JP2013173599A - エレベータの連動運転試験装置および連動運転試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 建屋側の電源設備の状態を変更せず、また利用者の利便性を損なうことなく、災害発生時に実施される管制運転による連動運転の確認試験を実行することが可能なエレベータの連動運転試験装置および連動運転試験方法を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば連動運転試験装置は、試験対象号機選択部と制御部と有する。試験号機選択部は、建屋内に設置された複数のエレベータ制御装置のうち、管制運転による連動運転動作の試験対象として選択された装置の識別情報を記憶する。制御部は、連動運転動作を有効に実行させるための信号を生成し、前記記憶された試験対象のエレベータ制御装置に送信する。また制御部は、前記試験を行うための指令が出力されると、前記連動運転動作を有効に実行させるための信号を送信していないエレベータ制御装置に対して出力された指令に対応する連動運転動作の完了信号を生成してエレベータ監視装置に送信する。
【選択図】図1
【解決手段】 実施形態によれば連動運転試験装置は、試験対象号機選択部と制御部と有する。試験号機選択部は、建屋内に設置された複数のエレベータ制御装置のうち、管制運転による連動運転動作の試験対象として選択された装置の識別情報を記憶する。制御部は、連動運転動作を有効に実行させるための信号を生成し、前記記憶された試験対象のエレベータ制御装置に送信する。また制御部は、前記試験を行うための指令が出力されると、前記連動運転動作を有効に実行させるための信号を送信していないエレベータ制御装置に対して出力された指令に対応する連動運転動作の完了信号を生成してエレベータ監視装置に送信する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、エレベータの連動運転試験装置および連動運転試験方法に関する。
従来、建物に設置された複数台のエレベータの動作状態を監視および制御するため、外部の防災センタや建物内の監視室などにエレベータ監視装置である昇降機監視盤が設置されている。昇降機監視盤では、各エレベータの乗りかごの位置情報やドアの開閉状態などの運行状態や、故障による異常検出時または火災、地震等の災害発生時に実施される管制運転の監視および制御を行う。
エレベータが建物に設置され引き渡される前には、昇降機監視盤において、異常検出時または災害発生時に管制運転が正しく連動して実施されるか否かを検査するための連動運転試験を行い、これを昇降機監視盤で監視する必要がある。
連動運転試験時に検査する管制運転の一つとして、自家発管制運転がある。自家発管制運転は、停電などの発生により建屋側の商用電源が落ち、自家発電源による電源供給に切り替わったときに行われるものである。
自家発管制運転の詳細な動作について説明する。通常時は、商用電源供給が確立している(オン状態である)ことを示す商用電源確立信号が、建屋設備側から昇降機監視盤に所定時間間隔で送信されている。そして、停電発生により建屋側の電源供給が自家発電源に切り替わると、建屋設備側から昇降機監視盤に送信されていた商用電源供給がオフ状態となり、自家発電源供給が確立している(オン状態である)ことを示す自家発電源確立信号が送信される。
昇降機監視盤では、自家発電源確立信号が受信されると、当該建物内が自家発電源供給状態であることを示す自家発灯を点灯させるとともに、この信号を各エレベータに送信し、通常運転から自家発管制運転に切り替えさせる。
自家発電源での電源供給には限りがあるため、自家発管制運転では、建物内で同時に電力を使用する機器に制限を設けて消費する電力をなるべく少なくするように制御される。例えば、エレベータの稼動台数に制限を加え、予め設定されたグループの中で指定された台数のみが動作するように制御される。
自家発管制運転には大別して自家発管制運転自動モードと自家発管制運転手動モードとがあり、一般的には、昇降機監視盤の指令によってどちらのモードでエレベータを運転するかが決定される。
自家発管制運転自動モードの場合、各エレベータではまず昇降機監視盤からの帰着指令の待機状態となる。次に昇降機監視盤から、稼動するエレベータの台数が予め設定された台数を超えないように、予め設定された号機のエレベータに順次帰着指令が出力される。帰着指令が受信されたエレベータでは、乗りかごが帰着階に移動される。乗りかごが移動され当該管制運転が完了状態となったとき、エレベータから昇降機監視盤に帰着完了信号が出力される。
これを受信した昇降機監視盤により、待機している次の号機のエレベータに対して連動して帰着指令が出力される。これが繰り返され、対象グループ内のエレベータの乗りかごがすべて帰着階に移動される。
また自家発管制運転手動モードの場合には、監視員の操作により昇降機監視盤から任意のエレベータに対して帰着指令または平常運転を継続させる継続指令が出力され、特定の号機のエレベータのみが稼動される。
そして昇降機監視盤において、これらの自家発管制運転の通りにエレベータが動作しているか否かが表示され、監視員により監視される。
上述したように自家発管制運転が正しく実施されているか否かを検査するための連動運転試験を行う場合、実際に当該建物内の受変電設備を停電状態として自家発電源による電源供給に切り替える必要がある。
この連動運転試験は建屋設備を含めた最終的な確認のための試験であり、一般的にはこの連動運転試験の実行前にメーカ側の事前の確認試験として昇降機監視盤とエレベータのみで連動運転試験が行われる。この連動運転試験では、エレベータと昇降機監視盤のみで管制運転状態とする必要があるが、自家発管制運転の試験をする場合には以下の課題がある。
一つ目の課題は、エレベータを自家発管制運転状態とするために、建屋側の電源設備の状態を変更することが困難な点である。
エレベータや昇降機監視盤を自家発管制運転状態とするためには、建屋側から送信される商用電源確立信号をオフにし、自家発電源確立信号をオンとすることにより、自家発電源稼動状態とする必要がある。
しかし、建屋側の電源設備を操作すると建物全体が自家発電源状態になりエレベータ以外の設備にも影響が及んでしまうため、エレベータメータの都合で建屋側の電源設備の状態を変更することは困難である。
