JP2013199634A - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents

インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合でも、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を形成でき、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化及び顔料の分散状態の変化を抑制できるインクジェット記録装置用インクと、前述のインクジェット記録装置用インクを用いるインクジェット記録装置を用いる画像形成方法とを提供すること。
【解決手段】水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含むインクジェット記録装置用インクに、保湿剤としてグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール及び/又は1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含有させ、浸透剤として多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含有させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法に関する。
近年、記録技術の急速な進歩に伴って銀塩写真に匹敵する高精細な画質を得ることが可能となっていることから、インクジェット記録方式を用いて画像を形成するインクジェット記録装置が画像形成装置として広く使用されている。
このようなインクジェット記録装置について、画像の品質を維持しつつ、画像形成速度を向上させることが強く望まれている。このため、高速で画像形成を行っても、記録ヘッドのノズルを目詰まりさせることなく安定してノズルから吐出できるインクが求められている。また、インクが被記録媒体に浸透する前に被記録媒体が排出ローラーで搬送され、インクが排出ローラーに付着(オフセット)することを防止するために、被記録媒体へ速やかに浸透できるインクが求められている。
かかる事情から、安定的に吐出できるインクとして、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを特定の比率で含有することを特徴とするインクジェット記録液が提案されている(特許文献1参照)。
また、被記録媒体へのインク浸透速度を効果的に早めることができるインクとして、20℃における蒸気圧が0.1mmHg以下の多価アルコールモノアルキルエーテルを含むことを特徴とする水性インクが提案されている(特許文献2参照)。
特開平9−268266号公報 特開平9−12945号公報
しかし、特許文献1に記載のインクジェット記録液では、グリセリンと1,3−プロパンジオールとの含有比率次第では、インクジェット記録液が充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した場合、記録ヘッドからのインクジェット記録液の液滴の吐出状態を良好に保てない場合があった。加えて、特許文献1のインクジェット記録液では、所望するような濃度の画像を得にくい問題と、長時間にわたり画像を形成する場合に、記録ヘッドからのインクジェット記録液の液滴の吐出状態を良好に保ちにくい問題とがある。
また、特許文献2に記載の水性インクでは、インクの被記録媒体への浸透性を十分に高めることができるが、インクが高温環境に長期間さらされた場合に、インクの粘度や、顔料分の分散状態が大きく変化してしまう問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことと、所望する画像濃度を有する画像を得ることと、インクが高温環境に長期間さらされる場合のインクの粘度変化及び顔料の分散状態の変化の抑制とが可能である、インクジェット記録装置用インクを提供することを目的とする。また、本発明は、前述のインクジェット記録装置用インクを用いる、インクジェット記録装置を用いる画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含むインクジェット記録装置用インクについて、5質量%以上9質量%以下であるグリセリンと、30質量%以上45質量%以下である1,3−プロパンジオール及び/又は1,4−ブタンジオールとを保湿剤として含有させ、2質量%以上4.5質量%以下の多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを浸透剤として含有させることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第一の態様は、少なくとも、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記保湿剤が、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含み、
インク中の前記グリセリンの含有量が5質量%以上9質量%以下であり、
インク中の前記1,3−プロパンジオール、及び/又は前記1,4−ブタンジオールの合計含有量が30質量%以上45質量%以下であり、
前記浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルであり、
インク中の前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が2.0質量%以上4.5質量%以下である、インクジェット記録装置用インクである。
本発明の第二の態様は、第一の態様のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置を用いて画像を形成する画像形成方法である。
本発明のインクジェット記録装置用インクを用いると、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことと、所望する画像濃度を有する画像を得ることと、インクが高温環境に長期間さらされる場合のインクの粘度変化及び顔料の分散状態の変化の抑制とが、可能であるインクジェット記録装置用インクを提供できる。また、本発明によれば、前述インクジェット記録装置用インクを用いる、インクジェット記録装置を用いる画像形成方法を提供できる。
図1は、ラインヘッド型の記録方式を採用したインクジェット記録装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示されるインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方から見た図である。 図3は、引き打ち方式を用いたインク吐出の過程を示す図である。 図4は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 図5は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置に用いられるラインヘッドと記録用紙上に形成されたドット列の一部を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態のインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクとも記す)は、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含む。インクは、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含む。インクは、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含む。
インクは、必要に応じ、水、顔料、樹脂、保湿剤、及び浸透剤の他に、インクに含まれる成分の溶解状態を安定化させる溶解安定剤を含んでいてもよい。インク中、顔料と樹脂とは、顔料分散体として含有される。以下、インクジェット記録装置用インクが含む、必須、又は任意の成分である、水、顔料分散体、顔料分散体に含まれる顔料、及び樹脂、保湿剤、浸透剤、並びに溶解安定剤と、インクジェット記録装置用インクの製造方法とについて順に説明する。
