JP2013185550A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基本的には学習値の学習速度を遅くすることで燃料噴射弁の学習値を適切な値に更新しつつ、燃料噴射弁の組み付け直後からの燃料噴射弁の学習値の信頼性が低くなる期間を好適に短縮することができる。
【解決手段】電子制御装置は、燃料噴射弁による燃料の噴射に伴う燃料圧力の変動態様を燃料圧力センサにより検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形である検出時間波形と基本時間波形との比較結果に基づき燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出する。また、燃料噴射弁の個体差を補償する学習値Gijを更新する際に所定の反映率Rにて当該乖離傾向を反映させる。ここで、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth未満のときには同所定値Dth以上であるときに比べて上記所定の反映率Rを大きくする。
【選択図】図5

Description

本発明は、気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用されて燃料噴射制御を行なう燃料噴射制御装置に関する。
気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備えたディーゼル機関の燃料噴射制御装置が周知である(例えば特許文献1参照)。燃料噴射弁単体の製造時において噴射特性に個体差が生じることから、ディーゼル機関に対して燃料噴射弁が組み付けられる前に、燃料噴射弁の個体差を補償するための学習値の初期値(以下、初期学習値)を試験装置による試験を通じて予め設定するようにしている。具体的には、燃料噴射弁による燃料の噴射に伴う同燃料噴射弁内部の燃料圧力の変動態様を燃料圧力センサにより検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形(検出時間波形)と基本時間波形との比較結果に基づき同基本時間波形に対する検出時間波形の乖離傾向を算出するようにしている。そして、同乖離傾向に基づき当該燃料噴射弁の制御値を補正する初期学習値を設定するようにしている。そして、初期学習値を、ディーゼル機関の燃料噴射制御において用いることにより、製造時における燃料噴射弁の個体差が補償され、各燃料噴射弁を通じて精度よく燃料噴射が行なわれるようになる。
また、燃料噴射弁の噴射特性は機関運転が行なわれることによって経時変化する。そこで、特許文献1の燃料噴射制御装置は、燃料噴射弁の内部における燃料圧力を検出する燃料圧力センサを備え、機関運転中に同燃料圧力センサの検出値から前述した検出時間波形を算出するとともに、同検出時間波形と前述した基本時間波形との比較結果から同基本時間波形に対する検出時間波形の乖離傾向を算出するようにしている。そして、同乖離傾向に基づき当該燃料噴射弁の制御値を補正する学習値を更新するようにしている(学習値更新処理)。こうした学習更新処理を実行することによって、経時変化による個体差が燃料噴射弁に生じた場合であれ、各燃料噴射弁を通じて精度よく燃料噴射が行なわれるようになる。
ここで、例えば外乱によりノイズが重畳するなどして燃料圧力センサの検出値が急変した場合、上記検出時間波形と基本時間波形との比較結果から算出される上記乖離傾向をそのまま学習値として更新すると、当該学習値が適切ではない値に更新されるおそれがある。そこで、従来、当該学習値を更新する際に上記乖離傾向を所定の反映率にて反映させるとともに、同所定の反映率を小さな値に設定することで、学習値の学習速度を遅くするようにしている。これにより、燃料圧力センサの検出値が急変した場合であれ、学習値が適切な値に更新されるようになる。
特開2011―190725号公報
ところで、ディーゼル機関に対して燃料噴射弁が組み付けられる前に、試験装置による試験を通じて初期学習値を算出する構成にあっては、以下の問題が生じるおそれがある。すなわち、試験装置と実際のディーゼル機関とでは、燃料噴射弁の置かれる環境が異なる。そのため、仮に、試験装置による試験を通じて信頼性の高い初期学習値を設定したとしても、実際のディーゼル機関に燃料噴射弁が組み付けられた状態においては、当該初期学習値が必ずしも当該燃料噴射弁の個体差を補償することのできる適切な値にならない場合がある。しかも、従来の燃料噴射制御装置では、前述したように、学習値の学習速度が遅くされている。そのため、製造工場や整備工場において行なわれるディーゼル機関の通常の試験運転期間内に学習値を適切な値に更新することができず、試験運転期間を延長しなければならなくなるといった問題が生じる。
