JP2013173848A - 着色アルカリ現像性感光性組成物 - Google Patents

着色アルカリ現像性感光性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性に優れる着色アルカリ現像性感光性組成物及び上記着色アルカリ現像性感光性組成物を用いたカラーフィルタを提供する。
【解決手段】一般式(I)で表されるシアニン化合物の少なくとも一種(A)、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂(B)及び光重合開始剤(C)を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物。
Figure 2013173848

(式中、R1、R1’、R2及びR2’はアルキル基等、Z11、Z12及びZ13は水素等、X及びX’は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子等を表す。Anq-はq価のアニオン(但し、過塩素酸アニオンを除く)を表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の構造を有するシアニン化合物及び重合性化合物を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物、及び該着色アルカリ現像性感光性組成物を用いたカラーフィルタに関する。
特定の光に対して強度の大きい吸収を有する化合物は、CD−R、DVD−R、DVD+R、BD−R等の光学記録媒体の記録層や、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置の光学要素として用いられている。
液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置用の光学フィルタにおいては、300〜1100nmの波長の光を吸収する各種化合物が、光吸収剤として用いられている。
これらの光吸収剤には、光吸収が特別に急峻であること、即ちλmaxの半値幅が小さいこと、また光や熱等により機能が失われないことが求められている。
主として液晶表示装置(LCD)に用いられる光学フィルタには、カラーフィルタがある。カラーフィルタには、一般的にRGBの3原色が用いられてきたが、単独の色材では純粋なRGBの色相を持たせることは困難であり、複数の色材を用いて純粋なRGBの色相に近づける努力がなされてきた。そのため、RGBではなく、黄色、橙色、紫色等の色材も必要とされている。
カラーフィルタに用いられる光吸収剤には、耐熱性の高さにより有機及び/又は無機顔料が用いられてきたが、顔料であるため表示装置としての輝度を低下させてしまうという問題があり、光源の輝度を高めることでこの問題を解決してきた。しかし、低消費電力化の流れに伴い、耐熱性の高い材料を用いたカラーフィルタの開発が盛んになっている。このような耐熱性の高い材料として、特許文献1及び2には、特定の構造を有する化合物を用いた染料が開示されている。また、特許文献3〜5には、光重合性モノマー及び色素を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物が開示されている。
しかし、これらの文献に記載の染料及び着色アルカリ現像性樹脂組成物は、耐熱性の点で満足できるものではなかった。
国際特許出願公開WO1986/04694号 特開平08−109335号公報 特開平08−227153号公報 特開2004−029518号公報 特開2004−295116号公報
従って、本発明の目的は、耐熱性に優れる着色アルカリ現像性感光性組成物を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記着色アルカリ現像性感光性組成物を用いた光学フィルタ、特に輝度を低下させず、液晶表示パネル等の画像表示装置に好適なカラーフィルタを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するシアニン化合物及び重合性化合物を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物が、耐熱性に優れることを知見し、また、この着色アルカリ現像性感光性組成物が、光学フィルタ(特にカラーフィルタ)の輝度を低下させず、液晶表示パネル等の画像表示装置用カラーフィルタに好適であることを知見し、本発明に到達した。
本発明は、下記一般式(I)で表されるシアニン化合物の少なくとも一種(A)、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂(B)及び光重合開始剤(C)を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物を提供するものである。
Figure 2013173848
(式中、R1、R1’、R2及びR2’は、それぞれ独立に、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、メタロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
11、Z12及びZ13は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、−NRR’、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
R及びR’は、それぞれ独立に、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
X及びX’は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、−CR5152−、炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基又は−NY12−を表し、
51及びR52は、それぞれ独立に、R1、R1’、R2及びR2’と同様の基又は水素原子を表し、
上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はメタロセニル基で置換されていてもよく、上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合−で中断されていてもよく、
上記R1とR2、R1’とR2’、Z11とZ12、Z11とZ13、Z12とZ13は、それぞれ結合して環構造を形成していてもよく、上記R51又はR52は、R1と結合して環構造を形成してもいてもよく、
Y、Y’及びY12は、それぞれ独立に、水素原子、又は水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基若しくはメタロセニル基で置換されてもよい炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基若しくは炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
上記Y、Y’及びY12におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく、
Anq-はq価のアニオン(但し、過塩素酸アニオンを除く)を表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
また、本発明は、上記着色アルカリ現像性感光性組成物の硬化物、該硬化物を用いてなる表示デバイス用カラーフィルタ、及び該表示デバイス用カラーフィルタを用いてなる液晶表示パネル又は有機EL表示パネルを提供するものである。
特定の構造を有するシアニン化合物及び重合性化合物を含有する本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は耐熱性に優れるものである。また、その硬化物は、表示デバイス用カラーフィルタに好適なものである。
以下、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物(以下単に着色組成物ともいう)について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の着色組成物は、上記一般式(I)で表されるシアニン化合物の少なくとも一種(A)(以下、シアニン化合物(A)ともいう)、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂(B)(以下、アルカリ現像性樹脂(B)ともいう)、光重合開始剤(C)、並びに必要に応じて更に無機色材及び/又は有機色材(D)を含有する。以下、各成分について順に説明する。
<シアニン化合物(A)>
本発明の着色組成物に用いられるシアニン化合物(A)は、上記一般式(I)で表わされる。
上記一般式(I)におけるR1、R1’、R2、R2’、X及びX’中のR51及びR52並びにZ11、Z12及びZ13で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
上記一般式(I)におけるR1、R1’、R2及びR2で表されるメタロセニル基としては、フェロセニル、ニッケロセニル、ジルコノセニル、チタノセニル、ハフノセニル等が挙げられ、
