JP2003012395A - 単結晶引上装置および単結晶引上方法およびプログラムおよび記録媒体 - Google Patents

単結晶引上装置および単結晶引上方法およびプログラムおよび記録媒体

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JP2003012395A JP2001197316A JP2001197316A JP2003012395A JP 2003012395 A JP2003012395 A JP 2003012395A JP 2001197316 A JP2001197316 A JP 2001197316A JP 2001197316 A JP2001197316 A JP 2001197316A JP 2003012395 A JP2003012395 A JP 2003012395A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョクラルスキー法により育成される半導体
単結晶と融液面の境界部の画像から、半導体単結晶の幾
何学的形状を高精度に測定し、半導体単結晶の育成動作
を適切に制御する。 【解決手段】 単結晶引上装置10を、カメラ18と、
カメラ18により撮像して得た原画像を記憶部19から
読み込み、仮想的に引き上げ軸Pと平行な方向から撮像
した場合に得られる変換画像を生成して、変換画像から
半導体単結晶Sの幾何学的形状の情報、例えば直径Rお
よび中心位置C等を算出する画像処理部20と、算出し
た半導体単結晶Sの直径Rおよび中心位置C等の幾何学
的形状の情報に基づいて、ヒータ15および引上装置1
6および坩堝移動装置17の各動作を制御する制御部2
1とを備えて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、るつぼ内の半導体
融液からCZ(チョクラルスキー)法により、例えばS
i(シリコン)等の無転位の半導体単結晶を引き上げる
単結晶引上装置および単結晶引上方法およびプログラム
および記録媒体に係り、特に、育成される半導体単結晶
の幾何学的形状に対する光学的測定結果に基づいて引き
上げ動作を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開2000−28148
1号公報に開示された単結晶引上装置のように、炉内に
設置された石英るつぼに満たされた半導体融液から、半
導体単結晶を引き上げ軸線周りに回転させつつ引き上げ
る際に、カメラによって半導体単結晶と半導体融液との
境界部を撮像して、この撮像により得られた画像から半
導体単結晶の径を算出し、この径を用いて単結晶引き上
げ速度や半導体溶融の温度等を制御する単結晶引上装置
が知られている。この単結晶引上装置では、育成される
単結晶と半導体融液との境界部に発生する高輝度のフュ
ージョンリングを撮像した画像から、フュージョンリン
グの円弧を計測して、この円弧により半導体単結晶の断
面である円の中心を推定することによって半導体単結晶
の径を算出する。円弧の計測では、少なくとも3点の円
弧上の点をプロットすることによって円の中心を推定す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術の一例に係る単結晶引上装置においては、育成される
半導体単結晶と半導体融液との境界部に発生する高輝度
のフュージョンリングを、斜め上方つまり半導体単結晶
の引き上げ軸方向と交差する方向からカメラによって撮
像している。そして、この撮像により得られた画像上に
おいて、フュージョンリングを円近似することで半導体
単結晶の中心位置を推定している。しかしながら、たと
え実際に円形のフュージョンリングであっても、半導体
単結晶の引き上げ軸方向と交差する斜め方向から撮像し
た場合には、フュージョンリング上の各点とカメラの焦
点との間の距離が異なることで、撮像により得られる画
像上のフュージョンリングは円形とはならず、さらに、
楕円形とも異なり、例えばカメラ位置に対する手前側の
部分が膨らんだような、いわば変形楕円形の画像が得ら
れることとなる。
【0004】このため、カメラにより撮像して得た画像
上においてフュージョンリングを円もしくは楕円近似
し、この結果から半導体単結晶の径を推定した場合に
は、円もしくは楕円近似を適用する領域に応じて異なる
推定結果が得られてしまい、推定により得られる半導体
単結晶の径が、実際の半導体単結晶の径と大きく異なる
虞がある。そして、このように実際の半導体単結晶の径
に対する誤差が大きな推定結果に基づいて単結晶引き上
げ速度や半導体溶融の温度等を制御すると、半導体単結
晶を育成する際に所望の寸法精度を確保することができ
なくなるという問題が生じる。本発明は上記事情に鑑み
てなされたもので、カメラ等により撮像して得た半導体
単結晶と融液面との境界部の画像から、半導体単結晶の
径や中心等の幾何学的形状を高精度に測定することで、
半導体単結晶の育成動作を適切に制御することが可能な
単結晶引上装置および単結晶引上方法およびプログラム
および記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る
目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の単結
晶引上装置は、チョクラルスキー法により結晶融液から
単結晶を引き上げて育成する単結晶引上装置であって、
前記単結晶と結晶融液との境界部を撮像する撮像手段
(例えば、後述する実施形態でのカメラ18)と、前記
撮像手段にて撮像して得た原画像を、仮想的に前記引き
上げ軸と平行な方向から前記境界部を撮像した場合に得
られる画像へと変換する画像変換手段(例えば、後述す
る実施形態でのステップS03)と、前記画像変換手段
にて得た前記画像上において、前記境界部を検出する境
界部検出手段(例えば、後述する実施形態でのステップ
S05)と、前記画像上において、前記境界部検出手段
にて検出した前記境界部を円近似して直径および中心を
算出する境界部認識手段(例えば、後述する実施形態で
のステップS06)と、前記境界部認識手段にて算出し
た前記境界部の中心に基づいて、前記結晶融液の融液面
の変動を検知する融液面変動検知手段(例えば、後述す
る実施形態ではステップS11)と、前記融液面変動検
知手段にて検知した前記融液面位置に基づいて、前記単
結晶の直径および中心を算出する演算手段(例えば、後
述する実施形態ではステップS11が兼ねる)と、前記
演算手段にて算出した前記単結晶の直径および中心と、
前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面の変動
とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御する単結晶
育成制御手段(例えば、後述する実施形態では制御部2
1)とを備えることを特徴としている。
【0006】上記構成の単結晶引上装置によれば、例え
ば単結晶と結晶融液との境界部の斜め上方の位置から撮
像して得た原画像を、仮想的に引き上げ軸と平行な方向
から撮像した場合に得られる画像へと変換することで、
単結晶と結晶融液との境界部に発生する例えば円形のフ
ュージョンリングの画像が歪んで観測されてしまうこと
を抑制することができる。これにより、フュージョンリ
ングの画像を精度良く円近似することができ、この円近
似に基づいて単結晶の形状、例えば径や中心を精度良く
測定することができる。従って、例えば複数の単結晶を
作製する場合においても、安定した品質を確保すること
ができる。さらに、融液面の変動、例えば鉛直方向にお
ける融液面の変位や融液面の揺らぎ等が発生した場合に
は、測定される単結晶の中心が変位するため、この中心
の変位に基づいて融液面の変動を検知して、単結晶の育
成動作、例えば単結晶の引き上げ速度や引き上げ軸周り
の回転動作、さらには、結晶融液を貯留する坩堝の移動
や、単結晶と融液面との相対位置等を適切に制御するこ
とができる。
【0007】さらに、請求項2に記載の本発明の単結晶
引上装置は、前記境界部検出手段にて検出した前記境界
部と、前記境界部認識手段にて前記境界部を円近似によ
り認識した認識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線