尚、こうした問題は、ディーゼル機関の燃料噴射制御装置に限られるものではなく、気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備えるガソリン機関の燃料噴射制御装置においても概ね共通して生じる。また、燃料噴射弁毎に初期学習値を予め設定するものに限られるものではなく、同初期学習値が設定されないものにおいても概ね共通して生じる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、基本的には学習値の学習速度を遅くすることで燃料噴射弁の学習値を適切な値に更新しつつ、燃料噴射弁の組み付け直後からの燃料噴射弁の学習値の信頼性が低くなる期間を好適に短縮することのできる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用され、当該燃料噴射弁の内部又は当該燃料噴射弁に対して燃料を供給するシステムにおける燃料圧力を検出する燃料圧力センサを備え、前記燃料圧力センサにより検出される燃料圧力に基づき当該燃料噴射弁の個体差を補償するための学習値を所定の学習速度にて更新する学習値更新処理を実行する内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記学習値更新処理では、内燃機関に対して前記燃料噴射弁が組み付けられてからの前記学習値の更新回数の積算値が所定値未満のときには同所定値以上であるときに比べて前記学習値の学習速度を速くすることをその要旨としている。
同構成によれば、製造工場或いは整備工場において内燃機関に対して燃料噴射弁が組み付けられてからの学習値の更新回数の積算値が所定値未満であるときには、燃料噴射弁の個体差を補償するための学習値が通常よりも速い学習速度にて更新されるようになる。このため、燃料噴射弁の学習値の信頼性が低くなる期間が短縮されるようになる。
また、上記学習値の更新回数の積算値が所定値以上となった後においては、学習値が通常の学習速度にて更新されるようになる。このため、例えば外乱により燃料圧力センサの検出値が急変した場合等、学習値の学習速度が速くされていると当該学習値を適切な値に更新できなくなる場合であれ、燃料噴射弁の学習値が適切な値に更新されるようになる。
よって、本発明によれば、基本的には学習値の学習速度を遅くすることで燃料噴射弁の学習値を適切な値に更新しつつ、燃料噴射弁の組み付け直後からの燃料噴射弁の学習値の信頼性が低くなる期間を好適に短縮することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記学習値更新処理では、前記燃料圧力センサにより検出される燃料圧力に基づき当該燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出し、当該学習値を更新する際に所定の反映率にて当該乖離傾向を反映させるものであり、前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が前記所定値未満のときには同所定値以上であるときに比べて前記所定の反映率を大きくすることをその要旨としている。
同構成によれば、学習値更新処理では、燃料圧力センサにより検出される燃料圧力に基づき当該燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向が算出されるようになる。また、学習値を更新する際に、所定の反映率にて当該乖離傾向が反映されるようになる。ここで、所定の反映率が大きくされると当該学習値の学習速度が速くされ、所定の反映率が小さくされると当該学習値の学習速度が遅くされる。従って、上記所定の反映率の変更を通じて、学習値の学習速度を簡易且つ的確に変更することができるようになる。
(3)請求項2に記載の発明は、請求項3に記載の発明によるように、前記学習値更新処理では、当該燃料噴射弁による燃料の噴射に伴う前記燃料圧力の変動態様を前記燃料圧力センサにより検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形である検出時間波形と基本時間波形との比較結果に基づき前記乖離傾向を算出するといった態様をもって具体化することができる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、複数の機関運転領域毎に前記学習値を各別に有するものであり、前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が基準値となったとき、当該機関運転領域における前記学習値の更新回数が第1の所定回数以下であって、当該機関運転領域とは別の機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第1の所定回数よりも大きい第2の所定回数以上である場合には、当該別の機関運転領域における前記学習値に基づき当該機関運転領域における前記学習値を更新することをその要旨としている。
複数の機関運転領域毎に学習値を各別に有するものにあっては、内燃機関に対して燃料噴射弁が組み付けられてからの学習値の更新回数の積算値が基準値となったとき、機関運転領域によって学習値の信頼性にばらつきが生じる。すなわち、機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域では、学習値の更新が十分に行なわれず、同学習値の信頼性が低くなる。一方、機関運転が十分に長く行なわれた機関運転領域では、学習値が頻繁に更新されることとなり、同学習値の信頼性が高くなる。