このため、上述した事前の確認試験では、建屋側から受け取っている商用電源確立信号と自家発電源確立信号を昇降機監視盤またはエレベータ制御装置側で入れ替えて擬似的に自家発電源設備での給電状態を作りだしている。
エレベータ側から見た場合、受電する電源が商用電源なのか自家発電源なのかは問題ではなく、電源確立信号にて判断しているため、この方法により自家発電源供給状態として認識し確認試験を実行することが可能になる。
ところがこれを実現するためには、昇降機監視盤またはエレベータ制御装置において電源確立信号を入れ替えるための配線変更作業が必要となり、確認試験前の準備や試験後の復旧作業に時間を要したり復旧作業忘れなどのミスが発生したりする可能性があるという問題があった。
二つ目の課題は、自家発管制運転により対象グループ内のエレベータの乗りかごを帰着階に順次帰着させる連動運転動作を確認する際、当該グループ内のエレベータをすべて連動運転試験用に自家発電源供給状態にしなければ一連の試験が実施できない点にある。
自家発管制運転自動モードで予め設定された順番にエレベータの乗りかごを帰着階に帰着させる順次帰着運転においては、昇降機監視盤と各エレベータとにおいて帰着の順番に従って制御信号が送受信されている。そのため、この信号が途中の号機でとぎれた場合、その号機以降に帰着指令が出力されなくなり、順次帰着運転が継続できない状態となってしまう。
これを避けるため、順次帰着運転の試験では、自家発管制運転を実施する対象グループ内のすべての号機のエレベータを試験に使用する。そのため、確認試験中はグループ内のすべてのエレベータの利用を禁止するなど、エレベータ運用上の制限を設ける必要があり、利用者に不都合が生じる場合があるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、建屋側の電源設備の状態を変更することなく、また利用者の利便性を損なうことなく、災害発生時に実施される管制運転による連動運転の確認試験を実行することが可能なエレベータの連動運転試験装置および連動運転試験方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための実施形態によれば連動運転試験装置は、試験対象号機選択部と制御部と有する。試験号機選択部は、建屋内に設置された複数のエレベータ制御装置のうち、管制運転による連動運転動作の試験対象として選択された装置の識別情報を記憶する。制御部は、連動運転動作を有効に実行させるための信号を生成し、前記記憶された試験対象のエレベータ制御装置に送信する。また制御部は、前記試験を行うための指令が出力されると、前記連動運転動作を有効に実行させるための信号を送信していないエレベータ制御装置に対して出力された指令に対応する連動運転動作の完了信号を生成してエレベータ監視装置に送信する。
《第1実施形態》
本発明の第1実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、建物内での異常検出時または災害発生時に、設置された複数のエレベータに対する管制運転が正しく連動して実施されるか否かを検査するための連動運転試験を行う場合について説明する。
本発明の第1実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、建物内での異常検出時または災害発生時に、設置された複数のエレベータに対する管制運転が正しく連動して実施されるか否かを検査するための連動運転試験を行う場合について説明する。
〈第1実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成〉
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態によるエレベータシステム1Aは、建屋側設備10と、エレベータ監視盤20と、当該建物内の複数のエレベータごとに設置された複数のエレベータ制御装置30−1、第2エレベータ制御装置30−2、および第3エレベータ制御装置30−3と、連動運転試験装置40Aとを備える。
建屋側設備10は、通常時には商用電源供給が確立している(オン状態である)ことを示す商用電源確立信号を出力し、停電等により商用電源確立信号が出力されないオフ状態となると自家発電源供給が確立している(オン状態である)ことを示す自家発電源確立信号を出力する。また、火災発生により火災感知器が作動したこと検知すると、火災感知器信号を出力する。
エレベータ監視盤20は第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3の管制運転を行うものであり、監視盤制御部21と、監視盤操作部22と、監視盤表示部23とを有する。
監視盤制御部21は、建屋側設備10、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3、および連動運転試験装置40Aに接続され、これらの装置間の各信号の送受信を行う。
監視盤操作部22は、監視盤制御部21でいずれかの装置から取得された信号に基づいて、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3に対して出力する制御指令を操作する。
監視盤表示部23は、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3から取得した各エレベータの動作状態を表示するものである。この監視盤表示部23には、エレベータの動作完了等の状態を示すための表示灯などが設置されている。
第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3は、それぞれ接続された第1エレベータ〜第3エレベータ(図示せず)の運転を制御する。
連動運転試験装置40Aは、連動運転試験装置操作部41と、試験対象号機選択部42と、連動運転試験装置制御部43と、連動運転試験装置表示部44とを有する。
連動運転試験装置操作部41は、試験を行う操作者による操作を入力するものであり、例えばパーソナルコンピュータなどのデバイスで構成される。