を検知する晶癖線検知手段と、前記晶癖線検知手段によ
る検知結果に基づいて前記単結晶の結晶の乱れを検知す
る結晶乱れ検知手段とを備えることを特徴としている。
【0008】上記構成の単結晶引上装置によれば、境界
部検出手段にて検出した単結晶と結晶融液との境界部
と、境界部認識手段にて境界部を円近似により認識した
認識結果とを比較することで、単結晶の晶癖線として単
結晶の外周部から突出する突出部を検知することができ
る。これにより、例えば単結晶の外周部から晶癖線に相
当する突出部が消失した場合には、単結晶が崩れて多結
晶化したと判断することができ、育成時における単結晶
の状態をリアルタイムに把握することができ、作製する
単結晶の品質を容易に判定することができる。
【0009】また、請求項3に記載の本発明の単結晶引
上方法は、チョクラルスキー法により結晶融液から単結
晶を引き上げて育成する単結晶引上方法であって、前記
単結晶と結晶融液との境界部を撮像する第1ステップ
(例えば、後述する実施形態でのステップS03)と、
前記第1ステップにて撮像して得た原画像を、仮想的に
前記引き上げ軸と平行な方向から前記境界部を撮像した
場合に得られる画像へと変換する第2ステップ(例え
ば、後述する実施形態ではステップS03が兼ねる)
と、前記第2ステップにて得た前記画像上において、前
記境界部を検出する第3ステップ(例えば、後述する実
施形態でのステップS05)と、前記画像上において、
前記第3ステップにて検出した前記境界部を円近似して
直径および中心を算出する第4ステップ(例えば、後述
する実施形態でのステップS06)と、前記第4ステッ
プにて算出した前記境界部の中心に基づいて、前記結晶
融液の融液面の変動を検知する第5ステップ(例えば、
後述する実施形態でのステップS11)と、前記第5ス
テップにて検知した前記融液面位置に基づいて、前記単
結晶の直径および中心を算出する第6ステップ(例え
ば、後述する実施形態ではステップS11が兼ねる)
と、前記第6ステップにて算出した前記単結晶の直径お
よび中心と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記
融液面の変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制
御する第7ステップ(例えば、後述する実施形態では画
像処理部20の出力に基づく制御部21での処理)とを
含むことを特徴としている。
【0010】このような単結晶引上方法によれば、単結
晶と結晶融液との境界部に発生する例えば円形のフュー
ジョンリングの画像が歪んで観測されてしまうことを抑
制することができる。これにより、フュージョンリング
の画像を精度良く円近似することができ、この円近似に
基づいて単結晶の形状、例えば径や中心を精度良く測定
することができる。さらに、測定される単結晶の中心の
変位に基づいて融液面の変動を検知して、単結晶の育成
動作、例えば単結晶の引き上げ速度や引き上げ軸周りの
回転動作、さらには、結晶融液を貯留する坩堝の移動
や、単結晶と融液面との相対位置等を適切に制御するこ
とができる。
【0011】さらに、請求項4に記載の本発明の単結晶
引上方法は、前記第3ステップにて検出した前記境界部
と、前記第4ステップにて前記境界部を円近似により認
識した認識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線を検
知する第8ステップと、前記第8ステップによる検知結
果に基づいて前記単結晶の結晶の乱れを検知する第9ス
テップとを含むことを特徴としている。このような単結
晶引上方法によれば、例えば単結晶の外周部から晶癖線
に相当する突出部が消失した場合には、単結晶が崩れて
多結晶化したと判断することができ、育成時における単
結晶の状態をリアルタイムに把握することができ、作製
する単結晶の品質を容易に判定することができる。
【0012】また、請求項5に記載の本発明のプログラ
ムは、コンピュータを、チョクラルスキー法により結晶
融液から単結晶を引き上げて育成する手段として機能さ
せるためのプログラムであって、撮像手段(例えば、後
述する実施形態ではカメラ18)により撮像された前記
単結晶と結晶融液との境界部の原画像を、仮想的に前記
引き上げ軸と平行な方向から前記境界部を撮像した場合
に得られる画像へと変換する画像変換手段(例えば、後
述する実施形態ではステップS03が兼ねる)と、前記
画像変換手段にて得た前記画像上において、前記境界部
を検出する境界部検出手段(例えば、後述する実施形態
でのステップS05)と、前記画像上において、前記境
界部検出手段にて検出した前記境界部を円近似して直径
および中心を算出する境界部認識手段(例えば、後述す
る実施形態でのステップS06)と、前記境界部認識手
段にて算出した前記境界部の中心に基づいて、前記結晶
融液の融液面の変動を検知する融液面変動検知手段(例
えば、後述する実施形態ではステップS11)と、前記
融液面変動検知手段にて検知した前記融液面位置に基づ
いて、前記単結晶の直径および中心を算出する演算手段
(例えば、後述する実施形態ではステップS11が兼ね
る)と、前記演算手段にて算出した前記単結晶の直径お
よび中心と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記
融液面の変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制
御する単結晶育成制御手段(例えば、後述する実施形態
では制御部21)として機能させることを特徴としてい
る。
【0013】上記のプログラムによれば、例えば単結晶
と結晶融液との境界部の斜め上方の位置から撮像して得
た原画像を、仮想的に引き上げ軸と平行な方向から撮像
した場合に得られる画像へと変換することで、単結晶と
結晶融液との境界部に発生する例えば円形のフュージョ
ンリングの画像が歪んで観測されてしまうことを抑制す
ることができる。これにより、フュージョンリングの画
像を精度良く円近似することができ、この円近似に基づ
いて単結晶の形状、例えば径や中心を精度良く測定する
ことができる。従って、例えば複数の単結晶を作製する
場合においても、安定した品質を確保することができ
る。さらに、融液面の変動、例えば鉛直方向における融
液面の変位や融液面の揺らぎ等が発生した場合には、測
定される単結晶の中心が変位するため、この中心の変位
に基づいて融液面の変動を検知して、単結晶の育成動
作、例えば単結晶の引き上げ速度や引き上げ軸周りの回
転動作、さらには、結晶融液を貯留する坩堝の移動や、
単結晶と融液面との相対位置等を適切に制御することが
できる。
【0014】さらに、請求項6に記載の本発明のプログ
ラムは、コンピュータを、前記境界部検出手段にて検出
した前記境界部と、前記境界部認識手段にて前記境界部
を円近似により認識した認識結果とを比較して、前記単
結晶の晶癖線を検知する晶癖線検知手段と、前記晶癖線
検知手段による検知結果に基づいて前記単結晶の結晶の
乱れを検知する結晶乱れ検知手段として機能させること
を特徴としている。
【0015】上記のプログラムによれば、境界部検出手
段にて検出した単結晶と結晶融液との境界部と、境界部
認識手段にて境界部を円近似により認識した認識結果と
を比較することで、単結晶の晶癖線として単結晶の外周
部から突出する突出部を検知することができる。これに
より、例えば単結晶の外周部から晶癖線に相当する突出
部が消失した場合には、単結晶が崩れて多結晶化したと
判断することができ、育成時における単結晶の状態をリ
アルタイムに把握することができ、作製する単結晶の品
質を容易に判定することができる。
【0016】また、請求項7に記載の本発明のコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、チョ
クラルスキー法により結晶融液から単結晶を引き上げて
育成する手段として機能させるためのプログラムを記録
した記録媒体であって、撮像手段(例えば、後述する実
施形態ではカメラ18)により撮像された前記単結晶と
結晶融液との境界部の原画像を、仮想的に前記引き上げ
軸と平行な方向から前記境界部を撮像した場合に得られ
る画像へと変換する画像変換手段(例えば、後述する実
