JP2013203618A - シリカ膜フィルタ、及びその製造方法 - Google Patents
シリカ膜フィルタ、及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013203618A JP2013203618A JP2012075862A JP2012075862A JP2013203618A JP 2013203618 A JP2013203618 A JP 2013203618A JP 2012075862 A JP2012075862 A JP 2012075862A JP 2012075862 A JP2012075862 A JP 2012075862A JP 2013203618 A JP2013203618 A JP 2013203618A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- functional group
- organic functional
- porous substrate
- silicon alkoxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】多孔質基材1と、多孔質基材1の表面に設けられたシリカ膜3と、を備え、シリカ膜3は、炭素原子、水素原子、窒素原子、及び酸素原子からなる群より選択される少なくとも1種を含む官能基を含むものであるとともに、シリカ膜3は、炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基を少なくとも1つ含むシリコンアルコキシドを含有するシリカ原料からなる前駆体ゾルを熱処理して得られたものであるシリカ膜フィルタ100。
【選択図】図1
Description
まず、本発明のシリカ膜フィルタの一の実施形態について説明する。図1は、本発明のシリカ膜フィルタの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態のシリカ膜フィルタ100は、多孔質基材1と、この多孔質基材1の表面に設けられたシリカ膜3と、を備えたものである。
本実施形態のシリカ膜フィルタに用いられるシリカ膜は、上述したように、炭素原子、水素原子、窒素原子、及び酸素原子からなる群より選択される少なくとも1種を含む官能基を含むものである。更に、このシリカ膜は、炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基を少なくとも1つ含むシリコンアルコキシドを含有するシリカ原料からなる前駆体ゾルを熱処理して得られたものである。以下、シリカ膜に実際に含まれる「炭素原子、水素原子、窒素原子、及び酸素原子からなる群より選択される少なくとも1種を含む官能基」のことを、「シリカ膜に含まれる官能基」ということがある。また、シリカ原料に含有されるシリコンアルコキシドに含まれる有機官能基のことを、「シリコンアルコキシドに含まれる有機官能基」ということがある。また、シリコンアルコキシドに含まれる「炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基」のことを、「シリコンアルコキシドに含まれる特定有機官能基」又は単に「特定有機官能基」ということがある。なお、「シリカ膜に含まれる官能基」は、上述したように、炭素原子、水素原子、窒素原子、及び酸素原子からなる群より選択される少なくとも1種を含む官能基であればよい。即ち、炭素原子を含む官能基であってもよいし、炭素原子を含まない官能基であってもよい。例えば、ヒドロキシ基や、水素原子であってもよい。
本実施形態のシリカ膜フィルタは、多孔質基材を備えたものである。そして、この多孔質基材の表面に、シリカ膜が設けられている。シリカ膜を多孔質基材の表面に設けると、シリカ膜の強度を補強することができる。多孔質基材は、多数の細孔が貫通している。そのため、流体は多孔質基材を通過することができる。
次に、本発明のシリカ膜フィルタの製造方法の一の実施形態について説明する。本実施形態のシリカ膜フィルタの製造方法は、「前駆体溶液調製工程」と、「被覆工程」と、「乾燥・熱処理工程」と、を有するものである。「前駆体溶液調製工程」は、炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基を少なくとも1つ含むシリコンアルコキシドを含有するシリカ原料を、加水分解及び重縮合させて前駆体ゾルを含有する前駆体溶液を得る工程である。「被覆工程」は、前駆体溶液調製工程にて得られた前駆体溶液を、多孔質基材の表面上に接触させ、前駆体溶液の自重による流下によって、前駆体溶液に含まれた前駆体ゾルを多孔質基材の表面上に付着させる工程である。「乾燥・熱処理工程」は、多孔質基材の表面上に付着した上記前駆体ゾルを乾燥し、次いで300〜600℃にて熱処理する工程である。このような各工程を経て、シリカ膜フィルタを製造することができる。本実施形態のシリカ膜フィルタの製造方法によって得られたシリカ膜フィルタは、これまでに説明した本発明のシリカ膜フィルタとなる。
(実施例1)
実施例1においては、特定有機官能基を含むシリコンアルコキシドとして、ドデシルトリメトキシシランを用いてシリカ膜フィルタの作製を行った。ドデシルトリメトキシシランの有機官能基は、炭素数が12で、分子量が169のものである。
熱処理を450℃で行ったこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
特定有機官能基を含むシリコンアルコキシドとして、オクタデシルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
特定有機官能基を含むシリコンアルコキシドとして、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
特定有機官能基を含むシリコンアルコキシドとして、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
特定有機官能基を含むシリコンアルコキシドとして、ナフタリルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
前駆体ゾルを作製するためのシリコンアルコキシドとして、テトラメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
前駆体ゾルを作製するためのシリコンアルコキシドとして、フェニルトリメトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
