JP2013198952A - 切削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削屑や霧状となった液体を含んだ雰囲気が装置内に漏洩することを抑制できる切削装置を提供すること。
【解決手段】切削装置1はウエーハを切削加工する加工領域3と加工領域3で切削加工したウエーハを洗浄する洗浄領域4と各領域3,4内の雰囲気を吸引排気する排気路5を備えている。排気路5は経路の途中に備えた分岐部87から分岐して一方が加工領域3に他方が洗浄領域4に連通している。排気路5は分岐部87から洗浄領域4までの間に排気路5を開閉する開閉弁86を備えている。洗浄領域4が洗浄中以外は開閉弁86を閉状態にして洗浄領域4内の雰囲気を排気するのを休止し洗浄領域4に作用する吸引力が隙間3c,4cから加工領域3に影響し加工領域3内の切削屑及び切削液を含んだ雰囲気が隙間3cから装置本体2内に漏洩する量を低減可能である。
【選択図】図2
【解決手段】切削装置1はウエーハを切削加工する加工領域3と加工領域3で切削加工したウエーハを洗浄する洗浄領域4と各領域3,4内の雰囲気を吸引排気する排気路5を備えている。排気路5は経路の途中に備えた分岐部87から分岐して一方が加工領域3に他方が洗浄領域4に連通している。排気路5は分岐部87から洗浄領域4までの間に排気路5を開閉する開閉弁86を備えている。洗浄領域4が洗浄中以外は開閉弁86を閉状態にして洗浄領域4内の雰囲気を排気するのを休止し洗浄領域4に作用する吸引力が隙間3c,4cから加工領域3に影響し加工領域3内の切削屑及び切削液を含んだ雰囲気が隙間3cから装置本体2内に漏洩する量を低減可能である。
【選択図】図2
Description
本発明は、板状の被加工物を個々のデバイスチップに分割する切削装置に関する。
半導体装置製造工程や各種の電子部品製造工程において、ダイシングソーと呼ばれる極薄ブレードを高速回転して被加工物を個々の製品やチップに分割する切削装置は欠かすことが出来ない。この装置では、ボンド材とボンド材中に多量に含まれる微小の砥粒(ダイヤモンドやSiC等)で構成される刃先の厚さ20〜300umの切削ブレードを高速に回転して、被加工物(半導体ウェーハやガラス、セラミックス等)の分割予定ラインをミクロンレベルで粉砕除去し、個々の製品やチップに分割し、分割された被加工物は装置内に設けられた洗浄手段によって発生したコンタミが洗浄除去されて、分割を完了する。
この加工では、液体を用いて加工及び洗浄を行うが、霧状となった液体を含んだ雰囲気が、同時に装置に搭載される各種駆動部や電装部品、顕微鏡部品に付着するのを防ぐ必要がある。よって、加工領域及び洗浄領域はカバー部材などによって覆われ、各領域には排気路が設けられ、常に霧状になった液体や切削屑を含んだ雰囲気が排気されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、各領域は完全に密閉されておらず、また被加工物の受け渡しのために開閉部を持つため、一方の領域の吸引力は領域内部にとどまらず装置内へと影響を及ぼす。それによって、例えば何らかの要因により一方の領域に働く吸引力が強い場合、他方の領域までその吸引力が及んでしまうと、他方の領域内の切削屑や霧状となった液体を含んだ雰囲気が他方の領域外且つ装置内部へと漏洩してしまう。特に、洗浄領域の吸引排気の方が排気量が多かったりして、加工領域の雰囲気が漏洩するような影響を及ぼす場合、加工時間は比較的長く、発生する切削液を含んだ雰囲気も大量なため、装置内部にある各種駆動部や電装部品、顕微鏡部品は、汚れや液体の付着により誤作動や故障の原因となってしまう。