上記一般式(I)におけるR1、R1’、R2及びR2’X及びX’中のR51及びR52、 Z11、Z12及びZ13、並びにZ’中のR及びR’で表される炭素原子数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−iso−プロピルフェニル、4−iso−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−iso−ブチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、2,4−ジ−tert−ペンチルフェニル、2,5−ジ−tert−アミルフェニル、2,5−ジ−tert−オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、(1,1’−ビフェニル)−4−イル、2,4,5−トリメチルフェニル、フェロセニル等が挙げられ、
炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル、フェロセニルメチル、フェロセニルプロピル等が挙げられ、
炭素原子数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、iso−ヘプチル、tert−ヘプチル、1−オクチル、iso−オクチル、tert−オクチル等が挙げられる。
上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されてもよく、これらの置換及び中断の数及び位置は任意である。
例えば、上記炭素原子数1〜8のアルキル基がハロゲン原子で置換された基としては、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ノナフルオロブチル等が挙げられ、
上記炭素原子数1〜8のアルキル基が、−O−で中断された基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、iso−ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ等のアルコキシ基や、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシ)エトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、4−メトキシブチル、3−メトキシブチル等のアルコキシアルキル基等が挙げられ、
上記炭素原子数1〜8のアルキル基がハロゲン原子で置換され、且つ−O−で中断された基としては、例えば、クロロメチルオキシ、ジクロロメチルオキシ、トリクロロメチルオキシ、フルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、ノナフルオロブチルオキシ等が挙げられる。
上記一般式(I)において、R1とR2又はR1’とR2’、Z11とZ12、Z11とZ13、Z12とZ13が互いに形成し得る環構造、R51又はR52が、R1と結合して形成し得る環構造としては、ベンゼン環、ナフタレン環、シクロヘキサン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロへプタン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環、モルフォリン環、チオモルフォリン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環等が挙げられ、これらの環は他の環と縮合されていたり、置換されていたりしてもよい。
上記一般式(I)において、X及びX’で表される炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基としては、シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル、2,4−ジメチルシクロブタン−1,1−ジイル、3,3−ジメチルシクロブタン−1,1−ジイル、シクロペンタン−1,1−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイル等が挙げられる。
上記一般式(I)において、Y、Y’及びY12で表される水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はメタロセニル基で置換されてもよい炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基及び炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記R1等の説明で例示したアリール基、アリールアルキル基、アルキル基及びこれらの基中の水素原子が、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はメタロセニル基で置換されているものが挙げられ、これらの置換基の位置及び数は制限されない。
また、これらのY、Y’、Y12におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されてもよい。このような置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、iso−ヘプチル、tert−ヘプチル、1−オクチル、iso−オクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、iso−ノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等のアルキル基;フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−iso−プロピルフェニル、4−iso−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−iso−ブチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニル等のアリール基;ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基等が、エーテル結合、チオエーテル結合等で中断されたもの、例えば、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシエチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、3−メトキシブチル、2−フェノキシエチル、3−フェノキシプロピル、2−メチルチオエチル、2−フェニルチオエチル等が挙げられる。
上記一般式(I)中のpAnq-で表されるq価のアニオン(但し、過塩素酸アニオンを除く)としては、メタンスルホン酸アニオン、ドデシルスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、ジフェニルアミン−4−スルホン酸アニオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸アニオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸アニオン、特開平10−235999、特開平10−337959、特開平11−102088、特開2000−108510、特開2000−168223、特開2001−209969、特開2001−322354、特開2006−248180、特開2006−297907、特開平8−253705号公報、特表2004−503379号公報、特開2005−336150号公報、国際公開2006/28006号公報等に記載されたスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオンの他、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオン、塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、オクチルリン酸イオン、ドデシルリン酸イオン、オクタデシルリン酸イオン、フェニルリン酸イオン、ノニルフェニルリン酸イオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスホン酸イオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、励起状態にある活性分子を脱励起させる(クエンチングさせる)機能を有するクエンチャー陰イオンやシクロペンタジエニル環にカルボキシル基やホスホン酸基、スルホン酸基等の陰イオン性基を有するフェロセン、ルテオセン等のメタロセン化合物陰イオン等が挙げられる。
本発明で用いられるシアニン化合物(A)の具体例としては、下記化合物No.1−1〜1−66が挙げられる。なお、以下の例示では、アニオンを省いたシアニンカチオンで示している。
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
Figure 2013173848
