JP5879298B2 - インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法 - Google Patents

インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5879298B2
JP5879298B2 JP2013088444A JP2013088444A JP5879298B2 JP 5879298 B2 JP5879298 B2 JP 5879298B2 JP 2013088444 A JP2013088444 A JP 2013088444A JP 2013088444 A JP2013088444 A JP 2013088444A JP 5879298 B2 JP5879298 B2 JP 5879298B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
mass
recording apparatus
image
jet recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013088444A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014210876A (ja
Inventor
範晃 小澤
範晃 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2013088444A priority Critical patent/JP5879298B2/ja
Priority to US14/257,227 priority patent/US8919948B2/en
Publication of JP2014210876A publication Critical patent/JP2014210876A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5879298B2 publication Critical patent/JP5879298B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/145Arrangement thereof
    • B41J2/155Arrangement thereof for line printing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/106Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/05Alcohols; Metal alcoholates
    • C08K5/053Polyhydroxylic alcohols

Description

本発明は、インクジェット記録装置用インク及びそれを用いた画像形成方法に関する。
近年、記録技術の急速な進歩により銀塩写真に匹敵する高精細な画質を得ることが可能となっていることから、インクジェット記録方式により画像を形成するインクジェット記録装置が画像形成装置として広く使用されている。
このようなインクジェット記録装置について、画像の品質を維持しつつ、画像形成速度を向上させることが強く望まれている。しかし、インクジェット記録装置を用いて高速で画像形成を行った場合、インクが紙のような被記録媒体に浸透する前に被記録媒体が排出ローラー対の間を通って排出されてしまい、インクが排出ローラーに付着(オフセット)することがある。この場合、排出ローラーに付着したインクの被記録媒体への付着により、形成画像に画像不良が発生しやすくなる。
オフセットの発生を抑制するためには、1画素当りのインクの吐出量を低減することが考えられる。しかし、この場合、所望する濃度の画像を形成しにくい。そこで、所望する濃度の画像を形成しつつオフセットの発生を抑制するために、インクに含有させることによりインクの被記録媒体への浸透性を改良できる化合物について、多数検討されている。
このような事情から、被記録媒体への浸透性(乾燥性)に優れ、高品質な画像を形成できるインクとして、直鎖アルカノールに特定量のエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドが付加した化合物を含有するインクが提案されている(特許文献1を参照)。
また、ノニオン性ポリマーを顔料に対して所定の含有量で含むインクもこれまでに報告されている(特許文献2および3を参照)。さらに、アセチレングリコール(界面活性剤)を添加したインクも提案されている(特許文献4)。
特開2005−336496号公報 特開2005−8725号公報 特開平8−193175号公報 特開2005−154549号公報
ところで、高品質な画像を形成するためには、一般的に、インク液滴が被記録媒体に着弾して形成されるドットについて、ドット径が十分に大きく、ドット形状が真円に近いことが望まれる。しかし、特許文献1に記載のインクでは、真円に近い形状のドットを形成しにくいため、高品質な画像を形成しにくい。
一方、特許文献2や3に記載のインクは、水溶性ポリマー(樹脂)としてアクリル系ではなくポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンを使用しており、これらの物質は表面張力が高い方向にシフトするため、これらを用いたインクでは連続吐出性に劣るという問題があった。
さらに、高画質とは別に、昨今の印刷分野等ではさらなる高速化が望まれている。高速化を達成するためには、記録ヘッドから吐出される記録液の駆動タイミング周期を短くすることや、小さな記録ヘッドを帯状に並べライン化することや、長尺のラインヘッドを使用することが考えられる。しかしラインヘッドで印字を行う場合、連続印字性、印字画質、サテライトといった問題がある。
まず、連続印字性について、連続印字条件においては常にヘッドがインクを吐出し続ける為、インクミストやノズル開口部の淵などのインクの堆積物などにより吐出よれや不吐出が発生した場合に問題となる。
印字画質(印字濃度)については、普通紙の印字品質にて、印字濃度と裏抜けと濃淡むらが問題として挙げられる。インクの表面張力が低かったり、極端に紙に濡れすぎたりすると裏抜け濃度が高くなる。また、逆に表面張力が高い場合や紙への濡れ性が不足する場合に濃淡むらができるため印字濃度が低下するおそれもある。
サテライトとは、吐出された液滴が分滴し、1ドットが着弾位置づれを起こす問題である。これは、動的・静的表面張力が低い時に特に起こる問題である。
このような問題に対して、例えば、特許文献1記載の直鎖アルカノールに特定量のエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドが付加した化合物を使用した場合は、印字濃度と連続印字性のバランスが取れない。また、特許文献4に記載のインクのような界面活性剤(アセチレングリコール)を使用すると、動的表面張力の低下が大きく、サテライトが生じたり、印字連続性が低下したりするおそれがある。このように、従来のインクでは上述した問題に対し十分に対応できていなかったのが現状である。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、連続印字性および印字画質に優れ、サテライトの発生を抑制することのできる、高速印刷に適した高品質のインクジェット記録装置用インクを提供することを目的とする。また、本発明は、前述のインクジェット記録装置用インクを用いる、インクジェット記録装置による画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者が検討した結果、下記構成のインクによって、上記課題を解決できることを見出した。そして、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
すなわち、本発明の一局面に係るインクジェット記録装置用インクは、少なくとも、水と、顔料分散体と、浸透剤と、非イオン系水溶性アクリル樹脂と、下記一般式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤とを含有し、
前記浸透剤が、炭素原子数8、又は9のアルカンジオールを含み、
前記アルカンジオールの含有量が、インクの全質量に対して0.3〜1.0質量%であり、
前記界面活性剤の含有量が、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%であり、
前記非イオン系水溶性アクリル樹脂の含有量が、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%であり、
前記非イオン系水溶性アクリル樹脂が、3000〜8000の平均分子量及び疎水性セグメントを有し、かつ、水100質量%に対して0.1質量%添加した場合に水の表面張力が29〜33mN/mとなる非イオン系水溶性アクリル樹脂であることを特徴とする。
Figure 0005879298
(一般式(I)中、
は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
Nは整数で、7≦N≦13であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
−P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
n及びmは、正の数で、5≦n+m≦12であり、
n>mであり、
(−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。)
Figure 0005879298
(一般式(II)中、
は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
Nは整数で、7≦N≦13であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
−P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
X及びYは、正の数で、5≦X+Y≦12であり、
X>Yであり、
