JP2013208770A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013208770A
JP2013208770A JP2012079797A JP2012079797A JP2013208770A JP 2013208770 A JP2013208770 A JP 2013208770A JP 2012079797 A JP2012079797 A JP 2012079797A JP 2012079797 A JP2012079797 A JP 2012079797A JP 2013208770 A JP2013208770 A JP 2013208770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carriage
guide member
contact portion
frictional force
scanning direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012079797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6024158B2 (ja
Inventor
Kenichi Iesaki
健一 家崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2012079797A priority Critical patent/JP6024158B2/ja
Priority to US13/847,777 priority patent/US8876253B2/en
Publication of JP2013208770A publication Critical patent/JP2013208770A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6024158B2 publication Critical patent/JP6024158B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
    • B41J19/18Character-spacing or back-spacing mechanisms; Carriage return or release devices therefor
    • B41J19/20Positive-feed character-spacing mechanisms
    • B41J19/202Drive control means for carriage movement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/001Mechanisms for bodily moving print heads or carriages parallel to the paper surface

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】キャリッジの姿勢変化を早期に抑制することが可能な画像記録装置を提供する。
【解決手段】左右方向へ移動するキャリッジ28と、キャリッジ28に搭載され、記録用紙に画像を記録する記録ヘッド29と、CRモータを有しており、キャリッジ28が移動する駆動力を与える駆動部と、キャリッジ28を左右方向へ案内する第1キャリッジガイド51及び第2キャリッジガイド52と、キャリッジ28に設けられ、第1キャリッジガイド51と当接する第1当接部58と、キャリッジ28の重心を挟んで上記第1当接部58と反対側に設けられ、第2キャリッジガイド52と当接する第2当接部59及び第3当接部60と、キャリッジ28の加速度に応じて、第1キャリッジガイド51と第1当接部58との間に作用する動摩擦力を調整する電磁石61及び電磁石制御部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、キャリッジが移動する過程において、キャリッジに搭載された記録ヘッドがシートに画像を記録する画像記録装置に関する。
記録ヘッドがシートに沿って移動しながらシートに画像を記録する画像記録装置が知られている。記録ヘッドはキャリッジに搭載されており、キャリッジは、シートが搬送される向きと直行する主走査方向へ移動する。キャリッジが移動する過程において、記録ヘッドがシートに画像を記録する。このような方式の画像記録装置として、たとえばインクジェットプリンタが挙げられる。
キャリッジはモータから駆動伝達されて移動する。モータからの駆動力を受けるタイミングベルトがキャリッジには取り付けられており、その取り付け位置は、設計上キャリッジの重心と異なる位置に取り付けられる。キャリッジはガイド部材と当接しており、ガイド部材によって主走査方向に案内される。キャリッジが移動する際、キャリッジがガイド部材に当接することで摩擦力が生じる。キャリッジに対する駆動力が大きい場合、すなわちキャリッジの加速度が大きい場合、上述された摩擦力と駆動力とによって、キャリッジを回転させる回転モーメントが作用する。この回転モーメントによって、キャリッジが姿勢変化してしまうことがある。記録ヘッドにはノズル列が主走査方向および副走査方向に沿って配置されており、キャリッジが姿勢変化した状態で画像が記録されると、画像記録の精度が低下してしまう。
上述された問題に対して、特許文献1には、キャリッジ5の回転を検出するジャイロセンサ94と、ジャイロセンサ94が回転を検出した際にガイド片53に当接されてキャリッジ5の姿勢変化を抑制する第3摺動凸部82とを備えた画像形成装置が開示されている。
特開2007−90875号公報
特許文献1に開示された発明では、ジャイロセンサ94が回転を検出することで、第3摺動凸部82がガイド片53に当接される。つまり、キャリッジ5が姿勢変化した後にしか、それを抑制する効果が発揮されない。高精度の画像記録を行うため、キャリッジの姿勢変化を抑制する必要がある。
本発明は、上述された問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャリッジの姿勢変化を抑制することが可能な画像記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、主走査方向へ移動するキャリッジと、上記キャリッジに搭載され、シートに画像を記録する記録ヘッドと、モータを有しており、上記キャリッジが移動する駆動力を与える駆動部と、上記キャリッジを上記主走査方向へ案内するガイド部材と、上記キャリッジに設けられ、上記ガイド部材と当接する第1当接部と、記録ヘッドを搭載した上記キャリッジの重心を挟んで上記第1当接部と反対側に設けられ、上記ガイド部材と当接する第2当接部と、上記キャリッジの加速度に応じて、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力を調整する摩擦力調整部と、を備える。
