JP2013207233A - スピン伝導素子、及びスピン伝導を用いた磁気センサ及び磁気ヘッド - Google Patents

スピン伝導素子、及びスピン伝導を用いた磁気センサ及び磁気ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】
スピン流を用いたスピン伝導デバイスにおいてより高い出力を得るための構造を提供する
【解決手段】
スピン伝導素子は、第一電極20A、第二電極20B、第三電極20C、第四電極20D、第五電極20E、及び、第六電極20Fを有し、第一方向に延びる主チャンネル層7Aと、第二電極20Bを構成する第二強磁性層12Bと、第四電極20Dを構成する第四強磁性層12Dから主チャンネル層7Aにスピンが注入され、第三電極を構成する第三強磁性層12Cにおいてスピン流を電圧として検出するスピン伝導素子。
【選択図】図9

Description

本発明は、スピン伝導素子、及びスピン伝導を用いた磁気センサ及び磁気ヘッドに関する。
従来、外部磁場を検出する種々の素子が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。例えばHDDなどに用いられる磁気ヘッドや磁気センサには、微小領域からの磁場の検出や高出力特性が望まれている。従来のTMR素子はスピンバルブ型構造を有し、比較的大きな出力特性を有する。微小領域から磁場を検出するには素子を微細化するという方法が取られるが、素子を微細化することによって素子抵抗が増大してしまう。例えば1Tbit/inch以上の記録密度領域では特性向上に限界が見え始め、別の構造や方式が必要とされている。これを解決する方法として、Hanle効果と呼ばれるスピン流の伝導現象における外部磁場によってスピンが回転する成分を検出する方法により、より微小領域の磁場を高感度で検出する方法も提案されている(例えば、下記特許文献2及び3参照)。
特開2007−299467号公報 特開2011−176012号公報 特願2010−213913号
提案されている先行技術文献のスピン流を用いた場合、最適条件の場合においてバックグラウンドの電圧をゼロにすることが可能であるため、原理的に高い信号比を得ることが可能である。しかしながら、スピン流に伴う信号が弱いため、必要に応じて信号を増幅する必要がある。また、実際にはバックグラウンドの電圧をゼロにすることが困難であり、高い出力電圧を得ることによって必要な信号比を得る方法を取っている。したがって、スピン流を利用した素子においても高い出力電圧を得ることが重要であるが、より高出力を得る方法が求められている。
この課題を解決するためにはいつくかの方法がある。原理的にはスピン流の量を増やす方法であり、そのためにスピンの注入・検出の効率を上げる方法や電流量や構造を検討することによる方法がある。本発明は構造によって検出電極におけるスピン流を増大させて、高出力を得る方法を提案する。
本発明のスピン伝導素子は図1のような構造である。この構造は一般的にスピン伝導素子における非局所構造と呼ばれる構造である。スピンが伝導するチャンネル7Aが設置されており、このチャンネル7A上に第一強磁性層12A及び第二強磁性層12Bと、第一参照電極20A及び第二参照電極20Bとが積層されている。この構造において、第一強磁性層12Aの磁化方向G11及び第二強磁性層12Bの磁化方向G12を同一軸方向にする。第一強磁性層12Aと第一参照電極20Aの間にチャンネル7Aにスピンを注入するために電流を印加し、第二強磁性層12Bと第二参照電極20Bの間の電圧を測定することによるチャンネル7Aに注入されたスピン流が作る電位を検出することができる。なお、磁化方向G11及び磁化方向G12は、特許文献1及び2ではY方向、特許文献3ではX方向あるいはZ方向である。
特許文献1及び3の場合は外部磁場をY軸方向から印加する。特許文献1の場合は第一強磁性層12A及び第二強磁性層12Bの磁化の向きの相対角を電圧で検出する。特許文献3の場合は第一強磁性層12A及び第二強磁性層12Bの間に流れるスピンが外部磁場によって回転し、その外部磁場の強さによって回転した成分あるいは減衰した成分を電圧で検出する。特許文献2の場合は外部磁場をZ軸方向から印加する。検出する電圧は特許文献3と同様な成分を検出する方法である。
上記、特許文献においても、一般的な非局所測定法においても一次元の構造であり、一方からスピンを注入して、他方でスピンを検出する方法である。これは単純な構造であり、スピン流の効果がわかりやすい構造である。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、外部磁場が検出可能な構造において、出力を向上することが可能なスピン伝導素子及びスピン伝導を用いた磁気センサ及び磁気ヘッドを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明のスピン伝導素子は、図2のように第一領域71、第二領域72、第三領域73、第四領域74、及び第五領域75を有し、第一方向に延びる主チャンネル層7A、第一領域71上に積層された第一電極20A、第二領域72上に積層された第二電極20B、第三領域73上に積層された第三電極20C、第四領域74上に積層された第四電極20D、及び、第五領域75上に積層された第五電極20Eを有する。第二電極20B、第三電極20C、及び、第四電極20Dは強磁性体であり、第二領域72上に積層された第二強磁性層12B、第三領域73上に積層された第三強磁性層12C、第四領域74上に積層された第四強磁性層12Dが設置され、第二強磁性層の磁化の向きG2、第三強磁性層の磁化の向きG3、第四強磁性層の磁化の向きG4が同じ方向であることを特徴とする。G2、G3、及びG4が同じ磁化の向きであるということは、外部磁場の印加や形状異方性などによって容易に調整可能であり、素子の自由度の拡大やコストダウンの効果がある。
図3のように第三領域73において、第一方向に伸びる主チャンネル層7Aと同一面上であり、かつ、前期第一方向と異なる方向である第二方向のチャンネル層7Bを有しており、第二方向上の第六領域76上に積層された第六電極20Fを有する。
第一電極20A、及び、第五電極20Eは非磁性体からなる。あるいは、第一電極20A、及び、第五電極20Eが強磁性体からなる場合は第一領域71上に積層された第一強磁性層12A、及び、第五領域75上に積層された第五強磁性層12Eの磁化の向きG1、G5は同じ向きであり、G1及びG5はG2、G3、及びG4と逆向きである。この場合を図4に記した。
