JP2013202675A - レーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工ヘッドおよびレーザ加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ光線の集光径と焦点位置をそれぞれ独立に可変することができるレーザ加工ヘッド、および、高速かつ高品位な加工が可能なレーザ加工装置を提供することを目的とする。
【解決手段】レーザ加工ヘッドは、レーザ発振器から出力された光線を伝送して出射端面から出射する光ファイバと1と、光ファイバ1から出射される光線2の光軸2zの方向に移動することにより光線2の広がり角を調整し、光線2の焦点位置での集光径を可変する第1のレンズ3と、光軸2zの方向に移動することにより、第1のレンズ3から出射された光線2を平行光線に変換するコリメータレンズ4と、コリメータレンズ4から出射された平行光線を集光すると共に、光軸2zの方向に移動することにより焦点位置を可変するコンデンサレンズ5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光線を用いて被加工物を加工するレーザ加工装置、およびレーザ加工装置に用いられるレーザ加工ヘッドに関する。
従来より、光源にファイバレーザを使用したファイバレーザ加工装置が知られている。ファイバレーザ加工装置は、厚さ3mm程度以下の薄板であれば、COレーザ加工機よりも高速で切断することができる。しかしながら、厚さ3mm〜12mm程度の中厚板に対しては、COレーザ加工機と同等の切断速度であり、厚さ12mm〜20mm程度の厚板に対しては、切断速度と切断面の品位の点でCOレーザ加工機よりも劣る。
高速で高品位な切断を行うには、被加工物(板)に照射されるレーザ光線の集光径を、被加工物の厚さに適した集光径に設定する必要がある。すなわち、薄板に対しては集光径を小さくし、厚さが厚くなるにつれ集光径を大きくすることにより、中厚板や厚板に対しても高速で高品位な切断を行うことができる。
また、中厚板や厚板に穴を開けるピアシング加工を行う場合や、被加工物に対するレーザ光線の焦点位置を調整する場合には、焦点位置をレーザ光線の光軸方向に短時間で可変することができれば、加工時間やセッティング時間を短縮することができる。
しかしながら、従来のレーザ加工装置では、焦点位置の可変範囲が狭く、また、大きく重い加工ヘッドを光軸方向に移動させていたために、焦点位置の調整に時間がかかるなどの問題があった。
このような問題を解決するため、伝送用光ファイバから出射されたレーザ光線をコリメータレンズによりコリメートし、集光レンズにより被加工物に集光させるファイバレーザ加工機において、コリメータレンズと集光レンズをそれぞれ光軸方向に移動可能に構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−226473号公報(段落0026、第1図)
しかしながら、特許文献1に開示されたファイバレーザ加工機では、集光径を可変するためにコリメータレンズを光軸方向に移動させると、集光径だけでなく焦点位置も変化する。そのため、焦点位置を変えずに集光径を可変するためには、集光レンズも光軸方向に移動させる必要がある。
また、コリメータレンズの移動による焦点位置の変化量を正確に把握することが難しいため、集光レンズの移動により焦点位置を正確に制御することが難しい。特に、コリメータレンズを移動させると、コリメータレンズを透過した光線は平行光線でなくなるため、集光レンズから焦点位置までの距離は、コリメータレンズの移動前後で変化する。そのため、集光レンズの移動距離と焦点位置の移動距離とが同じにならず、焦点位置の制御がさらに難しくなる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、レーザ光線の集光径と焦点位置をそれぞれ独立に可変することができるレーザ加工ヘッド、および、高速かつ高品位な加工が可能なレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザ加工ヘッドは、レーザ発振器から出力された光線を伝送して出射端面から出射する光ファイバと、前記光ファイバから出射される前記光線の光軸方向に移動することにより前記光線の広がり角を調整し、前記光線の焦点位置での集光径を可変する第1のレンズと、前記光軸方向に移動することにより、前記第1のレンズから出射された前記光線を平行光線に変換するコリメータレンズと、前記コリメータレンズから出射された平行光線を集光するコンデンサレンズであって、前記光軸方向に移動することにより焦点位置を可変するコンデンサレンズとを備えたことを特徴とする。
本発明に係るレーザ加工装置は、前記レーザ加工ヘッドと、前記レーザ発振器と、前記被加工物を保持するテーブルと、前記レーザ加工ヘッドを移動させるヘッド送り機構とを備えたことを特徴とする。
本発明に係るレーザ加工ヘッドによれば、レーザ光線の集光径と焦点位置をそれぞれ独立に可変することができる。すなわち、焦点位置を一定に保ちながら集光径を可変し、また、集光径を一定に保ちながら焦点位置を可変することができる。
本発明に係るレーザ加工装置によれば、レーザ光線の集光径と焦点位置をそれぞれ独立に可変することができるレーザ加工ヘッドを備えているため、厚みのある被加工物(例えば中厚板や厚板)であっても高速に切断することができ、また、切断面も高品位に仕上げることができる。
本発明の実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの光学系の構成、および集光径を可変する動作を示す図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの光学系の構成、および焦点位置を可変する動作を示す図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの構成を示す断面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す断面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの光ファイバホルダとコネクタとアダプタを示す斜視図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの光ファイバホルダとコネクタとアダプタを示す断面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの集光径を可変する動作を示す側面図である。 実施の形態1に係るレーザ加工ヘッドの焦点位置を可変する動作を示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの構成を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの構成を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの第1レンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコリメータレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す斜視図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドのコンデンサレンズホルダとその取り付け部品を示す断面図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの集光径を可変する動作を示す側面図である。 実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドの焦点位置を可変する動作を示す側面図である。 実施の形態1および実施の形態2に係るレーザ加工ヘッドにカバーを被せた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るファイバレーザ加工装置の構成を示す斜視図である。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1のレーザ加工ヘッドの光学系について説明する。図1は、実施の形態1のレーザ加工ヘッドの光学系の構成と、焦点位置を変えずに集光径を可変する動作を示す図である。
図1に示すように、実施の形態1のレーザ加工ヘッドの光学系は、出射端面1a(図19参照)からレーザ光線(以下、単に光線と称する)2を出射する光ファイバ1と、光ファイバ1から出射された光線2の広がり角を調整する第1のレンズ3と、第1のレンズ3から出射された光線2を平行光線に変換するコリメータレンズ4と、平行光線に変換された光線2を集光するコンデンサレンズ5とを有している。
また、光ファイバ1の出射側には、光ファイバ1を保護するための保護ガラス6が設けられており、コンデンサレンズ5の出射側には、コンデンサレンズ5を保護するための保護ガラス7が設けられている。
光ファイバ1から出射された光線2は、第1のレンズ3を透過して集光点2bに集光した後、発散状態でコリメータレンズ4に入射して平行光線となり、コンデンサレンズ5により集光点2aに集光する。符号2zは、光ファイバ1から出射された光線2の光軸である。この光軸2zの方向を、Z方向とする。また、光ファイバ1は、図示の便宜上、出射端面の近傍のみを示している。
なお、本実施の形態では、第1のレンズ3は、1枚の凸レンズで構成されているが、複数枚のレンズの組み合わせで構成してもよい。また、コリメータレンズ4は、1枚のレンズで構成されているが、複数枚のレンズの組み合わせ(例えば2枚1組)で構成しても良い。コンデンサレンズ5は、凸レンズと凹レンズを組み合わせた1組のレンズ(図16に示したコンデンサレンズ5a,5b)で構成されているが、1枚のレンズで構成しても良い。