よって、こうした漏洩が問題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、切削屑や霧状となった液体を含んだ雰囲気が装置内に漏洩することを抑制できる切削装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削装置は、被加工物を切削加工する加工領域と、該加工領域で切削加工した該被加工物を洗浄する洗浄領域と、吸引源と連通し経路の途中に備えた分岐部から分岐して一方が該加工領域に他方が該洗浄領域にそれぞれ連通し各領域内の雰囲気を吸引排気する排気路と、を備えた切削装置であって、該加工領域は、該被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルで保持された該被加工物を加工する加工手段と、該加工手段と該被加工物とに液体を供給する液体供給手段と、を備え、該洗浄領域は、該加工手段で加工した該被加工物を保持するスピンナーテーブルと、該スピンナーテーブルと該被加工物に液体を供給しながら洗浄する洗浄手段と、を備え、各領域はそれぞれ外殻部材によって仕切られており、該排気路は、該分岐部から該洗浄領域までの間に該排気路を開閉する遮断ダンパーを備え、該洗浄領域が洗浄中以外は、該遮断ダンパーを閉状態にして洗浄領域内の雰囲気を排気するのを休止し、該洗浄領域に作用する吸引力が該外殻部材の隙間から該加工領域に影響し、該加工領域内の切削屑及び該液体を含んだ雰囲気が該外殻部材の隙間から該切削装置内に漏洩する量を低減可能なことを特徴とする。
そこで、本発明の切削装置では、分岐して洗浄領域に連通する排気路の経路途中に遮断ダンパーを設け、連通した洗浄領域が洗浄中の時のみ遮断ダンパーを開状態とし、洗浄中以外は閉状態としている。このために、洗浄領域の洗浄中以外には、洗浄領域の吸引力が加工領域に及ぼされることを抑制でき、加工領域に吸引力を及ぼさせて外殻部材の隙間から切削屑や霧状となった液体を含んだ雰囲気が装置内に漏洩する量を抑制できることを可能とした。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る切削装置の構成例を示す図である。図2は、実施形態に係る切削装置の加工領域、洗浄領域及び開閉弁が開いた排気路などの構成を模式的に示す図である。図3は、実施形態に係る切削装置の加工領域、洗浄領域及び開閉弁が閉じた排気路などの構成を模式的に示す図である。図4は、実施形態に係る切削装置の被加工物の一例のウエーハなどを示す斜視図である。図5は、実施形態に係る切削装置の開閉弁が閉じた排気路の断面を示す斜視図である。図6は、実施形態に係る切削装置の開閉弁が開いた排気路の断面を示す斜視図である。
図1は、実施形態に係る切削装置の構成例を示す図である。図2は、実施形態に係る切削装置の加工領域、洗浄領域及び開閉弁が開いた排気路などの構成を模式的に示す図である。図3は、実施形態に係る切削装置の加工領域、洗浄領域及び開閉弁が閉じた排気路などの構成を模式的に示す図である。図4は、実施形態に係る切削装置の被加工物の一例のウエーハなどを示す斜視図である。図5は、実施形態に係る切削装置の開閉弁が閉じた排気路の断面を示す斜視図である。図6は、実施形態に係る切削装置の開閉弁が開いた排気路の断面を示す斜視図である。
本実施形態に係る切削装置1は、ウエーハW(被加工物に相当する)を保持したチャックテーブル10と切削ブレード21を有する加工手段20とを相対移動させることで、ウエーハWを切削加工するものである。切削装置1は、図1に示すように、ウエーハWを切削加工する加工領域3と、加工領域3で切削加工したウエーハWを洗浄する洗浄領域4と、加工領域3及び洗浄領域4に連通する排気路5(図2及び図3に示す)と、制御手段90とを備えている。なお、切削装置1は、更に、切削加工前のウエーハWを撮像する撮像手段40と、切削加工前後のウエーハWを収容するカセットエレベータ50と、切削加工前後のウエーハWを一時的に載置する仮置き手段60と、を備えている。さらに、切削装置1は、チャックテーブル10と加工手段20とをX軸方向に相対移動させる図示しないX軸移動手段と、チャックテーブル10と加工手段20とをY軸方向に相対移動させる図示しないY軸移動手段と、チャックテーブル10と加工手段20とをZ軸方向に相対移動させる図示しないZ軸移動手段とを備えている。
カセットエレベータ50は、粘着テープTを介して環状フレームFに貼着されたウエーハWを複数枚収容するものである。カセットエレベータ50は、切削装置1の装置本体2にZ軸方向に昇降自在に設けられている。
