本発明は、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子等の各種デバイスの製造やマイクロメカニクスで用いられるマスク(原版)のパターンのデータを生成する際に適用することができる。
図1に、本実施形態において露光対象とするウエハ(基板)の積層構造の例を示す。不図示のウエハ上にエッチング層2、ハードマスク層4、パターン層6、感光剤(レジスト)8が積層されている。パターン層6には、既に形成されたパターン62と、反射防止膜(BARC)64が形成されている。
次に、パターンの形成工程を説明する。まず、露光工程において、露光装置を用いてマスクを照明し、感光剤8にマスクのパターンの潜像を形成する。ここでは、マスク材料は光透過率が100%であり、マスク上のパターン部の光透過率が低い(たとえば、0%)場合を考える。こうしたマスクはバックグラウンドが明るいので、ブライト・フィールド・マスクと呼ばれることもある。次に、感光剤8に形成された潜像を現像する。感光剤8がポジ型である場合は、所定の閾値以上の露光量で露光された部分が現像によって消去されるため、マスク上のパターン部(暗部)の感光剤が残る。例えば、マスク上のパターン(暗部)がパターン200の場合、孤立パターンがドットとしてそのまま残るので、残しパターンとも呼ばれる。一方で、感光剤8がネガ型である場合は、所定の閾値以上の露光量で露光されなかった部分が現像によって消去されるため、マスク上の背景部(明部)の感光剤が残る。例えば、マスク上のパターン(暗部)がパターン200の場合、孤立パターンが抜かれてホール状に形成されるので、こうしたパターンは抜きパターンとも呼ばれる。近年は、現像液の種類を変えることで、上述とは逆の現像を行う手法も開発されている。こうした現像プロセスはネガ現像と呼ばれている(上述の現像はポジ現像となる)。即ち、ポジ型の感光剤に対してネガ現像を行うことと、ネガ型の感光剤に対してポジ現像を行うことは、最終的に得られるパターンは実質的に等価である。
このように現像によって感光剤8にマスクのパターンが転写される。次に、このようにして形成された感光剤8のパターンをもとにして、下層のパターン層6が加工される。例えば、感光剤8がネガ型である場合に現像によって残った部分でパターン62の一部が除去される。
図2を用いて具体例を説明する。図2(a)は、感光剤8(基板上)に転写すべきマスクのパターン(メインパターン)200を表す平面図である。図2(b)は、パターン層6に形成されたパターン62の平面図である。パターン62は、ライン部220とスペース部230が交互に存在するライン・アンド・スペース(L/Sパターン)である。図2(c)は、パターン62と、感光剤8に転写されたマスクのパターン200との位置を表す平面図である。図2(c)に示すように、感光剤8にマスクのパターン200が転写されると、マスクのパターン200は、パターン62のライン部220の一部と重なる。感光剤8がネガ型であるか、もしくは感光剤8はポジ型であって現像工程がネガ現像であれば、前述にように、抜きパターンが形成される。すなわち、パターン層6の加工工程において、重なっている部分でライン部220が除去され、図2(d)に示すようにライン部220が分断される。図2(a)に示すマスクのパターン200は、このようにライン部220を切断する役割を持つため、カット・パターンと呼ばれることもある。また、この例のように、L字パターンやU字パターンといった2方向に延びる2次元パターンを用いること無く、図2(d)に示すパターンを形成するので、1次元レイアウト、1Dレイアウト等と呼ばれることもある。1次元レイアウトによるデバイス製造方法は、市販の半導体ロジック・デバイスにも適用されており、SRAMのゲート工程やメタル工程で適用されることが多く、同業者であれば十分理解しうる製造方法である。
マスクのパターンの生成方法を説明する。図3は本実施形態におけるマスクパターンの生成方法のフローチャートである。かかる生成方法は、コンピュータなどの情報処理装置によって実行され、メインパターンと補助パターンとを含むマスクパターンの像を基板に投影する投影光学系を備える露光装置に用いられるマスクパターンのデータが生成される。