なお、各レンズ3,4,5の材質は、ファイバレーザやYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ等の1μm程度の波長に対して損失(吸収率)が小さく、屈折率の温度変化や線膨張係数の小さい材料、例えば石英ガラス等が好ましい。また、コンデンサレンズ5に非球面レンズを使用すれば、コンデンサレンズを1枚で構成することができる。但し、大口径の非球面レンズは高価であるため、研削と研磨加工で作製可能な球面レンズを使用した方が、低コスト化の点で有利である。
ここでは、コリメータレンズ4に入射する光線2の角度を広がり角と定義し、コンデンサレンズ5から出射されて集光点2aに集光する光線2の角度を集光角と定義する。また、平行光線が集光する位置は焦点と呼ばれるため、集光点2aは焦点であり、焦点でない集光点2bとは区別される。
本実施の形態のレーザ加工ヘッドの光学系は、光ファイバ1から出射された光線2を、第1のレンズ3で広がり角を調整したのち、コリメータレンズ4で平行光線に変換し、コンデンサレンズ5で集光点2aに集光するものである。広がり角を調整するのは、集光径を可変するためである。また、光線2を一度平行光線にするのは、コンデンサレンズ5を移動させて集光点2aの位置(焦点位置)を可変する際に、集光径を一定に保つためである。切断加工を行う際には、集光点2aの位置すなわち焦点位置を、被加工物である板の表面に合わせるように調整する。また、中厚板や厚板のピアシング加工を行う際には、被加工物の表面から裏面に向けて焦点位置を可変する。
保護ガラス6と保護ガラス7(保護部材)は、曲率を持たない平板状のガラスで、光線2が保護ガラス6,7を透過しても光線2の角度は変化しない。但し、レーザ加工装置に使用されるような高出力のレーザ光線の場合、光線2の照射によって各レンズ3,4,5や保護ガラス6,7やそのコーティングが発熱すると、その熱によって屈折率が変化し、光線2の角度が変化する場合がある。
図1(A)は、薄板(例えば厚さ3mm程度以下の板)を切断する場合の光学系と光線2の状態を示す図であり、集光点2aでの集光径d1は、例えば100μmである。薄板を切断するときは、集光径を小さく絞ることによって集光点で大きなエネルギーが得られるため、薄板を高速で切断することができる。
集光径を小さく絞るためには、集光角を大きくする必要がある。第1のレンズ3は凸レンズであるため、光線2の広がり角は、第1のレンズ3を光ファイバ1の出射端面から遠ざけると大きくなり、近づけると小さくなる。図1(A)では、第1のレンズ3を光ファイバ1から遠い距離A1の位置に配置することで、広がり角を大きくしている。
第1のレンズ3を透過した光線2は、集光点2bで一度集光する。また、集光点2bからコリメータレンズ4までの距離Eは、コリメータレンズ4の前側の焦点距離によって決まる一定の値である。よって、集光点2bの位置と距離Eから一義的に決まる距離B1の位置にコリメータレンズ4を配置すれば、コリメータレンズ4を透過した光線2を平行光線に変換することができる。
コリメータレンズ4を透過した光線2は、コンデンサレンズ5から距離Cの集光点2aに集光する。距離Cはコンデンサレンズ5の後側の焦点距離によって決まる一定の値である。このように、光線2の広がり角を大きくすることで、コンデンサレンズ5を透過した光線2の集光角も大きくなり、集光径d1を小さくすることができる。
図1(B)は、中厚板(例えば厚さ3mm〜12mm程度の板)を切断する場合の光学系と光線2の状態を示す図であり、集光点2aでの集光径d2は、例えば200μmである。中厚板や厚板の場合、集光径が小さいと、加工時に溶融した金属が穴を塞ぐ可能性があるため、加工が不能になり、あるいは加工速度を遅くする必要が生じ、また加工後の板の断面が粗くなる。そこで、中厚板や厚板を切断する際には、その厚さに応じて集光径を変化させる必要がある。集光径を大きくすれば、穴が大きくなるため、溶融した金属で塞がれることがない。集光径を大きくするには、集光角を小さくしなければならない。
この図1(B)では、第1のレンズ3を、図1(A)よりも光ファイバ1に近い距離A2の位置に移動させ、コリメータレンズ4に入射する光線2の広がり角を小さくしている。第1のレンズ3を光ファイバ1側に移動させると、集光点2bはコリメータレンズ4側に移動する。集光点2bからコリメータレンズ4までの距離Eは一定であるため、コリメータレンズ4を透過した光線2を平行光線にするためには、集光点2bが移動した距離F1だけコリメータレンズ4を移動させればよい。その結果、光ファイバ1からコリメータレンズ4までの距離B2は、B2=B1+F1となる。
コリメータレンズ4を透過した光線2は、平行光線となってコンデンサレンズ5に入射し、コンデンサレンズ5から距離Cの集光点2aに集光する。ここではコンデンサレンズ5は移動させず、コンデンサレンズ5から集光点2aまでの距離Cは一定であるため、集光点2aの位置は、図1(A)の位置から変化しない。このように、光線2の広がり角を小さくすることで、コンデンサレンズ5を透過した光線2の集光角も小さくなり、集光径をd1からd2へと大きくすることができる。
図1(C)は、厚板(例えば厚さ12mm〜20mm程度の板)を切断する場合の光学系と光線2の状態を示した図であり、集光点2aでの集光径d3は、例えば300μmである。図1(C)では、集光径をさらに大きくするために、第1のレンズ3を図1(B)よりも光ファイバ1に近い距離A3の位置に移動させ、広がり角をさらに小さくしている。第1のレンズ3の移動に伴い、コリメータレンズ4は光ファイバ1から距離B3の位置に移動させる。光ファイバ1からコリメータレンズ4までの距離B3は、集光点2bが移動した距離F2から、B3=B1+F2となる。
コリメータレンズ4を透過した光線2は、平行光線となってコンデンサレンズ5に入射し、コンデンサレンズ5から距離Cの集光点2aに集光する。ここではコンデンサレンズ5は移動させず、コンデンサレンズ5から集光点2aまでの距離Cは一定であるため、集光点2aの位置は変化しない。図1(A)〜(C)に示したように、本実施の形態のレーザ加工ヘッドの光学系によれば、集光点2aの位置すなわち焦点位置を変えずに、集光径を可変することができる。
なお、本実施の形態では、集光径をd1,d2,d3の3種類に可変しているが、さらに細かく可変してもよい。集光径に対して第1のレンズ3とコリメータレンズ4の位置は一義的に決まるため、変化させたい集光径に対する第1のレンズ3とコリメータレンズ4の位置を予め求めておけばよい。あるいは、集光径に対する第1のレンズ3とコリメータレンズ4の位置の関係式を求めてもよい。
次に、集光径を変えずに焦点位置を可変する動作について説明する。図2は、図1(C)に示した厚板を加工する場合において、集光径を変えずに焦点位置を可変するときのレーザ加工ヘッドの光学系の動作を示す図である。図2に示す各構成要素は、図1と同様である。
図2(A)の状態は、上述した図1(C)の状態と同じである。このときの集光点2aの位置を基準として、集光径d3は変えずに集光点2aの位置(焦点位置)を可変する場合には、図2(B)に示すように、コンデンサレンズ5をコリメータレンズ4から遠ざかる方向に距離D1だけ移動させる。これにより、集光点2aの位置も、同じ方向に同じ距離D1だけ移動する。すなわち、コンデンサレンズ5に入射する光線2が平行光線であるため、コンデンサレンズ5から集光点2aまでの距離Cは一定であり、コンデンサレンズ5を移動させた距離D1だけ集光点2aが移動する。
また、図2(C)に示すように、コンデンサレンズ5をコリメータレンズ4から遠ざかる方向に距離D2だけ移動させれば、集光点2aの位置も同じ方向に同じ距離D2だけ移動する。このように、コンデンサレンズ5の移動距離と、集光点2aの移動距離が同じになるため、集光点2aの位置を簡単に、且つ、正確に制御することができる。
なお、図2では、厚板を加工する場合(図1(C))に焦点位置を可変する場合について説明したが、薄板を加工する場合(図1(A))や、中厚板を加工する場合(図1(B))についても、同様に、集光径を変えずに焦点位置を可変することができる。
以上のように、第1のレンズ3を移動させることにより光線2の広がり角を調整し、コリメータレンズ4を移動させて光線2を平行光線に変換することにより、焦点位置を変えずに集光径を可変することができる。また、光線2をコリメータレンズ4で平行光線に変換し、コンデンサレンズ5を移動させることにより、集光径を変えずに焦点位置を可変することができる。つまり、集光径と焦点位置とを独立して可変することができる。
次に、図1および図2を参照して説明した、集光径と焦点位置とを独立して可変する光学系を搭載したレーザ加工ヘッドの具体的な構成について説明する。図3および図4は、本実施の形態のレーザ加工ヘッドの内部構成を示す斜視図である。図5は、レーザ加工ヘッドを、光軸2zを含む平面で切断した断面図である。
以下では、光ファイバ1から出射された光線2の光軸2zの方向を、Z方向として説明する。また、光ファイバ1から出射された光線2の進行方向を+Z方向とし、その反対方向を−Z方向として説明する。
図3〜図5に示すように、レーザ加工ヘッドは、基台となるベース板8を有している。ベース板8は、例えば、Z方向に長い矩形状の板状部材である。以下の説明では、ベース板8の幅方向をX方向とし、ベース板8の表面に直交する方向をY方向とする。
ベース板8の板面(図3,4では上面)には、Z方向に延在するガイドレール9が設けられている。また、ベース板8上には、支持部材としての第1の支持板13、第2の支持板14、第3の支持板15および第4の支持板16が設けられている。第1の支持板13、第2の支持板14、第3の支持板15および第4の支持板16は、光ファイバ1から出射された光線2の進行方向(+Z方向)に、この順で配列されている。また、各支持板13,14,15,16は、それぞれZ方向と直交する板面を有している。
ベース板8上のガイドレール9には、第1のスライダ10、第2のスライダ11および第3のスライダ12が、Z方向にスライド(移動)可能にガタなく取り付けられている。第1のスライダ10は、第1の支持板13と第2の支持板14との間に配置され、第2のスライダ11は、第2の支持板14と第3の支持板15との間に配置され、第3のスライダ12は、第3の支持板15と第4の支持板16との間に配置されている。
