JP2013209283A - セラミックボール素球 - Google Patents

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【課題】セラミックボール素球を製造する際のプレス成形時に、金型から成形体が離型するときに発生するクラックを抑制し、信頼性の高いセラミックボール素球を提供することを目的とするものである。
【解決手段】全体が球形状とされた球状体であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部12を有するとともに、該帯状部を除く前記球状体11に平坦部13を有することにより、成型時に金型からの離型性を向上でき、クラックの発生を抑制することができることから、信頼性の高いセラミックボール素球を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベアリングボールなどに用いられるセラミックボール素球に関する。
ベアリング等に用いられるセラミックボールは、表面に凹凸がなく、かつ真球に近いことが重要である。この様なセラミックボールは、窒化珪素等の各種セラミック原料粉末をプレス成形法にて球状体に成形し、その後焼結することによりセラミックボール用素球を形成し、必要に応じ表面加工を施し作製される。
例えば、特許文献1では、両端部に略球面状の球面部を有し、中央部に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部が形成されたセラミックボール素球において、球面部と帯状部との間に傾斜部を有することを特徴とするセラミックボール素球が提案されている。
特開2011−93789号公報
しかしながら、特許文献1で提案されたセラミックボール素球では、成形時に金型からの離型性が悪く、成形体にクラックが生じ易いという問題があった。
本発明は、セラミックボール素球を製造する際のプレス成形時における、金型からの成形体の離型性を向上することで、クラックの発生を抑制し、信頼性の高いセラミックボール素球を提供することを目的とするものである。
本発明のセラミックボール素球は、全体が球形状とされた球状体であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部を有するとともに、該帯状部を除く前記球状体に平坦部を有することを特徴とするものである。
本発明のセラミックボール素球によれば、全体が球形状とされた球状体であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部を有するとともに、該帯状部を除く前記球状体に平坦部を有することから、成型時において金型からの離型性を向上することができる。それにより、クラックの発生を抑制することができ、信頼性の高いセラミックボール素球を提供することができる。
本実施形態のセラミックボール素球の一例を示す概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球を研磨加工することによって作り出される真球形状のセラミックボールを示す概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、平坦部が全周にわたって設けられている概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、平坦部が全周にわたって複数設けられている概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球のさらに他の例を示す、最も帯状部側に位置する平坦部が帯状部と接する概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球のさらに他の例を示す、頂上部が平坦部とされている概略図である。 本実施形態のセラミックボール素球のさらに他の例を示す、帯状部の厚みが、外側に向けて薄くなっている状態を示す概略断面図である。 本実施形態のセラミックボール素球のさらに他の例を示す、帯状部の厚みが、外側に向けて厚くなっている概略図である。
以下、本実施形態のセラミックボール素球の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態のセラミックボール素球の一例を示す概略図である。このセラミックボール素球10は、全体が球形状とされた球状体11であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部12を有するとともに、この帯状部12を除く球状体11に平坦部13を有することが重要である。