本構成によると、キャリッジの加速度に応じて、ガイド部材と第1当接部との間に作用する動摩擦力が調整されるため、キャリッジを姿勢変化させる回転モーメントの発生を抑制することができる。
(2) 上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材に対する上記第1当接部の押圧力を調整してもよい。
本構成のように、ガイド部材に対する第1当接部の押圧力によって、動摩擦力が調整されてもよい。
(3) 上記摩擦力調整部は、上記キャリッジの上記主走査方向への移動における加速度の目標値を示す情報に基づき、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用してもよい。
本構成では、キャリッジを姿勢変化させる回転モーメントの発生をさらに早期に抑制することができる。
(4) 上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材と上記第1当接部とを引き合わせる磁力を生じさせる電磁石を有し、上記磁力を変化させて、上記ガイド部材に対する上記第1当接部の押圧力を調整してもよい。
本構成では、電磁石によってガイド部材に対する第1当接部の押圧力を容易に調整することができる。
(5) 上記摩擦力調整部は、上記キャリッジの上記主走査方向への移動において上記電磁石に供給する電流の値を示す電流プロファイルを記憶しており、上記電流プロファイルは、上記キャリッジの移動における加速度の目標値を示す情報と対応付けられていてもよい。
電流プロファイルが記憶されていることにより、ガイド部材に対する第1当接部の押圧力を調整するための演算のステップ数が削減され、キャリッジを姿勢変化させる回転モーメントの発生をさらに早期に抑制することができる。
(6) 上記キャリッジは、上記駆動部と連結された連結部を有し、上記摩擦力調整部は、少なくとも、上記主走査方向と直交する副走査方向における、上記キャリッジの重心から上記第1当接部までの上記副走査方向の距離である第1距離と、上記重心から上記第2当接部までの上記副走査方向の距離である第2距離と、上記重心から上記連結部までの上記副走査方向の距離である第3距離と、上記第2当接部と上記ガイド部材との間に作用する摩擦力と、上記記録ヘッドを搭載した上記キャリッジの質量と、上記キャリッジの加速度と、に基づいて、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力を調整してもよい。
本構成では、第1距離、第2距離、第3距離、及びキャリッジの質量に基づいて、ガイド部材と第1当接部との間に作用する動摩擦力がより適正な値に調整される。
(7) 上記ガイド部材周辺の温度に基づく温度信号を出力するセンサ部をさらに備え、
上記摩擦力調整部は、上記温度信号から算出される上記ガイド部材と上記第1当接部との間の動摩擦係数の補正値を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させてもよい。
温度による動摩擦係数の変動が考慮されているため、本構成では、ガイド部材と第1当接部との間に作用する動摩擦力がより適正な値に調整される。
(8) 上記摩擦力調整部は、上記温度信号から算出される上記ガイド部材と上記第2当接部との間に作用する動摩擦力の補正値を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させてもよい。
温度による動摩擦係数の変動が考慮されているため、本構成では、ガイド部材と第1当接部との間に作用する動摩擦力がより適正な値に調整される。
(9) 上記主走査方向が鉛直方向であり、上記摩擦力調整部は、上記キャリッジに作用する重力を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させ
てもよい。
本構成では、キャリッジが鉛直方向へ往復動する構成においても、キャリッジを姿勢変化させる回転モーメントの発生を抑制することができる。
(10) 本発明に係る画像記録装置は、搬送方向に沿ってシートを搬送する搬送部と、上記搬送向きと交差する主走査方向へ移動するキャリッジと、上記キャリッジに搭載され、シートに画像を記録する記録ヘッドと、モータを有し、上記キャリッジが移動するための駆動力を与える駆動部と、上記キャリッジを上記主走査方向へ案内するガイド部材と、上記キャリッジと上記当接部との間の動摩擦力を調整する摩擦力調整部と、を備えている。上記キャリッジは、上記駆動部に連結される連結部と、上記キャリッジの重心を挟んで、上記搬送方向における上記連結部と反対側に設けられており、上記キャリッジが移動する際、上記ガイド部材と当接する第1当接部と、上記重心よりも上記搬送方向における上記連結部側に設けられており、上記キャリッジが移動する際、上記ガイド部材と当接する第2当接部と、を有し、上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材と上記第1当接部とを引き合わせる磁力を生じさせる電磁石を有し、上記キャリッジの加速度に応じて、上記電磁石に供給する電流値を調整する。
本構成では、加速度が大きいときほど、回転モーメントの発生を抑制するために電磁石に供給される電流値は少なくなる。そのため、消費電力の削減が可能である。
本発明に係る画像記録装置によると、キャリッジの姿勢変化を早期に抑制することが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の構成を示す模式図である。 図3は、記録部24の周辺を示す斜視図である。 図4は、キャリッジ28の構成を模式的に示した断面図である。 図5は、制御部54の機能的な構成を示すブロック図である。 図6(A)は、キャリッジ28を下側から観察した図である。図6(B)は、キャリッジ28の加速時にキャリッジ28に作用する力を示す図である。 図7は、キャリッジ28の加速度αが経時的に変化したときの、電磁石61に流される電流Iを示している。 図6(A)は、変形例1に係るキャリッジ28を下側から観察した図である。図6(B)は、キャリッジ28が上方へ移動し、加速している時にキャリッジ28に作用する力を示す図である。 図9は、変形例1に係るキャリッジ28に作用する力を示す図である。(A)は、キャリッジ28が上方へ移動し、減速している状態、(B)は、キャリッジ28が下方へ移動し、加速している状態、(C)は、キャリッジ28が下方へ移動し、減速している状態をそれぞれ示している。 図10(A)は、変形例2に係るキャリッジ28を下側から観察した図である。図10(B)は、図10(A)のB−B断面図である。図10(C)は、キャリッジ28が上方へ移動し、加速している時にキャリッジ28に作用する力を示す図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。複合機10は、図1に示す状態で設定されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向7、前後方向8、および左右方向9である。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