前駆体ゾルを作製するためのシリコンアルコキシドとして、オクチルトリエトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカ膜フィルタを作製した。
実施例1〜6及び比較例1〜3のシリカ膜フィルタに対して、以下の方法で、混合有機液体のパーベーパレーション試験を行った。
Claims (6)
- 多孔質基材と、前記多孔質基材の表面に設けられたシリカ膜と、を備え、
前記シリカ膜は、炭素原子、水素原子、窒素原子、及び酸素原子からなる群より選択される少なくとも1種を含む官能基を含むものであるとともに、
前記シリカ膜は、炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基を少なくとも1つ含むシリコンアルコキシドを含有するシリカ原料からなる前駆体ゾルを熱処理して得られたものであるシリカ膜フィルタ。 - 前記シリカ膜が、アルコールを含む有機混合化合物から、前記アルコールを選択的に透過させる分離膜である請求項1に記載のシリカ膜フィルタ。
- 前記シリコンアルコキシドに含まれる前記炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の前記有機官能機能の一部が前記熱処理により分解されている請求項1又は2に記載のシリカ膜フィルタ。
- 前記シリコンアルコキシドに含まれる前記炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の前記有機官能基が40〜100%分解されている請求項3に記載のシリカ膜フィルタ。
- 炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の有機官能基を少なくとも1つ含むシリコンアルコキシドを含有するシリカ原料を、加水分解及び重縮合させて前駆体ゾルを含有する前駆体溶液を得る前駆体溶液調製工程と、
前記前駆体溶液を多孔質基材の表面上に接触させ、前記前駆体溶液の自重による流下によって、前記前駆体溶液に含まれた前記前駆体ゾルを前記多孔質基材の表面上に付着させる被覆工程と、
前記多孔質基材の前記表面上に付着した前記前駆体ゾルを乾燥し、次いで300〜600℃にて熱処理する乾燥・熱処理工程と、を有するシリカ膜フィルタの製造方法。 - 前記乾燥・熱処理工程にて、前記シリコンアルコキシドに含まれる前記炭素数が8以上で且つ分子量が120以上の前記有機官能基が40〜100%分解される請求項5に記載のシリカ膜フィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012075862A JP5856524B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | シリカ膜フィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012075862A JP5856524B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | シリカ膜フィルタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013203618A true JP2013203618A (ja) | 2013-10-07 |
JP5856524B2 JP5856524B2 (ja) | 2016-02-09 |
Family
ID=49523117
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012075862A Active JP5856524B2 (ja) | 2012-03-29 | 2012-03-29 | シリカ膜フィルタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5856524B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112017001721T5 (de) | 2016-03-31 | 2018-12-20 | Ngk Insulators, Ltd. | Monolithische Trennmembranstruktur |
DE112017001639T5 (de) | 2016-03-31 | 2018-12-20 | Ngk Insulators, Ltd. | Monolithische Basis und Herstellungsverfahren dafür |
DE112017005622T5 (de) | 2016-11-08 | 2019-07-25 | Ngk Insulators, Ltd. | Verfahren zum Trocknen einer Trennmembran und Verfahren zur Herstellung einer Trennmembranstruktur |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10202073A (ja) * | 1997-01-17 | 1998-08-04 | Agency Of Ind Science & Technol | 気相におけるメタノール蒸気分離膜 |
JP2001212401A (ja) * | 2000-01-31 | 2001-08-07 | Kyocera Corp | 液体分離フィルタおよびそれを用いた液体分離方法 |
JP2004069421A (ja) * | 2002-08-05 | 2004-03-04 | Shin Nippon Denko Kk | 振動パターン可視化方法およびそれを用いた検査装置 |
WO2011145933A1 (en) * | 2010-05-17 | 2011-11-24 | Stichting Energieonderzoek Centrum Nederland | Organophilic polysilsesquioxane membranes for solvent nanofiltration and pervaporation |
WO2012002181A1 (ja) * | 2010-07-02 | 2012-01-05 | 日本碍子株式会社 | シリカ膜フィルタ、およびシリカ膜フィルタの製造方法 |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012075862A patent/JP5856524B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10202073A (ja) * | 1997-01-17 | 1998-08-04 | Agency Of Ind Science & Technol | 気相におけるメタノール蒸気分離膜 |
