JP2013216505A - シリコン単結晶の製造装置、シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造装置、シリコン単結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮熱部材と融液面との間隔をより高精度に制御可能とする。
【解決手段】シリコン融液面13aの一部を覆うように配される遮熱部材17の少なくとも円形の開口17aを含む実像と、該遮熱部材がシリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像して求めた前記実像と前記鏡像との間隔からシリコン融液の液面位置を算出し、遮熱部材と液面位置の間隔Δtを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明はチョクラルスキー法によりシリコン融液からシリコン単結晶を引上げる際に、シリコン融液の液面位置を的確に制御することによって、所望の結晶特性を備えた高品質なシリコン単結晶を得ることが可能なシリコン単結晶の製造装置、シリコン単結晶の製造方法に関する。
従来、シリコン単結晶を製造するには種々の方法があるが、最も代表的なシリコン単結晶の製造方法としてチョクラルスキー法(以下、CZ法と称する)が挙げられる。このCZ法によるシリコン単結晶の育成では、ポリシリコンをルツボで溶解してシリコン融液を形成する。そして、このシリコン融液に種結晶を浸漬して、所定の回転速度、引上速度で種結晶を引上げることによって、種結晶の下方に円柱状のシリコン単結晶が育成されるものである。
チョクラルスキー法によってシリコン単結晶を育成する場合、その単結晶に含まれる欠陥の種類や分布は、結晶の引上げ速度Vとシリコン単結晶内の成長方向の温度勾配Gの比(以下、V/Gと称する)に依存する。
V/Gが大きい場合は空孔が過剰となり、空孔の凝集体である微小ボイド(一般的にCOPと称される欠陥)が発生する。一方、V/Gが小さい場合は格子間シリコン原子が過剰となり、格子間シリコンの凝集体である転位クラスタが発生する。したがって、COPも転位クラスタも含まない結晶を製造するには、V/Gが単結晶の径方向と長さ方向で適切な範囲に入るように制御しなければならない。
単結晶の径方向については、どの位置においてVは一定であるので、温度勾配Gが所定の範囲に入るようにCZ炉内の高温部分(ホット・ゾーン)の構造を設計しなければならない。次に、単結晶の長さ方向については、Gは単結晶の引き上げ長さに依存するので、V/Gを所定の範囲に保つ為には、単結晶の長さ方向にVを変化させなければならない。現在では、直径300mmのシリコン単結晶でも、V/Gを制御する事によって、COPも転位クラスタも含まない結晶が量産されている。
しかしながら、V/Gを制御して引き上げたCOPと転位クラスタを含まないシリコンウェーハは、決して全面が均質ではなく、熱処理された場合の挙動が異なる複数の領域を含んでいる。例えば、COPが発生する領域と転位クラスタが発生する領域の間には、V/Gが大きい方から順に、OSF領域、Pv領域、Pi領域の三つの領域が存在する。
OSF領域とは、as−grown状態(単結晶成長後に何の熱処理も行っていない状態)で板状酸素析出物(OSF核)を含んでおり、高温(一般的には1000℃から1200℃)で熱酸化した場合にOSF(Oxidation Induced Stacking Fault)が発生する領域である。Pv領域とは、as−grown状態で酸素析出核を含んでおり、低温及び高温(例えば、800℃と1000℃)の2段階の熱処理を施した場合に酸素析出物が発生し易い領域である。Pi領域とは、as−grown状態で殆ど酸素析出核を含んでおらず、熱処理を施されても酸素析出物が発生し難い領域である。
こうした、Pv領域とPi領域とを作り分けた高品位なシリコン単結晶(以下PvPi結晶と称する)が望まれている。PvPi結晶の育成にはV/Gの精密な制御が必要であることが判明している。
一般的に、V/Gを制御する際には、引上速度Vを調節することで行っている。こうしたV/Gを制御するにあたって、シリコン単結晶引上時のGは、シリコン融液の融液面とこの融液面に対向して配された遮熱部材との距離(間隔)の影響を大きく受けることが知られている。V/Gを所望の無欠陥領域に高精度に制御するためには、この融液面と遮熱部材との距離を一定に保つことが求められる。しかし一方で、シリコン単結晶の引上では引き上げバッチ毎に炉体を解体清掃し、改めて炉を組み上げ引き上げを実施する。そのため、引き上げバッチごとの融液面と遮熱部材との距離はばらつきが発生する。
従来は、引き上げバッチ毎にオペレータが目視で設定しているため融液面と遮熱部材との距離はばらつく。このため,V/G値を制御して所望の欠陥領域を有するシリコン単結晶を製造するためには、シリコン単結晶引上中のシリコン融液の液面位置を正確に測定し、その測定値に基づいてルツボの上昇量を正確に制御する必要がある。
こうしたシリコン融液の液面位置を正確に測定する方法として、例えば、特許文献1には、融液面を覆う遮熱部材の融液面に臨む端部に、例えば石英からなる耐火性の棒を取り付ける。そして、この耐火性の棒が融液面に接触したことを確認して、これを基準に融液面の位置(以下、液面位置と称する場合がある)とする方法が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、種結晶(シード)が融液面と接触したことを検出し、この接触位置を基準に液面位置とする方法が記載されている。
特許第1676655号公報 特許第2132013号公報
しかし、特許文献1記載の技術では、ルツボ回転等の影響でルツボの中心から外縁側に向けて融液面が上昇する場合,融液の波立ちなど融液面が平面でない場合、液面と接触した棒の先端位置は種結晶を接触させる中心位置の液面とは異なっている。また、特許文献2記載の技術では、そもそも、液面位置は、種結晶が融液面に接触して初めて正確な高さ位置がわかるもので、本願発明者らが要求している、種結晶の接触前における融液面の高さ測定はできていない。さらに、種結晶の長さ設定がばらつく可能性があり、この場合引き上げ開始時の液面位置も種結晶長さに影響されてしまう。
つまり、これら先行技術文献記載の技術では、種結晶の長さのばらつき、ルツボの回転変動やガス流の変動等の原因による融液面の揺らぎなどよって、正確に引上げ開始時の液面位置を検出することは困難なため、これを改善したいという要求があった。
また、前述したシリコン単結晶引上時のGは、シリコン融液の融液面とこの融液面に対向して配された遮熱部材との距離(ギャップ)の変動によってシリコン融液から単結晶への放射などのよる熱移動の状態が変化することで影響を大きく受ける。さらに、このギャップの変動によって、ギャップを流れる引き上げ雰囲気ガスの流速が変化するが、これによってシリコン融液面からのSiOの蒸発量が変動し、単結晶に固溶される酸素濃度も変動する可能性がある。つまりギャップの変動は引き上げる単結晶の品質にかかる最重要の特性である、結晶酸素濃度および結晶欠陥分布を変動させ、単結晶の収率を悪化させる可能性がある。これを防止するために、ギャップを引き上げ工程全般に亘って制御をしたいが、その最初の基準値である引き上げ開始時における融液面高さをより正確かつ精密に検出したいという要求があったが、これら先行技術文献記載の技術では要求される精度での検出はできないという問題があった。
また、シード工程とされる種結晶の融液接触(引き上げ開始)時から、ショルダー工程とされる肩部(拡径部)の形成終了までの直胴部の形成工程開始より前における引き上げ工程におけるギャップ変動があった場合、ギャップ変動が発生した付近の結晶特性のみならず、それ以降に引き上げた部分の単結晶特性が変化してしまう可能性が高く、これを防止したいという要求があった。特にネック部を形成するネック工程の最終付近におけるギャップ変動の影響が大きいことがわかった。
さらに、これらの引き上げ開始時または結晶全長に亘る好ましくない結晶特性の変動は、引き上げ炉ごとに異なるギャップの変動が原因であると考えられ、このようなギャップ変動の発生を改善したいという要求があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.炉内に新たな汚染源となる部分を設けて汚染発生リスクを高めることなく、引き上げ開始前、および、直胴部引き上げより前の融液面高さをより正確に測定すること。
2.直胴部形成前におけるギャップ変動を防止して、結晶特性が変化して結晶品質が低下してしまうことを防止すること。
3.G/Vの変動を抑えることが可能なようにギャップの初期値を精度良く測定可能とすること。
4.初期酸素濃度の変動を一定値以内の範囲とすることが可能なようにギャップの初期値を精度良く測定可能とすること。