試験対象号機選択部42は、エレベータ監視盤20により監視制御されている第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3で制御されるエレベータのうち、どの号機を連動運転試験の対象とするかを、連動運転試験装置操作部41からの入力により選択して設定する。具体的には試験対象号機選択部42は、連動運転試験対象として設定されたエレベータ制御装置の識別情報を記憶する。
連動運転試験装置制御部43は、連動運転試験装置操作部41から入力された操作内容をエレベータ監視盤20や第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3等に出力し、また、エレベータ監視盤20と第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3との間で送受信されている制御信号の状態を読み取って連動運転試験装置表示部44に出力するものであり、ハードシーケンスの回路やPLCなど一般的な装置で構成される。
連動運転試験装置表示部44は、連動運転試験装置制御部43から出力された制御信号を、連動運転試験装置操作部41の操作の結果情報として取得して表示するものであり、例えばパーソナルコンピュータなどのデバイスで構成される。
〈第1実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Aの動作について、建物内の停電等により自家発管制運転試験を行う場合を例に図2のシーケンス図を参照して説明する。
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Aの動作について、建物内の停電等により自家発管制運転試験を行う場合を例に図2のシーケンス図を参照して説明する。
本実施形態において通常運転状態時は、建屋側設備10から送信された、商用電源供給が確立(オン状態である)していることを示す商用電源確立信号がエレベータ監視盤20の監視盤制御部21で取得され、接続された3台の第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3にそれぞれ出力される(S1)。
このように各第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3で商用電源確立信号が取得されている状態で、自家発管制運転による連動運転試験を行う操作者の操作により、連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置操作部41から、当該連動運転試験の対象とする号機のエレベータ制御装置の識別情報が入力され、試験対象号機選択部42で選択され設定される(S2)。
ここでは、連動運転試験の対象として、第1エレベータ制御装置30−1、および第3エレベータ制御装置30−3の識別情報が入力され、試験対象号機選択部42に設定されたものとする。
次に、連動運転試験を行う操作者の操作により、連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置操作部41から自家発管制運転に関する連動運転試験指示が入力されると、連動運転試験装置制御部43を介してエレベータ監視盤20に連動運転試験信号が送信される(S3)。
また連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置制御部43では、連動運転試験信号を送信すると、試験対象号機選択部42に連動運転試験の対象として設定されている号機のエレベータ制御装置の識別情報が読み込まれる。ここでは第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3の識別情報が連動運転試験の対象として設定されていることが読み込まれ、連動運転試験装置制御部43により、該当するエレベータ制御装置30−1および30−3への自家発電源確立信号がオン状態にされるとともに、エレベータ監視盤20からこれらのエレベータ制御装置30−1、30−3に送信されている商用電源確立信号がオフ状態にされる(S4)。これにより第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3は通常運転状態から自家発運転状態に移行される。
エレベータ監視盤20の監視盤制御部21には、自家発管制運転時の運転動作として、第1エレベータ制御装置30−1→第2エレベータ制御装置30−2→第3エレベータ制御装置30−3の順に連動して基準階(例えば1階)に乗りかごを帰着運転させることが設定されているものとする。そして、エレベータ監視盤20の監視盤制御部21において、第1エレベータ制御装置30−1に関する帰着指令出力後、これに対応して第1エレベータ制御装置30−1に関する帰着完了信号が受信されると次に第2エレベータ制御装置30−2に関する帰着指令を出力し、これに対応して第2エレベータ制御装置30−2に関する帰着完了信号が受信されるとさらに第3エレベータ制御装置30−3に関する帰着指令を出力し、これに対応して第3エレベータ制御装置30−3に関する帰着完了信号が受信されると正常に連動運転試験が終了される。また第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3において自家発管制運転時の運転動作は、自家発電源確立信号がオン状態の場合に有効となり、商用電源確立信号がオン状態に場合には無効となる。
ステップS3において自家発管制運転試験開始信号を受信したエレベータ監視盤20の監視盤制御部21では、予め設定された自家発管制運転時の連動動作内容に基づいて、まず第1エレベータの乗りかごを基準階に帰着させるための帰着指令が第1エレベータ制御装置30−1に出力される。この出力された帰着指令は、連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置制御部43でも取得される(S5)。
帰着指令が取得された第1エレベータ制御装置30−1では自家発電源確立信号がオン状態であるため、自家発管制運転時の運転動作内容である帰着指令が有効とされ、乗りかごを基準階に帰着させる制御が実行される。第1エレベータ制御装置30−1において第1エレベータの乗りかごが基準階に帰着したことが確認されると、帰着完了信号が生成されエレベータ監視盤20および連動運転試験装置40Aに送信される。(S6)。