図1に示されるように、複合機10(本発明の画像記録装置の一例)は、薄型の直方体に概ね形成されており、下部にインクジェット記録方式のプリンタ部11が設けられている。複合機10は、記録用紙21(図2、本発明のシートの一例)に画像を記録するプリント機能を有している。プリンタ部11は、正面に開口13が形成された筐体14を有し、各種サイズの記録用紙21を載置可能なトレイ20(図2)が、開口13から前後方向8に挿抜可能である。
[プリンタ部11の構成]
図2に示されるように、プリンタ部11は、給紙部15と、記録部24などを備えている。給紙部15は、トレイ20から記録用紙21をピックアップして給紙する。記録部24は、給紙部15によって給紙された記録用紙21にインク滴を吐出して、記録用紙21に画像を記録する。
[給紙部15]
図2に示されるように、給紙部15は、給紙ローラ25、給紙アーム26及び駆動伝達機構27を備えている。給紙ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給送用モータ65(図5)の駆動力が伝達されて回転する。なお、駆動伝達機構27は、給紙アーム26内に配置されている。給紙ローラ25は、記録用紙21を以下で説明する湾曲路42Aに供給する。
[搬送路42]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、トレイ20の先端(後方側の端部)から記録部24を経て排紙保持部43に至る搬送路42が形成されている。搬送路42は、湾曲路42Aと、排紙路42Bとに区分される。湾曲路42Aは、トレイ20の先端から記録部24に至る間に形成される。排紙路42Bは、記録部24から排紙保持部43に至る間に形成される。
湾曲路42Aは、トレイ20に設けられた傾斜部22の上端付近から記録部24に亘って延設された湾曲状の通路である。トレイ20から給紙される記録用紙21は、湾曲路42Aを搬送向き(図2において一点鎖線に付された矢印の向き)に沿って湾曲されて、前方へとUターンされる。Uターンされた記録用紙21は、記録部24の直下へ案内される。湾曲路42Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側シートガイド18と内側シートガイド19とによって形成されている。なお、外側シートガイド18及び内側シートガイド19、更に後述する各シートガイド40,41は、いずれも、左右方向9(図2の紙面垂直方向)へ延出されている。
排紙路42Bは、記録部24の直下から排紙保持部43に亘って延設された直線状の通路である。記録用紙21は、排紙路42Bを搬送向きに案内される。排紙路42Bは、記録部24が設けられている箇所においては、それぞれが所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24及びプラテン30によって形成されている。一方で、排紙路42Bは、記録部24が設けられていない箇所においては、所定間隔を隔てて互いに対向する上側シートガイド40と下側シートガイド41とによって形成されている。
[搬送ローラ31、34、37]
図2に示されるように、記録部24の搬送向きの上流側には、第1搬送ローラ31及びピンチローラ32を備える第1ローラ対33が設けられている。ピンチローラ32は、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ31のローラ面に圧接されている。第1ローラ対33は、湾曲路42Aを給紙されてきた記録用紙21を挟持して記録部24へ送る。
プラテン30よりも搬送向きの下流側には、第2搬送ローラ34及び拍車35を備える第2ローラ対36が設けられている。拍車35は、図示しないバネなどの弾性部材によって第2搬送ローラ34のローラ面に圧接されている。第2ローラ対36は、記録部24で画像を記録された記録用紙21を挟持して搬送向きの下流側へ搬送する。
第2ローラ対36よりも搬送向きの下流側に、第3搬送ローラ37と拍車38を備える第3ローラ対39が設けられている。拍車38は、図示しないバネなどの弾性部材によって第3搬送ローラ37のローラ面に圧接されている。第3ローラ対39は、第2ローラ対36によって搬送された記録用紙21を挟持して、排紙保持部43に向けて搬送する。
第1搬送ローラ31の周辺には、光学式のロータリエンコーダ53(図5)が設けられている。ロータリエンコーダ53は、第1搬送ローラ31の回転を検出し、第1搬送ローラ31の回転量に基づく信号を制御部54へ送る。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、キャリッジ28、及びキャリッジ28に搭載された記録ヘッド29を有している。また、図3に示されるように、キャリッジ28は、第1キャリッジガイド51と第2キャリッジガイド52とに支持されている。第1キャリッジガイド51及び第2キャリッジガイド52は、左右方向9を長手方向とする上下に薄平な略平板形状であり、それぞれが前後方向8に離間されて設けられている。ここで、第1キャリッジガイド51及び第2キャリッジガイド52を合わせたものが本発明のガイド部材の一例である。
図3には示されていないが、第2キャリッジガイド52の上面には、左右方向9に亘ってタイミングベルト55(図4,6)が延出している。タイミングベルト55は左右方向9に離間されて設けられた不図示のプーリの間に掛け渡されている。左右方向9におけるタイミングベルト55の一部がキャリッジ28の連結部56(図4,6)に取り付けられている。この連結部56は、キャリッジ28の記録ヘッド29よりも前側に配置されている。CRモータ57(図5、本発明のモータの一例)がプーリを回転させることにより、タイミングベルト55が駆動され、タイミングベルト55に引っ張られることでキャリッジ28に駆動力が伝達される。
図4に示されるように、キャリッジ28は、第1キャリッジガイド51と当接する第1当接部58と、第2キャリッジガイド52と当接する第2当接部59と第3当接部60とを備えている。第1当接部58は、キャリッジ28の記録ヘッド29よりも後端側に設けられている。キャリッジ28は、第1当接部58の周辺に電磁石61を搭載している。電磁石61は、キャリッジ28の下側へ露出されているか、あるいは樹脂などで覆われている。第1当接部58は電磁石61周辺部に形成されており、第1キャリッジガイド51の上面と上下方向7に当接するものである。電磁石駆動回路62(図5)によって電圧が印可され、電磁石61は磁界を発生させる。第1キャリッジガイド51は、たとえば鉄などの強磁性体によって製造されているため、電磁石61が発生する磁界によって第1当接部58が第1キャリッジガイド51側へ吸引される。
