JP5560295B2 - インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 - Google Patents

インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置用インク、及び画像形成方法に関する。
近年、記録技術の急速な進歩により銀塩写真に匹敵する高精細な画質を得ることが可能となっていることから、インクジェット記録方式により画像を形成するインクジェット記録装置が画像形成装置として広く使用されている。
このようなインクジェット記録装置について、画像形成の高速化、及び形成画像の堅牢性の向上が強く望まれている。そこで、染料インクに比較して耐光性及び耐水性に優れた顔料インクが用いられることがあるが、顔料インクは、インクの乾燥による増粘や固化が生じやすいために、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、インクの吐出不良が生じる場合があるという問題がある。
上記のような問題を解決するために、インクジェット記録装置について、インクの吐出の安定性を得るために、インクに含有させる界面活性剤や、高分子分散剤について、種々の検討がされてきた。また、これらの分散剤を用いずに、水性媒体中に顔料を安定して分散させることができるインクとして、例えば、親水基を顔料の表面に導入させた水性インクが提案されている(特許文献1)。
特開平10−195360号公報
しかしながら、特許文献1のインクを用いた場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際の、インクの吐出が良好であっても、画質向上を目的として、ノズルを小径化した記録ヘッドを用いた場合には、インク液滴の吐出方向の乱れが生じる等、吐出安定性を改善しなければならないという問題点がある。
また、顔料インクは、インクジェット記録装置で高速で画像形成を行った場合、インクが紙等の被記録媒体に浸透する前に被記録媒体が排出ローラー対の間を通って排出され、インクが排出ローラーに付着(オフセット)しやすい。この場合、排出ローラーに付着したインクが、被記録媒体に付着することによって、形成画像に画像不良が発生しやすくなる。このため、オフセットに起因した画像不良の発生の抑制を目的に、インクの被記録媒体への浸透を早める浸透剤がインクに添加されることも多い。
しかし、インクが浸透剤を含む場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴が淡色化、或いは透明化する問題もある。
この点、特許文献1のインクは、所謂浸透剤を含有するものではなく、浸透剤を含む顔料インクを用いる場合の、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴が淡色化、或いは透明化する問題は解決されていない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できる、インクジェット記録装置用インクを提供することを目的とする。また、インクジェット記録装置において前述のインクを用いて画像を形成する、画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水と、顔料分散体と、所定の溶解度パラメータ(SP値)を有する超浸透剤、及び高SP値有機溶剤とを含み、超浸透剤が、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、高SP値有機溶剤が、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0であり、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インクと、インクジェット記録装置による画像形成方法とにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、第一の態様として、少なくとも、水と、顔料分散体と、超浸透剤と、高SP値有機溶剤とを含む、インクジェット記録装置用インクであって、
前記超浸透剤は、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、
前記高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満の有機溶剤であって、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、
前記1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%であり、
前記高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差であるΔSPが、全て0.5〜5.0であり、
前記インクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インク。
また、本発明は、第二の態様として、第一の態様のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。
本発明によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できる、インクジェット記録装置用インクを提供できる。また、本発明によれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できる、画像形成方法を提供できる。
図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の概略構成を示す側面断面図である。 図2は、図1に示されるインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方から見た平面図である。 図3は、圧電素子方式を用いた場合のラインヘッドの断面図である。 図4は、メニスカス揺動での、メニスカス面の振動の過程を示す図である。 図5は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。 図6は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置に用いられるラインヘッドと記録用紙上に形成されたドット列の一部を示す拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[第1実施形態]
第1実施形態は、水と、顔料分散体と、所定の溶解度パラメータ(以下、単にSP値とも記す)を有する超浸透剤、及び高SP値有機溶剤とを含み、超浸透剤が、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、高SP値有機溶剤が、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0であり、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インクに関する。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置用インク(以下、単にインクとも記す)では、顔料と樹脂とが、顔料分散体として含有される。以下、SP値、インクジェット記録装置用インクが含む、必須の成分である、水、顔料分散体、顔料分散体に含まれる顔料、及び樹脂、超浸透剤、並びに高SP値有機溶剤と、任意の成分である、界面活性剤、及び溶解安定剤と、インクジェット記録装置用インクの製造方法と、画像形成方法とについて順に説明する。なお、本発明のインクに用いられる、超浸透剤等にも有機溶剤が含まれるが、後述するSP値が13以上23未満である有機溶剤を、以下、高SP値有機溶剤として説明する。
<SP値>
本発明で規定する溶解度パラメーター(以下、単にSP値とも記す)とは、分子凝集エネルギーの平方根で表される値であり、R.F.Fedors,Polymer Engineering Science,14,p147(1974)に記載の方法で計算することができる。単位は(MPa)1/2であり、25℃における値を指す。