仮置き手段60は、カセットエレベータ50から切削加工前のウエーハWを一枚取り出すとともに、切削加工後のウエーハWをカセットエレベータ50内に収容するものである。仮置き手段60は、切削加工前のウエーハWをカセットエレベータ50から取り出すとともに切削加工後のウエーハWをカセットエレベータ50内に挿入する搬出入手段61と、切削加工前後のウエーハWを一時的に載置する一対のレール62とを含んで構成されている。
加工領域3は、チャックテーブル10と、加工手段20と、液体供給手段30とを備えている。
チャックテーブル10は、仮置き手段60のレール62上の切削加工前のウエーハWが第1の搬送手段81により載置されて、当該ウエーハWを保持するものである。チャックテーブル10は、表面を構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、表面に載置されたウエーハWを吸引することで保持する。なお、チャックテーブル10は、切削装置1の装置本体2に設けられた図示しないテーブル移動基台に着脱可能である。なお、テーブル移動基台は、X軸移動手段によりX軸方向に移動自在に設けられかつ図示しない基台駆動源により中心軸線(Z軸と平行である)回りに回転自在に設けられている。また、チャックテーブル10の周囲には、図示しないクランプ部が設けられており、クランプ部が図示しないエアーアクチュエータにより駆動することで、ウエーハWの周囲の環状フレームFが挟持される。
加工手段20は、チャックテーブル10で保持されたウエーハWを切削加工(加工に相当)するものである。加工手段20は、チャックテーブル10に保持されたウエーハWに対して、Y軸移動手段によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、Z軸移動手段によりZ軸方向に移動自在に設けられている。加工手段20は、切削ブレード21と、スピンドル22と、図示しないハウジングとを含んで構成されている。切削ブレード21は、略リング形状を有する極薄の切削砥石であり、回転することでウエーハWに切削加工を施すものである。切削ブレード21は、スピンドル22に着脱自在に装着される。スピンドル22は、円筒形状のハウジングに回転自在に支持され、ハウジングに連結されている図示しないブレード駆動源に連結されている。切削ブレード21は、ブレード駆動源により発生した回転力により回転駆動する。ハウジングは、Y軸移動手段及びZ軸移動手段を介して装置本体2に取り付けられている。
液体供給手段30は、加工手段20の切削ブレード21とチャックテーブル10に保持されたウエーハWに切削液(液体に相当する)を供給するものである。液体供給手段30は、図1に示すように、ノズル31を備えている。ノズル31は、切削ブレード21に切削液を供給するものであり、本実施形態では、Y軸方向において切削ブレード21を挟み込むように対に配設されている。ノズル31には、図示しない切削液供給源からの切削液が供給され、ノズル31には、図示しない複数の噴射孔が形成されており、切削液が複数の噴射孔から加工手段20の切削ブレード21および切削ブレード21が切削するウエーハWの切削箇所に向かって噴射される。
また、加工領域3は、図1、図2及び図3に示すように、装置本体2の壁面2a(外殻部材に相当する)及び装置本体2に取り付けられるカバー6(外殻部材に相当する)によって、洗浄領域4などから仕切られている。また、カバー6には、X軸方向に移動するチャックテーブル10を加工領域3に出し入れする図示しない開閉部が設けられている。また、図2及び図3に示すように、装置本体2の壁面2aには、加工領域3内の雰囲気を排気するための排気口3aが開口しているとともに、加工領域3内の切削液を排出するための排出口3bが開口している。装置本体2の壁面2aとカバー6とは、組み合わされて、加工領域3が構成されている。加工領域3を構成する装置本体2の壁面2aやカバー6などの外殻部材間には、隙間3cが形成されている。
撮像手段40は、装置本体2に設けられて、チャックテーブル10に保持されたウエーハWの表面WSを撮像するものである。撮像手段40は、図示しないCCDカメラを備えている。CCDカメラは、チャックテーブル10に保持されたウエーハWを撮像して画像を得る装置である。撮像手段40は、CCDカメラが得た画像の情報を制御手段90に出力する。