〔水〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。本発明のインクジェット記録装置用インク中の水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インク中の典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。
〔顔料分散体〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
(顔料)
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、及び193のような黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、及び71のような橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、及び202のような赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15のような青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、及び33のような紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7のような黒色顔料を挙げることができる。
顔料の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。具体的には、インクの全質量に対して4質量%以上8質量%以下が好ましい。顔料の使用量が過少である顔料分散体を用いて調製されたインクを用いると、所望する画像濃度を有する画像を得にくい。顔料の使用量が過多である顔料分散体を用いて調製されたインクを用いると、インクの流動性が損なわれ、所望する画像濃度を有する画像を得にくくなったり、インクの被記録媒体に対する浸透性が損なわれ、オフセットが発生しやすくなったりする場合がある。
顔料分散体に含まれる顔料の体積平均粒径は、インクの色濃度、色相、及びインクの安定性のような観点から、30nm以上200nm以下が好ましく、70nm以上130nm以下がより好ましい。顔料の体積平均粒径は、顔料と樹脂とを混練する際に使用するビーズの粒径や処理時間を調整することで調整できる。体積平均粒径が過小である顔料を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、形成画像の画像濃度が所望する値を下回る場合がある。体積平均粒径が過大である顔料を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクを吐出するノズルの目詰まりが発生したり、インクの吐出性が悪化したりする場合がある。顔料の体積平均粒径は、顔料分散体をイオン交換水を用いて300倍に希釈した試料を用い、動的光散乱粒度分布測定装置(シスメックス株式会社製)のような装置を用いて測定できる。
(樹脂)
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、及びビニルナフタレン−マレイン酸共重合体のような樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体のような、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の質量平均分子量(Mw)は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、典型的には10,000以上160,000以下が好ましい。分子量が過小である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、被記録媒体に画像を形成する際に、所望する画像濃度を有する画像を得にくい。分子量が過大である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクの粘度が高いため、溶媒の揮発のような要因の影響で、インクの粘度がさらに高くなりやすく、ノズルからのインクの吐出不良が起こりやすい。このため、分子量が過大である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、良好な画像を形成しにくい。上記の樹脂の分子量は、樹脂を重合反応を用いて得る際の、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間のような重合条件を調整する公知の方法に従って調整できる。顔料分散体に含まれる樹脂の質量平均分子量(Mw)はゲルろ過クロマトグラフィーを用いて測定できる。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の酸価は、50mgKOH/g以上200mgKOH/g以下が好ましい。酸価が過小である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、顔料分散体中の顔料の分散性が低くなりやすく、顔料の微粒子化が困難となる。そのため、形成画像が良好な着色性、発色性を有さない場合がある。酸価が過大である樹脂を含む顔料分散体を用いて調製されたインクを用いる場合、インクの保存安定性が低くなりやすい。樹脂の酸価は、樹脂を合成する際に、アクリル酸及びメタクリル酸のような酸性の官能基を有する単量体の使用量を適宜調整することで調整できる。具体的には、酸性の官能基を有する単量体の使用量を増やすことで樹脂の酸価を高めることができる。
顔料分散体を調製する際の樹脂の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。樹脂は、典型的には、顔料100質量部に対して、15質量部以上100質量部以下の範囲の量で使用される。
(顔料分散体の製造方法)
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)のようなメディア型湿式分散機を用いて、水のような適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体を製造する方法が挙げられる。メディア型湿式分散機を用いる処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5mm以上1.0mm以下である。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニアのような硬質の材料が使用される。
顔料分散体を製造する際の、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂とを良好に混練できる限り特に限定されない。典型的には、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂との質量の合計に対して、1倍以上10倍以下の質量を用いるのが好ましく、2倍以上8倍以下の質量を用いるのがより好ましい。
〔保湿剤〕
保湿剤は、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。インクジェット記録装置用インクは、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含む保湿剤を含有する。保湿剤として、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含むことで、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出することができる。
インク中のグリセリンの含有量は5質量%以上9質量%以下である。また、インク中の1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールの合計含有量は30質量%以上45質量%以下である。グリセリンの含有量が過少であるインクを用いる場合、インクの保湿性が低くなり、溶剤が揮発しやすい。そのため、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすい。従って、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。一方、グリセリンの含有量が過多であるインクを用いる場合、インクの保湿性は高いものの、インクの粘度が高くなりやすい。従って、長時間にわたり画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。