出力を得る際には、第二電極20Bから第一電極20Aに電流を印加し、第四電極20Dから第五電極20Eに電流を印加し、第三電極20Cと第六電極20Fの間の電圧を測定する。この場合、第二電極20Bの強磁性層12B及び第四電極20Dの強磁性層12Dの両方の電極からチャンネル層にスピンが注入されることになり、第三電極20Cの強磁性層12Cで検出することができる。従来は一つの電極からのスピン注入に対して、一つの電極による検出であったが、本発明の方法は二つの電極からのスピン注入であり、従来課題であった低出力を構造によって高出力化させる方法を示している。
主チャンネル層7Aにおける、第三領域73の側面から前記主チャンネル層の厚み方向と垂直な面の方向に突出する第一突出チャンネル層を形成し、第一突出チャンネル層の厚み方向の両側、及び、第一突出チャンネル層の第一方向の両側を覆い、かつ、第一突出チャンネル層の前記突出方向の端面を露出させると、露出させて端面から磁束がチャンネル層に進入することを利用した磁気センサとなる。
第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び前記第四強磁性層12Dの磁化の方向は、第一突出チャンネル層が突出する方向に垂直な方向である。これによって第二強磁性層及び第四強磁性層から注入されたスピンが突出する方向から進入した磁束によって回転し、第三強磁性層で回転に伴って出力変化を観測できる。
第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの磁化方向は、第二強磁性層、第三強磁性層及び第四強磁性層の上にそれぞれ配置された反強磁性層によって固定されていることが好ましい。この場合、露出させた端面から進入する磁束よりも高い保磁力を持っているため、突出方向からの磁場によって、第二強磁性層、第三強磁性層及び第四強磁性層の磁化の方向が揺らぎにくくなり、ノイズ低減の効果がある。
第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの少なくとも一方と、主チャンネル層7Aとの間に、障壁が形成されている。この障壁は、絶縁膜からなるトンネル障壁であることが好ましい。これによって効率的にスピンをチャンネル層に注入することができる。あるいは、この障壁はショットキー障壁であることが好ましい。これによって低抵抗でスピンをチャンネル層に注入することができ、発熱やノイズの低減につながる。
これらを利用した磁気センサを読み込み部として、別に書き込み部を設置すると磁気ヘッドとして利用可能である。
本発明の磁気センサでは、チャンネルが、主チャンネル層と、第一突出チャンネル層とを有し、磁気シールドが、第一突出チャンネル層の端面を露出させるように、第一突出チャンネル層の突出方向の周りを取り囲んでいる。従って、外部からの磁界を露出した端面から選択的にチャンネルに供給させることができる。チャンネル内を伝導するスピンの向きは、印加磁場の軸周りに回転し、スピンはこの回転を伴いながら拡散していく(いわゆるHanle効果)。
一方、チャンネルに外部磁場を印加しない場合、チャンネル内のスピンの向きは変化せず、そのまま拡散する。よって、受け取り電極として機能する第一強磁性層12Aまたは第二強磁性層12Bにおいて外部磁場に対する電圧出力や抵抗出力を読み取ると、外部磁場の有無によって生じるスピンの回転の度合いに応じた値を検出することができる。従って、チャンネルの露出した端面の大きさに対応する微小領域からの磁束を検出することができる。
また、上述のように、本発明の磁気センサでは、磁気シールドが、第一突出チャンネル層の端面を露出させるように、第一突出チャンネル層の突出方向の周りを取り囲んでいる。このような構造は、予め磁気シールドの一部を形成しておき、その上に、主チャンネル層及び第一突出チャンネル層を含むチャンネルを形成し、さらに、その後、第一突出チャンネル層の横及び上に磁気シールドの他の一部を形成することにより、容易に形成でき、量産性が高い。
また、例えば、本発明の磁気センサを磁気ヘッドに適用する場合には、ABS面と垂直に積層できるので、同様にABS面と垂直に積層して形成される記録ヘッド部の製造方法との適合性が高く好ましい。
さらに、本発明の磁気センサでは、磁気シールドに、磁界供給用の貫通穴を開けるプロセスが必要ないので、第一突出チャンネル層の端面の厚みを、主チャンネル層の厚みと同じにすることが容易である。従って、第一突出チャンネル層の端面から印可される外部磁界の侵入領域の厚みを、スピンの流れる主チャンネル層の厚みと同等とすることができるので、出力も高めることができる。
また、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの磁化の方向は互いに同一であることが好ましい。この場合、第二強磁性層、第三強磁性層及び第四強磁性層の磁化固定を容易に行える。
また、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの磁化方向は、主チャンネル層7Aに対する第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの積層方向と同じであることが好ましい。この場合、強磁性層から注入されチャンネル内を伝導するスピンの磁化方向が、第一突出チャンネル層の端面から印可される外部磁界によって回転することとなる。よって、上述のような磁束の検出を好適にできる。
また、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C及び第四強磁性層12Dの磁化方向は、第一方向であることが好ましい。この場合においても、強磁性層から注入されチャンネル内を伝導するスピンの磁化方向が、第一突出チャンネル層の端面から印可される外部磁界によって回転することとなる。よって、上述のような磁束の検出を好適にできる。
また、第一突出チャンネル層の突出方向の端面の形状は、矩形、三角形、台形、又は円形であることが好ましい。いずれの形状においても、外部磁場を好適に検出できる。
また、第一強磁性層12A及び第五強磁性層12E間において、主チャンネル層及び第一突出チャンネル層の表面は絶縁層に覆われていることが好ましい。これにより、主チャンネル層及び第一突出チャンネル層からの磁気シールドへのスピン流の流出を防ぎ、外部磁場による出力の測定を的確に行うことができる。
