JP2013189042A - 建設機械の走行モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】フローティングシールへ土砂等が侵入し難い屈曲路を構成するとともに、仮に土砂等が侵入した場合でも容易に取り除くことができるようにする。
【解決手段】カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の環状段差部25aの外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。また、カバー部材40の端面と環状段差部25aの段差面との間には、固定側フランジ25の径方向に開口した径方向通路48が形成されている。径方向通路48、軸方向通路47、及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。
【選択図】図4
【解決手段】カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の環状段差部25aの外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。また、カバー部材40の端面と環状段差部25aの段差面との間には、固定側フランジ25の径方向に開口した径方向通路48が形成されている。径方向通路48、軸方向通路47、及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。
【選択図】図4
Description
本発明は、建設機械の走行モータに関するものである。
従来より、クローラ式車輛(例えば、パワーショベルやブルドーザ等)は、種々の苛酷な現場で稼働するため、その履帯のトラックローラは、土砂、泥水等にさらされる。このため、トラックローラでは、フローティングシールによる端面シールを用いている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1に記載のトラックローラでは、フローティングシールヘ連通する屈曲路のラビリンス機構を複雑にし、又は屈曲路の開口端をダストシールで覆って屈曲路内に潤滑油等の充填剤を充填することで、フローティングシールへの土砂等の浸入を防止するようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載のトラックローラの土砂類侵入防止構造では、土砂等がフローティングシールへ侵入し難いように、屈曲路のラビリンス機構を複雑にしているため、この屈曲路内に土砂等が一度侵入してしまうと、今度はこのラビリンス機構によって閉じ込められて土砂等が詰まってしまうという問題があった。そして、屈曲路内で土砂等が詰まった状態を放置すると、最終的に土砂等がフローティングシールまで到達してしまい、フローティングシールが破損することによってシール不良となり、油漏れが発生してしまうという問題があった。そのため、定期的に土砂等を取り除く必要がある。
しかしながら、フローティングシールを臨む通路から環状プレートに至る通路の間は屈曲路となっているため、屈曲路の入口を覆う環状プレートを取り外して土砂等を取り除こうとしても、フローティングシールを臨む通路内に侵入した土砂等は取り除くことができないという問題があった。
また、屈曲路内に土砂等が詰まった状態でトラックローラの回転を継続すると、その摺動部分が摩耗してしまう。摩耗が進行してフローティングシールまで到達してしまった場合には、トラックローラ全体を交換する必要があるため、メンテナンスのために多くの費用と時間がかかってしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フローティングシールへ土砂等が侵入し難い屈曲路を構成するとともに、仮に土砂等が侵入した場合でも容易に取り除くことができるようにすることにある。
本発明は、クローラを回転させて下部走行体を走行させるための建設機械の走行モータを対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、内周側にフローティングシールが配設された円筒状の固定側フランジを有する固定ケーシングと、
内周側にフローティングシールが配設され、該フローティングシールを臨む隙間を存して前記固定側フランジに対向する円筒状の回転側フランジを有し、前記固定ケーシングに対して回転自在に取り付けられた回転ケーシングと、
円筒状に形成され、前記隙間を覆うように前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの一方に取り付けられたカバー部材とを備え、
前記カバー部材の内周面と前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周面との間には、該他方のフランジの軸方向に沿って開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側と前記隙間とを連通させる軸方向通路が形成されていることを特徴とするものである。
内周側にフローティングシールが配設され、該フローティングシールを臨む隙間を存して前記固定側フランジに対向する円筒状の回転側フランジを有し、前記固定ケーシングに対して回転自在に取り付けられた回転ケーシングと、
円筒状に形成され、前記隙間を覆うように前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの一方に取り付けられたカバー部材とを備え、