(ただし、X=X+X+…Xとし、Y=Y+Y+…Yとする)
(−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、
nおよびmは、(−E−O−):(−P−O−)が10:3〜5:1となるような正の数で、11>n>2、6>m>1である。)
Figure 0005879298
(一般式(III)中、
は、CN12N1+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
は、CN22N2+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
N1およびN2は整数で、7≦N1+N2≦10であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
nは、正の数で、4≦n≦12である。)
このような構成を有することにより、連続印字性および印字画質に優れ、かつサテライトなどの不具合の発生も抑制することができるインクジェット記録装置用インクを提供することができる。このようなインクを用いることによって、高速印刷においても非常に優れた画質を提供することが可能である。特に、高温下等の過酷な条件下においても、マイクロバブルなどの発生を起こさず、優れた連続印字性を保つことができる。
また、前記インクジェット記録装置用インクにおいて、前記アルカンジオールが、1,2−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選択される1以上の化合物であることが好ましい。それにより、前記インクがより確実に記録媒体へと浸透する。
また、本発明の他の局面である画像形成方法は、前記インクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とする。
さらに、前記画像形成方法において、画像を形成する際に、被記録媒体を加熱しないことが好ましい。前記画像形成方法によれば、被記録媒体への浸透性に優れるインクを用いるため、被記録媒体の加熱を行わずとも、被記録媒体上でインクが速やかに乾燥し、良好な画像を形成できるからである。
また、前記画像形成方法において、前記インクジェット記録装置の記録方式がラインヘッド型の記録方式であることが好ましい。ラインヘッド型の記録方式において、本発明の効果がより発揮され得るからである。
本発明によれば、連続印字性および印字画質(印字濃度)に非常に優れ、かつサテライトなどの不具合の発生も抑制することができるインクジェット記録装置用インクと画像形成方法とを提供することができる。
図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示されるインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方から見た図である。 図3は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 図4は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置に用いられるラインヘッドと記録用紙上に形成されたドット列の一部を示す図である。
以下、本発明の第一実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[インクジェット記録装置用インク]
第一実施形態に係るインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクともいう)は、少なくとも、水と、顔料分散体と、特定の浸透剤と、特定の非イオン系水溶性アクリル樹脂と、式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤とを含有し、インクの全質量に対して、浸透剤、及び界面活性剤を所定量含む。第一実施形態のインクは、連続印字性および印字画質に非常に優れ、かつサテライトなどの不具合の発生も抑制することができるインクジェット記録装置用インクである。これは、オリゴマーレベルの非イオン系水溶性アクリル樹脂が式(I)、(II)又は(III)で表される非イオン系界面活性剤によって、気液界面で固定化することによって、抑泡性とサテライト発生の抑制の両立を図ることができるためであると考えられる。第一実施形態のインクによれば、特に、高温時における連続吐出性を確保することができるため、非常に有利である。
第一実施形態に係るインクジェット記録装置用インクは、水、顔料分散体、浸透剤、非イオン系水溶性アクリル樹脂、式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤の他に、必要に応じて、インクに含まれる成分の溶解状態を安定化させる溶解安定剤、及びインクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる保湿剤を含んでいてもよい。なお、本発明のインクにおいて、顔料と樹脂とは、顔料分散体として含有される。以下、インクジェット記録装置用インクが含む、必須、又は任意の成分である、水、顔料分散体、浸透剤、非イオン系水溶性アクリル樹脂と、式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤、溶解安定剤、並びに保湿剤と、インクジェット記録装置用インクの製造方法とについて順に説明する。
〔水〕
第一実施形態のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。インクに含まれる水は、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。第一実施形態のインクジェット記録装置用インクにおける水の含有量は、特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インクにおける典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20〜70質量%が好ましく、25〜60質量%がより好ましい。
〔顔料分散体〕
第一実施形態のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
(顔料)
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193のような黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71のような橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、202のような赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15のような青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33のような紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7のような黒色顔料を挙げることができる。
顔料の使用量は、インクの全質量に対して4〜8質量%が好ましい。顔料の使用量が過少であると所望する画像濃度を有する画像を得にくく、顔料の使用量が過多であると、インクの流動性が損なわれることで所望する画像濃度を有する画像を得にくくなったり、インクの被記録媒体に対する浸透性の低下により、形成画像にオフセットに起因した画像不良が発生しやすくなったりする場合がある。
顔料分散体に含まれる顔料の体積平均粒径は、インクの色濃度、色相、インクの安定性等の観点から、30〜200nmが好ましく、70〜130nmがより好ましい。顔料の体積平均粒径は、顔料と樹脂とを混練する際に使用するビーズの粒径や処理時間を調整することにより調整できる。顔料の体積平均粒径は、例えば、顔料分散体をイオン交換水により300倍に希釈した試料を用い、動的光散乱粒度分布測定装置(シスメックス株式会社製)により測定できる。
(樹脂)
顔料分散体に含まれる樹脂は、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体のようなスチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の質量平均分子量(Mw)は、10,000〜160,000が好ましい。顔料分散体に含まれる樹脂の質量平均分子量(Mw)はゲルろ過クロマトグラフィーにより測定できる。樹脂の分子量は、樹脂を重合反応によって得る際の、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間のような条件を調整する公知の方法に従って調整できる。ラジカル重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、0.001〜5モル加えるのが好ましく、0.01〜2モル加えるのが好ましい。但し、開始剤の量を減少させる場合には、反応物の重合反応が停止し、残留モノマーが増える場合がある。また分子量調整は、開始剤の量及び重合温度・重合時間などにより調節できる。重合温度は60℃±10℃であり、重合時間は10〜24時間の間である事が望ましい。また、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノールを微量(モノマー混合物1モルあたり0.001モル以下)加えてもよい。
また、顔料分散体の調製に用いる樹脂の酸価は、150〜300mgKOH/gが好ましい。樹脂の酸価は、樹脂を合成する際に、アクリル酸、メタクリル酸のような酸性の官能基(例えばカルボキシ基)を有する単量体の使用量を適宜調整することにより調整できる。具体的には、酸性の官能基を有する単量体の使用量を増やすことにより樹脂の酸価を高めることができる。
顔料分散体を調製する際の樹脂の使用量は、顔料の100質量部に対して、15〜100質量部の範囲が好ましい。
(顔料分散体の製造方法)
