JP5726021B2 - 球状体およびこれを用いた転がり支持装置 - Google Patents
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Description
内側の内部と、で構成されており、前記表層部を構成する材料の密度よりも前記内部を構成する材料の密度の方が小さく、球状体全体としての密度は前記表層部を構成する材料の密度の90%以下であり、前記表層部を構成する材料のみで球状体を構成した場合の圧砕強度の70%以上の圧砕強度を有する転がり軸受用の球状体が提案されている。
る第1の領域1と、開気孔の面積占有率が第1の領域1における開気孔の面積占有率よりも高く、その差が3%以下である第2の領域2とを有し、第1の領域1が最大外周を含んで帯状に存在し、第2の領域2が第1の領域1を挟んで存在していることを特徴とする。
ける開気孔1aの面積占有率よりも高く、その差が3%以下である。
、球状体10に内接する正12面体(空間を12枚の正5角形で囲んだ多面体)の各頂点を含む20カ所を視野とする。ここで、各視野は、光学顕微鏡を用い、倍率を100倍として、面積
が1.125mm2(例えば、横方向の長さが1.238mm、縦方向の長さが0.909mm)となる
ように範囲を設定する。そして、CCDカメラで各視野の画像を取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用いて、粒子解析という手法で解析する。ここで、この手法の設定条件である粒子の明度、2値化の方法および小図形除去面積をそれぞれ暗、手動、5μmとし、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍に設定する。そして、上記視野における開気孔の面積を求め、1視野の面積で除することにより、各視野における開気孔の面積占有率を求めることができる。
下であることが好適である。
開気孔1aの凹凸度=開気孔1aの周囲長2/開気孔1aの包絡周囲長・・・(1)
開気孔1aの凹凸度は、第1の領域1における視野にある開気孔1aを対象とし、上述した手法および設定条件により解析して求めればよい。
域、球心と表面との中間領域および表面を含む領域をそれぞれ視野とし、これらの各領域から横方向の長さが1.238mm、縦方向の長さが0.909mmである範囲を指定する。そして、CCDカメラで各範囲の画像を取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用い、上述した手法および設定条件により解析すれば
よい。
ZOZN8−Z(z=0.1〜1)で表されるβ−サイアロンとは、β−Si3N4内にA
l、O、N成分が固溶した結晶から構成されるものであり、固溶量zの値が上記範囲内で
あるβ−サイアロンであるときには、異常に成長した結晶粒子が存在しにくいため、強度がほとんど低下せず、また、β−Si3N4の結晶対称性がほとんど損なわれていないため、熱伝導率が低下しにくく、摩擦熱の発生に伴う局部的な温度上昇を抑制することができる。特に、固溶量zは0.35以上0.70以下であることがより好適である。
メッシュを通過した粉末に、粉末X線回折法における回折角の角度補正用サンプルである高純度α−窒化珪素粉末(宇部興産製E−10グレード、アルミニウム含有量は20質量ppm以下)を60質量%添加して乳鉢にて均一になるように混合する。そして、この混合粉末を用いて、粉末X線回折法により解析範囲2θを33〜37°とし、走査ステップ幅を0.002
°として、Cu−Kα線(λ=1.54056Å)にてプロファイル強度を測定する。なお、角
度の補正は、角度補正用サンプルより得られるピークの最大値を用いて補正する。
θβ)とする。そして、ピーク位置(2θβ)、λ=1.54056Å、(hkl)=(210)を以下の数式に代入して格子定数a(Å)を算出する。
sin2θβ=λ2(h2+hk+k2)/(3a2)+λ2l2/(4c2)
この数式で、算出した格子定数a(Å)と、K.H.Jack,J.Mater.Sci.,11(1976)1135−1158,Fig. 13に記載された格子定数a(Å)−固溶量zのグラフとから、固溶量zを
求めることができる。
溶量zが0.5以下である平均粒径が1μm以下の窒化珪素の粉末と、焼結助剤として酸化
カルシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび希土類元素の酸化物等の各粉末とを、バレルミル、回転ミル、振動ミル、ビーズミルまたはアトライター等を用いて湿式にて混合および粉砕してスラリーとする。
β化率={Iβ/(Iα+Iβ)}×100(%)
また、固溶量zが0.5以下の窒化珪素の粉末を用いるのは、主成分として用いる窒化珪
素の粉末の固溶量zが、窒化珪素質セラミックスの熱伝導率に影響するからである。固溶量zが0.5以下であることにより、焼結後にセラミックスの熱伝導率を高くすることがで
きる。
算で0.02質量%以上3質量%以下添加すればよい。添加された酸化第2鉄の粉末は、後述する焼成で主成分である窒化珪素と反応して、酸素を脱離し、鉄の珪化物を生成する。
各焼結助剤の含有量は、酸化カルシウム、酸化アルミニウムおよび希土類元素の酸化物の合計100質量%に対して、酸化カルシウムおよび酸化アルミニウムの含有量はそれぞれ0.3質量%以上1.5質量%以下、14.2質量%以上48.8質量%以下であって、残部を希土類元素