第三強磁性層12Cは、第二強磁性層12B及び第四強磁性層12D間距離の中心部分であることが好ましい。これにより、第二強磁性層12B及び第四強磁性層12Dから伝導してくるスピン流の影響が等価となり、最大のスピン出力を得ることが出来る。
また、第一突出チャンネル層の端面を介して主チャンネル層に磁界を供給する永久磁石をさらに備えることが好ましい。永久磁石を用いて磁場をチャンネルに印加しない場合、検出対象の外部磁場がゼロのときに出力のピークが現れるが、永久磁石を用いて磁場をチャンネルに印加することにより、出力のピーク位置をシフトすることができ、外部磁場がゼロでないときに出力のピークを発生させることが可能となる。
第二強磁性層、第三強磁性層及び第四強磁性層の材料は、Cr、Mn、Co、Fe、Niからなる群から選択される金属、群の元素を1以上含む合金、又は、群から選択される1以上の元素と、B、C、N、Si、Geからなる群から選択される1以上の元素とを含む化合物であることが好ましい。これらの材料はスピン分極率の大きい強磁性材料であるため、スピンの注入電極又はスピンの受け取り電極としての機能を好適に実現することが可能である。
また、第一強磁性層及び第五強磁性層の材料は、Cr、Mn、Co、Fe、Niからなる群から選択される金属、群の元素を1以上含む合金、又は、群から選択される1以上の元素と、B、C、N、Si、Geからなる群から選択される1以上の元素とを含む化合物であることが好ましい。これらの材料はスピン分極率の大きい強磁性材料であるため、スピンの注入電極又はスピンの受け取り電極としての機能を好適に実現することが可能である。
また、チャンネル層7A及び第一突出チャンネル層の材料は、Si、Ge、GaAs、C、ZnOのうちのいずれか1つを含む半導体であることが好ましい。これらの半導体はスピン拡散長が比較的長いため、チャンネル内に好適にスピンを蓄積できる。
また、本発明の磁気ヘッドは、上述の磁気センサからなる読取ヘッド部と、書き込み用の記録ヘッド部と、を備えることを特徴とする。これにより、いわゆるHanle効果を利用した新規な磁気ヘッドを提供できる。
本発明によれば、微小領域からの磁束が検出可能な構造において、量産に適し、なおかつ出力を向上することが可能な磁気センサ及び磁気ヘッドを提供することができる。
一般的な非局所測定の概略斜視図である。 本発明の最も基本的な概略斜視図である。 スピンを検出するための参照電極が設置された図である。 第一電極、第二電極、第三電極、第四電極、及び、第五電極が強磁性層で形成された場合の概略斜視図である。 チャンネル層に突出部が設置された模式図である。 磁気センサ用としてチャンネル層に突出した部分が形成された模式図である。 実施例1の比較例1であり、第四強磁性層及び第五電極が設置されていない模式図である。 図5の場合の非局所Hanle測定の結果である。 磁気センサを示す模式図である。 薄膜磁気記録再生ヘッド(磁気ヘッド)を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るスピン伝導素子の好適な実施形態について詳細に説明する。図中には、XYZ直交座標軸系が示されている。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一般的なスピン伝導素子の概略斜視図である。スピン伝導素子は、基板21と、チャンネル7Aと、強磁性層11Aと、強磁性層11Bとを主として備え、Y軸方向からの外部磁場Bを検出するものである。基板21は、例えばAlTiC基板である。
さらに、参照電極19Aが強磁性層の外側に設置され、参照電極19Bが強磁性層の外側に設置されている。
強磁性層11Aから参照電極19Aへ電流が印加され、強磁性層12Bと参照電極20Bの間の電圧を測定することにより外部磁場Bを検出することが可能である。
図2は、本発明のスピン伝導素子の概略斜視図である。基板21の上に主チャンネル層7Aが形成されている。基板21は、例えばAlTiC基板である。本実施例ではAlTiC基板上にSiOxが100nmが形成されている基盤を用いた。主チャンネル層7AはCZ法によって形成されたSiを用いており、CZ法によるSiを切り出して基板21上に貼り付けた。第一領域71、第二領域72、第三領域73、第四領域74、及び第五領域75を有し、第一方向に延びる主チャンネル層7A、第一領域71上に積層された第一電極20A、第二領域72上に積層された第二電極20B、第三領域73上に積層された第三電極20C、第四領域74上に積層された第四電極20D、及び、第五領域75上に積層された第五電極20Eを有する。第二電極20B、第三電極20C、及び、第四電極20Dは強磁性体であり、第二領域72上に積層された第二強磁性層12B、第三領域73上に積層された第三強磁性層12C、第四領域74上に積層された第四強磁性層12Dが設置され、第二強磁性層の磁化の向きG2、第三強磁性層の磁化の向きG3、第四強磁性層の磁化の向きG4が同じ方向であることを特徴とする。
チャンネル7は、X軸方向(第一方向)に延びる主チャンネル層7Aと、Y軸方向に伸びたチャンネル層7Bとを含む。図3に示されるように領域3においてY軸方向にチャンネル層7Bが伸びている。
チャンネル7には、導電性を付与するためのイオンが添加されていてもよい。イオン濃度は、例えば1.0×1015〜1.0×1022cm−3とすることができ、イオン種はリンとする。チャンネル7は、スピン寿命の長い材料であることが好ましく、例えば、Si、Ge、GaAs、C、ZnOのうちのいずれか1つを含む半導体とすることができる。
また、チャンネル7における第二強磁性層12Bから第三強磁性層12Cまでの距離、及び、第三強磁性層12Cから第四強磁性層12Dまでの距離は、チャンネル7に用いる材料のスピン拡散長以下であることが好ましい。
第二強磁性層12B及び第四強磁性層12Dは、チャンネル7へスピンを注入するための注入電極であり、第三強磁性層12Cはチャンネル7を伝導してきたスピンを検出するための受け取り電極として機能する。
第二強磁性層12Bは、チャンネル7の第二領域72上に積層されている。第三強磁性層12Cは、チャンネル7の第三領域73上に積層されている。第四強磁性層12Dは、チャンネル7の第三領域74上に積層されている。
第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dは、それぞれY軸方向を長軸とした直方体形状を有している。
また、第一強磁性層12A及び第二強磁性層12BのX軸方向における幅は、同一とすることができる。
