JP2013227848A - 湾曲部用水切り - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建築物の凹状湾曲部に設置される湾曲部用水切り1であって、後面が凹状湾曲部に沿って配置される平板状の上側板状部11と、上側板状部11の下端から前面下方向へ傾斜するように折曲された平板状の中側板状部12と、中側板状部12の下端から下方向へ折曲された平板状の下側板状部13と、下側板状部13の下端から中側板状部12の上端にかけて形成された1以上の切込み部14a・14b・14c・14dとを有する。
【選択図】図2
Description
なお、本発明において、「湾曲」とは、弓状、凹状及び凹凸状をも含む概念を意味するものとする。また、「切込み部」とは、スリット状に切り抜いたことをも含む概念を意味する。
図1に示すように、湾曲部用水切りが適用される一般的な建築物は、地面に一部を露出して埋め込まれるように布基礎4が設けられ、布基礎4の上に通気間隙を形成するための基礎パッキン3が適所に配置される。そして、基礎パッキン3の上に土台2が設けられ、土台2の壁面には外装板5が設けられる。図1では、本実施形態に係る湾曲部用水切り1・201は、外装板5を伝って流下してきた雨水等を外方に導いて滴下させるために、外装板5の下方に設けられる。湾曲部用水切り1は、土台2の壁面に釘止めなどによって取付面が固定される。尚、本発明の湾曲部用水切りの取付対象は土台に限定されず、例えばベランダ、デッキの外周等、凹湾曲形状、凹形状、凸湾曲形状、凸形状、凹凸形状をなす部位に広く適用することができる。
図2に示すように、本実施形態に係る湾曲部用水切り1は、建築物の土台2等における凹状の湾曲部に容易に設置することが可能に構成されている。湾曲部用水切り1は、図3に示すように、1枚の鋼板10(図4参照)を折曲して製造される。使用者や施工者は、図2に示すように、湾曲部用水切り1を建築物の湾曲部に合わせて組み上げた状態で、上側板状部11を当該湾曲部に釘止め等することにより湾曲部用水切り1を設置する。
上側板状部11は、垂直に立ち上げられた平板状に形成される。図2に示すように、上側板状部11は、後面が土台2等の凹状湾曲部に接するように、長手方向の両端を前面側へ湾曲されて組み上げられる。上側板状部11が、この湾曲状態で凹状湾曲部に釘止め等されることにより、湾曲部用水切り1が固設される。
中側板状部12は、上側板状部11の下端である折り曲げ線20に沿って折曲されることにより、平板状に形成される。中側板状部12は、上側板状部11と鈍角をなすように折曲される。これにより、中側板状部12は、上側板状部11の下端から下方向へ傾斜し、外装板5を伝って流下してきた雨水等を下端方向へ導くことができるようになっている。即ち、上側板状部11は、設置状態において外装板5よりも水平前面方向に長くなるように組み上げられる。
下側板状部13は、中側板状部12の下端である折り曲げ線30に沿って折曲されることにより、平板状に形成される。下側板状部13は、中側板状部12の下端から鉛直下方向へ折曲される。これにより、下側板状部13は、中側板状部12によって導かれた雨水等が、通気間隙を形成するための基礎パッキン3の方向へ流入することを防止することができる。従って、下側板状部13の下端は、基礎パッキン3の下端より下方の位置であることが好ましい。
また、下側板状部13には、その下端である折り返し線40から後面側へ折り返すことにより折り返し片15が形成され、切込み部14a・14b・14c・14dにおいて対向する折り返し片15の切込み縁の一方に切欠部15a・・・が設けられている。このように、下側板状部13の下端を折り返しておくことにより、水切り1の取り扱い時、取付設置後に手や指に怪我をしたりすることを防止できる。
切込み部14a・14b・14c・14dは、下側板状部13の下端から中側板状部12の上端にかけて直線状に切断された切断部である。即ち、一つの上側板状部11の下端に、5つに分割された中側板状部121・122・123・124・125の各上端が接続されている。また、中側板状部121・122・123・124・125の各下端には、下側板状部131・132・133・134・135の各上端がそれぞれ接続されている。
下側板状部13の下端には、折り返し片15により溝部151〜155が形成されている。
