JP2010212027A - 表示装置 - Google Patents

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圭右 松本
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Abstract

【課題】複数の色素を同一層に用いても高い透過率を示し、耐光性が良好なカラーフィルタを用いて、色再現性が良好で、輝度が高い表示装置を提供する。
【解決手段】赤色、緑色、および青色に発光する発光素子からそれぞれ成る3色の画素と、表示装置の前面に配置される前面設置型カラーフィルタとを備え、
該前面設置型カラーフィルタが、(a)色素、および(b)ビオローゲン化合物を含む着色層を有するカラーフィルタである表示装置。
【選択図】図4

Description

本発明は表示装置に関するものであり、特に赤色、緑色、青色の画素をもち、それぞれの色に発光する素子と、カラーフィルタとを有する表示装置に関するものである。
近年、大型の壁掛けテレビをはじめ種々の電子機器の表示パネルとしてCRT、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、液晶ディスプレイ等の電子ディスプレイが使用され、その需要が増大し、その画質の向上に対する要求はますます高まってきている。
フルカラー化の方式としては液晶表示装置に代表される、白色発光するバックライトにカラーフィルタを組み合わせる方式に対して、画素ごとに青、緑、赤の3原色に発光する発光素子を用いる方式で高画質を追及する開発も盛んに行われるようになってきている。
画素に用いられる発光素子として、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子:Organic Electro-Luminescence devices)が挙げられる。有機EL素子は、自発光性、高速応答性等の特徴を持ち、視認性が良好であり、超薄型、軽量であり、また高速応答性、動画表示性に優れることから、フルカラーのフラットパネルディスプレイへの適用が検討されている。特に、正孔輸送性の有機薄膜(正孔輸送層)と電子輸送性の有機薄膜(電子輸送層)とを積層した2層型(積層型)の有機EL素子が報告(非特許文献1参照)されて以来、該有機EL素子は、10V以下の低電圧で発光可能な大面積発光素子として注目されている。
色の3原色(赤色、緑色、および青色)に対応する光をそれぞれ発光する有機EL素子を基板上に配置する3色発光法は、画質、色再現に加え省エネルギーの観点でも好ましく、有機ELのフルカラー化の方式の中でも有力な一つである。
3色発光法は、本来カラーフィルタを使わずとも有機EL素子自身が各色に発光できるが、外光反射によるディスプレイとしてのコントラストの低下を防止する目的で、さらに各発光色に合わせたカラーフィルタを組み合わせる方法、さらにマイクロキャビティ構造を採用する方法も提案されている(特許文献1参照)。マイクロキャビティ構造において強さを増す光の波長は、例えば、マイクロキャビティ構造の光路長を変更することにより変化させることができる。したがって、カラーフィルタの着色層毎にマイクロキャビティ構造の光路長を適宜設定すれば、最大強度の光の波長を、輝度・色再現の観点で好ましい波長と一致させることができる。
カラーフィルタ方式の有機EL表示装置には、液晶ディスプレイ用に開発された3原色のカラーフィルタ材料を使用できる。3原色のカラーフィルタの形成は、通常フォトリソグラフィーを用いて形成されるが、各色ごとにパターニングが必要で、工程を煩雑化させ、歩留まりを低下させる要因の一つとなっていた。
このため簡便な方法で有機EL表示装置の高色再現性と高輝度とを両立するカラーフィルタの出現が待ち望まれていた。
また、不要波長領域の光を吸収するフィルタを表示装置前面に用いて、簡便にコントラスト、色純度を改善しようとする試みがプラズマディスプレイ等で検討されているが(特許文献2参照)、補助的なものでフォトリソグラフィー方式のカラーフィルタに代わり得るものでは無く、特に3原色の光源に対しての検討はこれまで行われていない。
また、カラーフィルタとして必要な性能を付与するため、同一層に複数の構造の異なる色素を使用したときに、色材同士が好ましくない相互作用を起こすことがあり、色素本来の色が得られず、透過率を下げてしまうという問題があり、充分なフィルタ性能を付与するためには、色素の含有層を複数に積層する必要があった。
特開2003−86358号公報 特開2003−157017号公報
C.W.Tang and S.A.VanSlyke,Applied Physics Letters vol.51,913(1987)
本発明の課題は、色再現性が良好で、輝度が高い表示装置を提供することである。さらに詳しくは、複数の色素を同一層に用いても高い透過率を示し、耐光性が良好なカラーフィルタを用いて、色再現性が良好で、輝度が高い表示装置を提供することである。
上記課題を解決するため鋭意検討した結果、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれに発光する発光素子と、カラーフィルタとを組み合わせ、さらにカラーフィルタの着色層にビオローゲン化合物を含むことによって色再現性、輝度のいずれの性能も従来に比べ高いレベルの表示装置を実現しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、前記課題を解決するための手段は以下の通りである
<1> 赤色、緑色、および青色に発光する発光素子からそれぞれ成る3色の画素と、表示装置の前面に配置される前面設置型カラーフィルタとを備え、
該前面設置型カラーフィルタが、(a)色素、および(b)ビオローゲン化合物を含む着色層を有するカラーフィルタである表示装置。
<2> 前記(b)ビオローゲン化合物が、下記一般式(B)で表される化合物である<1>に記載の表示装置。
Figure 2010212027
一般式(B)中、R31およびR32はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。Zはアニオンを表し、nは分子の荷電を中和するのに必要な数を表す。
<3> 前記(a)色素が、下記一般式(I)、一般式(II)、および一般式(III)で表される化合物から選ばれる1種以上を有する<1>または<2>に記載の表示装置。
Figure 2010212027
一般式(I)中、ZおよびZはそれぞれ独立に、5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を示し、該含窒素複素環には他の複素環、芳香族環または脂肪族環が縮合していてもよい。RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、またはアリール基を示す。Lは置換基を有しても良い、奇数個のメチンからなるメチン鎖を示す。a、b、およびcはそれぞれ独立に、0または1である。Xはアニオンを示す。
Figure 2010212027
一般式(II)中、YおよびYはそれぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表す。Lは、置換基を有しても良い、奇数個のメチンからなるメチン鎖を示す。Xは、水素原子またはカチオンを示す。
Figure 2010212027
一般式(III)中、Yは、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表し、Lは、Iもしくは3個のメチンからなるメチン鎖を表し、Arは、芳香族環を表す。
<4> 前記赤色、緑色、および青色に発光する発光素子が、いずれも有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子である<1>から<3>のいずれか1項に記載の表示装置。
<5> マイクロキャビティ構造を有する<4>に記載の表示装置。
<6> 前記着色層が、2種以上の色素化合物を含む<1>から<5>のいずれか1項に記載の表示装置。
<7> 前記カラーフィルタが475〜525nmの範囲に光学濃度の極大値を有し、該極大値における光学濃度に対して、450nmにおける光学濃度の比率が15%以下で、かつ550nmにおける光学濃度の比率が10%以下である<1>から<6>のいずれか1項に記載の表示装置。
<8> 前記カラーフィルタが550〜620nmの範囲に光学濃度の極大値を有し、該極大値における光学濃度に対して、500nmおよび630nmにおける光学濃度の比率がいずれも12%以下である<1>から<7>のいずれか1項に記載の表示装置。
前面設置型カラーフィルタは、色再現性拡大のために色純度を上げること、および輝度を低下させないことが必要である。発光素子からの光の色純度を上げて色再現性向上を図るために、カラーフィルタに必要な吸収スペクトルを付与する色素をカラーフィルタの着色層に含ませるが、一方ではカラーフィルタによる透過率の低下を抑えて、輝度を下げないように吸収スペクトルを設計する。また、カラーフィルタは表示装置の最外面に配置されるので、耐光性も重要となる。本発明では、ビオローゲン化合物をカラーフィルタの着色層に含ませることによって、着色層の耐光性を改善すると共に、予想外に色再現域拡大が実現し、さらに輝度の低下を最小限に抑えることができた。特に複数の色素を含んだときに問題となる透過率の低下も同時に解決することができた。
