JP2013183128A - 太陽電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、太陽電池モジュール1からの配線を接続箱を介してパワーコンディショナに連携する太陽電池システムにおいて、太陽電池モジュール1に配置される太陽電池セル11は、略正方形の状態を単位面積セルとし、面積が同一となるように2以上の整数nで等分に分割したものであり、該太陽電池セル11を直列状に接続して配列された太陽電池モジュール1を用いることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
太陽電池システムは、複数の単結晶太陽電池セルを配設した太陽電池モジュールと、複数の太陽電池モジュールからの配線を一つにまとめてその直流電力をパワーコンディショナに供給する接続箱と、接続箱からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力を系統電源に連系するパワーコンディショナとによって構成されている。
・太陽電池セルの出力の上昇に伴って動作電流も上昇し、太陽電池モジュールが連係される接続箱等の周辺機器の入力電流値を超える恐れがある。
・動作電流値の上昇によって、太陽電池セル自体から発生される温度が上がり、発電効率の低下に繋がる。
さらに、本出願人は高効率の太陽電池システムとして両面受光太陽電池モジュールを屋根面等に採用した提案も行っているが、以下の問題もある。
即ち両面受光セルは、太陽電池モジュールの透光部を透過した太陽光を下方に配した反射部にて反射させ、両面受光セルの裏面側でも受光しようとするものであるが、太陽光が最も効率的な位置(南中時)にあるときは、太陽光がほぼ正面から当たるため、モジュールの透光部を通った太陽光は、反射部によって反射するものの、入射、反射の角度のよって太陽光は裏面側モジュールの一部分(端部)にしか当たらず、受光しない部分が存在しているものであった。
なお、太陽電池は、太陽光が当たっている時間(日の出から日の入り)は発電するものの、朝夕は発電量が低く、日の高い時間(南中時)が最も発電量が多い。そのため、朝夕の発電量を増やすより、南中時前後の発電量を増やす方が一日の発電量としては大きくなるため、太陽光の最も効率的な時間帯に、より効率に受光することをも目的とするものである。
この構成により、分割した太陽電池セル1枚あたりの動作電力を抑え、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。
即ち太陽電池モジュール(以下、単にモジュールという場合もある)において隣接する両面受光型セルは、2mm以上でセル幅以下とし、セル幅に対して1/15〜1/3の透光部幅を介して配置されることが望ましい。例えば後述する図示実施例のように約156mmの単位面積セルを半裁した(n=2)ものを用いた場合には、幅が5〜30mm程度の透光部を介して配置することが望ましく、セル間隔15mmで良好な結果が得られた。この幅は、隣接するセルの長辺同士の間隔であり、短辺同士の間隔は近接状(セルの連係に必要な最小間隔)であっても、長辺同士と同様に反射効率を上げるように配慮した隙間であってもよく、また、必要とされるモジュールサイズへの割付(配列)によっても調整されるものとなる。
図1の左側には、南中より30度前の状態(約2時間前)を表し、図1の右側には、同15度前(約1時間間)の状態を表す。即ち図中a=30度、b=15度を示す。
この模式図から、南中時の反射は、裏面セルの全域には行き届かないことが明らかである。南中に近づくほど透光部分から遠くは届かない(南中を過ぎると、入射角が反対になる)。よって、発電量が多くなる(太陽の放射強度の強い)時間帯(角度)により効率的に受光するためには、セルの幅を狭くしたほうがよいという知見を見出した。このセルの幅として、有効な幅は、セルから反射部までの距離(高さ)にも関係するが、セル幅から反射部までの距離、距離からセルの幅は、三角関数(正接定理:tan)によって算出される。
さらに、本発明の太陽電池システムでは、屋根という特性から反射材とモジュール間から算出した結果、セルの幅は90mm以下で南中時及びその前後でのロスの少ないモジュール幅となることを見出した。
そこで、後述する図示実施例では、セルの原型サイズやコスト(ロス)等から、単位セル(156mm)を半裁する(78mm)して用いることで、前記「セルの幅は90mm以下」の条件をクリアし、南中時前後の発電量を増やすことができ、全体の発電量を大きくことができる。二分割(半裁)以上の三分割、四分割、それ以上の分割についても、南中時前後の発電量を増やすためには、前述のようにセルの幅を狭くするという知見に合致しているので、総発電量に関しては前記半裁(二分割)の場合と同様に同様に効果が見込まれる。
例えば両面受光型セルに関し、光透過性を有する基材に複数の両面受光セルを配置した構成であり、基材を構成する表面・裏面保護材(層)は、透光性を有するものであれば、透明でも半透明でもよく、透明又は半透明のガラスや樹脂の板材又はシート等で構成され、モジュールとしてのサイズや使用箇所等によって適宜に選定される。例えば基材として、表裏両面にガラスを保護材(層)として用いて複数の両面受光セルを挟み込む構成でもよいし、表面のみにガラスを表面保護材として用い、該表面保護材にて複数の両面受光セルの表面側を保護し、両面受光セルの裏面側には、エチレン酢ビ(EVA)等の樹脂系シートを封止材として、更に透明保護層としてバックシートを配した構成などを採用することもできる。両面受光セルとしては、前述のシリコン系に限らず、半導体インゴットを原料とする両面受光セルを用いることができる。
なお、モジュールとして周縁(小口)の止水、防水処理を施したものであればよく、モジュールの剛性を高めるためのフレーム等の有無を問うものではないが、モジュール表面を流下する雨水をせき止めないように少なくとも流れ方向に交わる方向にはフレーム等の突起がないものが好ましい。また、モジュールは、周辺機器の汎用性を高めるためにサイズを小さく(例えば半分程度に)した両面受光セルを用いるようにしてもよい。