施形態ではステップS03が兼ねる)と、前記画像変換
手段にて得た前記画像上において、前記境界部を検出す
る境界部検出手段(例えば、後述する実施形態でのステ
ップS05)と、前記画像上において、前記境界部検出
手段にて検出した前記境界部を円近似して直径および中
心を算出する境界部認識手段(例えば、後述する実施形
態でのステップS06)と、前記境界部認識手段にて算
出した前記境界部の中心に基づいて、前記結晶融液の融
液面の変動を検知する融液面変動検知手段(例えば、後
述する実施形態ではステップS11)と、前記融液面変
動検知手段にて検知した前記融液面位置に基づいて、前
記単結晶の直径および中心を算出する演算手段(例え
ば、後述する実施形態ではステップS11が兼ねる)
と、前記演算手段にて算出した前記単結晶の直径および
中心と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液
面の変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御す
る単結晶育成制御手段(例えば、後述する実施形態では
制御部21)として機能させるためのプログラムを記録
したことを特徴としている。
【0017】上記の記録媒体によれば、例えば単結晶と
結晶融液との境界部の斜め上方の位置から撮像して得た
原画像を、仮想的に引き上げ軸と平行な方向から撮像し
た場合に得られる画像へと変換することで、単結晶と結
晶融液との境界部に発生する例えば円形のフュージョン
リングの画像が歪んで観測されてしまうことを抑制する
ことができる。これにより、フュージョンリングの画像
を精度良く円近似することができ、この円近似に基づい
て単結晶の形状、例えば径や中心を精度良く測定するこ
とができる。従って、例えば複数の単結晶を作製する場
合においても、安定した品質を確保することができる。
さらに、融液面の変動、例えば鉛直方向における融液面
の変位や融液面の揺らぎ等が発生した場合には、測定さ
れる単結晶の中心が変位するため、この中心の変位に基
づいて融液面の変動を検知して、単結晶の育成動作、例
えば単結晶の引き上げ速度や引き上げ軸周りの回転動
作、さらには、結晶融液を貯留する坩堝の移動や、単結
晶と融液面との相対位置等を適切に制御することができ
る。
【0018】さらに、請求項8に記載の本発明のコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、前
記境界部検出手段にて検出した前記境界部と、前記境界
部認識手段にて前記境界部を円近似により認識した認識
結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線を検知する晶癖
線検知手段と、前記晶癖線検知手段による検知結果に基
づいて前記単結晶の結晶の乱れを検知する結晶乱れ検知
手段として機能させるためのプログラムを記録したこと
を特徴としている。
【0019】上記の記録媒体によれば、境界部検出手段
にて検出した単結晶と結晶融液との境界部と、境界部認
識手段にて境界部を円近似により認識した認識結果とを
比較することで、単結晶の晶癖線として単結晶の外周部
から突出する突出部を検知することができる。これによ
り、例えば単結晶の外周部から晶癖線に相当する突出部
が消失した場合には、単結晶が崩れて多結晶化したと判
断することができ、育成時における単結晶の状態をリア
ルタイムに把握することができ、作製する単結晶の品質
を容易に判定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の単結晶引上装置お
よび単結晶引上方法およびプログラムおよび記録媒体の
一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係わる単結晶引上装置10
を示す構成図である。
【0021】本実施の形態に係る単結晶引上装置10
は、例えば、中空の気密容器をなす引き上げ炉11と、
この引き上げ炉11の中央下部に鉛直方向に立設され上
下動可能とされたシャフト12と、このシャフト12の
上部に載置されたサセプタ13と、このサセプタ13上
により支持され、例えばシリコンの融液からなる半導体
融液SLを貯留する坩堝14と、この坩堝14の外周面
から所定距離だけ離間して配置されたヒータ15と、引
上装置16と、坩堝移動装置17と、カメラ18と、記
憶部19と、画像処理部20と、制御部21とを備えて
構成されている。
【0022】ヒータ15は、例えばシリコン等の半導体
原料を坩堝14内で加熱溶融すると共に、半導体融液S
Lを所定温度に保温する。引上装置16は、例えば引上
ワイヤ16aを引き上げ軸Pに沿って昇降可能、かつ、
引き上げ軸P周りに回転可能に吊り下げており、この引
上ワイヤ16aの下端部には例えばシリコン等の半導体
の種結晶(図示略)が固定されている。坩堝移動装置1
7は、シャフト12を介して坩堝14を昇降移動および
回転させる。そして、ヒータ15および引上装置16お
よび坩堝移動装置17の各動作は制御部21により制御
されている。
【0023】カメラ18は、例えば2次元のシャッタカ
メラをなし、例えば融液面Aと略鋭角に交差する方向Q
1から、半導体融液SLと半導体単結晶Sとの境界部つ
まり結晶育成界面近傍に発生する高輝度のフュージョン
リングFRを撮像する。そして、撮像により得られた原
画像を記憶部19へ出力して格納する。画像処理部20
は、後述するように、カメラ18により撮像して得た、
原画像を記憶部19から読み込み、この原画像を画像変
換して、仮想的に引き上げ軸(つまり半導体単結晶Sの
結晶軸)Pと平行な方向から撮像した場合に得られる、
いわゆる変換画像を生成する。そして、この変換画像か
ら半導体単結晶Sの幾何学的形状の情報、例えば直径R
および中心位置C等を算出する。さらに、画像処理部2
0は、例えば半導体単結晶Sを作製する工程における所
定のタイミングで測定した直径Rおよび中心位置C等の
幾何学的形状の情報を時系列データとして扱って、例え
ば移動平均に基づいて、半導体単結晶Sの品質、例えば
寸法精度等を予測したり、境界部の認識処理の結果の妥
当性を評価する。
【0024】制御部21は、画像処理部20にて算出し
た半導体単結晶Sの直径Rおよび中心位置C等の幾何学
的形状の情報に基づいて、ヒータ15および引上装置1
6および坩堝移動装置17の各動作を制御するための制
御信号を出力する。
【0025】本実施の形態による単結晶引上装置10は
上記構成を備えており、以下に、この単結晶引上装置1
0の動作について説明する。先ず、カメラ18により撮
像して得た原画像を画像変換して変換画像を得る処理に
ついて添付図面を参照しながら説明する。図2は本実施
の形態に係る単結晶引上装置10において、カメラ18
により撮像して得た原画像を、仮想的に引き上げ軸Pと
平行な方向から撮像した仮想的なカメラで得られる変換
画像へと変換する際における、幾何学的な対応関係を示
す図であり、図3は半導体融液SLの融液面Aが変位し
た場合における、原画像と変換画像の幾何学的な対応関
係を示す図である。
【0026】半導体融液SLと半導体単結晶Sとの境界
部に発生するフュージョンリングFRに対して斜め上方
の位置から、例えば融液面Aと略鋭角に交差する方向Q
1(つまりカメラ18の光軸)に沿ってフュージョンリ
ングFRを撮像する場合、カメラ18の焦点F1とフュ
ージョンリングFR上の各位置との間の距離は一定とは
ならない。例えば、図2に示すように、フュージョンリ
ングFR上の位置であって、カメラ18に最も近い近接
位置FRaと、カメラ18から最も遠い離間位置FRb
とに対して、カメラ18の焦点F1と近接位置FRaと
の距離L1は、カメラ18の焦点F1と離間位置FRb
との距離L2とは異なり、常にL1<L2の関係が成り
立つ。
【0027】このため、例えば実際のフュージョンリン
グFRが円形であっても、カメラ18にて撮像して得た
原画像でのフュージョンリングFR1は、円形でも楕円
形でもない変形楕円形となる。なお、図2においては、
画像平面S1を便宜的にカメラ18の焦点F1の前方側
に示したが、実際の撮像では焦点F1の後方側に画像平
面S1が設けられている。ここで、例えば、カメラ18
の光軸Q1と半導体融液SLの融液面Aとの交点位置A
1に対する鉛直方向上方の位置に、仮想的なカメラの焦