次にエレベータ監視盤20の監視盤制御部21では、第1エレベータ制御装置30−1から帰着完了信号を受信したことにより、運転動作制御内容に基づいて、連動して次に第2エレベータの乗りかごを基準階に帰着させるための帰着指令が第2エレベータ制御装置30−2に出力される。この出力された帰着指令は、連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置制御部43でも取得される(S7)。
帰着指令が取得された第2エレベータ制御装置30−2では自家発電源確立信号がオフ状態であり商用電源確立信号がオン状態であるため、自家発管制運転時の運転動作内容である帰着指令が無効とされ、通常運転が継続される。
このとき、第2エレベータ制御装置30−2では帰着指令が無効とされるため乗りかごの基準階への帰着運転は行われず帰着完了信号も生成されない。一方、帰着指令が取得された連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置制御部43において、連動運転試験の対象として設定していない第2エレベータに対して帰着指令が出力されたことが検知されると、第2エレベータ制御装置30−2に代わって第2エレベータに関する帰着完了信号が生成されエレベータ監視盤20に対して送信が行われる(S8)。
エレベータ監視盤20の監視盤制御部21ではさらに、第2エレベータに関する帰着完了信号を受信したことにより、運転動作制御内容に基づいて、連動して次に第3エレベータの乗りかごを基準階に帰着させるための帰着指令が第3エレベータ制御装置30−3に出力される。この出力された帰着指令は、連動運転試験装置40Aの連動運転試験装置制御部43でも取得される(S9)。
帰着指令が取得された第3エレベータ制御装置30−3では自家発電源確立信号がオン状態であるため、自家発管制運転時の運転動作内容である帰着指令が有効とされ、乗りかごを基準階に帰着させる制御が実行される。第3エレベータ制御装置30−3において第3エレベータの乗りかごが基準階に帰着したことが確認されると、帰着完了信号が生成されエレベータ監視盤20および連動運転試験装置40Aに送信される(S10)。
エレベータ監視盤20の監視盤制御部21では、第3エレベータ制御装置30−3の帰着完了信号が取得されると、当該連動運転試験がすべて終了したと判断され、試験処理が終了する。
これらの一連の連動運転試験に関する動作内容は、連動運転試験装置制御部43を介して連動運転試験装置表示部44に出力され、表示される。
以上の第1実施形態によれば、連動運転試験装置がエレベータ監視盤とエレベータ制御装置との間で送受信される信号を監視し制御することにより、建屋側の電源設備の状態を変更することなく、また建物内のすべてのエレベータを停止させず一部のエレベータを通常運転状態とした状態で、連動運転試験を実行することが可能になる。
《第2実施形態》
本発明の第2実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、管制運転試験が動作されていることにより実際に必要な管制運転が実行できなくなる事態が発生することを防止するために、管制運転による連動運転試験の動作を中止させ通常運転状態に戻す機能を搭載した場合について説明する。
本発明の第2実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、管制運転試験が動作されていることにより実際に必要な管制運転が実行できなくなる事態が発生することを防止するために、管制運転による連動運転試験の動作を中止させ通常運転状態に戻す機能を搭載した場合について説明する。
〈第2実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成〉
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図3を参照して説明する。
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図3を参照して説明する。
本実施形態によるエレベータシステム1Bは、連動運転試験装置40B中に、試験用設定自動解除部45を有する他は、第1実施形態によるエレベータシステム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
試験用設定自動解除部45は、以下の(1)〜(3)場合に、管制運転による連動運転試験の動作を中止させるリセット信号を生成し、連動運転試験装置制御部43に出力する。
(1)管制運転試験動作が実行されている状態が一定時間以上継続した場合
(2)建屋側設備10、またはエレベータ監視盤20から、管制運転試験動作を中止させる信号を受信した場合
(3)連動運転試験装置40B自体がエレベータシステム1Bから取り外される場合
〈第2実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Bの動作について、建物内の停電等により自家発管制運転試験を行う場合を例に図4のシーケンス図を参照して説明する。
(2)建屋側設備10、またはエレベータ監視盤20から、管制運転試験動作を中止させる信号を受信した場合
(3)連動運転試験装置40B自体がエレベータシステム1Bから取り外される場合
〈第2実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Bの動作について、建物内の停電等により自家発管制運転試験を行う場合を例に図4のシーケンス図を参照して説明する。
図4において、ステップS1〜S10で実行される処理は、第1実施形態において説明した場合と同様であるため詳細な説明は省略する。
ステップS1〜S10のように自家発管制運転による連動運転試験が実行されている状態で、上記(1)〜(3)のいずれかに該当する場合には連動運転試験装置40Bの試験用設定自動解除部45において管制運転による連動運転試験の動作を中止させるリセット信号が生成され、連動運転試験装置制御部43に出力される。