上記構成によれば、学習値の更新回数の積算値が基準値となったとき、当該機関運転領域における学習値の更新回数が第1の所定回数以下であって、これとは別の機関運転領域における学習値の更新回数が第2の所定回数以上である場合には、当該別の機関運転領域における学習値に基づき当該機関運転領域における学習値が更新されるようになる。このため、より信頼性の高い別の機関運転領域における学習値に基づき、当該機関運転領域における学習値が更新されるようになる。従って、学習値の更新回数の積算値が基準値となった時点において機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域が存在する場合であっても当該機関運転領域における学習値を適切な値に更新することができるようになる。
ちなみに、内燃機関に対して燃料噴射弁が組み付けられてからの学習値の更新回数の積算値が所定値となった時点において全ての機関運転領域における学習値を適切な値に更新する上では、上記基準値を上記所定値以下に設定することが望ましい。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が前記基準値となったとき、当該機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第1の所定回数以下であって、当該機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第2の所定回数以上である場合には、当該他の機関運転領域における前記学習値を当該機関運転領域における前記学習値として更新することをその要旨としている。
機関運転領域によって学習値は異なる値となるが、ある機関運転領域における学習値と、これに隣接する他の機関運転領域における学習値とは比較的近い値となる。上記構成によれば、上記学習値の更新回数の積算値が基準値となったとき、当該機関運転領域における学習値の更新回数が前記第1の所定回数以下であって、当該機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における前記学習値の更新回数が第2の所定回数以上である場合には、当該他の機関運転領域における学習値が当該機関運転領域における学習値として更新される。従って、学習値の更新回数の積算値が基準値となった時点において機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域の学習値を簡易な態様にて適切な値に更新することができるようになる。
(6)車載内燃機関に対して燃料噴射弁が組み付けられてからの学習値の更新回数の積算値を推定する態様としては、請求項6に記載の発明によるように、内燃機関に対して前記燃料噴射弁が組み付けられてからの車両走行距離の積算値に基づき前記学習値の更新回数の積算値を推定するといった態様が望ましい。この場合、車両走行距離の積算値といった既存のパラメータを用いることにより学習値の更新回数の積算値を別途算出する構成に比べて制御装置の演算負荷を低減することができるようになる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の燃料噴射制御装置について、内燃機関及び燃料噴射制御装置である電子制御装置の概略構成を示す概略図。 同実施形態における燃料噴射率の検出時間波形及び基本時間波形の一例を示すタイムチャート。 同実施形態におけるレール圧に相当する燃料圧力及び燃料噴射量によって規定される機関運転領域と同機関運転領域における燃料噴射弁の初期学習値との関係を示すマップ。 同実施形態におけるレール圧及び燃料噴射量によって規定される機関運転領域と同機関運転領域における燃料噴射弁の学習値との関係を示すマップ。 同実施形態における学習値更新処理の実行手順を示すフローチャート。
以下、図1〜図5を参照して、本発明を車載ディーゼル機関の燃料噴射制御装置として具体化した一実施形態について説明する。尚、本実施形態では、4気筒ディーゼル機関(以下、内燃機関10と略称する)を採用している。
図1に示すように、内燃機関10には、各気筒11内に空気を吸入する吸気通路12が設けられている。また、気筒11内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁20が気筒11(#1〜#4)毎に設けられている。こうした内燃機関10では、ピストン13の上昇に伴って圧縮され、高温となった空気に対して燃料噴射弁20から燃料を噴射する。これにより、燃料を自己着火させて燃焼させる。そして、燃焼のエネルギによってピストン13が下降するとともに、これに伴って同ピストン13に連結されたクランクシャフト14が回転駆動される。尚、燃焼後の排気は排気通路15を通じて排出される。
各燃料噴射弁20は分岐通路31aを介してコモンレール34に接続されている。コモンレール34は供給通路31bを介して燃料タンク32に接続されている。この供給通路31bの途中には燃料ポンプ33が設けられている。燃料タンク32に貯留されている燃料は燃料ポンプ33によって吸引されるとともにコモンレール34に向けて圧送され、コモンレール34内に昇圧された状態で蓄えられる。そして、分岐通路31aを通じて各燃料噴射弁20に供給される。