上記一般式(I)で表されるシアニン化合物(A)の中でも、原料入手及び製造が容易であるため、下記一般式(IA)で表される化合物が好ましい。
Figure 2013173848
(式中、環A及び環A’は、それぞれ独立に、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環又はピリジン環を表し、
3及びR3’は、それぞれ独立に、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく、
r及びr’は、それぞれ独立に、0又は環A及び環A’において置換可能なR3又はR3’の数を表し、
Anq-はq価の有機スルホン酸アニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表し、
X、X’、Z11、Z12、Z13、Y及びY’は、上記一般式(I)と同じである。)
上記一般式(IA)におけるR3及びR3’で表されるハロゲン原子、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基としては、上記一般式(I)のR1等の説明で例示したアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基等が挙げられ、
上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく、これらの置換及び中断の数及び位置は任意である。
上記一般式(I)におけるpAnq-で表される有機スルホン酸イオンとしては、上記一般式(I)におけるpAnq-で表されるアニオンとして例示した有機スルホン酸イオンが挙げられる。
これらの有機スルホン酸イオンの中でも、原料の入手及び製造が容易であるため、メタンスルホン酸アニオン、1−ブタンスルホン酸アニオン、1−ヘキサンスルホン酸アニオン、1−ヘプタンスルホン酸アニオン、ヒドロキシプロパンスルホン酸アニオン、2−アミノエタンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−8−スルホン酸アニオン、p−スチレンスルホン酸アニオン、アリルスルホン酸アニオン、メタクリロキシイセチオン酸アニオン、メタクリロキシプロパンスルホン酸アニオン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸アニオンが好ましく、p−トルエンスルホン酸アニオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸アニオン、1−ナフトール−8−スルホン酸アニオン、メタクリロキシプロパンスルホン酸アニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸アニオンがより好ましい。
上記一般式(IA)で表される化合物の中では、以下のものが好ましい。
環A又は環A’は、ベンゼン環又はナフタレン環が好ましい。
r又はr’は、0〜2が好ましい。
r又はr’が1以上の場合、R3及びR3’は、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、フェロセニル基、無置換の炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基又は炭素原子数1〜8(特に1〜4)のハロゲン置換アルキル基が好ましい。
11、Z12、Z13は、水素原子、ハロゲン原子、並びに、ハロゲン原子若しくはニトロ基で置換されていてもよく、酸素原子若しくは硫黄原子で中断されていてもよい炭素原子数6〜30(特に6〜12)のアリール基、炭素原子数7〜30(特に7〜15)のアリールアルキル基、及び炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基がより好ましい。
X及びX’は、酸素原子、硫黄原子、−CR5152−〔特に、R51及びR52が、無置換又はハロゲン原子で置換されていてもよく、二重結合で中断されていてもよい炭素原子数1〜8(特に1〜4)のアルキル基、無置換又はハロゲン原子で置換されていてもよく、二重結合で中断されていてもよい炭素原子数7〜20(特に7〜15)のアリールアルキル基〕又は炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基が好ましく、酸素原子、硫黄原子、−CR5152−〔特に、R51及びR52が無置換の炭素原子数1〜4のアルキル基〕がより好ましい。
Y及びY’は、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基若しくはフェロセニル基で置換されていてもよく、酸素原子若しくは−CO−で中断されていてもよい炭素原子数6〜30(特に6〜12)のアリール基、炭素原子数7〜30(特に7〜15)のアリールアルキル基若しくは炭素原子数1〜8のアルキル基が好ましく、ハロゲン原子で置換されていてもよく、酸素原子で中断されていてもよい炭素原子数7〜30(特に7〜15)のアリールアルキル基若しくは炭素原子数1〜8のアルキル基がより好ましい。
本発明で用いられるシアニン化合物(A)は、その製造方法は特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができ、例えば、特開2010−209191に記載されているルートの如く、該当する構造を有する化合物と、イミン誘導体との反応により合成する方法が挙げられる。
上記シアニン化合物(A)は、塗膜の極大吸収波長(λmax)が430〜610nmであるのが好ましく、480〜600nmがさらに好ましい。塗膜の極大吸収波長(λmax)が430nm未満であると、目的の波長の光を吸収しないため本願発明の効果を発揮せず、610nmより大きいと耐熱性が低くなるので好ましくない。
本発明の着色組成物において、上記シアニン化合物(A)の含有量は、単独又は複数種の合計で、本発明の着色組成物中、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜30質量%である。シアニン化合物(A)の含有量が0.01質量%より小さいと、本発明の硬化物において所望する濃度の色が得られない場合があり、50質量%より大きいと、着色組成物中でシアニン化合物(A)の析出が起こる場合がある。
<アルカリ現像性樹脂(B)>
上記アルカリ現像性樹脂(B)としては、エチレン性不飽和結合を有する限り、特に限定されず、従来、感光性組成物に用いられているものを用いることができるが、下記一般式(II)で表されるものが、現像性や耐熱性が高いので好ましい。
Figure 2013173848
(式中、X11は水素原子又はメチル基を表し、Y11は、二価の結合基であり、R11は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
上記R11におけるアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基又はニトロ基で置換されていてもよく、上記R11におけるアルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NH−、又はこれらの基を複数組み合わせた基で中断されていてもよく、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、0.1≦t≦0.65、0.3≦m≦0.8、0≦n≦0.2であり、t+m+n=1である。)
上記一般式(II)におけるY11で表される二価の結合基としては、下記一般式(1)で表される構造が挙げられる。
Figure 2013173848
(式中、X1は、−CR2021−、−NR20−、二価の炭素原子数1〜35の鎖状炭化水素基、二価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素基、二価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、二価の炭素原子数2〜35の複素環基、これらの基を複数組み合わせた基又は下記〔化13〕〜〔化15〕で表される基を表し、R20及びR21は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、Z1及びZ2は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、−SO2−、−SO−、−NR10−又は−PR10−を表し、R10は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
上記R20、R21及びR10におけるアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基又はニトロ基で置換されていてもよく、上記R20、R21及びR10におけるアルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NH−、又はこれらの基を複数組み合わせた基で中断されていてもよい。但し、上記一般式(1)で表される基の炭素原子数は1〜35の範囲内である。)
Figure 2013173848