洗浄領域4は、スピンナーテーブル(図示無し)と、洗浄ノズル73(洗浄手段に相当する)とを備えている。
スピンナーテーブルは、チャックテーブル10上の切削加工後のウエーハWが第2の搬送手段82により搬送されてきて、加工手段20で加工したウエーハWを保持するものである。スピンナーテーブルは、表面を構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、表面に載置されたウエーハWを吸引することで保持する。スピンナーテーブルは、装置本体2に昇降自在に収容されているスピンナーテーブル駆動源と連結されている。スピンナーテーブルは、スピンナーテーブル駆動源が発生する回転力により、中心軸線(Z軸と平行である)回りに回転される。洗浄ノズル73は、スピンナーテーブルと、スピンナーテーブルに保持されたウエーハWの表面WSに洗浄液を供給しながら、切削屑をウエーハWの表面WSから除去しウエーハWの表面WSを洗浄するものである。
また、洗浄領域4は、図1に示すように、装置本体2の上面に設けられた開口部2bに連なった洗浄槽72などを構成する複数の板材72a(図2及び図3に示し、外殻部材に相当する)及び第2の搬送手段82が備える円形の蓋体(洗浄中は、蓋体が降下して洗浄槽72の蓋となる)によって、加工領域3などから仕切られている。また、洗浄槽72には、開口部2bを通してウエーハWが出し入れされる。さらに、洗浄槽72には、図2及び図3に示すように、洗浄領域4内の雰囲気を排気するための排気口4aが開口しているとともに、洗浄領域4内の切削屑及び洗浄液を排出するための排出口4bが開口している。なお、洗浄槽72は、図2及び図3に示すように、複数の板材72aが組み合わされて構成されている。洗浄槽72を構成する複数の板材72a間には、隙間4cが形成されている。
さらに、本実施形態では、洗浄領域4内の雰囲気と加工領域3内の雰囲気とが排気路5などを通して吸引される際に、洗浄領域4内の雰囲気が加工領域3内の雰囲気よりも吸引され易くなっている。また、前述したように、加工領域3と洗浄領域4との双方に隙間3c,4cが設けられているために、洗浄領域4内の雰囲気が排気路5などを通して吸引される際に、加工領域3内の雰囲気が隙間3cを通して装置本体2内に漏洩し、装置本体2内に漏洩した雰囲気が隙間4cを通して洗浄槽72内に侵入して、洗浄領域4から排気路5などを通して排気されてしまうことが考えられる。この場合、加工領域3内の雰囲気が、切削屑及び霧状の切削液を含んでいるために、これらが撮像手段40やX、Y、Z軸移動手段の駆動源や各種部品、スピンナーテーブルのスピンナーテーブル駆動源に付着することが考えられ好ましくない。なお、本実施形態では、加工領域3の加工時間が洗浄領域4の洗浄時間よりも遥かに長いために、洗浄領域4内の雰囲気が含む霧状となった洗浄液の量よりも、加工領域3内の雰囲気が含む霧状となった切削液の量が遥かに多くなっている。
排気路5は、図1に示す蛇腹状のチューブ84の内側などに形成され、かつ雰囲気を吸引する吸引源85と連通している。また、排気路5は、図2及び図3に示すように、経路の途中に備えた分岐部87から二つに分岐して、一方が加工領域3に設けられた排気口3aに他方が洗浄領域4に設けられた排気口4aにそれぞれ連通している。排気路5は、吸引源85からの吸引力により、各領域3,4内の雰囲気を吸引排気する。また、排気路5は、図2及び図3に示すように、分岐部87から洗浄領域4までの間に排気路5を開閉する開閉弁86(遮断ダンパーに相当する)を備えている。開閉弁86は、周知の電動弁や電磁弁で構成され、排気路5を開閉する弁体86aと、弁体86aを開閉させる駆動部86bを備えている。
本実施形態では、開閉弁86は、図5及び図6に示すように、駆動部86bにより弁軸86cを中心として90度回転されることで、弁体86aが排気路5を開閉する所謂蝶形弁となっている。なお、開閉弁86は、図2に示すように、弁体86aが排気路5を開けると排気路5を全開(開状態)として、洗浄領域4と吸引源85とを連通し、図3に示すように、弁体86aが排気路5を閉じると排気路5を全閉(閉状態)として、洗浄領域4と吸引源85とを遮断する。