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、従来から知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)のようなメディア型湿式分散機を用いて、水等の適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体を得る方法が挙げられる。メディア型湿式分散機による処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5〜1.0mmである。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニアのような硬質の材料が使用される。
顔料分散体を製造する際の、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂とを良好に混練できる限り特に限定されない。典型的には、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂との質量の合計に対して、1〜10倍の質量を用いるのが好ましく、2〜8倍の質量を用いるのがより好ましい。
〔浸透剤〕
第一実施形態のインクジェット記録装置用インクは、インクの被記録媒体への浸透性を高める目的で、浸透剤を含む。浸透剤は、炭素原子数8、又は9のアルカンジオールである。インクが浸透剤として、炭素原子数8、又は9のアルカンジオールを含有することにより、所望する径及び形状のドットを形成でき、且つ、所望する画像濃度の画像を形成できる。
これに対し、浸透剤として炭素原子数7以下のアルカンジオールを用いる場合、被記録媒体に対する浸透性に優れるインクを得にくいため、所望する径及び形状のドットを形成しにくく、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。また、アルカンジオールの炭素原子数が10以上である場合、アルカンジオールの水溶性が著しく低くなるため、均一に混合されたインクの調製が困難である。
インク中の炭素原子数8、又は9のアルカンジオールの含有量は0.3〜0.5質量%である。インク中の炭素原子数8、又は9のアルカンジオールの含有量が過少である場合、インクの被記録媒体への浸透性が低くなりやすい。この場合、真円に近い形状のドットを形成しにくい。インクが、被記録媒体へ浸透しにくいと、被記録媒体上に着弾したインクが被記録媒体上で不規則に流動しながら被記録媒体に浸透し、これにより不規則な形状のドットが形成されるためである。また、インクの被記録媒体への浸透性が低いと、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。この場合、オフセットが発生しやすく、被記録媒体上のインクが、一部、排出ローラーに移行してしまうため、形成される画像の濃度が低下しやすい。
一方、インク中の炭素原子数8、又は9のアルカンジオールの含有量が過多である場合、インクの被記録媒体に対する浸透性が高すぎるために、被記録媒体上に着弾したインクが被記録媒体に急速に浸透してしまうため、形成されるドットの径が小さくなりやすい。また、インクの被記録媒体に対する浸透性が高すぎる場合、インクに含まれる顔料も被記録媒体内部に浸透してしまうため、所望する画像濃度の画像を形成しにくい。
アルカンジオールは、その炭素原子数が8、又は9であれば特に限定されず、直鎖状でも、分岐鎖状であってもよい。アルカンジオールの具体例としては、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。これらのアルカンジオールの中では、1,2−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選択される1以上の化合物が好ましい。これらのアルカンジオールは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、第一実施形態において用いる浸透剤は、炭素原子数8、又は9のアルカンジオールと、従来、インクジェット記録装置用のインクにおいて浸透性の改良の目的で使用されている種々の有機溶剤とを組み合わせて使用できる。炭素原子数8、又は9のアルカンジオールとともに使用できる有機溶剤の具体例としては、1,2−ヘキシレングリコールのような炭素原子数7以下のアルカンジオール、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、トリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、環状ケトン化合物が挙げられる。炭素原子数8、又は9のアルカンジオールを、他の浸透剤とともに使用する場合、浸透剤の使用量の総量は、インクの全質量に対して0.3質量%超であり、1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。
〔非イオン系水溶性アクリル樹脂〕
第一実施形態において用いられる非イオン系水溶性アクリル樹脂は、3000〜8000の平均分子量及び疎水性セグメントを有し、かつ、水100質量%に対して0.1質量%添加した場合に水の表面張力が29〜33mN/mとなることを特徴とする。
このような非イオン系水溶性アクリル樹脂と、後述の界面活性剤を併用することによって、優れた連続印字性および印字画質(印字濃度)を達成し、かつサテライトなどの不具合の発生を抑制することができる。
前記樹脂の平均分子量が3000未満となると、印字濃度が所望する値を下回るおそれがあり、8000を超えるとサテライトが発生するおそれがある。
また、前記表面張力が29mN/m未満となると、印字濃度の低下を招きであり、33mN/mを超えると、連続印字性を付与することができなくなるおそれがある。
非イオン系水溶性アクリル樹脂としては、上記特性を有する非イオン系の水溶性アクリル樹脂であれば、特に限定なく用いることができる。具体的には、例えば、親水性セグメントである、ポリエチレングリコール・アクリレート(PEGA)、メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸メチル(MA)、アクリル酸エチル(EA)、メタクリル酸エチル(EMA)等と、疎水性セグメントである、ステアリルアクリレート(SA)、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートを、適宜重合させて得られたアクリル系樹脂が挙げられる。使用する親水性セグメントおよび/または疎水性セグメントの配合比や種類の選択、並びに平均分子量の調整によって、上記表面張力を調整することができる。
前記非イオン系水溶性アクリル樹脂の含有量は、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%である。インク中の非イオン系水溶性アクリル樹脂の含有量が過少である場合、紙への濡れ性が低下するために吸液性が低下する為、印字濃度が低下するおそれがある。一方、インク中の非イオン系水溶性アクリル樹脂の含有量が過多である場合、裏抜けが過多になり印字濃度が低下し、サテライトが発生してしまうおそれがある。
〔界面活性剤〕
第一実施形態に係るインクジェット記録装置用インクは、下記一般式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤を含む。界面活性剤として、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物を、複数組み合わせて用いることもできる。
Figure 0005879298
(一般式(I)中、
は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
Nは整数で、7≦N≦13であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
−P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
n及びmは、正の数で、5≦n+m≦12であり、
n>mであり、
(−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。)
Figure 0005879298
(一般式(II)中、
は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
Nは整数で、7≦N≦13であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
−P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
X及びYは、正の数で、5≦X+Y≦12であり、
X>Yであり、
(ただし、X=X+X+…Xとし、Y=Y+Y+…Yとする)
(−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、
nおよびmは、(−E−O−):(−P−O−)が10:3〜5:1となるような正の数で、11>n>2、6>m>1である。)
Figure 0005879298
(一般式(III)中、
は、CN12N1+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
は、CN22N2+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
N1およびN2は整数で、7≦N1+N2≦10であり、
−E−O−は、−CHCH−O−であり、
nは、正の数で、4≦n≦12である。)
インクに、一般式(I)、(II)又は(III)で現される化合物からなる界面活性剤を含有させることで、被記録媒体に対するインクの濡れ性が改良され、被記録媒体へインクが良好に浸透しやすい。インクが、被記録媒体に良好に浸透しやすいため、第一実施形態のインクによって、優れた画質と印字濃度を有する画像を形成できる。
一般式(I)および(II)において、Nは7〜13の整数である。Nが7〜13の整数である場合、式(I)および(II)で表す化合物が適度な水溶性を有するため、均一に混合されたインクを調製しやすい。さらに、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出できる。
一般式(I)において、n+mは5以上12以下の整数であり、5〜11であるのが好ましい。n+mが5未満である場合、印字濃度が低下し、n+mが12を超えると印字濃度が所望する値を下回るおそれがある。
