JP2013181292A - 柱梁接合構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】柱と鉄骨梁とが剛接合されてなる柱梁接合構造である。前記鉄骨梁は、該鉄骨梁の基準の断面形状をなす基準断面部と、前記基準断面部よりも前記鉄骨梁の端側に位置されつつ、前記基準断面部よりも断面積が増大した断面積増大部と、を有する。前記基準断面部と前記断面積増大部との境界位置を跨ぎながら、補強部材が前記基準断面部と前記断面積増大部とに接合されている。
【選択図】図3B
Description
そして、同位置の断面に作用する曲げモーメントは、梁端20eeに比べて小さいことから、小断面の梁20を使用可能となってコスト削減を図れる。また、梁端20eeの溶接部の応力度を低減し、当該溶接部の破壊を防止することができる。
柱と鉄骨梁とが剛接合されてなる柱梁接合構造において、
前記鉄骨梁は、該鉄骨梁の基準の断面形状をなす基準断面部と、前記基準断面部よりも前記鉄骨梁の端側に位置されつつ、前記基準断面部よりも断面積が増大した断面積増大部と、を有し、
前記基準断面部と前記断面積増大部との境界位置を跨ぎながら、補強部材が前記基準断面部と前記断面積増大部とに接合されていることを特徴とする。
よって、地震力や風荷重等の外力による曲げモーメントが鉄骨梁に作用した際には、塑性変形は主に危険断面位置で進行して、断面急変位置での塑性変形は抑制されるので、同断面急変位置の断面に発生するひずみを全体的に抑制できて、それに伴って、同断面の一部に大きな塑性ひずみが集中して生じることも抑制される。これにより、断面急変位置の断面全体の性能を生かし切ることができる。
前記鉄骨梁はH形鋼を本体とし、
前記H形鋼のフランジのフランジ面に前記補強部材が接合されていることを特徴とする。
上記請求項2に示す発明によれば、H形鋼のフランジのフランジ面に補強部材を接合しているので、断面急変位置の断面の一部に大きな塑性ひずみが集中して生じることを、より有効に防止可能となる。
前記鉄骨梁はH形鋼を本体とし、
前記H形鋼のウエブのウエブ面に前記補強部材が接合されていることを特徴とする。
上記請求項3に示す発明によれば、H形鋼のウエブのウエブ面に補強部材を接合しているので、断面急変位置の断面の一部に大きな塑性ひずみが集中して生じることを有効に防止可能となる。
前記鉄骨梁は、外力の増加に伴って生じる曲げモーメントにより最初に全断面降伏する位置を危険断面位置として有し、
前記補強部材の接合に基づいて、前記危険断面位置が、前記断面積増大部に係る前記境界位置よりも前記鉄骨梁のスパン方向の中央側の位置にずらされていることを特徴とする。
上記請求項4に示す発明によれば、上記境界位置たる断面急変位置から、危険断面位置がスパン方向にずらされて離間されているので、断面急変位置の断面の一部に大きな塑性ひずみが集中して生じることを確実に防止可能となる。
前記危険断面位置とすべき位置に作用する曲げモーメントの大きさをM1とし、前記境界位置に作用する曲げモーメントの大きさをM2とし、
前記危険断面位置とすべき位置の塑性断面係数をZp1し、前記補強部材が接合された状態の前記境界位置の塑性断面係数をZp2とした場合に、
比率α(=(M1/Zp1)/(M2/Zp2))が、1よりも大きくなるように前記補強部材が設計されていることを特徴とする。
上記請求項5に示す発明によれば、比率αが1よりも大きくなるように補強部材は設計されているので、危険断面位置とすべき位置の方が、境界位置たる断面急変位置よりも先に全断面降伏するようになる。つまり、危険断面位置とすべき位置を、確実に危険断面位置として設定することができる。
図3Aは、本実施形態に係る柱梁接合構造の外観斜視図であり、図3Bは、同上面図である。
図3Aに示すように、柱10は、例えば断面矩形形状の鋼製角パイプを本体とし、また、梁20は鉄骨梁であって、この例では、断面H形形状のH形鋼を本体とする。そして、これら柱10と梁20とは互いに剛接合されている。すなわち、柱10は、上下一対の通しダイアフラム12,12を有し、それぞれ対応する通しダイアフラム12,12に梁20の上フランジ20f及び下フランジ20fが溶接等で連結されているとともに、梁20のウエブ20wは、柱10の外周面10sに溶接等で直結され、これにより、柱10と梁20とは剛接合されている。
また、地震力や風荷重等の外力による曲げモーメントが梁20に作用した際に、塑性変形は主に危険断面位置で進行して、断面急変位置での塑性変形は抑制されるので、同断面急変位置の断面に発生する塑性ひずみを全体的に抑制できて、それに伴って、同断面の一部に大きな塑性ひずみが集中して生じることも抑制される。これにより、断面急変位置の断面全体の性能を生かし切ることができる。
比率α=(M1/Zp1)/(M2/Zp2)>1 … (1)