なお、本実施形態では、投影光学系の物体面における寸法と投影光学系の像面における寸法が等しい(即ち、投影光学系の倍率が1倍である)としている。ただし、実際には投影光学系の倍率は4倍や5倍等である場合が多いので、投影光学系の倍率を考慮してマスクパターンを設定する必要がある。
S102では、露光装置の投影光学系の物体面に配置されるべきマスクのメインパターンのデータを取得する。メインパターンのデータはマスクパターンの設計工程で設計された設計値である。メインパターンはウエハ上で転写することを目的とするパターンである。ここでは、メインパターンの設計値として、図2(a)に示すパターンを1単位(繰り返し単位)として、X方向に600nm、Y方向に550nmで周期的に並べたパターンとする。図2(a)に示すパターンには、PAT1〜6の6つの孤立パターン(図形)が含まれる。PAT1〜6の相対的な位置を表1に示す。PAT1〜6の寸法はいずれも、X方向が32nm、Y方向が50nmである。マスクはバイナリマスクとした。
次に、S104では、感光剤8の下層にあるパターン層6のパターン62のデータを取得する。パターン62のデータは、マスクパターンの設計工程で設計された設計値でもよいし、実際に測定されたデータでもよい。ここでは、パターン62の設計値として、図2(b)に示すパターンのデータとする。パターン62は、X方向に延びるライン部220とスペース部230で構成され、ライン部220のY方向の幅が25nmであり、ピッチ50nmで平行に配置されたパターンである。上述のように、図2(b)に示すパターンが、図2(a)に示すパターンに応じて加工され、図2(d)のパターンのように形成される。
次に、S106では、S102で入力されたメインパターンの解像特性を向上させる補助パターンの生成条件を設定する。この生成条件は、感光剤8の下層にあるパターン層6のパターン62のデータを用いて設定される。感光剤8の層において転写されたパターンの部分でパターン層6のパターン62が消去される場合を想定して以下の生成条件を設定した。つまり、感光剤8の層において、図2(b)に示すパターンのスペース部230上では補助パターンが転写されても良く、ライン部220上ではメインパターンが転写される箇所以外で補助パターンが転写されることが認められない、という生成条件に設定した。スペース部230上に補助パターンが転写されても、ライン部220を切断せず、ライン部220の電気的特性に悪影響を及ぼさないためである。
なお、特許文献2に代表される従来技術においては、下層のパターンの情報を考慮しておらず、補助パターンはいかなる位置においても転写することが許容されていなかった。そのため、補助パターンによるメインパターンの解像特性向上の効果は限定される。具体例を挙げて解像特性を説明する。図4(a)にマスクのパターンを示す。光透過率が100%のマスク100上に、光透過率が0%の孤立パターン110が100nm間隔で周期的に縦横方向に配置されている。この例では、孤立パターンがウエハに転写すべきメインパターンであって、孤立パターンの解像特性を向上させるための補助パターンは設けられていない。各孤立パターンは正方形である。また、図4(a)では、縦方向または横方向に5つの孤立パターンが並んでいるが、実際には無限に並んでいるとみなせる条件で以下の計算を行っている。
図4(a)のマスクパターンに対して、光源波長193nm、投影光学系の射出側NA1.35、照明形状(照明光学系の瞳面における光強度分布)が外シグマ(外径)0.98、内シグマ(内径)0.784(瞳最大径を1とする)の輪帯照明の露光条件とした。この露光条件下で像面上に形成される像のシミュレーションを行った結果を図4(b)に示す。一般的に露光量が変化すると像の寸法が変化するため、シミュレーションでは、基準の焦点位置において、孤立パターンのホール状の像の径が50nmとなるように基準露光量を設定した。この基準露光量において計算された像の境界線(エッジ)が曲線120である。
さらに、露光時の露光プロセス変動(プロセス・エラー)を考慮したシミュレーションも行った。本例では、孤立パターンの寸法と露光量と焦点位置のそれぞれにエラーが生じたとして計算を行った。具体的には、孤立パターンの寸法が2nm小さくなり、かつ、基準露光量が5%大きくなり、かつ、焦点位置が基準焦点位置より20nm変化した場合とした。この3つの露光プロセス変動が同時に生じた場合の像の境界線が曲線130である。なお、孤立パターンの寸法と露光量と焦点位置のそれぞれに与えたエラーの値は、いずれも像の寸法を小さくする方向に働く要因であるので、これらを同時に考慮しても評価上問題ない。