(式中、Z11は、炭素原子数1〜10のアルキル基若しくは炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されてもよいフェニル基、炭素原子数1〜10のアルキル基若しくは炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されてもよい炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、又は、水素原子を表し、Y1は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、上記Y1におけるアルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、dは0〜5の整数である。)
Figure 2013173848
Figure 2013173848
(式中、Y2及びZ12は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数8〜20のアリールアルケニル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数2〜20の複素環基、これらの基を複数組み合わせた基、又はハロゲン原子を表し、上記Y2及びZ12におけるアルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Z12は、隣接するZ12同士で環を形成していてもよく、eは0〜4の数を表し、fは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4である。)
上記一般式(II)におけるR11で表される炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記(A)成分であるシアニン化合物の説明で例示したアリール基又はアリールアルキル基が挙げられる。
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、上記シアニン化合物(A)の説明で例示したアルキル基の他、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル等が挙げられる。
上記一般式(1)において、X1で表される二価の炭素原子数1〜35の鎖状炭化水素基としては、メタン、エタン、プロパン、iso−プロパン、ブタン、sec−ブタン、tert−ブブタン、iso−ブタン、ヘキサン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、ヘプタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、iso−ヘプタン、tert−ヘプタン、1−メチルオクタン、iso−オクタン、tert−オクタン等が、Z1及びZ2で置換された基が挙げられ、
二価の炭素原子数3〜35の脂環式炭化水素としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、2,4−ジメチルシクロブタン、4−メチルシクロヘキサン等が、Z1及びZ2で置換された基等が挙げられ、
二価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素としては、フェニレン、ナフチレン、ビフェニル等の基が、Z1及びZ2で置換された基等が挙げられ、
二価の炭素原子数3〜35の複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ヘキサヒドロトリアジン、フラン、テトラヒドロフラン、クロマン、キサンテン、チオフェン、チオラン等が、Z1及びZ2で置換された基が挙げられ、これらの基は複数組み合わせられてもよい。
上記一般式(1)におけるR20、R21及びR10で表される炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記シアニン化合物(A)の説明で例示したアルキル基、アリール基、アリールアルキル基が挙げられ、
上記R20、R21及びR10におけるアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基又はニトロ基で置換されていてもよく、上記R20、R21及びR10におけるアルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NH−、又はこれらの基を複数組み合わせた基で中断されていてもよく、これらの置換位置及び中断位置は特に制限されない。
上記〔化13〕で表される基におけるZ11で表される炭素原子数1〜10のアルキル基若しくは炭素原子数1〜10のアルコキシ基により置換されてもよい炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへプチル、シクロオクチル等及びこれらの基が炭素原子数1〜10のアルキル基若しくは炭素原子数1〜10のアルコキシ基で置換された基等が挙げられ、
1で表される炭素原子数1〜10のアルキル基及びハロゲン原子としては、上記シアニン化合物(A)の説明で例示したアルキル基及びハロゲン原子等が挙げられ、
炭素原子数1〜10のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロポキシ、iso−プロポキシ、ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、iso−ブチルオキシ、アミルオキシ、iso−アミルオキシ、tert−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、2−ヘキシルオキシ、3−ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、1−メチルシクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、2−ヘプチルオキシ、3−ヘプチルオキシ、iso−ヘプチルオキシ、tert−ヘプチルオキシ、1−オクチルオキシ、iso−オクチルオキシ、tert−オクチルオキシ等が挙げられ、
炭素原子数2〜10のアルケニル基としては、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、2−ペンテニル、2−オクテニル等が挙げられ、
上記Y1におけるアルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、その置換位置は制限されない。
上記〔化15〕で表される基におけるハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記シアニン化合物(A)の説明で例示したアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基及びこれらの基がハロゲン原子で置換された基が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、2−メチルフェニルオキシ、3−メチルフェニルオキシ、4−メチルフェニルオキシ、4−ビニルフェニルオキシ、3−iso−プロピルフェニルオキシ、4−iso−プロピルフェニルオキシ、4−ブチルフェニルオキシ、4−iso−ブチルフェニルオキシ、4−tert−ブチルフェニルオキシ、4−ヘキシルフェニルオキシ、4−シクロヘキシルフェニルオキシ、4−オクチルフェニルオキシ、4−(2−エチルヘキシル)フェニルオキシ、2,3−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジメチルフェニルオキシ、2,5−ジメチルフェニルオキシ、2,6−ジメチルフェニルオキシ、3,4−ジメチルフェニルオキシ、3,5−ジメチルフェニルオキシ、2,4−ジ−tert−ブチルフェニルオキシ、2,5−ジ−tert−ブチルフェニルオキシ、2,6−ジ−tert−ブチルフェニルオキシ、2,4−ジ−tert−ペンチルフェニルオキシ、2,5−ジ−tert−アミルフェニルオキシ、4−シクロヘキシルフェニルオキシ、2,4,5−トリメチルフェニルオキシ、フェロセニルオキシ等の基及びこれらの基がハロゲン原子で置換された基が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基としては、上記ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した基等が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数8〜20のアリールアルケニル基としては、上記ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基の酸素原子をビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、2−ペンテニル、2−オクテニル等のアルケニル基で置換した基等が挙げられ、
ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数2〜20の複素環基としては、ピリジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ヘキサヒドロトリアジン、フラン、テトラヒドロフラン、クロマン、キサンテン、チオフェン、チオラン等の基及びこれらの基がハロゲン原子で置換された基等が挙げられる。