〔水〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、水性インクであり、水を必須に含む。水のSP値は23である。インクに含まれる水は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から、水性インクの製造に使用されている水から、所望の純度の水を適宜選択して使用できる。本発明のインクジェット記録装置用インク中の水の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。水の含有量は、後述する、他の成分の使用量に応じて適宜変更される。インク中の典型的な水の含有量としては、インクの全質量に対して20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
〔顔料分散体〕
本発明のインクジェット記録装置用インクは、着色剤である顔料と樹脂とを含む顔料分散体を含む。
(顔料)
顔料分散体中に含有させることができる顔料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からインクジェット記録装置用インクにおいて着色剤として使用されている顔料から適宜選択して使用できる。好適な顔料の具体例は、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、71等の橙色顔料、C.I.ピグメントレッド122、202等の赤色顔料、C.I.ピグメントブルー15、15:3等の青色顔料、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33等の紫色顔料、C.I.ピグメントブラック7等の黒色顔料等を挙げることができる。
本発明のインクジェット記録装置用インクにおける顔料の使用量は、インクの全質量に対して4〜9.5質量%が好ましい。顔料の使用量が過少であると所望する画像濃度を有する画像を得にくく、顔料の使用量が過多であると、インクの流動性が損なわれ、所望する画像濃度を有する画像を得にくくなったり、インクの被記録媒体に対する浸透性が損なわれ、オフセットが発生しやすくなったりする場合がある。
顔料分散体に含まれる顔料の体積平均粒径は、インクの色濃度、色相、インクの安定性等の観点から、30〜200nmが好ましく、70〜130nmがより好ましい。顔料の体積平均粒径は、顔料と樹脂とを混練する際に使用するビーズの粒径や処理時間を調整することにより調整できる。体積平均粒径が過小である場合、形成画像の画像濃度が所望する値を下回る場合があり、体積平均粒径が過大である場合、インクを吐出するノズルの目詰まりが発生したり、インクの吐出性が悪化したりする場合がある。顔料の体積平均粒径は、例えば、顔料分散体をイオン交換水により300倍に希釈した試料を用い、動的光散乱粒度分布測定装置(シスメックス株式会社製)等により測定できる。
(樹脂)
顔料分散体に含まれる樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から顔料分散体の製造に用いられている種々の樹脂から適宜選択して使用できる。好適な樹脂の具体例としては、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。これらの樹脂の中では、調製が容易で、顔料の分散効果に優れることから、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体等の、スチレンに由来する単位と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルに由来する単位とを含むスチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
顔料分散体の調製に用いる樹脂の重量平均分子量(Mw)は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、典型的には10,000〜160,000が好ましい。樹脂の分子量が過小である場合、被記録媒体に画像を形成する際に、所望する画像濃度を有する画像を得にくい。さらには、画像形成後の被記録媒体に裏抜けが生じる場合がある。また、分子量が過大である場合、インクの粘度が高いため、溶媒の揮発等によりインクの粘度がさらに高くなりやすく、ノズルからのインクの吐出不良が起こりやすい。このため、樹脂の分子量が過大である場合、良好な画像を形成しにくい。例えば、上記の好適な樹脂の分子量は、樹脂を重合反応によって得る際の、重合開始剤の使用量、重合温度、又は重合時間等を調整する公知の方法に従って調整できる。顔料分散体に含まれる樹脂の重量平均分子量(Mw)はゲルろ過クロマトグラフィーにより測定できる。
また、顔料分散体の調製に用いる樹脂の酸価は、150〜300mgKOH/gが好ましい。樹脂の酸価が過小である場合、顔料分散体中の顔料の分散性が低くなりやすく、顔料の微粒子化が困難となるため、画像の良好な着色性、発色性を得にくい。樹脂の酸価が過大である場合、インクの保存安定性が低くなりやすい。樹脂の酸価は、樹脂を合成する際に、アクリル酸、メタクリル酸等の酸性の官能基(例えばカルボキシ基)を有する単量体の使用量を適宜調整することにより調整できる。具体的には、酸性の官能基を有する単量体の使用量を増やすことにより酸価を高めることができる。
顔料分散体を調製する際の樹脂の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。樹脂の使用量は、典型的には、顔料分散体の全質量に対して、2〜10質量%が好ましい。顔料分散体の全質量に対する使用量が、過小であれば、画像形成後の被記録媒体に裏抜けが生じる場合があり、使用量が過大であれば、後述の浸透乾燥粘度が増大し、被記録媒体上にインクが広がりにくくなり、所望の濃度の画像が得られない場合がある。
(顔料分散体の製造方法)
顔料と樹脂とを含む顔料分散体を製造する方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。好適な方法としては、例えば、ナノグレンミル(浅田鉄工株式会社製)、MSCミル(三井鉱山株式会社製)、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)等のメディア型湿式分散機を用いて、水等の適切な液体の媒体中で、顔料と樹脂とを混練して顔料分散体とする方法が挙げられる。メディア型湿式分散機による処理では、小粒径のビーズを用いる。ビーズの粒径は特に限定されず、典型的には粒径0.5〜1.0mmである。また、ビーズの材質は特に限定されず、ジルコニア等の硬質の材料が使用される。
顔料分散体を製造する際の、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂とを良好に混練できる限り特に限定されない。典型的には、液体の媒体の使用量は、顔料と樹脂との質量の合計に対して、1〜10倍の量を用いるのが好ましく、2〜8倍の量を用いるのがより好ましい。
〔超浸透剤〕
本発明のインクは、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含む、超浸透剤を含む。また、本発明のインクに用いられる超浸透剤はSP値が8以上11未満であり、水のSP値(23)との差が大きいため、水性インクにこれらの超浸透剤が含まれる場合、インクから遊離しやすい。遊離した超浸透剤は、記録ヘッドのインク吐出口近傍でインクの淡色化、或いは透明化を生じさせる。よって、後述する、特定のSP値を有する溶解安定剤、及び高SP値有機溶剤をインクに含有させることで、水性インクに超浸透剤を安定的に分散させることができる。
上記群より選択される化合物の含有量は、超浸透剤の全質量に対して、90質量%が好ましく、100質量%がより好ましい。
超浸透剤は、表面張力が低いため、インクの表面張力を下げることができる。このため、超浸透剤を含有するインクを用いる場合、被記録媒体に、速やかに、且つ適度にインクが浸透し、オフセットによる被記録媒体の汚染を抑制しつつ、所望する画像濃度を有する画像を形成できる。また、超浸透剤は、高沸点である。このため、これらの超浸透剤を含有するインクは、揮発が抑制されており、しばらく記録ヘッドからインクが吐出されない場合でもその性状が変化しにくい。よって、インクが超浸透剤を含有しない場合、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制できず、所望する画質を有する画像を得にくい。
インクに含まれる超浸透剤の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、インクの質量に対して0.25〜2.00質量%が好ましい。超浸透剤の含有量が過少である場合、インクの被記録媒体への浸透性を十分に高めることができず、オフセットによる被記録媒体の汚染が生じやすい。一方、超浸透剤の含有量が過多である場合、インクの被記録媒体への浸透性が高くなりすぎ、インクの液体成分とともに顔料が被記録媒体内部に浸透しやすい。このため、超浸透剤を多量に含むインクでは、良好な画質の画像を形成しにくい。