図2及び図4に示すように、第二強磁性層12Bの磁化方向G2、第三強磁性層12Cの磁化方向G3、及び第四強磁性層12Dの磁化方向G4は、例えば第二強磁性層12Bの磁化方向G2と同一にすることができる。この場合、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dの磁化固定を容易に行える。第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dは、強磁性材料からなる。第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dの材料は、例えば、Cr、Mn、Co、Fe、Niからなる群から選択される金属、前記群の元素を1以上含む合金、又は、前記群から選択される1以上の元素と、B、C、N、Si、Geからなる群から選択される1以上の元素とを含む化合物とすることができる。
図2、図3、図4に示すように、更に、第一電極20Aと第五電極20Eとを備えている。第一電極20Aは、チャンネル7Aの第一領域71上に積層されている。第五電極20Dは、チャンネル7の第五領域75上に設けられている。チャンネル7A上には、第一電極20A、第二電極20Bである第二強磁性層12B、第三電極20Cである第三強磁性層12C、第四電極20Dである第四強磁性層12D、及び第五電極20Eが、X軸方向に所定の間隔を置いて、この順に配置されている。第一電極20A及び第五電極20Eは、例えばAlなどの導電性材料からなる。
強磁性層とチャンネル層の間には更に障壁を備えていることが好ましい。障壁は、主チャンネル層7Aと、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dの少なくとも一方との間に設けられている。これにより、第二強磁性層12B、及び第四強磁性層12Dの少なくとも一方から主チャンネル層7Aへスピン偏極した電子を多く注入することが可能となり、磁気センサの電位出力を高めることが可能となる。
図に示す例では、障壁は、絶縁膜81からなるトンネル障壁である。例えば、図4では、絶縁膜81Bは、主チャンネル層7Aの第二領域72と第二強磁性層12Bとの間に設けられている。この例では、絶縁膜81Bが単層からなる場合を示すが、絶縁膜81Bは複数の層からなる積層構造としてもよい。これはいずれの強磁性層でも同様である。絶縁膜81の材料として、例えば酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化スピネル、または酸化亜鉛などを用いることができる。抵抗の増大を抑制し、トンネル絶縁層として機能させる観点から、絶縁膜81の膜厚は、3nm以下であることが好ましい。また、絶縁膜81の膜厚は、1原子層の厚みを考慮して、0.4nm以上であることが好ましい。
図4は、図2の第一電極、第二電極、第三電極、第四電極、第五電極のいずれも強磁性体からなる場合のスピン伝導素子の概略斜視図である。第一電極20Aは第一強磁性層12Aと絶縁膜81Aから成る。第五電極20Eは第五強磁性層12Eと絶縁膜81Eから成る。
前述のように、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び第四強磁性層12Dの磁化の向き、G2、G3、及びG4は同じ向きである。さらに、第一強磁性層12Aの磁化の向きG1と第五強磁性層12Eの磁化の向きG5は同じ向きであり、G1、及びG5はG2、G3、及びG4と逆向きであることが好ましい。この場合、第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bの間にスピンを注入するための電流を流すと、第一強磁性層12A及び第二強磁性層12Bの両方から主チャンネル層7Aに同じ向きのスピンが注入される。同様に、第四強磁性層12Dと第五強磁性層12Eの間にスピンを注入するための電流を流すと、第四強磁性層12D及び第五強磁性層12Eの両方から主チャンネル層7Aに同じ向きのスピンが注入される。
図5は、図3と同様であるが、第一電極、第二電極、第三電極、第四電極、第五電極のいずれも強磁性体からなる場合のスピン伝導素子の概略斜視図である。第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eから注入されたスピンを第三強磁性層12Cと第六電極20Fの間の電圧を測定することで検出することが可能である。
図6は、磁気ヘッドや磁気センサに利用する場合の概略斜視図である。第三チャンネル層7Cは、主チャンネル層7Aにおける、第三領域73の側面から主チャンネル層7Aの厚み方向(Z軸方向)と垂直な方向(Y軸方向)に突出する。より具体的には、第三チャンネル層7Cは、第一方向(X軸方向)に垂直な方向、かつチャンネル7に対する電極の積層方向(Z軸方向)に垂直な方向(Y軸方向)に、突出する。
図7は、図5の第四電極20Dの第四強磁性層12Dと第五電極20Eの第五強磁性層12Eが設置されておらず、第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bの間に電流を流すことでスピンは第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bから主チャンネル層7Aに注入される。
図8は、図5の場合の非局所Hanle測定の結果である。但し、電流は第一強磁性層と第二強磁性層の間、及び第四強磁性層と第五強磁性層の間に印加されており、第三強磁性層と第六電極の間で電圧を検出している。
図9は、図6に磁気シールドSを設置した概略斜視図である。磁気シールドSは、チャンネル7、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eへ外部磁場が侵入することを遮蔽するものである。磁気シールドSは、第三チャンネル層7Cの厚み方向(Z軸方向)の両側、及び、第三チャンネル層7Cの第一方向(X軸方向)の両側を絶縁層を介して覆い、かつ、第三チャンネル層7Cの突出方向の端面を露出させる。このような磁気シールドSは、第一磁気シールド層S1及び第二磁気シールド層S2によって構成される。第一磁気シールド層S1は、基板21の第三チャンネル層7Cの上方に配置されている。第二磁気シールド層S2は、基板21上に設けられている。磁気シールドS(第一磁気シールド層S1及び第二磁気シールド層S2)の材料として、例えばNi及びFeを含む合金、センダスト、Fe及びCoを含む合金、Fe、Co、及びNiを含む合金等の軟磁性体材料が挙げられる。第一磁気シールド層のS1の厚み(Z軸方向の長さ)は、主チャンネル層7A及び第三チャンネル層7Bの厚み(Z軸方向の長さ)よりも大きく、例えば0.02μm〜1μmである。また、第二磁気シールド層のS2の厚み(Z軸方向の長さ)は例えば0.02μm〜1μmである。
