JP2013169752A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク中の異物を除去することで良好な噴射特性を備えた液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置は、液体貯留部6に貯留された液体を液体噴射ヘッド110に供給する液体供給路51と、一端が液体供給路51の鉛直方向における上側に接続され、液体を液体供給路51内から排出させる上側排出部52と、一端が液体供給路51の鉛直方向における下側に接続され、液体を液体供給路51内から排出させる下側排出部53と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
従来、液体噴射装置として、噴射ヘッド(液体噴射ヘッド)からインク(液体)を記録媒体に噴射することで所望の印字処理を行うインクジェット式記録装置が知られている。このようなインクジェット式記録装置において、インクタンクから記録ヘッドへインクを供給するインク供給路の途中にインクを滞留させる中間タンクを設け、中間タンクにてインクよりも比重が大きい異物を沈殿させることでインクから異物を除去する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−111944号公報
しかしながら、上記従来技術においては、中間タンクにインクを滞留させる際、中間インク内ではインクと空気が混在しているため、空気との接触面において乾燥異物が新たに発生し、中間タンクのインク上部に浮遊した乾燥異物を含んだインクが噴射ヘッドに供給されてしまい、インクの噴射不良を招くおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、インク中の異物を除去することで良好な噴射特性を備えた液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の液体噴射装置は、液体貯留部に貯留された液体を液体噴射ヘッドに供給する液体供給路と、一端が前記液体供給路の鉛直方向における上側に接続され、前記液体を前記液体供給路内から排出させる上側排出部と、一端が前記液体供給路の鉛直方向における下側に接続され、前記液体を前記液体供給路内から排出させる下側排出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の液体噴射装置によれば、液体供給路内において凝集異物及び沈降物を含むことで相対的に比重が重い液体を下側排出部によって排出することで液体噴射ヘッドに供給されるのを防止できる。また、液体供給路内において乾燥異物及び上澄みを含むことで相対的に比重が軽い液体を上側排出部によって排出することで液体噴射ヘッドに供給されるのを防止できる。よって、液体噴射ヘッドには異物等を含まず最適濃度の液体が供給されることとなる。
したがって、良好な噴射特性を備えた信頼性の高い液体噴射装置を提供できる。
前記液体供給路は、高さが変化する高さ変化部を有する構成としてもよい。
この構成によれば、高さ変化部内の液体は比重の違いによって分離された状態となる。そこで本願発明を適用すれば、比重の違いによって分離された液体の中から最適な比重の液体を液体噴射ヘッドに供給することができる。
前記上側排出部の他端は、前記高さ変化部の鉛直方向上側に接続され、前記下側排出部の他端は、前記高さ変化部の鉛直方向下側に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、上側排出部が高さ変化部の鉛直方向上側から相対的に比重の軽い液体を排出するとともに、下側排出部が高さ変化部の鉛直方向下側から相対的に比重の重い液体を排出することができる。よって、液体噴射ヘッドに異物等を含まず最適濃度の液体を供給することができる。
前記上側排出部及び前記下側排出部の各々は、前記液体供給路内から前記液体を吸引可能な吸引ポンプを含む構成としてもよい。
この構成によれば、上側排出部及び下側排出部がそれぞれ吸引ポンプを駆動させることができるので、各々が液体を良好に排出することができる。
前記上側排出部及び前記下側排出部の他端は、前記液体貯留部に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、液体供給路から排出された液体のうち再利用可能なものを液体貯留部に循環させることができる。よって、液体を無駄なく使用することができる。
前記上側排出部及び前記下側排出部の他端は、前記液体噴射ヘッドの液体噴射面に当接可能なキャップ部材に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、液体供給路から排出された液体がキャップ部材内に排出されるので、キャップ部材を液体噴射ヘッドに当接させた際、液体噴射ヘッドの液体噴射面を保湿することができる。
前記上側排出部の前記液体貯留部との接続部分は、前記下側排出部の前記液体貯留部との接続部分よりも鉛直方向における下方に位置する構成としてもよい。
この構成によれば、下側排出部によって排出された相対的に比重の軽い液体が上側排出部によって排出された相対的に比重の重い液体の下方に配置されるので、液体貯留部に戻した液体を撹拌することができる。よって、液体貯留部内の液体濃度を均一にすることができる。
前記上側排出部及び前記下側排出部の他端はそれぞれ2つに分岐された分岐部を含み、
前記分岐部の一方が前記液体貯留部に接続され、前記分岐部の他方が前記液体噴射ヘッドに当接可能なキャップ部材に接続される構成としてもよい。