〔高SP値有機溶剤〕
本発明のインクに用いられる高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満である。また、本発明のインクに用いられる高SP値有機溶剤は、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含む。1,3−プロパンジオールを必須に含むことにより、良好な保湿性を有するインクを得ることができる。このため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制する効果に優れる。
また、1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%である。また、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤の含有量は、インクの質量に対して3質量%以上であるのが好ましい。1,3−プロパンジオールの含有量が10質量%未満の場合、各溶剤種の相溶性が十分得られないため、超浸透剤等のSP値の小さい溶剤種が分離しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。また、透明化が生じる場合、インクから上澄みが分離することにより、インクの固形分濃度が上昇し、インクが増粘しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、画像を形成する際のインクの吐出不良が起こりやすい。一方、20質量%超の場合、インクの粘度が高くなりやすく、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすい。
1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤の含有量が3質量%未満の場合、各溶剤種の相溶性が十分得られないため、超浸透剤等のSP値の小さい溶剤種が分離しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。また、透明化が生じる場合、インクから上澄みが分離することにより、インクの固形分濃度が上昇し、インクが増粘しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、画像を形成する際のインクの吐出不良が起こりやすい。
高SP値有機溶剤の種類は、SP値が13以上23以下の有機溶剤であれば、本発明の目的を阻害しない範囲で選択でき、高SP値有機溶剤として、被記録媒体への浸透を促進させる上述の超浸透剤の他の浸透剤、及びインクから液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させる保湿剤等を含んでいてもよい。
インクに配合できる高SP値有機溶剤の具体例として、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤は(併せて、かっこ内にSP値も併記する)、エチレングリコール(14.2)、プロピレングリコール(14.8)、1,3−ブタンジオール(13.6)等のアルキレングリコール;チオジグリコール(13.5);グリセリン(14.1)である多価アルコールのエーテル類、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(22.1)、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)等の多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテル、多価アルコールのC6〜C8モノアルキルエーテル、チオジグリコール等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記有機溶剤の中でも、高SP値有機溶剤として、良好な保湿性を有するインクが得られ、インクからの液体成分の揮発を抑制してインクの粘性を安定化させることができるため、グリセリンを含有させるのが好ましい。グリセリンの含有量は、3〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。また、インク中の1,3−プロパンジオールとグリセリンの含有比は、1,3−プロパンジオール100質量部に対して、グリセリン40〜100質量部含まれるのが好ましい。
また、上記有機溶剤の中でも、高SP値有機溶剤として、上述の超浸透剤の浸透性向上の効果を補う目的で、上述の超浸透剤の他の浸透剤である、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルを含有させるのが好ましい。超浸透剤のみでインクの被記録媒体への浸透性を高める場合、インク中の超浸透剤の含有量が多くなってしまう。超浸透剤の含有量が過多である場合、前述の不具合が生じやすい。多価アルコールのC1〜C4モノアルキルエーテルの含有量は、5〜15質量%が好ましい。
上記有機溶剤の中では、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種以上の化合物を含むものが好ましい。好適な高SP値有機溶剤の組合せとしては、高SP値有機溶剤として必須に含まれる1,3−プロパンジオールと、例えば、(1)グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルとを含む高SP値有機溶剤;(2)グリセリン、及びジエチレングリコールジエチルエーテルとを含む高SP値有機溶剤;(3)1,3−ブタンジオール、グリセリン、及びジエチレングリコールジエチルエーテルとを含む高SP値有機溶剤;(4)グリセリンとを含む高SP値有機溶剤が挙げられる。インク中の高SP値有機溶剤の含有量は、インクの全質量に対して20〜45質量%が好ましい。
また、本発明のインクに用いられる高SP値有機溶剤は、SP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差であるΔSPが、全て0.5〜5.0である。ΔSPが、5超となる隣接有機溶剤が含まれるインクの場合、各溶剤種の相溶性が十分得られないため、超浸透剤等のSP値の小さい溶剤種が分離しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。また、透明化が生じる場合、インクから上澄みが分離することにより、インクの固形分濃度が上昇し、インクが増粘しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすい。
また、ΔSPが0.5未満の隣接有機溶剤のみが含まれる場合(例えば、高SP値有機溶剤として2種類の有機溶剤のみが含まれ、そのΔSPが0.5未満の場合)は、各溶剤種の相溶性が得にくい。よって、この場合も、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。上述の好適な高SP値有機溶剤の組合せとして挙げられた(1)、及び(3)の高SP値有機溶剤と、高SP値有機溶剤として必須に含まれる1,3−プロパンジオールとについて、SP値の順に並べて記す(かっこ内はSP値)。
(1)の高SP値有機溶剤
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
(3)の高SP値有機溶剤
1,3−ブタンジオール(13.6)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
以上のように、(1)、及び(3)の高SP値有機溶剤では隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0である。
〔界面活性剤〕
本発明のインクは、界面活性剤を含むのが好ましい。界面活性剤を含有することにより、インクの表面張力が低下し、分散安定性に優れるインクを得やすくなる。
