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桃加工食品および桃加工食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成熟桃又は過熟桃を用い、桃特有の味、風味を損なわず、果肉の形を残した桃加工食品の製造方法、およびそれを用いた桃加工食品を堤供する。
【解決手段】成熟桃または過熟桃を冷凍する(冷凍工程;ステップS110)。次いで、冷凍した成熟桃または過熟桃を糖を含む調味液に浸漬し、調味液を浸透させながら表層部を解凍する(表層部調味液浸透工程;ステップS121)。続いて、皮を剥いたのち(皮剥き工程;ステップS130)、調味液に浸漬し、調味液を浸透させながら果肉を全解凍する(果肉調味液浸透工程;ステップS122)。
【選択図】図1

Description

本発明は、桃を用いた加工食品およびその製造方法に関する。
生食用の桃では適度に熟した桃を収穫し食される。しかし、特に収穫時に軟化した成熟桃及び過熟桃は捨てられるか、軟化初期の程度の良いものはジュース、ネクター、ピューレなどの加工用に利用されている。
そこで、成熟桃または過熟桃の利用を図るために、例えば、冷凍することにより軟化と果肉の崩れを抑え、そののち解凍して桃加工品を作ろうとすると、皮が剥け難かったり、果肉が崩れたりし、作業性が悪いばかりでなく、桃特有の味、風味を損なうといった問題があった。そのため、特に軟化初期の成熟桃の加工食品としては、ジュース、ネクター、ピューレなどが一般的なものになっている。そこで、桃の特有の味、風味を損なうことなく、また、桃果実の形を残した状態で、成熟桃または過熟桃を利用する桃加工食品の製造方法の開発が望まれていた。
また、桃を加工する場合には、外果皮を剥くのが一般的であるが、外果皮を剥く方法としては、例えば、桃を加温した水酸化ナトリウム水溶液に浸漬したのち、水晒しを行いながら皮を洗い流す方法がある。しかし、この方法では桃の特有の味、風味を損ない、また、果肉が崩れやすいという問題があった。また、外果皮を剥く方法としては、例えば、果肉を急速冷凍させたのち、25℃から60℃のお湯で表面を溶かしてブラッシング、ハイドロラッシング、または手剥きにより皮を剥く方法が提案されている(特許文献1参照)。更に、冷凍食品の製造方法としては、例えば、スクラッチ加工、シェービング加工またはスライシング加工することにより、果菜類、根菜類、果物類を短時間内に解凍可能で、元の食材の食味や食感や風味、若しくは、それ以上の食味や食感や風味を維持するようにしたものが提案されている(特許文献2参照)。また、例えば、製造工程で桃の果肉が変色しないことはもちろん、1年以上経過しても変色することなく、またカビ等が繁殖したり、味に変化のない桃のジャムを得ることができるジャムの製造方法が提案されている(特許文献3参照)。しかし、これらの方法では、桃の特有の味、風味を損なうことや、果肉の崩れといった問題があった。
また、青果の長期保存を可能として、解凍後に冷凍以前の状態に対する復元性が十分で、旨味や栄養素を保持することができる青果長期保存方法として、密封可能な容器に青果物を入れ、糖液中で糖液の余熱で殺菌し、さらに減圧下で晒し、劣化防止を図ったのち冷凍し保存する製造方法が提案されている(特許文献4参照)。しかし、この方法では設備に多額の金銭がかかり、また、成熟桃の場合は一度に大量に収穫され、これら大量の成熟桃を処理できないといった経済的問題や物理的な問題があった。
特開昭57−118782号公報 特開2000−166464号公報 特開平10−56985号公報 特開平2009−254267号公報
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、成熟桃又は過熟桃を用い、桃特有の味、風味を損なわず、果肉の形を残した桃加工食品の製造方法、およびそれを用いた桃加工食品を堤供することにある。