磁気シールドSは、第三チャンネル層7Cの突出方向(Y軸方向)の端面を露出させる貫通穴Hを有する。貫通穴Hは、第三チャンネル層7Cを介して主チャンネル層7Aへ外部磁場Bを印加するためのものである。外部磁場Bは、貫通穴Hにおいて露出した第三チャンネル層7Cの端面から侵入することとなる。
貫通穴Hで露出する端面は平坦面であり、また端面の形状は矩形状である。貫通穴Hの形状は、端面の形状に対応しており、貫通穴Hの軸方向(−Y軸方向)から見て種々の形状をとることが可能であり、この例では矩形状をなしている。貫通穴Hの一辺の長さ(X軸方向の長さ)D1を例えば0.01μm〜0.1μmとし、他辺の長さ(Z軸方向の長さ)D2を例えば0.001μm〜0.1μmとすることができる。この貫通穴Hの他辺の長さ(Z軸方向の長さ)D2は、主チャンネル層7A及び第三チャンネル層7Cの厚みと同じとなっている。
磁気センサ1は、更に、下部絶縁層22及び中間絶縁層23を備えている。下部絶縁層22や中間絶縁層23はチャンネル7の下地として機能する。下部絶縁層22は基板21の第一部分25A上に設けられている。中間絶縁層23は、下部絶縁層22及び第二磁気シールド層S2上に設けられている。すなわち中間絶縁層23は、図9において基板21の第一部分25A及び第二部分25Bの上方に配置されている。よって、主チャンネル層7Aは、基板21の第一部分25Aの上方に配置された中間絶縁層23上に積層されている。また、第三チャンネル層7Cは、基板21の第二部分25Bの上方に配置された中間絶縁層23上に積層されている。
下部絶縁層22及び中間絶縁層23は絶縁材料からなり、例えばアルミナ等の酸化膜である。下部絶縁層22の厚み(Z軸方向の長さ)は例えば0.02μm〜1μmである。また、中間絶縁層23の厚み(Z軸方向の長さ)は例えば0.003μm〜0.03μmである。このようにチャンネル7の下地である下部絶縁層22や中間絶縁層23を比較的厚くすることにより、チャンネル7からスピン流や電流がリークすることを抑制できる。
磁気センサ1は、更に、チャンネル−磁気シールド間絶縁層24を備えている。チャンネル−磁気シールド間絶縁層24は、チャンネル7(主チャンネル層7A及び第三チャンネル層7C)と第一磁気シールド層S1との間に設けられている。第三チャンネル層7Cの下面に設けられた中間絶縁層23と、第三チャンネル層7Cの上面及び側面さらには主チャンネル層7AのY軸方向側の一側面に設けられたチャンネル−磁気シールド間絶縁層24とによって、チャンネル7は、第一磁気シールド層S1及び第二磁気シールド層S2から絶縁されている。チャンネル−磁気シールド間絶縁層24は絶縁性材料からなる。上記の下部絶縁層22、中間絶縁層23、及びチャンネル−磁気シールド間絶縁層24は、例えば、HfO、SiO、Al、MgO、SiCなどが挙げられる。
以下、本実施形態に係るスピン伝導素子の製造方法の一例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として図3の構成のスピン伝導素子を作成した。まず、予め準備した基板21に、アライメントマークを形成する。続いて、下部絶縁層22となる絶縁膜を基板21の全面に形成する。下部絶縁層22として、酸化シリコンを形成した。厚さは、5nmとした。
その後、MBE法によって、絶縁層上にチャンネル7となる半導体層を形成する。この半導体層として例えば50nmのSi層が挙げられる。この半導体層をレーザーアニールにより結晶化する。あるいは、単結晶のSiを切り出して中間絶縁層23となる絶縁層上に張り付ける。その後、イオン注入技術によってリンをSiに打ち込み、不純物濃度を調整した。このときの不純物濃度は、5×1019/cmであり、不純物を活性化するためにRTA法によってアニールを行った。
半導体層の結晶化後、RCA洗浄及びフッ酸により半導体層の表面を洗浄する。続いて、MBE法により半導体層上に障壁として例えばMgO層を1nm、強磁性層として例えばFe層を5nm、保護膜としてTi層を3nm形成する。さらに、スパッタ法により、CoFe、Ru、CoFe、IrMn、Ru、Taの順からなるシンセティック複合膜を形成する。この構造により、Fe層が反強磁性層で固定される。
続いて、磁場下でのアニールを行うことにより、反強磁性層により強磁性積層膜の磁化方向を固定される。
次に、EB法により、第一電極20A、第二電極20B、第三電極20C、第四電極20D、及び第五電極20Eを例えば矩形状に加工するためのマスクを形成する。このマスクを用いて、イオンミリング法により、チャンネル7上の不要な障壁層及び強磁性層及びチャンネル7の一部を除去する。これにより、第一電極20A、第二電極20B、第三電極20C、第四電極20D、及び第五電極20Eを形成する。
さらに、基板21上に複数の電極用パッドを形成し、複数の電極用パッドを用いて、第一電極20Aと第二電極20Bとの間や、第三電極20Cと第六電極20Fとの間や、第四電極20Dと第五電極20Eの間を配線する。このようにして実施例1のスピン伝導素子を得た。
第一電極20A及び第二電極20Bを電流源に接続し、さらに、第四電極20D及び第五電極20Eを別の電流源に接続する。それぞれの電流源からチャンネル7へ電流を流すことによりスピンがチャンネル7へ注入される。第三電極20C及び第六電極20Fに電圧計を設置することによって、チャンネル7に流れるスピンを電圧として検出する。外部磁場BをY方向あるいは、Z方向から印加することによりチャンネル7のスピンの状態が変化し、外部磁場に対応した電圧が観測される。外部磁場に対する電圧の変化を図8に示す。また、外部磁場BをY方向から十分大きく印加すると、チャンネル7に注入されたスピンは回転・減衰を起こす。ゼロ磁場と十分大きな磁場が印加された状態の出力は7.0μVであった。
(実施例2)
