JP2001163072A - 小型車両用エンジン - Google Patents

小型車両用エンジン

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JP2001163072A JP34604699A JP34604699A JP2001163072A JP 2001163072 A JP2001163072 A JP 2001163072A JP 34604699 A JP34604699 A JP 34604699A JP 34604699 A JP34604699 A JP 34604699A JP 2001163072 A JP2001163072 A JP 2001163072A
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後進切換の機能が必要な小型車両用エンジン
において、後進切換用のリバース軸を含む各軸をクラン
クケース内でコンパクトな状態に配置することにより、
エンジン全体をコンパクトなものにする。 【解決手段】 クランクケース18内で、クランク軸1
9と平行に、バランサー軸22、変速機のメイン軸23
とカウンター軸24、およびリバース軸26がそれぞれ
設けられている小型車両用エンジン3において、変速機
のメイン軸23とカウンター軸24に対して、その上方
にバランサー軸22とリバース軸26を配置し、バラン
サー21の回転軸であるバランサー軸22と、リバース
ギヤ25を回転自在に支持するリバース軸26とを、そ
れらの軸線方向から見てバランサー21とリバースギヤ
25がオーバーラップするように近接して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後進切換の機能を
必要とする鞍乗型車両(四輪バギー車等)のような小型
車両に搭載されるエンジンに関し、特に、そのような小
型車両用エンジンにおけるクランクケース内でのリバー
ス軸を含む各軸の配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車用のエンジンとして、オイル
パンやミッションケースを兼ねたクランクケース内で、
クランク軸と平行に、クランク軸の横方向の振動を打ち
消すためのバランサーの回転軸であるバランサー軸や、
クランク軸から伝達されるエンジン回転力を何段階かに
変速して出力するための変速機の各軸(メイン軸とカウ
ンター軸)等をそれぞれ設置した、トランスミッション
一体型のコンパクトなエンジンが従来から一般的に使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動二輪車
のシートのような鞍(サドル)型のシートを持つ四輪
(又は三輪)バギー車のような小型車両において、上記
のような自動二輪車用のコンパクトなエンジンを使用し
ようとする場合、自動二輪車では車体を後進させること
はないため、エンジンの変速機に後進切換の機構を設け
ていないのに対して、四輪バギー車のような車両では車
体を後進させることもあるため、エンジンの変速機に後
進切換の機構を追加することが必要となる。
【0004】しかしながら、エンジンのクランクケース
内で、変速機のメイン軸とカウンター軸に対して、リバ
ースギヤを回転自在に支持するリバース軸を後進切換機
構として更に追加しようとすると、例えば、実開平3−
32110号公報にも見られるように、クランクケース
全体が車体前後方向で長くなって、エンジン全体のコン
パクト性が損なわれてしまうこととなる。
【0005】本発明は、上記のような問題の解消を課題
とするものであり、具体的には、後進切換の機能が必要
な小型車両用エンジンにおいて、後進切換用のリバース
軸を含む各軸をクランクケース内でコンパクトな状態に
配置することにより、エンジン全体をコンパクトなもの
にすることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために、クランクケース内で、クランク
軸と平行に、バランサー軸、変速機のメイン軸とカウン
ター軸、およびリバース軸がそれぞれ設けられている小
型車両用エンジンにおいて、変速機のメイン軸とカウン
ター軸に対して、その上方にバランサー軸とリバース軸
を配置し、バランサーの回転軸であるバランサー軸と、
リバースギヤを回転自在に支持するリバース軸とを、そ
れらの軸線方向から見てバランサーとリバースギヤがオ
ーバーラップするように近接して配置することを特徴と
するものである。
【0007】上記のような構造によれば、通常の自動二
輪車用エンジンと比べてクランクケース全体の車体前後
方向での長さをそれ程大きくしなくても、リバースギヤ
を支持するリバース軸をクランクケース内に追加的に設
けることができて、後進切換の機能を付与することがで
きると共に、エンジン全体をコンパクトな状態に維持す
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の小型車両用エンジ
ンの一実施形態について、図面に基づいて説明する。な
お、図1は、エンジンを搭載した車両の一例を示すもの
であり、図2は、エンジンのクランクケース内における
各軸の配置状態を側方から見た状態で示すものであり、
図3は、クランクケース内に設置された各軸をバランサ
ー軸、リバース軸、メイン軸、カウンター軸の順に通る
展開断面を示すものである。
【0009】本実施形態のエンジンが搭載される小型車