本発明の第1の桃加工食品の製造方法は、冷凍した成熟桃または過熟桃を糖を含む調味液に浸漬し、成熟桃または過熟桃に調味液を浸透させる調味液浸透工程を有し、この調味液浸透工程の初期に、表層部を解凍して成熟桃または過熟桃の皮を剥く皮剥き工程を有するものである。
本発明の第2の桃加工食品の製造方法は、成熟桃または過熟桃を冷凍する冷凍工程と、冷凍工程ののち、糖と酸化防止剤を含有する調味液に冷凍した成熟桃または過熟桃を浸漬して調味液を浸透させながら解凍する調味液浸透工程とを含み、調味液浸透工程は、調味液を浸透させながら成熟桃または過熟桃の表層部を解凍する表層部調味液浸透工程と、この表層部調味液浸透工程ののち、調味液を浸透させながら成熟桃または過熟桃の果肉を解凍する果肉調味液浸透工程とを含み、表層部調味液浸透工程ののち、果肉調味液浸透工程の前に、成熟桃または過熟桃の皮を剥く皮剥き工程を行うものである。
本発明の桃加工食品は、本発明の桃加工食品の製造方法により製造されるものである。
本発明によれば、成熟桃または過熟桃を冷凍することにより、桃の軟化が進むことに関与しているペクチン分解酵素の働きを止めることができると共に、桃細胞内の水分が凍って結晶化し、氷結晶の肥大により細胞を破壊することができる。また、冷凍した成熟桃または過熟桃に糖を含む調味液を浸透させながら解凍するようにしたので、桃自体が持っている糖により氷点下で解凍が始まり、ペクチン分解酵素が働く前に、調味液に含まれる糖を氷結晶の肥大により細胞が破壊された部位に浸透させることができる。これにより、桃に含有されているペクチンが浸透させた糖と水素結合でつながり、大きな網目構造を形成して固まり、果肉の崩れを防ぐことができると共に、桃の特有の味及び風味を有する桃加工食品を得ることができる。
更に、冷凍した成熟桃または過熟桃を調味液に浸漬し、調味液を浸透させながら表層部を解凍して皮を剥くようにしたので、果肉の崩れを防ぐことができると共に、桃の特有の味及び風味を有する桃加工食品を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る桃加工食品の製造方法における工程を表す流れ図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施の形態に係る桃加工食品の製造方法は、成熟桃または過熟桃を加工した食品を製造するためのものであり、本発明の一実施の形態に係る桃加工食品は、その桃加工食品の製造方法により得られたものである。桃加工食品としては、例えば、甘露煮、コンフェ、コンフェチル、ハチミツ煮、シロップ煮、アルコール漬け、シロップ漬け、醤油漬け、酢漬け、粕漬け、味噌漬け、キムチ漬け、ふりかけ、乾燥桃などがある。本発明は、これら例示した加工食品に限らず、いずれの加工食品につても適用することができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る桃加工食品の製造方法の工程を表すものである。この桃加工食品の製造方法では、まず、例えば、桃を熟度度合いにより選別し、選別した成熟桃または過熟桃を洗浄したのち冷凍する(冷凍工程;ステップS110)。冷凍することにより、成熟桃または過熟桃の果肉を軟化させるペクチン分解酵素の働きを止め、桃の軟化を阻止する(酵素活動停止工程;ステップS111)。なお、用いる桃としては軟化初期の成熟桃が好ましい。より高い効果を得ることができるからである。また、冷凍は急速冷凍でも徐冷凍でもよい。例えば、軟化初期の成熟桃では、急速冷凍でも徐冷凍でも、桃特有の味と風味、さらに果肉の形の残りにほとんど差がない。なお、徐冷凍というのは、0℃から−5℃の温度領域を30分よりも長い時間をかけて通過させる冷凍方法であり、急速冷凍というのは、0℃から−5℃の温度領域を30分以内で通過させる冷凍方法である。