次に、実施例1と同様の方法で作製し、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eを形成した後、フォトリソグラフィにて第一強磁性層12A及び第五強磁性層12Eのみを露出させ、その後、第一強磁性層12A及び第五強磁性層12EのRu、CoFe、IrMn、Ru、Taをイオンミリングにて除去し、CoFe層を露出させた。さらに、CoFe層の上にTa層を形成した。これにより、第一強磁性層12A及び第五強磁性層12Eの保磁力を、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び、第四強磁性層12Dの保磁力よりも弱くすることができる。
このようにして第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、及び、第四強磁性層12Dの保磁力と第一強磁性層12A及び第五強磁性層12Eの保磁力に差をつけた図5の構成のスピン伝導素子を得た。実施例1と同様に外部磁場に対する電圧の変化を測定し、出力は、13.4μVであった。
(比較例1)
比較例1は、第四電極20D及び第五電極20Eを設けない図7の構成とした以外は、実施例1と同様の製造方法で作製し、スピン伝導素子を得た。実施例1と同様に外部磁場に対する電圧の変化を測定し、出力は3.2μVであった。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2013207233
実施例1と比較例1の得られる出力を比較すると、実施例1の方が比較例1の約2倍の出力が得られていることがわかる。さらに、実施例1と実施例を比較すると、実施例2の方が2倍の出力が得られており、実施例1の構造において第一電極20Aと第五電極20Eを強磁性層として、第二電極20B、第三電極20C及び第四電極20Dの強磁性層の保磁力が第一電極20Aと第五電極20Eの保磁力よりも高い方がより高出力が得られることがわかる。
(磁気センサの例)
実施例1及び実施例2の構造は磁気センサとして機能させることができる。以下、磁気センサの例を説明する。
磁気センサの実施例は実施例1及び実施例2に以下の工程を追加する。
チャンネル7の露出した表面、絶縁膜81の側面や強磁性層12の側面に、絶縁層を例えば20nm形成する。続いて、フォトリソグラフィ法により、基板21の第一部分25Aの上方をレジストマスクで覆い、第一磁気シールド層S1を基板21の第二部分25Bの上方に形成する。これにより、第三チャンネル層7Cが絶縁層(チャンネル−磁気シールド間絶縁層24)を介して第一磁気シールド層S1で覆われる。また、第一磁気シールド層S1が中間絶縁層23を介して第二磁気シールド層S2上に形成される。このようにして、磁気シールドSが、第三チャンネル層7Cの厚み方向(Z軸方向)の両側、及び、第三チャンネル層7Cの第一方向(X軸方向)の両側を絶縁層を介して覆い、かつ、第三チャンネル層7Cの突出方向の端面を露出させる。
以下、本実施形態に係る磁気センサ1の作用効果を説明する。磁気センサ1を動作させる前に、強磁性層の磁化方向を固定する。図4、図5、図6や図9に示す例では、第一強磁性層12Aの磁化方向G1は、第五強磁性層12Eの磁化方向G5と同一方向に、第一方向(X軸方向)に固定している。同時に、第二強磁性層12Bの磁化方向G2、第三強磁性層12Cの磁化方向G3、及び第四強磁性層12Dの磁化方向G4は反強磁性層によって磁化方向が固定されており、第一方向(X軸方向)に固定している。第一強磁性層12Aの磁化方向G1と第五強磁性層の磁化方向G5は、第二強磁性層12Bの磁化方向G2、第三強磁性層12Cの磁化方向G3、及び第四強磁性層12Dの磁化方向G4と逆向きになるようにする。
磁気センサ1では、チャンネル7が、主チャンネル層7Aと第三チャンネル層7Cとを有し、磁気シールドSが、主チャンネル層7Aの端面を露出させるように、第三チャンネル層7Cの突出方向の周りを取り囲んでいる。従って、外部からの磁場Bを、露出した端面から選択的にチャンネル7に供給させることができる。
図9に示すように、例えば第一電極20A及び第二電極20Bを電流源70に接続することにより、第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bに電流を流す。強磁性体である第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bから、絶縁膜81を介して、非磁性の主チャンネル層7Aへ電流が流れることにより、第一強磁性層12Aと第二強磁性層12Bから同じ向きのスピンを有する電子がチャンネル7へ注入される。注入されたスピンは第三強磁性層12C側へ拡散していく。このように、チャンネル7に流れる電流及びスピン流が、主に第一方向(X軸方向)に流れる構造とすることができる。同様に、例えば第四電極20D及び第五電極20Eを電流源71に接続することにより、第四強磁性層12Dと第五強磁性層12Eに電流を流す。強磁性体である第四強磁性層12Dと第五強磁性層12Eから、絶縁膜81を介して、非磁性の主チャンネル層7Aへ電流が流れることにより、第四強磁性層12Dと第五強磁性層12Eから同じ向きのスピンを有する電子がチャンネル7へ注入される。注入されたスピンは第三強磁性層12C側へ拡散していく。このように、チャンネル7に流れる電流及びスピン流が、主に第一方向(X軸方向)に流れる構造とすることができる。
ここで、チャンネル7に外部磁場Bを印加しないとき、すなわち外部磁場Bがゼロのとき、図6を例とすると、チャンネル7の第三領域73を拡散するスピンの向きは回転しない。よって、予め設定された第三強磁性層12Cの磁化の向きG3と同一方向のスピンが第三領域73まで拡散してくることとなる。従って、外部磁場Bがゼロのとき、抵抗出力あるいは電圧出力が極値となる。なお、電流や磁化の向きで極大値あるいは極小値をとりうる。出力は、例えば第三強磁性層12C及び第六電極20Fに接続した電圧測定器80などの出力測定器により評価することができる。
対して、チャンネル7へ外部磁場Bを印加する場合を考える。外部磁場Bは、貫通穴Hで露出する第三チャンネル層7Cの端面からチャンネル7に印加される。図9の例では、外部磁場Bを、第二強磁性層12Bの磁化方向G2(X軸方向)及び第四強磁性層12Dの磁化方向G4(X軸方向)に対して垂直な方向(−Y軸方向)から印加する。外部磁場Bを印加すると、チャンネル7内であって貫通穴Hに対応する領域を拡散してきたスピンの向きは、外部磁場Bの軸方向(−Y軸方向)を中心として回転する(いわゆるHanle効果)。このスピンがチャンネル7の第三領域73まで拡散してきたときの回転の向きと、予め設定された第三強磁性層12Cの磁化の向きG3、すなわちスピンとの相対角により、チャンネル7と第三強磁性層12Cの界面の電圧出力や抵抗出力が決定される。外部磁場Bを印加する場合、チャンネル7を拡散するスピンの向きは回転するので、第三強磁性層12Cの磁化の向きG3と向きが必ずしも揃わない。よって、抵抗出力あるいは電圧出力は、外部磁場Bがゼロのときに極大値をとる場合、外部磁場Bを印加するときには極大値以下となり、外部磁場Bがゼロのときに極小値をとる場合、外部磁場Bを印加すると極小値以上となる。