上記一般式(II)で表される樹脂の中では、以下のものが好ましい。
11は、炭素原子数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜4のアルキル基がより好ましい。
11は、二価の結合基が、下記一般式(1)で表される構造の場合、X1は、炭素原子数1〜10のアルキレン基が好ましく、シクロアルキレン基を有する炭素原子数7〜10のアルキレン基がより好ましい。
1及びZ2は、直接結合であるのが好ましい。
上記アルカリ現像性樹脂(B)は、酸価が好ましくは10〜200mg/KOH、さらに好ましくは30〜150mg/KOHである。酸価が10mg/KOH未満であると、アルカリ現像性が十分に得られない場合があり、200mg/KOHより大きいと、樹脂の製造が困難である恐れがある。
本発明の着色組成物において、上記アルカリ現像性樹脂(B)の含有量は、本発明の着色組成物中、30〜99質量%、特に60〜95質量%が好ましい。上記アルカリ現像性樹脂(B)の含有量が30質量%より小さいと、硬化物の力学的強度が不足しクラックが入ったり、現像不良が起こったりする場合があり、99質量%より大きいと、露光による硬化が不十分になりタックが発生したり、現像時間が長くなり硬化部分もアルカリで膜やられを起こしたりする場合がある。
<光重合開始剤(C)>
上記光重合開始剤(C)としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4’−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4’−メチ
ルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル
、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4’−イソプロピ
ル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9’−アクリジニル)ヘ
プタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2’−モルホリノイソブチロイル)カルバゾー
ル、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−2’−ビイミダゾール、4、4−アゾビスイソブチロニトリル、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、過酸化ベンゾイル等が挙げられ、市販品としては、N−1414、N−1717、N−1919、PZ−408、NCI−831、NCI−930((株)ADEKA社製)、IRGACURE369、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02(BASF(株)社製)等が挙げられる。
上記光重合開始剤(C)の中でも、感度の点から、2−モルホリル−2−(4’−メチ
ルメルカプト)ベンゾイルプロパン、及び9−n−ブチル−3,6−ビス(2’−モルホ
リノイソブチロイル)カルバゾールが好ましく、2−モルホリル−2−(4’−メチルメ
ルカプト)ベンゾイルプロパンがより好ましい。
本発明の着色組成物において、上記光重合開始剤(C)の含有量は、本発明の着色組成物中、0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。上記光重合開始剤(C)の含有量が0.1質量%より小さいと、露光による硬化が不十分になる場合があり、30質量%より大きいと、着色組成物中に光重合開始剤(C)が析出する場合がある。
<無機色材及び/又は有機色材(D)>
本発明の着色組成物には、更に無機色材及び/又は有機色材(D)を含有させてもよい。これらの色材は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記無機色材及び/又は有機色材(D)としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;ファーネス法、チャンネル法、サーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整、被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶媒中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のもの、950℃における揮発分中のCO、CO2から算出した全酸素量が、カーボンブラックの表面積100m2当たり9mg以上であるもの;黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン;アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック;疎水性樹脂、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー等の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
上記無機色材及び/又は有機色材(D)としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
上記無機色材及び/又は有機色材(D)としては、公知の染料を用いることも可能である。公知の染料としては例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられる。
本発明の着色組成物において、上記無機色材及び/又は有機色材(D)の含有量は、上記アルカリ現像性樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは0〜350質量部、より好ましくは0〜250質量部である。350質量部を超える場合、本発明の着色組成物を用いた硬化物、特に、これを用いた表示デバイス用カラーフィルタの光透過率が低下し、表示デバイスの輝度が低下してしまう場合がある。
<溶媒(E)>
本発明の着色組成物には、更に溶媒(E)を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて上記の各成分(シアニン化合物(A)等)を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。これらの中でも、ケトン類、エーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、シクロヘキサノン等が、着色組成物においてレジストと光重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
本発明の着色組成物において、上記溶媒(E)の使用量は、溶媒(E)以外の組成物の濃度が5〜30質量%になることが好ましい。溶媒(E)以外の組成物の濃度が5質量%より小さい場合、膜厚を厚くする事が困難となったり、所望の波長光を十分に吸収できない場合があり、30質量%を超える場合、組成物の析出による組成物の保存性が低下したり、粘度が向上してハンドリングが低下したりする場合がある。
本発明の着色組成物には、更に無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。本発明の着色組成物において、上記無機化合物の含有量は、上記アルカリ現像性樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部であり、これらの無機化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
これら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等として用いられる。
本発明の着色組成物において、顔料及び/又は無機化合物を用いる場合、分散剤を加えることができる。該分散剤としては、顔料及び/又は無機化合物を分散又は安定化できるものであれば特に制限されず、市販の分散剤、例えばビックケミー社製、BYKシリーズ等を用いることができ、これらの中でも、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
また、本発明の着色組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤;増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
本発明の着色組成物において、上記のシアニン化合物(A)、アルカリ現像性樹脂(B)及び光重合開始剤(C)以外の任意成分(但し、無機色材及び/又は有機色材(D)及び溶媒(E)は除く)の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、上記アルカリ現像性樹脂(B)100質量部に対して合計で50質量部以下とする。