第1のスライダ10には、第1のレンズ3を保持する第1レンズホルダ(第1のホルダ)20が取り付けられている。第1レンズホルダ20には、第1のレンズ3が、その光軸を光軸2zと一致させるように位置決めされ、固定されている。
第2のスライダ11には、コリメータレンズ4を保持するコリメータレンズホルダ(第2のホルダ)21が取り付けられている。コリメータレンズホルダ21には、コリメータレンズ4が、その光軸を光軸2zと一致させるように位置決めされ、固定されている。
第3のスライダ12には、コンデンサレンズ5を保持するためのコンデンサレンズホルダ(第3のホルダ)22が取り付けられている。コンデンサレンズホルダ22には、コンデンサレンズ5が、その光軸を光軸2zと一致させるように位置決めされ、固定されている。
第1の支持板13には、光ファイバ1を中心部に保持する光ファイバホルダ17と、光ファイバホルダ17を結合するためのコネクタ18と、コネクタ18を保持するためのアダプタ19とが取り付けられている。
第1の支持板13と第2の支持板14との間には、第1レンズホルダ20をZ方向に送るための第1のボールねじ23が取り付けられている。第1のボールねじ23は、第1の支持板13と第2の支持板14に設けられた軸受部44,47(図5)により回転可能に支持されている。また、第1のボールねじ23は、第2の支持板14よりもさらに+Z方向に突出し、その先端にはプーリ50(図5)が取り付けられている。
第2の支持板14と第3の支持板15との間には、コリメータレンズホルダ21をZ方向に送るための第2のボールねじ24が取り付けられている。第2のボールねじ24は、第2の支持板14と第3の支持板15に設けられた軸受部48,45(図5)により回転可能に支持されている。また、第2のボールねじ24は、第2の支持板14よりさらに−Z方向に突出し、その先端にはプーリ51(図5)が取り付けられている。
第3の支持板15と第4の支持板16との間には、コンデンサレンズホルダ22をZ方向に送るための第3のボールねじ25が取り付けられている。第3のボールねじ25は、第3の支持板15と第4の支持板16に設けられた軸受部49,46(図5)により回転可能に支持されている。また、第3のボールねじ25は、第3の支持板15よりもさらに−Z方向に突出し、その先端にはプーリ52(図5)が取り付けられている。
図3に示すように、第2の支持板14には、第1のボールねじ23を回転駆動するための第1のモータ26と、第1のモータ26の回転をプーリ50に伝達するベルト29と、第2のボールねじ24を回転駆動するための第2のモータ27と、第2のモータ27の回転をプーリ51に伝達するベルト30(図4)が取り付けられている。
第3の支持板15には、第3のボールねじ25を回転駆動するための第3のモータ28と、第3のモータ28の回転をプーリ52に伝達するベルト31が取り付けられている。第1のモータ26、第2のモータ27および第3のモータ28は、ステッピングモータ、またはエンコーダを結合したDCモータで構成されている。
第4の支持板16には、先端から光線2を照射するノズル32と、ノズル32が取り付けられた鏡筒33と、鏡筒33を保持する鏡筒ホルダ34とが取り付けられている。このノズル32から出射した光線2により、被加工物を加工する。
第1レンズホルダ20には、第1のボールねじ23に係合するナット41(図5)が取り付けられている。第1のモータ26を駆動し、ベルト29およびプーリ50を介して第1のボールねじ23を回転させると、第1のボールねじ23とナット41との螺合により、第1レンズホルダ20がZ方向に移動する。
コリメータレンズホルダ21には、第2のボールねじ24に係合するナット42(図5)が取り付けられている。第2のモータ27を駆動し、ベルト30およびプーリ51を介して第2のボールねじ24を回転させると、第2のボールねじ24とナット42との螺合により、コリメータレンズホルダ21がZ方向に移動する。
コンデンサレンズホルダ22には、第3のボールねじ25に係合するナット43(図5)が取り付けられている。第3のモータ28を駆動し、ベルト31およびプーリ52を介して第3のボールねじ25を回転させると、第3のボールねじ25とナット43との螺合により、コンデンサレンズホルダ22がZ方向に移動する。
すなわち、第1のモータ26、ベルト29、プーリ50、ナット41および第1のボールねじ23は、第1レンズホルダ20をZ方向に送る送り機構を構成している。第2のモータ27、ベルト30、プーリ51、ナット42および第2のボールねじ24は、コリメータレンズホルダ21をZ方向に送る送り機構を構成している。第3のモータ28、ベルト31、プーリ52、ナット43および第3のボールねじ25は、コンデンサレンズホルダ22をZ方向に送る送り機構を構成している。
また、上述した第2の支持板14は、第1レンズホルダ20の送り機構およびコリメータレンズホルダ21の送り機構を保持するために共用されている。また、第3の支持板15は、コリメータレンズホルダ21の送り機構およびコンデンサレンズホルダ22の送り機構を保持するために共用されている。
第1のボールねじ23と第2のボールねじ24は、図5に示すように、光軸2zを挟んで互いに反対の側に配置されている。また、第2のボールねじ24と第3のボールねじ25も、光軸2zを挟んで互いに反対の側に配置されている。すなわち、各ボールねじ23,24,25は、光軸2zを挟んで互い違いに配置されている。そのため、各ボールねじ23,24,25の支持部品やモータ26,27,28を、互いに干渉させずに効率よく配置することができる。
また、図3および図4に示すように、ベース板8上において、第1レンズホルダ20の移動可能範囲の両端の近傍には、第1の位置検知手段としての一対の光センサ35,36が配置されている。また、コリメータレンズホルダ21の移動可能範囲の両端の近傍には、第2の位置検知手段としての一対の光センサ37,38が配置されている。同様に、コンデンサレンズホルダ22の移動可能範囲の両端の近傍には、第3の位置検知手段としての一対の光センサ39,40が配置されている。
次に、各レンズホルダ20,21,22の構成について説明する。図6および図7は、第1レンズホルダ20とその取り付け部品を示す斜視図であり、図8は、第1のレンズ3の光軸を含む平面で切断した断面図である。図9は、第1レンズホルダ20とその取り付け部品を、光軸に直交する平面で切断して示す断面図(A)および側面図(B)である。
図6〜図9に示すように、第1レンズホルダ20は、例えばZ方向に直交する板面を有する板状部材であり、第1のレンズ3が挿入される挿入孔202(図6)を有している。第1のレンズ3は、挿入孔202に挿入され、ねじリング59(図7)で固定されている。なお、ねじリングとは、外周にねじ部が形成された環状の部材であり、レンズ等の光学部品の固定に一般的に使用されるものである。
第1レンズホルダ20には、また、第1のボールねじ23に螺合するナット41が、例えば4つのねじ53a,53b,53c,53dにより固定されている。図6〜図9に示した例では、ナット41の中心と挿入孔202の中心とは略同じ高さ(Y方向位置)にある。
第1レンズホルダ20のベース板8側(図6〜図9では下側)には、固定部201が設けられている。固定部201は、例えば4つのねじ58a,58b,58c,58dにより第1のスライダ10に固定されている。第1レンズホルダ20の固定部201には、第1のスライダ10の側面に当接する当接面20aが設けられている。また、当接面20aと反対の側には、調整ねじ60(図7)が取り付けられている。固定部201の当接面20aを第1のスライダ10の側面に押し当て、調整ねじ60を回転操作して第1のスライダ10の反対側の側面を押圧することにより、光軸2zに対する第1のレンズ3のX方向の位置決めが行われる。
また、第1レンズホルダ20の固定部201には、第1レンズホルダ20が移動可能範囲の端部に達したときに上述した光センサ35,36の光路を遮る遮光板(被検知部材)56が、例えば2本のねじ57a,57b(図6)で固定されている。
第1レンズホルダ20の上面(ベース板8と反対の面)および側面には、継手54a,54bがそれぞれ取り付けられている。継手54a,54bには、冷却水を通すチューブ55a,55bが差し込まれている。図9に示すように、第1レンズホルダ20の内部には、略L字形のウォータジャケット61(冷却手段)が設けられている。ウォータジャケット61は、第1レンズホルダ20の光軸に直交する断面内において、第1のレンズ3の近傍を通るように延在し、冷却水の流路をなしている。ウォータジャケット61にはチューブ55aまたはチューブ55bから冷却水が供給され、第1のレンズ3を冷却する。
図7および図9(A)に示すように、第1レンズホルダ20におけるナット41の取り付け部(嵌合部)には、第1のボールねじ23の直径よりも広い幅を有するスリット20bが形成されている。スリット20bは、例えばX方向に延在している。ナット41を第1レンズホルダ20からZ方向に引き抜くことで、第1レンズホルダ20を第1のボールねじ23から取り外すことができる。
図10および図11は、コリメータレンズホルダ21とその取り付け部品を示す斜視図であり、図12は、コリメータレンズ4の光軸を含む平面で切断した断面図である。図13は、コリメータレンズホルダ21とその取り付け部品を、光軸に直交する平面で切断して示す断面図(A)および側面図(B)である。
図10〜図13に示すように、コリメータレンズホルダ21は、例えばZ方向に直交する板面を有する板状部材であり、コリメータレンズ4が挿入される挿入孔212(図10)を有している。コリメータレンズ4は、挿入孔212に挿入され、ねじリング69(図11)で固定されている。また、コリメータレンズホルダ21には、第2のボールねじ24に螺合するナット42が、例えば4つのねじ63a,63b,63c,63dにより固定されている。図10〜図13に示した例では、ナット42の中心と挿入孔212の中心とは略同じ高さ(Y方向位置)にある。