上記の「(1) 管制運転試験動作が実行されている状態が一定時間以上継続した場合」とは、例えば、操作者の操作により連動運転試験装置40Bから連動運転試験指示が入力されて管理運転試験動作の実行が開始された後、試験終了後にエレベータ監視盤20を通常運転状態に復帰させるための通常動作復帰信号を送信させる操作が必要であるにもかかわらず操作者が当該操作をし忘れた場合が想定される。
この場合、試験用設定自動解除部45は内部タイマを備えており、このタイマにより試験動作の継続時間が計測される。そして、この継続時間が一定時間を超えた場合、試験用設定自動解除部45により連動運転試験の動作を中止させるためのリセット信号が生成され、連動運転試験装置制御部43に出力される。
また上記の「(2)建屋側設備10、またはエレベータ監視盤20から、管制運転試験動作を中止させる信号を受信した場合」とは、管制運転試験動作中に、実際に管制運転を実施すべき緊急事態が発生した場合が想定される。
例えば、管制運転試験の動作中に、実際に停電が発生し建屋側設備10から自家発電源確立信号が送信されたとする。このとき、当該建物内の3台のエレベータは試験対象/非対象に関係なく、すべて自家発管制運転を行わなければならない。
そのため、建屋側設備10から自家発電源確立信号が送信されると、この信号が連動運転試験装置40Bの試験用設定自動解除部45で取得され、連動運転試験の動作を中止させるためのリセット信号が生成されて連動運転試験装置制御部43に出力される。
これら(1)および(2)の場合は、連動運転試験装置制御部43で取得されたリセット信号がエレベータ監視盤20に出力されて当該試験に関する連動運転試験状態が解除され通常運転状態に戻され、連動運転試験装置制御部43と、エレベータ監視盤20および第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3との当該連動運転試験に関する信号の送受信が終了される(S11、S12)。
これらの一連の連動運転試験に関する動作内容は、連動運転試験装置制御部43を介して連動運転試験装置表示部44に出力され、表示される。
その後、実際の停電の発生に対して送信された自家発電源確立信号に基づいて、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3が連動運転状態に移行される。
また上記の「(3)連動運転試験装置40B自体がエレベータシステム1Bから取り外される場合」は、エレベータ監視盤20と第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3との間で送受信される信号が連動運転試験装置40Bの連動運転試験装置制御部43により制御されることがなくなるため、結果的にエレベータ監視盤20における当該連動運転試験状態が解除されて通常運転状態に戻され、連動運転試験装置制御部43と、エレベータ監視盤20および第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3との当該連動運転試験に関する信号の送受信が終了される(S11、S12)。
以上の第2実施形態によれば、エレベータの連動運転試験装置に連動運転試験の動作を中止させ通常運転状態に戻す機能を搭載することにより、誤って管制運転試験の動作が継続され続けたことにより、実際に必要な管制運転が実行できなくなる事態が発生することを防止することが可能になる。
《第3実施形態》
本発明の第3実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、管制運転試験が適正に実行されたか否かを判定し、この判定結果を出力する機能を搭載した場合について説明する。
本発明の第3実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、管制運転試験が適正に実行されたか否かを判定し、この判定結果を出力する機能を搭載した場合について説明する。
〈第3実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成〉
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図5を参照して説明する。
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図5を参照して説明する。
本実施形態によるエレベータシステム1Cは、連動運転試験装置40C中に、試験結果判定部46を有する他は、第1実施形態によるエレベータシステム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
試験結果判定部46は、エレベータ監視盤20と、エレベータ制御装置30−1〜30−3との間で送受信される制御信号を分析することにより、連動運転試験が適正に実行されたか否かを判定し、判定結果を連動運転試験装置表示部44に出力し表示させる。
〈第3実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Cの動作について、火災管制運転試験を行う場合を例に図6のシーケンス図を参照して説明する。
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Cの動作について、火災管制運転試験を行う場合を例に図6のシーケンス図を参照して説明する。
図6において、ステップS2で実行される、号機毎に試験対象/非対象を設定する処理は、第1実施形態において説明した場合と同様であるため詳細な説明は省略する。
次に、連動運転試験を行う操作者の操作により、連動運転試験装置40Cの連動運転試験装置操作部41から火災管制運転に関する運転試験指示が入力されると、連動運転試験装置制御部43から試験対象号機選択部42に連動運転試験の対象として設定されている第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3に対し、火災管制運転指令が出力される(S21)。この信号は建屋側設備10である火災報知器から出力される火災信号と同じ役割の信号である。この信号が出力されることにより、第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3は火災管制運転状態に移行される。