ここで、上式中のM1は、図4の斜視図に示すように、危険断面位置として設定したい位置に作用する曲げモーメントであり、M2は、断面急変位置に作用する曲げモーメントであり、Zp1は、危険断面位置として設定したい位置の塑性断面係数であり、Zp2は、断面急変位置の塑性断面係数である。
M1=P×L1 … (2)
Zp1=B×tf×(d−tf)+(1/4)×(d−2×tf)2×tw …(3)
M2=P×L2 … (4)
Zp2=B×tf×(d−tf)
+(1/4)×(d−2×tf)2+Bfp×tfp×(d+tfp) …(5)
また、本実施形態では、図3A及び図3Bに示すように、補強鋼材30,30を上フランジ20fの上面及び下フランジ20fの下面にそれぞれ接合していたが、場合によっては、これら補強鋼材30,30に代えて、又は加えて、図6の斜視図に示すように上フランジ20fの下面及び下フランジ20fの上面に補強鋼材30,30を設けても良い。但し、その場合には、ウエブ20wとの干渉を避けるべく、補強鋼材30を梁幅方向に2分割してなる一対の分割片30d,30dを、それぞれウエッブ20wを挟む各位置に接合することになる。また、同図6に示すように、上フランジ20fの上面に補強鋼材30を設けずに上フランジ20fの下面のみに補強鋼材30(30d,30d)を設けた場合には、上フランジ20fの上面を補強鋼材30の無い平坦面にすることができるので、上フランジ20f上にデッキプレート等の床材を載置し易くなる。
Zp1=B×tf×(d−tf)
+(1/4)×(d−2×tf)2×(tw+twp) …(6)
また、図7A及び図7Bの例では、補強鋼材30として、ウエブ20wの高さ方向を長辺とする矩形鋼板を全周隅肉溶接で梁20のウエブ20wに接合一体化しているが、その平面形状や接合方法が何等これに限らないのは、上述の本実施形態の場合と同様である。
これらの図を参照すると、図12Aの補強鋼材無しケースと比べて、図12Bのフランジ補強ケース及び図12Cのウエブ補強ケースでは、0〜3%の変形角Rの略全域に亘って、A点部分の相当塑性ひずみが小さくなっているのがわかる。よって、梁20のフランジ20f又はウエブ20wに補強鋼材30を接合すれば、A点部分の塑性ひずみの集中を軽減可能なことが確認できた。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
20 梁(鉄骨梁)、20b 基準断面部、
20e 端部(断面積増大部)、20ee 梁端、
20f フランジ、20w ウエッブ、
25 水平ハンチ、25ee 端、26 鉛直ハンチ、26ee 端、
30 補強鋼材(補強部材)、30d 分割片、
30ee 端、
Claims (5)
- 柱と鉄骨梁とが剛接合されてなる柱梁接合構造において、
前記鉄骨梁は、該鉄骨梁の基準の断面形状をなす基準断面部と、前記基準断面部よりも前記鉄骨梁の端側に位置されつつ、前記基準断面部よりも断面積が増大した断面積増大部と、を有し、
前記基準断面部と前記断面積増大部との境界位置を跨ぎながら、補強部材が前記基準断面部と前記断面積増大部とに接合されていることを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1に記載の柱梁接合構造であって、
前記鉄骨梁はH形鋼を本体とし、
前記H形鋼のフランジのフランジ面に前記補強部材が接合されていることを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1又は2に記載の柱梁接合構造であって、
前記鉄骨梁はH形鋼を本体とし、
前記H形鋼のウエブのウエブ面に前記補強部材が接合されていることを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の柱梁接合構造であって、
前記鉄骨梁は、外力の増加に伴って生じる曲げモーメントにより最初に全断面降伏する位置を危険断面位置として有し、
前記補強部材の接合に基づいて、前記危険断面位置が、前記断面積増大部に係る前記境界位置よりも前記鉄骨梁のスパン方向の中央側の位置にずらされていることを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項4に記載の柱梁接合構造であって、
前記危険断面位置とすべき位置に作用する曲げモーメントの大きさをM1とし、前記境界位置に作用する曲げモーメントの大きさをM2とし、
前記危険断面位置とすべき位置の塑性断面係数をZp1し、前記補強部材が接合された状態の前記境界位置の塑性断面係数をZp2とした場合に、
比率α(=(M1/Zp1)/(M2/Zp2))が、1よりも大きくなるように前記補強部材が設計されていることを特徴とする柱梁接合構造。
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