この構成によれば、上側排出部及び下側排出部から液体供給路から排出した液体が液体貯留部及びキャップ部材に供給される構成とすることができる。よって、液体貯留部内の液体濃度を均一にするとともに液体噴射ヘッドの液体噴射面を保湿することができる。
前記分岐部の一方側或いは他方側に前記液体が流れるように切り替える切り替え部を有する構成としてもよい。
この構成によれば、切り替え部によって液体供給路から排出した液体が液体貯留部及びキャップ部材のいずれかに流れるように選択することができる。よって、例えば液体の再利用が可能な場合は液体貯留部に戻し、液体の再利用が不可能な場合はキャップ部材に排出する構成を実現できる。
第1実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図。 ヘッドの概略構成を示す図。 インク供給機構の要部構成を示す図。 プリンターの電気的な構成を示すブロック図。 第2実施形態に係るインク供給部の構成を示す図。 第3実施形態に係るインク供給部の構成を示す図。 第4実施形態に係るインク供給部の構成を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせている。
(第1実施形態)
図1は本発明の液体噴射装置の第1実施形態に係るインクジェット方式のプリンター(以下、プリンターと称す)の概略構成を示す図である。図1に示されるプリンター100は、例えば紙、プラスチックシートなどのシート状の媒体Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置であって、筐体101と、インクを吐出するインクジェット機構102と、該インクジェット機構102にインクを供給するインク供給機構103と、媒体Mを搬送する媒体搬送機構104と、インクジェット機構102の保全動作を行うメンテナンス機構105と、これら各機構を制御する制御装置(制御部)106とを備えている。
以下、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を適宜参照しつつ各構成要素の位置関係を説明する。本実施形態では、液体の噴射方向をZ方向とし、ヘッドの移動方向をY方向とし、Z方向とY方向とに直交する方向をX方向とした。
筐体101は、Z方向から見るとY方向を長手とするように形成されている。筐体101には、前記のインクジェット機構102、インク供給機構103、媒体搬送機構104、メンテナンス機構105及び制御装置106の各部が設けられている。また、筐体101には、プラテン13が設けられている。プラテン13は、媒体Mを支持する支持部材であり、筐体101内のX方向中央部に配置されている。プラテン13は、+Z方向に向けられた平坦面(図示せず)を有しており、この平坦面は、媒体Mを支持する支持面として用いられる。
媒体搬送機構104は、搬送ローラーや該搬送ローラーを駆動するモーターなどを有して構成されている。この媒体搬送機構104は、筐体101の−X側から該筐体101の内部に媒体Mを搬送し、該筐体101の+X側から該筐体101の外部に排出する。また、媒体搬送機構104は、筐体101の内部において、媒体Mがプラテン13上を通過するように該媒体Mを搬送する。さらに、媒体搬送機構104は、制御装置106によって搬送のタイミングや搬送量などが制御されるようになっている。
インクジェット機構102は、ヘッド110及びヘッド移動機構107を有している。
ヘッド(液体噴射ヘッド)110は、インク(液体)を吐出する動作を行う。ヘッド110からインクが吐出される動作について、「噴射」と「排出」とがある。「噴射」は、印刷を行う際に媒体Mに対してインクを吐出する動作を意味する。一方、「排出」は、メンテナンス動作など、印刷(噴射)以外の目的でヘッド110からインクを吐出する動作を意味するものとする。ヘッド移動機構107は、該ヘッド110を保持して移動させる。ここで、ヘッド110から吐出されるインクは、本実施形態では顔料が分散液中に分散された顔料インクである。
図2はヘッド110の概略構成を示す図である。図2に示されるようにヘッド110は、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を備えている。
ヘッドケース18は、中空部を有するように箱型に形成されている。ヘッドケース18の下端面には、流路ユニット19が接合されている。ヘッドケース18の内部に形成された中空部37内には、アクチュエータユニット20が収容されている。ヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。
ケース流路25の上端は、図1に示したサブタンク2に接続されている。ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通液体室44に連通されている。このような構成によって図1に示したインクカートリッジ6からのインクは、図2に示すケース流路25を通って共通液体室44側に供給される。
アクチュエータユニット20は、櫛歯状に配置された複数の圧電振動子38と、該圧電振動子38を保持する固定板39と、圧電振動子38に対して制御装置106からの駆動信号を供給するフレキシブルケーブル40とを有している。圧電振動子38は、図2中下側端部が固定板39の下端面から突出するように固定されている。固定板39のうち圧電振動子38の固定された面とは異なる面が中空部37を区画するケース内壁面に接着されている。
流路ユニット19は、振動板41、流路基板42及びノズルプレート43を有している。振動板41、流路基板42及びノズルプレート43は、積層された状態で接着されている。流路ユニット19は、共通液体室44から液体供給口45、圧力室46を通り、ノズルプレート43に形成されたノズル47に至るまでの一連の液体流路を構成している。圧力室46は、ノズル47の配列方向(ノズル列方向)に対して直交する方向が長手方向となるように形成されている。