また、上側板状部11の下端には、切込み部14a・14b・14c・14dの夫々と連続する補助切込み部16が形成されている。これにより、上側板状部11をより容易に湾曲させることができると共に、上側板状部11を湾曲させて、中側板状部12同士が水平方向に反発しあう力が働いた場合でも、この力によって切込み部14a・14b・14c・14dから上側板状部11がひび割れしてしまうことを予め防止することができる。
具体的に、図5を参照して、湾曲部用水切り1の組み上げ方法について、切込み部14dによって分割される箇所に関し説明する。その他の切込み部14a・14b・14cに関しては同様であるため説明を省略する。
次に、第2実施形態にかかる湾曲部用水切り201について説明する。
本実施形態に係る湾曲部用水切り201は、建築物の土台2(図2参照)等における凸状の湾曲部に容易に設置することが可能に構成されている。湾曲部用水切り201は、図6に示すように、1枚の鋼板210(図8参照)を折曲して製造される。使用者や施工者は、図2に示すように、湾曲部用水切り201を建築物の湾曲部に合わせて組み上げた状態で、上側板状部11を当該湾曲部に釘止め等することにより湾曲部用水切り201を設置する。
また、上側板状部211は、その上端から前面側へ折り返された上側折り返し片217を有し、上側折り返し片216の上側切込み部214a・214b・214c・214dによって分割された隣り合う一方の切込み縁部に上側切欠部217a・217b・217c・217dを設けている。
また、下側板状部213の上端には、上側切込み部214a・214b・214c・214dと連続する補助切込み部216a・216b・216c・216dが形成されている。
また、下側板状部213は、その下端から後面側へ折り返された下側折り返し片215(2151〜2155)を有し、下側折り返し片215は、上側切込み部214a・214b・214c・214dの切り込み方向の線分上に下側切欠部215a・215b・215c・215dを設けている。
上側板状部211は、垂直に立ち上げられた平板状に形成される。図6に示すように、上側板状部211は、後面が土台2等の凸状湾曲部に接するように、長手方向の両端を後面側へ湾曲されて組み上げられる。上側板状部211が、この湾曲状態で凸状湾曲部に釘止め等されることにより、湾曲部用水切り201が固設される。
また、上側板状部211には、その上端である折り返し線250から前面側へ折り返すことにより上側折り返し片217が形成され、上側切込み部214a・214b・214c・214dにおいて対向する上側折り返し片217の切込み縁の一方に上側切欠部217a・217b・217c・217dが設けられている。このように、上側板状部211の上端を折り返しておくことにより、湾曲部用水切り201の取り扱い時、取付設置後に手や指に怪我をしたりすることを防止できる。
中側板状部212は、上側板状部211の下端である折り曲げ線220に沿って折曲されることにより、平板状に形成される。中側板状部212は、上側板状部211と鈍角をなすように折曲される。これにより、中側板状部212は、上側板状部211の下端から下方向へ傾斜し、外装板5(図1参照)を伝って流下してきた雨水等を下端方向へ導くことができるようになっている。即ち、中側板状部212は、設置状態において外装板5よりも水平前面方向に長くなるように組み上げられる。
下側板状部213は、中側板状部212の下端である折り曲げ線230に沿って折曲されることにより、平板状に形成される。下側板状部213は、中側板状部212の下端から鉛直下方向へ折曲される。これにより、下側板状部213は、中側板状部212によって導かれた雨水等が、通気間隙を形成するための基礎パッキン3(図1参照)の方向へ流入することを防止することができる。従って、下側板状部213の下端は、基礎パッキン3の下端より下方の位置であることが好ましい。
上側切込み部214a・214b・214c・214dは、上側板状部211の上端から中側板状部212の下端にかけて直線状に切断された切断部である。即ち、一つの下側板状部213の上端に、5つに分割された中側板状部2121・2122・2123・2124・2125の各下端が接続されている。また、中側板状部2121・2122・2123・2124・2125の各上端には、上側板状部2111・2112・2113・2114・2115の各下端がそれぞれ接続されている。
上側板状部211の上端には、上側折り返し片217・・・により溝部2171〜2175(図7参照)が形成されている。