1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールの合計含有量が過少であるインクを用いる場合、インクの保湿性が低くなり、溶剤が揮発しやすい。従って、長時間にわたり画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。また、溶剤の揮発に起因して、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすい。従って、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。
1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールの合計含有量が過多であるインクを用いる場合、インクの粘度が高く、時間の経過に伴いさらに粘度が高くなりやすい。従って、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。さらに、1,4−ブタンジオールの含有量が過多であるインクを用いる場合は、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。
インクジェット記録装置用インクは、本発明の目的を阻害しない範囲の量で、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及び1,4−ブタンジオール以外の他の保湿剤を含んでいてもよい。インクに配合できる、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及び1,4−ブタンジオール以外の他の保湿剤の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、及び1,5−ペンタンジオールが挙げられる。これらの保湿剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
保湿剤の含有量の合計量は、インクの全質量に対して35質量%以上60質量%以下が好ましく、35質量%以上55質量%以下がより好ましい。保湿剤中の、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールの含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、保湿剤中80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%であるのが特に好ましい。
〔浸透剤〕
インクジェット記録装置用インクは、インクの被記録媒体への浸透性を高める目的で、浸透剤を含む。浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである。浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを用いることで、画像形成する際に、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出でき、高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できる。
インク中の多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量は2.0質量%以上4.5質量%以下である。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が過少であるインクを用いる場合、被記録媒体へのインクの浸透性が低くなりやすいため、画像形成の際に、所望する画像濃度を有する画像を得にくい。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が過多であるインクを用いる場合、インクが高温環境に長期間さらされる際の、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制しにくい。また、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。
多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの具体例としては、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテルが挙げられる。これらの中でも、紙のような被記録媒体に対する浸透性、並びに保湿性、及び保存安定性に優れるインクを得やすいため、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、及びジエチレングリコールイソブチルエーテルからなる群より選択される1種以上が好ましい。
インクジェット記録装置用インクは、インクの被記録媒体への浸透性の調整のような目的で、本発明の目的を阻害しない範囲の量で、前述の浸透剤以外の他の有機溶媒を含んでいてもよい。前述の浸透剤以外の他の有機溶媒の具体例としては、炭素数6以上12以下のアルキル基を有する長鎖アルコール及び炭素数6以上9以下のアルキル基を有する多価アルコールのような有機溶媒が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。インク中に前述の浸透剤の他の有機溶媒を含む場合、他の有機溶媒は、インクの全質量に対して2質量%以上8質量%以下含まれるのが好ましい。
〔溶解安定剤〕
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトンが挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
〔インクジェット記録装置用インクの製造方法〕
本発明のインクジェット記録装置用インクの製造方法は、水、顔料分散体、保湿剤、及び浸透剤に対して、必要に応じて溶解安定剤を加えた後に、これらのインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機を用いて均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターを用いて異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。インクジェット記録装置用インクを製造する際には、水、顔料分散体、保湿剤、及び浸透剤に対して、必要に応じて溶解安定剤のような有機溶媒の他の液体成分や、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤のような、従来、インクジェット記録装置用インクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
以上説明した第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いると、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できる。このため、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクは、種々のインクジェット記録装置で好適に使用される。
[第2実施形態]
第2実施形態は、インクジェット記録装置を用いて、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いて画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが被記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドを用いて記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置としては、画像形成の高速性の点からラインヘッド型の記録ヘッドを備える記録装置が好ましく、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置がより好ましい。