ノズルプレート43は、ヘッド110の吐出面110aを形成するもので図示は省略するもののノズル47が一列に整列配置されたノズル列48が形成されている。ノズル47は、ノズルプレート43の吐出面110aに、インクを吐出するためのノズル開口47aを有している。ノズル開口47aは、例えば20〜30μm程度の径に形成されている。
図1に戻って、ヘッド移動機構107は、キャリッジ4を有しており、該キャリッジ4には前記ヘッド110が固定されている。キャリッジ4は、筐体101の長手方向(Y方向)に架けられたガイド軸8に当接されている。ヘッド110及びキャリッジ4は、プラテン13の上方(+Z方向)に配置されている。
ヘッド移動機構107は、キャリッジ4の他、パルスモーター9と、該パルスモーター9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とは筐体101の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12とを有している。
キャリッジ4は、タイミングベルト12に接続されており、該タイミングベルト12の回転に伴ってY方向に移動可能に設けられている。Y方向へ移動する際、キャリッジ4は、ガイド軸8によって案内されるようになっている。
インク供給機構103は、ヘッド110にインクを供給するためのものである。インク供給機構103には、複数のインクカートリッジ(液体貯留部)6が収容されている。本実施形態のプリンター100は、インクカートリッジ6がヘッド110とは異なる位置に収容される構成(オフキャリッジ型)である。インク供給機構103は、ヘッド110とインクカートリッジ6とを接続するインク供給部50を有している。インク供給部50の詳細構成については後述する。
メンテナンス機構105は、ヘッド110のホームポジションに配置されている。このホームポジションは、媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域に設定されている。本実施形態では、プラテン13の−Y側にホームポジションが設定されている。ホームポジションは、例えばプリンター100の電源がオフである時や長時間に亘って記録が行われない時、あるいはメンテナス作業を行う際にヘッド110が待機する場所である。
メンテナンス機構105は、ヘッド110の吐出面110aを払拭するワイピング部材111と、該吐出面110aを覆うキャップ部材112と、ヘッド110のノズル47からインクを排出するフラッシング処理を行うためのフラッシング機構115と、を有している。
ワイピング部材111は、ヘッド110の吐出面110aと対向可能なワイピング部材111を備えており、ワイピング部材111によって吐出面110aを拭き取ることにより、該吐出面110aに残留したインクや該吐出面110aに付着している異物を除去する。
キャップ部材112には、例えば吸引ポンプなどの吸引機構113がチューブ114を介して接続されている。チューブ114は廃インクタンク116に接続されている。廃インクタンク116は、吸引機構113の吸引動作によってキャップ部材112内に排出された後にチューブ114を介してキャップ部材112の外部に排出されたインクを回収するためのものである。キャップ部材112はヘッド110の吐出面110aに当接する枠状の当接部112aを有する(図3参照)。キャップ部材112は、当接部112aを介して吐出面110aに密着した状態で吸引機構113を駆動することで該キャップ部材112と吐出面110aとの間の空間を負圧状態にしてノズル47からインクを強制的に排出させるようになっている。これにより、インクは吐出面110a全体を濡らすようになる。
また、キャップ部材112は、例えばプリンター100の駆動停止時において、ヘッド110の吐出面110aに当接してノズル47を保湿するキャッピング機構として機能する。なお、キャップ部材112は、内部に例えば不織布やスポンジなどのインクを吸収可能なインク吸収剤を配置するようにしてもよく、これによれば上述した保湿機能を良好に発揮することができる。
このような吸引動作の後、メンテナンス機構105は、上記のワイピング部材111によって吐出面110aをワイピングする。なお、ヘッド110からメンテナンス機構105側に排出された廃インクは、例えば廃インク回収機構(図示せず)において回収されるようになっている。
フラッシング機構115は、例えばフラッシングボックス(図示せず)を備え、ヘッド110の各ノズル47から該フラッシングボックス内に向けてインクを強制的に排出させることにより、インクが増粘することによる目詰まりを未然に防ぐようにしたものである。
図3はインク供給機構103の要部構成(インク供給部50)を示す図である。本実施形態に係るインク供給部50は、図3に示すように各インクカートリッジ6とヘッド110とをそれぞれ接続するメイン流路(液体供給路)51を主体に構成されている。メイン流路51は、インクカートリッジ6内からサブタンク2を介してインクをヘッド110へと供給する。
本実施形態においては、ヘッド110の方がインクカートリッジ6よりも鉛直方向における上側に位置している。すなわち、ヘッド110におけるメイン流路51との接続部分が、インクカートリッジ6におけるメイン流路51との接続部分よりも上方に位置している。