コリメータレンズホルダ21のベース板8側(図10〜図13では下側)には、固定部211が設けられている。固定部211は、例えば4つのねじ68a,68b,68c,68dにより第2のスライダ11に固定されている。コリメータレンズホルダ21の固定部211には、第2のスライダ11の側面に当接する当接面21aが設けられている。また、当接面21aと反対の側には、調整ねじ70(図11)が取り付けられている。固定部211の当接面21aを第2のスライダ11の側面に押し当て、調整ねじ70を回転操作して第2のスライダ11の反対側の側面を押圧することにより、光軸2zに対するコリメータレンズ4のX方向の位置決めが行われる。
また、コリメータレンズホルダ21の固定部211には、コリメータレンズホルダ21が移動可能範囲の端部に達したときに上述した光センサ37,38の光路を遮る遮光板(被検知部材)66が、例えば2本のねじ67a,67b(図10)で固定されている。
コリメータレンズホルダ21のX方向の両側面には、継手64a,64bがそれぞれ固定されている。継手64a,64bには、冷却水を通すチューブ65a,65bが差し込まれている。図13に示すように、コリメータレンズホルダ21の内部には、ウォータジャケット71(冷却手段)が設けられている。ウォータジャケット71は、コリメータレンズホルダ21の光軸に直交する断面内において、コリメータレンズ4の近傍を通るように延在し、冷却水の流路をなしている。ウォータジャケット71には、チューブ65aまたはチューブ65bから冷却水が供給され、コリメータレンズ4を冷却する。
図10および図13(A)に示すように、コリメータレンズホルダ21におけるナット42の取り付け部(嵌合部)には、第2のボールねじ24の直径よりも広い幅を有するスリット21bが形成されている。スリット21bは、例えばX方向に延在している。ナット42をコリメータレンズホルダ21からZ方向に引き抜くことで、コリメータレンズホルダ21を第2のボールねじ24から取り外すことができる。
図14および図15は、コンデンサレンズホルダ22とその取り付け部品を示す斜視図であり、図16は、コンデンサレンズ5a,5bの光軸を含む平面で切断した断面図である。図17は、コンデンサレンズホルダ22とその取り付け部品を、光軸に直交する平面で切断して示す断面図(A)および側面図(B)である。
図14〜図17に示すように、コンデンサレンズホルダ22は、例えばZ方向に直交する板面を有する板状部材であり、コンデンサレンズ5a,5bが挿入される挿入孔222(図14)を有している。コンデンサレンズ5a,5bは、挿入孔222に挿入され、ねじリング79(図15)で固定されている。コンデンサレンズホルダ22には、また、第3のボールねじ25に螺合するナット43が、例えば4つのねじ73a,73b,73c,73dにより固定されている。図14〜図17に示した例では、ナット43の中心と挿入孔222の中心とは略同じ高さ(Y方向位置)にある。
コンデンサレンズホルダ22のベース板8側(図14〜図17では下側)には、固定部221が設けられている。固定部221は、例えば4つのねじ78a,78b,78c,78dにより第3のスライダ12に固定されている。コンデンサレンズホルダ22の固定部221には、第3のスライダ12の側面に当接する当接面22aが設けられている。また、当接面22aと反対の側に、調整ねじ80(図15)が取り付けられている。固定部221の当接面22aを第3のスライダ12の側面に押し当て、調整ねじ80を回転操作して第3のスライダ12の反対側の側面を押圧することにより、光軸2zに対するコンデンサレンズ5a,5bのX方向の位置決めが行われる。
また、コンデンサレンズホルダ22の固定部221には、コンデンサレンズホルダ22が移動可能範囲の端部に達したときに上述した光センサ39,40の光路を遮る遮光板(被検知部材)76が、例えば2本のねじ77a,77b(図14)で固定されている。
コンデンサレンズホルダ22のX方向の両側面には、継手74a,74bがそれぞれ固定されている。継手74a,74bには、冷却水を通すチューブ75a,75bが差し込まれている。図17に示すように、コンデンサレンズホルダ22の内部には、ウォータジャケット81(冷却手段)が設けられている。ウォータジャケット81は、コンデンサレンズホルダ22の光軸に直交する断面内において、コンデンサレンズ5a,5bの近傍を通るように延在し、冷却水の流路をなしている。ウォータジャケット81には、チューブ75aまたはチューブ75bから冷却水が供給され、コンデンサレンズ5a,5bを冷却する。
図14および図17(A)に示すように、コンデンサレンズホルダ22におけるナット43の取り付け部(嵌合部)には、第3のボールねじ25の直径よりも広い幅を有するスリット22bが形成されている。スリット22bは、例えばX方向に延在している。ナット43をコンデンサレンズホルダ22からZ方向に引き抜くことで、コンデンサレンズホルダ22を第3のボールねじ25から取り外すことができる。
次に、光ファイバホルダ17、コネクタ18およびアダプタ19の構成について説明する。図18および図19は、光ファイバホルダ17とコネクタ18とアダプタ19が組み合わされた状態を示す斜視図および断面図である。
光ファイバ1は、光ファイバホルダ17の中心に保持されている。光ファイバホルダ17は、例えば略円筒状の部材であり、光ファイバ1の出射端面1aと一致する先端面を有している。光ファイバホルダ17の先端部は、コネクタ18の中心に形成された孔18b(図19)に差し込まれている。光ファイバホルダ17の先端部の近傍に形成された段差17aが、コネクタ18の孔18bの内側に形成された段差18aに当接し、これにより光ファイバホルダ17がZ方向に位置決めされる。
コネクタ18は、例えば2つのねじ82a,82b(図18)により、アダプタ19に固定されている。アダプタ19は、例えば略円盤状の部材であり、その中央部にコネクタ18が嵌合し、固定される。アダプタ19は、例えば4つのねじ(図には、ねじ83a,83bのみ示す)により、上述した第1の支持板13に固定される。
図19に示すように、アダプタ19は、コネクタ18に結合する面とは反対側に、保護ガラス6が装着される装着部を有している。保護ガラス6は、アダプタ19の装着部に装着されてねじリング84で固定され、光ファイバ1の出射端面1aと対向する。すなわち、アダプタ19とコネクタ18は、光ファイバホルダ17と保護ガラス6とを、光ファイバ1の出射端面1aが保護ガラス6に対向するように保持する保持部材を構成している。これにより、光ファイバ1の先端(出射端面1a)が密閉された構成となる。
また、アダプタ19には、円形状に延在する溝19aが形成されている。溝19aは、保護ガラス6の装着部の近傍を通って延在しており、溝19aにねじリング85で蓋をすることにより、ウォータジャケット19d(冷却手段)が形成される。アダプタ19の内部には、溝19aとつながる穴19b,19cが形成されており、これらの穴19b,19cには、継手86a,86bが連結され、継手86a,86bには、冷却水を供給するチューブ87a,87bが指し込まれている。ウォータジャケット19dには、チューブ87aまたはチューブ87bから冷却水が供給され、保護ガラス6を冷却する。
次に、第1レンズホルダ20とコリメータレンズホルダ21とコンデンサレンズホルダ22のZ方向の移動位置を検知する光センサ35〜40と、これらを用いた各レンズホルダ20,21,22の位置制御方法について説明する。
図3および図4に示したように、光センサ35は、第1レンズホルダ20が移動可能範囲の−Z方向の端部(光ファイバ1に近い側の端部)に位置するときに、第1レンズホルダ20の遮光板56(図6)が光センサ35の検出光を遮る位置に配置されている。また、光センサ36は、第1レンズホルダ20が移動可能範囲の+Z方向の端部(光ファイバ1から遠い側の端部)に位置するときに、第1レンズホルダ20の遮光板56(図6)が光センサ36の検出光を遮る位置に配置されている。
同様に、光センサ37は、コリメータレンズホルダ21が移動可能範囲の−Z方向の端部に位置するときに、コリメータレンズホルダ21の遮光板66(図10)が光センサ37の検出光を遮る位置に配置されている。また、光センサ38は、コリメータレンズホルダ21が移動可能範囲の+Z方向の端部に位置するときに、コリメータレンズホルダ21の遮光板66(図10)が光センサ38の検出光を遮る位置に配置されている。
また、光センサ39は、コンデンサレンズホルダ22が移動可能範囲の−Z方向の端部に位置するときに、コンデンサレンズホルダ22の遮光板76(図14)が光センサ39の検出光を遮る位置に配置されている。光センサ40は、コンデンサレンズホルダ22が移動可能範囲の+Z方向の端部に位置するときに、コンデンサレンズホルダ22の遮光板76(図14)が光センサ40の検出光を遮る位置に配置されている。
各レンズホルダ20,21,22の位置制御は、以下のようにして行う。まず、各モータ26,27,28をそれぞれ所定の方向に駆動し、各レンズホルダ20,21,22を、基準となる光センサ(例えば光センサ35,37,39)に向かう方向(例えば−Z方向)に移動させる。そして、遮光板56,66,76が光センサ35,37,39の検出光を遮光した時点(すなわち光センサ35,37,39の出力がOFFとなった時点)で、各モータ26,27,28を停止する。この位置を、各レンズホルダ20,21,22の初期位置として設定する。
このようにして設定した初期位置を基準として、各レンズホルダ20,21,22の位置を制御する。各モータ26,27,28がステッピングモータの場合には、当該初期位置を基準としてパルスカウント制御を行う。また、DCモータの場合には、エンコーダによるフィードバック制御などを行う。
このように、各レンズホルダ20,21,22が移動可能範囲の端部にあることを検知する光センサ35〜40を設けたことにより、各レンズホルダ20,21,22が移動可能範囲の端部にあるのか、中間位置にあるのか判別することができる。そのため、例えば各レンズホルダ20,21,22の初期位置を設定する際に、各レンズホルダ20,21,22を移動させる方向を判断することができる。