5.単結晶収率を向上可能とし製造コストの削減を図ること。
6.引き上げ炉ごとに異なるギャップの変動を一定にして、機差による引き上げ単結晶特性のばらつき発生を防止すること。
本発明のシリコン単結晶の製造装置は、ルツボ内に収容したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造装置であって、前記シリコン単結晶を引き上げる引上げ軸に対して所定の角度で傾斜した方向で前記シリコン融液の液面上方位置から、前記シリコン融液の液面を含む領域を撮像する撮像手段と、前記シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配され、引上げ時に前記シリコン単結晶が貫通する円形の開口をもつ遮熱部材と、前記撮像手段を用いて、前記遮熱部材の少なくとも開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算部とを少なくとも備えたことにより上記課題を解決した。
本発明において、前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の開口の見かけ上楕円形を成す開口の画像から、円近似によって前記遮熱部材の中心位置を算出することがより好ましい。
本発明のシリコン単結晶の製造装置における前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輝度微分情報を用いて、前記実像と前記鏡像の輪郭線を特定し、特定した輪郭線からシリコン単結晶の引上げ時の前記シリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値を算出することが可能である。
また、本発明において、前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線を、前記遮熱部材の画像の下端位置に投影変換する手段や、前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線のうち、予め定めた所定の面積以上のものを前記遮熱部材の中心位置の算出に用いる手段を採用することもできる。
また、前記撮像手段は、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線と、円近似させた前記遮熱部材の開口画像との偏差が最小となるような角度から撮像することができる。
本発明においては、前記演算部は、シリコン単結晶の引上げ初期段階において、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像との間隔に基づいて、前記シリコン融液の液面位置の設定を行い、また、前記初期段階終了から前記シリコン単結晶の直径が所定値に達するまでの段階において、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像との間隔に基づいて、前記制御部を介して前記シリコン融液の液面位置を制御することが望ましい。
本発明のシリコン単結晶の製造方法は、ルツボに形成したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造方法であって、シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配される遮熱部材の少なくとも円形の開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算工程と、前記演算工程で得られたシリコン融液の液面位置情報を参照してシリコン単結晶の引上げ時のシリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値を制御するギャップ値制御引き上げ工程と、を有することにより上記課題を解決した。
さらに、前記遮熱部材の円形開口の内径D(mm)と、引き上げ中の単結晶径寸法P(mm)と、前記ギャップ値Δt(mm)とが、式(0)
を満たすように設定されることが可能である。
また、あらかじめ前記ギャップ値の目標となるギャップ目標値(mm)をあらかじめ設定するギャップ値設定工程と、
測定したギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲になるよう制御するギャップ値制御引き上げ工程と、
を有してなることがある。
本発明においては、前記ギャップ値制御引き上げ工程として、
種結晶をシリコン融液に接触させシリコン単結晶の引上げ開始するシード工程と、縮径するネック工程と、拡径しショルダー部を形成するショルダー工程と、直胴部を形成する直胴工程とから選択される1以上の工程が適用されてなることが好ましい。
本発明においては、前記ギャップ値制御引き上げ工程として、前記ショルダー工程におけるギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲になるよう制御することができる。
本発明のシリコン単結晶の製造装置は、ルツボ内に収容したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造装置であって、前記シリコン単結晶を引き上げる引上げ軸に対して所定の角度で傾斜した方向で前記シリコン融液の液面上方位置から、前記シリコン融液の液面を含む領域を撮像する撮像手段と、前記シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配され、引上げ時に前記シリコン単結晶が貫通する円形の開口をもつ遮熱部材と、前記撮像手段を用いて、前記遮熱部材の少なくとも開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算部とを少なくとも備えたことにより、演算部により算出した液面位置が充分な精度を有するものであるため、遮熱部材下端部と融液面とのギャップ値をより精密に制御することが可能となる。これにより、必要な場合に一定値に保つなどの制御手法によりギャップ値変動に起因する悪影響を低減して、結晶熱履歴をより精密に制御して欠陥分布のより高精度な制御が可能になるとともに、ギャップ値変動に影響される引き上げ雰囲気ガスの遮熱部材下端部位置における流速変動を制御し、SiOの蒸発量をより高精度に制御して、酸素濃度分布の制御性を向上し、所望の結晶特性を有するシリコン単結晶を引き上げることが可能となる。
本発明のシリコン単結晶の製造方法は、ルツボに形成したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造方法であって、シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配される遮熱部材の少なくとも円形の開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算工程と、前記演算工程で得られたシリコン融液の液面位置情報を参照してシリコン単結晶の引上げ時のシリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値を制御するギャップ値制御引き上げ工程と、を有することにより、レーザー式液面計など新たに高価な装置を設けることなく、かつ、既存の装置に新たな設計変更等施す必要がなく、より正確な液面高さ位置測定を可能とし、遮熱部材下端部と融液面とのギャップ値をより精密に制御して、ギャップ値変動に起因する悪影響を低減して、結晶熱履歴をより精密に制御して欠陥分布のより高精度な制御が可能になるとともに、ギャップ値変動に影響される引き上げ雰囲気ガスの遮熱部材下端部位置における流速変動を制御し、SiOの蒸発量をより高精度に制御して、酸素濃度分布の制御性を向上した。
さらに、前記遮熱部材の円形開口の内径D(mm)と、引き上げ中の単結晶径寸法P(mm)と、前記ギャップ値Δt(mm)とが、式(0)
を満たすように設定されることにより、鏡像が単結晶または単結晶周囲の高輝度帯(フュージョンリング(FR))と干渉しない範囲でギャップ測定を行うことができる。このように設定する理由は、この条件を満たさない場合、鏡像が単結晶またはFRと干渉し鏡像の位置を検出することができなくなるからである。
また、あらかじめ前記ギャップ値の目標となるギャップ目標値(mm)をあらかじめ設定するギャップ値設定工程と、
測定したギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲、より好ましくは、上下0.3%以内の範囲になるよう制御するギャップ値制御引き上げ工程と、
を有してなることにより、結晶収率を向上することが可能となる。