本発明の着色組成物においては、上記アルカリ現像性樹脂(B)と共に、他の有機重合体を用いることによって、本発明の着色組成物からなる硬化物の特性を改善することもできる。上記有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ウレタン樹脂、ポリカーボネートポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ樹脂が好ましい。
他の有機重合体を使用する場合、その使用量は、上記アルカリ現像性樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは10〜500質量部である。
本発明の着色組成物には、更に、不飽和結合を有するモノマー、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、シランカプリング剤、メラミン化合物等を併用することができる。
上記不飽和結合を有するモノマーとしては、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸亜鉛、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールZジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記連鎖移動剤又は増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.125、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の脂肪族多官能チオール化合物、昭和電工社製カレンズMT BD1、PE1、NR1等が挙げられる。
Figure 2013173848
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
上記シランカップリング剤としては、例えば信越化学社製シランカップリング剤を用いることができ、これらの中でも、KBE−9007、KBM−502、KBE−403等のイソシアネート基、メタクリロイル基、エポキシ基を有するシランカップリング剤が好適に用いられる。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CH2OH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらの中でも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の着色組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明の着色組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
本発明の着色組成物(又はその硬化物)は、光硬化性塗料或いはワニス、光硬化性接着剤、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるカラーフィルタ、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、プラズマ表示パネル用の電極材料、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、歯科用組成物、光造形用樹脂、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、液状及び乾燥膜の双方、はんだレジスト、種々の表示用途用のカラーフィルタを製造するための或いはプラズマ表示パネル、電気発光表示装置、及びLCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料或いは保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は、カラーフィルタの画素を形成する目的で使用され、特に液晶表示パネル、有機EL等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタを形成するための感光性組成物として有用である。
また、本発明の表示デバイス用カラーフィルタは、本発明の硬化物の他に、赤、緑、青、橙、紫及び黒の光学要素を有していてもよい。
上記表示デバイス用カラーフィルタは、(1)本発明の着色組成物の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程、(3)露光後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程、(4)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。また、本発明の着色組成物は、現像工程の無いインクジェット方式、転写方式の着色組成物としても有用である。
液晶表示パネル等に用いるカラーフィルタの製造は、本発明又はそれ以外の着色組成物を用いて、上記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて作製することができる。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
製造例1〜5は、アルカリ現像性樹脂(B)の製造例を示し、実施例1〜17は、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物の調製例を示し、比較例1〜6は、比較の着色アルカリ現像性感光性組成物の調製例を示し、評価例1〜17では、実施例1〜17で調製した本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物を評価し、比較評価例1〜6では、比較例1〜6で調製した比較の着色アルカリ現像性感光性組成物を評価した。
[製造例1]エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.1の調製
アクリル酸40質量部及びブチルメタクリレート50質量部を、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)200質量部に溶解し、この溶液に、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル4質量部を加え、80℃で3時間撹拌した。続いて、アクリル酸で変性したセロキサイド2021P(ダイセル化学社製脂環式エポキシ樹脂)10質量部を加え、120℃で3時間撹拌し、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.1を得た。
このエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.1は、上記一般式(II)において、X11が水素原子又はメチル基であり、Y11が、上記一般式(1)で表される二価の結合基(X1は、1−メチル−2−ヒドロキシシクロヘキサンのジイル基であり、Z1及びZ2は、直接結合である)であり、R11は、炭素原子数1〜8のアルキル基であり、R12〜R14は、メチル基である樹脂である。
[製造例2]エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.2の調製
メタクリル酸20質量部、グリシジルメタクリレート20質量部及びベンジルメタクリレート50質量部をシクロヘキサノン500質量部に溶解し、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル4質量部を加えて、80℃で3時間撹拌した。続いて、アクリル酸20質量部を加えて120℃で3時間撹拌し、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.2を得た。
[製造例3]エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.3の調製
グリシジルメタクリレート50質量部、ベンジルメタクリレート5部及びスチレン40質量部をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)
500質量部に溶解し、ラジカル重合開始剤として1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン1質量部を加えて、140℃で2時間撹拌した。次いで、アクリル酸20質量部を加えて120℃で3時間撹拌し、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.3を得た。
[製造例4]エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.4の調製
グリシジルメタクリレート40質量部、ベンジルメタクリレート5部、スチレン40質量部をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)
500質量部に溶解し、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル10質量部を用いて80℃で3時間撹拌した。次いで、アクリル酸20質量部を加えて、120℃で3時間撹拌し、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.4を得た。