また、n及びmはそれぞれ正の数であって、n+mが5〜12であり、m<nである限り特に限定されないが、nは2〜12であることが好ましく、3〜10がより好ましい。また、mは1〜6であることが好ましく、2〜5がより好ましい。なお、n≦mの場合は、インクの表面張力が極端に低下するため好ましくない。
一般式(II)において、Xは、X+X+…Xの総量を示し、YはY+Y+…Yの総量を示す。このX+Yは5以上12以下の整数であり、5〜12であるのが好ましく、4〜11であるのがより好ましい。X+Yが5未満である場合、連続印字性が低下し、X+Yが12を超えると印字濃度が所望する値を下回おそれがある。
また、X及びYはそれぞれ正の数であって、X+Yが5〜12であり、Y<Xである限り特に限定されないが、Xは2〜12であることが好ましく、3〜10がより好ましい。また、Yは1〜6であることが好ましく、2〜5がより好ましい。なお、Y≦Xの場合は、水に混和しないため好ましくない。
一般式(II)において、nおよびmは、(−E−O−):(−P−O−)がが10:3〜5:1となるような正の数で、11>n>2、かつ6>m>1である。このような範囲であれば、連続吐出性、印字濃度に優れ、サテライトの発生を抑制することができる。
なお、式(I)および(II)において、エチレンオキサイド(EO)及びプロピレンオキサイド(PO)は繰り返しユニットであり、式(I)ではブロック重合、式(II)はランダム重合であることが好ましい。
一般式(III)において、N1+N2は7〜10の整数である。N1+N2が7〜10の整数である場合、式(III)で表す化合物が適度な水溶性を有するため、均一に混合されたインクを調製しやすい。また、インクが充填された記録ヘッドをキャップせずに長期間放置した後に画像を形成する際に、記録ヘッドからインク液滴を良好に吐出できる。
また、N1及びN2はそれぞれ正の数であって、N1+N2が7〜10である限り特に限定されないが、N1は3〜6であることが好ましく、N2は3〜6であることが好ましい。
一般式(III)において、nは4以上12以下の整数である。nが4未満である場合、印字濃度が所望する値を下回りサテライトが発生するおそれがあり、nが12を超えると連続印字性が得られないおそれがある。
第一実施形態において、インクにおける上記界面活性剤の含有量は、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%である。インク中の界面活性剤の含有量が過少である場合、抑泡性が低下するため、連続吐出性を達成できないおそれがある。一方、インク中の界面活性剤の含有量が過多である場合、表面張力が低下しすぎるため、サテライトが発生してしまうおそれがある。
一般式(I)、(II)及び(III)で表される化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば、一般式(I)で表される化合物の場合、下記一般式(IV)で表されるアルコールの水酸基に、常法に従って、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加させて製造することができる。
Figure 0005879298
また、一般式(II)で表される化合物の場合、上述した式(1)で表される化合物の製造方法において、さらにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドをランダム付加重合することにより製造する事ができる。
また、一般式(III)で表される化合物の場合、上記式(IV)のアルコールに対し、任意のプロピレンオキシドを付加重合したのち、末端に式(IV)のアルコールを付加反応する事によって製造できる。
〔溶解安定剤〕
溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが溶解安定剤を含有する場合、溶解安定剤の含有量は、インクの全質量に対して1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
〔保湿剤〕
保湿剤は、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる成分である。保湿剤の具体例は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールのようなポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールのようなアルキレングリコール類;グリセリンである。これらの、保湿剤の中では、水等の液体成分の揮発の抑制効果に優れることからグリセリンがより好ましい。保湿剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。インクが保湿剤を含有する場合、保湿剤の含有量は、インクの全質量に対して2〜30質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましい。
〔インクジェット記録装置用インクの製造方法〕
インクの製造方法は、水、顔料分散体、浸透剤、非イオン系水溶性アクリル樹脂、及び式(I)、(II)または(III)で表される化合物からなる界面活性剤に対して、必要に応じて溶解安定剤、及び保湿剤を加えた後に、これらのインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの各成分を混合機により均一に混合した後、孔径10μm以下のフィルターにより異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクジェット記録装置用インクを製造する際には、水、顔料分散体、保湿剤、浸透剤、非イオン系水溶性アクリル樹脂、及び式(I)、(II)または(III)で表される化合物からなる界面活性剤に対して、必要に応じて溶解安定剤等の有機溶媒の他の液体成分や、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の、従来、インクジェット記録装置用インクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。また、第一実施形態のインクには、式(I)〜(III)以外で表される化合物の他の界面活性を加えてもよい。
以上説明した第一実施形態に係るインクジェット記録装置用インクは、種々のインクジェット記録装置で好適に使用される。
[画像形成方法]
次に、第一実施形態に係るインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法について説明する。第二実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが被記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドにより記録を行うラインヘッド型であってもよい。第二実施形態に係る画像形成方法で用いるインクジェット記録装置としては、画像形成の高速性の点からラインヘッド型の記録ヘッドを備える記録装置が好ましく、被記録媒体を搬送する方向に対して垂直方向に設置された長尺のラインヘッドを備える記録装置がより好ましい。
以下、図面を参照して、第二実施形態の画像形成方法について、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用い、被記録媒体として記録用紙Pを用いる場合に関して説明する。図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示す図であり、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方からみた図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置100の左側部には記録用紙Pを収容する給紙トレイ2(給紙部)が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された記録用紙Pを、最上位の記録用紙Pから順に一枚ずつ後述する搬送ベルト5へと給紙搬送するための給紙ローラー3及び給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4が設けられている。
給紙ローラー3及び従動ローラー4に関して用紙搬送方向Xの下流側(図1での右側)には、搬送ベルト5が回転自在に配設されている。搬送ベルト5は、用紙搬送方向Xの下流側に配置されたベルト駆動ローラー6と、上流側に配置され搬送ベルト5を介してベルト駆動ローラー6に従動回転するベルトローラー7とに掛け渡されており、ベルト駆動ローラー6が時計方向に回転駆動されることにより、記録用紙Pが矢印X方向に搬送される。
インクジェット記録装置100は、インクの乾燥を促進する目的で、被記録媒体を加熱する加熱部(不図示)を備えていてもよい。しかし、第二実施形態では、被記録媒体への浸透性に優れる第一実施形態のインクを用いるため、被記録媒体の加熱を行わずとも、被記録媒体上でインクが速やかに乾燥し、良好な画像を形成できる。このため、インクジェット記録装置100は、加熱部を備えないものであってもよい。
また、搬送ベルト5の用紙搬送方向Xの下流側には、図中時計回りに駆動され画像が記録された記録用紙Pを装置本体外へと排出する排出ローラー8a、及び排出ローラー8aの上部に圧接され従動回転する従動ローラー8bからなる排出ローラー対8(排出部)が設けられている。排出ローラー対8の用紙搬送方向Xの下流側には、装置本体外へと排出された記録用紙Pが積載される排紙トレイ10が設けられている。
従動ローラー8bは記録用紙Pの画像形成面に直接触れるため、従動ローラー8bの表面を形成する素材は撥水性材料であるのが好ましい。従動ローラー8bの表面を撥水性材料により形成することにより、記録用紙Pに浸透していないインクのローラーへの付着を抑制でき、オフセットの発生を抑制しやすい。好適な撥水性材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルのようなフッ素樹脂が挙げられる。従動ローラー8bと同様に、記録用紙Pの画像形成面に接触する部材の表面は撥水性材料により形成するのが好ましい。
