JP2013226537A - 貴金属触媒層、膜電極接合体、電気化学セルおよび貴金属触媒層の製造方法 - Google Patents

貴金属触媒層、膜電極接合体、電気化学セルおよび貴金属触媒層の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い触媒活性と十分な耐久性を持つ貴金属触媒層、膜電極接合体、電気化学セルおよび貴金属触媒層の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の貴金属触媒層は、空孔率が65〜95Vol.%および空孔径が5〜80nmの空孔の割合が50Vol.%以上である第1貴金属多孔質層と、前記第1貴金属多孔質層上に形成され空孔率が50Vol.%以下(0%を含む)および平均厚さが3〜20nmである第2貴金属多孔質層よりなる。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施態様は、貴金属触媒層、膜電極接合体、電気化学セルおよび貴金属触媒層の製造方法に関する。
する。
近年、電気化学セルは盛んに研究されている。電気化学セルのうち、例えば、燃料電池は、水素などの燃料と酸素などの酸化剤とを電気化学的に反応させることにより発電させるシステムを含んでいる。中でも、固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell)は、他の燃料電池と比較して低温で作動可能であること、反応生成物が水であり、環境への負荷が少ないことから、家庭用定置電源や自動車用電源として実用化されている。本格普及には各電極の触媒層に含まれる貴金属触媒の大幅削減が必要とされている。
PEFCの触媒層には、一般的に、カーボンブラック担体に貴金属触媒材料を担持させたカーボン担持触媒が使用されている。自動車用電源として使用した場合、起動及び停止によって、触媒層に含まれるカーボン担体が腐食し、また、カーボン担体に担持された触媒自体も溶解する。これにより、触媒層及び触媒層を含んだ膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の劣化が加速されることが報告されており、高耐久性かつ、高反応面積を持つ貴金属触媒層の開発は貴金属触媒の大幅削減に不可欠である。触媒材料をスパッタリングまたは蒸着によって形成した触媒層はカーボンレスであるため、触媒担体の腐食による劣化が回避できる。高反応面積を達成するため、スパッタリングまたは蒸着によって造孔材料と貴金属触媒材料を含む触媒層前駆体を形成し、その後造孔材料を除去して空孔を含んだ触媒層を作製する方法が提案された。しかし、貴金属触媒の反応面積は未だ十分とは言えない。高空孔率を達成するため触媒層に多量な造孔材料を導入すると、触媒層にサイズが100nmを超える大きな空洞がたくさん現れ、燃料電池特性の劣化をもたらした。
特表2007−507328号公報 特開2010−033759号公報
本発明が解決しようとする課題は、高い触媒活性と十分な耐久性を持つ貴金属触媒層、膜電極接合体、電気化学セルおよびその製造方法を提供することである。
本発明の実施形態の貴金属触媒層は、空孔率が65〜95Vol.%および空孔径が5〜80nmの空孔の割合が50Vol.%以上である第1貴金属多孔質層と、前記第1貴金属多孔質層上に形成され空孔率が50Vol.%以下(0%を含む)および平均厚さが3〜20nmである第2貴金属触媒層よりなる。
また、本発明の別の実施形態の膜電極接合体は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極に挟持された電解質膜とを有し、前記第1電極および前記第2電極の少なくともいずれか一方は本発明の貴金属触媒層を有する。
また、本発明の別の実施形態の電気化学セルは、本発明の膜電極接合体と、前記膜電極接合体を収容した筐体と、を有する
また、本発明の別の実施形態の貴金属触媒層の製造方法は、スパッタ法または蒸着法によって貴金属材料と造孔材料からなる第1貴金属多孔質層前駆体を形成する工程と、前記第1貴金属多孔質層前駆体上に第2貴金属多孔質層前駆体を形成する工程と、第1貴金属多孔質層前駆体の造孔材料が65〜95Vol.%であり、第2貴金属多孔質層前駆体の造孔材料が50Vol.%(0Vol.%を含む)、平均厚さが3〜20nmであり、前記第1貴金属多孔質層前駆体および前記第2貴金属多孔質前駆体に対し、前記各造孔材料を除去する造孔処理を行う。
実施形態に係る触媒層の断面の一部を走査型電子顕微鏡により観察した像を示す図。 実施形態に係るMEAを模式的に示す断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る触媒層の走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)により観察した像を示す図である。倍率は10万倍である。
貴金属触媒層10は、第1貴金属多孔質層11と、前記第1貴金属多孔質層11上に形成された第2貴金属多孔質層12よりなる。図1において、13は第1貴金属多孔質層間に存在する空洞であり、14は貴金属触媒層10の一方の面に設けられた基板、15は貴金属触媒層10の他方の面に設けられた電解質膜である。ここで、基板14は、例えば、カーボンシート、テフロンシート(「テフロン」デュポン社商標)などが使用される。図1においては、第2貴金属多孔質層12が第1貴金属多孔質層11の基板14側にも形成されている。この第1貴金属多孔質層11は、貴金属触媒層10の少なくとも基板11とは反対側の面に形成されていることが好ましい。
第1貴金属多孔質層11は、空孔率が65〜95Vol.%および空孔径が5〜80nmの空孔の割合が50Vol.%以上である。第1貴金属多孔質層11をこの範囲とすることで、高い触媒活性を得ることができる。
