JP5560295B2 - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents
インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5560295B2 JP5560295B2 JP2012042482A JP2012042482A JP5560295B2 JP 5560295 B2 JP5560295 B2 JP 5560295B2 JP 2012042482 A JP2012042482 A JP 2012042482A JP 2012042482 A JP2012042482 A JP 2012042482A JP 5560295 B2 JP5560295 B2 JP 5560295B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- value
- image
- mass
- organic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/38—Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
Description
前記超浸透剤は、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、
前記高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満の有機溶剤であって、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、
前記1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%であり、
前記高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差であるΔSPが、全て0.5〜5.0であり、
前記インクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インク。
第1実施形態は、水と、顔料分散体と、所定の溶解度パラメータ(以下、単にSP値とも記す)を有する超浸透剤、及び高SP値有機溶剤とを含み、超浸透剤が、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、高SP値有機溶剤が、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0であり、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インクに関する。
本発明で規定する溶解度パラメーター(以下、単にSP値とも記す)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値であり、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147(1974)に記載の方法で計算することができる。単位は(MPa)1/2であり、25℃における値を指す。
本発明のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。水のSP値は23である。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。本発明のインクジェット記録装置用インク中の水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インク中の典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
本発明のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71等の橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、202等の赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15、15:3等の青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33等の紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料等を挙げることができる。
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体等の、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、例えば、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)等のメディア型湿式分散機を用いて、水等の適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体とする方法が挙げられる。メディア型湿式分散機による処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5〜1.0mmである。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニア等の硬質の材料が使用される。
本発明のインクは、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含む、超浸透剤を含む。また、本発明のインクに用いられる超浸透剤はSP値が8以上11未満であり、水のSP値(23)との差が大きいため、水性インクにこれらの超浸透剤が含まれる場合、インクから遊離しやすい。遊離した超浸透剤は、記録ヘッドのインク吐出口近傍でインクの淡色化、或いは透明化を生じさせる。よって、後述する、特定のSP値を有する溶解安定剤、及び高SP値有機溶剤をインクに含有させることで、水性インクに超浸透剤を安定的に分散させることができる。
本発明のインクに用いられる高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満である。また、本発明のインクに用いられる高SP値有機溶剤は、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含む。1,3−プロパンジオールを必須に含むことにより、良好な保湿性を有するインクを得ることができる。このため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制する効果に優れる。
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
(3)の高SP値有機溶剤
1,3−ブタンジオール(13.6)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
以上のように、(1)、及び(3)の高SP値有機溶剤では隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0である。
本発明のインクは、界面活性剤を含むのが好ましい。界面活性剤を含有することにより、インクの表面張力が低下し、分散安定性に優れるインクを得やすくなる。
本発明のインクは、溶解安定剤を含むのが好ましい。溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明のインクに含まれる溶解安定剤は、SP値が11以上13未満であるものが好ましい。このような範囲のSP値を有する溶解安定剤をインクに含有させることによって、SP値が8以上11未満である超浸透剤と、SP値が13以上23未満である有機溶剤との溶解状態を安定させることができる。
インクの製造方法は、顔料分散体、水、超浸透剤、高SP値有機溶剤等のインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの必須成分である顔料分散体、水、超浸透剤、及び高SP値有機溶剤と、任意成分である界面活性剤、及び溶解安定剤を混合機により均一に混合した後、孔径5μm以下のフィルターにより異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクを製造する際には、必要に応じて、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の、従来からインクジェット記録装置用のインクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
オルフィンE1010(7.0)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(9.8)
2−ピロリドン(11.2)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
(2)のインク組成
オルフィンE1010(7.0)
1,2−ヘキシレングリコール(9.0)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(9.8)
2−ピロリドン(11.2)
1,3−ブタンジオール(13.6)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
以上のようにインクに含有させる材料を選択するとき、(1)のインク組成について、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤はトリエチレングリコールモノブチルエーテルで、SPmax=21.1であり、SP値が最も小さい超浸透剤は2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールで、SPmin=9.8であるため、SPmax−SPmin=11.3となる。また、(2)のインク組成について、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤はジエチレングリコールジエチルエーテルで、SPmax=16.8であり、SP値が最も小さい超浸透剤は1,2−ヘキシレングリコールで、SPmin=9.0であるため、SPmax−SPmin=7.8となる。