また、レンズホルダ20,21,22の移動可能範囲を規定することにより、各レンズホルダ20,21,22と他の部品との衝突を防止することができる。また、モータ26,27,28として、ステッピングモータまたはエンコーダ付きのDCモータを用いることにより、各レンズホルダ20,21,22を正確に位置決めすることができる。
次に、実施の形態1のレーザ加工ヘッドの動作について説明する。図20は、焦点位置を変えずに集光径を可変するときのレーザ加工ヘッドの動作を示す側面図である。なお、図20では、説明の便宜上、レーザ加工ヘッドを水平に置いた状態で示しているが、レーザ加工装置に搭載された状態では、光線2が下向きに照射されるように、レーザ加工ヘッドを垂直方向に保持する(図36参照)。
図20(A)は、薄板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図1(A)の状態にあり、集光径d1は100μmである。図20(B)は、中厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図1(B)の状態にあり、集光径d2は200μmである。図20(C)は、厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図1(C)の状態にあり、集光径d3は300μmである。
まず、図20(A)の状態に移行するときには、上記の方法で設定した初期位置を基準として、各モータ26,27,28を駆動制御する。これにより、各ボールねじ23,24,25が回転し、第1レンズホルダ20とコリメータレンズホルダ21とコンデンサレンズホルダ22がそれぞれ所定の位置に移動する。
次に、図20(B)の状態に移行するときには、図20(A)の状態から、第1のモータ26を駆動して第1のボールねじ23を回転させ、第1レンズホルダ20を距離A12だけ−Z方向(光ファイバ1に接近する方向)に移動させる。移動距離A12は、図1より、A12=A1−A2である。また、第2のモータ27を駆動して第2のボールねじ24を回転させ、コリメータレンズホルダ21を距離B12だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。移動距離B12は、図1より、B12=B2−B1である。コンデンサレンズホルダ22は移動させない。
また、図20(C)の状態に移行するには、図20(A)の状態から、第1のモータ26を駆動して第1のボールねじ23を回転させ、第1レンズホルダ20を距離A13だけ−Z方向(光ファイバ1に接近する方向)に移動させる。移動距離A13は、図1より、A13=A1−A3である。また、第2のモータ27を駆動して第2のボールねじ24を回転させ、コリメータレンズホルダ21を距離B13だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。移動距離B13は、図1より、B13=B3−B1である。また、コンデンサレンズホルダ22は移動させない。すなわち、コンデンサレンズホルダ22から集光点2aまでの距離C1は一定である。
このように、各レンズホルダ20,21,22の位置制御により、ノズル32の先端から集光点2aまでの距離を変えずに、集光径(d1,d2,d3)を可変することができる。すなわち、厚さの違う被加工物(薄板、中厚板、厚板)を切断するときに、集光径を可変しても、ノズル32と被加工物との距離が変化しないため、安定した加工を行うことができる。
図21は、集光径を変えずに焦点位置を可変するときのレーザ加工ヘッドの動作を示す側面図である。図21(A)は、厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図2(A)の状態にあり、集光径d3は300μmである。図21(B)は、集光点2aの位置を図21(A)の状態からD1だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動した状態を示す。光学系は図2(B)の状態にある。図21(C)は、集光点2aの位置を図21(A)の状態からD2だけ+Z方向に移動した状態を示す。光学系は図2(C)の状態にある。
図21(A)の状態は、上述した図20(C)の状態と同じである。この状態から図21(B)の状態に移行するときには、第3のモータ28を駆動して第3のボールねじ25を回転させ、コンデンサレンズホルダ22を距離D1だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。コンデンサレンズホルダ22から集光点2aまでの距離C1は一定であるため、集光点2aは元の位置(図21(A))から距離D1だけ+Z方向に移動する。
また、図21(C)の状態に移行するときには、第3のモータ28を駆動して第3のボールねじ25を回転させ、コンデンサレンズホルダ22を距離D2だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。コンデンサレンズホルダ22から集光点2aまでの距離C1は一定であるため、集光点2aは元の位置(図21(A))から距離D2だけ+Z方向に移動する。
このように各レンズホルダ20,21,22の位置制御により、集光径を変えずに、ノズル32の先端から集光点2aまでの距離を可変することができる。これにより、中厚板や厚板であってもピアシングを高速で行うことができる。また、レーザ加工ヘッド自体を光軸2z方向に移動させることなく、集光点2aの位置を調整することもできる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、第1のレンズ3がZ方向(光ファイバ1から出射された光線2の光軸2zの方向)に移動することにより、光線2の広がり角が変化し、これにより集光径が変化する。また、コンデンサレンズ5がZ方向に移動することにより、焦点位置が変化する。さらに、コンデンサレンズ5に入射する光線が平行光線になるようにコリメータレンズ4がZ方向に移動するため、第1のレンズ3が移動しても焦点位置が変化せず、また、コンデンサレンズ5が移動しても集光径が変化しない。そのため、集光径と焦点位置とを独立して可変することができる。
また、図3および図4に示したように、ベース板8上に、Z方向に間隔を開けて各支持板13,14,15,16が配列されているため、ベース板8の両端のみに支持板を配置して各ボールねじを支持した場合と比較して、各ボールねじ23,24,25の長さを短くすることができる。そのため、各ボールねじ23,24,25の剛性と位置決め精度を向上することができ、正確な送り動作が可能となる。また、ボールねじが林立しないため、周囲の構成部品を効率よく配置することができる。
さらに、各支持板13,14,15,16のうち、内側の2枚の支持板14,15に、各ボールねじ23,24,25の支持部品やモータ26,27,28を配置することができるため、レーザ加工ヘッドをコンパクトに構成することができる。また、各支持板13,14,15,16で仕切られたユニットごとに組み立てることができるため、組み立てが簡単で、組立て精度も確保しやすい。
また、共通のガイドレール9にスライド可能に支持された各スライダ10,11,12に、各レンズホルダ20,21,22が固定されているため、各レンズ3,4,5の光軸を正確に一致させることができる。また、1つのガイドレール9で3つのスライダ10,11,12を支持しているため、部品点数を削減することができ、コンパクトで軽量なレーザ加工ヘッドが得られる。
さらに、各ボールねじ23,24,25が、光軸2zを挟んで互い違いに配置されているため、各ボールねじ23,24,25の支持部品やモータ26,27,28を、互いに干渉させずに効率よく配置することができる。
また、各レンズホルダ20,21,22が、当接面20a,21a,22aと調整ねじ60,70,80により、各スライダ10,11,12に対して位置決めされるため、各レンズ3,4,5の各光軸を、光ファイバ1から出射された光線2の光軸2zに対して正確に一致させることができる。
さらに、各レンズホルダ20,21,22に、ウォータジャケット61,71,81を設け、各レンズ3,4,5を冷却するようにしたため、光線2の照射による発熱に起因する各レンズ2,3,4の屈折率の変化を抑制し、光線2の角度の変化を抑制することができる。
また、各レンズホルダ20,21,22のナット取り付け部に、各ボールねじ23,24,25の直径よりも広い幅を有するスリット20b,21b,22bを設けたので、各レンズホルダ20,21,22からナット41,42,43をZ方向に引き抜くことで、各レンズホルダ20,21,22を各ボールねじ23,24,25から簡単に取り外し、また簡単に取り付けることができる。このように、取り付けと取り外し(組立と分解)を簡単に行うことができるため、レンズ20,21,22の汚れや破損が生じたときの部品交換を簡単に行うことができる。
さらに、図19に示すように、光ファイバ1の先端に保護ガラス6を配置し、光ファイバ1の先端を密閉したため、光ファイバ1の先端(特に出射端面1a)への埃やゴミの付着を防止することができる。また、保護ガラス6の近傍にウォータジャケット19dを設け、保護ガラス6を冷却するように構成したため、光線2の照射による発熱に起因する保護ガラス6の屈折率の変化を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2におけるレーザ加工ヘッドについて説明する。実施の形態2が、上述した実施の形態1と異なる点は、各レンズ3,4,5をZ方向に移動させるための構成である。レーザ加工ヘッドの光学系は、図1,2を参照して説明した実施の形態1の光学系と同様であるため、説明を省略する。また、実施の形態1の構成要素と同一または対応する構成要素には、同一の符号を付す。
図22および図23は、実施の形態2のレーザ加工ヘッドの内部構成を示す斜視図である。実施の形態2のレーザ加工ヘッドにおいて、ベース板8には、第1の支持板91、第2の支持板92、第3の支持板93および第4の支持板94が設けられている。第1の支持板91、第2の支持板92、第3の支持板93および第4の支持板94は、光ファイバ1から出射された光線2の進行方向(+Z方向)に、この順で配列されている。また、各支持板91,92,93,94は、Z方向に対して直交する板面を有している。