ここで、第1貴金属多孔質層11の空孔率があまり小さいと65Vol.%の場合には貴金属触媒の利用効率が低く、十分な利用効率を得るためには貴金属触媒量を増加させる必要がある。逆に空孔率があまり大きいと均一な第1貴金属多孔質層構造が形成しにくく貴金属触媒層を用いた電気化学セルとしての特性が劣化する。このため、空孔率は65〜95Vol.%とする。好ましい空孔率は75〜95Vol.%であり、より好ましくは80〜95Vol.%である。
また、第1貴金属多孔質層11は、直径100nm以上の空洞13を除く貴金属多孔質体の空孔分布として、空孔径が5〜80nmの空孔の割合が50Vol.%以上である。なお、本発明は空孔を含む最小円の直径100nm以上の大きな空孔は空洞として定義する。ここで、空孔径はあまり小さいと電極反応に伴う物質移動が不十分であり、逆にあまり大きいと電極反応を発生する貴金属触媒表面への燃料供給または生成物排出などが均一にできない。このため、空孔径は5〜80nmとする。そして、この空孔径を有する空孔の割合があまり小さいと、電気化学セルの特性が低くなる。また、燃料などの電極反応物の供給あるいは電極反応生成物の排出などがスムーズにできなくなり、貴金属触媒の反応面積が低くなると考えられる。このため、空孔の割合は50Vol.%とする。好ましくは70Vol.%以上である。例えば、自動車用燃料電池の場合は約−40℃での低温起動が求められている。低温起動は触媒層細孔に存在する水のサイズに強く依存し、触媒層中のサイズが数nmの空孔は低温起動に特に重要と報告されている。本発明の貴金属多孔質層の空孔分布は燃料電池の低温起動には重要と考えられる。
なお、第1貴金属多孔質層11に含む貴金属多孔質体の空孔分布は、空孔径が30nm以上の空孔の割合が30Vol.%以上であることが望ましい場合がある。ここで、貴金属多孔質体の空孔分布は直径100nm以上の空洞13を除く貴金属多孔質体での値である。この構成により例えば燃料電池カソードとして用いた場合には、発電によって生成した水を第1貴金属多孔質層内に蓄積でき、燃料電池のロバスト性を向上させ、電解質膜の劣化などを防ぐ効果はあると思われる。このため、空孔の割合は30Vol.%とする。好ましくは40Vol.%以上である。
次に、第2貴金属多孔質層12は、空孔率が50Vol.%以下(0%を含む)および平均厚さが3〜20nmである。第2貴金属多孔質層12をこの範囲とすることで、高比表面積および高利用効率を持つ貴金属触媒層を得ることができる。さらに、後述する貴金属触媒層10の製造時においても、所定の空孔率を持つ第1貴金属多孔質層11を均一に形成することが困難となり、この貴金属触媒層10を用いた電気化学セルの特性が低下する。また、50Vol.%以下の低空孔率の第2貴金属多孔質層が存在しないと、製造時の貴金属触媒層の洗浄工程において多孔質構造が形成しにくいと考えられる。さらに、洗浄工程時の貴金属触媒の流出または触媒構造の崩れが顕著となる。
ここで、第2貴金属多孔質層12の空孔率があまり大きいと、貴金属触媒層10を用いた電気化学セルとしての特性が劣化する。このため、空孔率は50Vol.%以下とする。また、第2貴金属触媒層12の平均厚さがあまり小さいと後述する貴金属触媒層10の製造時に貴金属触媒層の洗浄工程における多孔質構造の形成が不十分となると共に貴金属触媒の流出が増加する。逆に平均厚さがあまり大きいと貴金属触媒層10中の第1貴金属多孔質層11の割合が少なくなり、貴金属触媒層10全体の触媒利用効率が低下し、貴金属触媒層10を用いた電気化学セルとしての特性が劣化する。このため、平均厚さは3〜20nmとする。好ましくは3〜15nmであり、より好ましくは3〜10nmである。
例えば、この第2貴金属多孔質は存在しないと、貴金属触媒層10に占める第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層の多孔質体部分の割合が60Vol.%未満になる可能性がある。本発明の貴金属触媒層10は、貴金属触媒層10に占める第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層の多孔質体部分の割合が60Vol.%以上であることが望ましい。これは、多孔質体部分の割合が60Vol.%未満になると、貴金属触媒層10に存在する貴金属触媒層10の厚さ方向と直行する方向の幅が100nm以上の空洞13が増加し、電気化学反応により生成された反応物は他方の電極にクロスリークし、特性の劣化を招く場合があるためである。
この第2貴金属多孔質層12は、2層以上で構成されるものでも良い。2層以上で構成することにより。1層で構成されたものと比較し、第2貴金属多孔質層12を第1貴金属多孔質層11上に均一に形成することが可能となる。
なお、本発明の貴金属触媒層10は、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12を繰り返し積層したものであっても良い。また、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12の上に他の材料層を形成、これらを繰り返し積層したものであっても良い。他の材料層としては、例えば親水性の多孔質酸化物層など、触媒層における物質移動を促進するなど電気化学セルの特性を向上させる効果がある。
第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12を交互に複数層で構成した貴金属触媒層10の場合は、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12の厚みと空孔率、空孔分布を調整することによって、燃料電池など電気化学セルに要求される耐久性、発電特性、ロバスト性などに合わせて、高い総合パフォマンスを達成できる。
例えば、燃料電池カソードとして用いた場合は十分なロバスト性を確保するために、第2貴金属多孔質層12隣接同士の間隔は20nm以上であることが望ましい。より好ましくは30nmである。