そして、搬送ベルト5の上方には、搬送ベルト5の上面に対して所定の間隔が形成されるような高さに支持され、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pへと画像の記録を行うラインヘッド11C、11M、11Y及び11Kが配設されている。これらのラインヘッド11C〜11Kには、それぞれ異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の着色インクが充填されており、各ラインヘッド11C〜11Kからそれぞれの着色インクを吐出することにより、記録用紙P上にカラー画像が形成される。
記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出されたインクの液滴が着弾してから、記録用紙P上のインクの着弾箇所が、排出部8に到達するまでの時間は装置を小型化するためには1秒以内であるのが好ましい。かかる時間を1秒以内とした場合であっても、第一実施形態に係るインクを用いることによって、高速での画像形成時のオフセットの発生の抑制の効果が充分に得られる。
また、記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出され、記録用紙Pに打ち込まれる一色又は複数の色のインクの量は、特に限定されず、所望する画像濃度を有する画像を形成でき、オフセットが発生しにくい量に調整して画像が形成される。
これらのラインヘッド11C〜11Kは、図2に示すように、記録用紙Pの搬送方向と直交する方向(図2の上下方向)に複数のノズルが配列されたノズル列を備え、搬送される記録用紙Pの幅以上の記録領域を有しており、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pに対して、一括して1行分の画像を形成することができるようになっている。
なお、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置では、搬送ベルト5の幅寸法以上に形成された長尺のヘッド本体の長手方向に複数のノズルを配列させることで、記録用紙Pの幅以上の記録領域を有するように構成されたラインヘッドを用いているが、例えば各々複数個のノズルを備えた短尺のヘッドユニットを搬送ベルト5の幅方向に複数配列することにより、搬送される記録用紙Pの幅方向全幅にわたって画像を記録できるようにしたラインヘッドを用いても構わない。
また、ラインヘッド11C〜11Kのインクの吐出方式としては、例えば、図示しない圧電素子(ピエゾ素子)を用いてラインヘッド11C〜11Kの液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する圧電素子方式や、発熱体によってインク中に気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式等、各種方式を適用することができる。インクの吐出方式は、吐出量の制御が容易であることから圧電素子方式が好ましい。
図3は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。インクジェット記録装置100には制御部20が備えられており、制御部20には、インターフェイス21、ROM22、RAM23、エンコーダー24、モーター制御回路25、ラインヘッド制御回路26、及び電圧制御回路27等が接続されている。
インターフェイス21は、例えば、図示しないパソコンのようなホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、インターフェイス21を介して受信された画像信号に対して、必要に応じて変倍処理或いは階調処理を施して画像データに変換する。そして、後述する各種制御回路に制御信号を出力する。
ROM22は、ラインヘッド11C〜11Kを駆動させて画像記録を行う際の制御プログラム等を記憶している。RAM23は、制御部20により変倍処理或いは階調処理された画像データを所定の領域に格納する。
エンコーダー24は、搬送ベルト5を駆動する排紙側のベルト駆動ローラー6に接続されており、ベルト駆動ローラー6の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダー24から送信されるパルス数をカウントすることで回転量を算出し、記録用紙Pの送り量(用紙位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダー24からの信号に基づいて、モーター制御回路25及びラインヘッド制御回路26に制御信号を出力する。
モーター制御回路25は、制御部20からの出力信号により記録媒体搬送用モーター28を駆動する。記録媒体搬送用モーター28がベルト駆動ローラー6を回転駆動させることで、搬送ベルト5を図1の時計回りに回動させて記録用紙Pを矢印X方向へと搬送する。
ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、RAM23に格納された画像データをラインヘッド11C〜11Kへ転送し、転送された画像データに基づいてラインヘッド11C〜11Kからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、記録媒体搬送用モーター28によって駆動する搬送ベルト5による記録用紙Pの搬送の制御とにより、記録用紙Pへの画像の形成が行われる。
電圧制御回路27は、制御部20からの出力信号に基づいて給紙側のベルトローラー7に電圧を印加することにより交番電界を発生させ、搬送ベルト5に記録用紙Pを静電吸着させる。静電吸着の解除は、制御部20からの出力信号に基づいてベルトローラー7又はベルト駆動ローラー6を接地させることにより行われる。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いてドットを形成する方法を、図4を用いて具体的に説明する。なお、図4では図1及び図2に示したラインヘッド11C〜11Kのうち、ラインヘッド11Cを例に挙げて説明するが、他のラインヘッド11M〜11Kについても全く同様に説明される。
図4に示すように、ラインヘッド11Cには複数個のノズルからなるノズル列N1、N2が記録用紙Pの搬送方向(矢印X方向)に並設されている。つまり、記録用紙Pの搬送方向の各ドット列を形成するノズルとして、ノズル列N1、N2に各1個ずつ(例えばドット列L1ではノズル12a及び12a’)、合計2個のノズルを備えている。なお、ここでは説明の便宜のため、ノズル列N1、N2を構成するノズルのうち、ドット列L1〜L16に対応する12a〜12p及び12a’〜12p’までの各16個のノズルのみを記載しているが、実際にはさらに多数のノズルが記録用紙Pの搬送方向と直交する方向に配列されているものとする。
そして、このノズル列N1、N2を順次用いて被記録媒体としての記録用紙P上に画像を形成する。例えば、記録用紙Pを記録用紙Pの搬送方向に移動させながら、記録用紙Pの幅方向(図の左右方向)1行分のドット列D1をノズル列N1からのインク吐出(図の実線矢印)により形成した後、次の1行分のドット列D2をノズル列N2からのインク吐出(図の破線矢印)により形成し、さらに次の1行分のドット列D3を再びノズル列N1からのインク吐出により形成する。以下、ドット列D4以降もノズル列N1、N2を交互に用いて同様に形成する。
以上説明した第二実施形態に係る画像形成方法によれば、所望の径、及び形状のドットを形成でき、且つ、所望する濃度の画像を形成できる。このため、第二実施形態に係る画像形成方法は、種々のインクジェット記録装置に好適に利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例によりなんら限定されるものではない。
〔製造例1〕
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
顔料分散体の調製に用いるスチレン−アクリル樹脂を以下の手順により製造した。
1000ml四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、滴下ロートをセットし、イソプロピルアルコール100g、メチルエチルケトン300gをフラスコに加え、窒素ガスをバブリングしながら加熱還流した。滴下ロートに、メタクリル酸メチル40g、スチレン40g、アクリル酸ブチル10g、メタクリル酸10g及び開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4gを混合溶解したものを入れ、約2時間かけ70℃加熱還流させた状態で、滴下した。滴下後、さらに6時間加熱還流し、更に、AIBNを0.2g含むメチルエチルケトン溶液を、15分かけ滴下した。この後さらに5時間加熱還流し、分子量20000のスチレン−アクリル樹脂を得た。得られたスチレン−アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)を、ゲルろ過クロマトグラフィー(HLC−8020GPC(東ソー株式会社製))を用いて下記条件により確認した。また、得られた樹脂の酸価を滴定により確認したところ、100mgKOH/gであった。
<質量平均分子量測定条件>
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
〔製造例2〕
(顔料分散体の製造)
シアン色顔料としてフタロシアニンブルー15:3(FG−7330、東洋インキ(株)製)を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、顔料15質量%、製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂6.0質量%、及び1,2−オクタンジオール0.2質量%と、残余の水(イオン交換水)とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L(株式会社シンマルエンタープライゼス製))に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練した。なお、樹脂Aは中和等量の105%のNaOH水溶液で中和した。また、Naの質量は樹脂の質量として計算し、NaOH水溶液に含まれる水や中和反応で生じた水の質量はイオン交換水の質量として計算した。得られた顔料分散体を、イオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ(シスメックス株式会社製))により顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70〜130nmの範囲となっていることを確認した。