第2実施形態の画像形成方法では、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いるため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の画像の乱れを抑制でき、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に記録ヘッドからインク液滴を吐出して画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を容易に良好な状態に保つことができる。
以下、図面を参照して、第2実施形態の画像形成方法について、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用い、被記録媒体として記録用紙を用いる場合に関して説明する。図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示す図であり、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方からみた図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置100の左側部には記録用紙Pを収容する給紙トレイ2(給紙部)が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された記録用紙Pを、最上位の記録用紙Pから順に一枚ずつ後述する搬送ベルト5へと搬送するための給紙ローラー3及び給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4が設けられている。
給紙ローラー3及び従動ローラー4に関して用紙搬送方向Xの下流側(図1での右側)には、搬送ベルト5が回転自在に配設されている。搬送ベルト5は、用紙搬送方向Xの下流側に配置されたベルト駆動ローラー6と、上流側に配置され搬送ベルト5を介してベルト駆動ローラー6に従動回転するベルトローラー7とに掛け渡されており、ベルト駆動ローラー6が時計方向に回転駆動されることで、搬送ベルト5に担持された記録用紙Pが矢印X方向に搬送される。
ここで、用紙搬送方向Xの下流側にベルト駆動ローラー6を配置したことで、搬送ベルト5の用紙送り側(図1での上側)はベルト駆動ローラー6に引っ張られる。そのため、弛みが生じることなくベルトを張ることができるので、安定した記録用紙Pの搬送が可能となる。なお、搬送ベルト5には誘電体樹脂製のシートが用いられ、その形態としては継ぎ目を有しない(シームレス)ものが好適に用いられる。
また、搬送ベルト5の用紙搬送方向Xの下流側には、図中時計回りに駆動され画像が記録された記録用紙Pを装置本体外へと排出する排出ローラー8a、及び排出ローラー8aの上部に圧接され従動回転する従動ローラー8bからなる排出ローラー対8(排出部)が設けられている。排出ローラー対8の用紙搬送方向Xの下流側には、装置本体外へと排出された記録用紙Pが積載される排紙トレイ10が設けられている。
従動ローラー8bは記録用紙Pの画像形成面に直接触れるため、従動ローラー8bの表面を形成する素材は撥水性材料であるのが好ましい。従動ローラー8bの表面を撥水性材料を用いて形成することで、記録用紙Pに浸透していないインクの従動ローラー8bへの付着を抑制できる。そのため、オフセットの発生を抑制しやすい。好適な撥水材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、及びポリフッ化ビニルのようなフッ素樹脂が挙げられる。従動ローラー8bと同様に、記録用紙Pの画像形成面に接触する部材の表面は撥水性材料を用いて形成するのが好ましい。
そして、搬送ベルト5の上方には、搬送ベルト5の上面に対して所定の間隔が形成されるような高さに支持され、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pへと画像の記録を行うラインヘッド11C、11M、11Y及び11Kが配設されている。
これらのラインヘッド11C〜11Kには、それぞれ異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の着色インクが充填されており、各ラインヘッド11C〜11Kからそれぞれの着色インクを吐出することで、記録用紙P上にカラー画像が形成される。
記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出されたインクの液滴が着弾してから、記録用紙P上のインクの着弾箇所が、排出部8に到達するまでの時間は装置を小型化するためには1秒以内であるのが好ましい。かかる時間を1秒以内とした場合であっても、第1実施形態に係るインクを用いることで、高速での画像形成時のオフセットの発生の抑制の効果が充分に得られる。
また、記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出され、記録用紙Pに打ち込まれる一色又は複数の色のインクの量は、特に限定されず、所望する画像濃度を有する画像を形成でき、オフセットが発生しにくい量に調整して画像が形成される。
これらのラインヘッド11C〜11Kは、図2に示すように、用紙搬送方向Xと直交する方向(図2の上下方向)に複数のノズルが配列されたノズル列を備え、搬送される記録用紙Pの幅以上の記録領域を有しており、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pに対して、一括して1行分の画像を形成することができるようになっている。
なお、本実施形態のラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置では、搬送ベルト5の幅寸法以上に形成された長尺のヘッド本体の長手方向に複数のノズルを配列させることで、記録用紙Pの幅以上の記録領域を有するように構成されたラインヘッドを用いている。しかしながら、各々複数個のノズルを備えた短尺のヘッドユニットを搬送ベルト5の幅方向に複数配列することで、搬送される記録用紙Pの幅方向全幅にわたって画像を記録できるようにしたラインヘッドを用いても構わない。
また、ラインヘッド11C〜11Kのインクの吐出方式としては、圧電素子(ピエゾ素子:後述する図3に示す)に印加する電圧を制御することで、ラインヘッド11C〜11Kの液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する圧電素子方式や、発熱体を用いて液室内のインク中に気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式のような各種方式を適用することができる。インクの吐出方式としては、吐出量の制御が容易であることから圧電素子方式が好ましい。
本発明の第2実施形態に係る画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置が備える、ラインヘッド11C〜11Kは、特に、圧電素子に印加する電圧を制御することで前記液室内を減圧し、再び前記液室内の圧力を戻す動作を行う、引き打ち方式を用いてインクを吐出するのが好ましい。インクの吐出を引き打ち方式を用いて行うことで、被記録媒体に形成させるドット径の大きさ、つまり、インクの吐出量を調整しやすくなる。そのため、被記録媒体上に形成される画像について、多段階の階調を表現しやすくなる。以下、引き打ち方式を用いた場合のインク吐出の過程を説明する。
図3は、引き打ち方式を用いた場合のインク吐出の過程を示す図である。図3(a)に示すように、ラインヘッド11C〜11Kは、そのノズル毎に、圧電素子32、インク吐出口34、及び液室36が設けられている。引き打ち方式を用いた場合のインクの吐出では、まず、圧電素子32に駆動電圧を印加していない図3(a)の状態から、図3(b)に示すように、圧電素子32に駆動電圧を印加して圧電素子32を収縮させる。このとき、駆動電圧を徐々に上昇させて圧電素子32を徐々に収縮させることで、液室36内をゆっくりと減圧するのが好ましい。このような動作を経て、インク吐出口34のメニスカスMの引き込みすぎに起因する液室36内の気泡の残留を防ぎつつ、液室36を広げることができる。その後、圧電素子32への駆動電圧の印加が終わり、図3(c)に示すように圧電素子32が元の状態に戻ることで、インク吐出口34近傍の微量のインクをインク液滴42として吐出させることができる。