曲線130で囲まれた図形の幅(径)をX(nm)とすると、線幅誤差Δは、曲線120で囲まれた図形の幅(径)50nmとの差として表され、Δ=50−X(nm)となる。Δが小さい方が露光プロセス変動に対して鈍感であるので好ましい。孤立パターンの寸法を変数Mとして、Mと線幅誤差Δとの関係を図5に示す。図5から、Mが70nm付近で線幅誤差Δが極小値をとることが分かる。つまり、目標寸法の50nmよりも寸法の大きいパターンをマスクのパターンとした方が露光プロセス変動に対して鈍感であると言える。
なお、実際のデバイスのパターンに多種多様なパターンがあるが、本例のような単純な孤立パターンのように、マスクのパターンを目標寸法よりも大きくした方が露光プロセス変動に鈍感になることは多くのパターンに適用できる。また同様に、補助パターンについても同様であり、メインパターンと共に補助パターンの寸法を大きくした方が、メインパターンの解像特性が向上する場合が多い。
しかし、補助パターンの寸法が大きくなってしまうと、補助パターン自体がウェハ上に転写されてしまう可能性も高くなってくる。デバイスの構造上、欠陥につながる場所に補助パターンが転写されてしまうと、デバイス製造の歩留まりの低下につながってしまう。
そこで、本実施形態では、感光剤の下層のパターンの情報を用いて、上述のように、補助パターンの生成条件を設定し、特定の位置においては補助パターンの転写を許容している。そうすることで、メインパターンの解像特性を従来技術よりも向上させている。たとえ、スペース部230上に補助パターンが転写されても、ライン部220を切断せず、ライン部220の電気的特性に悪影響を及ぼさないので、デバイス製造の歩留まりの低下を抑えることができる。
次に、S108において、S106で設定された生成条件を用いて、マスクのパターンのデータを生成する。S108の詳細なフローを図6に示す。
まず、S110において評価指標を設定する。最適化計算においては、メリット関数の値の変化に応じて、調整したいパラメータの値を変化させていくアルゴリズムを用いることが一般的である。メリット関数は、最適化コストやメトリック等と呼ばれることもある。本実施形態においては、露光プロセス変動時の最大線幅誤差をメリット関数として設定した。露光プロセスとして表2に示す18通りの条件を設定した。露光時のマスクエラー(パターンの寸法誤差)、焦点位置エラー、露光量エラーを各条件で異なる値として設定した。
さらに、ライン部220上において、メインパターンが転写する箇所以外で補助パターンが転写した場合に、メリット関数に異常に大きな値などの異常値を発生させることにより、メリット関数を用いて異常を評価している。ただし、ライン部220上においてメインパターンが転写する箇所以外で補助パターンが転写した場合に、異常を示す情報が生じるように設定し、メリット関数と異常情報を含めて評価指標として設定してもよい。つまり、S106で設定された生成条件に基づいて評価指標を設定する。
次に、S112において、補助パターンの初期配置を計算する。本実施形態においては、特許文献1に記載の補助パターン決定方法を用いて計算を行った。図7に、計算で求められたメインパターン200と補助パターン320を示す。領域300がパターンの1単位(繰り返し単位)の範囲である。なお、補助パターンの初期配置の計算方法はこれに限らず、様々な計算方法を用いることができる。
次に、S114において、評価指標の値(評価値)を求める。本実施形態においては、露光波長193nm、NA1.35、照明形状が外シグマ0.98、内シグマ0.882、開口角60度のクロス・ポール形状、偏光状態がタンジェンシャル偏光という露光条件で露光シミュレーションを行った。また、表2に示す18通りの露光プロセスにおいて、メインパターンおよび補助パターンを照明した場合にウエハ(像面)上に転写される像の最大線幅誤差を算出した。つまり、その18通りの露光プロセスにおいて、PAT1〜PAT6の、レジスト上での寸法を算出し、目標寸法との誤差の絶対値を得た。その絶対値の最大値が、本実施形態におけるメリット関数(評価指標)の値である。S102で述べたように、PAT1〜6の目標寸法は、全てX方向が32nm、Y方向が50nmである。