冷凍工程ののち、冷凍した成熟桃または過熟桃を糖を含む調味液に浸漬し、成熟桃または過熟桃に調味液を浸透させながら解凍する(調味液浸透工程;ステップS120)。また、この調味液浸透工程の初期に、表層部を解凍して成熟桃または過熟桃の皮を剥く(皮剥き工程;ステップS130)。具体的には、例えば、調味液浸透工程は、調味液中で調味液を浸透させながら成熟桃または過熟桃の表層部を解凍する表層部調味液浸透工程(ステップS121)と、この表層部調味液浸透工程ののち、調味液中で調味液を浸透させながら成熟桃または過熟桃の果肉を全解凍する果肉調味液浸透工程(ステップS122)とを含み、表層部調味液浸透工程ののち、果肉調味液浸透工程の前に、成熟桃または過熟桃の皮を剥く皮剥き工程(ステップS130)を行う。
調味液は、例えば、糖水溶液であり、糖濃度は、例えば、5質量%から68質量%程度が好ましい。また、調味液、例えば糖水溶液には、糖に加えて、酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤としては、例えば、アスコルビン酸が挙げられる。調味液における酸化防止剤の濃度は、例えば、0.05質量%から0.2質量%程度が好ましい。調味液は、表層部調味液浸透工程と果肉調味液浸透工程とで同一組成のものを用いてもよく、異なる組成のものを用いてもよい。
皮剥き工程では、例えば、表層部を解凍した成熟桃または過熟桃を調味液から取り出し、皮を手や包丁で剥く。その際、多少力を入れても中が凍っているので果肉が崩れにくい。
皮を剥いたのち、例えば、間断なく成熟桃または過熟桃を調味液に浸漬させ、果肉調味液浸透工程を行う。果肉調味液浸透工程では、桃に含まれる糖により氷点下で解凍が始まる。一般に、生食用の桃の糖度は10°から17°程度である。これにより、ペクチン分解酵素の活動が停止している状態で、調味液に含まれる糖が桃の細胞中の氷結晶の肥大により細胞が破壊された部位に浸透しやすくなり、外果皮から中心部に向かって暫時に全解凍し調味液が桃果肉に浸透する。
桃に含まれているペクチンは、浸透した糖と水素結合でつながり大きな網目構造となり固まる。ペクチンにはカルボン酸(−COOH)があるが中性では−COOのようにイオン化しており、水素結合によるつながりができない。自分自身のマイナスイオン同士の反発があり、分子は長くなっていて結合し易くなっているが、相手の分子とはかえって反発する。そこで、桃に含有される糖および加えた糖により、相手の分子との反発を抑え、水素結合が可能となる。これにより、果肉の崩れが防止される。
調味液浸透工程ののち、例えば、種子を取り除くために、成熟桃または過熟桃の果肉を適当な大きさに切断する(果肉切断工程;ステップS140)。果肉切断工程ののち、例えば、種子を取り除き(種子除去工程;ステップS150)、次いで、必要に応じて、果肉を目的に合う適当な大きさに切り整形する(果肉整形工程;ステップS160)。
続いて、例えば、果肉を糖と酸化防止剤とを含有する調味液と共に容器に入れて密封し、果肉の中心温度が80℃に達するまで加熱し、殺菌する(殺菌工程;ステップS170)。また、この殺菌工程により、果肉の中心温度が80℃に達するまで加熱することで、果肉中に含まれるペクチン分解酵素の働きを失活させる(酵素失活工程;ステップS171)。このように、果肉を高温で加熱せずに、加熱を80℃に達する程度の低温殺菌のみとすれば、桃の特有の味や風味を損なわず、更に果肉の形を残せるように加工することができるので好ましい。
容器に入れる調味液には、例えば、調味液浸透工程において用いた調味液の残液を用いることが好ましく、必要に応じて調味液を調整することが好ましい。調味液浸透工程において調味液に溶け出した桃の味や風味を活かすことができるからである。容器としては、例えば、缶、瓶、樹脂製容器が挙げられる。そののち、長期保管する場合は、例えば、容器を樹脂袋に入れ冷凍してもよい。この時の冷凍では、解凍しても、味、風味は損なわず、果肉の形の残りにも差が感じられない。