点F2を設定して、この焦点F2および交点位置A1を
含む鉛直軸Q2(つまり仮想的なカメラの光軸)に沿っ
た方向からフュージョンリングFRを撮像したと仮定す
る。すると、この仮想的なカメラにて撮像して得られる
フュージョンリングFR2は、仮想的なカメラの画像平
面S2において近似的に円形となる。
【0028】すなわち、図2に示すように、実際の半導
体単結晶Sの中心位置Cと交点位置A1とが一致せず
に、仮想的なカメラの光軸Q2が結晶軸Pからずれて結
晶軸Pと平行に設定されている場合には、仮想的なカメ
ラの焦点F2と近接位置FRa1との距離L3は、仮想
的なカメラの焦点F2と離間位置FRbとの距離L4と
は一致せず、仮想的なカメラの画像平面S2において略
円形のフュージョンリングFR2が撮像される。なお、
実際の半導体単結晶Sの中心位置Cと交点位置A1とが
一致し、仮想的なカメラの光軸Q2と結晶軸Pとが一致
している場合には、L3=L4となり円形のフュージョ
ンリングFR2が得られる。また、図2においては、仮
想的なカメラの画像平面S2を、便宜的に仮想的なカメ
ラの焦点F2の前方側に示した。
【0029】ここで、画像平面S1におけるフュージョ
ンリングFR1を、仮想的なカメラの画像平面S2にお
けるフュージョンリングFR2に変換する際には、先
ず、フュージョンリングFR1に対応する各画素のカメ
ラ視線情報を算出する。このカメラ視線情報は、カメラ
内部変数とされる焦点距離fおよび画素ピッチおよび画
素数等から算出され、例えばカメラ18の焦点F1とフ
ュージョンリングFR1上の各点とを含んで形成される
各直線に対し、各直線が伸びる方向に関する情報とされ
ている。例えば図2において、カメラ視線情報は、カメ
ラ18の光軸Q1と第1のカメラ視線情報(例えば、焦
点F1および近接位置FRaを含む直線に沿った方向)
とのなす角θ1と、カメラ18の光軸Q1と第2のカメ
ラ視線情報(例えば、焦点F1および離間位置FRbを
含む直線に沿った方向)とのなす角θ2とを含む情報で
ある。
【0030】そして、画像平面S1のフュージョンリン
グFR1に対応する各画素に対して、カメラ外部変数と
されるカメラ姿勢およびカメラ位置(例えば図2におけ
る、焦点F1と交点位置A1との距離L、融液面Aと線
分F1A1とのなす角θ等)の情報に基づいてワールド
座標上の位置を算出する。ここで、ワールド座標系のX
Y平面は、例えば半導体融液SLの融液面Aとする。
【0031】そして、仮想的なカメラのカメラ外部変
数、つまりカメラ姿勢およびカメラ位置(例えば図2に
おける、焦点F2と交点位置A1との距離LL等)の情
報に基づいて、ワールド座標上の所望の各位置に対する
仮想的なカメラ視線情報を算出する。この場合、仮想的
なカメラ視線情報とは、例えば図2において、仮想的な
カメラの光軸Q2と第3のカメラ視線情報(例えば、焦
点F2および近接位置FRaを含む直線に沿った方向)
とのなす角θ3と、仮想的なカメラの光軸Q2と第4の
カメラ視線情報(例えば、焦点F2および離間位置FR
bを含む直線に沿った方向)とのなす角θ4とを含む情
報である。
【0032】そして、仮想的なカメラ視線情報と、仮想
的なカメラ内部変数(例えば、カメラ18と同様の値と
される焦点距離fおよび画素ピッチおよび画素数等)と
に基づいて、仮想的な画像平面S2のフュージョンリン
グFR2を表す各対応画素を算出する。
【0033】なお、カメラ18の焦点F1と交点位置A
1との距離Lやカメラ内部変数に対して、仮想的なカメ
ラの焦点F2と交点位置A1との距離LLやカメラ内部
変数を、互いに異なる値に設定することにより、画像の
拡大または縮小を行うことができる。特に、焦点距離f
を距離LLと一致させることにより、ワールド座標系の
XY平面そのものを仮想的な画像平面S2と見なすこと
も可能である。さらに、例えば図3に示すように、半導
体融液SLの融液面Aの位置が変位した場合には、カメ
ラ視線情報が変化することで、カメラ18で得られる原
画像および画像変換の処理によって得られる変換画像に
変化が生じる。
【0034】予め融液面Aに対してカメラ18のカメラ
姿勢およびカメラ位置(例えば図3における、焦点F1
と交点位置A1との距離L)等のカメラ外部変数が設定
された状態において、例えば図3に示すように、融液面
Aが鉛直方向下方に低下して新たな融液面AAが得られ
ると、融液面A上のフュージョンリングFRも鉛直方向
下方に低下し、カメラ18は新たな融液面AA上のフュ
ージョンリングFFRを撮像することとなる。この場
合、カメラ18の光軸Q1は変化しないものの、フュー
ジョンリングFR上の近接位置FRaは、新たなフュー
ジョンリングFFR上の近接位置FFRaへと変位し、
フュージョンリングFR上の離間位置FRbは、新たな
フュージョンリングFFR上の近接位置FFRbへと変
位する。これに伴い、焦点F1と近接位置FRaとの距
離L1は、焦点F1と新たな近接位置FFRaとの距離
LL1へと変化し、焦点F1と離間位置FRbとの距離
L2は、焦点F1と新たな離間位置FFRbとの距離L
L2へと変化する。
【0035】これにより、カメラ18に対するカメラ視
線情報が変化して、例えば、カメラ18の光軸Q1と第
1のカメラ視線情報(例えば、焦点F1および近接位置
FRaを含む直線に沿った方向)とのなす角θ1は、カ
メラ18の光軸Q1と新たな第1のカメラ視線情報(例
えば、焦点F1および新たな近接位置FFRaを含む直
線に沿った方向)とのなす角θ11へと変化し、カメラ
18の光軸Q1と第2のカメラ視線情報(例えば、焦点
F1および離間位置FRbを含む直線に沿った方向)と
のなす角θ2は、カメラ18の光軸Q1と新たな第2の
カメラ視線情報(例えば、焦点F1および新たな離間位
置FFRbを含む直線に沿った方向)とのなす角θ22
へと変化する。すなわち、カメラ18の画像平面S1に
おいて、フュージョンリングFR1は、新たなフュージ
ョンリングFFR1へと変化して、カメラ18により得
られる原画像に変化が生じる。
【0036】ここで、カメラ18の画像平面S1におけ
る新たなフュージョンリングFFR1に対する画像変換
処理には、鉛直方向下方に低下するより以前の融液面A
に対して設定された、カメラ内部変数から算出するカメ
ラ視線情報およびカメラ外部変数の情報が利用される。
さらに、ワールド座標系でのXY平面は融液面Aに設定
されているため、画像平面S1における新たなフュージ
ョンリングFFR1は、いわばワールド座標系でのXY
平面つまり融液面Aにおける新たなフュージョンリング
NFRを撮像して得た画像とされる。
【0037】これにより、新たな融液面AAにおけるフ
ュージョンリングFFR上の近接位置FFRaは、ワー
ルド座標系の融液面Aにおける新たなフュージョンリン
グNFR上の近接位置NFRaとされ、フュージョンリ
ングFFR上の離間位置FFRbは、ワールド座標系の
融液面Aにおける新たなフュージョンリングNFR上の
近接位置NFRbとされる。これに伴い、仮想的なカメ
ラの焦点F2と融液面AにおけるフュージョンリングF
R上の近接位置FRaとの距離L3は、仮想的なカメラ
の焦点F2と新たな近接位置NFRaとの距離LL3へ
と変化し、仮想的なカメラの焦点F2と融液面Aにおけ
るフュージョンリングFR上の離間位置FRbとの距離
L4は、仮想的なカメラの焦点F2と新たな離間位置N
FRbとの距離LL4へと変化する。
【0038】これにより、仮想的なカメラ視線情報が変
化して、例えば、仮想的なカメラの光軸Q2と第3のカ
メラ視線情報(例えば、焦点F2および近接位置FRa
を含む直線に沿った方向)とのなす角θ3は、仮想的な
カメラの光軸Q2と新たな第3のカメラ視線情報(例え
ば、焦点F2および近接位置NFRaを含む直線に沿っ
た方向)とのなす角θ33へと変化し、仮想的なカメラ
の光軸Q2と第3のカメラ視線情報(例えば、焦点F2
および近接位置FRaを含む直線に沿った方向)とのな
す角θ3は、仮想的なカメラの光軸Q2と新たな第4の
カメラ視線情報(例えば、焦点F2および離間位置NF
Rbを含む直線に沿った方向)とのなす角θ44へと変
化する。すなわち、仮想的な画像平面S2において、フ
ュージョンリングFR2は、新たなフュージョンリング
FFR2へと変化して、仮想的なカメラで得られる変換
画像に変化が生じる。