なお、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12を交互に複数層で構成した貴金属触媒層10の場合は、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12の間隔または第1貴金属多孔質層の厚みを制限することによって、貴金属触媒層10に占める第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層12の多孔質体部分の割合が60Vol.%未満であることは望ましい。多孔質体間の空洞は燃料または燃料電池カソードの生成水を蓄積でき、負荷変動など頻繁に発生する応用については空洞の割合を増やすことによって特性のロバスト性を向上する場合はある。この場合は、洗浄工程時の貴金属触媒の流出または触媒構造の崩れ、特性の劣化を防ぐため、貴金属触媒層10の全体の空隙率が20Vol.%以上であることが望ましい。より好ましくは30Vol.%以上である。さらに、第2貴金属多孔質層12隣接同士の間隔が500nm以下にすることが望ましい。より好ましくは400nm以下である。
なお、第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12を交互に複数層で構成した貴金属触媒層10の場合は、各多孔質層の空孔率または細孔分布が触媒層に垂直の方向または触媒層に平行の方向に勾配をつけても良い。例えば、電解質膜近辺または燃料入り口近辺の第1貴金属多孔質層11と第2貴金属多孔質層12をより緻密に、またはより短い間隔に積層する。これによって、燃料電池など電解セルの特性を改善でき、またはより少ない貴金属量でも高い特性が得られる。
貴金属触媒層10に使用される触媒材料はとしての貴金属元素は、例えば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、オスミニウム(Os)、イリジウム(Ir)、プラセオジウムオ(Pd)及び金(Au)などの貴金属元素からなる群から選択される1種類の金属又は前記群から選択される2種類以上の元素を含んだものである。このような貴金属元素は、触媒活性、導電性及び安定性に優れている。
他の例によれば、貴金属触媒層10に使用される触媒材料は、上記群から選択される2種類以上の金属の酸化物を含んだ複合酸化物または混合酸化物であってもよい。
貴金属触媒層10に使用される触媒材料が、水素酸化反応又は水素発生反応に使用される場合、触媒材料は、例えば、Ptから形成される。
また、貴金属触媒層10が、一酸化炭素(CO)を含む改質水素ガス又はメタノール、エタノール等のアルコールの酸化反応に使用される場合、貴金属触媒層10は、例えば、PtRu1−y−zで示される組成を有する合金から形成される。ここで、yは、0.2≦y≦0.8であり、zは、0≦z≦0.8であり、元素Tは、W、Hf、Si、Mo、Ta、Ti、Zr、Ni、Co、Nb、V、Sn、Al及びCrよりなる群から選択される少なくとも1つの元素である。この場合、合金は、Ptを20〜80原子%、Ruを0〜80原子%、元素Tを0〜80原子%の割合で含んでいる。
また、酸素還元反応において使用される場合、触媒材料は、例えば、Pt1−uで示される組成を有する合金から形成される。ここで、uは、0≦u≦0.9であり、元素Mは、Co、Ni、Fe、Mn、Ta、W、Hf、Si、Mo、Ti、Zr、Nb、V、Cr、Al及びSnよりなる群から選択される少なくとも1つの元素である。この場合、合金は、Ptを0〜90原子%、元素Mを10〜90原子%の割合で含んでいる。
貴金属触媒層10が、貴金属触媒層10が、酸素発生反応において使用される場合、触媒材料は、例えば、Ir、Ru、Pt、Au、Rh及びOsからなる群から選択される少なくとも1つの金属の酸化物、又はそれらの酸化物とTa若しくはSnの酸化物との複合酸化物から形成される。
特に、第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層12に含まれる貴金属元素の30原子%以上がPtまたはIrであることが、触媒材料の活性と耐久性を両立できるとの理由から望ましい。
本発明の貴金属触媒層10は微細な触媒材料と適切な空孔構造を持つため、貴金属触媒の有効面積、利用効率が極めて高い。
ここで、第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層12の触媒材料はPtであり、前記各貴金属触媒層のサイクリックボルタンメトリー法(CV法)により得られた水素脱着量から求められたPt質量表面積が25m/g以上であることが望ましい。
本発明においては、CV法は、標準水素電極(RHE)を参照極として、25℃、0.1Mの過塩素酸溶液中で測定を行い、サイクリックボルタモグラムを得る。本測定前に触媒表面のクリーニングとして参照極電位に対して0.05−1.2Vの範囲でスイープ速度は200mV/sとし、安定なサイクリックボルタモグラムを得るまで数十サイクルを実施し、その後、スイープ速度は50mV/sとし5サイクル実施する。CVの水素吸着電気量は二重層領域から水素発生電流の立ち上がり直前の極大までの範囲における電気量とし、210mC/cm−2を用いて電気化学的有効表面積に換算する。水素吸着の開始電位、水素発生電流の立ち上がり電位は触媒組成にも依存するが、貴金属触媒の主要元素が白金の場合はそれぞれ0.1V、0.4Vであることが多いため、本発明は0.1V〜0.4Vにおける水素吸着電気量からPt質量表面積(m/g)を求める。
なお、第1貴金属多孔質層11および前記第2貴金属多孔質層12の貴金属担持密度は0.2mg/cm以下である場合は本発明の効果は特に顕著である。これは、貴金属担持密度が小さいことは貴金属触媒層が薄いことを意味し、貴金属触媒層が厚い場合より従来の方法では高比表面積を持つ貴金属触媒層をより形成しにくいためである。本発明の効果がより顕著である貴金属担持量は0.1mg/cm以下である。
本発明の作用は次の通りと考えられる。