また、下側板状部213の上端には、上側切込み部214a・214b・214c・214dの夫々の下端と連続する補助切込み部216a・216b・216c・216dが形成されている。これにより、下側板状部213をより容易に湾曲させることができると共に、下側板状部213を湾曲させて、中側板状部212同士が水平方向に反発しあう力が働いた場合でも、この力によって上側切込み部214a・214b・214c・214dから下側板状部213がひび割れしてしまうことを予め防止することができる。
具体的に、湾曲部用水切り201の組み上げ方法について、上側切込み部214dによって分割される箇所に関し説明する。その他の上側切込み部214a・214b・214cに関しては同様であるため説明を省略する。
2 土台
3 基礎パッキン
4 布基礎
5 外装板
10 鋼板
11 上側板状部
12(121・122・123・124・125) 中側板状部
13(131・132・133・134・135) 下側板状部
14a・14b・14c・14d 切込み部
15 折り返し片
15a 切欠部
151・152・153・154・155 溝部
16a・16b・16c・16d 補助切込み部
20 折り曲げ線
30 折り曲げ線
40 折り返し線
201 湾曲部用水切り
210 鋼板
211(2111・2112・2113・2114・2115) 上側板状部
212(2121・2122・2123・2124・2125) 中側板状部
213 下側板状部
214a・214b・214c・214d 上側切込み部
215 下側折り返し片
215a・215b・215c・215d 下側切欠部
216a・216b・216c・216d 補助切込み部
217(2171・2172・2173・2174・2175) 溝部
220 折り曲げ線
230 折り曲げ線
240 折り返し線
250 折り返し線
Claims (8)
- 建築物の湾曲部に設置される湾曲部用水切りであって、
後面が前記湾曲部に沿って配置される平板状の第1板状部と、
前記第1板状部の一端から前面へ傾斜するように折曲された平板状の中側板状部と、
前記中側板状部の一端から折曲された平板状の第2板状部と、
前記第1板状部の一端から前記中側板状部の一端にかけて形成された1以上の切込み部とを有することを特徴とする湾曲部用水切り。 - 建築物の凹状湾曲部に設置される湾曲部用水切りであって、
後面が前記凹状湾曲部に沿って配置される平板状の上側板状部と、
前記上側板状部の下端から前面下方向へ傾斜するように折曲された平板状の中側板状部と、
前記中側板状部の下端から下方向へ折曲された平板状の下側板状部と、
前記下側板状部の下端から前記中側板状部の上端にかけて形成された1以上の切込み部とを有することを特徴とする湾曲部用水切り。 - 前記下側板状部は、その下端から後面側へ折り返された折り返し片を有し、前記折り返し片の前記切込み部によって分割された隣り合う一方の切込み縁部に切欠部を設けていることを特徴とする請求項2に記載の湾曲部用水切り。
- 前記上側板状部の下端には、前記切込み部と連続する補助切込み部が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の湾曲部用水切り。
- 建築物の凸状湾曲部に設置される湾曲部用水切りであって、
後面が前記凸状湾曲部に沿って配置される平板状の下側板状部と、
前記下側板状部の上端から後面上方向へ傾斜するように折曲された平板状の中側板状部と、
前記中側板状部の上端から上方向へ折曲された平板状の上側板状部と、
前記上側板状部の上端から前記中側板状部の下端にかけて形成された1以上の上側切込み部とを有することを特徴とする湾曲部用水切り。 - 前記上側板状部は、その上端から前面側へ折り返された上側折り返し片を有し、前記上側折り返し片の前記上側切込み部によって分割された隣り合う一方の切込み縁部に上側切欠部を設けていることを特徴とする請求項5に記載の湾曲部用水切り。
- 前記下側板状部の上端には、前記上側切込み部と連続する補助切込み部が形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の湾曲部用水切り。
- 前記下側板状部は、その下端から後面側へ折り返された下側折り返し片を有し、前記下側折り返し片は、前記切込み部の切り込み方向の線分上に下側切欠部を設けていることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の湾曲部用水切り。
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