【0039】この場合、例えば融液面Aのフュージョン
リングFRを円形とした場合の中心位置Cは、新たな融
液面AAのフュージョンリングFFRの中心位置CCに
対して、鉛直方向上方に位置しているため、例えば結晶
軸Pに沿った方向から見た場合には、両中心位置C,C
Cは同一の位置として観測される。これに対して、ワー
ルド座標系でのXY平面つまり融液面A上に変換された
新たなフュージョンリングNFRの中心位置NCは、融
液面AのフュージョンリングFRの中心位置Cに対して
ずれた位置に配置される。従って、この中心位置Cに対
するずれに基づいて、融液面Aの変位を測定することが
できる。
【0040】以下に、単結晶引上装置10の動作の詳細
について説明する。半導体単結晶Sの引き上げ工程は、
半導体単結晶Sの形状に応じて、例えば、シード工程
と、肩工程と、直胴工程と、ボトム工程とを含んでお
り、以下においては、特に、シード工程と、肩工程と、
直胴工程およびボトム工程との、3つに分類した各工程
を対象として、半導体単結晶Sの幾何学的形状の測定方
法について添付図面を参照しながら説明する。図4は結
晶形状測定の概略処理を示すフローチャートである。
【0041】先ず、図4に示すステップS01において
は、後述する初期化処理を行う。次に、ステップS02
においては、結晶形状測定の処理の終了が指示されたか
否かを判定する。この判定結果が「YES」の場合に
は、ステップS14に進み、終了処理として、例えば演
算処理用に確保したメモリ領域の開放等を行い、一連の
処理を終了する。一方、判定結果が「NO」の場合に
は、ステップS03に進む。
【0042】ステップS03においては、後述するよう
に、カメラ18にて撮像して得た原画像を画像処理部2
0に取り込み、画像変換の処理を行う。次に、ステップ
S04においては、シード工程と、肩工程と、直胴工程
およびボトム工程とに分類した3つの各工程のうち、何
れの工程における処理であるかの工程確認を行う。
【0043】そして、ステップS05においては、後述
するように、各工程毎に応じて設定された境界検出の処
理、つまり半導体単結晶Sと半導体融液SLとの境界部
の検出を行う。そして、ステップS06においては、後
述するように、各工程毎に応じて設定された境界認識の
処理、つまり検出した半導体単結晶Sと半導体融液SL
との境界部に対して円近似に基づく認識処理を行い、半
導体単結晶Sの幾何学的形状の情報、例えば直径Rおよ
び中心位置C等を算出する。次に、ステップS07にお
いては、半導体単結晶Sと半導体融液SLとの境界部に
対する認識処理の結果の妥当性を評価する。
【0044】そして、ステップS08においては、認識
処理の結果が妥当であるか否かを判定する。この判定結
果が「YES」の場合には、ステップS09に進む。一
方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS1
0に進む。ステップS09においては、予め記憶部19
に記憶された半導体単結晶Sの幾何学的形状の情報、例
えば直径Rおよび中心位置C等に対する予測値を、認識
結果によって更新して、変換テーブルを作成し、記憶部
19に格納する。この予測値の更新では、例えば、所定
のタイミングで測定した直径Rおよび中心位置C等の幾
何学的形状の情報を時系列データとして扱って、移動平
均に基づいて更新用のデータを生成する。
【0045】一方、ステップS10においては、認識処
理の結果を破棄して、予め記憶部19に記憶された予測
値を認識処理の結果として採用する。そして、ステップ
S11では、融液面Aの変動、半導体単結晶Sの幾何学
的形状、例えば直径および中心を算出する。次に、ステ
ップS12では、ステップS11での算出結果を出力す
る。そして、ステップS13では、特に直胴工程に対し
て晶癖線の有無を確認する。すなわち、ステップS05
における境界検出の検出結果と、ステップS06におけ
る円近似による認識結果とを比較することで、フュージ
ョンリングFRの外周部に突出する晶癖線が存在するか
否かを観測する。そして、ステップS02に戻る。
【0046】以下に、上述したステップS01における
初期化処理の詳細について説明する。図5は、図4に示
すステップS01における初期化処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。先ず、図5に示すステップS21に
おいては、引上装置16の引上ワイヤ16aを引き上げ
る際の引き上げ条件、例えば引き上げ速度や引き上げ軸
P周りの回転速度や融液面Aの高さ等を記憶部19から
読み込む。次に、ステップS22においては、画像変換
の演算処理に使用する各種パラメータを初期化する。次
に、ステップS23においては、演算処理に使用する所
定のメモリ領域を確保する。
【0047】次に、ステップS24においては、カメラ
18により撮像して得られる原画像の全画素に対して、
例えばワールド座標系への変換処理後に得られる画素対
応点を算出したか否かを判定する。この判定結果が「Y
ES」の場合には、後述するステップS29に進む。一
方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS2
5に進む。ステップS25においては、カメラ18に固
有のカメラ内部変数、例えば焦点距離および画素ピッチ
および画素数等の情報に基づいて、カメラ18により撮
像して得られる原画像の所望の画素に対するカメラ視線
情報を算出する。
【0048】そして、ステップS26においては、カメ
ラ18に対するカメラ外部変数、例えばカメラ姿勢およ
びカメラ位置等に基づいて、カメラ18により撮像して
得られる原画像の所望の画素に対するワールド座標系で
の位置を算出する。次に、ステップS27においては、
仮想的なカメラに対するカメラ外部変数、例えばカメラ
姿勢およびカメラ位置等に基づいて、ワールド座標系で
の所望の画素対応点に対する仮想的なカメラ視線情報を
算出する。次に、ステップS28においては、仮想的な
カメラに対するカメラ内部変数、例えば焦点距離および
画素ピッチおよび画素数等と、仮想的なカメラ視線情報
とに基づいて、ワールド座標系での所望の画素対応点に
対する、変換画像の画素を算出する。そして、ステップ
S24に戻る。
【0049】一方、ステップS29においては、変換後
の画素に対するカメラ18により撮像して得られる原画
像の所望の画素が無い点、つまり画素未対応点の算出結
果を補間する。そして、ステップS30においては、画
像取込および画像変換や、後述する境界検出処理や認識
処理での検査対象領域等に対する各種の設定および確認
を行い、一連の処理を終了する。
【0050】以下に、上述したステップS03における
画像取込および画像変換の処理の詳細について説明す
る。図6は画像取込および画像変換の処理の詳細につい
て示すフローチャートである。先ず、図6に示すステッ
プS31においては、カメラ18により撮像され、例え
ば記憶部19に格納された原画像を画像処理部20に取
り込む。次に、ステップS32においては、カメラ18
により撮像して得られる原画像の全画素の変換が終了し
たか否かを判定する。この判定結果が「YES」の場合
には、一連の処理を終了する。一方、この判定結果が
「NO」の場合には、ステップS33に進む。
【0051】ステップS33においては、カメラ18に
より撮像して得られる原画像の所望の画素に対して、予
め記憶部19に記憶した所定の変換テーブルを検索す
る。次に、ステップS34においては、カメラ18によ
り撮像して得た原画像の所望の画素に対する輝度値を参
照する。次に、ステップS35においては、変換画像に
対する所望の画素の輝度値を、ステップS34にて検索
した輝度値に基づいて設定する。そして、ステップS3
2に戻る。
【0052】以下に、上述したステップS05からステ
ップS06における、境界検出処理および境界部の認識
処理の詳細について、シード工程と、肩工程と、直胴工
程およびボトム工程との、3つに分類した各工程を対象
として説明する。先ず以下に、シード工程について説明
する。図7はシード工程における境界検出処理および境
界部の認識処理の詳細について示すフローチャートであ
り、図8はカメラ18にて撮像して得た原画像から画像
変換により生成した変換画像において、半導体単結晶S
の中心位置Cに対する予測位置近傍を拡大して示す拡大