また、各燃料噴射弁20には、燃料噴射弁20内の余剰の燃料を燃料タンク32に戻すためのリターン通路35が接続されている。
こうした内燃機関10の各種制御は電子制御装置40により実行される。電子制御装置40は、各種制御に係る演算処理を実施する中央演算処理装置(CPU)、各種制御用のプログラムやデータが記憶された読み出し専用メモリ(ROM)、演算処理の結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えて構成されている。そして、電子制御装置40は、各種センサの検出信号を読み込み、各種演算処理を実行し、その結果に基づいて内燃機関10を統括的に制御する。
各種センサとしては、燃料噴射弁20の内部の燃料圧力PQを検出する燃料圧力センサ41が燃料噴射弁20毎に設けられている。また、クランクシャフト14の回転角であるクランク角CAを検出するクランク角センサ42や、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度ACCPを検出するアクセル開度センサ43等が接続されている。
電子制御装置40は各種センサから出力される信号に基づき各種の演算を実行するとともに、それら演算結果に基づき内燃機関10の各種制御を実行する。
具体的には、機関運転状態(本実施形態ではアクセル開度ACCP及び機関回転速度NE)に基づいて、燃料噴射量の目標値(目標燃料噴射量TQ)を算出するとともに噴射パターンを選択する。更に、上記目標燃料噴射量TQ及び機関回転速度NEに基づいて上記選択された噴射パターンの各噴射(メイン噴射、プレ噴射、及びアフター噴射等)における燃料噴射量の目標値を算出する。そして、これら目標値に応じて各燃料噴射弁20を開弁駆動する。また、メイン噴射やプレ噴射、アフター噴射等の各噴射における目標値の他、メイン噴射の開始時期や、プレ噴射とメイン噴射との間の間隔(噴射インターバル)等の各噴射の実行時期の目標値を算出する。また、燃料圧力センサ41により検出される燃料圧力PQに基づいて、各噴射(パイロット噴射、メイン噴射、アフター噴射)についての目標噴射期間TAUを補正する。
更に、本実施形態では、こうした燃料噴射制御の実行に併せて、燃料ポンプ33の作動制御(レール圧制御)を実行する。このレール圧制御は、コモンレール34内の燃料圧力(レール圧PR)を機関運転状態に応じた大きさに調節すべく実行される。具体的には、目標燃料噴射量TQ及び機関回転速度NEに基づいて上記レール圧PRの制御目標値(目標レール圧Tpr)を算出する。そして、この目標レール圧Tprと実際のレール圧PRとが一致するように燃料ポンプ33の作動を制御することにより、燃料圧送量が調節される。尚、本実施形態では、第1気筒11(#1)及び第4気筒11(#4)の燃料圧力センサ41により検出される燃料圧力PQのうち高い方の値を上記実際のレール圧PRとして採用している。
さて、前述したように、燃料噴射弁20単体の製造時において噴射特性に個体差が生じることから、本実施形態では、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられる前に、こうした燃料噴射弁20の個体差を補償するための学習値の初期値(以下、初期学習値Giji)を試験装置による試験を通じて予め設定するようにしている。
具体的には、燃料噴射弁20による燃料の噴射に伴う同燃料噴射弁20内部の燃料圧力PQの変動態様を燃料圧力センサ(試験装置を構成するセンサであって上記燃料圧力センサ41とは別のセンサ)により検出する。そして、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形(検出時間波形)と基本時間波形との比較結果に基づき同基本時間波形に対する検出時間波形の乖離傾向を算出するようにしている。そして、同乖離傾向に基づき当該燃料噴射弁20の初期学習値Gijiを設定するようにしている。
ここで、図2を参照して、初期学習値Gijiの算出態様について説明する。尚、図2は、燃料噴射率の検出時間波形及び基本時間波形の一例を示すタイムチャートである。
初期学習値Gijiの算出に際しては、まず、目標燃料噴射量TQ、目標噴射時期、燃料圧力PQ、前段側の噴射の目標噴射量及び噴射インターバルといった各種算出パラメータに基づいて燃料噴射率についての基本時間波形を算出する。尚、機関運転状態と同機関運転状態に適した基本時間波形との関係は実験やシミュレーション等を通じて予め設定されている。
図2に実線にて示すように、基本時間波形は、燃料噴射弁20の開弁が開始される時期(開弁開始時期To)、開弁開始後における燃料噴射率の上昇速度(噴射率上昇速度Vo)、閉弁が開始される時期(閉弁動作開始時期Tc)、閉弁開始後における燃料噴射率の低下速度Vc、燃料噴射率の最大値(最大燃料噴射率Rm)により規定される台形の波形とされている。
一方、図2に一点鎖線にて示すように、燃料圧力センサにより検出される燃料圧力PQに基づいて、実際の燃料噴射率の時間波形(検出時間波形)を算出する。具体的には、まず、燃料圧力PQの変動態様に基づいて、燃料噴射弁20の開弁動作開始時期Tor、噴射率上昇速度Vor、閉弁動作開始時期Tcr、噴射率低下速度Vcr、及び最大噴射率Tmrを算出する。