インクカートリッジ6から引き出されたメイン流路51は、上方(+Z方向)に向けて折り曲げられて引き回されることでインクカートリッジ6よりも上方に位置するヘッド110へと接続される。これにより、メイン流路51は鉛直方向における高さが変化した高さ変化部59を有している。
なお、図3においてはメイン流路51及びその他の流路が直角に折り曲げられた状態に図示とされているものの、流路の引き回し方向が変化する部分(高さ変化部59とその他の接続部分を含む)はメイン流路51の内部流路が潰れてインクの流れが妨げられない程度の曲率を有して折り曲げられているものとする。
また、インク供給部50は、上側インク排出路(上側排出部)52と、下側インク排出路(下側排出部)53とを有している。
上側インク排出路52の一端側は、メイン流路51の鉛直方向における上側(具体的に本実施形態では高さ変化部59の上部59a)に接続されている。上側インク排出路52は、他端側がキャップ部材112に接続されている。上側インク排出路52には吸引ポンプ54が設けられている。吸引ポンプ54は、上側インク排出路52を介して高さ変化部59の上部59aからメイン流路51(高さ変化部59)内のインクの一部を吸引する。吸引ポンプ54は、上側インク排出路52を介してキャップ部材112の内部にメイン流路51から排出したインクを供給する。
このような構成に基づいて、上側インク排出路52は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。
下側インク排出路53は、メイン流路51の鉛直方向における下側(具体的に本実施形態では高さ変化部59の下部59b)に接続されている。下側インク排出路53は、他端側がキャップ部材112に接続されている。下側インク排出路53には吸引ポンプ55が設けられている。吸引ポンプ55の一端側に接続された高さ変化部59の下部59bからメイン流路51(高さ変化部59)内のインクの一部を吸引する。下側インク排出路53はキャップ部材112の内部にメイン流路51から排出したインクを供給する。
このような構成に基づいて、下側インク排出路53は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。
メイン流路51における高さ変化部59の下部59bの下流側(ヘッド110側)には、逆止弁56が設けられている。これにより、吸引ポンプ54が駆動した際にヘッド110側からインクが吸引されてメイン流路51内を逆流するのを防止している。
図4は、プリンター100の電気的な構成を示すブロック図である。プリンター100は、プリンター100全体の動作を制御する制御装置106を備えている。制御装置106には、プリンター100の動作に関する各種情報を入力する入力装置IP、プリンター100の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置MRなどが接続されており、前述した媒体搬送機構104や、ヘッド移動機構107、メンテナンス機構105等が接続されている。また、制御装置106は駆動信号発生器62を介して圧電振動子38に駆動信号を印加し、ノズル47から所定量のインクを吐出させる制御を行うようになっている。また、制御装置106はメンテナンス機構105のワイピング部材111、キャップ部材112等を制御するようになっている。
次に、前記構成のプリンター100の動作を説明する。なお、以下の説明では本願の特徴部分であるインク供給機構103の動作を主体に説明する。
制御装置106は、印字開始のジョブ指令が入力されると媒体搬送機構104を駆動し、媒体Mを搬送しつつ、駆動信号発生器62を介して圧電振動子38に電圧を印可することでヘッド110を駆動させる。これにより、ヘッド110は、媒体搬送機構104によって直下に搬送された媒体Mの所定位置にノズル47からインクを吐出することで所望の印字処理を行う。
プリンター100は、印字処理中においてインク供給機構103がインクカートリッジ6からヘッド110にインクを供給している。これにより、プリンター100は媒体Mに対して連続的にインクを噴射することで印字処理を継続することができる。
ところで、プリンター100においては、例えばインクカートリッジ6の取付時にカートリッジ取付部が空気に触れることで生じた乾燥異物がメイン流路51内のインクに含まれる場合がある。
また、インクカートリッジ6からヘッド110に供給されるインクが顔料インクであるため、経時的に顔料粒子が凝集して生じた凝集異物がメイン流路51内のインクに含まれる場合がある。上述のようなインクがヘッド110に供給された場合、ヘッド110の内部流路やサブタンク2内において詰りが生じてしまい、ノズル47からインクを良好に吐出することができなくなるおそれがある。
これに対して本実施形態では、上述のようにメイン流路51を高さ変化部59によって上方へと引き回すようにしている。そのため、高さ変化部59内を流れるインクのうち、凝集異物を含むインク或いは顔料が沈降することで顔料濃度の高いインクは、相対的に比重が重いことから自重によって高さ変化部59の下部59bに集まる。
また、高さ変化部59内を流れるインクのうち、乾燥異物を含むインク或いは顔料濃度の低い上澄みのインクは、相対的に比重が軽いことから高さ変化部59の上部59aに集まる。
インク供給部50は、高さ変化部59の下部59bに分離して集まったインクを吸引ポンプ55の駆動により下側インク排出路53を介してキャップ部材112内に排出することができる。また、インク供給部50は、高さ変化部59の上部59aに分離して集まったインクを吸引ポンプ54の駆動により上側インク排出路52を介してキャップ部材112内に排出することができる。なお、制御装置106は、吸引ポンプ54よりも吸引ポンプ55を先に駆動することで下側に溜まったインクを先に吸引することで下側のインクが先に吸引されることで沈降インクが吸引されて上方に上がってしまうのを防止できる。
したがって、本実施形態によれば、インク供給部50のメイン流路51内において凝集異物及び沈降物を含むことで相対的に比重が重いインクを下側インク排出路53によって排出することでヘッド110に供給されるのを防止できる。また、メイン流路51内において乾燥異物及び上澄みを含むことで相対的に比重が軽いインクを上側インク排出路52によって排出することでヘッド110に供給されるのを防止できる。よって、下側インク排出路53及び上側インク排出路52で分離された後にメイン流路51を介してヘッド110に供給されるインクは、乾燥異物を含まず、顔料濃度が正常なものとなる。
以上述べたように、本実施形態に係るプリンター100によれば、ヘッド110には異物等を含まず最適濃度のインクが供給されるので、信頼性の高いインク吐出特性を得ることができる。
また、プリンター100は、ヘッド110のメンテナンス動作として、ワイピング部材111を用いてヘッド110の吐出面110aを払拭するワイピング動作、複数のノズル開口47aからキャップ部材112などに対してインクを排出させる吸引動作、キャップ部材112を用いて当該吐出面110aを覆うことでノズル開口47aを保湿するキャッピング動作などがある。
また、キャップ部材112の内部は上記上側インク排出路52及び下側インク排出路53を介して排出された排インクによって保湿された状態とされている。そのため、上述したようにプリンター100の非駆動時にキャップ部材112を吐出面110aに当接させるキャッピング動作を行うことでノズル開口47aを保湿することで長期に亘って良好なインク吐出性を維持することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明のプリンターの第2実施形態について説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との違いは、インクカートリッジ6からヘッド110にインクを供給するインク供給部の構成であり、それ以外は共通である。そのため、以下の説明では上記実施形態と共通の構成及び同一の部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化するものとする。
図5は第2実施形態に係るインク供給部150の構成を示す図である。本実施形態に係るインク供給部150においても、図5に示すようにメイン流路51は上方における高さが変化した高さ変化部59を有している。なお、図5においてはメイン流路51及びその他の流路が直角に折り曲げられた状態に図示とされているものの、流路の引き回し方向が変化する部分(高さ変化部59とその他の接続部分を含む)はメイン流路51の内部流路が潰れてインクの流れが妨げられない程度の曲率を有して折り曲げられているものとする。
インク供給部150は、上側インク排出路52と下側インク排出路53とを有している。
上側インク排出路52は、一端側が高さ変化部59の上部59aに接続されており、他端側がインクカートリッジ6に接続されている。
下側インク排出路53は、一端側が高さ変化部59の下部59bに接続されており、他端側がインクカートリッジ6に接続されている。
上側インク排出路52におけるインクカートリッジ6との接続部6aは、下側インク排出路53におけるインクカートリッジ6との接続部6bよりも鉛直方向における下方に位置している。
このような構成に基づいて、上側インク排出路52は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。また、下側インク排出路53は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。
メイン流路51における高さ変化部59の下部59bの下流側(ヘッド110側)には、逆止弁56が設けられている。これにより、吸引ポンプ54が駆動した際にヘッド110側からインクが吸引されてメイン流路51内を逆流するのを防止している。
続いて、本実施形態に係るプリンターの動作として、インク供給機構103(インク供給部150)の動作を主体に説明する。
本実施形態においても上述のようにメイン流路51を高さ変化部59によって上方へと引き回すことで高さ変化部59内を流れるインクを重力及び浮力を利用して分離することができる。すなわち、凝集異物を含むインク或いは顔料が沈降することで顔料濃度の高いインク(相対的に比重が重いインク)と、乾燥異物を含むインク或いは顔料濃度の低い上澄みのインク(相対的に比重の軽いインク)とを分離している。
本実施形態に係るインク供給部150は、高さ変化部59の下部59bに分離して集まった比重の重いインクを下側インク排出路53によってインクカートリッジ6の上部(接続部6b)内に供給することができる。
また、インク供給部150は、高さ変化部59の上部59aに分離して集まった比重の軽いインクを上側インク排出路52によってインクカートリッジ6の下部(接続部6a)内に供給することができる。
このとき、インクカートリッジ6に循環されたインクは、比重の重いインクの下方に比重の軽いインクが流れ込むため、インクカートリッジ6内で各々のインクに含まれる乾燥異物、凝集異物及び沈降物を良好に撹拌させることができる。よって、インクカートリッジ6に循環されたインクは均一な顔料濃度を有したものとなり、ヘッド110から噴射するインクとして最適なものとなる。
本実施形態によれば、メイン流路51から上側インク排出路52及び下側インク排出路53により分離したインクを廃棄することなく再利用するので、インクを無駄なく消費しつつ、良好なインク吐出特性を備えた信頼性の高いプリンターを提供できる。