両1は、鞍乗型車両といわれる不整地走行用の四輪バギ
ー車であって、図1に示すように、サドル型シート2の
下方で車体の中央付近にエンジン3が搭載されており、
操向ハンドル4の操作により操舵される操向前輪5と、
エンジン3の回転により駆動される駆動後輪6とは、何
れも左右一対ずつ設けられていて、前輪5と後輪6のタ
イヤにはバルーンタイヤ(幅広超低圧タイヤ)が使用さ
れている。
【0010】左右一対の後輪6の車軸7は、上下に揺動
可能なリヤアーム8の後端に回転自在に保持されてお
り、リヤアーム8の前端はピボット軸9で車体フレーム
に軸支され、リヤアーム8の後端近傍と車体フレームの
間にクッションユニット(コイルスプリングと緩衝器)
10が介装されていて、エンジン3の出力軸に固定され
た駆動スプロケット11と後輪6の車軸7に固定された
従動スプロケット12とに渡って、動力伝達用のチェー
ン13が巻装されている。
【0011】そのような小型車両1に搭載されているエ
ンジン3は、4サイクル単気筒エンジンであり、後で述
べるリバースギヤ25やリバース軸26等による後進切
換機構の部分を除くと、従来から自動二輪車で一般的に
使用されているエンジンと殆ど同じ構造を有するもので
あって、その概略については以下に説明する。
【0012】図2又は図3に示すように、ヘッドカバー
15とシリンダヘッド16とシリンダブロック17とク
ランクケース18を一体的に連結したエンジン3では、
クランクケース18がオイルパンやミッションケースを
兼ねるものとなっており、このクランクケース18は、
左右の部材18a,18bを結合した左右割り構造とな
っている。
【0013】そのような左右割りのクランクケース18
には、車体幅方向に延びるクランク軸19と平行な軸線
方向となるように、バランサー21の回転軸であるバラ
ンサー軸22や、変速機のメイン軸23およびカウンタ
ー軸24(エンジンの出力軸となる)が、軸受部材を介
してそれぞれ回転自在に設置されていると共に、後進切
換のためのリバースギヤ25を回転自在に支持するリバ
ース軸26が固定的に設置されている。
【0014】バランサー21については、単気筒エンジ
ンやクランクアームの位相が同じとなる多気筒エンジン
の場合、ピストンの往復動慣性力を打ち消すためにクラ
ンク軸19自体に設けられているバランスウェイト20
の遠心力により発生する横方向の振動が大きくなるた
め、そのようなクランク軸19の横方向の振動を打ち消
すために設けられるものであり、このエンジン3では、
クランクケース18を車体前後方向でコンパクトなもの
とするため、クランク軸19の後方斜め上方の一カ所に
設置している。
【0015】変速機については、リバースギヤ25とそ
れに噛合するメイン軸23とカウンター軸24のそれぞ
れのギヤ27,28による後進切換機構の部分を除い
て、従来から自動二輪車では一般的な常時噛合式5段変
速機であって、メイン軸23の回転は、メイン軸23上
とカウンター軸24上に設けられた複数のシフトギヤお
よびドッグクラッチを任意の組み合わせで噛合させるこ
とにより、1速から5速までの任意の変速比でカウンタ
ー軸24に伝達される。
【0016】なお、クランク軸19から変速機のメイン
軸23への動力伝達機構については、図示していない
が、クランク軸の回転を減速ギヤと多板式クラッチを介
して変速機のメイン軸に伝達させる、従来から自動二輪
車では一般的な構造によるものであって、クランクケー
ス18から突出するメイン軸23の一端側23aに、多
板式クラッチ(図示せず)が連結されることとなる。
【0017】また、変速機の操作機構についても、図示
していないが、シフトペダルの操作により、シフトドラ
ムを回動させてフォークをスライドさせることで、該フ
ォークにより変速機の各軸上にスプライン係合されたド
ッグクラッチ付きギヤの何れかを摺動させる、従来から
自動二輪車では一般的な構造によるものである。
【0018】上記のような従来から自動二輪車のエンジ
ンで一般的な構造に加えて、本実施形態のエンジン3で
は、クランクケース18内で、変速機のメイン軸23と
カウンター軸24の間の上方に、後進切換のためのリバ
ースギヤ25を回転自在に支持するリバース軸26を配
設し、また、メイン軸23とカウンター軸24には、リ
バースギヤ25と常時噛合する各ギヤ27,28をそれ
ぞれ回転自在に支持させている。
【0019】そして、リバースギヤ25を回転自在に支
持するリバース軸26と、バランサー21の回転軸であ
るバランサー軸22とを、エンジン3の側方(バランサ
ー軸22やリバース軸26の軸線方向)から見てバラン
サー21とリバースギヤ25がオーバーラップするよう
に、互いに近接させて配置している。
【0020】なお、本実施形態では、リバースギヤ25
を、リバース軸26の一端側(メイン軸23の入力側2
3aとは反対側)に配置すると共に、バランサー軸22
は、リバースギヤ25に近い一端側をニードルベアリン
グ30によりクランクケース18(18b)に軸支さ
せ、その他端側をボールベアリング31によりクランク
ケース18(18a)に軸支させている。
【0021】また、本実施形態では、リバース軸26の
中空軸芯部26aを、変速機の変速機のメイン軸23と
カウンター軸24にそれぞれ設けられた各ミッションギ
ヤに対して潤滑オイルを噴射するためのオイル通路とし
ている。
【0022】上記のようにリバース軸26が配設されて
いる本実施形態のエンジン3によれば、リバース軸26
を、変速機のメイン軸23とカウンター軸24の上方