触媒反応は主に触媒層の表面で行われているため、触媒層の触媒の利用効率は触媒の有効反応面積に強く依存する。本発明の実施形態による貴金属触媒層10は、従来から知られている粒子状触媒(例えば、粒子径が2nm〜5nmのナノ触媒粒子)に比べ比表面積が小さいが、同じ触媒組成であっても粒子状触媒より高い質量活性を有する。その理由はまだ完全に解明されていないが、触媒活性が触媒層の表面構造に強く依存するため、貴金属触媒層10が従来の触媒層とは異なる表面構造を持っており、その表面に存在する高活性を持つ活性サイトの割合が従来の触媒層より多いと考えられる。本発明の実施形態においては、これら第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層12を本発明で規定する範囲とすることによって触媒材料の高利用効率と高耐久性を両立させたと考えられる。
例えば、固体高分子型電気化学セルの電極においては、触媒層中の触媒の利用効率は反応物―触媒―プロトン伝導体で形成される三相界面の密度に強く依存するため、三相界面ができるだけ多くなるよう触媒層を多孔質とすることが好ましい。本発明の実施形態の貴金属触媒層10は、第1貴金属多孔質層11および第2貴金属多孔質層12の空孔部により反応物、生成物などの物質移動がスムーズになり、貴金属触媒層10での電極反応が効率よく生じる。
従来の製造方法において貴金属触媒の微細化と多量な空孔を形成できるが、洗浄工程における貴金属触媒の流出及び触媒層構造の崩れが起き、この現象は貴金属触媒の使用量が低い場合は特に顕著である。触媒層の空孔構造を劣化させ、触媒層空孔構造の最適化はできず、貴金属触媒の大幅削減には新規製法または新規触媒層を開発するが必要であった。
本発明においては、貴金属触媒の微細化と触媒層空孔構造の最適化は、洗浄工程における貴金属触媒の流出及び触媒層構造の崩れを防ぎ、最適な空孔構造を持つ触媒層を作製し、高特性を達成した。
以下に、第1貴金属多孔質層の両側に第2貴金属多孔質層が形成される貴金属触媒層の作製方法を説明する。
各層の作製はいずれもスパッタリングまたは蒸着によって行う。
まず、触媒材料である貴金属元素と造孔材料との混合物からなる第2貴金属多孔質層前駆体を基板上に形成する。
次に、第2貴金属多孔質層前駆体の上に触媒材料である貴金属元素と造孔材料との混合物からなる第1貴金属多孔質層前駆体を形成する。
その後、第1貴金属多孔質層前駆体の上に触媒材料である貴金属元素と造孔材料との混合物からなる第2貴金属多孔質層前駆体を形成する。
なお、スパッタリング又は蒸着する際に、貴金属元素を含む触媒材料と造孔材料とをそれぞれのターゲットを用いて同時に行うことができる。または、触媒材料と造孔材料を混合して一体に形成されたターゲットを用いても良い。第2貴金属多孔質層前駆体は、第1貴金属多孔質層の基板側の反対側など、後述する洗浄工程における触媒材料の流出が起こりやすいほうに第2貴金属多孔質層前駆体を設けることが望ましい。
上記第2貴金属多孔質層前駆体の厚さは、3〜20nmの範囲内であることが好ましい。この第2貴金属多孔質層前駆体は、本発明の貴金属触媒層の形成には重要である。低空孔率を持つ第2貴金属多孔質層を設けないと、後述する洗浄工程によっても多孔質構造が形成しにくい。
第2貴金属多孔質層前駆体の厚さああまり小さいと、後述する洗浄工程によっても多孔質構造の形成及び触媒材料の流出抑制は十分にできない、逆に、その厚さがあまり大きいと、高空孔率を持つ第2貴金属多孔質層の割合が少なくなり、貴金属触媒層全体の触媒利用効率が悪くなり、電気化学セルとして使用した場合の特性が低下するためである。このためその厚さは3〜20nmの範囲内であることが好ましとして、さらには、3〜10nmであることが好ましい。
第2貴金属多孔質層前駆体は、第1貴金属多孔質層および第2貴金属多孔質層の合計の体積に対し、体積率が60%以下であることが好ましい。これは、あまり第2貴金属多孔質層前駆の体積率が大きいと、高空孔率を持つ第1貴金属多孔質層を均一に形成することが困難になり、電気化学セルとして使用した場合の特性が低下するためのである。このように、第2貴金属多孔質層が存在しないと、触媒層洗浄工程によっても本発明の多孔質の貴金属触媒層構造が形成しにくく、触媒材料の流出または触媒層構造の崩れが顕著になる。
第1貴金属多孔質層前駆体の造孔材料の体積率が65〜95%であることが好ましい。第1貴金属多孔質層の造孔材料の体積率があまり小さいと十分な空孔構造を形成できず、触媒の利用効率が悪く、貴金属の大幅低減は困難である。逆に体積率があまり大きいと、洗浄工程における均一な多孔質触媒層構造が形成しにくく、触媒材料の流出が著しくなり、電気化学セルとして使用した場合の特性が劣化する。
造孔材料としては、後述する酸洗浄又はアルカリ洗浄により造孔材料を除去する造孔処理おいて使用する洗浄液に対する溶解性が、貴金属元素を含む触媒材料と比較してより高いものが使用される。造孔材料は、例えば、金属又は金属酸化物であるが、短時間で成膜及び除去できること、作業性、並びにコスト等の観点から、金属が好ましい。造孔材料として使用される金属としては、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)及び銅(Cu)からなる群より選択される少なくとも1つの金属が好ましい。また、酸化物及び窒化物などのセラミックスの粒子を使用することもできる。以下の説明においては、造孔材料を造孔金属として説明する。
スパッタリングまたは蒸着に際して、雰囲気に酸素を導入することによって、酸化物の構造、安定性を調整することができる。このとき、雰囲気の酸素分圧を20%未満にすることが好ましい。以下で説明する各貴金属多孔質層前駆体から造孔金属を除去する工程において、造孔金属の全てを除去できないことがある。そのため、触媒層前駆体において造孔金属が占める割合を、目標とする多孔度よりも高くしてもよい。
基板としては、例えば、カーボンシート、テフロンシート(「テフロン」デュポン社商標)が使用される。