第1のレンズ3は第1のレンズホルダ88に保持され、コリメータレンズ4はコリメータレンズホルダ89に保持され、コンデンサレンズ5はコンデンサレンズホルダ90に保持されている。実施の形態1でも説明したように、各レンズ3,4,5は、それぞれの光軸が光線2の光軸2zと一致するように、各レンズホルダ88,89,90に位置決めされ、固定されている。
この実施の形態2では、実施の形態1で説明したガイドレール9およびスライダ10,11,12(図3,4)は設けられていない。第1レンズホルダ88は、第1の支持板91と第2の支持板92との間に設けられた2本のガイドシャフト95a,95bによって、Z方向に移動可能に支持されている。また、コリメータレンズホルダ89は、第2の支持板92と第3の支持板93との間に設けられた2本のガイドシャフト96a,96bによって、Z方向に移動可能に支持されている。コンデンサレンズホルダ90は、第3の支持板93と第4の支持板94との間に設けられた2本のガイドシャフト97a,97bによって、Z方向に移動可能に支持されている。
ガイドシャフト95a,95bは、それぞれの両端において、第1の支持板91および第2の支持板92にねじ留め等により固定されている。ガイドシャフト96a,96bは、それぞれの両端において、第2の支持板92および第3の支持板93に、ねじ留め等により固定されている。ガイドシャフト97a,97bは、それぞれの両端において、第3の支持板93および第4の支持板94に、ねじ留め等により固定されている。
ガイドシャフト95a,95bの各中心軸は、光軸2zを含む第1の平面110内に、光軸2zに対して互いに対称に配置されている。同様に、ガイドシャフト96a,96bの各中心軸は、光軸2zを含む第2の平面111内に、光軸2zに対して互いに対称に配置されている。ガイドシャフト97a,97bの各中心軸は、光軸2zを含む第3の平面112内に、光軸2zに対して互いに対称に配置されている。
また、隣り合う第1の平面110と第2の平面111とは同一平面上にはなく、両平面110,111の間には所定の角度(例えば30度)が設けられている。同様に、隣り合う第2の平面111と第3の平面112とは同一平面上にはなく、両平面111,112の間には所定の角度(例えば60度)が設けられている。
第1の支持板91と第2の支持板92との間には、第1レンズホルダ88をZ方向に送るための第1のボールねじ23が回転可能に取り付けられている。第2の支持板92と第3の支持板93との間には、コリメータレンズホルダ89をZ方向に送るための第2のボールねじ24が回転可能に取り付けられている。第3の支持板93と第4の支持板94との間には、コンデンサレンズホルダ90をZ方向に送るための第3のボールねじ25が回転可能に取り付けられている。
第2の支持板92には、実施の形態1でも説明した第1のモータ26、ベルト29、第2のモータ27およびベルト30が取り付けられている。第3の支持板93には、第3のモータ28およびベルト31が取り付けられている。各ボールねじ23,24,25、各モータ26,27,28および各ベルト29,30,31の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、各レンズのホルダ88,89,90の構成について説明する。図24および図25は、第1レンズホルダ88とその取り付け部品を示す斜視図であり、図26は、第1のレンズ3の光軸を含む平面で切断した断面図である。図24〜図26に示すように、第1レンズホルダ88の略中央部には、第1のレンズ3が挿入される挿入孔88a(図24)が形成されている。第1のレンズ3は、挿入孔88aに挿入され、ねじリング59(図25)で固定されている。
また、第1レンズホルダ88の挿入孔88aを挟んだ両側には、ガイドシャフト95aに摺動可能に係合するブッシュ98aと、ガイドシャフト95bに摺動可能に係合するブッシュ98bとが、それぞれ2本のねじ99a,99bと、ねじ99c,99dにより固定されている。ブッシュ98a,98bは、レンズ3の光軸を挟んで互いに対称な位置に設けられている。
また、上述した第1のボールねじ23に係合するナット41は、第1レンズホルダ88のブッシュ98aの近傍に、4本のねじ53a,53b,53c,53dにより固定されている。
図27および図28は、コリメータレンズホルダ89とその取り付け部品を示す斜視図であり、図29は、コリメータレンズ4の光軸を含む平面で切断した断面図である。図27〜図29に示すように、コリメータレンズホルダ89の略中央部には、コリメータレンズ4が挿入される挿入孔89a(図27)が形成されている。コリメータレンズ4は、挿入孔89aに挿入され、ねじリング69(図28)で固定されている。
また、コリメータレンズホルダ89の挿入孔89aを挟んだ両側には、ガイドシャフト96aに摺動可能に係合するブッシュ100aと、ガイドシャフト96bに摺動可能に係合するブッシュ100bとが、それぞれ2本のねじ101a,101bと、ねじ101c,101dにより固定されている。ブッシュ100a,100bは、コリメータレンズ4の光軸を挟んで互いに対称な位置に設けられている。
また、上述した第2のボールねじ24に係合するナット42は、コリメータレンズホルダ89のブッシュ100aの近傍に、4本のねじ63a,63b,63c,63dにより固定されている。
図30および図31は、コンデンサレンズホルダ90とその取り付け部品を示す斜視図であり、図32は、コンデンサレンズ5a,5bの光軸を含む平面で切断した断面図である。図30〜図32に示すように、コンデンサレンズホルダ90の略中央部には、コンデンサレンズ5a,5bが挿入される挿入孔90a(図30)が形成されている。コンデンサレンズ5a,5bは、挿入孔90aに挿入され、ねじリング70(図31)で固定されている。
また、コンデンサレンズホルダ90の挿入孔90aを挟んだ両側には、ガイドシャフト97aに摺動可能に係合するブッシュ102aと、ガイドシャフト97bに摺動可能に係合するブッシュ102bとが、それぞれ2本のねじ103a,103bと、ねじ103c,103dにより固定されている。ブッシュ102a,102bは、コンデンサレンズ5の光軸を挟んで互いに対称な位置に設けられている。
また、上述した第3のボールねじ25に係合するナット43は、コンデンサレンズホルダ90のブッシュ102aの近傍に、4本のねじ73a,73b,73c,73dにより固定されている。
上記以外の構成は、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
次に、実施の形態2のレーザ加工ヘッドの動作について説明する。図33は、焦点位置を変えずに集光径を可変するときのレーザ加工ヘッドの動作を示す側面図である。図33(A)は、薄板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は、図1(A)の状態にあり、集光径d1は100μmである。図33(B)は、中厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図1(B)の状態にあり、集光径d2は200μmである。図33(C)は、厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は、図1(C)の状態にあり、集光径d3は300μmである。
まず、図33(A)に示す状態に移行するときには、各モータ26,27,28を駆動制御して、第1レンズホルダ88とコリメータレンズホルダ89とコンデンサレンズホルダ90をそれぞれ所定の位置に位置決めする。第1レンズホルダ88を位置決めする際には、まず、第1レンズホルダ88を−Z方向(光ファイバ1に接近する方向)または+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させ、第1の支持板91または第2の支持板92に当接させ、その位置を初期位置として第1のモータ26の駆動制御を行う。初期位置を決定した後は、連続して位置決めを行うことができる。コリメータレンズホルダ89およびコンデンサレンズホルダ90の位置決めも、同様にして行うことができる。なお、実施の形態1で説明したように、光センサを用いて各レンズホルダ88,89,90の初期位置を決定してもよい。
図33(B)の状態に移行するときには、図33(A)の状態から、第1のモータ26を駆動して第1のボールねじ23を回転させ、第1レンズホルダ88を距離A12だけ−Z方向(光ファイバ1に接近する方向)に移動させる。移動距離A12は、図1より、A12=A1−A2である。また、第2のモータ27を駆動して第2のボールねじ24を回転させ、コリメータレンズホルダ89を距離B12だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。移動距離B12は、図1より、B12=B2−B1である。コンデンサレンズホルダ90は移動させない。
また、図33(C)の状態に移行するには、図33(A)の状態から、第1のモータ26を駆動して第1のボールねじ23を回転させ、第1レンズホルダ88を距離A13だけ−Z方向(光ファイバ1に接近する方向)に移動させる。移動距離A13は、図1より、A13=A1−A3である。また、第2のモータ27を駆動して第2のボールねじ24を回転させ、コリメータレンズホルダ89を距離B13だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。移動距離B13は、図1より、B13=B3−B1である。また、コンデンサレンズホルダ90は移動させない。すなわち、コンデンサレンズホルダ90から集光点2aまでの距離C1は一定である。
このように、各レンズホルダ88,89,90を位置制御により、ノズル32の先端から集光点2aまでの距離を変えずに、集光径(d1,d2,d3)を可変することができる。すなわち、板厚の違う被加工物(薄板、中厚板、厚板)を切断するときに、集光径を可変しても、ノズル32と被加工物との距離が変化しないため、安定した加工を行うことができる。