[製造例5]エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.5の調製
グリシジルメタクリレート40質量部、ベンジルメタクリレート5部、スチレン40質量部をプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)
500質量部に溶解し、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル5質量部を加えて、80℃で3時間撹拌した。次いで、アクリル酸20質量部を加えて、120℃で3時間攪拌した。次いで、テトラヒドロフタル酸無水物5質量部を加えて120℃で3時間撹拌した後、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.5を得た。
[実施例1]着色アルカリ現像性感光性組成物No.1の調製
<ステップ1>アルカリ現像性感光性組成物No.1の調製
(B)成分として、製造例1で得られたエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.1を30.13g、(C)成分としてイルガキュア907(2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン;光重合開始剤;BASF社製)を1.93g、(E)成分としてPGMEAを55.90g、その他成分としてFZ2122(ポリジメチルシロキサン;東レ・ダウコーニング社製)を0.01g、及びアロニックスM−405(多官能アクリレート;東亜合成社製)を11.04g混合し、不溶物が無くなるまで撹拌し、アルカリ現像性感光性組成物No.1を得た。
<ステップ2>染料液No.1の調製
(A)成分としてシアニン化合物No.1−44のパラトルエンスルホン酸塩0.10gにジメチルアセトアミドを1.90g加え、撹拌して溶解させて染料液No.1を得た。
<ステップ3>着色アルカリ現像性感光性組成物No.1の調製
ステップ1で得られたアルカリ現像性感光性組成物No.1の5.0gとステップ2で得られた染料液No.1の1.0gを混合して均一になるまで撹拌し、着色アルカリ現像性感光性組成物No.1を得た。
[実施例2]着色アルカリ現像性感光性組成物No.2の調製
(B)成分をACA Z251(アクリル化アクリレート;ダイセルサイテック社製)に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.2を得た。
(B)成分として用いたACA Z251は、上記一般式(II)において、X11が水素原子又はメチル基であり、Y11が、上記一般式(1)で表される二価の結合基(X1は、1−メチル−2−ヒドロキシシクロヘキサンのジイル基であり、Z1及びZ2は、直接結合である)であり、R11は、炭素原子数1〜8のアルキル基であり、R12〜R14は、メチル基である樹脂である。
[実施例3]着色アルカリ現像性感光性組成物No.3の調製
実施例1のステップ1における(C)成分をNCI−930(1,2−プロパンジオン,1−[4−[[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]チオ]フェニル]−2−(O−アセチルオキシム);光重合開始剤;ADEKA社製)に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.3を得た。
[実施例4]着色アルカリ現像性感光性組成物No.4の調製
実施例1のステップ1における(B)成分をSPC−1000(アクリレート;昭和電工社製)に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.4を得た。
[実施例5]着色アルカリ現像性感光性組成物No.5の調製
実施例1のステップ1における(B)成分を製造例2で得られたエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.2に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.5を得た。
[実施例6]着色アルカリ現像性感光性組成物No.6の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−44のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.6を得た。
[実施例7]着色アルカリ現像性感光性組成物No.7の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−44のメタクリロキシプロパンスルホン酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.7を得た。
[実施例8]着色アルカリ現像性感光性組成物No.8の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−44のヘキサフルオロリン酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.8を得た。
[実施例9]着色アルカリ現像性感光性組成物No.9の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−4のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.9を得た。
[実施例10]着色アルカリ現像性感光性組成物No.10の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−4の1,3ベンゼンジスルホン酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.10を得た。
[実施例11]着色アルカリ現像性感光性組成物No.11の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−1のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.11を得た。
[実施例12]着色アルカリ現像性感光性組成物No.12の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−1の1,8ナフトールスルホン酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.12を得た。
[実施例13]着色アルカリ現像性感光性組成物No.13の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−35のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.13を得た。
[実施例14]着色アルカリ現像性感光性組成物No.14の調製
実施例1のステップ1における(B)成分を製造例3で得られたエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.3に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.14を得た。
[実施例15]着色アルカリ現像性感光性組成物No.15の調製
実施例1のステップ1における(B)成分をSPC−3000(アクリレート;昭和電工社製)に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.15を得た。
[実施例16]着色アルカリ現像性感光性組成物No.16の調製
実施例1のステップ1における(B)成分を製造例4で得られたエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.4に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.16を得た。
[実施例17]着色アルカリ現像性感光性組成物No.17の調製
実施例1のステップ1における(B)成分を製造例5で得られたエチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂No.5に変更し、(C)成分をNCI−930に変更した以外は実施例1と同様の手法で着色アルカリ現像性感光性組成物No.17を得た。
[比較例1]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.1の調製
実施例1のステップ2における(A)成分をローダミンBベースに変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.1を得た。
[比較例2]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.2の調製
実施例1のステップ2における(A)成分をローダミン6GCPに変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.2を得た。