従って、磁気センサ1では、外部磁場Bがゼロのときに出力のピークが現れ、外部磁場Bを増加または減少させると、出力が減少していく。つまり、外部磁場Bの有無によって出力が変化するので、本実施形態に係る磁気センサ1を磁気検出素子として使用できる。なお、スピンを利用した従来の磁気センサでは、磁化自由層と磁化固定層の磁化方向が平行や反平行のときの相対角で出力のピークが出ていたが、本実施形態に係る磁気センサ1では、上述のように外部磁場Bがゼロで出力のピークが出る。よって、例えば磁気ヘッドなどに本実施形態に係る磁気センサ1を適用して、外部磁場の正負のタイミングを読み取る場合、磁壁の磁場がキャンセルするゼロのところで出力ピークがでるので、ここで反転したと判断することができる。また、この磁気センサ1では、ヒステリシスがない。
このように、磁気シールドSから露出させた第三チャンネル層7Cの端面を用いることにより、端面の大きさに対応する微小な磁束が検出可能となる。この際、外部磁場の検出の解像度は端面の大きさで決定されるので、強磁性層のサイズ(例えばXY平面の面積)を微細化することなく、微小領域から磁束を検出できる。よって、強磁性層を微細化することによる素子抵抗の増大を抑制することも可能となる。
また、磁気センサ1では上述のように、磁気シールドSが、第三チャンネル層7Cの端面を露出させるように、第三チャンネル層7Cの突出方向(Y軸方向)の周りを取り囲んでいる。このような構造は、予め磁気シールドSの一部(第二磁気シールド層S2)を基板21上に形成しておき、その上に、主チャンネル層7A及び第三チャンネル層7Cを含むチャンネル7を形成し、さらに、その後、第三チャンネル層7Cの横及び上に磁気シールドSの他の一部(第一磁気シールド層S1)を形成することにより、容易に形成でき、量産性が高い。また、例えば、磁気センサ1を磁気ヘッドに適用する場合には、ABS面と垂直に積層することができるので、同様にABS面と垂直に積層されて形成される記録ヘッド部の製造方法との適合性が高く好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。第三チャンネル層7Cの突出方向の端面の形状は上述した矩形に限定されず、例えば三角形、台形、又は円形であってもよい。いずれの形状においても、外部磁場Bを好適に検出できる。
また、上記実施形態では、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの磁化の方向がX軸方向である場合を示したが、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの磁化の方向は、第三チャンネル層7Cが突出する方向(Y軸方向)に垂直な方向であればよい。上述のように、外部磁場Bをチャンネル7に印加すると、チャンネル7内のスピンの向きは、印加磁場Bの軸周り(Y軸周り)に回転する。仮に、強磁性層の磁化の方向が、第三チャンネル層7Cの突出する方向に平行な場合、どちらの強磁性層からスピンを注入しても、外部磁場Bの印加によるスピンの向きに回転は生じず、磁束の検出が困難である。よって、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの磁化の方向が、第一突出チャンネル層7bが突出する方向に垂直な方向であれば、上述のような磁束の検出を好適にできる。
例えば、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの磁化方向は、主チャンネル層7Aに対する第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの積層方向(Z軸方向)と同じであってもよい。この場合においても、強磁性層から注入されチャンネル7内を伝導するスピンの磁化方向が、第三チャンネル層7Cの端面から印可される外部磁場Bによって回転することとなる。よって、上述のような磁束の検出を好適にできる。
また、主チャンネル層7Aに対する第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eの積層方向の場合にはそれぞれの膜厚を変える事に保磁力差をつけるほうが好ましい。
また、主チャンネル層7A及び第三チャンネル層7Cの表面は絶縁層に覆われていることが好ましい。また、第三チャンネル層7Cの端面は磁気シールドSには覆われておらず、露出している。なお、この端面が磁気記録媒体20と接触することを抑制するために、第三チャンネル層7Cの端面には、保護用の絶縁膜が形成されていてもよく、あるいは端面に潤滑剤が塗布されていてもよい。
また、チャンネル7、第二チャンネル層7B及び第三チャンネル層7Cは磁気シールドSと電気的に絶縁されていることが好ましい。この場合、チャンネル7、第二チャンネル層7B及び第三チャンネル層7Cから磁気シールドへ電流やスピン流が流出することを抑制できる。
また、第一強磁性層12A、第二強磁性層12B、第三強磁性層12C、第四強磁性層12D、及び第五強磁性層12Eにおける強磁性層の材料は、Cr、Mn、Co、Fe、Niからなる群から選択される金属、群の元素を1以上含む合金、又は、群から選択される1以上の元素と、B、C、N、Si、Geからなる群から選択される1以上の元素とを含む化合物であることが好ましい。これらの材料はスピン分極率の大きい強磁性材料であるため、スピンの注入電極又はスピンの受け取り電極としての機能を好適に実現することが可能である。
また、チャンネル7(主チャンネル層7A、第二チャンネル層7B及び第三チャンネル層7C)の材料は、Si、Ge、GaAs、C、ZnOのうちのいずれか1つを含む半導体であることが好ましい。これらの半導体はスピン拡散長が比較的長いため、チャンネル7内に好適にスピンを蓄積できる。また、外部磁場に対する電圧出力や抵抗出力のピークの半値幅は、チャンネル7におけるスピン寿命の逆数に比例するので、スピン寿命が長ければ磁場感度が良くなることとなる。チャンネル7に用いられるスピン寿命の長い材料として、例えばSiやGaAsなどが挙げられるが、特にSiが好ましい。また、チャンネル7におけるスピン寿命が短い方が磁場感度は悪くなるものの、広い範囲の磁場を検出できる。