インクに含有させる界面活性剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及びノニオン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。これらの界面活性剤の中では、アニオン系界面活性剤、又はノニオン系界面活性剤がより好ましい。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。アニオン系界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム等の脂肪酸石けんや、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩類が挙げられる。ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートエーテル、モノデカノイルショ糖、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物等が挙げられる。これらの界面活性剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔溶解安定剤〕
本発明のインクは、溶解安定剤を含むのが好ましい。溶解安定剤は、インクに含まれる成分を相溶化してインクの溶解状態を安定化させる成分である。溶解安定剤の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶解安定剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明のインクに含まれる溶解安定剤は、SP値が11以上13未満であるものが好ましい。このような範囲のSP値を有する溶解安定剤をインクに含有させることによって、SP値が8以上11未満である超浸透剤と、SP値が13以上23未満である有機溶剤との溶解状態を安定させることができる。
〔インクの製造方法〕
インクの製造方法は、顔料分散体、水、超浸透剤、高SP値有機溶剤等のインク成分を均一に混合することができれば特に限定されない。インクジェット記録装置用インクの製造方法の具体例としては、インクの必須成分である顔料分散体、水、超浸透剤、及び高SP値有機溶剤と、任意成分である界面活性剤、及び溶解安定剤を混合機により均一に混合した後、孔径5μm以下のフィルターにより異物や粗大粒子を除去する方法が挙げられる。なお、インクを製造する際には、必要に応じて、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等の、従来からインクジェット記録装置用のインクに加えられている種々の添加剤を加えることができる。
顔料分散体に用いられるスチレン−アクリル系樹脂の含有量は、顔料分散体全質量に対して1.5〜6.75質量%が好ましい。また、インクに用いる各成分の組成としては、インク全質量に対して、スチレン−アクリル系樹脂を含む顔料分散体が5〜10質量%、界面活性剤が0.1〜1.0質量%、超浸透剤が0.1〜1.0質量%、溶解安定剤が1.0〜20.0質量%、高SP値有機溶剤として1,3−プロパンジオールが10〜20質量%、及び1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤が5〜25質量%含まれるのが好ましい。
本発明のインクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である。SPmax−SPmin>12となる場合、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤と、SP値が最も小さい超浸透剤との相溶性が得られないため、超浸透剤等のSP値の小さい溶剤種がインクから分離しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。また、透明化が生じる場合、インクから上澄みが分離することにより、インクの固形分濃度が上昇し、インクが増粘しやすくなる。これによって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、画像を形成する際のインクの吐出不良が起こりやすい。
インクに用いる顔料分散体、界面活性剤、超浸透剤、溶解安定剤、及び高SP値有機溶剤の組合せは、例えば、樹脂としてスチレン−アクリル系樹脂を用いた顔料分散体、界面活性剤としてアセチレンジオールのエチレンオキシド付加物(オルフィンE1010等)と、超浸透剤として2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、溶解安定剤として2−ピロリドンと、高SP値有機溶剤として1,3−プロパンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルとを用いる組合せ((1)のインク組成)が好ましい。また、この組合せ以外にも、同じ顔料分散体、界面活性剤、及び高SP値有機溶剤と、超浸透剤として1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、高SP値有機溶剤として1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、グリセリン、及びジエチレングリコールジエチルエーテルとを用いる組合せ((2)のインク組成)も好ましい。以下、(1)、及び(2)のインク組成の各材料をSP値の順に並べて記す(かっこ内はSP値)。
(1)のインク組成
オルフィンE1010(7.0)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(9.8)
2−ピロリドン(11.2)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
(2)のインク組成
オルフィンE1010(7.0)
1,2−ヘキシレングリコール(9.0)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(9.8)
2−ピロリドン(11.2)
1,3−ブタンジオール(13.6)
グリセリン(14.1)
1,3−プロパンジオール(14.8)
ジエチレングリコールジエチルエーテル(16.8)
以上のようにインクに含有させる材料を選択するとき、(1)のインク組成について、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤はトリエチレングリコールモノブチルエーテルで、SPmax=21.1であり、SP値が最も小さい超浸透剤は2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールで、SPmin=9.8であるため、SPmax−SPmin=11.3となる。また、(2)のインク組成について、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤はジエチレングリコールジエチルエーテルで、SPmax=16.8であり、SP値が最も小さい超浸透剤は1,2−ヘキシレングリコールで、SPmin=9.0であるため、SPmax−SPmin=7.8となる。
以上説明した第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクによれば、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できる。このため、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクは、種々のインクジェット記録装置において好適に使用される。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態にかかるインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法に関する。第2実施形態の画像形成方法に用いるインクジェット記録装置の記録方式は、特に限定されず、記録ヘッドが記録媒体上を走査しながら記録を行うシリアル型であっても、装置本体に固定された記録ヘッドにより記録を行うラインヘッド型であってもよい。第2実施形態にかかる画像形成方法において用いるインクジェット記録装置の記録方式は、画像形成の高速性の点から、ラインヘッド型が好ましい。
以下、図面を参照して、第2実施形態の画像形成方法について、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用い、被記録媒体として記録用紙を用いる場合に関して説明する。図1は、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置の概略構成を示す側面断面図であり、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の搬送ベルトを上方からみた平面図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置100の左側部には記録用紙Pを収容する給紙トレイ2が設けられており、この給紙トレイ2の一端部には収容された記録用紙Pを、最上位の記録用紙Pから順に一枚ずつ後述する搬送ベルト5へと搬送給紙するための給紙ローラー3及び給紙ローラー3に圧接され従動回転する従動ローラー4が設けられている。