前記カバー部材の内周面と前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周面との間には、該他方のフランジの軸方向に沿って開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側と前記隙間とを連通させる軸方向通路が形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明では、円筒状の固定側フランジを有する固定ケーシングと、固定側フランジに対向する円筒状の回転側フランジを有する回転ケーシングとを備える。固定側フランジと回転側フランジの内周側には、フローティングシールが配設される。回転ケーシングは、フローティングシールを臨む隙間を存して固定ケーシングに対して回転自在に取り付けられる。また、この隙間は、円筒状のカバー部材によって覆われる。カバー部材は、固定ケーシング又は回転ケーシングの一方に取り付けられる。そして、カバー部材の内周面と固定ケーシング又は回転ケーシングの他方のフランジの外周面との間には、他方のフランジの軸方向に沿って開口し且つ固定ケーシング又は回転ケーシングの他方の外周側と隙間とを連通させる軸方向通路が形成される。
このような構成とすれば、軸方向通路と隙間とによってラビリンス形状の屈曲路を形成して、フローティングシールへ土砂等が侵入することを抑制できる。また、仮に、屈曲路内に土砂等が侵入した場合でも、カバー部材を取り外すことで、フローティングシールを臨む隙間を開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。また、土砂等が屈曲路内に詰まった状態で回転ケーシングの回転を継続してカバー部材が摩耗した場合でも、このカバー部材のみを交換すれば済むため、メンテナンスにかかる費用や時間を低減することができる。
なお、カバー部材は、固定ケーシング又は回転ケーシングのどちらに取り付けてもよいが、回転ケーシング側に取り付けるのがより好ましい。具体的に、土砂等が屈曲路内に詰まった状態で回転ケーシングの回転を継続する際に、カバー部材を回転ケーシング側に取り付けた構成では、カバー部材が回転ケーシングと一体的に回転するため、カバー部材の全周が均一に摩耗するのに対し、カバー部材を固定ケーシング側に取り付けた構成では、カバー部材の一部分が偏摩耗してしまい、カバー部材の交換頻度が高くなるおそれがあるからである。
第2の発明は、第1の発明において、
前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部が形成され、
前記カバー部材の内周面と前記環状段差部の外周面との間には、前記軸方向通路が形成され、
前記カバー部材の端面と前記環状段差部の段差面との間には、前記他方のフランジの径方向に開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側、前記軸方向通路及び前記隙間を連通させる径方向通路が形成されていることを特徴とするものである。
前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部が形成され、
前記カバー部材の内周面と前記環状段差部の外周面との間には、前記軸方向通路が形成され、
前記カバー部材の端面と前記環状段差部の段差面との間には、前記他方のフランジの径方向に開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側、前記軸方向通路及び前記隙間を連通させる径方向通路が形成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、固定ケーシング又は回転ケーシングの他方のフランジの外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部が形成される。軸方向通路は、カバー部材の内周面と環状段差部の外周面との間に形成される。そして、カバー部材の端面と環状段差部の段差面との間には、他方のフランジの径方向に開口し且つ固定ケーシング又は回転ケーシングの他方の外周側、軸方向通路及び隙間を連通させる径方向通路が形成される。
このような構成とすれば、土砂等がフローティングシールに到達するまでに、径方向通路、軸方向通路、及び隙間によって形成されたラビリンス形状の屈曲路を通過しなければならないため、土砂等の侵入を防止することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記カバー部材の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出し且つ前記固定側フランジと前記回転側フランジとの間に挿入される環状突起部が設けられ、
前記隙間は、前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの端面と前記環状突起部との間に形成されていることを特徴とするものである。
前記カバー部材の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出し且つ前記固定側フランジと前記回転側フランジとの間に挿入される環状突起部が設けられ、
前記隙間は、前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの端面と前記環状突起部との間に形成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、カバー部材の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出した環状突起部が設けられる。環状突起部は、固定側フランジと回転側フランジとの間に挿入され、固定ケーシング又は回転ケーシングの他方のフランジの端面と環状突起部との間に隙間が形成される。
このような構成とすれば、カバー部材を取り外したときに、フローティングシールを臨む隙間を環状突起部の幅寸法分だけ大きく開放することができるので、土砂等を取り除く作業を容易に行うことができる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記カバー部材は、周方向に複数に分割されていることを特徴とするものである。
前記カバー部材は、周方向に複数に分割されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、カバー部材が周方向に複数に分割される。このような構成とすれば、カバー部材を分割した後で取り外すことができるので、例えば、固定側フランジ又は回転側フランジの軸方向に段差部分が存在して、カバー部材を軸方向に引き抜くことができない場合でも、カバー部材を容易に取り外すことができて作業性が向上する。