また、本発明の第2実施形態に係る画像形成方法では、インクジェット記録装置が備えるラインヘッド11C〜11Kの液室36内のインクを、20℃程度の通常の室温に対してやや高めの温度に保温するのが好ましい。より具体的には、インクを32℃以上35℃以下に保温するのが好ましい。液室36内のインクを保温する方法は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されない。液室36内のインクを保温する方法としては、各色のラインヘッド11C〜11K毎に設けられた共通インク室(不図示)にヒーターを設け、共通インク室内のインクを保温する方法、或いは、ラインヘッド11C〜11Kのノズル毎に設けられた液室36にヒーターを設け、ヒーターを用いて液室36内のインクを保温する方法が挙げられる。
液室36内のインクを通常の室温に対してやや高めの温度に保温することで、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制しつつ、インクが充填されたラインヘッド11C〜11Kをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、ラインヘッド11C〜11Kからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができるので、所望する画像濃度を有する画像を形成できる。
図4は、ラインヘッド型の記録方式を採用したインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。インクジェット記録装置100には制御部20が備えられており、制御部20には、インターフェイス21、ROM22、RAM23、エンコーダー24、モーター制御回路25、ラインヘッド制御回路26、及び電圧制御回路27が接続されている。
インターフェイス21は、図示しないパソコンのようなホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、インターフェイス21を介して受信された画像信号に対して、必要に応じて変倍処理或いは階調処理を施して画像データに変換する。そして、後述する各種制御回路に制御信号を出力する。
ROM22は、ラインヘッド11C〜11Kを駆動させて画像形成を行う際の制御プログラムのようなプログラムを記憶している。RAM23は、制御部20で変倍処理或いは階調処理された画像データを所定の領域に格納する。
エンコーダー24は、搬送ベルト5を駆動する排紙側のベルト駆動ローラー6に接続されており、ベルト駆動ローラー6の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダー24から送信されるパルス数をカウントすることでベルト駆動ローラー6の回転量を算出し、記録用紙Pの送り量(記録用紙Pの位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダー24からの信号に基づいて、モーター制御回路25及びラインヘッド制御回路26に制御信号を出力する。
モーター制御回路25は、制御部20からの出力信号に基づいて記録媒体搬送用モーター28を駆動する。記録媒体搬送用モーター28を駆動することでベルト駆動ローラー6を回転させ、搬送ベルト5を図1の時計回りに回動させて記録用紙Pを矢印X方向へと搬送する。
ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、RAM23に格納された画像データをラインヘッド11C〜11Kへ転送し、転送された画像データに基づいてラインヘッド11C〜11Kからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、記録媒体搬送用モーター28が駆動させる搬送ベルト5が行う記録用紙Pの搬送の制御とで、記録用紙Pへの画像の形成が行われる。また、ラインヘッド11C〜11Kが、液室36内のインクを32℃以上35℃以下に保温するためにヒーターを備える場合、ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、ヒーターの温度を制御する。このとき、ラインヘッド11C〜11Kは、さらに温度センサーを備えるのが好ましい。この場合、ラインヘッド制御回路26は、温度センサーを用いてインクの温度を検知しながらヒーターの温度を調整することができる。
電圧制御回路27は、制御部20からの出力信号に基づいて給紙側のベルトローラー7に電圧を印加することで交番電界を発生させ、搬送ベルト5に記録用紙Pを静電吸着させる。静電吸着の解除は、制御部20からの出力信号に基づいてベルトローラー7又はベルト駆動ローラー6を接地させることで行われる。なお、ここでは給紙側のベルトローラー7に電圧を印加する構成としたが、排紙側のベルト駆動ローラー6に電圧を印加する構成としてもよい。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いてドットを形成する方法を、図5を用いて具体的に説明する。なお、図5では図1及び図2に示したラインヘッド11C〜11Kのうち、ラインヘッド11Cを例に挙げて説明するが、他のラインヘッド11M〜11Kについても全く同様に説明される。
図5に示すように、ラインヘッド11Cには複数個のノズルからなるノズル列N1、N2が記録用紙Pの搬送方向(矢印X方向)に並設されている。つまり、記録用紙Pの搬送方向Xの各ドット列を形成するノズルとして、ノズル列N1、N2に各1個ずつ(ドット列L1ではノズル12a及び12a’)、合計2個のノズルを備えている。なお、ここでは説明の便宜のため、ノズル列N1、N2を構成するノズルのうち、ドット列L1〜L16に対応する12a〜12p及び12a’〜12p’までの各16個のノズルのみを記載しているが、実際にはさらに多数のノズルが用紙搬送方向Xと直交する方向に配列されているものとする。
そして、このノズル列N1、N2を順次用いて被記録媒体としての記録用紙P上に画像を形成する。記録用紙Pを用紙搬送方向Xに移動させながら、記録用紙Pの幅方向(図の左右方向)1行分のドット列D1をノズル列N1からのインク吐出(図の実線矢印)で形成した後、次の1行分のドット列D2をノズル列N2からのインク吐出(図の破線矢印)で形成し、さらに次の1行分のドット列D3を再びノズル列N1からのインク吐出で形成する。以下、ドット列D4以降もノズル列N1、N2を交互に用いて同様に形成する。
以上説明した第2実施形態に係る画像形成方法では、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できる。このため、第2実施形態に係る画像形成方法は、種々のインクジェット記録装置に好適に利用することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲になんら限定されるものではない。
〔製造例1〕
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
顔料分散体の調製に用いるスチレン−アクリル樹脂をマクロモノマー合成法を用いて製造した。具体的には、1000ml四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、滴下ロートをセットし、イソプロピルアルコール100g、メチルエチルケトン300gをフラスコに加え、窒素ガスをバブリングしながら加熱還流した。滴下ロートに、メタクリル酸メチル30g、スチレン80g、アクリル酸ブチル42g、メタクリル酸(MAA)9.7g及び開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3gを混合溶解したものを入れ、約2時間かけフラスコ内を70℃で加熱還流させた状態で、滴下した。滴下後、さらに6時間フラスコ内を加熱還流し、さらに、AIBNを0.1g含むメチルエチルケトン150gを、15分かけ滴下した。この後さらに6時間フラスコ内を加熱還流した後、メチルエチルケトンを留去することで、分子量53,000、酸価60mgKOH/gのスチレン−アクリル樹脂を得た。
得られた樹脂の質量平均分子量(Mw)は、ゲルろ過クロマトグラフィー(HLC−8020GPC(東ソー株式会社製))を用いて下記条件に従って確認した。得られた樹脂の酸価(mgKOH/g)は滴定で確認した。
<質量平均分子量測定条件>
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
〔製造例2〕
(顔料分散体の製造)