〔製造例3〕
(非イオン系水溶性アクリル樹脂C)
ポリエチレングリコール・アクリレート(PEGA)60質量部、ブチルアクリレート(BA)15質量部、ラウリルアクリレート(LA)15質量部、メタクリル酸メチル(MMA)10質量部を、1000ml四つ口フラスコに、スターラー、窒素導入管、コンデンサー、滴下ロートをセットし、イソプロピルアルコール100質量部、メチルエチルケトン300質量部をフラスコに加え、窒素ガスをバブリングしながら加熱還流した。滴下ロートに、 ポリエチレングリコール・アクリレート(PEGA)60質量部、ブチルアクリレート(BA)15質量部、ラウリルアクリレート(LA)15質量部、メタクリル酸メチル(MMA)10質量部及び開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4gを混合溶解したものを入れ、約2時間かけ70℃加熱還流させた状態で、滴下した。滴下後、さらに6時間加熱還流し、更に、AIBNを0.2g含むメチルエチルケトン溶液を、15分かけ滴下した。この後さらに5時間加熱還流して、非イオン系水溶性アクリル樹脂Cを得た。
水100質量%に、得られた樹脂が0.1質量%となるように添加し、表面張力を測定したところ、30.6mN/mであった。また、得られた樹脂の分子量は4000であった。
〔実施例1〜4及び比較例1〜2〕
実施例1〜4及び比較例1〜2では、下記組成1における界面活性剤の種類(表1参照)のみ変更してインクを調製した。具体的には、下記組成1の材料を撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例1〜4及び比較例1〜2のインクを得た。
(組成1)
製造例2で得た顔料分散体:40質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル:4.5質量%
2−ピロリドン(溶解安定剤):5.0質量%
界面活性剤1〜6:0.4質量%
製造例3で得た非イオン系水溶性アクリル樹脂C:0.4質量%
1,2−オクタンジオール:0.6質量%
グリセリン:15質量%
1,3−プロパンジオール:15質量%
イオン交換水:残余の量
そして、下記方法に従い、実施例1〜4及び比較例1〜2のインクについて、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトの有無について評価した。その結果を下記表1に示す。
<連続吐出性>
印字濃度の評価は、評価機として画像形成装置(京セラドキュメントソリューションズ製試験機)を用いて、従来の室温の実験に加えて、ヘッド温度を40℃に加温した後、その温度下でインクを吐出させた。印字率5%となるような用紙搬送方向に垂直方向の用紙幅のベタ画像(全ノズルを使用した帯画像)を用紙に印刷し、1時間後にノズルチェックパターン(1ノズル:8pl、印字速度、駆動周波数 20kHz)にて全ノズルが吐出できたのかを確認した。評価としては、不吐出やよれ(着弾位置づれ)がない場合○、
1ノズルでも不吐出やよれが認められた場合は×とした。
<印字濃度>
印字濃度の評価は、評価機として画像形成装置(京セラドキュメントソリューションズ製試験機)を用いて、25℃、60%RH環境下で形成されたベタ画像の濃度について行った。被記録媒体として普通紙(A4、PPC用紙、C2(富士ゼロックス株式会社製))を用い、記録ヘッドから、被記録媒体へ吐出するインクの量が11pL(1画素当たり)となるように10cm×10cmのベタ画像を形成した。形成画像の画像濃度をポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)を用いて測定し、ベタ画像内の10箇所の画像濃度の平均値を画像濃度とした。画像濃度を、以下の基準により判定した。
○(合格):画像濃度1.10以上
×(不合格):画像濃度1.10未満
<サテライトの評価方法>
1ノズル8plになるように吐出量を設定し、横1ドットラインを光沢紙に印字させ、1ドットが分滴していなければ○、分滴している場合は×とした。
Figure 0005879298
表1において:
・界面活性剤1:ソフタノールEP 7025(日本触媒(株)製)
(式(I)で示される化合物で、分岐アルキルタイプのC1225、n=7、m=2)
・界面活性剤2:式(I)で示される化合物(N=7(直鎖)、n=5、m=1)
・界面活性剤3:式(II)で示される化合物(N=7(直鎖)、X=5(X=1、X=3)、Y=2(Y=Y=1))
・界面活性剤4:式(III)で示される化合物(N1=5、n=8、N2=3)
・界面活性剤5:アセチレングリコール サーフィノール440(日信化学製)
・界面活性剤6:ソフタノール90 (日本触媒製)
表1から明らかなように、本発明に係る実施例1〜4のインクを用いた場合は、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果においても優れていた。また、実施例3の結果より、特に、式(II)で示される化合物を含むインクを用いた場合、印字濃度に非常に優れることが示された。
一方、本発明には属さない界面活性剤を用いた比較例1および2では、非イオン系水溶性アクリル樹脂を含んでいるため、印字濃度については所望する値を上回ったものの、連続吐出性(特に、40℃におけるもの)に劣り、サテライトの発生も見られた。
〔実施例5〜6及び比較例3〜6〕
実施例5〜6及び比較例3〜6では、界面活性剤をそれぞれ界面活性剤7〜12に変更し、それ以外は実施例1と同様にして、実施例5〜6及び比較例3〜6のインクを得た。
界面活性剤7〜12は、式(I)で表される化合物であり、それぞれの、N(R)、n、m、n+mの値は下記表2の通りである。
Figure 0005879298
そして、実施例5〜6及び比較例3〜6のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表3に記す。
Figure 0005879298
表3によれば、本発明に係る式(I)で示される化合物を用いる場合、Rが分岐アルキルでも長鎖であっても、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
他方、(EO)リッチになりすぎると、浸透性が低下するために印字濃度が所望する値を下回った(比較例3)。また、Rが短すぎる場合には、連続吐出性が低下し(比較例4)、逆に長すぎるとサテライトが発生することがわかった(比較例5)。そして、EOがPOより短いと、顕著に表面張力が下がるため、連続吐出性やサテライトにおいて劣ることもわかった(比較例6)。
〔実施例7〜8及び比較例7〜11〕
実施例7〜8及び比較例7〜11では、界面活性剤をそれぞれ界面活性剤13〜19に変更し、それ以外は実施例1と同様にして、実施例7〜8及び比較例7〜11のインクを得た。
界面活性剤13〜19は、式(II)で表される化合物であり、それぞれの、N(R)、X、Y、X+Yの値は下記表4の通りである。
Figure 0005879298
そして、実施例7〜8及び比較例7〜11のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表5に記す。
Figure 0005879298
表5より、本発明に係る式(II)で示される化合物を用いる場合、Rが分岐アルキルでも長鎖であっても、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、Rが短すぎる場合には、連続吐出性が低下し(比較例7)、逆に長すぎるとサテライトが発生することがわかった(比較例8)。また、(EO)(PO)のユニットが短すぎても連続吐出性に劣ることもわかった(比較例9)。そして、EOがPOより短いと、顕著に表面張力が下がるため、連続吐出性やサテライトにおいて劣ることもわかった(比較例10)。また、(EO)リッチになりすぎると、浸透性が低下するために印字濃度が所望する値を下回った(比較例11)。
〔実施例9及び比較例12〜15〕
実施例9及び比較例12〜15では、界面活性剤をそれぞれ界面活性剤20〜24に変更し、それ以外は実施例1と同様にして、実施例9及び比較例12〜15のインクを得た。
界面活性剤20〜24は、式(III)で表される化合物であり、それぞれの、N1(R)、n、N2(R)、N1+N2の値は下記表6の通りである。
Figure 0005879298
そして、実施例9及び比較例12〜15のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表7に記す。
Figure 0005879298
表7より、本発明に係る式(III)で示される化合物を用いる場合、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、Rが短すぎる場合には、連続吐出性が低下し(比較例12)、逆に長すぎるとサテライトが発生することがわかった(比較例13)。また、(EO)鎖が短いと表面張力が下がるため、印字濃度に劣り、サテライトが発生することがわかった(比較例14)。一方(EO)が長過ぎても連続吐出性が低下することもわかった(比較例15)。
〔実施例10〜12及び比較例16〜17〕
実施例10〜12及び比較例16〜17では、インク全質量に対する界面活性剤13(式(II)で示される化合物)の添加量(含有量)を下記表8にように変更し、それ以外は実施例7と同様にして、実施例10〜12及び比較例16〜17のインクを得た。
そして、実施例10〜12及び比較例16〜17のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表8に記す。