本発明における発電領域の分断の状態、即ちセルの離間の状態は、セルの周辺全てが離間するものであっても、複数のセルを組み合わせた状態で離間させるものであってもよく、モジュールとして透光領域が得られるものであれば、セルの配置(配列)は問うものではない。要するに、想定される配列としては、(1)各セルがその周辺全てが離間している、(2)2枚、4枚の両面受光セルを近接させて1つのブロックとし、そのブロック間が離間している、(3)モジュールの長手方向又は短手方向は近接し、他方が離間している、状態等がある。
また、後述する横葺き式でも縦葺き式でも同様であるが、横桟又は縦桟の配設間隔に配する態様でも、例えばルーフィング(紙)を兼ねる下地材として敷設する態様でもよく、太陽光を反射する部分(面板部)についても、平坦状でも、連続(角)波状でもよい。なお、この反射部を横桟又は縦桟の配設間隔に配する態様では、端縁を立ち上げ、縦桟間又は横桟間に嵌め付けるもの、縦残又は横桟等に係止させてもよく、ビス等で固定するものであってもよい。
図中、12はインターコネクションリボン、13はジャンパーリボン、15は充填材、16は裏面材(バックシート)、1Bは端子ボックス、1Cは出力ケーブル、1Dはコネクタである。
この両面受光セル11は、4つの角部のうち隣接する2つの角部11a,11aがカットされた形状であり、この両面受光型モジュール1において、全てのセル11は、角部11a,11aが一方向(図面左側)を向くように配設され、長手方向に18列、短手方向に2列の合計36枚が配設され、長手方向に隣接するセル11,11の隙間(配設間隔)を15mm、短手方向に隣接するセル11,11の隙間(配設間隔)を4mmとした。
なお、厳密には、セル11が存在しない透光領域と、セル11の下方に配する反射部(図示せず)に太陽光を導き、反射させてセル11の裏面に太陽光を供給するための透光部とは相違することは既に説明したとおりであるが、図中には符号1Gで示した。
さらに、この第1実施例では、セル11の動作電流が接続箱における入力電流の半分以下としたので、両面で受光しても入力電流を変えることがないため、接続箱並びに周辺機器の汎用性を高めることができる。
そして、前記排水部材32に接続吊子33を取り付け、該接続吊子34を介して縦桟34を流れ方向に沿うように一体的に取り付けると共に、該縦桟34と直交するように継手捨板35を配した。これらの縦桟34,34と継手捨板35,35とで形成される略矩形状の空間には、反射部2として白色系からなる鋼板を配した上方に、前記構成の両面受光型モジュール1を配設した。また、この両面受光型モジュール1の流れ方向の接続部分には継手カバー(横)38を、横方向の接続部分には継手カバー(縦)39を配して接続した。
この例における両面受光型モジュール1は、水下側端部がレール材4上に載置され、その表面がレール材4に沿わせた取付部材6にて保持され、前記取付部材6は、レール材4の長手方向に対して一定間隔で配置すると共に、前面部からレール材4に固定具6bを水下側上方から打ち込むことにより、レール材4と取付部材6が一体化されている構成である。なお、図中に符号8Aで示す下地である支持部材は、下葺き屋根材9の山部9Bの頂部に固定されている。
また、外装材7は、水下側の裏面がレール材4上に載置されると共に水上側を折曲した棟側成形部がレール材4の水下端部に係止されている。
また、前面部は、前記レール材4(4B)の被固定部の表面に重合状に沿わせる水下側下方へ傾斜片状であって、その表面に形成された窪みに、固定具6bの先端を当接させて打ち込むことにより、レール材4と取付部材6が一体化される。なお、前面部の下端を、水上側へ略く字状に折り返して(返し片)延在させ、該返し片を被固定部の下端の返し片に係合させている。
なお、図示実施例では、両面受光型モジュール1,1の左右の配設間隔に、継手カバー5を覆うように配設した。
なお、この外装材7の金属材料素材としては、代表的には概ね0.4〜1.6mm程度の溶融亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板等の防錆処理鋼板、特殊鋼、非鉄金属、ステンレス鋼板、耐候性鋼板、銅板、アルミニウム合金板、鉛板、亜鉛板、チタニウム板などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは殆ど長尺なコイル状形態で供給される。
また、前記外装材7の裏面側には、結露防止、防音、防火対策上の理由により、ポリエチレンフォーム、グラスウールシート等のバックアップ材が添装されている。
また、この図4における反射部9は、予め下地材として敷設された白色系からなる鋼板であり、全面に金属を配しているので、加工が容易であるため、コストが低減されると共に、下地面上を金属で全面的に覆うため、防火性能にも優れる。
10,10' 基材
11,11' 両面受光セル
1C 出力ケーブル
1J 発電領域
1G 透光領域
4 レール材
4B 第2レール材
5 継手カバー
6 取付部材
6b 固定具
7 (横葺き)外装材
9 反射部
Claims (4)
- 太陽電池モジュールからの配線を接続箱を介してパワーコンディショナに連携する太陽電池システムにおいて、
前記太陽電池モジュールに配置される太陽電池セルは、略正方形の状態を単位面積セルとし、面積が同一となるように2以上の整数nで等分に分割したものであり、該太陽電池セルを直列状に接続して配列された太陽電池モジュールを用いることを特徴とする太陽電池システム。 - 太陽電池セルは、両面受光型であると共に、太陽電池モジュールの下方に反射部を設けたことを特徴する請求項1に記載の太陽電池システム。
- 太陽電池モジュールは、太陽電池セルが一定間隔の透光部を介して複数並設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池システム。
- 単位面積セルをn等分に分割した太陽電池セルの動作電流が、接続箱における入力電流の半分以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の太陽電池システム。
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