本発明によれば、遮熱部材の実像と虚像との距離(間隔)によってギャップ値を測定するので、実際の融液面と遮熱部材下端との距離変動量を2倍値で測定でき、より小さな変動をも正確に捉えて、ギャップ値を高精度に設定することが可能となるので、種結晶のシリコン融液への着液時から、シリコン単結晶の全長を引上げ完了するまでの全工程で、V/Gが所望の無欠陥領域を得るのに必要な範囲に、シリコン融液の融液面の位置を高精度に制御することが可能になる、よって、無欠陥領域を含む高品質なシリコン単結晶を、安定して収率良く得ることが可能になるという効果を奏することができる。
また、本発明によれば、引上げの初期段階では遮熱部材の実像と鏡像との間隔に基づいてシリコン融液の液面位置を設定し、所定の状態にギャップ値を設定することで、V/Gが所望の無欠陥領域を得るのに必要な範囲に、シリコン融液の融液面の位置を高精度に制御することが可能になる。よって、無欠陥領域を含む高品質なシリコン単結晶を、安定して収率良く得ることが可能になる。同時に、酸素濃度分布を高精度に制御して、高品質なシリコン単結晶を、安定して収率良く得ることが可能になる。
本発明においては、算出した液面位置が充分な精度を有するものであるため、遮熱部材下端部と融液面とのギャップ値をより精密に制御することが可能となることにより、ギャップ値の好ましくない変動を低減してこれに起因する悪影響を低減して、結晶熱履歴をより精密に制御して欠陥分布のより高精度な制御が可能になるとともに、ギャップ値変動に影響される引き上げ雰囲気ガスの遮熱部材下端部位置における流速変動を制御し、SiOの蒸発量をより高精度に制御して、酸素濃度分布の制御性を向上し、所望の結晶特性を有するシリコン単結晶を引き上げることが可能となる。ことが可能となる。
シリコン単結晶の製造装置の一例を示す概略断面図である。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 実像と鏡像との間隔と、液面位置との関係の一例を示すグラフである。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における液面位置の設定工程を示すフローチャートである。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における液面位置の設定工程を示す説明図である。 遮熱部材のエッジの検出例を示す説明図である。 演算部における他の液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における他の液面位置の設定工程を示す説明図である。 演算部における他の液面位置の設定工程を示す説明図である。 本発明の検証例を示すグラフである。 本発明の検証例を示すグラフである。 本発明の検証例を示すグラフである。
以下、本発明に係るシリコン単結晶製造装置、製造方法の一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態におけるシリコン単結晶の製造装置の一部を示す概略断面図であり、図において、符号10は、シリコン単結晶引き上げ装置(シリコン単結晶の製造装置)である。
本実施形態においては、シリコン融液13の融液面13aと、少なくともその一部が円形である遮熱部材17開口17aのエッジを含む実像と鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を測定して、シリコン融液面13aの実際の液面高さ位置を算出する演算工程と、前記演算工程で得られたシリコン融液の液面位置情報を参照してシリコン単結晶の引上げ時のシリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値Δtを制御するギャップ値制御引き上げ工程と、を有する。
本実施形態におけるシリコン単結晶引上装置(シリコン単結晶の製造装置)10は、略円筒形のチャンバー19を備え、内部にシリコンを溶融して貯留する石英ルツボ11を収容する。チャンバー19は、例えば内部に一定の隙間を形成した二重壁構造であればよく、この隙間に冷却水を流すことによって、石英ルツボ11を加熱した際にチャンバー19が高温化することを防止する。
こうしたチャンバー19の内部は、シリコン単結晶の引き上げ開始前から引き上げ工程中および終了後までアルゴンなどの不活性ガスが導入される。チャンバー19の頂部には、引上駆動装置22が備えられる。引上駆動装置22は、シリコン単結晶インゴット15の成長核となる種結晶14およびそこから成長するシリコン単結晶インゴット15を回転させつつ上方に引上げる。こうした引上駆動装置22には、シリコン単結晶インゴット15の引上げ量に基づいてシリコン単結晶インゴット15の結晶長情報を送出するセンサ(不図示)が形成されていれば良い。
チャンバー19の内部には、略円筒形の側面ヒータ12が備えられる。側面ヒータ12は、石英ルツボ11を加熱する。この側面ヒータ12の内側に、ルツボ支持体(黒鉛ルツボ)16および石英ルツボ11が収容される。石英ルツボ11は、全体が石英で一体に形成され、上方が開放面を成す略円筒形の石英容器である。
石英ルツボ11には、固形のシリコンを溶融したシリコン融液13が貯留される。ルツボ支持体16は、例えば全体が黒鉛で形成され、石英ルツボ11を包むように密着して支持する。ルツボ支持体16は、シリコンの溶融時に軟化した石英ルツボ11の形状を維持し、石英ルツボ11を支える役割を果たす。
ルツボ支持体16の下側にはルツボ支持装置(リフト)21が備えられる。ルツボ支持装置21は、ルツボ支持体16および石英ルツボ11を下側から支えるとともに、シリコン単結晶インゴット15の引上げに伴って変化するシリコン融液13の融液面13aの液面位置に対応して、石英ルツボ11の位置を上下動させる。これにより、シリコン融液13の融液面13aの位置が制御される。ルツボ支持装置21は、同時に、引き上げ時にルツボ支持体16および石英ルツボ11を所定の回転数で回転可能に支持している。
石英ルツボ11の上面には、シリコン融液13の上面、即ち融液面13aを覆うように遮熱部材(遮蔽筒)17が形成されている。遮熱部材17は、例えばすり鉢状に形成された断熱板からなり、下端部分である底部にシリコン単結晶インゴット15が貫通して引き上げられる開口17aが形成されている。開口17aは平面視して例えば円形とされる。遮熱部材17は、上端部分である外側縁部がチャンバー19の内面側に固定されていれば良い。
こうした遮熱部材17は、引上げたシリコン単結晶インゴット15が石英ルツボ11のシリコン融液13から輻射熱を受けて熱履歴が変化し、品質が劣化することを防止する。 また、こうした遮熱部材17は、シリコン単結晶引上装置10の内部のアルゴンなどの不活性ガスとされる引き上げ雰囲気ガスを引き上げたシリコン単結晶インゴット15側からシリコン融液13側に誘導することによって、シリコン融液13の融液面13a付近の残留酸素量や、シリコン融液13から蒸発したシリコン蒸気やSiOなどを制御し、シリコン単結晶インゴット15が目的の品質になるようにする。このような引き上げ雰囲気ガスによる制御は、炉内圧および遮熱部材17の底部17aとシリコン融液13の融液面13aとの間隙を通過する際の流速に依存すると考えられる。シリコン単結晶インゴット15が目的の品質になるように、遮熱部材17の底部17aとシリコン融液13の融液面13aとの距離(ギャップ)Δtは正確に設定される必要がある。なお、引き上げ雰囲気ガスとしては、不活性ガスに、ドーパントガスとして水素、窒素、やそれ以外の所定のガスを含有することができる。
チャンバー19の外側には、撮像装置18が形成されている。撮像装置18は、例えばCCDカメラであればよい。こうした撮像装置18は、チャンバー19に形成された窓19aを介して石英ルツボ11の上面、即ち遮熱部材(遮蔽筒)17の円形の開口17aを含む領域を、シリコン単結晶インゴット15の引上げ軸Zに対して所定の角度θで傾斜した光軸Lで撮像する。即ち、撮像装置18は、引上げの開始時点から引上げ継続中に渡って、シリコン単結晶インゴット15の引上げ方向に対して融液面13a上方で斜めの角度から、遮熱部材17を含む石英ルツボ11の上面領域を撮像する。
撮像装置18は、演算部24および制御部26に接続される。また、演算部24、引上駆動装置22は、制御部26に接続される。制御部26は、引上駆動装置22のセンサから得られた引上げたシリコン単結晶インゴット15の結晶長データと、撮像装置18から得られた結晶長データに基づいて、石英ルツボ11の移動量(上昇量)を制御する。
こうした石英ルツボ11の移動量制御にあたって、演算部24によって算出された石英ルツボ11の位置補正データに基づいて、石英ルツボ11の位置補正制御を行う。以下、演算部24の構成、作用としての演算工程を詳述する。
演算部24では、第1の機能(鏡像演算)として、撮像装置18によって撮像された遮熱部材(遮蔽筒)17の実像と、シリコン融液13の融液面13aに映し出された遮熱部材17の鏡像とを含む画像に基づいて、シリコン融液13の液面位置を算出する。