記録ヘッド29が搭載された位置よりも前方側において、左右方向9に沿って下方が開口した溝63が形成されている。第2キャリッジガイド52の後端は、上方へ立設された立設部80が左右方向9に沿って形成されており、立設部80が溝63内へ挿入されている。溝63内には、第2キャリッジガイド52と当接する当接片81と、当接片81を第2キャリッジガイド52に付勢するよう溝63を形成する前側壁82との間に配置されたバネ部材83と、が設けられている。溝63を形成する後側壁84と当接片81とによって、立設部80を挟み込んでいる。溝63の後側壁84と当接片81とが第2当接部59である。第3当接部60は、第2当接部59よりもキャリッジ28の前端に設けられている。第3当接部60は、第2キャリッジガイド52の上面と当接している。第2当接部59と第3当接部60との間に、上述された連結部56が設けられている。
キャリッジ28は、タイミングベルト55によって引っ張られることで、駆動される。このとき、第2キャリッジガイド52の立設部80と第2当接部59との当接によって、前後方向8への移動を規制される。また、第1キャリッジガイド51と第1当接部58との当接と、第3当接部60と第2キャリッジガイド52との当接によって、上下方向7への移動を規制される。これらの規制によって、左右方向9に案内される。ここで、CRモータ57、プーリ、及びタイミングベルト55などを合わせたものが本発明の駆動部の一例である。また、左右方向9が本発明の主走査方向の一例である。また、前後方向8が本発明の副走査方向の一例である。
図2に示されるように、記録部24の下方であって搬送路42を挟んで記録部24と対向する位置には、記録用紙21を水平に保持、つまり支持するためのプラテン30が設けられている。記録ヘッド29は、左右方向9および前後方向8に沿った方向にインクを吐出するノズルが並べられている。記録ヘッド29は、左右方向9への往復動過程において、インクカートリッジ(不図示)から供給されたインクを、ノズルからプラテン30上を搬送される記録用紙21に吐出する。これにより、搬送路42を搬送される記録用紙21に画像が記録される。
また、キャリッジ28及び第2キャリッジガイド52に光学式のリニアエンコーダ64(図5)が設けられている。リニアエンコーダ64は、移動量の基準となるスケールとスケールを読み取る光学式のリードヘッドとを有している。リードヘッドがキャリッジ28に搭載され、スケールが左右方向9に沿って第2キャリッジガイド52に設けられている。リニアエンコーダ64は、キャリッジ28の移動に基づく信号を発する。
[制御部54]
制御部54は、複合機10の動作に必要な各種のプログラムやデータが記憶されたROM(Read Only Memory)、一時的なデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、及びROMからRAMへプログラムをロードして実行するCPU(Central Processing Unit)などを備えたマイクロコンピュータである。制御部54は、給送用モータ制御部76、搬送用モータ制御部77、CRモータ制御部78、及び電磁石制御部79に機能的に分割される。
給送用モータ制御部76は、給送用モータ駆動回路73を介して、給送用モータ65を制御するものである。ユーザにより画像記録の指示が行われた場合、給送用モータ制御部76は、給送用モータ65を所定量だけ回転させる。給送用モータ65の回転は給紙ローラ25へ駆動伝達され、トレイ20から記録用紙21が搬送路42へ供給される。ロータリエンコーダ85は、給送用モータ65の回転に基づく信号を発する。制御部54は、ロータリエンコーダ85が発した信号をフィードバックし、給送用モータ制御部76の制御に使用する。
搬送用モータ制御部77は、搬送用モータ駆動回路74を介して、搬送用モータ66を制御するものである。搬送用モータ66の回転は、第1搬送ローラ31、第2搬送ローラ34、及び第3搬送ローラ37へ駆動伝達される。ロータリエンコーダ53は、搬送用モータ66、の回転に基づく信号を発する。制御部54は、ロータリエンコーダ53が発した信号をフィードバックし、搬送用モータ制御部77及びCRモータ制御部78の制御に使用する。ここで、搬送用モータ制御部77、搬送用モータ駆動回路74、搬送用モータ66、および各搬送ローラが本発明の搬送部の一例である。
CRモータ制御部78は、CRモータ駆動回路75を介して、CRモータ57を制御するものである。CRモータ制御部78は、キャリッジ28の速度、加速度の目標値を決定する目標指令部67を有している。目標指令部67は、キャリッジ28の速度を決定する速度指令部68と、加速度を決定する加速度指令部69と、を有している。
速度指令部68は、画像記録の各時点におけるキャリッジ28の目標速度を決定する。たとえば、記録ヘッド29が画像記録のためのインクの吐出を行う時に必要なキャリッジ28の速度を基準として、キャリッジ28の移動を開始してから停止するまでの各時点における目標速度を規定する目標速度軌跡を速度指令部68は記憶している。そして、速度指令部68は、目標速度軌跡に基づいて各時点における目標速度を算出する。同様に、キャリッジ28の移動を開始してから停止するまでの各時点における目標加速度を規定する目標加速度軌跡を加速度指令部69は記憶している。そして、加速度指令部69は、目標加速度軌跡に基づき、各時点におけるキャリッジ28の目標加速度を算出する。キャリッジ28の実際の移動量と速度と加速度とは、リニアエンコーダ64が発する信号に基づいて、制御部54によって検出される。CRモータ制御部78は、検出される速度と目標速度の偏差、および、検出される加速度と目標加速度との偏差、をゼロとするよう、各時点におけるCRモータ57への操作量を演算する、フィードバック制御を行う。そして、CRモータ制御部78は、CRモータ駆動回路75を介して、決定した操作量に応じた電流をCRモータ57に供給することで、CRモータ57を制御する。
電磁石制御部79は、電磁石駆動回路62を介して、電磁石61に流れる電流を制御するものである。電磁石61に流れる電流値によって、第1当接部58の第1キャリッジガイド51に対する吸引力が変化する。吸引力が変化することで、キャリッジ28の移動時における両者の間の動摩擦力が変化する。動摩擦力を適正な値に制御することで、移動時におけるキャリッジ28の傾きが防止される。詳細については後述される。電磁石制御部79、電磁石駆動回路62、及び電磁石61を合わせたものが、本発明の摩擦力調整部の一例である。
制御部54は、加速度指令部69が決定する加速度の目標値、及び後述される温度センサ70から判断される温度と、電磁石61に流す電流値と、を対応付けた電流軌跡(本発明の電流プロファイルの一例)を記憶している。電磁石制御部79は、電流軌跡に基づいて、電磁石61に流す電流値を演算する。なお、CRモータ制御部78の操作量の演算と、電磁石制御部79の電流値の演算と、は、一連の制御として所定周期ごとに行われるものである。そのため、CRモータ57へ供給される電流値の決定と、電磁石61に供給される電流値の決定とは、ほぼ同時に連続して行われる。
[温度センサ70]