JP2001212401A (ja) * | 2000-01-31 | 2001-08-07 | Kyocera Corp | 液体分離フィルタおよびそれを用いた液体分離方法 |
JP2004069421A (ja) * | 2002-08-05 | 2004-03-04 | Shin Nippon Denko Kk | 振動パターン可視化方法およびそれを用いた検査装置 |
WO2011145933A1 (en) * | 2010-05-17 | 2011-11-24 | Stichting Energieonderzoek Centrum Nederland | Organophilic polysilsesquioxane membranes for solvent nanofiltration and pervaporation |
WO2012002181A1 (ja) * | 2010-07-02 | 2012-01-05 | 日本碍子株式会社 | シリカ膜フィルタ、およびシリカ膜フィルタの製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6015035701; K. KUSAKABE et al.: 'Pore structure of silica membranes formed by a sol-gel technique using tetraethoxysilane and alkyltr' Separation and Purification Technology 16, 1999, 139-146. * |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112017001721T5 (de) | 2016-03-31 | 2018-12-20 | Ngk Insulators, Ltd. | Monolithische Trennmembranstruktur |
DE112017001639T5 (de) | 2016-03-31 | 2018-12-20 | Ngk Insulators, Ltd. | Monolithische Basis und Herstellungsverfahren dafür |
DE112017005622T5 (de) | 2016-11-08 | 2019-07-25 | Ngk Insulators, Ltd. | Verfahren zum Trocknen einer Trennmembran und Verfahren zur Herstellung einer Trennmembranstruktur |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5856524B2 (ja) | 2016-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5469453B2 (ja) | セラミックフィルタ及びその再生方法 | |
JP6723265B2 (ja) | 水及びガス分離のための炭素含有膜 | |
JP6114424B2 (ja) | シリカ膜フィルタ | |
CA2615643C (en) | Ceramic filter | |
US20100304953A1 (en) | Zeolite Membranes for Separation of Mixtures Containing Water, Alcohols, or Organics | |
JP5897458B2 (ja) | 浸透気化分離方法 | |
JPWO2009001970A1 (ja) | 分離膜複合体及び分離膜複合体の製造方法 | |
RU2011148076A (ru) | Тонкие первапорационные мембраны | |
US20130012633A1 (en) | Hybrid composition and membrane based on silylated hydrophilic polymer | |
JP2010510870A (ja) | 炭素膜積層体及びその製造方法 | |
JPWO2013129625A1 (ja) | セラミック分離膜及び脱水方法 | |
JP2015110218A (ja) | 分離フィルタの製造方法 | |
JP5856524B2 (ja) | シリカ膜フィルタの製造方法 | |
JP5829902B2 (ja) | フィルタおよびその製造方法 | |
JP2005095851A (ja) | 流体分離フィルタ及びその製造方法 | |
US20150053605A1 (en) | Method for manufacturing silica membrane filter, and silica membrane filter | |
WO2012111792A1 (ja) | 炭素膜付き複合体およびその製造方法 | |
JP4384540B2 (ja) | 水素分離材及びその製造方法 | |
JP6368425B2 (ja) | シリカ膜及び分離膜フィルタ | |
JP5897334B2 (ja) | シリカ膜の製造方法 | |
JP2013173131A (ja) | 炭素膜付き多孔質体およびその製造方法 | |
JPWO2016148131A1 (ja) | シリカ膜フィルタ | |
JP2013193053A (ja) | 浸透気化膜の製造方法および浸透気化法 | |
JP2013027823A (ja) | 炭素膜付き多孔質体およびその製造方法 | |
JP2009022871A (ja) | 分離膜配設体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150908 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151102 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151201 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151211 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5856524 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |