JP2013169753A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル内への気泡の入り込みを抑制することで良好な噴射特性を得ることができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置は、ノズル形成面に形成された複数のノズルから媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドのノズル形成面に当接することでノズルから液体を強制的に排出させるキャップ部材50と、を備えた液体噴射装置において、キャップ部材50はノズルから排出された液体を収容する液体収容スペースSPを有し、キャップ部材50の上部には内側に向かって突設したリブ部70が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
従来、液体噴射装置として、キャリッジに搭載された噴射ヘッド(液体噴射ヘッド)からインク(液体)を記録媒体に噴射することで所望の印字処理を行うインクジェット式記録装置が知られている。このようなインクジェット式記録装置においては、噴射ヘッドのノズル形成面にキャップ部材を当接させて噴射ノズルからインクを強制的に排出させる吸引動作を行うことで噴射ヘッドにおけるインクの噴射特性を維持するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−278286号公報
ところで、上述のようなインクジェット式記録装置においては噴射ヘッド内から気泡を排出させる強力クリーニングを行う場合がある。しかしながら、上記従来技術において上記強力クリーニングを行った場合、吸引動作による負圧状態が解除された際にキャップ部材内でインクの液面が上昇することでノズル形成面に噴射ノズルから排出された微小気泡が付着する場合がある。すると、キャップ部材が噴射ノズル形成面から離れるときに、キャップ部材内の残負圧の作用によりノズル形成面に付着した微小気泡が噴射ノズル内に引き込まれるおそれがあった。また、吸引動作後にノズル形成面を払拭部材で払拭するワイプ動作時にも、ノズル形成面に付着した微小気泡が噴射ノズル内に押し込まれて入り込んでしまうおそれがあった。このように微小気泡を引き込んだ噴射ノズルからはインクを良好に噴射できない、所謂ノズル抜けといった問題を引き起こす可能性が高かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ノズル内への気泡の入り込みを抑制することで良好な噴射特性を得ることができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の液体噴射装置は、ノズル形成面に形成された複数のノズルから媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面に当接することで前記ノズルから前記液体を強制的に排出させるキャップ部材と、を備えた液体噴射装置において、前記キャップ部材は前記ノズルから排出された前記液体を収容する液体収容スペースを有し、前記キャップ部材の上部には内側に向かって突設したリブ部が設けられていることを特徴とする。
本発明の液体噴射装置によれば、キャップ部材の上部に内側に向かって突設するリブ部が液体収容スペースに収容された液体の液面の上昇を抑えることができる。これにより、液体中に含まれる微小気泡がノズル形成面に付着することが抑制される。よって、ノズル形成面に付着した微小気泡がノズルに引き込まれることが抑制されて微小気泡の引き込みに起因するノズルの液体噴射不良といった不具合の発生を防止できる。
前記液体収容スペースにおける前記リブ部と接触しない位置には、前記ノズルから排出された前記液体を吸収する液体吸収体が設けられている構成としてもよい。
この構成によれば、ノズルから液体収容スペースに排出された液体を液体吸収体が吸収できるので、ノズルから排出された液体の液面の上昇を抑制することができる。また、液体を吸収した液体吸収体によってキャップ部材はノズル形成面に当接することで該ノズル形成面を保湿することができ、ノズルの乾燥を防止できる。
前記キャップ部材には、前記液体吸収体を抑える抑え部材が更に設けられている構成としてもよい。
この構成によれば、抑え部材が液体吸収体を抑えることで該液体吸収体の浮き上がりを防止することができる。よって、液体吸収体がノズル形成面に接触することで排出した液体中に含まれる気泡がノズル形成面に付着するのを防止することができる。
前記リブ部は、前記ノズル形成面に対向する第1面が撥水性であり、前記第1面と反対の第2面が親水性である構成としてもよい。
この構成によれば、ノズルから排出された液体はリブ部の下面(第2面)においては親水性によって濡れ拡がった状態となるものの、リブ部の上面(第1面)においては撥水性によって弾かれた状態となる。よって、液体中に含まれる気泡がノズル形成面に近接するリブ部の上面(第1面)に付着することが無く、気泡がノズル形成面に付着することを良好に防止できる。
前記キャップ部材における前記ノズル形成面に対する当接部分が平面視した状態で多角形状の枠型を有し、前記リブ部は、前記枠型の少なくとも角部に設けられる構成としてもよい。
平面視略多角形状のキャップ部材においては、当接部の角部において液体の液面上昇が生じやすくなる。そこで、本発明を採用すれば、少なくとも角部にリブ部が設けられるので、液体の液面上昇を良好に抑制することができる。
前記リブ部は、前記キャップ部材における前記ノズル形成面に対する当接部分の全周に亘って設けられる構成としてもよい。
この構成によれば、リブ部がキャップ部材におけるノズル形成面に対する当接部分の全周に亘って設けられるので、液体の液面上昇を最も効率的に抑制することができる。
実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図。 ヘッドの構成を示す側断面図。 ヘッドの構成を説明する要部断面図。 実施形態に係るキャッピング機構の構成を示す図。 リブ部の要部構成を示す拡大図。 キャッピング機構の動作を説明するための図。 変形例に係るインク吸収体の構成を示す図。 別の変形例に係るインク吸収体の構成を示す図。 リブ部の形成位置に係る変形例を示す図。 リブ部の形成位置に係る変形例を示す図。 図10に示した変形例のリブ部及び抑え部材の配置位置を示す図。 インク吸収体を抑える機構の変形例に係る構成を示す図であり、図(a)は断面構成を示す図、図(b)は平面構成を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせている。なお、本実施形態では液体噴射装置の一形態である画像記録装置に代表されるインクジェット式プリンター(以下、プリンターと称す)を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンター100の概略構成を示す図である。
図1に示すプリンター100は、例えば、紙、プラスチックシートなどのシート状の媒体Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置である。プリンター100は、筐体PBと、媒体Mにインクを噴射するインクジェット機構IJと、当該インクジェット機構IJにインクを供給するインク供給機構ISと、媒体Mを搬送する搬送機構CVと、インクジェット機構IJの保全動作を行うメンテナンス機構MNと、これら各機構を制御する制御装置CONTとを備えている。
以下、XYZ直交座標系を設定し、当該XYZ直交座標系を適宜参照しつつ各構成要素の位置関係を説明する。本実施形態では、例えば媒体Mの搬送方向をX方向とし、当該媒体Mの搬送面においてX方向に直交する方向をY方向とし、X軸及びY軸を含む平面に垂直な方向をZ方向と表記する。また、X軸周りの回転方向をθX方向、Y軸周りの回転方向をθY方向、Z軸周りの回転方向をθZ方向とする。
筐体PBは、例えばY方向を長手とするように形成されている。筐体PBには、上記のインクジェット機構IJ、インク供給機構IS、搬送機構CV、メンテナンス機構MN及び制御装置CONTの各部が取り付けられている。筐体PBには、例えばプラテン13が設けられている。プラテン13は、媒体Mを支持する支持部材である。プラテン13は、例えば筐体PBのうちX方向の中央部に配置されている。プラテン13は、+Z方向に向けられた支持面13aを有している。当該支持面13aは、媒体Mを支持する支持面として用いられる。
搬送機構CVは、例えば搬送ローラーや当該搬送ローラーを駆動するモーターなどを有している。搬送機構CVは、例えば筐体PBの−X側から当該筐体PBの内部に媒体Mを搬送し、当該筐体PBの+X側から当該筐体PBの外部に排出する。搬送機構CVは、筐体PBの内部において、媒体Mがプラテン13上を通過するように当該媒体Mを搬送する。搬送機構CVは、例えば制御装置CONTによって搬送のタイミングや搬送量などが制御されるようになっている。
インクジェット機構IJは、インクを噴射するヘッドHと、当該ヘッドHを保持して移動させるヘッド移動機構ACとを有している。ヘッドHは、プラテン13上に送り出された媒体Mに向けてインクを噴射する。ヘッドHは、インクを噴射する噴射面Haを有している。噴射面Haは、例えば−Z方向に向けられており、例えばプラテン13の支持面13aに対向するように配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジ4を有している。ヘッドHは、当該キャリッジ4に固定されている。キャリッジ4は、筐体PBの長手方向(X方向)に架けられたガイド軸8に当接されている。ヘッドH及びキャリッジ4は、例えばプラテン13の+Z方向に配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジ4の他、例えばパルスモーター9と、当該パルスモーター9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とは筐体PBの幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12とを有している。
キャリッジ4は、当該タイミングベルト12に接続されている。キャリッジ4は、タイミングベルト12の回転に伴ってY方向に移動可能に設けられている。Y方向へ移動する際、キャリッジ4は、ガイド軸8によって案内されるようになっている。
インク供給機構ISは、ヘッドHにインクを供給する。インク供給機構ISには、例えば複数のインクカートリッジ6が収容されている。本実施形態のプリンター100は、インクカートリッジ6がヘッドHとは異なる位置に収容される構成(オフキャリッジ型)である。インク供給機構ISは、例えばヘッドHとインクカートリッジ6とを接続する供給チューブTBを有している。インク供給機構ISは、当該供給チューブTBを介してインクカートリッジ6内に貯留されるインクをヘッドHに供給する不図示のポンプ機構を有している。メンテナンス機構MNは、ヘッドHのホームポジションに配置されている。このホームポジションは、例えば媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域に設定されている。本実施形態では、例えばプラテン13の+Y側にホームポジションが設定されている。ホームポジションは、例えばプリンター100の電源がオフである時や、長時間に亘って記録が行われない時などに、ヘッドHが待機する場所である。
メンテナンス機構MNは、例えばヘッドHの噴射面Haを覆うキャッピング機構CPや、当該噴射面Haを払拭するワイピング機構WPなどを有している。キャッピング機構CPには、例えば吸引ポンプなどの吸引機構SCが接続されている。吸引機構SCにより、キャッピング機構CPは、例えば噴射面Haを覆いつつ当該噴射面Ha上の空間を吸引できるようになっている。ヘッドHからメンテナンス機構MN側に排出された廃インクは、例えば廃液回収機構(不図示)において回収されるようになっている。
図2は、ヘッドHの構成を示す側断面図である。図3は、ヘッドHの構成を説明する要部断面図である。
図2に示されるように、ヘッドHは、導入針ユニット17、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を備えている。
導入針ユニット17の上面には、フィルタ21を介在させた状態で2本のインク導入針22が並んで取り付けられている。導入針ユニット17の内部には、各インク導入針22に対応したインク導入路23が形成されている。インク導入路23の上端は、フィルタ21を介してインク導入針22に接続されている。インク導入路23の下端は、パッキン24を介してヘッドケース18内部のケース流路25に接続されている。インク導入針22には、それぞれサブタンク2(図1参照)が装着されている。サブタンク2は、例えばポリプロピレン等の樹脂製材料を用いて形成されている。
図3に示すように、ヘッドケース18は、合成樹脂などを用いて形成されている。ヘッドケース18は、例えば中空部を有するように箱型に形成されている。ヘッドケース18は、上端側がパッキン24を介して導入針ユニット17を取り付けられている。ヘッドケース18の下端面には、流路ユニット19が接合されている。ヘッドケース18の内部に形成された中空部37内には、アクチュエータユニット20が収容されている。
ヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。
ケース流路25の上端は、パッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23に連通されている。ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通されている。このため、インク導入針22から導入されたインクLは、インク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給されるようになっている。
アクチュエータユニット20は、例えば櫛歯状に配置された複数の圧電振動子38と、当該圧電振動子38を保持する固定板39と、圧電振動子38に対して制御装置CONTからの駆動信号を供給するフレキシブルケーブル40とを有している。
圧電振動子38は、図中下側端部が固定板39の下端面から突出するように固定されている。このように、各圧電振動子38は、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。固定板39のうち例えば圧電振動子38の固定された面とは異なる面が中空部37を区画するケース内壁面に接着されている。
流路ユニット19は、振動板41、流路基板42及びノズル基板43を有している。振動板41、流路基板42及びノズル基板43は、積層された状態で接着されている。流路ユニット19は、共通インク室44からインク供給口45、圧力室46を通り、ノズルNZに至るまでの一連のインク流路(液体流路)を構成している。圧力室46は、ノズルNZの配列方向(ノズル列方向)に対して直交する方向が長手方向となるように形成されている。
共通インク室44は、ケース流路25に接続されている。共通インク室44には、インク導入針22側からのインクLが導入される室である。また、共通インク室44は、インク供給口45に接続されている。共通インク室44に導入されたインクLは、当該インク供給口45を通じて各圧力室46に分配されるようになっている。
ノズル基板43は、流路ユニット19の底部に配置されている。ノズル基板43には、媒体Mに形成される画像などのドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズルNZが形成されている。ノズル基板43としては、例えばステンレス鋼などの金属製の板材が用いられる。
図4は、本実施形態に係るキャッピング機構CPの構成を示す図であり、同図(a)は断面構成を示す図であり、同図(b)は平面構成を示す図である。図4(a)、(b)に示すように、キャッピング機構CPは、キャップ部材50と、該キャップ部材50内に設けられたインク吸収体(液体吸収体)51とを有している。
キャップ部材50は、図4(b)に示したように平面視略多角形形状、本実施形態では四角形(矩形)状の枠状の有底部材から構成されたキャップ本体55と、ヘッドHの噴射面Haに当接する当接部56とを含む。
キャップ本体55の内部はノズルNZから排出されたインクを収容するためのインク収容スペースSP(液体収容スペース)を構成するものである。本実施形態に係るキャップ部材50は、インク収容スペースSPにインク吸収体51を設けている。これにより、キャップ部材50が噴射面Haに当接することにより、インクを吸収したインク吸収体51が噴射面Haを保湿してノズルNZの乾燥を防止することができる。
当接部56は、図4(a)に示すように断面形状が略二等辺三角形形状を有し、頂点部分が噴射面Haに当接するようになっている。当接部56は例えばエラストマー等の可撓性部材から構成されている。これによれば、当接部56が噴射面Haに当接した際、噴射面Haを傷付けることが防止される。キャップ部材50の上部に設けられた当接部56には、内側に向かって突出したリブ部70が設けられている。
リブ部70は矩形状の枠体からなる当接部56の内側面の全周に亘って形成されている。リブ部70は当接部56に一体で形成されていても良いし、別体で形成されていてもよい。
インク吸収体51は、例えば不織布やスポンジ等のインクを吸収可能な部材から構成されている。インク吸収体51は、キャップ本体55の上部に設けられた抑え部材53によって上端部が抑えられた状態に保持されている。抑え部材53は、図4(b)に示すように枠状のキャップ本体55の内側面55aにそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態においては、インク吸収体51を抑える抑え部材53とリブ部70とは別部材であり、リブ部70はインク吸収体51とは上下方向(Z方向)において接しない構成となっている。
図5はリブ部70の要部構成を示す拡大図である。図5に示すようにリブ部70は、基材70aと、該基材70aにおける噴射面Haに対向する上面(第1面)に設けられた撥水層71と、該基材70aにおける下面(第2面)に設けられた親水層72とを含む。撥水層71はノズルNZから排出されたインクに対して撥水性を有し、付着したインクを弾くようになっている。親水層72はノズルNZから排出されたインクに対して親水性を有し、付着したインクを濡れ拡がらせるようになっている。
次に、上記のように構成されたプリンター100の動作を説明する。なお、以下の説明では本願の特徴部分であるキャッピング機構CPの動作を主体に説明する。
制御装置CONTは、印字開始のジョブ指令が入力されると搬送機構CVを駆動し、媒体Mを搬送しつつ、圧電振動子38に電圧を印可することでヘッドHを駆動させる。これにより、ヘッドHは、搬送機構CVによって直下に搬送された媒体Mの所定位置にノズルNZからインクを吐出することで所望の印字処理を行う。
プリンター100は、印字処理中においてインク供給機構ISがインクカートリッジ6からヘッドHにインクを供給している。これにより、プリンター100は媒体Mに対して連続的にインクを噴射することで印字処理を継続することができる。
プリンター100においては、ヘッドHのインクの噴射特性を維持すべく、例えばプリンター100の初期駆動時或いは所定時間経過時にメンテナンス機構MNによるメンテナンス処理を行うようにしている。
制御装置CONTは、ヘッドHのメンテナンスタイミングに合わせてメンテナンス機構MNを駆動する。制御装置CONTは、ヘッドHを搭載したキャリッジ4をホームポジションに配置されたメンテナンス機構MNの直上まで移動させる。
制御装置CONTは、ヘッドHの噴射面Haとキャッピング機構CPのキャップ部材50とが対向した後、キャップ部材50を上昇させることで当接部56を噴射面Haに当接させる。そして、制御装置CONTは、吸引機構SCを駆動する。このとき、キャップ部材50と噴射面Haとの間に形成される空間は負圧状態となり、ノズルNZからキャップ部材50内にインクを排出することができる。
このような吸引処理によって導入針ユニット17の内部に設けられたフィルタ21に付着していた気泡がノズルNZを介してヘッドHの内部からインクとともにキャップ部材50内に排出されることとなる。以下、吸引動作によってノズルNZから排出されたインクを廃インクと称す。
図6はキャッピング機構CPの動作及び効果を説明するための図である。
具体的に吸引動作時には、図6(a)に示すようにノズルNZから排インクがキャップ部材50内に排出される。このとき、フィルタ21に付着していた気泡はノズルNZから排出される際、微小気泡として廃インク中に含まれることとなる。キャップ本体55内に排出された排インクはインク吸収体51に吸収される。
吸引動作が終了すると、制御装置CONTはキャップ部材50と噴射面Haとの間の減圧状態を大気解放させる。このとき、インク吸収体51に吸収された廃インクの液面が上昇する。このような液面上昇は、表面張力の働きによってキャップ本体55の角部において顕著に発生する。
本実施形態によれば、廃インクの液面が上昇した場合においても、キャップ部材50を構成するキャップ本体55の当接部56の内面側に突設されたリブ部70を有するので、図6(b)に示すようにリブ部70が廃インクの液面上昇を抑えることができる。本実施形態では、リブ部70を当接部56の全周に亘って配置しているので、より効率的に廃インクの液面上昇を抑制できる。
このとき、リブ部70の下面では親水層72によって廃インクが良好に濡れ拡がるものの、リブ部70の上面では撥水層71によって廃インクが良好に弾かれたものとなり、図6(b)に示したように廃インクの液面は下方に凹んだ状態となる。
したがって、廃インクの液面が上昇することで噴射面Haに該廃インク中に含まれる微小気泡が付着するといった不具合の発生を防止できる。
以上述べたように本実施形態によれば、噴射面Haに微小気泡が付着した状態とならないので、吸引動作に続いて行われるワイピング機構WPによって噴射面Haが払拭された場合であっても微小気泡がノズルNZの内部に押し込まれることがなくなる。よって、微小気泡が入り込むことに起因するノズルNZのインク噴射不良の発生を防止できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態ではインク吸収体51が1種類の材質から構成される場合を例に挙げたが、複数の材質を組み合わせてインク吸収体51を構成するようにしてもよい。図7は変形例に係るインク吸収体の構成を示す図である。
例えば、図7に示すように厚さ方向において第1吸収体層152と第2吸収体層154とを積層することでインク吸収体151を構成してもよい。第1吸収体層152は例えば親水処理が施されたスポンジから構成され、第2吸収体層154は例えば撥水処理が施されたスポンジから構成される。インク吸収体151は、キャップ本体55の底部との間に隙間Sを有した状態に配置されている。
ノズルNZから排出されたインクは親水処理が施された第1吸収体層152に着弾すると良好に濡れ拡がって吸収される。第1吸収体層152に吸収されたインクは該第1吸収体層152の下方に配置される第2吸収体層154へと伝わる。第1吸収体層152を経たインクは第2吸収体層154に接触する。第2吸収体層154は撥水処理が施されるので、第1吸収体層152に比べるとインクを内部に浸透させるまでに時間を要する一方、一端吸収したインクを上方に浸透させ難くすることができる。
図7に示した変形例に係る構成によれば、インク吸収体151を介してキャップ本体55の隙間Sに保持されたインクは第2吸収体層154の上方に浸透し難くなるので、キャップ部材50を取り外す場合に廃インクの液面上昇を抑えることができる。よって、排インクに含まれた気泡が噴射面Haに付着するのをより良好に防止することができる。
また、面方向において複数の材質を配置することでインク吸収体51を構成するようにしてもよい。図8は別の変形例に係るインク吸収体の構成を示す図である。
具体的に図8に示すようにヘッドHにおける複数のノズルNZが配列されたノズル列NLに対応する位置に第1吸収体材料252を配置し、それ以外の位置に第2吸収体材料253を配置するようにしてもよい。
第1吸収体材料252及び第2吸収体材料253は、上記実施形態に係るインク吸収体51と同様のスポンジ材料から構成されるものである。第1吸収体材料252を構成するスポンジ材料は、相対的に第2吸収体材料253を構成するスポンジ材料よりも目が粗く形成されており、インク透過性が高いものとなっている。
ノズルNZから排出されたインクは目の粗い第1吸収体材料252に着弾すると瞬時に吸収される。第1吸収体材料252に吸収されたインクは該第1吸収体材料252の側方に配置される第2吸収体材料253に接触する。第2吸収体材料253は目が細かく形成されているため、第1吸収体材料252に比べて吸収したインクを内部に保持することができる。
図8に示した変形例に係る構成によれば、インク吸収体151を介してキャップ本体55の隙間Sに保持されたインクは第2吸収体層154の上方に浸透し難くなるので、キャップ部材50を取り外す場合に廃インクの液面上昇を抑えることができる。よって、排インクに含まれた気泡が噴射面Haに付着するのをより良好に防止することができる。
また、上記実施形態においては、キャップ本体55内に設けられたインク収容スペースSPにインク吸収体51を配置する場合を説明したが、インク収容スペースSP内にインク吸収性を有さず吸引機構SC側にインクを伝達可能なインク伝達部材を配置するようしてもよい。このとき、インク伝達部材は上面から底面に至る貫通孔が複数形成され、吸引機構SCによる吸引力を貫通孔によって噴射面Ha側に供給可能となっている。これによれば、噴射面HaのノズルNZからインクを良好に吸引することができる。
また、上記実施形態に係るリブ部70は、キャップ本体55の底面と略平行となるように当接部56に設けられていたが、リブ部70はキャップ本体55の底面側に向かって傾斜した状態に形成しても良い。この構成によれば、リブ部70の上面が下方に向かって傾斜した状態となっているので、例えばノズルNZから排出された廃インクがリブ部70に乗ったとしても下方に落下させることができる。よって、リブ部70を介して廃インクが噴射面Haに付着することをより良好に防止できる。
また、上記実施形態においてはリブ部70が当接部56の内側面の全周に亘って形成された場合を例に挙げたが、リブ部70の形成位置はこれに限定されることはない。図9、10はリブ部70の形成位置に係る変形例を示す図である。図9に示すようにリブ部70は当接部56の角部である四隅のみに形成するようにしてもよい。これによれば、上述したような表面張力による廃インクの液面上昇が顕著に発生するキャップ本体55の角部にリブ部70が配置されるので、リブ部70を設置するスペースを抑えつつ、噴射面Haへの廃インクの付着を効率的に抑制することができる。
また、当接部56の形状、すなわちキャップ本体55の形状は矩形形状のみに限定されることはなく、多角形形状或いは円形等であってもよい。なお、当接部56の平面形状が多角形形状である場合、リブ部70は少なくとも角部に配置するのが好ましい。
また、図10に示すように当接部56の角部である四隅に加え、ヘッドHのノズル列NLに対応する位置にリブ部70を形成するようにしてもよい。これによれば、キャップ本体55の角部に加えてノズル列NLに対応する位置にリブ部70が配置されるので、リブ部70を設置するスペースを抑えつつ、ノズル列NLの近傍の噴射面Haに廃インクが付着することを抑制できる。
図11は図10に示した変形例のリブ部70及び抑え部材53の配置位置を示す図である。図11に示すように抑え部材53は、平面視した状態においてリブ部70と重ならない領域(ノズル列NL間)に配置するのが好ましい。これによれば、例えば抑え部材53上に廃インクが乗った場合であっても抑え部材53がノズル列NLと平面的に重ならない位置に配置されるので、抑え部材53を介してノズル列NLの端部のノズルNZに廃インクが付着することを抑制できる。