そして、上記基本時間波形と検出時間波形とを比較し、これら波形の各パラメータの差分、すなわち基本時間波形に対する検出時間波形の乖離傾向を算出する。具体的には、開弁動作開始時期の差分ΔTog(=To−Tor)、噴射率上昇速度の差分ΔVog(=Vo−Vor)、閉弁動作開始時期の差分ΔTcg(=Tc−Tcr)、噴射率低下速度の差分ΔVcg(=Vc−Vcr)、及び最大噴射率の差分ΔRmg(=Rm−Rmr)を算出する。そして、これらの差分ΔTog,ΔVog,ΔTcg,ΔVcg,ΔRmgに基づき初期学習値Gijiを算出し、これを燃料噴射弁20に内蔵されているメモリに記憶する。尚、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられた後に初期学習値Gijiは電子制御装置40に記憶される。
また、図3に示すように、こうした初期学習値Gijiは、上述した内燃機関10のレール圧PRに相当する燃料圧力と、燃料噴射量とによって規定される複数の機関運転領域毎に各別に設けられており、これら全ての機関運転領域において予め設定される。
また、前述したように、燃料噴射弁20の噴射特性は機関運転が行なわれることによって経時変化する。そこで、本実施形態では、機関運転中に、燃料圧力センサ41の検出値から前述した検出時間波形を算出するとともに、同検出時間波形と前述した基本時間波形との比較結果から上記波形の各パラメータの差分ΔTog,ΔVog,ΔTcg,ΔVcg,ΔRmg、すなわち基本時間波形に対する検出時間波形の乖離傾向を算出するようにしている。そして、同差分に基づき当該燃料噴射弁20の制御値を補正する学習値Gijを更新するようにしている(学習値更新処理)。
図4に示すように、学習値Gijは、内燃機関10のレール圧PRと、燃料噴射量とによって規定される複数の機関運転領域毎に各別に設けられており、内燃機関10が当該機関運転領域において運転されているときに同機関運転領域における学習値Gijが更新される。
ここで、例えば外乱によりノイズが重畳するなどして燃料圧力センサ41の検出値が急変した場合、上記検出時間波形と基本時間波形との比較結果から算出される上記差分(乖離傾向)をそのまま学習値として更新すると、当該学習値が適切ではない値に更新されるおそれがある。そこで、本実施形態では、当該学習値Gijを更新する際に上記差分(乖離傾向)を所定の反映率にて反映させるとともに、同所定の反映率を小さな値に設定することで、学習値Gijの学習速度を遅くするようにしている。すなわち、上記差分をなまして学習値Gijに反映させるようにしている。具体的には、今回の制御周期までに算出された直近n(例えばn=100)個の上記差分の平均値、すなわち直近n個の上記差分を単純にnで除した値を、今回の制御周期における学習値Gijとして更新する。これにより、燃料圧力センサ41の検出値が急変した場合であれ、学習値Gijを適切な値に更新されるようになる。
ところで、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられる前に、試験装置による試験を通じて初期学習値Gijiを算出する構成にあっては、以下の問題が生じるおそれがある。すなわち、試験装置と実際の内燃機関10とでは、燃料噴射弁20の置かれる環境が異なる。そのため、仮に、試験装置による試験を通じて信頼性の高い初期学習値Gijiを設定したとしても、実際の内燃機関10に燃料噴射弁20が組み付けられた状態においては、当該初期学習値Gijiが必ずしも当該燃料噴射弁20の個体差を補償することのできる適切な値にならない場合がある。しかも、前述したように、学習値Gijの学習速度が遅くされているため、製造工場や整備工場において行なわれる内燃機関10の通常の試験運転期間内に学習値Gijを適切な値に更新することができず、試験運転期間を延長しなければならなくなるといった問題が生じる。
そこで、本実施形態の学習値更新処理では、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられてからの学習値Gijの更新回数の積算値が所定値未満のときには同所定値以上であるときに比べて学習値Gijの学習速度を速くするようにしている。具体的には、車両走行距離の積算値(以下、車両走行距離の積算値D)が所定値Dth(本実施形態では20km)未満のときには学習値Gijの更新回数の積算値が所定値未満であるとして、同所定値Dth以上であるときに比べて上記所定の反映率Rを大きくすることにより学習値Gijの学習速度を速くするようにしている。これにより、基本的には学習値Gijの学習速度を遅くすることで燃料噴射弁20の学習値Gijを適切な値に更新しつつ、燃料噴射弁20の組み付け直後からの燃料噴射弁20の学習値Gijの信頼性が低くなる期間の短縮を図るようにしている。
次に、図5を参照して、本実施形態における学習値更新処理の実行手順について説明する。尚、この一連の処理は、機関運転中、電子制御装置40を通じて気筒11毎に、燃料噴射が行なわれる度に繰り返し実行される。
