JP2013194751A - 変速機及び変速機を備えた車両 - Google Patents

変速機及び変速機を備えた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のものに比して安価で、かつフリクションスプリングの発熱を抑えたロータリストッパ機構を得ること。
【解決手段】クラッチ14を介してエンジンのクランク軸4と連動して回転する入力軸7と、駆動輪と連動して回転する出力軸8と、少なくとも入力軸7に嵌め合わされたスライドギア及び出力軸8に嵌め合わされたスライドギアのいずれかを駆動するシフトフォークと噛み合うロータリ式のシフトドラム9を有する変速機であって、出力軸8の外周上に形成された円周状の凹溝26に摩擦係合されるフリクションスプリング10と、出力軸8の回転に伴い、フリクションスプリング10によりシフトドラム9に向かって付勢されるロックアーム11と、シフトドラム9の外周に形成され、ロックアーム11と係合することによりシフトドラム9の回転を規制する係合凹部28を備えたロータリストッパ機構を有する変速機。
【選択図】図3

Description

本発明は、変速機及び変速機を備えた車両に関する。
自動二輪車等の原動機付き車両に用いられる変速機であって、ロータリ式のシフトドラムを採用した形式のものの中に、ロータリストッパと呼ばれる機構を備えたものがある。これは、ニュートラルポジションから1速、2速とギア比を増速する方向にシフトチェンジしていくと、最高速(例えば、4速)から直接ニュートラルポジションへとシフトチェンジされる変速機において、例えば走行中に4速からニュートラルポジションへと変速し、さらに1速へと変速すると急激なエンジンブレーキが発生するため、車両の走行中は最高速からニュートラルポジションへのシフトチェンジが行えないよう制限するためのものである。
かかる機構として、例えば、特許文献1には、高速ドリブンギアの側面に形成された凹溝に装着され摩擦係合されたフリクションスプリングにより、該高速ドリブンギアの回転中はロック片を揺動するように付勢し、かかるロック片がシフトドラムの係合部と係合することによりシフトドラムの低速シフト位置への回転を阻止するロータリストッパを備えた自動2輪車用変速装置が記載されている。
また、特許文献2には、第2ギア29Bのボス部62に摩擦係合されたフリクションスプリングにより付勢されるロックアームがシフトフォークシャフトに枢着されるロータリストッパを備えた車両の変速装置が記載されている。
特許文献3には、出力軸にスプライン結合されたセンターボスに摩擦係合されたフリクションスプリングによりロック片を付勢するロータリストッパを備えた自動二輪車用変速装置が記載されている。
特開昭57−138484公報 特開昭64−49743号公報 特開昭57−12163号公報
上掲の機構では、フリクションスプリングを摩擦係合させる部材として、凹溝或いはボス部等の特別の構造を付加したギアや、スプライン溝加工を施したセンターボス等の加工に手間及びコストを要する部材が必要であり、ロータリストッパ機構の価格の上昇を招いている。
また、フリクションスプリングは変速機の出力軸に結合された部材に摩擦係合されるため、出力軸の回転中はフリクションスプリングの摺動部が摩擦により発熱する。エンジンの動作中はフリクションスプリングの摺動部にも潤滑油が十分に供給されるため、その潤滑及び冷却がなされるが、エンジンが停止している場合、例えば、エンジンを止め、ニュートラルの状態で下り斜面を高速で走行するなどすると、フリクションスプリングの摺動部が高温になる恐れがある。
本発明はかかる観点に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来のものに比して安価で、かつフリクションスプリングの発熱を抑えたロータリストッパ機構を得ることである。