第2実施形態は、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドにより記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置の記録方式は、画像形成の高速性の点から、ラインヘッド型が好ましい。
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
顔料分散体の調製に用いるスチレン−アクリル樹脂をマクロモノマー合成法により製造した。具体的には、ポリスチレンの分子末端の一方に(メタ)アクリロイル基が結合したオリゴマー(AS−6、東亜合成株式会社製、数平均分子量(Mn)6000)と、所定量の、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及びアクリル酸ブチルとを、メチルエチルケトン中で重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))の存在下に重合を行い、スチレン−アクリル樹脂を製造した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)を、ゲルろ過クロマトグラフィー(HLC−8020GPC(東ソー株式会社製))を用いて下記条件により確認した。また、得られた樹脂の酸価(mgKOH/g)を滴定により確認した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は約50000であり、酸価は150であった。
<重量平均分子量測定条件>
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
(顔料分散体の調製)
シアン色顔料としてP.B−15:3を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、15質量%の顔料、10質量%の製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂、及び0.5質量%の界面活性剤(オルフィンE1010、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)と、残余の水とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L,株式会社シンマルエンタープライゼス製)に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練し、顔料分散体を得た。得られた顔料分散体をイオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)により顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70〜130nmの範囲となっていることを確認した。
製造例2で得た顔料分散体6質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)10質量%と、表1、及び表2に記載の量の、1,2−ヘキシレングリコール(超浸透剤)、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(DEPG、超浸透剤)、1,3−ブタンジオール(高SP値有機溶剤)、グリセリン(高SP値有機溶剤)、1,3−プロパンジオール(高SP値有機溶剤)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(高SP値有機溶剤)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(高SP値有機溶剤)、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル(高SP値有機溶剤)と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例1〜4、及び比較例1〜8のインクを得た。なお、表1、及び表2では、インクに配合された各化合物のSP値を記し、また、以下の化合物の名称については、表1、及び表2で、対応した略式表記を用いる。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール:DEPG
ジエチレングリコールジエチルエーテル:DEGDEE
トリエチレングリコールモノメチルエーテル:TEGMME
トリエチレングリコールモノブチルエーテル:TEGMBE
得られた実施例1〜4、及び比較例1〜8のインクについて、下記の方法に従って、間欠吐出性の評価を行った。間欠吐出性の評価結果を表3に記す。
評価機として、インクジェットプリンタユニット吐出評価装置(ピエゾヘッド型、1ヘッドあたりのノズル数2656、解像度600dpi、液滴量15pL、駆動周波数、20kHz)を用いた。用紙搬送速度は840mm/sとし、10℃15%RH環境下での間欠吐出性の評価を行った。被記録媒体の用紙として、光沢紙(KA4100PGP、EPSON株式会社製)を用いた。具体的には、被記録媒体に300×300ドットのベタ画像を形成した後、5、10、及び30秒経過後に、被記録媒体の搬送方向に1ドット、1ラインのライン画像を形成させた。ベタ画像印字直後に1ドットライン画像を形成させ、その1ドットライン画像を基準とし、所定時間(5、10、30秒)経過後に形成されたライン画像の最初に滴下されたドットの濃度、及び位置を顕微鏡により観察して、間欠吐出性の評価を行った。間欠吐出性の評価基準を以下に記す。
(ドット濃度)
ライン画像の各ドット濃度及び色調の評価は、所望する画質を有する画像を得たか否かの指標となる。ドット濃度の評価では、◎、又は○の評価を合格とし、△、又は×の評価を不合格とした。
◎:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、濃度、色調の差異がない濃度のドットが形成できた。
○:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、濃度、色調の差異が見られるものの、良好な濃度のドットが形成できた。
△:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、淡色化し、輪郭が不明瞭なドットが存在する。
×:ドットが透明化し、認識できない。
(ドット位置)
ライン画像のドット位置の評価は、吐出不良の起こりにくさの指標となる。ドット位置の評価では、○の評価を合格とし、△、又は×の評価を不合格とした。
○:ドットの位置にずれがない。
△:ドットの位置がわずかにずれている。
×:ドットの位置が明らかにずれている。
得られた実施例1〜4、及び比較例1〜8の12種類のインクについて、下記の方法に従って、メニスカス揺動後の間欠吐出性の評価を行った。メニスカス揺動後の間欠吐出性の評価結果を表4に記す。
評価機として、メニスカス揺動を実行可能な圧電素子方式の評価機を用い、上述の間欠吐出性の評価方法と同様の評価方法により、ライン画像を被記録媒体に形成した後、評価機のノズル面で1000回のメニスカス揺動を実行した後、5、10、及び30秒経過後に再度同じライン画像を形成させた。上述の間欠吐出性の評価基準と同様の評価基準により、1000回のメニスカス揺動実行後の間欠吐出性の評価を行った。
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙
Claims (5)
- 少なくとも、水と、顔料分散体と、超浸透剤と、高SP値有機溶剤とを含み、分子中に硫黄原子を含む化合物を含まない、インクジェット記録装置用インクであって、
前記超浸透剤は、1,2−ヘキシレングリコール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物であり、
前記超浸透剤の含有量が、インクの質量に対して0.25〜2.00質量%であり、
前記高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満の有機溶剤であって、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の有機溶剤とを含み、
前記高SP値有機溶剤に含まれる、前記1,3−プロパンジオール以外の他の有機溶剤は、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルより選択される1種類以上であり、
前記高SP値有機溶剤の含有量が、インクの質量に対して20〜45質量%であり、
前記1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%であり、
前記高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差であるΔSPが、全て0.5〜5.0であり、
前記インクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インク。 - 前記1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤の含有量が、インクの質量に対して3質量%以上である、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
- 請求項1又は2記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法。
- 前記インクジェット記録装置が、圧電素子への電圧制御によって液室内に生じる圧力を利用して前記インクの液滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録方式がラインヘッド型の記録方式であり、
前記インクジェット記録装置が備える制御部が、前記圧電素子への電圧制御によって、前記ノズルのインク吐出口に形成される前記インクのメニスカスを、吐出に到らない程度に1又は複数回振動させる、メニスカス揺動を実行し、
前記メニスカス揺動は、前記被記録媒体へのインクの吐出前に実行される、請求項3記載の画像形成方法。 - 前記メニスカス揺動が、前記被記録媒体への画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合、300〜2000回実行される、請求項4記載の画像形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012042482A JP5560295B2 (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 |