この一連の処理では、まず、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth未満であるか否かを判断する(ステップS1)。ここで、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth未満である場合(ステップS1:「YES」)には、次に、ステップS2に進み、学習値Gijを更新する際の上記差分(乖離傾向)の反映率Rを第1の所定値R1(=0.03)としてそのときの機関運転領域における学習値Gijを更新して、この一連の処理を一旦終了する。すなわち、反映率Rを第1の所定値R1とすることで、今回の制御周期を含む直近33個の上記差分の平均値を今回の制御周期における学習値Gijとして更新する。
一方、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth以上である場合(ステップS1:「NO」)には、次に、ステップS3に進み、車両走行距離の積算値Dが所定値Dthであるか否かを判断する。ここで、車両走行距離の積算値Dが所定値Dthである場合(ステップS3:「YES」)には、次に、ステップS4に進み、そのときの機関運転領域における学習値Gijの更新回数Nijが第1の所定回数N1(本実施形態では30回)よりも大きいか否かを判断する。ここで、同更新回数Nijが第1の所定回数N1よりも大きい場合(ステップS4:「YES」)には、同学習値Gijの信頼性が高いとして、この一連の処理を一旦終了する。
一方、ステップS4において当該機関運転領域における学習値Gijの更新回数Nijが第1の所定回数N1以下である場合(ステップS4:「NO」)には、次に、ステップS5に進む。そして、そのときの機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnの更新回数Nmnが第1の所定回数N1よりも大きい第2の所定回数N2(本実施形態では100回)以上であるか否かを判断する。ここで、同更新回数Nmnが第2の所定回数N2以上である場合(ステップS5:「YES」)には、当該機関運転領域における学習値Gijよりもこれに隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnの方が信頼性が高いとして、次に、ステップS6に進む。そして、同学習値Gmnを当該機関運転領域における学習値Gijとして更新して、この一連の処理を一旦終了する。ここでは例えば図4に示すように、そのときの機関運転領域における学習値G31(i=3,J=1)の更新回数Nijが第1の所定回数N1以下であって、これに隣接する他の機関運転領域における学習値G41(m=4,n=1)の更新回数Nmnが第2の所定回数N2以上である場合には、G41の値がそのままG31として更新される。
ステップS5において、そのときの機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnの更新回数Nmnが第2の所定回数N2未満である場合(ステップS5:「NO」)には、同学習値Gmnの信頼性もそれほど高くないことから、この一連の処理を一旦終了する。
他方、ステップS3において車両走行距離の積算値Dが所定値Dthよりも大きい場合(ステップS3:「NO」)には、次に、ステップS7に進み、学習値Gijを更新する際の上記差分の反映率Rを第1の所定値R1よりも小さい第2の所定値R2(=0.01<R2)として学習値Gijを更新して、この一連の処理を一旦終了する。すなわち、反映率Rを第2の所定値R2とすることで、今回の制御周期を含む直近100個の上記差分の平均値を今回の制御周期における学習値Gijとして更新する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
製造工場或いは整備工場において内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられてからの車両走行距離の積算値Dが所定値Dth未満であるとき、すなわち学習値Gijの更新回数の積算値が所定値未満であるときには、燃料噴射弁20の学習値Gijが通常よりも速い学習速度にて更新されるようになる。このため、燃料噴射弁20の学習値Gijの信頼性が低くなる期間が短縮されるようになる。
また、上記車両走行距離の積算値Dが所定値Dth以上となった後においては、すなわち学習値Gijの更新回数の積算値が所定値以上となった後においては、学習値Gijが通常の学習速度にて更新されるようになる。このため、例えば外乱により燃料圧力センサ41の検出値が急変した場合等、学習値Gijの学習速度が速くされていると当該学習値Gijを適切な値に更新できなくなる場合であれ、燃料噴射弁20の学習値Gijを適切な値に更新することができるようになる。
ところで、複数の機関運転領域毎に学習値Gijを各別に有するものにあっては、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられてからの車両走行距離の積算値Dが所定値Dth(基準値)となったとき、機関運転領域によって学習値Gijの信頼性にばらつきが生じる。すなわち、機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域では、学習値Gijの更新が十分に行なわれず、同学習値Gijの信頼性が低くなる。一方、機関運転が十分に長く行なわれた機関運転領域では、学習値Gijが頻繁に更新されることとなり、同学習値Gijの信頼性が高くなる。