の酸化物とすればよい。
下とする。そして、各焼結助剤の含有量は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計100質量%に対して、例えば、酸化アルミニウムの含有量は12質量
%以上22質量%以下、酸化マグネシウムの含有量は20質量%以上33質量%以下、残部を酸化カルシウムとする。
した後に塩酸溶液にて溶解し、溶解液をフラスコに移して水で標線まで薄めて定容とし、検量線用溶液とともにICP発光分光分析装置で測定することにより、球状体10を成す窒化珪素質セラミックスを構成する成分の金属元素の各含有量を求めることができる。
よび希土類元素の酸化物の各含有量を引いた値を窒化珪素の含有量としてもよい。
積体積が90%となる粒径(D90)が3μm以下となるまで行なうことが好ましい。なお、得ようとする粒度分布とするには、ボールの外径、ボールの量、スラリーの粘度、粉砕時間等を調整すればよい。
合することが、成形性のために好ましい。さらに、分散性を高めるために分散剤を添加することが好ましい。
いに通した後に、噴霧乾燥装置を用いて造粒した顆粒を得る。ここで得られた顆粒を第1の原料とする。
な樹脂ビーズとしては、シリコーンからなる樹脂ビーズ、あるいはポリスチレンおよびアクリル−スチレン共重合体の少なくとも1種からなる懸濁重合された非架橋性の樹脂ビーズのいずれかである。そして、準備した第1の原料と樹脂ビーズとを均一に混合することにより、第2の原料(第1の原料+樹脂ビーズ)を得る。
こで、一軸加圧法および冷間等方圧加圧法で用いる成形圧力は、それぞれ10〜30MPa,50〜137MPaの範囲であれば、成形体の密度の向上や顆粒の潰れ性の観点より好適であ
る。また、シート状ゴムは、厚みが0.3mm以上であることで、成形圧力に耐えることが
でき、厚みが0.7mm以下であることで、成形圧力を原料に均一に伝えることができる。
は、湿式冷間当方圧加圧法が好適である。得られた成形体は、窒素雰囲気中または真空雰囲気中などで脱脂した方がよい。脱脂温度は添加した有機バインダや樹脂ビーズの種類によって異なるが、900℃以下がよく、特に500℃以上800℃以下とすることが好適である。
そして、得られた成形体に必要に応じて切削加工を施す。
入して、窒素分圧を10〜2000kPaに維持する。そして、1000〜1400℃付近で、上記含有成分が固相反応を経て、液相成分を形成し、約1400℃以上の温度域で、β−サイアロンを析出する。そして、微細な結晶組織を得るには、さらに昇温を続け、焼成温度を1700℃以上1800℃未満として、10〜15時間保持すればよい。
すことにより、本実施形態の球状体10を得る。なお、直径不同、真球度および算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 1501−2009に準拠して測定すればよい。
好適である。なお、この混合粉末を原料とするときには、珪素を窒化して窒化珪素とするための窒化が必要であり、窒素雰囲気中、温度および保持時間を、それぞれ1100℃以上1200℃以下、6時間以上8時間以下として、窒化すればよい。
成形までを行ない、炭素からなり、球状の成形体の球冠を転写した形状の凹部を有する焼成用棚板を用いて、球状の成形体の上と下の球冠を挟むように配置して、焼成炉内に入れて焼成する。なお、このとき焼成用棚板に接する部分である球冠が第2の領域となり、焼成用棚板に接していない部分が第1の領域となる。
る第1の領域1と、開気孔2aの面積占有率が第1の領域1における開気孔1aの面積占有率よりも高く、その差が3%以下である第2の領域2とを有し、第1の領域1が最大外周を含んで帯状に存在し、第2の領域2が第1の領域1を挟んで存在していることにより、球状体10が摺動して回転するときに第1の領域1および第2の領域2に掛かる抵抗の違いによって、球状体10の回転方向が定まり、第2の領域2よりも開気孔1aの面積占有率の低い第1の領域1が摺動面となるので、摺動特性および回転特性に優れるとともに、回転時に掛かる負荷に耐えることができるため、長期間にわたって使用することができる球状体10となる。
化カルシウム、酸化アルミニウムおよび酸化イットリウムの各粉末を用意した。そして、酸化カルシウムを0.05質量%、酸化アルミニウムを6.3質量%および酸化イットリウムを8.65質量%の含有量の窒化珪素質セラミックスとなるように秤量した粉末を溶媒である水
とともに振動ミルに投入して、振動ミルを用いて72時間粉砕混合し、スラリーを作製した。なお、窒化珪素の粉末は、いずれの試料も組成式Si6−ZAlZOZN8−Zにおける固溶量zが0.01である窒化珪素の粉末を用いた。
のシート状ゴムに内包し、冷間等方圧加圧法を用いて加圧することにより、相対密度が52.5%の球状の成形体を得た。ここで、一軸加圧法および冷間等方圧加圧法で用いる成形圧力は、それぞれ20MPa、75MPaとした。
加熱手段とする焼成炉内に脱脂した成形体を配置し、窒素分圧を110kPaに維持した状
態で、表1に示す焼成温度および保持時間で焼成を行ない、球状の焼結体を得た。なお、試料No.1については第1の原料のみで作製した。そして、得られた焼結体にバレル研