本発明によれば、少なくとも軸方向通路と隙間とによってラビリンス形状の屈曲路を形成して、フローティングシールへ土砂等が侵入することを抑制できる。また、仮に、屈曲路内に土砂等が侵入した場合でも、カバー部材を取り外すことで、フローティングシールを臨む隙間を開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。また、土砂等が屈曲路内に詰まった状態で回転ケーシングの回転を継続してカバー部材が摩耗した場合でも、このカバー部材のみを交換すれば済むため、メンテナンスにかかる費用や時間を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る建設機械の構成を示す側面図である。図1に示すように、この建設機械1は、いわゆる油圧ショベルであり、土木工事や建設工事を行う建設現場で土砂の掘削、砕石、建物の解体などを行うものである。建設機械1は、多数の板状部材を無端状に連結してなるクローラ2を備えた下部走行体3と、下部走行体3上に旋回自在に搭載された上部旋回体5とを備えている。
図1は、本発明の実施形態1に係る建設機械の構成を示す側面図である。図1に示すように、この建設機械1は、いわゆる油圧ショベルであり、土木工事や建設工事を行う建設現場で土砂の掘削、砕石、建物の解体などを行うものである。建設機械1は、多数の板状部材を無端状に連結してなるクローラ2を備えた下部走行体3と、下部走行体3上に旋回自在に搭載された上部旋回体5とを備えている。
上部旋回体5の進行方向前側にはアタッチメント11が設けられている。このアタッチメント11は、上下方向に傾動可能に取り付けられたブーム12と、ブーム12の先端に揺動可能に取り付けられたアーム13と、アーム13の先端に連結されたバケット14とを備えている。上部旋回体5には、運転席6が設けられている。
下部走行体3は、左右両端に配置された下部フレーム4と、下部フレーム4に取り付けられ、クローラ2を回転させて下部走行体3を走行させるための走行モータ20とを備えている。
図2は、走行モータの構成を示す斜視図、図3は、走行モータの構成を示す側面図である。図2及び図3に示すように、走行モータ20は、下部走行体3の下部フレーム4に取り付けられた固定ケーシング21と、固定ケーシング21に対して回転自在に取り付けられた回転ケーシング31とを備えている。
固定ケーシング21は、固定ケーシング本体22と、固定ケーシング本体22に取り付けられた油圧モータ23とを備えている。油圧モータ23の駆動軸(図示省略)は、回転ケーシング31に連結されている。つまり、油圧モータ23の駆動軸の回転によって回転ケーシング31が回転するようになっている。
回転ケーシング31は、回転ケーシング本体32と、中央にリング孔33aが形成されたリング状の伝動プレート33とを備えている。回転ケーシング本体32における固定ケーシング21側の端部には、径方向に拡がる取付フランジ32aが設けられている。取付フランジ32aには、周方向に間隔をあけて複数のネジ孔32bが形成されている。
伝動プレート33は、油圧モータ23の回転駆動力をクローラ2(図1参照)に対して伝動させるものであり、その外周部には、クローラ2に噛み合うように複数の歯部33bが放射状に形成されている。伝動プレート33のリング孔33aの内径は、回転ケーシング本体32の外径よりも大きく且つ取付フランジ32aよりも小さく形成されている。そして、伝動プレート33のリング孔33aの周縁部には、取付フランジ32aの複数のネジ孔32bに対応して複数の貫通孔33cが形成されている。
伝動プレート33は、そのリング孔33aを回転ケーシング本体32に挿通させ、リング孔33aの周縁部を取付フランジ32aに当接させた状態で、締結ボルト38により締結されて回転ケーシング本体32の取付フランジ32aに固定されている。
図4は、走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。図4に示すように、固定ケーシング本体22には、円筒状の固定側フランジ25が設けられている。また、回転ケーシング本体32には、固定側フランジ25に対向する円筒状の回転側フランジ35が設けられている。そして、固定側フランジ25及び回転側フランジ35の内周側には、それぞれフローティングシール36が配設されている。フローティングシール36は、Oリング36aと、シールリング36bとで構成されている。固定側フランジ25と回転側フランジ35とは、フローティングシール36を臨む隙間46を存して対向している。
回転ケーシング本体32の内部には、軸受37が設けられている。これにより、回転ケーシング31がスムーズに回転できるようになっている。
回転ケーシング本体32には、カバー部材40が取り付けられている。カバー部材40は、円筒部41と、円筒部41の軸方向の一端側で径方向に拡がる取付部42とを有する。また、カバー部材40は、図5に示すように、周方向に複数に分割(図5の例では2分割)されている。取付部42には、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔42aが形成されている。なお、本実施形態では、カバー部材40を2分割した構成について説明しているが、この形態に限定するものではない。
回転ケーシング本体32における回転側フランジ35よりも径方向外側には、カバー部材40の取付部42に形成された複数の貫通孔42aに対応して、複数のネジ孔32cが形成されている。カバー部材40の円筒部41の内径は、回転側フランジ35の外径と略同じ寸法に形成されている。
また、固定側フランジ25の外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部25aが形成されている。環状段差部25aによって窪んだ固定側フランジ25の外径は、回転側フランジ35の外径よりも小さく形成されている。また、環状段差部25aの段差面の深さは、カバー部材40の軸方向高さよりも深くなるように形成されている。
カバー部材40は、円筒部41の内周面を回転側フランジ35の外周面に当接させ、取付部42を回転ケーシング本体32に当接させた状態で、締結ボルト38により締結されて回転ケーシング31に固定されている。
カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の環状段差部25aの外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。また、カバー部材40の端面と環状段差部25aの段差面との間には、固定側フランジ25の径方向に開口した径方向通路48が形成されている。
ここで、径方向通路48、軸方向通路47、及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。つまり、径方向通路48と軸方向通路47との間で1回屈曲し、軸方向通路47と隙間46との間でさらにもう1回屈曲したラビリンス形状を構成している。
このような構成とすれば、土砂等がフローティングシール36に到達するまでに、径方向通路48、軸方向通路47、及び隙間46によって形成されたラビリンス形状の屈曲路45を通過しなければならないため、土砂等の侵入を防止することができる。
また、仮に、屈曲路45内に土砂等が侵入した場合でも、図6に示すように、カバー部材40を取り外すことで、フローティングシール36を臨む隙間46を開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。また、土砂等が屈曲路45に詰まった状態で回転ケーシング31の回転を継続してカバー部材40が摩耗した場合でも、このカバー部材40のみを交換すれば済むため、メンテナンスにかかる費用や時間を低減することができる。
なお、本実施形態では、カバー部材40を回転ケーシング31側に取り付けた構成としたが、固定ケーシング21側に取り付けるようにした構成であってもよい。
《実施形態2》
図7は、本実施形態2に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態1との違いは、カバー部材40に環状突起部41aを設けた点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図7は、本実施形態2に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態1との違いは、カバー部材40に環状突起部41aを設けた点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図7に示すように、固定側フランジ25と回転側フランジ35とは、所定の間隔をあけて対向している。固定側フランジ25の外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部25aが形成されている。
回転ケーシング本体32には、カバー部材40が取り付けられている。カバー部材40は、円筒部41と、円筒部41の軸方向の一端側で径方向に拡がる取付部42とを有する。また、カバー部材40は、周方向に2分割されている。
円筒部41の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出した環状突起部41aが設けられている。環状突起部41aは、固定側フランジ25と回転側フランジ35との間に挿入されている。そして、固定側フランジ25の端面と環状突起部41aとの間には、フローティングシール36を臨む隙間46が形成されている。
カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の環状段差部25aの外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。また、カバー部材40の端面と環状段差部25aの段差面との間には、固定側フランジ25の径方向に開口した径方向通路48が形成されている。
ここで、径方向通路48、軸方向通路47、及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。つまり、径方向通路48と軸方向通路47との間で1回屈曲し、軸方向通路47と隙間46との間でさらにもう1回屈曲したラビリンス形状を構成している。
このような構成とすれば、屈曲路45内に土砂等が侵入した場合でも、カバー部材40を取り外すことで、フローティングシール36を臨む隙間46を環状突起部41aの幅寸法分だけ大きく開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。
《実施形態3》
図8は、本実施形態3に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態1との違いは、屈曲路45の形状が異なっている点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図8は、本実施形態3に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態1との違いは、屈曲路45の形状が異なっている点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図8に示すように、固定側フランジ25と回転側フランジ35とは、フローティングシール36を臨む隙間46を存して対向している。固定側フランジ25の外径は、回転側フランジ35の外径よりも小さく形成されている。
回転ケーシング本体32には、カバー部材40が取り付けられている。カバー部材40は、円筒部41と、円筒部41の軸方向の一端側で径方向に拡がる取付部42とを有する。また、カバー部材40は、周方向に2分割されている。
カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。軸方向通路47及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。つまり、軸方向通路47と隙間46との間で1回屈曲したラビリンス形状を構成している。