画像であり、図9は拡大画像におけるフュージョンリン
グFR2あるいはFFR2に対する認識結果を示す図で
ある。
【0053】先ず、図7に示すステップS41において
は、変換画像に対して、半導体単結晶Sの中心位置Cに
対する予測値を記憶部19から読み込み、例えば図8に
示すように、この予測値周辺の拡大画像を生成する。次
に、ステップS42においては、拡大画像を二値化処理
する際における、所定の二値化閾値を算出する。
【0054】次に、ステップS43においては、拡大画
像に二値化処理を行い、ラベリングを行う。次に、ステ
ップS44においては、予め記憶部19に格納した予測
値、例えば前回のシード工程に対する処理にて設定した
半導体単結晶Sの直径Rおよび中心位置Cのデータ等に
基づいて、例えば図9に示すように、フュージョンリン
グFR2あるいはFFR2の領域を抽出する。次に、ス
テップS45においては、抽出したフュージョンリング
FR2あるいはFFR2の領域の最大幅および最大幅の
座標を抽出して、一連の処理を終了する。
【0055】以下に、肩工程について説明する。図10
は肩工程における境界検出処理および境界部の認識処理
の詳細について示すフローチャートであり、図11は変
換画像におけるフュージョンリングFR2あるいはFF
R2に対して検出した境界エッジ群を示す図であり、図
12は検出した境界エッジ群に対して円によるマッチン
グおよび最小二乗法を用いた円近似処理を適用した結果
を示す図である。
【0056】先ず、図10に示すステップS51におい
ては、変換画像に対して、ラインウィンドウの設定角度
範囲を算出する。次に、ステップS52においては、算
出した設定角度範囲内における全ての境界エッジを探索
したか否かを判定する。この判定結果が「YES」の場
合には、後述するステップS55に進む。一方、この判
定結果が「NO」の場合には、ステップS53に進む。
【0057】ステップS53においては、半導体単結晶
Sの中心位置Cの予測値に基づいて、半導体融液SLの
融液面Aと半導体単結晶Sとの境界検出用のラインウィ
ンドウを設定する。次に、ステップS54においては、
ラインウィンドウ上を外側つまり半導体融液SLの融液
面A側から半導体単結晶Sの中心位置Cに向かい走査し
て、例えば図11に示すように、融液面Aと半導体単結
晶Sとの境界エッジを検出する。そして、ステップS5
2に戻る。
【0058】一方、ステップS55においては、半導体
単結晶Sの直径Rおよび中心位置Cの予測値に基づい
て、変換画像上にて円によるマッチングを適用する範囲
を設定する。次に、ステップS56においては、検出し
た境界エッジ群に対して、円によるマッチングを適用し
て、一致度を測定する。次に、ステップS57において
は、一致度が最大となる円に対する直径Rおよび中心位
置Cを算出する。次に、ステップS58においては、マ
ッチングの結果に基づいて、例えばエッジ群における晶
癖線等に起因する特異点の除去等の補正を行う。次に、
ステップS59においては、補正後のエッジ群に対して
最小二乗法を用いた円近似を行い、半導体単結晶Sの直
径Rおよび中心位置Cを算出して、一連の処理を終了す
る。
【0059】以下に、直胴工程およびボトム工程の処理
について説明する。図13は直胴工程およびボトム工程
における境界検出処理および境界部の認識処理の詳細に
ついて示すフローチャートであり、図14はカメラ18
にて撮像して得た原画像から画像変換により生成した変
換画像を示す図であり、図15は変換画像におけるフュ
ージョンリングFR2あるいはFFR2に対する領域抽
出の結果を示す図であり、図16は抽出した領域から生
成した3本の細線、つまり内周部および中心部および外
周部の各細線を示す図であり、図17は生成した細線に
対して円検出のHough変換を行った結果を示す図で
あり、図18は生成した3本の細線を互いに同心円とし
て最小二乗法による円近似を行った結果を示す図であ
る。
【0060】先ず、図13に示すステップS61におい
ては、変換画像を二値化処理する際における、所定の二
値化閾値を算出する。次に、ステップS62において
は、例えば図14に示すような変換画像に二値化処理を
行い、ラベリングを行う。次に、ステップS63におい
ては、予め記憶部19に格納した予測値、例えば所定の
タイミングで測定した直径Rおよび中心位置C等の幾何
学的形状の情報を時系列データとして扱って、移動平均
に基づいて生成したデータ等に基づいて、例えば図15
に示すように、フュージョンリングFR2あるいはFF
R2の領域を抽出する。
【0061】次に、ステップS64においては、例えば
図16に示すように、フュージョンリングFR2あるい
はFFR2に対して抽出した領域から、例えば内周部お
よび中心部および外周部の3つ領域に対して細線化を行
い、3本の細線による各円弧を生成する。次に、ステッ
プS65においては、例えば図17に示すように、3本
の細線のうち中心部の細線に対して円検出のHough
変換を適用して、この変換により検出された円の直径R
および中心位置Cを取得する。
【0062】次に、ステップS66においては、Hou
gh変換により検出した円の直径Rおよび中心位置Cに
基づいて、内周部および中心部および外周部の3つ領域
に対して行った各細線化の結果に対して、例えば各細線
における晶癖線等に起因する特異点の除去等の補正を行
う。次に、ステップS67においては、例えば図18に
示すように、補正後の各細線に対して最小二乗法を用い
た同心円近似を行い、半導体単結晶Sの直径Rおよび中
心位置Cを算出して、一連の処理を終了する。
【0063】以上説明したように、本実施の形態に係る
単結晶引上装置10および単結晶引上方法によれば、半
導体単結晶Sの引き上げ軸(つまり結晶軸)Pと交差す
る方向Q1(つまりカメラ18の光軸)に沿って撮像し
て原画像を、仮想的に引き上げ軸Pと平行な方向から撮
像した場合に得られる仮想的な画像へと変換すること
で、半導体単結晶Sと半導体融液SLの融液面Aとの境
界部に発生するフュージョンリングFRの画像が歪んで
観測されてしまうことを抑制することができる。これに
より、フュージョンリングFRの画像を精度良く円近似
することができ、この円近似に基づいて半導体単結晶S
の形状、例えば直径Rや中心位置Cを精度良く測定する
ことができる。しかも、融液面Aの変動、例えば鉛直方
向における融液面Aの変位や融液面Aの揺らぎ等が発生
した場合には、測定される半導体単結晶Sの中心位置C
が変位するため、この中心位置Cの変位に基づいて融液
面Aの変動を検知して、半導体単結晶Sの育成動作、例
えば引き上げ速度や引き上げ軸P周りの回転動作、さら
には、半導体融液SLを貯留する坩堝14の移動や、半
導体単結晶Sと融液面Aとの相対位置等を適切に制御す
ることができる。
【0064】さらに、例えば二値化処理や境界エッジの
検出処理等により検出した半導体単結晶Sと融液面Aと
の境界部のデータと、この境界部を円近似により認識し
た認識結果とを比較することで、半導体単結晶Sの晶癖
線として半導体単結晶Sの外周部から突出する突出部を
検知することができる。これにより、例えば半導体単結
晶Sの外周部から晶癖線に相当する突出部が消失した場
合には、単結晶が崩れて多結晶化したと判断することが
でき、育成時における半導体単結晶Sの状態をリアルタ
イムに把握することができ、作製する半導体単結晶Sの
品質を容易に判定することができる。
【0065】なお、上述した本実施の形態においては、
引き上げ工程の全工程にわたり1台の単焦点レンズとシ
ャッタカメラによりフュージョンリングFRを撮像する
としたが、これに限定されず、例えば複数台のカメラに
より撮像しても良いし、ズームレンズや複光軸を有する
レンズ等を備えても良い。さらに、デジタルカメラから
の局所読みだし画像や間引き読み出し画像等を利用して
も良い。
【0066】なお、本発明の一実施形態に係る単結晶引
上方法を実現する単結晶引上装置10は、専用のハード
ウェアにより実現されるものであっても良く、また、メ
モリおよびCPUを備えて構成され、単結晶引上装置1
0の機能を実現するためのプログラムをメモリにロード
して実行することによりその機能を実現するものであっ
ても良い。
【0067】また、上述した本発明に係る単結晶引上方
法を実現するためのプログラムをコンピュータ読みとり