(第3実施形態)
続いて、本発明のプリンターの第3実施形態について説明する。なお、本実施形態と上記実施形態との違いは、インクカートリッジ6からヘッド110にインクを供給するインク供給部の構成であり、それ以外は共通である。具体的に本実施形態に係るインク供給部250は、第1実施形態及び第2実施形態に係る構成を組み合わせたものであり、必要に応じてメイン流路51から排出したインクの供給先をインクカートリッジ6又はキャップ部材112のいずれか一方に切り替え可能としたものである。そのため、以下の説明では上記実施形態と共通の構成及び同一の部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化するものとする。
図6は第3実施形態に係るインク供給部250の構成を示す図である。本実施形態に係るインク供給部250においても、図6に示すようにメイン流路51は上方における高さが変化した高さ変化部59を有している。なお、図6においてはメイン流路51及びその他の流路が直角に折り曲げられた状態に図示とされているものの、流路の引き回し方向が変化する部分(高さ変化部59とその他の接続部分を含む)はメイン流路51の内部流路が潰れてインクの流れが妨げられない程度の曲率を有して折り曲げられているものとする。
インク供給部250は、上側インク排出路52と下側インク排出路53とを有している。
上側インク排出路52は、一端側が高さ変化部59の上部59aに接続されている。また、上側インク排出路52の他端側は、2つに分岐された分岐部71を有している。分岐部71の一方である第1分岐部71aはインクカートリッジ6に接続されている。分岐部71の他方である第2分岐部71bはキャップ部材112に接続されている。また、分岐部71にはインクの流入方向を切り替え可能な切り替えバルブ75が設けられている。切り替えバルブ75は制御装置106に電気的に接続されており、その切り替えのタイミングが制御されるようになっている。
下側インク排出路53は、一端側が高さ変化部59の下部59bに接続されている。また、下側インク排出路53の他端側は、2つに分岐された分岐部72を有している。分岐部72の一方である第1分岐部72aはインクカートリッジ6に接続されている。分岐部72の他方である第2分岐部72bはキャップ部材112に接続されている。また、分岐部72にはインクの流入方向を切り替え可能な切り替えバルブ76が設けられている。切り替えバルブ76は制御装置106に電気的に接続されており、その切り替えのタイミングが制御されるようになっている。
上側インク排出路52(第1分岐部71a)におけるインクカートリッジ6との接続部6aは、下側インク排出路53(第1分岐部72a)におけるインクカートリッジ6との接続部6bよりも鉛直方向における下方に位置している。
このような構成に基づいて、上側インク排出路52及び下側インク排出路53は、ヘッド110に供給されるインクの一部をメイン流路51からインクカートリッジ6又はキャップ部材112に排出できるようになっている。
続いて、本実施形態に係るプリンターの動作として、インク供給機構103(インク供給部250)の動作を主体に説明する。
本実施形態においても上述のようにメイン流路51を高さ変化部59によって上方へと引き回すことで高さ変化部59内を流れるインクを重力及び浮力を利用して分離することができる。すなわち、凝集異物を含むインク或いは顔料が沈降することで顔料濃度の高いインク(相対的に比重が重いインク)と、乾燥異物を含むインク或いは顔料濃度の低い上澄みのインク(相対的に比重の軽いインク)とを分離することができる。
ところで、凝集異物や顔料の沈降は、例えば長時間プリンター100の駆動が停止された場合などといったプリンター100の駆動停止時間に依存することが知られている。これに対して乾燥異物はプリンター100の駆動停止時間の長さに依存し難いことが知られている。本実施形態では、この観点から制御装置106が例えばプリンター100の駆動停止時間に基づいて切り替えバルブ75,76の開閉を制御する。
制御装置106は、例えばプリンター100の駆動停止時間が基準値よりも長い場合、インク中に凝集異物や顔料の沈降が含まれているものと判断し、メイン流路51から排出したインクがキャップ部材112側に流れるように切り替えバルブ76を切り替える。基準値とは、予め計測したプリンターの駆動停止時にメイン流路51内において凝集異物や顔料の沈降が生じる時間から算出されるものである。このとき、制御装置106はメイン流路51から排出したインクがキャップ部材112側に流れるように切り替えバルブ75を切り替える。
これによれば、インク供給部50のメイン流路51内において凝集異物及び沈降物を含むことで相対的に比重が重いインクを下側インク排出路53によって排出することでヘッド110に供給されるのを防止できる。また、乾燥異物及び上澄みを含むことで相対的に比重が軽いインクを上側インク排出路52によって排出することでヘッド110に供給されるのを防止できる。
一方、制御装置106は、例えばプリンター100の駆動停止時間が基準値よりも短い場合、インク中に凝集異物や顔料の沈降が含まれていないと判断し、メイン流路51から排出したインクがインクカートリッジ6側に流れるように切り替えバルブ76を切り替える。このとき、制御装置106はメイン流路51から排出したインクがインクカートリッジ6側に流れるように切り替えバルブ75を切り替える。