図34は、集光径を変えずに焦点位置を可変するときのレーザ加工ヘッドの動作を示す側面図である。図34(A)は、厚板を切断する場合のレーザ加工ヘッドを示す。光学系は図2(A)の状態にあり、集光径d3は300μmである。図34(B)は、集光点2aの位置を図34(A)の状態からD1だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動した状態を示す。光学系は図2(B)の状態にある。図34(C)は、集光点2aの位置を図34(A)の状態からD2だけ+Z方向に移動した状態を示す。光学系は、図2(C)の状態にある。
図34(A)の状態は、上述した図33(C)の状態と同じである。この状態から図34(B)の状態に移行するときには、第3のモータ28を駆動して第3のボールねじ25を回転させ、コンデンサレンズホルダ90を距離D1だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。コンデンサレンズホルダ90から集光点2aまでの距離C1は一定であるため、集光点2aは元の位置から距離D1だけ+Z方向に移動する。
また、図34(C)の状態に移行するときには、第3のモータ28を駆動して第3のボールねじ25を回転させ、コンデンサレンズホルダ90を距離D2だけ+Z方向(光ファイバ1から離間する方向)に移動させる。コンデンサレンズホルダ90から集光点2aまでの距離C1は一定であるため、集光点2aは元の位置から距離D2だけ+Z方向に移動する。
このように各レンズホルダ88,89,90の位置制御により、集光径を変えせずに、ノズル32の先端から集光点2aまでの距離を可変することができる。これにより、中厚板や厚板であってもピアシングを高速で行うことができる。また、レーザ加工ヘッド自体を光軸2z方向に移動させることなく、集光点2aの位置を調整することもできる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2によれば、各レンズホルダ88,89,90が、それぞれ一対のガイドシャフト95a,95b,96a,96b,97a,97bにより移動可能に支持されているため、ガイドレールやスライダを設ける必要がなく、従って、少ない部品点数で、また小さい占有スペースで、各レンズホルダ88,88,90を案内することができる。
また、ガイドシャフト95a,95bの中心軸が第1のレンズ3の光軸に対して互いに対称に配置されているため、第1のレンズ3および第1レンズホルダ88を含む可動部の重心が、ほぼレンズ光軸上(ガイドシャフト95a,95bの中間位置)に位置する。同様に、ガイドシャフト96a,96bの中心軸がコリメータレンズ4の光軸に対して互いに対称に配置されているため、コリメータレンズ4およびコリメータレンズホルダ89を含む可動部の重心が、ほぼレンズ光軸上(ガイドシャフト96a,96bの中間位置)に位置する。また、ガイドシャフト97a,97bの中心軸がコンデンサレンズ5の光軸に対して互いに対称に配置されているため、コンデンサレンズ5およびコンデンサレンズホルダ90を含む可動部の重心が、ほぼレンズ光軸上(ガイドシャフト97a,97bの中間位置)に位置する。このように可動部の重量バランスが良いため、レンズホルダ88,89,90をスムーズに移動させることができる。
また、第1の平面110と第2の平面111との間に所定の角度が設けられているため、第2の支持板92において互いに近い位置に固定されるガイドシャフト95a,96b、およびガイドシャフト95b,96aの固定部(ねじ留め部)が干渉し合うことを防止できる。同様に、第2の平面111と第3の平面112との間に所定角度が設けられているため、第3の支持板93において互いに近い位置に固定されるガイドシャフト96a,97a、およびガイドシャフト96b,97bの固定部(ねじ留め部)が干渉し合うことを防止できる。
さらに、各ガイドシャフト95a,96a,97aの近傍に配置される各ボールねじ23,24,25の支持部品、および、各モータ26,27,28を、互いに干渉させずに、効率よく配置することができる。
また、各ボールねじ23,24,25がガイドシャフト95a,96a,97aの近傍に配置されているため、各レンズホルダ88,89,90が移動する際のレンズホルダ88,89,90の傾きを抑制することができる。すなわち、ガイドシャフトから離れた位置に駆動力が作用すると、レンズホルダ88,89,90にモーメントが発生して傾きが生じる可能性があるが、この実施の形態2では、レンズホルダ88,89,90がガイドシャフトにより案内される部分に近い場所に駆動力が作用するため、レンズホルダ88,89,90をスムーズに移動させることができる。
また、実施の形態1と同様、ベース板8上に、Z方向に間隔を開けて各支持板91,92,93,94が配置されているため、各ボールねじ23,24,25の長さを短くすることができる。これにより、各ボールねじ23,24,25の剛性と位置決め精度を向上することができ、正確な送り動作が可能となる。また、同じ空間にボールねじが林立しないため、周囲の構成部品を効率よく配置することができる。また、内側の2枚の支持板92,93に、各ボールねじ23,24,25の支持部品やモータ26,27,28を配置することができるため、レーザ加工ヘッドをコンパクトに構成することができる。また、各支持板91,92,93,94で仕切られたユニットごとに組み立てることができるため、組み立てが簡単で、組立て精度も確保しやすい。
実施の形態3.
次に、実施の形態1または実施の形態2のレーザ加工ヘッドを搭載したファイバレーザ加工装置について説明する。図35は、実施の形態1または実施の形態2のレーザ加工ヘッドにカバー150を取り付けた状態を示す斜視図である。図36は、レーザ加工ヘッド200を搭載したファイバレーザ加工装置500を示した斜視図である。
図36に示すように、ファイバレーザ加工装置500は、レーザ加工ヘッド200と、レーザ光線を出力するファイバレーザ発振器300と、ファイバレーザ発振器300から出力されたレーザ光線をレーザ加工ヘッド200に伝送するケーブル350と、レーザ加工ヘッド200が取り付けられた門形のアーム402と、被加工物を搬送する(搭載し移動させる)テーブル403と、これらの土台となるベースユニット401とを有している。
ケーブル350の中には光ファイバが内蔵されており、ファイバレーザ発振器300から出力されたレーザ光線を、レーザ加工ヘッド200に伝送する。レーザ加工ヘッド200は、その光軸2z(図1等)が鉛直方向を向くように、アーム402に取り付けられている。被加工物(板)は、テーブル403の水平な面上に搭載されている。すなわちレーザ加工ヘッド200は、水平に置かれた被加工物に上方から光線を照射する。
ベースユニット401には、アーム402をY方向に移動させる送り機構が内蔵されており、アーム402をY方向に高速で移動させることができる。また、アーム402には、レーザ加工ヘッド200をX方向とZ方向に移動させる送り機構が内蔵されている。これらの送り機構(ヘッド送り機構)により、レーザ加工ヘッド200をXYZの3方向に自由に移動することができる。また、テーブル403をY方向に移動させて、レーザ加工ヘッド200の移動との協調により加工速度を高速化してもよい。
また、第1の実施の形態で説明したウォータジャケット61,71,81,19dを設けた場合には、図示しない冷却水供給部からチューブを介して冷却水を供給する。
被加工物(板)を加工する際には、レーザ加工ヘッド200をXY方向に移動させて初期位置を合わせると共に、Z方向に移動させてノズル32と被加工物との距離を所定の距離に合わせる。次に、ファイバレーザ発振器300からレーザ光線を出力し、レーザ加工ヘッド200に供給する。さらに、加工プログラムに基づき、図20,21,33,34を参照して説明したように、各レンズホルダ20,21,22(88,89,90)の位置制御を行う。
すなわち、薄板を加工するときは、レーザ加工ヘッド200の各レンズホルダ20,21,22(88,89,90)を、図20(A)または図33(A)に示す位置にそれぞれ位置決めする。中厚板を加工するときは、各レンズホルダ20,21,22(88,89,90)を、図20(B)または図33(B)に示す位置にそれぞれ位置決めする。厚板を加工するときは、各レンズホルダ20,21,22(88,89,90)を、図20(C)または図33(C)に示す位置にそれぞれ位置決めする。これにより、被加工物の厚さに合わせて集光径を可変することができる。
また、被加工物が薄板の場合には、直接切断することができるが、中厚板や厚板の場合には光線2が貫通しにくいため、まずピアシングを行ってからレーザ加工ヘッド200を移動させて切断する。ピアシングを行う際には、図21(A)〜(C)または図34(A)〜(C)に示すように焦点位置を可変する。
以上説明したように、この実施の形態3のレーザ加工装置によれば、光線の集光径と焦点位置をそれぞれ独立に可変することができるレーザ加工ヘッド200を備えているため、薄板だけでなく、中厚板や厚板であっても高速に切断することができ、切断面もきれいに(高品位に)仕上げることができる。
また、集光径を可変してもノズル32と被加工物の距離が変化しないため、ノズル32の交換やノズル32と被加工物との距離の再調整が不要となる。そのため、加工時間を短縮し、また準備の手間を省くことができる。また、ノズル32の交換等が不要であるため、加工作業の途中で作業者がレーザ加工装置に触る必要がなく、安全に、長時間連続した加工を行うことができる。
なお、上記の実施の形態では、光源としてファイバレーザを用いたファイバレーザ加工装置について説明したが、ファイバレーザと波長の近いYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザを用いたYAGレーザ加工装置に適用しても良い。