Figure 0005879298
表8に示されるように、界面活性剤13の添加量がインク全質量に対し、0.05〜0.5質量%の範囲であれば、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、0.05質量%未満となる場合は連続吐出性に劣り(比較例16)、0.5質量%を超える場合はサテライトが発生することがわかった(比較例17)。
〔実施例13〜16及び比較例18〜19〕
実施例13〜16及び比較例18〜19では、インク全質量に対する界面活性剤20(式(III)で示される化合物)の添加量(含有量)を下記表9にように変更し、それ以外は実施例9と同様にして、実施例13〜16及び比較例18〜19のインクを得た。
そして、実施例13〜16及び比較例18〜19のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表9に記す。
Figure 0005879298
表9に示されるように、界面活性剤20の添加量がインク全質量に対し、0.05〜0.5質量%の範囲であれば、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、0.05質量%未満となる場合は連続吐出性に劣り(比較例18)、0.5質量%を超える場合はサテライトが発生することがわかった(比較例19)。
〔製造例4〕
(非イオン系水溶性アクリル樹脂A、B、DおよびE)
各成分の配合を下記表10に示すように変更した以外は、製造例3と同様にして非イオン系水溶性アクリル樹脂を製造した。
それぞれの表面張力およびそれぞれが有する疎水性セグメントの分子量も合わせて表10に示す。なお、表中のジョンクリル680は市販(BASF社製)の樹脂である。
Figure 0005879298
なお、表中、PPGAはポリプロピレングリコールアクリレートを示す。
〔実施例17〜18及び比較例20〜24〕
実施例17〜18及び比較例20〜24では、下記組成2におけるアクリル樹脂の種類(表10参照)のみ変更して、実施例1と同様の方法でインクを調製した。
(組成2)
製造例2で得た顔料分散体:40質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル:4.5質量%
2−ピロリドン(溶解安定剤):5.0質量%
界面活性剤1:0.4質量%
表10記載の非イオン系水溶性アクリル樹脂:0.4質量%
1,2−オクタンジオール:0.6質量%
グリセリン:15質量%
1,3−プロパンジオール:15質量%
イオン交換水:残余の量
そして、得られた実施例17〜18及び比較例20〜24のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表11に記す。
Figure 0005879298
表9に示されるように、本発明に係る非イオン系水溶性アクリル樹脂を含む場合、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、非イオン系水溶性アクリル樹脂を含まない場合、連続吐出性に劣り、印字濃度も所望する値を下回った(比較例20)。また、表面張力が33mN/mを超える樹脂を用いた場合は、連続印字性に劣っていた(比較例21、22、24)。また水に不溶の樹脂を用いると、印字濃度が所望する値を下回り、サテライトの発生が見られた(比較例23)。
〔実施例19〜21及び比較例25〜26〕
実施例19〜21及び比較例25〜26では、非イオン系水溶性アクリル樹脂をそれぞれ非イオン系水溶性アクリル樹脂D−1〜D−5に変更し、それ以外は実施例17と同様にして、実施例19〜21及び比較例25〜26のインクを得た。なお、非イオン系水溶性アクリル樹脂D−1〜D−5は組成は非イオン系水溶性アクリル樹脂Dと同じで、表面張力および平均分子量を下記表12に示すように変更した樹脂である。
そして、実施例19〜21及び比較例25〜26のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表12に記す。
Figure 0005879298
表12より、本発明に係る非イオン系水溶性アクリル樹脂を含む場合、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、非イオン系水溶性アクリル樹脂が有する疎水性セグメントの分子量が低い場合は、表面張力の数値を満たしていても、印字濃度が所望する値を下回った(比較例25)。一方、前記分子量が高すぎる場合には、表面張力も低下しサテライトが発生することがわかった(比較例26)。
〔実施例22〜24及び比較例27〜28〕
実施例22〜24及び比較例27〜28では、非イオン系水溶性アクリル樹脂Cの添加量(含有量)を下記表13にように変更し、それ以外は実施例9と同様にして、実施例22〜24及び比較例27〜28のインクを得た。
そして、実施例22〜24及び比較例27〜28のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表13に記す。
Figure 0005879298
表13に示されるように、非イオン系水溶性アクリル樹脂Cの添加量がインク全質量に対し、0.05〜0.5質量%の範囲であれば、連続吐出性(室温、40℃)、印字濃度およびサテライトのいずれの結果において優れていることがわかった。
それに対し、0.05質量%未満となる場合は連続吐出性に劣りさらに印字濃度が所望する値を下回った(比較例27)、0.5質量%を超える場合は印字濃度が所望する値を下回り、サテライトが発生することがわかった(比較例28)。
〔参考例1〜7〕
参考例1〜6では、非イオン系水溶性アクリル樹脂を含有させず、界面活性剤1〜6を用いた以外は実施例1と同様にして参考例1〜6のインクを得た。また、参考例7では、非イオン系水溶性アクリル樹脂も界面活性剤も含まないこと以外は実施例1と同様にして参考例7のインクを得た。
そして、参考例1〜7のインクについて、連続吐出性(40℃)、印字濃度およびサテライトの有無を実施例1と同様に評価した。これらの評価結果を表14に記す。
Figure 0005879298
表14から、非イオン系水溶性アクリル樹脂と併用しないと、特に40℃における連続吐出性が達成できないことがわかる(参考例3〜6)。市販の界面活性剤サーフィノール(界面活性剤5)では、連続吐出性が得られなかった(参考例1)。サーフィノールの骨格では抑泡性が低いためであると考えられる。また、同じく市販のソフタノール90(界面活性剤6、R−(EO)タイプ)では、印字濃度が所望する値を下回った(参考例2)。また、非イオン系水溶性アクリル樹脂も界面活性剤も含まない参考例7では、連続吐出性も印字濃度も劣っていた。
2 給紙トレイ
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙

Claims (5)

  1. 少なくとも、水と、顔料分散体と、浸透剤と、非イオン系水溶性アクリル樹脂と、下記一般式(I)、(II)又は(III)で表される化合物からなる界面活性剤とを含有し、
    前記浸透剤が、炭素原子数8、又は9のアルカンジオールを含み、
    前記アルカンジオールの含有量が、インクの全質量に対して0.3〜1.0質量%であり、
    前記界面活性剤の含有量が、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%であり、
    前記非イオン系水溶性アクリル樹脂の含有量が、インクの全質量に対して0.05〜0.5質量%であり、
    前記非イオン系水溶性アクリル樹脂が、3000〜8000の平均分子量及び疎水性セグメントを有し、かつ、水100質量%に対して0.1質量%添加した場合に水の表面張力が29〜33mN/mとなる非イオン系水溶性アクリル樹脂である、インクジェット記録装置用インク。
    Figure 0005879298
    (一般式(I)中、
    は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
    Nは整数で、7≦N≦13であり、
    −E−O−は、−CHCH−O−であり、
    −P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
    n及びmは、正の数で、5≦n+m≦12であり、
    n>mであり、
    (−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよい。)
    Figure 0005879298
    (一般式(II)中、
    は、C2N+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
    Nは整数で、7≦N≦13であり、
    −E−O−は、−CHCH−O−であり、
    −P−O−は、−CHCH(CH)−O−であり、
    X及びYは、正の数で、5≦X+Y≦12であり、
    X>Yであり、
    (ただし、X=X+X+…Xとし、Y=Y+Y+…Yとする)
    (−E−O−)、及び(−P−O−)からなる繰返し配列は、ランダムであってもブロックであってもよく、
    nおよびmは、(−E−O−):(−P−O−)が10:3〜5:1となるような正の数で、1>n>2、6>m1である。)
    Figure 0005879298
    (一般式(III)中、
    は、CN12N1+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
    は、CN22N2+1であり、直鎖であっても分岐していてもよく、
    N1およびN2は整数で、7≦N1+N2≦10であり、
    −E−O−は、−CHCH−O−であり、
    nは、正の数で、4≦n≦12である。)
  2. 前記アルカンジオールが、1,2−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,1、3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選択される1以上の化合物である、請求項1に記載のインクジェット記録装置用インク。