給紙ローラー3及び従動ローラー4の用紙搬送方向下流側(図1において右側)には、記録用紙Pを搬送するための搬送ベルト5が回転自在に配設されている。搬送ベルト5は、用紙搬送方向下流側に配置された回転駆動されるベルト駆動ローラー6と、上流側に配置され搬送ベルト5を介してベルト駆動ローラー6に従動回転するベルトローラー7とに掛け渡されており、ベルト駆動ローラー6が時計方向に回転駆動されることにより、記録用紙Pが矢印X方向に搬送される。記録用紙Pは、50m/分以上の速度で搬送されるのが好ましい。
ここで、用紙搬送方向Xの下流側にベルト駆動ローラー6を配置したことにより、搬送ベルト5の用紙送り側(図1において上側)はベルト駆動ローラー6に引っ張られるようになるため、ベルトテンションを張ることができ、安定した記録用紙Pの搬送が可能となる。なお、搬送ベルト5には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルト等が好適に用いられる。
また、搬送ベルト5の用紙搬送方向Xの下流側には、図中時計回りに駆動され画像が記録された記録用紙Pを装置本体外へと排出する排出ローラー8a、及び排出ローラー8aの上部に圧接され従動回転する従動ローラー8bが設けられており、排出ローラー8a及び従動ローラー8bの下流側には、装置本体外へと排出された記録用紙Pが積載される排紙トレイ10が設けられている。
従動ローラー8bは記録用紙Pの画像面に直接触れるため、従動ローラー8bの表面を形成する素材は撥水性材料であるのが好ましい。従動ローラー8bの表面を撥水性材料により形成することにより、記録用紙Pに浸透していないインクの従動ローラー8bへの付着を抑制でき、オフセットの発生を抑制しやすい。好適な撥水材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂が挙げられる。従動ローラー8bと同様に、記録用紙Pの画像面に接触する部材の表面は撥水性材料により形成するのが好ましい。
そして、搬送ベルト5の上方には、搬送ベルト5の上面に対して所定の間隔が形成されるような高さに支持され、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pへと画像の記録を行うラインヘッド11C、11M、11Y及び11Kが配設されている。これらのラインヘッド11C〜11Kには、それぞれ異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)の着色インクが充填されており、各ラインヘッド11C〜11Kからそれぞれの着色インクを吐出することにより、記録用紙P上にカラー画像が形成される。
記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出されたインクの液滴が着弾してから、記録用紙Pにおけるインクの着弾箇所が、排出ローラー8a、及び従動ローラー8bからなる記録用紙Pを排出する排出部8に到達するまでの時間は装置を小型化するためには1秒以内であるのが好ましい。
また、記録用紙Pに各ラインヘッド11C〜11Kから吐出され、記録用紙Pに打ち込まれるインクの吐出量(以下、単にインクの打込み量とも記す)は、単色での画像形成の場合、1色当たり7g/m以下が好ましく6g/m以下がより好ましい。また、4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)での画像形成の場合、4色当たり28g/m以下が好ましく、18g/m以下がより好ましい。インクの吐出量をかかる量とすることにより、形成画像におけるオフセットの発生を抑制しつつ高速で画像形成しやすい。
これらのラインヘッド11C〜11Kは、図2に示すように、搬送方向と直交する方向(図2の上下方向)に複数のノズルが配列されたノズル列を備え、搬送される記録用紙Pの幅以上の記録領域を有しており、搬送ベルト5上を搬送される記録用紙Pに対して、一括して1行分の画像を記録することができるようになっている。
なお、ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置においては、搬送ベルト5の幅寸法以上に形成された長尺のヘッド本体の長手方向に複数のノズルを配列させることで、記録用紙Pの幅以上の記録領域を有するように構成されたラインヘッドを用いているが、例えば各々複数個のノズルを備えた短尺のヘッドユニットを搬送ベルト5の幅方向に複数配列することにより、搬送される記録用紙Pの幅方向全幅にわたって画像を記録できるようにしたラインヘッドを用いても構わない。
また、ラインヘッド11C〜11Kのインクの吐出方式としては、例えば、後述する圧電素子(ピエゾ素子)を用いてラインヘッド11C〜11Kの液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する圧電素子方式や、発熱体によって液室内に気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式等、各種方式を適用することができる。インクの吐出方式は、吐出量の制御が容易であることから、圧電素子への電圧制御によって液室内に生じる圧力を利用してインクの液滴を吐出する、圧電素子方式が好ましい。
ここで、圧電素子方式を用いた場合のラインヘッド11C〜11Kについて詳述する。ラインヘッド11C〜11Kの断面図を図3に示す。図示するように、圧電素子方式を用いた場合のラインヘッド11C〜11Kは、吐出面33のインク吐出口35以外の部分を覆う撥水膜33aと、インク吐出口35に対して1つずつ設けられた加圧室36と、インクを貯留する図示しないインク槽と、インク槽から複数の加圧室36にインクを供給する共通流路37とを備えている。加圧室36と共通流路37とは供給孔38で繋げられており、この供給孔38を介して共通流路37から加圧室26にインクが供給される。
ノズル34と加圧室36とは、ノズル流路36aよって接続されている。加圧室36の壁のうち吐出面33と逆側の壁は振動板39で構成されており、振動板39は複数の加圧室36に渡って連続して形成されている。振動板39上には、同様に複数の加圧室36に渡って連続して形成された共通電極40が積層されている。共通電極40上には、加圧室36毎に別個の圧電素子32が設けられており、共通電極40とともに圧電素子32を挟むように、加圧室36毎に別個の個別電極41が設けられている。
後述の吐出信号の印加によって、インクはノズル34から用紙上に吐出されるが、インク滴が吐出されない間も、加圧室36内にはインクが入っており、インク吐出口35近傍でインクはメニスカス面Mを形成している。
本発明の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置では、圧電素子32への電圧制御によって、ラインヘッド11C〜11Kの複数のノズルのインク吐出口35近傍に形成されるインクのメニスカス面Mを、吐出に至らない程度に振動させる、メニスカス揺動が実行させるのが好ましい。以下、メニスカス揺動での、メニスカス面Mの振動の一連の過程を説明する。
図4は、メニスカス揺動での、メニスカス面Mの振動の過程を示す図である。まず、図4(a)のように静止状態にあるインク吐出口35近傍のメニスカス面Mは、圧電素子32への駆動電圧の印加によって、図4(b)のように加圧室36内へと引き込まれる。続いて、駆動電圧の印加が終了し、メニスカス面Mは、図4(c)のように、加圧室36内へ引き込まれた反動で加圧室36の外側方向へ膨らむ。こうして、インクが吐出することなくメニスカス面Mが振動し、振幅を徐々に減少させながら複数回の振動を繰り返して、図4(a)に示すような静止状態に収束する。このように、圧電素子32への一回の駆動電圧の印加により、図4(a)〜(c)の一連の過程を経て、一回の駆動電圧の印加に基づくメニスカス揺動が実行される。なお、圧電素子32への一回の駆動電圧の印加により、メニスカス面Mが静止状態に収束するまでの振動回数、及び時間は、インクの粘度や、温度等に依存する。また、前の駆動電圧の印加によるメニスカス面Mの振動が静止状態に収束するまでに、次の新たな駆動電圧の印加に基づいてメニスカス揺動が開始されてもよい。
