JP2013209449A - ポリスチレン系樹脂発泡シート及び成形容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚みが1.0〜2.0mmの範囲内であり、全体密度が0.06〜0.11g/cm3の範囲内であるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、シート表裏面の一方又は両方は、表面から全体厚みの20%までの表層の密度が0.10〜0.15g/cm3の範囲内(但し、表層密度>全体密度である)であり、前記表層の平均気泡径が20〜60μmの範囲内であることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シート。
【選択図】図1
Description
この要求に対応するため、容器の軽量化が種々試みられてきているが、軽量化による弊害として、容器脆性や突き刺し強度が低くなってしまう問題がある。
従来、ポリスチレン系樹脂発泡シートを用いて製造される容器に関して、例えば、特許文献1〜3に開示された技術が提案されている。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは、厚みが1.0〜2.0mmの範囲内であり、全体密度が0.06〜0.11g/cm3の範囲内であるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、シート表裏面の一方又は両方は、表面から全体厚みの20%までの表層の密度が0.10〜0.15g/cm3の範囲内(但し、表層密度>全体密度である)であり、前記表層の平均気泡径が20〜60μmの範囲内であることを特徴としている。
一方、図3は、従来技術に相当する比較例1で製造されたポリスチレン系樹脂発泡シートの断面の拡大画像である。この比較例1のポリスチレン系樹脂発泡シートは、断面の気泡構造が、比重、平均気泡径ともに厚み方向にほぼ同等になっている。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの厚みが前記範囲内であれば、ポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形する際に発泡させて、適度な厚みのトレーや納豆容器などの成形容器を製造することができる。厚みが前記範囲未満では、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。厚みが前記範囲を超えると、得られる成形容器の厚みが必要以上に厚くなったり、軽量の成形容器を提供する課題を達成できないおそれがある。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの全体密度が前記範囲内であれば、ポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形する際に発泡させて、強度の要求品質を満たすトレーや納豆容器などの成形容器を製造することができる。全体密度が前記範囲未満では、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。密度が前記範囲を超えると、軽量の成形容器を提供する課題を達成できないおそれがある。
表層の密度が前記範囲未満であると、内部(厚み方向中央部)の密度と表層密度との差が小さくなって、成形容器の強度低下を招くおそれがある。表層の密度が前記範囲を超えると、軽量の成形容器を提供する課題を達成できないおそれがある。
表層の平均気泡径が前記範囲未満であると、軽量で、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。表層の平均気泡径が前記範囲を超えると、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。
前記平均気泡径の比(D1/D2)が前記範囲未満であると、軽量で、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。前記平均気泡径の比(D1/D2)が前記範囲を超えると、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。
本例の製造装置は、タンデム型押出機を構成する第1押出機1及び第2押出機2と、この第2押出機2の吐出口に取り付けられたダイ3(サーキュラーダイ)と、第1押出機1に熱可塑性樹脂と添加剤を供給する原料配合装置4と、この原料配合装置4からの供給原料を入れるホッパー5と、第1押出機1に接続された発泡剤圧入ポンプ6と、ダイ3の出口に隣接して設けられたプラグ7と、該プラグ7のシート引取り方向下流側に設けられた管状シート切開用のカッター8と、このカッター8で切開されて得られる2枚の発泡シート9にそれぞれ引取り力を加える引取りロール10と、引き取られた発泡シート9を巻き取り発泡シートロール11とする巻き取り機とを備えて構成されている。
次いでこの混合物は、第2押出機2に供給され、さらに混練され、適当な温度に冷却された後、第2押出機2の吐出口に取り付けられたダイ3の樹脂流路に導かれる。そして、ダイ3の樹脂流路に導かれた溶融混合物は、ダイ3の出口(樹脂流路の出口)で任意の押出量でもって、大気中に円筒状に押出され、そして押出されると同時に発泡する。
本発明の成形容器は、厚みが1.5〜5.0mmの範囲内であり、全体密度が0.02〜0.07g/cm3の範囲内であり、表面から全体厚みの20%までの表層の平均気泡径が60〜120μmの範囲内である。
また、本発明の成形容器は、前述した本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形して得られたものであることが好ましい。前記ポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形して得られた成形容器は、熱成形後にも前記ポリスチレン系樹脂発泡シートの気泡構造の特徴を保ち、強度が必要な表層側を強くすることができるため、強度の要求性能を満たしつつ軽量化を図ることができる。