[比較例3]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.3の調製
実施例1のステップ2における(A)成分をローダミン6GCP−Nに変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.3を得た。
[比較例4]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.4の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を下記の比較化合物No.1に変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.4を得た。
Figure 2013173848
[比較例5]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.5の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を下記の比較化合物No.2に変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.5を得た。
Figure 2013173848
[比較例6]比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.6の調製
実施例1のステップ2における(A)成分を化合物No.1−35の過塩素酸塩に変更した以外は実施例1と同様の手法で比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.6を得た。
[評価例1〜17及び比較評価例1〜6]
実施例1〜17で得られた着色アルカリ現像性感光性組成物No.1〜17及び比較例1〜6で得られた比較着色アルカリ現像性感光性組成物No.1〜6をそれぞれ、ガラス基板に410rpm×7秒の条件で塗工し、ホットプレートで乾燥(90℃、90秒)させた。得られた塗膜に超高圧水銀ランプで露光(150mJ/cm2)した。露光後の塗膜を、230℃×30分の条件で加熱して耐熱性を評価した。評価は、加熱前後の色差を測定することによって行った。これらの結果を、[表1]に示す。
Figure 2013173848
上記〔表1〕の結果より、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は色差の変化が少なく、耐熱性が高いことは明らかである。
以上の結果より、上記シアニン化合物(A)及びアルカリ現像性樹脂(B)を用いた本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は、耐熱性に優れるものである。よって、本発明の着色アルカリ現像性感光性組成物は表示デバイス用カラーフィルタに有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表されるシアニン化合物の少なくとも一種(A)、エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂(B)及び光重合開始剤(C)を含有する着色アルカリ現像性感光性組成物。
    Figure 2013173848
    (式中、R1、R1’、R2及びR2’は、それぞれ独立に、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、メタロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
    11、Z12及びZ13は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、−NRR’、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
    R及びR’は、それぞれ独立に、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
    X及びX’は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、−CR5152−、炭素原子数3〜6のシクロアルカン−1,1−ジイル基又は−NY12−を表し、
    51及びR52は、それぞれ独立に、R1、R1’、R2及びR2’と同様の基又は水素原子を表し、
    上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はメタロセニル基で置換されていてもよく、上記R1、R1’、R2、R2’、Z11、Z12、Z13、R、R’、R51及びR52におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合−で中断されていてもよく、
    上記R1とR2、R1’とR2’、Z11とZ12、Z11とZ13、Z12とZ13は、それぞれ結合して環構造を形成していてもよく、上記R51又はR52は、R1と結合して環構造を形成してもいてもよく、
    Y、Y’及びY12は、それぞれ独立に、水素原子、又は水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基若しくはメタロセニル基で置換されてもよい炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基若しくは炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
    上記Y、Y’及びY12におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく、
    Anq-はq価のアニオン(但し、過塩素酸アニオンを除く)を表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表す。)
  2. 上記一般式(I)で表されるシアニン化合物が、下記一般式(IA)で表されることを特徴とする請求項1記載の着色アルカリ現像性感光性組成物。
    Figure 2013173848
    (式中、環A及び環A’は、それぞれ独立に、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環又はピリジン環を表し、
    3及びR3’は、それぞれ独立に、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、フェロセニル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
    上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、−SO3H、カルボキシル基、アミノ基、アミド基又はフェロセニル基で置換されていてもよく、上記R3及びR3’におけるアリール基、アリールアルキル基及びアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は二重結合で中断されていてもよく、
    r及びr’は、それぞれ独立に、0又は環A及び環A’において置換可能なR3又はR3’の数を表し、
    Anq-はq価の有機スルホン酸アニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表し、
    X、X’、Z11、Z12、Z13、Y及びY’は、上記一般式(I)と同じである。)
  3. 上記エチレン性不飽和結合を有するアルカリ現像性樹脂(B)が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1記載の着色アルカリ現像性感光性組成物。
    Figure 2013173848
    (式中、X11は水素原子又はメチル基を表し、Y11は、二価の結合基であり、R11は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、
    上記R11におけるアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基又はニトロ基で置換されていてもよく、上記R11におけるアルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NH−、又はこれらの基を複数組み合わせた基で中断されていてもよく、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、0.1≦t≦0.65、0.3≦m≦0.8、0≦n≦0.2であり、t+m+n=1である。)
  4. 更に無機色材及び/又は有機色材(D)を含有する請求項1又は2記載の着色アルカリ現像性感光性組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の着色アルカリ現像性感光性組成物の硬化物。
  6. 請求項5に記載の硬化物を少なくとも一部に具備してなる表示デバイス用カラーフィルタ。
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