図2に示すように、シリコン融液13の融液面13aは鏡面となるため、融液面13aに遮熱部材(遮蔽筒)17が鏡像として映る。こうした遮熱部材17の鏡像は、チャンバー19側に固定され、シリコン融液13が石英ルツボ11の上下動によって移動しても変動せず融液面13aに鏡像が形成される。
遮熱部材17と融液面13aとの距離変動にしたがって、融液面13aに形成された遮熱部材17の鏡像が石英ルツボ11の高さ位置変動にしたがって変化する。このため、遮熱部材17の実像と融液面13aに映った鏡像との間隔は、石英ルツボ11の昇降による融液面13aの位置上下動に連動して変化する。そして、この実像と鏡像との間隔と、融液面13aの上下移動量との間には比例関係がある。
撮像装置18によって石英ルツボ11の上面領域を撮像した画像情報から、遮熱部材17の実像と鏡像との間隔を計算した値(例えば、画像のピクセル数等)と、ルツボ支持装置(リフト)21で石英ルツボ11を上下動させた融液面13aの上下移動量との間にも一対一の対応関係がある。実際には、2次以上の曲線へ近似できる関係になることが多い。
このため、遮熱部材17の実像と融液面13aに映った鏡像との間隔を、融液面13aを上下に移動させることによって変化させ、この間隔の変化を複数点で測定して、これら実像と鏡像との間隔と、融液面13aの位置との対応関係を特定すると共に、この対応関係において遮熱部材17の実像と鏡像との間隔がゼロになる点を基準点とすると、融液面13aの位置を特定することができる。
一例として、融液面13aの初期液面位置における遮熱部材17の実像と鏡像との間隔を、撮像装置18の画像情報の中で予め特定しておけば、融液面13aの位置を上下させて、上記対応関係を基に、遮熱部材17の実像と鏡像との間隔を上記初期液面位置における間隔に調整することで、融液面13aの位置を初期液面位置に合わせることができる。
遮熱部材17の実像とその鏡像とを、チャンバー19の外部に設置した撮像装置18によって撮像すると、その撮像装置18の設置状態(設置位置、傾き等)の誤差により、上記実像と鏡像との間隔の値にも誤差が含まれてしまう。このため、単純に撮像装置18によって撮像した画像データから上記実像と鏡像との間隔を算出すると、正確な融液面13aの設定は困難となる。
これに対して、融液面13aの位置を上下に移動させることで、遮熱部材17の実像とその鏡像の間隔を変化させて、複数点で上記間隔の変化を測定し、その間隔の変化から融液面13aの位置を間接的に特定すると、撮像装置18の設置状況の影響を排除することができる。即ち、撮像装置18の傾きの誤差や、撮像装置18の取り付け位置の誤差を排除することもできる。
例えば、遮熱部材17の下端と融液面13aとが一致すると、遮熱部材17の実像とその鏡像の間隔はゼロになる。この状態から石英ルツボ11を下げて融液面13aを遮熱部材17の下端から離間させれば、遮熱部材17の実像と鏡像との間隔が広がる。図2においては、遮熱部材17の実像Maの中心点Saと、石英ルツボ11を下げながら、例えば2ヶ所の位置で測定した鏡像Mb,Mcの中心点Sb、Scを示している。
このとき、鏡像Mb,Mcの中心点Sb、Scを測定したときの融液面13aの位置(ルツボ支持装置(リフト)21で上下動させた石英ルツボ11の位置)を特定しておく。中心点Sa,Sb、Scの間隔は撮像装置18で撮像した画像情報からピクセル数等を用いて計算する。このため、上記間隔は、実際の寸法を正確に測定せずに、撮像装置18で撮像した画像情報のピクセル数等を用いた間接的な寸法に設定することができる。
なお、遮熱部材17の中心点は、遮熱部材17において、融液面13aと略平行状態の円形となっている開口17aの輪郭線(以下、エッジと称する)を円形近似してその円の中心位置を用いる。また、融液面13aに映った遮熱部材17の鏡像の場合も、エッジを円形近似してその中心位置を用いる。これにより求めた遮熱部材17の中心位置を基準にして実像と鏡像との間隔を特定する。
また、遮熱部材17の輪郭線(エッジ)の検出においては、通常はその輝度値をもとにしきい値を設定する2値化を行う。例えば、本実施形態ではエッジ検出に微分画像を用いる。これにより、炉内の温度状態が変化して検出されるエッジ位置が変化した場合でも、次のように測定誤差となることを防止できる。
微分画像では、元画像の輝度変化量がデータとして示される。微分画像のデータは、遮熱部材17の実像とその鏡像とのエッジ部で極大値をとり、元の画像の輝度の大きさは無関係となる。そこで微分画像の極大値の位置を検出エッジとすることにより、炉内の温度状態が変化しても測定誤差を小さくして、遮熱部材17の開口17aの正確な位置を特定する。
ここで、遮熱部材17の実像Maとその鏡像Mb,Mcとの間隔と、融液面13aとの対応関係の一例を図3に示す。なお、図3は、遮熱部材17の実像Maと、2つの鏡像Mb,Mcの中心点Sb、Scとの間隔を縦軸に、鏡像Mbの中心点Sbから鏡像Mcの中心点Scまで融液面13aを移動させたときの間隔を横軸にとったグラフである。中心点SbとScの間は、ルツボ支持装置(リフト)21を制御する制御部26の制御量から特定する。このグラフでは、遮熱部材17の実像Maとその鏡像Mb,Mcとの間隔と、融液面13aとの間には、1次式で表される比例関係があるものとしている。
このため、2つの鏡像Mb,Mcの中心点Sb、Scとの間隔を、横軸の任意の位置にとり、遮熱部材17の実像Maとその鏡像Mb,Mcの中心点Sb、Scとの間隔と、中心点SaとScとの間隔をグラフのゼロ点を基準にして縦軸にとる。そして、縦軸の中心点Sbと横軸の中心点Sbとの交点と、縦軸の中心点Scと横軸の中心点Scとの交点との2つの点から傾斜角を特定して、グラフのゼロ点に平行移動させる。これにより、上記遮熱部材17の実像Maとその鏡像Mb,Mcとの間隔と、融液面13aの位置との対応関係を特定する。
なお、実際には、上記実像と鏡像との間隔と、融液面13aの位置とは、図3のような比例関係ではなく、2次曲線に近い対応関係になることが多い。このため、最小自乗法等の近似手法を用いて2次曲線へ近似し、実像と鏡像との間隔と液面位置との対応関係を算出する。この場合、個々のシリコン単結晶引上げ装置によって特性が異なることが少なくないため、個々のシリコン単結晶引上げ装置に応じてあらかじめ関係式を設定する。また、3次以上の曲線に近い対応関係になることもあるため、それぞれの条件に応じて関係式を選択する。
このようにして、図3に示すような対応関係(関係式)が特定されたら、その対応関係に基づいて、予め特定しておいた目標の間隔(融液面13aが初期液面位置にあるときの実像と鏡像との間隔)に対応する液面位置(ねらいの液面位置)を特定し、その位置に石英ルツボ11を合わせる。即ち、目標の間隔のときの液面位置と現在の融液面13aとの差を計算して、その差をゼロになるようにルツボ支持装置(リフト)21を上下動させて、石英ルツボ11内の融液面13aの位置をあらかじめ設定された初期液面位置に合わせる。
以下、演算部24における液面位置の算出(設定)方法の具体例を詳述する。
演算部24では撮像装置18によって得られた画像より、遮熱部材17の実像と鏡像とを検出した上で、それぞれの中心位置を算出し、それら中心位置間の距離より初期ギャップΔt(遮熱部材17の下端と融液面13aとの間隔:図1参照)の絶対値を測定する。チャンバー19外に設置した撮像装置18による撮像は斜め上方から行うこととなる。
そのため、もともと円形である遮熱部材17の開口17aは、撮影画像において楕円に近い形状となる。さらに正確には、画像中の上側と比較して下側は撮像装置18までの距離が近いために広がり、例えば、図4中の左側図に示すように画像にひずみが生じる。従って、遮熱部材17の実像および鏡像の中心位置を正確に決定するためには、画像のひずみ補正が必要となる。そこで、撮像装置18の素子上の点を、基準となる遮熱部材17の下端に対応する平面に投影する写像変換を行って補正を行う。
以下、こうした補正方法の詳細を述べる。
図4の右側図は画像補正を行う際の座標系の模式図である。この座標系では、基準となる融液面位置(以後,基準面と記す)をxy平面としている。座標原点は、撮像装置を構成する撮像素子の中心位置Cからカメラレンズの中心を通るように引いた直線(図4中の点線)と基準面との交点にある。
また、シリコン単結晶インゴットの引上げ方向がz軸の正方向であり、撮像素子の中心位置Cとカメラレンズの中心位置Fはyz面内にある。図4の左側図に示した画像中の座標(u,v)は画像デバイスの画素で表され,以下の式(1)に示す画像デバイス上の点P(x,y,z)に対応している。
ここで、αとαは横方向と縦方向の撮像素子の素子サイズであり、yとzは画像デバイスの中心位置Cのy座標とz座標である。また、cθは図4中に示すように決めている。さらに、Cの座標(0,y,z)はカメラレンズの中心位置Fの座標(0,y,z)を用いて、以下の式(2)で表される.