続いて、造孔金属を、例えば、酸性若しくはアルカリ性溶液を用いた洗浄を行うことにより及び/又は電解法により溶解して、各貴金属多孔質層前駆体から除去する造孔処理を行なう。このようにして、細孔を有している触媒層を得る。
例えば、洗浄液として酸性溶液を使用する場合、触媒層前駆体を、例えば、硝酸、塩酸、硫酸又はこれらの混合液に5分乃至50時間程度浸漬する。このとき、酸性溶液を加熱して約50〜100℃にしても良い。また、バイアス電圧をかけて、造孔金属の溶解を促進してもよい。更に、これらの処理の後、熱処理を行ってもよい。
造孔金属の溶解に伴って貴金属元素を含む触媒材料が溶出するのを抑制するため、あらかじめ、貴金属多孔質層前駆体を基板に固定する処理を行ってもよい。例えば、触媒層前駆体に、ナフィオン(商品名:デュポン社製)などのポリマー溶液を含浸させ、その後、乾燥させてから、造孔金属を溶解させてもよい。また、触媒組成、電気化学セルの使用仕様にあわせて、洗浄液の濃度、加熱温度などを調整することができる。
なお、本発明の洗浄工程の前に貴金属触媒層前駆体を熱処理し、貴金属触媒層の空孔構造を調整することができる。本発明の洗浄工程の後に貴金属触媒層を熱処理し、貴金属触媒層の空孔構造、触媒構造、表面状態などを調整することができる。洗浄工程前後の熱処理によって電気化学セルの特性を更に向上させることができる。熱処理する場合は50℃〜900℃であり、時間は1時間〜50時間であることが望ましい。雰囲気は特に限定しないが、アルゴン、窒素、水素またこれらの混合ガスでもよい。場合によっては若干の酸素を導入して特性が向上する場合もある。
得られた貴金属触媒層には、貴金属触媒層のプロトン伝導性及び他の部材との密着性を向上させるため、スプレーまたは含浸法によってナフィオン(デュポン社製)などのポリマー溶液を付与しても良い。また、燃料電池の場合は水のフラディングによる特性低下を抑制するため、撥水材などを蒸着法、含浸法などを導入することができる。カーボン材料は疎水性であるため、得られた貴金属触媒層の内部にカーボン材料を導入し水のフラディングを抑制し電気化学セルの特性を向上させることができる。カーボン材料の形状、構造については特に限定しないが、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンブラックまたこれらの混合物でも良い。カーボン材料の導入方法については特に限定しないが、貴金属触媒層内部にNi,Fe,Coなどのカーボン材料の合成触媒を導入し、C2H4,CH4のような炭素を含むガスの雰囲気中に200〜900℃の熱処理によってナノサイズのカーボン材料を貴金属触媒層内部に合成できる。また熱CVD法で電圧バイアスを加え合成したカーボン材料の配向性などを制御できる。
なお、得られた貴金属触媒層には、造孔金属の一部が残存していてもよい。残存する造孔金属は、安定な酸化物を形成し、触媒材料の成長抑制、貴金属触媒層の構造の維持及びプロトン伝導の促進などに寄与すると考えられる。
また、洗浄時における貴金属元素の流出と貴金属触媒層の崩れは貴金属触媒層の厚みと貴金属担持密度にも依存するため、本発明製法の効果は貴金属担持密度が0.2mg/cm2以下である場合が最も大きい。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態に係るMEAを模式的に示す断面図である。
MEA20は、第1電極21と第2電極23と、第1及び第2電極間に介在した電解質膜22とを含んでいる。
第1電極21及び第2電極23の少なくとも一方は、第1実施形態に係る触媒層を含んでいる。第1電極21及び第2電極23は、例えば、それぞれ、アノード及びカソードである。
MEA20が燃料電池において使用される場合、アノードである第1電極には水素、第2電極23であるカソードには酸素が供給される。アノード及びカソードは、各々、更に燃料拡散層を含んでいてもよい。
燃料拡散層は、好ましくは、撥水剤を含んでいる。撥水剤は、例えば、燃料拡散層の撥水性を高め、発電によって生成する水が層状触媒層の内部から排出されずに水詰まりを起こす、いわゆるフラッディング現象が起こるのを防ぐ。例えば、撥水剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系高分子材料である。撥水剤は、第1実施形態の触媒層を形成した後に燃料拡散層に導入される。
電解質膜22は、例えば、高分子電解質を含んでいる。電解質22は、更に、プロトン伝導性物質を含み、アノード21に供給された水素に由来する水素イオンを伝導する。プロトン伝導性物質としては、例えば、ナフィオン(商品名:デュポン社製)、フレミオン(商品名:旭化成社製)、アシブレック(商品名:旭硝子社製)などのスルホン酸基を持つフッ素樹脂や、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物を使用することができる。電解質膜22の厚さは、得られるMEA20の特性を考慮して適宜決定することができる。電解質膜22の厚さは、強度、特性及びMEA20の出力特性の観点から、好ましくは、5〜300μm、より好ましくは、10〜150μmである。
第2実施形態に係るMEAは、以下の手順により作製される。
まず、第1実施形態に係る貴金属触媒層を、燃料拡散層又は電解質膜22に転写して電極とする。なお、貴金属触媒層を、燃料拡散層又は電解質膜22に直接成膜する場合、比R1が大きな触媒層を得ることができない可能性がある。
なお、水のフラディングによる特性低下を抑制するため、電極内部には異なる種類の貴金属触媒層を組み合わせることをできる。例えば、本発明の貴金属触媒層とカーボン担持白金粒子からなる触媒層を組み合わせて、電解質膜に転写し電極とする。