可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された
プログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行
することにより単結晶の引き上げを行っても良い。な
お、ここで言うコンピュータシステムとはOSや周辺機
器等のハードウェアを含むものであっても良い。
【0068】また、コンピュータ読みとり可能な記録媒
体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、RO
M、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステム
に内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言
う。さらに、コンピュータ読みとり可能な記録媒体と
は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通
信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のよ
うに短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、そ
の場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシス
テム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラム
を保持しているものも含むものとする。また上記プログ
ラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであ
っても良く、さらに、前述した機能をコンピュータシス
テムにすでに記憶されているプログラムとの組み合わせ
で実現できるものであっても良い。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明の単結晶引上装置によれば、単結晶と結晶融液との
境界部の画像が歪んで観測されてしまうことを抑制する
ことができ、境界部を精度良く円近似することができ、
この円近似に基づいて単結晶の形状、例えば径や中心を
精度良く測定することができる。このため、例えば複数
の単結晶を作製する場合においても、安定した品質を確
保することが可能となる。しかも、測定される単結晶の
中心の変位に基づいて融液面の変動を検知して、単結晶
の育成動作、例えば引き上げ速度や引き上げ軸周りの回
転動作、さらには、結晶融液を貯留する坩堝の移動や、
単結晶と融液面との相対位置等を適切に制御することが
できる。
【0070】さらに、請求項2記載の本発明の単結晶引
上装置によれば、境界部検出手段にて検出した単結晶と
結晶融液との境界部と、境界部認識手段にて境界部を円
近似により認識した認識結果とを比較することで、単結
晶の晶癖線を検知することができる。これにより、例え
ば単結晶の外周部から晶癖線に相当する突出部が消失し
た場合には、単結晶が崩れて多結晶化したと判断するこ
とができ、育成時における単結晶の状態をリアルタイム
に把握することができ、作製する単結晶の品質を容易に
判定することができる。
【0071】また、請求項3記載の本発明の単結晶引上
方法によれば、単結晶と結晶融液との境界部の画像が歪
んで観測されてしまうことを抑制することができ、単結
晶の形状、例えば径や中心を精度良く測定することがで
きる。さらに、測定される単結晶の中心の変位に基づい
て融液面の変動を検知して、単結晶の育成動作を適切に
制御することができる。さらに、請求項4記載の本発明
の単結晶引上方法によれば、育成時における単結晶の状
態をリアルタイムに把握することができ、作製する単結
晶の品質を容易に判定することができる。
【0072】また、請求項5記載の本発明のプログラム
によれば、単結晶と結晶融液との境界部の画像が歪んで
観測されてしまうことを抑制することができ、単結晶の
形状、例えば径や中心を精度良く測定することができ
る。さらに、測定される単結晶の中心の変位に基づいて
融液面の変動を検知して、単結晶の育成動作を適切に制
御することができる。さらに、請求項6記載の本発明の
プログラムによれば、育成時における単結晶の状態をリ
アルタイムに把握することができ、作製する単結晶の品
質を容易に判定することができる。
【0073】また、請求項7記載の本発明のコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体によれば、単結晶と結晶融液
との境界部の画像が歪んで観測されてしまうことを抑制
することができ、単結晶の形状、例えば径や中心を精度
良く測定することができる。さらに、測定される単結晶
の中心の変位に基づいて融液面の変動を検知して、単結
晶の育成動作を適切に制御することができる。さらに、
請求項8記載の本発明のコンピュータ読み取り可能な記
録媒体によれば、育成時における単結晶の状態をリアル
タイムに把握することができ、作製する単結晶の品質を
容易に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わる単結晶引上装置
を示す構成図である。
【図2】 本実施の形態に係る単結晶引上装置におい
て、カメラにより撮像して得た原画像を、仮想的に引き
上げ軸Pと平行な方向から撮像した仮想的なカメラで得
られる変換画像へと変換する際における、幾何学的な対
応関係を示す図である。
【図3】 半導体融液SLの融液面Aが変位した場合に
おける、原画像と変換画像の幾何学的な対応関係を示す
図である。
【図4】 図1に示す単結晶引上装置の概略動作を示す
フローチャートである。
【図5】 図4に示すステップS01における初期化処
理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】 図4に示すステップS03における画像取込
および画像変換の処理の詳細について示すフローチャー
トである。
【図7】 図4に示すステップS05からステップS0
6の処理において、特にシード工程における境界検出処
理および境界部の認識処理の詳細について示すフローチ
ャートである。
【図8】 カメラにて撮像して得た原画像から画像変換
により生成した変換画像において、半導体単結晶Sの中
心位置Cに対する予測位置近傍を拡大して示す拡大画像
である。
【図9】 拡大画像におけるフュージョンリングFR2
あるいはFFR2に対する認識結果を示す図である。
【図10】 図4に示すステップS05からステップS
06の処理において、特に肩工程における境界検出処理
および境界部の認識処理の詳細について示すフローチャ
ートである。
【図11】 変換画像におけるフュージョンリングFR
2あるいはFFR2に対して検出した境界エッジ群を示
す図である。
【図12】 検出した境界エッジ群に対して円によるマ
ッチングおよび最小二乗法を用いた円近似処理を適用し
た結果を示す図である。
【図13】 図4に示すステップS05からステップS
06の処理において、特に直胴工程およびボトム工程に
おける境界検出処理および境界部の認識処理の詳細につ
いて示すフローチャートである。
【図14】 カメラにて撮像して得た原画像から画像変
換により生成した変換画像を示す図である。
【図15】 変換画像におけるフュージョンリングFR
2あるいはFFR2に対する領域抽出の結果を示す図で
ある。
【図16】 抽出した領域から生成した3本の細線、つ
まり内周部および中心部および外周部の各細線を示す図
である。
【図17】 生成した細線に対して円検出のHough
変換を行った結果を示す図である。
【図18】 生成した3本の細線を互いに同心円として
最小二乗法による円近似を行った結果を示す図である。
【符号の説明】
10 単結晶引上装置 18 カメラ(撮像手段) 21 制御部(単結晶育成制御手段) ステップS03 画像変換手段 ステップS05 境界部検出手段 ステップS06 境界部認識手段 ステップS11 融液面変動検知手段、演算手段
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Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法により結晶融液から