ここで、flは使用するレンズの焦点距離である。
レンズをピンホールと考え、撮像素子上の点P(x,x,x)をF(0,y,z)を通して基準面上へ投影する。投影された点を(X,Y,0)とすると,(X,Y,0)は、以下の式(3)で示すことができる。
式(1)から式(3)を用いることにより、基準面上に投影された円形の遮熱部材17の開口17aの実像、鏡像のその中心位置を求めることができる。基準面に投影された実像、鏡像の座標より、その中心位置を算出する際には最小二乗法を用いればよい。以下に中心位置算出の一例を詳細に説明する。
本実施形態で演算に用いる遮熱部材17の開口17a形状は円形であり、かつ水平な鏡面である基準面とみなす融液面13aと平行状態であるとする。その開口部の像は以下の式(4)に示す円の方程式を満たす。
ここで式(4)中の(x,y)およびrを最小二乗法を用いて算出することとなる。
ここで最小二乗法での演算を簡易に行うために以下の式(5)に示す変形を行う。
この式(5)中の変数a,b,cを最小二乗法で求めることとなる。それは式(5)と測定された点との差の二乗和が最小なる条件を得ることとなり、これを以下の式(6)に示す偏微分方程式を解くことにより得られる。
そして、この式(6)の解は以下の式(7)に示す連立方程式により算出可能である。
このように最小二乗法を用いることにより、図5に示す基準平面に投影された遮熱部材17の実像、鏡像からそれぞれの基準面上の中心位置(Xhc,Yhc,0),(Xmc,Ymc,0)が算出される。この算出された2つ座標によるギャップΔtの絶対値の算出方法に関して図5にその概念を示す。遮熱部材17が水平に設置されている場合、遮熱部材17の実像中心座標(Xhc,Yhc,0)と遮熱部材17の鏡像中心座標は本来、融液面をはさんで存在し、その2点を結ぶ直線は(Xhc,Yhc,0)を通りZ軸と平行な直線となる。
一方、基準面上での遮熱部材17の鏡像中心座標(Xmc,Ymc,0)は、遮熱部材17の実像中心座標(Xhc,Yhc,0)が基準面に投影された座標となるため、実像中心座標(Xhc,Yhc,0)は基準面上での鏡像中心座標(Xmc,Ymc,0)と撮像装置の設置位置(x,y,z)を通る直線上にあることとなる。そのため、算出したいギャップΔtはZギャップの2倍となり以下に示す式(8)により算出できる。
本実施形態にて初期ギャップの絶対値を測定する場合は安定した遮熱部材の実像および鏡像の検出が必須となる。画像データ中から所定の像の位置を検出する手法としては、その像の輝度値をもとにしきい値を設定し2値化する手法が一般的である。しかし単結晶引上げ装置内の遮熱部材の像の検出を2値化により行った場合、炉内温度環境変化による輝度変化の影響により検出位置がずれる可能性がある。この影響を排除するため本実施形態では、一般的な2値化手法ではなく、輝度変化を元に遮熱部材の像を検出する手法を用いた。これにより、炉内温度環境変化による輝度変化の影響を受けずに遮熱部材の実像、および鏡像を安定して検出可能となる。
検出にあたっては、横方向の輝度分布を微分することによりその輝度変化を求める。具体的には、撮影された画像において、所定の横方向の一画像列における輝度の値と、その値に対する微分値のグラフを図6(a)に示す。図に示すように、グラフ両サイドの遮熱部材の実像部分に対して、中央部の融液部分において輝度が変化した場合でも、輝度微分値は変化せず、遮熱部材の鏡像に対応する部分の境界のみが明確に判明することがわかる。
このように、輝度微分は横方向の輝度の差分により算出されるが、この場合、画像に含まれるノイズの影響を大きく受ける。
このため、本実施形態では、算出された輝度微分データにおいて9画素分の平均値を算出することによりノイズの影響を除去している。算出された輝度微分データのピーク位置を検出して遮熱部材の実像位置、および鏡像位置とする。
図6(b)に、こうした遮熱部材の像の検出手法の結果を示す。遮熱部材の下端面には通常原料シリコンの溶融中での融液はねによる融液付着が発生している。この場合の遮熱部材の像の検出結果には、多量の誤検知が発生することが図6(b)のグラフからわかる。このような誤検知を含んだ結果をもとに算出したギャップ値には大きな誤差が発生する。そのため融液付着による誤検知を認識し除去する手法が必要となる。
そのため本実施形態では、検出された遮熱部材の像のエッジの中から、遮熱部材の実像、および鏡像のエッジのみを抽出する画像処理アルゴリズムを用いる。この処理において検出された遮熱部材の実像、および鏡像はその他の誤検出部分に比べ面積が大きいことを利用して抽出する。図7に、こうした画像処理アルゴリズムのフローチャートを示す。なお、図7中のS像の表記は、遮熱部材を撮像した像を示す。
画像処理アルゴリズムは、図7にS01で示すように、例えば、撮影された画像を入力画像として入力された演算部24は、図7にS02で示すように、図6(b)に示すような遮熱部材17開口17aの実像および虚像に対応するエッジを検出し、図7にS04で示すように、指定回数繰り返すとともに、図7にS03で示すように、その結果を積算した後、図7にS05で示すように、ラベリング処理をおこない、画素数をカウントすることで面積を比較して、面積が大きい遮熱部材17開口17aの実像および虚像を抽出する。
この画像処理においては互いに隣接しているエッジ群毎に識別し、同一の連結成分に同じラベル(番号)を付けるラベリング処理が必要となる。図8に示す処理は一般的なラベリング処理アルゴリズムの概念図を示す。このアルゴリズムでは、画像左上からスキャンを始め、255となる画素を探す。255となった画素(図中1で示すマス)に出会うと、その画素の周囲をチェックし255となる画素を探す。255となる画素が見つかると、画素を移動し再度その周囲で255画素となる画素を探す処理を繰り返すこととなる。そのため本実施形態では、画素左上からのスキャンに加えラベリングする。
このように一般的なラベリング処理アルゴリズムでは、図8中において1で示すマスをたどる破線矢印で示すように、255の画素の周囲をスキャンすることとなる。扱う画像によってはスキャン回数が増加し、非常に処理時間がかかる。また一般的にラベリング手法では検出する連結成分の形状によって同一連結成分でも異なるラベルが付加される場合があり、こうした手法でも同様の問題が発生する。通常はラベリング処理後に一度画像の全スキャンをすることによりラベルを振り直す処理を行う。
例えば、単結晶引上げ装置に設置されているカメラで採取された200万画素の画像を処理した場合の処理時間は約2秒となる。しかし現実には初期ギャップの演算まで含めて約100ms(ミリ秒)程度での処理完了が好ましい。このため、高速なラベリング処理アルゴリズムが必要となる。
図9に、本発明において改良されたラベリング処理アルゴリズムを示す。
本実施形態におけるアルゴリズムは、画像のスキャン回数を1回で済ませることが可能である。処理内容は、一般的なラベリングアルゴリズムと同様に画像左上からスキャンを始め、255となる画素を探す。255となった画素(図中1で示すマス)に出会うと、当該画素の左、左上、上、右上の画素(図中破線で囲んだ4マス)をチェックし、ラベル番号があればその番号と同じラベルをつけ、その後はスキャンを再開することとなる。したがって、図中1で示すマスのうち斜線を付した右上のマスは、別のラベリングされたものである。
こうした改良されたラベリング処理アルゴリズムでは、処理内容の工夫により再ラベリング処理を省略しており、スキャン回数が画像1回のみで済む。このため従来の一般的なラベリング手法に比べ処理時間が大幅に低減可能となった。
また、これら一連の処理時にラベルを付与した画素の数をカウントすることにより各連結成分の面積も同時に算出しており、次ステップの遮熱部材の像の抽出時における処理時間も低減可能となる。遮熱部材の像の抽出においては、輝度では判断が難しい融液付着部分に対して遮熱部材の像を区別するために、一定以上の面積を有する画素部分を選択している。具体的には、画像全体の素子数に対する比が、150/200万以上となる画素部分とすることができる。これら一連の処理により、ラベリングによる処理時間は30msまで短縮できることが確認された。