このとき、インクカートリッジ6内においてはインクが良好に撹拌させることで均一な顔料濃度を有したものとなり、ヘッド110から噴射するインクとして最適なものとすることができる。また、メイン流路51から分離したインクを廃棄することなく再利用することでインクを無駄なく消費することができる。
(第4実施形態)
続いて、本発明のプリンターの第4実施形態について説明する。なお、本実施形態と第1実施形態との違いは、インクカートリッジ6からヘッド110にインクを供給するインク供給部の構成であり、それ以外は共通である。そのため、以下の説明では上記実施形態と共通の構成及び同一の部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化するものとする。
本実施形態においては、ヘッド110の方がインクカートリッジ6よりも鉛直方向における下側に位置している。すなわち、ヘッド110におけるメイン流路51との接続部分が、インクカートリッジ6におけるメイン流路51との接続部分よりも下方に位置している。
図7は第4実施形態に係るインク供給部350の構成を示す図である。
図7に示されるように、インクカートリッジ6から引き出されたメイン流路51は、下方(−Z方向)に向けて折り曲げられて引き回されることでインクカートリッジ6よりも下方に位置するヘッド110へと接続される。これにより、メイン流路51は鉛直方向における高さが変化した高さ変化部159を有している。なお、図7においてもメイン流路51及びその他の流路が直角に折り曲げられた状態に図示とされているものの、流路の引き回し方向が変化する部分(高さ変化部159とその他の接続部分を含む)はメイン流路51の内部流路が潰れてインクの流れが妨げられない程度の曲率を有して折り曲げられているものとする。
また、インク供給部350は、上側インク排出路52と下側インク排出路53とを有している。
上側インク排出路52の一端側は、メイン流路51の鉛直方向における上側(具体的に本実施形態では高さ変化部159の上部159a)に接続されている。上側インク排出路52は、他端側がキャップ部材112に接続されている。上側インク排出路52には吸引ポンプ54が設けられている。吸引ポンプ54は、上側インク排出路52を介して高さ変化部159の上部159aからメイン流路51(高さ変化部159)内のインクの一部を吸引する。吸引ポンプ54は、上側インク排出路52を介してキャップ部材112の内部にメイン流路51から排出したインクを供給する。
このような構成に基づいて、上側インク排出路52は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。
下側インク排出路53は、メイン流路51の鉛直方向における下側(具体的に本実施形態では高さ変化部159の下部159b)に接続されている。下側インク排出路53は、他端側がキャップ部材112に接続されている。下側インク排出路53には吸引ポンプ55が設けられている。吸引ポンプ55の一端側に接続された高さ変化部159の下部159bからメイン流路51(高さ変化部159)内のインクの一部を吸引する。下側インク排出路53はキャップ部材112の内部にメイン流路51から排出したインクを供給する。
このような構成に基づいて、下側インク排出路53は、ヘッド110にインクを供給することなくメイン流路51から排出できるようになっている。
メイン流路51における高さ変化部159の下部159bの下流側(ヘッド110側)には、逆止弁56が設けられている。これにより、吸引ポンプ54が駆動した際にヘッド110側からインクが吸引されてメイン流路51内を逆流するのを防止している。
続いて、本実施形態に係るプリンターの動作として、インク供給機構103(インク供給部350)の動作を主体に説明する。
プリンター100は、印字処理中においてインク供給機構103がインクカートリッジ6からヘッド110にインクを供給している。これにより、プリンター100は媒体Mに対して連続的にインクを噴射して印字処理を継続する。
インクカートリッジ6からヘッド110にインクが供給される場合、高さ変化部59内を流れるインクのうち、凝集異物を含むインク或いは顔料が沈降することで顔料濃度の高いインクは、相対的に比重が重いことから自重によって高さ変化部159の下部159bに集まる。
また、高さ変化部159内を流れるインクのうち、乾燥異物を含むインク或いは顔料濃度の低い上澄みのインクは、相対的に比重が軽いことから高さ変化部159の上部159aに集まる。
インク供給部350は、高さ変化部159の下部159bに分離して集まったインクを吸引ポンプ55の駆動により下側インク排出路53を介してキャップ部材112内に排出することができる。また、インク供給部350は、高さ変化部159の上部159aに分離して集まったインクを吸引ポンプ54の駆動により上側インク排出路52を介してキャップ部材112内に排出することができる。
このように本実施形態においてもメイン流路51を高さ変化部159によって鉛直方向へと引き回すことで重力及び浮力を利用してインクを分離することができる。よって、本実施形態に係るプリンター100によれば、異物等を含まず最適濃度のインクが供給されたヘッド110を備えることで信頼性の高いインク吐出特性を得ることができる。
なお、第4実施形態として第1実施形態に係る構成を変更した構成について説明したが、第2実施形態或いは第3実施形態に係る構成と組み合わせるようにしてもよい。すなわち、インクカートリッジ6がヘッド110よりも上方に位置した構成において上側インク排出路52及び下側インク排出路53を介してキャップ部材112内にインクを排出する、又はインクの排出先をキャップ部材112或いはインクカートリッジ6で切り替えるようにしてもよい。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、発明はこれに限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、高さ変化部59,159が垂直に折れ曲がった状態に引き回れる構成を例示したが、湾曲形状或いは斜め形状によって漸次高さが変化する形状の高さ変化部を採用してもよい。なお、高さが変化するとは、流路が移動するのではなく、固定された流路の中で高さの異なる部分があることを言う。