ここで、機関運転領域によって学習値Gijは異なる値となるが、ある機関運転領域における学習値Gijと、これに隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnとは比較的近い値となる。
本実施形態によれば、上記車両走行距離の積算値Dが所定値Dthとなったとき、当該機関運転領域における学習値Gijの更新回数が第1の所定回数N1以下であって、当該機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnの更新回数が第2の所定回数N2以上である場合には、当該他の機関運転領域における学習値Gmnが当該機関運転領域における学習値Gijとして更新される。このため、より信頼性の高い他の機関運転領域における学習値Gmnによって、当該機関運転領域における学習値Gijが更新されるようになる。
以上説明した本実施形態に係る内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(1)電子制御装置40は、燃料噴射弁20毎に設けられて燃料噴射弁20内部の燃料圧力PQを検出する燃料圧力センサ41を備えている。また、燃料圧力センサ41により検出される燃料圧力PQに基づき当該燃料噴射弁20の個体差を補償するための学習値Gijを所定の学習速度にて更新する学習値更新処理を実行するようにした。具体的には、当該燃料噴射弁20による燃料の噴射に伴う燃料圧力PQの変動態様を燃料圧力センサ41により検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形である検出時間波形と基本時間波形との比較結果に基づき燃料噴射弁20の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出するようにした。また、当該学習値Gijを更新する際に所定の反映率Rにて当該乖離傾向を反映させるようにした。ここで、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth未満のときには同所定値Dth以上であるときに比べて上記所定の反映率Rを大きくすることにより学習値Gijの学習速度を速くするようにした。こうした構成によれば、基本的には学習値Gijの学習速度を遅くすることで燃料噴射弁20の学習値Gijを適切な値に更新しつつ、燃料噴射弁20の組み付け直後からの燃料噴射弁20の学習値Gijの信頼性が低くなる期間を好適に短縮することができるようになる。また、上記所定の反映率Rの変更を通じて、学習値Gijの学習速度を簡易且つ的確に変更することができるようになる。また、この場合、車両走行距離の積算値Dといった既存のパラメータを用いることにより学習値Gijの更新回数の積算値を別途算出する構成に比べて電子制御装置40の演算負荷を低減することができるようになる。
(2)複数の機関運転領域毎に学習値Gijを各別に有するものとした。また、学習値更新処理では、車両走行距離の積算値Dが所定値Dth(基準値)となったとき、当該機関運転領域における学習値Gijの更新回数Nijが第1の所定回数N1以下であって、当該機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における学習値Gmnの更新回数Nmnが第2の所定回数N2以上である場合には、当該他の機関運転領域における学習値Gmnを当該機関運転領域における学習値Gijとして更新するようにした。こうした構成によれば、上記車両走行距離の積算値Dが所定値Dthとなった時点において機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域の学習値Gijを簡易な態様にて適切な値に更新することができるようになる。
尚、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、車両走行距離の積算値Dに基づき学習値Gijの更新回数の積算値を把握するようにしているが、これに代えて、内燃機関10に対して燃料噴射弁20が組み付けられてからの機関運転継続期間の積算値に基づき把握するようにすることもできる。
・本発明に係る基準値は、上記所定値Dthに限られるものではなく、例えば同所定値Dthよりも小さい値に設定することもできる。この場合、機関運転がそれほど行なわれなかった機関運転領域の学習値Gijを適切な値に更新することが、上記実施形態よりも早期にできるようになる。
・上記実施形態では、車両走行距離の積算値Dが所定値Dthとなったとき、当該機関運転領域の学習値Gijの更新回数Nijが第1の所定回数N1以下であって、これに隣接する他の機関運転領域の学習値Gmnの更新回数Nmnが第2の所定回数N2以上である場合に、当該他の機関運転領域の学習値Gmnにて学習値Gijを更新するようにした。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、隣接していない他の機関運転領域の学習値に基づき当該機関運転領域の学習値Gijを更新するようにしてもよい。この場合、同隣接していない他の機関運転領域の学習値を、2つの機関運転領域の関係に応じて設定される補正係数にて補正するようにすることが望ましい。