US13/777,712 US8795425B2 (en) | 2012-02-28 | 2013-02-26 | Ink for ink-jet recording apparatuses and image forming method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012042482A JP5560295B2 (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013177513A JP2013177513A (ja) | 2013-09-09 |
JP5560295B2 true JP5560295B2 (ja) | 2014-07-23 |
Family
ID=49002397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012042482A Active JP5560295B2 (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8795425B2 (ja) |
JP (1) | JP5560295B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6323666B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2018-05-16 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法 |
JP2016053129A (ja) | 2014-09-04 | 2016-04-14 | 株式会社リコー | インクジェット用インク及びインクジェット記録方法 |
JP6549865B2 (ja) * | 2015-03-13 | 2019-07-24 | 株式会社ミヤコシ | インクジェット印字装置の制御方法 |
JP6645201B2 (ja) * | 2015-06-10 | 2020-02-14 | 株式会社リコー | インク、並びにインクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 |
JP6579216B2 (ja) * | 2018-04-13 | 2019-09-25 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法 |
JP7346803B2 (ja) * | 2018-09-06 | 2023-09-20 | Dic株式会社 | 水性顔料分散体及び水性顔料分散体の製造方法 |
JP7463756B2 (ja) | 2020-02-17 | 2024-04-09 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット用インク |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3787425B2 (ja) | 1996-11-13 | 2006-06-21 | キヤノン株式会社 | 水性顔料インク、これを用いたインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
US5976233A (en) | 1996-11-13 | 1999-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Water-based pigment ink, and ink-jet recording method and instruments using the same |
JP2004182889A (ja) * | 2002-12-04 | 2004-07-02 | Ricoh Co Ltd | 水性記録液およびこれを用いた記録方法 |
JP2005082607A (ja) * | 2003-09-04 | 2005-03-31 | Ricoh Co Ltd | 水性記録液及びそれを用いた記録方法 |
JP5140498B2 (ja) * | 2008-06-23 | 2013-02-06 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像処理装置及び画像形成装置 |
JP5581239B2 (ja) * | 2011-01-28 | 2014-08-27 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置用インク |
JP5460656B2 (ja) * | 2011-07-29 | 2014-04-02 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 |
JP5499012B2 (ja) | 2011-11-17 | 2014-05-21 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成方法 |
-
2012
- 2012-02-28 JP JP2012042482A patent/JP5560295B2/ja active Active
-
2013
- 2013-02-26 US US13/777,712 patent/US8795425B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013177513A (ja) | 2013-09-09 |
US20130222464A1 (en) | 2013-08-29 |
US8795425B2 (en) | 2014-08-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5892954B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5560295B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5499012B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP5417423B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5744706B2 (ja) | インクジェット記録装置による画像形成方法 | |
JP5581239B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク | |
US8939567B2 (en) | Ink for inkjet recording apparatus, and image forming method | |
JP5879298B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク及び画像形成方法 | |
JP5520893B2 (ja) | インクジェット記録装置による画像形成方法 | |
JP5804713B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法 | |
JP6009948B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5651635B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 | |
JP5804724B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク | |
JP7151225B2 (ja) | インクジェット用インク及びインクジェット記録システム | |
JP5647952B2 (ja) | インクジェット記録装置による画像形成方法 | |
JP5581268B2 (ja) | インクジェット記録装置による画像形成方法 | |
JP5713949B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、保存液、及び画像形成方法 | |
JP5647953B2 (ja) | インクジェット記録装置による画像形成方法 | |
JP5738170B2 (ja) | インクジェット記録装置用インク、及びインクジェット記録方法 | |
JP5624950B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2020059156A (ja) | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130705 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130716 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131022 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131217 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140121 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140416 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140423 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140603 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140609 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5560295 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |