非イオン性界面活性剤が含有されることがもっとも好ましい。例えば、このような非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレングリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンモノパルミテート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレエートなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレートなどのソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレートなどのグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアルカノールアミドなどが好ましい。HLBが2以上19以下の非イオン性界面活性剤を用いれば、体毛を有するペットであっても体表面に有効成分である油性の殺虫又は忌避成分を浸透させることができるので、本発明の動物用害虫阻害剤をペットの体毛に馴染み易くするともに、ペットの体表面に均一に塗り広げ易くなる。さらに、過剰量の薬剤を塗布することがなくなるためペットの肌への薬傷などを軽減することができる。
また、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤のうち、界面活性剤の含有割合は、0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜25重量%である。界面活性剤の含有割合が、この範囲であれば、ピレスロイド系化合物と、水溶性成分とが分離することなく均一に溶解又は分散させることができ、さらには、昆虫成長阻害剤を配合しても分離することなく均一に溶解又は分散させることができる。
そして、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤は、油性の殺虫又は忌避成分、昆虫成長阻害剤及び界面活性剤以外に低級アルコールを含有することが好ましい。
炭素数が1〜3の低級アルコールは、含有される炭素の数が1〜3であるモノアルコール、又は、多価アルコールであり、ピレスロイド系化合物、昆虫成長阻害剤を溶解又は懸濁させる溶剤である。
例えば、炭素数が1〜3の低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、n−プロパノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリンなどが好ましい。そして、上記のうちエタノール、イソプロパノールが、より好ましい。また、上記の炭素数が1〜3の低級アルコールは、1種類のみ、又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤のうち、炭素数が1〜3の低級アルコールの含有割合は、10〜33重量%、さらに好ましくは13〜30重量%である。炭素数が1〜3の低級アルコールの含有割合が、この範囲であれば、モノアルコールであれば蒸発しやすく、又は、多価アルコールであれば粘性がモノアルコールよりも高いため、有効成分である油性の殺虫又は忌避成分及び昆虫成長阻害剤をペットの体表面にほとんど失うことなく付着させることができる。
また、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤は、水を含有することが好ましい。水の含有割合は、種々成分の残余であり、特に限定されることはない。さらに、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤を濃縮液として、使用時に水を加えて希釈させることができる。その場合、希釈倍率は適宜設定することができる。
そして、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤に、ペットの皮膚に付着したときにサラサラとした感触を付与するためポリエーテルシリコーンなど感触剤を添加することができ、また、油性の殺虫又は忌避成分、昆虫成長阻害剤の酸化による劣化を防止するため、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェノール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤を添加することができる。
さらに、爽快感を付与するためにl−メントールや本発明に係る水系動物用害虫阻害剤に香りを付けるために種々の香料を添加することができる。
そして、本発明に係る水系動物用害虫阻害剤を、噴霧することができるノズルを有する容器に収容し、微粒子状としてペットの体表面に塗布することができ、さらに、空気を混ぜて泡を作成することができるノズルを有する容器に収容し、泡状としてペットの体表面に塗布し、又は、泡状として人間の手に付着させてからペットの体表面に塗布することができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
容量が200mlのグリフィンビーカーに、殺虫成分としてフェノトリン0.5重量%、界面活性剤としてモノオレイン酸ポリポキシエチレンソルビタン(20E.O.)<HLB=15>5重量%、感触剤としてアモジメチコン0.1重量%、溶剤としてエタノール30重量%、プロピレングリコール1重量%、残余として水を加え、40℃のウォーターバスで間接的に加温しながら均一になるまで攪拌混合し、水系動物用害虫阻害剤を得た。
<実施例2>
殺虫成分としてフェノトリン1重量%、フタルスリン1重量%、界面活性剤としてポリオキシエチレンステアリルエーテル<HLB=8>6重量%、モノイソステアリン酸ソルビタン<HLB=5>1重量%を用いた以外は、実施例1と同様に感触剤、溶剤、基材を加えて水系動物用害虫阻害剤を得た。
<実施例3>
殺虫成分としてフェノトリン1重量%、dl・d−T80−アレスリン0.1重量%、ペルメトリン0.5重量%、界面活性としてモノステアリン酸ポリエチレングリコール<HLB=18>5重量%を用いた以外は、実施例1と同様に感触剤、溶剤、基材を加えて水系動物用害虫阻害剤を得た。
<実施例4>
殺虫成分としてフェノトリン5重量%、dl・d−T80−アレスリン1重量%、昆虫成長阻害剤としてピリプロキシフェン1重量%、界面活性剤としてモノオレイン酸ポリポキシエチレンソルビタン(20E.O.)<HLB=15>20重量%、感触剤としてアモジメチコン0.3重量%を加えた以外は、実施例1と同様に溶剤、基材を加えて水系動物用害虫阻害剤を得た。
<比較例1>
殺虫成分としてフェノトリン5重量%、dl・d−T80−アレスリン5重量%を加えた以外は、実施例1と同様に感触剤、溶剤、基材を加えて水系動物用害虫阻害剤を得た。
<比較例2>
殺虫成分としてペルメトリン5重量%、フタルスリン5重量%を加えた以外は、実施例1と同様に感触剤、溶剤、基材を加えて水系動物用害虫阻害剤を得た。
これらの実施例1〜4、比較例1〜2の組成を表1にまとめて示す。
Figure 2013230992
効力の評価方法については、以下の方法で確認した。すなわち、室温30℃、相対湿度60%の環境下において、20匹の成虫のネコノミをそれぞれ別室で隔離された8頭の猫(雑種)の体毛の中に付着させ、1時間放置し、猫から離れたネコノミの差分の匹数を試験前の猫に付着したネコノミの供試数とした。そして、その後、実施例1〜4、及び、比較例1〜2に係る組成物を約10mlそれぞれの猫の全身に均等に塗布し、24時間放置した。その後、猫に付着させた試験後のネコノミの生存数を観察した。試験後である24時間経過後に観察し、生存している匹数(生存数)を数え、死虫数は供試虫から生存数を引いた数値とし、効力(%)=(死虫数/供試虫)×100で記載される計算式より効力を百分率により算出し、効力が80%以上の場合をネコノミの阻害効果があると判断した。なお、この試験は同一組成では異なる猫を用い3度繰り返し、その平均値を求めた。すなわち、実施例1の組成物を塗布した猫を、その後の2回目、3回目の実施例1の試験においては使用せず、他の実施例若しくは比較例で使用した猫を使用して試験を行った。
また、試験後における猫の体表面の腫れ、ただれなどの薬傷について、背、腹、足などの各箇所を目視にて確認した。いずれの箇所においても薬傷がなければ良好、一個所でも薬傷があれば不良と判断した。その結果も、表2に示す。
Figure 2013230992
表2に示すように、実施例1〜4では、ネコノミのほとんどが死亡またはそれに準じる状態であり、効果が高かった。しかし、比較例1〜2では、殺虫成分が均一に分散せず安定が悪く、また、ネコノミに対する効力も低かった。

Claims (5)

  1. 油性の殺虫又は忌避成分、及び界面活性剤を含有することを特徴とする水系動物用害虫阻害剤。
  2. 前記油性の殺虫又は忌避成分が0.1〜40重量%含有されていることを特徴とする請求1に記載の水系動物用害虫阻害剤。
  3. 前記界面活性剤として、HLBが2以上19以下の非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水系動物用害虫阻害剤。
  4. 昆虫成長阻害剤を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の水系動物用害虫阻害剤。
  5. 前記油性の殺虫又は忌避成分が、1種又は2種以上のピレスロイド系化合物であることを特徴とする請求項4に記載の水系動物用害虫阻害剤。
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