  3. 請求項1または2に記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法。
  4. 画像を形成する際に、被記録媒体を加熱しない、請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 前記インクジェット記録装置の記録方式がラインヘッド型の記録方式である、請求項3又は4に記載の画像形成方法。
JP2013088444A 2013-04-19 2013-04-19 インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法 Active JP5879298B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088444A JP5879298B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法
US14/257,227 US8919948B2 (en) 2013-04-19 2014-04-21 Ink for ink jet recording apparatus, and image forming method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013088444A JP5879298B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014210876A JP2014210876A (ja) 2014-11-13
JP5879298B2 true JP5879298B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=51728680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013088444A Active JP5879298B2 (ja) 2013-04-19 2013-04-19 インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8919948B2 (ja)
JP (1) JP5879298B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6443180B2 (ja) * 2015-03-30 2018-12-26 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録用インク
JP6319159B2 (ja) * 2015-04-06 2018-05-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録液
JP6237688B2 (ja) * 2015-04-10 2017-11-29 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
WO2017030092A1 (ja) * 2015-08-17 2017-02-23 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インキ組成物
DE112018001148T5 (de) * 2017-03-30 2019-12-05 Fujifilm Corporation Bildverarbeitungsverfahren, bildverarbeitungsvorrichtung und bildaufzeichnungsvorrichtung
JP7131272B2 (ja) * 2018-10-05 2022-09-06 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW382635B (en) 1993-12-20 2000-02-21 Canon Kk Liquid composition and ink set, and image-forming process and apparatus using the same
JP3689444B2 (ja) 1993-12-20 2005-08-31 キヤノン株式会社 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法と装置
JP4437770B2 (ja) 1997-05-16 2010-03-24 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用インク
US6051057A (en) 1997-05-16 2000-04-18 Seiko Epson Corporation Ink jet recording ink
US7008992B1 (en) * 1998-07-22 2006-03-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Water insoluble non-ionic graft copolymers
JP3915369B2 (ja) * 2000-04-05 2007-05-16 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録インク
JP2005008725A (ja) 2003-06-18 2005-01-13 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクセット、それを用いたインクジェット記録方法並びにインクジェット記録装置
JP2005154549A (ja) 2003-11-25 2005-06-16 Seiko Epson Corp 水性インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法、並びに記録物
JP2008150407A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JP5590791B2 (ja) * 2008-12-12 2014-09-17 キヤノン株式会社 インクジェット用インク
JP5568862B2 (ja) * 2009-01-15 2014-08-13 株式会社リコー インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、記録方法及び記録物
JP5581239B2 (ja) * 2011-01-28 2014-08-27 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置用インク
JP5499012B2 (ja) * 2011-11-17 2014-05-21 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成方法
JP5651635B2 (ja) * 2012-05-29 2015-01-14 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20140313258A1 (en) 2014-10-23
US8919948B2 (en) 2014-12-30
JP2014210876A (ja) 2014-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5892954B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5879298B2 (ja) インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法
JP5417423B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5499012B2 (ja) 画像形成方法
JP5744706B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5338102B2 (ja) インク組成物及びこれを用いたインクジェット記録方法、記録物
JP5581239B2 (ja) インクジェット記録装置用インク
JP5560295B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5460656B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5752155B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5520893B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5651635B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法
JP5647952B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP5804713B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法
JP5581268B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
US20200017703A1 (en) Inkjet ink and inkjet recording system
JP5647953B2 (ja) インクジェット記録装置による画像形成方法
JP7287131B2 (ja) インクジェット記録用インクセットおよび画像記録方法
JP5738170B2 (ja) インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法
JP2008239705A (ja) インクセット及びこれを用いた記録方法、記録物
JP5624950B2 (ja) 画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5879298

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150