次に、電解質膜22を、得られた第1電極21と第2電極23とで挟み、加熱及び加圧して接合し、MEAを得る。電解質膜22と各電極との接合は、一般的には、ホットプレス機を使用して行われる。プレス温度は、電極及び電解質膜22において結着剤として使用する高分子電解質のガラス転移温度より高い温度であり、一般的には、100〜400℃である。プレス圧は、使用する電極の硬さに依存するが、一般的には、5〜200kg/cmである。
第2実施形態に係るMEAは、電極に含まれる触媒層が高い特性を有する。
(第3実施形態)
次に、本発明に係わる第3の実施形態の電気化学セルについて説明する。
本発明の第3の実施形態は、第2の実施形態のMEAを具備する電気化学セルである。
例えば、電気化学セルの一例として、燃料電池は、第2の実施形態のMEAと、アノードに燃料を供給する手段と、カソードに酸化剤を供給する手段とを含む。膜電極複合体に加えて、燃料電池流路板を備え、さらにこの膜電極複合体と燃料電池流路板との間に多孔質燃料拡散層を備えていても良い。具体的には、燃料である水素等をアノードへ供給するための燃料供給溝付きのアノードホルダーと、空気(酸素)等の酸化剤を供給する供給機構から空気(酸素)をカソードへ供給するための酸化剤ガス供給溝付きのカソードホルダーとの内部にMEAを組み込んで単電池を構成して発電を行う。使用するMEAの数は1つでもよいが、複数でもよい。複数使用することにより、より高い起電力を得ることができる。例えば、カソードホルダーおよびアノードホルダーを介してMEAを複数積層して直列に繋いだスタック構造あるいは平面配置構造を形成してもよい。燃料電池の形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
この燃料電池に使用される燃料としては、水素、改質ガスのほか、メタノール、エタノール、蟻酸、あるいはこれらから選ばれる1種類以上を含む水溶液等を使用することができる。
上記第3の実施形態の一例として燃料電池の例を説明したが、電気化学セルとしては、電解セルなどほかの電気化学セルにも適用できる。例えば、上記燃料電池のアノードを酸素発生触媒電極に入れ替えた構成であれば電気化学セルは電解セルになる。例えば、電解セルは、第1電極21として、アノードの代わりに酸素発生触媒電極を含んでいる。また、本発明に係る層状触媒層はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型電気化学セルにおいても有効である。
第3実施形態に係る電気化学セルは、高い触媒活性及び耐久性を有する貴金属触媒層を含んだMEAを含んでいるため、長期安定性が高い。
以下に、実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明する。
<触媒層の作製>
(実施例1乃至10)
SGL社(SGL Group - The Carbon Company-)製カーボンペーパーを基板とし、この基板上に、表1に示す触媒材料及び造孔材料とをそれぞれのターゲットを用いてスパッタリングにより成膜し、第2貴金属多孔質層A前駆体,第2貴金属多孔質層前駆体、第2貴金属多孔質層B前駆体をそれぞれ形成し、貴金属触媒層前駆体を得る。
スパッタリングに際しては、表1に示す各実施例において、第2貴金属多孔質層Aの厚さ、第2貴金属多孔質層Aの空孔率、第1貴金属多孔層の空孔率、第1貴金属多孔層の空孔径が5〜80nmの空孔の割合、第2貴金属多孔質層Bの厚さ、第2貴金属多孔質層Bの空孔率が表1に示す値となるよう、また白金ローディング量が0.08mg/cmになるよう、触媒材料及び造孔金属のスパッタリングパラメータを調整する。
例えば実施例1の場合は、0.08mg/cmの白金ローディング量が約38nmのPt膜に相当するため、第2貴金属多孔質層Aと第2貴金属多孔質層Bがそれぞれ4nmのPt厚さに作製する場合は第1貴金属多孔質層に含む白金の量が厚さ30nmに相当するようにスパッタリングのパラメータを調整する。
続いて、得られた貴金属触媒層前駆体を80℃の10重量%硫酸水溶液に15分浸漬する酸処理を3回行い、その後、純水により洗浄し、乾燥させすることで、実施例1〜10の貴金属触媒層を得る。
(実施例11および12)
カーボンナノファイバー層付きのカーボンペーパー(東レ製)を基板とし、この基板上に、表1に示す触媒材料及び造孔材料とをそれぞれのターゲットを用いてスパッタリングにより成膜し、第2貴金属多孔質層A前駆体,第1貴金属多孔質層前駆体、をそれぞれ形成し、3回繰り返した後、第2貴金属多孔質層B前駆体を形成し、貴金属触媒層前駆体を得る。
スパッタリングに際しては、表1に示す各実施例において、第2貴金属多孔質層Aの厚さ、第2貴金属多孔質層Aの空孔率、第1貴金属多孔層の空孔率、第1貴金属多孔層の空孔径が5〜80nmの空孔の割合、第2貴金属多孔質層Bの厚さ、第2貴金属多孔質層Bの空孔率が表1に示す値となるよう、また白金ローディング量が0.08mg/cmになるよう、触媒材料及び造孔金属のスパッタリングパラメータを調整する。
得られる実施例1〜12の第2貴金属多孔質層前駆体の造孔材料の体積率が60%以下であり、第一貴金属層前駆体の造孔材料の体積率が65〜95%であると確認した。
なお、本発明は造孔材料の体積率を以下のように定義する。
造孔材料の体積比=造孔材料の体積/(触媒材料の体積+造孔材料の体積)
触媒材料及び造孔材料の体積についてそれぞれのターゲットを用い、触媒層を形成する時の成膜条件を成膜し、形成した膜の厚みからそれぞれの体積を求める。
(比較例1)
ウィスカー基板(有機顔料ピグメントレッド149、平均直径約50nm)の上に、触媒材料としてPtをスパッタリングにより単層の触媒層を成膜した。このとき、ローディング量が0.08mg/cmになるように触媒層を形成する。
(比較例2)
実施例1乃至10で使用した基板を用い、この基板上に、触媒材料としてPtMnの組成を有する合金と、Mnとを交互に成膜し、積層構造とした。このとき、合金を5層、造孔金属を4層(造孔材料層厚み:30nm)成膜した。このとき、触媒の合計ローディング量が0.08mg/cmになるように成膜した。