メニスカス揺動は、制御部20(図5参照)からラインヘッド制御回路26(図5参照)へ送信される、メニスカス揺動を実行可能な制御信号(以下、メニスカス揺動信号とする)に基づいて実行される。ラインヘッド制御回路26(図5参照)は、制御部20(図5参照)からメニスカス揺動信号が印加されると、メニスカス揺動を実行するための駆動電圧を、圧電素子32へ印加する。このようにして、制御部20(図5参照)は、一回のメニスカス揺動信号の送信によって、メニスカス揺動を実行できる。また、圧電素子32へ印加する駆動電圧のパルスは、一回のメニスカス揺動信号に複数含まれていてもよく、1〜5個のパルスが含まれているのが好ましい。なお、メニスカス揺動は、ノズル34からインク滴を吐出させるのと同じ駆動回路を用いて、圧電素子32に印加する駆動電圧のパルス幅を変更するだけで実行できる(特許第4541856号、段落0052参照)。制御部20(図5参照)が送信するメニスカス揺動信号の周波数は、特に限定されず、例えば、周波数10〜50kHzの駆動電圧で、圧電素子32を電圧制御できる。
また、メニスカス揺動は、少なくとも、インクの吐出前に実行されるのが好ましい。インクの吐出前に、メニスカス揺動を実行することで、それまでインクが吐出されず溶剤の揮発により増粘したインク吐出口35近傍のインクと、ラインヘッド11C〜11Kの加圧室36内のインクとが撹拌され、加圧室36内及びノズル34のインク吐出口35近傍のインクとを均一化し、インク吐出口35近傍のインクを減粘できるため、ラインヘッド11C〜11Kからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制することができる。また、加圧室36内のインクと、ノズル34のインク吐出口35近傍のインクとの均一化により、インク吐出口35近傍のインクの淡色化、或いは透明化を解消できるため、ラインヘッド11C〜11Kからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、所望する画質を有する画像を得ることができる。
より具体的には、メニスカス揺動は、記録用紙Pへの画像形成前(全てのラインヘッド11C〜11Kでインクの吐出を行わない期間)、及び/又はインクの吐出直前に、1又は複数回実行されるのが好ましい。記録用紙Pへの画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合、メニスカス揺動信号は連続して300〜2000回印加されるのが好ましい。一方、インクの吐出直前にメニスカス揺動を実行する場合、メニスカス揺動信号は、連続して10〜500回印加されるのが好ましく、50〜300回実行されるのがより好ましい。なお、記録用紙Pへの画像形成前、及びインクの吐出直前に実行するメニスカス揺動は、何れか一方のみを実行してもよいし、双方を実行してもよい。以下において、1回のメニスカス揺動信号の印加に基づく、インクのメニスカス面Mの振動を、1回のメニスカス揺動として説明する。具体的には、後述の実施例において、400回のメニスカス揺動の実行とは、400回のメニスカス揺動信号の印加が行われたことを意味する。なお、このように記録用紙Pへの画像形成前、及び/又はインクの吐出直前にメニスカス揺動を実行する場合、制御部20(図5参照)からラインヘッド制御回路26(図5参照)に送信される画像形成のための制御信号とともにメニスカス揺動信号を送信することができる。
ここで、インク吐出口35近傍で起こる、インクの増粘は、メニスカス面Mからインクに含まれる溶剤が揮発することで起こり、メニスカス面Mからの揮発が進行するにつれて、溶剤の揮発量は抑制される。このため、メニスカス揺動を過剰に実行すると、インク全体の増粘が起こりやすい。そこで、複数の記録用紙Pへ連続で画像形成する際、記録用紙Pへの画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合は、連続画像形成の最初の記録用紙Pへの画像形成前だけにメニスカス揺動が実行されるのが好ましい。こうすることで、メニスカス揺動を過剰に実行することによるインク全体の増粘を抑制することができ、画像を形成する際のインクの吐出不良を抑制することができる。
図5は、ラインヘッド型の記録方式を採用したインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。インクジェット記録装置100には制御部20が備えられており、制御部20には、インターフェイス21、ROM22、RAM23、エンコーダー24、モーター制御回路25、ラインヘッド制御回路26、及び電圧制御回路27等が接続されている。
インターフェイス21は、例えば、図示しないパソコン等のホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、インターフェイス21を介して受信された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データに変換する。そして、後述する各種制御回路に制御信号を出力する。また、制御部20は、前述のメニスカス揺動が実行される場合には、ラインヘッド制御回路26にメニスカス揺動信号を出力し、その出力信号に基づいて圧電素子32への電圧制御によって、ラインヘッド11C〜11Kの複数のノズルのインク吐出口35近傍に形成されるインクのメニスカスを、吐出に至らない程度に1又は複数回振動させる、メニスカス揺動を実行することができる。
ROM22は、ラインヘッド11C〜11Kを駆動させて画像記録を行う際の制御プログラム等を記憶している。RAM23は、制御部20により変倍処理或いは階調処理された画像データを所定の領域に格納する。
エンコーダー24は、搬送ベルト5を駆動する排紙側のベルト駆動ローラー6に接続されており、ベルト駆動ローラー6の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダー24から送信されるパルス数をカウントすることで回転量を算出し、用紙の送り量(用紙位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダー24からの信号に基づいて、モーター制御回路25及びラインヘッド制御回路26に制御信号を出力する。
モーター制御回路25は、制御部20からの出力信号により記録媒体搬送用モーター28を駆動する。記録媒体搬送用モーター28を駆動することでベルト駆動ローラー6を回転させ、搬送ベルト5を図1の時計回りに回動させて用紙を矢印X方向へと搬送する。このとき、前述するように、制御部20は、記録媒体搬送用モーター28への電圧制御により、記録媒体Pが50m/分以上の速度で搬送されるように、ベルト駆動ローラー6を回転駆動させるのが好ましい。
ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、RAM23に格納された画像データをラインヘッド11C〜11Kへ転送し、転送された画像データに基づいてラインヘッド11C〜11Kからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、記録媒体搬送用モーター28によって駆動する搬送ベルト5による用紙の搬送の制御とにより、用紙への記録処理が行われる。また、前述のメニスカス揺動が実行される場合には、ラインヘッド制御回路26は、制御部20からの出力信号に基づいて、ラインヘッド11C〜11Kのメニスカス揺動を制御する。
電圧制御回路27は、制御部20からの出力信号に基づいて給紙側のベルトローラー7に電圧を印加することにより交番電界を発生させ、搬送ベルト5に用紙を静電吸着させる。静電吸着の解除は、制御部20からの出力信号に基づいてベルトローラー7又はベルト駆動ローラー6を接地させることにより行われる。なお、ここでは給紙側のベルトローラー7に電圧を印加する構成としたが、排紙側のベルト駆動ローラー6に電圧を印加する構成としてもよい。
ラインヘッド型の記録方式のインクジェット記録装置を用いてドットを形成する方法を、図6を用いて具体的に説明する。なお、図6では図1及び図2に示したラインヘッド11C〜11Kのうち、ラインヘッド11Cを例に挙げて説明するが、他のラインヘッド11M〜11Kについても全く同様に説明される。
図6に示すように、ラインヘッド11Cには複数個のノズルからなるノズル列N1、N2が用紙搬送方向(矢印X方向)に並設されている。つまり、用紙搬送方向Xの各ドット列を形成するノズルとして、ノズル列N1、N2に各1個ずつ(例えばドット列L1ではノズル12a及び12a’)、合計2個のノズルを備えている。なお、ここでは説明の便宜のため、ノズル列N1、N2を構成するノズルのうち、ドット列L1〜L16に対応する12a〜12p及び12a’〜12p’までの各16個のノズルのみを記載しているが、実際にはさらに多数のノズルが用紙搬送方向Xと直交する方向に配列されているものとする。