この理由は定かではないが、ビオローゲン化合物が色素と何らかの形で相互作用を持つことによって、色素の会合状態を強めたことが、色素の耐光性を向上させ、吸収スペクトルもシャープになったものと推定され、前面設置型カラーフィルタとしての良好な性能を発現することに繋がったものと考えられる。
本発明によれば、色再現性が良好で、輝度が高い表示装置を提供することができる。さらに詳しくは、複数の色素を同一層に用いても高い透過率を示し、耐光性が良好なカラーフィルタを用いて、色再現性が良好で、輝度が高い表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態である有機EL発光素子を用いた表示装置の断面構造である。 図2は、有機EL発光素子10R,10Bにおける有機層13の構成を拡大して表すものである。 図3は、有機EL発光素子10Gにおける有機層13の構成を拡大して表すものである。 図4は、有機EL発光素子10R、10G、10Bの光源の分光スペクトルである。 実線:緑色有機EL発光素子の光源スペクトル 点線:赤色有機EL発光素子の光源スペクトル 一点鎖線:青色有機EL発光素子の光源スペクトル 縦軸:発光強度(相対値) 横軸:波長
本発明の表示装置は、赤色、緑色、および青色に発光する発光素子からそれぞれ成る3色の画素と、(a)色素、および(b)ビオローゲン化合物を含む着色層を有する、表示装置の前面に配置される前面設置型カラーフィルタと、を備えることを特徴とする。
以下、本発明の表示装置に用いられるカラーフィルタについて説明する。
従来の液晶表示装置などにおけるカラーフィルタは赤色、緑色、および青色のいずれかに対して好ましい光の波長のみを透過させるためのものであるが、本発明においては、赤色、緑色、および青色に発光する発光素子からなるそれぞれの画素を有しているので、赤色、緑色、および青色のうちの2色、あるいは3色全ての光を透過し、不要な波長域をカットするだけで、従来の、3つの色相に適合した着色パターンを備えるカラーフィルタと同等の働きをする。
しかしながら、人間の目の分光感度は赤色、緑色、および青色にはっきり分離しているわけではないので、等色関数の隣接する2色を的確に、色再現域を広げられる形で吸収する必要があると同時に、本来取り出す必要がある光まで過剰に吸収してしまうと輝度を低下させ、画質を損なうことになってしまうため、本発明の表示装置に用いられるカラーフィルタは、特定の波長域にシャープな吸収が必要となる。
本発明の表示装置に用いるカラーフィルタは475〜525nmの範囲および/または、550〜620nmの範囲に光学濃度の極大値を有することが好ましい。前者は青と緑、後者は緑と赤の分離に必要な波長であると同時に、表示装置の観察方向依存性を低減するのに好ましい波長である。
さらに、本発明に用いるカラーフィルタは、前記特定の波長領域に極大吸収を有する特性に加え、以下のいずれかの特徴を有する。以下、このような特性を有するカラーフィルタを特定カラーフィルタと称することがある。
(1)475〜525nmの範囲に光学濃度の極大値を有する場合には、その光学濃度の極大値に対する、波長450nmにおける光学濃度の比率が15%以下で、かつ、光学濃度の極大値に対する、波長550nmにおける光学濃度の比率が10%以下である。
(2)550〜620nmの範囲に光学濃度の極大値を光学濃度の極大値を有する場合には、その光学濃度の極大値に対する、波長500nmおよび波長630nmにおける光学濃度の比率は、いずれも12%以下である。
上記(1)及び(2)に規定する光学濃度の比率は、該所定値を超える、即ち、双方の光学濃度差がより小さくなる場合には、各色の透過率は従来のものよりむしろ悪くなってしまうため、上記の値以下に抑えることが必要となる。
上記(1)において、特定カラーフィルタが475〜525nmの範囲に光学濃度の極大値を有する場合、光学濃度の極大値を示す波長領域は、480〜520nmの範囲にあることが好ましく、490〜515nmの範囲にあることが特に好ましい。
このとき、該光学濃度の極大値に対する、波長450nmにおける光学濃度の比率は15%以下が好ましく、13%以下がより好ましい。波長550nmにおける光学濃度の該光学濃度の極大値に対する比率は10%以下が好ましく、5%以下がより好ましく、2%以下が特に好ましい。
上記(2)において、特定カラーフィルタが550〜620nmの範囲に光学濃度の極大値を有する場合、光学濃度の極大値を示す波長領域は、560〜610nmの範囲にあることが好ましく、570〜600nmの範囲にあることが特に好ましい。このとき500nmおよび630nmにおける光学濃度の該極大値に対する比率は、ともに12%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
このように、いずれの場合であっても特定波長領域にシャープな光学濃度のピークを有することが好ましく、(1)における特性と(2)における特性の双方を満たす、光学濃度の極大値を所定の領域に2つ有するカラーフィルタも好ましく用いることができる。
上記したカラーフィルタは、着色層に(a)色素、および(b)ビオローゲン化合物を含む。着色層には必要によって、さらにバインダーポリマー、褪色防止剤、紫外線吸収剤等を含んでいてもよい。
本発明で用いる(b)ビオローゲン化合物は、ビピリジニウム構造を有していれば、特に限定されないが、好ましくは下記一般式(B)で表される化合物である。
Figure 2010212027
一般式(B)中、R31およびR32はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。
一般式(B)において、R31もしくはR32で表されるアルキル基は、炭素原子数1〜40の範囲のアルキル基であり、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が特に好ましい。ここでアルキル基は、直鎖状、分岐状、又は環状であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基が好ましい。
また、アルケニル基としては、炭素数2〜40のアルケニル基であり、炭素数2〜18のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜8のアルケニル基が特に好ましい。具体的にはビニル基、2−プロペニル基、2−メチルプロペニル基、1,3−ブタジエニル基が好ましい。
また、アルキニル基としては、炭素数2〜40のアルキニル基であり、炭素数2〜18のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜8のアルキニル基が特に好ましい。例えばエチニル基、プロピニル基、3,3−ジメチルブチニル基が好ましい。
また、アリール基としては、炭素数6〜40のアリール基であり、炭素数6〜18のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が好ましい。
また、ヘテロ環基としては、炭素数4〜7の飽和又は不飽和のヘテロ環基であり、含有されるヘテロ原子としては窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましく、例えば4−ピリジル基、2−ピリジル基、2−ピラジル基、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、2−イミダゾリル基、2−フリル基、2−チオフェニル基、2−ベンゾオキサゾリル基、2−ベンゾチオキサゾリル基を挙げることができる。
一般式(B)のR31およびR32は、更に置換基を有していてもよい。
一般式(B)中、Zはアニオンを表し、nは分子の荷電を中和するのに必要な数を表す。従って、該化合物が分子内で塩を形成しており、電荷の中和する必要がない場合にはnは0である。
は無機イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、ハロゲンイオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)、置換アリールスルホン酸イオン(例えば、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロルベンゼンスルホン酸イオンなど)、アリールジスルホン酸イオン(例えば、1,3−ベンゼンジスルホンル硫酸イオン(例えば、メチル硫酸イオンなど)が挙げられる。Zは好ましくは、ハロゲンイオンである。
一般式(B)で表される化合物の具体例としては、以下のものを挙げることができる。
Figure 2010212027
Figure 2010212027
Figure 2010212027
なお、ビオローゲン化合物は、ビオローゲン化合物単独で添加してもよく、メチン色素の対カチオンとして前記一般式(B)で示される化合物におけるカチオン部の如き構造を有する化合物をビオローゲン化合物として用いてもよい。
また、ビオローゲン化合物は1種でも、構造の異なるビオローゲン化合物を2種以上併用してもよい。
ビオローゲン化合物の(a)色素に対する含有量は、質量基準で1〜1000%の範囲、好ましくは5〜500%の範囲、さらに好ましくは10〜200%の範囲であれば、色再現性の拡大に効果的であり、耐光性も良好で、輝度低下も抑制される。この結果、色再現性が良好で、高輝度の表示装置を得ることができる。
本発明に係るカラーフィルタ(以下、適宜、フィルタ層と称する)では、特定の吸収波長に所望の光学濃度を持たせるために(a)色素を使用する。(a)色素は、染料であっても顔料であっても良いが、調整が容易という点で染料が好ましい。
上記目的に対していかなる染料を用いてもよいが、吸収スペクトルの制御に用いられる好ましい染料としては、スクアリリウム染料、アゾメチン染料、シアニン染料、オキソノール染料、アゾ染料、アリーリデン染料、キサンテン染料あるいはメロシアニン染料を挙げることができる。
フィルタ層には、以上のような二種類以上の色素を組み合わせて用いることができる。また、波長が475乃至525nmの範囲と550乃至620nmの範囲との両方に吸収極大を有する色素をフィルタ層に用いることもできる。このような色素を用いることで、前述の(1)と(2)の特性の双方を有する特定カラーフィルタを調製することができる。
上記のようなシャープな吸収を得る目的に対しては、会合状態にある染料を用いることが特に好ましい。
会合状態の染料は、いわゆるJバンドを形成するため、シャープな吸収スペクトルピークを示す。染料の会合とJバンドについては、文献(例えば、Photographic Science and Engineering Vol.18,No.323-335(1974))に記載がある。会合状態の染料では、さらに、会合状態の染料の吸収極大が、溶液状態の染料の吸収極大よりも長波長側に移動する。従って、フィルタ層に含まれる染料が会合状態であるか、非会合状態であるかは、吸収極大を測定することで容易に判断できる。
染料には、水に溶解するだけで会合体を形成する化合物もある。ただし、一般には、染料の水溶液にゼラチンまたは塩(例、塩化バリウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム)を添加して会合体を形成する。染料の水溶液にゼラチンを添加する方法が特に好ましい。
染料の会合体は、染料の固体微粒子分散物として形成することもできる。固体微粒子の状態とするためには、公知の分散機を用いることができる。分散機の例には、ボールミル、振動ミル、遊星ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミルおよびローラミルが含まれる。なかでも、縦型または横型の媒体分散機、例えば、特開昭52−92716号公報および国際特許88/074794号明細書記載の媒体分散機が好ましく用いられる。
染料の分散は、適当な媒体(水、アルコール、溶剤)の存在下で実施してもよい。分散に際しては、分散用界面活性剤を用いることが好ましい。分散用界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤(例えば、特開昭52−92716号公報および国際特許88/074794号明細書に記載のもの)が好ましく用いられる。必要に応じて、アニオン性ポリマー、ノニオン性界面活性剤あるいはカチオン性界面活性剤を用いてもよい。
染料を適当な溶媒に溶解した後、その貧溶媒に添加して、微粒子状の粉末を得てもよい。この場合も、上記の界面活性剤を用いることができる。
また、溶液のpHを調整することにより、染料の微結晶を析出させてもよく、ここで析出により得られる微結晶も染料の会合体である。
会合状態の染料が微粒子(または微結晶)である場合、平均粒径は0.01μm乃至10μmであることが好ましい。染料の粒子又は微結晶の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて撮影した画像より、抽出した500個の測定値を平均した値を用いている。
475乃至525nmの波長領域に吸収極大を有する特定カラーフィルタを調製するための染料としては、該極大値に対する450nmにおける光学濃度の比率が15%以下で、かつ550nmにおける光学濃度の比率が5%以下となる染料であれば、どのような構造の染料も用いることができる。この条件を満たす染料であれば、複数の染料を併用してもよい。
染料は、半値幅(吸収極大の吸光度の半分の吸光度を示す波長領域の幅)が50nm以下の吸収を持つ染料が好ましく、40nm以下であることがさらに好ましく、35nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることが最も好ましい。
具体的な染料種としては、例えばシアニン染料、オキソノール染料、アリーリデン染料、メロシアニン染料、スクアリリウム染料、アゾメチン染料、アゾ染料、あるいはキサンテン染料を挙げることができる。特に、好ましい染料としては、下記一般式(I)、一般式(II)、及び一般式(III)で表される化合物からなる群より選択される染料が挙げられる。
Figure 2010212027
前記一般式(I)中、ZおよびZは、それぞれ独立に、5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を示す。
含窒素複素環には、他の複素環、芳香族環または脂肪族環が縮合していてもよい。ZおよびZで表される含窒素複素環およびその縮合環の例には、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロロピリジン環、フロピロール環、インドリジン環、イミダゾキノキサリン環およびキノキサリン環が含まれる。
含窒素複素環は、6員環よりも5員環のほうが好ましい。なかでも、5員の含窒素複素環に、ベンゼン環またはナフタレン環が縮合していることがさらに好ましく、ベンゾイミダゾール環が最も好ましい。
およびZで表される含窒素複素環およびそれに縮合している環は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、ハロゲン化炭素基(例、トリフルオロメチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ、o−カルボキシルフェニルチオ)、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
一般式(I)において、RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を示す。
、Rがアルキル基を表すとき、アルキル基の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよい。アルキル基に導入可能な置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
、Rがアルケニル基を表すとき、アルケニル基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。アルケニル基の例には、2−ペンテニル、ビニル、アリル、2−ブテニルおよび1−プロペニルが含まれる。アルケニル基は置換基を有していてもよい。アルケニル基に導入可能な置換基の例は、アルキル基における置換基の例と同様である。
、Rがアラルキル基を表すとき、アラルキル基の炭素原子数は、7乃至12であることが好ましい。アラルキル基の例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれる。アラルキル基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、ハロゲン化炭素基(例、トリフルオロメチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ、o−カルボキシルフェニルチオ)、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
、Rがアリール基を表すとき、アリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。アリール基は、置換基を有していてもよい。アリール基の置換基の例は、アラルキル基の置換基の例と同様である。
一般式(I)において、Lは、奇数個のメチンからなるメチン鎖である。メチンの数は、1、3、5または7個であることが好ましい。
メチン鎖は、置換基を有していてもよい。置換基を有するメチンは、メチン鎖の中央(メソ位)のメチンであることが好ましい。メチン鎖に導入可能な置換基の例には、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化炭素基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基、アミド基、アシルオキシ基、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。アルキル基およびアリール基の定義および例は、上記RおよびRで示したものと同様である。
一般式(I)において、a、bおよびcは、それぞれ独立に、0または1である。aおよびbは、0である方が好ましい。cは、シアニン染料がスルホやカルボキシルのようなアニオン性置換基を有して分子内塩を形成する場合は、0である。
一般式(I)において、Xはアニオンを表す。アニオンの例には、ハライドイオン(Cl、Br、I)、p−トルエンスルホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF 、BF 、ClO および下記一般式(1)で表される錯イオンが含まれる。
Figure 2010212027
前記一般式(1)において、R、R10、R11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基またはシアノ基であるか、あるいは、RとR10、または、R11とR12とが結合して形成された芳香族環を表す。
、R10、R11およびR12がアルキル基を表す場合のアルキル基の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
、R10、R11およびR12がアリール基を表す場合のアリール基の例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、ハロゲン化炭素基(例、トリフルオロメチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ、o−カルボキシルフェニルチオ)、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
とR10、または、R11とR12とが結合して形成する芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。ベンゼン環およびナフタレン環は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、上記のアリール基において挙げた置換基の例と同様である。
一般式(1)において、YとYは、それぞれ独立に、O、SまたはNHを表すが、Sが最も好ましい。
一般式(1)において、Mは、金属原子を表す。金属原子は、周期律表のII族からIV族までの金属原子が好ましく、より好ましくは、遷移金属原子である。遷移金属原子の例には、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pd、MdおよびCdが含まれる。なかでも、Fe、Co、CuおよびZnが特に好ましい。
前記一般式(I)で表されるシアニン染料は、少なくとも一つの水溶性基(化合物を水溶性にする程度の強い親水性基)を有することが好ましい。ここでシアニン染料が有することができる水溶性基の例には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基およびそれらの塩が含まれる。塩を形成するための対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、Na、K)、アンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンおよび下記一般式(2)で表されるオニウムイオンが含まれる。
Figure 2010212027
一般式(2)において、R13およびR14は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基である。アルキル基、アルケニル基、アラルキル基およびアリール基の定義および例は、前記一般式(I)におけるRおよびRと同様である。
13およびR14が複素環基を表す場合の複素環の例には、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、ピラゾール環、ピロール環およびクマリン環が含まれる。
複素環基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、ハロゲン化炭素基(例、トリフルオロメチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ、o−カルボキシルフェニルチオ)、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
一般式(2)において、R15およびR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化炭素基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基、アミド基、アシルオキシ基、ヒドロキシル基、スルホ基またはカルボキシル基である。
13、R14、R15およびR16のいずれか二つが結合して環を形成してもよい。
一般式(2)において、n1およびn2は、それぞれ独立に、1、2、3または4である。
一般式(2)において、bは、0.25乃至3.0である。bは、染料に含まれる水溶性基の数に応じて決定する。例えば、染料がスルホ基を二つ有すると、bは0.5である。また、染料がスルホ基を三つ有すると、bは1.0である。
以下に、一般式(I)で表され、かつ、本発明において規定された吸収スペクトルを持つ、本発明におけるカラーフィルタの調製に好適に用いうるシアニン染料の具体例を示す。
Figure 2010212027
Figure 2010212027
一般式(I)で表されるシアニン染料は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレイテッド」コンパウンズ(Heterocyclic Compounds Cyanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、ニューヨーク、ロンドン、1964年;デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocyclic chemistry)」、第18章、第14節、482〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、ニューヨーク、ロンドン、1977年;「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds)」、第2版、第4巻B、第15章、369〜422頁、エルセビア・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier Science Publishing Company Inc.)、ニューヨーク、1977年;および特開平6−313939号、同5−88293号の各公報の記載を参照して合成できる。
本発明におけるカラーフィルタに好適に用いうる特定の吸収スペクトルを有する染料の他の例として、一般式(II)で表されるオキソノール染料が挙げられる。
Figure 2010212027
前記一般式(II)中、YおよびYは、それぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表す。Lは、置換基を有しても良い、奇数個のメチンからなるメチン鎖を示す。Xは、水素原子またはカチオンを示す。
前記一般式(II)中、YおよびYは、それぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表す。YおよびYとしては、脂肪族環よりも複素環の方が好ましい。
脂肪族環の例には、インダンジオン環が含まれる。複素環の例には、5−ピラゾロン環、オキサゾロン環、バルビツール酸環、ピリドン環、ローダニン環、ピラゾリジンジオン環、ピラゾロピリドン環およびメルドラム酸環が含まれる。
脂肪族環および複素環は、置換基を有していてもよい。導入可能な置換基の例には、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニル)、ハロゲン化炭素基(例、トリフルオロメチル)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ、o−カルボキシルフェニルチオ)、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ)、アミド基(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ)、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。スルホ基とカルボキシル基は塩の状態であってもよい。
前記一般式(II)において、Lは、奇数個のメチンからなるメチン鎖である。メチンの数は、3、5または7個であることが好ましい。
メチン鎖は、置換基を有していてもよい。置換基を有するメチンは、メチン鎖の中央(メソ位)のメチンであることが好ましい。置換基の例には、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化炭素基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、アシルオキシ基、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキシル基が含まれる。ただし、メチン鎖は無置換であることが好ましい。
一般式(II)において、Xは、水素原子またはカチオンを表す。X2がカチオンを表す場合の。カチオンの例には、アルカリ金属(例、Na、K)イオン、アンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオンおよびテトラブチルアンモニウムイオンが含まれる。
以下に、一般式(II)で表され、かつ本発明で規定する上記スペクトルの条件を満たすオキソノール染料の例を示す。
なお、下記例示化合物中、解離性基については遊離の形で示すが、一般式(I)において述べたような対イオンを有する塩の形で用いても良い。特に、一般式(1)や一般式(2)で表される対イオンを有する塩の構造をとるものは特に好ましく用いられる。
Figure 2010212027
Figure 2010212027
Figure 2010212027
一般式(II)で表されるオキソノール染料は、特開平7−230671号公報、欧州特許0778493号および米国特許5459265号の各明細書の記載を参照して合成できる。
本発明におけるカラーフィルタに好適に用いうる特定の吸収スペクトルを有する染料の他の例として、一般式(III)で表される染料が挙げられる。
Figure 2010212027
一般式(III)において、Y3は一般式(II)におけるY、Yと同義である。好ましいものも同じである。L3は、1もしくは3個のメチンからなるメチン鎖であり、好ましいメチンの数は1個である。メチン鎖は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化炭素基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ基、アミド基、アシルオキシ基、ヒドロキシル、スルホおよびカルボキシルが含まれる。ただし、メチン鎖は無置換であることが好ましい。
Arは、芳香族環である。芳香族環は、炭化水素環であっても複素環であっても良いが、炭化水素環が好ましい。最も好ましい芳香族環は、ベンゼン環である。芳香族環は置換基を有していてもよく、好ましい置換基は、一般式(II)の脂肪族環および複素環の置換基の説明で挙げたものである。
以下に、本発明に好ましく用いられる一般式(III)で表される染料の好ましい例を挙げる。
Figure 2010212027
540〜600nmの波長領域に吸収極大を有するカラーフィルタに使用される色材としては特に制限は無く、いかなる染料や顔料を用いることが出来る。該極大値に対する540nmおよび600nmにおける光学濃度の比率がいずれも15%以上100%以下となるように、複数の色材を併用しても良い。吸収波形の調整が容易であるという点で、染料を使用することがより好ましい。好ましい染料種を具体的に挙げると、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、スクアリリウム染料、アゾメチン染料、シアニン染料、オキソノール染料、アリーリデン染料、キサンテン染料、フタロシアニン染料、ピロメテン染料、あるいはメロシアニン染料を挙げることが出来る。
好ましい染料の具体例としては、国際公開第00−23829号パンフレットに記載の560乃至620nmに極大吸収を有する染料のほか、以下の染料〔例示化合物(IV−1)〜(IV−5)〕を挙げることが出来る。
Figure 2010212027
Figure 2010212027
また、C.I.ピグメント バイオレット19、同23などの顔料も好ましく用いることが出来る。
このような吸収スペクトルを有する色素を、カラーフィルタに用いる際、1種のみを用いてもよく、2種以上を組みあわて用いてもよい。色素の含有量は、カラーフィルタの着色層を構成する全成分中、固形分換算で5〜70質量%の範囲が好ましく、8〜60質量%の範囲であることがより好ましい。
カラーフィルタには、外光反射抑止等の目的で、前述した分光吸収スペクトル(ピーク波長475〜525nmおよび550〜620nmで特定波長の光学濃度の比率を規定)に該当しないスペクトルをもつ染料を併用してもよい。そのような染料の中でも、特に近赤外吸収染料を用いることができる。このような染料を併用する場合でも、調製されたカラーフィルタの吸収スペクトルは上記規定を満たすことを要するため、添加量を調整することが必要である。
近赤外吸収染料としては、シアニン染料(特開平9−96891号公報記載)、金属キレート染料、アミニウム染料、ジイモニウム染料、キノン染料、スクアリリウム染料(特開平9−90547号、同10−204310号の各公報記載)や各種メチン染料であって、上記物性を有しない化合物を用いることができる。
近赤外吸収染料については、色材、61[4]215−226(1988)および化学工業43−53(1986年5月号)にも記載がある。また、他の可視光吸収染料としては、トリフェニルメタン染料(米国特許2150695号明細書および特開平5−117536号公報記載)およびフルオレセイン系染料(例、フルオレセイン、ジブロモフルオレセイン、エオシン、ローダミン)を用いることができる。
本発明に係るカラーフィルタは、前記特定の吸収スペクトルを有する染料を含む1層の構成で用いても本発明の効果を奏し得るが、目的に応じて、赤色、緑色、青色のうち任意の色相の着色パターンを有するカラーフィルタとして用いることもできる。その場合には、着色パターンに所望の色相を与える着色剤、好ましくは、顔料とともに、前記特定の吸収スペクトルを有する染料を含有させればよい。複数色の着色パターンを有するカラーフィルタの製造方法については、以下に詳述する。
本発明に係るカラーフィルタは、発光素子などの光源からの光がカラーフィルタを介して表示される位置に配置されれば、その配置位置は任意であり、従来の表示装置のごとく、表示装置に内蔵されてもよく、表示装置の全面に別部材として配置されてもよい。以下、カラーフィルタが表示装置の全面に外地される態様について説明する。
<前面設置型カラーフィルタ>
本発明の表示装置におけるカラーフィルタは、従来の液晶表示装置におけるカラーフィルタと同様に、フォトリソグラフィーで作製してシステムに内蔵することもできるが、プラズマディスプレイ用の色補正フィルタと同様に、ディスプレイ表面に貼り付けるなどの方法により、ディスプレイの前面に設置する方法も好ましく用いることができる。この方式に関しては前出の特許文献2などに記載されている。
前面設置型カラーフィルタにおけるフィルタ層の形成に用いられるポリマーバインダーとしては、天然ポリマー(例、ゼラチン、セルロース誘導体、アルギン酸)または合成ポリマー(例、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、水溶性ポリアミド)を用いることができる。親水性ポリマー(上記天然ポリマー、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアミド)が好ましく、ゼラチンが特に好ましい。ポリマーバインダーの数平均分子量は、5000乃至100000であることが好ましく、10000乃至100000であることが好ましい。
フィルタ層には、(a)色素、(b)ビオローゲン化合物、及びバインダーポリマーに加えて、さらに、褪色防止剤や紫外線吸収剤を添加してもよい。顔料の安定化剤として機能する褪色防止剤の例には、ハイドロキノン誘導体(米国特許3935016号、同3982944号の各明細書記載)、ハイドロキノンジエーテル誘導体(米国特許4254216号明細書および特開昭55−21004号公報記載)、フェノール誘導体(特開昭54−145530号公報記載)、スピロインダンまたはメチレンジオキシベンゼンの誘導体(英国特許公開2077455号、同2062888号の各明細書および特開昭61−90155号公報記載)、クロマン、スピロクロマンまたはクマランの誘導体(米国特許3432300号、同3573050号、同3574627号、同3764337号の各明細書および特開昭52−152225号、同53−20327号、同53−17729号、同61−90156号の各公報記載)、ハイドロキノンモノエーテルまたはパラアミノフェノールの誘導体(英国特許1347556号、同2066975号の各明細書および特公昭54−12337号、特開昭55−6321号の各公報記載)およびビスフェノール誘導体(米国特許3700455号明細書および特公昭48−31625号公報記載)が含まれる。
また、光あるいは熱に対する顔料の安定性を向上させるため、金属錯体(米国特許4245018号明細書および特開昭60−97353号公報記載)を褪色防止剤として用いてもよい。
さらに、顔料の耐光性を改良するために、一重項酸素クエンチャーを褪色防止剤として用いてもよい。一重項酸素クエンチャーの例には、ニトロソ化合物(特開平2−300288号公報記載)、ジインモニウム化合物(米国特許465612号明細書記載)、ニッケル錯体(特開平4−146189号公報記載)および酸化防止剤(欧州特許公開820057A1号明細書記載)が含まれる。
(反射防止層)
本発明の実施態様においては、前記フィルタ層に、さらに反射防止層を設けて、カラーフィルタに反射防止機能を付与してもよい。
反射防止層の反射防止機能としては、正反射率が3%以下であることが好ましく、1.8%以下であることがさらに好ましい。
反射防止層を設ける場合は、低屈折率層を設けることが必須である。低屈折率層としては、その屈折率が透明支持体の屈折率よりも低いものを用いる。低屈折率層の屈折率は、1.20乃至1.55であることが好ましく、1.30乃至1.55であることがさらに好ましい。
低屈折率層の厚さは、50乃至400nmであることが好ましく、50乃至200nmであることがさらに好ましい。
低屈折率層は、屈折率の低い含フッ素ポリマーからなる層(特開昭57−34526号、特開平3−130103号、同6−115023号、同8−313702号、同7−168004号の各公報記載)、ゾルゲル法により得られる層(特開平5−208811号、同6−299091号、同7−168003号の各公報記載)、あるいは微粒子含む層(特公昭60−59250号、特開平5−13021号、同6−56478号、同7−92306号、同9−288201号の各公報に記載)として形成することができる。微粒子を含む層では、微粒子間または微粒子内のミクロボイドとして、低屈折率層に空隙を形成することができる。微粒子を含む層は、3乃至50体積%の空隙率を有することが好ましく、5乃至35体積%の空隙率を有することがさらに好ましい。
広い波長領域の反射を防止するためには、低屈折率層に加えて、屈折率の高い層(中・高屈折率層)を積層することが好ましい。
高屈折率層の屈折率は、1.65乃至2.40であることが好ましく、1.70乃至2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50乃至1.9 0であることが好ましい。
中・高屈折率層の厚さは、50m乃至100μmであることが好ましく、10nm乃至10μmであることがさらに好ましく、30nm乃至1μmであることが最も好ましい。
中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。
中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有するポリマーバインダーを用いて形成することができる。屈折率が高いポリマーの例には、ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および環状(脂環式または芳香族)イソシアネートとポリオールとの反応で得られるポリウレタンが含まれる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノマーの重合反応によりポリマーを形成してもよい。
さらに高い屈折率を得るため、ポリマーバインダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子の屈折率は、1.80乃至2.80であることが好ましい。
前記中・高屈折率層に用いられる無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物から形成することが好ましい。金属の酸化物または硫化物の例には、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよび硫化亜鉛が含まれる。酸化チタン、酸化錫および酸化インジウムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(重量%)が多い成分を意味する。他の元素の例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、PおよびSが含まれる。
被膜形成性で溶剤に分散し得るが、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物(例、キレート化合物)、活性無機ポリマーを用いて、中・高屈折率層を形成することもできる。
反射防止層は、表面をアンチグレア機能(入射光を表面で散乱させて、膜周囲の景色が膜表面に移るのを防止する機能)を付与することができる。例えば、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成し、そしてその表面に反射防止層を形成するが、あるいは反射防止層を形成後、エンボスロールにより表面に凹凸を形成することにより、アンチグレア機能を得ることができる。
アンチグレア機能を有する反射防止層は、一般に3乃至30%のヘイズを有する。
(その他の層)
本発明の実施態様におけるカラーフィルタには、ハードコート層、潤滑層、防汚層、帯電防止層、紫外線吸収層あるいは中間層を設けることもできる。
ハードコート層は、架橋しているポリマーを含むことが好ましい。ハードコート層は、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー、オリゴマーまたはモノマー(例、紫外線硬化型樹脂)を用いて形成することができる。シリカ系材料からハードコート層を形成することもできる。
カラーフィルタの最表面に潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、反射防止膜表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能を有する。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例、シリコンオイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金属塩、フッ素系潤滑剤またはその誘導体を用いて形成することができる。潤滑層の厚さは、2乃至20nmであることが好ましい。
防汚層は、含フッ素ポリマーを用いて形成することができる。防汚層の厚さは、2乃至100nmであることが好ましく、5乃至30nmであることがさらに好ましい。
反射防止層(中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層)、フィルタ層、下塗り層、ハードコート層、潤滑層、その他の層は、一般的な塗布方法により形成することができる。塗布方法の例には、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法およびホッパーを使用するエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書記載)が含まれる。二以上の層を同時塗布により形成してもよい。同時塗布法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書および原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載がある。
(カラーフィルタの適性)
カラーフィルタは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用可能なものである。反射防止層を設ける場合は、低屈折率層が設けられていない側の面が画像表示装置の画像表示面と対向するように配置する。本発明に係るカラーフィルタは、有機EL発光素子を有する表示装置用のカラーフィルタとして使用すると、特に顕著な効果が得られる。
有機EL表示装置のような画像表示装置では、カラーフィルタをディスプレイの表面をカバーするように配置する。カラーフィルタをディスプレイの表面に直接貼り付けることができる。また、ディスプレイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表側(外側)または裏側(ディスプレイ側)にカラーフィルタを貼り付けることもできる。
本発明における表示装置は、無機または有機EL等の赤色、緑色、および青色の3色に発光する素子を有することを特徴とし、いかなる原理の発光素子、光源も利用できるが有機EL素子を用いた有機EL表示装置であることが好ましい。以下に本発明に好ましく用いられる有機EL表示装置について詳細に説明する。
<有機EL表示装置とマイクロキャビティ構造>
本発明に用いる有機EL表示装置は特許第3944906号明細書を参照し、作製することが可能である。以下図を用いて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子である有機EL発光素子を用いた有機EL表示装置の断面構造を表すものである。この表示装置は、極薄型の有機発光カラーディスプレイ装置などとして用いられるものであり、例えば、駆動パネル10と封止パネル20とが対向配置され、接着層30により全面が貼り合わされている。駆動パネル10は、ガラスなどの絶縁材料よりなる駆動用基板11の上に、赤色の光を発生する有機EL発光素子10Rと、緑色の光を発生する有機EL発光素子10Gと、青色の光を発生する有機EL発光素子10Bとが、順に、全体としてマトリクス状に設けられている。
この有機EL発光素子10R,10G,10Bは、例えば、駆動用基板11の側から、陽極としての第1電極12、有機層13、および陰極としての第2電極14がこの順に積層され、第2電極14の上には、必要に応じて保護膜15が形成されている。
第1電極12は、反射層としての機能も兼ねており、できるだけ高い反射率を有するようにすることが発光効率を高める上で望ましい。例えば、金属などの消衰係数の高い材料を用いる場合には、できるだけ実部屈折率の低い材料を用いて、積層方向の厚み(以下、単に厚みと言う)を光が透過しない程度、具体的には概ね100nm以上とすれば、反射率を高くすることができるので好ましい。具体的には、厚みを例えば200nm程度とし、白金(Pt)、金(Au)またはタングステン(W)などの仕事関数の高い金属元素の単体または合金により構成することが好ましい。なお、第1電極12には、光学定数に実質的な差を生じない程度に別の元素を添加してもよい。
有機層13は、有機EL発光素子10の発光色によって構成が異なっている。図2は、有機EL発光素子10R、10Bにおける有機層13の構成を拡大して表すものである。有機EL発光素子10R、10Bの有機層13は、正孔輸送層13A,発光層13Bおよび電子輸送層13Cが第1電極12の側からこの順に積層された構造を有している。正孔輸送層13Aは、発光層13Bへの正孔注入効率を高めるためのものである。本実施の形態では、正孔輸送層13Aが正孔注入層を兼ねている。発光層13Bは、電流の注入により光を発生するものである。電子輸送層13Cは、発光層13Bへの電子注入効率を高めるためのものである。
有機EL発光素子10Rの正孔輸送層13Aは、例えば、厚みが45nm程度であり、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)により構成されている。有機EL発光素子10Rの発光層13Bは、例えば、厚みが50nm程度であり、2,5−ビス[4−[N−(4−メトキシフェニル)―N−フェニルアミノ]]スチリルベンゼン―1,4−ジカーボニトリル(BSB)により構成されている。有機発光素子10Rの電子輸送層13Cは、例えば、厚みが30nm程度であり、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3)により構成されている。
有機EL発光素子10Bの正孔輸送層13Aは、例えば、厚みが30nm程度であり、α−NPDにより構成されている。有機EL発光素子10Bの発光層13Bは、例えば、厚みが30nm程度であり、4,4‘−ビス(2,2’−ジフェニルビニン)ビフェニル(DPVBi)により構成されている。有機発光素子10Bの電子輸送層13Cは、例えば、厚みが30nm程度であり、Alq3により構成されている。
図3は、有機EL発光素子10Gにおける有機層13の構成を拡大して表すものである。有機EL発光素子10Gの有機層13は、正孔輸送層13Aおよび発光層13Bが第1電極12の側からこの順に積層された構造を有している。正孔輸送層13Aは、正孔注入層を兼ねており、発光層13Bは、電子輸送層を兼ねている。
有機EL発光素子10Gの正孔輸送層13Aは、例えば、厚みが50nm程度であり、α−NPDにより構成されている。有機EL発光素子10Gの発光層13Bは、例えば、厚みが60nm程度であり、Alq3にクマリン6(C6;Coumarin6)を1体積%混合したものにより構成されている。
図1ないし図3に示した第2電極14は、半透過性反射層としての機能を兼ねている。すなわち、この有機EL発光素子10R,10G,10Bは、第1電極12の発光層13B側の端面を第1端部P1、第2電極14の発光層13B側の端面を第2端部P2とし、有機層13を共振部として、発光層13Bで発生した光を共振させて第2端部P2の側から取り出す共振器構造を有している。このように共振器構造を有するようにすれば、発光層13Bで発生した光が多重干渉を起こし、一種の狭帯域フィルタとして作用することにより、取り出される光のスペクトルの半値幅が減少し、色純度を向上させることができるので好ましい。
また、封止パネル20から入射した外光についても多重干渉により減衰させることができ、後述するカラーフィルタ22(図1参照)との組合せにより有機EL発光素子10R,10G,10Bにおける外光の反射率を極めて小さくすることができるので好ましい。
図1に示した保護膜15は、例えば、厚みが500nm以上10000nm以下であり、透明誘電体からなるパッシベーション膜である。保護膜15は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)などにより構成されている。
封止パネル20は、図1に示したように、駆動パネル10の第2電極14の側に位置しており、接着層30と共に有機EL発光素子10R,10G,10Bを封止する封止用基板21を有している。
以上により、駆動パネル10と封止パネル20とが接着され、図1ないし図3に示した表示装置が完成する。
この表示装置では、第1電極12と第2電極14との間に所定の電圧が印加されると、発光層13Bに電流が注入され、正孔と電子とが再結合することにより、主として発光層13Bの界面において発光が起こる。この光は、第1電極12と第2電極14との間で多重反射し、第2電極14、保護層15、および封止用基板21を透過して取り出される。このとき、封止用基板21の側から外光が入射するが、共振波長以外の外光はカラーフィルタ22により吸収されると共に、有機EL発光素子10R、10G、10Bにおける多重干渉により減衰される。
実施の形態を挙げて本発明の第一の実施形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。本実施の形態では、本発明に好適なマイクロキャビティ構造を採用しているが、当然これを用いない形態でも実施が可能である。
また、上記実施の形態では、有機EL発光素子の構成を具体的に挙げて説明したが、正孔注入用薄膜層16,保護膜15などの全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。例えば第1電極12を、誘電体多層膜またはAlなどの反射膜の上部に透明導電膜を積層した2層構造とすることもできる。この場合、この反射膜の発光層側の端面が共振部の端部を構成し、透明導電膜は共振部の一部を構成することになる。
さらにまた、上記実施の形態では、第2電極14が半透過性反射層により構成されている場合について説明したが、第2電極14は、半透過性反射層と透明電極とが第1電極の側から順に積層された構造としてもよい。この透明電極は、半透過性反射層の電気抵抗を下げるためのものであり、発光層で発生した光に対して十分な透光性を有する導電性材料により構成されている。透明電極を構成する材料としては、例えば、ITOまたはインジウムと亜鉛(Zn)と酸素とを含む化合物が好ましい。室温で成膜しても良好な導電性を得ることができるからである。透明電極の厚みは、例えば30nm以上1000nm以下とすることができる。また、この場合、半透過性反射層を一方の端部とし、透明電極を挟んだ位置に他方の端部を設け、透明電極を共振部とする共振器構造を形成するようにしてもよい。さらに、そのような共振器構造を設ける場合には、保護膜15を、透明電極を構成する材料と同程度の屈折率を有する材料により構成すれば、保護膜15を共振部の一部とすることができ、好ましい。
さらに、本発明は、第2電極14を透明電極により構成すると共に、この透明電極の有機層13と反対側の端面の反射率が大きくなるように構成し、第1電極12の発光層13B側の端面を第1端部、透明電極の有機層と反対側の端面を第2端部とした共振器構造を構成した場合についても適用することができる。例えば、保護膜15または接着層30との境界面での反射率を大きくして、この境界面を第2端部としてもよい。また、保護膜15および接着層30を設けずに、透明電極を大気層に接触させ、透明電極と大気層との境界面の反射率を大きくして、この境界面を第2端部とするようにしてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施形態として、TFT基板側から光を取り出す場合について述べる。
上記実施の形態においては、駆動用基板11の上に、第1電極12,有機層13および第2電極14を駆動用基板11の側から順に積層し、封止パネル20の側から光を取り出すようにした場合について説明したが、積層順序を逆にして、駆動用基板11の上に、第2電極14,有機層13および第1電極12を駆動用基板11の側から順に積層し、駆動用基板11の側から光を取り出すようにすることもできる。
また、例えば、上記実施の形態では、第1電極12を陽極、第2電極14を陰極とする場合について説明したが、陽極および陰極を逆にして、第1電極12を陰極、第2電極14を陽極としてもよい。この場合、第2電極14の材料としては、仕事関数が高い金,銀,白金,銅などの単体または合金が好適であるが、正孔注入用薄膜層16を設けることによって他の材料を用いることもできる。また、第2電極14には、光学定数に実質的な差を生じない程度に別の元素を添加してもよい。さらに、第1電極12を陰極、第2電極14を陽極とすると共に、駆動用基板11の上に、第2電極14,有機層13および第1電極12を駆動用基板11の側から順に積層し、駆動用基板11の側から光を取り出すようにすることもできる。
リンスの後で水切り、乾燥をした後に、通常約200℃〜250℃の加熱処理を行なう。この加熱処理(ポストベーク)は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行なうことができる。
以上の操作を所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行なうことにより、複数色の着色された硬化膜が形成されてなるカラーフィルタを作製することができる。
従来の上記色相数はR,G,Bの3色が通常であったが、本発明においては色相数を2または1とすることが出来、上記一連の操作を低減、あるいは無くすことも可能であり、工程の簡便化に対しても寄与しうるものである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(比較例1)
<表示装置前面設置型フィルタの作製>
−下塗り層の形成−
厚さ100μmの透明なポリエチレンテレフタレートフイルムの両面をコロナ放電処理した後、片面にスチレン−ブタジエンコポリマーからなるラテックスを厚さ130nmとなるよう塗布し、下塗り層を形成した。
−第2下塗り層の形成−
下塗り層の上に、酢酸とグルタルアルデヒドを含むゼラチン水溶液を、厚さ50nmとなるよう塗布し、第2下塗り層を形成した。
−低屈折率層の形成−
反応性フッ素ポリマー(JN−7219、JSR(株)製)2.50gにt−ブタノール1.3gを加え、室温で10分間撹拌し、孔径1μmのポリプロピレンフィルタで濾過した。得られた低屈折率層用塗布液を、前記した下塗り層を付与したポリエチレンテレフタレートフイルムの下塗り層面とは反対側の面に、バーコーターを用いて乾燥膜厚が110nmとなるように塗布し、120℃で30分間乾燥して硬化させ、低屈折率層を形成した。
−カラーフィルタ層の形成−
ゼラチンの10質量%水溶液180gに、例示化合物(II-7) 0.4gと、例示化合物(IV−1) 0.2gとを溶解し、40℃で30分間攪拌した。溶液を孔径2μmのポリプロピレンフィルタで濾過し、カラーフィルタ層塗布液を調製した。
カラーフィルタ層用塗布液を、第2下塗り層の上に、乾燥膜厚が3.3μmとなるように塗布し、120℃で10分間乾燥してカラーフィルタ層を形成し、カラーフィルタAを作製した。
<有機EL装置の作製>
前記有機EL装置の第1の実施の形態の表示装置を作製した。