本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)クラッチを介してエンジンのクランク軸と連動して回転する入力軸と、駆動輪と連動して回転する出力軸と、少なくとも前記入力軸に嵌め合わされたスライドギア及び前記出力軸に嵌め合わされたスライドギアのいずれかを駆動するシフトフォークと噛み合うロータリ式のシフトドラムを有する変速機であって、前記出力軸の外周上に形成された円周状の凹溝に摩擦係合されるフリクションスプリングと、前記出力軸の回転に伴い、前記フリクションスプリングにより前記シフトドラムに向かって付勢されるロックアームと、前記シフトドラムの外周に形成され、前記ロックアームと係合することにより前記シフトドラムの回転を規制する係合凹部を備えたロータリストッパ機構を有する変速機。
(2)(1)において、前記凹溝は、前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸に対し軸方向・回転方向ともに固定された出力軸側固定ギアと、前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸に対し軸方向に固定され回転方向に自由である出力軸側回転ギアの間に設けられる変速機。
(3)(2)において、前記入力軸に嵌め合わされる前記スライドギアが軸方向に移動することにより、前記出力軸側固定ギアと前記入力軸とが連動して回転する状態と、前記出力軸側回転ギアと前記入力軸とが連動して回転する状態とが切り替えられる変速機。
(4)(2)又は(3)において、前記凹溝は、前記出力軸側固定ギアに隣接する位置に設けられる変速機。
(5)(2)乃至(4)のいずれかにおいて、前記出力軸側固定ギアは、前記凹溝に対し反対の方向から前記出力軸に圧入されることにより、前記出力軸に固定される変速機。
(6)(1)乃至(5)のいずれかにおいて、前記ロックアームは、前記出力軸と異なる位置を中心として回転可能に支持される変速機。
(7)(1)乃至(6)のいずれかの変速機を備えた車両。
上記本発明の(1)の側面によれば、ギアに凹溝或いはボス部等の特別の構造を付加したり、スプライン溝加工を施したセンターボス等の加工に手間及びコストを要する部材を追加したりする必要が無いため、従来のものに比して安価で、かつ、フリクションスプリングが挟み込むべき部材の径が小さくなり、摩擦係合する部材との相対速度が低くなるため、フリクションスプリングの発熱を抑えたロータリストッパ機構を得られる。
上記本発明の(2)又は(3)の側面によれば、構造上必然的に生じる出力軸側固定ギアと出力軸側回転ギアの間の隙間を利用してフリクションスプリングを配置できるため、ロータリストッパ機構を設けることによる変速機の全長の増加が無いか又は抑制される。そのため、上述の(1)の効果に加え、変速機の全長の増加によるコスト増や変速機の大型化が抑制される。
上記本発明の(4)の側面によれば、フリクションスプリングを配置する凹溝が出力軸の応力緩和構造を兼ねるため、追加の構成や加工を伴わずに出力軸側固定ギアに作用するトルクにより出力軸に生じる応力を低減できる。そのため、上述の(2)又は(3)の効果に加え、出力軸に生じる応力を緩和するための追加の構成や加工によるコスト増が抑制される。
上記本発明の(5)の側面によれば、出力軸側固定ギアを圧入する際に凹溝を乗り越えることが無いので、出力軸側固定ギアを圧入する際に凹溝に引っ掛かり、当該ギア或いは出力軸の損傷を避けられる。そのため、上述の(2)乃至(4)のいずれかの効果に加え、製造時の歩留まりが良く、不良品の発生によるコスト増が抑制される。
上記本発明の(6)の側面によれば、ロックアームを出力軸を回転中心として取り付ける場合に比べ、その支点と作用点との間の距離を小さくすることができる。これにより、フリクションスプリングを従来のものよりも小径の出力軸の外周に取り付けることにより、ロックアームを付勢するトルクの減少が生じたとしても、ロックアームをシフトドラムに付勢するトルク自体の減少は抑制される。そのため、フリクションスプリングが出力軸を挟み込む力を増大させる必要が無く、上述の(1)乃至(5)のいずれかの効果に加え、フリクションスプリングの発熱を抑えることができる。
上記本発明の(7)の側面によれば、上述の(1)乃至(6)のいずれかの効果を有するロータリストッパ機構を備えた車両が得られる。