また、チャンネル7と、強磁性層との間に設けられる障壁として、絶縁膜からなるトンネル障壁を適用する例を示したが、障壁はショットキー障壁でもよい。このようなショットキー障壁は、例えば、金属からなる強磁性層が、半導体からなるチャンネル7とショットキー接合することで形成される。
図10は、薄膜磁気記録再生ヘッド(磁気ヘッド)100Aを示す模式図である。上述の磁気センサ1を薄膜磁気記録再生ヘッド100Aの読取ヘッド部100aに適用することができる。具体的に薄膜磁気記録再生ヘッド100Aは、そのエアベアリング面(Air Bearing Surface:媒体対向面)ABSが磁気記録媒体20の記録面20aに対向配置されるような位置で磁気情報の記録及び読み取り動作を行う。上述の磁気センサ1における貫通穴Hから露出した第三チャンネル層7Cの端面が、このエアベアリング面ABSに対応するように配置されることとなる。
磁気記録媒体20は、記録面20aを有する記録層20bと、記録層20bに積層される軟磁性の裏打ち層20cとを含んで構成されており、図10中Z軸方向で示す方向に、薄膜磁気記録再生ヘッド100Aに対して相対的に進行する。薄膜磁気記録再生ヘッド100Aは、磁気記録媒体20から記録を読み取る読取ヘッド部100aの他に、磁気記録媒体20への記録を行う記録ヘッド部100bを備える。読取ヘッド部100a及び記録ヘッド部100bは、基板21上に設けられており、アルミナ等の非磁性絶縁層により覆われている。
図10に示すように、読取ヘッド部100aの上に、書き込み用の記録ヘッド部100bが設けられている。記録ヘッド部100bにおいて、リターンヨーク30上にコンタクト部32及び主磁極33が設けられており、これらが磁束のパスを形成している。コンタクト部32を取り囲むように薄膜コイル31が設けられており、薄膜コイル31に記録電流を流すと主磁極33の先端から磁束が放出され、ハードディスク等の磁気記録媒体20の記録層20bに情報を記録することができる。以上のように、本発明の磁気センサ1を用いて、記録媒体などの微小な領域から磁束を検出可能な薄膜磁気記録再生ヘッド100Aを提供できる。
1…磁気センサ、7…チャンネル、7A…主チャンネル層、7B…第二チャンネル層、7C…第三チャンネル層、12A…第一強磁性層、12B…第二強磁性層、12C…第三強磁性層、12D…第四強磁性層、12E…第五強磁性層、20A…第一電極、20B…第二電極、20C…第三電極、20D…第四電極、20E…第五電極、21…基板、22…下部絶縁層、23…中間絶縁層、24…チャンネル−磁気シールド間絶縁層、81A…絶縁膜、81B…絶縁膜、81C…絶縁膜、81D…絶縁膜、81E…絶縁膜、S…磁気シールド、S1…第一磁気シールド層、S2…第二磁気シールド層、H…貫通穴。

Claims (12)

  1. 第一方向に伸びた主チャンネル層上において、前記第一方向の片側から順に第一領域、第二領域、第三領域、第四領域、及び、第五領域を有し、
    前記第一領域上に積層された第一電極と、
    前記第二領域上に積層された第二電極と、
    前記第三領域上に積層された第三電極と、
    前記第四領域上に積層された第四電極と、
    前記第五領域上に積層された第五電極を有し、
    前記第二電極は強磁性体からなる第二強磁性層を有し、
    前記第三電極は強磁性体からなる第三強磁性層を有し、
    前記第四電極は強磁性体からなる第四強磁性層を有し
    前記第二強磁性層と前記第三強磁性層と前記第四強磁性層の磁化の向きは同一であることを特徴とするスピン伝導素子。
  2. 前記チャンネル層上の前記第三領域において、
    前記第一方向と同一面上であり、かつ、前期第一方向と異なる方向である第二方向に伸びる第二チャンネル層を有し、
    前記第二方向上に第六領域を有し、
    前記第六領域上に積層された第六電極を有することを特徴とする請求項1のスピン伝導素子。
  3. 前記第一電極、及び、第五電極は強磁性体からなる第一強磁性層、及び、第五強磁性層であり、
    前記第一強磁性層、及び、前記第五強磁性層の磁化の向きは同一であり、
    前記第一強磁性層、及び、前記第五強磁性層の磁化の向きは、前記第二強磁性層と前記第三強磁性層と前記第四強磁性層の磁化の向きと逆方向であることを特徴とする請求項1〜2のスピン伝導素子。
  4. 第二電極から第一電極に電流を印加し、
    第四電極から第五電極に電流を印加し、
    第六電極と第三電極の間の電圧を測定することを特徴とする請求項1〜3に記載のスピン伝導素子
  5. 前記主チャンネル層における、前記第三領域の側面から前記主チャンネル層の厚み方向と垂直な方向である前記第二方向の前記第六領域と逆方向に突出する第三チャンネル層を有し、
    前記第三チャンネル層の厚み方向の両側、及び、前記第三チャンネル層の前記第一方向の両側を覆い、かつ、前記第三チャンネル層の前記突出方向の端面を露出させる磁気シールドを備えることを特徴とした請求項1〜4に記載のスピン伝導素子
  6. 前記第二強磁性層、第三強磁性層及び前記第四強磁性層の磁化の方向は、前記第三チャンネル層が突出する方向に垂直な方向である、請求項1〜5に記載の磁気センサ。
  7. 前記第二強磁性層、前記第三強磁性層及び前記第四強磁性層の磁化方向は、前記第二強磁性層、前記第三強磁性層及び前記第四強磁性層の上にそれぞれ配置された反強磁性層によって固定されていることを特徴とする請求項1〜6に記載のスピン伝導素子
  8. 前記第二強磁性層、前記第三強磁性層及び前記第四強磁性層の少なくとも一方と、前記主チャンネル層との間に、障壁が形成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスピン伝導素子。
  9. 前記障壁は、絶縁膜からなるトンネル障壁である、請求項8に記載のスピン伝導素子。
  10. 前記障壁は、ショットキー障壁である、請求項9に記載のスピン伝導素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のスピン伝導素子からなる磁気センサ。
  12. 請求項11に記載の磁気センサからなる読取ヘッド部と、書き込み用の記録ヘッド部とを備える、磁気ヘッド。
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