図10にこうしたラベリング処理アルゴリズムによる処理結果を示す。図10(a)は融液付着の除去なしでの遮熱部材の実像、鏡像の検出結果である。図中の丸印付近に遮熱部材への融液付着による誤検出があることがわかる。一方、図10(b)は融液付着を除去した結果である。図中の丸印付近にあった融液付着による誤検出は除去できていることがわかる。
本実施形態においては、シリコン融液13の融液面13aと、少なくともその一部が円形である遮熱部材17開口17aのエッジを含む実像と鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を測定して、シリコン融液面13aの実際の液面高さ位置を算出する演算工程と、前記演算工程で得られたシリコン融液の液面位置情報を参照してシリコン単結晶の引上げ時のシリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値Δtを制御するギャップ値制御引き上げ工程と、を有し、撮像装置18によって石英ルツボ11の上面領域を撮像した画像情報から、シリコン融液面13a高さを演算して求め、同時に、ルツボ支持装置(リフト)21の制御情報から遮熱部材17下端部の高さ情報を得ることにより、レーザー式液面計などの新たな高価な装置が必要なく、かつ、遮熱部材17やチャンバー19壁部に撮像用の観測窓(透過開口)を設けるなど既存の装置に新たな設計変更などを施す必要がなく、より正確な液面高さ位置測定を可能とすることができる。したがって、遮熱部材17下端部17aと融液面とのギャップ値Δtをあらかじめ設定したギャップ目標値に対して上下0.1%以内の範囲になるように、より精密に制御することができる。なお、ギャップ値Δtが設定したギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲を外れた場合には、引き上げる単結晶の結晶特性が低下する可能性があるため好ましくない。また、ギャップ値Δtが設定したギャップ目標値に対して上下0.33%以内とした場合には、より一層、引き上げる単結晶の結晶特性を正確に制御することができる。ここで、単結晶の結晶特性とは、結晶中のドーパント濃度、酸素濃度、空孔濃度、格子間シリコン濃度、およびこれらの結晶径方向と軸方向における分布状態などを意味する。
さらに、この演算工程としての操業条件として、前記遮熱部材の円形開口の内径D(mm)と、引き上げ中の単結晶径寸法P(mm)と、前記ギャップ値Δt(mm)とを、前述した式(0)を満たすように設定することにより、鏡像が単結晶または単結晶周囲の高輝度帯(フュージョンリング(FR))と干渉しない範囲でギャップ測定を行うことができる。このように設定する理由は、この条件を満たさない場合、鏡像が単結晶またはFRと干渉し鏡像の位置を検出することができなくなるからである。つまり、結晶径Pが一定の場合、ギャップ値Δtが大きすぎる場合には、鏡像が単結晶側に近づいて影響され、実像と鏡像との間隔が測定できなくなってしまうため好ましくない。同様に、ギャップ値Δtが一定の場合、結晶径Pが内径Dに対して大きすぎる場合にも、鏡像が単結晶側に近づいて影響され、実像と鏡像との間隔が測定できなくなってしまうため好ましくない。
さらに、演算部24では、前記ギャップ値Δtが上記の操業可能条件を満たさない場合にも、他の機能を用いて、ギャップ値の設定をおこなえるように構成されている。
その手段の一例としては、演算部24では、第2の機能(高輝度帯)として、シリコン単結晶15の引上げ中に、シリコン融液13とシリコン単結晶15との固液界面近傍に生じる高輝度帯(フュージョンリング)FRから融液面13a位置を設定する演算をおこなうことができる。この場合、高輝度帯(フュージョンリング)FRを、撮像装置18、例えばCCDカメラによって撮像する。そして、得られた高輝度帯FRの画像データを円近似、または楕円近似させ、シリコン単結晶15の中心位置を特定する。
図11は、演算部24での第2の機能による融液面の液面位置の設定を示す模式図である。
撮像装置18によって撮像された高輝度帯(フュージョンリング)FRの輝度分布は、例えば、図12の右側に示すグラフのようになる。即ち、高輝度帯FRの輝度のピークは、シリコン単結晶15の融液面13a、高輝度帯(フュージョンリング)FRの輝度の裾野部分は、シリコン融液13が傾いている部分に相当することがわかる。
そのため高輝度帯FRのピーク輝度部を用いて算出された近似円の中心位置は、シリコン単結晶15の固液界面の位置、一方、高輝度帯FRの裾野部のデータを用いて算出した場合は、固液界面より下の融液面13aの位置を検出することになる。
そして、シリコン単結晶15の引上中に、直胴領域15aの直径が変化すると、シリコン単結晶15の固液界面の位置は変化する。例えば、引上中のシリコン単結晶15の直径が減少しはじめると、それに対応して固液界面の位置が降下する。この時、高輝度帯FRは、図13に示すように、輝度のピーク位置が変化する。
高輝度帯FRの輝度ピーク位置では、シリコン単結晶15の直径が変動する際の固液界面の位置が反映される。これにより、高輝度帯FRの輝度の測定結果を用いて算出された近似円、ないし近似楕円の中心位置は、シリコン単結晶15の直径変動時における、固液界面高さの変動を反映した結果となる。
この中心位置の特定工程では、高輝度帯FRの画像データを、撮像装置18の光軸方向Lと単結晶の引上げ方向Zとの成す角度θに基づいて簡易補正するのが好ましい。そして、簡易補正を行った補正後の高輝度帯FRの画像データを円近似、または楕円近似させ、シリコン単結晶15の中心位置を算出すればよい。こうした簡易補正は、例えば以下の式(9)にて行うことが好ましい。
なお、上記式(9)中のxは画像中横方向での検出位置、xは使用する画像素子の横方向画素数の1/2、x’は簡易補正後の横方向位置、またyは画像中縦方向での検出位置、yは使用する画像素子の縦方向画素数の1/2、y’は簡易補正後の縦方向位置を示す。
なお、高輝度帯FRの撮像に用いる撮像装置18は、2次元CCDカメラであればよいが、2次元CCDカメラ以外にも、1次元CCDカメラを機械的に水平方向に移動させたり、1次元CCDカメラの測定角度を変化させて高輝度帯FRの画像を走査する方法でもよい。また、撮像装置18は、2つ以上複数のCCDカメラによって構成されていても良い。
また、高輝度帯FRのメニスカス部分はシリコン単結晶15の固液界面部も含んでいるのが好ましい。この固液界面の高さはシリコン単結晶15の直径変動により変化することが知られている.そのため、高さ変動の影響が小さいメニスカス角度が30〜50度となるような高輝度帯FRの一領域を用いてシリコン融液13の液面位置を算出するのが好ましい。
このようにして得られたシリコン単結晶15の中心位置のデータに基づいて、石英ルツボ11内でのシリコン融液13の液面位置を算出する。この液面位置算出工程の一例としては、シリコン単結晶15の中心位置とシリコン融液13の液面位置との関係(対応)を表す校正曲線を予め作成しておく。そして、中心位置特定工程で得られたシリコン単結晶15の中心位置を示す値をこの校正曲線に当てはめて、シリコン融液の液面位置に換算することによって、測定時の(現在の)シリコン融液13の液面位置を算出することができる。
制御部26では、得られたシリコン融液13の液面位置(融液面13a)と遮熱部材17との間隔Δtを算出する。そして、この間隔Δtに基づいて、シリコン単結晶15の結晶中心部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Gc)とシリコン単結晶15の結晶周辺部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Ge)との関係、および、遮熱部材17下端部を通過する引き上げ雰囲気ガス流量をそれぞれ制御する。
こうした制御工程においては、制御部26は、シリコン融液13の液面位置(融液面13a)と遮熱部材17との間隔Δtをあらかじめ目標値として設定するとともに、この目標値に基づいて、ルツボ支持装置(リフト)21の動作量を制御する。例えば、シリコン単結晶15の引上開始時点でのシリコン融液13の液面位置を基準にして、この引き上げ工程の開始時点である種結晶を浸漬するタイミングから熱ショックによる結晶転位を低減するために縮径をおこなうネック部形成工程、および、ウェーハ製造に適した直径まで拡径するショルダー工程のそれぞれの時点において、成長した結晶長(引き上げ長さ)に応じて必要な熱履歴および引き上げガス雰囲気に基づいたギャップ値Δtの目標値が、引き上げる結晶特性に基づいて設定される。