このように、本実施の形態によれば、成熟桃または過熟桃を冷凍するようにしたので、桃の軟化が進むことに関与しているペクチン分解酵素の働きを止めることができ、また、酸化も止めることができる。これにより、一時に大量に収穫される桃を処理することができる。更に、冷凍することにより、桃細胞内の水分が凍って結晶化し、氷結晶の肥大により細胞を破壊することができる。
加えて、冷凍した成熟桃または過熟桃に糖を含む調味液を浸透させながら解凍するようにしたので、桃自体が持っている糖により氷点下で解凍が始まり、ペクチン分解酵素の活動が停止状態において、調味液に含まれる糖を氷結晶の肥大により細胞が破壊された部位に浸透させることができる。これにより、桃に含まれているペクチンは浸透させた糖と水素結合でつながり、大きな網目構造を形成して固まり、果肉の崩れを防ぐことができると共に、桃の特有の味及び風味を有する桃加工食品を得ることができる。
更にまた、冷凍した成熟桃または過熟桃を調味液に浸漬し、調味液を浸透させながら表層部を解凍して皮を剥くようにしたので、果肉の崩れを防ぐことができると共に、桃の特有の味及び風味を有する桃加工食品を得ることができる。
加えてまた、高温での加熱を行わずに、加熱は果肉の中心温度が80℃に達するまでの低温殺菌のみとするようにすれば、桃の特有の味や風味を損なわず、更に果肉の形を残せるように加工することができる。
(実施例1)
軟化初期の成熟桃を洗浄し冷凍した(冷凍工程;ステップS110)。これにより、桃の果肉の軟化に関与するペクチン分解酵素の活動を止めた(酵素失活工程;ステップS111)。また、桃の酸化も止めた。次いで、冷凍した成熟桃を0.05質量%から0.2質量%のアスコルビン酸水溶液と5質量%から68質量%の糖水溶液とからなる調味液中に浸漬させ、桃の表層部のみを解凍した(表層部調味液浸透工程;ステップS121)。続いて、桃の皮を手と包丁で剥き(皮剥き工程;ステップS130)、間断なく、皮を剥いた成熟桃を表層部調味液浸透工程で用いた調味液中に浸漬し、調味液を浸透させながら全解凍した(果肉調味液浸透工程;ステップS122)。
そののち、種子を取り除くために桃を適当な大きさに切断し(果肉切断工程;ステップS140)、種子を取り除いた(種子除去工程;ステップS150)。種子を取り除いたのち、果肉を適当な大きさに切り整形した(果肉整形工程;ステップS160)。そののち、成形した果肉と共に、調味液浸透工程で用いた調味液の残液を調整して容器に入れて密封し、果肉の中心温度が80℃に達するまで加熱殺菌した(殺菌工程;ステップS170)。また、果肉の中心温度が80℃に達するまで加熱することにより、桃の果肉の軟化に関与するペクチン分解酵素を失活させた(酵素失活工程;ステップS171)。これにより桃加工食品を得た。また、得られた桃加工食品を冷凍して長期保存できるようにした。
(実施例2)
調味液浸透工程において用いる調味液を5質量%から68質量%の糖水溶液としたことを除き、他は実施例1と同様にして桃加工食品を製造した。
(比較例1)
調味液浸透工程において、調味液に変えて水を用いたことを除き、他は実施例1と同様にして桃加工食品を製造した。
(比較例2)
調味液浸透工程において、調味液に変えて0.05質量%から0.2質量%のアスコルビン酸水溶液を用いたことを除き、他は実施例1と同様にして桃加工食品を製造した。
(比較例3)
冷凍工程を行わないことを除き、他は実施例1と同様にして桃加工食品を製造した。
(実施例1と実施例2との比較)