キャリッジ28の周辺には温度センサ70(本発明のセンサ部の一例)が設けられている。温度センサ70は、プリンタ部11の環境温度に基づく信号を出力するものである。温度センサ70は、電磁石制御部79と電気的に接続されている。各当接部とキャリッジ28との動摩擦力は温度によって変動する。電磁石制御部79は、温度による動摩擦力の変動を考慮して、電磁石61に流す電流値を補正する。なお、温度センサ70は、第1キャリッジガイド51又は第2キャリッジガイド52と接触するように設けられていてもよいし、キャリッジ28に搭載されていてもよい。また、第1キャリッジガイド51、第2キャリッジガイド52、及びキャリッジ28から離間された位置に設けられていてもよい。
[キャリッジ28の移動制御]
以下、キャリッジ28の移動時に電磁石制御部79が行う制御が説明される。図6(A)は、キャリッジ28を下側から観察した状態を示している。Gは、記録ヘッド29を搭載した状態におけるキャリッジ28の重心である。重心Gは、記録ヘッド29がインクを吐出するノズルが形成されたノズル面44に位置している。図6(B)は、キャリッジ28が右向きへ加速度αで等加速度運動をしている状態を示している。記録ヘッド29に作用する力が矢印によって示されている。
ここで、Fbは、連結部56がタイミングベルト55から受ける駆動力である。F1は、第1当接部58が第1キャリッジガイド51から受ける動摩擦力である。F2は、第2当接部59が第2キャリッジガイド52から受ける動摩擦力である。F3は、第3当接部60が第2キャリッジガイド52から受ける動摩擦力である。また、xb,x1,x2,x3は、それぞれ、重心Gから各々の力の作用点までの前後方向8の距離である。なお、図5(B)に示される力及び加速度は、矢印が向かう向きに対して正の値である。ここで、距離x1が本発明の第1距離、距離x2が本発明の第2距離、距離xbが本発明の第3距離の一例である。
ここで、左右方向9における力の関係式は以下の式によって表わされる。
[図6における力の関係式]
m×α=Fb−(F1+F2+F3)
また、前後方向8及び左右方向9に沿った平面上でキャリッジ28が回転しないためには、重心Gを回転中心とした力のモーメントの大きさが0になる必要がある。当該条件に基づく関係式(以下、力のモーメントの関係式とする。)は以下の通りである。
[図6における力のモーメントの関係式]
0=(Fb×xb+F1×x1)−(F2×x2+F3×x3)
以上の2式をF1,Fbについて解くと以下の通りとなる。
[図6におけるF1]
F1=(F2×x2+F3×x3−m×α×xb−F2×xb−F3×xb)/(xb+x1)
[図6におけるFb]
Fb=(F2×x2+F3×x3+m×α×x1+F2×x1+F3×x1)/(xb+x1)
また、キャリッジ28の減速時(加速度αの矢印の向きが図6と反対の場合)及び定速時において、重心Gを回転中心とした力のモーメントの大きさが0となるための動摩擦力F1の値は以下の通りとなる。
[キャリッジ28が減速している時の動摩擦力F1]
F1=(F2×x2+F3×x3−m×α×xb−F2×xb−F3×xb)/(xb+x1)
[キャリッジ28が定速時の動摩擦力F1]
F1=(F2×x2+F3×x3−m×α×xb−F2×xb−F3×xb)/(xb+x1)
以上より、減速時の動摩擦力F1は、加速時の動摩擦力F1について加速度αの項の正負を逆にしたものである。また、定速時の動摩擦力F1は、加速時の動摩擦力F1から加速度αの項を消去したものである。
以下、動摩擦力F1と電磁石61に流される電流Iとの関係が説明される。摩擦力の公式より、F1=μc×Nとなる。μcは、第1当接部58と第1キャリッジガイド51との間の動摩擦係数である。Nは、第1当接部と第1キャリッジガイド51とが当接する力であり、N=Nb+Nmとなる。Nbは、電磁石61による吸引力、Nmは、キャリッジ28の自重によって作用する力である。
また、磁石の吸引力の公式よりNb=B×S/(2×μf)となる。ただし、Bは、電磁石61による磁束密度、μfは、第1キャリッジガイド51の透磁率である。また、B=μf×n×Iであり、nは、電磁石61におけるコイルの巻き数、電流Iは、電磁石61に流される電流である。以上より、動摩擦力F1の値は以下の通りとなる。
[電磁石61の吸引力及びキャリッジ28の自重に基づく動摩擦力F1]
F1=μc×μf×(n×I)×S/2+μc×Nm
この式と、前述した加速度αを含むF1の式と、に基づいて、動摩擦力F1を得るために必要な電磁石61に供給する電流Iの値が決定される。キャリッジの加速度αの目標値である加速度軌跡は、あらかじめ決定されているため、その加速度軌跡に基づいて、電流軌跡も各時点における電流値を規定する軌跡として、記憶される。また、温度によって動摩擦係数が変化するため、動摩擦力F1,F2,F3の値も変化する。従って、電磁石制御部79は、温度センサ70からの信号に基づいて、動摩擦力F1,F2,F3の値を変更して電流軌跡を補正する。この、記憶および補正された電流軌跡に基づいて、電磁石制御部79は、各時点での電磁石61へ供給する電流値を決定し、電磁石駆動回路62を通じて電磁石61に動摩擦力F1に対応する電流を調整して供給する。
図7は、各時間におけるキャリッジ28の加速度、及び電磁石制御部79が電磁石61に供給する電流Iを示している。時間T=T0からT1の間、キャリッジ28は右側へ等加速度運動をしている。すなわち、T0からT1の間、キャリッジ28は主走査方向に加速した状態である。この時の電流Iは基準電流I0よりも小さい。時間T=T1からT2の間、キャリッジ28は主走査方向に等速運動をしている。この時の電流Iは基準電流I0となる。時間T=T2からT3の間、キャリッジ28は主走査方向に移動しながら減速した状態である。すなわち、タイミングベルト55による力Fbが左向きへ作用している。この時の電流Iは基準電流I0よりも大きい。つまり、キャリッジ28が定速状態にあるときの基準電流I0を基準として、キャリッジ28の加速度が大きくなるほど電流Iは大きくなり、キャリッジ28の加速度が小さくなるほど(減速方向へ大きくなるほど)電流Iは小さくなる。ただし、キャリッジ28が停止しているときは、電磁石61に電流が供給されていなくてもよい。
[実施形態の作用効果]
本実施形態によると、タイミングベルト55によるキャリッジ28の駆動力が変更されるのとほぼ同時に、第1キャリッジガイド51と第1当接部58との間に作用する動摩擦力が調整されるため、キャリッジ28を姿勢変化させる回転モーメントの発生を抑制することができる。
また、キャリッジ28の加速度の目標値及び温度からテーブルが参照されて、電磁石61に流される電流値が決定されるため、電磁石制御部79による演算のステップ数を削減され、キャリッジ28を姿勢変化させる回転モーメントの発生をさらに早期に抑制することができる。
また、温度センサ70が検出した温度によって、各当接部における動摩擦係数及び摩擦力が補正されるため、電磁石61による吸引力をより適正な値に制御することができる。
また、電磁石61によって摩擦力が変更される構成は、安価に実現され、動摩擦力の制御も容易である。
また、電磁石61に流される適正な電流値は、各種のパラメタに基づいて容易に算出されるため、キャリッジ28周辺の仕様変更に伴う制御部54のプログラムの変更が容易である。
また、本実施形態においては、副走査方向においてキャリッジ28の重心Gを挟んだ両側にキャリッジガイドと当接する当接部を配置し、タイミングベルト55がキャリッジ28と連結する連結部56と重心Gを挟んだ反対側の当接部の動摩擦力を変更する構成とした。これにより、キャリッジ28の加速状態においては、定速状態よりも電磁石61に供給する電流値が小さくなり、キャリッジ28の減速状態においては、定速状態よりも電磁石61に供給する電流値が大きくなる。キャリッジ28の加速時には、CRモータ57に供給する電流値が大きくなるため、本構成のように電磁石61に供給する電流値が小さいほうが、電源容量が小さくて済む。
[変形例1]
上述された実施形態の変形例が以下に説明される。図8(A)に示されるように、キャリッジ28は、上下方向7、即ち鉛直方向に往復動しながら記録用紙21に画像を記録するものであってもよい。このような構成では、記録ヘッド29のノズルは左右方向9のいずれか(図8の例では左側)を向けられている。記録用紙21は、表裏面が上下方向7及び前後方向8に沿った状態で前方に向けて搬送される。
図8(B)は、キャリッジ28が上向きへ加速度αで等加速度運動をしている状態を示している。動摩擦力Fb,F1,F2,F3、及び距離xb,x1,x2,x3は、上述された実施形態と同様に定義される。ただし、本変形例では、キャリッジ28の自重によって重心Gから下向きに作用する力m×gが追加されている。mはキャリッジ28の質量、gは重力加速度である。
ここで、上下方向9における力の関係式は以下の式によって表わされる。
[図8における力の関係式]
m×α=Fb−(F1+F2+F3+m×g)
また、上下方向7及び前後方向8に沿った平面上での回転を考慮した力のモーメントの関係式は以下の通りである。
[図8における力のモーメントの関係式]
0=(Fb×xb+F1×x1)−(F2×x2+F3×x3)
以上の2式をF1,Fbについて解くと以下の通りとなる。
[図8における動摩擦力]
F1=(F2×x2+F3×x3−m×α×xb−m×g×xb−F2×xb−F3×xb)/(xb+x1)
[図8におけるFb]
Fb=(F2×x2+F3×x3+m×α×x1+m×g×x1+F2×x1+F3×x1)/(xb+x1)
図9(A)は、キャリッジ28が上向きに移動し、Fbが下向きに作用している(減速している)時に各部に作用する力を示している。図9(B)は、キャリッジ28が下向きに移動し、Fbが下向きに作用している(加速している)時に各部に作用する力を示している。図9(C)は、キャリッジ28が下向きに移動し、Fbが上向きに作用している(減速している)時に各部に作用する力を示している。図中の符号Dは、キャリッジ28の移動の向きを示している。各状況下での上下方向9における力の関係式、及び力のモーメントの関係式は以下の通りである。
[図9(A)における力の関係式]
−m×α=−Fb−F1−F2−F3−m×g
[図9(A)における力のモーメントの関係式]
0=F1×x1−(Fb×xb+F2×x2+F3×x3)
[図9(B)における力の関係式]
m×α=Fb+m×g−(F1+F2+F3)
[図9(B)における力のモーメントの関係式]
0=(Fb×xb+F1×x1)−(F2×x2+F3×x3)
[図9(C)における力の関係式]
−m×α=−Fb−F1−F2−F3+m×g
[図9(C)における力のモーメントの関係式]
0=F1×x1−(Fb×xb+F2×x2+F3×x3)
各状況における力の関係式及び力のモーメントの関係式から、動摩擦力F1,Fbをそれぞれ算出することができる。電磁石制御部79が、上式および加速度αの目標値に基づき、動摩擦力に対応する電流値を電磁石61へ供給する点、及びCRモータ制御部78が、加速度αの目標値に基づき、Fbに対応する電流値をCRモータ57へ供給する点は、上述された実施形態と同様である。
[変形例2]
図10(A),(B)に示されるように、キャリッジ28を支持する部材として、第2キャリッジガイド52の代わりにシャフト71が使用されてもよい。シャフト71は、上下方向7に沿って延びる棒状であり、キャリッジ28の支持部72(本発明の第2当接部の一例)によって周囲を囲饒されている。キャリッジ28は、上述された変形例1と同様にして上下方向9に往復動する。その際、支持部72がシャフト71の外周面に対して摺動する。
図10(C)は、キャリッジ28が上向きに移動し、Fbが上向きに作用している(加速している)時に各部に作用する力を示している。動摩擦力F2は支持部72がシャフト71から受ける動摩擦力である。上下方向9における力の関係式、及び力のモーメントの関係式は以下の通りである。
[図10における力の関係式]
m×α=−Fb−F1−F2−m×g
[図10における力のモーメントの関係式]
0=F1×x1−(Fb×xb+F2×x2)
力の関係式及び力のモーメントの関係式から、動摩擦力F1,Fbをそれぞれ算出することができる。本変形例では、本変形例では、キャリッジ28が動摩擦力を受ける部位が第1当接部58及び支持部72の2か所だけである。このような構成においても上述された実施形態及び変形例1と同様の効果を奏することができる。
[その他の変形例]
上述された実施形態において、第1当接部58が受ける動摩擦力を変更するために電磁石61が使用されたが、動摩擦力の変更にはこれとは異なる方法が用いられてもよい。例えば、第1当接部58は、モータなどによって駆動されて、第1キャリッジガイド51を押圧する側へ移動自在な当接部材を有していてもよい。キャリッジ28の加速度に応じて当接部材が第1キャリッジガイド51を押圧する力が制御されてもよい。
あるいは、第1当接部58は、モータなどと接続されて回転抵抗を変更可能な摺動ローラを有していてもよい。摺動ローラは、キャリッジ28の移動に伴って第1キャリッジガイド51に対して摺動しながら回転する。キャリッジ28の加速度に応じて摺動ローラの回転抵抗が制御されてもよい。
あるいは、将来的に電圧の印加によって摩擦係数を変更可能な材料が開発された場合、そのような材料が第1当接部58と第1キャリッジガイド51との間に用いられてもよい。
また、上述された実施形態及び変形例では、キャリッジ28が計3箇所において第1キャリッジガイド51及び第2キャリッジガイド52と当接していた。しかし、キャリッジ28は、キャリッジをガイドする部材と当接する4つ以上の当接部を有していてもよい。また、変形例2で示されたように、当接部は、キャリッジ28の重心を挟んで2つあればよい。また、キャリッジ28の重心Gを挟んだ2つの当接部にそれぞれ独立して制御可能な電磁石61が設けられていてもよい。また、キャリッジ28をガイドする部材は、必ずしも第1キャリッジガイド51及び第2キャリッジガイド52のように複数の部材である必要はない。