本発明の実施形態に係る車両の側面図である。 本発明の実施形態に係る車両のエンジン及び減速機のクランク軸と垂直な面における部分断面図である。 図2のIII−III線による断面図である。 本発明の変形例に係る車両のエンジン及び減速機のクランク軸と垂直な面における部分断面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両1の側面図である。本実施形態において、車両1は、自動二輪車である。しかしながら、本発明が対象とする車両は自動二輪車に限定されるものではなく、ロータリ式のシフトドラムを採用した変速機を備えた原動機付き車両であればどのようなものであってもよい。かかるロータリ式のシフトドラムを採用する車両は一般に比較的小型軽量のものが多く、例えば、自動二輪車、自動三輪車、ATV(All Terrain Vehicle)等と呼ばれる三輪又は四輪バギーやスノーモービルを含む、乗員が跨るように着座するサドルを有する各種の鞍乗型車両や、スポーツカー、レーシングカー等が挙げられる。
なお、ロータリ式のシフトドラムを採用した変速機は、いわゆるドグクラッチ式の変速機であることが多く、本実施形態に係る変速機もドグクラッチ式であるが、必ずしもかかる形式に限定するものではない。
図2は、車両1のエンジン及び減速機のクランク軸と垂直な面における部分断面図である。図中クランクケースとミッションケースを兼ねるエンジンケース2内のクランクルーム3内部には、クランク軸4とクランク軸4に接続されたピストン5が部分的に示されている。また、ミッションルーム6内には、クラッチを介してクランク軸4と連動して回転する入力軸7、駆動輪である後輪と連動して回転する出力軸8、そして入力軸7と出力軸8に嵌め合わされたスライドギアを駆動するシフトフォークと噛み合うロータリ式のシフトドラム9が示されている。また、出力軸8の外周上に摩擦係合されるフリクションスプリング10と、フリクションスプリング10により付勢されるロックアーム11が示されている。ロックアーム11は、ピボットボルト12によりエンジンケース2に回転可能に支持される。
図3は、図2のIII−III線による断面図である。図2のIII−III線は、ピストン5の中心線から、クランク軸4、入力軸7、出力軸8、ピボットボルト12、及び、シフトドラム9のそれぞれの中心を通過する。
クランク軸4の回転として得られるエンジンの回転駆動力は、クラッチ13を介してクランク軸4の端部に固定されたドライブギア14と噛み合うドリブンギア15により入力軸7に伝達される。入力軸7にはドリブンギア15側から順に、第1入力歯車16、第4入力歯車17、第3入力歯車18及び第2入力歯車19が設けられている。そして、入力軸7と平行に配置された出力軸8には、第1入力歯車16と噛み合う位置に第1出力歯車20が、第4入力歯車17と噛み合う位置に第4出力歯車21が、第3入力歯車18と噛み合う位置に第3出力歯車22が、そして、第2入力歯車19と噛み合う位置に第2出力歯車23が設けられる。それぞれの歯車による変速比は、第1入力歯車16と第1出力歯車20が1速、第2入力歯車19と第2出力歯車23が2速、第3入力歯車18と第3出力歯車22が3速、そして、第4入力歯車17と第4出力歯車21が4速となるよう定められている。出力軸8の端部には、チェーンスプロケット24が固定されており、出力軸8は図示しないチェーン及び最終減速機構を介して駆動輪と連動して回転する。
