JP2013199634A - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含むインクジェット記録装置用インクに、保湿剤としてグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール及び/又は1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含有させ、浸透剤として多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含有させる。
【選択図】図1
Description
前記保湿剤が、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含み、
インク中の前記グリセリンの含有量が5質量%以上9質量%以下であり、
インク中の前記1,3−プロパンジオール、及び/又は前記1,4−ブタンジオールの合計含有量が30質量%以上45質量%以下であり、
前記浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルであり、
インク中の前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が2.0質量%以上4.5質量%以下である、インクジェット記録装置用インクである。
第1実施形態のインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクとも記す)は、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含む。インクは、保湿剤として、インク中にグリセリンを5質量%以上9質量%以下、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを30質量%以上45質量%以下含む。インクは、浸透剤として、インク中に多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを2.0質量%以上4.5質量%以下含む。
本発明のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。本発明のインクジェット記録装置用インク中の水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インク中の典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。
本発明のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、及び193のような黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、及び71のような橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、及び202のような赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15のような青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、及び33のような紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7のような黒色顔料を挙げることができる。
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、及びビニルナフタレン−マレイン酸共重合体のような樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びスチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体のような、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)のようなメディア型湿式分散機を用いて、水のような適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体を製造する方法が挙げられる。メディア型湿式分散機を用いる処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5mm以上1.0mm以下である。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニアのような硬質の材料が使用される。
保湿剤は、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。インクジェット記録装置用インクは、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含む保湿剤を含有する。保湿剤として、グリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含むことで、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出することができる。
インクジェット記録装置用インクは、インクの被記録媒体への浸透性を高める目的で、浸透剤を含む。浸透剤は、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルである。浸透剤として、多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを用いることで、画像形成する際に、所望する画像濃度を有する画像を得ることができ、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出でき、高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制できる。
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトンが挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
本発明のインクジェット記録装置用インクの製造方法は、水、顔料分散体、保湿剤、及び浸透剤に対して、必要に応じて溶解安定剤を加えた後に、これらのインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機を用いて均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターを用いて異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。インクジェット記録装置用インクを製造する際には、水、顔料分散体、保湿剤、及び浸透剤に対して、必要に応じて溶解安定剤のような有機溶媒の他の液体成分や、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤のような、従来、インクジェット記録装置用インクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
第2実施形態は、インクジェット記録装置を用いて、第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いて画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが被記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドを用いて記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置としては、画像形成の高速性の点からラインヘッド型の記録ヘッドを備える記録装置が好ましく、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置がより好ましい。
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
顔料分散体の調製に用いるスチレン−アクリル樹脂をマクロモノマー合成法を用いて製造した。具体的には、1000ml四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、滴下ロートをセットし、イソプロピルアルコール100g、メチルエチルケトン300gをフラスコに加え、窒素ガスをバブリングしながら加熱還流した。滴下ロートに、メタクリル酸メチル30g、スチレン80g、アクリル酸ブチル42g、メタクリル酸(MAA)9.7g及び開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3gを混合溶解したものを入れ、約2時間かけフラスコ内を70℃で加熱還流させた状態で、滴下した。滴下後、さらに6時間フラスコ内を加熱還流し、さらに、AIBNを0.1g含むメチルエチルケトン150gを、15分かけ滴下した。この後さらに6時間フラスコ内を加熱還流した後、メチルエチルケトンを留去することで、分子量53,000、酸価60mgKOH/gのスチレン−アクリル樹脂を得た。
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
(顔料分散体の製造)
シアン色顔料としてP.B−15:3を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、顔料25質量%、製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂10質量%、及び界面活性剤(オルフィンE1010、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、残余の水とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L,株式会社シンマルエンタープライゼス製)に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練した。なお、製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂は中和等量の105%のNaOH水溶液で中和した。また、Naの質量は樹脂の質量として計算し、NaOH水溶液に含まれる水や中和反応で生じた水の質量はイオン交換水の質量として計算した。得られた顔料分散体をイオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)を用いて顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70nm以上130nm以下の範囲となっていることを確認した。