また、電磁石制御部79は、キャリッジ28の駆動中の各時点における電流軌跡をあらかじめ記憶しており、その電流軌跡は、あらかじめ定められた目標加速度軌跡に基づいて決定されたものを用いていた。しかしながら、電磁石制御部79は、目標加速度ではなく、実際のキャリッジ28の加速度を用いて電流値を決定してもよい。すなわち、リニアエンコーダ64からの信号に基づいて検出されるキャリッジ28の実際の加速度を変数とした電流軌跡を電磁石制御部79は記憶しており、その電流軌跡に検出される加速度を入力することで、電磁石61に供給する電流値を決定するよう構成してもよい。ただし、目標加速度軌跡に基づいて電磁石制御部79への電流値を決定するほうが、よりキャリッジ28の傾きの抑制に効果的である。
8・・・前後方向(副走査方向)
9・・・左右方向(主走査方向)
21・・・記録用紙(シート)
29・・・記録ヘッド
33・・・第1ローラ対(搬送部)
36・・・第2ローラ対(搬送部)
39・・・第3ローラ対(搬送部)
51・・・第1キャリッジガイド(ガイド部材)
52・・・第2キャリッジガイド(ガイド部材)
54・・・電磁石制御部(摩擦力調整部)
55・・・タイミングベルト(駆動部)
56・・・連結部
57・・・CRモータ(モータ、駆動部)
58・・・第1当接部
59・・・第2当接部
61・・・電磁石(摩擦力調整部)
62・・・電磁石駆動回路(摩擦力調整部)
70・・・温度センサ(センサ)
71・・・シャフト(ガイド部材)
72・・・支持部(第2当接部)

Claims (10)

  1. 主走査方向へ移動するキャリッジと、
    上記キャリッジに搭載され、シートに画像を記録する記録ヘッドと、
    モータを有しており、上記キャリッジが移動する駆動力を与える駆動部と、
    上記キャリッジを上記主走査方向へ案内するガイド部材と、
    上記キャリッジに設けられ、上記ガイド部材と当接する第1当接部と、
    上記キャリッジの重心を挟んで上記第1当接部と反対側に設けられ、上記ガイド部材と当接する第2当接部と、
    上記キャリッジの加速度に応じて、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力を調整する摩擦力調整部と、を備える画像記録装置。
  2. 上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材に対する上記第1当接部の押圧力を調整する請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記摩擦力調整部は、上記キャリッジの上記主走査方向への移動における加速度の目標値を示す情報に基づき、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力を調整する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材と上記第1当接部とを引き合わせる磁力を生じさせる電磁石を有し、上記磁力を変化させて、上記ガイド部材に対する上記第1当接部の押圧力を調整する請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記摩擦力調整部は、上記キャリッジの上記主走査方向への移動において上記電磁石に供給する電流の値を示す電流プロファイルを記憶しており、
    上記電流プロファイルは、上記キャリッジの移動における加速度の目標値を示す情報と対応付けられている請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記キャリッジは、上記駆動部と連結された連結部を有し、
    上記摩擦力調整部は、少なくとも、
    上記主走査方向と直交する副走査方向における、上記キャリッジの重心から上記第1当接部までの上記副走査方向の距離である第1距離と、
    上記重心から上記第2当接部までの上記副走査方向の距離である第2距離と、
    上記重心から上記連結部までの上記副走査方向の距離である第3距離と、
    上記第2当接部と上記ガイド部材との間に作用する摩擦力と、
    上記記録ヘッドを搭載した上記キャリッジの質量と、上記キャリッジの加速度と、に基づいて、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力を調整する請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記ガイド部材周辺の温度に基づく温度信号を出力するセンサ部をさらに備え、
    上記摩擦力調整部は、上記温度信号から算出される上記ガイド部材と上記第1当接部との間の動摩擦係数の補正値を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させる請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 上記摩擦力調整部は、上記温度信号から算出される上記ガイド部材と上記第2当接部との間に作用する動摩擦力の補正値を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させる請求項1から7のいずれかに記載の画像記録装置。
  9. 上記主走査方向が鉛直方向であり、
    上記摩擦力調整部は、上記キャリッジに作用する重力を、上記ガイド部材と上記第1当接部との間に作用する動摩擦力の調整に反映させる請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置。
  10. 搬送方向に沿ってシートを搬送する搬送部と、
    上記搬送向きと交差する主走査方向へ移動するキャリッジと、
    上記キャリッジに搭載され、シートに画像を記録する記録ヘッドと、
    モータを有し、上記キャリッジが移動するための駆動力を与える駆動部と、
    上記キャリッジを上記主走査方向へ案内するガイド部材と、
    上記キャリッジと上記当接部との間の動摩擦力を調整する摩擦力調整部と、
    を備え、
    上記キャリッジは、
    上記駆動部に連結される連結部と、
    上記キャリッジの重心を挟んで、上記搬送方向における上記連結部と反対側に設けられており、上記キャリッジが移動する際、上記ガイド部材と当接する第1当接部と、
    上記重心よりも上記搬送方向における上記連結部側に設けられており、上記キャリッジが移動する際、上記ガイド部材と当接する第2当接部と、を有し、
    上記摩擦力調整部は、上記ガイド部材と上記第1当接部とを引き合わせる磁力を生じさせる電磁石を有し、上記キャリッジの加速度に応じて、上記電磁石に供給する電流値を調整する画像記録装置。
JP2012079797A 2012-03-30 2012-03-30 画像記録装置 Active JP6024158B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012079797A JP6024158B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 画像記録装置