ここで、第1入力歯車16は入力軸7に対し軸方向・回転方向ともに固定された入力軸側固定ギアであり、第4入力歯車17及び第2入力歯車19は入力軸7に対し軸方向に固定され回転方向に自由である入力軸側回転ギアであり、第3入力歯車18は、入力軸7に対し軸方向に移動可能であり回転方向に拘束される入力軸側スライドギアである。また、第1出力歯車20及び第3出力歯車22は出力軸8に対し軸方向に固定され回転方向に自由である出力軸側回転ギアであり、第4出力歯車21は出力軸8に対し軸方向に移動可能であり回転方向に拘束される出力軸側スライドギアであり、第2出力歯車23は出力軸8に対し軸方向・回転方向ともに固定された出力軸側固定ギアである。本実施形態では、第1入力歯車16は入力軸7と一体に設けられており、第2出力歯車23は、出力軸8に圧入されることにより出力軸8と互いに固定されている。なお、本明細書において、「固定ギア」とは、当該ギアが係合される軸に対して軸方向・回転方向共に固定された歯車を指す。また、「回転ギア」とは、当該ギアが係合される軸に対して軸方向に固定され回転方向に自由である(すなわち、空転する)歯車を指す。さらに、「スライドギア」とは、当該ギアが係合される軸に対して軸方向に移動可能であり回転方向に拘束される歯車を指す。
さらに入力軸7及び出力軸8と平行に配置されたシフトドラム9の表面にはカム溝25が設けられており、図示しないシフトフォークがカム溝25と噛み合っている。本実施形態では、シフトフォークは2本設けられており、一のシフトフォークはさらにスライドギアである第3入力歯車18に噛み合い、他のシフトフォークはさらに第4出力歯車21に噛み合っている。これにより、シフトドラム9の回転に伴い、2本のシフトフォークが軸方向に平行移動し、その結果、スライドギアである第3入力歯車18と第4出力歯車21をそれぞれ軸方向に駆動する。かかる構造により、乗員がシフト操作を行いシフトドラム9を所定の角度だけ回転させると、スライドギアが軸方向に移動し、隣接するギアとドグによる噛み合いがなされたり、解除されたりし、変速比の変更が行われる。図示の状態は入力軸7から出力軸8への動力が伝達されないニュートラルの状態であるが、ここからシフトドラムを一定の方向に回転させていくと、順番に1速、2速、3速、4速と順に変速比が変化し、さらに回転させるとシフトドラム9が一回転して再び図示のニュートラルの状態に戻る。
ここで、出力軸8の外周上には円周状の凹溝26が設けられており、かかる凹溝上にフリクションスプリング10が摩擦係合されている。フリクションスプリング10は適当な材料、例えば鋼の線材を曲げて作成されており、図2に示すような形状とすることにより、出力軸8を自身の弾性力により締め付けている。そのため、フリクションスプリング10と出力軸8間には摩擦力が働き、出力軸8が回転すれば、フリクションスプリング10もまた出力軸8に連れて同方向に回転しようとする。フリクションスプリング10の一端は軸方向に折り曲げられており、ロックアーム11に設けられた係合穴27と係合している。ロックアーム11はピボットボルト12により出力軸8の回転中心とは異なる位置を中心として回転可能に支持されており、出力軸8が回転することにより、フリクションスプリング10により付勢され、出力軸8及びフリクションスプリング10とは反対の方向に回転する方向に付勢される。この実施形態では、車両1が進行方向に走行している場合に出力軸8は図2上で時計回りに回転するため、この状態ではロックアーム11は反時計回りに付勢されることになる。そして、ロックアーム11の先端はシフトドラム9に向かって延びており、ロックアーム11が反時計回りに付勢されると、ロックアーム11の先端はシフトドラム9に押し付けられる。すなわち、ロックアーム11は、出力軸8の回転に伴い、フリクションスプリング10によりシフトドラム9に向かって付勢される。さらに、シフトドラム9のロックアーム11の先端と接触する位置の一部分には、窪みである係合凹部28が設けられており、ロックアーム11の先端と係合凹部28とが図2に示したように噛み合った場合には、シフトドラム9の一方向への回転、図示の例では時計回りの回転が阻止される。係合凹部28の位置及び方向は、シフトドラム9を4速からニュートラルの位置へと回転させる際にロックアーム11の先端が通過する位置とされる。これにより、出力軸8が回転している間は、4速からニュートラルへの変速が禁止される。従って、出力軸8の外周上に設けられた凹溝26に摩擦係合されたフリクションスプリング10、ロックアーム11及び、シフトドラム9に形成された係合凹部28が、ロータリストッパ機構を構成することになる。