また、連動運転試験装置制御部43により試験結果判定部46が稼動され試験結果判定状態とされる。
次に、火災管制運転状態に移行された第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3から火災管制運転中信号がエレベータ監視盤20の監視盤制御部21および連動運転試験装置40Cの連動運転試験装置制御部43に送信される(S22、S23)。
エレベータ監視盤20の監視盤制御部21には、火災管制運転時の運転動作として、対象のエレベータ制御装置に、乗りかごを予め設定された避難階に帰着させることが設定されているものとする。また第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3において火災管制運転時の運転動作は、火災管制運転状態の場合に有効となり、火災管制運転状態ではない場合には無効となる。
エレベータ監視盤20監視盤制御部21では、予め設定された火災管制運転時の運転動作内容に基づいて、火災管制運転中信号を受信した第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3の乗りかごを避難階に帰着させるための帰着指令が第1エレベータ制御装置30−1、第3エレベータ制御装置30−3に出力される(S24、S25)。
このとき、第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3では火災運転状態に移行されているため、火災管制運転指令が有効とされ、乗りかごが避難階に帰着させる制御が実行される。そして、第1エレベータ制御装置30−1において第1エレベータの乗りかごが避難階に帰着したことが確認されると、帰着完了信号が生成されエレベータ監視盤20および連動運転試験装置40Cに送信され(S26)、第3エレベータ制御装置30−3において第3エレベータの乗りかごが避難階に帰着したことが確認されると、帰着完了信号が生成されエレベータ監視盤20および連動運転試験装置40Cに送信される(S27)。
連動運転試験装置40Cでは、第1エレベータ制御装置30−1からの帰着完了信号および第3エレベータ制御装置30−3からの帰着完了信号が連動運転試験装置制御部43取得されると試験結果判定部46に出力され、当該試験の結果判定が行われる。
試験結果判定部46においては、火災管制運転指令を出力したエレベータ制御装置から火災管制運転中信号および帰着完了信号が受信されていれば、当該号機の試験結果が「良」とされる。逆に、火災管制運転指令を出力したにも関わらず火災管制運転中信号または火災完成完了信号が受信されていない場合には、試験結果は「否」とされる。
判定終了後、試験結果判定部46からその判定結果が連動運転試験装置制御部43を介して連動運転試験装置表示部44に送信され、表示される(S28)。連動運転試験装置表示部44では判定結果が表示されることで、操作者がどの号機の連動試験に問題があるかを容易に認識することができる。
以上の第3実施形態によれば、エレベータの連動運転試験装置に、管制運転試験が適正に実行されたか否かを判定し出力する機能を搭載することにより、操作者が容易に試験結果の適否を認識することが可能になる。
《第4実施形態》
本発明の第4実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、エレベータの運行状態に基づいて管制運転試験が適正に実行されたか否かを判定し、この判定結果を出力する機能を搭載した場合について説明する。
本発明の第4実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、エレベータの運行状態に基づいて管制運転試験が適正に実行されたか否かを判定し、この判定結果を出力する機能を搭載した場合について説明する。
〈第4実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成〉
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図7を参照して説明する。
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図7を参照して説明する。
本実施形態によるエレベータシステム1Dは、連動運転試験装置40D中に、運行状態記録部47を有する他は、第3実施形態によるエレベータシステム1Cの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
運行状態記録部47は、エレベータ監視盤20から送信される管制運転指令、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3からエレベータ監視盤20に送信される帰着完了信号や、かご位置情報や戸開状態の信号、および監視盤表示部23における火災管制運転完了灯等の表示灯の点灯状態信号を、連動運転試験装置制御部43を介して取得し、記録する。
連動運転試験装置表示部44は、運行状態記録部47に記録された情報を用いて、各エレベータの運行状態を確認しながら、エレベータの運行状態に連動して点灯させる表示灯が適正に点灯されているかを確認することができる。
〈第4実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Dの動作について、火災管制運転試験を行う場合を例に図8のシーケンス図を参照して説明する。
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Dの動作について、火災管制運転試験を行う場合を例に図8のシーケンス図を参照して説明する。
本実施形態において、ステップS29およびS30において第1エレベータ制御装置30−1および第3エレベータ制御装置30−3から火災管制運転中信号がエレベータ監視盤20の監視盤制御部21および連動運転試験装置40Dの連動運転試験装置制御部43に送信されるとともに、それぞれのエレベータの運行状態を示すかご位置情報や戸開状態の信号も連動運転試験装置制御部43に送信される。