このように、セラミックボール素球10において、帯状部12を除く球状体11に平坦部13を有することから、セラミックボール素球10の成形体をプレス成形によって作製する際に、金型との離型性が良くなり、クラックの発生を抑制できる。そして得られた成形体を焼成してセラミックボール素球10を作製した場合には、クラックの発生が抑えられ信頼性の高いセラミックボール素球10を提供できる。
なお、セラミックボール素球10からセラミックボールへ加工する場合には、球状体11に、帯状部12を除く球状体11に平坦部13を設けていることから、研磨代を少なくすることができる。それにより、研磨加工にかかる時間の削減に繋がるとともに、研磨加工によるカケの発生を抑えることができるので、セラミックボールの歩留まりを向上することもできる。
なお、平坦部13は1箇所のみ設けても金型との離型性が向上でき、クラックの発生を抑制することができるという前記効果を発揮するが、複数の場所に設けることによって、さらに前記効果を発揮することができる。特に、平坦部13を複数の場所に設ける場合には、それぞれの平坦部13の位置が点対称となるように設けることによって、成形体内部の密度のバラツキを抑えることができ、焼成や加工の際の割れの発生を抑えることができる。なお、図1においては、点対称となるように4箇所に平坦部13を設けた例を示している。
図2は、本実施形態のセラミックボール素球(実線)を研磨加工することによって作り出される真球形状のセラミックボール(点線)を示す概略図である。平坦部13は、セラミックボール素球10を研磨加工することによってできる点線で示した真球形状のセラミックボール1の接線に対し、平行となるように設けるのが好ましい。このような形状にすれば、研磨加工をしなくてもよい場所を広く設けることができるので、研磨代をさらに少なくすることができる。それにより、研磨加工時間を削減できるとともに、研磨加工によるカケの発生を抑えることができるので、歩留まりを向上することができる。
このとき、セラミックボール素球10の成形体の大きさは、真球であるセラミックボール1の半径Rと、焼成後のセラミックボール素球10の中心部と平坦部13との最短距離Lとの関係が1.03≦L/R≦1.12であることが好ましい。この範囲であれば、セラミックボールとするための研磨代を少なくできることから、クラックの発生を抑制できるとともに、研磨加工時間を削減することができ、またカケの発生を抑制することができる。なお、研磨加工において、平坦部13に少し厚みを残すことで、平坦部13の成形にあたり調整を容易と
することができる。
図3は、本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、平坦部13が全周にわたって設けられている概略図である。本実施形態のセラミックボール素球10は、平坦部が、複数設けられていることが好ましい。平坦部13が全周にわたって設けられることで、さらに金型との離型性を向上することができ、クラックの発生を抑制できるとともに、セラミックボール素球のプレス成形時に成型圧力が均一に掛かりやすくなり成形体内部の密度のバラツキを抑えることもできる。それにより、焼成や研磨加工の際の割れの発生を抑制することができる。さらに、セラミックボール素球10からセラミックボール1へ加工する場合には、研磨加工代をより少なくすることができ、研磨加工時間の削減に効果的であるとともに、研磨加工によるカケの発生を抑えることができるので、歩留まりをさらに向上することができる。
ここで、セラミックボール素球10は、炭化珪素,窒化珪素,アルミナおよびジルコニアから選択される1つ以上を主成分として含有するセラミックスよりなることが好ましい。これらのセラミックスが優れた強度を有することから、セラミックボール素球10をこれらのセラミックスにより形成することで、高い信頼性を得ることができる。ここで、主成分とはセラミックボール素球10の組成において、80質量%以上を占めるものを指し、炭化珪素,窒化珪素,アルミナおよびジルコニアから2つ以上を選択して用いる場合には、それらの合計量が80質量%以上であればよい。
図4は、本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、平坦部が、全周にわたって複数設けられている概略図である。本実施形態のセラミックボール素球10は、平坦部13が、全周にわたって複数設けられていることが好ましい。平坦部13が全周にわたって複数設けられていることで、セラミックボール素球10の成形体をプレス成形する時に、高い成形圧力がかかりやすくなる曲面と平坦部13とが接する部分である角部14を複数備えることとなることから、角部14にかかる成型圧力を分散させ成形体に均一にかかりやすくすることができる。それにより、成形体の密度のバラツキを抑制でき、焼成や研磨加工の際の割れの発生を抑制することができるとともに、研磨加工後による焼結体の直径の最大値と最小値との差である直径不同を小さくすることができる。
なお、図4は、平坦部13が、帯状部12側の第1の平坦部13aとそれ以外の第2の平坦部13bの2箇所に設けられた構成とされているが、平坦部13が確保できる程度のスペースが取れるならば、さらに多くの平坦部13を備えても構わない。
また、複数の平坦部13は互いに接しても良いが、例えば図4に示すように第1の平坦部13aと第2の平坦部13bとが離れて設けられていることが好ましい。それにより、高い圧力がかかりやすい角部14を複数設けることができることから、さらに角部14にかかる成型圧力を分散することができるとともに、さらに成形体の密度のバラツキを抑制でき、焼成や研磨加工の際の割れの発生を抑制することができるとともに、研磨加工後の焼結体における直径不同を小さくすることができる。
また、本実施形態のセラミックボール素球10は、全周に複数の平坦部13を設ける場合には、平坦部13の外周面の高さ方向における幅が、頂上部から帯状部12に向かうにつれて漸次狭くなっていることが好ましい。それにより、セラミックボール素球10の成形体をプレス成形する時に圧力が掛かりやすい、頂上部12から帯状部12に向かうにつれてこの領域を狭く保つことができるので、頂上部ではより成形圧力がかかりやすく、帯状部に向かうにつれて成形の圧力を緩和することができる。言い換えれば、角部14のしめる割合を帯状部12側でふやすことができるので、角部14にかかる成形圧力を分散してセラミックボール素球10全体の成形圧力を分散することができ成形体内部の密度のバラツキを抑制することが
できる。それにより、焼成や研磨加工の際の割れの発生を抑制することができるとともに、研磨加工後の焼結体における直直径不同を小さくすることができる。
図5は、本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、最も帯状部側に位置する平坦部が帯状部と接している概略図である。
本実施形態のセラミックボール素球10は、最も帯状部12側に有する平坦部13が帯状部12と接することが好ましく、最も帯状部12側に有する平坦部13が帯状部12と接する構造とすることで、帯状部12と平坦部13との圧縮率の差を小さくできるので成形体と金型との離型性がさらによくなる傾向にある。それにより、成形時に球状体11と帯状部12との境界に生じやすいクラックが入りにくくなるので、歩留まりをさらに向上することができる。
ここで、プレス成形を行なう際に、成形体と金型との離型性をより向上することができクラックの発生を抑えると同時に、研磨代をさらに少なくするためには、球状体11から外側に突出する帯状部12と平坦部13とのなす角度αが110度以上125度以下であることが好ましい。それにより、研磨加工時間をさらに削減することができ、またカケの発生を抑えることができるので、歩留まりを向上することができる。
図6は、本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、頂上部が平坦部とされている概略図である。
本実施形態のセラミックボール素球10は、頂上部が平坦部13とされていることが好ましい。頂上部が平坦部13とされている場合には、プレス成形の際に、成型圧力が成形体の中央部に伝わりやすくなることから、成形体内部の密度のバラツキを抑えることができる。それにより、焼成や研磨加工の際の割れの発生や抑えることができるとともに、セラミックボール素球10の強度を高めることができることから、信頼性を向上することができる。
なお、本実施形態のセラミックボール素球10の形状は、平坦部13を部分的に設けた図1と、全周および全周で複数に設けた図3〜図6に示した形状で個々に説明してきたが、例えば、この様な形状を2組み以上組み合わせた形状のセラミック素球10としてもよい。
図7は、本実施形態のセラミックボール素球のさらに他の例を示す、帯状部の厚みが、外側に向けて薄くなっている状態を示す断面図である。
本実施形態のセラミックボール素球10は、帯状部12の厚みが、外側に向けて薄くなっていることが好ましい。帯状部12の厚みが、外側に向けて薄くなることで、セラミックボール素球10の成形体をプレス成形によって作製する際に金型との離型性がさらに向上し、クラックの発生を抑えられる。なお、図7においては、帯状部12の厚みが、外側に向けて連続的に薄くなっているセラミックボール素球10の例を示している。