シアン色顔料としてP.B−15:3を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、顔料25質量%、製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂10質量%、及び界面活性剤(オルフィンE1010、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、残余の水とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L,株式会社シンマルエンタープライゼス製)に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練した。なお、製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂は中和等量の105%のNaOH水溶液で中和した。また、Naの質量は樹脂の質量として計算し、NaOH水溶液に含まれる水や中和反応で生じた水の質量はイオン交換水の質量として計算した。得られた顔料分散体をイオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)を用いて顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70nm以上130nm以下の範囲となっていることを確認した。
〔実施例1〜3、及び比較例1〜3〕
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、表1記載の量のグリセリンと、1,3−プロパンジオール35質量%と、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例1〜3、及び比較例1〜3のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表1)。
下記方法に従い、実施例1〜3、及び比較例1〜3のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例1〜3、及び比較例1〜3のインクの連続画像形成、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表1に記す。
<連続画像形成時間の評価方法>
連続画像形成時間の評価では、長時間にわたり画像形成を繰返し行った場合でも、正常なインクの吐出が可能かどうかを評価した。
評価機としてヘッド内部にインクを保温可能なヒーターを有し、ヘッド内部の温度を検知可能な記録ヘッドを備える画像形成装置(京セラミタ株式会社製実験機)を用いた。評価機のヘッド内のインクの保温温度を35℃に設定して、28℃20%RH環境下で評価を行った。記録ヘッドにインクを充填し、ノズル形成面から出ている余剰液をワイプブレードでかきとった。記録ヘッドのノズル面と記録用紙Pとの距離を1mmに固定し、給紙部から排出部までの記録用紙Pの搬送速度を847mm/sに設定した。被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙、C2(富士ゼロックス株式会社製))を用いた。記録ヘッドから被記録媒体へ吐出するインクの量が11pL(1画素当たり)となるようにインクを吐出した。複数枚の被記録媒体に、被記録媒体の進行方向に垂直なライン画像(1ドット幅×被記録媒体の幅の長さ)を、5ドット幅のスペース毎(非画像形成区間毎)に連続して形成した。被記録媒体に形成された画像に、インクの不吐出や、インクの吐出位置のずれ(ラインから10μm以上のずれ)が確認された被記録媒体の、一つ前に画像形成された被記録媒体が排出された時間(連続画像形成時間)を測定した。連続画像形成時間60分以上を○(合格)と判定し、60分未満を×(不合格)と判定した。
<デキャップ性の評価方法>
デキャップ性の評価では、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドから正常なインクの吐出が可能かどうかを評価した。
連続画像形成の評価と同じ評価機を用い、同じ画像形成条件で評価を行った。インクを記録ヘッドに充填して、パージとワイプとをセットで3度行った後、記録ヘッドにキャップをすることなく一ヶ月間放置した。パージ量は記録ヘッド当たり1回につき2ccであった。30秒間放置後、被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙、C2(富士ゼロックス株式会社製))を用い、記録ヘッドのノズル1個から吐出される1画素当たりのインクの量を11pLとなるように設定して、10cm×10cmのベタ画像を形成した。10枚の被記録媒体にベタ画像を形成した後、記録ヘッドにキャップをすることなく3時間放置した。3時間後、1枚の被記録媒体に、記録ヘッドの全ノズルの吐出状況を確認できるチェックパターンの画像を形成した。全ノズルの吐出を確認できた場合を○(合格)と判定し、インクの不吐出や、インクの吐出位置のずれ(ラインから10μm以上のずれ)が確認された場合を×(不合格)と判定した。
<画像濃度の評価方法>
連続画像形成の評価と同じ評価機を用い、23℃60%RH環境下で評価する以外は、連続画像形成の評価と同じ条件で評価を行った。被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙、C2(富士ゼロックス株式会社製))を用い、記録ヘッドのノズル1個から吐出される(1画素当たりの)インクの量を11pLとなるように設定して、10cm×10cmのベタ画像を形成した。画像が形成された普通紙を一昼夜、常温常湿環境下で保存した後、画像部の画像濃度をポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)を用いて測定した。ベタ画像内の10箇所の画像濃度の平均値を画像濃度とした。画像濃度1.0以上を○(合格)と判定し、画像濃度1.0未満を×(不合格)と判定した。
<分散安定性の評価方法>
分散安定性の評価では、高温環境に長期間さらされた場合の、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を評価した。分散安定性の評価結果は、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の生じやすさの指標となる。
インクの粘度、及び顔料の分散径について、インクを60℃の温度下で一ヶ月放置したときの、初期からの変化率を以下の方法で測定して、分散安定性を評価した。インクの粘度、及び顔料の分散径の変化について、何れも○(合格)の判定であれば、分散安定性を○(合格)と判定した。インクの粘度、及び顔料の分散径の変化について、何れか一方でも×(不合格)の判定であれば、分散安定性を×(不合格)と判定した。ここで、顔料の分散径とは、粒子を液体中に分散させて測定した場合の平均粒子径をいう。
(粘度変化率の測定方法)
インク約250mlを、容積300mlの上部に開口を有する円柱状の容器に入れ、容器内のインクの初期粘度Vを測定した。次いで、インクの入った容器を内温60℃に設定された恒温槽に入れ、1ヶ月後の粘度Vを測定した。V及びVは、25℃において、振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した。Vの値と、初期粘度Vとの値から、下記式に従って粘度変化率を求めた。粘度変化率が110%未満を○(合格)と判定し、110%以上を×(不合格)と判定した。
粘度変化率(%)=V/V×100
(分散径変化率の測定方法)
インク約250mlを、容積300mlの上部に開口を有する円柱状の容器に入れ、容器内のインクに含まれる顔料の初期分散径Rを測定した。次いで、インクの入った容器を内温60℃に設定された恒温槽に入れ、1ヶ月後の顔料の分散径Rを測定した。R、及びRは、インクを、イオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)を用いて顔料の体積平均粒径D50として測定した。Rの値と、Rの値とから、下記式に従って分散径変化率を求めた。分散径変化率が110%未満を○(合格)と判定し、110%以上を×(不合格)と判定した。
分散径変化率(%)=R/R×100
Figure 2013199634
表1から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、及び1,3−プロパンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含む、実施例1〜3のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できることが分かる。