送信されたこれらの情報は連動運転試験装置40Dの連動運転試験装置制御部43を介して運行状態記録部47で取得され、記録される。また、監視盤表示部23における火災管制運転完了灯等の表示灯の点灯状態信号も、運行状態記録部47で取得され、記録される。これらの情報は、運行状態記録部47に備えられている内部タイマで計時される時刻情報と紐付けされて記録される。
そして、試験結果判定部46において、運行状態記録部47に記録された情報が用いられて各エレベータの運行状態が確認され、エレベータの運行状態に連動して監視盤表示部23に点灯される表示灯が適正に点灯されているかが判定処理に併せて確認され、結果が連動運転試験装置表示部44に表示される。
ここで、実際の連動運転試験の判定においては、単純な監視盤表示部23への表示灯の点灯のあり/なしの確認だけではなく、点灯のタイミングやその際のドアの開閉状態などの確認項目の重要な要素となる。
例えば、火災完成運転での帰着動作の完了を知らせる監視盤表示部23の「火災管制運転完了灯」は火災管制運転となったエレベータの乗りかごが避難階へと帰着し、ドアを全戸開したタイミングで点灯させるものである。
そこで、連動運転試験装置表示部44では、運行状態記録部47に記録された運行状態の情報が用いられてエレベータの運行状態が再現され、これによりエレベータの一連の動作を確認しながらこれに合わせて表示灯が適正に点灯されたか否かを確認することが可能になる。
またこれらの運行状態情報が時刻情報と併せて記録されることにより、実際の乗りかごの動作が終了した後からでも、乗りかごの動作と表示灯の点灯タイミングとの適正を確認することができる。また、汎用の動画再生機と同じように、特定の時刻から表示を再開したり、再生時刻を早送りするなどの機能を連動運転試験装置表示部44に備えることにより、実際に乗りかごを動作させるよりも効率的に表示灯の点灯タイミングや乗りかごの動作を確認することができる。
以上の第4実施形態によれば、エレベータの連動運転試験装置に、エレベータの運行状態を記録する機能を搭載することにより、エレベータの運行状態に基づいて適正に監視盤表示部の表示灯が点灯されたかを確認することができ、さらに高い精度で連動運転試験の適否の判定を行うことができる。
《第5実施形態》
本発明の第5実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、連動運転試験装置に、エレベータ監視盤の表示灯が適正に点灯するか否かを試験するためのテスト点灯機能を搭載した場合について説明する。
本発明の第5実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムとして、連動運転試験装置に、エレベータ監視盤の表示灯が適正に点灯するか否かを試験するためのテスト点灯機能を搭載した場合について説明する。
〈第5実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成〉
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図9を参照して説明する。
本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの構成について、図9を参照して説明する。
本実施形態によるエレベータシステム1Eは、連動運転試験装置40E中に、表示灯点灯試験部48を有する他は、第1実施形態によるエレベータシステム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
表示灯点灯試験部48は、エレベータ監視盤20の監視盤表示部23中に点灯させる表示灯が正常に点灯可能であるか否かを確認するためのテスト点灯試験を行う。
〈第5実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステムの動作〉
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Eの動作について説明する。本実施形態においては、エレベータシステム1Eにおいて図2のシーケンス図に示すような連動運転試験の実施と別個に、図10のシーケンス図に示すような表示灯点灯試験が実施される。
次に、本実施形態による連動運転試験装置を利用したエレベータシステム1Eの動作について説明する。本実施形態においては、エレベータシステム1Eにおいて図2のシーケンス図に示すような連動運転試験の実施と別個に、図10のシーケンス図に示すような表示灯点灯試験が実施される。
表示灯点灯試験では、まず表示灯点灯試験を行う操作者の操作により、連動運転試験装置40Eの連動運転試験装置操作部41から点灯試験信号が入力されると、連動運転試験装置制御部43を介して第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3に連動運転試験信号が送信される(S31)。
次に、点灯試験信号を受信した第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3から、予め設定された順序に従って、表示灯を点灯させるための点灯信号がエレベータ監視盤20に出力される。ここでは、第1エレベータ制御装置30−1→第2エレベータ制御装置30−2→第3エレベータ制御装置30−3の順で点灯信号が出力されるように設定されているものとする。
またこのとき、エレベータ制御装置30−1〜30−3では、通常運転状態のままで当該表示灯点灯試験が実施される。
まず、第1エレベータ制御装置30−1から点灯信号が出力される(S32)と、エレベータ監視盤20の監視盤表示部23において該当する表示灯が点灯される(S33)。
次に、第2エレベータ制御装置30−2から点灯信号が出力される(S34)と、エレベータ監視盤20の監視盤表示部23において該当する表示灯が点灯される(S35)。
次に、第3エレベータ制御装置30−3から点灯信号が出力される(S36)と、エレベータ監視盤20の監視盤表示部23において該当する表示灯が点灯される(S37)。