・上記実施形態の学習値更新処理では、当該燃料噴射弁20による燃料の噴射に伴う燃料圧力PQの変動態様を燃料圧力センサ41により検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形である検出時間波形と基本時間波形との比較結果に基づき、燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出するようにした。しかしながら、燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出する態様はこれに限られるものではなく、他の態様を採用することもできる。
10…内燃機関、11…気筒、12…吸気通路、13…ピストン、14…クランクシャフト、15…排気通路、20…燃料噴射弁、31a…分岐通路、31b…供給通路、32…燃料タンク、33…燃料ポンプ、34…コモンレール、35…リターン通路、40…電子制御装置、41…燃料圧力センサ、42…クランク角センサ、43…アクセル開度センサ。

Claims (6)

  1. 気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備える内燃機関に適用され、当該燃料噴射弁の内部又は当該燃料噴射弁に対して燃料を供給するシステムにおける燃料圧力を検出する燃料圧力センサを備え、前記燃料圧力センサにより検出される燃料圧力に基づき当該燃料噴射弁の個体差を補償するための学習値を所定の学習速度にて更新する学習値更新処理を実行する内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記学習値更新処理では、内燃機関に対して前記燃料噴射弁が組み付けられてからの前記学習値の更新回数の積算値が所定値未満のときには同所定値以上であるときに比べて前記学習値の学習速度を速くする
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記学習値更新処理では、前記燃料圧力センサにより検出される燃料圧力に基づき当該燃料噴射弁の基本燃料噴射特性に対する実際の燃料噴射特性の乖離傾向を算出し、当該学習値を更新する際に所定の反映率にて当該乖離傾向を反映させるものであり、
    前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が前記所定値未満のときには同所定値以上であるときに比べて前記所定の反映率を大きくする
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記学習値更新処理では、当該燃料噴射弁による燃料の噴射に伴う前記燃料圧力の変動態様を前記燃料圧力センサにより検出し、その検出値から算出される燃料噴射率の時間波形である検出時間波形と基本時間波形との比較結果に基づき前記乖離傾向を算出する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    複数の機関運転領域毎に前記学習値を各別に有するものであり、
    前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が基準値となったとき、当該機関運転領域における前記学習値の更新回数が第1の所定回数以下であって、当該機関運転領域とは別の機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第1の所定回数よりも大きい第2の所定回数以上である場合には、当該別の機関運転領域における前記学習値に基づき当該機関運転領域における前記学習値を更新する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記学習値更新処理では、前記学習値の更新回数の積算値が前記基準値となったとき、当該機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第1の所定回数以下であって、当該機関運転領域に隣接する他の機関運転領域における前記学習値の更新回数が前記第2の所定回数以上である場合には、当該他の機関運転領域における前記学習値を当該機関運転領域における前記学習値として更新する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    内燃機関は車両に搭載されるものであり、
    内燃機関に対して前記燃料噴射弁が組み付けられてからの車両走行距離の積算値に基づき前記学習値の更新回数の積算値を推定する
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
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