1 光ファイバ、 2 光線(レーザ光線)、 2a 集光点(焦点)、 2b 集光点、 2z 光軸、 3 第1のレンズ、 4 コリメータレンズ、 5,5a,5b コンデンサレンズ、 6,7 保護ガラス、 9 ガイドレール、 13,91 第1の支持板(第1の支持部材)、 14,92 第2の支持板(第2の支持部材)、 15,93 第3の支持板(第3の支持部材)、 16,94 第4の板(第4の支持部材)、 17 光ファイバホルダ、 18 コネクタ、 19 アダプタ、 19d ウォータジャケット(冷却手段)、 20,88 第1レンズホルダ(第1のホルダ)、 20b スリット、 21,89 コリメータレンズホルダ(第2のホルダ)、 21b スリット、 22,90 コンデンサレンズホルダ(第3のホルダ)、 22b スリット、 23 第1のボールねじ、 24 第2のボールねじ、 25 第3のボールねじ、 26 第1のモータ、 27 第2のモータ、 28 第3のモータ、 35,36 光センサ(第1の位置検知手段)、 37,38 光センサ(第2の位置検知手段)、 39,40 光センサ(第3の位置検知手段)、 41,42,43 ナット、 56,66,76 遮光板(被検知部材)、 61,71,81 ウォータジャケット(冷却手段)、 95a,95b,96a,96b,97a,97b ガイドシャフト(案内部材)、 200 レーザ加工ヘッド、 300 ファイバレーザ発振器(レーザ発振器)、 401 ベースユニット、 402 アーム、 403 テーブル、 500 ファイバレーザ加工装置(レーザ加工装置)。

Claims (19)

  1. レーザ発振器から出力された光線を伝送して出射端面から出射する光ファイバと、
    前記光ファイバから出射される前記光線の光軸方向に移動することにより前記光線の広がり角を調整し、前記光線の焦点位置での集光径を可変する第1のレンズと、
    前記光軸方向に移動することにより、前記第1のレンズから出射された前記光線を平行光線に変換するコリメータレンズと、
    前記コリメータレンズから出射された平行光線を集光するコンデンサレンズであって、前記光軸方向に移動することにより焦点位置を可変するコンデンサレンズと
    を備えたことを特徴とするレーザ加工ヘッド。
  2. 前記第1のレンズ、前記コリメータレンズおよび前記コンデンサレンズをそれぞれ保持する第1のホルダ、第2のホルダおよび第3のホルダと、
    前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダを、前記光軸方向にそれぞれ独立して移動させる送り機構と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工ヘッド。
  3. 前記光ファイバと前記第1のホルダとの間に設けられた第1の支持部材と、
    前記第1のホルダと前記第2のホルダとの間に設けられた第2の支持部材と、
    前記第2のホルダと前記第3のホルダとの間に設けられた第3の支持部材と、
    前記第3のホルダと前記焦点位置との間に設けられた第4の支持部材と
    を更に備え、
    前記送り機構は、
    前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とに支持され、前記第1のホルダに設けられたナットに螺合し、前記第1のホルダを前記光軸方向に移動させる第1のボールねじと、
    前記第2の支持部材と前記第3の支持部材とに支持され、前記第2のホルダに設けられたナットに螺合し、前記第2のホルダを前記光軸方向に移動させる第2のボールねじと、
    前記第3の支持部材と前記第4の支持部材とに支持され、前記第3のホルダに設けられたナットに螺合し、前記第3のホルダを前記光軸方向に移動させる第3のボールねじと、
    前記第1のボールねじ、前記第2のボールねじおよび前記第3のボールねじをそれぞれ回転させる第1のモータ、第2のモータおよび第3のモータと
    を有することを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工ヘッド。
  4. 前記第1のボールねじと前記第2のボールねじとは、前記光軸を挟んで互いに反対側に配置され、
    前記第2のボールねじと前記第3のボールねじとは、前記光軸を挟んで互いに反対側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工ヘッド。
  5. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダをそれぞれ保持する第1のスライダ、第2のスライダおよび第3のスライダと、
    前記第1のスライダ、前記第2のスライダおよび前記第3のスライダを前記光軸方向に移動可能に支持するガイドレールを備えたことを特徴とする請求項3または4に記載のレーザ加工ヘッド。
  6. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダは、前記第1のスライダ、前記第2のスライダおよび前記第3のスライダの各側面に当接する当接面をそれぞれ有しており、さらに、前記第1のスライダ、前記第2のスライダおよび前記第3のスライダを、各当接面とは反対の側から押圧するねじ部材を有していることを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工ヘッド。
  7. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダの各ナットが取り付けられる部分に、前記第1のボールねじ、前記第2のボールねじおよび前記第3のボールねじの直径よりもそれぞれ広いスリットが設けられていることを特徴とする請求項3から6までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  8. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダは、前記第1のレンズ、前記コリメータレンズおよび前記コンデンサレンズのそれぞれ近傍に、冷却手段を備えることを特徴とする請求項2から7までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  9. 前記冷却手段は、前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダの前記光軸に直交する断面内に形成された、冷却水を通すウォータジャケットであることを特徴とする請求項8に記載のレーザ加工ヘッド。
  10. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダのそれぞれの移動可能範囲の両端に、第1の位置検知手段、第2の位置検知手段および第3の位置検知手段が設けられていることを特徴とする請求項2から9までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  11. 前記第1の位置検知手段、前記第2の位置検知手段および前記第3の位置検知手段は、前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダにそれぞれ設けられた被検知部材を検知する光センサであることを特徴とする請求項2から10までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  12. 前記光ファイバの周囲を保持する光ファイバホルダと、前記光ファイバホルダが結合するコネクタと、前記コネクタを保持するアダプタとを備え、
    前記アダプタは、前記光ファイバの出射端面に対向する位置に、保護ガラスを保持することを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  13. 前記アダプタが、前記保護ガラスの近傍に、冷却手段を備えることを特徴とする請求項12に記載のレーザ加工ヘッド。
  14. 前記冷却手段は、前記アダプタの前記光軸に直交する断面内に形成され、冷却水を通すウォータジャケットであることを特徴とする請求項13に記載のレーザ加工ヘッド。
  15. 前記第1のホルダ、前記第2のホルダおよび前記第3のホルダを、それぞれ一対のガイドシャフトにより前記光軸方向に移動可能に支持することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  16. 前記一対のガイドシャフトは、それぞれの中心軸が、前記光軸に対して互いに対称に位置するように配置されていることを特徴とする請求項15に記載のレーザ加工ヘッド。
  17. 前記第1のホルダを支持する一対のガイドシャフトの両中心軸を含む平面を第1の平面とし、前記第2のホルダを支持する一対のガイドシャフトの両中心軸を含む平面を第2の平面とし、前記第3のホルダを支持する一対のガイドシャフトの両中心軸を含む平面を第3の平面とすると、
    前記第1の平面と前記第2の平面とは同一平面上になく、前記第2の平面と前記第3の平面とは同一平面上にないことを特徴とする請求項16に記載のレーザ加工ヘッド。
  18. 前記第1のホルダを支持する一対のガイドシャフトの一方の近傍に、前記第1のボールねじが配置され、前記第2のホルダを支持する一対のガイドシャフトの一方の近傍に、前記第2のボールねじが配置され、前記第3のホルダを支持する一対のガイドシャフトの一方の近傍に、前記第3のボールねじが配置されていることを特徴とする請求項15から17までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッド。
  19. 請求項1から18までのいずれか1項に記載のレーザ加工ヘッドと、
    前記レーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から出力された光線を前記レーザ加工ヘッドに伝送する前記光ファイバと、
    被加工物を搭載し移動させるテーブルと、
    前記レーザ加工ヘッドを移動させるヘッド送り機構と
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。

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