そして、帯状部12の厚みが外側に向けて傾斜している直線12aと、帯状部12の厚みが外側に向けて一定の厚みである場合の仮想直線である水平面12bとのなす角度をβとしたとき、その角度βが5度以上20度以下であることが好ましい。通常この角度βが大きくなれば、プレス成形を行なうと帯状部12が外側に向かうにつれて圧縮率が高くなり、この成形体を焼成すると硬度が高くなり研磨加工がしにくくなるが、この角度βの範囲であれば、帯状部12が外側に向けて硬くなりすぎることなく研磨加工が容易にできるとともに、プレス成形を行なう際に金型との離型性を向上でき、クラックの発生を抑制することができる。
また、このようなセラミックボール素球10を、直径不同が0.1μm以下、真球度が0.1μ
m以下、算術平均粗さ(Ra)が0.003μmとなるようにバレル研磨およびボール研磨等
の仕上げ加工を順次施すことにより、セラミックボール1を得ることができる。
なお、セラミックボール1は、ボールねじ,インバーター,リニアガイドや風力発電機、建設機械または鉄鋼圧延機等で利用される転がり軸受け等の転がり支持装置に用いることができる。
図8は、本実施形態のセラミックボール素球の他の例を示す、帯状部の厚みが、外側に向けて厚くなっている状態を示す断面図である。
本実施形態のセラミックボール素球10は、帯状部12の厚みが、外側に向けて厚くなっていることが好ましい。帯状部12の厚みが、外側に向けて厚くなっていることで、焼成のときに生じるクラックが、相対的に密度の小さくなる帯状部12の外側の方に向けて入りやすくなる。また、帯状部12の厚みが外側に向けて厚くなっている領域は、成形時に圧力がかかりにくくなり、焼成後の研磨加工においても、容易に除去することができるので、研磨加工によるカケの発生を抑えることができる。それにより、歩留まりが向上する。なお、図8においては、帯状部12の厚みが、外側に向けて連続的に厚くなっているセラミックボール素球10の例を示している。
そして、帯状部12の厚みが外側に向けて傾斜している直線12cと、帯状部12の厚みが外側に向けて一定の厚みである場合の仮想直線である水平面12bとのなす角度を角度γとした場合に、この角度γが5度以上30度以下であることが好ましい。このような角度であれば、焼成のときにクラックが発生したとしても、このクラックが相対的に密度の小さい帯状部12の外側に向けて生じることとなる(言い換えれば、セラミックボール素球10の内部側には入りにくくなる。)とともに、成形体のハンドリング性が良くなる。それにより、歩留まりを向上することができる。さらにこれを焼成・研磨加工して、セラミックボールとする場合には、信頼性の高いセラミックボールとすることができる。
以下、上記セラミックボール素球10を製造する方法の一例を示す。
セラミックスとして、例えば、窒化珪素を選択した場合には、β化率が10%である窒化珪素の粉末と、焼結助剤としてカルシア,アルミナおよびイットリアの粉末とを準備し、セラミックボール素球10中の焼結助剤の含有量が13質量%以上17質量%以下、残部が窒化珪素となるように秤量した粉末を溶媒である水とともに振動ミルに投入して、粉砕・混合し、平均粒径が1.0μm以上3.0μm以下となるようにして原料を得る。
また、炭化珪素を選択した場合には、炭化珪素の粉末と、焼結助剤として炭化硼素の粉末とを準備し、セラミックボール素球10中の炭化硼素の含有量が1質量%以上5質量%以下、残部が炭化珪素となるように秤量した粉末を溶媒である水とともに振動ミルに投入して、粉砕・混合し、平均粒径が1.0μm以上3.0μm以下となるようにして原料を得る。
また、アルミナおよびジルコニアの2種類を選択した場合には、部分安定化ジルコニア粉末の含有量が50質量%以上90質量%以下と、アルミナ粉末の含有量が10質量%以上50質量%以下とを原料粉末とし、この原料粉末100質量%に対して分散剤を0.2質量%以上0.3
質量%以下と、シリカ,マグネシアおよびカルシアなどの焼結助剤を1質量%以上3質量%以下と、粉砕用にアルミナもしくはジルコニアを主成分とするセラミックボールと、水と、を回転ミルに投入して、各粉末の平均粒径が0.3μm以上1.5μm以下となるように湿式粉砕を行ない粉砕・混合して原料を得る。
次に、粉砕・混合して得られた原料100wt%に対し、バインダー、可塑剤および離型
剤などの有機成分が2.0wt%以上10.0wt%以下となるように添加する。
次に、粉砕・混合した原料と、添加した有機成分が均一に混合されるように0.5〜2時
間撹拌することによってスラリーを作製し、作製したスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥することによってセラミックス顆粒を作製する。