比較例1及び2から、インク中のグリセリンの含有量が5質量%未満であるインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例1及び2のインクでは、保湿性が低いため溶剤が揮発しやすく、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすいためと思われる。一方、比較例3からは、グリセリンのインク中の含有量が9質量%超であるインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例3のインクは保湿性は高いものの、絶対的な粘度が高くなりやすいためと思われる。
〔実施例4、実施例5、及び比較例4〜6〕
表2記載の保湿剤A〜Eの何れかを用いて、実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクを得た。より具体的には、製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表3記載の種類の保湿剤35質量%と、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表3)。
Figure 2013199634
上記方法に従い、実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表3に記す。
Figure 2013199634
表3から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール、又は1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含む、実施例4、及び実施例5のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できることが分かる。
比較例4から、浸透剤として1,3−プロパンジオール、又は1,4−ブタンジオールではなく、1,2−プロパンジオールを含むインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例4のインクでは、溶剤が揮発しやすく、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすいためと思われる。
比較例5から、浸透剤として1,3−プロパンジオール、又は1,4−ブタンジオールではなく、1,3−ブタンジオールを含むインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。また、比較例6から、浸透剤として1,3−プロパンジオール、又は1,4−ブタンジオールではなく、1,5−ペンタンジオールを含むインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。
〔実施例6〜8、及び比較例7〜13〕
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表4、及び表5記載の量の1,3−プロパンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例6〜8、及び比較例7〜13のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表4、及び表5)。
上記方法に従い、実施例6〜8、及び比較例7〜13のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例6〜8、及び比較例7〜13のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表4、及び表5に記す。
Figure 2013199634
Figure 2013199634
表4、及び表5から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、及び1,3−プロパンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含む、実施例6〜8のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、高温環境に長期間さらされてもインクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できることが分かる。
比較例7〜11から、1,3−プロパンジオールのインク中の含有量が30質量%未満であるインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすく、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例7〜11のインクが、保湿性が低く溶剤が揮発しやすいため、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすいためと思われる。
比較例12、及び比較例13から、1,3−プロパンジオールのインク中の含有量が45質量%超であるインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例12、及び比較例13のインクでは、保湿剤におけるグリセリンの含有量の比率が相対的に少なくなることで、インクの保湿性が低くなり、ノズルのインク吐出口近傍で、インクが増粘、或いは固化しやすいためと思われる。また、比較例13から、1,3−プロパンジオールの含有量が過多であると、高温環境に長期間さらされた場合、インクの粘度、及び顔料の分散状態が変化しやすいことが分かる。
〔実施例9〜11、及び比較例14〜17〕
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表6、及び表7記載の量の1,4−ブタンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例9〜11、及び比較例14〜17のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表6、及び表7)。
上記方法に従い、実施例9〜11、及び比較例14〜17のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例9〜11、及び比較例14〜17のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表6、及び表7に記す。
Figure 2013199634
Figure 2013199634
表6、及び表7から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、及び1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含有する、実施例9〜11のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像が得られることがわかる。また、表6、及び表7から、実施例9〜11のインクでは、インクが高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化が抑制されることが分かる。
比較例14、及び比較例15から、1,4−ブタンジオールのインク中の含有量が30質量%未満であるインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすく、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例14、及び比較例15のインクは、保湿性が低く溶剤の揮発しやすいため、ノズルのインク吐出口近傍で増粘、或いは固化しやすいためと思われる。
比較例16、及び比較例17から、1,4−ブタンジオールのインク中の含有量が45質量%超であるインクを用いる場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。これは、比較例16、及び比較例17のインクが、ノズルのインク吐出口近傍で増粘、或いは固化しやすいためと思われる。
〔実施例12〜14〕