また、加工領域3と洗浄領域4にそれぞれ設けられた排出口3b,4bには、切削液や洗浄液などの廃液を貯留する廃液タンクに連通した排出管88が連通している。
ここで、被加工物としてのウエーハWは、切削装置1により切削加工される被加工物であり、本実施形態ではシリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハWは、図4に示すように、表面WSに形成された複数のデバイスDが複数のストリートSによって格子状に区画されている。ウエーハWは、図4に示すように、デバイスDが複数形成されている表面WSの反対側の裏面に粘着テープTが貼着され、粘着テープTに環状フレームFが貼着されることで、環状フレームFに固定される。また、本発明で用いられる被加工物は、ウエーハWに限ることなく、ガラス、樹脂などからなる板状部材であっても良い。
制御手段90は、切削装置1を構成する上述した構成要素をそれぞれ制御するものである。制御手段90は、ウエーハWに対する加工動作を切削装置1に行わせるものである。また、制御手段90は、ウエーハWに対する加工動作を切削装置1に行わせる際に、真空吸引源が停止してスピンナーテーブルがウエーハWを吸引保持していない洗浄領域4が洗浄中以外は、開閉弁86を閉状態にして洗浄領域4内の雰囲気を排気するのを休止し、洗浄領域4に作用する吸引力が隙間3c,4cから加工領域3に影響し、加工領域3内の切削屑及び切削液を含んだ雰囲気が隙間3cから切削装置1の装置本体2内に漏洩する量を低減可能とするものでもある。また、制御手段90は、ウエーハWに対する加工動作を切削装置1に行わせる際に、真空吸引源が駆動してスピンナーテーブルがウエーハWを吸引保持している洗浄領域4の洗浄中には、開閉弁86を開状態にして洗浄領域4内の雰囲気を排気するものでもある。本実施形態では、制御手段90は、スピンナーテーブルの真空吸引源が駆動すると、開閉弁86を開状態とし、スピンナーテーブルの真空吸引源が停止すると、開閉弁86を閉状態とする。なお、制御手段90は、例えばCPU等で構成された演算処理装置やROM、RAM等を備える図示しないマイクロプロセッサを主体として構成されており、加工動作の状態を表示する図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない操作手段と接続されている。
次に、実施形態に係る切削装置1を用いたウエーハWの加工方法について説明する。まず、デバイスDが形成された表面WSの裏面に粘着テープTを貼着し、さらに、粘着テープTに環状フレームFを貼着する。そして、環状フレームFに粘着テープTを介して貼着されたウエーハWをカセットエレベータ50内に収容する。
そして、オペレータが加工内容情報を制御手段90に登録し、オペレータから加工動作の開始指示があった場合に、切削装置1が加工動作を開始する。加工動作において、制御手段90が、吸引源85を駆動し、切削加工前のウエーハWを搬出入手段61によりカセットエレベータ50から仮置き手段60まで搬出し、仮置き手段60の一対のレール62上に載置した後、第1の搬送手段81によりチャックテーブル10まで搬送し、チャックテーブル10に保持する。
次に、制御手段90は、X軸移動手段によりチャックテーブル10を移動して、撮像手段40の下方にチャックテーブル10に保持されたウエーハWを位置付け、撮像手段40に撮像させる。撮像手段40は、撮像した画像の情報を制御手段90に出力する。そして、制御手段90が、チャックテーブル10に保持されたウエーハWのストリートSと、加工手段20の切削ブレード21との位置合わせを行なうためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、チャックテーブル10に保持されたウエーハWを加工領域3に搬送した後、チャックテーブル10に保持されたウエーハWの加工手段20に対する相対位置を調整する。