次に、S116において、計算を終了するか継続するかの判定を行う。終了するという判定がされればS120に進み、継続するという判定がなされれば、S118に進む。
S118では、メインパターンおよび補助パターンの寸法および位置のうち少なくとも一方を調整する。本実施形態においては、滑降シンプレックス法のアルゴリズムを用いて、メリット関数の値が改善するように、パターンの寸法および位置の調整を行った。アルゴリズムはこの手法に限定されるものではなく、いかなるアルゴリズムを用いてパターンの寸法や位置を調整しても構わない。また、本実施形態においては、寸法と位置の両方を調整したが、寸法のみを調整しても構わないし、位置のみを調整しても構わない。また、補助パターンの配置(補助パターンの有り無し)をも調整しても構わない。なお、メインパターンの位置および寸法も調整を行ったが、メインパターンの調整は行わなくても構わない。
S118にてパターンの調整を行った後、調整後のメインパターンおよび補助パターンを用いてS114にてメリット関数の値を評価する。そして、S116で終了判定を行う。こうして、終了判定がなされるまで、S114、S116およびS118を繰り返し行うことで、メリット関数の値を改善していく。S116の終了判定の条件は、調整回数(即ち、S114を行った回数)が一定回数を超えたら終了する、という判定条件にしても良いし、S114でのメリット関数の値が特定の条件を満たしたところで終了する、という判定条件にしても良い。本実施形態においては、S114の調整回数が300回となったところで終了する、という終了条件にした。
最後にS120において、S114の評価結果を用いてマスクのパターンを決定する。具体的には、S114で300回計算された評価値のうち最小である場合のメインパターンおよび補助パターンを最終的なマスクのパターンとして決定し、そのマスクパターンのデータを生成する。そしてS108を終了する。
本実施形態におけるフローチャートによって決定されたマスクパターンを図8に示す。マスクパターンには、位置や寸法が調整されたメインパターン200と補助パターン320の両方が含まれている。円形状の曲線(曲線350および曲線370等)は、マスクパターンを露光装置の物体面に配置して露光した際の、ウェハ上に形成される像の境界線(エッジ)である。複数の曲線が重なって表示されているのは、表2で示したように18通りの条件で同様の像を計算し、それらを重ねて表示しているからである。曲線350はパターン200(PAT3)の像、曲線370は補助パターンの像である。図2(b)に示すL/Sパターンも併せて示した。ここで着目すべきは、曲線370などのように、L/Sパターンのスペース部230に、補助パターン320の像が転写していることである。補助パターンの生成条件で定めたように、スペース部上に補助パターンが転写されてもデバイス特性には一切影響がないことを考慮したことによって、補助パターンが転写されることが許容されているからに他ならない。
図8のマスクパターンを用いた際の、メリット関数の評価値である最大線幅誤差は20.1nmであった。上述のように、一般的に、補助パターンの寸法が大きい方がメインパターンの像特性が向上するケースが多い。本実施形態では、スペース部上の転写を許容したことで、補助パターンの寸法を大きくすることができ、メインパターンの像性能を向上させることができるのである。このように、メインパターンが転写される層の下層のパターンがラインアンドスペースである場合に、スペース上部の補助パターンは、スペース部において転写されるように、ライン上部の補助パターンよりも寸法を大きくして、補助パターンを決定している。
次に、比較例として、従来のパターン生成手法によって決定されたマスクパターンを図9に示す。図8に示すマスクパターンと位置や寸法が異なることが分かる。図9のマスクパターンを決定する際には、下層のパターンを考慮せず、補助パターンは全く転写されてはならない、という補助パターンの生成条件を与え、その生成条件に基づいた評価指標を用いた。図9のマスクパターンを用いた際の、メリット関数の評価値である最大線幅誤差は20.6nmであった。