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表8記載の量の1,3−プロパンジオール、及び1,4−ブタンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例12〜14のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表8)。
上記方法に従い、実施例12〜14のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例12〜14のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表8に記す。
Figure 2013199634
表8から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール、及び1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含有する、実施例12〜14のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像が得られることがわかる。また、表8から、実施例12〜14の
インクでは、インクが高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制されることが分かる。
〔実施例15〜27、及び比較例18〜31〕
表9記載の浸透剤A〜Fの何れか1種類、又は2種類を用いて、実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクを得た。より具体的には、製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、1,3−プロパンジオール35質量%と、表10〜13に記載の種類と量の浸透剤と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表10〜16)。
Figure 2013199634
上記方法に従い、実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価を行った。実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクの連続画像形成時間、デキャップ性、形成画像の画像濃度、及び分散安定性の評価結果を表10〜16に記す。
Figure 2013199634
Figure 2013199634
Figure 2013199634
Figure 2013199634
Figure 2013199634
Figure 2013199634
Figure 2013199634
表10〜16から、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含み、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、及び1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含み、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含有する、実施例15〜27のインクを用いる場合、長時間にわたり画像を形成する場合や、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する場合であっても、記録ヘッドからのインク液滴の吐出状態を良好に保つことができ、所望する画像濃度を有する画像ら得られることが分かる。また、表10〜16から、実施例15〜27のインクでは、インクが高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化が抑制されることが分かる。
比較例18、20、26、28、及び30から、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が2.0質量%未満であるインクを用いる場合、所望する画像濃度を有する画像を得にくいことが分かる。これは、比較例18、20、26、28及び30のインクの被記録媒体に対する浸透性が低いためと思われる。一方、比較例19、21、27、29、及び31から、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルのインク中の含有量が4.5質量%超であるインクは、被記録媒体に対しる浸透性は十分高いものの、高温環境に長期間さらされる場合に、インクの粘度と顔料の分散状態とが変化しやすいことが分かる。また、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルとして、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを用い、そのインク中の含有量が過多である場合、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすい。
比較例22、及び比較例23から、浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルではなく、1,2−ヘキシレングリコールを含むインクを用いる場合、1,2−ヘキシレングリコールのインク中の含有量が2.0質量%以下であると、所望する画像濃度を有する画像を得にくいことが分かる。また、比較例24、及び比較例25から、浸透剤として1,2−ヘキシレングリコールを含むインクについて、1,2−ヘキシレングリコールのインク中の含有量が、2.0質量%を超えると、インクが高温環境に長期間さらされることで、インクの粘度変化と顔料の分散状態の変化とが生じやすく、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからのインク液滴の吐出不良が生じやすいことが分かる。
2 給紙トレイ
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(用紙搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙

Claims (5)

  1. 少なくとも、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
    前記保湿剤がグリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含み、
    インク中の前記グリセリンの含有量が5質量%以上9質量%以下であり、
    インク中の前記1,3−プロパンジオール、及び/又は前記1,4−ブタンジオールの合計含有量が30質量%以上45質量%以下であり、
    前記浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルであり、
    インク中の前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が2.0質量%以上4.5質量%以下である、インクジェット記録装置用インク。
  2. 前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルが、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、及びジエチレングリコールモノイソブチルエーテルからなる群より選択される1種以上である、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
  3. インクジェット記録装置を用いて、請求項1又は2記載のインクジェット記録装置用インクを用いて画像を形成する、画像形成方法。
  4. 前記インクジェット記録装置が、圧電素子に印加される電圧を制御することで液室内に生じる圧力を利用し前記インクの液滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録方式がラインヘッド型の記録方式であり、
    前記記録ヘッドが、前記圧電素子に印加される電圧を制御することで前記液室内を減圧し、再び前記液室内の圧力を戻す引き打ち方式を用いて前記インクを吐出する、請求項3記載の画像形成方法。
  5. 前記インクジェット記録装置が、画像形成中に、前記液室内の前記インクを32℃以上35℃以下に保温する、請求項3又は4記載の画像形成方法。
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