続いて、実施例1乃至10と同様に造孔金属の溶解並びに触媒層の洗浄及び乾燥を行い、積層構造を有する触媒層を得る。
(比較例3乃至6)
実施例1乃至10で使用した基板を用い、この基板上に、表1に示す触媒材料及び造孔材料を表1に示す値となるよう、また触媒ローディング量が0.08mg/cmになるよう、触媒材料及び造孔金属のスパッタリングパラメータを調整する。
続いて、実施例1乃至10と同様に造孔金属の溶解並びに触媒層の洗浄及び乾燥を行い、触媒層を得る。
実施例及び比較例で得られる触媒層を以下の手順に従って評価する。

<電極の作製>
これらの実施例及び比較例で得られた触媒層を用いて、以下の手順で電極を製造する。
実施例1〜10、比較例2〜6の触媒層は、基板として多孔質拡散層基板を使用したため、基板上に得られた触媒層をそのまま電極として用いる。また、比較例1の触媒層は、基板から、温度150℃、圧力20kg/cmで、3分間、実施例1〜10で用いたカーボンペーパーに熱圧着し、転写させ、電極を得る。
(Pt標準電極)
市販のPt触媒(田中貴金属社製)2g、純水5g、20%ナフィオン(商品名:デュポン社製)溶液5g及び2−エトキシエタノール20gを十分に攪拌し、分散した後、スラリーを作製した。コントロールコータを使用して、得られたスラリーを実施例1〜10で用いたカーボンペーパーに塗布し、乾燥させ、Pt触媒のローディング密度0.08mg/cmのPt標準電極を得る。
<MEAの作製>
実施例1乃至10及び比較例1乃至6の電極から切り取った5cm×5cmの正方形の切片を、図2に示すMEAの第2電極23としてのカソードとして使用した。比較例2の触媒層は、そのまま第2電極23としてのカソードとして使用する。
第1電極21としてのアノードとしては、前述のPt標準電極を使用する。
これらの第1電極21および第2電極23で電解質膜22としてのナフィオン112(商品名:デュポン社製)を挟み、温度125℃、圧力30kg/cmで、5分間、熱圧着して接合し、MEAを得る。
<燃料電池の単セルの作製>
上で得たMEAを、各々が流路を含んだ第1セパレータ及び第2セパレータで挟んで、電気化学セルとしての高分子電解質型燃料電池の単セルを得る。
上記実施例1〜10および比較例1〜6の触媒層、MEA及び単セルについて、以下の項目について評価を行う。
1.細孔径、細孔径分布および空孔率
まず、実施例1〜10及び比較例1〜7において得られた触媒層または電極を切断する(例えば、平面形状が矩形の場合には中央の位置)。切断面の中央の位置をSEM(10万倍)により観察する。本発明は断面写真の触媒層表面に存在する長さが50nm以上、幅が2nm以上の連続貴金属層が第2貴金属多孔質層として定義する。得られるこのSEM像から、実施例1乃至10は高空孔率を持つ第1貴金属多孔質層の表面に緻密な第2貴金属多孔質層を持つ構造を有することが確認される。第1貴金属多孔質層は貴金属多孔質体とサイズが100nm以上の空洞を含んでいることが観察できる。また、比較例1の触媒層は緻密な単層構造を、比較例2の触媒層は細孔を含んだ触媒層と空隙層とを交互に積層した積層構造を有していることが確認される。
また、各触媒層又は標準電極を、厚さ方向に沿って、上部、中部及び下部で切断し、さらに、各々につき、3箇所でSEM(20万倍)により観察する。
合計9視野のSEM像を得て、触媒層表面に存在する長さが50nm以上、幅が2nm以上の連続貴金属層の幅を第2貴金属多孔質層の厚さとして測定し、9視野の平均値を第2貴金属多孔質層の厚さとする。
また、コントラストから、各視野の第2貴金属多孔質層と第1貴金属多孔質層とを区別し、更に各多孔質層の触媒材料と空孔とを区別し、第1貴金属多孔質層に触媒材料が占める面積(S11)、細孔の全体面積(S12)と、細孔径が3〜80nmの範囲に分布する細孔が占める面積(S13)、第2貴金属多孔質層に触媒材料が占める面積(S21)、細孔の全体面積(S22)、細孔径が3〜80nmの範囲に分布する細孔が占める面積(S23)を算出した。これら面積を基に、細孔径が3〜80nmの範囲に分布する細孔が占める面積の割合((S13+S23/(S12+S22))は各々の視野について算出し、9視野の平均値を細孔径分布割合とする。さらに、第1貴金属多孔質層または第2貴金属多孔質層の空孔率として(S12/(S11+S12))、(S22/(S21+S22))は各々の視野についてそれぞれ算出し、9視野の平均値をそれぞれ第1貴金属多孔質層または第2貴金属多孔質層の空孔率とする。
なお、積層構造を有する比較例2については、触媒層間に含まれている空隙層は、上述の細孔には含めない。実施例1乃至10、比較例3乃至6についてはサイズが100nm以上の空洞は上述の細孔には含めない。
なお、触媒層の空孔率は上述の細孔が占める面積と空洞が占める面積(S3)の合計面積の割合とする((S12+S22+S3)/(S11+S12+S21+S22+S3))。
また、各電極から作製したMEAについてもSEM観察を行う。各触媒層の両側は多孔質基板と電解質膜にそれぞれ接しており、実施例1乃至10並びに比較例4乃至6の触媒層は、貴金属多孔質体とサイズが100nm以上の空洞を含んでいることが観察できる。また、触媒層を、厚さ方向に沿って、上部、中部及び下部で切断し、さらに、各々につき、3箇所でSEMにより観察した。合計9視野の10万倍のSEM像を得て、コントラストから、貴金属多孔質体と空洞とを区別し、各視野に触媒層の全体面積(S0)と、第1貴金属多孔質体が占める面積(S1)、第2貴金属多孔質体が占める面積(S2)を算出した。これら面積を基に、第1貴金属多孔質体の体積率(S1/S0)、第2貴金属多孔質体の体積率(S2/S0)、貴金属多孔質体の体積率((S1+S2)/S0)は各々の視野についてそれぞれ算出し、9視野の平均値をそれぞれ第1貴金属多孔質体の体積率、第2貴金属多孔質体の体積率、貴金属多孔質体の体積率とする。
なお、第1貴金属多孔質層と第2貴金属多孔質層を交互に複数層で構成した貴金属触媒層については、合計9視野のSEM像を取得し、コントラストから、各視野の第2貴金属多孔質層と第1貴金属多孔質層とを区別し、第2貴金属多孔質層と隣接の第2貴金属多孔質層との間隔を計測し、各々の視野の平均間隔を算出し、9視野の平均値を第2貴金属多孔質層隣接同士の間隙とする。
2.セル電圧
得られる単セルに、第1電極21としてのアノードに燃料として水素を流量200ml/min、圧力100kPaで供給すると共に、第2電極23としてのカソード23に空気を流量500ml/min、圧力150kPaで供給し、1A/cmの電流密度を放電させ、50時間後のセル電圧(V)を測定する。このとき、単セルは、70℃に維持する。
3.耐久性
耐久性の評価は、次の起動停止耐久性プロトコルに従って行った。第1電極21としてのアノード21に水素を流量100ml/minで、第1電極23としてのカソードに窒素を流量100ml/minで供給しながら、単セルを70℃に維持する。この状態で、触媒表面のクリーニングとして0.05−1.2Vの範囲でスイープ速度は200mV/sとし、安定なサイクリックボルタモグラムを得るまで数十サイクルを実施し、その後 スイープ速度は50mV/sとし5サイクル実施し、CVの水素吸着電気量は二重層領域から水素発生電流の立ち上がり直前の極大までの範囲における電気量とし、210mC/cm−2を用いて電気化学的有効表面積に換算し、初期のPt質量表面積E0(m/g)を求める。その後、2秒/サイクルの三角波(セル電圧1.0V〜1.5V)サイクルを、合計30,000サイクル繰り返した後、CVによって水素吸着電気量を測定し、Pt質量表面積E1を求め、初期のE0と比較して低下率を求める。低下率が10%以内のものは耐久性◎、10〜25%のものは耐久性○、25%以上のものは耐久性△とする。
以上のセル電圧および耐久性について得られた結果を、表2に示す。
実施例1乃至10の触媒層を持つ単セルはセル電圧が高く、耐久性が良好である。また、細孔径が5乃至80nmの範囲に分布する割合は、50体積%以上である。貴金属多孔質体が触媒層に占める体積率についてはいずれも60%以上であり、貴金属触媒層のサイクリックボルタンメトリー法により得られた水素脱着量から求められた白金質量表面積が白金質量表面積もいずれも25m/g以上であることを確認できる。
実施例11乃至12の触媒層を持つ単セルはセル電圧が高く、耐久性が良好である。また、細孔径が5乃至80nmの範囲に分布する割合は、50体積%以上である。更に、第1貴金属多孔質体が含む30nm以上の細孔の割合が40%以上である。第二貴金属体の間隔はそれぞれ〜200nmと〜100nmであり、貴金属多孔質体が触媒層に占める体積率についてはそれぞれ〜30%、〜50%であることを確認できる。
表1から明らかなように、実施例1乃至10は、比較例1乃至6と比較して、燃料電池の単セルに使用した場合に高いセル電圧及び高い耐久性が得られる。比較例1,2,6については十分な白金比表面積が得られないと考えられる。比較例3については触媒層内は高空孔率を持つ触媒層を均一に形成できていないためと思われる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 貴金属触媒層、
11 第1貴金属多孔質層、
12 第2貴金属多孔質層、
13 空洞、
14 基板
15 電解質膜
20 MEA、
21 第1電極、
22 電解質膜、
23 第2電極

Claims (9)

  1. 空孔率が65〜95Vol.%および空孔径が5〜80nmの空孔の割合が50Vol.%以上である第1貴金属多孔質層と、前記第1貴金属多孔質層上に形成され空孔率が50Vol.%以下(0%を含む)および平均厚さが3〜20nmである第2貴金属多孔質層よりなる貴金属触媒層。
  2. 前記第2貴金属多孔質層は、2層以上で構成される請求項1に記載の貴金属触媒層。
  3. 前記第1貴金属多孔質層は、空孔径が30nm以上の空孔の割合が50Vol.%以上である請求項1および2いずれか1項に記載の貴金属触媒層。
  4. 前記貴金属触媒層は前記第1貴金属多孔質層および前記第2貴金属多孔質層を交互に複数層で構成してなり、前記第2貴金属多孔質層と隣接同士との平均間隙が500nm以下であり、貴金属層触媒層全体の空孔率が20Vol.%以上である請求項1乃至請求項3の少なくともいずれか1項に記載の貴金属触媒層。
  5. 前記第1貴金属多孔質層および前記第2貴金属多孔質層に含まれる貴金属元素の30原子%以上が白金またはイリジウムである請求項1乃至請求項4の少なくともいずれか1項に記載の貴金属触媒層。
  6. 前記第1貴金属多孔質層および前記第2貴金属多孔質層の貴金属は白金であり、前記貴金属触媒層のサイクリックボルタンメトリー法により得られた水素脱着量から求められた白金質量表面積が25m/g以上である請求項1乃至5の少なくともいずれか1項に記載の貴金属触媒層。
  7. 第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極に挟持された電解質膜とを有し、前記第1電極および前記第2電極の少なくともいずれか一方は請求項1乃至6のいずれか1項に記載の貴金属触媒層を有する膜電極接合体。
  8. 請求項7に記載の膜電極接合体と、前記膜電極接合体を収容した筐体と、を有する電気化学セル。
  9. スパッタ法または蒸着法によって貴金属材料と造孔材料からなる第1貴金属多孔質層前駆体を形成する工程と、前記第1貴金属多孔質層前駆体上に第2貴金属多孔質層前駆体を形成する工程と、第1貴金属多孔質層前駆体の造孔材料が65〜95Vol.%であり、第2貴金属多孔質層前駆体の造孔材料が50Vol.%(0Vol.%を含む)、平均厚さが3〜20nmであり、前記第1貴金属多孔質層前駆体および前記第2貴金属多孔質前駆体に対し、前記各造孔材料を除去する造孔処理を行う貴金属触媒層の製造方法。
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