そして、このノズル列N1、N2を順次用いて被記録媒体上に画像を形成する。例えば、被記録媒体を用紙搬送方向Xに移動させながら、被記録媒体の幅方向(図の左右方向)1行分のドット列D1をノズル列N1からのインク吐出(図の実線矢印)により形成した後、次の1行分のドット列D2をノズル列N2からのインク吐出(図の破線矢印)により形成し、さらに次の1行分のドット列D3を再びノズル列N1からのインク吐出により形成する。以下、ドット列D4以降もノズル列N1、N2を交互に用いて同様に形成する。
以上説明した第2実施形態に係る画像形成方法では、第1実施形態にかかるインクを使用しているため、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できる。このため、第2実施形態に係る画像形成方法は、種々のインクジェット記録装置に好適に利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
〔製造例1〕
(スチレン−アクリル樹脂の製造)
顔料分散体の調製に用いるスチレン−アクリル樹脂をマクロモノマー合成法により製造した。具体的には、ポリスチレンの分子末端の一方に(メタ)アクリロイル基が結合したオリゴマー(AS−6、東亜合成株式会社製、数平均分子量(Mn)6000)と、所定量の、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及びアクリル酸ブチルとを、メチルエチルケトン中で重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))の存在下に重合を行い、スチレン−アクリル樹脂を製造した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)を、ゲルろ過クロマトグラフィー(HLC−8020GPC(東ソー株式会社製))を用いて下記条件により確認した。また、得られた樹脂の酸価(mgKOH/g)を滴定により確認した。得られた樹脂の重量平均分子量(Mw)は約50000であり、酸価は150であった。
<重量平均分子量測定条件>
カラム:TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー株式会社製、4.6mmID×15cm)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35ml/分
サンプル注入量:10μl
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
検量線は、標準試料(TSK standard,polystyrene、東ソー株式会社製)から、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、及びn−プロピルベンゼンの8種を選択して作成した。
〔製造例2〕
(顔料分散体の調製)
シアン色顔料としてP.B−15:3を用いた。顔料分散体の調製に用いる材料の質量の合計に対して、15質量%の顔料、10質量%の製造例1で得たスチレン−アクリル樹脂、及び0.5質量%の界面活性剤(オルフィンE1010、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)と、残余の水とを、ダイノミル(マルチラボ,ベッセル容量0.6L,株式会社シンマルエンタープライゼス製)に仕込んだ。次いで、スチレン−アクリル樹脂の中和に必要な量の水酸化カリウムをダイノミルに加えた。その後、ベッセル容量に対して70%となるように、ビーズ径0.5mmのジルコニアビーズをメディアとしてダイノミルに充填して、水冷しながら、10℃、周速8m/sの条件で顔料とスチレン−アクリル樹脂とを混練し、顔料分散体を得た。得られた顔料分散体をイオン交換水を用いて300倍に希釈して、動的光散乱式粒径分布測定装置(ゼータサイザー ナノ、シスメックス株式会社製)により顔料の体積平均粒径D50を測定し、顔料の体積平均粒径が70〜130nmの範囲となっていることを確認した。
〔実施例1〜4、及び比較例1〜8〕
製造例2で得た顔料分散体6質量%と、オルフィンE1010(界面活性剤、アセチレンジオールのエチレンオキシド付加物、日信化学工業株式会社製)0.5質量%と、2−ピロリドン(溶解安定剤)10質量%と、表1、及び表2に記載の量の、1,2−ヘキシレングリコール(超浸透剤)、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(DEPG、超浸透剤)、1,3−ブタンジオール(高SP値有機溶剤)、グリセリン(高SP値有機溶剤)、1,3−プロパンジオール(高SP値有機溶剤)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(高SP値有機溶剤)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(高SP値有機溶剤)、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル(高SP値有機溶剤)と、残余のイオン交換水とを撹拌機(スリーワンモーター BL−600(アズワン株式会社製))により回転数400rpmで撹拌して均一に混合した後、孔径5μmのフィルターによりろ過して、実施例1〜4、及び比較例1〜8のインクを得た。なお、表1、及び表2では、インクに配合された各化合物のSP値を記し、また、以下の化合物の名称については、表1、及び表2で、対応した略式表記を用いる。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール:DEPG
ジエチレングリコールジエチルエーテル:DEGDEE
トリエチレングリコールモノメチルエーテル:TEGMME
トリエチレングリコールモノブチルエーテル:TEGMBE
Figure 0005560295
Figure 0005560295
<評価>
得られた実施例1〜4、及び比較例1〜8のインクについて、下記の方法に従って、間欠吐出性の評価を行った。間欠吐出性の評価結果を表3に記す。
<間欠吐出性評価方法>
評価機として、インクジェットプリンタユニット吐出評価装置(ピエゾヘッド型、1ヘッドあたりのノズル数2656、解像度600dpi、液滴量15pL、駆動周波数、20kHz)を用いた。用紙搬送速度は840mm/sとし、10℃15%RH環境下での間欠吐出性の評価を行った。被記録媒体の用紙として、光沢紙(KA4100PGP、EPSON株式会社製)を用いた。具体的には、被記録媒体に300×300ドットのベタ画像を形成した後、5、10、及び30秒経過後に、被記録媒体の搬送方向に1ドット、1ラインのライン画像を形成させた。ベタ画像印字直後に1ドットライン画像を形成させ、その1ドットライン画像を基準とし、所定時間(5、10、30秒)経過後に形成されたライン画像の最初に滴下されたドットの濃度、及び位置を顕微鏡により観察して、間欠吐出性の評価を行った。間欠吐出性の評価基準を以下に記す。
(ドット濃度)
ライン画像の各ドット濃度及び色調の評価は、所望する画質を有する画像を得たか否かの指標となる。ドット濃度の評価では、◎、又は○の評価を合格とし、△、又は×の評価を不合格とした。
◎:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、濃度、色調の差異がない濃度のドットが形成できた。
○:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、濃度、色調の差異が見られるものの、良好な濃度のドットが形成できた。
△:ベタ画像印字直後に形成したライン画像に比べて、淡色化し、輪郭が不明瞭なドットが存在する。
×:ドットが透明化し、認識できない。
(ドット位置)
ライン画像のドット位置の評価は、吐出不良の起こりにくさの指標となる。ドット位置の評価では、○の評価を合格とし、△、又は×の評価を不合格とした。
○:ドットの位置にずれがない。
△:ドットの位置がわずかにずれている。
×:ドットの位置が明らかにずれている。
Figure 0005560295