エレベータ監視盤20では、監視盤表示部23で表示灯点灯試験に従って該当する表示灯が正常に表示されたか否かが監視員により目視で確認される。このように確認が行われることにより、表示灯の故障や第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3からエレベータ監視盤20までの配線の間違い、第1エレベータ制御装置30−1〜第3エレベータ制御装置30−3またはエレベータ監視盤20で動作するソフトウェアの出力処理の設定の誤り等を事前に確認することができ、連動運転試験の際に問題が発生する可能性を低減させることができる。
本実施形態においては表示灯の点灯信号の出力を予め設定された順番に従い順次行う場合について説明したが、例えば点灯試験信号を複数用意したりデジタルデータで構成することにより、点灯試験信号により点灯させる表示灯を、管制運転の種類により指定するようにしてもよい。
以上の第5実施形態によれば、エレベータの連動運転試験装置に、表示灯点灯試験を実行する機能を搭載することにより、エレベータ監視盤上の表示灯が正常に点灯されるか否かを連動運転試験とは別個に実施することができる。またこの表示灯点灯試験はエレベータ制御装置が通常運転状態のままで実施されるため、利用者の利便性を損なうことなく、確認を行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1A、1B、1C、1D、1E…エレベータシステム
10…電源側設備
20…エレベータ監視盤
21…監視盤制御部
22…監視盤操作部
23…監視盤表示部
30−1…第1エレベータ制御装置
30−2…第2エレベータ制御装置
30−3…第3エレベータ制御装置
40A、40B、40C、40D、40E…連動運転試験装置
41…連動運転試験装置操作部
42…試験対象号機選択部
43…連動運転試験装置制御部
44…連動運転試験装置表示部
45…試験用設定自動解除部
46…試験結果判定部
47…運行状態記録部
48…表示灯点灯試験部
10…電源側設備
20…エレベータ監視盤
21…監視盤制御部
22…監視盤操作部
23…監視盤表示部
30−1…第1エレベータ制御装置
30−2…第2エレベータ制御装置
30−3…第3エレベータ制御装置
40A、40B、40C、40D、40E…連動運転試験装置
41…連動運転試験装置操作部
42…試験対象号機選択部
43…連動運転試験装置制御部
44…連動運転試験装置表示部
45…試験用設定自動解除部
46…試験結果判定部
47…運行状態記録部
48…表示灯点灯試験部
Claims (6)
- 建屋内に設置された複数のエレベータをそれぞれ制御する複数のエレベータ制御装置と、前記複数のエレベータ制御装置に関する管制運転による連動運転動作を行うエレベータ監視装置とに接続されたエレベータの連動運転試験装置において、
前記複数のエレベータ制御装置のうち、前記管制運転による連動運転動作の試験対象として選択されたエレベータ制御装置の識別情報を記憶する試験対象号機選択部と、
前記管制運転による連動運転動作を有効に実行させるための信号を生成し、前記試験対象号機選択部に記憶された試験対象のエレベータ制御装置に送信し、
前記エレベータ監視装置から前記複数のエレベータ制御装置に対し、前記管制運転による連動運転動作の試験を行うための指令が出力されると、前記連動運転動作を有効に実行させるための信号を送信していないエレベータ制御装置に対して出力された前記指令に対応する前記連動運転動作の完了信号を生成して前記エレベータ監視装置に送信する制御部と
を備えることを特徴とするエレベータの連動運転試験装置。 - 前記管前記制運転による連動運転の試験動作が実行されている状態が一定時間以上継続した場合、または、前記建屋側の設備もしくは前記エレベータ監視装置から前記試験動作を中止させる信号を受信した場合に、前記試験動作を中止させるリセット信号を前記制御部に出力し、前記エレベータ監視装置に送信させる試験用設定解除部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの連動運転試験装置。 - 前記制御部と、前記エレベータ監視装置との間で送受信される信号から、前記管制運転による連動運転動作の試験が適正に実行されたか否かを判定し、判定結果を出力する試験結果判定部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの連動運転試験装置。 - 前記複数のエレベータ制御装置の制御による前記複数のエレベータの運行状態に関する情報を取得して記録する運行状態記録部をさらに有し、
前記試験結果判定部は、前記運行状態記録部に記録された前記複数のエレベータの運行状態に関する情報に基づいて、前記管制運転による連動運転動作の試験が適正に実行されたか否かを判定する
ことを特徴とする請求項3に記載のエレベータの連動運転試験装置。 - 前記エレベータ監視装置には、前記複数のエレベータ制御装置による複数のエレベータの動作状況を示すための表示灯が設置されており、
前記表示灯が正常に点灯するか否かを試験するための点灯試験信号を前記複数のエレベータ制御装置に送信し、前記表示灯を点灯させるための点灯信号を前記エレベータ監視装置に送出させる
ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のエレベータの連動運転試験装置。 - 建屋内に設置された複数のエレベータをそれぞれ制御する複数のエレベータ制御装置と、前記複数のエレベータ制御装置に関する管制運転による連動運転動作を行うエレベータ監視装置とに接続されたエレベータの連動運転試験装置が、
前記複数のエレベータ制御装置のうち、前記管制運転による連動運転動作の試験対象として選択されたエレベータ制御装置の識別情報を記憶する記憶ステップと、
前記管制運転による連動運転動作を有効に実行させるための信号を生成し、前記記憶ステップで保持された試験対象のエレベータ制御装置に送信する動作有効信号送信ステップと、
前記エレベータ監視装置から前記複数のエレベータ制御装置に対し、前記管制運転による連動運転動作の試験を行うための指令が出力されると、前記連動運転動作を有効に実行させるための信号を送信していないエレベータ制御装置に対して出力された前記指令に対応する前記連動運転動作の完了信号を生成して前記エレベータ監視装置に送信する動作完了信号送信ステップと
を有することを特徴とするエレベータの連動運転試験方法。
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