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、表1記載の量のグリセリンと、1,3−プロパンジオール35質量%と、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例1〜3、及び比較例1〜3のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表1)。
連続画像形成時間の評価では、長時間にわたり画像形成を繰返し行った場合でも、正常なインクの吐出が可能かどうかを評価した。
デキャップ性の評価では、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドから正常なインクの吐出が可能かどうかを評価した。
連続画像形成の評価と同じ評価機を用い、23℃60%RH環境下で評価する以外は、連続画像形成の評価と同じ条件で評価を行った。被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙、C2(富士ゼロックス株式会社製))を用い、記録ヘッドのノズル1個から吐出される(1画素当たりの)インクの量を11pLとなるように設定して、10cm×10cmのベタ画像を形成した。画像が形成された普通紙を一昼夜、常温常湿環境下で保存した後、画像部の画像濃度をポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)を用いて測定した。ベタ画像内の10箇所の画像濃度の平均値を画像濃度とした。画像濃度1.0以上を○(合格)と判定し、画像濃度1.0未満を×(不合格)と判定した。
分散安定性の評価では、高温環境に長期間さらされた場合の、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を評価した。分散安定性の評価結果は、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の生じやすさの指標となる。
インク約250mlを、容積300mlの上部に開口を有する円柱状の容器に入れ、容器内のインクの初期粘度V1を測定した。次いで、インクの入った容器を内温60℃に設定された恒温槽に入れ、1ヶ月後の粘度V2を測定した。V1及びV2は、25℃において、振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した。V2の値と、初期粘度V1との値から、下記式に従って粘度変化率を求めた。粘度変化率が110%未満を○(合格)と判定し、110%以上を×(不合格)と判定した。
粘度変化率(%)=V2/V1×100
インク約250mlを、容積300mlの上部に開口を有する円柱状の容器に入れ、容器内のインクに含まれる顔料の初期分散径R1を測定した。次いで、インクの入った容器を内温60℃に設定された恒温槽に入れ、1ヶ月後の顔料の分散径R2を測定した。R1、及びR2は、インクを、イオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)を用いて顔料の体積平均粒径D50として測定した。R2の値と、R1の値とから、下記式に従って分散径変化率を求めた。分散径変化率が110%未満を○(合格)と判定し、110%以上を×(不合格)と判定した。
分散径変化率(%)=R2/R1×100
表2記載の保湿剤A〜Eの何れかを用いて、実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクを得た。より具体的には、製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表3記載の種類の保湿剤35質量%と、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例4、実施例5、及び比較例4〜6のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表3)。
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表4、及び表5記載の量の1,3−プロパンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例6〜8、及び比較例7〜13のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表4、及び表5)。
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表6、及び表7記載の量の1,4−ブタンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例9〜11、及び比較例14〜17のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表6、及び表7)。
製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、表8記載の量の1,3−プロパンジオール、及び1,4−ブタンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテル4.5質量%と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例12〜14のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表8)。
インクでは、インクが高温環境に長期間さらされても、インクの粘度変化、及び顔料の分散状態の変化を抑制されることが分かる。
表9記載の浸透剤A〜Fの何れか1種類、又は2種類を用いて、実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクを得た。より具体的には、製造例2で得た顔料分散体24質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)5.0質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、1,2−オクタンジオール1.0質量%と、グリセリン7質量%と、1,3−プロパンジオール35質量%と、表10〜13に記載の種類と量の浸透剤と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))を用いて回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターを用いてろ過して、実施例15〜27、及び比較例18〜31のインクを得た。得られたインクについて、25℃、及び35℃での粘度を振動式粘度計(SV−10(株式会社エー・アンド・デイ製))を用いて測定した(表10〜16)。
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(用紙搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙
Claims (5)
- 少なくとも、水と、顔料分散体と、保湿剤と、浸透剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記保湿剤がグリセリン、並びに1,3−プロパンジオール、及び/又は1,4−ブタンジオールを含み、
インク中の前記グリセリンの含有量が5質量%以上9質量%以下であり、
インク中の前記1,3−プロパンジオール、及び/又は前記1,4−ブタンジオールの合計含有量が30質量%以上45質量%以下であり、
前記浸透剤が多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルであり、
インク中の前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量が2.0質量%以上4.5質量%以下である、インクジェット記録装置用インク。 - 前記多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルが、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、及びジエチレングリコールモノイソブチルエーテルからなる群より選択される1種以上である、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
- インクジェット記録装置を用いて、請求項1又は2記載のインクジェット記録装置用インクを用いて画像を形成する、画像形成方法。
- 前記インクジェット記録装置が、圧電素子に印加される電圧を制御することで液室内に生じる圧力を利用し前記インクの液滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録方式がラインヘッド型の記録方式であり、
前記記録ヘッドが、前記圧電素子に印加される電圧を制御することで前記液室内を減圧し、再び前記液室内の圧力を戻す引き打ち方式を用いて前記インクを吐出する、請求項3記載の画像形成方法。 - 前記インクジェット記録装置が、画像形成中に、前記液室内の前記インクを32℃以上35℃以下に保温する、請求項3又は4記載の画像形成方法。
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