で、バランサー軸22に近接させて配置していることに
より、エンジン3のクランクケース18を車体前後方向
でそれ程長くすることなく、リバースギヤ25やリバー
ス軸26を追加的に設置することができて、従来の自動
二輪車用エンジンと略同様のコンパクト性を維持した上
で、エンジン3に後進切換の機能を付与することができ
る。
【0023】また、本実施形態では、バランサー軸22
のリバースギヤ25に近い一端側を小径のニードルベア
リング30によりクランクケース18に軸支させている
ことで、クランクケース18を車体前後方向で長くしな
くても、バランサー軸22の軸受部分とリバースギヤ2
5を干渉させることなく、クランクケース18を車体幅
方向でコンパクトなものとすることができる。
【0024】また、本実施形態では、変速機のメイン軸
23とカウンター軸24の上方に配置されたリバース軸
26の中空軸芯部26aを、潤滑オイルを噴射するため
のオイル通路としていることにより、別部材を設けるこ
となく、変速機の各ミッションギヤに対して上方から効
果的に潤滑オイルを噴射することができる。
【0025】以上、本発明の小型車両用エンジンの一実
施形態について説明したが、本発明は、上記のような実
施形態に限られるものではなく、例えば、上記の実施形
態に示したような4サイクル単気筒エンジンに限らず、
その他のエンジンに対しても実施可能であり、また、ク
ランク軸から変速機への動力伝達機構や、変速機のミッ
ションギヤ構成や、変速機の操作機構等の具体的な構造
についても、上記の実施形態に示したような具体的な構
造に限らず、また、エンジンの用途についても、上記の
実施形態に示したような四輪バギー車以外の車両におい
ても使用可能である等、適宜変更可能なものであること
は言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したような本発明の小型車両用
エンジンによれば、後進切換用のリバース軸を含む各軸
をクランクケース内でコンパクトな状態に配置すること
ができることで、エンジンのクランクケースを車体前後
方向でそれ程長くすることなく、リバースギヤやリバー
ス軸を追加的に設置することができて、従来の自動二輪
車用エンジンと略同様のコンパクト性を維持した上で、
エンジンに後進切換の機能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンを搭載する小型車両の一例で
ある鞍乗型車両(四輪バギー車)の概略を示す部分切欠
き側面図。
【図2】本発明の小型車両用エンジンの一実施形態につ
いて、クランクケース内における各軸の配置状態を示す
側面説明図。
【図3】図2に示したクランクケース内の各軸をバラン
サー軸、リバース軸、メイン軸、カウンター軸の順に通
る展開断面図。
【符号の説明】
1 小型車両(四輪バギー車) 3 エンジン 18 クランクケース 19 クランク軸 21 バランサー 22 バランサー軸 23 (変速機の)メイン軸 24 (変速機の)カウンター軸 25 リバースギヤ 26 リバース軸 26a オイル通路 30 ニードルベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 3/091 F16H 3/091

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース内で、クランク軸と平行
    に、バランサー軸、変速機のメイン軸とカウンター軸、
    およびリバース軸がそれぞれ設けられている小型車両用
    エンジンにおいて、変速機のメイン軸とカウンター軸に
    対して、その上方にバランサー軸とリバース軸が配置さ
    れ、バランサーの回転軸であるバランサー軸と、リバー
    スギヤを回転自在に支持するリバース軸とが、それらの
    軸線方向から見てバランサーとリバースギヤがオーバー
    ラップするように近接して配置されていることを特徴と
    する小型車両用エンジン。
  2. 【請求項2】 リバース軸の一端側にリバースギヤが配
    置されていると共に、リバースギヤに近いバランサー軸
    の一端側がニードルベアリングを介してクランクケース
    に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の小
    型車両用エンジン。
  3. 【請求項3】 変速機の各軸上に設けられる各ミッショ
    ンギヤに対して潤滑オイルを噴射するためのオイル通路
    が、リバース軸に形成されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の小型車両用エンジン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170226A (ja) * 2004-12-10 2006-06-29 Yamaha Motor Co Ltd 変速制御装置、変速制御方法及び鞍乗型車両
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JP2010236451A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Honda Motor Co Ltd 小型車両用内燃機関
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