次に、制御手段90は、加工内容情報に基づいて、ウエーハWをストリートSに沿って切削し複数のデバイスDをそれぞれ小片化するための分割加工やウエーハWの外周を周方向に切削し、ウエーハWの外周の一部を除去する加工などの切削加工を実行する。このとき、制御手段90は、図3及び図5に示すように、開閉弁86を閉じている。そして、開閉弁86が閉状態であるので、吸引源85からの吸引力による洗浄領域4内の雰囲気を排気するのが休止され、洗浄領域4に作用する吸引力が隙間3c,4cから加工領域3に影響することが抑制される。そして、加工領域3内の切削屑及び切削液を含んだ雰囲気が隙間3cから装置本体2内に漏洩する量を低減可能となり、加工領域3において発生した切削屑及び切削液を含んだ雰囲気は、排気口3aを通して排気される。そして、加工領域3において発生した切削屑及び切削液を含んだ雰囲気が撮像手段40に付着したり、装置本体2内に漏洩して、スピンナーテーブルのスピンナーテーブル駆動源などに付着することを抑制できる。
全てのストリートSなどに切削加工が施されると、制御手段90は、X軸駆動手段によりチャックテーブル10を洗浄領域4の近傍まで移動させ、第2の搬送手段82にチャックテーブル10上の切削加工が施されたウエーハWを洗浄領域4のスピンナーテーブル上に載置させ、スピンナーテーブルに保持させる。そして、制御手段90は、スピンナーテーブルの真空吸引源が駆動すると、図2及び図6に示すように、開閉弁86を開状態とし、洗浄領域4内の雰囲気を排気し始める。
そして、制御手段90は、スピンナーテーブルを降下させた後、スピンナーテーブルを中心軸線回りに回転させながら、洗浄ノズル73から洗浄液をスピンナーテーブル上のウエーハWに噴出させる。すると、遠心力により、洗浄液がウエーハWの表面WS上を外周方向に移動して、洗浄液の移動とともにウエーハWの表面WSから切削屑が除去される(洗い流される)。
ウエーハWの洗浄が終了すると、制御手段90は、スピンナーテーブルの中心軸線回りの回転及び洗浄ノズル73からの洗浄液の供給を停止した後、スピンナーテーブルを上昇させて、スピンナーテーブルの真空吸引源を停止した後、第1の搬送手段81により仮置き手段60まで搬送する。制御手段90は、切削加工などが施されたウエーハWを搬出入手段61により仮置き手段60からカセットエレベータ50内に搬入する。なお、制御手段90は、スピンナーテーブルの真空吸引源が停止されると、再び、開閉弁86を閉状態とする。なお、加工領域3及び洗浄領域4で用いられた切削液及び洗浄液は、排出口3b,4bを通して各領域3,4外に排出されて、排出管88を通って廃液タンクに貯留される。
以上のように、本実施形態に係る切削装置1によれば、分岐して洗浄領域4に連通する排気路5の経路の途中に開閉弁86を設け、連通した洗浄領域4が洗浄中の時のみ開閉弁86を開状態とし、洗浄中以外は閉状態としている。このために、洗浄領域4の洗浄中以外には、洗浄領域4の吸引力が加工領域3に及ぼされることを抑制でき、加工領域3に吸引力を及ぼさせて隙間3cから切削屑や霧状となった切削液を含んだ雰囲気が装置本体2内に漏洩する量を抑制できる。例えば、開閉弁86を設けていない場合よりも、切削屑や霧状となった切削液を含んだ雰囲気が装置本体2内に漏洩する量を1/10までに抑制できる。
前述した実施形態では、分岐部87から洗浄領域4までの間に遮断ダンパーとしての開閉弁86を設けたが、本発明では、分岐部87から加工領域3までの間にも遮断ダンパーとしての開閉弁86を設けても良い。この場合、特に、開閉弁86を開状態とすると、加工領域3に作用する吸引力が隙間3c,4cから洗浄領域4に影響する場合に有効である。また、本発明では、加工領域3が切削加工以外の加工を行う切削装置1にも適用することができる。この場合、液体として切削液以外の液体を用いることになる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 切削装置
2a 壁面(外殻部材)
3 加工領域
4 洗浄領域
5 排気路
6 カバー(外殻部材)
10 チャックテーブル
20 加工手段
30 液体供給手段
71 スピンナーテーブル
72a 板材(外殻部材)
73 洗浄ノズル(洗浄手段)
85 吸引源
86 開閉弁(遮断ダンパー)
87 分岐部
W ウエーハ(被加工物)
2a 壁面(外殻部材)
3 加工領域
4 洗浄領域
5 排気路
6 カバー(外殻部材)