表3によれば、水と、顔料分散体と、所定の溶解度パラメータ(以下、単にSP値とも記す)を有する超浸透剤、及び高SP値有機溶剤とを含み、超浸透剤が1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含み、高SP値有機溶剤が、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤とを含み、1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%であり、高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、全て0.5〜5.0であり、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、実施例1〜4のインクは、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良の抑制と、所望する画質を有する画像を得ることとを両立できることが分かる。
これに対し、超浸透剤として、SP値が8以上11未満であり、1,2−ヘキシレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物を含まない比較例1、及び比較例7のインクは、各溶剤種の相溶性が得られにくい。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすく、また、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくいことが分かる。
また、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin>12である、比較例2、及び比較例6のインクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤と、SP値が最も小さい超浸透剤との相溶性が得られにくい。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすく、また、所望する画質を有する画像を得にくいことが分かる。
また、インクに含まれる高SP値有機溶剤について、SP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差(ΔSP)が、5超となる有機溶剤の組合せを含む、比較例3、及び比較例6のインクは、各溶剤種の相溶性が得られにくい。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすく、また、所望する画質を有する画像を得にくいことが分かる。
また、1,3−プロパンジオールの含有量が10質量%未満である比較例4のインクは、各溶剤種の相溶性が十分得られないため、超浸透剤等のSP値の小さい溶剤種が分離しやすくなる。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくい。一方、1,3−プロパンジオールの含有量が20質量%超である比較例5のインクは、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、インクから溶媒が蒸発した際にインクが増粘しやすい。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすいことが分かる。
また、インクに含まれる高SP値有機溶剤について、1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤を含まない、比較例8のインクは、各溶剤種の相溶性が得られにくい。よって、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際にインクの吐出不良が起こりやすく、また、記録ヘッドからインクがしばらく吐出されなかった後、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の淡色化、或いは透明化が生じやすくなるため、所望する画質を有する画像を得にくいことが分かる。
〔参考例1〜12〕
得られた実施例1〜4、及び比較例1〜8の12種類のインクについて、下記の方法に従って、メニスカス揺動後の間欠吐出性の評価を行った。メニスカス揺動後の間欠吐出性の評価結果を表4に記す。
<メニスカス揺動後の間欠吐出性の評価>
評価機として、メニスカス揺動を実行可能な圧電素子方式の評価機を用い、上述の間欠吐出性の評価方法と同様の評価方法により、ライン画像を被記録媒体に形成した後、評価機のノズル面で1000回のメニスカス揺動を実行した後、5、10、及び30秒経過後に再度同じライン画像を形成させた。上述の間欠吐出性の評価基準と同様の評価基準により、1000回のメニスカス揺動実行後の間欠吐出性の評価を行った。
Figure 0005560295
表4によれば、実施例1〜3、及び比較例6のインクについて、メニスカス揺動を実行した参考例1〜3、及び参考例10のインクでは、加圧室36内のインクと、ノズルのインク吐出口35近傍のインクとの均一化により、インク吐出口35近傍のインクの淡色化、或いは透明化を解消できるため、ラインヘッド11C〜11Kからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際に、所望する画質を有する画像を得られるようになったことが分かる。また、比較例1、及び比較例2のインクについて、メニスカス揺動を実行した参考例5、及び参考例6のインクでは、加圧室36内のインクと、ノズルのインク吐出口35近傍のインクとを均一化し、インク吐出口35近傍のインクを減粘できるため、ラインヘッド11C〜11Kからインクがしばらく吐出されなかった後に画像を形成する際のインクの吐出不良を改善できることが分かる。
2 給紙トレイ
3 給紙ローラー
4 従動ローラー
5 搬送ベルト
6 ベルト駆動ローラー
7 ベルトローラー
8 排出部
8a 排出ローラー
8b 従動ローラー
10 排紙トレイ
11C、11M、11Y、11K ラインヘッド
12a〜12p、12a’〜12p’ ノズル
20 制御部
30 検出手段
100 インクジェット記録装置
D1〜D4 ドット列(行方向)
L1〜L16 ドット列(搬送方向)
N1、N2 ノズル列
P 記録用紙

Claims (5)

  1. 少なくとも、水と、顔料分散体と、超浸透剤と、高SP値有機溶剤とを含み、分子中に硫黄原子を含む化合物を含まない、インクジェット記録装置用インクであって、
    前記超浸透剤は、1,2−ヘキシレングリコール、及び2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選択される1種類以上の化合物であり、
    前記超浸透剤の含有量が、インクの質量に対して0.25〜2.00質量%であり、
    前記高SP値有機溶剤は、SP値が13以上23未満の有機溶剤であって、1,3−プロパンジオールと、1,3−プロパンジオール以外の他の有機溶剤とを含み、
    前記高SP値有機溶剤に含まれる、前記1,3−プロパンジオール以外の他の有機溶剤は、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルより選択される1種類以上であり、
    前記高SP値有機溶剤の含有量が、インクの質量に対して20〜45質量%であり、
    前記1,3−プロパンジオールの含有量が、インクの質量に対して10〜20質量%であり、
    前記高SP値有機溶剤をSP値の順に並べたときに隣接する隣接有機溶剤のSP値差であるΔSPが、全て0.5〜5.0であり、
    前記インクは、SP値が最も大きい高SP値有機溶剤のSP値(SPmax)と、SP値が最も小さい超浸透剤のSP値(SPmin)との差(SPmax−SPmin)が、SPmax−SPmin≦12である、インクジェット記録装置用インク。
  2. 前記1,3−プロパンジオール以外の他の1種類以上の有機溶剤の含有量が、インクの質量に対して3質量%以上である、請求項1記載のインクジェット記録装置用インク。
  3. 請求項1又は2記載のインクジェット記録装置用インクを用いて、インクジェット記録装置により画像を形成する、画像形成方法。
  4. 前記インクジェット記録装置が、圧電素子への電圧制御によって液室内に生じる圧力を利用して前記インクの液滴を吐出する記録ヘッドを備え、記録方式がラインヘッド型の記録方式であり、
    前記インクジェット記録装置が備える制御部が、前記圧電素子への電圧制御によって、前記ノズルのインク吐出口に形成される前記インクのメニスカスを、吐出に到らない程度に1又は複数回振動させる、メニスカス揺動を実行し、
    前記メニスカス揺動は、前記被記録媒体へのインクの吐出前に実行される、請求項3記載の画像形成方法。
  5. 前記メニスカス揺動が、前記被記録媒体への画像形成前にメニスカス揺動を実行する場合、300〜2000回実行される、請求項4記載の画像形成方法。
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