また、上記実施形態においては、上側インク排出路52及び下側インク排出路53が高さ変化部59,159の最上部或いは最下部に接続された場合を例示したが、これに限られない。すなわち、上側インク排出路52の接続部が下側インク排出路53よりも上方にあればよい。
また、下側インク排出路53と高さ変化部59,159との接続部分を該高さ変化部59,159の中央部に設けるようにしてもよい。これによれば、逆止弁56の影響を受けることなく高さ変化部59,159の下方に溜まった比重の軽いインクを良好に吸引して排出することができる。
また、上記第2、第3実施形態においては、上側インク排出路52及び下側インク排出路53から排出したインクをインクカートリッジ6に戻す場合を例に挙げたが、インクを戻す構成はインクカートリッジ6のみに限られない。例えば、インク流路の途中において他の部分よりもインク流路が拡幅することでインクを一時的に貯留可能な拡幅部に上側インク排出路52及び下側インク排出路53から排出したインクを戻す構成であってもよい。また、上記各実施形態において、液体供給路はインクを一時的に貯留可能な拡幅部を含んでいてもよい。そして、拡幅部の上側に上側インク排出路を設け、下側に下側インク排出路を設けてもよい。
また、本実施形態及び変形例においては、記録装置がプリンター1である場合を例にして説明したが、これに限らない。複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、液体噴射装置としては、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射ヘッドが噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク、紫外線硬化インク等の各種液体組成物を包含するものとする。他の液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する液体噴射装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。また、媒体Mとしては、紙や塩化ビニル系フィルム等のプラスチックフィルム以外に、薄く熱伸びする機能紙、基板や金属板などを包含するものとする。
6…インクカートリッジ(液体貯留部)、6a,6b…接続部、51…メイン流路(液体供給路)、52…上側インク排出路(上側排出部)、53…下側インク排出路(下側排出部)、54,55…吸引ポンプ、59,159…高さ変化部、71,71a,71b,72,72a,72b…分岐部、100…プリンター(液体噴射装置)、110…ヘッド、110…ヘッド(液体噴射ヘッド)、112…キャップ部材

Claims (9)

  1. 液体貯留部に貯留された液体を液体噴射ヘッドに供給する液体供給路と、
    一端が前記液体供給路の鉛直方向における上側に接続され、前記液体を前記液体供給路内から排出させる上側排出部と、
    一端が前記液体供給路の鉛直方向における下側に接続され、前記液体を前記液体供給路内から排出させる下側排出部と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体供給路は、高さが変化する高さ変化部を有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記上側排出部の他端は、前記高さ変化部の鉛直方向上側に接続され、
    前記下側排出部の他端は、前記高さ変化部の鉛直方向下側に接続されることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記上側排出部及び前記下側排出部の各々は、前記液体供給路内から前記液体を吸引可能な吸引ポンプを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記上側排出部及び前記下側排出部の他端は、前記液体貯留部に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記上側排出部及び前記下側排出部の他端は、前記液体噴射ヘッドの液体噴射面に当接可能なキャップ部材に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記上側排出部の前記液体貯留部との接続部分は、前記下側排出部の前記液体貯留部との接続部分よりも鉛直方向における下方に位置することを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  8. 前記上側排出部及び前記下側排出部の他端の各々は、2つに分岐された分岐部を含み、
    前記分岐部の一方が前記液体貯留部に接続され、前記分岐部の他方が前記液体噴射ヘッドに当接可能なキャップ部材に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  9. 前記分岐部の一方側或いは他方側に前記液体が流れるように切り替える切り替え部を有することを特徴とする請求項8に記載の液体噴射装置。
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