第1の実施の形態と同様の構成を有する有機EL発光素子10R、10G、10Bをそれぞれ作製した。その際、第1電極12は、アルミニウムを98質量%含むアルミニウム系合金により構成し、厚みは200nmとした。正孔注入用薄膜層16は、酸化クロム(II)により構成し、厚みは4nmとした。有機層13は、上記実施の形態で例示した材料により構成し、その合計厚みは、有機EL発光素子10Rでは125nm、有機EL発光素子10Gでは110nm、有機EL発光素子10Bでは93nmとする(マイクロキャビティを形成)。第2電極14は、第1電極12と同様の材料により構成し、厚みは17nmとした。以上のようにして赤色、緑色、および青色の有機EL発光素子を作製した。
以上の様にして作製した有機EL発光素子を有する表示装置の前面に、作製したカラーフィルタAの低屈折率層が設けられていない側の面を接着剤で貼りつけ、有機EL表示装置Aとした。
比較例1及び以下に示す各実施例、比較例の表示装置は、図4の分光スペクトルを有する有機EL発光素子を備えたものである。
(実施例1)
ゼラチンの10質量%水溶液180gに、例示化合物(II-7) 0.4gと、例示化合物(IV−1) 0.2g、および例示化合物V―1 0.6gとを溶解し、実施例1のカラーフィルタ層塗布液を調製した。
カラーフィルタAの作製でカラーフィルタ層塗布液を、実施例1のカラーフィルタ層塗布液に変更し、カラーフィルタ層の膜厚を含めて他は比較例1と同様にしてカラーフィルタBを作製し、さらに有機EL表示装置Aの作製において前面に貼り付けるカラーフィルタAに換えてカラーフィルタBを用いて、有機EL表示装置Bを作製した。
(実施例2〜8、比較例2〜4)
カラーフィルタ層塗布液に添加する色素およびビオローゲン化合物を表1のように変更し、他は比較例1と同様にして実施例2〜8、比較例2〜4を作成した。ただし、実施例8および比較例4では、有機EL発光素子10R、10G、10Bの厚みを全て150nmとし、マイクロキャビティを形成しなかった。
作製したサンプルの一覧を表1に示す。
なお表2で用いた染料A、染料Bは下記構造である。またPG36はC.I.Pigment Green36を、PY150はC.I.Pigment Yellow150を、PB15:6はC.I.Pigment Blue15:6を、PV23はC.I.Pigment Violet23を、PR254はC.I.Pigment Red254を、PR177はC.I.Pigment Red177をそれぞれ表す。
Figure 2010212027

染料A
Figure 2010212027

染料B
Figure 2010212027
このようにして得られた各有機EL表示装置の475〜525nmの範囲にある光学濃度の極大値(ピーク)の波長、475〜525nmの範囲にある光学濃度の極大値(ピーク)に対する450nm、および540nmの光学濃度の比率(%)、および550〜620nmの範囲にある光学濃度の極大値(ピーク)の波長、550〜620nmの範囲にある光学濃度の極大値(ピーク)に対する500nm、および630nmの光学濃度の比率(%)を表2に示す。
Figure 2010212027
<有機EL表示装置の評価>
得られた各有機EL表示装置の色度および透過率を、表示装置に対して法線方向に色彩輝度計((株)トプコン社製 BM−5)を設置して測定した。
また、各有機EL表示装置A〜Iに用いたカラーフィルタA〜Iの耐光性を下記に示す方法で評価した。結果はまとめて表3に示した。
(色再現域)
赤色、緑色、および青色を表示させたときのCIE色度値を前記色彩輝度計で測定し、CIE色度の図上における再現域をNTSC比で示した。
ここでNTSCとはNational Television System Committee の略であり、NTSC規格はカラーテレビ放送方式の規格の一つである。NTSC比とはCIE標準のxy色度図上における色再現範囲を、NTSC標準色度に対する面積比率で表したものである。
(透過率)
赤色、緑色、および青色それぞれについて、カラーフィルタ無しでの測定輝度に対する、カラーフィルタ設置後の輝度の比(%)を測定し、3色の輝度の比の平均値を表示装置の透過率(%)とした。
(カラーフィルタの耐光性の評価)
上記の有機EL表示装置A〜Iに用いられたカラーフィルタA〜Iの耐光性を評価した。スガ試験機(株)製スーパーキセノンウェザーメーターSX75を用い、ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH、150W/mでキセノンランプの光照射を10日間行なった。尚、本発明の試料とキセノンランプとの間に富士フイルム(株)製SC39フィルタを設置した。
光照射後の試料フィルムの500nmおよび600nmの光学濃度を日立製作所製 分光光度計 U−3500を用いて測定し、それぞれの光照射前に対する比率を求め、その平均値を算出して耐光性の目安とした。数値が大きい方が耐光性が良好である。
Figure 2010212027
比較例1に対してビオローゲン化合物を添加した実施例1〜3、比較例2に対してビオローゲン化合物を添加した実施例4〜6は、および比較例4に対してビオローゲン化合物を添加した実施例8はいずれも色再現域を拡大し、耐光性が良好で、透過率も向上できており、本発明の効果が確認できた。
色素として一般式(I)、(II)、および(III)には含まれない色素を用いた実施例7は、一般式(I)、(II)、および(III)に含まれる色素を用いた実施例1〜6に比べてやや性能が劣るが、ビオローゲン化合物を用いていない比較例3に比べて、色再現域が拡大し、耐光性が良好で、透過率が向上し、本発明の効果を発現することがわかる。
さらに、染料を用いたカラーフィルタで問題となる耐光性は、従来の顔料を用いたカラーフィルタと同等のレベルにまで改良できることが確認でき、従来は色再現域を犠牲にしなければ達成できなかった表示装置の高輝度が、色再現域を拡大しながら実現することが可能となった。
10:駆動パネル
10R:赤色の光を発生する有機EL発光素子
10G:緑色の光を発生する有機EL発光素子
10B:青色の光を発生する有機EL発光素子
11:駆動用基板
12:第1電極
13:有機層
13A:正孔輸送層
13B:発光層
13C:電子輸送層
13W:白色発光輸送層
14:第2電極
15:保護層
16:透明導電膜
20:封止パネル
21:封止用基板
30:接着層
P1:第2端部
P2:第1端部

Claims (8)

  1. 赤色、緑色、および青色に発光する発光素子からそれぞれ成る3色の画素と、表示装置の前面に配置される前面設置型カラーフィルタとを備え、
    該前面設置型カラーフィルタが、(a)色素、および(b)ビオローゲン化合物を含む着色層を有するカラーフィルタである表示装置。
  2. 前記(b)ビオローゲン化合物が、下記一般式(B)で表される化合物である請求項1に記載の表示装置。
    Figure 2010212027

    一般式(B)中、R31およびR32はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。Zはアニオンを表し、nは分子の荷電を中和するのに必要な数を表す。
  3. 前記(a)色素が、下記一般式(I)、一般式(II)、および一般式(III)で表される化合物から選ばれる1種以上を有する請求項1または請求項2に記載の表示装置。
    Figure 2010212027

    一般式(I)中、ZおよびZはそれぞれ独立に、5員または6員の含窒素複素環を形成する非金属原子群を示し、該含窒素複素環には他の複素環、芳香族環または脂肪族環が縮合していてもよい。RおよびRはそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、またはアリール基を示す。Lは置換基を有しても良い、奇数個のメチンからなるメチン鎖を示す。a、b、およびcはそれぞれ独立に、0または1である。Xはアニオンを示す。
    Figure 2010212027

    一般式(II)中、YおよびYはそれぞれ独立に、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表す。Lは、置換基を有しても良い、奇数個のメチンからなるメチン鎖を示す。Xは、水素原子またはカチオンを示す。
    Figure 2010212027

    一般式(III)中、Yは、脂肪族環または複素環を形成する非金属原子群を表し、Lは、Iもしくは3個のメチンからなるメチン鎖を表し、Arは、芳香族環を表す。
  4. 前記赤色、緑色、および青色に発光する発光素子が、いずれも有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. マイクロキャビティ構造を有する請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記着色層が、2種以上の色素化合物を含む請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記カラーフィルタが475〜525nmの範囲に光学濃度の極大値を有し、該極大値における光学濃度に対して、450nmにおける光学濃度の比率が15%以下で、かつ550nmにおける光学濃度の比率が10%以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記カラーフィルタが550〜620nmの範囲に光学濃度の極大値を有し、該極大値における光学濃度に対して、500nmおよび630nmにおける光学濃度の比率がいずれも12%以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示装置。
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