このような構成とすれば、実施形態1のように固定側フランジ25の外周面に環状段差部25aを設けることなくラビリンス形状を構成することができ、土砂等の侵入を防止することができる。
また、仮に、屈曲路45内に土砂等が侵入した場合でも、カバー部材40を取り外すことで、フローティングシール36を臨む隙間46を開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。
《実施形態4》
図9は、本実施形態4に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態3との違いは、カバー部材40に環状突起部41aを設けた点であるため、以下、実施形態3と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図9は、本実施形態4に係る走行モータの構成を一部省略して示す側面断面図である。前記実施形態3との違いは、カバー部材40に環状突起部41aを設けた点であるため、以下、実施形態3と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図9に示すように、固定側フランジ25と回転側フランジ35とは、所定の間隔をあけて対向している。固定側フランジ25の外径は、回転側フランジ35の外径よりも小さく形成されている。
回転ケーシング本体32には、カバー部材40が取り付けられている。カバー部材40は、円筒部41と、円筒部41の軸方向の一端側で径方向に拡がる取付部42とを有する。また、カバー部材40は、周方向に2分割されている。
円筒部41の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出した環状突起部41aが設けられている。環状突起部41aは、固定側フランジ25と回転側フランジ35との間に挿入されている。そして、固定側フランジ25の端面と環状突起部41aとの間には、フローティングシール36を臨む隙間46が形成されている。
カバー部材40の内周面と、固定側フランジ25の外周面との間には、固定側フランジ25の軸方向に開口した軸方向通路47が形成されている。軸方向通路47及び隙間46は、互いに連通して屈曲路45を構成している。つまり、軸方向通路47と隙間46との間で1回屈曲したラビリンス形状を構成している。
このような構成とすれば、屈曲路45内に土砂等が侵入した場合でも、カバー部材40を取り外すことで、フローティングシール36を臨む隙間46を環状突起部41aの幅寸法分だけ大きく開放することができるので、土砂等を容易に取り除くことができる。
以上説明したように、本発明は、フローティングシールへ土砂等が侵入し難い屈曲路を構成するとともに、仮に土砂等が侵入した場合でも容易に取り除くことができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
1 建設機械
2 クローラ
3 下部走行体
20 走行モータ
21 固定ケーシング
25 固定側フランジ
25a 環状段差部
31 回転ケーシング
35 回転側フランジ
36 フローティングシール
40 カバー部材
41a 環状突起部
46 隙間
47 軸方向通路
48 径方向通路
2 クローラ
3 下部走行体
20 走行モータ
21 固定ケーシング
25 固定側フランジ
25a 環状段差部
31 回転ケーシング
35 回転側フランジ
36 フローティングシール
40 カバー部材
41a 環状突起部
46 隙間
47 軸方向通路
48 径方向通路
Claims (4)
- クローラを回転させて下部走行体を走行させるための建設機械の走行モータであって、
内周側にフローティングシールが配設された円筒状の固定側フランジを有する固定ケーシングと、
内周側にフローティングシールが配設され、該フローティングシールを臨む隙間を存して前記固定側フランジに対向する円筒状の回転側フランジを有し、前記固定ケーシングに対して回転自在に取り付けられた回転ケーシングと、
円筒状に形成され、前記隙間を覆うように前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの一方に取り付けられたカバー部材とを備え、
前記カバー部材の内周面と前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周面との間には、該他方のフランジの軸方向に沿って開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側と前記隙間とを連通させる軸方向通路が形成されていることを特徴とする建設機械の走行モータ。 - 請求項1において、
前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの外周側には、周方向の全周にわたって窪んだ環状段差部が形成され、
前記カバー部材の内周面と前記環状段差部の外周面との間には、前記軸方向通路が形成され、
前記カバー部材の端面と前記環状段差部の段差面との間には、前記他方のフランジの径方向に開口し且つ該固定ケーシング又は該回転ケーシングの他方の外周側、前記軸方向通路及び前記隙間を連通させる径方向通路が形成されていることを特徴とする建設機械の走行モータ。 - 請求項1又は2において、
前記カバー部材の内周面には、周方向の全周にわたって内方に突出し且つ前記固定側フランジと前記回転側フランジとの間に挿入される環状突起部が設けられ、
前記隙間は、前記固定ケーシング又は前記回転ケーシングの他方のフランジの端面と前記環状突起部との間に形成されていることを特徴とする建設機械の走行モータ。 - 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
前記カバー部材は、周方向に複数に分割されていることを特徴とする建設機械の走行モータ。
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---|---|---|---|
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