US13/847,777 US8876253B2 (en) 2012-03-30 2013-03-20 Image recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012079797A JP6024158B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013208770A true JP2013208770A (ja) 2013-10-10
JP6024158B2 JP6024158B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=49234397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012079797A Active JP6024158B2 (ja) 2012-03-30 2012-03-30 画像記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8876253B2 (ja)
JP (1) JP6024158B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3157754B1 (en) 2014-06-19 2021-05-19 Canon Production Printing Netherlands B.V. A printer for printing on a medium
CN104527239B (zh) * 2015-01-20 2016-09-07 上海迪凯标识科技有限公司 热转印打码机打印驱动系统控制装置及其方法
JP6694337B2 (ja) * 2016-06-22 2020-05-13 セイコーソリューションズ株式会社 印字ユニット及びプリンタ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000238359A (ja) * 1999-02-17 2000-09-05 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2005014518A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2006240812A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd 両面記録用インクジェット装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01320511A (ja) 1988-06-23 1989-12-26 Fanuc Ltd 立設軸を駆動するモータの駆動制御方法
JP2005262773A (ja) 2004-03-19 2005-09-29 Seiko Epson Corp 液体噴射装置および液体噴射装置のヘッド走査制御方法
JP4577510B2 (ja) * 2004-08-30 2010-11-10 セイコーエプソン株式会社 記録装置
US7438380B2 (en) 2005-08-31 2008-10-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
JP2007090875A (ja) 2005-08-31 2007-04-12 Brother Ind Ltd 画像形成装置
JP4900414B2 (ja) 2008-04-28 2012-03-21 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000238359A (ja) * 1999-02-17 2000-09-05 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
JP2005014518A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2006240812A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd 両面記録用インクジェット装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20130257983A1 (en) 2013-10-03
JP6024158B2 (ja) 2016-11-09
US8876253B2 (en) 2014-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9545804B2 (en) Recording apparatus
JP5861350B2 (ja) 記録装置
JP6024158B2 (ja) 画像記録装置
JP2018122456A (ja) 搬送装置及び印刷装置
US8720333B2 (en) Buffering and tension control system and method
JP2020019246A (ja) 印刷装置
JP5920559B2 (ja) 記録装置
JP2015178419A (ja) 搬送装置及び画像形成装置
JP2010089428A (ja) 記録装置
CN115923357A (zh) 输送装置、印刷装置、以及输送控制方法
KR100796889B1 (ko) 패턴 재봉틀의 이송 장치
AU2005319229A1 (en) System and method for feeding and cutting media for continuous printing
JP5928082B2 (ja) 給送装置
US20210070576A1 (en) Image recording apparatus
JP2018202666A (ja) 印刷装置
JPH09150990A (ja) 給紙装置
US9776432B2 (en) Image recording apparatus
JP2010076876A (ja) ターゲット搬送装置及び記録装置
KR102581876B1 (ko) 홀로그래픽 포일 공급 장치 및 핫 포일 스탬핑 머신
JP2004130620A (ja) 記録装置
JP2014188976A (ja) インクジェット記録装置
JP2019052016A (ja) カール矯正装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2002254746A (ja) キャリッジ支持装置
JP2011121744A (ja) ロールシート供給装置およびこれを備えた記録装置
JP2023017511A (ja) 搬送装置および画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6024158

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150