10 チャックテーブル
20 加工手段
30 液体供給手段
71 スピンナーテーブル
72a 板材(外殻部材)
73 洗浄ノズル(洗浄手段)
85 吸引源
86 開閉弁(遮断ダンパー)
87 分岐部
W ウエーハ(被加工物)
Claims (1)
- 被加工物を切削加工する加工領域と、該加工領域で切削加工した該被加工物を洗浄する洗浄領域と、吸引源と連通し経路の途中に備えた分岐部から分岐して一方が該加工領域に他方が該洗浄領域にそれぞれ連通し各領域内の雰囲気を吸引排気する排気路と、を備えた切削装置であって、
該加工領域は、該被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルで保持された該被加工物を加工する加工手段と、該加工手段と該被加工物とに液体を供給する液体供給手段と、を備え、
該洗浄領域は、該加工手段で加工した該被加工物を保持するスピンナーテーブルと、該スピンナーテーブルと該被加工物に液体を供給しながら洗浄する洗浄手段と、を備え、
各領域はそれぞれ外殻部材によって仕切られており、
該排気路は、該分岐部から該洗浄領域までの間に該排気路を開閉する遮断ダンパーを備え、
該洗浄領域が洗浄中以外は、該遮断ダンパーを閉状態にして洗浄領域内の雰囲気を排気するのを休止し、該洗浄領域に作用する吸引力が該外殻部材の隙間から該加工領域に影響し、該加工領域内の切削屑及び該液体を含んだ雰囲気が該外殻部材の隙間から該切削装置内に漏洩する量を低減可能なことを特徴とする切削装置。
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ID=49519592
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012068340A Pending JP2013198952A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 切削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013198952A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016078125A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | 株式会社ケーヒン | 基板切断装置の運転方法及び基板切断装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11235660A (ja) * | 1997-12-11 | 1999-08-31 | Ebara Corp | ポリッシング装置 |
JP2010205796A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Ebara Corp | 基板処理装置と方法、半導体製造装置、半導体製造装置エンジニアリングシステムとシステム |
-
2012
- 2012-03-23 JP JP2012068340A patent/JP2013198952A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11235660A (ja) * | 1997-12-11 | 1999-08-31 | Ebara Corp | ポリッシング装置 |
JP2010205796A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-16 | Ebara Corp | 基板処理装置と方法、半導体製造装置、半導体製造装置エンジニアリングシステムとシステム |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016078125A (ja) * | 2014-10-09 | 2016-05-16 | 株式会社ケーヒン | 基板切断装置の運転方法及び基板切断装置 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160308 |