さらに、シリコン単結晶15の直胴領域(直胴部)15bの引上開始時点でのシリコン融液13の液面位置を基準にして、引上が進行した後のシリコン融液13の液面位置の相対変化を検出する。そして、この液面位置の相対変化に基づいて、ルツボ支持装置(リフト)21を制御して石英ルツボ11を上昇させる。 これにより、シリコン単結晶15の引上が進行してシリコン融液13の量が減少しても、シリコン融液13の融液面15aは、ヒータ12に対して常に同じ位置Gに保たれる。これによって、ギャップ値Δtが一定に維持される、あるいは、さらに、引き上げ長の後半になる直胴部の後半ではギャップ値Δtを減少させるなどの状態にして、シリコン融液13に対する熱の輻射分布を常に一定に保つことができる。そして、シリコン単結晶の結晶中心部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Gc)、およびシリコン単結晶の結晶周辺部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Ge)がそれぞれ最適に制御される。
以上、詳細に説明した演算部24を備えたシリコン単結晶引上装置(シリコン単結晶の製造装置)10を用いた、シリコン単結晶引上工程を説明する。
まず、石英ルツボ11に原料であるポリシリコンを投入し、図1に示すように、石英ルツボ11を取り巻くように配された側面ヒータによって石英ルツボ11を加熱する。そして、ポリシリコンを溶融し、石英ルツボ11内にシリコン融液13を形成する。
この時、融液面13aの位置は不明である。この状態、即ち引上げ初期(開始)段階では、演算部24によって、まず、遮熱部材17の実像Maと融液面13aに映った鏡像Mbとの間隔から、液面位置を設定する。
融液面13aと遮熱部材17とを、撮像装置18で撮像する。図2に示すように、遮熱部材17の実像Maと融液面13aに映った鏡像Mb,Mcとの中心位置の間隔(中心点Sa,Sb,Scの間隔)を、石英ルツボ11内の融液面13aを上下に移動させることによって変化させて、撮像素子18で撮影する。
次いで、この撮像素子18の画像情報から上記中心位置の間隔の変化を複数点(図3のグラフでは2点)で測定して、この中心位置の間隔と融液面の表面の位置との対応関係を特定すると共に、この対応関係において上記中心位置の間隔がゼロになる点を基準点にする。
そして、この対応関係を基にして目標の中心位置の間隔に対応した融液面13aの位置を特定し、この位置と実際の石英ルツボ11内の融液面13aの液面位置との差をゼロにするように石英ルツボ11を昇降させる。これにより、種結晶14をシリコン融液13に対して着液させる際の、融液面13aを初期液面位置として正確に設定することができる。
こうして、融液面13aを初期液面位置を正確に設定して種結晶14をシリコン融液13に対して着液させて引き上げを開始し、石英ルツボ11および種結晶14を所定の回転速度で回転させつつ、ネッキングをおこなった後、直径を漸増させたショルダー部15aを形成し、その後、結晶径が一定以上になってギャップ値の操業条件の範囲外となった場合には、演算部24による液面位置の設定を第2の機能(高輝度帯)などの手段に切り替える。
例えば、予め設定した所定の直径を保った直胴部(直胴領域)15bの引上げ領域では、演算部24の第二の機能によって融液面13aの液面位置の設定が行われる。即ち、シリコン融液13とシリコン単結晶15との固液界面近傍に生じる高輝度帯(フュージョンリング)FRを、撮像装置18で撮像し、高輝度帯FRの画像データを円近似、または楕円近似させ、シリコン単結晶15の中心位置を特定する。
このようにして得られたシリコン単結晶15の中心位置のデータに基づいて、ルツボ11内でのシリコン融液13の液面位置を算出し、得られたシリコン融液13の液面位置(融液面13a)と遮熱部材17とのギャップ(間隔)Δtを算出する。そして、この間隔Δtに基づいて、シリコン単結晶15の結晶中心部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Gc)とシリコン単結晶15の結晶周辺部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Ge)との比、および雰囲気ガス流速をそれぞれ制御する。
これにより、シリコン単結晶15の引き上げの進捗に伴って、その開始時である種結晶着液時から、ネック工程、ショルダー工程、直胴部工程を経て、直胴部の引き上げ終了までギャップ値Δtを結晶引き上げ長に対して高精度に設定することが可能となる。
これにより、ネック部終了時におけるギャップ値Δtの変動に起因する直胴部での欠陥分布の予期せぬ変動を防止することが可能となる。
これは、詳細は不明であるが、遮熱部材17と単結晶15への熱移動状態および雰囲気ガス流速変化によるシリコン融液面13aでの雰囲気状態が影響すると考えられるが、ネック部終了時におけるギャップ値Δtと結晶品質の許容範囲外となる単結晶が引き上げられる場合との相関があり、これを防止できる。特に、無欠陥結晶等、V/Gの許容幅が狭い結晶を引き上げる場合にその効果は顕著である。
また、引き上げの間、シリコン融液13の量の変動(減少)に対して、シリコン融液13の融液面15aを、ヒータ12に対して常に同じ位置Gに保たれてシリコン融液13に対する熱の輻射分布を常に一定に保つことができ、これにより、シリコン単結晶の結晶中心部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Gc)とシリコン単結晶の結晶周辺部における固液界面近傍の結晶温度勾配(Ge)とがそれぞれ最適に制御される。
以上のように、引上げの初期段階では、演算部24の第一の機能による、遮熱部材17の実像と鏡像との間隔に基づいてシリコン融液13の液面位置を設定し、シリコン単結晶が例えば直胴部に移行する段階で、今度は演算部24の機能に切り替えて、高輝度帯(フュージョンリング)FRの像に基づいてシリコン融液13の液面位置を設定することによって、種結晶のシリコン融液への着液時からシリコン単結晶の全長を引上げ完了するまでの全期間で、V/Gが所望の無欠陥領域を得るのに必要な範囲に、シリコン融液13の融液面13aの位置を高精度に制御することが可能になる。これにより、無欠陥領域を含む高品質なシリコン単結晶を、安定して収率良く得ることが可能になる。なお、シリコン融液13の液面設定を、演算部24で第一の機能から第二の機能に切り替えるのは、ショルダー部15aの形成中であれば第1の機能における操業条件範囲内でギャップ値Δtの精度を維持することができる。
更に、シリコン融液13液面高さの絶対値を得ることのできる演算部24の第一の機能による液面設定と、撮像装置18で撮像可能な液面範囲が遮熱部材17の実像Maと鏡像Mb,Mcとからの液面位置確定に充分でない領域となるまで単結晶が径方向に大きく成長した際におこなう演算部24第2の機能による液面設定とは、ショルダー部15aの成長中であれば、これらの液面設定を並列におこなうか、複数回切り替えて、第二の演算部25による液面設定でのシリコン融液13液面高さの絶対値をより正確に求めることが可能である。つまり、演算部24での第一の機能による液面高さの絶対値を利用した液面設定によって、続けておこなう直胴部での第二の機能による相対値での液面設定を絶対値として液面高さを制御することが可能となり、これにより、従来は絶対値としての確定値を得ることができず制御の高精細性が確保できなかった直胴部での「液面高さに起因する結晶特性」を他の結晶成長制御条件とともに制御可能とすることで、所望の特性を有する結晶を製造することが可能となる。
本発明のシリコン単結晶の製造装置における演算部による液面位置の設定を検証した。即ち、引上げ開始時の初期ギャップの測定方法の有効性を確認した。検証では、シリコン融液の形成後にルツボ位置を動かすことによりギャップを変更し、その変化量と測定値との比較を行った。