これらの結果から、従来の生成方法よりも、本実施形態のパターン生成方法を用いた方が最大線幅誤差を小さくすることができた。これは即ち、本実施形態のパターン生成方法の方が、露光プロセス変動、つまりは露光時のマスクエラー、焦点位置エラー、露光量エラーに対する敏感度を低減できたことを意味している。従って、本実施形態のパターン生成方法によれば、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
このように、本実施形態のパターン生成方法では、着目しているレイヤーの下地にあるレイヤーのパターン情報を考慮することで、補助パターンが解像しても良い位置と、解像するとデバイスの歩留まりに問題が生じる位置を特定することができる。この特定に基づいて補助パターンの位置や寸法の調整を行うことで、従来の手法よりもメインパターンの解像特性を向上させることができる。
なお、本実施形態において露光対象とするウエハの積層構造は、図1の例に限定されない。例えば、パターン層6とハードマスク層4との間にエッチ・ストップ・レイヤーが挿入されている場合や、ハードマスク層4とエッチング層2との間に別のレイヤーが含まれる場合もある。各層の材料も特定の材料に限定されない。例えば、SADP法(Self−Aligned Double Patterning法)によってライン状のパターン62を形成する場合は、パターン62の材料はSiO2である場合が多い。
本実施形態においては、1次元レイアウトと呼ばれるデバイスの作製方法を用いて説明をしたが、これに限定されるものではない。例えば、近年盛んに研究が行われている技術として、2重露光技術(ダブル・パターニング技術)が挙げられる。この技術は、非常に微細なパターン群をウェハ上に露光(転写)する場合において、元のパターン群を2つのパターンに分解し、分解されたパターン群ごとに露光工程を行って重ね合わせることで、単一レイヤー上に元のパターン群を形成する技術である。この場合、例えば、1回目の露光工程で転写したパターン上に、2回目の露光工程における補助パターンの像が転写してしまっても、デバイス上問題ないケースも存在しうる。2回目のパターン群をメインパターンとして扱い、1回目のパターン群を下地のパターンとして考えれば、本実施形態のパターン生成方法をそのまま適用することができる。無論、ダブル・パターニングに限定されるものではなく、トリプル・パターニングでもクアドロ・パターニングでも適用することができる。
また、本実施形態においては、S112において、下層のパターン62を考慮しないで補助パターンの初期配置を計算したが、下層のパターン62を考慮してもよい。
本実施形態で与えたメインパターンと補助パターンは、いずれもホール・パターンであるが、ホール・パターンで無くても構わない。例えば、ライン・パターンであっても構わないし、L字パターン、T字パターンやU字パターンに代表される2次元パターンであっても構わない。または、これらが組み合わさったパターン群であっても構わない。また、本実施形態においては、下層のパターン62はL/Sパターンであったが、それ以外のパターンであっても構わない。
また、本実施形態においては、図2(a)のホール・パターンは、L/Sパターンをカットするカットパターン(抜きパターン)として扱ったが、1次元レイアウト構造におけるホール・パターンの機能は、これに限定されない。たとえば、図10(a)のように、図2(c)とは半ピッチY方向にずらした位置(即ち、スペース部上)で、ホール・パターン200を残しパターンとして形成することもありうる。この場合、最終的な仕上がりは図10(b)に示すようになり、L/Sパターンの隣接するライン部の間にドット(ライン部同士の接続用パターン)が残ることとなるので、図10(a)に示したホール・パターン群は、ドット・パターン(群)と呼ばれることもある。なお、図2の形成方法はSRAMのゲート工程で適用されることが多く、図10の形成方法はSRAMのメタル工程で適用されることが多い。
なお、図10(a)のドットパターンを形成する場合は、補助パターンの生成条件は、図2(b)のライン部では転写しても良く、スペース部では、メインパターンが転写する箇所以外では転写することが認められない、となる。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。