    単結晶を引き上げて育成する単結晶引上装置であって、 前記単結晶と結晶融液との境界部を撮像する撮像手段
    と、 前記撮像手段にて撮像して得た原画像を、仮想的に前記
    引き上げ軸と平行な方向から前記境界部を撮像した場合
    に得られる画像へと変換する画像変換手段と、 前記画像変換手段にて得た前記画像上において、前記境
    界部を検出する境界部検出手段と、 前記画像上において、前記境界部検出手段にて検出した
    前記境界部を円近似して直径および中心を算出する境界
    部認識手段と、 前記境界部認識手段にて算出した前記境界部の中心に基
    づいて、前記結晶融液の融液面の変動を検知する融液面
    変動検知手段と、 前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面位置に
    基づいて、前記単結晶の直径および中心を算出する演算
    手段と、 前記演算手段にて算出した前記単結晶の直径および中心
    と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面の
    変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御する単
    結晶育成制御手段とを備えることを特徴とする単結晶引
    上装置。
  2. 【請求項2】 前記境界部検出手段にて検出した前記境
    界部と、前記境界部認識手段にて前記境界部を円近似に
    より認識した認識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖
    線を検知する晶癖線検知手段と、 前記晶癖線検知手段による検知結果に基づいて前記単結
    晶の結晶の乱れを検知する結晶乱れ検知手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上装置。
  3. 【請求項3】 チョクラルスキー法により結晶融液から
    単結晶を引き上げて育成する単結晶引上方法であって、 前記単結晶と結晶融液との境界部を撮像する第1ステッ
    プと、 前記第1ステップにて撮像して得た原画像を、仮想的に
    前記引き上げ軸と平行な方向から前記境界部を撮像した
    場合に得られる画像へと変換する第2ステップと、 前記第2ステップにて得た前記画像上において、前記境
    界部を検出する第3ステップと、 前記画像上において、前記第3ステップにて検出した前
    記境界部を円近似して直径および中心を算出する第4ス
    テップと、 前記第4ステップにて算出した前記境界部の中心に基づ
    いて、前記結晶融液の融液面の変動を検知する第5ステ
    ップと、 前記第5ステップにて検知した前記融液面位置に基づい
    て、前記単結晶の直径および中心を算出する第6ステッ
    プと、 前記第6ステップにて算出した前記単結晶の直径および
    中心と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液
    面の変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御す
    る第7ステップとを含むことを特徴とする単結晶引上方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第3ステップにて検出した前記境界
    部と、前記第4ステップにて前記境界部を円近似により
    認識した認識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線を
    検知する第8ステップと、 前記第8ステップによる検知結果に基づいて前記単結晶
    の結晶の乱れを検知する第9ステップとを含むことを特
    徴とする請求項3に記載の単結晶引上方法。
  5. 【請求項5】 コンピュータを、 チョクラルスキー法により結晶融液から単結晶を引き上
    げて育成する手段として機能させるためのプログラムで
    あって、 撮像手段により撮像された前記単結晶と結晶融液との境
    界部の原画像を、仮想的に前記引き上げ軸と平行な方向
    から前記境界部を撮像した場合に得られる画像へと変換
    する画像変換手段と、 前記画像変換手段にて得た前記画像上において、前記境
    界部を検出する境界部検出手段と、 前記画像上において、前記境界部検出手段にて検出した
    前記境界部を円近似して直径および中心を算出する境界
    部認識手段と、 前記境界部認識手段にて算出した前記境界部の中心に基
    づいて、前記結晶融液の融液面の変動を検知する融液面
    変動検知手段と、 前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面位置に
    基づいて、前記単結晶の直径および中心を算出する演算
    手段と、 前記演算手段にて算出した前記単結晶の直径および中心
    と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面の
    変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御する単
    結晶育成制御手段として機能させることを特徴とするプ
    ログラム。
  6. 【請求項6】 コンピュータを、 前記境界部検出手段にて検出した前記境界部と、前記境
    界部認識手段にて前記境界部を円近似により認識した認
    識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線を検知する晶
    癖線検知手段と、 前記晶癖線検知手段による検知結果に基づいて前記単結
    晶の結晶の乱れを検知する結晶乱れ検知手段として機能
    させることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
  7. 【請求項7】 コンピュータを、 チョクラルスキー法により結晶融液から単結晶を引き上
    げて育成する手段として機能させるためのプログラムを
    記録した記録媒体であって、 撮像手段により撮像された前記単結晶と結晶融液との境
    界部の原画像を、仮想的に前記引き上げ軸と平行な方向
    から前記境界部を撮像した場合に得られる画像へと変換
    する画像変換手段と、 前記画像変換手段にて得た前記画像上において、前記境
    界部を検出する境界部検出手段と、 前記画像上において、前記境界部検出手段にて検出した
    前記境界部を円近似して直径および中心を算出する境界
    部認識手段と、 前記境界部認識手段にて算出した前記境界部の中心に基
    づいて、前記結晶融液の融液面の変動を検知する融液面
    変動検知手段と、 前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面位置に
    基づいて、前記単結晶の直径および中心を算出する演算
    手段と、 前記演算手段にて算出した前記単結晶の直径および中心
    と、前記融液面変動検知手段にて検知した前記融液面の
    変動とに基づいて、前記単結晶の育成動作を制御する単
    結晶育成制御手段として機能させるためのプログラムを
    記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  8. 【請求項8】 コンピュータを、 前記境界部検出手段にて検出した前記境界部と、前記境
    界部認識手段にて前記境界部を円近似により認識した認
    識結果とを比較して、前記単結晶の晶癖線を検知する晶
    癖線検知手段と、 前記晶癖線検知手段による検知結果に基づいて前記単結
    晶の結晶の乱れを検知する結晶乱れ検知手段として機能
    させるためのプログラムを記録したことを特徴とする請
    求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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