実施例1も実施例2も共に果肉の崩れがなく、桃特有の味及び風味を有する桃加工食品が得られた。また、実施例1では、果肉全体に酸化が見られなかったのに対して、実施例2では、酸化による変色が見られた。なお、実施例2では、皮剥き工程後、10分から15分で酸化が始まり一部が変色し始め、30分後には全体に及んだ。すなわち、皮剥き工程では、表層部調味液浸透工程ののち、皮剥き工程を終え、再び調味液に入れるまでを間断なく行うことにより酸化による変色を防げることが分かった。
(実施例1と比較例1,2との比較)
実施例1では、果肉の崩れがなく、桃特有の味及び風味が得られたのに対して、比較例1,2では桃特有の味や風味は実施例1に比べて弱く、更に、解凍時点で果肉の崩れが一部に発生し、皮を剥く際には果肉全体に崩れが発生した。また、比較例2では果肉表面に酸化による変色は発生しなかったが、比較例1では果肉表面全体に酸化による変色が発生した。
(実施例1と比較例3との比較)
実施例1では、果肉の崩れがなく、桃特有の味及び風味が得られたのに対して、比較例3では皮剥き工程で一部に果肉の崩れが見られた。また、比較例3の方法では作業時間内に処理できる数量には限りがあるため、桃の軟化が進んでしまい経済的ではない。
実施例1,2及び比較例1〜3の結果から、冷凍した成熟桃または過熟桃に糖を含む調味液を浸透させながら解凍し、表層部を解凍したのち、皮剥きを行い、再び調味液を浸透させて解凍するようにすれば、果肉の崩れを防止することができ、桃特有の味及び風味を得ることができることが分かった。また、冷凍した桃を順次加工することにより、一時に大量に収穫される桃を処理することができることも分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、製造工程を具体的に説明したが、全ての製造工程を含んでいなくてもよく、また、他の製造工程を含んでいてもよい。
成熟桃または過熟桃を加工した加工食品に用いることができる。

Claims (6)

  1. 冷凍した成熟桃または過熟桃を糖を含む調味液に浸漬し、成熟桃または過熟桃に調味液を浸透させる調味液浸透工程を有し、この調味液浸透工程の初期に、表層部を解凍して成熟桃または過熟桃の皮を剥く皮剥き工程を有することを特徴とする桃加工食品の製造方法。
  2. 前記調味液は酸化防止剤を含むことを特徴とする請求項1記載の桃加工食品の製造方法。
  3. 成熟桃または過熟桃を冷凍する冷凍工程と、
    前記冷凍工程ののち、糖と酸化防止剤を含有する調味液に冷凍した前記成熟桃または前記過熟桃を浸漬して前記調味液を浸透させながら解凍する調味液浸透工程とを含み、
    前記調味液浸透工程は、前記調味液を浸透させながら前記成熟桃または前記過熟桃の表層部を解凍する表層部調味液浸透工程と、この表層部調味液浸透工程ののち、前記調味液を浸透させながら前記成熟桃または前記過熟桃の果肉を解凍する果肉調味液浸透工程とを含み、
    前記表層部調味液浸透工程ののち、前記果肉調味液浸透工程の前に、前記成熟桃または前記過熟桃の皮を剥く皮剥き工程を行う
    ことを特徴とする桃加工食品の製造方法。
  4. 前記調味液浸透工程ののち、前記成熟桃または前記過熟桃の果肉を切断する果肉切断工程と、
    前記果肉切断工程ののち、種子を取り除く種子除去工程と
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1に記載の桃加工食品の製造方法。
  5. 前記種子除去工程ののち、前記果肉を糖と酸化防止剤を含有する調味液と共に容器に入れて密封し、前記果肉中に含有するペクチン分解酵素の働きを失活させる酵素失活工程と
    を含むことを特徴とする請求項4記載の桃加工食品の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1に記載の桃加工食品の製造方法により製造されることを特徴とする桃加工食品。
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