次に、このセラミックス顆粒を使用し、素球の形状となるように、平坦部13や、帯状部12が所定の形状となるように加工した金型を使用し、成形圧を1〜3ton/cmに設定し、粉末プレス成形を行なうことによって成形体を得ることができる。
その後、大気雰囲気中、真空雰囲気中または窒素ガス雰囲気中にて250℃以上450℃以下で脱脂を行ない、さらに窒化珪素を主成分とする場合には、窒素ガス雰囲気において最高温度1400℃以上1700℃以下、炭化珪素を主成分とする場合には、アルゴンガス雰囲気において最高温度を1900℃以上2100℃以下、アルミナおよびジルコニアを主成分とする場合には、大気雰囲気において最高温度を1400℃以上1650℃以下とし焼成を行なう(脱脂および焼成はバッチ炉または連続炉でも可能)ことによって、セラミックボール素球10を得ることができる。また、焼成時間は通常、0.5時間以上20時間以下の範囲であるが、成形体の
大きさによって適宜変更すればよい。
また、緻密性を得るために必要に応じて、セラミックボール素球10に対してHIP(Hot Isostatic Pressing)処理を施してもよい。特に、風力発電装置用転がり軸受けに用いられるような直径が40mm以上60mm以下のセラミックボール1用のセラミックボール素球10を得るにあたり、適宜HIP処理を用いればよい。
そして、上述した製造方法によって得られた本実施形態のセラミックボール素球10は、全体が球形状とされた球状体11であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部12を有するとともに、この帯状部12を除く球状体11に平坦部13を有することから、金型との離型性を向上することができることから、クラックの発生を抑制することができ、それにより、信頼性の高いセラミックボール素球を得ることができる。また、研磨代を少なくすることができることから、研磨加工時間の削減に繋がるとともに、研磨加工によるカケの発生を抑えることができるので、歩留まりを向上することもできる。
また、このようにして作製されたセラミックボール素球10は、直径不同が0.1μm、真
球度が0.1μm、算術平均粗さ(Ra)が0.003μmとなるようにバレル研磨、ボール研磨等の仕上げ加工を順次施すことにより、セラミックボール1を得ることができる。なお、直径不同、真球度および算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 1501−2009に準拠して測定すればよい。
そして、セラミックボール1は、ボールねじ、インバーター、リニアガイドや風力発電機、建設機械または鉄鋼圧延機等で利用される転がり軸受け等の転がり支持装置に適用することができる。
1:セラミックボール
10:セラミックボール素球
11:球状体
12:帯状部
13:平坦部
13a:第1の平坦部
13b:第2の平坦部
14:角部

Claims (8)

  1. 全体が球形状とされた球状体であって、中央に円周方向全体にわたって外側に突出する帯状部を有するとともに、該帯状部を除く前記球状体に平坦部を有することを特徴とするセラミックボール素球。
  2. 前記平坦部が、全周にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックボール素球。
  3. 前記平坦部が、複数設けられていることを特徴とする請求項2に記載のセラミックボール素球。
  4. 前記複数の平坦部の外周面の高さ方向における幅が、頂上部から帯状部向かうにつれて漸次狭くなっていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のセラミックボール素球。
  5. 最も前記帯状部側に位置する前記平坦部が前記帯状部と接していることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のセラミックボール素球。
  6. 前記頂上部が前記平坦部とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のセラミックボール素球。
  7. 前記帯状部の厚みが、外側に向けて薄くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセラミックボール素球。
  8. 前記帯状部の厚みが、外側に向けて厚くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセラミックボール素球。
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