また、上記実施形態に係るキャップ部材50においては、抑え部材53としてインク吸収体51の上面に当接することでキャップ本体55の内部に該インク吸収体51を保持する構成を例に挙げたが、インク吸収体51を抑える機構はこれに限定されない。図12はインク吸収体51を抑える機構の変形例に係る構成を示す図である。
図12に示すようにキャップ本体55の底面から延出した複数のピン153にインク吸収体51を突き刺した状態に配置し、該ピン153の先端をかしめて抑え部材153aを形成するようにしてもよい。この構成においてもインク吸収体51を抑える抑え部材153aとリブ部70とは別部材であり、リブ部70はインク吸収体51とは上下方向(Z方向)において接しない構成となる。抑え部材153aはインク吸収体51の上方への突出量が少ないので、排インクが上面に乗った場合でも噴射面Haに廃インクを付着させることが無い。
また、液体噴射装置としては、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射ヘッドが噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク、紫外線硬化インク等の各種液体組成物を包含するものとする。他の液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成する液体噴射装置、紫外線硬化液を噴射し光や熱で硬化させる液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。また、媒体Mとしては、紙や塩化ビニル系フィルム等のプラスチックフィルム以外に、薄く熱伸びする機能紙、基板や金属板などを包含するものとする。
H…ヘッド、M…媒体、50…キャップ部材、51…インク吸収体(液体吸収体)、53,153a…抑え部材、56…当接部、70…リブ部、100…プリンター(液体噴射装置)、NZ…ノズル

Claims (6)

  1. ノズル形成面に形成された複数のノズルから媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズル形成面に当接することで前記ノズルから前記液体を強制的に排出させるキャップ部材と、を備えた液体噴射装置において、
    前記キャップ部材は前記ノズルから排出された前記液体を収容する液体収容スペースを有し、
    前記キャップ部材の上部には内側に向かって突設したリブ部が設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体収容スペースにおける前記リブ部と接触しない位置には、前記ノズルから排出された前記液体を吸収する液体吸収体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記キャップ部材には、前記液体吸収体を抑える抑え部材が更に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記リブ部は、前記ノズル形成面に対向する第1面が撥水性であり、前記第1面と反対の第2面が親水性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記キャップ部材における前記ノズル形成面に対する当接部分が平明視した状態で多角形状の枠型を有し、
    前記リブ部は、前記枠型の少なくとも角部に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記リブ部は、前記キャップ部材における前記ノズル形成面に対する当接部分の全周に亘って設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018153981A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 株式会社沖データ インクジェットプリンタ
JP2018154017A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 株式会社沖データ インクジェットプリンタ
CN114248546A (zh) * 2021-12-25 2022-03-29 杭州科创标识技术有限公司 一种用于防伪防窜货打印的隐形暗码喷墨设备

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