図3を参照すると、フリクションスプリング10が摩擦係合される凹溝26は、第2出力歯車23と第3出力歯車27の間であって、なおかつ、第2出力歯車23に隣接する位置において、出力軸8の外周に直接設けられ、フリクションスプリング10の一端は、第2出力歯車23から遠ざかる方向に折り曲げられている。これらの点について説明すると、まず、凹溝26及びフリクションスプリング10を出力軸8の外周上に直接設けることにより、フリクションスプリング10を別の部材、例えば、出力軸8に設けられたギアの一部分やカラー等の部材上に設ける場合に比べ、フリクションスプリング10が挟み込むべき部材の径が小さくなる。このことは、出力軸8が回転している場合に、フリクションスプリング10が摩擦係合する部材との相対速度が、前述の別の部材上に設ける場合に比べて小さくなることを意味している。そして、摩擦による発熱量はこすれあう部材間の相対速度に依存するため、フリクションスプリング10を直接出力軸8の外周上に設ける構成が、摩擦による発熱量を最も小さくすることができるのである。さらに、凹溝26を出力軸8上に形成する加工は簡便で安価であるため、ギアを特別な形状としたり、カラー等の部材を用意する必要が無く低コストである。
また、出力軸側固定ギアである第2出力歯車23と出力軸側回転ギアである第3出力歯車22との間には、第3出力歯車22と噛み合う入力軸側スライドギアである第3入力歯車18の軸方向の移動しろが必要であるため、構造上若干の隙間を設けなければならない。この部分に凹溝26及びフリクションスプリング10を設けることにより、ロータリストッパ機構を設けるために出力軸8を延長する必要が無いか又は最小限に留めることができ、コスト及び重量の増加が避けられる。
さらに、凹溝26を第2出力歯車23に隣接する位置に設けることにより、第2出力歯車23と出力軸8との結合部の隅に生じる応力を緩和できる。すなわち、第2出力歯車23に作用するトルクにより出力軸8に生じる応力を緩和する構造を凹溝26が兼ねる。
なお、本実施形態では前述のとおり、第2出力歯車23は圧入により出力軸8に固定されるが、このとき、凹溝26とは反対の方向から圧入するようにすることにより、製造時に第2出力歯車23が凹溝26を跨ぐことによる第2出力歯車23或いは出力軸8の損傷を避けられる。
ところで、フリクションスプリング10を出力軸8上に直接摩擦係合させ、フリクションスプリング10が挟み込むべき部材の径が小さくなると、摩擦力が作用する半径方向の位置がより中心に近くなるため、フリクションスプリング10に作用するトルクが若干小さくなり、ロックアーム11を付勢する力が若干小さくなる。このトルクは、フリクションスプリング10による締め付け力を大きくすることによっても増加させられるが、かかる方法は発熱量の増大を招くため、得策でない場合がある。そこで、本実施形態のように、ロックアーム11を出力軸8と異なる位置を中心として回転可能に支持することにより、ロックアーム11を出力軸8と同軸に設ける場合に比べ、ロックアーム11の先端をシフトドラム9に押し付ける力を強いものとすることができる。
なお、以上の説明した実施形態では、エンジンケース2がクランクケースとミッションケースを兼ねており、エンジンと減速機が一体となっていたが、これに限定されず、エンジンと減速機がそれぞれ独立したものとしてもよい。また、本実施形態において減速機とは、エンジンケース2のうちミッションケースとして機能する部分及び、その内部に納められた部材を指す。さらに、本実施形態では、エンジンとして、単気筒の4ストロークエンジンを例として説明したが、これに限定されず、エンジンは多気筒であっても、2ストロークであってもよい。
図4は、本発明の変形例に係る車両1のエンジン及び減速機のクランク軸と垂直な面における部分断面図である。本図に示した構成では、ロックアーム11が出力軸8と同軸に、且つ、出力軸8に対し回転可能に設けられている点が先の例とは異なっている。フリクションスプリング11によりロックアーム11の付勢力が、ロータリストッパ機構を確実に作動させる上で問題ない場合には、先の例のようにロックアーム11を別途ピボット支持することなく本例の構成を採用して差し支えない。本例では、ロックアーム11を別途ピボット支持するための構成が不要となるため、ロータリストッパ機構がシンプルとなるメリットがある。もちろん、本例においても、フリクションスプリング10は出力軸8の外周上に形成された円周状の凹溝に摩擦係合される。