本例の納豆容器Aは、上面に開口する断面凹状をなし、内容物である納豆Bを収納するための収納凹部22が開口部23の周囲に平面方形のフランジ部24を残して形成されてなる容器本体21と、該容器本体21の一側端にヒンジ部26を介して開閉自在に連設された蓋体25とからなる。通常、前記容器本体21のフランジ部24は納豆生産ラインでの移送用の支持部材やアーム部材等による受け部として利用される。前記ヒンジ部26は、例えば図のように平行な2条のV形溝により180°折曲できるように形成される。
前記蓋体25には、閉蓋状態において収納凹部2に収納されている納豆Bの発酵、熟成に必要な空気を取り入れるために、例えば前記凹部30、平坦部29、リブ状凸部28等の部分の所要個所に、通気性は有するがゴミ等の侵入は抑制できる針孔状等の通気用の細孔31が適当な間隔で形成されている。
成形容器の厚みが前記範囲未満であると、成形容器の強度低下を招くおそれがある。成形容器の厚みが前記範囲を超えると、成形容器の厚みが必要以上に厚くなったり、軽量の成形容器を提供する課題を達成できないおそれがある。
成形容器の全体密度が前記範囲未満であると、成形容器の強度低下を招くおそれがある。成形容器の全体密度が前記範囲を超えると、軽量の成形容器を提供する課題を達成できないおそれがある。
表層の平均気泡径が前記範囲未満であると、軽量で、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。表層の平均気泡径が前記範囲を超えると、強度の要求品質を満たす成形容器を得難くなる。
(ポリスチレン樹脂発泡シートの製造)
図1に示すように、押出機として内径115mm押出機と180mm押出機が連結されたタンデム押出機を備えた製造装置を用い、ポリスチレン樹脂発泡シートを製造した。
ポリスチレン樹脂としてPSジャパン社製のG9305(商品名)100質量%と、該樹脂100質量部に対し発泡核剤として東洋スチレン社製のDSM−1401A(商品名)を0.5質量部添加した配合原料を第1押出機に供給し、押出機内で200〜230℃で溶融、混練した後、発泡剤としてブタン(イソ/ノルマル=70/30質量%)を樹脂100質量部に対して4.0質量部添加し、更に混練した。その後、発泡に適した樹脂温度148℃まで冷却した。
さらに、第2押出機先端部に取り付けた口径170mmでスリットクリアランス0.25mmに設定されたサーキュラーダイより、吐出量350kg/hで発泡剤含有樹脂を押出し、発泡させた後、冷却して円筒状発泡シートとした。
この際、押出された後の円筒状シートを冷却するエアー(温度は32℃)の風量は外周側(表)を0.032m3/m2、内面側(裏)を0.032m3/m2とした。
続いて、この円筒状発泡シートを左右に設けたカッターで切開して2枚の一次シートとした。それぞれの一次シートは、多段のロール間で延伸を加えながら、巻きロールに巻き取った。この巻き取りの際、一次シートのMD方向に延伸を加えるため、引き取り速度を26.0m/minとした。シート幅1050mm、シート厚み1.2mm、全体密度0.09g/cm3(発泡倍数:11.5倍)のポリスチレン樹脂発泡シートを得た。
ポリスチレン発泡シート成形用の小型単発成形機を用い、該シートを成形する直前のシート厚みが2.0〜2.2倍となるように加熱し、表面温度を80℃に調整した雄雌嵌合金型で開口部80mm×80mm、底部の60mm×60mm、深さ25mm、肉厚約2.3mmの容器を成形し、得られた容器をニクロム線で外形が100mm×100mmになるように切り出した。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの幅方向の両端20mmを除いた部分を、幅方向に等間隔9点以上をダイヤルシックネスゲージSM−112(テクロック社製)を使用して厚みを測定し、この値を相加平均によって平均厚みを求めた。
・全体密度:ポリスチレン系樹脂発泡シートの幅方向の両端20mmを除いた部分を、幅方向に等間隔に9点以上、10cm×10cmに切り取り、各切片の質量を測定する。さらに各切片をダイヤルシックネスゲージSM−112(テクロック社製)を使用して厚みを測定し、体積を測定し、下記の計算式より密度を算出し、各切片の密度を相加平均した値を全体密度とした。
密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
・表層密度:シート厚みの測定により測定したシート厚みの20%となるようにシート表面から、スライサー(フォーチュナ社(ドイツ)製スプリッティングマシン、型式AB−320−D)にて、スライスしたものを幅25mm、長さ150mmにカットした後、その質量と体積を測定し、下記の計算式より表層密度を算出した。
表層密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
ただし、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃・50RH%±5RH%、または27℃±2℃・65RH%±5RH%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
・内部密度:内部密度は、前記表層密度にて表裏面の表層から全体厚みの20%をスライスした試料の残りの部分を幅25mm、長さ150mmにカットしたものを試験片とし、該試験片の質量と体積を測定し、前記表層密度と同様に内部密度を算出した。
内部密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
・容器底部表層密度:成形容器の底部で平坦となる位置を25mm×25mmに切り出し、厚みをダイヤルシックネスゲージSM−112(テクロック社製)を使用して測定し、該厚みの20%となるように表面からスライサー(フォーチュナ社(ドイツ)製スプリッティングマシン、型式AB−320−D)にてスライスする。そのスライス片の質量と体積を測定し、下記の測定式より底部表層密度を求めた。
底部表層密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
・フランジ部表層密度:成形容器のフランジ部で平坦となる位置を5mm×50mmに切り出し、厚みをダイヤルシックネスゲージSM−112(テクロック社製)を使用して測定し、該厚みの20%となるように表面からスライサー(フォーチュナ社(ドイツ)製スプリッティングマシン、型式AB−320−D)にてスライスする。そのスライス片の質量と体積を測定し、下記の測定式よりフランジ部表層密度を求めた。
フランジ部表層密度(g/cm3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)
・シートの平均気泡径:シートの平均気泡径(D)は、シートの幅方向に等間隔で10箇所、押出方向に垂直方向の断面を顕微鏡で撮影し、各々の断面写真についてシート厚み(t)を測定する。次に、各断面写真の厚さ方向に直線を引き、直線と交わる全ての気泡の数(N)を数える。このようにして得られたtとNから各断面写真について気泡径(t/N)を計算し、10箇所の(t/N)の平均を平均気泡径(D)とする。なお、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにする。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・シートの内部気泡径:シートの内部気泡径(D2)は、前記平均気泡径測定で測定したシート厚み(t)から、シート表裏両面のシート表面から20%の厚みの表層厚み(t1)を除いた長さ(t2)を測定する。次に、前記平均気泡径測定で各断面写真の厚さ方向に引いた直線に交わる気泡の内、t2間にある気泡の数(N2)を数える。このようにして得られたt2とN2から各断面写真について気泡径(t2/N2)を計算し、10箇所の(t2/N2)の平均を表層気泡径(D2)とする。なお、t2間において、直線の両端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の両端部が位置している気泡も気泡数に含める。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・シートの表層気泡径:シートの表層気泡径(D1)は、前記平均気泡径測定で測定したシート厚み(t)のシート表面から20%の厚みを表層厚みとする(t1)。次に、前記平均気泡径測定で各断面写真の厚さ方向に引いた直線に交わる気泡の内、t1間にある気泡の数(N1)を数える。このようにして得られたt1とN1から各断面写真について気泡径(t1/N1)を計算し、10箇所の(t1/N1)の平均を表層気泡径(D1)とする。なお、t1間において、直線の端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の端部が位置している気泡も気泡数に含める。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・容器底部平均気泡径:容器底部平均気泡径(D3)は、成型容器を切断した容器底部断面を任意に10箇所、顕微鏡で撮影し、各々の断面写真について容器底部厚み(t3)を測定する。次に、各断面写真の厚さ方向に直線を引き、直線と交わる全ての気泡の数(N3)を数える。このようにして得られたt3とN3から各断面写真について気泡径(t3/N3)を計算し、10個の(t3/N3)の平均を容器底部平均気泡径(D3)とする。なお、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにする。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・容器底部表層気泡径:容器底部表層気泡径(D4)は、前記容器底部平均気泡径測定で測定した底部厚み(t3)の表面から20%の厚みを容器底部表層厚みとする(t4)。次に、前記容器底部平均気泡径測定で各断面写真の厚さ方向に引いた直線に交わる気泡の内、t4間にある気泡の数(N4)を数える。このようにして得られたt4とN4から各断面写真について気泡径(t4/N4)を計算し、10箇所の(t4/N4)の平均を容器底部表層気泡径(D4)とする。なお、t4間において、直線の端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の端部が位置している気泡も気泡数に含める。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・フランジ部平均気泡径:容器フランジ部平均気泡径(D5)は、容器フランジ部を任意に10箇所切断し、その断面を顕微鏡で撮影し、各々の断面写真についてフランジ厚み(t5)を測定する。次に、各断面写真の厚さ方向に直線を引き、直線と交わる全ての気泡の数(N5)、を数える。このようにして得られたt5とN5から各断面写真について気泡径(t5/N5)を計算し、10箇所の(t5/N5)の平均をフランジ部平均気泡径(D5)とする。なお、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにする。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
・フランジ部表層気泡径:容器フランジ部表層気泡径(D6)は、前記フランジ部平均気泡径測定で測定したフランジ厚み(t5)の表面から20%の厚みをフランジ部表層厚みとする(t6)。次に、前記フランジ部平均気泡径測定で各断面写真の厚さ方向に引いた直線に交わる気泡の内、t6間にある気泡の数(N6)を数える。このようにして得られたt6とN6から各断面写真について気泡径(t6/N6)を計算し、10箇所の(t6/N6)の平均を表層気泡径(D6)とする。なお、t6間において、直線の端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の端部が位置している気泡も気泡数に含める。また、一部の気泡が直線に点接触している場合には、この気泡も気泡数に含める。
テンシロン万能試験機RTG−1310(オリエンテック社製)を用い、表面に空気抜き用の溝が掘られた専用板の上に容器を底部が上になるように設置する。φ120mmの圧縮板で、試験速度100mm/minで容器を圧縮する。最大10mmまで圧縮し、この時の最大荷重の平均値をその容器の天地圧縮強度(単位:N)とする。
食品衛生法における「食品、添加物等の規格基準 第3:器具及び容器包装」(昭和57年厚生省告示第20号)の「2.強度等試験法」に準拠して測定した。即ち、テンシロン万能試験機RTG−1310(オリエンテック社製)を用い、直径1mm、先端部直径0.5mmの針を、突刺し速度50mm/分で容器内側の底面中央に突き刺し、針が容器を貫通する際の強度を測定して、突刺し強度とした。
加熱成形した容器の状態から、以下の評価基準に照らして成形性を評価した。
良好(○):穴あきや亀裂、シワを生じない。
やや不良(△):穴あきや亀裂は生じないが、全体的に均一ではない。
不良(×):穴あきや亀裂、シワが生じる。
加熱成形して得られた容器を24時間以上自然状態で放置後、容器に瞬間的に力を加えた際に、以下の評価基準に照らして脆性を評価した。
良好(○):容易に欠けず、亀裂が生じない。
不良(×):容易に欠け、亀裂が生じる。
円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.038m3/m2、内面側を0.032m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.032m3/m2、内面側を0.035m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
発泡核剤添加量を0.65質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
発泡核剤添加量を0.43質量部とし、円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.036m3/m2、内面側を0.034m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
発泡核剤添加量を0.32質量部とし、円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.020m3/m2、内面側を0.025m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.055m3/m2、内面側を0.055m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
ポリスチレン樹脂発泡シートの全体密度を0.14g/cm3(発泡倍数:7.0倍)としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.031m3/m2、内面側を0.031m3/m2とし、ポリスチレン樹脂発泡シートの全体密度を0.05g/cm3(発泡倍数:18.5倍)としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
発泡核剤添加量を1.00質量部とし、円筒状シートを冷却するエアーの風量を、外周側を0.014m3/m2、内面側を0.014m3/m2としたこと以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器を製造した。得られたポリスチレン樹脂発泡シート、及び納豆容器について、実施例1と同様の測定・評価を行った。その結果を表1に記す。
また比較例2は、表層密度が本発明の範囲よりも大きいポリスチレン系樹脂発泡シートとなり、得られた納豆容器は、成形性及び脆性が不良となった。
また比較例3は、全体密度が本発明の範囲を超えているポリスチレン系樹脂発泡シートとなり、得られた納豆容器は、軽量化することができなかった。
また比較例4は、全体密度が低いポリスチレン系樹脂発泡シートとなり、得られた納豆容器は、天地圧縮強度及び突刺し強度が実施例1〜5のものよりも劣っており、成形性がやや不良となり、脆性が不良となった。
また比較例5は、表層密度が本発明の範囲よりも小さいポリスチレン系樹脂発泡シートとなり、得られた納豆容器は、天地圧縮強度及び突刺し強度が実施例1〜5のものよりも劣っており、成形性がやや不良となった。
Claims (6)
- 厚みが1.0〜2.0mmの範囲内であり、全体密度が0.06〜0.11g/cm3の範囲内であるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、
シート表裏面の一方又は両方は、表面から全体厚みの20%までの表層の密度が0.10〜0.15g/cm3の範囲内(但し、表層密度>全体密度である)であり、
前記表層の平均気泡径が20〜60μmの範囲内であることを特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シート。 - 前記表層の平均気泡径をD1、表層以外のシート内部の平均気泡径をD2としたとき、表層と内部との平均気泡径の比(D1/D2)が0.3〜0.6の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
- 請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形して得られた成形容器。
- 厚みが1.5〜5.0mmの範囲内であり、
全体密度が0.02〜0.07g/cm3の範囲内であり、
表面から全体厚みの20%までの表層の平均気泡径が60〜120μmの範囲内である成形容器。 - トレー形状である請求項3又は4に記載の成形容器。
- 容器本体と、該容器本体の一部とヒンジ部を介して接続された蓋体とを備えた納豆容器である請求項3又は4に記載の成形容器。
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