図14はテスト時の遮熱部材の実像位置の測定結果を示す。炉内温度変化は画像中の輝度分布を変化させ遮熱部材の実像のエッジの検出に影響する懸念がある。この検証において、遮熱部材はチャンバーに固定され、その実像位置は変化しない。そのため、遮熱部材の実像位置測定値の変化は誤差であり、初期ギャップ測定値の精度に直接影響する。
図14のテスト中はヒータ温度を10℃以上変化させ炉内温度が大きく変化している。その間での遮熱部材の実像位置の変動は±0.02mm内であり、初期ギャップ測定への影響は小さいことが確認できた。
図15に本検証により算出した初期ギャップ値とルツボ位置を変更することにより変化させたギャップ値との比較を行った結果を示す。初期設定はオペレータが手動にて設定したギャップ65mmである。図15中の斜線上の点がその比較結果を示し、点線の水平線上の点がその両者の差を示す。水平線上の点は0.4〜0.8mmの間にあり、初期ギャップ測定値が約0.5mm大きい結果を示している。
この差が検証時の初期ギャップ設定のズレを表していると考えられる。一方,このギャップ変化量の視点で図15に示した検証結果を評価すると、初期ギャップ測定値と初期ギャップ設定値との差のばらつきは±0.2mm以内であることがわかる。以上の検証結果より、ギャップが±0.2mm以内で測定可能であることが確認できた。
図16は、ネック工程終了時におけるギャップ値(縦軸はmmに対応)を測定したものである。図では5回引き上げをおこなっており、図に○、×で示すように、図で左から2番目に示す2回目最後の例からわかるように、ネック工程終了時におけるギャップ値がその他のバッチと比べ大きくなっている。それに伴い結晶特性が低下して、出荷可能な品質でなくなることが分かる。
なお、図16に示す例では、各バッチにおける引き上げにおいて、測定したギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲にある場合には図で○で示すように、結晶特性が低下せず出荷可能であったが、図に×で示すように、測定したギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲にない場合には図で左から2番目に示す2回目最後の例からわかるように結晶特性が低下した。
10…シリコン単結晶引上装置(シリコン単結晶の製造装置)、11…石英ルツボ、12…ヒータ、13…シリコン融液、13a…融液面、15…シリコン単結晶(シリコン単結晶インゴット)、17…遮熱部材、18…撮像装置、19…チャンバー、21…ルツボ支持装置(リフト)、24…演算部。

Claims (12)

  1. ルツボ内に収容したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造装置であって、前記シリコン単結晶を引き上げる引上げ軸に対して所定の角度で傾斜した方向で前記シリコン融液の液面上方位置から、前記シリコン融液の液面を含む領域を撮像する撮像手段と、前記シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配され、引上げ時に前記シリコン単結晶が貫通する円形の開口をもつ遮熱部材と、前記撮像手段を用いて、前記遮熱部材の少なくとも開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算部とを少なくとも備えたことを特徴とするシリコン単結晶の製造装置。
  2. 前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の開口の見かけ上楕円形を成す開口の画像から、円近似によって前記遮熱部材の中心位置を算出することを特徴とする請求項1記載のシリコン単結晶の製造装置。
  3. 前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輝度微分情報を用いて、前記実像と前記鏡像の輪郭線を特定し、特定した輪郭線からシリコン単結晶の引上げ時の前記シリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値を算出することを特徴とする請求項1または2記載のシリコン単結晶の製造装置。
  4. 前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線を、前記遮熱部材の画像の下端位置に投影変換することを特徴とする請求項1または2記載のシリコン単結晶の製造装置。
  5. 前記演算部は、前記撮像手段によって撮像された前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線のうち、予め定めた所定の面積以上のものを前記遮熱部材の中心位置の算出に用いることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のシリコン単結晶の製造装置。
  6. 前記撮像手段は、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像の輪郭線と、円近似させた前記遮熱部材の開口画像との偏差が最小となるような角度から撮像することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のシリコン単結晶の製造装置。
  7. 前記演算部は、シリコン単結晶の引上げ初期段階において、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像との間隔に基づいて、前記シリコン融液の液面位置の設定を行い、また、前記初期段階終了から前記シリコン単結晶の直径が所定値に達するまでの段階において、前記遮熱部材の前記実像と前記鏡像との間隔に基づいて、前記制御部を介して前記シリコン融液の液面位置を制御することを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載のシリコン単結晶の製造装置。
  8. ルツボに形成したシリコン融液からシリコン単結晶を引上げるシリコン単結晶の製造方法であって、シリコン融液の液面とは離間して液面の上方部を覆うように配される遮熱部材の少なくとも円形の開口を含む実像と、該遮熱部材が前記シリコン融液の表面に映った遮熱部材の鏡像とを撮像し、前記実像と前記鏡像との間隔を算出して、前記シリコン融液の液面位置に換算する演算工程と、前記演算工程で得られたシリコン融液の液面位置情報を参照してシリコン単結晶の引上げ時のシリコン融液の液面と前記遮熱部材下端部との間隔であるギャップ値を制御するギャップ値制御引き上げ工程と、を有することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  9. 前記遮熱部材の円形開口の内径D(mm)と、引き上げ中の単結晶径寸法P(mm)と、前記ギャップ値Δt(mm)とが、式(0)
    を満たすように設定されることを特徴とする請求項8記載のシリコン単結晶の製造方法。
  10. あらかじめ前記ギャップ値の目標となるギャップ目標値(mm)をあらかじめ設定するギャップ値設定工程と、
    測定したギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲になるよう制御するギャップ値制御引き上げ工程と、
    を有してなることを特徴とする請求項9記載のシリコン単結晶の製造方法。
  11. 前記ギャップ値制御引き上げ工程として、
    種結晶をシリコン融液に接触させシリコン単結晶の引上げ開始するシード工程と、縮径するネック工程と、拡径しショルダー部を形成するショルダー工程と、直胴部を形成する直胴工程とから選択される1以上の工程が適用されてなることを特徴とする請求項8ないし10いずれか1項記載のシリコン単結晶の製造方法。
  12. 前記ギャップ値制御引き上げ工程として、前記ショルダー工程におけるギャップ値が、設定した前記ギャップ目標値に対して上下1%以内の範囲になるよう制御することを特徴とする請求項11記載のシリコン単結晶の製造方法。
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