以上説明した実施形態及び変形例は、本発明に係る変速機及び車両の一例を示すものであり、これら例示された具体例に本発明が限定されるものではない。各部材の詳細な形状や配置、その数は当業者が必要に応じて任意に変更してよい。例えば、上記した実施形態及び変形例においては、変速機の変速段は4段であったが、これをさらに多段、例えば、5段又は6段あるいはそれ以上としてもよく、あるいは3段としてもよい。また、上記した実施形態及び変形例においては、入力軸7及び出力軸8の双方にスライドギアが設けられていたが、これに限られず、スライドギアを入力軸7及び出力軸8のいずれか片方に設けるようにしてもよい。すなわち、少なくとも入力軸7及び出力軸8のいずれかにスライドギアが設けられていればよい。さらに、出力軸側固定ギアである第2出力歯車23は出力軸8に圧入されて固定されるものとして示したが、これに限定されず、焼ばめやキーによる固定、いわゆるメカロック等の機械式の固定であってもよい。
1 車両、2 エンジンケース、3 クランクルーム、4 クランク軸、5 ピストン、6 ミッションルーム、7 入力軸、8 出力軸、9 シフトドラム、10 フリクションスプリング、11 ロックアーム、12 ピボットボルト、13 クラッチ、14 ドライブギア、15 ドリブンギア、16 第1入力歯車、17 第4入力歯車、18 第3入力歯車、19 第2入力歯車、20 第1出力歯車、21 第4出力歯車、22 第3出力歯車、23 第2出力歯車、24 チェーンスプロケット、25 カム溝、26 凹溝、27 係合穴、28 係合凹部。

Claims (7)

  1. クラッチを介してエンジンのクランク軸と連動して回転する入力軸と、
    駆動輪と連動して回転する出力軸と、
    少なくとも前記入力軸に嵌め合わされたスライドギア及び前記出力軸に嵌め合わされたスライドギアのいずれかを駆動するシフトフォークと噛み合うロータリ式のシフトドラムを有する変速機であって、
    前記出力軸の外周上に形成された円周状の凹溝に摩擦係合されるフリクションスプリングと、
    前記出力軸の回転に伴い、前記フリクションスプリングにより前記シフトドラムに向かって付勢されるロックアームと、
    前記シフトドラムの外周に形成され、前記ロックアームと係合することにより前記シフトドラムの回転を規制する係合凹部を備えたロータリストッパ機構を有する変速機。
  2. 前記凹溝は、前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸に対し軸方向・回転方向ともに固定された出力軸側固定ギアと、前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸に対し軸方向に固定され回転方向に自由である出力軸側回転ギアの間に設けられる請求項1記載の変速機。
  3. 前記入力軸に嵌め合わされる前記スライドギアが軸方向に移動することにより、前記出力軸側固定ギアと前記入力軸とが連動して回転する状態と、前記出力軸側回転ギアと前記入力軸とが連動して回転する状態とが切り替えられる請求項2記載の変速機。
  4. 前記凹溝は、前記出力軸側固定ギアに隣接する位置に設けられる請求項2又は3記載の変速機。
  5. 前記出力軸側固定ギアは、前記凹溝に対し反対の方向から前記出力軸に圧入されることにより、前記出力軸に固定される請求項2乃至4のいずれかに記載の変速機。
  6. 前記ロックアームは、前記出力軸と異なる位置を中心として回転可能に支持される請求項1乃至5のいずれかに記載の変速機。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の変速機を備えた車両。
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