磨、ボール研磨を順次施して、直径不同が0.1μm以下、真球度が0.1μm以下、表面の算術平均粗さ(Ra)が0.003μm以下で、直径が47.63mmの球状体からなる試料No.1〜13を作製した。
mm、縦方向の長さが0.909mm)となるように範囲を設定した。そして、CCDカメラ
で各視野の画像を取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用いて、粒子解析という手法で解析した。ここで、この手法の設定条件である粒子の明度、2値化の方法および小図形除去面積をそれぞれ暗、手動,5μmとし、画像の明暗を示す指標であるしきい値を、画像内の各点(各ピクセル)が有する明るさを示すヒストグラムのピーク値の0.88倍に設定した。そして、上記視野における開気孔の面積を求め、1視野の面積で除することにより、各視野における開気孔の面積占有率を求めた。
最大接触面圧:2.5GPa
軸受回転数:1000rpm
潤滑液:タービン油VG68
温度:室温
そして、振動検出装置により回転中の転がり軸受20の振動を監視し、球状体に破損が発生して転がり軸受20の振動が所定値を超えた時点で疲労試験を中止するとともに、運転開始から中止するまで試料No.1を配設した転がり軸受20の寿命を基準値1として、試料No.2〜13を配設した転がり軸受20の寿命の相対値を寿命比として、評価した。ここで、疲労試験を中止するまでの時間が転がり軸受20の寿命である。球状体の作製時の条件を表1に、また、面積占有率や寿命比等を表2に示す。
摺動面となるので、摺動特性および回転特性に優れるとともに、回転時に掛かる負荷に耐えることができるため、長期間にわたって使用することができる球状体となることがわかった。
珪素の粉末とを混合した粉末と、酸化カルシウム、酸化アルミニウムおよび酸化イットリウムの各粉末とを用意した。そして、実施例1に示した方法と同じ方法で、スラリーを作製した。なお、珪素の粉末は、質量比で窒化珪素の粉末の5.3倍とし、窒化珪素の粉末は
、組成式Si6−ZAlZOZN8−Zにおける固溶量zが0.01である窒化珪素の粉末を用いた。
球状の成形体を得た。ここで、一軸加圧法における成形圧力は20MPaであり、冷間等方圧加圧法における成形圧力は表3に示す通りとした。
度および保持時間を、それぞれ1150℃、7時間として、窒化した。そして、炭素からなり、球状の成形体の球冠を転写した形状の凹部を有する焼成用棚板を用いて、球状の窒化体の上と下の球冠を挟むように配置して、黒鉛抵抗発熱体を加熱手段とする焼成炉に入れ、窒素分圧を110kPaに維持した状態で、焼成温度および保持時間をそれぞれ1780℃、10
時間として焼成した後、さらに熱間静水圧加圧法により、窒素雰囲気中、焼成温度および圧力をそれぞれ1550℃、200MPaとして、2時間保持することにより、球状の焼結体を
得た。
以下、真球度が0.1μm以下、表面の算術平均粗さ(Ra)が0.003μm以下で、直径が57.15mmの球状体からなる試料No.14〜17を作製した。
の面積占有率よりも高く、その差が3%以下であることを確認した。
がり軸受20の寿命を基準値1として、試料No.15〜17を配設した転がり軸受20の寿命の相対値を寿命比として、評価した。開気孔の凹凸度および寿命比を表3に示す。
間等方圧加圧法を用いて加圧することにより、球状の成形体を得た。ここで、一軸加圧法における成形圧力は20MPaであり、冷間等方圧加圧法における成形圧力は表4に示す通りとした。
孔の面積占有率よりも高く、その差が3%以下であることを確認した。
心と表面との中間領域および表面を含む領域をそれぞれ視野とし、これらの各領域から横方向の長さが1.238mm、縦方向の長さが0.909mmである範囲を指定した。そして、CCDカメラで各範囲の画像を取り込み、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用い、実施例1に示した手法および設定条件により解析し、
閉気孔の1mm2当たりの個数を表4に示した。
2:第2の領域
1a:第1の領域の開気孔
2a:第2の領域の開気孔
10:球状体
20:転がり軸受
Claims (4)
- 開気孔を有するセラミックスからなり、外形が球状であって、前記開気孔の面積占有率が0%を超えて0.5%以下である第1の領域と、前記開気孔の面積占有率が前記第1の領域における開気孔の面積占有率よりも高く、その差が3%以下である第2の領域とを有し、前記第1の領域が最大外周を含んで帯状に存在し、前記第2の領域が前記第1の領域を挟んで存在していることを特徴とする球状体。
- 前記第1の領域における開気孔において、周囲長2を包絡周囲長で除することで算出される凹凸度が3以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状体。
- 前記セラミクッスは閉気孔を有しており、単位面積当たりにおける直径が10μm以下の前記閉気孔の個数が球心に向かって多くなっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の球状体。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の球状体を用いたことを特徴とする転がり支持装置。
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